JP4552045B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
本発明はこのような点に鑑みてなしたものであり、特定入賞口に入賞して獲得可能な特別の権利の内容を識別可能に構成した遊技機を提供することを目的とする。
前記特定入賞口6aに入賞する確率が高い複数の第1通路3aと、当該複数の第1通路3aのいずれよりも前記特定入賞口6aに入賞する確率が低い第2通路3bとを前記入賞装置1に備え、
入賞装置1に入った遊技球Bが、前記複数の第1通路3aのうちで、どの通路を通行したのかを検出する検出手段4と、
遊技球Bが前記特定入賞口6aに入賞したときは、前記検出手段4によって検出された通路に応じて前記特別の権利の内容を異ならせて付与する権利付与手段9と、
前記複数の第1通路3aについて一以上の通路に備え、前記特別の権利の内容を識別するための表示を行う識別表示手段5とを有することを要旨とする。
(A)「特定入賞口」は入賞装置内に備えた複数の入賞口のうちで特定した入賞口であって、例えばVゾーン等が該当する。これに対して「非特定入賞口」は入賞装置内に備えていることが条件となるものの、特定入賞口以外の入賞口を意味する。
(B)「特別の権利」は、遊技者が遊技上の利益を享受可能な権利を意味する。例えば一定条件下でラウンド遊技を継続可能な大当たり遊技や、変動表示を行う期間の短縮(以下では単に「時短」と呼ぶ。)、時短回数、当選確率の変更(以下「確率変動」と呼ぶ。)、入賞に伴う払い出し個数の変更、入賞装置やゲート等に備えた可動部(蓋,羽根,翼片等)の作動などのような諸態様、あるいはこれら二以上の要素を任意に組み合わせた態様が該当する。
なお、「第1所定条件」は遊技機の種類,日時,遊技状態等に応じて適切に設定可能な条件であって、例えば特定の入賞領域(大入賞口,始動口,入賞口,Vゾーン等)に遊技球Bが入賞したことや、特定の通過領域(ゲート等)を遊技球Bが通過したこと、入賞領域の入賞数や通過領域の通過数が所定数に達したこと、第2抽選手段7bによる抽選とは別個に抽選を行なって当選等をしたこと、特定の日時に達したことなどが該当する。第1所定条件の内容は遊技中において固定してもよく変化させてもよい。
上述した内容変更手段Aは第2所定条件を満たして初めて変更後の特別の権利の内容を識別表示手段5によって表示するが、第2所定条件を満たす前に変更後の特別の権利の内容を報知する事前報知手段を備えてもよい。遊技者Yは変更後の内容を事前に知ったうえで第2所定条件を満たそうと遊技するので、より遊技意欲を向上させることができる。
そこで解決手段5では、権利付与手段9は先に通行した通路を選択して特別の権利を遊技者Yに付与するか、または遊技者Yにとって有利な特別の権利の内容となる通路を選択して特別の権利を遊技者Yに付与する。こうすることで、遊技者Yが獲得可能な利益と遊技場が被る不利益とのバランスを適切に調整することができる。
なお「報知手段」は予告を含み、表示部(表示器や発光体等)への表示によって視覚的に報知する手段や、音(音声,音楽,効果音等)によって聴覚的に報知する手段、ハンドルや椅子等の遊技機に付属する部材を通じて触覚的に報知する手段(例えば振動体によってハンドルや椅子等を振動させたり、ファンによって送風する等)などが該当する。
始動口36,32,26は、役物装置12の下方に配置する。このうち始動口32はパチンコ球の入賞を検出するために始動口センサ30を備え、同様にして始動口36,26はそれぞれ始動口センサ34,28を備える。
壁部40と役物装置12の左壁とで挟まれた部位からなる通路74は、通常入賞口70に臨ませている。同様にして壁部40と役物装置12の右壁とで挟まれた部位からなる通路58は通常入賞口60に臨ませている。二つの可動部材42に挟まれた部位からなる通路72は、当該可動部材42が動けば通路自体も動く点で「可動通路」と言える。
したがって、本例の場合に大当たり遊技として獲得可能な最も大きな特別の権利はパチンコ球が特別入賞口80に入賞することであり、遊技者Yは可動部材22および可動部材42が図4(B)に示す姿勢になるのを望む。また遊技者Yは、パチンコ球がどの入賞口に入賞するかで獲得可能な特別の権利の内容を予め知り得るので、希望する入賞口(本例では特別入賞口80)にパチンコ球が入賞するのを期待しながら遊技できる。
