JP4984235B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、たとえば、パチンコ遊技機やコイン遊技機等で代表される遊技機に関する。詳しくは、遊技領域に遊技球を打込むことにより遊技が行なわれ、前記遊技領域のうち所定の始動領域を遊技球が通過したことを条件として各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を行なって表示結果を導出表示する変動表示部と、遊技球を受入れやすい遊技者にとって有利な第1の状態と該第1の状態に比べて遊技球を受入れにくいまたは受入れない遊技者にとって不利な第2の状態とに変化するとともに一般進入領域と複数種類の特定進入領域とが設けられた可変入賞球装置とを備える遊技機に関する。
従来から一般的に知られている遊技機としては、たとえば、遊技領域に遊技球を打込むことにより遊技が行なわれ、所定の始動領域を遊技球が通過したことを条件として図柄等の各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を行なって表示結果を導出表示する変動表示装置と、遊技球を受入れやすい遊技者にとって有利な第1の状態(開放状態)と該第1の状態に比べて遊技球を受入れにくい遊技者にとって不利な第2の状態(閉鎖状態)とに変化するとともに一般進入領域と複数種類の特定進入領域とが設けられた可変入賞球装置とを備えたパチンコ遊技機等の遊技機があった。このような遊技機では、変動表示装置における識別情報の変動表示の表示結果が所定の表示結果(小当り表示結果)となったときに、所定の始動態様で可変入賞球装置を第2の状態から第1の状態に制御し、可変入賞球装置に進入した遊技球が特定進入領域に進入したことに基づいて、遊技者に有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御される。大当り遊技状態では、たとえば、開閉部材を連続開放するラウンドが、所定の上限回数に到達するまで継続して行なわれる。
このような従来の遊技機においては、遊技の進行に応じて3つの遊技モードに制御可能であって、遊技球が通過可能な3つの領域が設けられた所定の役物を備えるものがあった。そして、このような遊技機においては、大当り図柄の組合せが表示されたときに役物が遊技球を受け入れ可能な状態に変化し、役物内に進入した遊技球が通過した領域と、大当り図柄の組合せが表示されたときに制御されている遊技モードとの組合せに応じて、大当り遊技状態におけるラウンドの上限回数を特定するものがあった(たとえば、特許文献1)。
特開2005−323764号公報(図2、図4、および図5)
しかし、このような従来の遊技機における役物内では、3つの領域の周りを円運動した後、役物内に進入した遊技球の勢いに応じていずれかの領域に進入するように形成されている。よって、役物内に進入した遊技球が3つの領域のうちいずれに進入するかは、役物内に進入するときの遊技球の勢いによって変化する。逆にいえば、同じ勢いで役物内に進入した遊技球は、3つの領域のうち同じ領域に進入する可能性が高い。一方、役物内に進入する遊技球の勢いは、遊技者が同じように遊技球を遊技領域に打ち込むことによって、同じ勢いで遊技球を役物内に進入させることができる。このため、ラウンドの上限回数を特定するための一の条件である役物内に設けられた3つの領域のうち、大当り図柄の組合せが表示される毎に、同じ領域に遊技球を通過させることが可能であった。また、ラウンドの上限回数を特定するための他の条件である遊技モードは、大当り図柄の組合せが表示される以前から継続して移行されるものである。
このため、従来の遊技機は、移行されている遊技モードに応じて、役物内に設けられている3つの領域のうち毎回同じ領域に進入するように遊技球を遊技領域に打ち込むことによって、ラウンドの上限回数として同じ回数が特定されるものであった。その結果、特定されるラウンドの上限回数に対する期待感を遊技者に抱かせることができず、遊技が単調なものとなってしまう虞があった。
この発明はかかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、特定されるラウンドの上限回数に対する期待感を遊技者に抱かせることができる遊技機を提供することである。
課題を解決するための手段の具体例およびその効果
(1) 遊技領域(遊技領域41)に遊技球(打球)を打込むことにより遊技が行なわれ、前記遊技領域のうち所定の始動領域(始動口)を遊技球が通過したことを条件として各々が識別可能な複数種類の識別情報(特別図柄)の変動表示を行なって表示結果を導出表示する変動表示部(特別図柄表示装置44a)と、遊技球を受入れやすい遊技者にとって有利な第1の状態(開放状態)と該第1の状態に比べて遊技球を受入れにくいまたは受入れない遊技者にとって不利な第2の状態(閉鎖状態)とに変化するとともに一般進入領域(第1通常入賞口94a,94b、第2通常入賞口94c)と複数種類の特定進入領域(第1特定進入口89、第2特定進入口91)とが設けられた可変入賞球装置(第1特別可変入賞球装置66)とを備える遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
前記始動領域を遊技球が通過したことを条件として、前記変動表示部の表示結果を複数種類の所定の表示結果(たとえば、「22」,「44」,「66」,「88」)を含む表示結果のうちから決定する表示結果決定手段(SK05)と、
該表示結果決定手段により前記所定の表示結果に決定されたことを条件として、前記可変入賞球装置を前記第1の状態となる始動動作状態に制御する可変入賞球装置制御手段(SD06a)と、
前記可変入賞球装置に設けられた前記複数種類の特定進入領域のうちいずれかに遊技球が進入したこと(第1特定球検出器121aおよび第2特定球検出器121bのうちいずれかにより遊技球が検出されたこと)を条件として、遊技者にとって有利な有利状態(開放状態、ラウンド)に移行可能な特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御する特定遊技状態制御手段(SD07〜SD10)とを備え、
前記特定遊技状態制御手段は、前記特定遊技状態に制御する間、前記表示結果決定手段により決定された所定の表示結果の種類(第1小当りであるか第2小当りであるか)、および当該始動動作状態に制御されている間に前記可変入賞球装置に進入した遊技球が進入した特定進入領域の種類(第1特定球検出器121aにより検出されたか第2特定球検出器121bにより検出されたか)に応じた上限回数(たとえば、SR07〜SR12により特定される上限回数、図7(c)、変形例における図53参照)前記有利状態に繰返し移行可能(第3特定球検出器51によって遊技球が検出されたことを条件として移行する)とする(SX01、SX02、SX05、SX06、SX07)。
このような構成によれば、表示結果は、始動領域を遊技球が通過したことを条件として、表示結果決定手段により変動表示される毎に決定される。よって、所定の表示結果の種類は、変動表示される毎に、表示結果決定手段により決定される。また、特定遊技状態において有利状態に移行可能な上限回数は、表示結果決定手段により決定された所定の表示結果の種類および特定進入領域の種類に応じて特定される。このため、変動表示される毎に、特定遊技状態に制御されることになった場合のラウンドの上限回数に対する期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 前記上限回数は、前記複数種類の特定進入領域のうち、前記所定の表示結果の種類に応じた結果対応特定進入領域(第1小当りに対して第2特定進入口91、第2小当りに対して第1特定進入口89)に遊技球が進入したときに、該結果対応特定進入領域以外の特定進入領域に遊技球が進入したときよりも、高い割合で多い回数となるように設定されている(図7(c)、図53参照)。
このような構成によれば、上限回数を多い回数となりやすくするには、導出表示された所定の表示結果の種類に応じた結果対応特定進入領域に遊技球を進入させなければならないため、遊技が単調とならず、興趣を向上させることができる。
(3) 前記表示結果決定手段により前記所定の表示結果に決定されたこと(ステップS811AでYESと判定されたこと)を条件として、前記結果対応特定進入領域を報知する(ステップS855C)。
このような構成によれば、所定の表示結果になることを条件として結果対応特定進入領域が報知されるため、結果対応特定進入領域を遊技者に把握させることができる。このため、可変入賞球装置内に進入した遊技球が結果対応特定進入領域に進入することに対する期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、前記変動表示部の表示結果が前記複数種類の所定の表示結果のうちいずれかになることを条件として、前記複数種類の特定進入領域毎に、遊技球が進入した場合の上限回数を報知するように構成してもよい(変形例における(5−1)参照)。
また、前記変動表示部の表示結果が前記複数種類の所定の表示結果のうちいずれかになることを条件として、前記複数種類の特定進入領域毎に、遊技球が進入した場合の上限回数よりも小さい回数を報知するように構成してもよい(変形例における(5−2)参照)。
また、前記変動表示部の表示結果が前記複数種類の所定の表示結果のうちいずれかになることを条件として、前記複数種類の特定進入領域毎に、遊技球が進入した場合の上限回数を報知するか、遊技球が進入した場合の上限回数よりも小さい回数を報知するかを決定するように構成してもよい(変形例における(5−2)参照)。
(4) 前記可変入賞球装置に進入した遊技球を検出する進入球検出手段(第1カウントスイッチ106)と、
前記可変入賞球装置から排出される遊技球を検出する排出球検出手段(排出球検出器122)と、
前記進入球検出手段により検出された遊技球数と前記排出球検出手段により検出された遊技球数とが一致するか否かを判定する一致判定手段(SP27)と、
前記可変入賞球装置に進入した遊技球を、前記特定進入領域まで誘導させやすい誘導有利状態(第2特定進入口91が手前側に移動している状態)と、該誘導有利状態に比べて前記特定進入領域まで誘導させにくいまたは誘導させない誘導不利状態(第2特定進入口91が奥側に移動している状態)とに変化する可動部材(回転円盤88a)と、
前記可動部材の状態を制御する可動部材制御手段(モータ127、SD21〜SD24、SD06a)とを備え、
前記可動部材制御手段は、
前記始動領域を遊技球が通過したことを条件として、所定の変化態様(第1パターン、図4(c))で前記可動部材の状態を所定時間制御した後、前記所定の変化態様と異なる変化態様(第2パターン、図4(d))で前記可動部材の状態を制御し、
前記可変入賞球装置制御手段による前記始動動作状態の制御が終了された後、前記一致判定手段により一致したと判定されたこと(SP27でYES)を条件として、前記可動部材の状態を変化させる制御を終了する(SP29またはSP31においてモータ停止フラグがセットされて、SD24で停止される)。
このような構成によれば、変化態様を異ならせて可動部材の状態を制御することによって、誘導有利状態および誘導不利状態に変化するタイミングを異ならせることができるため、可変入賞球装置内に進入した遊技球が可動部材の状態に応じて特定進入領域に進入するかに対する期待感を異ならせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、可変入賞球装置内に遊技球が進入している可能性がある場合に、可動部材の状態を制御するため、常時可動部材の状態を制御するものと比較して電力消費を低減することができる。
(5) 前記可変入賞球装置に進入した遊技球を検出する進入球検出手段(第1カウントスイッチ106)と、
前記可変入賞球装置から排出される遊技球を検出する排出球検出手段(排出球検出器122)と、
前記進入球検出手段により検出された遊技球数と前記排出球検出手段により検出された遊技球数とが一致するか否かを判定する一致判定手段(SP27)と、
前記可変入賞球装置に進入した遊技球を、前記特定進入領域まで誘導させやすい誘導有利状態(第2特定進入口91が手前側に移動している状態)と、該誘導有利状態に比べて前記特定進入領域まで誘導させにくいまたは誘導させない誘導不利状態(第2特定進入口91が奥側に移動している状態)とに変化する可動部材(回転円盤88a)と、
前記可動部材の状態を制御する可動部材制御手段(モータ127、SD21〜SD24、SD06a)とを備え、
前記可動部材制御手段は、前記可変入賞球装置制御手段による前記始動動作状態の制御が終了された後、前記一致判定手段により一致したと判定されたことを条件として、前記可動部材の状態を初期状態に変化させる制御を開始し(SP29またはSP31においてモータ停止フラグがセットされる)、
前記始動領域を遊技球が通過してから、前記変動表示部において変動表示が行なわれた後に前記所定の表示結果が導出表示されて前記可変入賞球装置制御手段による前記始動動作状態への制御が開始されるまでに要する最短時間(たとえば、最短変動時間:3秒)を前記可動部材制御手段により前記可動部材の状態が前記初期状態に変化させられる時間(2秒)よりも長くした。
このような構成によれば、可変入賞球装置制御手段により始動動作状態へ制御された後、再度始動動作状態へ制御されるには、遊技球が始動領域を通過してから変動表示部において変動表示が行なわれた後に所定の表示結果が導出表示される過程を踏む必要がある。そして、このような過程を踏むために要する最短時間が、可動部材制御手段により可動部材の状態が初期状態に変化させるために要する時間よりも長くなるように設定されている。このため、可変入賞球装置が始動動作状態に制御されたときに可動部材の状態が初期状態となっており、始動動作状態への制御が開始されたときには、常に可動部材の状態を初期状態から変化させることができる。その結果、始動動作状態中の可動部材の状態を制御するための処理を共通化することができる。また、所定の表示結果が導出表示されたタイミングによって可動部材が変化開始する状態が異なるといった不都合の発生を防止でき、公平性を担保することができる。また、可変入賞球装置内に遊技球が進入している可能性がある場合に、可動部材の状態を制御するため、常時可動部材の状態を制御するものと比較して電力消費を低減することができる。
(6) 前記可変入賞球装置に進入した遊技球を検出する進入球検出手段(第1カウントスイッチ106)と、
前記可変入賞球装置から排出される遊技球を検出する排出球検出手段(排出球検出器122)と、
前記進入球検出手段により検出された遊技球数と前記排出球検出手段により検出された遊技球数とが一致するか否かを判定する一致判定手段(SP27)と、
異常が発生しているか否かを判定する異常判定手段(SB04)と、
該異常判定手段により異常が発生していると判定されたときに、異常が発生した旨を報知する異常発生報知手段(S707)とをさらに備え、
前記可変入賞球装置制御手段は、前記特定遊技状態制御手段により前記有利状態に移行されているときに、前記可変入賞球装置を前記第1の状態に変化させ、
前記可変入賞球装置は、前記第2の状態において遊技球を受入れず、
前記異常判定手段は、前記始動動作状態の制御が終了された後に前記一致判定手段により一致したと判定されてから、再び前記始動動作状態の制御が開始されるまでの期間であって、前記特定遊技状態に制御されていないときに、前記進入球検出手段により遊技球が検出されたことを条件として、異常が発生していると判定する(変形例における(1−2)参照)。
このような構成によれば、可変入賞球装置が始動動作状態に制御されているときおよび特定遊技状態に制御されているときに可変入賞球装置内に進入した遊技球を除き、可変入賞球装置が始動動作状態に制御されていないときに可変入賞球装置内に遊技球が進入するといった異常が発生したときに、その旨が報知される。その結果、可変始動入賞装置を不正に第1の状態にさせる行為や、進入球検出手段を不正に検出させる行為を適切に判定して、このような行為が行なわれることを抑止することができる。
(7) 前記可変入賞球装置に進入した遊技球を検出する進入球検出手段(第1カウントスイッチ106)と、
前記可変入賞球装置から排出される遊技球を検出する排出球検出手段(排出球検出器122)と、
前記進入球検出手段により検出された遊技球数と前記排出球検出手段により検出された遊技球数とが一致するか否かを判定する一致判定手段(SP27)と、
前記可変入賞球装置と別に設けられ、遊技球を受入れやすい遊技者にとって有利な第1の状態と遊技球を受入れない第2の状態とに変化する大入賞口(第2特別可変入賞球装置48)と、
異常が発生しているか否かを判定する異常判定手段(SB04)と、
該異常判定手段により異常が発生していると判定されたときに、異常が発生した旨を報知する異常発生報知手段(S707)とをさらに備え、
前記可変入賞球装置制御手段は、前記特定遊技状態に制御されているときに、前記大入賞口を前記第1の状態に制御可能であり、
前記可変入賞球装置は、前記第2の状態において遊技球を受入れず、
前記異常判定手段は、前記始動動作状態の制御が終了された後に前記一致判定手段により一致したと判定されてから、再び前記始動動作状態の制御が開始されるまでに、前記進入球検出手段により遊技球が検出されたことを条件として、異常が発生していると判定する(ステップS591〜S595)。
このような構成によれば、可変入賞球装置が始動動作状態に制御されているときに可変入賞球装置内に進入した遊技球を除き、可変入賞球装置が始動動作状態に制御されていないときに可変入賞球装置内に遊技球が進入するといった異常が発生したときに、その旨が報知される。その結果、可変始動入賞装置を不正に第1の状態にさせる行為や、進入球検出手段を不正に検出させる行為を適切に判定して、このような行為が行なわれることを抑止することができる。
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の実施の形態においては、遊技者が遊技球を直接手にして遊技を行なう遊技機を示すが、本発明は、これに限らず、たとえば、遊技機内部に遊技球が封入された封入式の遊技機等であってもよい。また、本発明は、たとえば、パチンコ遊技機やコイン遊技機等で代表される遊技機に関する。詳しくは、遊技領域に遊技球を打込むことにより遊技が行なわれ、前記遊技領域のうち所定の始動領域を遊技球が通過したことを条件として各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を行なって表示結果を導出表示する変動表示部と、遊技球を受入れやすい遊技者にとって有利な第1の状態と該第1の状態に比べて遊技球を受入れにくいまたは受入れない遊技者にとって不利な第2の状態とに変化するとともに一般進入領域と複数種類の特定進入領域とが設けられた可変入賞球装置とを備える遊技機であればどのような遊技機にも適用可能である。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、図1に示すように、縦長な方形状に枠組み形成される外枠2と、該外枠2の一側に開閉自在に軸支されかつパチンコ遊技機1の主要構成部のほぼすべてが集約して設けられる前面枠3とから構成されている。前面枠3においては、前面上部に前面扉枠4が開閉自在に設けられており、前面下部に上皿開閉枠11が開閉自在に設けられている。また、前面枠3に設けられる主要構成部としては、前面扉枠4および上皿開閉枠11の他に、上記した遊技盤40、下皿27、灰皿ユニット29、操作ハンドル30、機構板(図示省略)、打球発射装置130(図1では図示を省略し、図6に示す)がある。なお、図示はしていないが、パチンコ遊技機1の側方に遊技者に遊技球(パチンコ玉)を貸し出す(球貸しする)ためのカードユニット装置128(図6参照)が付設されるものであってもよい。
前面扉枠4には、後述する遊技盤40の遊技領域41をほぼ透視し得る遊技開口としての円形透視窓5が開設され、該円形透視窓5の裏面から複層ガラス板が装着される。この円形透視窓5および複層ガラス板は、いずれも縦長な円形状に形成されるものである。前面扉枠4の周縁には、後方に向かって補強周枠リブ(図示しない)が立設され、さらに、補強周枠リブに沿って補強金具を取付ネジで取付けることにより、前面扉枠4の強度の向上を図っている。
また、前面扉枠4の前面側には、円形透視窓5の外周に沿って、上部に装飾部材としての上部装飾ユニット22が、左側方に被覆部材としての左装飾ユニット23が、右側方に被覆部材としての右装飾ユニット24が、下部に前面構成部材としての下部装飾ユニット25がそれぞれ設けられている。上部装飾ユニット22の内部に、発光部材としての遊技効果LED(Light Emitting Diode)13,14a,14cおよび遊技効果ランプ14b,14dが臨むように前面扉枠4の前面側に備えられ、左装飾ユニット23および右装飾ユニット24の内部に、それぞれ発光部材としての遊技効果ランプ16a,16bおよび遊技効果ランプ17a,17bが臨むように前面扉枠4の前面側に備えられている。この遊技効果LED13,14a,14c、遊技効果ランプ14b,14d,16a,16b,17a,17bは、遊技状態に応じて点灯または点滅されるものであり、特別の遊技状態の発生時や継続時を遊技者に報知するとともに遊技の雰囲気を盛り上げるものである。なお、本実施の形態における特別の遊技状態とは、後述する特定遊技状態、時短状態、変動表示状態、開放状態等の遊技状態をいう。
また、上部装飾ユニット22の左右に、遊技の進行に応じた効果音(音声なども含む)を発生するスピーカ12a,12bが前面扉枠4に設けられている。なお、スピーカ12a,12bは、遊技球の貸出異常が生じたとき、あるいは遊技球の貸出時(たとえば、100円相当の遊技球が払出される毎)に、その旨を報知する報知音も発生するようにしてもよい。また、左装飾ユニット23の上部右側方に、入賞球の発生に基づいて所定個数の賞球が払出されたことを報知する遊技関連情報発光部材としての賞球LED10(なお、賞球未払出分がある場合に報知するものでもよい。具体的には、賞球未払出があるときは点灯し、賞球未払出がないときは消灯するなど)が前面扉枠4の前面から視認可能に設けられ、右装飾ユニット24の上部左側方に、払出すべき賞球が不足したことを報知する遊技関連情報発光部材としての球切れLED9が前面扉枠4の前面から視認可能に設けられている。この賞球LED10および球切れLED9は、パチンコ遊技機1において行なわれる遊技演出とは別に遊技に関する情報に関連して発光する遊技関連情報発光部材であり、遊技効果LEDや遊技効果ランプとは別に設けられるものであり、前面枠3の前面側に設けられている。また、左装飾ユニット23および右装飾ユニット24のそれぞれ左側および右側には、装飾するための前面装飾部6が設けられている。さらに、下部装飾ユニット25の両側方には、遊技盤40に貼付される証紙を視認するための透視窓18が設けられている。
上記した遊技効果LED13,14a,14c、遊技効果ランプ14b,14d,16a,16b,17a,17bは、それぞれプリント配線基板(図示しない)に実装されて前面枠3の前面側に取付けられる。なお、遊技効果LED13,14a,14c、遊技効果ランプ16a,16b,17a,17bは、各プリント基板にそれぞれ複数個ずつ実装され、遊技効果ランプ14b,14dは、各プリント基板にそれぞれ1個ずつ実装されている。そして、各基板およびスピーカ12a,12bは、後述する音声枠ランプ基板92に接続されている。一方、球切れLED9、賞球LED10は、各プリント基板にそれぞれ複数個ずつ実装されており、後述する払出制御基板98に接続されている。
次に、前面扉枠4の透視窓5の下方に位置する上皿開閉枠11に形成された上皿19の構成について説明する。上皿19は、複数の合成樹脂製部材を組合せた皿部材を固着することにより構成されている。上皿19の開放側の上方には、玉抜き操作部21が設けられている。この玉抜き操作部21は、押圧操作可能に設けられ、スプリングの付勢力に抗して押圧することにより、上皿19に貯留されていた球を裏面側に形成される玉抜き路(図示しない)および玉抜き穴(図示しない)を流下させて下皿27に誘導するものである。
上記した上皿19について、さらに詳細に説明すると、上皿19は、その上流側に形成される賞球払出口20から払出された賞球を貯留し、かつ発射位置に球を供給するものである。また、上皿19には、パチンコ遊技機1に隣接して設けられるカードユニット装置128を介して遊技球を借り受ける際に操作する操作部(残高表示部)が設けられている。この操作部は、球貸スイッチと返却スイッチと各表示LED(いずれも図示しない)が実装される残高表示基板104からなり、該残高表示基板104が上皿19の上面に臨むように設けられている。また、上皿19の右側方には、前面扉枠4を前面枠3に対して施錠しかつ前面枠3を外枠2に対して施錠する施錠装置を操作するためのシリンダー錠26が臨んでいる。
また、前面枠3の下部に取付けられる下皿27は、前記上皿19から溢れた余剰球を貯留する余剰球貯留皿(余剰球受皿)であり、その下皿27の下方には、玉抜き操作レバー28がスライド可能に取付けられる。この玉抜き操作レバー28を操作することにより、下皿27に貯留されていた遊技球(賞球)を下方に玉抜きして持ち運び可能な球箱に移し替えることができる。また、下皿27の左側には、灰皿ユニット29が設けられ、右側には、操作ハンドル30が設けられている。操作ハンドル30は、後述する打球発射装置130の発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチおよびタッチリング(タッチセンサ)に接続されるタッチ配線(図示しない)が組み付けられているとともに、弾発力を調節するものである。操作ハンドル30が操作されることに応じて、打球発射装置130から遊技球が弾発発射され、発射された遊技球(打球)が遊技領域41へ打込まれる。
パチンコ遊技機1の正面構造は、概ね上記した通りであるが、パチンコ遊技機1にカードユニット装置128が隣接されている場合について説明する。このカードユニット装置128は、前記上皿19の上面に設けられる前述した球貸スイッチや返却スイッチ等の操作部を操作することにより作動されるものである。しかして、カードユニット装置128の表面側には、使用可能状態であるか否かを表示する使用可能表示器(図示しない)と、当該カードユニット装置128がいずれの側のパチンコ遊技機1に対応しているかを表示する連結台方向表示器(図示しない)と、記録媒体としての磁気カードを挿入するカード挿入口(図示しない)とが設けられている。そして、このように構成されるカードユニット装置128は、独自の制御回路によって制御されるものであるが、カードユニット配線を介して、後述する払出制御基板98に接続されている。なお、パチンコ遊技機1は、カードユニット装置128を内蔵しても良いし、カードユニット装置128を付設せず、カードによる球貸し機能を有しないものであってもよい。また、本実施形態においては、遊技者に遊技球を貸し出す(球貸しする)ためのユニット装置としてカードユニット装置128を例示したが、たとえば、カードユニット装置128の代わりに、紙幣等を挿入し得るユニット装置を設けてもよい。
以上で、パチンコ遊技機1の正面の概略構成を説明したが、以下、パチンコ遊技機1を構成する要素のうち、図1および図2〜図4を参照して遊技盤40の詳細な構成について説明する。図2〜図4は、遊技盤40に設けられている第1特別可変入賞球装置66の拡大斜視図である。
まず、図1を参照して、遊技盤40は、前面枠3の裏面側に一体的に形成される遊技盤収納枠部に収容固定されるように、ほぼ正方形状の合板により形成されている。遊技盤40の表面には、ステンレス鋼板を円弧状に形成した誘導レール42a,42bが取付けられている。これにより、打球発射装置130から発射された遊技球は、該誘導レール42a,42b各々により形成される円形状の遊技領域41内に導かれる。このようにして、遊技領域41に遊技球が打込まれる。なお、誘導レール42aは、遊技領域41の左下部分から右上部分までを区画形成し、誘導レール42bは、遊技領域41の右上部分から左上部分までを区画形成する。
遊技領域41には、特別図柄表示装置44aおよび演出表示装置44bを含む第1特別可変入賞球装置66、第2特別可変入賞球装置48、普通可変入賞球装置58、普通図柄表示装置63等が設けられるとともに、単に遊技球を入賞とする入賞口、遊技球の流下方向,速度を変化せしめる風車および多数の障害釘(図示しない)が設けられている。また、遊技領域41の最下方には、いずれの入賞領域にも入賞しない遊技球が取り込まれるアウト口69が設けられている。
遊技領域41の構成をより詳細に説明すると、演出表示装置44bの左側方には、ゲートスイッチ62が内蔵された通過ゲート61が設けられている。このゲートスイッチ62は、該ゲートスイッチ62内を通過する遊技球を検出すると、その検出信号に基づいて第2特別可変入賞球装置48の右側方に備えられた普通図柄表示装置63で普通図柄を変動表示(具体的には上下2箇所で「○」「×」を交互に点灯させる)して表示結果を導出する(上下2箇所でそれぞれ「○」「×」のいずれか一方を点灯させる)。すなわち、普通図柄表示装置63で「×」が点灯した場合には、普通図柄表示装置63がはずれの表示結果を導出したことになる。一方、普通図柄表示装置63で「○」が点灯した場合には、普通図柄表示装置63が当りの表示結果を導出したことになり、普通可変入賞球装置58が所定時間開放される。
普通可変入賞球装置58は、遊技領域41のほぼ中央に配置される第1特別可変入賞球装置66と、アウト口69の上方に配置される第2特別可変入賞球装置48との間に配置され、普通電動役物用ソレノイド59によって開閉駆動される電動チューリップタイプの可動片を備えた可変入賞球装置である。普通可変入賞球装置58は、遊技者にとって有利な開放状態である第1の状態と、遊技者にとって不利な閉鎖状態である第2の状態とに動作させることが可能である。普通可変入賞球装置58が第1の状態に動作することによって、遊技球を受け入れ可能な始動口58aが形成される。
この普通可変入賞球装置58は、閉鎖状態において遊技球を受入れない構造になっている。なお、普通可変入賞球装置58は、その上部に入賞口を形成し、閉鎖状態であっても上部の入賞口から遊技球を受入れる構造であってもよい。
普通図柄表示装置63における普通図柄の変動表示が行なわれる時間(以下、変動時間という)は、予め定められた通常遊技状態のときと、後述するように通常遊技状態よりも短縮された時短状態のときとで異なる。普通図柄の変動時間は、通常遊技状態のときにおいては相対的に長い通常変動時間(たとえば、30秒)に設定され、時短状態においては相対的に短い短縮変動時間(たとえば、3〜5秒)に設定される。また、普通可変入賞球装置58の開放時間は、通常遊技状態のときと時短状態のときとで異なる。普通可変入賞球装置58の開放時間は、通常遊技状態のときには相対的に短い通常開放時間(たとえば、0.5秒)に設定され、後述する時短状態のときに相対的に長い延長開放時間(たとえば、2秒)に設定される。
また、第2特別可変入賞球装置48の左側方には、普通図柄表示装置63の変動表示中または普通可変入賞球装置58の開成中にゲートスイッチ62を通過した遊技球数を記憶表示する普通図柄始動記憶LED64(最高4個まで記憶表示する)が設けられている。この普通図柄始動記憶LED64は、4個のLEDから構成されている。
また、特別図柄始動記憶LED46は、特別図柄の変動動作中、大当り遊技状態中、または、小当り遊技状態中に後述する第1始動口スイッチ56および第2始動口スイッチ60によって検出された球数を記憶表示する(最高4個まで記憶表示する)。この特別図柄始動記憶LED46は、4個のLEDから構成されている。なお、特別図柄始動記憶LED46においては、始動記憶数の上限値を一定の4個としているが、これに限らず、予め定めた所定条件の成立に伴って始動記憶数の上限値を変更可能に構成してもよい。
第1特別可変入賞球装置66に備えられた特別図柄表示装置44aは、各々が識別可能な複数種類の識別情報である「0」〜「9」の特別図柄の変動表示を行なって表示結果を導出表示する7セグメントLEDを複数(2個)備えた表示器である。
第1特別可変入賞球装置66内に設けられている演出表示装置44bは、演出画像を表示する表示領域80が形成された液晶表示器(Liquid Crystal Display)である。
本実施の形態では、「0」〜「9」の特別図柄の変動表示について、変動表示の態様として、特別図柄表示装置44aを点灯状態と消灯状態とに交互に繰返す表示を行なうことにより特別図柄が変動表示されていることを表わす例を示す。しかし、これに限らず、特別図柄の変動表示の態様としては、「0」〜「9」の特別図柄をスクロール表示させることによる変動表示、および、「0」〜「9」の特別図柄をその場において所定時間間隔で切替える表示をさせることによる変動表示等のような特別図柄自体を用いて行なう変動表示の態様を採用してもよい。つまり、特別図柄表示装置44aで行なわれる特別図柄の変動表示としては、識別情報の変動表示が行なわれていることを示す表示状態となった後、表示結果が導出表示されるものであれば、どのような変動表示態様を採用してもよい。
普通可変入賞球装置58には、第2始動口スイッチ60が内蔵されている。第2始動口スイッチ60により、普通可変入賞球装置58の開放中に受入れた入賞球が検出される。遊技球が第2始動口スイッチ60によって検出されると特別図柄表示装置44aにおいて特別図柄が変動開始し、演出表示装置44bにおいて演出画像が表示される。
第1特別可変入賞球装置66は、小当り遊技状態において、大入賞口が開放されて遊技球を受入れやすい遊技者にとって有利な第1の状態(開放状態)と、大入賞口が閉鎖されて第1の状態に比べて遊技球を受入れない遊技者にとって不利な第2の状態(閉鎖状態)とに変化する可変入賞球装置である。第1特別可変入賞球装置66は、小当り遊技状態中に制御される。第2特別可変入賞球装置48は、第1特別可変入賞球装置66とは別に設けられている。この第2特別可変入賞球装置48は、大当り遊技状態において、大入賞口が開放されて遊技球を受入れやすい遊技者にとって有利な第1の状態(開放状態)と、大入賞口が閉鎖されて遊技球を受入れない遊技者にとって不利な第2の状態(閉鎖状態)とに変化する。第2特別可変入賞球装置48は、前記第2の状態から前記第1の状態とした後前記第2の状態とする制御される可変入賞球装置である。第2特別可変入賞球装置48は、大当り遊技状態中に制御がされる。なお、第1特別可変入賞球装置66および第2特別可変入賞球装置48のそれぞれの第2の状態は、遊技球を受入れにくい状態であってもよい。
特別図柄表示装置44aは、変動表示の表示結果として、いずれかの特別図柄のぞろ目を導出表示する。そして、特別図柄表示装置44aの変動停止時における特別図柄が予め定めた特別表示結果としての大当り図柄(たとえば、「11」,「33」,「55」,「77」)となったときには、所定の遊技価値の付与として特定遊技状態(以下、大当りまたは大当り遊技状態という)が発生する。
この場合の大当り遊技状態においては、第2特別可変入賞球装置48を特定態様(所定期間開放状態とする状態を予め定められた継続権の成立に基づいて所定の最大繰返し回数(15回)に達するまで繰返す態様)で開閉駆動する制御が行なわれる。これにより、大当り遊技状態においては、第2特別可変入賞球装置48を開閉駆動する制御が少なくとも1回行なわれる。第2特別可変入賞球装置48は、開閉板用ソレノイド65を駆動することにより開閉駆動される。大当りとなった場合には、第2特別可変入賞球装置48において、一定時間(たとえば、5秒または30秒)が経過するまで、または、その一定時間内に所定個数(たとえば、10個)の入賞球が入賞するまでという特定の態様で開放状態(以下、この開放を開放サイクルまたはラウンドという)を継続させた後閉鎖状態にする制御(特定制御)が行なわれる。
大当り遊技状態では、第2特別可変入賞球装置48において、ラウンド中に受入れられた遊技球が、第2特別可変入賞球装置48に設けられた第3特定球検出器51によって検出されると、そのときに継続権が成立して、次のラウンドに進み、第2特別可変入賞球装置48が開放状態に制御される。そして、各ラウンドにおいて継続権が成立していることを条件に、大当りの種類毎に設定されているラウンド回数分、ラウンドを繰返す制御が行なわれる。
大当りとなったときには、その大当り遊技状態の終了後において特別図柄の変動表示が所定回数実行される期間に亘って、普通図柄表示装置63での普通図柄の変動時間を通常遊技状態のときの変動時間よりも短縮された短縮変動時間とする制御が行なわれるとともに、普通可変入賞球装置58の開放時間を通常遊技状態のときの開放時間よりも延長された延長開放時間とする制御が行なわれる。このような大当り遊技状態の終了後における普通図柄の変動時間の制御および普通可変入賞球装置58の開放時間の制御が行なわれる状態を時短状態と呼ぶ。
なお、時短状態においては、普通図柄の変動時間を短縮変動時間とする制御が行なわれることに加えて、前述したような普通可変入賞球装置58の開放時間を延長する制御、普通図柄表示装置63における停止図柄を当りの表示結果とする確率を高める制御、および、普通図柄表示装置63が当りの表示結果となったときの普通可変入賞球装置58の開放回数を増加させる制御の3つの制御のうちいずれか1つの制御を実行するようにしてもよい。また、時短状態においては、普通図柄の変動時間を短縮変動時間とする制御が行なわれることに加えて、このような3つの制御のうちいずれか2つの制御を組合せて実行するようにしてもよい。また、時短状態においては、普通図柄の変動時間を短縮変動時間とする制御が行なわれることに加えて、このような3つの制御のすべてを組合せて実行するようにしてもよい。
また、特別図柄表示装置44aの変動停止時における特別図柄が予め定められた特定表示結果としての小当り図柄(たとえば、「22」,「44」,「66」,「88」)である場合には、後述する第1特別可変入賞球装置66の開閉片81を回動させて開口部82を開放する態様で、閉鎖状態(遊技球を受入れない第2の状態)から所定期間の間、開放状態(遊技球を受入れやすい第1の状態)にする始動態様での動作をさせる制御が行なわれる。このような動作をさせる遊技状態を小当り遊技状態という。開口部82は、第1特別可変入賞球装置66の大入賞口として設けられており、以下の説明において、第1大入賞口と呼ぶ場合がある。このような開放状態にする制御期間中においては、開口部82を2回(複数回)開閉する動作(以下、2回開き動作ともいう)を行なうことにより第1特別可変入賞球装置66が開放状態にされる。第1特別可変入賞球装置66を開放状態にする制御期間中においては、開口部82を2回(複数回)開閉する動作に限らず、開口部82を1回開閉する動作をさせてもよい。
このように、変動表示結果として、小当り図柄(以下、小当り表示結果ともいう)が停止することにより、小当りが発生して、第1特別可変入賞球装置66が開放動作される状態を開放状態といい、この動作を始動時動作という。すなわち、始動時動作は、遊技球が第1始動口スイッチ56および第2始動口スイッチ60のうちいずれかによって検出されたことを条件として、特別図柄表示装置44aにおいて開始される変動表示の停止図柄によって、遊技者にとって不利な第2の状態(閉鎖状態)から遊技者にとって有利な第1の状態(開放状態)となる動作をいう。
小当りとしては、第1小当りと第2小当りとの複数種類(この実施の形態では2種類)の小当りが設けられている。第1小当りは、変動停止時における特別図柄が予め定めた第1小当り図柄(たとえば、「22」,「44」)である場合に発生する。第2小当りは、変動停止時における特別図柄が予め定めた第2小当り図柄(たとえば、「66」,「88」)である場合に発生する。第1小当りと、第2小当りとでは、始動時動作が開始するタイミングおよび始動時動作が終了するタイミングが異なる。これにより、第1小当りと、第2小当りとでは、第1特別可変入賞球装置66において、前述した始動態様で開放状態に制御されているタイミングが変化する。なお、第1小当りと第2小当りとは、始動時動作が開始するタイミングおよび始動時動作が終了するタイミングが異ならないものであってもよい。また、小当り図柄の種類に応じて、開放状態にする時間、開放状態にする回数等の態様を異ならせるようにしてもよい。以下の説明においては、第1小当りとなったときに行なわれる小当り遊技状態を第1小当り遊技状態と呼び、第2小当りとなったときに行なわれる小当り遊技状態を第2小当り遊技状態と呼ぶ。
また、特別図柄表示装置44aの変動停止時における特別図柄が予め定めたはずれ図柄(たとえば、「00」,「99」)である場合には、前述した特定遊技状態に制御されず第1の状態にも制御されないはずれ状態となる。
ここで、本実施の形態における第1特別可変入賞球装置66を、図2〜図4を用いて詳細に説明する。図2〜図4に示すように、第1特別可変入賞球装置66の左方には、状態に応じて当該第1特別可変入賞球装置66の内部と外部とを連通させる開口部(第1入賞口)82が設けられるとともに、当該開口部82を開放状態(図3の状態参照)または閉鎖状態(図2の状態参照)にするための開閉片81が回動可能に設けられている。開閉片81には、開閉片用ソレノイド105が連結されている。
開閉片81は、開閉片用ソレノイド105が駆動したときに、開口部82を開放する方向に回動し、開閉片用ソレノイド105の駆動が終了したときに、開口部82を閉鎖する方向に回動する。このように、開閉片81が開口部82を開放した状態が前述した第1特別可変入賞球装置66の開放状態であり、開閉片81が開口部82を閉鎖した状態が前述した第1特別可変入賞球装置66の閉鎖状態である。
第1特別可変入賞球装置66内の左方には、第1特別可変入賞球装置66が開放状態であるときに開口部82から当該第1特別可変入賞球装置66内に進入した遊技球を検出するための第1カウントスイッチ106が設けられている。第1特別可変入賞球装置66内に進入した遊技球は、第1カウントスイッチ106を通過した後、進入球誘導通路110により誘導される。
