JP7058964B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関し、詳しくは、遊技の進行に伴って演出を実行可能な遊技機に関するものである。
従来、この種の遊技機として、遊技領域に設けられた始動領域への遊技球の進入(所定の始動条件の成立)を契機として、大当たりの抽選(遊技利益を付与するか否かの抽選)のための乱数や大当たりの抽選の結果を報知する変動演出の態様を決定するための乱数を保留として記憶するとともに、記憶されている保留を読み出し、この読み出された保留に係る乱数に基づいて、大当たりの抽選や変動演出の態様の決定を行い、決定された態様で変動演出を実行するものが知られている。
また、近年では、演出に対する遊技者の興趣を高めるべく、変動演出中において、当該変動演出に併せて、大当たりの当選に対する期待度を示唆する示唆演出や、変動演出中に実行される演出を示唆する予告演出等、種々の演出を実行するものも知られている。
このような遊技機においては、各種演出の実行態様がそれぞれ多数設けられており、多数の実行態様の中からいずれかの実行態様を決定した上で、決定された実行態様により各種演出が実行されるようになっているのが一般的である。そして、上述の遊技機においては、演出の実行態様を決定するための条件(たとえば、大当たりの抽選の結果、大当たりの抽選の結果に応じて決定される特別図柄の種別等)に応じた適切な実行態様を確実に決定できるようにするべく、演出の実行態様を決定するための条件ごとに別個の演出決定用のテーブルを設け、この演出決定用のテーブルに基づいて段階的な抽選を行うことで、各種演出の実行態様を決定するようなことが行われている(特許文献1及び2参照)。
特開2011-055880号公報 特開2015-110031号公報
しかし、近年においては、演出の実行態様を決定するための条件が複雑化し、かつ当該条件の数が増加する傾向にある。そのため、当該条件に応じた実行態様を適切に決定するには、演出決定用のテーブルの数や当該テーブルに基づいて行われる抽選の回数も増加することとなるため、演出の実行態様を決定する処理が煩雑になり、ひいてはCPUやROM等のハードウェア資源に対する負荷が大きくなってしまうとの問題が生じていた。
そこで、本発明は、上述した事情によりなされたものであり、簡易な手法により、所定の条件に応じた演出の実行態様を適切に決定することが可能な遊技機の提供を目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明は次のように構成されている。
以下、本発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて説明する。なお、下記の符号及び記載は、本発明の構成に相当する発明の実施の形態における構成の符号及び名称を示したものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(1)本発明は、遊技の進行を制御する主制御手段(主制御基板100)と、前記遊技の進行に伴って実行される演出を制御する副制御手段(副制御基板300)と、を備え、前記主制御手段は、始動口へ遊技球が入球したことに基づいて保留記憶を保留記憶領域に記憶する保留記憶手段と、前記保留記憶が前記保留記憶領域に記憶される際に、当該保留記憶について遊技者に遊技利益を付与するか否かを事前に判定する事前判定を実行する事前判定手段と、所定の始動条件の成立に基づいて前記保留記憶領域に記憶された前記保留記憶を読み出して、遊技者に遊技利益を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(メインCPU101)と、前記事前判定に基づいて、予め定められた複数の図柄情報(大当たり図柄X1、大当たり図柄X2、大当たり図柄X3、小当たり図柄Y1、小当たり図柄Y2、ハズレ図柄Z1、ハズレ図柄Z2)からいずれかを決定する図柄情報決定手段(メインCPU101)と、前記事前判定に対応する演出決定情報(変動モード番号)を決定する演出決定情報決定手段(メインCPU101)と、前記図柄情報決定手段により決定された図柄情報、及び、前記演出決定情報決定手段により決定された演出決定情報を、前記抽選手段によって前記保留記憶が読み出されるよりも前に前記副制御手段に送信する送信手段(メインCPU101)と、を備え、前記副制御手段は、前記送信手段により送信された演出決定情報及び図柄情報に基づいて決定可能な調整情報を決定する調整情報決定手段(サブCPU301)と、前記調整情報に基づいて、実行の可否およびその態様を定めた演出実行情報を決定し、当該演出実行情報(第1予告演出が実行される場合の態様であるパターンA1、パターンA2)によって、演出を実行可能な演出実行手段(サブCPU301)と、を備えたことを特徴とする遊技機(パチンコ機P)である。
ここで、始動条件の成立としては、遊技領域12に設けられた始動領域に遊技球が進入すること、実行中の変動が終了すること等が挙げられる。
本発明に係る遊技機では、副制御手段において、主制御手段から送信された演出決定情報及び図柄情報に基づいて決定可能な調整情報が決定され、この調整情報に基づいて決定可能な演出実行情報によって、演出が実行可能となっている。
すなわち、本発明に係る遊技機によれば、演出を実行するための演出実行情報を決定するために、演出決定情報、図柄情報ごとにそれぞれ別個に所定の決定の処理を行う必要はなく、演出決定情報に対して図柄情報が加味された調整情報に基づく決定の処理のみを行えばよい。したがって、演出の実行に関する決定の処理が簡易化されることとなるため、簡易な手法により、所定の条件に応じた演出の実行態様を適切に決定することが可能となるのである。
本発明によれば、簡易な手法により、所定の条件に応じた演出の実行態様を適切に決定することが可能な遊技機を提供することができる。
パチンコ機の外観斜視図である。 パチンコ機の前扉を開けた状態の外観斜視図である。 パチンコ機の遊技盤の正面概略図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 パチンコ機の大当たり乱数判定テーブルの説明図である。 パチンコ機の特別図柄乱数判定テーブルの説明図である。 パチンコ機のリーチグループ決定乱数判定テーブルの説明図である。 パチンコ機のリーチモード決定乱数判定テーブルの説明図である。 パチンコ機のリーチモード決定乱数判定テーブルの説明図である。 パチンコ機の変動パターン抽選テーブルの説明図である。 パチンコ機の変動時間決定テーブルの説明図である。 パチンコ機の特図停止表示時間決定テーブルの説明図である。 パチンコ機の特別電動役物作動テーブルの説明図である。 パチンコ機の遊技状態設定テーブルの説明図である。 パチンコ機の当たり決定乱数判定テーブルの説明図である。 パチンコ機の普通図柄変動パターン決定テーブルの説明図である。 パチンコ機の普図停止表示時間決定テーブルの説明図である。 パチンコ機の特別第1始動入賞口開放制御テーブルの説明図である。 パチンコ機の各遊技状態への移行を示した状態遷移図である。 パチンコ機の主制御基板におけるメイン処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板におけるタイマ割込処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板におけるセンサ検出時処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板におけるゲート検出時処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における第1始動入賞口検出時処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における第1事前判定処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における第2始動入賞口検出時処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における第2事前判定処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における特図関連制御処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における特別図柄変動処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における変動開始処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における変動演出パターン決定処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における変動停止処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における停止後処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における特別遊技制御処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における小当たり遊技制御処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における特別遊技終了処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における普図関連制御処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における普通図柄変動開始処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における普通図柄変動停止処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における普通図柄停止後処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における可動片制御処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の変動演出の態様の一例を示す図である。 パチンコ機の変動演出の態様の一例を示す図である。 パチンコ機の変動演出の態様の一例を示す図である。 パチンコ機の保留表示演出の態様の一例を示す図である。 パチンコ機の保留変化演出の態様の一例を示す図である。 パチンコ機の保留変化演出決定テーブルの説明図である。 パチンコ機の保留変化予告演出、保留変化演出、第1予告演出及び第2予告演出の態様の一例を示す図である。 パチンコ機の第1調整値テーブルの説明図である。 パチンコ機の第1予告演出決定テーブルの説明図である。 パチンコ機の第2調整値テーブルの説明図である。 パチンコ機の第2予告演出決定テーブルの説明図である。 パチンコ機の第3調整値テーブルの説明図である。 パチンコ機の保留変化予告演出決定テーブルの説明図である。 パチンコ機の副制御基板におけるメイン処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の副制御基板におけるタイマ割込処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の副制御基板における事前判定コマンド受信処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の副制御基板における変動モードコマンド受信処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の副制御基板における変動パターンコマンド受信処理の概略を示すフローチャートである。
以下、本発明の好適な実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
(パチンコ機Pの外部構成)
本形態に係る遊技機は、遊技媒体として遊技球を使用するパチンコ機Pである。特に図示していないが、パチンコ機Pが設置される遊技場においては、島と呼ばれる遊技機の設置領域に、複数台のパチンコ機Pが並べて配設されるとともに、遊技球を貸し出すための遊技球貸出装置Rが各パチンコ機Pに隣接して設置される。また、各パチンコ機Pは対応する遊技球貸出装置Rに接続されている。
遊技球貸出装置Rは、紙幣の投入や遊技球の貸し出しに必要な価値情報が記憶される記憶媒体(カード)の挿入が可能となっている。そして、遊技球貸出装置Rに紙幣を投入(又は、カードを挿入)した上で、パチンコ機Pに対して所定の操作を行うことにより、遊技球貸出装置Rから遊技球の貸し出しを受けることができるようになっている。
本形態に係るパチンコ機Pは、図1又は図2に示すように、島に固定される四角形状の枠体であって、中空部(特に図示しておらず)を有する機枠1と、この機枠1にヒンジ機構(特に図示しておらず)により開閉自在に取り付けられる四角形状の枠体であって、中空部(特に図示しておらず)を有する本体枠2と、この本体枠2にヒンジ機構(特に図示しておらず)により開閉自在に取り付けられ、正面に開口部(特に図示しておらず)が形成された前扉3と、を備えている。
