手段1.遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が案内される所定の遊技領域を有する遊技盤と、
前記遊技領域内において遊技球を案内する案内手段と、
前記遊技球の入賞可能な特定入賞手段と、
前記特定入賞手段へ入賞した遊技球を前記遊技領域外へ排出する排出手段と、
前記特定入賞手段への遊技球の入賞に基づき、複数種の遊技価値を導出可能な遊技価値導出手段とを備えた遊技機であって、
前記特定入賞手段を複数設けるとともに、
前記複数の特定入賞手段において、各特定入賞手段に対応する前記複数種の遊技価値のうち少なくとも1種を同一の遊技価値とするとともに、他種を異なる遊技価値としたことを特徴とする遊技機。
上記手段1によれば、複数の特定入賞手段において、複数種の遊技価値のうち少なくとも1種を同一の遊技価値とし、他種を異なる遊技価値としている。このため、各特定入賞手段への遊技球の入賞機会を変化させることにより、所定の遊技価値の導出回数を抑えつつ特定遊技価値の導出を増やしたり、逆に特定遊技価値の導出を抑えつつ所定の遊技価値の導出を増やしたりすることによって、遊技者の得る価値に変化を与えることができる。従って、遊技価値の導出によって生じうる遊技者にとっての興趣の向上や遊技店側の利益等とを考慮した調整を容易に行うことができる。さらに、前記異なる遊技価値の設定された特定入賞手段が別々に設けられているため、各特定入賞手段における前記遊技価値の違いを遊技者が認識しやすい。
手段2.手段1において、前記異なる遊技価値には、前記特定入賞手段への入賞に基づいて所定個数の賞球が払出されることが含まれることを特徴とする遊技機。
上記手段2によれば、賞球の払出個数を異ならせている。これにより、遊技者にとっての興趣の向上を図るために所定の遊技価値が導出される機会を増やすことによって、賞球の払出個数が増加し、遊技店側の利益が少なくなってしまうといった不具合や、遊技店側の利益を鑑み、賞球の払出個数を少なくした場合において所定の遊技価値の導出機会が減り、遊技者にとっての興趣が低下してしまうといった不具合を低減することができる。すなわち、同一の遊技価値と、賞球の払出しとを考慮した調整を容易に行うことができる。
手段3.遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が案内される所定の遊技領域を有する遊技盤と、
前記遊技領域内において遊技球を案内する案内手段と、
前記遊技球の入賞可能な特定入賞手段と、
前記特定入賞手段へ入賞した遊技球を前記遊技領域外へ排出する排出手段と、
前記特定入賞手段への遊技球の入賞に起因して、各種遊技価値を導出可能な遊技価値導出手段と、
前記入賞に基づいて所定個数の賞球の払出しを行う払出手段とを備えた遊技機であって、
前記特定入賞手段を複数設けるとともに、
少なくとも1つの前記特定入賞手段に対応した賞球の払出個数と、他の前記特定入賞手段に対応する払出個数とを異ならせたことを特徴とする遊技機。
上記手段3によれば、少なくとも1つの特定入賞手段に対応した賞球の払出個数を、他の特定入賞手段に対応するものと異ならせている。このため、払出個数のより少ない特定入賞手段へ遊技球を入賞しやすくしたり、払出個数のより多い特定入賞手段へ遊技球を入賞し難くすることにより、特定入賞手段へ入賞する一遊技球あたりの払出個数を上げることなく遊技球の入賞個数を増やすことができる。又、払出個数のより少ない特定入賞手段へ遊技球を入賞し難くしたり、払出個数のより多い特定入賞手段へ遊技球を入賞しやすくすることにより、特定入賞手段へ入賞する一遊技球あたりの払出個数を上げることができる。従って、特定入賞手段が1つだけ設けられた遊技機でその払出個数が画一的である場合と比べて、払出個数が異なるように設定された特定入賞手段が複数あることで、入賞個数及び払出個数を調整する際の調整作業が比較的容易なものとなる。結果として、遊技者にとっての興趣の向上と遊技店側の利益とを考慮した調整を容易に行うことができる。さらに、賞球の払出個数の異なる特定入賞手段が別々に設けられているため、各特定入賞手段における払出個数の違いを遊技者が認識しやすい。
手段4.手段1乃至手段3のいずれかにおいて、前記複数の特定入賞手段は、前記遊技領域において離間して配置されていることを特徴とする遊技機。
上記手段4によれば、複数の特定入賞手段が離間していることにより、例えばパチンコ機等のように、遊技者の意志によりある程度遊技球の向かう位置を遊技者の思うように操作できる遊技機においては、ある特定の特定入賞手段が配置された位置へ遊技球を向かわせることにより、遊技者の意志に基づいて、特定入賞手段への入賞率を変化させることができる。また、複数の特定入賞手段において、一遊技球あたりの払出個数を異ならせた場合には、全体としての賞球の払出個数も変化させることができる。結果として、遊技の多様化が図られ、さらなる興趣の向上へとつながる。
手段5.手段1乃至手段4のいずれかにおいて、少なくとも1つの前記特定入賞手段は、遊技球が入賞困難又は入賞不能な閉状態から、特定開放条件の成立に基づき遊技球が入賞容易又は入賞可能な開状態へと切換可能な可変入賞手段であることを特徴とする遊技機。
上記手段5によれば、所定の特定入賞手段が可変入賞手段であることにより、さらに特定入賞手段への入賞率を変化させることができる。また、複数の特定入賞手段において、一遊技球あたりの払出個数を異ならせた場合には、全体としての賞球の払出個数も変化させることができる。結果として、さらなる遊技の多様化を図ることができる。
手段6.手段5において、前記可変入賞手段が前記開状態となっている場合における当該可変入賞手段に対応する賞球の払出個数が、前記閉状態となっている場合における当該可変入賞手段に対応する賞球の払出個数と異なるように構成されていることを特徴とする遊技機。
上記手段6によれば、可変入賞手段の状態に応じて、賞球の払出個数が変化することとなり、さらなる遊技の多様化を図ることができる。なお、「前記可変入賞手段が前記開状態となっている場合における当該可変入賞手段に対応する賞球の払出個数が、前記閉状態となっている場合における当該可変入賞手段に対応する賞球の払出個数より多くなるように構成されていること」としてもよい。