なお、表示器14にドットマトリクス表示器を用いた場合には、図柄制御基板140を備えるのが望ましい。当該図柄制御基板140にはVDP(Video Display Processor)等を備えると、図柄(例えば特別図柄,普通図柄,背景図柄など)の表示や変動表示などを容易に実現できる。
なお図6,図7に示す役物制御処理では、結合子J2,J4を通じてそれぞれ処理が継続する。また、図6のステップS12は第2抽選手段7bに相当し、図6のステップS14は可動部材22,42とともに振分手段2に相当し、図6のステップS20は第1抽選手段7aに相当し、図6のステップS22および図7のステップS24,S26,S30は権利付与手段9に相当し、図7のステップS28は報知手段8に相当し、図8のステップS42,S44,S46は内容変更手段Aに相当する。
┏━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━┓
┃抽選結果┃ 可動部材22の運動/姿勢 ┃
┣━━━━╋━━━━━━━━━━━━━━┫
┃ R1 ┃通路74側に向けて静止させる┃
┃ R2 ┃時計回りに高速回転させる ┃
┃ R3 ┃時計回りに低速回転させる ┃
┃ R4 ┃通路72側に向けて静止させる┃
┃ R5 ┃反時計回りに高速回転させる ┃
┃ R6 ┃反時計回りに低速回転させる ┃
┃ R7 ┃通路58側に向けて静止させる┃
┗━━━━┻━━━━━━━━━━━━━━┛
┏━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃抽選結果┃ 可動部材42の運動/姿勢 ┃
┣━━━━╋━━━━━━━━━━━━━━━━━┫
┃ Ra ┃特別入賞口76側に向けて静止させる┃
┃ Rb ┃特別入賞口78側に向けて静止させる┃
┃ Rc ┃高速で揺動させる ┃
┃ Rd ┃特別入賞口80側に向けて静止させる┃
┃ Re ┃低速で揺動させる ┃
┃ Rf ┃特別入賞口82側に向けて静止させる┃
┃ Rg ┃特別入賞口84側に向けて静止させる┃
┗━━━━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┏━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃選択基準┃ 選択すべき基準となる通路やラウンド数等の内容 ┃
┣━━━━╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫
┃ T1 ┃遊技者Yからみて左側(または右側)を通行した通路┃
┃ T2 ┃単位時間内の最初(または最後)に通行した通路 ┃
┃ T3 ┃単位時間内で最多数(または最少数)が通行した通路┃
┃ T4 ┃遊技者Yにとって有利(または不利)なラウンド数 ┃
┃ T5 ┃通行した各通路にかかるラウンド数の単純平均値 ┃
┃ T6 ┃通行した各通路にかかるラウンド数の加重平均値 ┃
┗━━━━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
なお表中の「加重平均値」は、図4に示す通路構成によれば同じ特別の権利の内容となる通路の数が異なる点を考慮する。すなわち、識別符号「N」や識別符号「7or15」に通ずる通路はそれぞれ二つあるが、識別符号「15」に通ずる通路は一つしかない。パチンコ球Pが識別符号「15」に通ずる通路を通行する確率は他の通路を通行する確率よりも低いことから、単純平均値では低くなって遊技者Yに不利となる。そこで、どの識別符号に通ずる通路を通行する確率を等しくするべく、パチンコ球Pが識別符号「15」に通ずる通路を通行した(入賞センサ66から検出信号を受けた)場合には、2倍にしてから平均値を求める。こうすれば、単純平均値よりも高くなって遊技者Yに有利となる。