進入球誘導通路110の下流側には、誘導されてきた遊技球の流路を振分ける振分部材83が設けられている。振分部材83には、振分用ソレノイド108が連結されている。
振分部材83は、振分用ソレノイド108が駆動したときに、パチンコ遊技機1の奥行き方向の奥側に移動し(図2の状態参照)、振分用ソレノイド108の駆動が終了したときに、パチンコ遊技機1の奥行き方向の手前側に移動する(図3の状態参照)。振分用ソレノイド108が駆動されていないときに、進入球誘導通路110により誘導されてきた遊技球は、図3に示すように、第1誘導通路124を介して第1領域85に振分けられる。一方、振分用ソレノイド108が駆動されているときに、進入球誘導通路110により誘導されてきた遊技球は、図2に示すように、第2誘導通路117を介して第2領域88に振分けられる。このように、振分部材83は、第1領域85に遊技球を振分ける第1の振分状態と、第2領域88に遊技球を振分ける第2の振分状態とに変化する。なお、振分部材83は、振分用ソレノイド108が駆動されているか否かに関わらず、進入球誘導通路110により誘導されてきた遊技球を第1領域85または第2領域88のいずれかに振分けるものであってもよい。たとえば、振分部材83は、振分用ソレノイド108が駆動されていないときに、進入球誘導通路110により誘導されてきた遊技球を、第2領域88よりも第1領域85に振分ける割合が高いものであってもよい。また、振分部材83は、振分用ソレノイド108が駆動されているときに、進入球誘導通路110により誘導されてきた遊技球を、第1領域85よりも第2領域88に振分ける割合が高いものであってもよい。
第1領域85には、第1領域85に振分けられた遊技球の転動方向を変化させる部材が設けられている。振分部材83により第1領域85に振分けられた遊技球は、第1領域85を転動して、第1特定進入口89および第1通常入賞口94a,94bのうちいずれかに進入する。すなわち、第1領域85に振分けられた遊技球は、1/3の確率で第1特定進入口89に進入する。
第1特定進入口89の上流側には、第1特定進入口89に進入しようとする遊技球を貯留するための貯留板118bが設けられている。貯留板118bには、図3(b)、(c)に示すように、貯留駆動部材118aを介して貯留用ソレノイド118が連結されている。図3(b)は、貯留用ソレノイド118が駆動したときの状態を示している。貯留板118bは、貯留用ソレノイド118が駆動したときに、パチンコ遊技機1の奥行き方向の手前側に移動し、第1特定進入口89に進入しようとする遊技球を貯留する。このような状態を貯留状態という。図3(c)は、貯留用ソレノイド118の駆動が終了したときの状態を示している。貯留板118bは、貯留用ソレノイド118の駆動が終了したときに、パチンコ遊技機1の奥行き方向の奥側に移動し、貯留されていた遊技球の貯留を解除する。このような状態を貯留解除状態という。このように、貯留用ソレノイド118の駆動を制御することにより、貯留板118bを貯留状態または貯留解除状態に制御することができる。本実施の形態においては、貯留板118bにより貯留されている遊技球は、貯留解除状態に制御されると、第1特定進入口89へ進入する。
第1特定進入口89には、第1特定進入口89に進入した遊技球を検出するための第1特定球検出器121aが設けられている。第1特定球検出器121aにより遊技球が検出されたときには、その検出に基づいて大当りが発生し、大当り遊技状態に制御される。大当り遊技状態では、第2特別可変入賞球装置48を特定態様(所定期間開放状態とする状態を予め定められた継続権の成立に基づいて上限回数まで繰返す態様)で開閉駆動する制御が行なわれる。上限回数は、小当りの種類および該小当り発生により第1特別可変入賞球装置66に進入した遊技球が進入した特定進入口の種類に応じて予め定められている。後述するように、第1特定進入口89に遊技球が進入したときには、小当りの種類に応じて、10回または7回が上限回数として特定される。継続権の成立に基づいて第2特別可変入賞球装置48を10回開閉駆動可能な大当りは、10R(ラウンド)大当りと呼ばれる。また、継続権の成立に基づいて第2特別可変入賞球装置48を7回開閉駆動可能な大当りは、7R(ラウンド)大当りと呼ばれる。第1特定進入口89に進入した遊技球は、第1特定球検出器121aを通過した後、排出誘導領域123により第1特別可変入賞球装置66外に誘導される。一方、第1通常入賞口94a,94bに進入した遊技球は、排出誘導領域123により第1特別可変入賞球装置66外に誘導される。
第2領域88には、第2特定進入口91および第2通常入賞口94cが形成された回転円盤88a(回転体ともいう。)が設けられている。第2特定進入口91には、第2特定進入口91に進入した遊技球を検出するための第2特定球検出器121bが設けられている。第2特定球検出器121bにより遊技球が検出されたときには、その検出に基づいて大当りが発生し、前述した大当り遊技状態に制御される。後述するように、第2特定進入口91に遊技球が進入したときには、小当りの種類に応じて、15回または3回が上限回数として特定される。継続権の成立に基づいて第2特別可変入賞球装置48を15回開閉駆動可能な大当りは、15R(ラウンド)大当りと呼ばれる。また、継続権の成立に基づいて第2特別可変入賞球装置48を3回開閉駆動可能な大当りは、3R(ラウンド)大当りと呼ばれる。
図4(b)は、図4(a)のIV−IV断面を説明するための図である。回転円盤88aは、モータ127(図4(b)参照)により駆動され、回転した状態となる。本実施の形態におけるモータ127は、ステッピングモータにより構成されている。回転円盤88aの第2通常入賞口94cには、鍔部88bが形成されている。鍔部88bは、第2通常入賞口94cに進入した遊技球を排出誘導領域123に誘導するように形成されている。鍔部88bの外縁には、鉛直下向きに延びた突起部88cが形成されている。突起部88cは、回転円盤88cの位置を特定するための第1位置センサ196aおよび第2位置センサ196bにより検出される。第1位置センサ196aおよび第2位置センサ196bは、回転円盤88aが回転することにより突起部88cが通過したことを検出可能な位置に取り付けられている。第1位置センサ196aは、第2通常入賞口94cが第2領域88の最も手前に移動したときに突起部88cを検出する位置に取り付けられている。また、第2位置センサ196bは、第2通常入賞口94cが第2領域88の最も奥に移動したときに突起部88cを検出する位置に取り付けられている。なお、第2位置センサ196bにより突起部88cが検出されている回転円盤88aの状態を、初期状態という。
モータ127は、小当り遊技状態に制御されたことに応じて、所定のパターンで駆動されて、回転円盤88aを回転させる。図4(c)および(d)は、モータ127が所定のパターンで駆動されたときの回転円盤88aの回転状態を説明するための図である。
図4(c)は、第1パターンで、モータ127が駆動されたときの回転円盤88aの状態を示している。第1パターンは、初期状態から時計回りに所定角度(90度未満)回転させてから、反時計周りに所定角度(180度未満)回転させた後、再度時計回りに回転させて初期状態に戻すサイクルを繰返すパターンをいう。よって、第1パターンでモータ127が駆動されたときには、第2特定進入口91を第2領域88の手前側の所定範囲(たとえば、図中の矢印参照)内で往復させることができる。
図4(d)は、第2パターンで、モータ127が駆動されたときの回転円盤88aの状態を示している。第2パターンとは、時計回りに回転させて初期状態に戻すサイクルを繰返すパターンをいう。第2パターンでモータ127が駆動されたときには、第2特定進入口91を回転させることができる。第2パターンでは、初期状態から再び初期状態に戻すために要する時間が後述する最短変動時間(3秒)よりも短くなるようにモータ127を駆動するように予め設定されている。すなわち、第2パターンでモータ127が駆動されたときには、最短変動時間(3秒)よりも短い時間で回転円盤88aを1回転させることができる。なお、第2パターンでモータ127を駆動したときに、回転円盤88aが初期状態から再び初期状態に戻るのに要する時間は、最短変動時間よりも短く設定されているものに限らず、特別図柄の変動表示が開始されてから小当りが発生して第1特別可変入賞球装置66が第1の状態に制御されるまでに要する時間より短く設定されているものであればよい。具体的に、第2パターンでモータ127を駆動したときに、回転円盤88aが初期状態から再び初期状態に戻るのに要する時間は、後述するSD03の処理を開始してからSD06の処理に移行してセットされた開閉片用ソレノイド第1作動開始タイマまたは開閉片用ソレノイド第2作動開始タイマが経過して第1特別可変入賞球装置66が第1の状態に制御されるまでに要する時間より短く設定されているものであってもよい。なお、回転円盤88aを初期状態に戻す場合には、たとえば、初期位置から180度未満の範囲で回転した状態から初期位置に戻す場合は、第2パターンによる回転方向と逆方向に回転させてもよい。この場合には、回転円盤88aが初期状態から再び初期状態に戻るのに要する時間は、回転円盤88aを半回転させるのに要する時間に短縮させることができる。
本実施の形態におけるモータ127は、小当り遊技状態に制御されたことに応じて、第1パターンで所定時間駆動された後、第2パターンに切替えて駆動される。また、本実施の形態における回転円盤88aを含む第2領域88は、奥側から手前側に向けて傾斜している。そのため、振分部材83により第2領域88に振分けられた遊技球は、回転円盤88aの周りを円運動した後、第2領域88の手前側の進入口に進入する割合が高い。このため、第2特定進入口91が第2領域88の手前側を移動しているときは、第2特定進入口91に進入する割合が高いため、遊技者にとって有利な状態であるといえる。このように第2特定進入口91が第2領域88の手前側を移動している状態を誘導有利状態という。また、逆に、第2特定進入口91が第2領域88の奥側を移動しているときは、第2特定進入口91に進入する割合が低くなるため、遊技者にとって不利な状態であるといえる。このような第2特定進入口91が第2領域88の奥側を移動している状態を誘導不利状態という。
また、モータ127が第2パターンで駆動されているときには、第2特定進入口91が第2領域88の手前側に配置されている割合が約50パーセントであるのに対し、モータ127が第1パターンで駆動されているときには、第2特定進入口91が第2領域88の手前側に配置されている割合が100パーセントである。このため、モータ127が第2パターンで駆動されているときよりも第1パターンで駆動されているときの方が、誘導有利状態である割合が高いため、第2領域88に誘導されてきた遊技球が第2特定進入口91に誘導される割合が高く大当り遊技状態に制御される割合が高い点において、遊技者にとって有利なパターンといえる。
以上のように、第1特別可変入賞球装置66内には、特定進入領域として、第1特定進入口89と第2特定進入口91との2つの特定進入口が設けられている。そして、これら特定進入口に遊技球が進入したときには、小当りの種類と特定進入口の種類との組合せに応じた上限回数が特定されて、継続権の成立に基づいて該上限回数まで繰返し第2特別可変入賞球装置48を開閉駆動する制御が行なわれる。
ここで、第1特別可変入賞球装置66内に進入した遊技球が、振分部材83により、第1領域85に振分けられた場合と、第2領域88に振分けられた場合とで大当りが発生する割合を考えると、第1領域85に振分けられた場合に大当りが発生する割合が1/3の割合であることに対して、第2領域88に振分けられた場合に大当りが発生する割合が1/2の割合である。これにより、振分部材83の状態について、第1領域85に遊技球を振分ける態様の第1の振分状態と、第2領域88に遊技球を振分ける態様の第2の振分状態とでは、第1の振分状態よりも第2の振分状態の方が特定進入領域に遊技球が進入しやすい態様である。すなわち、第1領域85に振分けられるより、第2領域88に振分けられた方が、大当りが発生する割合が高い。よって、第2領域88は、第1領域85よりも遊技者にとって有利な領域であるといえる。
前述したように、第1小当りと、第2小当りとでは、始動時動作が開始するタイミング(小当り表示結果が導出表示されたときからのタイミング)、および、始動時動作が終了するタイミング(小当り表示結果が導出表示されたときからのタイミング)が異なるのに対し、振分部材83は、第1小当りとなったときと第2小当りとなったときとで、同じタイミング(小当り表示結果が導出表示されたときからのタイミング)で振分用ソレノイド108およびモータ127を駆動する制御が行なわれることにより、第1小当りとなったときと第2小当りとなったときとで、同じタイミング(小当り表示結果が導出表示されたときからのタイミング)で遊技球を第2領域88に振分ける状態に制御するとともに、回転円盤88aを回転状態に制御する。これにより、第1特別可変入賞球装置66を開放する制御タイミングと、振分部材83を第2振分状態に変化させる制御タイミングおよび回転円盤88aを回転状態に変化させる制御タイミングとの相関関係が異なる。
第2特定進入口91に進入した遊技球は、第2特定球検出器121bを通過した後、排出誘導領域123により第2特別可変入賞球装置66外に誘導される(図4(b)参照)。一方、第2通常入賞口94cに進入した遊技球は、排出誘導領域123により第1特別可変入賞球装置66外に誘導される。
図4に示すように、第1特定進入口89、第1通常入賞口94a,94b、第2特定進入口91、または第2通常入賞口94cに進入し排出誘導領域123により誘導された遊技球は、すべて排出球検出器122により検出され、第1特別可変入賞球装置66外へ排出される。
演出表示装置44bは、第1特別可変入賞球装置66内の第2誘導通路117の右上方に設けられている。特別図柄表示装置44aにおいて変動表示が開始されたときには、演出表示装置44bの表示領域80において、変動表示用の演出画像が表示される。特別図柄表示装置44aの表示結果が大当り図柄となった場合には、演出表示装置44bの表示領域80において、大当り発生時用の演出画像が表示される。大当り遊技状態中には、大当り遊技状態中の各ラウンドに対応した大当り中演出画像が表示される。大当り遊技状態終了時には、当該大当り遊技状態終了時用の演出画像が表示される。
また、特別図柄表示装置44aの表示結果が第1小当り図柄となった場合には、第1小当りにおける開閉片用ソレノイド105の駆動開始時に、演出表示装置44bの表示領域80において、第1小当りに対応した小当り第1演出画像が表示される。また、特別図柄表示装置44aの表示結果が第2小当り図柄となった場合には、第2小当りにおける開閉片用ソレノイド105の駆動開始時に、演出表示装置44bの表示領域80において、第2小当りに対応した小当り第1演出画像が表示される。また、第1小当り遊技状態および第2小当り遊技状態のそれぞれにおいて、第1特別可変入賞球装置66内に進入した遊技球が進入球検出器109に検出されたときには、演出表示装置44bの表示領域80において、遊技球が第2領域88に進入した旨を示す演出画像としての小当り第2演出画像が表示される。
本実施の形態において、特別図柄始動記憶LED46、特別図柄表示装置44a、および演出表示装置44bは、第1特別可変入賞球装置66に設けられている。
また、第1特別可変入賞球装置66内には、磁気を検出するための磁気センサが搭載されている。磁気センサは、リードスイッチにより構成されている。第1磁気センサ195aは、その下方の開口部82付近に磁石などが近づけられたことを検出可能な位置に設けられている。第1磁気センサ195aにより、たとえば磁石などを用いて開口部82から遊技球を入賞させようとするなどの不正行為が行なわれると、異常磁気の存在を検出し検出信号を出力する。
また、第2磁気センサ195bは、第1特定進入口89付近に磁石などが近づけられたことを検出可能な位置に設けられている。第2磁気センサ195bにより、たとえば磁石などを用いて第1特定進入口89に遊技球を進入させようとするなどの不正行為が行なわれると、異常磁気の存在を検出し検出信号を出力する。
また、第3磁気センサ195cは、第2領域88付近に磁石などが近づけられたことを検出可能な位置に設けられている。第3磁気センサ195cにより、たとえば磁石などを用いて第2領域88に設けられている第2特定進入口91に遊技球を進入させようとするなどの不正行為が行なわれると、異常磁気の存在を検出し検出信号を出力する。
また、第1特別可変入賞球装置66の上端から右側端に亘る部分には、演出表示装置44b側への遊技球の進入を防止する規制フランジ部75が延設されている。規制フランジ部75と遊技領域41の右上端から右側端を区画形成する誘導レール42aとの間には、誘導通路76が形成されている。また、遊技領域41の右上部分には、緩衝部材70(たとえば、ゴム等)が設けられている。緩衝部材70は、緩衝部材70への遊技球の衝突によって誘導通路76内を通過する遊技球の勢いを弱める。
第2特別可変入賞球装置48は、開閉板用ソレノイド65によって駆動され、第2特別可変入賞球装置48に形成された大入賞口(図示省略)を開閉する開閉板49が設けられている。以下の説明において、可変入賞球装置48の大入賞口は、第2大入賞口と呼ぶ場合がある。第2特別可変入賞球装置48内(開閉板49の内側)には、第3特定進入口および第3通常入賞口(図示省略)が設けられている。また、第2特別可変入賞球装置48内には、大当り遊技状態のラウンドにおいて、第3特定進入口へ進入した遊技球の検出(V入賞検出)に伴って大当りの継続権を成立させるための検出器である第3特定球検出器51が設けられている。また、第2特別可変入賞球装置48内には、大入賞口から受入れられた遊技球を検出する第3カウントスイッチ52が設けられている。第2特別可変入賞球装置48内に受入れられた遊技球のうち、第3特定進入口に入った入賞球は第3特定球検出器51で検出された後第3カウントスイッチ52で検出され、第3通常入賞口に入った遊技球はそのまま第3カウントスイッチ52で検出される。第3特定球検出器51の上方には、一旦V入賞検出があると次に開閉板49を開放するまでは遊技球が第3特定球検出器51を通過しないようにするVシャッター(図示しない)が設けられている。このVシャッターは、Vシャッター用ソレノイド50によって開閉駆動が行なわれる。
第2特別可変入賞球装置48では、大当り遊技状態のラウンドにおいて選択されたときに、そのラウンド中に受入れられた遊技球が第3特定進入口へ進入して第3特定球検出器51によって検出されると、そのときに継続権が成立して、次のラウンドが実行される。
なお、本発明の大当り遊技状態は、上記に限らず以下に示す(1)〜(5)の制御のうちいずれか1つの制御または組合せた制御を実行する状態であればよい。
(1) 遊技球の入賞を容易にする第1の状態と、遊技球が入賞できないまたは入賞し難い第2の状態と、に変化可能な第1特別可変入賞球装置66または第2特別可変入賞球装置48に対して所定時間連続的または間欠的に第1の状態にする制御
(2) 特定の入賞または通過領域での遊技球の検出を介在させ、遊技球の入賞を容易にする第1の状態と、遊技球が入賞できないまたは入賞し難い第2の状態と、に変化可能な第1特別可変入賞球装置66または第2特別可変入賞球装置48に対して所定時間連続的または間欠的に第1の状態にする制御
(3) 遊技球の入賞に関わらず所定数の景品球を直接排出する制御
(4) 有価価値を有する記憶媒体(カードやレシート等)に対して有価数を加算する制御
(5) 得点があることに基づいて遊技可能な弾球遊技機に対して得点を付与する制御
また、第2特別可変入賞球装置48の左には、前述した普通可変入賞球装置58と同様に、入賞球が検出されることにより特別図柄表示装置44aにおいて特別図柄の変動を開始させる始動入賞球装置58bが設けられている。始動入賞球装置58bは、第1始動口スイッチ56が内蔵され、受入れた入賞球を検出する。第1始動口スイッチ56は、第2始動口スイッチ60と同様の機能を有している。遊技球が第1始動口スイッチ56によって検出されると特別図柄表示装置44aにおいて特別図柄が変動表示を開始し、演出表示装置44bにおいて変動表示時用の演出画像の表示が開始される。また、第2特別可変入賞球装置48の右、および始動入賞球装置58bの左には、それぞれ入賞球検出器55a,55bを内蔵する通常入賞口53a,53bが設けられている。
上記したように、遊技球が入賞するすべての入賞口および入賞装置には、入賞球を検出する入賞球検出器としての各スイッチである第1カウントスイッチ106,第3カウントスイッチ52,入賞球検出器55a,55b,第1始動口スイッチ56、第2始動口スイッチ60が設けられているが、これは、これらの検出信号に基づいて所定個数の賞球を払出すために使用されるものである。第3カウントスイッチ52は、開閉板49の開放を規制するための計数機能を兼用している。
遊技球を検出する検出手段としては、入賞球または進入球を検出するが、賞球を払出さないスイッチであるゲートスイッチ62,第1特定球検出器121a,進入球検出器109,第2特定球検出器121b,第3特定球検出器51,排出球検出器122も設けられている。第3特定球検出器51は、継続権の成立を検出する機能を有する。また、遊技盤40には、遊技領域41の左右周辺に、装飾効果を高めるための装飾LED・ランプ32が複数備えられている。
遊技盤40には、上記したようにスイッチやソレノイド、あるいは装飾ランプや装飾LED等が多数設けられる。これらは、後述する音声枠ランプ基板92および演出制御基板90、または、スイッチ中継基板95を介して主基板120に接続されている。すなわち、遊技盤40に設けられる各スイッチおよび各ソレノイドは、スイッチ中継基板95を介して主基板120に接続され、遊技盤40の左右側方に設けられる装飾LED・ランプ32は、音声枠ランプ基板92および演出制御基板90を介して主基板120に接続されている。
次にパチンコ遊技機1の背面の構成について説明する。図5は、パチンコ遊技機1の背面図である。パチンコ遊技機1の背面には、図5に示すように、入賞球の発生に基づいて所定個数の賞球を払出すための各種の機構を装備した機構板140が設けられるとともに、前記操作ハンドル30に対応する裏面には、打球発射装置130が固着される。
打球発射装置130には、発射制御基板107が付設されている。この発射制御基板107によって打球発射装置130が駆動制御される。発射制御基板107は、発射基板ボックス107a内に収容されている。
また、遊技盤40の裏面には、図5に示すように、遊技盤40の裏面側の中央部分には、裏パック43aが取付けられている。裏パック43aには、演出表示装置44bが臨む開口(図示しない)が形成されており、この裏パック43aに対して、演出表示装置44bと、当該演出表示装置44bを収容するための液晶ボックス43bとが取付けられている。
また、液晶ボックス43bの後面には、演出制御基板ボックス125が直接取付けられる。この演出制御基板ボックス125内には、ランプドライバ基板93と、音声枠ランプ基板92と、演出制御基板90とが収容されて取付けられている。
音声枠ランプ基板92は、前面扉枠4に設けられる遊技効果LED13,14a,14c、遊技効果ランプ14b,14d、およびスピーカ12a,12b等を主基板120からの情報信号に応じて一括して駆動制御するものである。音声枠ランプ基板92は、遊技盤40に設けられる各種装飾LED・ランプ32を駆動するランプドライバ基板93に制御信号を出力することにより、ランプドライバ基板93に装飾LED・ランプ32の点灯状態を制御させる。
演出制御基板90は、演出表示装置44bの変動表示動作を主基板120からの情報信号の種類に応じて駆動制御する。さらに、演出制御基板90は、音声枠ランプ基板92との情報信号のやり取りを行なうものである。
演出制御基板ボックス125の後面には、左側でヒンジ結合され、開閉自在となるように主基板取付ベース135が設けられている。主基板取付ベース135には、主基板ボックス136が取付けられている。主基板ボックス136内には、主基板120が収容して取付けられている。本実施の形態においては、主基板120が、遊技盤40に取付けられているため、新しい遊技盤に取り替えるときに、遊技盤自体を取り替えることにより、併せて主基板120を取り替えることができる。
なお、主基板ボックス136は、主基板ボックスベースに主基板ボックスカバーを被せて、左右に設けられたカシメ部にカシメネジを差し込み螺着し、その上からカシメキャップで封止することにより、カシメ部を切断しない限り、開封できないように構成されている。これにより、カシメ部が切断されているか否かにより、主基板ボックス136が開封されたか否かを容易に判断することができる。
裏パック43aの右上方には、盤用外部端子板96が取付けられている。この盤用外部端子板96は、パチンコ遊技機1の営業管理上必要な遊技情報(例えば、大当り中である旨を報知する大当り1情報、確率変動図柄で大当りとなり、その大当り中およびその大当りによる確率変動中である旨を報知する大当り2情報(大当り中と確率変動中に出力され続ける信号)、確率変動図柄による大当り終了後の確率変動中である旨を報知する確率変動情報、第1始動口スイッチ56および第2始動口スイッチ60をオン状態にした打球の数を報知する始動口情報、特別図柄表示装置44aの変動動作回数を報知する図柄確定回数1情報、第1特別可変入賞球装置66の開閉回数を報知する役物回数情報、普通図柄表示装置63の変動動作回数を報知する図柄確定回数2情報、および普通可変入賞球装置58の開閉回数を報知する役物回数2情報等)を遊技場に設置される管理コンピュータに出力するための外部接続端子(図示しない)を有し、これらの情報が主基板120から与えられる。さらに、どの図柄で大当りしたか、どの図柄で停止したか等の情報を出力するようにしてもよい。
また、盤用外部端子板96の近傍には、演出用外部端子板126(図6に符号のみ記載)が取付けられている。この演出用外部端子板126は、パチンコ遊技機1の営業管理上必要な情報(例えば、後述する異常状態の発生情報等)を遊技場に設置される管理コンピュータに出力するための外部接続端子(図示しない)を有し、これらの情報が演出制御基板90から与えられる。なお、異常状態の発生を演出制御基板90で監視せずに主基板120で監視する場合には、演出用外部端子板126を設けずに、盤用外部端子板96から異常状態の発生情報を管理コンピュータに出力するようにしてもよい。
次に、パチンコ遊技機1の背面に設けられる機構板140の構成について図5を参照して説明する。図5において、機構板140は、主として多量の賞球を貯留する賞球タンク147と、該賞球タンク147に貯留された賞球を仕切壁によって複数列(本実施形態の場合、2列)に整列して下流側に整列しながら誘導する玉整列レール部材148と、が設けられる上部構成部と、カーブレール部を有しカーブレール部からの球を誘導する玉通路カバー部材156と入賞に基づく賞球を払出す玉払出装置154(本実施形態では、貸球も払出すが、賞球のみ払出すものでもよい)とが設けられる中間構成部と、主として遊技盤40に打ち込まれた入賞球を含む打球を処理するための構成および、賞球を上皿19および下皿27に導くための構成が設けられる下部構成部と、が開口窓を構成するように機構板主体141上に一体的に形成されている。
なお、玉整列レール部材148の下流側上部には、球ならし部材149が揺動自在に垂下され、玉整列レール部材148上を上下2段となって流下する球を球ならし部材149に埋設される重錘(符号なし)の作用によって1段とする。
機構板主体141は、機構板主体141のそれぞれ上部および右側部(パチンコ遊技機1の背面側から見て),左側部(パチンコ遊技機1の背面側から見て),および下部をそれぞれ構成する上部板142,左側板143および下部板144を取付ネジによって連結することにより構成されている。本実施の形態における上部板142,左側板143および下部板144は、耐磨耗性を向上させるために、緑色の顔料がねり込まれた緑色透明のポリカーボネート樹脂で成形されている。透明色を緑色透明としているが、着色しない透明の場合、黄ばんだ透明色になってしまい美観が損なわれるため(タバコのヤニなどで汚れたような感じになってしまう)、緑色透明とすることでその点を解消している。
上部構成部における上記した玉整列レール部材148の下流側上部には、外部との信号線が接続される外部接続端子を有する枠用外部端子板102が取付けられる。枠用外部端子板102の取付部分は、凹んでおり、ハンダ面の突出部分が接触しないように形成されている。枠用外部端子板102に設けられる外部接続端子としては、外部(例えば、ホール用管理コンピュータ)とパチンコ遊技機1との間の信号線を接続するコネクタとして、賞球数を出力するためのコネクタと、第1・第2ドア開放スイッチ133,134からの信号を出力するためのコネクタとが設けられている。
また、賞球タンク147の左上部および枠用外部端子板102の右上部の機構板140の裏面には、それぞれ、第1ドア開放スイッチ133と、第2ドア開放スイッチ134とが設けられている。本実施の形態における第1ドア開放スイッチ133は、前面扉枠4と前面枠3とが開放したこと、および、機構板140と前面枠3とが開放したことを検出する。第2ドア開放スイッチ134は、前面枠3と外枠2とが開放したことを検出する。第1ドア開放スイッチ133および第2ドア開放スイッチ134は、枠用外部端子板102に接続されている。このように、第1ドア開放スイッチ133および第2ドア開放スイッチ134が備えられているため、外枠2、前面枠3および前面扉枠4の開放状態を外部装置等によって確認することができる。なお、この第1ドア開放スイッチ133および第2ドア開放スイッチ134の配線は、後述する音声枠ランプ基板92に接続され、演出制御基板90を経由して主基板120に接続するようにし、そして、主基板120からの情報信号に基づいて音声枠ランプ基板92によって遊技効果LED13,14a,14c等を点灯制御することにより外枠2,前面枠3および前面扉枠4の開放状態を報知するようにしてもよい。
次に、上部板142に位置する中間構成部の構成について説明する。中間構成部の表面側には、球が通過する球抜き通路(図示しない)が形成されている。この球抜き通路は、後述する球抜き通路下流部と連通しており、玉整列レール部材148および賞球タンク147に待機する球を誘導してパチンコ遊技機1の外側(パチンコ遊技機1を設置する島の回収樋)に導くものである。この球抜き通路への球の誘導は、玉通路カバー部材156に設けられる球抜きストッパー(図示しない)を解除することにより行なわれる。
また、中間構成部の上部には、上記した玉整列レール部材148の下流側に接続されるカーブレール部および玉通路部を有する玉通路カバー部材156が取付けられる。玉通路カバー部材156のカーブレール部は、玉整列レール部材148から流下する球を前記球抜き通路あるいは、玉払出装置154に遊技球を誘導する玉通路(図示しない)のいずれかに分岐するものである。カーブレール部の下流側には、玉払出装置154が配置されている。
玉通路カバー部材156の下流側には、球切れスイッチ157が、玉払出装置154までの間に27〜28個の遊技球が存在することを検出できるような位置に係止片によって着脱自在に装着されている。この球切れスイッチ157は、球を検出しなくなったときに、払出制御基板98および主基板120に信号を入力し、後に説明する玉払出装置154の後述する払出モータの作動を停止して賞球の払出しを不能動化させる。また、玉通路カバー部材156の下方には、賞球および貸球の払出しを行なう玉払出装置154が取付けられている。
次に、機構板140の下部構成部(下部板144)について説明する。下部構成部は、図5に示すように、背面から見てその右側部分に払出制御基板98を収容する払出制御基板ボックス131が取付けられ、背面から見てその左側部分に電源基板97を収容する電源基板ボックス129が取付けられている。なお、払出制御基板ボックス131も、前述した主基板ボックス136の構造と同様に構成されている。すなわち、払出制御基板ボックス131は、払出制御基板ボックスベースに払出制御基板ボックスカバーを被せて、左右に設けられたカシメ部にカシメネジを差し込み螺着し、その上からカシメキャップで封止することにより、カシメ部を切断しない限り、開封できないように構成されている(いずれも図示しない)。これにより、カシメ部が切断されているか否かにより、払出制御基板ボックス131が開封されたか否かを容易に判断することができる。
払出制御基板ボックス131が取付けられる下部構成部の前面側(機構板主体141の遊技盤40と対面する内側)には、入賞球を誘導する入賞球誘導通路(図示しない)とアウト球を誘導するアウト玉通路(図示しない)とが形成され、下部構成部の背面側(機構板主体141の外側)には、賞球通路、連絡通路、余剰玉通路が形成されるとともに球抜き通路下流部も形成されている。また、電源基板ボックス129の左側方には、前面扉枠4を前面枠3に対して施錠し且つ前面枠3を外枠2に対して施錠する施錠装置132が設けられている。
次に、機構板140の下部構成部の背面から見て右側部分(以下、右側下部構成部という)の構成について説明する。図示を省略するが、機構板140の右側下部構成部の一側上部に賞球通路が形成され、該賞球通路の下端に上皿連通口が形成されている。この上皿連通口は、パチンコ遊技機1の前面に設けられる上皿19に賞球を導くものである。上皿連通口の一側側方には、連絡通路が形成され、その連絡通路の下流に余剰玉通路が接続されている。
しかして、入賞に基づく賞球が多数払出されて上皿19が賞球で満杯となり、遂には上皿連通口に到達してさらに賞球が払出し続けられたときには、賞球は、連絡通路を介して余剰玉通路に導かれ、その後、接続樋を介して下皿27に排出される。そして、さらに賞球が払出し続けられたときには、下皿27も満杯になるが、余剰玉通路の一側側壁に設けられた満タン検知レバー部分にまで到達すると、満タン検知レバーが押圧されて満タンスイッチ158(図6参照)がONされ、玉払出装置154の払出モータの駆動を停止して賞球および貸球の払出動作を不能動化する。このとき、打球発射装置130の発射モータの駆動を停止しないが、停止するものであってもよい。
電源基板ボックス129は、内部に複数の電圧の異なる電源を生成する電源基板97を収容するものである。電源基板97には、パチンコ遊技機1全体の電源をON・OFFするための電源スイッチ97b、パチンコ遊技機1に設けられた各種基板(主基板120、払出制御基板98、および、演出制御基板90)に設けられたバッアップ用のRAMでバックアップ記憶されたデータをクリアするためのクリアスイッチ97a(図6も参照)および管ヒューズ等が実装されている。また、電源基板97は、電源コード101が接続される電源コネクタが実装されている。電源コード101によって供給される電圧は、AC24Vの電圧であり、電源基板97で生成される複数の電圧は、DC30V、DC24V、DC12V、DC5Vの4種類である。(但し、他の基板に対してAC24Vも供給する。)また、電源基板97は、主基板120、払出制御基板98、および、演出制御基板90の各CPUに駆動電源が供給されていない間、各基板120,98,90のRAMの記憶内容をバックアップ(保持)記憶するために各基板120,98,90にバックアップ電源を供給する。
なお、電源基板97において、遊技機に供給される電圧が所定の電圧未満となると主基板120に電源断信号を出力する(電源確認信号をオフにする)。主基板120は、電源断信号が入力されたときにバックアップをするための処理を行なう。また、主基板120に電源断信号が入力されたときには、払出制御基板98および演出制御基板90に電源断信号が入力された旨を示す制御コマンドを送信し、該制御コマンドを受信したことに基づいて各基板において主基板120と同様にバックアップする処理を行なう。また、電源基板97から主基板120に電源断信号が入力された後、遊技機に供給される電圧が所定の電圧以上となったことにより電源断信号の入力が停止した場合(電源確認信号がオンとなった場合)には、主基板120において、電源が投入された時と同様の処理が実行される。この処理において、前述した遊技状態復旧処理が実行され、バックアップされたデータに基づいて電源断信号が入力される以前の状態に復旧させる。
右側下部構成部の機構板主体141の前面側(遊技盤40に当接する側)には、入賞球を誘導する入賞球誘導通路(図示しない)とアウト球を誘導するアウト玉通路(図示しない)とが形成されている。各入賞口へ入った入賞球は、遊技盤40の背面を覆うように形成された入賞球誘導カバー体138により収集されて誘導される。入賞球誘導通路の上方は、入賞球落下入口(図示しない)であって、入賞球誘導カバー体138から放出される入賞球を受入れるように構成されており、その受入れた入賞球を入賞球誘導通路が一側側方に向かって誘導し、機構板主体141に形成された連通口(図示しない)から機構板主体141の背面側に導き、さらにその連通口から前記球抜き通路下流部(図示しない)に導く。前記球抜き通路下流部は、右側下部構成部の外周縁に沿って逆L字状に屈曲され、下部構成部のほぼ中央背面側に形成される前記余剰玉通路の右側方に形成される合流排出通路に最終的に合流する。したがって、入賞球落下入口から受入れられた入賞球は、入賞球誘導通路、連通口、球抜き通路下流部、および合流排出通路を介してパチンコ遊技機1の外部に誘導される。
遊技盤40のアウト口69から取込まれたアウト球は、遊技盤40の裏面に刻設されるアウト球排出通路(図示しない)に導かれ、さらにアウト球連通口(図示しない)を経由して上記したアウト玉通路に導かれ、連通口、合流排出通路を通ってパチンコ遊技機1の外部に導かれる。つまり、上記した合流排出通路は、球抜き通路下流部からの抜き球、アウト玉通路からのアウト球、入賞球誘導通路からの入賞球をすべて合流してパチンコ遊技機1の外部に誘導するものである。
また、本例では、パチンコ遊技機1の振動を検出する振動センサ119が機構板主体141に取付けられている。機構板主体141には、振動センサ119の取付部が設けられ、ビス等により振動センサ119を取付ける。振動センサ119は、遊技機の振動を監視し、所定の振動を検出したときに検出信号を出力するものである。また、図5に示すように、振動センサ119は、主基板120の内側(遊技盤40側)に位置し、直接触れられないように取付けられている。
このように、遊技機の背面に設けられた機構板主体141に振動センサ119を取付け、直接触れられないように取付けることにより、振動センサ119に直接衝撃が加わらないため、振動センサ119を保守できるとともに、比較的振動を検出しやすい。なお、振動センサ119は、パチンコ遊技機1を叩いたりすることにより発生する振動を検出可能な位置に設けるようにすればよく、例えば、入賞球誘導カバー体138、上皿19、複層ガラス板、前面扉枠4、操作ハンドル30等に振動センサ119を設けるようにしてもよい。また、振動センサ119の振動感知する方向は水平方向、すなわち、遊技盤面に対して交差する方向とする。振動センサ119を入賞球誘導カバー体138に設けた場合には、入賞球誘導カバー体138が、各入賞口に設けられた役物への衝撃が比較的伝わりやす
い構造となっているので、各入賞口に設けられた役物への衝撃を振動センサ119が比較的検出しやすく、振動センサ119の保守をしやすいという利点がある。
なお、振動センサ119は、各種の振動量を電圧、電流など電気量に変換する変換器である。この例では、測定対象物であるパチンコ遊技機1に固定して取付けることでパチンコ遊技機1の振動を検出する接触型のセンサを用いている。また、この実施の形態における振動センサ119は、加速度を検知する加速度検知スイッチを用いたセンサであり、衝突センサとも呼ばれる。衝突センサは、特開平9−33565(以下、公開特許公報1と記載)および特開平1−262421(以下、公開特許公報2と記載)等に開示されている。例えば、公開特許公報1には、ケース内に収容された球体と、該球体の移動によって押圧されるとともに、前記球体側へ付勢する可動接点としての反転バネと、該反転バネの前記球体側とは反対側に設置されて前記反転バネと接離する固定接点とを備え、前記反転バネは、前記球体の移動による押圧力が、第1の押圧力に達したときに前記固定接点側へ反転し、前記第1の押圧力よりも小さい第2の押圧力に達したときに前記球体側へ反転復帰することを特徴とする加速度検知スイッチが記載されている。また、公開特許公報2には、ケース内に固定された固定片と、薄板状に形成され前記固定片との間の接点を断接させる可動片と、この可動片の先端部に取付けられた重りと、この重りに一端が係止され他端がケースに取付けられて前記重りを支持しこの重りの振動を許容するコイルスプリングとを備えたことを特徴とする振動検出器が記載されている。
また、振動センサ119は、上記した例に限らず、振動を検出可能なセンサであれば何でもよい。例えば、振り子の変位量を検出して電気信号に変換するサイズモ式のセンサ、振り子の直接変位量からでなく振り子の変位量をサーボ機構の電気的バネで零位置になるようにし、その時のフィードバック電流から加速度を測定するサーボ式センサ、ピエゾ素子などの慣性力を受けると電荷を生じる圧電素子を用いた圧電式センサ、およびひずみ発生による抵抗の変化を測定するひずみゲージ式センサなどを用いてもよい。
以上、パチンコ遊技機1の構成、遊技盤40の構成について説明してきたが、次に、配線接続される回路構成について、図6を参照して説明する。図6は、主基板120と各種制御基板および電気部品との関係を示すブロック図である。
