JP4341898B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも第1検出器,入賞口および可動部材を備えた遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
遊技機の一つであるパチンコ機には、始動口センサを備えた始動口と、大入賞口を開閉する羽根部材や当該大入賞口に入ったパチンコ球の流下方向を変更可能な可動部材を有する役物装置等とを備えるタイプがある。このようなパチンコ機で第1パチンコ球が始動口に入賞し、その後に第2パチンコ球が大入賞口を経て可動部材に到達するとき、可動部材がどのような状態になっているのかを予測するには多くの経験が必要であった。そこで、未熟な遊技者であっても遊技を楽しめるように、パチンコ球が始動口に入賞等したときに可動部材の状態を予測して報知する技術を既に開示している(例えば特許文献1を参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−336457号公報(第5−6頁,図6)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来技術では、パチンコ球が始動口に入賞するタイミングを遊技者が把握していれば、続いて行われる予測報知に備えることは可能である。ところが、遊技者は盤面全体を見て遊技することが多く、パチンコ球が始動口に入賞したことさえ気付かない場合も少なくない。そのため、入賞後すぐに行われる予測報知を見逃してしまい、利益を獲得する機会を逸している。対応策としては、パチンコ球が始動口に入賞してから所定の期間(例えば10秒間)を経過した後に予測報知を行う構成が考えられる。この構成によれば、遊技者は予測報知の見逃しが少なくなってVゾーン等にパチンコ球を入れる機会(すなわち遊技者に与える利益)が大幅に増えるので、逆に遊技場側が受ける不利益も過大になる。
【0005】
本発明はこのような点に鑑みてなしたものであり、遊技者による予測報知の見逃しを防止し、しかも遊技者と遊技場との双方で受ける利益が公平となるように調整を図った遊技機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段1】
課題を解決するための手段1は、図1に模式的に示すように、第1検出器5が第1遊技球Baを検出することを契機として開放可能な入賞口6と、当該入賞口6に入賞した第2遊技球Bb(すなわち第1遊技球Baとは別個の遊技球)の流下方向を変更可能な可動部材7とを備えた遊技機において、
前記第1検出器5の上流側に配置された誘導口1と、
前記誘導口1から少なくとも所定時間を要して第1遊技球Baを誘導し、前記第1検出器5の近傍で放出する誘導装置3と、
前記誘導口1または前記誘導装置3に備えられ、前記第1検出器5とは別個に第1遊技球Baを検出可能な第2検出器2と、
前記第2検出器2が前記第1遊技球Baを検出してから終了条件を満たすまでの期間の全部または一部について、前記可動部材7の状態を予測して報知する制御を行う状態報知手段9とを有する。
【0007】
上記手段1に記載した用語は、以下のように解釈する。当該解釈は特許請求の範囲および発明の詳細な説明に記載した用語についても同様である。
(1)「誘導口」と「誘導装置」とは一の装置で構成してもよく、別個の装置で構成してもよい。
(2)「可動部材」は、その全部または一部分が作動可能な部材を意味する。例えば、所定の範囲で運動可能な運動部材や、遊技球を振り分け可能な振分部材、遊技球が通過可能な部位を開閉する開閉部材、一定の周期(あるいは不定の周期)で一方向や正逆方向に回転可能な回転部材等が該当する。
(3)「終了条件」は、遊技機の種類,日時,遊技状態等に応じて適切に設定可能であり、遊技中に不変としてもよく変化させてもよい。例えば、所要の期間(例えば第1遊技球が第2検出器に検出されてから第1検出器に検出されるまでに要する平均的な時間)を経過したことや、一定の期間(例えば5秒間や10秒間等)を経過したこと、抽選を行なった結果によって特定した期間を経過したこと、第1検出器が第1遊技球を検出したこと等が該当する。
(4)「報知」は演出を含み、発光体(表示装置,表示器,表示灯等)による視覚的な報知に限らず、音(音声,音楽,効果音等)による聴覚的な報知や、ハンドルや椅子等の遊技機に付属する部材を通じて行う触覚的な報知などを含む。「図柄」は文字(英数字や漢字等),記号,符号,図形(キャラクタ等),映像などからなる特別図柄,普通図柄,装飾図柄(背景図柄)等が該当し、静止画であってもよく、アニメーション等の動画であってもよい。
【0008】
手段1によれば、可動部材7を第1状態7aに変更させると第2遊技球Bbの流下方向が進路Dbに変わり、同じく第2状態7bに変更させると第2遊技球Bbの流下方向が進路Daに変わる。時刻Taに誘導口1に到達した第1遊技球Baは、二点鎖線で示すように誘導装置3によって誘導され、少なくとも所定時間(例えば5秒間や10秒間等)を経過した後の時刻Tbに第1検出器5の近傍で放出される。すなわち第1遊技球Baが時刻Taに第2検出器2に検出されてから、当該第1遊技球Baが時刻Tcに終了条件を満たす(図1の例では第1検出器5に検出される)までにはある程度の期間(図1の例では報知可能期間T4)を要する。そこで当該期間の全部または一部について、状態報知手段9は時刻Tdにおける可動部材7の状態(例えば図1に示す第1状態7aや第2状態7b等)を予測して報知する。このように、第1遊技球Baが第2検出器2に検出されてからある程度の期間中に可動部材7の状態にかかる予測報知が行われるので、遊技者Yによる予測報知の見逃しを従来よりも防止することができる。また、第1遊技球Baは第1検出器5の近傍で放出されるので、必ずしも第1検出器5に検出されるとは限らない。第1遊技球Baが第1検出器5に検出されなければ入賞口6が開放されないので、第1遊技球Baが第2検出器2に検出されて予測報知が行われたとしても遊技者Yは利益を享受できない。したがって、遊技者Yと遊技場との双方で受ける利益が公平となるように調整を図ることができる。
【0009】
【課題を解決するための手段2】
課題を解決するための手段2は、手段1に記載した遊技機であって、誘導装置3は、第1遊技球Baを保持する保持部3aと、前記保持部3aを移動させる駆動体3bとを有する。
ここで、手段2に記載した用語の「保持部」は、誘導のために第1遊技球を一時的に保持する構造になっていれば形態を問わない。例えば、永久磁石,電磁石,吸引装置,搬送部材(例えばスライド部材や回転部材等)に備えた凹部や凸部(突起部)等が該当する。当該解釈は特許請求の範囲および発明の詳細な説明に記載した用語についても同様である。
【0010】
手段2によれば、駆動体3bによって保持部3aを移動させることにより第1遊技球Baを誘導するには、当該第1遊技球Baが自由落下してゆくよりも時間を要する。しかも保持部3aの速度は駆動体3bの制御量によって変化させることが可能であるので、第1遊技球Baが誘導口1に到達してから放出するまでの期間(誘導時間T2)を自在に設定できる。したがって、予測報知を行う期間の長さを自在に調整することができる。
【0011】
【課題を解決するための手段3】
課題を解決するための手段3は、手段1または2に記載した遊技機であって、駆動体3bの駆動量を制御する駆動制御手段4aを備え、誘導装置3は前記駆動制御手段4aによって駆動量を変化させて第1遊技球Baを誘導する誘導時間T2を伸縮する。