手段7.遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が案内される所定の遊技領域を有する遊技盤と、
前記遊技領域内において遊技球を案内する案内手段と、
前記遊技球の入賞可能な特定入賞手段と、
前記特定入賞手段へ入賞した遊技球を前記遊技領域外へ排出する排出手段と、
前記特定入賞手段への遊技球の入賞に起因して、各種遊技価値を導出可能な遊技価値導出手段と、
前記入賞に基づいて所定個数の賞球の払出しを行う払出手段とを備えた遊技機であって、
前記特定入賞手段は、少なくとも1つの第1特定入賞手段と、当該第1特定入賞手段に対応した賞球の払出個数より多くの払出個数の設定された少なくとも1つの第2特定入賞手段とから構成されていることを特徴とする遊技機。
上記手段7によれば、少なくとも1つの第1特定入賞手段と、当該第1特定入賞手段に対応した賞球の払出個数より多くの払出個数の設定された少なくとも1つの第2特定入賞手段とを備えている。このため、第1特定入賞手段へ遊技球を入賞しやすくしたり、第2特定入賞手段へ遊技球を入賞し難くすることにより、特定入賞手段へ入賞する一遊技球あたりの払出個数を上げることなく、遊技球の入賞個数を増やすことができる。又、第1特定入賞手段へ遊技球を入賞し難くしたり、第2特定入賞手段へ遊技球を入賞しやすくすることにより、特定入賞手段へ入賞する一遊技球あたりの払出個数を上げることができる。従って、特定入賞手段が1つだけ設けられた遊技機でその払出個数が画一的である場合と比べて、払出個数が異なるように設定された特定入賞手段が複数あることで、入賞個数及び払出個数を調整する際の調整作業が比較的容易なものとなる。さらに、賞球の払出個数の異なる特定入賞手段が別々に設けられているため、各特定入賞手段における払出個数の違いを遊技者が認識しやすい。
手段8.手段7において、前記第1特定入賞手段及び第2特定入賞手段のうち少なくとも1つは、遊技球が入賞困難又は入賞不能な閉状態から、特定開放条件の成立に基づき遊技球が入賞容易又は入賞可能な開状態へと切換可能な可変入賞手段であることを特徴とする遊技機。
上記手段8によれば、所定の特定入賞手段が可変入賞手段であることにより、さらに一遊技球あたりの払出個数や特定入賞手段への入賞率を変化させることができる。その結果、さらなる遊技の多様化を図ることができる。ここで、第1特定入賞手段(払出個数のより少ない特定入賞手段)を可変入賞手段とし、それが開状態となる割合を増やし入賞個数を多くした場合でも払出個数を比較的少なく抑えることができる。また、第2特定入賞手段(払出個数のより多い特定入賞手段)を可変入賞手段とし、それが開状態となっている場合には遊技者が比較的多くの賞球を得ることができる。
手段9.遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が案内される所定の遊技領域を有する遊技盤と、
前記遊技領域内において遊技球を案内する案内手段と、
前記遊技球の入賞可能な特定入賞手段と、
前記特定入賞手段へ入賞した遊技球を前記遊技領域外へ排出する排出手段と、
前記特定入賞手段への遊技球の入賞に起因して、各種遊技価値を導出可能な遊技価値導出手段と、
前記入賞に基づいて所定個数の賞球の払出しを行う払出手段とを備えた遊技機であって、
前記特定入賞手段は、少なくとも1つの第1特定入賞手段と、少なくとも1つの第2特定入賞手段とから構成され、
前記第2特定入賞手段は、遊技球が入賞困難又は入賞不能な閉状態から、特定開放条件の成立に基づき遊技球が入賞容易又は入賞可能な開状態へと切換可能な可変入賞手段であって、
前記第2特定入賞手段が前記開状態となっている場合における当該第2特定入賞手段に対応する賞球の払出個数が、前記閉状態となっている場合における当該第2特定入賞手段に対応する賞球の払出個数と異なるように構成され、
少なくとも前記第2特定入賞手段が前記開状態となっている場合において、当該第2特定入賞手段に対応する賞球の払出個数が、前記第1特定入賞手段に対応した賞球の払出個数より多くなるように構成されていることを特徴とする遊技機。
上記手段9によれば、少なくとも1つの第1特定入賞手段と、当該第1特定入賞手段に対応した賞球の払出個数より多くの払出個数の設定される少なくとも1つの第2特定入賞手段とを備えている。このため、第1特定入賞手段へ遊技球を入賞しやすくしたり、第2特定入賞手段へ遊技球を入賞し難くすることにより、特定入賞手段へ入賞する一遊技球あたりの払出個数を上げることなく、遊技球の入賞個数を増やすことができる。又、第1特定入賞手段へ遊技球を入賞し難くしたり、第2特定入賞手段へ遊技球を入賞しやすくすることにより、特定入賞手段へ入賞する一遊技球あたりの払出個数を上げることができる。従って、特定入賞手段が1つだけ設けられた遊技機でその払出個数が画一的である場合と比べて、払出個数が異なるように設定された特定入賞手段が複数あることで、入賞個数及び払出個数を調整する際の調整作業が比較的容易なものとなる。さらに、賞球の払出個数の異なる特定入賞手段が別々に設けられているため、各特定入賞手段における払出個数の違いを遊技者が認識しやすい。また、可変入賞手段の状態に応じて、賞球の払出個数が変化することとなり、さらなる遊技の多様化を図ることができる。
手段10.手段7乃至手段9のいずれかにおいて、前記遊技領域の左右いずれか一側から当該遊技領域へ遊技球が案内されるように構成され、前記第1特定入賞手段及び第2特定入賞手段は少なくとも左右方向に離間して配置されていることを特徴とする遊技機。