機枠1の左下部には、図2に示すように、音声出力装置10としてのスピーカが設けられている。また、本体枠2の中空部には、遊技領域12を形成するための遊技盤11が収容されている。また、前扉3には、開口部を覆う透明板4と、透明板4の下方に位置し遊技球を受容可能な上皿6及び受皿7と、受皿7の右方に取り付けられ遊技球の発射操作を行うための操作ハンドル5と、透明板4の左右上方にそれぞれ1個ずつ取り付けられた音声出力装置10としてのスピーカと、が設けられている。
このパチンコ機Pでは、機枠1に対して本体枠2を閉じ、さらに、前扉3を閉じると、遊技盤11の前方に間隙を挟んで透明板4が位置することとなる。これにより、透明板4を介して、後方に位置する遊技盤11を視認することができるようになっている。
また、上皿6には、遊技球貸出装置Rにより貸し出される遊技球や、パチンコ機Pから払い出される賞球が導かれるようになっている。上皿6は、所定量の遊技球を受容可能となっているが、この上皿6が遊技球で一杯になると、その後に貸し出されたり、払い出されたりする遊技球は受皿7に導かれるようになっている。また、受皿7の底面には、特に図示していないが、貯留されている遊技球を排出するための排出孔と、排出孔を開閉可能な開閉板と、が設けられている。常態において、排出孔は開閉板により閉じられているものの、開閉板と一体に取り付けられた開閉レバー8(図1参照)を横方向に移動させることで、開閉板も同方向に移動し、排出孔が開放される。これにより、遊技球を排出孔から落下させて、受皿7の外に排出することができるようになっている。
また、操作ハンドル5は、遊技者が所定方向へ向けて回転操作できるように形成されている。そして、遊技者が操作ハンドル5を回転操作すると、上皿6に受容されている遊技球が発射装置(特に図示しておらず)に送られ、操作ハンドル5の回転角度に応じた強度で、発射装置によって遊技球が遊技領域12へ向けて発射される。このように発射された遊技球は、遊技盤11に固定された一対のレール13a、13bに案内されて上昇し、遊技領域12に到達する。
ここで、遊技領域12は、機枠1に対し本体枠2及び前扉3を閉じた状態で遊技盤11と透明板4との間に形成される空間のうち、遊技盤11に固定された一対のレール13a、13bにより略円形状に仕切られた部分であって、遊技球が流下可能な領域である。
この遊技領域12は、図3に示すように、パチンコ機Pに対向する遊技者から見て左側の領域である第1遊技領域12aと、パチンコ機Pに対向する遊技者から見て右側の領域である第2遊技領域12bとから構成されている。これら2つの遊技領域12は、発射装置の発射強度により、遊技球の進入可能性が異なるようになっている。具体的には、発射装置の発射強度が所定の強度未満(発射装置により発射される遊技球が遊技領域12の最高地点に到達しない程度の強度)の場合には、遊技球は第1遊技領域12aに進入する。これに対して、発射装置の発射強度が所定の強度以上(発射装置により発射される遊技球が遊技領域12の最高地点に到達可能な強度)の場合には、遊技球は第2遊技領域12bに進入する。
また、この遊技領域12内には、図3に示すように、遊技球の流下方向を不規則にするための風車及び多数の釘と、遊技球が入球可能な一般入賞口14と、始動領域としての第1始動入賞口15及び第2始動入賞口16と、遊技球が通過可能なゲート20と、所定条件を満たすことで作動するアタッカー装置17と、遊技球を遊技領域12外へ導くアウト口19と、遊技の進行等に伴って演出を行う演出装置としての演出表示装置21と、が設けられている。
また、本形態に係るパチンコ機Pには、第1始動入賞口15として、後述する可動片15dが設けられていない通常第1始動入賞口15a、及び、可動片15dが設けられている特別第1始動入賞口15bの2つが設けられている。
一般入賞口14は、図3に示すように、遊技領域12の左側下部に設けられており、当該一般入賞口14へ遊技球が入球すると、所定個数の賞球が払い出される。
なお、一般入賞口14の設置個数や設置位置は特に限定されるものではない。
通常第1始動入賞口15aは、図3に示すように、遊技領域12の中央からやや下寄りの位置に設けられている。また、特別第1始動入賞口15bは、図3に示すように、通常第1始動入賞口15aの左上方(第1遊技領域12aのほぼ中央)に設けられている。そして、通常第1始動入賞口15aへは、第1遊技領域12aを流下する遊技球及び第2遊技領域12bを流下する遊技球のいずれもが入球可能となっているが、特別第1始動入賞口15bへは、第1遊技領域12aを流下する遊技球のみが入球可能となっており、第2遊技領域12bを流下する遊技球は入球できないようになっている。
これに対して、第2始動入賞口16は、図3に示すように、通常第1始動入賞口15aの右上方(第2遊技領域12bのほぼ中央)に設けられている。そのため、第2始動入賞口16へは、第2遊技領域12bを流下する遊技球のみが入球可能となっており、第1遊技領域12aを流下する遊技球は入球できないようになっている。
また、特別第1始動入賞口15bには、図3に示すように、開閉可能な可動片15d(普通電動役物)が設けられている。そして、可動片15dが閉じているときには特別第1始動入賞口15bが閉状態となっており、特別第1始動入賞口15bへの遊技球の入球は不可能又は困難である。これに対して、可動片15dが開くと、特別第1始動入賞口15bが開状態となるとともに、この可動片15dが遊技球を特別第1始動入賞口15bへ向けて案内するガイド部材として機能することにより、特別第1始動入賞口15bへの遊技球の入球が容易となる。
また、この可動片15dの構成は特に限定されるものではなく、たとえば、遊技盤11に直交する軸を中心に左右方向に回動して特別第1始動入賞口15bを開閉する一対の羽根部材(図3参照)や、遊技盤11と水平な軸を中心に前後方向に回動して特別第1始動入賞口15bを開閉する蓋部材により構成してもよいし、また、上下方向にスライドして特別第1始動入賞口15bを開閉するシャッター部材により構成してもよい。
このように、本形態に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15及び第2始動入賞口16が上述のような構成や設置位置となっていることから、遊技球が第1遊技領域12aに進入するような発射強度で発射装置を操作すれば(すなわち、第1遊技領域12aへ遊技球が進入するように遊技球を打ち出せば)、通常第1始動入賞口15a及び特別第1始動入賞口15bへ遊技球が入球可能となっており、遊技球が第2遊技領域12bに進入するような発射強度で発射装置を操作すれば(すなわち、第2遊技領域12bへ遊技球が進入するように遊技球を打ち出せば)、通常第1始動入賞口15a及び第2始動入賞口16へ遊技球が入球可能となっている。
そして、第1始動入賞口15(通常第1始動入賞口15a、特別第1始動入賞口15b)又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、所定個数の賞球が払い出されるとともに、予め定められた複数の特別図柄の中から1の特別図柄を決定するための抽選が行われる。各特別図柄には種々の遊技利益が対応付けられており、決定された特別図柄の種別に応じて、遊技者にとって有利な特別遊技や小当たり遊技の実行、所定の遊技状態の設定等の遊技利益を受けられるようになっている。
なお、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて払い出される賞球は、1個以上であれば特に限定されるものではなく、いかなる個数にしてもよい。また、可動片15bが設けられている始動入賞口(特別第1始動入賞口15b)と可動片15bが設けられていない始動入賞口(通常第1始動入賞口15a、第2始動入賞口16)とでは、賞球の数を同一にしてもよいし、異ならせてもよい。
ゲート20は、図3に示すように、特別第1始動入賞口15bの上方(第1遊技領域12aにおける高さ方向の中央位置よりも上側)に設けられている。このゲート20を遊技球が通過すると、後述する普通図柄の抽選が行われる。そして、当該抽選の結果が当たりであった場合、上述の特別第1始動入賞口15bに設けられた可動片15dが所定時間開かれるようになっている。
アタッカー装置17は、図3に示すように、通常第1始動入賞口15aの下方に設けられている。このアタッカー装置17は、遊技球が入球可能な大入賞口18と、この大入賞口18を開閉する開閉扉18bと、を備えている。常態においては、開閉扉18bが閉じられ大入賞口18は閉鎖されているため、当該大入賞口18への遊技球の入球は不可能となっているものの、上述の特別遊技又は小当たり遊技が実行されると、開閉扉18bが開き大入賞口18が開放されるとともに、開閉扉18bが遊技球を大入賞口18へ導く受皿部材として機能することにより、大入賞口18への遊技球の入球が可能となる。なお、第入賞口18へは、第1遊技領域12aを流下する遊技球、及び、第2遊技領域12bを流下する遊技球のいずれもが入球可能となっている。
また、当該大入賞口18へ遊技球が入球すると、所定個数の賞球が払い出される。
アウト口19は、図3に示すように、遊技領域12の最下部に設けられており、一般入賞口14、第1始動入賞口15(通常第1始動入賞口15a、特別第1始動入賞口15b)、第2始動入賞口16及び大入賞口18のいずれにも入球しなかった遊技球を受け入れるものである。そして、アウト口19に受け入れられた遊技球は、遊技盤11の背面側に導かれ回収される。
演出表示装置21は、図3に示すように、遊技領域12の略中央に設けられている。本形態に係るパチンコ機Pでは、この演出表示装置21として液晶表示装置が用いられている。また、この演出表示装置21には、動画や静止画等の画像を表示するための表示部21aが設けられている。この表示部21aにおいては、背景画像の表示が行われるほか、演出図柄50(ダミー図柄)が変動表示され、各演出図柄50の停止表示態様により後述する大当たりの抽選の結果を遊技者に報知する変動演出が行われるようになっている。
なお、演出表示装置21は、液晶表示装置に限定されるものではなく、たとえば、外周に図柄が付された複数のドラムを用いて各種表示を行うドラム式の表示装置等を用いてもよい。
本形態に係るパチンコ機Pは、演出装置として、演出表示装置21のほか、上述の音声出力装置10としてのスピーカや、種々の色や点灯パターンで発光することにより演出を行う演出照明装置23としてのランプ(図2参照)を備えている。
なお、演出装置としては、これらに限定されるものではなく、たとえば、種々のタイミングや態様で可動する演出役物装置等を備えてもよい。
また、上皿6の前方位置には、遊技者が操作することにより遊技中や待機中等に実行される演出の進行や切り替えが可能な演出操作装置9が設けられている。本形態における演出操作装置9は、円形リング状の枠体であって回転操作が可能な操作ダイヤル9aと、操作ダイヤル9aに嵌め込まれており押下操作が可能な操作ボタン9bとから構成されている。そして、演出表示装置21において所定の演出が実行されているときに、操作ダイヤル9aの回転操作や操作ボタン9bの押下操作を行うと、上述の所定の演出が進行したり、異なる演出に切り替わったりするようになっている。
なお、演出操作装置9としては、操作ダイヤル9aや操作ボタン9b等に限定されるものではなく、上下左右方向の入力が可能な十字キー等を設けてもよい。また、操作ダイヤル9aや操作ボタン9b等の演出操作装置9を設けるとともに、上述の十字キーを別途設けてもよい。
また、図3に示すように、遊技盤11の右下部であって、かつ、遊技領域12の外側には、遊技についての種々の状況を表示するための装置として、第1特別図柄表示装置30、第2特別図柄表示装置31、第1特図保留表示装置38、第2特図保留表示装置39、普通図柄表示装置32及び普通図柄保留表示装置33が設けられている。
また、上述の如く、本形態に係るパチンコ機Pには、遊技球貸出装置Rが電気的に接続されているが、遊技球の貸し出しやカードの排出等の遊技球貸出装置Rに対する操作を、パチンコ機Pで受け付けられるようにしている。そのため、パチンコ機Pには、図1に示すように、カードに記憶されている価値情報(残高情報)を表示する価値情報表示装置35と、押下操作が可能な球貸ボタン36と、押下操作が可能なカード返却ボタン37と、が設けられている。
(パチンコ機Pの制御手段の構成)
次に、パチンコ機Pの遊技や演出を制御する制御手段について説明する。
上述の制御手段は各種制御基板により構成されており、具体的には、図4に示すように、パチンコ機Pの遊技の基本動作を制御する主制御基板100、遊技球の発射及び賞球の払い出しを制御する発射払出制御基板200、各種演出を制御する副制御基板300、及び、遊技球貸出装置Rへの操作を中継する遊技球貸出制御基板400を備えている。