主基板120には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ99が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ99は、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM100、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM111、プログラムに従って遊技の進行を制御するCPU(Central Processing Unit)112、および演出制御基板90等に制御信号(コマンド)を送信するI/Oポート部114を含む。この実施の形態では、ROM(Read Only Memory)100,RAM(Random Access Memory)111は遊技制御用マイクロコンピュータ99に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、1チップマイクロコンピュータである。CPU112はROM100に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、CPU112が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的には、CPU112がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板120以外の他の基板に搭載されているCPUについても同様である。
主基板120には、遊技盤40に設けられる各スイッチである第3特定球検出器51,第3カウントスイッチ52,入賞球検出器55a,55b,ゲートスイッチ62,第1カウントスイッチ106,第1特定球検出器121a,第2特定球検出器121b,進入球検出器109,排出球検出器122、第1位置センサ196aおよび第2位置センサ196bからの信号がスイッチ中継基板95を介して入力され、また満タンスイッチ158および球切れスイッチ157からの信号が払出制御基板98を介して入力される。第1位置センサ196aおよび第2位置センサ196bは、回転円盤88aの突起部88cを検出すると、主基板120に検出信号を入力する。なお、球切れスイッチ157からの信号は、主基板120に入力されないように構成してもよい。また、満タンスイッチ158からの信号についても同様に、主基板120に入力されないように構成してもよい。さらに、主基板120には、払出制御基板98を介して玉払出装置154に搭載されている払出個数カウントスイッチ(図示しない)からの信号が入力される。
また、主基板120には、第1始動口スイッチ56および第2始動口スイッチ60からの信号も入力される。さらに、主基板120には、図7(a)を用いて後述するR1を構成する乱数発生回路60aが接続されている。乱数発生回路60aは、第1始動口スイッチ56および第2始動口スイッチ60からの信号が入力されると、その時点におけるカウント値を主基板120に入力する。主基板120は、乱数発生回路60aから入力されたカウント値を、RAM111に設けられている記憶バッファにラッチし、始動入賞があったと判断したときに、当該ラッチしているカウント値を読出す処理を行なう。なお、この処理内容については、後述する。
上記した入力信号のうち、遊技盤40に設けられる各スイッチである第3特定球検出器51,第3カウントスイッチ52,入賞球検出器55a,55b,ゲートスイッチ62,第1カウントスイッチ106,第1特定球検出器121a,第2特定球検出器121b,進入球検出器109,排出球検出器122からの入力信号に基づいて、主基板120は、次のような処理を行なう。主基板120は、遊技盤40に設けられるソレノイド50,59,65,105,108,118およびモータ127を駆動制御するとともに、遊技状態に応じた電飾信号および効果音信号等の情報信号を周辺コマンド中継基板57および演出制御基板90を介して音声枠ランプ基板92に出力する。さらに、主基板120は、演出表示装置44bの表示状態を制御するための演出制御コマンドを図柄中継基板84および演出制御基板90に出力し、盤用外部端子板96に各種の遊技情報を出力する。演出制御基板90は、演出表示装置44bの表示動作を主基板120からの演出制御コマンドに応じて制御するとともに、音声枠ランプ基板92との情報信号のやり取りを行なう。周辺コマンド中継基板57は、演出制御基板90へ出力する情報信号を中継するものである。
演出制御基板90には、振動センサ119、第1磁気センサ195a、第2磁気センサ195b、および第3磁気センサ195cからの検出信号が入力される。振動センサ119は、振動を検出すると演出制御基板90に検出信号を入力する。第1磁気センサ195a、第2磁気センサ195b、および第3磁気センサ195cは、磁気を検出すると演出制御基板90に検出信号を入力する。
音声枠ランプ基板92は、主基板120から入力される電飾信号の種類に応じて、前面扉枠4に取付けられている前述した遊技効果LED13,14a,14cおよび遊技効果ランプ14b,14d,16a,16b,17a,17bの点灯制御を行なう。また、音声枠ランプ基板92は、主基板120から入力される効果音信号の種類に応じて、スピーカ12a,12bを制御する。さらに、音声枠ランプ基板92は、主基板120から入力される電飾信号の種類に応じて、ランプドライバ基板93を介して、遊技盤40に取付けられている各種装飾LED・ランプ32の点灯制御を行なう。音声枠ランプ基板92は、遊技状態(大当り遊技状態、小当り遊技状態、変動パターン、通常遊技状態または時短状態であるか、開放状態であるか、変動表示中であるか等)に応じて、各種遊技効果LED、遊技効果ランプ、および各種装飾LED・ランプの点灯制御を行なうとともに、スピーカからの遊技音を出力するスピーカ駆動制御を行なう。ランプドライバ基板93は、遊技盤40に設けられる装飾LEDの点灯状態を制御するための音声枠ランプ基板92との接続を中継するものである。
主基板120は、図柄中継基板84を介して表示制御信号(駆動信号)を、特別図柄表示装置44aおよび特別図柄始動記憶LED46が搭載された特別図柄及び特別図柄記憶基板850に入力し、特別図柄表示装置44aにおける特別図柄の表示制御を行なうとともに、特別図柄始動記憶LED46の点灯制御を行なう。これにより、主基板120と特別図柄表示装置44aとの間にドライバ回路やマイクロコンピュータを搭載した特別図柄表示装置用の制御基板等を設け、主基板120からの表示制御信号(駆動信号)に基づき制御基板等により特別図柄表示装置44aの表示制御を行なう場合と比較して、大当り判定の結果を確実に間違いなく表示させることができる。
また、主基板120は、図柄中継基板84を介して表示制御信号(駆動信号)を、普通図柄表示装置63が搭載された普通図柄基板86に入力し、普通図柄表示装置63における普通図柄の表示制御を行なう。さらに、主基板120は、図柄中継基板84を介して表示制御信号(駆動信号)を、普通図柄始動記憶LED64が搭載された普通図柄記憶基板87に入力し、普通図柄始動記憶LED64の点灯制御を行なう。
演出制御基板90には、CPU(図示しない)、RAM(図示しない)、ROM(図示しない)、I/Oポート部(図示しない)等から構成される演出制御用マイクロコンピュータ900(図示しない)が搭載されており、主基板120から入力される演出制御コマンドの種類に応じて、演出表示装置44bにおける演出画像の表示制御を行なう。演出制御基板80には、演出制御用マイクロコンピュータ900の他に、図示を省略するが、VDP(Video Display Processor)、キャラクタROM、および、VRAM(Video Random Access Memory)(図示省略)が搭載されている。VDPは、画像表示を行なう表示制御機能および高速描画機能を有する処理装置であり、演出表示装置44bの表示制御を行なう。
演出制御用マイクロコンピュータ900は、ROMに格納されたプログラムに従って動作し、主基板120から演出制御コマンドを受信すると、受信した演出制御コマンドに従って受信したコマンドに応じた演出表示装置44bの表示制御を行なう。具体的には、CPUは、受信した演出制御コマンドに従って、VDPに、演出制御コマンドに応じた画像表示をするための制御データを送信する。そして、そのように送信された制御データに従った画像表示をするために、VDPがキャラクタROMから必要なデータを読出す。キャラクタROMは、演出表示装置44bに表示する画像データを予め格納しておくためのものである。
VDPは、CPUとは独立した二次元のアドレス空間を持ち、そこにVRAMをマッピングしている。VDPは、キャラクタROMの画像データに従って、演出表示装置44bに表示するための画像データを生成し、VDPはVRAMに画像データを展開する。VRAMはVDPによって生成された画像データを展開するためのフレームバッファメモリである。VRAMに展開された画像データは、演出表示装置44bに出力する。
次に、払出制御基板98は、満タンスイッチ158からの満タン信号に基づいて払出停止信号を玉払出装置154に出力し、払出モータの駆動を停止させる。また、満タンスイッチ158からの満タン信号は、払出制御基板98を介して主基板120に入力される。なお、満タンスイッチ158からの満タン信号が主基板120に入力されたときには、主基板120から音声枠ランプ基板92に満タン信号を出力して所定のランプまたはLEDを表示駆動してその旨を報知するようにしてもよい。また、満タンスイッチ158からの満タン信号を払出制御基板98に出力するので、たとえば、該払出制御基板98上のエラー表示器等でその旨を報知するようにしてもよい。
また、主基板120は、遊技盤40に設けられる各スイッチである第1カウントスイッチ106,第3カウントスイッチ52,入賞球検出器55a,55b,第1始動口スイッチ56、第2始動口スイッチ60からの入力信号に基づいて、該入力信号の種類に応じた個数の賞球を払い出すための賞球個数信号を払出制御基板98に出力する。払出制御基板98は、その賞球個数信号の入力に基づいて、払出モータ(図示省略)を駆動して所定個数の賞球を払出す。また、払出制御基板98は、賞球個数信号の入力に基づいて、賞球LED10を表示駆動してその旨を報知する。
さらに、球切れスイッチ157からの球切れスイッチ信号に基づいて払出制御基板98は、払出停止信号を玉払出装置154に出力し、払出モータの駆動を停止させる。払出制御基板98は、球切れLED9を所定の態様で表示駆動する。
なお、満タンスイッチ158または球切れスイッチ157のいずれかがONすることで賞球停止信号(払出停止コマンド)を主基板120から払出制御基板98に出力して賞球しないようにし、いずれのスイッチ158,157ともOFFであれば賞球可能信号(払出停止解除コマンド)を出力するというものでもよい。また、賞球LED10に換えて未払出がある場合、点灯する未払出報知ランプなどを設けてもよい。
主基板120には、遊技動作を制御するためのスイッチ入力、賞球の払出動作を制御するためのスイッチ入力しか入力されず、主基板120と払出制御基板98を除く他の制御基板との関係においては、主基板120から他の制御基板に向かって一方向の通信関係となる。このため、他の制御基板に不法な処理プログラムを組み込んで主基板120で不正な処理を施そうとしても実行することができないという利点があり、また、主基板120の制御の一部を他の制御基板で担当しているので、主基板120の負担が軽減されるとともに、主基板120の検査の容易化を図ることも可能である。
また、払出制御基板98には、玉払出装置154に搭載されたモータ位置センサおよび払出個数カウントスイッチからの信号や、前述したように満タンスイッチ158からの満タン信号や、球切れスイッチ157からの球切れ信号が入力されている。さらに、払出制御基板98には、カードユニット装置128および残高表示基板104からの信号を中継する遊技球等貸出装置接続端子板103が接続されており、残高表示基板104に搭載されている球貸スイッチおよび返却スイッチからの信号およびカードユニット装置128から各種の情報が入力されている。さらに、前述したように、払出制御基板98には、主基板120から賞球個数信号が入力される。上記した入力信号のうち、モータ位置センサからの入力信号に基づいて払出制御基板98は、貸球および賞球の払出動作において払出モータの停止位置、すなわち玉払出装置154の玉払出部材の停止位置を正確に制御するとともに玉払出部材が動作しているか否かを検出できる。また、払出個数カウントスイッチからの入力信号に基づいて払出制御基板98は、貸球および賞球の正確な払出数を払出すように払出モータを駆動制御するとともに、枠用外部端子板に貸球数情報(100円分の球25個で1パルス)を出力する。なお、賞球数情報を主基板120から出力するようにしてもよい。
払出制御基板98は、遊技球等貸出装置接続端子板103を経由してカードユニット装置128から貸球要求信号が入力されると払出モータを駆動する制御を行なう。また、返却スイッチからの信号は、遊技球等貸出装置接続端子板103を経由してカードユニット装置128に伝達される。また、カードユニット装置128からの各種の情報信号も遊技球等貸出装置接続端子板103を経由して残高表示基板104の度数表示LED(図示しない)に伝達される。さらに、主基板120からの賞球個数信号や、スイッチから直接入力される球切れ信号および満タン信号等に基づいて払出制御基板98は、賞球の払出動作を実行せしめたり、発射制御基板107に発射モータの停止信号を出力したりする。なお、枠用外部端子板に接続される球切れスイッチ157および満タンスイッチ158からの入力信号は、球切れ情報または満タン情報として外部のホール用管理コンピュータ等に出力される。
電源基板97は、一次電源として電源コードを介して、AC24Vの交流電源を受ける。そして、電源基板97は、主基板120と、払出制御基板98とに、二次電源としての電力を供給する。主基板120は、電源基板97から供給された電力に基づき、各種制御処理を行なうとともに、各種遊技効果LED,遊技効果ランプ,装飾ランプ、およびスピーカ等を駆動させるための電力を、周辺電源中継基板47を介して、音声枠ランプ基板92に供給する。周辺電源中継基板47は、主基板120から音声枠ランプ基板92へ供給する電力を中継するものである。音声枠ランプ基板92は、主基板120から供給された電力に基づき、各種遊技効果LED,遊技効果ランプ,および、装飾ランプを点灯させるとともに、演出制御基板90に演出表示装置44bに画像を表示するための電力を供給する。払出制御基板98は、電源基板97から供給された電力に基づき、払出モータおよび発射モータを駆動させる処理を含む各種制御処理を行なう。電源基板97には、パチンコ遊技機1のすべての動作をクリアするためのクリアスイッチ97a等が実装されている。
次に、この実施の形態のパチンコ遊技機1での制御に用いられる乱数値(カウント値ともいう)を発生させるためのランダムカウンタについて説明する。図7(a)は、遊技制御用マイクロコンピュータ99が遊技制御に用いる各種ランダムカウンタを説明するための図である。図7(a)には、ランダムカウンタの一例として、ランダムカウンタR1〜R3の3種類のランダムカウンタが示されている。
R1は、特別図柄表示装置44aの変動表示について大当り、第1小当り、第2小当りを発生させるか否かを事前にランダムに判定するために用いられる乱数値を発生させるための遊技状態判定用のランダムカウンタであり、「0」からカウントアップしてその上限である「299」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されている。このR1は、遊技制御用マイクロコンピュータ99のクロック制御(たとえば、後述する割込み処理)と無関係に超高速(10MHz)で加算更新する乱数発生回路60a(図6参照)である。遊技制御用マイクロコンピュータ99は、第1始動口スイッチ56および第2始動口スイッチ60からの入力信号がオン状態となった時点のR1のカウント値を記憶バッファにラッチ(一時的に保持)し、ソフトウェアにより始動入賞があったと判断したとき(たとえば、2回割込み処理が行なわれる間入力信号がオン状態であったとき)に、記憶バッファにラッチされたカウント値を始動入賞記憶のデータとしてRAM111の記憶エリアに記憶する。そして、特別図柄表示装置44aについて、特別図柄の変動表示を開始する前の段階で、そのようにRAM111の記憶エリアに記憶されたカウント値が予め定められた大当り判定値、第1小当り判定値、または、第2小当り判定値と一致(合致)するか否かが判断される。
ここで、大当り判定値、第1小当り判定値、および、第2小当り判定値について説明する。図7(b)は、ランダムカウンタR1のカウント値のうち、大当り判定値と、第1小当り判定値と、第2小当り判定値とを説明するための図である。
図7(b)を参照して、本実施の形態における大当り判定値は、大当り遊技状態中に第2特別可変入賞球装置48を15回開閉駆動可能な15R大当りを発生させると判定するための15R大当り判定値であり、ランダムカウンタR1のカウント値のうち「3,7」の2の数値が予め設定されている。また、小当り判定値は、ランダムカウンタR1のカウント値のうち「1,2,4〜6,8〜299」の297の数値が予め定められている。第1小当り判定値は、第1小当りを発生させると判定するための判定値であり、ランダムカウンタR1のカウント値の「1,2,4〜6,8〜149」の147の数値が予め定められている。また、第2小当り判定値は、第2小当りを発生させると判定するための判定値であり、ランダムカウンタR1のカウント値の「150〜299」の150の数値が予め定められている。
本実施の形態においては、大当りが0.66パーセントの割合で、第1小当りおよび第2小当りを合せた小当りが99パーセントの割合で、それぞれ発生するように大当り判定値、第1小当り判定値、および、第2小当り判定値が設定されている。すなわち、本実施の形態においては、第1小当りおよび第2小当りを合せた小当りが発生する割合は、大当りが発生する割合よりも高くなるように設定されている。また、小当りとしては、第1小当りが49パーセントの割合で発生し、第2小当りが50パーセントの割合で発生するように、第1小当り判定値と第2小当り判定値とが設定されている。なお、本実施の形態においては、0.34パーセントの割合で、大当り、第1小当り、および第2小当りのいずれも発生させないはずれになるように設定されている。しかし、はずれにならないように、100パーセントの割合で、大当り、第1小当り、および第2小当りのうちいずれかが発生するように設定されているものであってもよい。
R2は、特別図柄表示装置44aに表示させる特別図柄をランダムに決定するために用いられる乱数値を発生させるためのランダムカウンタである。R2のカウント値は、遊技制御用マイクロコンピュータ99により2msec毎に更新され、0から更新されてその上限である11まで更新された後、再度、図8のSA18により更新されるランダムカウンタ(図示省略)を用いて作成される初期値決定用乱数の乱数値に基づいて決定される初期値から更新される。
R3は、普通図柄表示装置63の変動表示について当りを発生させるか否かを事前にランダムに判定するために用いられる乱数値を発生させるためのランダムカウンタである。R3のカウント値は、遊技制御用マイクロコンピュータ99により2msec毎に更新され、0から更新されてその上限である250まで更新された後、再度、図8のSA18により更新されるランダムカウンタ(図示省略)を用いて作成される初期値決定用乱数の乱数値に基づいて決定される初期値から更新される。ゲートスイッチ62により有効な始動通過が検出されると、それに応じて、このR3のカウント値が抽出されて通過記憶データとしてRAM111に記憶される。そして、普通図柄の変動表示を開始する前の段階で、その抽出値が予め定められた当り判定値と一致するか否かが判断され、一致した場合には普通図柄の当りを発生させることが決定されて前述のような制御が行なわれ、不一致の場合にははずれとすることが決定されて前述のような制御が行なわれない。
以上に示したような特別図柄の当り判定機能、図柄決定機能、および、普通図柄の当り判定機能等の機能は、遊技制御用マイクロコンピュータ99の制御機能により実現される。
次に、図7(c)を参照して、大当り遊技状態に制御されるときに特定されるラウンド数の上限回数について説明する。
まず、小当りが発生して特定進入口に遊技球が進入したことによる大当り遊技状態におけるラウンドの上限回数について説明する。図7(c)に示すように、第1小当りが発生した場合の上限回数は、第1特定進入口89に遊技球が進入したときに7回が特定され、第2特定進入口91に遊技球が進入したときに15回が特定される。第2小当りが発生した場合の上限回数は、第1特定進入口89に遊技球が進入したときに10回が特定され、第2特定進入口91に遊技球が進入したときに3回が特定される。なお、変動表示の表示結果として大当り図柄が導出表示された場合には、上限回数として15回が特定される。
このように、上限回数は、小当りの種類と該小当りの発生により第1特別可変入賞球装置66内に進入した遊技球が進入した特定進入口の種類との組合せに対応させて予め定められている。
また、第1小当りが発生した場合に特定される上限回数は、第1特定進入口89に遊技球が進入したときよりも、第2特定進入口91に遊技球が進入したときの方が多い回数が定められている。よって、第1小当りが発生した場合には、第1特定進入口89よりも第2特定進入口91の方が遊技者にとって有利な特定進入口といえる。また、第2小当りが発生した場合に特定される上限回数は、第2特定進入口91に遊技球が進入したときよりも、第1特定進入口89に遊技球が進入したときの方が多い回数が定められている。よって、第2小当りが発生した場合には、第2特定進入口91よりも第1特定進入口89の方が遊技者にとって有利な特定進入口といえる。これにより、小当りの種類に応じて、遊技者にとって有利な特定進入口を異ならせることができる。このように、小当りの種類に応じて、多い上限回数が特定される点において有利な特定進入口を有利特定進入口という。
次に、遊技機の動作について説明する。図8は、主基板120における遊技制御用マイクロコンピュータ99が実行するメイン処理のプログラムを説明するためのフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ99(具体的には、CPU112)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップSA(以下、単にSAと記す)1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU112は、まず、必要な初期設定を行なう。
初期設定処理において、CPU112は、まず、割込禁止に設定する(SA1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(SA2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(SA3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行なった後(SA4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(SA5)。なお、割込モード2は、CPU112が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。また、CPU112は、乱数発生回路60aを初期設定する処理も実行する。CPU112は、乱数発生回路60aにR1のカウント値を更新させるための設定を行なう。
次いで、CPU112は、クリアスイッチ97aからの検出信号の状態を確認する(SA6)。その確認においてオン状態を検出した場合には、CPU112は、通常の初期化処理を実行する(SA10〜SA15、SA44、SA45を含む)。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(たとえばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行なわれたか否か確認する(SA7)。そのような保護処理が行なわれていないことを確認したら、CPU112は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、たとえば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行なわれたことを確認したら、CPU112は、バックアップRAM領域のデータチェックを行なう(SA8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行なう。よって、SA8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU112は、遊技の状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(SA41〜SA43の処理)を行なう。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(SA41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(SA42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。SA41およびSA42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、たとえば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU112は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(SA43)。そして、SA15に移行する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU112は、まず、RAMクリア処理を行なう(SA10)。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(SA11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(SA12)。
SA10〜SA12の処理によって、たとえば、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行なうためのフラグに初期値(たとえば0)が設定される。
また、CPU112は、サブ基板(演出制御基板90、払出制御基板98、音声枠ランプ基板92等)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ99が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(SA13)。たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ900は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置44bにおいて、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行なう。
さらに、CPU112は、異常報知禁止フラグをセットするとともに(SA44)、禁止期間タイマに禁止期間値に相当する値を設定する(SA45)。禁止期間値は、後述する異常入賞の報知を禁止する期間を示す値である。また、異常報知禁止フラグは、異常入賞の報知が禁止されていることを示すフラグであり、禁止期間タイマがタイムアウトするまでセット状態に維持される。よって、演出表示装置44bにおいて初期化報知が開始されてから所定期間は、異常入賞の報知の開始が禁止される。
そして、SA15において、CPU112は、所定時間毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ99に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。
初期化処理の実行(SA10〜SA15)が完了すると、CPU112は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(SA17)および初期値用乱数更新処理(SA18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(SA16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(SA19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、特別図柄決定用乱数R2および普通図柄判定用乱数R3である。また、初期値用乱数とは、特別図柄決定用乱数R2および普通図柄判定用乱数R3の初期値を決定するための乱数である。本実施の形態においては、CPU112の内蔵CTCが繰返しタイマ割込を発生するように設定される。さらに、繰返し周期は、2msecに設定される。そして、タイマ割込が発生すると図9に例示するようなタイマ割込処理が実行される。
図9は、タイマ割込処理のプログラムを説明するためのフローチャートである。本実施の形態におけるタイマ割込処理は、2msec毎に起動されることになる。
まず、ステップSB(以下、単にSBと記す)01においては、電源断処理が行なわれる。電源断処理では、電源確認信号の判定を行ない、電源断判定中以外ならばバックアップ監視タイマをクリアする処理が行なわれる。一方、電源断判定中ならばバックアップ監視タイマの更新および判定を行ない、電源断ならばチェックサムバッファの設定、RAM禁止状態の設定、CTCの設定、および、電源確認信号の監視等が行なわれる。
SB02においては、スイッチ処理が行なわれる。スイッチ処理では、ゲートスイッチ62、第1始動口スイッチ56、第2始動口スイッチ60、第1カウントスイッチ106、第3カウントスイッチ52、入賞球検出器55a,55b、第1特定球検出器121a、第2特定球検出器121b、第3特定球検出器51、進入球検出器109、および排出球検出器122のようなスイッチ等の各種センサの状態を入力し、それらの検出状態を判定する処理が行なわれる。また、スイッチ処理では、第1位置センサ196aおよび第2位置センサ196bからの検出信号に基づき、検出状態を判定する処理が行なわれる。なお、スイッチ処理では、第1位置センサ196aにより回転円盤88aの突起部88cが検出されたときに、第1位置センサ検出コマンドがセットされて、演出制御用マイクロコンピュータ900に送信される。また、スイッチ処理では、第2位置センサ196bにより回転円盤88aの突起部88cが検出されたときに、第2位置センサ検出コマンドがセットされて、演出制御用マイクロコンピュータ900に送信される。
SB03においては、表示制御処理が行なわれる。表示制御処理では、特別図柄表示装置44aおよび普通図柄表示装置63の表示状態を制御するための駆動信号や、特別図柄始動記憶LED46および普通図柄始動記憶LED64の点灯状態を制御するための駆動信号を出力する処理が行なわれる。
SB04においては、異常入賞報知処理が行なわれる。異常入賞報知処理では、正規の時期以外の時期において大入賞口に遊技球が入賞したことを検出した場合等に異常入賞の報知を行なわせるための処理を行なう。
SB05においては、乱数更新処理が行なわれる。乱数更新処理においては、特別図柄決定用乱数R2および普通図柄判定用乱数R3を生成するためのランダムカウンタのカウント値を更新する処理が行なわれる。SB06においては、特別図柄決定用乱数R2および普通図柄判定用乱数R3の初期値を決定するための乱数を更新する初期値用乱数更新処理が行なわれる。
SB08において、特別図柄プロセス処理が行なわれる。特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグの値に従って、該当する処理を選び出して実行する処理が行なわれる。特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中において更新される。また、SB08においては、演出表示装置44bにおいて遊技状態に応じた演出画像を表示させるための演出制御コマンドがセットされる。
SB09においては、普通図柄プロセス処理が行なわれる。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示装置63の点灯を所定態様で制御するための普通図柄プロセスフラグの値に従って、該当する処理を選び出して実行する処理が行なわれる。普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中において更新される。
SB10においては、表示コマンド制御処理が行なわれる。表示コマンド制御処理では、SB08等でセットされた演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ900に出力する処理が行なわれる。
SB11においては、情報出力処理が行なわれる。情報出力処理では、パチンコ遊技機1の営業管理上必要な遊技情報(たとえば、大当り遊技状態中である旨を報知する大当り情報、大当り状態終了後の時短変動中である旨を報知する時短変動情報、第1始動口スイッチ56および第2始動口スイッチ60をオン状態にした遊技球の数を報知する始動口情報、特別図柄表示装置44aの変動動作回数を報知する図柄確定回数1情報、第1特別可変入賞球装置66の開閉回数を報知する役物回数情報、普通図柄表示装置63の変動動作回数を報知する図柄確定回数2情報、および普通可変入賞球装置58の開閉回数を報知する役物回数2情報等)を遊技場に設置されるホール用管理コンピュータに出力するための処理が行なわれる。
SB12においては、賞球処理が行なわれる。賞球処理では、各入賞口への入賞を検出するためのスイッチの検出信号に基づいて、賞球数の設定等が行なわれる。たとえば、入賞検出に応じて払出制御基板98に払出制御コマンドが出力される。払出制御基板98に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータは、払出制御コマンドに応じて玉払出装置154を駆動する。
SB13においては、試験端子処理が行なわれる。試験端子処理では、特別図柄変動中の設定、特別図柄当り、第1特別可変入賞球装置66作動中の設定、第2特別可変入賞球装置48作動中の設定、普通可変入賞球装置58作動中の設定、普通図柄変動中の設定等の各信号を出力する処理が実行される。
SB14においては、出力処理が行なわれる。出力処理では、所定の条件が成立したときに対応するソレノイドを駆動させるための駆動信号を出力する出力処理が行なわれる。出力処理において出力された駆動信号に基づき、ソレノイドが駆動され、対応する装置が開状態または閉状態等に制御される。以下の説明におけるソレノイドを駆動、またはソレノイドの駆動を停止する処理は、SB14の出力処理により行なわれる。
また、出力処理では、さらに、モータ127を前述した第1パターンまたは第2パターンで駆動させるための駆動信号を出力する出力処理が行なわれる。出力処理において出力された駆動信号に基づき、モータ127が駆動され、回転円盤88aが回転状態に制御される。以下の説明におけるモータ127を駆動、またはモータ127の駆動を停止する処理は、SB14の出力処理により行なわれる。
SB15においては、記憶処理が行なわれる。記憶処理では、特別図柄始動記憶LED46および普通図柄始動記憶LED64の点灯状態を制御するための駆動信号をセットする処理が行なわれる。
SB16においては、特別図柄表示制御処理が行なわれる。特別図柄表示制御処理では、特別図柄表示装置44aの表示状態を制御するための駆動信号をセットする処理が行なわれる。SB17においては、普通図柄表示制御処理が行なわれる。普通図柄表示制御処理では、普通図柄表示装置63の表示状態を制御するための駆動信号をセットする処理が行なわれる。
SB18においては、状態表示灯表示処理が行なわれる。状態表示灯表示処理では、状態表示灯を制御するための状態表示灯表示処理が行なわれる。本実施の形態における状態表示灯表示処理においては、遊技状態が時短状態であるときに、状態表示灯タイマの更新、状態表示灯の点滅設定、および、状態表示灯の点滅速度等を設定する処理が行なわれる。SB19においては、割込許可状態に設定する処理が行なわれる。これにより、タイマ割込処理のすべてが実行されるまでは、割込許可状態とはされないので、他の割込または次回のタイマ割込が発生することはなく、タイマ割込処理中のすべての各処理が確実に実行完了することができる。
図10は、SB03の表示制御処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。この表示制御処理においては、SB15〜SB17でセットされる指定値に基づき、特別図柄表示装置44aでの特別図柄の表示、普通図柄表示装置63での普通図柄の表示、特別図柄始動記憶LED46での記憶表示、および、表示普通図柄始動記憶LED64での記憶表示をする処理が行なわれる。
ステップSC(以下、単にSCと記す)01においては、前回のタイマ割込処理の表示制御処理において出力されていた全駆動信号をクリアする処理が行なわれる。SC02においては、特別図柄用出力バッファの設定内容に応じて駆動信号を出力する処理が行なわれる。SC03においては、普通図柄用出力バッファの設定内容に応じて駆動信号を出力する処理が行なわれる。SC04においては、特別図柄用始動入賞記憶数バッファの設定内容に応じて駆動信号を出力する処理が行なわれる。SC05においては、普通図柄用始動入賞記憶数バッファの設定内容に応じて駆動信号を出力する処理が行なわれる。SC06においては、その他の出力バッファの設定内容に応じて駆動信号を出力する処理が行なわれる。これにより、特別図柄表示装置44a、普通図柄表示装置63、特別図柄始動記憶LED46、および、普通図柄始動記憶LED64を正確に駆動させることができる。
図11は、SB08における特別図柄プロセス処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。前述したように、特別図柄プロセス処理では、特別図柄プロセスフラグの値に対応する処理が実行される。
まず、ステップSD(以下、単にSDと記す)01においては、遊技盤40に設けられている普通可変入賞球装置58または始動入賞球装置58bに遊技球が入賞したか否かを判別する処理が行なわれる。具体的には、図9のタイマ割込処理が2回行なわれる間、第1始動口スイッチ56および第2始動口スイッチ60のうちいずれかからの入力信号がオン状態であったか否かを判別する処理が行なわれる。SD01において、始動入賞があったと判断したとき(タイマ割込処理が2回行なわれる間、第1始動口スイッチ56および第2始動口スイッチ60のうちいずれかからの入力信号がオン状態であったとき)には、SD02において始動口スイッチ通過処理を行なう。
次に、モータ127が駆動しており、回転円盤88aが回転している状態であるか否かを判定する(SD21)。モータ127が駆動しているか否かは、モータ127が駆動開始するときにセットされるモータ駆動中フラグがセットされているか否か判定することにより行なわれる。モータ127が駆動中であると判断したときには、SD22において、第1特別可変入賞球装置66が始動動作状態に制御されている間に進入した遊技球がすべて排出されたことを条件としてセットされるモータ停止フラグがセットされているか否かを判断する。モータ停止フラグがセットされていると判断したときには、SD23において、第2位置センサ196bにより回転円盤88aの突起部88cが検出されたか、すなわち回転円盤88aが初期状態であるか否かを判断する。第2位置センサ196bにより回転円盤88aの突起部88cが検出されたと判断されたときには、SD24においてモータ127の駆動を停止し、モータ停止コマンドをセットし、モータ駆動中フラグおよびモータ停止フラグをリセットする。これにより、モータ停止コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ900に送信される。そして、特別図柄プロセスフラグの値に応じて、SD03〜SD10のうちのいずれかの処理が実行される。なお、SD21、SD22、およびSD23のいずれかにおいて、NOと判断されたときには、SD24の処理を行なわずに、特別図柄プロセスフラグの値に応じて、SD03〜SD10のうちのいずれかの処理が実行される。特別図柄プロセスフラグの値が0のときにSD03の処理が実行され、特別図柄プロセスフラグの値が1のときにSD05の処理が実行され、特別図柄プロセスフラグの値が2のときにSD06の処理が実行され、特別図柄プロセスフラグの値が3のときにSD06aの処理が実行され、特別図柄プロセスフラグの値が4のときにSD07の処理が実行され、特別図柄プロセスフラグの値が5のときにSD08の処理が実行され、特別図柄プロセスフラグの値が6のときにSD09の処理が実行され、特別図柄プロセスフラグの値が7のときにSD10の処理が実行される。
SD03においては、特別図柄通常処理が行なわれる。特別図柄通常処理においては、特別図柄判定用のランダムカウンタR1から抽出したカウント値に基づき、大当り判定および小当り判定が行なわれるとともに、大当り判定および小当り判定の結果に応じた特別図柄表示装置44aの停止図柄(大当り図柄、第1小当り図柄、第2小当り図柄、または、はずれ図柄)を決定する処理が行なわれる。また、大当り判定および小当り判定の結果に応じた変動パターンを決定して、当該変動パターンの変動時間を設定する処理が行なわれる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を、SD05の特別図柄変動処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。
