JP2003180981A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2003180981A
JP2003180981A JP2001381531A JP2001381531A JP2003180981A JP 2003180981 A JP2003180981 A JP 2003180981A JP 2001381531 A JP2001381531 A JP 2001381531A JP 2001381531 A JP2001381531 A JP 2001381531A JP 2003180981 A JP2003180981 A JP 2003180981A
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game ball
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JP2001381531A
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English (en)
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Kishio Sugijima
紀志男 杉島
Takeshi Hattori
武司 服部
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Sansei R&D Co Ltd
Original Assignee
Sansei R&D Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 誰でも単純に遊技を楽しむことができ、同時
に自然に入球率を変更させる、趣向性の高い遊技機を提
供する。 【解決手段】 遊技球を打ち込む遊技領域6を備え、前
記遊技領域6に導く誘導レール4,5と、前記遊技球を
入球口またはアウト口17へ導く前記誘導レールとは異
なる誘導部材60とを有する遊技機において、前記誘導
部材60のすべてについて該誘導部材自体の形状が変形
保持不能に形成されるとともに、前記遊技領域6に、前
記遊技球の誘導方向を変化させる可動部材70が設けら
れ、前記可動部材70は遊技結果に基づく可動部材駆動
条件の成立に起因して駆動制御手段によって駆動制御さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は遊技機に関し、特
にはその遊技球の誘導部材を変形保持不能にした遊技機
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、パチンコ等の弾球遊技機において
は、遊技球を打ち込む遊技領域を備え、前記遊技領域に
は前記遊技球を入球口またはアウト口へ導く誘導部材を
有している。そして、この誘導部材、例えば金属製の誘
導釘や風車を変形保持して調整することによって、入球
口への入球率を変更させることが可能であった。
【0003】しかしながら、このような誘導部材の調整
によって入球率が変更される遊技機にあっては、その調
整状態を知ることができる者にとっては有利であるが、
調整状態を知らずに単純に遊技を楽しもうとする者にと
っては大きな不利となる。場合によってはこの種遊技に
対して不信感を抱くことにもなりかねない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明は、
遊技球の誘導部材を変形保持不能とすることによって、
誘導部材の調整を不可能とし、誰でも単純に遊技を楽し
むことができる遊技機を提供しようとするものである。
また同時に、この発明は、遊技結果に基づいて駆動され
る可動部材を設けて遊技球の誘導方向を変化させること
によって、より自然に入球率を変更させ、趣向性の高い
遊技機を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1の発
明は、遊技球を打ち込む遊技領域を備え、前記遊技領域
に導く誘導レールと、前記遊技球を入球口またはアウト
口へ導く前記誘導レールとは異なる誘導部材とを有する
遊技機において、前記誘導部材のすべてについて該誘導
部材自体の形状が変形保持不能に形成されていることを
特徴とする遊技機に係る。
【0006】また、請求項2の発明は、前記誘導部材
が、変形保持不能な基材によって形成されている請求項