また、図4に示すように、主制御基板100には、発射払出制御基板200及び副制御基板300が接続され、また、発射払出制御基板200には、遊技球貸出制御基板400が接続されている。
さらに、主制御基板100及び発射払出制御基板200には、遊技進行上の種々の情報をパチンコ機Pの外部(たとえば、遊技場のホールコンピュータ等)に出力するための外部情報端子基板500が接続されている。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、発射払出制御基板200が遊技球の発射及び賞球の払い出しの双方を制御しているが、遊技球の発射を制御する基板(発射制御基板)と、賞球の払い出しを制御する基板(払出制御基板)とを別個に設けてもよい。
また、特に図示していないが、本形態に係るパチンコ機Pが備える各基板には電源基板が接続されている。この電源基板にはバックアップ電源が設けられており、パチンコ機Pに供給される電源の電圧値が所定値以下になった場合に電断と判断し、主制御基板100に電断信号を出力する。
主制御基板100は、パチンコ機Pにおいて行われる遊技を制御するものであり、具体的には、遊技球が第1始動入賞口15(通常第1始動入賞口15a、特別第1始動入賞口15b)又は第2始動入賞口16へ入球することを契機に開始される特図遊技、遊技球がゲート20を通過することを契機に開始される普図遊技、遊技者にとって有利な特別遊技や小当たり遊技等を制御する。
この主制御基板100は、図4に示すように、各種演算処理を行うメインCPU101と、遊技を進行するための制御プログラム、遊技に必要なデータやテーブル等を格納するメインROM102と、演算処理時の一時記憶領域等として用いられるメインRAM103と、を備えている。
そして、メインCPU101は、後述する各検出センサやタイマからの信号に基づき、メインROM102に格納されている制御プログラムを読み出して演算処理を行うとともに、メインCPU101に接続されている各種装置の制御や、演算処理の結果に基づく他の基板へのコマンド送信等を行う。
また、図4に示すように、主制御基板100には、一般入賞口14へ遊技球が入球したことを検出する一般入賞口検出センサ14aと、通常第1始動入賞口15aへ遊技球が入球したことを検出する通常第1始動入賞口検出センサ15eと、特別第1始動入賞口15bへ遊技球が入球したことを検出する特別第1始動入賞口検出センサ15fと、第2始動入賞口16へ遊技球が入球したことを検出する第2始動入賞口検出センサ16aと、大入賞口18へ遊技球が入球したことを検出する大入賞口検出センサ18aと、ゲート20を遊技球が通過したことを検出するゲート検出センサ20aと、遊技盤11に向けられる磁気や電波等を検出する不正検出センサ35と、が接続されている。そして、これらの各検出センサから出力される検出信号が、主制御基板100に入力されるようになっている。
さらに、主制御基板100には、制御の対象となる機器として、特別第1始動入賞口15bの可動片15dを開閉駆動する始動入賞口ソレノイド15cと、大入賞口18の開閉扉18bを開閉駆動する大入賞口ソレノイド18cと、第1特別図柄表示装置30と、第2特別図柄表示装置31と、普通図柄表示装置32と、第1特図保留表示装置38と、第2特図保留表示装置39と、普通図柄保留表示装置33と、が接続されている。
そして、主制御基板100によって、各ソレノイドが駆動されることで特別第1始動入賞口15bや大入賞口18の開閉制御がなされ、また、各表示装置の表示制御がなされるようになっている。
発射払出制御基板200は、特に図示していないが、主制御基板100と同様に、CPU、ROM及びRAMを備えており、主制御基板100と双方向に通信可能となるように接続されている。
図4に示すように、発射払出制御基板200には、遊技球の発射を制御するための機器として、操作ハンドル5に遊技者が触れたことを検出するタッチセンサ5aと、操作ハンドル5の操作角度(回転角度)を検出する操作ボリューム5bと、遊技球の発射を停止する発射停止スイッチ5cと、上皿6に受容されている遊技球を発射装置(図示しておらず)に送る球送りソレノイド60と、遊技球を発射する発射モータ61と、が接続されている。また、タッチセンサ5a、操作ボリューム5b及び発射停止スイッチ5cから出力される制御信号が、発射払出制御基板200に入力されるようになっている。
そして、タッチセンサ5a及び操作ボリューム5bからの制御信号が発射払出制御基板200に入力されると、球送りソレノイド60及び発射モータ61を通電して遊技球を発射させる制御がなされる。これに対して、発射停止スイッチ5cからの制御信号が発射払出制御基板200に入力されると、球送りソレノイド60及び発射モータ61の通電を止めて遊技球の発射を停止させる制御がなされる。
なお、遊技球を発射する装置としては、発射モータ61ではなく、ロータリーソレノイドを用いてもよい。
また、発射払出制御基板200には、図4に示すように、遊技球の払い出しを制御するための機器として、遊技球貯留部(特に図示しておらず)に貯留されている遊技球を賞球として払い出す払出モータ62と、払い出された遊技球を検出して計数する払出計数スイッチ63と、が接続されている。そして、主制御基板100から送信される払出数コマンドを発射払出制御基板200が受信すると、当該発射払出制御基板200は、この払出数コマンドに基づいて所定個数の遊技球(賞球)を払い出すように払出モータ62を制御する。このとき、払い出された遊技球の個数が払出計数スイッチ63によって計数され、所定個数の遊技球(賞球)が払い出されたか否かの判定が可能となっている。
さらに、発射払出制御基板200には、図4に示すように、前扉3の開放状態を検出する前扉開放検出センサ3aと、受皿7の満タン状態を検出する受皿満タン検出センサ7aと、が接続されている。
前扉開放検出センサ3aは、前扉3が開放されていることを検出すると開放検出信号を発射払出制御基板200に出力するようになっており、前扉3の開放中は、開放検出信号が連続して出力される。そして、発射払出制御基板200は、開放検出信号が入力されると、扉開放コマンドを主制御基板100に送信する。これに対して、開放検出信号の入力が止まると、前扉3が閉じられたと判断し、扉閉鎖コマンドを主制御基板100に送信する。
受皿満タン検出センサ7aは、受皿7の所定位置に設けられており、受皿7に賞球として払い出される遊技球が所定量以上貯留されて満タン状態になると、貯留された遊技球が上述の所定位置に達することとなり、検出信号が発射払出制御基板200に出力されるようになっている。そして、貯留された遊技球が上述の所定位置に達している間、検出信号が発射払出制御基板200に対して連続的に出力されることとなる。発射払出制御基板200は、検出信号が所定時間連続して入力されることにより、受皿7が満タン状態であると判断して、受皿満タンコマンドを主制御基板100に送信する。これに対して、発射払出制御基板200への検出信号の連続的な入力が途絶えると、受皿7の満タン状態が解除されたものと判断し、受皿満タン解除コマンドを主制御基板100に送信する。
すなわち、本形態に係るパチンコ機Pでは、受皿7が満タン状態となることで受皿満タンエラーが発生し、受皿7の満タン状態が解除されることで受皿満タンエラーが解除されるようになっている。
また、本形態では、上述の如く、発射払出制御基板200には、遊技球貸出装置Rへの操作を中継する遊技球貸出制御基板400が接続されている。換言すれば、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、発射払出制御基板200が、遊技球貸出制御基板400を介して遊技球貸出装置Rに接続されている。
また、図4に示すように、発射払出制御基板200には、遊技球貸出制御基板400を介して、価値情報表示装置35と、球貸ボタン36の押下操作を検出する球貸スイッチ36aと、カード返却ボタン37の押下操作を検出するカード返却スイッチ37aと、が接続されている。
球貸ボタン36が押下操作されると、球貸スイッチ36aから出力される検出信号が発射払出制御基板200に入力され、当該発射払出制御基板200は、遊技球貸出装置Rに対して、遊技球の貸し出しを要求する貸出要求信号を送信する。そして、遊技球貸出装置Rが貸出要求信号を受信すると、当該遊技球貸出装置Rにより、記憶されている価値情報から所定の価値情報を減算する処理がなされるとともに、減算された価値情報に対応する個数の遊技球を払い出す制御がなされる。
また、カード返却ボタン37が押下操作されると、カード返却スイッチ37aから出力される検出信号が発射払出制御基板200に入力され、当該発射払出制御基板200は、遊技球貸出装置Rに対して、カードの返却を要求する返却要求信号を送信する。そして、遊技球貸出装置Rが返却要求信号を受信すると、当該遊技球貸出装置Rによりカードを排出する制御がなされる。
副制御基板300は、遊技中や待機中等に実行される演出を制御するものである。
この副制御基板300は、図4に示すように、各種演算処理を行うサブCPU301と、演出を実行するための制御プログラム、演出の実行に必要なデータやテーブル等を格納するサブROM302と、演算処理時の一時記憶領域等として用いられるサブRAM303と、を備えており、主制御基板100から副制御基板300への一方向に通信可能となるように接続されている。
そして、サブCPU301は、主制御基板100から送信されるコマンドやタイマからの信号に基づき、サブROM302に格納されている制御プログラムを読み出して演算処理を行うとともに、画像表示を制御するための画像制御基板(特に図示しておらず)、音声出力を制御するための音声制御基板(特に図示しておらず)、照明の点灯を制御するための電飾制御基板(特に図示しておらず)等に、演出実行用のコマンドを送信する。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、音声制御基板と電飾制御基板とを別個に設けているが、これらの基板の機能を集約した1枚の基板(音声電飾制御基板)を設け、当該基板により、音声出力及び照明の点灯のいずれをも制御するようにしてもよい。
また、副制御基板300には、画像制御基板を介して演出表示装置21が接続され、音声制御基板を介して音声出力装置10が接続されている。さらに、副制御基板300には、電飾制御基板を介して、演出照明装置23と、操作ダイヤル9aの回転操作を検出する回転操作検出センサ9cと、操作ボタン9bの押下操作を検出する押下操作検出センサ9dと、が接続されている。
画像制御基板は、特に図示していないが、CPU、ROM、RAM及びVRAM等を備えている。この画像制御基板のROMには、演出表示装置21に表示される図柄、背景等の画像データが格納されている。そして、副制御基板300から送信されたコマンドに基づき、CPUが、ROMから読み出した画像データをVRAMに記憶することによって、演出表示装置21による画像表示を制御する。
音声制御基板は、特に図示していないが、サウンドチップ(CPU)、サウンドROM及びRAM等を備えている。サウンドROMには、音声出力装置10から出力される音声、BGM等のサウンドデータが格納されている。そして、副制御基板300から送信されたコマンドに基づき、サウンドROMから読み出したサウンドデータをRAMに記憶することによって、音声出力装置10からの音声出力を制御する。
電飾制御基板は、副制御基板300からのコマンドに基づき、演出照明装置23による照明の点灯を制御する。また、電飾制御基板は、操作ダイヤル9aの回転操作に基づき回転操作検出センサ9cから出力される回転操作検出信号、又は、操作ボタン9bの押下操作に基づき押下操作検出センサ9dから出力される押下操作検出信号が入力されると、所定のコマンドを副制御基板300に送信する。
(パチンコ機Pの遊技の概要)
次に、本形態のパチンコ機Pにおける遊技について、メインROM102に格納されている各種テーブルに基づいて説明する。
上述の如く、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、特図遊技と普図遊技の遊技が並行して進行する。また、これら両遊技を進行する際の遊技状態としては、低確率遊技状態(いわゆる非確変状態)又は高確率遊技状態(いわゆる確変状態)のいずれかの遊技状態と、非時短遊技状態又は時短遊技状態のいずれかの遊技状態と、を組み合わせたいずれかの遊技状態が設定されるようになっている。
具体的には、本形態に係るパチンコ機Pでは、低確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(以下、通常遊技状態ともいう)、低確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(以下、低確率時短遊技状態ともいう)、又は、高確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(以下、高確率非時短遊技状態ともいう)のいずれかの遊技状態が設定される。