SD05においては、特別図柄変動処理が行なわれる。特別図柄変動処理において、設定された特別図柄の変動時間が経過すると、特別図柄プロセスフラグの値を、特別図柄停止処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。
SD06においては、特別図柄停止処理が行なわれる。特別図柄停止処理において、特別図柄表示装置44aの変動表示で特別図柄が停止されるように制御する処理が行なわれる。そして、小当りとする決定がされたことを示すフラグである小当りフラグ(後述する第1小当りフラグまたは第2小当りフラグ)がセットされているときには、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放処理に対応する値に更新し、大当り判定により15R大当りとする決定がされたことを示すフラグである15R大当りフラグがセットされているときには、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。一方、小当りフラグまたは大当りフラグのいずれもセットされていないときには、特別図柄プロセスフラグの値を、特別図柄通常処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。
SD06aにおいては、図20〜図22を用いて後述する小当り開放処理が行なわれる。小当り開放処理においては、第1小当り発生時用の演出画像および第2小当り発生時用の演出画像(小当り第1演出画像)を表示させることを指定する演出制御コマンド(小当り第1演出開始コマンド)と、遊技球が第2領域88に進入した旨を示す演出画像(小当り第2演出画像)を表示させることを指定する演出制御コマンド(小当り第2演出開始コマンド)とを送信するための処理が行なわれる。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ900によって演出表示装置44bにおいて、小当りの種類に応じた小当り発生時用の演出画像と小当り中演出画像とを表示させる制御が行なわれる。
SD07においては、図23を用いて後述する大当り開放前処理が行なわれる。大当り開放前処理においては、第2特別可変入賞球装置48を開放する制御を開始する処理が行なわれる。具体的には、カウンタやフラグを初期化するとともに、開閉板用ソレノイド65を駆動して第2特別可変入賞球装置48を開放する処理が行なわれる。また、SD08の大当り開放中処理の実行時間、大入賞口の開放時間を設定し、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放中処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。また、大当り開放前処理においては、大当り発生時用の演出画像を表示させることを指定する演出制御コマンドとして大当り演出コマンドを送信するための処理が行なわれる。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ900によって演出表示装置44bにおいて、大当り発生時用の演出画像を表示させる制御が行なわれる。
SD08において、図24を用いて後述する大当り開放中処理が行なわれる。大当り開放中処理においては、開放中の第2特別可変入賞球装置48の閉成条件の成立を確認する処理等を行なう。閉成条件が成立しているときには、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放後処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。大当り開放中処理においては、大当り中演出画像を表示させることを指定する演出制御コマンドを送信するための処理が行なわれる。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ900によって演出表示装置44bにおいて、大当り中演出画像を表示させる制御が行なわれる。
SD09において、図25を用いて後述する大当り開放後処理が行なわれる。大当り開放後処理においては、第2特別可変入賞球装置48に設けられた第3特定球検出器51による遊技球の検出の有無(通過の有無)を監視して、大当り遊技状態の継続条件の成立を確認する処理を行なう。大当り遊技状態の継続条件が成立し、かつ、まだ上限回数に到達しておらず残りラウンドがある場合には、大当り遊技状態中のラウンド継続表示(ラウンドが継続することを示す表示)の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ900に送出する制御を行ない、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。また、所定の有効時間内に大当り遊技状態の継続条件が成立しなかった場合、または、全てのラウンドを終えた場合には、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。
SD10において、大当り終了処理が行なわれる。大当り終了処理においては、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する大当り終了時用の演出画像が表示される表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ900に行なわせるための制御が行なわれる。大当り終了処理においては、大当り終了時用の演出画像を表示させることを指定する演出制御コマンドである大当り終了指定コマンドを送信するための処理が行なわれる。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ900によって演出表示装置44bにおいて、大当り終了時用の演出画像を表示させる制御が行なわれる。また、SD10においては、大当り終了後に所定回数(たとえば、100回)の変動表示に亘って時短状態に制御するために、時短フラグをオン状態にセットするとともに、時短状態とするときの変動表示回数を計数するための変動回数カウンタをセット(たとえば、100回にセット)する処理が行なわれる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を、特別図柄通常処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。
図12は、SB09における普通図柄プロセス処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。前述したように、普通図柄プロセス処理では、普通図柄プロセスフラグの値に対応する処理が実行される。
まず、ステップSE(以下、単にSEと記す)01においては、ゲートスイッチ62が遊技球を検出してオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。SE01においてゲートスイッチ62がオン状態にセットされていると判断したときには、SE02においてゲートスイッチ通過処理を行なった後に、普通図柄プロセスフラグの値に応じて、SE03〜SE06のうちのいずれかの処理が実行される。普通図柄プロセスフラグの値が0のときにSE03の処理が実行され、普通図柄プロセスフラグの値が1のときにSE04の処理が実行され、普通図柄プロセスフラグの値が2のときにSE05の処理が実行され、普通図柄プロセスフラグの値が3のときにSE06の処理が実行される。
なお、ゲートスイッチ通過処理においては、ゲートスイッチ62を通過した始動通過玉のうち未だに普通図柄表示装置63による変動表示に用いられていないものを保留記憶するゲート通過記憶カウンタの値がその上限である「4」以上になっているか否か判断する。そして、「4」未満の場合に、ゲート通過記憶カウンタを「1」加算更新し、普通図柄判定用ランダムカウンタR3からカウント値を抽出し、加算したゲート通過記憶カウンタに対応する乱数記憶エリアに記憶する処理が行なわれる。
SE03においては、普通図柄通常処理が行なわれる。普通図柄通常処理においては、普通図柄判定用のランダムカウンタR3から抽出したカウント値に基づき、普通図柄の当り判定処理が行なわれる。普通図柄の当り判定処理により、当りと判定されたときには当りフラグがオン状態にセットされる。前述の時短フラグがオン状態にセットされているときには、時短フラグがオン状態にセットされていないときよりも、当りと判定される確率を向上させる制御が行なわれる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を、SE04の普通図柄変動処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。
SE04においては、普通図柄変動処理が行なわれる。普通図柄変動処理において、予め定められた変動時間が経過すると、普通図柄プロセスフラグの値を、普通図柄停止処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。普通図柄の変動時間は、前述の時短フラグがオン状態にセットされていないときには、前述の通常変動時間に設定され、時短フラグがオン状態にセットされているときには、前述の短縮変動時間に設定される。
SE05においては、普通図柄停止処理が行なわれる。普通図柄停止処理において、普通図柄表示装置63において普通図柄が停止されるように制御する処理が行なわれる。そして、当りフラグがオン状態にセットされているときには、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物作動処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。一方、当りフラグがオン状態にセットされていないときには、普通図柄プロセスフラグの値を、普通図柄通常処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。
SE06においては、普通電動役物作動処理が行なわれる。普通電動役物作動処理においては、普通可変入賞球装置58を開成させるとともに、普通可変入賞球装置58の閉成条件の成立(設定された開放時間が経過したこと)を確認する処理等を行なう。普通可変入賞球装置58の閉成条件は、前述の時短フラグがオン状態にセットされていないときには、前述の通常開放時間が経過したときに成立し、時短フラグがオン状態にセットされているときには、前述の延長開放時間が経過したときに成立する。閉成条件が成立しているときには、普通可変入賞球装置58の閉成状態に制御するとともに、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。
図13は、SB15の記憶処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。記憶処理では、特別図柄保留記憶数データおよび普通図柄保留記憶数データの設定が行なわれる。
まず、ステップSF(以下、単にSFと記す)01においては、普通図柄保留記憶数出力バッファに、ゲート通過記憶カウンタに対応した普通図柄保留記憶数データをセットする処理が行なわれる。SF02においては、特別図柄保留記憶数出力バッファに、始動入賞記憶カウンタに対応した特別図柄保留記憶数データをセットする処理が行なわれる。なお、SF01およびSF02でセットされたデータは、前述した図10のSC04およびSC05において出力される。
図14は、SB16の特別図柄表示制御処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。この特別図柄表示制御処理では、図11の特別図柄プロセス処理において説明した特別図柄プロセスフラグの値に基づき、特別図柄の状態を表示するためのデータをセットする処理が行なわれる。
まず、ステップSG(以下、単にSGと記す)01においては、現在セットされている特別図柄プロセスフラグの値を読出す処理が行なわれる。SG02において、読出した特別図柄プロセスフラグの値が特別図柄変動処理に対応する値であるか否かを判別する処理が行なわれる。すなわち、特別図柄表示装置44aの表示状態が変動表示中であるか否かを判別する処理が行なわれる。
SG02において特別図柄変動処理に対応する値でないと判断されたときには、SG03において、図11のSD03の特別図柄通常処理で設定された予定停止図柄を図柄確定時に表示するためのデータである特別図柄停止表示データを選択する処理が行なわれる。SG04においては、SG03で選択された特別図柄停止表示データを特別図柄用出力バッファにセットする処理を行ない、特別図柄表示制御処理を終了する。ここでSG03およびSG04を具体的に説明すると、たとえば、図11のSD03の特別図柄通常処理で予定停止図柄として「77」が設定されているときには、SG03において特別図柄「77」を図柄確定時に表示するための特別図柄停止表示データを選択し、SG04において特別図柄「77」を図柄確定時に表示するために選択された特別図柄停止表示データを特別図柄用出力バッファにセットする処理が行なわれる。なお、特別図柄用出力バッファにセットされた特別図柄停止表示データは、図10のSC02において出力される。これにより、図11のSD03の特別図柄通常処理で設定された予定停止図柄を、特別の変動表示の表示結果として、特別図柄表示装置44aに表示することができる。
一方、SG02において特別図柄変動処理に対応する値であると判断されたときには、SG05において特別図柄表示装置44aの変動表示状態を点灯状態または消灯状態に切替えるタイミングを特定するための特別図柄表示更新タイマが「0」であるか否かを判別する処理が行なわれる。
SG05において特別図柄表示更新タイマが「0」であると判断されたときには、SG06において特別図柄表示装置44aの変動表示状態を特定するための特別図柄変動状態指定値を変更する処理が行なわれる。すなわち、現在セットされている特別図柄変動状態指定値が消灯状態に対応する値(たとえば、「0」)のときには、点灯状態に対応する値(たとえば、「1」)に変更する処理が行なわれる。また、現在セットされている特別図柄変動状態指定値が点灯状態に対応する値(たとえば、「1」)のときには、消灯状態に対応する値(たとえば、「0」)に変更する処理が行なわれる。SG07においては、特別図柄更新タイマとして「100」をセットする処理が行なわれ、SG08に移行される。
一方、SG05において特別図柄表示更新タイマが「0」でないと判断されたときには、SG08において特別図柄表示更新タイマを「1」減算する処理が行なわれる。SG09においては、特別図柄変動状態指定値に応じた変動表示状態に特別図柄表示装置44aを制御するための特別図柄変動状態データを選択する処理が行なわれる。SG10においては、SG09で選択された特別図柄変動状態データを特別図柄用出力バッファにセットする処理を行ない、特別図柄表示制御処理を終了する。
ここでSG05〜SG10を具体的に説明すると、次のとおりである。SG07において特別図柄表示更新タイマとして「100」がセットされ、特別図柄表示制御処理が行なわれる毎、すなわち2msec毎に、SG08において「1」減算される。そして、SG08で減算された結果、特別図柄表示更新タイマが「0」になったときに、特別図柄変動状態指定値を変更して、特別図柄表示装置44aの変動表示状態を点灯状態(たとえば、7セグメントLEDのうち中段に配置されたLEDを点灯させた状態)または消灯状態(たとえば、7セグメントLEDに用いられる全てのLEDを無点灯にした状態)に切替えられる。また、SG09において特別図柄変動状態指定値に応じた変動表示状態にするための特別図柄変動状態データを選択し、SG10において特別図柄変動状態指定値に応じた変動表示状態にするために選択された特別図柄変動状態データを特別図柄用出力バッファにセットする処理が行なわれる。なお、特別図柄用出力バッファにセットされた特別図柄変動状態データは、図10のSC02において出力される。これにより、特別図柄表示装置44aの変動表示状態を、2×100=200msec毎に、点灯状態から消灯状態に、消灯状態から点灯状態に切替えることができる。
図15は、SB17の普通図柄表示制御処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。なお、この普通図柄表示制御処理においても、特別図柄表示制御処理と同様に、普通図柄プロセスフラグの値に基づき、普通図柄の状態を表示するためのデータをセットする処理が行なわれる。
まず、ステップSH(以下、単にSHと記す)01においては、現在セットされている普通図柄プロセスフラグの値を読出す処理が行なわれる。SH02において、読出した普通図柄プロセスフラグの値が普通図柄変動処理に対応する値であるか否かを判別する処理が行なわれる。すなわち、普通図柄表示装置63の表示状態が変動表示中であるか否かを判別する処理が行なわれる。
SH02において普通図柄変動処理に対応する値でないと判断されたときには、SH03において図12のSE03の普通図柄通常処理で設定される当りフラグの状態に対応する図柄を確定表示する普通図柄停止表示データを選択する処理が行なわれる。SH04においては、SH03で選択された普通図柄停止表示データを普通図柄用出力バッファにセットする処理を行ない、普通図柄表示制御処理を終了する。ここでSH03およびSH04を具体的に説明すると、たとえば、図12のSE03の普通図柄通常処理で当りフラグがオン状態に設定されているときには、SH03において普通図柄「○」を図柄確定時に表示するための普通図柄停止表示データを選択し、SH04において普通図柄「○」を図柄確定時に表示するために選択された普通図柄停止表示データを普通図柄用出力バッファにセットする処理が行なわれる。なお、普通図柄用出力バッファにセットされた普通図柄停止表示データは、図10のSC03において出力される。これにより、図12のSE03の普通図柄通常処理で設定された当りフラグの状態に対応する図柄を普通図柄表示装置63に表示することができる。
一方、SH02において普通図柄変動処理に対応する値であると判断されたときには、SH05において普通図柄表示装置63の普通図柄「○」または普通図柄「×」を点灯状態に切替えるタイミングを特定するための普通図柄表示更新タイマが「0」であるか否かを判別する処理が行なわれる。
SH05において普通図柄表示更新タイマが「0」であると判断されたときには、SH06において普通図柄表示装置63の変動表示状態を特定するための普通図柄変動状態指定値を変更する処理が行なわれる。すなわち、現在セットされている普通図柄変動状態指定値が普通図柄「○」を点灯状態にする値(たとえば、「0」)のときには、普通図柄「×」を点灯状態にする値(たとえば、「1」)に変更する処理が行なわれる。また、現在セットされている普通図柄変動状態指定値が普通図柄「×」を点灯状態にする値(たとえば、「1」)のときには、普通図柄「○」を点灯状態にする値(たとえば、「0」)に変更する処理が行なわれる。SH07においては、普通図柄更新タイマとして「100」をセットする処理が行なわれ、SH08に移行される。
一方、SH05において普通図柄表示更新タイマが「0」でないと判断されたときには、SH08において普通図柄表示更新タイマを「1」減算する処理が行なわれる。SH09においては、普通図柄変動状態指定値に応じた変動表示状態に普通図柄表示装置63を制御するための普通図柄変動状態データを選択する処理が行なわれる。SH10においては、SH09で選択された普通図柄変動状態データを普通図柄用出力バッファにセットする処理を行ない、普通図柄表示制御処理を終了する。
ここでSH05〜SH10を具体的に説明すると、次のとおりである。SH07において普通図柄表示更新タイマとして「100」がセットされ、普通図柄表示制御処理が行なわれる毎、すなわち2msec毎に、SH08において「1」減算される。そして、SH08で減算された結果、普通図柄表示更新タイマが「0」になったときに、普通図柄変動状態指定値を変更して、点灯状態となる普通図柄を普通図柄「○」から普通図柄「×」にまたは普通図柄「×」から普通図柄「○」に、交互に切替えられる。また、SH09において普通図柄変動状態指定値に応じた変動表示状態にするための普通図柄変動状態データを選択し、SH10において普通図柄変動状態指定値に応じた変動表示状態にするために選択された普通図柄変動状態データを普通図柄用出力バッファにセットする処理が行なわれる。なお、普通図柄用出力バッファにセットされた普通図柄変動状態データは、図10のSC03において出力される。これにより、普通図柄表示装置63の変動表示状態を、2×100=200msec毎に、点灯状態となる普通図柄を普通図柄「○」から普通図柄「×」にまたは普通図柄「×」から普通図柄「○」に、交互に切替えることができる。
図16は、SD02の始動口スイッチ通過処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。ステップSJ(以下、単にSJと記す)01により、保留記憶バッファの始動入賞記憶カウンタの値が上限個数である「4」以上になっているか否かの判断がなされる。始動入賞記憶カウンタは、遊技球が始動入賞したが未だに特別図柄表示装置44aによる変動表示に用いられていないものを保留記憶するカウンタであり、上限個数がたとえば「4」と定められている。この始動入賞記憶カウンタの値(保留記憶数)が「4」に既に達している場合にはそれ以上保留記憶できないために、このサブルーチンが終了するが、「4」に達していない場合には制御がSJ02へ移行し、始動入賞記憶カウンタを「1」加算更新する処理がなされる。
次に、SJ03へ移行し、第1始動口スイッチ56および第2始動口スイッチ60のうちいずれかの入力信号がオン状態となった時点で記憶バッファにラッチされているR1のカウント値(ハード乱数)を読出す処理が行なわれる。また、SJ04においては、特別図柄決定用ランダムカウンタR2からカウント値を読出す処理が行なわれる。SJ05では、加算した始動入賞記憶カウンタの値に対応する記憶エリアに、SJ03およびSJ04で読出されたカウント値を記憶する制御が行なわれる。このように始動入賞記憶カウンタの値が上限個数に達していないときに、既にランダムカウンタR1から抽出したカウント値であって記憶バッファにラッチされているカウント値と、ランダムカウンタR2から抽出したカウント値とを、保留記憶バッファに記憶する処理を行なう。
そして、SJ06において、始動入賞が生じたことを示す始動入賞指定コマンドをセットする処理が行なわれる。これにより、始動入賞指定コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ900に送信される。そして、始動口スイッチ通過処理を終了する。
図17は、SD03の特別図柄通常処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。
まず、ステップSK(以下、単にSKと記す)01においては、始動入賞記憶カウンタの値である保留記憶数が「0」であるか否かを判別する処理が行なわれる。保留記憶バッファの保留記憶数が「0」であれば、リターンする。一方、保留記憶バッファの保留記憶数が「0」でなければ、SK02において、保留記憶バッファに最も先に記憶されている始動入賞記憶カウンタの値「1」に対応するランダムカウンタR1,R2の乱数値を読出す処理が行なわれる。
次に、SK03では、SK02で読出した乱数値を記憶エリアから消去する処理が行なわれる。次に、SK04に移行し、始動入賞記憶カウンタの値を1減算し、かつ、保留記憶バッファに記憶されている乱数値を一つ小さい始動入賞記憶カウンタに対応する領域にシフトする処理が行なわれる。
次に、SK05においては、SK02において読出したカウント値に基づき、遊技状態判定処理を実行する。この遊技状態判定処理では、大当りとするか否かの判定、第1小当りとするか否かの判定、第2小当りとするか否かの判定、および、停止図柄の決定をする処理が行なわれる。遊技状態判定処理においては、後述するように、判定結果を特定するためのフラグがセットされる。SK06においては、判定結果を特定するためのフラグに基づき、特別図柄の変動時間を設定する。本実施の形態においては、たとえば、後述する15R大当りフラグまたは小当りフラグがセットされているときに3〜30秒の範囲内の変動時間が定められた複数種類の変動パターンから一の変動パターンが決定され、15R大当りフラグおよび小当りフラグがセットされていないときに3〜10秒の範囲内の変動時間が定められた複数種類の変動パターンから一の変動パターンが決定される。この実施の形態における複数種類の変動パターンの変動時間のうち、最短変動時間は3秒である。なお、最短変動時間は、変動パターンが1種類の場合には、その1種類の変動パターンの変動時間をいう。SK06においては、決定された変動パターンの変動時間を設定する。SK07においては、決定された変動パターンを特定するための変動パターンコマンドをセットする処理が行なわれる。これにより、変動パターンコマンドが演出制御用マイクロコンピュータ900に送信される。そして、SK08においては、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値に更新する。
図18は、SK05の遊技状態判定処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。まず、ステップSL(以下、単にSLと記す)01においては、図17のSK02において読出したランダムカウンタR1の値が大当り判定値と一致するか否かを判別する処理が行なわれる。SL01において、一致すると判断されたときには、SL02において15R大当りに制御することを示す15R大当りフラグをオン状態にセットする処理が行なわれる。そして、SL03において、15R大当り図柄である「11」,「33」,「55」,「77」から、図17のSK02において読出したランダムカウンタR2の値に基づき特別図柄表示装置44aの変動表示の表示結果として表示する大当り図柄を決定し、今回の変動表示の表示結果として記憶する処理が行なわれる。その後、SL04において、演出制御コマンドとしての15R大当り時コマンドをセットする処理が行なわれる。
一方、SL01において、一致しないと判断されたときには、SL05において、図17のSK02において読出したランダムカウンタR1の値が第1小当り判定値であるか否かを判別する処理が行なわれる。
SL05においてランダムカウンタR1の値が第1小当り判定値と一致すると判断されたときには、SL06において第1小当りに制御することを示す第1小当りフラグをオン状態にセットする処理が行なわれる。そして、SL07において、第1小当り図柄である「22」,「44」から、図17のSK02において読出したランダムカウンタR2の値に基づき特別図柄表示装置44aの変動表示の表示結果として表示する第1小当り図柄を決定し、今回の変動表示の表示結果として記憶する処理が行なわれる。その後、SL08において、演出制御コマンドとしての第1小当り時コマンドをセットする処理が行なわれる。
一方、SL05において一致しないと判断されたときには、SL09において、図17のSK02において読出したランダムカウンタR1の値が第2小当り判定値であるか否かを判別する処理が行なわれる。
SL09においてランダムカウンタR1の値が第2小当り判定値と一致すると判断されたときには、SL10において第2小当りに制御することを示す第2小当りフラグをオン状態にセットする処理が行なわれる。そして、SL11において、第2小当り図柄である「66」,「88」から、図17のSK02において読出したランダムカウンタR2の値に基づき特別図柄表示装置44aの変動表示の表示結果として表示する第2小当り図柄を決定し、今回の変動表示の表示結果として記憶する処理が行なわれる。その後、SL08において、演出制御コマンドとしての第2小当り時コマンドをセットする処理が行なわれる。
一方、SL09において一致しないと判断されたときには、SL13においてはずれ図柄である「00」,「99」から、図17のSK02において読出したランダムカウンタR2の値に基づき特別図柄表示装置44aの変動表示の表示結果として表示するはずれ図柄を決定し、今回の変動表示の表示結果として記憶する処理が行なわれる。その後、SL14において、演出制御コマンドとしてのはずれ時コマンドをセットする処理が行なわれる。
SL04,SL08,SL12,あるいはSL14の後、SL15において、SL03,SL07,SL11,あるいはSL13のいずれかにおいて決定された図柄を予定停止図柄としてセットする処理を行ない、遊技状態判定処理を終了する。
本実施の形態においては、SL01、SL05、およびSL09で説明した大当り判定値、第1小当り判定値、または、第2小当り判定値と一致するか否かを判別する判別処理により、表示結果決定手段が構成されている。遊技状態判定処理では、遊技状態の判定結果を示す演出制御コマンド(15R大当り時コマンド、第1小当り時コマンド、第2小当り時コマンド、はずれ時コマンド)がセットされ、その後送信されることとなる。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ900では、特別図柄の変動表示結果を把握することができる。なお、本実施の形態における表示結果決定手段として、特別図柄の変動表示を開始するときに、遊技状態判定処理を実行する例について説明したが、これに限らず、遊技球が始動入賞したとき、たとえば、図11のSD01でYESと判定され図16のSJ01でNOと判定されたときに、遊技状態判定処理を実行するように構成してもよい。また、SL04、SL08、SL12、およびSL14で説明したコマンドを表示結果指定コマンドといい、SL04、SL08、SL12、およびSL14等の処理により表示結果指定コマンド送信手段が構成されている。
図19は、SD06の特別図柄停止処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。まず、ステップSM(以下、単にSMと記す)01においては、時短フラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。時短フラグは、前述したように、SD10の大当り終了処理によりセットされる。SM01において時短フラグがオン状態にセットされていないと判断されたときにはSM05Aに移行する。一方、SM01において時短フラグがオン状態にセットされていると判断されたときには、SM02において、大当り遊技状態が終了したときに前述のようにセットされる変動回数カウンタから1減算する処理を行ない、SM02Aにおいて時短状態における特別図柄の変動可能回数(残り回数)を示す時短回数指定コマンドをセットする処理を行ない、SM03に移行する。SM03においては、SM02において減算された変動回数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する処理が行なわれる。すなわち、大当り遊技状態が終了してから所定回数(たとえば、100回)変動表示が行なわれたか否かを判別する処理が行なわれる。
SM03において、変動回数カウンタの値が「0」でないと判断されたときには、SM05Aに移行する。一方、変動回数カウンタの値が「0」であると判断されたときには、所定回数変動表示が行なわれているため、SM04において時短フラグをリセットする処理を行ない、SM05において変動回数カウンタをリセットする処理を行ないSM05Aに移行する。SM05Aにおいては、特別図柄の変動表示を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す図柄確定指定コマンドをセットする処理を行ない、SM06に移行する。
SM06においては、図18のSL02においてセットされる15R大当りフラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。SM06において15R大当りフラグがオン状態にセットされていると判断されたときには、SM06Aにおいて大当りの開始を指定する大当り開始指定コマンドをセットするとともに、後述する大入賞口開放前時間タイマの値に初期値として所定時間(所定秒間)に相当する値を設定する処理が行なわれる。SM07において特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理に対応する値に更新する処理が行なわれ、特別図柄停止処理を終了する。これにより、大当り遊技状態に移行させることができる。
一方、SM06において15R大当りフラグがオン状態にセットされていないと判断されたときには、SM08において、図18のSL06においてオン状態にセットされる第1小当りフラグがオン状態にあるか否かを判別する処理が行なわれる。SM08において第1小当りフラグがオン状態であると判断されたときには、SM09において、第1小当りでの開閉片用ソレノイド105の作動を開始させるタイミング(たとえば、特別図柄の変動表示の停止時から2秒後)を示す第1作動開始タイマをセットする処理を行なう。第1作動開始タイマには、第1小当り表示結果が導出表示されてから開閉片用ソレノイド105の作動を開始させるまで待機する時間である第1始動待機時間(たとえば、2秒)がセットされる。そして、SM10において、第1小当りでの開閉片用ソレノイド105の作動を終了させるタイミング(たとえば、特別図柄の変動表示の停止時から5.6秒後)を示す第1作動終了タイマ(たとえば、5.6秒)をセットする処理を行ない、後述するSM14に移行する。これにより、第1小当りによって、第1特別可変入賞球装置66を開放状態に制御することができる。
一方、SM08において第1小当りフラグがオン状態ではないと判断されたときには、SM11において、図18のSL10でオン状態にセットされる第2小当りフラグがオン状態にあるか否かを判別する処理が行なわれる。SM11において第2小当りフラグがオン状態であると判断されたときには、SM12において、第2小当りでの開閉片用ソレノイド105の作動を開始させるタイミング(たとえば、特別図柄の変動表示の停止時から4秒後)を管理するための計時を行なうタイマである第2作動開始タイマをセットする処理を行なう。第2作動開始タイマには、第2小当り表示結果が導出表示されてから開閉片用ソレノイド105の作動を開始させるまで待機する時間である第2始動待機時間(たとえば、4秒)がセットされる。そして、SM13において、第2小当りでの開閉片用ソレノイド105の作動を終了させるタイミング(たとえば、特別図柄の変動表示の停止時から7.6秒後)を管理するための計時をする第2作動終了タイマ(たとえば、7.6秒)をセットする処理を行ない、SM14に移行する。これにより、第2小当りによって、第1特別可変入賞球装置66を開放状態に制御することができる。
SM14では、第1小当りおよび第2小当りのそれぞれになったときにおける振分部材83、貯留板118b、およびモータ127の駆動開始タイミング(たとえば、特別図柄の変動表示の停止時から2.2秒後)を管理するための計時をする振分・貯留開始タイマをセットする処理を行なう。振分・貯留開始タイマにおいては、第1小当り表示結果または第2小当り表示結果が導出表示されてから振分部材83、貯留板118b、およびモータ127の駆動を開始させるまで待機する時間として予め定められた振分・貯留待機時間(たとえば、2.2秒)がセットされる。振分・貯留待機時間は、開閉片用ソレノイド105が動作してから第1特別可変入賞球装置66が開放状態となるまでの時間である第1始動待機時間よりも0.2秒長い時間であるが、第1特別可変入賞球装置66は、この0.2秒の間に、第1特別可変入賞球装置66内に入った遊技球が貯留板118bの位置まで到達しないような内部構造を有している。したがって、第1特別可変入賞球装置66が開放状態となってから貯留板118bが貯留状態になるまでの間に、第1特別可変入賞球装置66内に入った遊技球が貯留板118bに貯留されずに第1特定進入口89に進入することはない。なお、第1特別可変入賞球装置66内に入った遊技球が貯留板118bに達するまでの時間が0.2秒よりも短時間である内部構造を採用するときには、たとえば、貯留板118bの駆動開始タイミングを振分部材83の駆動開始タイミングよりも早いタイミングとなるように設定する。このように、第1小当りおよび第2小当りによって、遊技球を第2領域88に振分けられる第2振分状態に振分部材83を制御するとともに、貯留板118bを貯留状態に制御することができる。そして、SM15において特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放処理に対応する値に更新する処理が行ない、SM15Aにおいて小当りの開始を指定する小当り開始指定コマンドをセットし、特別図柄停止処理を終了する。これにより、第1小当り制御状態または第2小当り制御状態に移行させることができる。
一方、SM11において第2小当りフラグがオン状態でないと判断されたときには、SM16において特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応する値に更新する処理が行なわれ、特別図柄停止処理を終了する。これにより、特別図柄表示装置44aにおいて新たな変動表示を開始可能な状態に制御することができる。
図20および図21は、SD06aの小当り開放処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。
まず、ステップSP(以下、単にSPと記す)01において、その時点でセットされている各種タイマから1を減算する処理が行なわれる。これにより、各種タイマの計時データが更新される。そして、SP02において、開放開始フラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。開放開始フラグは、開閉片用ソレノイド105における2回開き動作による開放が開始されたときにオン状態にセットされるフラグであり、後述するSP07によりセットされる。SP02により開放開始フラグがセットされていると判断したときは、後述するSP09に移行する。
一方、SP02により開放開始フラグがセットされていないと判断したときは、SP03において、第1小当りフラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。第1小当りフラグがセットされていると判断されたときは、第1小当りとすることが決定されたときであり、SP04により、第1作動開始タイマ値が「0」となっているか否かを判別する処理が行なわれる。SP04において第1作動開始タイマ値が「0」となっていないと判断されたときは、まだ第1小当りにおける開閉片用ソレノイド105の作動開始タイミングになっていないので、後述するSP09に移行する。一方、SP04において第1作動開始タイマ値が「0」となっていると判断されたときは、第1小当りにおける開閉片用ソレノイド105の作動開始タイミングになったので、SP06において、開閉片用ソレノイド105を予め定められた駆動パターンで駆動させることにより開口部82を開放する方向に回動させることを2回繰返す開放動作を開始させる処理を行ない、SP07により開放開始フラグをオン状態にセットする。これにより、第1小当りになったときには、第1小当りに対応して予め定められたタイミングで第1特別可変入賞球装置66の開放動作を開始させることができる。
そして、SP08において、演出表示装置44bにおいて第1特別可変入賞球装置66が小当りとなって開放状態となっている旨を示す小当り第1演出画像を表示するための演出制御コマンドとしての小当り第1演出開始コマンドをセットする処理が行なわれた後、後述するSP09に移行する。小当り第1演出開始コマンドがセットされると、その後、小当り第1演出開始コマンドが送信されることとなる。小当り第1演出開始コマンドが送信されると、演出制御用マイクロコンピュータ900は、前述の第1小当り時コマンドと第2小当り時コマンドとのどちらのコマンドを受信しているかに基づいて、第1小当りとなるか第2小当りとなるかを判断する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ900は、第1小当りとなると判断したときは第1小当りにおける開閉片用ソレノイド105の駆動開始時に応じて第1小当り用の小当り第1演出画像を表示させ、第2小当りとなると判断したときは第2小当りにおける開閉片用ソレノイド105の駆動開始時に応じて第2小当り用の小当り第1演出画像を表示させる制御を行なう。このような演出画像が表示されることにより、遊技者に第1小当りと第2小当りとのどちらの小当りが発生したかを明確に認識させることができる。そして、第1小当り用の小当り第1演出画像または第2小当り用の小当り第1演出画像が表示されることにより、変動表示中において後述するような第1小当り予告演出が行なわれたときには、変動表示中において行なわれた第1小当り予告が実現したかどうかを遊技者が明確に認識することができる。
また、SP03により第1小当りフラグがセットされていないと判断されたときは、第2小当りとすることが決定されたときであり、SP05により、第2作動開始タイマ値が「0」となっているか否かを判別する処理が行なわれる。SP05において第2作動開始タイマ値が「0」となっていないと判断されたときは、まだ第2小当りにおける開閉片用ソレノイド105の作動開始タイミングになっていないので、後述するSP09に移行する。一方、SP05において第2作動開始タイマ値が「0」となっていると判断されたときは、第2小当りにおける開閉片用ソレノイド105の作動開始タイミングになったので、SP06において、開閉片用ソレノイド105を予め定められた駆動パターンで駆動させることにより開口部82を開放する方向に回動させることを2回繰返す開放動作を開始させる処理を行ない、SP07により開放開始フラグをオン状態にセットする。これにより、第2小当りになったときには、第2小当りに対応して予め定められたタイミングで第1特別可変入賞球装置66の開放動作を開始させることができる。