1に記載の遊技機に係る。
【0007】請求項3の発明は、前記遊技領域に、前記
遊技球の誘導方向を変化させる可動部材が設けられ、前
記可動部材は遊技結果に基づく可動部材駆動条件の成立
に起因して駆動制御手段によって駆動制御される請求項
1又は2に記載の遊技機に係る。
【0008】請求項4の発明は、前記遊技球の誘導方向
を変化させる可動部材は、前記入球口の入球面積を変化
させるものではない請求項3に記載の遊技機に係る。
【0009】請求項5の発明は、前記入球口に、該入球
口の入球面積を変化させる可動部材が設けられ、該可動
部材は遊技結果に基づく可動部材駆動条件の成立に起因
して駆動制御手段によって駆動制御される請求項1又は
2に記載の遊技機に係る。
【0010】請求項6の発明は、前記可動部材の駆動に
より、前記入球口の入球率が変更される請求項3ないし
5のいずれか一項に記載の遊技機に係る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下添付の図面に基づき本発明の
好適な実施形態を説明する。図1は遊技機の一実施例を
示す全体斜視図、図2はこの発明の遊技機の一実施例を
示す遊技盤の正面図、図3は同遊技盤の基盤の正面図、
図4は同基盤のA−A断面図、図5は同基盤の側面図、
図6は誘導部材の一部を切り欠いて表した斜視図、図7
は可動部材の前後進退作動の一例を示す断面図、図8は
遊技機の回路ブロック図、図9は可動部材駆動処理の一
例を示すフローチャート、図10は同じく可動部材駆動
処理の別の例を示すフローチャート、図11は可動部材
の非作動時における遊技球の流路図、図12は可動部材
の作動時における遊技球の流路図である。
【0012】図1及び図2に図示するように、この発明
の一実施例に係る遊技機(パチンコ遊技機)1は、枠体
2の内側に遊技盤3が着脱交換可能に収容されている。
前記遊技機1に取り付けられる遊技盤3は、その遊技盤
3の縁に、発射した遊技球を誘導する外側ガイドレール
(誘導レール)4及び内側ガイドレール(誘導レール)
5が略円形に立設されている。また、前記内側ガイドレ
ール(誘導レール)5によって囲まれる領域が、遊技球
を打ち込まれる遊技領域6となっている。
【0013】遊技領域6の中心線上にその上部から下部
に向かって順に表示装置9、上側第1種始動入賞口10
及び普通電動役物である第1可動部材(下側第1種始動
入賞口)71、特別電動役物である大入賞口15、アウ
ト口(排出口とも称される。)17が配設される。ま
た、上方両側にはランプ風車18a,18b、その下方
に普通図柄変動開始用左ゲート19と普通図柄変動開始
用右ゲート21、その下方に左袖入賞口23と右袖入賞
口25、さらには前記大入賞口15の両側に左落とし入
賞口27と右落とし入賞口29が配設されている。前記
種々の入賞口は、この発明の入球口に該当し、遊技球が
入賞すると所定数の遊技球が賞品球として払い出され
る。また、遊技球は通過するのみで賞品球が払い出され
ない(通過検出スイッチは作動する。)前記普通図柄変
動開始用ゲート19,21にあっても、この発明の入球
口に該当する。遊技領域6は、後にも詳述するが、遊技
球が転動落下して入賞口(入球口)に入賞(入球)或い
は入賞(入球)せずアウト口17により排出されて、遊
技者を楽しませる領域である。この遊技領域6には、遊
技球を入賞口若しくはアウト口17に誘導するために、
誘導部材60及び可動部材70(第1可動部材71,第
2可動部材76)が適宜位置に配設されている。
【0014】枠体2の前面側には、図1のように、ガラ
ス枠31、遊技者の操作に応じて遊技球を遊技盤3の遊
技領域6に向けて発射する発射装置91、払い出された
遊技球を受けて発射装置91に供給するための遊技球供
給皿(上側球受け皿とも称される。)32、該遊技球供
給皿32を取り付けるための取付板33、前記遊技球供
給皿32の飽和時に遊技球を受けるための下側球受け皿
34、遊技状態を報知するランプ表示器35,36、音
声や効果音を発して遊技状態を遊技者に報知するスピー
カ(図示せず)、不正行為等の防止のために枠体2を開
閉不可能にするための鍵37が、それぞれ組み付けられ
ている。
【0015】図2に示す表示装置9は、その上部の普通
図柄表示装置41と中部の特別図柄表示装置43を含
み、数字,アルファベット,記号或いは絵(キャラク
タ)等の図柄(普通図柄及び特別図柄)を変動表示及び