ここで、低確率遊技状態及び高確率遊技状態は、後述する大当たりの抽選によって大当たりに当選する確率がそれぞれ異なるように設定された遊技状態であり、高確率遊技状態においては、大当たりの抽選によって大当たりに当選確率が低確率遊技状態よりも高い値に設定されている。すなわち、低確率遊技状態中よりも高確率遊技状態中のほうが、大当たりの抽選によって大当たりに当選しやすくなっている。
また、非時短遊技状態及び時短遊技状態は、特別第1始動入賞口15bへの遊技球の入球の難易度がそれぞれ異なるように設定された遊技状態であり、時短遊技状態においては、非時短遊技状態よりも、可動片15dが開いた状態に維持されやすい(すなわち、特別第1始動入賞口15bが開状態となりやすい)ように設定されている。すなわち、非時短遊技状態中よりも時短遊技状態中のほうが、特別第1始動入賞口15bへ遊技球が入球しやすくなっている。
なお、工場出荷直後やリセット後の初期状態においては、通常遊技状態が設定されるようになっている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、発射装置(図示しておらず)により発射され遊技領域12を流下する遊技球が第1始動入賞口15(通常第1始動入賞口15a、特別第1始動入賞口15b)又は第2始動入賞口16に入球すると、遊技者に遊技利益が対応付けられた特別図柄を決定する大当たりの抽選が行われる。
そして、この大当たりの抽選によって大当たりに当選すると、大入賞口18が開放され当該大入賞口18へ遊技球を入球させることが可能となる特別遊技が実行され、さらに、当該特別遊技の終了後の遊技状態が、通常遊技状態、低確率時短遊技状態又は高確率非時短遊技状態のいずれかに設定されるようになっている。すなわち、当該特別遊技の終了後は、通常遊技状態、低確率時短遊技状態又は高確率非時短遊技状態のいずれかへ移行するようになっている。
また、上述の大当たりの抽選によって小当たりに当選すると、大入賞口18が開放され当該大入賞口18へ遊技球を入球可能な小当たり遊技が実行される。そして、この小当たり遊技において、遊技球が大入賞口18へ入球すると、上述のように所定個数の遊技球が払い出される。なお、小当たり遊技の終了後の遊技状態は、当該小当たり遊技の開始前の遊技状態のままである。すなわち、小当たり遊技が実行された場合には、遊技状態は変わることがないようになっている。
ここで、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、第1遊技領域12aを流下する遊技球は、主に、ゲート20の通過、特別第1始動入賞口15bへの入球、通常第1始動入賞口15aへの入球、大入賞口18への入球が可能となっている。また、第2遊技領域12bを流下する遊技球は、主に、第2始動入賞口16への入球、通常第1始動入賞口15aへの入球、大入賞口18への入球が可能となっている。
そして、通常遊技状態中及び低確率時短遊技状態中は、遊技球がゲート20を通過し、また、遊技球が特別第1始動入賞口15b又は通常第1始動入賞口15aへ入球するように、遊技者に第1遊技領域12aへ向けての遊技球の打ち出し(いわゆる左打ち)を行わせ、高確率非時短遊技状態中、特別遊技中及び小当たり遊技中は、遊技球が大入賞口18へ入球し、また、遊技球が第2始動入賞口16又は通常第1始動入賞口15aへ入球するように、遊技者に第2遊技領域12bへ向けての遊技球の打ち出し(いわゆる右打ち)を行わせる。
具体的には、高確率非時短遊技状態中、特別遊技中及び小当たり遊技中は、演出表示装置21において第2遊技領域12bへ向けて遊技球を打ち出す旨の表示が行われ、通常遊技状態中、低確率時短遊技状態中及び高確率時短遊技状態中は、演出表示装置21において第1遊技領域12aへ向けて遊技球を打ち出す旨の表示が行われる。
大当たりの抽選は、第1始動入賞口15(通常第1始動入賞口15a、特別第1始動入賞口15b)又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球することを契機に取得される種々の乱数、及び、メインROM102に格納されており当該乱数を判定するための各種テーブルに基づいて、行われる。
ここで、本形態に係るパチンコ機Pは、大当たりの抽選に係る乱数として、大当たりの抽選の結果の判定に用いられる大当たり乱数、特別図柄の種別の決定に用いられる特別図柄乱数、並びに、上述の変動演出のパターン(以下、変動演出パターンという)を決定するための変動モード番号、変動パターン番号の決定に用いられるリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数及び変動パターン乱数を有している。
なお、本形態に係るパチンコ機Pにおいて、上述の大当たり乱数には、主制御基板100に内蔵されたハードウェア乱数を用いている。この大当たり乱数は、一定の規則に従って更新され、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列が変更されるとともに、システムリセット毎にスタート値が変更されるようになっている。
また、変動演出パターンの決定に用いられる乱数は上述の3種類に限定されるものではなく、たとえば、これらの乱数に加えて他の乱数を用いてもよいし、これらの乱数のうちいずれか1又は複数の乱数を用いてもよい。
そして、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、上述の乱数についてそれぞれ乱数値が取得されるとともに、各乱数値がメインRAM103の保留記憶領域に記憶されるようになっている。
この保留記憶領域は、第1始動入賞口15への遊技球の入球により取得される各乱数値(以下、第1特図乱数という)を記憶するための第1保留記憶領域、及び、第2始動入賞口16への遊技球の入球により取得される各乱数値(以下、第2特図乱数という)を記憶するための第2保留記憶領域から構成されている。そして、これらの保留記憶領域は、それぞれ第1記憶部から第4記憶部までの計4つの記憶部から構成されており、第1特図乱数を計4組、第2特図乱数を計4組記憶可能となっている。
また、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、第1始動入賞口15へ遊技球が入球すると、第1特図乱数が、第1保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶されるようになっている。たとえば、第1保留記憶領域のいずれの記憶部にも第1特図乱数が記憶されていない状態において、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合には、これを契機に取得される第1特図乱数が、第1保留記憶領域の第1記憶部に記憶される。また、第1保留記憶領域の第1記憶部に第1特図乱数が記憶されている状態において、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合には、これを契機に取得される第1特図乱数が、第1保留記憶領域の第2記憶部に記憶される。また、第1保留記憶領域の第1記憶部及び第2記憶部に第1特図乱数が記憶されている状態において、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合には、これを契機に取得される第1特図乱数が、第1保留記憶領域の第3記憶部に記憶される。また、第1保留記憶領域の第1記憶部~第3記憶部に第1特図乱数が記憶されている状態において、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合には、これを契機に取得される第1特図乱数が、第1保留記憶領域の第4記憶部に記憶される。そして、第1保留記憶領域の第1記憶部~第4記憶部に第1特図乱数が記憶されている状態において、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合には、この入球に係る第1特図乱数は記憶されない。
同様に、第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、第2特図乱数が、第2保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶されるようになっている。具体的な記憶の処理については、上述の第1特図乱数の記憶と同様であるため、説明を省略する。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、第1保留記憶領域に記憶されている第1特図乱数の組数(以下、第1特図保留数という)は、第1特図保留数カウンタ(特に図示しておらず)に記憶され、第2保留記憶領域に記憶されている第2特図乱数の組数(以下、第2特図保留数という)は、第2特図保留数カウンタ(特に図示しておらず)に記憶されるようになっている。
なお、本明細書においては、上述のように、第1特図乱数や第2特図乱数が保留記憶領域に記憶されることを「保留」や「保留記憶」という場合があり、また、第1特図保留数や第2特図保留数を単に「保留数」という場合がある。
また、本形態に係るパチンコ機Pは、大当たりの抽選に係るテーブルとして、大当たり乱数判定テーブル110、特別図柄乱数判定テーブル111、リーチグループ決定乱数判定テーブル112、リーチモード決定乱数判定テーブル113、及び、変動パターン抽選テーブル114を有している。
なお、大当たりの抽選に係るテーブルはこれらに限定されるものではなく、他に、乱数に基づく判定や決定を行う必要がある場合には、適宜、テーブルを設けてもよい。
大当たり乱数判定テーブル110は、大当たりの抽選の結果を判定するためのものであって、図5(a)~(d)に示すように、低確率遊技状態において第1特図乱数(すなわち、第1始動入賞口15(通常第1始動入賞口15a、特別第1始動入賞口15b)への遊技球の入球を契機に取得された大当たり乱数)に基づいて大当たりの抽選の結果を判定する場合に参照される第1大当たり乱数判定テーブル110aと、高確率遊技状態において第1特図乱数に基づいて大当たりの抽選の結果を判定する場合に参照される第2大当たり乱数判定テーブル110bと、低確率遊技状態において第2特図乱数(すなわち、第2始動入賞口16への遊技球の入球を契機に取得された大当たり乱数)に基づいて大当たりの抽選の結果を判定する場合に参照される第3大当たり乱数判定テーブル110cと、高確率遊技状態において第2特図乱数に基づいて大当たりの抽選の結果を判定する場合に参照される第4大当たり乱数判定テーブル110dと、を備えている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、0~65535の数値範囲内で1個の大当たり乱数が取得される。そして、遊技球が入球した始動入賞口、及び、大当たりの抽選を開始するとき(すなわち、大当たりの判定を行うとき)の遊技状態に応じた大当たり乱数判定テーブル110が選択され、取得された大当たり乱数と選択された大当たり乱数判定テーブル110とに基づいて大当たりの抽選の結果が判定される。
図5(a)に示すように、第1大当たり乱数判定テーブル110aによれば、大当たり乱数が1000~1204であった場合に大当たりと判定され、これ以外の大当たり乱数(0~999、1205~65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この第1大当たり乱数判定テーブル110aにおける大当たりの当選確率はおよそ1/319となる。
また、図5(b)に示すように、第2大当たり乱数判定テーブル110bによれば、大当たり乱数が1000~3183であった場合に大当たりと判定され、これ以外の大当たり乱数(0~999、3184~65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この第2大当たり乱数判定テーブル110bにおける大当たりの当選確率はおよそ1/30となる。
また、図5(c)に示すように、第3大当たり乱数判定テーブル110cによれば、大当たり乱数が1000~1204であった場合に大当たりと判定され、大当たり乱数が1205~32882であった場合に小当たりと判定され、これ以外の大当たり乱数(0~999、32883~65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この第3大当たり乱数判定テーブル110cにおける大当たりの当選確率はおよそ1/319、小当たりの当選確率は1/2となる。
また、図5(d)に示すように、第4大当たり乱数判定テーブル110dによれば、大当たり乱数が1000~3183であった場合に大当たりと判定され、大当たり乱数が3184~35951であった場合に小当たりと判定され、これ以外の大当たり乱数(0~999、35952~65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この第4大当たり乱数判定テーブル110dにおける大当たりの当選確率はおよそ1/30、小当たりの当選確率は1/2となる。