そして、SP08において、演出表示装置44bにおいて第1特別可変入賞球装置66が小当りとなって開放状態となっている旨を示す小当り第1演出画像を表示するための演出制御コマンドとしての小当り第1演出開始コマンドをセットする処理が行なわれ、SP09に移行する。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ900の動作により、特別図柄の変動表示の停止時に応じて小当り発生演出時用の小当り第1演出画像演出画像を表示させる制御が行なわれる。
SP09においては、振分・貯留開始フラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。振分・貯留開始フラグは、振分部材83、貯留板118b、およびモータ127の動作が開始されたときにオン状態にセットされるフラグであり、後述するSP13によりセットされる。SP09により振分・貯留開始フラグがセットされていると判断したときは、後述するSP16に移行する。一方、SP09により振分・貯留開始フラグがセットされていないと判断したときは、SP10に移行する。
SP10においては、前述のSM14によりセットされた振分・貯留開始タイマの値が「0」になっているか否かを判別する処理が行なわれる。SP10において振分・貯留開始タイマの値が「0」となっていないと判断されたときは、まだ第1小当りまたは第2小当りにおける振分部材83、貯留板118b、およびモータ127の駆動開始タイミングになっていないので、後述するSP16に移行する。一方、SP10において振分・貯留開始タイマの値が「0」となっていると判断されたときは、第1小当りまたは第2小当りにおける振分部材83、貯留板118b、およびモータ127の駆動開始タイミングに到達しているときであり、SP11に移行する。次に、SP11においては、振分用ソレノイド108の駆動を開始する処理が行なわれる。これにより、振分部材83をパチンコ遊技機1の奥行き方向の手前側から奥側へ移動させる動作が行なわれ、振分部材83の状態が第1の振分状態から第2の振分状態に変化する。そして、SP12においては、貯留用ソレノイド118を駆動し、貯留板118bを貯留状態に制御する処理が行なわれる。さらに、SP12Aにおいては、図4(c)で示した第1パターンでモータ127を駆動し、回転円盤88aを回転状態に制御する処理が行なわれるとともに、モータ127が駆動中であることを特定するためのモータ駆動中フラグをセットする。次に、SP13においては、振分部材83、貯留板118b、およびモータ127の動作が開始されたことに応じて、前述の振分・貯留開始フラグをオン状態にセットする処理が行なわれる。
次に、SP14においては、振分用ソレノイド108の駆動を開始させてから停止させるまでの駆動時間を示すタイマであって、振分用ソレノイド108の駆動を停止させるタイミングを管理するための振分停止タイマをセットする処理が行なわれる。振分部材83の駆動時間は、第1小当り遊技状態において開閉片用ソレノイド105の作動開始時から所定時間経過時までの間に第1特別可変入賞球装置66内に進入した遊技球を振分部材83が第2領域88に振分けることが可能となる時間(0.2秒)に設定されている。また、SP15においては、貯留用ソレノイド118の駆動を開始させてから停止させるまでの駆動時間を示すタイマであって、貯留用ソレノイドの駆動を停止させるタイミングを管理するための貯留解除タイマとして第1の値をセットする処理が行なわれる。第1の値には、第1特別可変入賞球装置66内に進入する遊技球のうち、振分部材83により第2領域88に振分けられることとなるタイミングで第1特別可変入賞球装置66内に進入した遊技球が、第1特別可変入賞球装置66内に進入してから、進入球誘導通路110および振分部材83を介して、第2誘導通路117に振分けられて進入球検出器109により検出されるまでに十分な時間が設定されている。このため、第1特別可変入賞球装置66内に進入した遊技球が、振分部材83により第2誘導通路117に振分けられなかった場合、それに応じて貯留解除タイマの値が「0」になることにより、貯留用ソレノイド118の駆動を停止し、貯留解除状態に制御することができる。
SP15Aにおいては、モータ127の駆動パターンを、第1パターンから図4(d)で示した第2パターンに切り替えるまでの時間を示すパターン切替タイマを設定する。これにより、遊技者にとって有利な第1パターンでモータ127を駆動させた後、遊技者にとって不利な第2パターンに切り替えることができる。
次に、SP16においては、後述する第1大入賞口内玉進入時処理を実行する。そして、SP17において、SP01において減算された振分停止タイマの値が「0」であるか否かを判別する処理が行なわれる。SP17において振分停止タイマの値が「0」ではないと判断されたときには、まだ第1小当りまたは第2小当りにおける振分用ソレノイド108の作動終了タイミングになっていないので、後述するSP19に移行する。一方、SP17において振分停止タイマの値が「0」であると判断されたときには、第1小当りまたは第2小当りにおける振分用ソレノイド108の作動終了タイミングになっているので、SP18において振分用ソレノイド108の駆動を停止し、振分部材83の駆動を停止させる処理が行なわれ、S19に移行する。
次に、SP19においては、SP01において減算された貯留解除タイマの値が「0」であるか否かを判別する処理が行なわれる。SP19において貯留解除タイマの値が「0」ではないと判断されたときには、まだ第1小当りまたは第2小当りにおける貯留用ソレノイド118の作動終了タイミングになっていないので、後述するSP20Aに移行する。一方、SP19において貯留解除タイマの値が「0」であると判断されたときには、第1小当りまたは第2小当りにおける貯留用ソレノイド118の作動終了タイミングになっているので、SP20において貯留用ソレノイド118の駆動を停止し、貯留解除状態に制御する処理が行なわれ、SP20Aに移行する。
次に、SP20Aにおいては、SP01において減算されたパターン切替タイマの値が「0」であるか否かを判別する処理が行なわれる。SP20Aにおいてパターン切替タイマの値が「0」ではないと判断されたときには、まだ切替タイミングになっていないので、後述するSP21に移行する。一方、SP20Aにおいてパターン切替タイマの値が「0」であると判断されたときには、切替タイミングになっているので、SP20Bにおいてモータ127の駆動パターンを第2パターンに切替え、パターン切替コマンドをセットする処理を行ない、SP21に移行する。これにより、遊技者にとって不利な第2パターンに切り替えることができる。また、パターン切替コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ900に送信される。
次に、SP21においては、第1小当りフラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。第1小当りフラグがセットされていると判断されたときは、第1小当りとすることが決定されたときであり、SP22により、第1作動終了タイマ値が「0」となっているか否かを判別する処理が行なわれる。SP22において第1作動終了タイマ値が「0」となっていないと判断されたときは、まだ第1小当りにおける開閉片用ソレノイド105の作動終了タイミングになっていないので、後述するSP26に移行する。一方、SP22において第1作動終了タイマ値が「0」となっていると判断されたときは、第1小当りにおける開閉片用ソレノイド105の作動終了タイミングになったので、SP24において、開閉片用ソレノイド105の駆動を停止させることにより、開口部82の開放動作を終了させる処理が行なわれる。これにより、第1特別可変入賞球装置66において、開放動作を終了させて閉鎖状態に制御することができる。
一方、SP21において第1小当りフラグがセットされていないと判断されたときは、第2小当りとすることが決定されたときであり、SP23により、第2作動終了タイマ値が「0」となっているか否かを判別する処理が行なわれる。SP23において第2作動終了タイマ値が「0」となっていないと判断されたときは、まだ第2小当りにおける開閉片用ソレノイド105の作動終了タイミングになっていないので、後述するSP26に移行する。一方、SP23において第2作動終了タイマ値が「0」となっていると判断されたときは、第2小当りにおける開閉片用ソレノイド105の作動終了タイミングになったので、SP24において、開閉片用ソレノイド105の駆動を停止させることにより、開口部82の開放動作を終了させる処理が行なわれる。これにより、第1特別可変入賞球装置66において、開放動作を終了させて閉鎖状態に制御することができる。そして、SP25により、開口部82の開放動作が終了したことを示す開放終了フラグをオン状態にセットする処理が行なわれ、SP26に移行する。
次に、SP26では、前述の開放終了フラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる(SP26)。開放終了フラグがオン状態にセットされていないと判断したときは、リターンする。一方、開放終了フラグがオン状態にセットされていると判断したときは、開放が終了してから計時が開始される開放終了後タイマの値が、開口部82から遊技球が進入してから第1カウントスイッチ106により検出されるまでに十分な予め定められた時間に相当する所定値以上であるか否かが判断される(SP26a)。開放終了後タイマの値が所定値以上であると判断されたときには、SP27へ移行する。一方、開放終了後タイマの値が所定値以上でないと判断されたときには、開口部82から進入した遊技球が未だ第1カウントスイッチ106により検出されていない場合があるため、開放終了後タイマの値を1加算してリターンする(SP26b)。なお、SP26aおよびSP26bの処理に替えて、次の処理を行なうように構成してもよい。たとえば、第1特別可変入賞球装置66を第1の状態に制御する前のタイミングで、SP26aの判断対象である所定値と第1または第2作動終了タイマの値との合計値を開放終了後タイマとして設定しておき、SP01において1減算するようにする。そして、SP26において開放終了フラグがオン状態にセットされていると判断されたときに、SP01において減算された開放終了後タイマの値が0になったと判断されたときにSP27へ移行するように構成してもよい。
SP27においては、残存玉数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する処理が行なわれる。SP27において残存玉数カウンタの値が「0」ではないと判断されたときには、後述するSP33に移行する。一方、SP27において残存玉数カウンタの値が「0」であると判断されたときには、第1特別可変入賞球装置66内に進入した遊技球数と排出された遊技球数とが一致した場合であるため、SP28において、第1大入賞口内玉進入時処理においてオン状態にセットされるいずれかの種類の大当りフラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。
SP28においていずれかの種類の大当りフラグがオン状態にセットされていると判断されたときには、SP29において、第1大入賞口内玉進入時処理で、カウントされる残存玉数カウンタの値およびセットされている各種タイマをリセットし、かつ、オン状態にセットされる開放開始フラグ、振分・貯留開始フラグ、および、開放終了フラグをそれぞれオフ状態にセットする処理、および演出表示装置44bにおいてセットされている大当りフラグに対応するラウンド数を特定可能な大当り演出画像の表示を開始させるための演出制御コマンドとしての大当り開始指定コマンドをセットする処理が行なわれる。なお、第1特別可変入賞球装置66が第1の状態に制御されているときに遊技球を受け入れなかったときまたは受け入れたがすぐに排出された場合など、振分停止タイマや貯留解除タイマが0になるまでに、SP27において残存玉数が0であると判断される可能性がある。このような場合であっても、前述の振分停止タイマおよび振分解除タイマのようなソレノイドの駆動に関連するタイマがリセットされると、そのタイマに対応するソレノイドの駆動を終了することができる。
さらに、SP29においては、前述したモータ停止フラグをセットするとともに、大入賞口開放前時間タイマの値に初期値として所定時間(所定秒間)に相当する値を設定する処理が行なわれる。ここで、大入賞口開放前時間タイマは、大当り遊技状態における各ラウンドが開始される前において、第2大入賞口を閉状態から開放状態とするまでの時間を計測するためのタイマである。この大入賞口開放前時間タイマにより計測される時間は、1R目においては、大当り遊技状態となってラウンドが開始するまでの待ち時間となり、2R目以降においては、ラウンド間のインターバル時間となる。大入賞口開放前時間タイマのタイマ値は、初期値として所定時間(所定秒間)に相当する値に設定されており、大当り開放前処理が実行されるごとに減算更新されていく。
そして、SP30においては、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理に対応する値に更新する処理が行なわれ、リターンする。これにより、大当りフラグの種類に対応したラウンド数の大当り遊技制御に移行させることができる。
一方、SP28において大当りフラグがオン状態にセットされていないと判断されたときには、SP31において、カウントされる残存玉数カウンタの値およびセットされている各種タイマをリセットし、かつ、オン状態にセットされる開放開始フラグ、振分・貯留開始フラグ、および、開放終了フラグをそれぞれオフ状態にセットする処理、および演出表示装置44bにおいて行なわれていた演出を終了させるための演出終了コマンドをセットする処理が行なわれる。なお、前述の振分停止タイマおよび振分解除タイマのようなソレノイドの駆動に関連するタイマがリセットされると、タイマに対応するソレノイドの駆動を終了する。さらに、SP31においては、前述したモータ停止フラグをセットする処理が行なわれる。なお、モータ停止フラグがセットされた場合、図11のSD21〜SD24で説明したように、第2パターンでの駆動が継続されて初期状態になったときにモータ127が停止される。そして、SP32においては、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応する値に更新する処理が行なわれ、リターンする。
また、前述のSP27において残存玉数の値が「0」でないと判断されたときには、第1特別可変入賞球装置内に遊技球が残存していると判断し、SP33において、遊技を停止させるまでの期間を示す遊技停止タイマの値が「0」であるか否かを判別する処理が行なわれる。この遊技停止タイマは、後述するSR03において所定値にセットされ、SP01により減算更新される。SP33において「0」でないと判断されたときにはリターンする。このように、SP27により残存玉数が0であると判断されるまで、SP27からSP33を経てリターンし、SP30,SP32による特別図柄プロセスフラグの更新が行なわれない。これにより、SP27により残存玉数が0であると判断されるまで遊技が停止することとなる。
一方、SP33において遊技停止タイマの値が「0」であると判断されたときには、SP34において排出異常コマンドをセットする処理が行なわれ、SP35において異常状態である旨を報知する異常報知処理が繰返し行なわれる。これにより、遊技を停止することができ、異常状態を発生させて行なわれる不正行為を防止することができる。SP35の異常報知処理においては、上部装飾ユニット22を全点灯させることにより異常を報知するものでもよく、演出表示装置44bにおいて異常を表示するものであってもよい。
なお、SP35の異常報知処理は、排出球検出器122により遊技球が検出されるまで、繰返し行なわれる。異常報知処理中に排出球検出器122により遊技球が検出されると、残存玉数カウントを1減算した後、残存玉数が0になっているか否かの判定処理を行ない、0になっていると判定されたときにSP28〜SP32と同様の処理を行なってもよい。なお、SP35の異常報知処理は、電源基板97からの電力供給停止時、すなわち電源断されるまで、繰返し行なわれるように構成してもよい。電源断されたときには、前述したバックアップRAM領域のデータ保護処理が行なわれるように構成する。そして、クリアスイッチ97aを押圧操作しながら、電源基板97からの電力供給を再開させるために電源を入れると、前述したように図8のSA6でYESと判断されて、SA10でRAMの記憶バッファをクリアする処理が行なわれ、異常状態がクリア(解除)されるように構成する。
図22は、SP16の第1大入賞口内玉進入時処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。
まず、ステップSR(以下、単にSRと記す)01により、第1カウントスイッチ106からの検出信号が入力されてオン状態となったか否かを判別する処理が行なわれる。SR01において第1カウントスイッチ106からの検出信号が入力されていないと判断されたときには、SR04に移行する。一方、SR01において第1カウントスイッチ106からの検出信号が入力されてオン状態となっていると判断されたときには、SR02において、第1特別可変入賞球装置66内に残存する玉数を示す残存玉数カウンタの値を1加算する処理が行なわれる。そして、SR02aにおいて、第1カウントスイッチ106により遊技球が検出されたことにより第1特別可変入賞球装置66に遊技球が進入したことを示す進入コマンドをセットする処理が行なわれる。そして、SR03において、遊技を停止させるまでの期間を示す遊技停止タイマをセットする処理が行なわれ、その後、SR04に移行する。
SR04においては、進入球検出器109からの検出信号が入力されてオン状態となったか否かを判別する処理が行なわれる。SR04において検出信号が入力されていないと判断されたときには、SR07に移行する。一方、SR04において検出信号が入力されてオン状態となっていると判断されたときには、SR05において、演出表示装置44bにおいて遊技球が第2領域88に進入した旨を示す演出画像としての小当り第2演出画像を表示させるための演出制御コマンドとしての小当り第2演出開始コマンドをセットする処理が行なわれる。小当り第2演出開始コマンドがセットされると、その後、小当り第2演出開始コマンドが送信されることとなる。小当り第2演出開始コマンドが送信されると、演出制御用マイクロコンピュータ900は、演出表示装置44bにおいて小当り第2演出画像を表示させる制御を行なう。
そして、SR06において、貯留解除タイマとして第2の値をセットする処理が行なわれ、SR07に移行する。第2の値には、第1特別可変入賞球装置66内に進入した遊技球が進入球検出器109により検出されてから、第2領域88に設けられている第2特定進入口91に進入し第2特定球検出器121bにより検出されるまでに十分な時間が設定されている。このため、進入球検出器109により検出された遊技球が第2特定進入口91に入賞したか否かを判断できるタイミングまで、貯留用ソレノイド118を駆動し、貯留状態を維持することができる。
SR07においては、第2特定球検出器121bからの検出信号が入力されてオン状態となったか否かを判別する処理が行なわれる。SR07において第2特定球検出器121bからの検出信号が入力されてオン状態となっていると判断されたときには、SR08Aにおいて、第1小当りフラグがセットされているか否かが判断される。第1小当りフラグがセットされていると判断されたときには、図7(c)で説明したように、15R大当りに制御されるため、SR08Bにおいて15R大当りフラグをセットする処理が行なわれ、SR09に移行する。一方、第1小当りフラグがセットされていないと判断されたときには、図7(c)で説明したように、3R大当りに制御されるため、SR08Cにおいて3R大当りフラグをセットする処理が行なわれ、SR09に移行する。なお、SR07において、第2特定球検出器121bからの検出信号が入力されていないと判断されたときには、SR09に移行する。
SR09においては、第1特定球検出器121aからの検出信号が入力されてオン状態となったか否かを判別する処理が行なわれる。SR09において、第1特定球検出器121aからの検出信号が入力されていないと判断されたときには、
SR10において、第1小当りフラグがセットされているか否かが判断される。第1小当りフラグがセットされていると判断されたときには、図7(c)で説明したように、7R大当りに制御されるため、SR11において7R大当りフラグをセットする処理が行なわれ、SR13に移行する。一方、第1小当りフラグがセットされていないと判断されたときには、図7(c)で説明したように、10R大当りに制御されるため、SR12において10R大当りフラグをセットする処理が行なわれ、SR13に移行する。なお、SR09において、第1特定球検出器121aからの検出信号が入力されていないと判断されたときには、SR13に移行する。
なお、SR07で第2特定球検出器121bからの検出信号が入力されてオン状態となっていると判断された後でも、SR09において第1特定球検出器121aからの検出信号が入力されてオン状態となっていると判断される場合がある。このような場合については、図示を省略しているが、先に行なわれたSR07での判断の結果を優先して、大当りフラグをセットさせて、大当りを発生させる制御を行なう。
SR13においては、排出球検出器122からの検出信号が入力されてオン状態となったか否かを判別する処理が行なわれる。SR13において検出信号が入力されてオン状態となっていると判断されたときには、SR14において残存玉数カウンタの値から1減算する処理が行なわれる。そして、SR14aにより遊技球が検出されたことにより第1特別可変入賞球装置66から遊技球が排出されたことを示す排出コマンドをセットする処理が行なわれ、第1大入賞口内玉進入時処理を終了する。一方、SR13において排出球検出器122からの検出信号が入力されていないと判断されたときには、第1大入賞口内玉進入時処理を終了する。
図23は、SD07の大当り開放前処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。
まず、ステップSV(以下、単にSVと記す)01により、大入賞口開放前時間タイマの値が「1」減算更新される。次に、SV02においては、大入賞口開放前時間タイマの値が0になっているか否かが判断される。SV02で大入賞口開放前時間タイマの値が0になっていないと判断されたときは、大入賞口開放前時間が経過していないので、リターンする。一方、SV02で大入賞口開放前時間タイマの値が0になっていると判断された場合は、SV03により、大入賞口開放前時間が経過したので、次回の大入賞口開放前時間の計測に備えるために、大入賞口開放前時間タイマのタイマ値が、前述した初期値に初期化される。次のラウンド間または次の大当り遊技状態の開始時において、SV02で初期化された大入賞口開放前時間タイマが用いられることとなる。
次に、SV04により、大当り遊技状態におけるラウンド数、すなわち、大入賞口の開放回数値を計数する開放回数カウンタの値が「1」加算更新される。これにより、大当り遊技状態においてラウンドが進行していくと、このSV04により、開放回数値が加算更新されていく。
次に、SV07により、第2特別可変入賞球装置48を開放動作させることにより、大入賞口を開放させる処理が行なわれる。そして、SV08により、大入賞口の開放時間を計測するタイマである大入賞口開放時間タイマのタイマ値をセットし、大入賞口開放時タイマを計時動作状態とする。そして、SV09において特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放中処理に対応する値に更新する処理が行なわれ、リターンする。
このような大当り開放前処理においては、大当り遊技状態における各ラウンドで開放する可変入賞球装置と、その開放時間とが選択されて設定される。
図24は、SD08の大当り開放中処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。
まず、ステップSW(以下、単にSWと記す)01により、特定領域である第3特定進入口を遊技球が通過したことが検出されたか否かが判断される。具体的に、SW01では、第3特定球検出器51により遊技球が通過したことが検出されたかどうかが判断される。ここでは、図示を省略するが、大当り開放中処理では、大当り開放前処理から大当り開放中処理に移行したときの初回の実行時(第1ループ時)において、SW01を実行する前に、大当り遊技状態中のラウンド表示(実行中のラウンド数を示す表示)を行なうことを指定する演出制御コマンドであるラウンド表示コマンドと、大当り中演出画像を表示することを指定する演出制御コマンドである大当り中演出コマンドとを送信するための処理(コマンドをセットする処理)が行なわれる。これにより、これらの演出制御コマンドがSB10により出力される。SW01により特定領域を通過していないと判断された場合は、後述するSW05に進む。一方、SW01により特定領域を通過したことが検出されたと判断された場合は、SW02により特定領域通過フラグがオン状態にセットされる。
次に、SW04においては、Vシャッター用ソレノイド50によりVシャッターを閉動作させ、遊技球が第3特定進入口を通過しないようにされ、SW05に進む。
SW05では、大入賞口に遊技球が入賞したか否かが判断される。SW05により入賞していないと判断されたときは、後述するSW07に進む。一方、SW05により入賞したと判断されたときは、SW06により、現在のラウンドで大入賞口に遊技球が入賞した数としての大入賞口入賞個数値を計数する大入賞口入賞個数カウンタの値が「1」加算更新される。これにより、大入賞口に遊技球が入賞するごとに、SW06により大入賞口入賞個数値が加算更新されていく。SW06の後、SW07に進む。
SW07では、前述の大入賞口入賞個数値が所定値(10個)となっているか否かが判断される。SW07により所定値となっていないと判断されたときは、SW08により、SV08でセットされた大入賞口開放時間タイマの値が「1」減算更新され、後述するSW10に進む。一方、SW07により所定値となっていると判断されたときは、SW09により、SV08によりセットされた大入賞口開放時間タイマの値が「0」にリセットされ、後述するSW10に進む。これにより、大入賞口入賞個数値が所定値(10個)となったときには、大入賞口開放時間タイマが強制的にタイムアップ状態(タイマの値が「0」で計時が終了した状態)に制御される。
SW10では、SV08によりセットされた大入賞口開放時間タイマの値が「0」になってタイムアップしたか否かが判断される。大入賞口入賞個数値が所定値(10個)となっているか否かが判断される。SW10により「0」になっていないと判断されたときは、リターンする。一方、SW10により「0」になっていると判断されたときは、SW11において、第2特別可変入賞球装置48の大入賞口を閉鎖させる処理が行なわれる。
次に、SW13においては、Vシャッター用ソレノイド50によりVシャッターを開動作させ、遊技球が第3特定進入口を通過可能なようにしてSW13Aに進む。SW13Aにおいては、後述する有効時間タイマの値に初期値として所定時間(所定秒間)に相当する値を設定する処理が行なわれる。SW14においては、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放後処理に対応する値に更新する処理が行なわれ、リターンする。
図25は、SD09の大当り開放後処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。
まず、ステップSX(以下、単にSXと記す)01により、特定領域を遊技球が通過したか否かが、前述したSW01と同様の処理により判断される。SX01により特定領域を通過していないと判断された場合は、後述するSX03に進む。一方、SX01により特定領域(特定進入口)を通過したことが検出されたと判断された場合は、SX02により特定領域通過フラグがオン状態にセットされる。これにより、開放されていた大入賞口が閉鎖された後であっても、後述する有効時間タイマ値が0になるまでは、特定球検出器により遊技球が通過したことが検出されたことに応じて、特定領域通過フラグがオン状態となる。
次に、SX03により、大入賞口が閉鎖された後にラウンドを継続させるか否かを決定するまでの時間(大入賞口閉鎖後も特定領域での遊技球の通過検出が有効である時間であり、以下、有効時間という)を計測するためのタイマである有効時間タイマの値が1減算される。これにより、特別図柄プロセスが大当り開放後処理である間は、所定周期(たとえば、2ms)ごとに、有効時間タイマが所定の初期値からダウンカウントされることとなるので、このような有効時間を計測することができる。有効時間は、第2特別可変入賞球装置48内に遊技球が入ったときから特定領域を通過するときまでの経過時間に所定時間の余裕時間を加えた時間に設定されている。これにより、大当り遊技状態でのラウンドにおいて、大入賞口が閉鎖された時点でも遊技球がまだ特定領域を通過していない状況において、大入賞口の閉鎖直前に内部に入った遊技球が特定領域を通過したときにおいて、その遊技球による特定領域の通過が検出されたことに基づいて、大当り遊技状態の継続条件が成立することとなる。
次に、SX04により、特定領域有効時間タイマの値が0になっている否かが判断される。SX04により0になっていないと判断された場合は、リターンする。一方、SX04により0になっていると判断された場合は、SX05により、前述の大入賞口開放回数値が最大値(上限回数)となっているか否かが判断される。最大値である上限回数は、図18のSL02、図22のSR08B、SR08C、SR11、SR12のうちいずれかでセットされたフラグにより特定される。SX05により最大値となっていないと判断されたときは、SX06により、前述の特定領域通過フラグがオン状態にセットされているか否かが判断される。つまり、SX06では、遊技球が第3特定進入口を通過したか否かが判断される。
SX06により特定領域通過フラグがオン状態にセットされていると判断された場合は、SX07により、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理に対応する値に更新する処理が行なわれ、後述するSX10に進む。これにより、大入賞口開放回数値が最大値となっておらず、特定領域通過フラグがオン状態にセットされているときには、大当り開放後処理の終了後、大当り開放前処理に戻って次のラウンドでの大入賞口の開放が行なわれる。このように、大当り遊技状態の最終ラウンドよりも前のラウンドにおいては、第3特定進入口を遊技球が通過したことが大当り遊技状態の継続条件となる。ここでは、図示を省略したが、SX07により特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理に対応する値に更新する処理が行なわれる前には、大当り遊技状態中のラウンドが継続することを示す表示であるラウンド継続表示を指定する演出制御コマンドであるラウンド継続表示コマンドを送信するための処理(コマンドをセットする処理)が行なわれる。これにより、このような演出制御コマンドがSB10により出力される。
一方、SX05により最大値となっていると判断されたときと、SX06により特定領域通過フラグがオン状態にセットされていないと判断されたときとにおいては、SX08により、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。これにより、大入賞口開放回数値が最大値となっているときと、特定領域通過フラグがオン状態にセットされていないときとにおいては、大当り開放後処理の終了後、特別図柄通常処理に進むので、大当り遊技状態が終了する。SX08の後、SX09により大入賞口開放回数値が0にリセットされ、SX10に進む。なお、図示を省略するが、SX9においては、大当りフラグもリセットされる。
SX10では、有効時間が経過したので、次回の有効時間の計測に備えるために、有効時間タイマのタイマ値が、前述した初期値に初期化される。そして、SX11により、前述の大入賞口入賞個数値が0にリセットされる。次に、SX12により、前述の特定領域通過フラグがオフ状態にリセットされ、リターンする。
図26および図27は、SB04の異常入賞報知処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。異常入賞報知処理において、CPU112は、異常報知禁止フラグがセットされているか否か確認する(ステップS581)。異常報知禁止フラグは、遊技機への電力供給が開始されたときに実行されるメイン処理でセットされている(図8におけるSA44参照)。異常報知禁止フラグがセットされていない場合には、ステップS585に移行する。異常報知禁止フラグがセットされている場合には、SA45で設定された禁止期間タイマの値を−1する(ステップS582)。そして、禁止期間タイマの値が0になったら、すなわち禁止期間タイマがタイムアウトしたら、異常報知禁止フラグをリセットする(ステップS583,S584)。
次いで、特別図柄プロセスフラグの値が4以上であるか、すなわちSD07〜SD10のいずれかに対応する値以上であるか否か確認する(ステップS585)。特別図柄プロセスフラグの値が4以上である状態は、大当り遊技中である状態である。そのような状態であれば、大入賞口に遊技球が入賞する可能性があるので、大入賞口への異常入賞が生じたことの確認を行なわない。すなわち、特別図柄プロセスフラグの値が4以上であれば、ステップS586〜S589の処理を実行することなく、ステップS591に移行する。
特別図柄プロセスフラグの値が4未満(大当り遊技が行なわれていない状態)であれば、CPU112は、スイッチオンバッファの内容をレジスタにロードする(ステップS586)。そして、ロードしたスイッチオンバッファの内容と第3カウントスイッチ入力ビット判定値との論理積をとる(ステップS587)。スイッチオンバッファの内容が01(H)であったとき、すなわち第3カウントスイッチ52がオンしているときには、論理積の演算結果は01(H)になる。第3カウントスイッチ52がオンしていないときには、論理積の演算結果は、0(00(H))になる。
論理積の演算結果が0でない場合には、第2大入賞口への異常入賞が生じたと判定し、演出制御基板90に、第1異常入賞報知指定コマンドを送信する制御を行なう(ステップS588,S589)。論理積の演算結果が0である場合には、ステップS591に移行する。
ステップS591では、CPU112は、特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否か確認する(ステップS591)。特別図柄プロセスフラグの値が3である場合には、S605に移行する。
不正行為を受けたりスイッチからの検出信号にノイズが乗ったりしない限り、特別図柄プロセスフラグの値が3でないとき、すなわちSD06aに対応する値でないときに、第1特別可変入賞球装置66に遊技球が進入したことを示す検出信号が第1カウントスイッチ106および排出球検出器122から出力されることはない。そこで、CPU112は、特別図柄プロセスフラグの値が3でない場合に、第1カウントスイッチ106および排出球検出器122から検出信号が出力されたと判定すると第1特別可変入賞球装置66について異常入賞が発生したとみなす。
具体的には、CPU112は、スイッチオンバッファの内容をレジスタにロードする(ステップS592)。そして、ロードしたスイッチオンバッファの内容と第1カウントスイッチ入力ビット判定値との論理積をとり(ステップS593)、論理積の演算結果が0でない場合には、第1特別可変入賞球装置66への異常入賞が生じたと判定し、演出制御基板90に、第2異常入賞報知指定コマンドを送信する制御を行なう(ステップS594,S595)。
また、スイッチオンバッファの内容をロードし(ステップS596)、ロードしたスイッチオンバッファの内容と排出球検出器入力ビット判定値との論理積をとり(ステップS597)、論理積の演算結果が0でない場合には、第1特別可変入賞球装置66への異常入賞が生じたと判定し、演出制御基板90に、第2異常入賞報知指定コマンドを送信する制御を行なう(ステップS598,S599)。論理積の演算結果が0である場合には、ステップS605に移行する。
なお、この実施の形態では、前述したように、第1特別可変入賞球装置66を閉鎖状態に制御した場合であっても、図21のSP27において残存玉数が「0」になるまで小当り開放処理が実行されるため(SP27等参照)、第1特別可変入賞球装置66が閉鎖状態となる直前に第1特別可変入賞球装置66内に進入した遊技球による入賞を誤って異常入賞と判定する事態は生じない。
ステップS605では、CPU112は、普通図柄プロセスフラグの値が3であるか、すなわちSE06に対応する値であるか否か確認する。普通図柄プロセスフラグの値が3である状態は、普通可変入賞球装置58が開閉動作している状態である。そのような状態では、始動口58aに遊技球が入賞する可能性がある。そこで、普通図柄プロセスフラグの値が3である場合には、始動口58aへの異常入賞の確認処理を行なわずに異常入賞報知処理を終了する。
普通図柄プロセスフラグの値が3でない状態は、普通可変入賞球装置58が開閉動作していない状態である。すなわち、閉鎖し続けている状態である。そのような状態において始動口58aに遊技球への入賞は異常入賞である可能性がある。従って、普通図柄プロセスフラグの値が3でない場合には、始動口58aへの異常入賞が生じていないか否かの確認処理を行なう(ステップS606〜S609)。
ステップS606では、CPU112は、スイッチオンバッファの内容をレジスタにロードする。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、ロードしたスイッチオンバッファの内容と始動口58aへの入賞を検出する第2始動口スイッチ入力ビット判定値との論理積をとる(ステップS607)。スイッチオンバッファの内容が10(H)であったとき、すなわち第2始動口スイッチ60がオンしているときには、論理積の演算結果は10(H)になる。第2始動口スイッチ60がオンしていないときには、論理積の演算結果は、0(00(H))になる。
論理積の演算結果が0でない場合には(ステップS608のN)、普通可変入賞球装置58が開閉状態以外の状態(常時閉鎖している状態)であるにもかかわらず、始動口58aに遊技球が入賞したことを示す検出信号が第2始動口スイッチ60から入力されたことになる。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、始動口58aへの異常入賞が生じたと判定し、演出制御基板90に、始動入賞異常報知指定コマンドを送信する制御を行なう(ステップS609)。
以上のような処理によって、大当り遊技が行なわれていない状態において第3カウントスイッチ52がオンした場合には、第1異常入賞報知指定コマンドが送信される。また、小当り遊技が行なわれていない状態において第1カウントスイッチ106または排出球検出器122がオンした場合には、第2異常入賞報知指定コマンドが送信される。さらに、普通可変入賞球装置58が開閉動作してない状態において第2始動口スイッチ60がオンした場合には、始動入賞異常報知指定コマンドが送信される。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図28は、演出制御基板90に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ900が実行するメイン処理を説明するためのフローチャートである。演出制御用マイクロコンピュータ900は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(たとえば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行なうための初期化処理を行なう(ステップS701)。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ900は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行なうループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用マイクロコンピュータ900は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用マイクロコンピュータ900は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用マイクロコンピュータ900は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を実行する(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ900は、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置44bの表示制御を実行する。また、所定の乱数(たとえば、停止図柄を決定するための乱数)を生成するためのカウンタのカウンタ値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS706)。さらに、演出表示装置44b等の演出装置を用いて報知を行なう報知制御処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702に移行する。