その一方、パチンコ球が大入賞口48,16のいずれかも入賞しなかったときや(ステップS10でNO)、パチンコ球が大入賞口48,16に入賞できたとしても特別入賞口に入賞しなかったときは(ステップS16でNO)、特別の権利を遊技者Yに付与する必要がないのでそのまま役物制御処理を終える。
┏━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━┯━━━━━━━━━━━━┓
┃ 入賞数 ┃通路(特別入賞口) │継続可能な最大ラウンド数┃
┣━━━━━╋━━━━━━━━━━━━━┿━━━━━━━━━━━━┫
┃ 0〜10┃ (変更なし) │ (変更なし) ┃
┃11〜20┃特別入賞口76,84 │ 7または15ラウンド ┃
┃21〜30┃特別入賞口78 │ 15ラウンド ┃
┃31〜40┃特別入賞口78,82 │ 15ラウンド ┃
┃41〜50┃特別入賞口76,78,84│ 15ラウンド ┃
┃51〜 ┃全ての特別入賞口 │ 15ラウンド ┃
┗━━━━━┻━━━━━━━━━━━━━┷━━━━━━━━━━━━┛
(a1)入賞センサ68,66,62およびVセンサ64(検出手段4)からの検出信号に基づいて、役物装置12に入ったパチンコ球Pがどの特別入賞口に通ずる通路72を通行したのかを特定した{図6のステップS16,S18、図7のステップS28を参照}。Vセンサ64からの検出信号に基づいてパチンコ球Pが特別入賞口76,78,80,82,84(特定入賞口6a)に入賞したときは、検出された通路に応じて特別の権利の内容を異ならせて付与した{権利付与手段9;図7のステップS30を参照}。役物装置12には、大当たり遊技を継続可能な最大ラウンド数(特別の権利の内容)を識別するための表示を行う識別表示部24を備えた。
〔技術介入を行わないラウンド〕
可動部材22はパチンコ球Pを入口部40aに誘導する姿勢、すなわち図12(A)に示すような姿勢で静止させる。パチンコ球Pは突出姿勢の停留部材88によって入口部40aに停留される。この停留時には、後続のパチンコ球は停留されているパチンコ球Pにぶつかって、通路74または通路58を通行し、一般入賞口70,60に入賞する。そして、ラウンド中に停留解除条件を満たしたときは停留部材88を退避姿勢にし、停留を解除してパチンコ球Pを特別入賞口76,78,80,82,84のいずれかに入賞させる。この入賞によって、最終ラウンドを除いて次のラウンドに移行する権利が発生する。
また、本例ではパチンコ球Pを停留部材88によって停留させている場合でも、可動部材22は入口部40aに向けた姿勢を維持する形態とした。この形態に代えて、パチンコ球Pの停留を検出する停留検出センサを備え、停留検出センサがパチンコ球Pの停留を検出すると可動部材22を通路74,58に向ける姿勢に切り換える構成としてもよい。
図12(B)に示すように、可動部材22は図面左右方向(矢印D10方向)に高速で揺動させるものの、停留部材88は退避姿勢で静止させる。ところが入口部40aは狭いので、よほどタイミングよく落下部50から落下しなければ特別入賞口76,78,80,82,84に入賞することは困難である。そして、技術介入時(例えば大入賞口48,16の開放回数がラウンド中に18回目等の特定回数であるとき等)には、可動部材22はパチンコ球Pを入口部40aに誘導する姿勢、すなわち図12(A)に示すような姿勢で静止させる。1回の開放期間は通常短く設定されているので(例えば0.5秒間等)、狙ってパチンコ球を打ち出さなければ入口部40aを経て特別入賞口76,78,80,82,84に入賞させることは困難である。したがって、遊技者Yに技量が要求される。
(b1)可動部材22の下流側であって、かつ特定領域の入口部40aには、パチンコ球Pを一時的に停留可能にする停留部材88(停留部に相当する)を備えた{図12を参照}。よって可動部材22の姿勢や動きの如何によって、パチンコ球Pを停留させることができたりできなかったりする。停留部材88によって停留が解除されたパチンコ球Pは特別入賞口76,78,80,82,84に確実に入賞できるので、遊技者Yはパチンコ球Pを停留させることを狙って遊技するようになる。規定数のパチンコ球を大入賞口48,16に入賞させることが停留解除条件となるときは、当該規定数のパチンコ球は通常入賞口70,60に入賞するので、特別入賞口への入賞を契機として次のラウンドに移行する遊技形態のパチンコ機では、ラウンド移行に先だってより多くの賞球が得られる。したがって、遊技者Yの遊技意欲を向上させることができる。