このように、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、高確率遊技状態である場合には、低確率遊技状態である場合に比べて、大当たりの当選確率がおよそ10倍となるように設定されている。また、第2特図乱数に基づいて大当たりの抽選が行われる場合には、小当たりに当選するものの、第1特図乱数に基づいて大当たりの抽選が行われる場合には小当たりに当選しないように設定されている。
なお、第1特図乱数に基づいて大当たりの抽選が行われる場合にも小当たりに当選するように設定してもよい。
特別図柄乱数判定テーブル111は、上述の如く、特別図柄の種別を決定するためのものであって、図6(a)~(c)に示すように、第1特図乱数によって大当たりに当選した場合に参照される第1特別図柄乱数判定テーブル111aと、第2特図乱数によって大当たりに当選した場合に参照される第2特別図柄乱数判定テーブル111bと、第2特図乱数によって小当たりに当選した場合に参照される第3特別図柄乱数判定テーブル111cと、を備えている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、0~199の数値範囲内で1個の特別図柄乱数が取得される。そして、上述の大当たりの抽選によって大当たり又は小当たりに当選した場合に、特別図柄乱数の取得の契機となった遊技球が入球した始動入賞口、及び、大当たりの抽選の結果に応じた特別図柄乱数判定テーブル111が選択され、取得された特別図柄乱数と選択された特別図柄乱数判定テーブル111とに基づいて、特別図柄の種別が決定される。
本形態に係るパチンコ機Pでは、大当たりに当選した(すなわち、大当たりとの判定結果が得られた)場合に決定される特別図柄(以下、大当たり図柄という)として3種類の特別図柄(X1、X2、X3)が設けられており、小当たりに当選した(すなわち、小当たりとの判定結果が得られた)場合に決定される特別図柄(以下、小当たり図柄という)として2種類の特別図柄(Y1、Y2)が設けられており、ハズレの場合に決定される特別図柄(以下、ハズレ図柄という)として2種類の特別図柄(Z1、Z2)が設けられている。
図6(a)に示すように、第1特別図柄乱数判定テーブル111aによれば、特別図柄乱数が0~39であった場合に大当たり図柄X1が決定され、特別図柄乱数が40~79であった場合に大当たり図柄X2が決定され、特別図柄乱数が80~199であった場合に大当たり図柄X3が決定される。すなわち、この第1特別図柄乱数判定テーブル111aにおいては、大当たり図柄X1が決定される確率及び大当たり図柄X2が決定される確率はいずれも20%、大当たり図柄X3が決定される確率は60%となっている。
また、図6(b)に示すように、第2特別図柄乱数判定テーブル111bによれば、特別図柄乱数が0~19であった場合に大当たり図柄X1が決定され、特別図柄乱数が20~79であった場合に大当たり図柄X2が決定され、特別図柄乱数が80~199であった場合に大当たり図柄X3が決定される。すなわち、この第2特別図柄乱数判定テーブル111bにおいては、大当たり図柄X1が決定される確率は10%、大当たり図柄X2が決定される確率は30%、大当たり図柄X3が決定される確率は60%となっている。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、いずれのテーブルにおいても同一の大当たり図柄が決定されるようになっているが、これに限定されるものではなく、特別図柄乱数判定テーブル111ごとに、異なる大当たり図柄が決定されるようにしてもよい。
また、図6(c)に示すように、第3特別図柄乱数判定テーブル111cによれば、特別図柄乱数が0~99であった場合に小当たり図柄Y1が決定され、特別図柄乱数が100~199であった場合に小当たり図柄Y2が決定される。すなわち、この第3特別図柄乱数判定テーブル111cにおいては、小当たり図柄Y1が決定される確率及び小当たり図柄Y2が決定される確率はいずれも50%となっている。
また、第1特図乱数に基づく大当たりの抽選によりハズレとなった場合には、特別図柄乱数に基づく上述の抽選を行わずに、ハズレ図柄Z1が決定される。また、第2特図乱数に基づく大当たりの抽選によりハズレとなった場合には、特別図柄乱数に基づく上述の抽選を行わずに、ハズレ図柄Z2が決定される。
すなわち、特別図柄乱数判定テーブル111は、大当たり又は小当たりに当選した場合にのみ参照され、ハズレの場合には参照されないようになっている。
リーチグループ決定乱数判定テーブル112、リーチモード決定乱数判定テーブル113及び変動パターン抽選テーブル114は、変動演出パターンを決定するための変動モード番号及び変動パターン番号の決定に用いられるテーブルである。
本形態に係るパチンコ機Pでは、上述のように大当たりの抽選によって特別図柄が決定されると、当該決定の結果に基づいて変動演出パターンの決定に用いられる変動モード番号及び変動パターン番号が決定されるとともに、決定された変動モード番号に対応する変動モードコマンド、及び、決定された変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドが生成される。そして、この決定された変動モード番号及び変動パターン番号に基づいて、後述する特別図柄の変動表示の変動時間(変動演出の変動時間)が決定される。また、生成された変動モードコマンド及び変動パターンコマンドは、主制御基板100から副制御基板300に送信され、副制御基板300は、受信した変動モードコマンド及び変動パターンコマンドを用いて、大当たりの抽選の結果を報知する変動演出の具体的な態様(たとえば、演出表示装置21の表示部21aに表示する演出図柄50等)を決定する。このように、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドは、変動演出(特別図柄の変動表示)の変動時間及び態様の決定に用いられるコマンドである。
そして、リーチグループ決定乱数判定テーブル112は、変動モード番号及び変動パターン番号を決定するために用いられるリーチモード決定乱数判定テーブル113が属するグループを決定するためのものである。本形態に係るパチンコ機Pでは、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合に、変動モード番号及び変動パターン番号を決定するにあたり、その前段階として、リーチグループ決定乱数とリーチグループ決定乱数判定テーブル112により、グループの種別が決定される。
このリーチグループ決定乱数判定テーブル112は、遊技状態、取得された乱数の種別(第1特図乱数又は第2特図乱数、すなわち、各乱数の取得の契機となった遊技球が入球した始動入賞口の種別)、及び、保留数(第1特図保留数又は第2特図保留数)ごとに複数設けられている(図7(a)~(f)参照)。
本形態に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、0~10006の数値範囲内で1個のリーチグループ決定乱数が取得される。そして、上述の大当たりの抽選によってハズレとなった場合に、当該大当たりの抽選を行った時点の遊技状態、始動入賞口の種別、及び、保留数に応じて、リーチグループ決定乱数判定テーブル112が選択され、取得されたリーチグループ決定乱数と選択されたリーチグループ決定乱数判定テーブル112とに基づいて、グループの種別が決定される。
具体的には、通常遊技状態中における第1特図乱数(第1始動入賞口15への遊技球の入球により取得された乱数)に基づく大当たりの抽選の結果がハズレとなったときにおいて、当該抽選時の第1特図保留数が0又は1であった場合には、第1判定テーブル112aが選択され、当該抽選時の第1特図保留数が2以上であった場合には、第2判定テーブル112bが選択される。また、低確率時短遊技状態中における第1特図乱数に基づく大当たりの抽選の結果がハズレとなったときにおいて、当該抽選時の第1特図保留数が0以上であった場合には(すなわち、第1特図保留数がいかなる個数であっても)、第3判定テーブル112cが選択される。また、通常遊技状態中又は低確率時短遊技状態中における第2特図乱数(第2始動入賞口16への遊技球の入球により取得された乱数)に基づく大当たりの抽選の結果がハズレとなったときにおいて、当該抽選時の第2特図保留数が0以上であった場合には(すなわち、第2特図保留数がいかなる個数であっても)、第4判定テーブル112dが選択される。また、高確率非時短遊技状態中における第1特図乱数に基づく大当たりの抽選の結果がハズレとなったときにおいて、当該抽選時の第1特図保留数が0以上であった場合には、第5判定テーブル112eが選択される。また、高確率非時短遊技状態中における第2特図乱数に基づく大当たりの抽選の結果がハズレとなったときにおいて、当該抽選時の第2特図保留数が0以上であった場合には、第6判定テーブル112fが選択される。
そして、図7(a)に示すように、第1判定テーブル112aによれば、リーチグループ決定乱数が0~8999であった場合に「第1グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9000~9899であった場合に「第4グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9900~10006であった場合に「第5グループ」が決定される。
また、図7(b)に示すように、第2判定テーブル112bによれば、リーチグループ決定乱数が0~8999であった場合に「第1グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9000~9899であった場合に「第4グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9900~10006であった場合に「第5グループ」が決定される。
また、図7(c)に示すように、第3判定テーブル112cによれば、リーチグループ決定乱数が0~7999であった場合に「第1グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が8000~8999であった場合に「第3グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9000~10006であった場合に「第5グループ」が決定される。
また、図7(d)に示すように、第4判定テーブル112dによれば、リーチグループ決定乱数が0~10006であった場合に(すなわち、リーチグループ決定乱数がいかなる値であっても)「第6グループ」が決定される。
また、図7(e)に示すように、第5判定テーブル112eによれば、リーチグループ決定乱数が0~8999であった場合に「第2グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9000~9899であった場合に「第4グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9900~10006であった場合に「第5グループ」が決定される。
また、図7(f)に示すように、第6判定テーブル112fによれば、リーチグループ決定乱数が0~8999であった場合に「第2グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9000~9899であった場合に「第4グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9900~10006であった場合に「第5グループ」が決定される。
また、大当たりの抽選の結果が大当たり又は小当たりであった場合には、グループの種別を決定することなく、リーチモード決定乱数判定テーブル113が決定されるようになっている。すなわち、リーチグループ決定乱数判定テーブル112は、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合にのみ参照され、大当たり又は小当たりであった場合には参照されない。
リーチモード決定乱数判定テーブル113は、変動演出パターン(変動演出の態様、変動時間)の決定に用いられる変動モード番号を決定するとともに、後述する変動パターン番号の決定に用いられる変動パターン抽選テーブル114を決定するためのものである。
このリーチモード決定乱数判定テーブル113は、大別して、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合に参照されるハズレ用判定テーブル(図8参照)と、大当たりの抽選の結果が大当たり又は小当たりであった場合に参照される当たり用判定テーブル(図9参照)と、を備えている。
ハズレ用判定テーブルは、上述のように決定されたグループの種別ごとに複数設けられている(図8(a)~(f)参照)。
本形態に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、0~2038の数値範囲内で1個のリーチモード決定乱数が取得される。そして、上述したグループの種別の抽選によりグループが決定された場合に、この決定されたグループの種別に対応するハズレ用判定テーブルが選択され、取得されたリーチモード決定乱数と選択されたハズレ用判定テーブルとに基づいて、変動モード番号、及び、変動パターン抽選テーブル114が決定される。