図29は、主基板120の遊技制御用マイクロコンピュータ99から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ99から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンドであるのか解析する。
図30〜図32は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板120から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用マイクロコンピュータ900は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用マイクロコンピュータ900は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ900は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用マイクロコンピュータ900は、その変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。なお、変動パターンコマンドを受信したときには、演出表示装置44bの表示画面における保留記憶数表示領域に表示される保留記憶数を1減らすように、演出表示装置44bの表示状態を変更する制御を行なう。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが図18のSL04、SL08、SL12、およびSL14のうちいずれかでセットされて送信される表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用マイクロコンピュータ900は、その表示結果指定コマンドを、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。そして、表示結果指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS619)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用マイクロコンピュータ900は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンドであれば(ステップS623)、演出制御用マイクロコンピュータ900は、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。受信した演出制御コマンドが小当り開始指定コマンドであれば(ステップS625)、演出制御用マイクロコンピュータ900は、小当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。
受信した演出制御コマンドが、小当り第1演出開始コマンドまたは小当り第2演出開始コマンドであれば(ステップS625A)、演出制御用マイクロコンピュータ900は、対応する小当り演出フラグをセットする(ステップS625B)。なお、小当り第1演出フラグがセットされた場合には、発生した小当りの種類に対応した演出画像が演出表示装置44bの表示画面に表示される。たとえば、第1小当りに対応する演出としては、たとえば「がんばれ!」といったメッセージが表示されるものや、キャラクタA(図示省略)を出現させるとともに「第1小当り発生!」といったメッセージが表示されるものであってもよい。また、第2小当りに対応する演出としては、たとえば「おちついて!」といったメッセージが表示されるものや、キャラクタB(図示省略)を出現させるとともに「第2小当り発生!」といったメッセージが表示されるものであってもよい。また、小当り第2演出フラグがセットされた場合には、たとえば「やったね大チャンス!!」といったメッセージが表示されるものや、キャラクタC(図示省略)を出現させるとともに「穴は二つに絞られたぞ!!」といったメッセージが演出表示装置44bの表示画面に表示される。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ900は、このような演出を、遊技制御用マイクロコンピュータ99から送信される小当り第1演出開始コマンドまたは小当り第2演出開始コマンドに基づいて実行するための制御を行なう例について説明した。しかし、これに限るものではない。たとえば、第1特別可変入賞球装置66内には、第1領域85に誘導される遊技球を検出する検出器が設けられており、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、当該検出器により遊技球が検出されたときに、第1領域進入コマンドをセットして、演出制御用マイクロコンピュータ900に送信するように構成してもよい。そして、演出制御用マイクロコンピュータ900は、前述した表示結果指定コマンドに基づく大当り判定および小当り判定の結果と、前述した小当り第2演出開始コマンドまたは第1領域進入コマンドに基づく第1特別可変入賞球装置66内に進入した遊技球が誘導された領域とに基づき、演出内容を選択して実行するように構成してもよい。
受信した演出制御コマンドが始動入賞指定コマンドであれば(ステップS627)、演出表示装置44bの表示画面における保留記憶数表示領域に表示される保留記憶数を1増やすように、演出表示装置44bの表示状態を変更する制御を行なう(ステップS628)。また、受信した演出制御コマンドが時短回数指定コマンドであれば(ステップS629)、演出表示装置44bの表示画面における時短回数表示領域に表示される時短回数を変更する制御を行なう(ステップS630)。
受信した演出制御コマンドが初期化指定コマンドであれば(ステップS631)、演出制御用マイクロコンピュータ900は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置44bに表示する制御を行なう(ステップS632A)。初期画面には、あらかじめ決められている演出図柄の初期表示が含まれる。また、初期報知フラグをセットし(ステップS632B)、期間タイマに、初期報知期間値に相当する値を設定する(ステップS632C)。初期報知期間は、初期化指定コマンドの受信に応じて初期化報知を行なっている期間である。演出制御用マイクロコンピュータ900は、初期報知期間が経過すると、初期化報知を終了させる。なお、初期報知期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ99がステップS45の処理で設定する禁止期間と同じである。よって、初期化報知が行なわれているときに、異常報知指定コマンド(第1異常報知指定コマンドまたは第2異常報知指定コマンド)を受信することはない。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(ステップS633)、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行なう(ステップS634)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンドであれば(ステップS641)、演出制御用マイクロコンピュータ900は、大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS642)。受信した演出制御コマンドが演出終了コマンドであれば(ステップS643)、演出制御用マイクロコンピュータ900は、演出終了コマンド受信フラグをセットする(ステップS644)。
受信した演出制御コマンドが第1異常入賞報知指定コマンドであれば(ステップS645)、演出制御用マイクロコンピュータ900は、第1異常入賞報知指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS646)。受信した演出制御コマンドが第2異常入賞報知指定コマンドであれば(ステップS647)、第2異常入賞報知指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS648)。受信した演出制御コマンドが始動入賞異常報知指定コマンドであれば(ステップS651)、始動入賞異常報知指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS652)。
受信した演出制御コマンドがSP34でセットされる排出異常コマンドであれば(ステップS653)、演出制御用マイクロコンピュータ900は、排出異常コマンド受信フラグをセットする(ステップS654)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用マイクロコンピュータ900は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS663)。たとえば、進入コマンドを受信したときには、所定時間(第1特別可変入賞球装置66内に進入した遊技球が排出されるのに要する充分な時間)にわたり、進入コマンド受信フラグをセットする。進入コマンド受信フラグがセットされた場合には、たとえば「どきどき」といったメッセージが演出表示装置44bの表示画面に表示されるものであってもよい。また、第1位置センサ検出コマンドを受信したときには、後述する図45の報知制御処理等において、第1位置センサからの検出信号を入力したと判断される。また、第2位置センサ検出コマンドを受信したときには、後述する図45の報知制御処理等において、第2位置センサからの検出信号を入力したと判断される。そして、ステップS611に移行する。
図33は、演出表示装置44bの表示画面の例を示す説明図である。図33に示す例では、表示画面には、飾り図柄表示領域9a、演出領域9b、保留記憶数表示領域9cおよび時短回数表示領域9dがある。なお、飾り図柄表示領域9aは固定的な領域でもよいが、たとえば飾り図柄の変動とともに飾り図柄表示領域9aの位置や大きさを変化させるようにしてもよい。また、演出領域9bは、たとえば飾り図柄の変動中にキャラクタ画像などが表示される領域であるが、他の領域(たとえば、飾り図柄表示領域9a)と重複するようにしてもよい。また、保留記憶数表示領域9cには、たとえば、保留記憶数に応じた数の表示がなされ、時短回数表示領域9dには、たとえば、時短状態における特別図柄および飾り図柄の変動可能回数(残り回数)が数値で表示される。
図34は、図28に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用マイクロコンピュータ900は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S808のうちのいずれかの処理を行なう。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ99から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
飾り図柄変動開始処理(ステップS801):飾り図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
飾り図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
飾り図柄変動停止処理(ステップS803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことにもとづいて、飾り図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行なう。そして、大当りとすることに決定されている場合には、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に対応した値に更新する。小当りとすることに決定されている場合には、演出制御プロセスフラグの値を変動終了後演出処理(ステップS805)に対応した値に更新する。また、はずれとすることに決定されている場合には、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置44bに大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
変動終了後演出処理(ステップS805):飾り図柄の変動終了後に、小当りの種類等を報知するための演出を行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値を小当り遊技中処理(ステップS806)に対応した値に更新する。
小当り遊技中処理(ステップS806):小当り遊技中の制御を行なう。たとえば、演出表示装置44bにおいて、小当り遊技に対応した表示演出を行なう。そして、演出終了コマンドを受信した場合には、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。そうでない場合には、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
大当り遊技中処理(ステップS807):大当り遊技中の制御を行なう。たとえば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置44bにおけるラウンド数の表示制御等を行なう。そして、大当り終了指定コマンドを受信した場合には、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS808)に対応した値に更新する。
大当り終了処理(ステップS808):演出表示装置44bにおいて、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図35は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用マイクロコンピュータ900が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用マイクロコンピュータ900は、プロセステーブルに設定されているデータに従って演出表示装置44b等の演出装置(演出用部品)の制御を行なう。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組合せが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、飾り図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様(所定時間毎の態様)を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置44bの表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、変動後演出等を構成する各演出態様(所定時間毎の演出態様)を示すデータ等が記載されている場合もある。プロセスタイマ設定値には、その変動態様または演出態様での演出が行なわれる時間が設定されている。演出制御用マイクロコンピュータ900は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動態様で飾り図柄を表示させたり、表示演出を行なう制御を実行する。プロセスタイマ設定値に設定されている時間とは、遊技状態に応じて切り替わるものである。たとえば、小当り中においては、進入コマンド等を受信することにより、設定時間前の状態に切り替わる。ただし、プロセスタイマ設定値に設定されている時間が経過する前であっても、特定のコマンドを受信したときには実行データによる演出を終了させ、受信したコマンドに対応するプロセステーブルの実行データによる演出に切替える制御を実行してもよい。特定のコマンドとは、たとえば、小当り第1演出開始コマンド、小当り第2演出開始コマンド、進入コマンド等をいう。
また、プロセステーブルはROMに記憶されているが、変動時間に応じた変動パターン毎に、また変動後演出の種類毎にプロセステーブルが用意されている。
図36は、図34に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用マイクロコンピュータ900は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、表示結果指定コマンドに基づき、小当りになるか否かを判定する(ステップS811A)。小当りにならないと判定されたときには、ステップS812に移行する。一方、小当りになると判定されたときには、小当りの種類に対応して多い上限回数が特定される有利特定進入口を特定し(ステップS811B)、変動パターンコマンドから特定される変動時間および小当りの種類に応じて、有利特定進入口を報知するタイミング(変動表示開始からのタイミング)を決定する(ステップS811C)。ステップS811Bにおいては、たとえば、演出制御基板90側のROMに図7(c)で説明した大当り遊技状態におけるラウンド数の上限回数を特定するためのテーブルが記憶されており、当該テーブルを参照して有利特定進入口を特定するように構成してもよい。なお、ステップS811Cにおいてタイミングを決定せずに、予め定められたタイミングで報知するように構成してもよい。また、ステップS811Cにおいてタイミングを決定せずに、変動パターン毎に予め定められたタイミングで報知するように構成してもよい。有利特定進入口を報知するタイミングは、小当りを発生させることが決定されてから、小当りが発生して第1特別可変入賞球装置66を開放状態にする制御が終了するまでのタイミングであればどのようなタイミングであってもよい。ステップS812においては、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする。そして、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。
図37は、図34に示された演出制御プロセス処理における飾り図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。飾り図柄変動開始処理において、演出制御用マイクロコンピュータ900は、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを示すデータを読み出す(ステップS840)。また、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS841)。ステップS841では、受信した表示結果指定コマンドが大当り図柄を示している場合には、左中右が揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を停止図柄として決定する。受信した表示結果指定コマンドが小当り図柄を示している場合には、「345」の飾り図柄の組合せ(小当り図柄)を停止図柄として決定する。なお、小当り図柄となる飾り図柄の組合せは、1種類に限らず、複数種類設けられているもの(たとえば、「123」、「234」、「345」…「678」、「789」等)であってもよい。複数種類設けられている場合には、小当りの種類に応じて予め定められた複数種類の飾り図柄の組合せ(たとえば、第1小当りに対応して「123」、「234」、「345」、「456」が、第2小当りに対応して「567」、「678」、「789」)から一の組合せをランダムに選択するように構成してもよい。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ900は、大当り図柄を決定するときに、たとえば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。そして、表示結果指定コマンド受信フラグをリセットしておく(ステップS842)。
さらに、演出制御用マイクロコンピュータ900は、変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS843)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS844)。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ900は、異常入賞の報知を行なっていることを示す異常報知中フラグ(第1異常報知中フラグ、第2異常報知中フラグ、排出異常報知中フラグ、始動入賞異常報知中フラグ、回転体異常報知中フラグ、磁気異常報知中フラグ、第1振動報知中フラグまたは第2振動異常報知中フラグ)がセットされていないことを条件に、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置44b、演出用部品としての各種ランプ(発光体)および演出用部品としてのスピーカ12a,12b)の制御を実行する(ステップS845A,S845B)。
なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ900は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行なわれるように制御するが、演出制御用マイクロコンピュータ900は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。使用する変動パターンは、たとえば、表示結果指定コマンドおよび変動パターンコマンドから特定される変動パターン決定用テーブルがルックアップされ、該テーブルから特定される複数種類の変動パターンから所定の割合に従ってランダムに選択するように構成してもよい。また、使用する変動パターンは、たとえば、表示結果指定コマンドおよび変動パターンコマンドから特定される一の変動パターンを選択するように構成してもよい。
異常報知中フラグ(第1異常報知中フラグ、第2異常報知中フラグ、排出異常報知中フラグ、回転体異常報知中フラグ、磁気異常報知中フラグ、第1振動報知中フラグまたは第2振動異常報知中フラグ)がセットされている場合には、音番号データ1およびランプ制御実行データ1を除くプロセスデータ1の内容に従って演出装置の制御を実行する(ステップS845A,S845C)。つまり、異常報知中フラグがセットされている場合には、飾り図柄の新たな可変表示が開始される場合に、その可変表示に応じた音演出およびランプ表示が実行されるのではなく、異常報知に応じた音出力およびランプ表示が継続される。
また、ステップS845Cの処理を行なうときに、演出制御用マイクロコンピュータ900は、演出表示装置44bにおけるそのときの表示(異常報知がなされている。)と、飾り図柄の可変表示の表示演出の画像とが、同時に演出表示装置44bにおいて表示されるように制御する。すなわち、異常報知中フラグ(第1異常報知中フラグ、第2異常報知中フラグ、排出異常報知中フラグ、回転体異常報知中フラグ、磁気異常報知中フラグ、第1振動報知中フラグまたは第2振動異常報知中フラグ)がセットされている場合には、飾り図柄の新たな可変表示が開始される場合に、その可変表示に応じた表示演出のみが実行されるのではなく、異常報知に応じた報知も継続される。
そして、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(ステップS846)、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS847)。
図38は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。飾り図柄変動中処理において、演出制御用マイクロコンピュータ900は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS851)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS852)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS853)、プロセスデータの切替を行なう。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS854)。また、異常報知中フラグ(第1異常報知中フラグ、第2異常報知中フラグ、排出異常報知中フラグ、始動入賞異常報知中フラグ、回転体異常報知中フラグ、磁気異常報知中フラグ、第1振動報知中フラグまたは第2振動異常報知中フラグ)がセットされていないことを条件に、ステップS811Cにおいて決定された有利特定進入口を報知するタイミングであるか否かを判定する(ステップS855B)。有利特定進入口を報知するタイミングであると判定されたときには、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データ、およびステップS811Bで特定された有利特定進入口を報知するためのデータにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS855C)。これにより、飾り図柄の可変表示に応じた表示演出に加えて、有利特定進入口を報知する演出が実行される。有利特定進入口を報知する演出としては、第1特定進入口が有利特定進入口の場合には「左をねらえ!」といったメッセージが表示され、第2特定進入口が有利特定進入口の場合には「右をねらえ!」といったメッセージが表示される。一方、有利特定進入口を報知するタイミングでないと判定されたときには、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS855D)。
異常報知中フラグ(第1異常報知中フラグ、第2異常報知中フラグ、排出異常報知中フラグ、回転体異常報知中フラグ、磁気異常報知中フラグ、第1振動報知中フラグまたは第2振動異常報知中フラグ)がセットされている場合には、プロセスデータi(iは2〜nのいずれか)の内容(ただし、音番号データiおよびランプ制御実行データiを除く。)に従って演出装置の制御を実行する(ステップS855A,S855E)。よって、異常報知中フラグがセットされている場合には、飾り図柄の可変表示に応じた音演出およびランプ表示が実行されるのではなく、異常報知に応じた音出力およびランプ表示が継続される。
また、ステップS855Eの処理が行なわれるときに、演出制御用マイクロコンピュータ900は、異常報知中フラグがセットされている場合には、飾り図柄の可変表示に応じた表示演出のみが実行されるのではなく、異常報知に応じた報知も継続される。
また、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS856)、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS858)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(ステップS857)、ステップS858に移行する。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、たとえば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、飾り図柄の変動を終了させることができる。
図39は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。飾り図柄変動停止処理において、演出制御用マイクロコンピュータ900は、確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS861)、確定コマンド受信フラグがセットされている場合には、確定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS862)、決定されている停止図柄を導出表示する制御を行なう(ステップS863)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ99から大当り開始指定コマンドを受信したことを示す大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には(ステップS864)、演出制御用マイクロコンピュータ900は、演出表示装置44bに大当り表示(大当り遊技が開始されることを報知する表示)をさせる(ステップS865)。そして、大当り表示の表示時間を決定するための大当り表示時間タイマを設定し(ステップS866)、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS867)。
なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ900は、図柄確定指定コマンドを受信したことを条件に、飾り図柄の変動(可変表示)を終了させる(ステップS861,S863参照)。しかし、受信した変動パターンコマンドにもとづく変動時間タイマがタイムアウトしたら、図柄確定指定コマンドを受信しなくても、飾り図柄の変動を終了させるように制御してもよい。その場合、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、可変表示の終了を指定する図柄確定指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていない場合には、演出制御用マイクロコンピュータ900は、遊技制御用マイクロコンピュータ99から小当り開始指定コマンドを受信したことを示す小当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS868)。小当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていない場合には、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS869)。一方、小当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ900は、変動終了後演出時間タイマに演出時間(この実施の形態では、第1小当り発生時には図19のSM09でセットされる第1作動開始タイマに相当する2秒、第2小当り発生時には図19のSM12でセットされる第2作動開始タイマに相当する4秒)に相当する値を設定する(ステップS870)。そして、小当りに応じた変動後演出を行なうためのプロセステーブルを選択し(ステップS873A)、ステップS874に移行する。ステップS874では、演出制御用マイクロコンピュータ900は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ900は、異常入賞の報知を行なっていることを示す異常報知中フラグ(第1異常報知中フラグ、第2異常報知中フラグ、排出異常報知中フラグ、回転体異常報知中フラグ、磁気異常報知中フラグ、第1振動報知中フラグまたは第2振動異常報知中フラグ)がセットされていないことを条件に、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、選択したプロセステーブルにおける音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置44b、演出用部品としての各種ランプ(発光体)および演出用部品としてのスピーカ12a,12b)の制御を実行する(ステップS875A,S875B)。具体的には、演出表示装置44bにおいて変動後演出に応じた画像を表示させる。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行なわせるとともに、スピーカ12a,12bからの音声出力を行なわせるために、音声枠ランプ基板92に対して制御信号(ランプ制御実行データ、音番号データ)を出力する。
異常報知中フラグ(第1異常報知中フラグ、第2異常報知中フラグ、排出異常報知中フラグ、回転体異常報知中フラグ、磁気異常報知中フラグ、第1振動報知中フラグまたは第2振動異常報知中フラグ)がセットされている場合には、音番号データ1およびランプ制御実行データ1を除くプロセスデータ1の内容に従って演出装置の制御を実行する(ステップS875A,S875C)。つまり、異常報知中フラグがセットされている場合には、変動後演出が開始される場合に、変動後演出の表示に応じた音演出およびランプ表示が実行されるのではなく、異常入賞の報知に応じた音出力およびランプ表示が継続される。その後、演出制御用マイクロコンピュータ900は、演出制御プロセスフラグの値を変動終了後演出処理(ステップS876)に対応する値に更新する。
図40は、演出制御プロセス処理における変動終了後演出処理(ステップS805)を示すフローチャートである。変動終了後演出処理において、演出制御用マイクロコンピュータ900は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS891)、変動終了後演出時間タイマの値を1減算する(ステップS892)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS893)、プロセスデータの切替を行なう。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS894)。また、異常報知中フラグ(第1異常報知中フラグ、第2異常報知中フラグ、排出異常報知中フラグ、回転体異常報知中フラグ、磁気異常報知中フラグ、第1振動報知中フラグまたは第2振動異常報知中フラグ)がセットされていないことを条件に、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS895A,S895B)。
異常報知中フラグ(第1異常報知中フラグ、第2異常報知中フラグ、排出異常報知中フラグ、回転体異常報知中フラグ、磁気異常報知中フラグ、第1振動報知中フラグまたは第2振動異常報知中フラグ)がセットされている場合には、音番号データ1およびランプ制御実行データ1を除くプロセスデータ1の内容に従って演出装置の制御を実行する(ステップS875A,S8759C)。つまり、異常報知中フラグがセットされている場合には、変動後演出が開始される場合に、変動後演出の表示に応じた音演出およびランプ表示が実行されるのではなく、異常入賞の報知に応じた音出力およびランプ表示が継続される。
変動終了後演出時間タイマがタイムアウトしたら(値が0になったら)、演出制御プロセスフラグの値を小当り遊技中処理(ステップS807)に対応する値に更新する(ステップS897,S900)。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ900は、たとえば、変動終了後演出処理において、演出表示装置44bにおける表示の背景色を変更するようにしてもよい。一例として、第1の変動パターンの変動パターンコマンドを受信している場合には背景色を青色にし、第2の変動パターンの変動パターンコマンドを受信している場合には背景色を黄色にし、第3の変動パターンの変動パターンコマンドを受信している場合には背景色を赤色にする。
小当り遊技中処理においては、進入コマンド受信フラグがセットされたこと、小当り第2演出開始コマンド受信フラグがセットされたことを契機として、種類を切替えて演出を実行するための処理が行なわれる。また、小当り遊技中処理において、演出制御用マイクロコンピュータ900は、遊技制御用マイクロコンピュータ99から演出終了コマンドを受信したことを示す演出終了コマンド受信フラグがセットされた場合には、大当りが発生しなかった旨を報知する演出に切替えて、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応する値に更新する。一方、演出制御用マイクロコンピュータ900は、遊技制御用マイクロコンピュータ99から大当り開始指定コマンドを受信したことを示す大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、大当りが発生した旨を報知する演出に切替えて、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に対応する値に更新する。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、小当り遊技においてV入賞が生じなかったときには演出終了コマンドを送信し、V入賞が生じたときには大当り開始指定コマンドを送信する(図21のSP29参照)。
大当り終了処理において、演出制御用マイクロコンピュータ900は、大当りの終了を報知するための表示を演出表示装置44bに表示させた後、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応する値に更新する。
図41〜図43は、演出表示装置44bに表示される報知画面の例を示す説明図である。図41(A)には、演出制御用マイクロコンピュータ900が、初期化指定コマンドの受信に応じて演出表示装置44bに表示する初期画面の例が示されている。図41(B)には、演出制御用マイクロコンピュータ900が、停電復旧指定コマンドの受信に応じて演出表示装置44bに表示する停電復旧画面の例が示されている。図41(C)には、演出制御用マイクロコンピュータ900が、第1異常入賞報知指定コマンドの受信に応じて演出表示装置44bに表示する第1異常報知画面の例が示され、かつ、飾り図柄の変動が開始されても、第1異常報知画面の表示が継続されることが示されている(図41(C)の右側参照)。図41(D)には、演出制御用マイクロコンピュータ900が、第2異常入賞報知指定コマンドの受信に応じて演出表示装置44bに表示する第2異常報知画面の例が示され、かつ、飾り図柄の変動が開始されても、第2異常報知画面の表示が継続されることが示されている(図41(D)の右側参照)。図41(E)には、演出制御用マイクロコンピュータ900が、演出表示装置44bに表示する排出異常報知画面の例が示され、かつ、飾り図柄の変動が開始されても、排出異常報知画面の表示が継続されることが示されている(図41(E)の右側参照)。
図42には、演出制御用マイクロコンピュータ900が、始動入賞異常報知指定コマンドの受信に応じて演出表示装置44bに表示する始動入賞異常報知画面の例が示され、かつ、飾り図柄の変動が開始されても、始動入賞異常報知画面の表示が継続されることが示されている(図42の右側参照)。
図43(A)には、演出制御用マイクロコンピュータ900が、演出表示装置44bに表示する振動異常報知画面の例が示され、かつ、飾り図柄の変動が開始されても、振動異常報知画面の表示が継続されることが示されている(図43(A)の右側参照)。図43(B)には、演出制御用マイクロコンピュータ900が、演出表示装置44bに表示する回転体異常報知画面の例が示され、かつ、飾り図柄の変動が開始されても、回転体異常報知画面の表示が継続されることが示されている(図43(B)の右側参照)。図43(C)には、演出制御用マイクロコンピュータ900が、演出表示装置44bに表示する磁気異常報知画面の例が示され、かつ、飾り図柄の変動が開始されても、磁気異常報知画面の表示が継続されることが示されている(図43(C)の右側参照)。
次に、ステップS707の報知制御プロセス処理について説明する。まず、報知制御プロセス処理において実行される各種エラー報知の態様について説明する。図44は、報知制御プロセス処理において実行される各種エラー報知の態様の例を示す説明図である。図44に示すように、この実施の形態では、回転体異常報知、磁気異常報知、第1異常入賞報知、第2異常入賞報知、振動異常報知(第1態様)、振動異常報知(第2態様)、排出異常報知および始動入賞異常報知の優先順位に従って、各異常報知が実行される。
回転体異常報知は、回転体異常検出にもとづいて開始され3分間継続される。回転体異常報知を行なう場合、演出表示装置44bに「12V短絡エラー」などの文字列が表示される。また、スピーカ12a,12bから所定の電波不正警告音が出力されるとともに、各種装飾LED・ランプが点滅表示される。磁気異常報知は、第1〜第3磁気センサ195a〜195cからの検出信号に基づき、異常磁気が検出されたことにもとづいて開始され5分間継続される。磁気異常報知を行なう場合、演出表示装置44bに「異常な磁気を感知しました」などの文字列が表示される。また、スピーカ12a,12bから所定の電波不正警告音が出力されるとともに、各種装飾LED・ランプが点滅表示される。
第1異常入賞報知は、第1異常入賞報知指定コマンドを受信したことにもとづいて開始され5分間継続される。第1異常入賞報知を行なう場合、演出表示装置44bに「不正入賞エラー1」などの文字列が表示される。また、スピーカ12a,12bから所定の電波不正警告音が出力されるとともに、各種装飾LED・ランプが点滅表示される。第2異常入賞報知は、第2異常入賞報知指定コマンドを受信したことにもとづいて開始され5分間継続される。第2異常入賞報知を行なう場合、演出表示装置44bに「不正入賞エラー2」などの文字列が表示される。また、スピーカ12a,12bから所定の電波不正警告音が出力されるとともに、各種装飾LED・ランプが点滅表示される。
振動異常報知(第1態様)は、第1特別可変入賞球装置66内に遊技球がある時(入賞時)に振動センサ96aが振動を検出したことにもとづいて開始される。振動異常報知(第1態様)を行なう場合、演出表示装置44bに「台を叩かないでください」などの文字列が表示される。また、スピーカ12a,12bから所定のエラー警告音が出力されるとともに、各種装飾LED・ランプが点滅表示される。なお、報知開始後、所定のエラー音は15秒間継続され、振動異常報知画面の表示およびランプの点滅表示は5分間継続される。振動異常報知(第2態様)は、第1特別可変入賞球装置66内に遊技球がない時に振動センサ96aが振動を検出したことにもとづいて開始され10秒間継続される。振動異常報知(第2態様)を行なう場合、各種装飾LED・ランプが点灯表示される。