【0012】
手段3によれば、駆動制御手段4aが駆動体3bの駆動量(移動速度や回転速度等)を変化させると、誘導装置3で第1遊技球Baを誘導する誘導時間T2も伸縮する。例えば保持部3aを設けた回転体をモータによって回転させる構成とした場合では、回転速度を速くすれば誘導時間T2が短くなり、逆に回転速度を遅くすれば誘導時間T2が長くなる。よって、遊技状態等に応じたきめ細かな誘導時間T2を設定が可能になり、それに伴って予測報知が可能な時間も伸縮させることができる。
【0013】
【課題を解決するための手段4】
課題を解決するための手段4は、手段1から3のいずれか一項に記載した遊技機であって、誘導装置3は第1遊技条件を満たすことを契機として第1遊技球Baを誘導する。
ここで、手段4に記載した用語の「第1遊技条件」は、遊技機の種類,日時,遊技状態等に応じて適切に設定可能であり、遊技中に不変としてもよく変化させてもよい。例えば、当選確率が高確率(あるいは低確率)であることや、パチンコ球が特定領域(例えばゲートや入賞装置等)に通過/入賞したこと、可動体(可動部材を含む)の作動回数が所定回数(例えば5回等)に達したこと、抽選を行なって所定の抽選結果になったこと等のうちで一以上が該当する。後述する第2遊技条件も同様の内容である。第1遊技条件と第2遊技条件とは同じ条件としてもよく、異なる条件としてもよい。当該解釈は、特許請求の範囲および発明の詳細な説明に記載した用語についても同様である。
【0014】
手段4によれば、誘導装置3は第1遊技条件が満たされければ第1遊技球Baを誘導せず、第1遊技条件が満たされて初めて第1遊技球Baを誘導する。すなわち第1遊技条件が満たされるまで、第1遊技球Baは誘導装置3内に保留される。第1遊技球Baが第1検出器5に検出されなければ入賞口6も開放されないので、遊技者Yは第1遊技条件が満たされるように遊技する。そのため、遊技者Yは第1遊技条件を満たそうと遊技するようになるので、遊技意欲を向上させることができる。
【0015】
【課題を解決するための手段5】
課題を解決するための手段5は、手段1から4のいずれか一項に記載した遊技機であって、状態報知手段9は第2遊技条件を満たすことを契機として可動部材7の状態を予測して報知する制御を行う。
【0016】
手段5によれば、第2遊技条件を満たして初めて、状態報知手段9は可動部材7の状態を予測して報知する制御を行う。予測報知がなければ入賞口6に入賞させるタイミングが分からないので、遊技者Yは第2遊技条件を満たそうと(あるいは第2遊技条件を満たされるのを期待して)遊技するようになる。したがって、遊技者Yの遊技意欲を向上させることができる。
【0017】
【課題を解決するための手段6】
課題を解決するための手段6は、手段1から5のいずれか一項に記載した遊技機であって、可動部材7の状態を規則的に変化させる制御を行う状態制御手段8を備え、状態報知手段9は前記第2遊技球Bbが入賞口6に入賞するときに制御している前記可動部材7の状態と前記入賞口6から可動部材7に到達するまでに要する平均的な到達時間T6とに基づいて前記第2遊技球Bbが前記可動部材7に到達するときの状態を予測して演出により報知する。
【0018】
手段6によれば、状態制御手段8は可動部材7の状態を制御するので、第2遊技球Bbが入賞口6に入賞したときの状態を把握できる。一方、状態制御手段8は可動部材7の状態を規則的(周期的であるか否かを問わない)に変化させるので、到達時間T6を考慮することにより第2遊技球Bbが可動部材7に到達するときの状態を容易に予測できる。こうして予測できた可動部材7の状態を状態報知手段9が報知するので、当該報知を認識した者は可動部材7の状態が有利な状態か不利な状態かをより確実に知り得る。したがって、遊技者Yは利益を受け得るように遊技を行える。
【0019】
【課題を解決するための手段7】
課題を解決するための手段7は、手段1から6のいずれか一項に記載した遊技機であって、誘導装置3は誘導してきた第1遊技球Baを放出する複数の放出部位を備え、放出部位ごとに第1検出器5による検出確率が異なる構成とした。
【0020】
手段7によれば、誘導装置3には複数の放出部位を備えており、各放出部位ごとに第1検出器5による検出確率が異なる。すなわち、どの放出部位で放出されるかによって第1検出器5に検出され易くなったり、検出され難くなる。したがって、第1検出器5に検出され易い放出部位で第1遊技球Baを放出されることを期待する期待感を遊技者Yに与えることが可能になる。
【0021】
【課題を解決するための手段8】
課題を解決するための手段8は、手段7に記載した遊技機であって、放出部位を決定する抽選を行う抽選手段4bを備え、誘導装置3は前記抽選手段4bによる抽選結果に対応する放出部位に第1遊技球Baを誘導する。
【0022】
手段8によれば、抽選手段4bによる抽選結果によっては、放出部位から放出される第1遊技球Baが第1検出器5に検出され易くなったり、検出され難くなる。したがって、第1検出器5に検出され易い放出部位が決定される抽選結果となる期待感を遊技者Yに与えることが可能になる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明における実施の形態を図面に基づいて説明する。
〔実施の形態1〕
実施の形態1は遊技機の一つであるパチンコ機に本発明を適用し、パチンコ球を一個ずつ誘導して、可動体の状態を予測報知する例である。当該実施の形態1は図2〜図10を参照しながら説明する。なお、パチンコ機を構成する他の部材や装置(例えば枠,ハンドル,受皿,スピーカ,装飾用ランプ,カード用の情報表示器や操作スイッチ等)については周知であるので、図示および説明を省略する。また、説明中に「前方」という場合にはパチンコ機側から遊技者Y側に向かう方向を指し、「後方」という場合には、遊技者Y側からパチンコ機側に向かう方向を指す。遊技球(遊技媒体)には、パチンコ球を適用する。
【0024】
まず図2には、パチンコ機に備える遊技盤10の外観を正面図で示す。当該遊技盤10は、後述するようにキャラクタ体20,可動体48および可動翼片16,52等を有する役物装置12、情報(図柄等を含む)を表示可能な表示器22,46、パチンコ球がそれぞれ入賞可能な始動口28,36,38、その他にゲートや一般の入賞口,風車,障害釘等を適宜に配置する。なお、入賞口や障害釘等の一部については図示を省略している。
【0025】
始動口28,36,38は、役物装置12の下方に配置する。特に始動口38は役物装置12のほぼ直下に配置し、ソレノイド等によって開閉可能な可動片(いわゆるチューリップ)を備える。始動口36はパチンコ球の入賞を検出するために始動口センサ32を備え、同様にして始動口28,38は始動口センサ30,34をそれぞれ備える。これらの始動口センサ30,32,34は、それぞれが第1検出器5に相当する。
【0026】
図3は、図2に示す役物装置12を拡大して表す正面図である。この役物装置12は、大入賞口54(左大入賞口)を開閉する可動翼片52や、当該大入賞口54に入賞したパチンコ球を検出する入賞センサ50、大入賞口14(右大入賞口)を開閉する可動翼片16、当該大入賞口14に入賞したパチンコ球を検出する入賞センサ18、大入賞口54,14から入ったパチンコ球(例えば二点鎖線で図示するパチンコ球P2)が通行可能な上棚56a、当該上棚56aの下方に備えてパチンコ球が通行可能な下棚56b、上棚56aの中央部に転がってきたパチンコ球を下棚56bの中央部に落下させる誘導部材74、動植物等(本例では猿)を模して形成したキャラクタ体20、同様に動植物等(本例では蟹)を模して形成した可動体48、入賞したパチンコ球が通過可能なVゾーン70および一般領域58,72、Vゾーン70を通過するパチンコ球を検出するVセンサ44などを有する。大入賞口54,14はそれぞれが入賞口6に相当し、パチンコ球P2は第2遊技球Bbに相当し、可動体48は可動部材7に相当する。