停止表示可能となっている。普通図柄表示装置41は7
セグメントLED等からなる普通図柄表示部45を有す
る。また、普通図柄表示部45の両側にはLED等から
なる普通図柄変動数記憶表示器47が設けられ、前記普
通図柄変動開始用左ゲート19及び普通図柄変動開始用
右ゲート21を遊技球が通過することによって発生する
図柄変動開始の数を、現在変動中のものを除いて保留回
数(この例では最高4回)として記憶し表示するように
なっている。
【0016】前記特別図柄表示装置43は、大当たりか
否かの判定結果を表示する判定結果表示手段に該当する
ものである。この特別図柄表示装置43は、液晶,ドッ
トマトリックス若しくはLED表示装置等の表示装置か
らなり、この実施例では、窓枠部49内に液晶表示器
(TFT−LCDモジュール)等からなる画像表示部5
0が設けられている。この画像表示部50の表示画面
は、例えば、横に並ぶ3つの表示領域に分割され、判定
結果表示用の特別図柄(判定図柄)がそれぞれの表示領
域で変動表示及び停止表示可能とされている。また、前
記画像表示部50には、前記特別図柄に加えて背景画像
(キャラクタ,背景,文字等を含む。)が表示されるこ
ともあり、該背景画像が特別図柄の変動開始等の所定条
件に起因して変動表示可能となっていてもよい。さら
に、前記窓枠部49の左右内側にはLED等からなる特
別図柄変動数記憶表示器51が設けられている。
【0017】前記上側第1種始動入賞口10及び第1可
動部材71は、図示するように、この例では遊技領域6
の略中央に設けられ、上側第1種始動入賞口10は単に
開口したものとされる。それに対し、第1可動部材71
は、請求項5に規定される遊技球の誘導方向を変化させ
る可動部材70の一つに該当し、2つの可動片72,7
3が背面の第1可動部材用ソレノイド(図示せず)によ
って入賞不可能な略垂直の狭小閉鎖状態(通常状態)
と、入賞可能な略V字形(逆ハの字形)の拡開開放状態
に変化可能に制御されている。前記第1可動部材用ソレ
ノイド(図示せず)は、請求項5に規定される駆動制御
手段に該当する。
【0018】この例の第1可動部材71は、上側第1種
始動入賞口10と同様に、遊技球の入賞に起因して特別
図柄装置43の図柄変動を開始する下側第1種始動入賞
口とされている。前記拡開開放状態では、遊技球の入賞
(入球)面積が前記狭小閉鎖状態に比して、大きなもの
となるため、遊技球が入賞(入球)されやすいものとな
っている。また、後にも詳述するが、前記第1可動部材
71は、通常においては前記狭小閉鎖状態であるが、普
通図柄表示装置41の停止表示した図柄が特定の図柄で
あった場合、普通図柄当たり(小当たり)となって、前
記第1可動部材71の可動片72,73が扇状に開く拡
開開放を所定時間(この例では3秒間)行う。
【0019】また、図示しないが、前記遊技盤3の背面
には、第1種始動入賞口10,第1可動部材71に入賞
した球を検出するフォトセンサや近接スイッチ等よりな
る第1種始動入賞口用スイッチ(入賞感知機構)が入賞
球用通路に設けられており、該入賞球の検出によって前
記特別図柄表示装置43の図柄変動を開始するようにな
っている。その際、特別図柄変動中に第1種始動入賞口
10,71に入賞した球の個数、すなわち特別図柄の変
動を開始する回数については、保留回数(この例では最
高4回)を、前記特別図柄変動数記憶表示器51に表示
し、記憶数の減少によって前記表示器51の表示個数を
減らすようになっている。
【0020】さらに、この実施例においては、前記左袖
入賞口23に接続された左袖入賞口入賞球用通路と、右
袖入賞口25に接続された右袖入賞球用通路に、フォト
センサや近接スイッチ等よりなる左袖入賞口用スイッチ
(入賞感知機構)と右袖入賞口用スイッチ(入賞感知機
構)が設けられている。さらに、左落とし入賞口27に
接続された左落とし入賞口入賞球用通路と、右落とし入
賞口27に接続された右落とし入賞口入賞球用通路に、
フォトセンサや近接スイッチ等よりなる左落とし入賞口
用スイッチ(入賞感知機構)と右落とし入賞口用スイッ
チ(入賞感知機構)が設けられている。
【0021】また、前記遊技盤3の大入賞口15の裏面
側には、前記大入賞口15の大入賞口扉61を開閉する
大入賞口扉開放用ソレノイドと、大入賞口15内に設け
られた特定領域入賞口62の開閉扉63を所定条件時に
開閉するための特定領域扉開放用ソレノイドとが設けら
れている。加えて、前記特定領域入賞口への入賞球を検