排出異常報知は、遊技球の排出異常を検出したことにもとづいて開始され遊技球が排出口85A,85Bを通過するまで継続される。排出異常報知を行なう場合、演出表示装置44bに「役物内を点検してください」などの文字列が表示される。また、スピーカ12a,12bから所定のエラー警告音が出力されるとともに、各種装飾LED・ランプが点灯表示される。始動入賞異常報知は、始動入賞異常報知指定コマンドを受信したことにもとづいて開始され10秒間継続される。始動入賞異常報知を行なう場合、演出表示装置44bに「電動チューリップ入賞エラーが起きました」などの文字列が表示される。また、スピーカ12a,12bから所定のエラー警告音が出力されるとともに、各種装飾LED・ランプが点灯表示される。
図45〜図48は、ステップS707の報知制御処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。報知制御処理において、演出制御用マイクロコンピュータ900は、初期報知フラグがセットされているか否か確認する(ステップS901)。初期報知フラグは、遊技制御用マイクロコンピュータ99から初期化指定コマンドを受信した場合にセットされている(図31におけるステップS632B参照)。初期報知フラグがセットされていない場合には、ステップS906に移行する。初期報知フラグがセットされている場合には、ステップS632Cで設定された期間タイマの値を−1する(ステップS902)。そして、期間タイマの値が0になったら、すなわち初期報知期間が経過したら、初期報知フラグをリセットする(ステップS903,S904)。
さらに、演出制御用マイクロコンピュータ900は、演出表示装置44bにおいて初期画面または停電復旧画面を消去させるための指令をVDPに出力する(ステップS905)。VDPは、指令に応じて、演出表示装置44bから初期画面または停電復旧画面を消去する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ900は、第1位置センサ196aからの検出信号を入力したことを示す第1位置通過フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS906)。セットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ900は、第1位置センサ196aから検出信号を入力しているか否か、すなわち第1位置センサ検出コマンドを受信したか否かを確認する(ステップS907)。検出信号を入力していなければ、そのまま後述するステップS9221に移行する。検出信号を入力していれば、第2位置センサ196bから検出信号を入力しているか否か、すなわち第2位置センサ検出コマンドを受信したか否かを確認する(ステップS912)。検出信号を入力していれば、ステップS907およびS912でともに検出信号を入力したという、第1位置センサ196aおよび第2位置センサ196bが同時に回転円盤88aの突起部88cを検出したということである。しかし、図4(b)に示すように、第1位置センサ196aが突起部88cを検出して突起部88cが所定の角度分(180度)回転してからでなければ第2位置センサ196bが突起部88cを検出することはありえない。よって、第1位置センサ196aおよび第2位置センサ196bが同時に回転円盤88aの突起部88cを検出した場合には、回転円盤88aに異常が発生した(たとえば、電波などを用いた不正行為が行なわれた)と判断して、後述するステップS908へ移行する。
第2位置センサ196bから検出信号を入力していなければ、第2パターンによりモータ127が駆動中であるか否かが判断される(S912A)。第2パターンにより駆動中であるか否かは、図21のSP20でセットされ送信されるパターン切替コマンドを受信してから、図11のSD24でセットされ送信されるモータ停止コマンドを受信するまでの期間であるか否かにより判断される。第2パターンにより駆動中でないと判断されたときには、ステップS9221へ移行する。一方、第2パターンにより駆動中であると判断されたときには、第1位置通過フラグをセットする(ステップS913)とともに、第1位置センサ196aから検出信号を入力してからの経過時間を示す第1位置通過後時間計測タイマに所定値(たとえば第2パターンで駆動されているときに180度回転に要する時間に相当する値)をセットする(ステップS914)。
ステップS906で第1位置通過フラグがセットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ900は、第2位置センサ196bから検出信号を入力したか否かを確認する(ステップS915)。検出信号を入力していれば、第1位置通過フラグをリセットし(ステップS916)、ステップS9221に移行する。検出信号を入力していなければ、第1位置通過後時間計測タイマを1減算する(ステップS917)とともに、第1位置通過後時間計測タイマがタイムアウトしたか否かを判定する(ステップS918)。タイムアウトしていなければ、そのままステップS9221に移行する。タイムアウトしていれば、第1位置通過フラグをリセットし(ステップS919)、後述するステップS908へ移行する。すなわち、図4(b)に示すように、第1位置センサ196aが突起部88cを検出してから所定時間(たとえば第2パターンで駆動されているときに180度回転に要する時間)以内に第2位置センサ196bからの検出信号が入力されなければならない。よって、所定時間を経過しても検出信号を入力できなかった場合には、回転円盤88aに異常が発生した(たとえば、電波などを用いた不正行為が行なわれた)と判断して、回転体異常を報知する。
ステップS908においては、演出表示装置44bにおいてそのときに表示されている画面に対して、回転体異常報知画面を重畳表示する指令をVDPに出力する。VDPは、指令に応じて、演出表示装置44bに回転体異常報知画面を重畳表示する(図43(B)参照)。
さらに、演出制御用マイクロコンピュータ900は、回転体異常の報知に応じた音出力を示す音データおよびランプ表示を示すランプ制御データを音声枠ランプ基板92に出力する(ステップS909)。音声枠ランプ基板92に搭載されている音声合成用IC(図示省略)は、入力された音データに対応したデータを音声データROM(図示省略)から読み出し、読み出したデータに従って音声信号をスピーカ12a,12b側に出力する。よって、以後、回転体異常の報知に応じた音出力(電波不正警告音の出力)が行なわれるとともに、回転体異常の報知に応じたランプ表示が行なわれる。そして、演出制御用マイクロコンピュータ900は、回転体異常報知を行なっていることを示す回転体異常報知中フラグをセットする(ステップS911)。
ステップS9221においては、第1〜第3磁気センサ195a〜195cのうちいずれかから検出信号が入力されているか否かを判定する。第1〜第3磁気センサ195a〜195cから検出信号が入力されている場合には、ステップS9217に移行する。ステップS9217においては、演出表示装置44bにおいて、そのときに表示されている画面に対して、磁気異常報知画面を重畳表示する指令をVDPに出力する。VDPは、指令に応じて、演出表示装置44bに磁気異常報知画面を重畳表示する(図43(C)参照)。
さらに、演出制御用マイクロコンピュータ900は、磁気異常の報知に応じた音出力を示す音データおよびランプ表示を示すランプ制御データを音声枠ランプ基板92に出力する(ステップS9218)。音声枠ランプ基板92に搭載されている音声合成用IC(図示省略)は、入力された音データに対応したデータを音声データROM(図示省略)から読み出し、読み出したデータに従って音声信号をスピーカ12a,12b側に出力する。よって、以後、磁気異常の報知に応じた音出力(電波不正警告音の出力)が行なわれるとともに、磁気異常の報知に応じたランプ表示が行なわれる。そして、演出制御用マイクロコンピュータ900は、磁気異常報知を行なっていることを示す磁気異常報知中フラグをセットする(ステップS9220)。
一方、第1〜第3磁気センサ195a〜195cから検出信号が入力されていない場合には、ステップS921に移行する。ステップS921においては、演出制御用マイクロコンピュータ900は、第1異常入賞報知指定コマンドを受信したことを示す第1異常入賞報知指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS921)。セットされていなければ、ステップS926に移行する。第1異常入賞報知指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、第1異常入賞報知指定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS922)、演出表示装置44bにおいて、そのときに表示されている画面に対して、第1異常報知画面を重畳表示する指令をVDPに出力する(ステップS923)。VDPは、指令に応じて、演出表示装置44bに第1異常報知画面を重畳表示する(図41(C)参照)。
さらに、演出制御用マイクロコンピュータ900は、異常入賞の報知に応じた音出力を示す音データおよびランプ表示を示すランプ制御データを音声枠ランプ基板92に出力する(ステップS924)。音声枠ランプ基板92に搭載されている音声合成用IC(図示省略)は、入力された音データに対応したデータを音声データROM(図示省略)から読み出し、読み出したデータに従って音声信号をスピーカ12a,12b側に出力する。よって、以後、異常入賞の報知に応じた音出力(電波不正警告音の出力)が行なわれるとともに、異常入賞の報知に応じたランプ表示が行なわれる。そして、演出制御用マイクロコンピュータ900は、異常報知を行なっていることを示す第1異常報知中フラグをセットする(ステップS926)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ900は、第2異常入賞報知指定コマンドを受信したことを示す第2異常入賞報知指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS927)。セットされていなければ、ステップS933に移行する。第2異常入賞報知指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、第2異常入賞報知指定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS928)、演出表示装置44bにおいて、そのときに表示されている画面に対して、第2異常報知画面を重畳表示する指令をVDPに出力する(ステップS929)。VDPは、指令に応じて、演出表示装置44bに第2異常報知画面を重畳表示する(図41(D)参照)。
さらに、演出制御用マイクロコンピュータ900は、異常入賞の報知に応じた音出力を示す音データおよびランプ表示を示すランプ制御データを音声枠ランプ基板92に出力する(ステップS930)。音声枠ランプ基板92に搭載されている音声合成用IC(図示省略)は、入力された音データに対応したデータを音声データROM(図示省略)から読み出し、読み出したデータに従って音声信号をスピーカ12a,12b側に出力する。よって、以後、異常入賞の報知に応じた音出力(電波不正警告音の出力)が行なわれるとともに、異常入賞の報知に応じたランプ表示が行なわれる。そして、演出制御用マイクロコンピュータ900は、異常報知を行なっていることを示す第2異常報知中フラグをセットする(ステップS932)。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ900は、大入賞口への異常入賞が発生したときの異常報知(ステップS923〜S924の処理による異常報知)と、第1特別可変入賞球装置66に関する異常入賞が発生したときの異常報知(ステップS929〜S930の処理による異常報知)とを区別可能に異常報知を行なう(図41参照)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ900は、振動センサ96aから検出信号を入力したか否かを確認する(ステップS933)。検出信号を入力していなければ、ステップS943Aに移行する。検出信号を入力していれば、進入コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS934)。これにより、第1特別可変入賞球装置66内に遊技球が進入している可能性を判定することができる。進入コマンド受信フラグがセットされていない場合には、後述するステップS941に移行する。一方、進入コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出表示装置44bにおいて、そのときに表示されている画面に対して、振動異常報知画面を重畳表示する指令をVDPに出力する(ステップS935)。VDPは、指令に応じて、演出表示装置44bに振動異常報知画面を重畳表示する(図43(A)参照)。
さらに、演出制御用マイクロコンピュータ900は、振動異常の報知に応じた音出力を示す音データおよびランプ表示を示すランプ制御データを音声枠ランプ基板92に出力する(ステップS936)。音声枠ランプ基板92に搭載されている音声合成用IC(図示省略)は、入力された音データに対応したデータを音声データROM(図示省略)から読み出し、読み出したデータに従って音声信号をスピーカ12a,12b側に出力する。よって、以後、振動異常の報知に応じた音出力(エラー警告音の出力)が行なわれるとともに、振動異常の報知に応じたランプ表示が行なわれる。そして、演出制御用マイクロコンピュータ900は、振動異常報知(第1態様)を行なっていることを示す第1振動異常報知中フラグをセットする(ステップS938)。
ステップS941において、演出制御用マイクロコンピュータ900は、振動異常の報知に応じたランプ表示を示すランプ制御データを音声枠ランプ基板92に出力する。よって、以後、振動異常の報知に応じたランプ表示が行なわれる。そして、演出制御用マイクロコンピュータ900は、振動異常報知(第2態様)を行なっていることを示す第2振動異常報知中フラグをセットする(ステップS942)。
ステップS943Aでは、演出制御用マイクロコンピュータ900は、排出異常コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。排出異常コマンド受信フラグがセットされているときには、ステップS945へ移行される。一方、排出異常コマンド受信フラグがセットされていないときには、ステップS949へ移行される。
ステップS945においては、演出制御用マイクロコンピュータ900は、演出表示装置44bにおいて、そのときに表示されている画面に対して、排出異常報知画面を重畳表示する指令をVDPに出力する。VDPは、指令に応じて、演出表示装置44bに排出異常報知画面を重畳表示する(図41(E)参照)。
さらに、演出制御用マイクロコンピュータ900は、排出異常の報知に応じた音出力を示す音データおよびランプ表示を示すランプ制御データを音声枠ランプ基板92に出力する(ステップS946)。音声枠ランプ基板92に搭載されている音声合成用IC(図示省略)は、入力された音データに対応したデータを音声データROM(図示省略)から読み出し、読み出したデータに従って音声信号をスピーカ12a,12b側に出力する。よって、以後、排出異常の報知に応じた音出力(エラー警告音の出力)が行なわれるとともに、排出異常の報知に応じたランプ表示が行なわれる。そして、演出制御用マイクロコンピュータ900は、排出異常報知を行なっていることを示す排出異常報知中フラグをセットする(ステップS948)。
以上のような制御によって、排出異常コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ900は、排出異常が生じたと判定して異常報知を行なう。
ステップS949においては、演出制御用マイクロコンピュータ900は、始動入賞異常報知指定コマンドを受信したことを示す始動入賞異常報知指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS949)。セットされていなければ、後述するステップS961の処理に移行する。始動入賞異常報知指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、始動入賞異常報知指定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS950)、演出表示装置44bにおいて、そのときに表示されている画面に対して、始動入賞異常報知画面を重畳表示する指令をVDPに出力する(ステップS951)。VDPは、指令に応じて、演出表示装置44bに始動入賞異常報知画面を重畳表示する(図42参照)。
さらに、演出制御用マイクロコンピュータ900は、始動入賞異常の報知に応じた音出力を示す音データおよびランプ表示を示すランプ制御データを音声枠ランプ基板92に出力する(ステップS952)。音声枠ランプ基板92に搭載されている音声合成用IC(図示省略)は、入力された音データに対応したデータを音声データROM(図示省略)から読み出し、読み出したデータに従って音声信号をスピーカ12a,12b側に出力する。よって、以後、始動入賞異常の報知に応じた音出力(エラー警告音の出力)が行なわれるとともに、始動入賞異常の報知に応じたランプ表示が行なわれる。そして、演出制御用マイクロコンピュータ900は、始動入賞異常報知を行なっていることを示す始動入賞異常報知中フラグをセットする(ステップS954)。
ステップS961においては、ステップS911、S9220、S926、S932、S938、S942、S948、およびS954のうちいずれかにおいて異常報知中フラグがセットされているか否かに基づき、異常報知中であるか否かを判定する。異常報知中でないと判定されたときには、報知制御処理を終了する。
一方、異常報知中であると判定されたときには、排出異常であるか否かを判定する(ステップS962)。排出異常でないと判定されたときには、図44で示したエラーの種類に対応したエラー解除条件に応じてセットされる解除タイマがセットされているか否かが判定される(ステップS963)。解除タイマがセットされているときには、ステップS965へ移行する。解除タイマがセットされていないときには、エラーの種類に対応したエラー解除条件であるエラー解除時間相当の解除タイマをセットし(ステップS964)、ステップS965へ移行する。ステップS964では、たとえば、回転体異常に対応したエラー解除条件としての3分に相当する値が解除タイマとしてセットされ、磁気異常に対応したエラー解除条件としての5分に相当する値が解除タイマとしてセットされる。
ステップS965においては、ステップS964においてセットされた解除タイマを減算する。ステップS966においては、ステップS964において減算された結果、解除タイマの値が0になったか否かが判断される。すなわち、エラーが発生してから、エラー解除条件が成立したか否かが判断される。解除タイマの値が0になったと判断されたときには、ステップS967において、エラー解除条件が成立したエラーに対応する異常報知中フラグをクリアし、報知制御処理を終了する。ステップS966において解除タイマの値が0になっていないと判断されたときには、そのまま報知制御処理を終了する。
ステップS962において、排出異常であると判定されたときには、排出球検出器122により遊技球が検出されたか否かが判定される(ステップS968)。すなわち、排出異常のエラー解除条件が成立したか否かが判定される。排出球検出器122により遊技球が検出されたと判定されたときには、排出異常に対応する排出異常報知中フラグをクリアし、報知制御処理を終了する。
なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ900は、遊技制御用マイクロコンピュータ99から第1異常入賞報知指定コマンドと第2異常入賞報知指定コマンドとを受信することによって、第2大入賞口への異常入賞が発生したときの異常報知と、第1特別可変入賞球装置66に関する異常入賞が発生したときの異常報知とを区別可能に異常報知を行なったが、演出制御用マイクロコンピュータ900が異常を区別可能にするコマンド(第1異常入賞報知指定コマンドと第2異常入賞報知指定コマンド)の受信によらず、独自に区別可能な異常報知を行なうようにしてもよい。たとえば、第3カウントスイッチ52により遊技球が検出されたときに、その旨を特定するためのコマンドが遊技制御用マイクロコンピュータ99から演出制御用マイクロコンピュータ900に対して送信されるように構成した場合、このコマンドを図34のS807の大当り遊技中処理が行なわれていないときに受信したときに第1異常入賞が発生したと判断して第1異常入賞報知を行なうように構成してもよい。また、図34のS806の小当り遊技中処理が行なわれていない間に、進入コマンドを受信したときに、第2異常入賞が発生したと判断して第2異常入賞報知を行なうように構成してもよい。
図49〜図51は、演出表示装置44bにおける表示演出、スピーカ12a,12bによる音演出およびランプを用いた表示演出の状況の例を示す説明図である。図49(A)には、演出表示装置44bにおいて飾り図柄の可変表示が行なわれているときの例が示されている。図49(B)には、演出表示装置44bにおいて初期化報知が行なわれている場合の例が示されている。
図49(C)には、演出表示装置44bにおいて異常入賞の報知が行なわれ、スピーカ12a,12bによって異常報知音の出力がなされ、ランプを用いて異常入賞に応じたランプ表示がなされている場合の例が示されている。演出制御用マイクロコンピュータ900は、遊技制御用マイクロコンピュータ99から第1異常入賞報知指定コマンドまたは第2異常入賞報知指定コマンドを受信すると、演出表示装置44bに異常報知画面(第1異常報知画面または第2異常報知画面)を表示する制御を行なうとともに、スピーカ12a,12bから異常報知音を出力させ、ランプを点滅表示させる制御を行なう。また、変動パターンコマンドの受信に応じて飾り図柄の可変表示が開始されても、演出表示装置44bにおける異常報知画面の表示、スピーカ12a,12bからの異常報知音の出力およびランプの点滅表示を継続させる。また、飾り図柄の可変表示が終了しても、演出表示装置44bにおける異常報知画面の表示、スピーカ12a,12bからの異常報知音の出力およびランプの点滅表示を継続させる。
図50(A)には、振動異常報知を第1態様で行なう場合の例が示されている。演出制御用マイクロコンピュータ900は、第1振動異常が発生すると、演出表示装置44bに振動異常報知画面を表示する制御を行なうとともに、スピーカ12a,12bから異常報知音を出力させ、ランプを点滅表示させる制御を行なう。また、変動パターンコマンドの受信に応じて飾り図柄の可変表示が開始されても、演出表示装置44bにおける振動異常報知画面の表示、スピーカ12a,12bからの異常報知音の出力およびランプの点滅表示を継続させる。また、飾り図柄の可変表示が終了しても、演出表示装置44bにおける振動異常報知画面の表示、スピーカ12a,12bからの異常報知音の出力およびランプの点滅表示を継続させる。
図50(B)には、振動異常報知を第2態様で行なう場合の例が示されている。演出制御用マイクロコンピュータ900は、第2振動異常が発生すると、ランプを点灯表示させる制御を行なう。また、変動パターンコマンドの受信に応じて飾り図柄の可変表示が開始されても、ランプの点灯表示を継続させる。また、飾り図柄の可変表示が終了しても、ランプの点灯表示を継続させる。
図50(C)には、回転体異常報知を行なう場合の例が示されている。演出制御用マイクロコンピュータ900は、回転体異常が発生すると、演出表示装置44bに回転体異常報知画面を表示する制御を行なうとともに、スピーカ12a,12bから異常報知音を出力させ、ランプを点滅表示させる制御を行なう。また、変動パターンコマンドの受信に応じて飾り図柄の可変表示が開始されても、演出表示装置44bにおける回転体異常報知画面の表示、スピーカ12a,12bからの異常報知音の出力およびランプの点滅表示を継続させる。また、飾り図柄の可変表示が終了しても、演出表示装置44bにおける回転体異常報知画面の表示、スピーカ12a,12bからの異常報知音の出力およびランプの点滅表示を継続させる。
図51には、磁気異常報知を行なう場合の例が示されている。演出制御用マイクロコンピュータ900は、磁気異常が発生すると、演出表示装置44bに磁気異常報知画面を表示する制御を行なうとともに、スピーカ12a,12bから異常報知音を出力させ、ランプを点滅表示させる制御を行なう。また、変動パターンコマンドの受信に応じて飾り図柄の可変表示が開始されても、演出表示装置44bにおける磁気異常報知画面の表示、スピーカ12a,12bからの異常報知音の出力およびランプの点滅表示を継続させる。また、飾り図柄の可変表示が終了しても、演出表示装置44bにおける磁気異常報知画面の表示、スピーカ12a,12bからの異常報知音の出力およびランプの点滅表示を継続させる。
なお、排出異常や始動入賞異常の報知が行なわれる場合にも、演出表示装置44bに異常報知画面(排出異常報知画面)を表示する制御を行なうとともに、スピーカ12a,12bから異常報知音を出力させ、ランプを点滅表示させる制御を行なう。また、変動パターンコマンドの受信に応じて飾り図柄の可変表示が開始されても、演出表示装置44bにおける異常報知画面の表示、スピーカ12a,12bからの異常報知音の出力およびランプの点灯表示を継続させる。また、飾り図柄の可変表示が終了しても、演出表示装置44bにおける異常報知画面の表示、スピーカ12a,12bからの異常報知音の出力およびランプの点滅表示を継続させる。
図52は、小当りとなる飾り図柄の変動表示が開始してから、当該小当り遊技状態において遊技球が特定進入口に進入して大当りとなるまでに演出表示装置44bにおいて表示される一連の演出画面の例を示す説明図である。ここでは、第1小当りが発生する場合、すなわち第2特定進入口91が有利特定進入口である場合について説明する。
図52(a)は、演出制御用マイクロコンピュータ900が、図38のステップS855Bにおいて有利特定進入口を報知するタイミングであると判定して、ステップS855Cにおいて有利特定進入口を報知する演出が行なわれた場合の表示画面の例が示されている。飾り図柄の変動が行なわれている最中に、画面の下方において「右をねらえ!」といったメッセージが表示されるとともに、右の第2特定進入口91側を示す矢印画像が表示される。なお、第2小当りが発生する場合、すなわち第1特定進入口89が有利特定進入口である場合には、画面の下方において「左をねらえ!」といったメッセージが表示されるとともに、左の第1特定進入口89側を示す矢印画像が表示される。
なお、有利特定進入口を報知するタイミングは、前述したように小当りを発生させることが決定されてから、小当りが発生して第1特別可変入賞球装置66を開放状態にする制御が終了するまでのタイミングであればどのようなタイミングであってもよい。有利特定進入口を報知するタイミングは、変動表示中に限らず、たとえば、小当り開始指定コマンドを受信したとき、小当り第1演出開始コマンドを受信したとき、進入コマンドを受信したとき、小当り第2演出開始コマンドを受信したとき等、どのようなタイミングであってもよい。
なお、有利特定進入口の報知を終了するタイミングは、遊技者が報知されたことを認識できるだけの時間が経過した後ならどのタイミングであってもよい。たとえば、報知開始から所定時間(たとえば2秒)経過後、小当り開始指定コマンドを受信したとき、小当り第1演出開始コマンドを受信したとき、進入コマンドを受信したとき、小当り第2演出開始コマンドを受信したとき、第1特別可変入賞球装置66の開放状態を終了するとき等、いずれのタイミングであってもよい。
図52(b)は、演出制御用マイクロコンピュータ900が、図柄確定指定コマンドを受信して図39のステップS863において停止図柄が導出表示されたときの表示画面の例が示されている。ここでは、飾り図柄の組合せとして「345」が導出表示されて小当りが発生している。
図52(c)は、演出制御用マイクロコンピュータ900が、小当り第1演出開始コマンドを受信して、第1小当りに対応する演出として画面の上方に「がんばれ!」といったメッセージが表示されている。なお、このような演出は、小当り第1演出開始コマンドを受信したときに限らず、小当り開始指定コマンドを受信したときに行なうものであってもよい。
図52(d)は、演出制御用マイクロコンピュータ900が、進入コマンドを受信して、画面の上方に「どきどき」といったメッセージが表示されている。なお、進入コマンドを受信しなかったとき、すなわち第1特別可変入賞球装置66に遊技球が進入しなかったときには、新たな変動表示が開始されるまで図52(c)で示した表示画面が継続して表示される。
図52(e)は、第1特別可変入賞球装置66内に進入した遊技球が第1領域85に誘導されたときに行なわれる表示画面の例が示されている。第1領域85に誘導されたか否かは、たとえば、前述した第1領域進入コマンドを受信したか否かにより判定するように構成してもよい。これにより、第1領域85に遊技球が誘導されたときには、画面の上方に「チャンス」といったメッセージが表示される。
図52(f)は、第1領域85に誘導された遊技球が第1特定進入口89に進入して7R大当りが発生したときの表示画面の例が示されている。7R大当りが発生したときには、画面の上方に「大当り!」といったメッセージを表示するとともに、画面の下方に「7Rだよ」といったメッセージが表示される。なお、図52(f)で示す表示画面は、第1特定進入口89に遊技球が進入したときに表示するものに限らず、大当り開始コマンドを受信したときに表示するものであってもよい。なお、第1特定進入口89に進入した遊技球が第1特定球検出器121aにより検出されたときには、遊技制御用マイクロコンピュータ99から演出制御用マイクロコンピュータ900に第1特定球検出コマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ900は、第1特定球検出コマンドを受信したときに、遊技球が第1特定進入口89に進入したと判断し、図52(f)に示す表示画面を表示する処理を行なう。
図52(g)は、第1特別可変入賞球装置66内に進入した遊技球が第2領域88に誘導されたときに行なわれる表示画面の例が示されている。第2領域88に誘導されたか否かは、たとえば、前述した小当り第2演出開始コマンドを受信したか否かにより判定するように構成してもよい。これにより、第2領域88に遊技球が誘導されたときには、画面の上方に「やったね大チャンス!!」といったメッセージが表示される。
図52(h)は、第2領域88に誘導された遊技球が第2特定進入口91に進入して15R大当りが発生したときの表示画面の例が示されている。15R大当りが発生したときには、画面の上方に「大当り!」といったメッセージを表示するとともに、画面の下方に「15Rだよ」といったメッセージが表示される。なお、第1特定進入口89または第2特定進入口91に遊技球が進入しなかったときには、新たな変動表示が開始されるまで図52(e)または(g)で示した表示画面が継続して表示される。なお、図52(h)で示す表示画面は、第2特定進入口91に遊技球が進入したときに表示するものに限らず、大当り開始コマンドを受信したときに表示するものであってもよい。なお、第2特定進入口91に進入した遊技球が第2特定球検出器121bにより検出されたときには、遊技制御用マイクロコンピュータ99から演出制御用マイクロコンピュータ900に第2特定球検出コマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ900は、第2特定球検出コマンドを受信したときに、遊技球が第2特定進入口91に進入したと判断し、図52(h)に示す表示画面を表示する処理を行なう。
なお、第1領域85および第2領域88のいずれに遊技球が誘導された場合であっても、図52(e)または(g)で説明した演出が行なわれる例について説明した。しかし、これに限らず、第1領域85および第2領域88のうち有利特定進入口が設けられている領域に遊技球が誘導されるまで、図52(d)の演出を継続して行ない、有利特定進入口が設けられている領域に遊技球が誘導されたときに図52(g)と同様の演出を行なうように構成してもよい。
また、小当りが発生し、第1特別可変入賞球装置66内に2球以上の遊技球が進入し、第1領域85および第2領域88のいずれにも遊技球が誘導された場合、先に遊技球が誘導された領域に対応する演出を優先的に行なうものであってもよい。また、図52(e)で示した演出を行なっているときに、有利特定進入口が設けられている領域に遊技球が誘導された場合には、図52(e)の演出から図52(g)の演出に切替えられるように構成してもよい。また、有利特定進入口が設けられている領域に遊技球が誘導されたことにより行なわれる図52(g)の演出が行なわれているときに、有利特定進入口が設けられていない領域に遊技球が誘導された場合には、図52(g)の演出が継続して行なわれる。
また、図52で示した演出は、メッセージが表示されることにより行なわれる演出に限らず、背景画像や所定のキャラクタ画像などを切替えることにより有利特定進入口を示唆したり、大当りとなる確率の高低や確定した大当りのラウンド数を示唆するように構成してもよい。また、図52で示した演出は、演出表示装置44bでの表示による演出に限らず、たとえばスピーカ12a,12bから所定の効果音(「右をねらえ」等)を発生させる音による演出であってもよく、左側の遊技効果ランプ16a、16bまたは右側の遊技効果ランプ17a、17bを点灯・点滅等させる光による演出であってもよい。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 前述した実施の形態においては、変動表示の表示結果は、変動表示開始される毎に、図18の遊技状態判定処理において決定される。また、図22のSR07〜SR12で説明したように、小当りを経て発生する大当り遊技状態におけるラウンドの上限回数は、小当りの種類および特定進入口の種類に応じて特定される。このため、変動表示される毎に、小当りを経て大当り遊技状態が発生することになった場合に特定されるラウンドの上限回数に対する期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 前述した実施の形態においては、図7(c)で説明したように、小当りの種類に応じて、有利特定進入口が異なるように設定されている。このため、上限回数を多い回数となりやすくするには、発生した小当りの種類に応じた有利特定進入口に遊技球を進入させなければならないため、遊技が単調とならず、興趣を向上させることができる。
(3) 前述した実施の形態においては、ステップS811AでYESと判定され小当りが発生する場合に、ステップS811Cで決定されたタイミングで当該小当りに対応する有利特定進入口を報知する演出がステップS855Cで実行され、有利特定進入口を遊技者に把握させることができる。このため、第1特別可変入賞球装置66内に進入した遊技球が有利特定進入口に進入することに対する期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(4) 前述した実施の形態においては、小当り遊技状態において、第2領域88における回転円盤88aを、遊技者にとって有利な第1パターンで回転させた後、第1パターンよりも遊技者にとって不利な第2パターンで回転させることができる。これにより、第2特定進入口91が手前側に移動している状態および第2特定進入口91が奥側に移動している状態に変化するタイミングを同一の小当り遊技状態中において異ならせることができる。このため、第1特別可変入賞球装置66内に進入した遊技球が、第2領域88に誘導された場合に、回転円盤88aがどのパターンで回転しているかに応じて、第2特定進入口91に進入するかに対する期待感を異ならせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、小当りが発生した場合に、モータ127を駆動させて回転円盤88aを回転させるため、常時モータ127を駆動させるものと比較して電力消費を低減することができる。
(5) 前述した実施の形態においては、複数種類の変動パターンの変動時間のうち最短変動時間が、回転円盤88aが1回転するのに要する時間よりも長くなるように設定されている。このため、図21のSP27においてYESと判定された後に次の変動表示が開始された場合であっても、当該変動表示が終了するまでに回転円盤88aを初期状態に戻した状態で駆動停止させることができる。すなわち、次の変動表示において再度小当りとなり第1特別可変入賞球装置66が始動動作状態に制御されたときには、すでに回転円盤88aが初期状態となっており、初期状態からモータ127を駆動させて回転円盤88aを回転させることができる。その結果、小当りが発生したときにモータ127を駆動挿せるための処理を共通化することができる。
(6) 前述した実施の形態においては、図26のステップS591〜S599で説明したように、SD06aの小当り開放処理が行なわれていないときに、第1カウントスイッチ106または排出球検出器122により遊技球が検出されるといった異常が発生したときに、第2異常報知指定コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ900に出力される。そして、図47のステップS927〜S932で説明したように、図41(D)の態様で異常入賞が発生した旨が報知される。その結果、第1特別可変始動入賞装置66を不正に開放状態にさせる行為や、第1カウントスイッチ106または排出球検出器122を不正に検出させる行為を適切に判定して、このような行為が行なわれることを抑止することができる。
(7) 図20のSP15と図22のSR06とに示したように、第1特別可変入賞球装置66内に進入する遊技球のうち、振分部材83により第2領域88に振分けられることとなるタイミングで第1特別可変入賞球装置66内に進入した遊技球が、第1特別可変入賞球装置66内に進入してから進入球検出器109により検出されるまでと、第1特別可変入賞球装置66内に進入した遊技球が進入球検出器109により検出されてから第2特定進入口91へ進入するまでとに分けて、貯留解除タイマをセットする。このため、貯留解除状態に制御するタイミングを容易に特定することができる。また、遊技球が進入球検出器109により検出されなかったときには、第1の値がセットされた貯留解除タイマの値が「0」になったときに、貯留解除状態に制御することができるため、遊技球が第2特定進入口91へ進入する可能性がないときにまで貯留状態が無駄に長い間維持される不都合の発生を未然に防止することができる。
次に、以上に説明した実施の形態の変形例や特徴点を以下に列挙する。
(1−1) 前述した実施の形態においては、大当り遊技状態におけるラウンド中において、第2特別可変入賞球装置48を開放状態に制御する例について説明した。しかし、これに限らず、大当り遊技状態におけるラウンド中において、第1特別可変入賞球装置66を開放状態に制御するように構成してもよい。このように構成した場合、第2特別可変入賞球装置48を設けないように構成してもよい。
また、大当り遊技状態におけるラウンド中において、第1特別可変入賞球装置66および第2特別可変入賞球装置48を開放状態に制御可能に構成してもよい。この場合、所定の事象に応じて、いずれか一方の特別可変入賞球装置を選択して開放状態に制御するように構成してもよい。また、所定の事象に応じて予めラウンド毎に定められている特別可変入賞球装置を選択して開放状態に制御するように構成してもよい(たとえば、1〜5ラウンドまで第2特別可変入賞球装置48を開放状態に制御し、6ラウンド以降について第1特別可変入賞球装置66を開放状態に制御するもの等)。さらに、所定の事象に応じて、ラウンド毎に開放状態に制御する特別可変入賞球装置を選択するように構成してもよい。また、所定の事象に応じて、ラウンド毎に、特別可変入賞球装置を開放状態に制御する開放パターン(開放回数、開放時間などを特定するもの)を異なるように構成してもよい。
所定の事象とは、ア)大当り遊技状態に制御する契機となった特別図柄の組合せが、大当り図柄であったか、小当り図柄であったかによって異なるもの、イ)大当り図柄の種類および小当り図柄の種類によって異なるもの、ウ)大当り遊技状態に制御する契機となった遊技球が進入した特定進入口の種類によって異なるもの、エ)ア〜ウを選択的に組合せた場合に該組合せによって異なるものなどであってもよい。
(1−2) (1−1)のように大当り遊技状態におけるラウンド中において、第1特別可変入賞球装置66を開放状態に制御する場合において、異常入賞を検出するための具体的な制御内容について説明する。
(1−2−1) 大当り遊技状態において第1特別可変入賞球装置66のみが開放状態に制御される場合
特別図柄プロセスフラグの値が3以上である図11のSD06a〜SD10の処理を実行しているとき以外に、図26のステップS592〜S599の処理が実行されるように、図26のステップS591において特別図柄プロセスフラグの値が3以上であるか否か確認するように構成する。この場合、図26のステップS585〜S589の処理を行なわなくてもよい。
そして、小当り遊技中および大当り遊技中に第1特別可変入賞球装置66内に進入した遊技球が排出球検出器122で検出された場合であっても異常入賞と判定されないようにするために、次の処理を行なうように構成する。図11のSD08およびSD09においても、図22のSR04、SR05、SR13、およびSR14と同様の処理を行ない、SD09の処理において図21のSP27と同様の判定処理を行ない、残存玉数が0であると判定されたときに特別図柄プロセスフラグの値を次の処理(SD07またはSD10)に対応した値に更新するように構成してもよい。なお、SP27と同様の判定処理を行なうタイミングは、SD09の処理で行なうものに限らず、SD08またはSD10の処理で行なうように構成してもよい。