【0027】
可動翼片52,16は、ソレノイド146等の駆動体によって往復運動する(図6を参照)。図3に示す例では可動翼片52,16を開けてパチンコ球が大入賞口54,14に入賞容易な状態を示す。これに対して、可動翼片52,16を閉じてパチンコ球が大入賞口54,14に入賞不能な状態を図2に示す。
可動体48は、前方側に突起させた二本の突起物を備える。二本の突起物は、上棚56aから矢印D2のように落下したパチンコ球P2をVゾーン70に向けて案内する役割を果たす。よって後述する図9に示すように、可動体48が中央部の案内位置から案内限界までの範囲内に位置するときはパチンコ球P2がVゾーン70を通過する確率が高まり(進路Daに相当)、可動体48が案内限界を超えて端部に位置するときはパチンコ球P2が一般領域58,72を通過する確率が高まる(進路Dbに相当)。図6をも参照すると、可動体48はモータM6やソレノイド等の駆動体によって水平方向(図示する矢印D4方向)にスライドして運動可能にし、かつサブ制御基板130等から可動体48の状態(すなわち位置決め,運動,姿勢等)を制御可能に構成する。
【0028】
また役物装置12には、上述した大入賞口54,14に入賞できなかったパチンコ球を始動口38に向けて誘導可能な誘導装置24を一体に形成している。この誘導装置24は、パチンコ球を誘導口26に向けて導く流入口66,60や、モータ64によって回転可能に構成した回転体42、当該回転体42によって誘導されたパチンコ球を誘導口26で検出する誘導口センサ68、誘導口26を通過したパチンコ球を再び遊技盤面上に放出する放出口40などを有する。なお、誘導装置24は誘導装置3に相当し、誘導口26は誘導口1に相当し、誘導口センサ68は第2検出器2に相当、モータ64は駆動体3bに相当する。
【0029】
誘導装置24にかかる具体的な構成例について、図4(A)には拡大して正面図で表し、図4(B)には図4(A)のX−X線矢視にかかる断面図を表し、図5(A)および図5(B)には斜視図で表す。なお図5(A)では、見易くするために誘導口センサ68の図示を省略している。
【0030】
図4(A)に示すように、誘導装置24には、流入口66,60から入ったパチンコ球が転動可能な上段ステージ76および下段ステージ78を階段状に備える。上段ステージ76および下段ステージ78は、それぞれ後方側から前方側に向かってやや下り傾斜させる。さらに各ステージのほぼ全体を凹状に湾曲させ、その中央部をやや凹ませた凹部を設ける(図5を参照)。この凹部は、後方側から前方側に向かってゆくにつれて左右両側に広げて形成する。このような形状に構成したことにより、パチンコ球を中央部に集め易い。
【0031】
回転体42の上方には誘導口センサ68を備える。実線で示すパチンコ球P4の位置のように、回転体42と誘導口センサ68との間を誘導口26とする。このパチンコ球P4は第1遊技球Baに相当する。誘導口26に入ったパチンコ球P4は、下段ステージ78の下方であってかつ始動口38の上方に設けた放出口40から放出される(図2を参照)。下段ステージ78と放出口40との間には、廂(ひさし)を模した突起部62を備える。
【0032】
回転体42は、図4(B)に示すようにパチンコ球を磁力で吸着させて搬送可能な永久磁石42aを外周面(またはその近傍)に備える。保持部3aに相当する永久磁石42aの空間的位置を移動させるには、回転体42を回転させればよい。永久磁石42aの設置数は一以上で任意に設定でき、図4(B)の例では二つ備えているので同時に二個のパチンコ球P4を搬送できる。誘導口26から放出口40までの間は、パチンコ球P4を誘導する誘導路80を形成している。この誘導路80は、放出口40に向けてやや下り傾斜させている。
【0033】
上段ステージ76上で回転体42の永久磁石42aに吸着されたパチンコ球P4は、当該回転体42が例えば矢印D6方向(図面右回り)に回転するに伴って搬送されてゆき、誘導路80内を誘導される。この誘導方法では、パチンコ球P4の移動速度は回転体42の回転速度に委ねられる。誘導路80内を誘導されたパチンコ球P4は、凸片82によって永久磁石42aの吸着力から解放されて誘導路80に落下する。その後のパチンコ球P4は、二点鎖線で示すように誘導路80内を移動(転動)して、放出口40から遊技盤面上に放出される。
パチンコ球P4を誘導する誘導時間θは誘導時間T2に相当し、永久磁石42aに吸着されてから凸片82によって解放されるまでの搬送時間θ2と、誘導路80内を移動して放出口40に達するまでの移動時間θ4との和で求められる(θ=θ2+θ4)。移動時間θ4は、自然法則に従って移動するためにほぼ一定時間(例えば約1秒間)になる。これに対して搬送時間θ2は、回転体42の回転速度を制御することで自在に伸縮することが可能である。
【0034】
パチンコ球P4の動きについて簡単に説明する。まず図5(A)において、流入口66,60から流入したパチンコ球P4はそれぞれ矢印D10a,D10bのように移動してから、中央部に向けて上段ステージ76を移動する。当該上段ステージ76のほぼ中央部にまで移動してきたパチンコ球P4は、特定の遊技状態では永久磁石42aに吸着されて矢印D12のように搬送され、誘導路80内を誘導される。図4(B)にも示すように誘導路80内を誘導されたパチンコ球P4は、二点鎖線で示すように放出口40から遊技盤面に放出される。放出口40は始動口38の上方にあるので、当該放出口40から放出されたパチンコ球P4は始動口38に入賞する確率が高くなる。
【0035】
次に図5(B)において、流入口66,60から流入してきたパチンコ球P4が上段ステージ76の中央部に移動する点は上述した通りである。しかし、通常の遊技状態では、永久磁石42aが上段ステージ76に向かう位置(すなわち図5(A)に示す永久磁石42aの姿勢)にはない。そのため、パチンコ球P4がせっかく上段ステージ76の中央部に辿り着いても永久磁石42aに吸着されないので、上段ステージ76や下段ステージ78を矢印D16で示すように流下してゆく。二点鎖線で示すパチンコ球P4が下段ステージ78から落下する際には、ほぼ三角形状に形成された突起部62によって進路が変更されて矢印D18のように移動する。上述したように突起部62の下方に始動口38が配置されているので、当該始動口38に入賞する確率は低くなる。
なお、流入口66,60に流入するパチンコ球P4に勢いがない(運動エネルギーが低い)場合には、上段ステージ76にまで辿り着くことなく下段ステージ78に移動し、そのまま遊技盤面に放出される。この場合も突起部62によって進路が阻害されるので、始動口38に入賞する確率は低くなる。
【0036】
次に、パチンコ機によるパチンコ遊技を実現するべく構成した基板や装置等の接続例について図6を参照して説明する。なお以下の説明で単に「接続する」という場合には、特に断らない限り電気的に接続することを意味する。
【0037】