出するフォトセンサや近接スイッチ等よりなる特定領域
用スイッチ(入賞感知機構)が設けられ、該入賞球の検
出により大入賞口15を再度開ける継続権利が成立する
ようにされているとともに、大入賞口15への入賞球数
を検出するカウント用スイッチ(入賞感知機構)が設け
られている。そして、上記各入賞口における入賞球の検
出結果に基づいて所定数の賞球が払い出されるようにな
っている。
【0022】前記大入賞口15の作動について説明する
と、前記第1種始動入賞口10及び第1可動部材71に
遊技球が入賞し、第1種始動入賞口用スイッチに(入賞
感知機構)よって入賞球が検出されると、前記特別図柄
表示装置43の画像表示部50で複数の特別図柄の変動
を開始する。そして、所定時間変動後、特別図柄が変動
停止して、停止図柄が確定表示される。そのときの停止
表示図柄の組合せが、あらかじめ決められた特定の大当
たり組合せ、例えば、同一図柄の組合せからなる、いわ
ゆるゾロ目になると、大当たりが成立し、前記大入賞口
15の大入賞口扉61が開いて遊技領域6を落下してく
る遊技球を受け止め、大入賞口15内へ入賞可能にす
る。なお、前記表示装置9における図柄変動の制御は、
図8に示す主制御基板(主制御回路)140、及び該基
板140と前記表示装置9とを接続する表示制御基板
(表示制御回路)150によって行われる。
【0023】さらに、この遊技機1における前記遊技球
供給皿32の前方端部には、遊技者が貸球の払出操作を
行う球貸出操作部102が設けられている。この球貸出
操作部102には、度数表示器103、球貸出ボタン1
04、カード返却ボタン105が設けられている。そし
て、プリペイドカードユニット100のカード挿入口1
01にプリペイドカードを挿入すると、記録されている
貸球可能度数が度数表示器103に表示され、遊技者が
球貸出ボタン104を操作することによって所定度数の
貸球が払い出され、遊技者が遊技を中止したいときに
は、カード返却ボタン105を操作することによりプリ
ペイドカードがカード挿入口101から排出されるよう
になっている。なお、図中の符号Rは遊技球供給皿32
の遊技球を飽和遊技球供給皿34へ移すための球抜きボ
タンである。
【0024】前記発射装置91により発射された遊技球
は、前記遊技盤面に立設された外側ガイドレール(誘導
レール)4と内側ガイドレール(誘導レール)5間で構
成される遊技球誘導路4aを介して遊技領域6に誘導さ
れて打ち込まれる。前記遊技球誘導路4aにより遊技領
域6に誘導され打ち込まれた遊技球は、後に詳述する、
遊技盤3全体に配設される誘導部材60及び第2可動部
材76に衝突して、転動しながら誘導されて落下する。
前記転動落下する遊技球は、前記各役物及び各入賞口
(入球口)に入賞(入球)するか、或いは何処にも入賞
(入球)せず、前記アウト口17から遊技盤3の裏側へ
排出される。なお、前記アウト口17から遊技球が排出
されると、賞品球が全く払い出されない。そのため、前
記各入賞口(役物)とアウト口17とは、遊技球の入球
(排出)により遊技者にもたらす益が異なるものとなっ
て、遊技の趣向性を高めているものである。
【0025】この例の遊技領域6を含む遊技盤3の基盤
3Zは、図3に示すように、アクリル製樹脂により形成
されている。また、後にも詳述するが、前記誘導部材6
0は、遊技盤基盤3Zと一体に形成されている。なお、
符号Tは、各入賞口及びアウト口17等の遊技球の裏側
に排出するための裏側排出孔、若しくは表示装置9及び
ランプ風車18に代表される装飾部材の取り付けるため
の取付孔である。また、符号Lは、後述する前記第2可
動部材76の誘導部77が突出できる第2可動部材突出
孔である。なお、図4及び図5に示すように、この例の
誘導部材60は、前記遊技盤基盤3Zに対し垂直に立設
されて構成されている。
【0026】次に、誘導部材60について説明する。遊
技球を入賞口またはアウト口17へ導く前記誘導部材6
0は、遊技盤3の基盤3Zと一体に形成され、変形保持
不能とされている。前記変形保持不能とは、例えば金属
製の誘導釘や、風車等の従来の誘導部材とは異なり、変
形状態を保持することができないことを意味する。すな
わち、遊技球の入球率を変更するために、前記入球口の
入球率に関与する誘導部材60を変形させようとするな
らば、該誘導部材60が折れてしまう等の破損により変
形状態を保持できないものとなっている。したがって、