上記手段10によれば、第1特定入賞手段及び第2特定入賞手段が離間して配置されることにより、例えばパチンコ機等のように、遊技者の意志によりある程度遊技球の向かう位置を遊技者の思うように操作できる遊技機においては、ある特定の特定入賞手段が配置された位置へ遊技球を向かわせることにより、遊技者の意志に基づいて、一遊技球あたりの払出個数や特定入賞手段への入賞率を変化させることができる。また、上記案内手段の配置構成等により、第1特定入賞手段又は第2特定入賞手段のいずれか一方が他方より入賞しやすくなった構成としてもよい。その結果、遊技の多様化が図られ、さらなる興趣の向上へとつながる。加えて、第1特定入賞手段及び第2特定入賞手段が左右方向に離間しているため、遊技領域の左右いずれか一側から当該遊技領域へ遊技球が案内されるパチンコ機等においては、第1特定入賞手段及び第2特定入賞手段が単に上下方向に離間している場合などに比べて、遊技者が各特定入賞手段をねらいやすくなる。
手段11.手段7乃至手段10のいずれかにおいて、前記遊技価値には、前記特定入賞手段への遊技球の入賞に起因する特定入賞条件の成立に基づき、特定遊技状態が発生することが含まれていることを特徴とする遊技機。なお、前記特定遊技状態には、遊技者に対して多くの賞球が払い出される大当たり状態が含まれる。
手段12.手段11において、遊技球が前記第1特定入賞手段へ入賞した場合と、前記第2特定入賞手段へ入賞した場合とで、前記特定遊技状態の発生する確率が異なるように構成されていることを特徴とする遊技機。
上記手段12によれば、特定遊技状態が発生する確率が、遊技球が第1特定入賞手段へ入賞した場合と、第2特定入賞手段へ入賞した場合とで異なるものとなるため、さらなる遊技の多様化が図られる。ここで、「遊技球が前記第1特定入賞手段へ入賞した場合には、前記第2特定入賞手段へ入賞した場合より、前記特定遊技状態の発生する確率が高くなるように構成されている」こととしてもよい。これにより、第1特定入賞手段へ遊技球が入賞すれば、賞球の払出個数は少ないが特定遊技状態の発生する確率が高くなり、第2特定入賞手段へ遊技球が入賞すれば、賞球の払出個数は多いが特定遊技状態の発生する確率が低くなる。このため、遊技者が総体的に均衡のとれた遊技を行うことができる。また、「遊技球が前記第1特定入賞手段へ入賞した場合には、前記第2特定入賞手段へ入賞した場合より、前記特定遊技状態の発生する確率が低くなるように構成されている」こととしてもよい。これにより、第1特定入賞手段へ遊技球が入賞すれば、賞球の払出個数が少ないことに加えて特定遊技状態の発生する確率も低く、第2特定入賞手段へ遊技球が入賞すれば、賞球の払出個数が多いことに加えて特定遊技状態の発生する確率も高くなる。このため、第1特定入賞手段へ入賞する価値と、第2特定入賞手段へ入賞する価値との差が大きくなり、さらなる遊技の多様化を図ることができる。
手段13.手段11又は手段12において、遊技球が入賞不能又は入賞困難となる閉塞位置と、遊技球が入賞可能又は入賞容易となる開放位置との間で変位可能な少なくとも1つの開閉部材を備えてなる特別可変入賞手段を備え、
前記特定遊技状態の発生に基づいて、前記開閉部材が前記開放位置へと変位可能となるように構成されていることを特徴とする遊技機。
手段14.手段13において、前記特定遊技状態の発生に基づいて前記開閉部材が前記開放位置へ所定回数変位するように構成され、
遊技球が前記第1特定入賞手段へ入賞して前記特定遊技状態が発生した場合と、前記第2特定入賞手段へ入賞して前記特定遊技状態が発生した場合とで、前記変位回数が異なるように構成されていることを特徴とする遊技機。
上記手段14によれば、開閉部材が開放位置へと変位する回数を、遊技球が第1特定入賞手段へ入賞した場合と、第2特定入賞手段へ入賞した場合とで異ならせることにより、さらなる遊技の多様化を図ることができる。ここで、「遊技球が前記第1特定入賞手段へ入賞して前記特定遊技状態が発生した場合には、前記第2特定入賞手段へ入賞して前記特定遊技状態が発生した場合より、前記開閉部材が前記開放位置へと変位する回数が少なくなるように構成されている」こととしてもよい。これにより、第1特定入賞手段へ遊技球が入賞すれば、賞球の払出個数が少ないことに加えて前記開閉部材が前記開放位置へと変位する回数も少なくなり、第2特定入賞手段へ遊技球が入賞すれば、賞球の払出個数が多いことに加えて前記開閉部材が前記開放位置へと変位する回数も多くなる。このため、第1特定入賞手段へ入賞する価値と、第2特定入賞手段へ入賞する価値との差が大きくなり、さらなる遊技の多様化を図ることができる。また、「遊技球が前記第1特定入賞手段へ入賞して前記特定遊技状態が発生した場合には、前記第2特定入賞手段へ入賞して前記特定遊技状態が発生した場合より、前記開閉部材が前記開放位置へと変位する回数が多くなるように構成されている」こととしてもよい。これにより、第1特定入賞手段へ遊技球が入賞すれば、賞球の払出個数は少ないが、前記開閉部材が前記開放位置へと変位する回数が多くなり、第2特定入賞手段へ遊技球が入賞すれば、賞球の払出個数は多いが、前記開閉部材が前記開放位置へと変位する回数が少なくなる。このため、総体的に均衡のとれた賞球の払出しを行うことができる。
手段15.手段13又は手段14において、所定個数の遊技球が前記特別可変入賞手段へ入賞することを一条件として前記開閉部材が前記閉塞位置へと変位するように構成され、
遊技球が前記第1特定入賞手段へ入賞して前記特定遊技状態が発生した場合と、前記第2特定入賞手段へ入賞して前記特定遊技状態が発生した場合とで、前記一条件となる前記特別可変入賞手段への遊技球の入賞個数が異なるように構成されていることを特徴とする遊技機。