CPU(プロセッサ)122を中心に構成したメイン制御基板120は、遊技制御プログラムや一定のデータ等を格納したROM124、乱数,保留数(特別保留数,普通保留数),上限値およびバッファ等のような一時的データを格納可能なRAM126、あるいは入出力処理回路や通信制御回路などを備える。CPU122は、ROM124に格納された遊技制御プログラムを実行してパチンコ遊技を実現する。その他の構成要素は周知の技術と同様であるので、図示および説明を省略する。
【0038】
メイン制御基板120には、駆動センサ102,計数センサ104等からの信号を受けて払い出し用のモータM4を駆動制御する払出制御基板112や、カードユニット106や払出制御基板112と接続して残高情報や有価価値情報等のデータの送受信したり現時点の残高情報等を報知するなどを制御するインタフェース基板114(図6では「I/F基板」と表記する)、外部装置に信号を伝達可能な外部端子板116、表示や音等の演出を制御するサブ制御基板130、信号を中継する中継端子板138などを接続する。外部装置には、遊技場に備えたホールコンピュータや、島設備に備えた島コンピュータ、他の遊技機(例えばパチンコ機,スロットマシン等)、携帯端末装置(例えば携帯電話器や携帯用パソコン等)などが該当する。外部装置に伝達する信号には、例えば大当たり,図柄確定,確変中等のような遊技情報を含む。
【0039】
払出制御基板112には、パチンコ球の発射を制御するハンドルに備えたタッチセンサ100等からの信号を受けて発射用のモータM2を駆動制御する発射制御基板110などを接続する。当該発射制御基板110は、上述したメイン制御基板120と同様にCPUを中心に構成する。モータM2,M4には例えばパルスモータ(正逆回転可能なものが望ましい)を用いるが、サーボモータ等を用いてもよい。駆動センサ102は、モータM4やパチンコ球を払い出す払出装置等の駆動状況を監視する。計数センサ104は、実際に払い出したパチンコ球の個数をカウントする。
【0040】
サブ制御基板130には、表示器22,46への表示を制御する図柄制御基板140や、スピーカ142、装飾用の発光体144、可動体48をスライド運動させるモータM6、回転体42を回転運動させるモータ64などを接続する。当該サブ制御基板130は、上述したメイン制御基板120と同様にCPUを中心に構成し、ROM,RAM,入出力処理回路,通信制御回路等を備える。CPUはROMに格納したサブ制御プログラムを実行して、メイン制御基板120から送信された演出用のコマンドを受信し、図柄制御基板140を通じて表示器22,46に図柄等を表示したり、スピーカ142から音を出したり、発光体144を表示したり、可動体48が規則的にスライド運動するように制御したり(後述する図9を参照)、回転体42の回転運動を制御するなどを行う。当該サブ制御プログラムには、後述する駆動制御処理や状態報知処理等のような各手続きを実現するプログラムを含む。よって、サブ制御基板130は可動体48の状態を制御する点で状態制御手段8に相当する。他の構成要素については周知の構成と同様であるので、図示および説明を省略する。
【0041】
図柄制御基板140もまたメイン制御基板120と同様にCPUを中心に構成し、図柄等を予め記憶したキャラクタROMや、サブ制御基板130から送信された表示用のコマンドに基づいて表示器22,46に図柄等を表示する制御を行う。表示器22,46として液晶表示器やLED表示装置を用いる場合には、表示用のコマンドに含まれる表示情報の解析結果に基づくCPUからの指示を受けて図柄データを読み込み、配色指定及びスプライト処理等の画像編集を行えるVDP(Video Display Processor)等を備えるのが望ましい。
【0042】
中継端子板138には、メイン制御基板120等から離れた位置に備えた装置(例えば始動口センサ30,32,34や、可動翼片16,52を往復運動させるソレノイド146等)などを接続する。なお上述した駆動センサ102や、計数センサ104、始動口センサ30,32,34等には、接触型センサ(例えばリードスイッチ,マイクロスイッチ,圧力センサ等)、あるいは非接触型センサ(例えば近接センサ,光センサ,赤外線センサ等)を用いる。
【0043】
上述のように構成したパチンコ機において、本発明を実現するためにサブ制御基板130で行う手続きについて図7,図8を参照しながら説明する。図7には回転体42の回転駆動を制御する駆動制御処理の手続きを、図8には可動体48の状態を報知する状態報知処理の手続きをそれぞれフローチャートで示す。それぞれの手続きは、いずれも図6に示すサブ制御基板130のROMに格納されているサブ制御プログラムをCPUが適当なタイミングで実行することで実現される。図7の駆動制御処理は駆動制御手段4aに相当し、図7のステップS14は抽選手段4bに相当し、図8の状態報知処理は状態報知手段9に相当する。
【0044】
図7に示す駆動制御処理では、第1遊技条件として現在の遊技状態が特定の遊技状態であれば(ステップS10でYES)、上段ステージ76を通行するパチンコ球P4を吸着可能とするために回転体42を所定速度(例えば20RPM)で回転させる〔ステップS12〕。特定の遊技状態をどのように定義付けるかは、パチンコ機の種類,日時等に応じて適切に設定してよい。例えば、抽選の当選確率が高確率であることや、パチンコ球が始動口28,36等に入賞したこと、可動体48の往復運動数が所定回数(例えば100回等)に達したこと、駆動制御の可否を決定するための抽選を行なって当選等したこと等のうちで一以上が該当する。こうして始めた回転体42の回転は、現在の遊技状態が特定の遊技状態でなくなるまで継続し(ステップS10でNO)、図5(B)に示すようにパチンコ球P4を吸着不能な姿勢で停止させる〔ステップS22〕。
【0045】
回転体42の回転とともに、回転速度を決定するための抽選を行い〔ステップS14〕、その抽選結果が当選であれば(ステップS16でYES)、モータ64を制御して回転体42の回転速度を遅く(例えば40RPM)したうえで〔ステップS18〕、駆動制御処理を終える。こうして回転体42の回転速度が遅くなれば、パチンコ球P4を誘導する誘導時間θが長くなる。これに対して、ステップS14で行なった抽選が落選であれば(ステップS16でNO)、モータ64を制御して回転体42の回転速度を元の所定速度に戻したうえで〔ステップS24〕、駆動制御処理を終える。よって当選した特定の遊技状態から次回落選した特定の遊技状態までの間は、長い誘導時間θの状態が継続される。
【0046】
図8に示す状態報知処理では、第2遊技条件として図4(B)に示すようにパチンコ球P4が誘導口26に到達したことを誘導口センサ68が検出すると(ステップS30でYES)、予測報知の可否を決定するための抽選を行い〔ステップS32〕、その抽選結果が当選であれば(ステップS34でYES)、可動体48の状態について予測報知を行う。
【0047】
すなわち、制御している可動体48について現時点の状態を取得したうえで〔ステップS36〕、現時点から標準到達時間(例えば5秒間)を経過した後における可動体48の状態を予測して報知する〔ステップS38〕。標準到達時間はサブ制御基板130内のROM等に記憶され、誘導しているパチンコ球P4が始動口38に到達するまでに要する平均的な所要時間(上述した誘導時間θに相当する)と、パチンコ球P4が始動口38に入賞してから大入賞口54,14が開くまでに要する時間と、開いている大入賞口54,14から入賞したパチンコ球が可動体48に到達するまでに要する平均的な所要時間(到達時間T6に相当する)との和になる。可動体48を規則的にスライド移動させる制御を行なっている場合には、ステップS36で取得した現時点での状態が分かれば、標準到達時間経過後における可動体48の状態を予測するのは容易である。こうして予測した可動体48の状態は、表示器22,46に図柄等を用いて表示したり、スピーカ142から音(特に音声や効果音)を出したり、ハンドルや遊技者Yが座る椅子等を振動させる等して報知を行う。いずれの手段を用いて報知するかは任意であるが、二以上の手段を組み合わせて行えば遊技者Yの認識率が向上する。