遊技球の入球率は、前記誘導部材60によって変更され
ることはない。
【0027】図6に示すように、この例の誘導部材60
は、遊技盤3の基盤3Zに円柱状に形成した真鍮等の金
属を芯材61とし、基盤3Zと一体となるように変形保
持不能なアクリル製樹脂62で一体成型されている。ま
た、前記誘導部材60の芯材61を覆う部材62は、変
形保持不能な基材であるアクリル製樹脂からなるため、
中の芯材61が変形保持可能であっても変形させること
ができない。すなわち、変形させてしまうと、アクリル
製樹脂が折れてしまい遊技機としての用をなさなくな
る。なお、この例の誘導部材60は基盤3Zと一体によ
る構成であるが、これに限定されず、後から誘導部材
(変形保持不能な部材)自体を前記基盤3Zに打ち込ん
で構成されるものであってもよい。また、前記芯材61
に一体成型に用いられる樹脂は、変形保持不能に構成で
きる材であれば、これに限定されるものではない。ま
た、芯材61についても変形保持不能な木材等を使用し
てもよい。このように、芯材61に比較的強度の強い部
材を使用することにより前記誘導部材60の強度を高め
ている。
【0028】図示される誘導部材60は、従来から遊技
盤3に広く用いられている釘に相当する誘導部材の例で
あるが、誘導部材60は、誘導釘に相当するものに限定
されず、遊技球の誘導に関するもの全てを含み、変形保
持不能とされるものである。例えば、前記したランプ風
車(特に中心軸材)18、普通図柄変動開始用ゲート1
9,21、表示装置9及び各入賞口等が挙げられる。ち
なみに、本実施例の誘導レール4,5は、変形保持不能
部材(アクリル樹脂)で構成されているが、実際の実施
の際には、その他の変形保持可能な部材で構成されてい
てもかまわない。
【0029】次に、請求項3に規定される遊技球の誘導
方向を変化させる可動部材70の一つである第2可動部
材76について説明する。前記第2可動部材76は、図
7に示すように、遊技球の誘導方向を後述する所定の条
件に起因して前後進退作動するものである。図7(a)
は前記第2可動部材76の前進作動図、図7(b)は該
第2可動部材76の後退作動図である。
【0030】この例の前記第2可動部材76(請求項
3)は、図7に示すように、前記基盤3Zの裏面に取付
部材79により取り付けられている。前記第2可動部材
76の誘導部77は、図7(a)に示すように、ガラス
枠31に接近するように略垂直に前進して突出し、遊技
球の誘導方向を変化させている。すなわち、前進作動さ
れる場合にあっては、前記誘導部材60と同様な役割が
果たされている。それに対して、図7(b)では、前記
誘導部77が基盤3Z内に隠れるように後退作動されて
いる。これにより、遊技球の前記誘導部77により誘導
方向は変化されずに、遊技球は誘導部材60のみに誘導
されるものとなる。この例の誘導部77は、後述するソ
レノイド装置78aのソレノイドとバネ78bとによ
り、前後の進退作動が制御されている。前記ソレノイド
装置78a及びバネ78bは、請求項3に規定される駆
動制御手段に該当するものである。
【0031】また、この例の第2可動部材76は、図2
に図示される遊技盤3から理解されるように、誘導部7
7の衝突により、遊技球が中央付近に誘導される位置に
配設されている。また、この例の誘導部77は、遊技球
の誘導を好ましいものとするため、図示のように、前記
誘導部材60の間隔を埋めるように、プラスチック製の
平板が左右対称に3つずつ配設されている。これによ
り、遊技球は第1種始動入賞口10及び第1可動部材7
3に入賞しやすくなるように、中央付近に誘導される。
前記第2可動部材76が後退作動した場合には、当該部
分に間隙が形成されて、前進作動状態に比して遊技球が
中央付近に誘導され難くなる(なお、図11及び図12
参照)。
【0032】図8に示す主制御回路(主制御手段)14
0は、この遊技機1の主制御基板内に組み込まれるもの
であって、CPU,RAM,ROM,複数のカウンタを
備えたコンピュータと、該コンピュータから送信された
制御信号を受信し、その制御信号に基づいて所定の処理
を行う表示制御基板内に組み込まれた表示制御回路(副
制御手段)150等を結ぶ入出力回路と、前記コンピュ
ータと大入賞口15に接続される中継回路等を結ぶ入出
力回路等で構成される。前記CPUは、制御部,演算
部,各種カウンタ,各種レジスタ,各種フラグ等を備
え、演算制御を行う他、大当たりの発生確率や小当たり