具体的には、たとえば、上述したグループの種別の抽選により「第1グループ」が決定された場合に第1グループ用判定テーブル113aが選択され、「第2グループ」が決定された場合に第2グループ用判定テーブル113bが選択され、「第3グループ」が決定された場合に第3グループ用判定テーブル113cが選択され、「第4グループ」が決定された場合に第4グループ用判定テーブル113dが選択され、「第5グループ」が決定された場合に第5グループ用判定テーブル113eが選択され、「第6グループ」が決定された場合に第6グループ用判定テーブル113fが選択される(図8(a)~(f)参照)。
そして、図8(a)に示すように、第1グループ用判定テーブル113aによれば、リーチモード決定乱数が0~2038であった場合に(すなわち、リーチモード決定乱数がいかなる値であっても)、「00H」(最後尾に「H」が付された英数字は16進数表記。以下、同様)という変動モード番号が決定されるとともに第1変動テーブル114aが選択される。
また、図8(b)に示すように、第2グループ用判定テーブル113bによれば、リーチモード決定乱数が0~2038であった場合に、「00H」の変動モード番号が決定されるとともに第2変動テーブル114bが選択される。
また、図8(c)に示すように、第3グループ用判定テーブル113cによれば、リーチモード決定乱数が0~2038であった場合に、「01H」という変動モード番号が決定されるとともに第3変動テーブル114cが選択される。
また、図8(d)に示すように、第4グループ用判定テーブル113dによれば、リーチモード決定乱数が0~2038であった場合に、「01H」という変動モード番号が決定されるとともに第4変動テーブル114dが選択される。
また、図8(e)に示すように、第5グループ用判定テーブル113eによれば、リーチモード決定乱数が0~1799であった場合に、「02H」という変動モード番号が決定されるとともに第5変動テーブル114eが選択される。また、リーチモード決定乱数が1800~2038であった場合に、「03H」という変動モード番号が決定されるとともに第5変動テーブル114eが選択される。
また、図8(f)に示すように、第6グループ用判定テーブル113fによれば、リーチモード決定乱数が0~1199であった場合に、「04H」という変動モード番号が決定されるとともに第1変動テーブル114aが選択される。また、リーチモード決定乱数が1200~2038であった場合に、「04H」という変動モード番号が決定されるとともに第2変動テーブル114bが選択される。
また、当たり用判定テーブルは、大当たり又は小当たりの当選時(すなわち、大当たり又は小当たりの抽選時)の遊技状態、取得された乱数の種別(第1特図乱数又は第2特図乱数)、及び、大当たり又は小当たりとなった場合に決定された特別図柄の種別(大当たり図柄、小当たり図柄)ごとに複数設けられている(図9(a)~(f)参照)。
そして、大当たり又は小当たりに当選し特別図柄の種別が決定された場合に、決定された特別図柄の種別、取得された乱数の種別、及び、大当たり又は小当たりの当選時の遊技状態に対応する当たり用判定テーブルが選択され、上述したハズレ用判定テーブルに基づく決定と同様に、取得されたリーチモード決定乱数と選択された当たり用判定テーブルとに基づいて、変動モード番号及び変動パターン抽選テーブル114が決定される。
具体的には、通常遊技状態中に第1特図乱数に基づいて大当たりに当選し大当たり図柄X1、X2又はX3が決定された場合に、第1当たり用判定テーブル113gが選択される。また、低確率時短遊技状態中に第1特図乱数に基づいて大当たりに当選し大当たり図柄X1、X2又はX3が決定された場合に、第2当たり用判定テーブル113hが選択される。また、通常遊技状態又は低確率時短遊技状態中に第2特図乱数に基づいて大当たりに当選し大当たり図柄X1、X2又はX3が決定された場合に、第3当たり用判定テーブル113iが選択される。また、高確率非時短遊技状態中に第1特図乱数又は第2特図乱数に基づいて大当たりに当選し大当たり図柄X1、X2又はX3が決定された場合に、第4当たり用判定テーブル113jが選択される。また、通常遊技状態又は低確率時短遊技状態中に第2特図乱数に基づいて小当たりに当選し小当たり図柄Y1又はY2が決定された場合に、第5当たり用判定テーブル113kが選択される。また、高確率非時短遊技状態中に第2特図乱数に基づいて小当たりに当選し小当たり図柄Y1又はY2が決定された場合に、第6当たり用判定テーブル113lが選択される。
そして、図9(a)に示すように、第1当たり用判定テーブル113gによれば、リーチモード決定乱数が0~199であった場合に、「A1H」の変動モード番号が決定されるとともに第30変動テーブル114fが選択される。また、リーチモード決定乱数が200~1299であった場合に、「A2H」の変動モード番号が決定されるとともに第31変動テーブル114gが選択される。また、リーチモード決定乱数が1300~2038であった場合に、「A3H」の変動モード番号が決定されるとともに第32変動テーブル114hが選択される。
また、図9(b)に示すように、第2当たり用判定テーブル113hによれば、リーチモード決定乱数が0~1299であった場合に、「A2H」の変動モード番号が決定されるとともに第31変動テーブル114gが選択される。また、リーチモード決定乱数が1300~2038であった場合に、「A3H」の変動モード番号が決定されるとともに第32変動テーブル114hが選択される。
また、図9(c)に示すように、第3当たり用判定テーブル113iによれば、リーチモード決定乱数が0~2038であった場合に、「A4H」の変動モード番号が決定されるとともに第30変動テーブル114fが選択される。
また、図9(d)に示すように、第4当たり用判定テーブル113jによれば、リーチモード決定乱数が0~1299であった場合に、「A2H」の変動モード番号が決定されるとともに第31変動テーブル114gが選択される。また、リーチモード決定乱数が1300~2038であった場合に、「A3H」の変動モード番号が決定されるとともに第32変動テーブル114hが選択される。
また、図9(e)に示すように、第5当たり用判定テーブル113kによれば、リーチモード決定乱数が0~2038であった場合に、「B4H」の変動モード番号が決定されるとともに第33変動テーブル114iが選択される。
また、図9(f)に示すように、第6当たり用判定テーブル113lによれば、リーチモード決定乱数が0~2038であった場合に、「B0H」の変動モード番号が決定されるとともに第33変動テーブル114iが選択される。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、大当たり又は小当たりの当選時の遊技状態、取得された乱数の種別及び特別図柄の種別ごとに、当たり用判定テーブルが設けられているが、遊技球が入球した始動入賞口の種別を考慮せずに、大当たり又は小当たりの当選時の遊技状態及び特別図柄の種別ごとに、当たり用判定テーブルを設けるようにしてもよい。
変動パターン抽選テーブル114は、変動演出パターン(変動演出の態様、変動時間)の決定に用いられる変動パターン番号を決定するためのものであり、多数設けられている。
ここでは、図10(a)~(i)に示すように、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合に決定される第1変動テーブル114a、第2変動テーブル114b、第3変動テーブル114c、第4変動テーブル114d及び第5変動テーブル114e、大当たりの抽選の結果が大当たりであった場合に決定される第30変動テーブル114f、第31変動テーブル114g及び第32変動テーブル114h、並びに、大当たりの抽選の結果が小当たりであった場合に決定される第33変動テーブル114iについて説明する。
本形態に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、0~249の数値範囲内で1個の変動パターン乱数が取得される。そして、取得された変動パターン乱数と、上述の変動モード番号とともに決定された変動パターン抽選テーブル114とに基づいて、変動パターン番号が決定される。
たとえば、図10(a)に示すように、第1変動テーブル114aによれば、変動パターン乱数が0~249であった場合に(すなわち、変動パターン乱数がいかなる値であっても)「00H」という変動パターン番号が決定される。また、図10(d)に示すように、第4変動テーブル114dによれば、変動パターン乱数が0~234であった場合に「05H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が235~249であった場合に「06H」という変動パターン番号が決定される。
また、図10(f)に示すように、第30変動テーブル114fによれば、変動パターン乱数が0~249であった場合に「A6H」という変動パターン番号が決定される。また、図10(h)に示すように、第32変動テーブル114hによれば、変動パターン乱数が0~89であった場合に「A6H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が90~249であった場合に「A7H」という変動パターン番号が決定される。
また、図10(i)に示すように、第33変動テーブル114iによれば、変動パターン乱数が0~244であった場合に「B0H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が245~249であった場合に「B1H」という変動パターン番号が決定される。
なお、同様に、他の変動パターンテーブル114によっても、変動パターン乱数に対応して、所定の変動パターン番号が決定されるようになっている(図10参照)。
本形態に係るパチンコ機Pでは、変動開始時(すなわち、後述する特別図柄の変動表示の開始時(変動演出の開始時))に、上述のような大当たりの抽選が行われるとともに、大当たりの抽選が行われると、大当たりの抽選の結果、大当たりの抽選時の遊技状態、取得された乱数の種別(第1特図乱数、第2特図乱数)や保留数(第1特図保留数、第2特図保留数)等に応じて、変動モード番号及び変動パターン番号が決定される。上述の如く、変動モード番号及び変動パターン番号は、変動演出パターンを決定するために用いられるものであり、変動モード番号及び変動パターン番号により、変動演出の態様及び変動時間(特別図柄の変動表示の変動時間)が定められるようになっている。ここで、本形態に係るパチンコ機Pでは、変動演出が前半部分と後半部分に分けられている。そして、変動演出の前半部分の態様及び変動時間は、変動モード番号により決定され、変動演出の後半部分の態様及び変動時間は、変動パターン番号により決定されるようになっている。
なお、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、通常遊技状態中又は低確率時短遊技状態中に第1特図乱数が記憶されると、当該第1特図乱数に基づく変動開始前に、当該第1特図乱数について大当たりの抽選に関する各種判定を行い、また、高確率非時短遊技状態中に第2特図乱数が記憶されると、当該第2特図乱数に基づく変動開始前に、当該第2特図乱数について大当たりの抽選に関する各種判定を行う事前判定処理が実行される。そして、本形態に係るパチンコ機Pでは、変動開始時においてグループ種別、変動モード番号及び変動パターン番号を決定するとともに、上述の事前判定処理においても、上述のリーチグループ決定乱数判定テーブル112に基づいてグループ種別を決定し、さらに、後述の変動モード番号及び変動パターン番号を決定する。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、事前判定処理時及び変動開始時のいずれの時点でも、同一の変動モード番号及び変動パターン番号が決定されるように、上述のリーチグループ決定乱数判定テーブル112、リーチモード決定乱数判定テーブル113、変動パターン抽選テーブル114が設定されている。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、通常遊技状態中又は低確率時短遊技状態中に第1特図乱数が記憶されるか又は高確率非時短遊技状態中に第2特図乱数が記憶されると上述の事前判定処理が実行されるようになっているが、これに限定されるものではなく、通常遊技状態中又は低確率時短遊技状態中に第2特図乱数が記憶された場合や、高確率非時短遊技状態中に第1特図乱数が記憶された場合にも、同様の事前判定処理を実行して、変動開始前に大当たりの抽選に関する各種判定を行ってもよい。
次に、変動演出の変動時間(特別図柄の変動表示の変動時間)や特別図柄の停止表示の時間の決定、特別遊技の制御、遊技状態の設定等について説明する。