【0048】
可動体48の状態についての予測報知は、当該予測報知を始めてから最初に始動口28,36,38に備えた始動口センサ30,32,34のいずれかがパチンコ球を検出するまで(ステップS40でNO)、かつ終了条件を満たすまで継続する(ステップS42でNO)。終了条件は、パチンコ機の種類,日時,遊技状態等に応じて適切に設定できる。例えば、上述した誘導時間θを経過したこと、誘導時間θとは無関係な許容時間(具体的には10秒間等)を経過したこと、パチンコ球がVゾーン70等を通過したことなどが該当する。
【0049】
予測報知を始めてから最初にパチンコ球が始動口28,36,38のいずれかに入賞するか(ステップS40でYES)、あるいは終了条件を満たしたときは(ステップS42でYES)、状態報知処理を終える。一方、誘導口センサ68がパチンコ球を検出しないときは(ステップS30でNO)、予測報知を行うまでもなく状態報知処理を終える。したがって、予測報知を数多く行われるようにするには、遊技者Yは誘導装置24を狙ってパチンコ球を発射させればよい。
【0050】
上述した駆動制御処理および状態報知処理を実行して、センサから出力する信号や可動な部材等にかかる経時的な変化と、可動体48の状態にかかる予測報知例とについて図9,図10を参照しながら説明する。図9に示すタイムチャートでは図面上側から下側に向けて順番に、回転体42の回転速度、誘導口センサ68から出力する信号、始動口センサ32から出力する信号、大入賞口54,14の開閉状態、表示器22,46で行う表示演出による予測報知(図9では単に「報知」と表記する)、可動体48の状態などについて時系列的な変化を示す。図10には、表示器22,46で行う表示演出の一例を示す。
【0051】
本例では、回転体42の回転速度は、時刻t10以前から時刻t22までを通常の回転速度で制御し(「通常」で表記する)、時刻t22以降を通常の回転速度よりも遅く制御する(「低速」で表記する)と仮定する(図7のステップS18,S24)。回転体42の回転を停止させると予測報知を行えないので、本例から除いている。図3を参照すると、上棚56aから落下してきたパチンコ球P2に対して、可動体48が役物装置12内のほぼ中央に位置してVゾーン70に入る確率が最も高くなる状態を「案内位置」とし、その可動体48が水平方向にスライドして左右の端側に位置してVゾーン70に入る確率が低い状態を「端側位置」とし、Vゾーン70に入る確率が高くなるように案内できる限界位置を「案内限界」とする。なお、図8のステップS32で行う抽選で当選したことを前提とする。
【0052】
まず、図4(B)で示すように誘導口26に到達したパチンコ球P4を誘導口センサ68が時刻t10に検出すると(図8のステップS30)、時刻t10とほぼ同時刻における可動体48の状態を取得する(図8のステップS36)。こうして取得した可動体48の状態に基づいて、時刻t10から期間tb(例えば5秒間)を経過した後における可動体48の状態を表示器22,46で行う表示演出によって予測報知する(図8のステップS38)。期間tbおよび後述する期間teは、それぞれ標準到達時間に相当する。
【0053】
図9では可動体48の状態変化例を実線で示し、時刻t10とほぼ同時刻の時点では端側位置の状態であることが分かるので、期間tbを経過した時刻t18における可動体48の状態(本例では案内位置の状態)を予測報知する。時刻t10以降は可動体48の状態変化に伴って予測報知も変化するので、結果的には予測報知を行う期間内に限られるものの二点鎖線で示すように変化する可動体48の状態を予測報知する。例えば時刻t10から時刻t12までの予測報知では、可動体48の状態は案内位置から案内限界を経て端側位置に変化してゆく。
ここで、表示器22,46で行う表示演出は、本例のように可動体48が案内位置の状態であれば図10(A)に示すような文字「チャンス」の図柄84aを表示したり、図10(B)において実線で示すような可動体48を模したキャラクタ図柄84bで表示する。また、可動体48が案内限界の状態であれば図10(C)に示すような文字「限界」の図柄84cを表示したり、図10(B)において二点鎖線で示すように表示器22,46のいずれか一方にキャラクタ図柄84bを表示する。さらに、可動体48が端側位置の状態であれば図10(D)に示すような文字「不可」の図柄84dを表示したり、表示器22,46にはキャラクタ図柄84bを表示しない。
【0054】
上述した可動体48の状態にかかる予測報知は、パチンコ球P4が始動口38に入賞するまでに制限される(図8のステップS40)。よって予測報知を行う期間taは、時刻t10とほぼ同時刻から始め、始動口38への入賞により始動口センサ32が信号を出力した時刻t12で終える。期間taおよび後述する期間tc,tdは、それぞれ報知可能期間T4に相当する。そして、始動口センサ32がパチンコ球P4を検出したことに基づいて、時刻t14に大入賞口54,14を二回断続して開閉している。なお、パチンコ球が始動口28,36に入賞した場合には、一回のみ大入賞口54,14を開閉する。
【0055】
これに対して、誘導口センサ68が時刻t16にパチンコ球P4を検出したものの(図8のステップS30)、当該パチンコ球P4が始動口38に入賞しないケースがある。この場合には、時刻t16とほぼ同時刻から期間tcを経過する時刻t20まで可動体48の状態にかかる予測報知を行う(図8のステップS42)。当該期間tcの長さは誘導時間θに相当する。
【0056】
一方、時刻t22には回転体42の回転速度が遅くなって誘導時間θが延びるので、期間teも上記期間tbよりも長くなる。そのため、時刻t24に誘導口センサ68がパチンコ球P4を検出すると(図8のステップS30)、時刻t24とほぼ同時刻における可動体48の状態を取得したうえで(図8のステップS36)、時刻t24とほぼ同時刻から期間te(例えば7秒間)を経過した後における可動体48の状態を表示器22,46で行う表示演出によって予測報知する(図8のステップS38)。この場合の予測報知を行う期間tdは、時刻t24とほぼ同時刻から始め、始動口38への入賞により始動口センサ32が信号を出力した時刻t26で終える。そして、始動口センサ32がパチンコ球P4を検出したことに基づいて、時刻t28に大入賞口54,14を二回断続して開閉している。このように、回転体42の回転速度に連動して標準到達時間を伸縮しているので、予測報知を行う期間もまた伸縮する。
本例では左端側と右端側との間で可動体48をスライドさせて規則的に往復運動するパターンを示したが、他の運動パターンに基づく規則的な運動を行うように構成してもよく、不規則な運動を行うように構成してもよい。他の運動パターンとしては、例えば往復運動の途中(中央部や端側等)で一時的に停止させたり、中央部と右端側との間を二往復してから中央部と左端側との間を一往復させる等のようなパターンが該当する。遊技中に運動パターンを変化させてゆくと、遊技者Yはどの運動パターンなのかを推測する楽しみを与えることができる。