(b2)その他の要件,構成,作用,作動結果等については実施例1と同様であるので、当該実施例1と同様の効果が得られる{上述した事項(a1)〜(a6)を参照}。
さらには図10(B)に示すように、特別入賞口76,78,80,82,84のそれぞれに通ずる通路群86だけでなく、通常入賞口70に通ずる通路74や通常入賞口60に通ずる通路58を含めて、可動部材22がパチンコ球Pを各入賞口に通ずる通路に振り分ける構成としてもよい。いずれの構成にせよ、特別入賞口または通常入賞口のいずれかにパチンコ球Pを振り分けられるので、上記実施例と同様の効果を得る。
2 振分手段
3a 第1通路
3b 第2通路
4 検出手段
5 識別表示手段
6a 特定入賞口
6b 非特定入賞口
7a 第1抽選手段
7b 第2抽選手段
8 報知手段
9 権利付与手段
A 内容変更手段
B 遊技球
Y 遊技者
10 遊技盤
12 役物装置(入賞装置)
14 表示器(報知手段)
16,48 大入賞口
20,44 入賞センサ
22,42 可動部材(振分手段)
24 識別表示部(識別表示手段)
26,32,36 始動口
28,30,34 始動口センサ
58,74 通路(第2通路)
62,66,68 入賞センサ(検出手段)
64 Vセンサ(検出手段)
60,70 通常入賞口(非特定入賞口)
72 通路(第1通路)
76,78,80,82,84 特別入賞口(特定入賞口)
88 停留部材(停留部)
120 メイン制御基板(報知手段,権利付与手段,内容変更手段)
122,132 CPU
124,134 ROM(記憶部)
126,136 RAM(記憶部)
130 サブ制御基板(報知手段,権利付与手段,内容変更手段)
142 スピーカ(報知手段)
144 発光体(報知手段)
P パチンコ球(遊技球)
Claims (2)
- 特定入賞口と非特定入賞口とを入賞装置に備え、前記特定入賞口に遊技球が入賞したことを契機として遊技者に特別の権利を付与する構成とした遊技機であって、
前記特定入賞口に入賞する確率が高い複数の第1通路と、当該複数の第1通路のいずれよりも前記特定入賞口に入賞する確率が低い第2通路とを前記入賞装置に備え、
入賞装置に入った遊技球が、前記複数の第1通路のうちで、どの通路を通行したのかを検出する検出手段と、
遊技球が前記特定入賞口に入賞したときは、前記検出手段によって検出された通路に応じて前記特別の権利の内容を異ならせて付与する権利付与手段と、
前記複数の第1通路について一以上の通路に備え、前記特別の権利の内容を識別するための表示を行う識別表示手段と、
前記検出手段が複数の第1通路のうちで特定の通路を通行する遊技球を検出すると特別の権利の内容にかかる抽選を行う第1抽選手段と、を有し、
前記権利付与手段は前記第1抽選手段による抽選結果に応じた内容の特別の権利を遊技者に付与する遊技機。 - 特定入賞口と非特定入賞口とを入賞装置に備え、前記特定入賞口に遊技球が入賞したことを契機として遊技者に特別の権利を付与する構成とした遊技機であって、
前記特定入賞口に入賞する確率が高い複数の第1通路と、当該複数の第1通路のいずれよりも前記特定入賞口に入賞する確率が低い第2通路とを前記入賞装置に備え、
入賞装置に入った遊技球が、前記複数の第1通路のうちで、どの通路を通行したのかを検出する検出手段と、
遊技球が前記特定入賞口に入賞したときは、前記検出手段によって検出された通路に応じて前記特別の権利の内容を異ならせて付与する権利付与手段と、
前記複数の第1通路について一以上の通路に備え、前記特別の権利の内容を識別するための表示を行う識別表示手段と、
第2所定条件を満たすことを契機として、前記検出手段によって検出された通路に応じて付与する特別の権利の内容を変更するとともに、前記識別表示手段によって表示する内容を変更する内容変更手段と、を有する遊技機。
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