上記手段15によれば、開閉部材が閉塞位置へと変位する条件となる特別可変入賞手段への遊技球の入賞個数を、遊技球が第1特定入賞手段へ入賞して前記特定遊技状態が発生した場合と、第2特定入賞手段へ入賞して前記特定遊技状態が発生した場合とで異ならせることにより、さらなる遊技の多様化を図ることができる。ここで、「遊技球が前記第1特定入賞手段へ入賞して前記特定遊技状態が発生した場合には、前記第2特定入賞手段へ入賞して前記特定遊技状態が発生した場合より、前記一条件となる前記特別可変入賞手段への遊技球の入賞個数が少なくなるように構成されている」こととしてもよい。これにより、第1特定入賞手段へ遊技球が入賞すれば、賞球の払出個数が少ないことに加えて前記特別可変入賞手段への遊技球の入賞個数も少なくなり、第2特定入賞手段へ遊技球が入賞すれば、賞球の払出個数が多いことに加えて前記特別可変入賞手段への遊技球の入賞個数も多くなる。このため、第1特定入賞手段へ入賞する価値と、第2特定入賞手段へ入賞する価値の差が大きくなり、さらなる遊技の多様化を図ることができる。また、「遊技球が前記第1特定入賞手段へ入賞して前記特定遊技状態が発生した場合には、前記第2特定入賞手段へ入賞して前記特定遊技状態が発生した場合より、前記一条件となる前記特別可変入賞手段への遊技球の入賞個数が多くなるように構成されている」こととしてもよい。これにより、第1特定入賞手段へ遊技球が入賞すれば、賞球の払出個数は少ないが、前記特別可変入賞手段への遊技球の入賞個数が多くなり、第2特定入賞手段へ遊技球が入賞すれば、賞球の払出個数は多いが、前記特別可変入賞手段への遊技球の入賞個数が少なくなる。このため、総体的に均衡のとれた賞球の払出しを行うことができる。
手段16.手段13乃至手段15のいずれかにおいて、所定時間が経過することを一条件として前記開閉部材が前記閉塞位置へと変位するように構成され、
遊技球が前記第1特定入賞手段へ入賞して前記特定遊技状態が発生した場合と、前記第2特定入賞手段へ入賞して前記特定遊技状態が発生した場合とで、前記一条件となる経過時間が異なるように構成されていることを特徴とする遊技機。
上記手段16によれば、開閉部材が閉塞位置へと変位する条件となる所定の経過時間を、遊技球が第1特定入賞手段へ入賞して前記特定遊技状態が発生した場合と、第2特定入賞手段へ入賞して前記特定遊技状態が発生した場合とで異ならせることにより、さらなる遊技の多様化を図ることができる。ここで、「遊技球が前記第1特定入賞手段へ入賞して前記特定遊技状態が発生した場合には、前記第2特定入賞手段へ入賞して前記特定遊技状態が発生した場合より、前記一条件となる経過時間が短くなるように構成されている」こととしてもよい。これにより、第1特定入賞手段へ遊技球が入賞すれば、賞球の払出個数が少ないことに加えて前記経過時間が短くなり、第2特定入賞手段へ遊技球が入賞すれば、賞球の払出個数が多いことに加えて前記経過時間が長くなる。このため、第1特定入賞手段へ入賞する価値と、第2特定入賞手段へ入賞する価値の差が大きくなり、さらなる遊技の多様化を図ることができる。また、「遊技球が前記第1特定入賞手段へ入賞して前記特定遊技状態が発生した場合には、前記第2特定入賞手段へ入賞して前記特定遊技状態が発生した場合より、前記一条件となる経過時間が長くなるように構成されている」こととしてもよい。これにより、第1特定入賞手段へ遊技球が入賞すれば、賞球の払出個数は少ないが、前記経過時間が長くなり、第2特定入賞手段へ遊技球が入賞すれば、賞球の払出個数は多いが、前記経過時間が短くなる。このため、総体的に均衡のとれた賞球の払出しを行うことができる。
手段17.手段11乃至手段13のいずれかにおいて、前記特定遊技状態の発生に起因して、遊技者に対して所定個数の賞球が払出されるように構成され、
遊技球が前記第1特定入賞手段へ入賞して前記特定遊技状態が発生した場合と、前記第2特定入賞手段へ入賞して前記特定遊技状態が発生した場合とで、前記特定遊技状態の発生に伴う払出個数が異なるように構成されていることを特徴とする遊技機。
上記手段17によれば、遊技球が第1特定入賞手段へ入賞した場合と、第2特定入賞手段へ入賞した場合とで、特定遊技状態発生時における賞球個数を異ならせることにより、さらなる遊技の多様化を図ることができる。ここで、「遊技球が前記第1特定入賞手段へ入賞して前記特定遊技状態が発生した場合には、前記第2特定入賞手段へ入賞して前記特定遊技状態が発生した場合より、前記特定遊技状態の発生に伴う払出個数が少なくなるように構成されている」こととしてもよい。これにより、第1特定入賞手段へ遊技球が入賞すれば、賞球の払出個数が少ないことに加えて前記特定遊技状態の発生に伴う払出個数が少なくなり、第2特定入賞手段へ遊技球が入賞すれば、賞球の払出個数が多いことに加えて前記特定遊技状態の発生に伴う払出個数が多くなる。このため、第1特定入賞手段へ入賞する価値と、第2特定入賞手段へ入賞する価値の差が大きくなり、さらなる遊技の多様化を図ることができる。また、「遊技球が前記第1特定入賞手段へ入賞して前記特定遊技状態が発生した場合には、前記第2特定入賞手段へ入賞して前記特定遊技状態が発生した場合より、前記特定遊技状態の発生に伴う払出個数が多くなるように構成されている」こととしてもよい。これにより、第1特定入賞手段へ遊技球が入賞すれば、賞球の払出個数は少ないが、前記特定遊技状態の発生に伴う払出個数が多くなり、第2特定入賞手段へ遊技球が入賞すれば、賞球の払出個数は多いが、前記特定遊技状態の発生に伴う払出個数が少なくなる。このため、遊技の多様化を図るとともに、総体的に均衡のとれた賞球の払出しを行うことができる。
手段18.手段11乃至手段17のいずれかにおいて、前記遊技価値には、前記特定遊技状態の発生に伴う特定付加条件の成立に基づき、特定付加状態が発生することが含まれることを特徴とする遊技機。
手段19.手段18において、遊技球が前記第1特定入賞手段へ入賞して前記特定遊技状態が発生した場合と、前記第2特定入賞手段へ入賞して前記特定遊技状態が発生した場合とで、前記特定付加状態の発生する確率が異なるように構成されていることを特徴とする遊技機。
上記手段19によれば、特定付加状態の発生という遊技価値が、遊技球が第1特定入賞手段へ入賞した場合と、第2特定入賞手段へ入賞した場合とで異なるものとなるため、さらに遊技が多様化され、興趣の向上が図られる。
手段20.手段18又は手段19において、前記特定付加状態の発生中において、当該特定付加状態が発生していない場合に比べて、前記可変入賞手段が前記開状態となる割合が増えるように構成されていることを特徴とする遊技機。