【0057】
上述した実施の形態1によれば、以下に示す各効果を得ることができる。
(a1)始動口センサ32の上流側に誘導口26を配置し、誘導口26から少なくとも搬送時間θ2(所定時間)を要して誘導したパチンコ球P4を始動口センサ32の近傍で放出し、誘導装置24に備えた誘導口センサ68がパチンコ球P4を検出し、当該誘導口センサ68がパチンコ球P4を検出してから終了条件を満たすまでの期間のほぼ全部について可動体48の状態を予測して報知する制御を行なった{状態報知手段9;図8の状態報知処理を参照}。パチンコ球P4が誘導口センサ68に検出されてからある程度の期間中に可動体48の状態にかかる予測報知が行われるので、遊技者Yによる予測報知の見逃しを従来よりも防止することができる。また、パチンコ球P4は始動口センサ32の近傍で放出されるので、必ずしも始動口センサ32に検出されるとは限らない。パチンコ球P4が始動口センサ32に検出されなければ大入賞口54,14が開放されないので、パチンコ球P4が誘導口センサ68に検出されて予測報知が行われたとしても遊技者Yは利益を享受できない。したがって、遊技者Yと遊技場との双方で受ける利益が公平となるように調整を図ることができる。
本例では、誘導口26および誘導装置24を始動口センサ32の上流側に配置したが、始動口センサ30,34のいずれか一の上流側に配置してもよく、複数の始動口センサの上流側にそれぞれ配置してもよい。このような配置でもパチンコ球P4を検出する対象が異なるだけであるので、上述した作用効果を得ることができる。複数の始動口センサの上流側に誘導口26および誘導装置24を配置し、かつ遊技中に予測報知可能な始動口センサの有効/無効を変化させる構成とした場合には、有効な始動口センサを狙って遊技する楽しみを与え得る。
【0058】
(a2)誘導装置24には、磁力によってパチンコ球P4を保持する永久磁石42aと、当該永久磁石42aの空間的位置を移動させるために回転体42を回転駆動させるモータ64とを備えた{図4,図5を参照}。回転体42を回転駆動させることによりパチンコ球P4を誘導するには、当該パチンコ球P4が自由落下してゆくよりも時間を要する。しかも回転体42の回転速度はモータ64の制御量によって変化させることが可能であるので、パチンコ球P4が誘導口26に到達してから放出するまでの誘導時間θ(誘導時間T2)を自在に設定できる。したがって、予測報知を行う期間の長さを自在に調整することができる。
【0059】
(a3)サブ制御基板130はモータ64の回転速度(駆動量)を制御することにより回転体42の回転速度を変化させ、パチンコ球P4を誘導する誘導時間θを伸縮した{図7の駆動制御処理を参照}。すなわち回転体42の回転速度を速くすれば誘導時間θが短くなり、逆に回転速度を遅くすれば誘導時間θが長くなる。よって、遊技状態等に応じたきめ細かな誘導時間θを設定が可能になり、それに伴って予測報知が可能な時間も伸縮させることができる。
【0060】
(a4)第1遊技条件を満たすこと、すなわち現在の遊技状態が特定の遊技状態であることを契機として(図7のステップS10でYES)、誘導装置24は回転体42を回転させてパチンコ球P4を誘導した{図4,図5を参照}。現在の遊技状態が特定の遊技状態になって初めてパチンコ球P4を誘導する。図2に示すように始動口38は役物装置12のほぼ直下に配置しているので、パチンコ球P4は放出口40から放出されたほうが始動口38に入賞する確率が高い。パチンコ球P4が始動口センサ32に検出されなければ、大入賞口54,14も開放されない。よって遊技者Yは特定の遊技状態にしように遊技するので、当該遊技者Yの遊技意欲を向上させることができる。
【0061】
(a5)第2遊技条件を満たすこと、すなわちパチンコ球P4が誘導口26に到達したことを誘導口センサ68が検出すると(図8のステップS30でYES)、可動体48の状態を予測して報知する制御を行なった{状態報知手段9;図8のステップS38}。パチンコ球P4が誘導口センサ68に検出されて初めて可動体48の状態を予測して報知する制御を行うが、予測報知がなければ大入賞口54,14に入賞させるタイミングが分からない。そのため、遊技者Yはパチンコ球P4が誘導口センサ68に検出されるのを期待して遊技するようになるので、当該遊技者Yの遊技意欲を向上させることができる。
【0062】
(a6)サブ制御基板130(状態制御手段8)は、可動体48の状態を規則的に変化させる制御を行なった。また、パチンコ球P2が大入賞口54,14に入賞するときに制御している可動体48の状態と大入賞口54,14から可動体48に到達するまでに要する平均的な所要時間(到達時間T6)とに基づいてパチンコ球P2が可動体48に到達するときの状態を予測して演出により報知した{状態報知手段9;図8のステップS38を参照}。サブ制御基板130は可動体48の状態を制御するので、パチンコ球P2が大入賞口54,14に入賞したときの状態を把握できる。一方、可動体48の状態を規則的に変化させるので、到達時間T6を考慮して、パチンコ球P2が可動体48に到達するときの状態を容易に予測できる。こうして予測できた可動体48の状態を報知するので、当該報知を認識した者は可動体48の状態が有利な状態か不利な状態かをより確実に知り得る。したがって、遊技者Yは利益を受け得るように遊技を行える。
【0063】
〔実施の形態2〕
実施の形態2は実施の形態1と同様にパチンコ機に本発明を適用し、複数個のパチンコ球を誘導可能にして、可動体の状態を予測報知する例である。当該実施の形態2は図7,図11,図12を参照しながら説明する。なおパチンコ機の構成等は実施の形態1と同様であり、図示および説明を簡単にするために実施の形態2では実施の形態1と異なる点について説明する。よって実施の形態1で用いた要素と同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0064】
図11および図12には、図4に代わる誘導装置24の構成例を示す。図11(A)には拡大して正面図で表し、図11(B)には誘導路80および放出口40,86,88の構成を模式的に平面図で表し、図12には斜視図で表す。
【0065】
実施の形態1と異なる点は次の通りである。まず第1には、一度に複数個(本例では2個)のパチンコ球P4を誘導可能に誘導口26および回転体42を構成した点である。すなわち図11(A)に示すように、実線と二点鎖線で示すパチンコ球P4が同時に誘導口26に到達可能に幅を広く形成するとともに、回転体42の回転軸に沿って一列状に複数(本例では三つ)の電磁石42bを備える。この電磁石42bは、サブ制御基板130から励磁状態と非励磁状態とを切り換え制御可能に構成する。よって回転体42は常時回転させることが可能になり、パチンコ球P4を誘導する場合に限って電磁石42bを励磁状態に切り換えればよい。電磁石42bが励磁状態になると、吸着させたパチンコ球P4を図12に示す矢印D20のように搬送して誘導路80に誘導する。
【0066】
第2には、誘導路80から複数の放出口に分岐可能に構成した点である。すなわち図11(B)に示すように、電磁石42bによって吸着させたパチンコ球P4を誘導路80に誘導し、図4(B)に示す凸片82によって電磁石42bの吸着力から解放させて誘導路80に落下させるまでは上述した実施の形態1と同様である。しかし、落下後に放出口40,86,88のいずれを通行するかは、パチンコ球P4の挙動に委ねる。図11(A)に示すように、放出口40は始動口38のほぼ直上に位置するが、放出口86,88は始動口38の直上には位置しない。そのため、パチンコ球P4が放出口86,88から放出された場合には、放出口40から放出された場合に比べて入賞確率が低くなる。