(1−2−2) 大当り遊技状態において第1特別可変入賞球装置66が開放状態に制御されるときと第2特別可変入賞球装置48が開放状態に制御されるときとのいずれもが生じる場合であって、大当り図柄や小当り図柄の種類によって1回の大当り遊技状態において開放状態に制御される特別可変入賞球装置としていずれか一方のみが選択される場合
1回の大当り遊技状態において開放状態に制御される特別可変入賞球装置として第1特別可変入賞球装置66が選択された場合には、図11のSD07〜SD10の処理を実行しているとき以外に、図26のステップS592〜S599の処理が実行されるように構成する。この場合、SD07〜SD10の処理を実行しているときでもステップS586〜S589の処理を行なう。また、1回の大当り遊技状態において開放状態に制御される特別可変入賞球装置として第2特別可変入賞球装置48が選択された場合には、図11のSD07〜SD10の処理を実行しているとき以外に、図26のステップS586〜S599の処理が実行されるように構成する。第2特別可変入賞球装置48が選択された場合には、図11のSD07〜SD10の処理を実行しているときであっても、図26のステップS592〜S599の処理が実行されるように構成する。
(1−2−3) 大当り遊技状態において第1特別可変入賞球装置66が開放状態に制御されるときと第2特別可変入賞球装置48が開放状態に制御されるときとのいずれもが生じる場合であって、1回の大当り遊技状態においてラウンド毎に異なる特別可変入賞球装置が開放状態に制御され得る場合
第1特別可変入賞球装置66が開放状態に制御されるラウンドにおいて図11のSD07〜SD09の処理を行なっているとき以外に、図26のステップS592〜S599の処理が実行されるように構成する。また、第2特別可変入賞球装置48が開放状態に制御されるラウンドにおいて図11のSD07〜SD09の処理を行なっているとき以外に、図26のステップS586〜S599の処理が実行されるように構成する。また、第1特別可変入賞球装置66が開放状態に制御されているラウンドであれば、SD07〜SD09の処理を実行しているときにもステップS586〜S589の処理を行なうように構成してもよい。また、第2特別可変入賞球装置48が開放状態に制御されているラウンドであれば、SD07〜SD09の処理を実行しているときにもステップS592〜S599の処理を行なうように構成してもよい。
なお、大当り遊技状態におけるラウンドにおいて第1特別可変入賞球装置66が開放状態に制御されるときには、当該ラウンド中および当該ラウンドが終了してから所定時間(第1特別可変入賞球装置66内に進入した遊技球が第1カウントスイッチ106により検出されるまでに要する十分な時間)が経過する所定期間中のみ、第1カウントスイッチ106により遊技球が検出された場合であっても正常入賞とし、ラウンド中および所定期間中以外の期間において第1カウントスイッチ106により遊技球が検出された場合に異常入賞と判断して異常入賞報知を行なうように構成してもよい。
(2−1) 前述した実施の形態においては、図7(c)を用いて説明したように、大当り遊技状態に制御されるときに特定されるラウンド数の上限回数が、小当りの種類と特定進入口の種類との組合せから、ひとつのラウンド数の上限回数が特定される例について説明した。しかし、これに限らず、小当りの種類と特定進入口の種類との組合せから複数のラウンド数の上限回数から所定の割合に従ってひとつのラウンド数の上限回数を特定するように構成してもよい。たとえば、ランダムカウンタR1〜R3とは別のランダムカウンタを設け、当該ランダムカウンタから抽出された乱数を用いて抽選するように構成してもよい。抽選タイミングは、始動入賞時、変動開始時、第1カウントスイッチ106検出時、第1特定球検出器121a検出時、および第2特定球検出器121b検出時のうちいずれのタイミングであってもよい。乱数抽出タイミングは、抽選タイミング以前ならどのようなタイミングであってもよい。
(2−2) 図53は、変形例として、大当り遊技状態に制御されるときに特定されるラウンド数の上限回数について説明するための図である。図53(a)を参照して、まず、第1小当りが発生した場合に特定される上限回数について説明する。第1特定進入口89に遊技球が進入したときには、10パーセントの割合で15回が、80パーセントの割合で7回が、10パーセントの割合で3回が特定される。第2特定進入口91に遊技球が進入したときには、80パーセントの割合で15回が、20パーセントの割合で7回が特定される。
次に、第2小当りが発生した場合に特定される上限回数について説明する。第1特定進入口89に遊技球が進入したときには、10パーセントの割合で15回が、60パーセントの割合で7回が、30パーセントの割合で3回が特定される。第2特定進入口91に遊技球が進入したときには、50パーセントの割合で7回が、50パーセントの割合で3回が特定される。
このように、上限回数は、小当りの種類と特定進入口の種類との組合せから複数のラウンド数の上限回数から所定の割合に従ってひとつのラウンド数の上限回数が特定される。
また、第1小当りが発生した場合に特定される上限回数は、第1特定進入口89に遊技球が進入したときよりも、第2特定進入口91に遊技球が進入したときの方が多い回数が特定される割合が高くなるように振分率が定められている。よって、第1小当りが発生した場合には、第1特定進入口89よりも第2特定進入口91の方が遊技者にとって有利な特定進入口といえる。また、第2小当りが発生した場合に特定される上限回数は、第2特定進入口91に遊技球が進入したときよりも、第1特定進入口89に遊技球が進入したときの方が多い回数が特定される割合が高くなるように振分率が定められている。よって、第2小当りが発生した場合には、第2特定進入口91よりも第1特定進入口89の方が遊技者にとって有利な特定進入口といえる。これにより、小当りの種類に応じて、遊技者にとって有利な特定進入口を異ならせることができる。このように、小当りの種類に応じて、多い上限回数が特定される割合が高くなるように振分率が定められている点において有利な特定進入口を有利特定進入口という。
(3−1) 前述した実施の形態においては、特別図柄を変動表示する特別図柄表示装置44aをひとつ備えるパチンコ遊技機について説明した。しかし、特別図柄を変動表示する表示装置は、ひとつに限らず、複数備えるパチンコ遊技機であってもよい。また、表示装置を複数備えた場合には、各々に対応させて、特別図柄の変動表示を開始する条件を成立させるための始動口を備えるように構成する。また、表示装置を複数備えた場合には、図9のタイマ割込処理において、複数の表示装置各々に対応させて、SB08と同様の処理を実行するように構成する。また、表示装置を複数備えた場合には、始動口に遊技球が入賞した順番で当該始動口に対応する表示装置において特別図柄の変動表示を行なうように構成してもよく、また、表示装置に優先順位を設けて始動口に遊技球が入賞しており変動表示開始可能な表示装置のうち優先順位に従って優先的に一の表示装置において特別図柄の変動表示を行なうように構成してもよい。なお、SB08と同様の処理を複数の表示装置各々に対応させて複数設けるものに限らず、複数の表示装置各々に対応させて、後述する(3−2)および(3−3)の処理や始動口スイッチ通過処理等の複数の表示装置各々に対応させて行なう必要がある処理のみについて複数の表示装置各々に対応させて行なうように構成し、その他の処理(たとえば、図11のSD03〜SD10の処理)について共通のモジュールを用いて行なうように構成してもよい。
(3−2) (3−1)で説明したように、表示装置を複数備える構成にした場合、小当りの種類、特定進入口の種類、および小当りが表示された表示装置の種類の組合せから、ひとつのラウンド数の上限回数が特定されるように構成してもよい。
図53(b)を参照して、表示装置を2つ備えた(第1表示装置、第2表示装置)場合であって、小当りの種類、特定進入口の種類、および小当りが表示された表示装置の種類の組合せから、ひとつのラウンド数の上限回数を特定する例について説明する。
まず、第1表示装置において、第1小当りが発生した場合の上限回数は、第1特定進入口89に遊技球が進入したときに7回が特定され、第2特定進入口91に遊技球が進入したときに15回が特定される。第1表示装置において、第2小当りが発生した場合の上限回数は、第1特定進入口89に遊技球が進入したときに10回が特定され、第2特定進入口91に遊技球が進入したときに3回が特定される。
また、第2表示装置において、第1小当りが発生した場合の上限回数は、第1特定進入口89に遊技球が進入したときに3回が特定され、第2特定進入口91に遊技球が進入したときに10回が特定される。第2表示装置において、第2小当りが発生した場合の上限回数は、第1特定進入口89に遊技球が進入したときに10回が特定され、第2特定進入口91に遊技球が進入したときに5回が特定される。
このように構成することにより、小当りが発生した表示装置の種類に応じて、ラウンド数の上限回数が変化するため、より一層ランダム性を向上させてラウンドの上限回数に対する期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、このように構成した場合であっても、小当りが発生した表示装置が第1表示装置であるか第2表示装置であるかに関わらず、特定進入口に対して同じ種類の小当りが他の小当りよりも遊技者にとって有利な上限回数が特定されるように設定されているものであってもよく、逆に特定進入口に対して異なる種類の小当りが他の小当りよりも遊技者にとって有利な上限回数が特定されるように設定されているものであってもよい。
また、小当り図柄は、第1表示装置と第2表示装置とで、共通の特別図柄を採用してもよく、また別の特別図柄を採用してもよい。また、小当り図柄は、第1表示装置と第2表示装置とで、共通の飾り図柄を採用してもよく、また別の飾り図柄を採用してもよい。第1表示装置と第2表示装置とで、共通の特別図柄または飾り図柄を採用した場合には、遊技者に小当りの種類を認識させやすくすることができる。一方、第1表示装置と第2表示装置とで、別の特別図柄または飾り図柄を採用した場合には、遊技者に小当りの種類を認識させ難くすることができる。なお、小当り遊技状態中に行なわれる演出についても、同様に、小当りが第1表示装置で発生した場合と第2表示装置で発生さした場合とで、小当りの種類に応じて共通の演出を行なうようにしてもよく、また同じ小当りであっても別の演出を行なうようにしてもよい。
(3−3) (3−1)で説明したように、表示装置を複数備える構成にした場合、小当りの種類、特定進入口の種類、および小当りが表示された表示装置の種類の組合せから、複数のラウンド数の上限回数から所定の割合に従ってひとつのラウンド数の上限回数を特定するように構成してもよい。たとえば、ランダムカウンタR1〜R3とは別のランダムカウンタを設け、当該ランダムカウンタから抽出された乱数を用いて抽選するように構成してもよい。抽選タイミングは、始動入賞時、変動開始時、第1カウントスイッチ106検出時、第1特定球検出器121a検出時、および第2特定球検出器121b検出時のうちいずれのタイミングであってもよい。乱数抽出タイミングは、抽選タイミング以前ならどのようなタイミングであってもよい。なお、ランダムカウンタは、表示装置の種類に関わらず、共通のランダムカウンタが用いられる。なお、ラウンド数の上限回数を特定するための処理は、表示装置の種類に応じて、別のモジュールを用いて行なうように構成してもよい。
図53(c)を参照して、表示装置を2つ備えた(第1表示装置、第2表示装置)場合であって、小当りの種類、特定進入口の種類、および小当りが表示された表示装置の種類の組合せから、複数のラウンド数の上限回数から所定の割合に従ってひとつのラウンド数の上限回数を特定する例について説明する。
まず、第1表示装置において、第1小当りが発生した場合に特定される上限回数について説明する。第1特定進入口89に遊技球が進入したときには、10パーセントの割合で15回が、80パーセントの割合で7回が、10パーセントの割合で3回が特定される。第2特定進入口91に遊技球が進入したときには、80パーセントの割合で15回が、20パーセントの割合で7回が特定される。
次に、第1表示装置において、第2小当りが発生した場合に特定される上限回数について説明する。第1特定進入口89に遊技球が進入したときには、10パーセントの割合で15回が、60パーセントの割合で7回が、30パーセントの割合で3回が特定される。第2特定進入口91に遊技球が進入したときには、50パーセントの割合で7回が、50パーセントの割合で3回が特定される。
次に、第2表示装置において、第1小当りが発生した場合に特定される上限回数について説明する。第1特定進入口89に遊技球が進入したときには、5パーセントの割合で15回が、90パーセントの割合で7回が、5パーセントの割合で3回が特定される。第2特定進入口91に遊技球が進入したときには、70パーセントの割合で15回が、30パーセントの割合で7回が特定される。
次に、第2表示装置において、第2小当りが発生した場合に特定される上限回数について説明する。第1特定進入口89に遊技球が進入したときには、5パーセントの割合で15回が、65パーセントの割合で7回が、30パーセントの割合で3回が特定される。第2特定進入口91に遊技球が進入したときには、60パーセントの割合で7回が、40パーセントの割合で3回が特定される。
このように構成することにより、小当りが発生した表示装置の種類に応じて、ラウンド数の上限回数が変化するため、より一層ランダム性を向上させてラウンドの上限回数に対する期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(4) 前述した実施の形態における第1特別可変入賞球装置66は、進入した遊技球が、第1領域85に誘導された場合に第1特定進入口89および第1通常入賞口94a,94bのうちいずれかに進入し、第2領域88に誘導された場合に第2特定進入口91および第2通常入賞口94cのうちいずれかに進入する例について説明した。すなわち、特定進入口に進入しなかった遊技球が別の特定進入口に進入しない例について説明した。しかし、これに限らず、特定進入口に進入しなかった遊技球が別の特定進入口に進入する可能性があるものであってもよい。たとえば、第1領域85に誘導された遊技球が第1通常入賞口94a,94bに進入した場合であっても、第2領域88に誘導されて第2特定進入口91に進入する可能性があるように形成された可変入賞球装置であってもよい。
(5−1) 前述した実施の形態においては、小当りが発生する場合に、ステップS811Cで決定されたタイミングで当該小当りに対応する有利特定進入口を報知する演出がステップS855Cで実行され、有利特定進入口を遊技者に把握させることができる例について説明した。しかし、有利特定進入口を報知するものに限らず、第1特定進入口に進入した場合のラウンド数の上限回数と、第2特定進入口に進入した場合のラウンド数の上限回数とを報知するように構成してもよい。たとえば、図7(c)を参照して、第1小当りが発生した場合には、「右に入れば15ラウンド! 左に入れば7ラウンドだ!」といったメッセージを表示するように構成してもよい。これにより、報知されたラウンド数の上限回数を比較することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(5−2) (5−1)で説明したように、第1特定進入口に進入した場合のラウンド数の上限回数と、第2特定進入口に進入した場合のラウンド数の上限回数とを報知するように構成する場合には、遊技球が進入することにより特定されるラウンド数の上限回数よりも小さい数を報知可能に構成してもよい。そして、仮に、小さい数を報知した特定進入口に遊技球が進入して大当り遊技状態に制御された場合には、特定進入口に遊技球が進入してから大当りが終了するまでの所定のタイミングで、真のラウンド数の上限回数を報知するように構成してもよい。所定のタイミングとは、報知した小さい数のラウンドが開始されるタイミング、当該ラウンド中のタイミング、当該ラウンドが終了するタイミング等のいずれであってもよい。
たとえば、図7(c)を参照して、第1小当りが発生した場合には、仮に「右に入れば7ラウンド! 左に入れば3ラウンドだ!」といった偽の上限回数を報知する。そして、右の第2特定進入口91に遊技球が進入して大当り遊技状態に制御されたときには、7ラウンド中にラウンド数が増加するか否かの昇格演出を行なった後に、真の上限回数を報知する。また、左の第1特定進入口89に遊技球が進入して大当り遊技状態に制御されたときには、3ラウンド中にラウンド数が増加するか否かの昇格演出を行なった後に、真の上限回数を報知する。これにより、昇格演出が行なわれることにより、遊技者の期待感を向上させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、第1特定進入口に進入した場合のラウンド数の上限回数と、第2特定進入口に進入した場合のラウンド数の上限回数とを報知するように構成する場合には、遊技球が進入することにより特定されるラウンド数の上限回数を報知するか、遊技球が進入することにより特定されるラウンド数の上限回数よりも小さい数を報知するかをランダムに決定してもよい。
(6) 前述した実施の形態においては、演出制御用マイクロコンピュータ900は、受信した時短回数指定コマンドから特定される時短回数を報知する例について説明したが、時短回数指定コマンドに基づくものに限らず、変動パターンコマンドを受信する毎に1減算した回数を時短回数として報知するように構成してもよい。
(7) 前述した実施の形態においては、図36のステップS811Aにおいて小当りが発生すると判定されたときにS811B以降の処理を行なって、所定の報知を行なう例について説明した。しかし、小当りが発生すると判定された場合に限らず、大当りまたははずれとなるときであっても所定の確率で偽演出として所定の報知を行なうように構成してもよい。
(8) 前述した実施の形態において図26で説明した異常入賞報知処理では、論理積演算結果が0でないと1度判定された場合に即座に異常入賞報知指定コマンドが送信され、異常入賞報知が行なわれる例について説明した。しかし、論理積演算結果が0でないと所定回数連続して判定されたときに、異常入賞報知指定コマンドを送信し、異常入賞報知を行なうように構成してもよい。また、前述した実施の形態において、たとえば、各種センサにより異常である旨が1度検出された場合に即座に異常報知が行なわれる例について説明した。しかし、各種センサにより異常である旨が所定回数連続して検出されたときに、異常報知を行なうように構成してもよい。これにより、ノイズの影響により異常入賞報知または異常報知が行なわれることを防止することができる。
(8) 前述した実施の形態においては、第1特定進入口89に進入しようとする遊技球を貯留するための貯留手段として貯留板118bが設けられている例について説明した。これと同様に、第2特定進入口91に進入しようとする遊技球を貯留するための貯留手段を設けてもよい。貯留手段は、小当りが発生したときに、当該小当りに対応する有利特定進入口が貯留しないように、また有利特定進入口と異なる非有利特定進入口が貯留するように駆動制御されるように構成する。そして、第1特別可変入賞球装置66内に進入した遊技球が、有利特定進入口に進入するのに要する充分な時間が経過したときに、貯留を解除するように貯留手段を駆動制御するように構成してもよい。これにより、有利特定進入口に遊技球が進入するよりも前のタイミングで、非有利特定進入口に遊技球が進入することにより、ラウンド数の上限回数が少ない大当り遊技状態に制御されるような不都合の発生を防止することができる。
(9) 前述した実施の形態においては、特別図柄表示装置44aを7セグメントLED表示器で構成しているが、特にこれに限定するものではなく、LCD(Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode Ray Tube)、VFD(Vacuum Fluorescent Display)、EL(Electro Luminescence)、あるいはPDP(Plasma Display Panel)による表示器や、ドラム式またはリール式で構成することも可能である。
(10) 図22のSR03等で示した遊技停止タイマは、次のようにセットするようにしてもよい。第1特別可変入賞球装置66の開閉片81を開放するときに、たとえばSM10またはSM13が実行された後のステップに遊技停止タイマをセットするステップを設け、SM10またはSM13によりセットされた作動終了タイマの値に、第1特別可変入賞球装置66内に進入した遊技球が排出球検出器122により検出されるまでに十分な時間の値を加算した時間に相当するタイマ値を、遊技停止タイマにセットして、遊技停止タイマを動作させてもよい。
(11) 前述した実施の形態においては、第2特別可変入賞球装置48にVシャッターを設けた例を示した。しかし、これに限らず、第2特別可変入賞球装置48については、Vシャッターを設けなくてもよい。また、前述した大当り遊技状態は、第3特定球検出器51によって遊技球が検出されたか否かに関わらず、すなわち継続権が成立したか否かに関わらず、大当りの種類毎に設定されているラウンド回数分、ラウンドを繰返す制御が行なわれるように構成してもよい。
具体的には、SX05においてNOのときは、SX06の判定を行なうことなくSX07へ移行するように構成してもよい。この場合、第3特定球検出器51やSW01〜SW04、SW11、SX01〜SX02の処理も不要となる。
また、前述したように、大当り中に第1特別可変入賞球装置66を開放状態に制御する場合にも、第1特定球検出器121aまたは第2特定球検出器121bによる検出を継続件の成立条件としてもよいし、検出の有無に関わらず決定されたラウンド回数分、ラウンドを繰返す制御が行なわれるように構成してもよい。
(12−1) 前述した実施の形態においては、小当りとして第1小当りと第2小当りとを例にして説明した。しかし、小当りの種類は、2種類のものに限らず、複数種類設けられているものであってもよい。
図54は、変形例として、小当りの種類および大当り遊技状態に制御されるときに特定されるラウンド数の上限回数について説明するための図である。ここでは、特別図柄の組合せとして「22」が停止表示されたときの小当りを第1小当りとし、「44」が停止表示されたときの小当りを第2小当りとし、「66」が停止表示されたときの小当りを第3小当りとし、「88」が停止表示されたときの小当りを第4小当りとする。そして、第1小当りに対応する飾り図柄の組合せを「123」および「234」とし、第2小当りに対応する飾り図柄の組合せを「345」および「456」とし、第3小当りに対応する飾り図柄の組合せを「567」および「678」とし、第4小当りに対応する飾り図柄の組合せを「789」とする。
図54に示すように、第1小当りが発生した場合の上限回数は、第1特定進入口89に遊技球が進入したときに3回が特定され、第2特定進入口91に遊技球が進入したときに7回が特定される。第2小当りが発生した場合の上限回数は、第1特定進入口89に遊技球が進入したときに10回が特定され、第2特定進入口91に遊技球が進入したときに15回が特定される。第3小当りが発生した場合の上限回数は、第1特定進入口89に遊技球が進入したときに7回が特定され、第2特定進入口91に遊技球が進入したときに3回が特定される。第4小当りが発生した場合の上限回数は、第1特定進入口89に遊技球が進入したときに15回が特定され、第2特定進入口91に遊技球が進入したときに10回が特定される。
このように、第1小当りまたは第2小当りが発生した場合に特定される上限回数は、第1特定進入口89に遊技球が進入したときよりも、第2特定進入口91に遊技球が進入したときの方が多い回数が定められている。よって、第1小当りまたは第2小当りが発生した場合には、第1特定進入口89よりも第2特定進入口91の方が遊技者にとって有利な特定進入口といえる。また、第3小当りまたは第4小当りが発生した場合に特定される上限回数は、第2特定進入口91に遊技球が進入したときよりも、第1特定進入口89に遊技球が進入したときの方が多い回数が定められている。よって、第3小当りまたは第4小当りが発生した場合には、第2特定進入口91よりも第1特定進入口89の方が遊技者にとって有利な特定進入口といえる。これにより、小当りの種類に応じて、遊技者にとって有利な特定進入口を異ならせることができる。
(12−2) (12−1)のように構成した場合には、小当りの種類に対応した複数種類の飾り図柄の組合せから一の組合せが決定されて、演出表示装置44bの変動表示の表示結果として停止表示される。なお、小当りの種類に対応した複数種類の飾り図柄の組合せから決定された一の組合せを停止表示させるものに限らず、小当りの種類に対応していないが、ラウンド数の上限回数が小さくかつ有利特定進入口が同じ小当りの種類に対応した複数種類の飾り図柄の組合せから一の組合せを決定して、演出表示装置44bの変動表示の表示結果として停止表示するように構成してもよい。
具体的には、第1小当りと第2小当りとは、有利特定進入口が第2特定進入口91であり、互いに共通している。また、第1小当りから特定されるラウンド数の上限回数は、第2小当りから特定されるラウンド数の上限回数よりも小さく設定されている。よって、第2小当りを発生させる場合には、第1小当りに対応する複数種類の飾り図柄の組合せである「123」または「234」から決定した表示結果を演出表示装置44bの変動表示の表示結果として停止表示するように構成してもよい。
また、第3小当りと第4小当りとは、有利特定進入口が第2特定進入口91であり、互いに共通している。また、第3小当りから特定されるラウンド数の上限回数は、第4小当りから特定されるラウンド数の上限回数よりも小さく設定されている。よって、第4小当りを発生させる場合には、第3小当りに対応する複数種類の飾り図柄の組合せである「567」または「678」から決定した表示結果を演出表示装置44bの変動表示の表示結果として停止表示するように構成してもよい。
そして、小当りの種類に対応していないが、ラウンド数の上限回数が小さくかつ有利特定進入口が同じ小当りの種類に対応した複数種類の飾り図柄の組合せから一の組合せを決定して、演出表示装置44bの変動表示の表示結果として停止表示した後に大当りが発生した場合には、停止表示している表示結果を再変動させて小当りの種類に対応した真の飾り図柄の組合せを停止表示させるように構成してもよい。また、停止表示している表示結果に対応するラウンド数の上限回数を報知して大当り遊技を開始させた後に、特定進入口に遊技球が進入してから大当りが終了するまでの所定のタイミングで、小当りの種類に対応した真のラウンド数の上限回数を報知するように構成してもよい。所定のタイミングとは、報知した小さい数のラウンドが開始されるタイミング、当該ラウンド中のタイミング、当該ラウンドが終了するタイミング等のいずれであってもよい。
なお、小当りの種類と飾り図柄の組合せが対応していない場合、たとえば小当り発生時には、小当りの種類に関わらず、共通の飾り図柄の組合せが停止表示される場合(1種類であってもよく、複数種類から選択するものであってもよい)には、飾り図柄の組合せ以外の演出態様で真のラウンド数の上限回数よりも小さい回数を報知するように構成してもよい。
(13) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 遊技盤に設けられている第1特別可変入賞球装置の拡大斜視図である。 遊技盤に設けられている第1特別可変入賞球装置の拡大斜視図である。 遊技盤に設けられている第1特別可変入賞球装置の拡大斜視図である。 パチンコ遊技機1の背面図である。 主基板と各種制御基板および電気部品との関係を示すブロック図である。 (a)が遊技制御に用いる各種ランダムカウンタを説明するための図であり、(b)がランダムカウンタR1のカウント値のうち、大当り判定値と、第1小当り判定値と、第2小当り判定値とを説明するための図であり、(c)が大当り遊技状態に制御されるときに特定されるラウンド数の上限回数について説明するための図である。 遊技制御用マイクロコンピュータにより実行されるメイン処理のプログラムを説明するためのフローチャートである。 タイマ割込処理のプログラムを説明するためのフローチャートである。 表示制御処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 特別図柄プロセス処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 普通図柄プロセス処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 記憶処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 特別図柄表示制御処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 普通図柄表示制御処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 始動口スイッチ通過処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 特別図柄通常処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 遊技状態判定処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 特別図柄停止処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 小当り開放処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 小当り開放処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 第1大入賞口内玉進入時処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 大当り開放前処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 大当り開放中処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 大当り開放後処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 異常入賞報知処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 異常入賞報知処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 演出制御用マイクロコンピュータが実行するメイン処理のプログラムを説明するためのフローチャートである。 コマンド受信バッファの構成例を示す説明図である。 コマンド解析処理のプログラムを説明するためのフローチャートである。 コマンド解析処理のプログラムを説明するためのフローチャートである。 コマンド解析処理のプログラムを説明するためのフローチャートである。 演出表示装置の表示画面の例を示す説明図である。 演出制御プロセス処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 プロセステーブルの構成例を示す説明図である。 変動パターンコマンド受信待ち処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 飾り図柄変動開始処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 飾り図柄変動中処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 飾り図柄変動停止処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 変動終了後演出処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 演出表示装置に表示される報知画面の例を示す説明図である。 演出表示装置に表示される報知画面の例を示す説明図である。 演出表示装置に表示される報知画面の例を示す説明図である。 報知制御プロセス処理において実行される各種エラー報知の態様の例を示す説明図である。 報知制御処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 報知制御処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 報知制御処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 報知制御処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 演出表示装置における表示演出およびスピーカによる音演出の状況の例を示す説明図である。 演出表示装置における表示演出およびスピーカによる音演出の状況の例を示す説明図である。 演出表示装置における表示演出およびスピーカによる音演出の状況の例を示す説明図である。 小当りとなる飾り図柄の変動表示が開始してから、当該小当り遊技状態において遊技球が特定進入口に進入して大当りとなるまでに演出表示装置において表示される一連の演出画面の例を示す説明図である。 大当り遊技状態に制御されるときに特定されるラウンド数の上限回数について説明するための図である。 小当りの種類および大当り遊技状態に制御されるときに特定されるラウンド数の上限回数について説明するための図である。
符号の説明
41 遊技領域、44a 特別図柄表示装置、66 第1特別可変入賞球装置、81 開閉片、89 第1特定進入口、91 第2特定進入口、1 パチンコ遊技機、99 遊技制御用マイクロコンピュータ、121a 第1特定球検出器、48 第2特別可変入賞球装置、83 振分部材、108 振分用ソレノイド第1領域85、88 第2領域、900 演出制御用マイクロコンピュータ、106 第1カウントスイッチ、122 排出球検出器、119 振動センサ。

Claims (7)

  1. 遊技領域に遊技球を打込むことにより遊技が行なわれ、前記遊技領域のうち所定の始動領域を遊技球が通過したことを条件として各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を行なって表示結果を導出表示する変動表示部と、遊技球を受入れやすい遊技者にとって有利な第1の状態と該第1の状態に比べて遊技球を受入れにくいまたは受入れない遊技者にとって不利な第2の状態とに変化するとともに一般進入領域と複数種類の特定進入領域とが設けられた可変入賞球装置とを備える遊技機であって、
    前記始動領域を遊技球が通過したことを条件として、前記変動表示部の表示結果を複数種類の所定の表示結果を含む表示結果のうちから決定する表示結果決定手段と、
    該表示結果決定手段により前記所定の表示結果に決定されたことを条件として、前記可変入賞球装置を前記第1の状態となる始動動作状態に制御する可変入賞球装置制御手段と、
    前記可変入賞球装置に設けられた前記複数種類の特定進入領域のうちいずれかに遊技球が進入したことを条件として、遊技者にとって有利な有利状態に移行可能な特定遊技状態に制御する特定遊技状態制御手段とを備え、
    前記特定遊技状態制御手段は、前記特定遊技状態に制御する間、前記表示結果決定手段により決定された所定の表示結果の種類、および当該始動動作状態に制御されている間に前記可変入賞球装置に進入した遊技球が進入した特定進入領域の種類に応じた上限回数前記有利状態に繰返し移行可能とすることを特徴とする、遊技機。
  2. 前記上限回数は、前記複数種類の特定進入領域のうち、前記所定の表示結果の種類に応じた結果対応特定進入領域に遊技球が進入したときに、該結果対応特定進入領域以外の特定進入領域に遊技球が進入したときよりも、高い割合で多い回数となるように設定されていることを特徴とする、請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記表示結果決定手段により前記所定の表示結果に決定されたことを条件として、前記結果対応特定進入領域を報知することを特徴とする、請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記可変入賞球装置に進入した遊技球を検出する進入球検出手段と、
    前記可変入賞球装置から排出される遊技球を検出する排出球検出手段と、
    前記進入球検出手段により検出された遊技球数と前記排出球検出手段により検出された遊技球数とが一致するか否かを判定する一致判定手段と、
    前記可変入賞球装置に進入した遊技球を、前記特定進入領域まで誘導させやすい誘導有利状態と、該誘導有利状態に比べて前記特定進入領域まで誘導させにくいまたは誘導させない誘導不利状態とに変化する可動部材と、
    前記可動部材の状態を制御する可動部材制御手段とを備え、
    前記可動部材制御手段は、
    前記始動領域を遊技球が通過したことを条件として、所定の変化態様で前記可動部材の状態を所定時間制御した後、前記所定の変化態様と異なる変化態様で前記可動部材の状態を制御し、
    前記可変入賞球装置制御手段による前記始動動作状態の制御が終了された後、前記一致判定手段により一致したと判定されたことを条件として、前記可動部材の状態を変化させる制御を終了することを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の遊技機。
  5. 前記可変入賞球装置に進入した遊技球を検出する進入球検出手段と、
    前記可変入賞球装置から排出される遊技球を検出する排出球検出手段と、
    前記進入球検出手段により検出された遊技球数と前記排出球検出手段により検出された遊技球数とが一致するか否かを判定する一致判定手段と、
    前記可変入賞球装置に進入した遊技球を、前記特定進入領域まで誘導させやすい誘導有利状態と、該誘導有利状態に比べて前記特定進入領域まで誘導させにくいまたは誘導させない誘導不利状態とに変化する可動部材と、
    前記可動部材の状態を制御する可動部材制御手段とを備え、
    前記可動部材制御手段は、前記可変入賞球装置制御手段による前記始動動作状態の制御が終了された後、前記一致判定手段により一致したと判定されたことを条件として、前記可動部材の状態を初期状態に変化させる制御を開始し、
    前記始動領域を遊技球が通過してから、前記変動表示部において変動表示が行なわれた後に前記所定の表示結果が導出表示されて前記可変入賞球装置制御手段による前記始動動作状態への制御が開始されるまでに要する最短時間を前記可動部材制御手段により前記可動部材の状態が前記初期状態に変化させられる時間よりも長くしたことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の遊技機。
  6. 前記可変入賞球装置に進入した遊技球を検出する進入球検出手段と、
    前記可変入賞球装置から排出される遊技球を検出する排出球検出手段と、
    前記進入球検出手段により検出された遊技球数と前記排出球検出手段により検出された遊技球数とが一致するか否かを判定する一致判定手段と、
    異常が発生しているか否かを判定する異常判定手段と、
    該異常判定手段により異常が発生していると判定されたときに、異常が発生した旨を報知する異常発生報知手段とをさらに備え、
    前記可変入賞球装置制御手段は、前記特定遊技状態制御手段により前記有利状態に移行されているときに、前記可変入賞球装置を前記第1の状態に変化させ、
    前記可変入賞球装置は、前記第2の状態において遊技球を受入れず、
    前記異常判定手段は、前記始動動作状態の制御が終了された後に前記一致判定手段により一致したと判定されてから、再び前記始動動作状態の制御が開始されるまでの期間であって、前記特定遊技状態に制御されていないときに、前記進入球検出手段により遊技球が検出されたことを条件として、異常が発生していると判定することを特徴とする、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の遊技機。
  7. 前記可変入賞球装置に進入した遊技球を検出する進入球検出手段と、
    前記可変入賞球装置から排出される遊技球を検出する排出球検出手段と、
    前記進入球検出手段により検出された遊技球数と前記排出球検出手段により検出された遊技球数とが一致するか否かを判定する一致判定手段と、
    前記可変入賞球装置と別に設けられ、遊技球を受入れやすい遊技者にとって有利な第1の状態と遊技球を受入れない第2の状態とに変化する大入賞口と、
    異常が発生しているか否かを判定する異常判定手段と、
    該異常判定手段により異常が発生していると判定されたときに、異常が発生した旨を報知する異常発生報知手段とをさらに備え、
    前記可変入賞球装置制御手段は、前記特定遊技状態に制御されているときに、前記大入賞口を前記第1の状態に制御可能であり、
    前記可変入賞球装置は、前記第2の状態において遊技球を受入れず、
    前記異常判定手段は、前記始動動作状態の制御が終了された後に前記一致判定手段により一致したと判定されてから、再び前記始動動作状態の制御が開始されるまでに、前記進入球検出手段により遊技球が検出されたことを条件として、異常が発生していると判定することを特徴とする、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の遊技機。
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