(下側第1種始動入賞口71の拡開開放を行う普通図柄
当たり)の発生確率を定める乱数等も生成している。ま
た、前記RAMは、特別図柄変動開始スイッチの検出信
号及び普通図柄変動開始スイッチの検出信号用の記憶領
域,CPUで生成される各種乱数値用の記憶領域,各種
データを一時的に記憶する記憶領域やフラグ,CPUの
作業領域を備えている。さらに、前記ROMには、遊技
上の制御プログラムや制御データが書き込まれている
他、後述する各遊技状態における大当たり及び小当たり
(普通図柄当たり)の判定値等が書き込まれている。な
お、図8中の符号95は賞球払出装置、96は球貸装置
である。
【0033】前記表示制御回路150は、表示装置9
(特別図柄表示装置43及び普通図柄表示装置41)に
表示する数字,アルファベット,記号或いは絵(キャラ
クタ)等の図柄(普通図柄及び特別図柄)の表示制御を
行うためのものである。この表示制御回路150は、図
8に示すように、前記特別図柄表示装置43及び普通図
柄表示装置41に遊技画像を表示するための制御データ
等を記憶する制御データROM、前記普通図柄及び特別
図柄の画像データを記憶する画像データROM、主制御
回路140の制御信号に基づき制御データROMに従っ
て表示制御データを制御する表示制御用CPU、該表示
制御用CPUからの指令に基づいて画像データROMか
ら必要なデータを読み出し、表示画像における前記普通
図柄及び特別図柄のマップデータを作成するVDP、該
VDPで生成したデータを格納するVRAM、前記格納
記憶された画像データをRGB信号に変換するD−A変
換回路(図示せず)等を備えたコンピュータよりなる。
【0034】なお、前記D−A変換回路によって変換さ
れたRGB信号は特別図柄表示装置43に入力され、さ
らにVDPから複合同期信号SYNCを表示装置9の特
別図柄表示装置43に供給する。そして、特別図柄表示
装置43は、入力されたRGB信号及び複合同期信号S
YNCに基づいて画像表示部50に画像を表示する。ま
た、普通図柄装置41においては、前記D−A変換回路
を介さずに画像データが入力され、普通図柄表示装置4
1の普通図柄表示部45に画像が表示される。また、前
記表示制御回路150には、前記表示制御用CPUと主
制御回路140とを結ぶ入力回路と、特別図柄表示装置
43とを結ぶ出力回路が備えられている。
【0035】次に、この例の可動部材70(第1可動部
材71、第2可動部材76)についてなされる駆動処理
を、フローチャートとともに説明する。前記駆動処理
は、前記主制御回路においてなされる主制御処理の一部
であり、所定の割り込み時間(この例においては4.0
00ms)毎に主制御基盤140のROMに記憶されて
いる各プログラムが実行してなされる。
【0036】前記第2可動部材76についてなされる駆
動処理について説明する。図9のフローチャート(S1
0)から理解されるように、まず、特別遊技状態中であ
るか否かが判断される(S11)。前記特別遊技状態と
しては、前記大当たりやそれに付随する遊技を意味し、
例えば、大当たり確率変動等が挙げられる。前記S11
において、特別遊技状態中である場合には、第2可動部
材76のソレノイド装置78aのソレノイドが励磁され
ているか否かが判断される(S12)。前記S12にお
いて、前記ソレノイドが励磁されていない(誘導部77
突出状態)と判断された場合、該第2可動部材76のソ
レノイド装置78aのソレノイドは励磁されて(S1
3)、終了される。すなわち、前記誘導部77は収納さ
れる。なお、S12において、前記第2可動部材76の
ソレノイド装置78aのソレノイドが励磁されている
(誘導部77収納状態)と判断された場合、この後の処
理はなされずに終了される。
【0037】一方、前記S11において、特別遊技状態
中でないと判断された場合には、次に前記第2可動部材
76のソレノイド装置78aのソレノイドが消磁されて
いるか否かが判断される(S14)。前記S14におい
て、第2可動部材76のソレノイド装置78aのソレノ
イドが消磁されていない(誘導部77収納状態)と判断
された場合、前記ソレノイドは消磁されて(S15)、
終了される。すなわち、バネ78bの弾性により誘導部
77が前進作動により突出して、遊技球が前記入賞口に
入賞させやすいものとなる。なお、前記S14におい
て、前記第2可動部材76のソレノイド装置78aのソ
レノイドが消磁されている(誘導部77突出状態)と判