【0067】
上述のように構成した誘導装置24にかかる回転体42の駆動制御について、図7を参照しながら説明する。実施の形態1と異なる点は次の通りである。すなわち、抽選の結果が当選であれば(ステップS16でYES)、モータ64を制御して回転体42の回転速度を遅くするとともに〔ステップS18〕、中央側の電磁石42bのみを励磁状態に制御して〔ステップS20〕、駆動制御処理を終える。中央側の電磁石42bのみが励磁状態になれば、パチンコ球P4は誘導路80の中央付近で解放されるので、放出口40から放出される可能性が高い。
これに対して、ステップS14で行なった抽選が落選であれば(ステップS16でNO)、モータ64を制御して回転体42の回転速度を元の所定速度に戻すとともに〔ステップS24〕、左右側の電磁石42bを励磁状態に制御して〔ステップS26〕、駆動制御処理を終える。左右側の電磁石42bが励磁状態になれば、パチンコ球P4は誘導路80の端部付近で解放されるので、放出口86または放出口88から放出される可能性が高い。言い換えれば、抽選結果に対応する放出口にパチンコ球P4を誘導することができるようになる。
【0068】
上述した実施の形態2によれば、以下に示す各効果を得ることができる。
(b1)誘導装置24は誘導してきたパチンコ球P4を放出する複数の放出口40,86,88(放出部位)を備えた{図11,図12を参照}。図11(A)から明らかなように、始動口38に備えた始動口センサ32は放出口40,86,88との位置関係から、始動口センサ32による検出確率が異なる。すなわち、どの放出口で放出されるかによって始動口センサ32に検出され易くなったり、検出され難くなる。したがって、始動口センサ32に検出され易い(すなわち検出確率が高い)放出口でパチンコ球P4を放出されることを期待する期待感を遊技者Yに与えることが可能になる。
【0069】
(b2)複数の放出口40,86,88のうちで、どの放出口から放出させるかを決定する抽選によって決定した{抽選手段4b;図7のステップS16,S20,S26を参照}。誘導装置24は中央側に備えた電磁石42bのみを励磁状態に制御するか、左右側に備えた電磁石42bを励磁状態に制御するかで、抽選結果に対応する放出口にパチンコ球P4を誘導する。したがって、始動口センサ32に検出され易い放出口(本例では放出口40)が決定される抽選結果となる期待感を遊技者Yに与えることが可能になる。
【0070】
(b3)その他の要件,構成,作用,作動結果等については実施の形態1と同様であるので、当該実施の形態1と同様の効果を得ることができる{上述した事項(a1)〜(a6)を参照}。
【0071】
〔他の実施の形態〕
上述したパチンコ機(遊技機)において、他の部分の構造,形状,大きさ,材質,配置および動作条件等については、上記実施の形態に限定されるものでない。例えば、次に示す各形態を実施することもできる。
(c1)実施の形態1,2では、パチンコ機に本発明を適用した。この形態に代えて、パチンコ機以外の他の遊技機(例えばアレンジボール機,雀球遊技機,テレビゲーム機等)であって少なくとも第1検出器5,入賞口6および可動部材7を備えたものにも同様に本発明を適用することができる。当該他の遊技機であっても、ある程度の期間中は予測報知を行うので遊技者Yの見逃しを従来よりも防止でき、第1検出器5の検出によって入賞口6が開放されるので遊技者Yと遊技場との双方で受ける利益が公平となるように調整を図ることができる。
【0072】
(c2)実施の形態1,2では、パチンコ球が始動口28,36,38のいずれかに入賞するか、あるいは終了条件を満たすまで、可動体48の状態を予測報知した{図8のステップS38,S40,S42を参照}。この形態に代えて、終了条件を満たすまでにパチンコ球が始動口28,36,38のいずれかに入賞したときは、当該終了条件を満たした以後も予測報知を継続する構成としてもよい。例えばパチンコ球が大入賞口54,14に入賞するときまでや、大入賞口54,14に入賞したパチンコ球が可動体48に到達するまで等が該当する。予測報知が長く継続するほど、遊技者YはVゾーン70を狙って遊技しやすくなる。
ただし、パチンコ球は大入賞口54,14に入賞しない可能性があるので、大入賞口54,14を閉じた際に入賞センサ50,18がパチンコ球を検出しなかったときは当該予測報知を終えるのが望ましい。大入賞口54,14を閉じるまで予測報知を行う一例は、図9の表示器22,46について二点鎖線で示す。こうすれば、パチンコ球P2がVゾーン70に入る可能性が無くなったにもかかわらず予測報知を行うという不具合を防止することができる。
【0073】
(c3)実施の形態1,2では、誘導装置24を役物装置12に一体化させる構成とした{図2,図3等を参照}。この形態に代えて、役物装置12と誘導装置とを別体にする構成としてもよい。例えば図3に代わる構成例を示す図13によれば、役物装置12と始動口38との間に誘導装置90を別体に備える。当該誘導装置90は誘導装置3に相当し、誘導口26を通過するパチンコ球P6を検出する誘導口センサ94(第2検出器2に相当)や、実線で示すパチンコ球P6のように凹部96(保持部3aに相当)に入れて搬送する回転体98、当該回転体98を回転駆動させるモータ92(駆動体3bに相当)などを有する。本例ではパチンコ球P6が誘導口26を通過してから誘導装置90に入る点を考慮すると、誘導口26と誘導装置90とは一体ではなく、別個の装置と言える。また本例の回転体98では凹部96を五つ備えたが、一つのみ備えてもよく、五つ以外の複数を備えてもよい。モータ92は、モータ64と同様にサブ制御基板130から回転角や回転速度等を制御可能に構成する。回転体98の凹部96によって搬送して誘導されたパチンコ球P6は、放出口40から放出される。図13の例では放出されたパチンコ球P6の落下状態を二点鎖線で示すが、放出されたパチンコ球P6が始動口38に入賞できるとは限らない点は上述した通りである。
【0074】
上述した構成において、サブ制御基板130はモータ92の回転駆動を制御し、条件に応じて(図7のステップS10,S16)、回転体98の回転速度を変化させる(図7のステップS18,S22,S24)。そして、パチンコ球P6が誘導口26を通過すると、当該パチンコ球P6を誘導口センサ94が検出して第2遊技条件を満たす(図8のステップS30)。放出口40から放出されて始動口38で当該パチンコ球P6が検出されるか(図8のステップS40)、あるいは終了条件を満たすまで(図8のステップS42)、可動体48の状態を予測報知する(図8のステップS38)。このように制御を行えば、上述した実施の形態1,2と同様の動作が可能であるので、同等の作用効果が得られる。
本例では誘導装置90を始動口センサ32の上流側に配置したが、実施の形態1と同様にして始動口センサ30,34のいずれか一の上流側に配置してもよく、複数の始動口センサの上流側にそれぞれ配置してもよい。この配置によれば、実施の形態1と同等の作用効果が得られる{事項(a1)を参照}。
【0075】