本形態に係るパチンコ機Pは、上述の各種処理を行うためのテーブルとして、変動時間決定テーブル115、特図停止表示時間決定テーブル116、特別電動役物作動テーブル117、及び、遊技状態設定テーブル118等を備えている。
変動時間決定テーブル115は、変動演出の変動時間(すなわち、特別図柄の変動表示の変動時間)を決定するためのものである。
本形態に係るパチンコ機Pは、この変動時間決定テーブル115として、各変動モード番号に対応する変動演出の前半部分の変動時間(以下、前半変動時間という)が定められた第1変動時間決定テーブル115a、及び、各変動パターン番号に対応する変動演出の後半部分の変動時間(以下、後半変動時間という)が定められた第2変動時間決定テーブル115bを備えている(図11(a)及び(b)参照)。
そして、変動モード番号が決定されると、この決定された変動モード番号及び第1変動時間決定テーブル115aに基づき、対応する前半変動時間が決定される。また、変動パターン番号が決定されると、この決定された変動パターン番号及び第2変動時間決定テーブル115bに基づき、対応する後半変動時間が決定される。そして、このように決定された前半変動時間と後半変動時間の合計値が、大当たりの抽選の結果を報知する変動演出全体の変動時間(特別図柄の変動表示全体の変動時間)に相当する。
たとえば、決定された変動モード番号が「03H」及び変動パターン番号が「07H」であった場合には、変動モード番号「03H」に対応して「60秒」の前半変動時間が決定され、変動パターン番号「07H」に対応して「60秒」の後半変動時間が決定される。そして、これらの合計値「120秒(=60秒+60秒)」が、変動演出全体(特別図柄の変動表示全体)の変動時間となる。
なお、図11(a)に示すように、「00H」及び「B0H」の変動モード番号には「0秒」の前半変動時間が定められており、この変動モード番号が決定された場合には、変動演出の前半部分は実行されることなく、決定された変動パターン番号に基づき変動演出の後半部分のみが実行されるようになっている。
また、「04H」、「A4H」及び「B4H」の変動モード番号には「500秒」の前半変動時間が定められている。この変動モード番号が決定された場合には、他の変動モード番号が決定された場合と比較して長い時間(500秒)にわたり変動演出(特別図柄の変動表示)が実行されることとなる。「04H」、「A4H」及び「B4H」の変動モード番号のいずれかが決定されるのは、通常遊技状態又は低確率時短遊技状態における第2特図乱数に基づく大当たりの抽選により、大当たりの当選、小当たりの当選又はハズレが決定された場合、すなわち、通常遊技状態中又は低確率時短遊技状態中に、第2遊技領域12bへの遊技球の打ち出しが行われ第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合である(図7~図9参照)。なお、上述のように、これらの遊技状態中は第1遊技領域12aへの遊技球の打ち出しが指示されており、この指示に従って第1遊技領域12aへ遊技球を打ち出していれば第2始動入賞口16へ遊技球は入球しないため、「04H」、「A4H」及び「B4H」の変動モード番号が決定されることはない。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、変動モード番号及び変動パターン番号が決定されると、この決定された変動モード番号に対応する変動モードコマンド、及び、この決定された変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドが生成され、副制御基板300に送信される。そして、副制御基板300においては、受信した変動モードコマンド及び変動パターンコマンドに基づいて、変動演出の態様が決定されるようになっている。具体的には、変動モードコマンドに基づいて変動演出の前半部分の態様が決定され、変動パターンコマンドに基づいて変動演出の後半部分の態様が決定されるようになっている。
なお、変動演出の態様については、変動モードコマンドに基づいて変動演出の前半部分の態様を決定し、変動パターンコマンドに基づいて変動演出の後半部分の態様を決定するのではなく、変動パターンコマンドに基づいて変動演出の前半部分の態様を決定し、変動モードコマンドに基づいて変動演出の後半部分の態様を決定するようにしてもよい。
また、変動演出は、前半部分と後半部分とに分けるのではなく、より多くの部分に分けて、変動モードコマンドや変動パターンコマンドに基づいて、それぞれの部分の態様を決定するようにしてもよい。
また、変動演出の態様は、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドのみならず、他のコマンドに基づいて決定してもよい。また、変動モードコマンド又は変動パターンコマンドのいずれかのみに基づいて決定してもよい。
また、上述のように決定された変動時間に基づいて、演出表示装置21では変動演出が行われるとともに、特別図柄表示装置(第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31)では特別図柄の変動表示が行われる。具体的には、遊技球が入球した始動入賞口が第1始動入賞口15の場合には、決定された変動時間の間、第1特別図柄表示装置30が点滅表示され、遊技球が入球した始動入賞口が第2始動入賞口16の場合には、決定された変動時間の間、第2特別図柄表示装置31が点滅表示される。そして、変動時間の経過後、決定された特別図柄が停止表示される。
ここで、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、特別遊技が実行されておらず、かつ、第1特別図柄表示装置30及び第2特別図柄表示装置31により特別図柄の変動表示が行われていない場合に、第1特図乱数及び第2特図乱数に基づく大当たりの抽選が可能となっている。
また、第1特別図柄表示装置30による特別図柄の変動表示中であって、第2特別図柄表示装置31による特別図柄の変動表示が行われていない場合には、第2特図乱数に基づいて大当たりの抽選が可能であり、第2特別図柄表示装置31による特別図柄の変動表示中であって、第1特別図柄表示装置30による特別図柄の変動表示が行われていない場合には、第1特図乱数に基づいて大当たりの抽選が可能となっている。
すなわち、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、第1特別図柄表示装置30による特別図柄の変動表示と、第2特別図柄表示装置31による特別図柄の変動表示とが、同時に行われる。そして、第1特別図柄表示装置30による特別図柄の変動表示が終了したときに、第1特図乱数が記憶されていれば、次の特別図柄の変動表示が第1特別図柄表示装置30により開始され、第2特別図柄表示装置31による特別図柄の変動表示が終了したときに、第2特図乱数が記憶されていれば、次の特別図柄の変動表示が第2特別図柄表示装置31により開始される。
また、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、第1特別図柄表示装置30による特別図柄の変動表示中に、新たに第2特図乱数に基づいて大当たりの抽選が行われた場合において、変動表示中の特別図柄が大当たり図柄(X1、X2又はX3)であったとき(すなわち、実行中の変動表示に関し、当該変動表示の契機となる大当たりの抽選で大当たりに当選していたとき)には、新たに行われた大当たりの抽選の結果として大当たり又は小当たりの当選を得ることができず、当該抽選の結果は強制的にハズレとなるように設定されている。また、第2特別図柄表示装置31による特別図柄の変動表示中に、新たに第1特図乱数に基づいて大当たりの抽選が行われた場合において、変動表示中の特別図柄が大当たり図柄(X1、X2又はX3)であったときには、新たに行われた大当たりの抽選の結果として大当たりの当選を得ることができず、当該抽選の結果は強制的にハズレとなるように設定されている。
したがって、たとえば、第2特図乱数に基づいて大当たりに当選し、第2特別図柄表示装置31において当該大当たりの当選に基づく特別図柄の変動表示が行われているときに、新たに第1特図乱数に基づいて大当たりの抽選が行われた場合には、当該抽選の結果はハズレとなる。また、第1特図乱数に基づいて大当たりに当選し、第1特別図柄表示装置30において当該大当たりの当選に基づく特別図柄の変動表示が行われているときに、新たに第2特図乱数に基づいて大当たりの抽選が行われた場合には、当該抽選の結果はハズレとなる。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、第1特別図柄表示装置30において大当たり図柄が停止表示されたときに、第2特別図柄表示装置31において小当たり図柄(Y1又はY2)が変動表示中であった場合には、この小当たり図柄は強制的にハズレ図柄(Z1又はZ2)に変更された(書き換えられた)上で、このハズレ図柄が強制的に停止されるようになっている。
これに対して、第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31のいずれか一方において大当たり図柄が停止表示されたときに、いずれか他方においてハズレ図柄が変動表示中であった場合には、このハズレ図柄の変動表示は停止されず、継続して変動表示が行われるようになっている。また、第2特別図柄表示装置31において小当たり図柄が停止表示されたときに、第1特別図柄表示装置30において大当たり図柄又はハズレ図柄が変動表示中であった場合にも、この大当たり図柄又はハズレ図柄の変動表示は停止されず、継続して変動表示が行われるようになっている。また、第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31のいずれか一方においてハズレ図柄が停止表示されたときに、いずれか他方においてハズレ図柄が変動表示中であった場合にも、このハズレ図柄の変動表示は停止されず、継続して変動表示が行われるようになっている。
特図停止表示時間決定テーブル116は、特別図柄の変動表示が停止した後、当該特別図柄(大当たり図柄、小当たり図柄、ハズレ図柄)を停止表示する時間である特図停止表示時間(いわゆる特別図柄の確定時間)を決定するためのものである。
この特図停止表示時間決定テーブル116においては、図12に示すように、特別図柄の種別ごとに特図停止表示時間が定められている。そして、上述の大当たりの抽選により特別図柄が決定されると、特図停止表示時間決定テーブル116を参照して、決定された特別図柄の種別に対応する特図停止表示時間が決定される。
図12に示すように、特図停止表示時間決定テーブル116によれば、大当たり図柄X1、X2又はX3が決定された場合には「0.5秒」の特図停止表示時間が決定される。また、小当たり図柄Y1又はY2が決定された場合には「0.5秒」の特図停止表示時間が決定されるようになっている。また、ハズレ図柄Z1又はZ2が決定された場合には「0.6秒」の特図停止表示時間が決定されるようになっている。
そして、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、特別図柄の変動表示(変動演出)が開始されてから、上述の変動時間が経過すると、この特別図柄の変動表示が停止(変動演出が終了)する。その後、上述のように決定された特図停止表示時間が経過すると、上述の大当たりの抽選で大当たりに当選していた場合には特別遊技が開始され、小当たりに当選していた場合には小当たり遊技が開始され、また、ハズレであった場合には次の特別図柄の変動表示(変動演出)を開始可能となる。
なお、特図停止表示時間は、大当たり図柄の種類、小当たり図柄の種類、ハズレ図柄の種類ごとに定めてもよいし、特別図柄の種別のみならず、決定された変動モード番号や変動パターン番号ごとに定めてもよい。
特別電動役物作動テーブル117は、大当たりに当選した場合に実行される特別遊技と、小当たりに当選した場合に実行される小当たり遊技とを制御するためのものであり、特別遊技及び小当たり遊技の実行中に大入賞口ソレノイド18cを作動させるために参照されるものである。本形態に係るパチンコ機Pでは、図13(a)~(c)に示すように、特別電動役物作動テーブル117として、大当たり図柄X1が決定された場合に参照される第1作動テーブル117aと、大当たり図柄X2又はX3が決定された場合に参照される第2作動テーブル117bと、小当たり図柄Y1が決定された場合に参照される第3作動テーブル117cと、小当たり図柄Y2が決定された場合に参照される第4作動テーブル117dと、が設けられている。
具体的には、大当たり図柄X1が決定されると、図13(a)に示すように、第1作動テーブル117aを参照して特別遊技が実行される。この第1作動テーブル117aによれば、大入賞口18が29.0秒開放するか又は大入賞口18に10個の遊技球が入球するかのいずれかの条件が成立することで終了するラウンド遊技が5回実行される。また、各ラウンド遊技の実行中、大入賞口18は1回のみ開放され、各ラウンド遊技間に大入賞口18が閉鎖する時間(すなわち、インターバル時間)は1.0秒に設定されている。