断された場合、この後の処理はなされずに終了される。
【0038】次に、前記第1可動部材71においてなさ
れる駆動処理について説明する。前記第1可動部材71
は、図10のフローチャート(S20)から理解される
ように、まず、普通図柄装置41の普通図柄表示部45
の普通図柄が当たりとなっているか否かが判断される
(S21)。前記S21において、普通図柄が当たりで
あると判断された場合、前記第1可動部材71のソレノ
イドは励磁される(S22)。すなわち、可動片72,
73が扇状に拡開して、入賞面積を拡大する拡開開放状
態となる。その後、前記第1可動部材71のソレノイド
が3秒間励磁されたか否かが判断される(S23)。前
記S23において、前記第1可動部材71のソレノイド
が3秒間励磁されたと判断された場合、該第1可動部材
71のソレノイドは消磁されて(S24)、終了され
る。すなわち、前記第1可動部材71は狭小閉鎖状態と
なる。なお、前記S23において、前記第1可動部材7
1のソレノイドが3秒間励磁されていないと判断された
場合には、3秒間の励磁が終了するまで該S23の判断
は繰り返される(拡開開放状態は3秒間行われる。)。
また、前記S21において、普通図柄が当たりでないと
判断された場合、その後の処理はなされずに終了され
る。
【0039】以上の駆動処理(S10,S20)によっ
て前記可動部材70(第1可動部材71,第2可動部材
76)の非作動及び作動時における遊技球の転動落下
を、図11及び図12に示す遊技球の流路図とともに説
明する。なお、図12では、第1可動部材71及び第2
可動部材76の双方が、同時作動した場合の図である。
【0040】図11に図示するように、前記第2可動部
材76が作動(可動)しない場合には、遊技盤基盤3Z
内部に収納されることとなり、遊技球は前記誘導部材6
0のみに衝突しながら転動落下して、前記入賞口及びア
ウト口17に誘導される。この例の誘導部材60は、図
示するように、間隔を設けて配設されているため、遊技
球は、前記第1種始動入賞口10に入賞するまでの転動
落下の機会が多いものとなって、該第1種始動入賞口1
0への入賞が困難なものとなっている。なお、実線P1
は遊技球の流路を示す。また、前記第1可動部材71も
作動(可動)していない、すなわち狭小閉鎖状態とされ
るため、遊技球は入賞されないものとなっている。
【0041】それに対し、前記第1可動部材71及び第
2可動部材76が作動(可動)する場合には、図12に
図示するように、前記第2可動部材76(誘導部77)
は遊技盤基盤3Zから突出されるため、遊技球は、誘導
部材60のみならず該第2可動部材76にも衝突しなが
ら転動落下して、前記入賞口及びアウト口17に誘導さ
れる。この例の第2可動部材76は、図示するように、
前記誘導部材60の間隔を埋めるように、配設されてい
るため、遊技球は、前記第1種始動入賞口10,71に
入賞するまでの転動落下の機会が少ないものとなる。従
って、前記したように、第1種始動入賞口(上側第1種
始動入賞口10及び下側第1種始動入賞口(第1可動部
材)71)に入賞しやすくなる。なお、実線P2は遊技
球の流路を示し、前記第1可動部材71は、作動(可
動)している、すなわち拡開開放状態とされるため、遊
技球は入賞されやすいものとなっている。
【0042】なお、本発明は、上記例に限定されるもの
ではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において構成の
一部を適宜に変更して実施することができる。例えば、
前記誘導部材60及び可動部材70は、上記実施例に限
定されることなく、適宜に配置されるものであれば何ら
問題はない。
【0043】また、前記可動部材70は、前記入賞口
(入球口)への入球率が変更されるように可動するもの
であれば何ら問題なく、上記実施例に限定されるもので
はない。また、この例の可動部材70の作動は、扇状に
拡開開放作動する第1可動部材と前後進退作動する第2
可動部材であったが、これに限定されず、様々な作動に
よって遊技球の入球率を変更するものに適用できる。
【0044】また、上記実施例における可動部材駆動条
件としては、前記第1可動部材71にあっては普通図柄
当たり、また、前記第2可動部材76にあっては大当た
り確率変動等の特別遊技状態としたが、これに限定され
ることなく、適宜の遊技結果に基づく駆動条件であれ
ば、何ら問題はない。
【0045】