上記手段20によれば、特定付加状態の発生中において、可変入賞手段が開状態となる割合が増えるため、特定付加状態の発生中は、通常状態中に比べて特定入賞手段への入賞個数が増えるとともに、払出個数が増える。従って、特定付加状態の発生中は、遊技者が有する遊技球の減少が比較的少なくなり、遊技者は、遊技球の減少に関して比較的頻繁に気遣いをせずともよく、遊技に集中することができる。なお、「前記可変入賞手段が前記開状態となる割合が増えること」には、「前記可変入賞手段が前記開状態となる回数が増えること」が含まれることとしてもよいし、「前記可変入賞手段が前記開状態となっている時間が長くなること」が含まれることとしてもよいし、「前記可変入賞手段が所定個数の遊技球を入賞することにより前記閉状態となるように構成されるとともに、当該入賞個数が増えること」が含まれることとしてもよし、「前記可変入賞手段が前記開状態となる確率が高くなること」が含まれることとしてもよい。また、第1特定入賞手段が前記可変入賞手段である場合には、開状態となる割合が増えたとしても、一入賞球あたりの賞球の払出個数が少ないため遊技者の獲得可能な賞球数が総体的に少なくなり、結果として遊技店側に有利な状況となりやすい。又、第2特定入賞手段が前記可変入賞手段で、開状態となる割合が増えた場合には、一入賞球あたりの賞球の払出個数が多くなるため、結果として遊技者に有利な状況となりやすい。
手段21.手段7乃至手段20のいずれかにおいて、複数の識別情報を変動表示可能な特別表示手段を備え、
前記遊技価値には、前記第1特定入賞手段又は第2特定入賞手段への遊技球の入賞に基づき、前記識別情報の変動が開始されることが含まれ、
遊技球が前記第1特定入賞手段へ入賞した場合と、前記第2特定入賞手段へ入賞した場合とで、前記特別表示手段における表示態様が異なるように構成されていることを特徴とする遊技機。
上記手段21によれば、遊技球が第1特定入賞手段へ入賞した場合と、第2特定入賞手段へ入賞した場合とで、特別表示手段における表示態様を異ならることにより、さらなる遊技の多様化を図ることができる。なお、前記表示態様には、表示演出、識別情報の変動態様等が含まれる。
手段22.手段1乃至手段6のいずれかにおいて、前記遊技価値には、前記各特定入賞手段への遊技球の入賞に起因する特定入賞条件の成立に基づき、特定遊技状態が発生することが含まれていることを特徴とする遊技機。なお、前記特定遊技状態には、遊技者に対して多くの賞球が払い出される大当たり状態が含まれる。
手段23.手段22において、前記遊技価値には、前記特定遊技状態の発生に伴う特定付加条件の成立に基づき、特定付加状態が発生することが含まれることを特徴とする遊技機。
手段24.手段1乃至手段6、手段22、手段23のいずれかにおいて、複数の識別情報を変動表示可能な特別表示手段を備え、
前記遊技価値には、前記特定入賞手段への遊技球の入賞に基づき、前記識別情報の変動が開始されることが含まれることを特徴とする遊技機。
手段25.手段1乃至手段12、及び、手段22乃至手段24のいずれかにおいて、遊技球が入賞不能又は入賞困難となる閉塞位置と、遊技球が入賞可能又は入賞容易となる開放位置との間で変位可能な少なくとも1つの開閉部材を備えてなる特別可変入賞手段を備え、
前記遊技価値には、前記特定入賞手段への遊技球の入賞に基づき、前記開閉部材が前記開放位置へと変位することが含まれることを特徴とする遊技機。
手段26.手段1乃至手段25のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ機であること。中でも、パチンコ機の基本構成としては、操作手段としてのハンドルを備えており、そのハンドル操作に応じて遊技球を所定の遊技領域に発射させ、遊技領域内に設けられた特定入賞手段に当該遊技球が入賞することに起因して、各種遊技価値が導出される。
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、パチンコ機1は、外枠2と、該外枠2の前部に設けられ外枠2の一側部にて開閉可能に支持された前面枠3とを備えている。
前面枠3の前面側には、ガラス扉枠4が開閉自在に設けられている。前面枠3の後側(ガラス扉枠4の奥、外枠2の内側)には、遊技盤5(図2参照)が着脱可能に装着されている。なお、前面枠3の背面側には、後述する各種制御基板を装着するための図示しない集合盤が取着されている。
ガラス扉枠4の下部フレーム部分には、遊技球B(図2参照)を貯留するための球受皿としての上皿6が一体的に設けられている。また、前面枠3の前面下部には、ほぼ中央部において球受皿としての下皿7が設けられている。下皿7の側方には、操作手段としての遊技球発射用ハンドル8が設けられている。ハンドル8は発射手段としての遊技球発射装置38(図3参照)に連結されており、遊技者がハンドル8を回転させることにより、遊技球Bが遊技球発射装置38から発射される。また、前面枠3内部には、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態等を音声にて報知するためのスピーカ37(図3参照)が埋設されている。
図2に示すように、遊技盤5には、ルータ加工が施されることによって複数の開口部が形成されており、各開口部には、普通入賞口11、特別可変入賞手段としての可変入賞装置12、第1特定入賞手段としての左作動口13a、第2特定入賞手段としての右作動口13b、特別表示手段としての可変表示装置14、スルーチャッカー15等が配設されている。
可変入賞装置12は、開閉部材としてのシャッタ12aを備えている。通常、シャッタ12aは、可変入賞装置12へ遊技球Bが入賞不能な閉塞位置にある。
本実施の形態においては、左作動口13aと右作動口13bとが可変表示装置14の下方において左右方向に離間した状態で並設されている。また、後述するように普通入賞口11、可変入賞装置12、作動口13a,13bに遊技球Bが入賞することに基づいて、上皿6又は下皿7に対し所定個数の賞球(遊技球B)が払い出される。作動口13a,13bへ入賞した遊技球Bは図示しない球排出路を通って遊技盤5面上より排出される構成となっている。従って、この球排出路によって本実施の形態における排出手段が構成される。作動口13a,13bへ入賞した遊技球Bが上記球排出路によって排出されず、再び遊技盤5面上に戻るように構成されている場合(例えばスルーチャッカー15のような構成の場合)には、一旦作動口13a,13bへ入賞した遊技球Bが再び他の入賞手段例えば普通入賞口11等へ入賞してしまうおそれがあるため賞球の払出しに関する調整等を行うことがより複雑化してしまうおそれがあったが、上記構成とすることによりそのような不具合が低減される。