(c4)上述した実施の形態1,2等では、保持部3aとして永久磁石42a,電磁石42bおよび凹部96を適用し、当該保持部3aを備える部材として回転体を適用した{図3等を参照}。この形態に代えて、保持部3aにはパチンコ球を粘着させる粘着装置や、パチンコ球を空気等とともに吸引する吸引装置、パチンコ球を引っ掛けて搬送可能な凸部(あるいは突起部)などを適用してもよい。また保持部3aを備える部材には、ベルトコンベア装置,スライド移動装置などを適用してもよい。これらのように構成した場合でも、少なくとも所定時間を要してパチンコ球を誘導できる。
【0076】
(c5)実施の形態1,2では、可動部材7としてスライド運動する可動体48を適用した{図3等を参照}。この形態に代えて、スライド運動以外の運動をする部材について適用してもよい。例えば、シーソー等を模した部材であって揺動運動する揺動体や、切り換え弁等のように物体を左右に振り分ける振分部材、パチンコ球が通過可能な部位を開閉する開閉部材、一方向や正逆方向に回転運動する回転部材などが該当する。いずれにせよ、運動を行うことによってパチンコ球の流下方向を変更できればよい。こうした部材の状態を予測報知することにより、遊技者Yはタイミングを図って遊技できるようになる。
【0077】
(c6)実施の形態1,2では、モータ64を通じて行う回転体42の回転制御や、モータM6を通じて行う可動体48のスライド制御はいずれもサブ制御基板130が行った{図6,図7,図8を参照}。この形態に代えて、いずれか一方または双方の制御については、他の制御基板で制御するように構成してもよい。当該他の制御基板としては、例えばメイン制御基板120や図柄制御基板140等が該当する。メイン制御基板120で制御する場合には、現在の遊技状態に併せて適切な運動や制御等を行える。図柄制御基板140で制御する場合には、演出のタイミングに合わせて運動や制御等を行える。
【0078】
【発明の効果】
本発明によれば、第1遊技球が第2検出器に検出されてからある程度の期間中に可動部材の状態にかかる予測報知を行うので、遊技者による予測報知の見逃しを従来よりも防止することができる。また、第1遊技球が第1検出器に検出されなければ入賞口が開放されないので、遊技者と遊技場との双方で受ける利益が公平となるように調整を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概念を示す模式図である。
【図2】パチンコ機の外観を示す正面図である。
【図3】図2に示す役物装置を拡大して示す正面図である。
【図4】誘導装置の構成例を示す正面図と断面図である。
【図5】誘導装置の構成例を示す斜視図である。
【図6】各種の基板と装置にかかる概略構成を示すブロック図である。
【図7】駆動制御処理の手続きを示すフローチャートである。
【図8】状態報知処理の手続きを示すフローチャートである。
【図9】状態の報知例にかかる経時的な変化を示すタイムチャートである。
【図10】表示器による報知例を示す図である。
【図11】誘導装置の構成例を示す正面図と断面図である。
【図12】誘導装置の構成例を示す斜視図である。
【図13】誘導口および誘導装置の構成例を示す正面図である。
【符号の説明】
1 誘導口
2 第2検出器
3 誘導装置
3a 保持部
3b 駆動体
4a 駆動制御手段
4b 抽選手段
5 第1検出器
6 入賞口
7 可動部材
7a 第1状態
7b 第2状態
8 状態制御手段
9 状態報知手段
Ba 第1遊技球
Bb 第2遊技球
Da,Db 進路(経路)
T2 誘導時間
T4 報知可能期間
T6 到達時間
Y 遊技者
ta,tc,td 期間(報知可能期間)
tb,te 期間(標準到達時間)
22,46 表示器(状態報知手段)
24 誘導装置
26 誘導口
28,36,38 始動口
30,32,34 始動口センサ(第1検出器)
40,86,88 放出口
42 回転体
42a 永久磁石(保持部)
42b 電磁石(保持部)
48 可動体(可動部材)
54,14 大入賞口(入賞口)
64,92 モータ(駆動体)
68,94 誘導口センサ(第2検出器)
120 メイン制御基板(駆動制御手段,抽選手段,状態制御手段,状態報知手段)
130 サブ制御基板(駆動制御手段,抽選手段,状態制御手段,状態報知手段)
P2 パチンコ球(第2遊技球)
P4,P6 パチンコ球(第1遊技球)
θ 誘導時間
θ2 搬送時間
θ4 移動時間
Claims (2)
- 始動口と、第1遊技球が該始動口へ入賞して第1検出器が検出したことに基づき可動翼片を所定の態様で開閉させ、当該可動翼片の開閉により入賞口から受け入れた第2遊技球をVゾーンへ流入可能とするとともに、駆動体により前記Vゾーンに対して第2遊技球が流入する確率の高い第1状態とVゾーンに対して第2遊技球が流入する確率の低い第2状態とに変化可能な可動部材を、当該Vゾーンの上流側に有する役物装置と、を遊技盤面に備えた遊技機において、
前記遊技盤面に、誘導口に入った第1遊技球を第2検出器により検出し、該検出された第1遊技球をモータの駆動に基づき回転体により放出口へ誘導可能な誘導装置を設け、前記始動口を誘導装置の下方に配置して、当該誘導装置により誘導されて放出口から放出された第1遊技球は、前記始動口へ入賞する確率を高くする構成とし、
前記役物装置の可動部材を、前記第1状態と前記第2状態とに駆動体を駆動して規則的または周期的に変化させる制御を行う状態制御手段と、
前記誘導口に入った第1遊技球を前記第2検出器が検出した際に、前記状態制御手段の制御により第1状態と第2状態とに規則的または周期的に変化している前記可動部材の現時点の状態を取得したうえで、当該第1遊技球の検出時から予め設定された標準到達時間を経過した後における前記可動部材の状態を予測して、当該予測した可動部材の状態を取得する状態取得手段と、
前記第2検出器が第1遊技球を検出したときに、前記状態取得手段が取得した前記予測された可動部材の状態に関わる報知を開始し、前記第2検出器により検出された第1遊技球が前記始動口へ入賞して第1検出器で検出されるまで、あるいは、前記第2検出器により検出された第1遊技球が前記始動口へ入賞することなく、前記第2検出器により検出された第1遊技球が前記誘導装置により誘導されて前記始動口に到達するまでに要する誘導時間が経過するまでのいずれかの期間で報知する状態報知手段と、
前記誘導装置の前記モータの制御量、または、前記モータの駆動量を変化させる駆動制御手段と、を備え、
前記誘導装置は、前記回転体の外周面に遊技球を磁力で吸着させて搬送可能な永久磁石を備えた構成とし、且つ、左右の流入口から入った遊技球が転動可能な上段ステージおよび下段ステージを階段状に備え、前記上段ステージおよび前記下段ステージはそれぞれ後方から前方側に向かってやや下り傾斜させて、各ステージのほぼ全体を凹状に湾曲させ、その中央部をやや凹ませた凹部を設けて、この凹部は、後方側から前方側に向かっていくにつれて左右両側に広げて形成して、前記上段ステージのほぼ中央後方に上記誘導口を設けた構成として、
前記標準到達時間を、前記誘導時間と、第1遊技球が前記始動口に入賞してから前記役物装置の入賞口が開くまでに要する時間と、前記役物装置に受け入れられた第2遊技球が可動体に到達するまでに要する到達時間との和により設定する構成として、
前記駆動制御手段は、前記モータの回転速度を決定するための抽選を行い、その抽選結果が当選であれば、前記回転体の回転速度を通常の所定速度より遅い速度に変更して当該回転体を制御する遊技機。 - 請求項1に記載の遊技機であって、前記誘導装置を前記役物装置に一体化する構成、または、役物装置と誘導装置とを別体にする構成のいずれかである遊技機。
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