【発明の効果】以上図示し説明したように、請求項1及
び2に係る遊技機よれば、遊技球を打ち込む遊技領域を
備え、前記遊技領域に導く誘導レールと、前記遊技球を
入球口またはアウト口へ導く前記誘導レールとは異なる
誘導部材とを有する遊技機において、前記誘導部材のす
べてについて該誘導部材自体の形状が変形保持不能に形
成されているため、該誘導部材の調整を行うことはでき
ない。その結果、誘導部材の調整を知ることができない
遊技者であっても、調整を知ることができる遊技者に比
して大きな不利を被らないものとなり、不信感を抱くこ
となく単純に遊技を楽しむことができる遊技機となる。
【0046】また、請求項3に係る遊技機よれば、前記
遊技領域に、前記遊技球の誘導方向を変化させる可動部
材が設けられ、前記可動部材は遊技結果に基づく可動部
材駆動条件の成立に起因して駆動制御手段によって駆動
制御されるため、該駆動により遊技球の誘導経路が異な
るものとなって、遊技の興趣を高める。
【0047】また、請求項4に係る遊技機よれば、前記
遊技球の誘導方向を変化させる可動部材は、前記入球口
の入球面積を変化させるものではないため、様々な可動
により遊技球の誘導経路が異なるものとなって、遊技の
興趣を高める。
【0048】また、請求項5に係る遊技機よれば、前記
入球口に、該入球口の入球面積を変化させる可動部材が
設けられ、該可動部材は遊技結果に基づく可動部材駆動
条件の成立に起因して駆動制御手段によって駆動制御さ
れるため、遊技者は該遊技結果への期待感が高まり、遊
技の興趣を高める。
【0049】また、請求項6に係る遊技機よれば、前記
可動部材の駆動により、前記入球口の入球率が変更され
るため、該可動部材の駆動により得られる賞品球が異な
るものとなって、遊技の興趣を高める。
【図面の簡単な説明】
【図1】遊技機の一実施例を示す全体斜視図である。
【図2】この発明の遊技機の一実施例を示す遊技盤の正
面図である。
【図3】同遊技盤の基盤の正面図である。
【図4】同遊技盤基盤のA−A断面図である。
【図5】同遊技盤基盤の側面図である。
【図6】誘導部材の一部を切り欠いて表した斜視図であ
る。
【図7】可動部材の前後進退作動の一例を示す断面図で
ある。
【図8】遊技機の回路ブロック図である。
【図9】可動部材駆動処理の一例を示すフローチャート
である。
【図10】同じく可動部材駆動処理の別の例を示すフロ
ーチャートである。
【図11】可動部材の非作動時における遊技球の流路図
である。
【図12】可動部材の作動時における遊技球の流路図で
ある。
【符号の説明】
1 遊技機 3 遊技盤 9 表示装置 10 上側第1種始動入賞口 15 大入賞口 60 誘導部材 70 可動部材 71 第1可動部材(下側第1種始動入賞口) 76 第2可動部材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊技球を打ち込む遊技領域を備え、前記
    遊技領域に導く誘導レールと、前記遊技球を入球口また
    はアウト口へ導く前記誘導レールとは異なる誘導部材と
    を有する遊技機において、 前記誘導部材のすべてについて該誘導部材自体の形状が
    変形保持不能に形成されていることを特徴とする遊技
    機。
  2. 【請求項2】 前記誘導部材が、変形保持不能な基材に
    よって形成されている請求項1に記載の遊技機。
  3. 【請求項3】 前記遊技領域に、前記遊技球の誘導方向
    を変化させる可動部材が設けられ、前記可動部材は遊技
    結果に基づく可動部材駆動条件の成立に起因して駆動制
    御手段によって駆動制御される請求項1又は2に記載の
    遊技機。
  4. 【請求項4】 前記遊技球の誘導方向を変化させる可動
    部材は、前記入球口の入球面積を変化させるものではな
    い請求項3に記載の遊技機。
  5. 【請求項5】 前記入球口に、該入球口の入球面積を変
    化させる可動部材が設けられ、該可動部材は遊技結果に
    基づく可動部材駆動条件の成立に起因して駆動制御手段
    によって駆動制御される請求項1又は2に記載の遊技
    機。
  6. 【請求項6】 前記可動部材の駆動により、前記入球口
    の入球率が変更される請求項3ないし5のいずれか一項
    に記載の遊技機。
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