遊技盤5の一側部には、遊技球発射装置によって発射される遊技球Bを遊技盤5の上部に案内する内レール16a及び外レール16bが設けられている。内レール16aの下端部付近において、遊技盤5には遊技球Bを導出するアウト口17が形成されている。そして、遊技盤5の下部に流下した遊技球Bの多くは、このアウト口17を通って図示しない球排出路へと案内される。本実施の形態では、遊技盤5のうち内レール16a及び外レール16bによって囲まれ、可変表示装置14等が配設された部分が、遊技球Bが流下可能な遊技領域となっている。
さて、可変表示装置14は、液晶表示部20と、該液晶表示部20を囲むように設けられたセンターフレーム21とから構成されている。
液晶表示部20には、例えば左図柄列、中図柄列及び右図柄列の3つの表示列が表示される。各図柄列は識別情報としての複数の図柄によって構成されており、これら図柄が各図柄列毎にスクロールするように変動表示される。
より詳しくは、左作動口13a又は右作動口13bに遊技球Bが入賞することに基づいて、可変表示装置14の液晶表示部20の図柄が可変表示される。停止された図柄の組合せが予め設定した特定の組合せとなった場合には大当たり状態が導出される。そして、シャッタ12aが開放位置へと変位し、可変入賞装置12が所定の開放状態となり(具体的には所定時間、所定回数だけ開く)、遊技球Bが入賞しやすい状態になる。ここで、大当たり状態とは、本実施の形態における特定遊技状態に相当し、遊技者に比較的不利な状態である通常状態(遊技球Bが徐減する状態)から特定入賞条件が成立することに基づいて発生する遊技者に有利な状態をいう。なお、可変入賞装置12は、通常、遊技球Bが入賞できない状態又は入賞し難い状態になっている。
また、周知のとおり、遊技盤5には、遊技球Bの流下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。釘や各種部材は本実施の形態における案内手段を構成する。但し、便宜上、釘や各種部材の符号は省略する。
さらに、遊技盤5には、遊技者の操作に応じて変化するパチンコ機1の遊技状態を検出するための検出手段としての各種スイッチが取着されている。本実施の形態においては、図3に示すように、左作動口13a,右作動口13bへ遊技球Bが入賞したことを検出する始動スイッチ31a,31b、可変入賞装置12内の図示しないVゾーンへ遊技球Bが入賞したことを検出するVゾーン用スイッチ32、可変入賞装置12内の図示しない大入賞口へ入賞した遊技球Bを検出するカウントスイッチ33、普通入賞口11へ遊技球Bが入賞したことを検出する入賞スイッチ34、スルーチャッカー15を通過したことを検出するスルースイッチ35がそれぞれ設けられている。なお、上記スルーチャッカー15のように遊技球Bが検出後に遊技盤5面上より排出されないものは、本実施の形態における特定入賞手段には該当しないものとする。
なお、パチンコ機1の複数箇所には、遊技効果を高めるための各種ランプや電飾部材等(以下単にランプ36と総称する)が取付けられている。ランプ36は遊技の進行に応じて点灯状態(消灯、点灯、点滅等)が変えられる。
次に、パチンコ機1の裏側(上記集合盤)に装着された各種制御装置(制御基板)等について図3を参照しつつ説明する。パチンコ機1の裏側には、主としてパチンコ機1を制御する主制御装置(主基板)40、上記ランプ36を制御するランプ制御基板41、上記スピーカ37を制御する音声制御基板42、上記発射装置38を制御する発射制御基板43、可変表示装置14を制御する表示制御基板44、遊技球払出機構50を駆動制御する払出制御基板45等の各種制御基板が設けられている。遊技球払出機構50及び払出制御基板45等により本実施の形態のおける払出手段が構成される。
主基板40は、読み出し専用メモリ(ROM)、中央処理装置(CPU)及びランダムアクセスメモリ(RAM)等を備え、スイッチ31a,31b等の検出信号に基づき、上記各種制御基板へ制御信号を出力する。主基板40は、図示しない各種カウンタを備えている。前記カウンタとしては、例えば、大当たり状態を決定する内部乱数カウンタ、大当たり図柄を決定する大当たり図柄乱数カウンタ等の各種乱数カウンタや、大当たり中のラウンド回数をカウントするラウンドカウンタ、大入賞口への遊技球Bの入賞個数をカウントする入賞カウンタ等の各種計数カウンタが挙げられる。
上記各乱数カウンタは、それぞれ所定時間毎に値を所定範囲内で更新される。各カウンタの各値は所定の条件に従って乱数として読み出され、各カウンタに対応した乱数バッファに格納されるようになっている。例えば、作動口13a,13bに入賞した遊技球Bが始動スイッチ31a,31bによって検出された際に読み出された内部乱数カウンタの値が特定値であれば大当たり状態の発生が決定される。
主基板40は、本実施の形態における遊技価値導出手段を構成し、作動口13a,13bへの遊技球Bの入賞に関連した賞球の払出しという遊技価値や、大当たり状態の発生という遊技価値や、可変表示装置14における図柄の変動表示という遊技価値等の各種遊技価値を導出する。
次に、上記構成のパチンコ機1の基本的な作用について説明する。遊技者の操作に基づき、遊技盤5上に発射された遊技球Bが作動口13a,13b等に入賞した場合には、始動スイッチ31a,31b等から主基板40に対して遊技球Bの入賞を検出した旨の検出信号が出力される。
ここで、主基板40が始動スイッチ31a又は始動スイッチ31bからの検出信号を入力した場合には、主基板40は、払出制御基板45へ賞球(遊技球B)の払出しに関するコマンドを出力するとともに、各乱数バッファに格納された各カウンタの各値に基づいた各種コマンドを表示制御基板44等へ出力する。そして、コマンドを受け取った表示制御基板44等では、各コマンドに対応した各種制御が行われる。
具体的に、表示部20では図柄が変動表示され、選出された図柄が停止表示される。例えば、大当たり状態が発生する場合には、内部図柄カウンタによって決定された大当たり図柄が停止表示される。
ここで、停止表示された識別図柄の組合せが大当たりの組合せである場合には、主基板40はラウンドカウンタ及び入賞カウンタの値を「0」にクリヤするとともに、入賞判定用の所定フラグを「0」に設定する。続いて、主基板40は、ラウンドカウンタを「1」だけ加算し、可変入賞装置12を開放する。これにより、遊技球BがVゾーン及び大入賞口へ入賞するようになり、遊技者が多数個のパチンコ球を取得できるような大当たり状態となる。
その後、主基板40はラウンドカウンタの値が予め定められた所定値よりも小さいか否かを判定する。そして、ラウンドカウンタの値が所定値よりも小さい場合には、入賞があるか否かを判定し、入賞がある場合にはこの処理を繰り返し行う。従って、一旦大当たり遊技状態が発生すると、遊技球BがVゾーンに入賞することによる継続条件が所定回数満たされるまでは、可変入賞装置12が開閉のサイクルを繰り返すこととなる。
ラウンドカウンタの値が所定値以上となるか、入賞がない場合には、主基板40は、大当たり状態が終了したものとしてその旨を報知するコマンドを表示制御基板45に出力する。そして、表示部20には大当たり状態が終了した旨の表示がなされる。
一方、払出制御基板45は、主基板40からのコマンドを受信すると、遊技球払出機構50を駆動制御し、賞球(遊技球B)の払出処理を実行する。例えば、払出制御基板45は、始動スイッチ31a,31bへの入賞があった旨のコマンドを入力した場合には、各作動口13a,13bに対応した所定個数の賞球(遊技球B)の払出処理を実行する。そして、遊技球払出機構50によって上皿6(場合によっては下皿7)に対し所定個数の賞球(遊技球B)が払出される。本実施の形態では、左作動口13aに対応する払出個数は1個と設定され、右作動口13bに対応する払出個数は5個と設定されている。
以上詳述したように、本実施の形態では、左作動口13aと、当該左作動口13aに対応した賞球(遊技球B)の払出個数より多くの払出個数の設定された右作動口13bとの複数の作動口を備えている。このため、上記釘等を調整することにより左作動口13aへ遊技球Bを入賞しやすくしたり、右作動口13bへ遊技球Bを入賞し難くすることにより、総体的に賞球(遊技球B)の払出個数を多くすることなく(作動口へ入賞する一遊技球Bあたりの払出個数を上げることなく)遊技球Bの入賞個数を増やすことができる。又、左作動口13aへ遊技球Bを入賞し難くしたり、右作動口13bへ遊技球Bを入賞しやすくすることにより、総体的に遊技球Bの入賞個数を増やすことなく賞球(遊技球B)の払出個数を多くすることができる(作動口へ入賞する一遊技球Bあたりの払出個数を上げることができる)。従って、遊技者にとっての興趣の向上を図るために遊技球が作動口へ入賞する機会を増やすことによって、賞球の払出個数が増加し、遊技店側の利益が少なくなってしまうといった不具合や、遊技店側の利益を鑑み、賞球の払出個数を少なくした場合において作動口への入賞個数ひいては図柄の変動回数が減り、遊技者にとっての興趣が低下してしまうといった不具合を低減することができる。また、遊技店側にとっては、例えば作動口が1つだけ設けられたパチンコ機でその払出個数が画一的である場合と比べて、払出個数が異なるように設定された作動口が複数あることで、入賞個数及び払出個数を調整する際の調整作業が比較的容易なものとなる。結果として、遊技者にとっての興趣の向上と遊技店側の利益とを考慮した調整を容易に行うことができる。
また、左作動口13aと右作動口13bとが可変表示装置14の下方において左右方向に離間した状態で並設されている。このため、遊技者がハンドル8を操作して、遊技球Bが可変表示装置14の左側又は右側のいずれか一方を流下する割合が多くなるようにすることにより、遊技球Bが左作動口13a,右作動口13bへ入賞する割合も変化する。遊技球Bが可変表示装置14の左側を流下する割合が増えれば、左作動口13aに入賞する割合が比較的多くなり、遊技球Bが可変表示装置14の右側を流下する割合が増えれば、右作動口13bに入賞する割合が比較的多くなる。また、右作動口13bに比べて左作動口13aにより入賞しやすくなっていれば、遊技者の意志に基づいて、一遊技球Bあたりの払出個数や作動口13a,13bへの入賞率を変化させることができる。結果として、遊技の多様化が図られ、さらなる興趣の向上へとつながる。
さらに、左作動口13aと右作動口13bとのように、設定された賞球数が異なる2つの作動口が別々に(離間して)設けられているため、各作動口13a,13bに設定された賞球数の違いを遊技者が認識しやすい。
尚、上記実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(a)左作動口13a及び右作動口13bの少なくとも一方を、遊技球Bが入賞困難又は入賞不能な閉状態から、特定開放条件の成立に基づき遊技球Bが入賞容易又は入賞可能な開状態へと切換可能な可変入賞手段例えば複数の羽根を有する電動役物等にしてもよい。このようにすれば、一遊技球Bあたりの払出個数や作動口13a,13bへの入賞率をさらに変化させることができ、さらなる遊技の多様化を図ることができる。さらに、前記可変入賞手段(電動役物等)が前記開状態となっている場合における当該可変入賞手段に対応する賞球(遊技球B)の払出個数が、前記閉状態となっている場合における当該可変入賞手段に対応する賞球(遊技球B)の払出個数と異なるようにしてもよい。このようにすれば、さらなる遊技の多様化を図ることができる。例えば、左作動口13a及び右作動口13bの両者を前記可変入賞手段とし、左作動口13a又は右作動口13bが閉状態となっている場合において、そこへ遊技球Bが入賞した場合には、賞球が1個払出され、左作動口13a又は右作動口13bが開状態となっている場合において、そこへ遊技球Bが入賞した場合には、賞球が5個払出されるようにしてもよい。
(b)上記実施の形態に限らず、左作動口13a及び右作動口13bの少なくとも一方を複数個設けた構成としてもよい。
(c)左作動口13aと右作動口13bとが、左右方向に限らず例えば上下方向に離間して配置された構成としてもよい。
(d)上記実施の形態では、いわゆる第1種のパチンコ機1が実施例として挙げられているが、これに限らず、上記実施の形態とは異なるタイプのパチンコ機や他の遊技機等として実施することも可能である。例えば、遊技球Bが入賞不能又は入賞困難となる閉塞位置と、遊技球Bが入賞可能又は入賞容易となる開放位置との間で変位可能な少なくとも1つの開閉部材を備えてなる特別可変入賞装置(特別可変入賞手段)を備え、遊技球Bが特定入賞手段としての作動口へ入賞することに基づいて、前記開閉部材が前記開放位置へと変位するように構成されたいわゆる第2種のパチンコ機として実施してもよい。もちろん、いわゆる第3種のパチンコ機として実施してもよい。
また、特定付加条件の成立に基づき特定付加状態としての高確率モードいわゆる確変モードや、時短モード等が発生する第1種のパチンコ機等として実施してもよい。加えて、上記(a)において述べた可変入賞手段を採用し、確変モード等の発生中において当該可変入賞手段が開状態となる割合が通常時に比べて増える(回数増えたり、時間が長くなる等)ような構成としてもよい。このようにすれば、確変モード等の発生中には遊技者が有する遊技球Bの減少が比較的少なくなり、遊技者は遊技球Bの減少に関して比較的頻繁に気遣いをせずともよく、遊技に集中することができる。さらに、遊技球Bが左作動口13aへ入賞して大当たり状態が発生した場合と、遊技球Bが右作動口13bへ入賞して大当たり状態が発生した場合とで、前記確変モード等が発生する確率が異なるようにしてもよい。例えば、遊技球Bが左作動口13aへ入賞して大当たり状態が発生した場合には、2分の1の確率で確変モードが発生し、遊技球Bが右作動口13bへ入賞して大当たり状態が発生した場合には3分の1の確率で確変モードが発生するようにしてもよい。
(e)遊技球Bが左作動口13aへ入賞した場合と、右作動口13bへ入賞した場合とで、大当たり状態の発生する確率が異なるようにしてもよい。例えば、遊技球Bが左作動口13aへ入賞した場合には、60分の1の確率で大当たり状態が発生し、遊技球Bが右作動口13bへ入賞した場合には300分の1の確率で大当たり状態が発生するようにしてもよい。
(f)大当たり状態の発生中におけるシャッタ12aの開閉回数(ラウンド回数、可変入賞装置12の開閉回数)が、遊技球Bが左作動口13aへ入賞して大当たり状態が発生した場合と、右作動口13bへ入賞して大当たり状態が発生した場合とで異なるようにしてもよい。ここで、遊技球Bが左作動口13aへ入賞して大当たり状態が発生した場合には、右作動口13bへ入賞して大当たり状態が発生した場合より、可変入賞装置12の開閉回数が少なくなるようにしてもよい。逆に、遊技球Bが左作動口13aへ入賞して大当たり状態が発生した場合には、右作動口13bへ入賞して大当たり状態が発生した場合より、可変入賞装置12の開閉回数が多くなるようにしてもよい。例えば、遊技球Bが左作動口13aへ入賞して大当たり状態が発生した場合には可変入賞装置12が15回開放され、遊技球Bが右作動口13bへ入賞して大当たり状態が発生した場合には可変入賞装置12が3回だけ開放されるようにしてもよい。
(g)1ラウンド(サイクル)中に可変入賞装置12へ入賞可能な遊技球Bの個数が、遊技球Bが左作動口13aへ入賞して大当たり状態が発生した場合と、右作動口13bへ入賞して大当たり状態が発生した場合とで異なるようにしてもよい。ここで、遊技球Bが左作動口13aへ入賞して大当たり状態が発生した場合には、右作動口13bへ入賞して大当たり状態が発生した場合より、1ラウンド中に可変入賞装置12へ入賞可能な遊技球Bの個数が少なくなるようにしてもよい。逆に、遊技球Bが左作動口13aへ入賞して大当たり状態が発生した場合には、右作動口13bへ入賞して大当たり状態が発生した場合より、1ラウンド中に可変入賞装置12へ入賞可能な遊技球Bの個数が多くなるようにしてもよい。例えば、遊技球Bが左作動口13aへ入賞して大当たり状態が発生した場合には、可変入賞装置12へ遊技球Bが10個入賞することにより一旦シャッタ12aが閉じられ1ラウンドが終了し、遊技球Bが右作動口13bへ入賞して大当たり状態が発生した場合には、可変入賞装置12へ遊技球が2個入賞することにより一旦シャッタ12aが閉じられ1ラウンドが終了するようにしてもよい。
(h)1ラウンド(サイクル)中にシャッタ12aが開放状態となっている時間が、遊技球Bが左作動口13aへ入賞して大当たり状態が発生した場合と、右作動口13bへ入賞して大当たり状態が発生した場合とで異なるようにしてもよい。ここで、遊技球Bが左作動口13aへ入賞して大当たり状態が発生した場合には、右作動口13bへ入賞して大当たり状態が発生した場合より、シャッタ12aが開放状態となっている時間が短くなるようにしてもよい。逆に、遊技球Bが左作動口13aへ入賞して大当たり状態が発生した場合には、右作動口13bへ入賞して大当たり状態が発生した場合より、シャッタ12aが開放状態となっている時間が長くなるようにしてもよい。例えば、遊技球Bが左作動口13aへ入賞して大当たり状態が発生した場合には、1ラウンド中にシャッタ12aが30秒間開いていることが可能となり、遊技球Bが右作動口13bへ入賞して大当たり状態が発生した場合には、1ラウンド中にシャッタ12aが15秒間開いていることが可能となるようにしてもよい。
(i)可変表示装置14における表示態様が、遊技球Bが左作動口13aへ入賞した場合と、右作動口13bへ入賞した場合とで異なるようにしてもよい。例えば、図柄の変動態様や、図柄が前記特定の組合せで停止表示される前段階いわゆるリーチ状態におけるリーチ態様等が異なるようにしてもよい。