この特別遊技においては、遊技者は、所定個数の期待値の賞球を獲得可能となる。
また、大当たり図柄X2又はX3が決定されると、図13(b)に示すように、第2作動テーブル117bを参照して特別遊技が実行される。この第2作動テーブル117bによれば、第1作動テーブル117aと同態様のラウンド遊技が10回実行され。また、各ラウンド遊技の実行中における大入賞口18の開閉回数及びインターバル時間は第1作動テーブル117aと同様の内容に設定されている。
この特別遊技においては、遊技者は、大当たり図柄X1が決定された場合の特別遊技よりも多い個数の期待値の賞球を獲得可能となる。
また、小当たり図柄Y1が決定されると、図13(c)に示すように、第3作動テーブル117cを参照して小当たり遊技が実行される。この第3作動テーブル117cによれば、大入賞口18の0.9秒の開放が、0.2秒おきに連続して2回行われる。また、この小当たり遊技中に大入賞口18に10個の遊技球が入球すると、当該小当たり遊技は終了となる。
この小当たり遊技においては、遊技者は、大当たり図柄X2又はX3が決定された場合の特別遊技よりも少ない個数の期待値の賞球を獲得可能となる。
また、小当たり図柄Y2が決定されると、図13(d)に示すように、第4作動テーブル117dを参照して小当たり遊技が実行される。この第4作動テーブル117dによれば、大入賞口18の0.3秒の開放が、0.2秒おきに連続して2回行われる。また、この小当たり遊技中に大入賞口18に10個の遊技球が入球すると、当該小当たり遊技は終了となる。
この小当たり遊技においては、遊技者は、小当たり図柄Y1が決定された場合の小当たり遊技よりも少ない個数の期待値の賞球を獲得可能となる。
なお、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、第1特図乱数によって大当たりに当選した場合、及び、第2特図乱数によって大当たりに当選した場合のいずれにおいても、獲得可能な賞球の期待値の大きい特別遊技が実行される確率が変わらないように設定されているが、これに限定されるものではない。たとえば、第2特図乱数によって大当たりに当選した場合には、第1特図乱数によって大当たりに当選した場合に比べて、獲得可能な賞球の期待値の大きい特別遊技が実行されやすいように設定してもよい。
遊技状態設定テーブル118は、特別遊技が実行された場合に、当該特別遊技の終了後の遊技状態を設定するためのものである。本形態に係るパチンコ機Pでは、特別遊技の終了後の遊技状態が、大当たりの抽選によって決定された大当たり図柄の種類により決定されるようになっている。
また、本形態に係るパチンコ機Pには、図14に示すように、遊技状態設定テーブル118として、大当たり図柄X1が決定された場合に参照される第1状態設定テーブル118aと、大当たり図柄X2が決定された場合に参照される第2状態設定テーブル118bと、大当たり図柄X3が決定された場合に参照される第3状態設定テーブル118cと、が設けられている。
図14(a)に示すように、第1状態設定テーブル118aによれば、大当たり図柄X1が決定されると、特別遊技の終了後の遊技状態が低確率遊技状態に設定されるとともに、非時短遊技状態に設定される。すなわち、通常遊技状態が設定される。
また、図14(b)に示すように、第2状態設定テーブル118bによれば、大当たり図柄X2が決定されると、特別遊技の終了後の遊技状態が低確率遊技状態に設定されるとともに、時短遊技状態に設定される。すなわち、低確率時短遊技状態が設定される。
また、この時短遊技状態の継続回数(以下、時短回数という)は30回に設定される。すなわち、特別遊技の終了後、大当たりの抽選の結果が30回導出されるまで、低確率時短遊技状態が継続する。そして、この低確率時短遊技状態の継続中に大当たりに当選した場合には、再度、大当たり図柄に応じた遊技状態が設定される。また、特別遊技の終了後に低確率時短遊技状態が設定され、この遊技状態の継続中に大当たりに当選することなく、30回の抽選の結果がすべて大当たり以外となると、遊技状態が通常遊技状態に変更されることとなる。
また、図14(c)に示すように、第3状態設定テーブル118cによれば、大当たり図柄X3が決定されると、特別遊技の終了後の遊技状態が高確率遊技状態に設定されるとともに、非時短遊技状態に設定される。すなわち、高確率非時短遊技状態が設定される。
また、この高確率遊技状態の継続回数(以下、高確回数という)は10000回に設定される。すなわち、特別遊技の終了後、大当たりの抽選の結果が10000回導出されるまで、高確率非時短遊技状態が継続する。
なお、上述の如く、本形態に係るパチンコ機Pでは、高確率遊技状態における大当たりの当選確率がおよそ1/30となっているため、実質的には、大当たりに再度当選するまで、高確率非時短遊技状態が継続することとなる。
次に、普図遊技に関する処理について説明する。
本形態に係るパチンコ機Pでは、発射装置(図示しておらず)により発射され遊技領域12を流下する遊技球がゲート20を通過すると、特別第1始動入賞口15bの可動片15dを作動させて当該可動片15dを開くか否かを決定する普通図柄の抽選が行われる。そして、この普通図柄の抽選によって当たりとなると、所定時間の間、可動片15dが開き、特別第1始動入賞口15bが開状態となるため、特別第1始動入賞口15bへの遊技球の入球が容易となる。
この普通図柄の抽選は、遊技球がゲート20を通過することを契機に取得される当たり決定乱数、及び、メインROM102に格納されており当該乱数を判定するための当たり決定乱数判定テーブル119に基づいて、行われる。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の普通図柄の抽選が行われると、普通図柄の変動パターン(普通図柄の変動時間)が決定されるとともに、後述する普通図柄の変動表示が停止した後、上述の普通図柄の抽選により決定される普通図柄(当たり図柄、ハズレ図柄)を停止表示する時間である普図停止表示時間が決定される。
普通図柄の変動パターン及び普図停止表示時間の決定は、メインROM102に格納されている普通図柄変動パターン決定テーブル120、普図停止表示時間決定テーブル121に基づいて行われる。
そして、遊技球がゲート20を通過すると、上述の当たり決定乱数が取得されるとともに、当該乱数値がメインRAM103の普図保留記憶領域に4個を上限として記憶されるようになっている。具体的には、この普図保留記憶領域は、第1記憶部から第4記憶部までの計4つの記憶部から構成されており、ゲート20の通過順に、第1記憶部から記憶されるようになっている。また、既にいくつかの記憶部に当たり決定乱数が記憶されている場合には、空きの記憶部のうち最も番号の小さい記憶部に当たり決定乱数が記憶されるようになっている。そして、普図保留記憶領域に既に4個の当たり決定乱数が記憶されている場合に、遊技球がゲート20を通過しても、この通過に係る当たり決定乱数は普図保留記憶領域に記憶されない。
なお、本形態に係るパチンコ機Pにおいて、当たり決定乱数には、主制御基板100に内蔵されたハードウェア乱数を用いている。この当たり決定乱数は、一定の規則に従って更新され、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列が変更されるとともに、システムリセット毎にスタート値が変更されるようになっている。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、普図保留記憶領域に記憶されている当たり決定乱数の個数(以下、普図保留数という)は、普図保留数カウンタ(特に図示しておらず)に記憶されるようになっている。
当たり決定乱数判定テーブル119は、普通図柄の抽選により当たりか否かの判定を行うためのものであって、図15(a)~(c)に示すように、非時短遊技状態(すなわち、通常遊技状態又は高確率非時短遊技状態)において参照される非時短判定テーブル119aと、時短遊技状態(すなわち、低確率時短遊技状態)において参照される時短判定テーブル119bと、を備えている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、遊技球がゲート20を通過すると、0~65535の数値範囲内で1個の当たり決定乱数が取得される。そして、普通図柄の抽選を行う時点の遊技状態が非時短遊技状態であれば、非時短判定テーブル119aが選択され、取得された当たり決定乱数と選択された非時短判定テーブル119aとに基づいて普通図柄の抽選が行われる。また、普通図柄の抽選を行う時点の遊技状態が時短遊技状態であれば、時短判定テーブル119bが選択され、取得された当たり決定乱数と選択された時短判定テーブル119bとに基づいて普通図柄の抽選が行われる。
図15(a)に示すように、非時短判定テーブル119aによれば、当たり決定乱数が1であった場合に当たりと判定され、これ以外の当たり決定乱数(0、2~65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この非時短判定テーブル119aにおいて当たりとなる確率は1/65536となる。
図15(b)に示すように、時短判定テーブル119bによれば、当たり決定乱数が1~65000であった場合に当たりと判定され、これ以外の当たり決定乱数(0、65001~65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この第1時短判定テーブル119bにおいて当たりとなる確率は65000/65536、すなわち、およそ99/100となる。
したがって、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、普通図柄の抽選により当たりとなる確率は、非時短遊技状態中よりも時短遊技状態中の方が高くなるように設定されている。
なお、普通図柄の抽選によって当たりとなった場合には当たり図柄が決定され、ハズレとなった場合にはハズレ図柄が決定される。
普通図柄変動パターン決定テーブル120は、普通図柄の変動パターン、すなわち、普通図柄の変動時間が対応付けられた普通図柄変動パターン番号を決定するためのものである。上述のように、ゲート20を遊技球が通過することにより普通図柄の抽選が行われると、この普通図柄変動パターン決定テーブル120に基づいて、普通図柄変動パターン番号が決定される。
図16に示すように、普通図柄変動パターン決定テーブル120によれば、遊技状態が非時短遊技状態の場合には、変動時間3秒の普通図柄の変動パターンが対応付けられた「C0H」という普通図柄変動パターン番号が決定され、遊技状態が時短遊技状態の場合には、変動時間1秒の普通図柄の変動パターンが対応付けられた「C1H」という普通図柄変動パターン番号が決定される。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、設定されている遊技状態ごとに常に同一の普通図柄変動パターン番号(普通図柄の変動パターン)が決定されるようになっているが、これに限定されるものではなく、たとえば、普通図柄の抽選の実行時点の普図保留数や、遊技球がゲート20を通過した際に取得する所定の乱数に基づいて、異なる普通図柄変動パターン番号が決定されるようにしてもよい。
普図停止表示時間決定テーブル121は、上述の普図停止表示時間を決定するためのものである。上述のように、ゲート20を遊技球が通過することにより普通図柄の抽選が行われると、この普図停止表示時間決定テーブル121を参照して、決定された普通図柄(当たり図柄、ハズレ図柄)に対応する普図停止表示時間が決定される。
図17に示すように、普図停止表示時間決定テーブル121によれば、決定された普通図柄が当たり図柄であった場合(すなわち、普通図柄の抽選により当たりとなった場合)には0.5秒の普図停止表示時間が決定される。また、決定された普通図柄がハズレ図柄であった場合(すなわち、普通図柄の抽選によりハズレとなった場合)には0.6秒の普図停止表示時間が決定される。
なお、普図停止表示時間は、普通図柄の種類のみならず、決定された普通図柄変動パターン番号ごとに決定されるようにしてもよい。
そして、普通図柄変動パターン番号(普通図柄の変動パターン、普通図柄の変動時間)及び普図停止表示時間が決定されると、決定された普通図柄変動パターン番号に対応する変動時間の間、普通図柄表示装置32(図3参照)が点滅表示される。そして、普通図柄の抽選により当たりとなって当たり図柄が決定された場合には、普通図柄表示装置32が点灯し、決定された普図停止表示時間が経過した後、特別第1始動入賞口15bの可動片15dの開閉制御が行われる。これに対して、普通図柄の抽選によりハズレとなってハズレ図柄が決定された場合には、普通図柄表示装置32が消灯し、決定された普図停止表示時間が経過した後、次の普通図柄の抽選が可能となる。
なお、本明細書においては、普通図柄表示装置32の点滅表示を「普通図柄の変動」、普通図柄表示装置32の点灯又は消灯を「普通図柄の停止表示」、「普通図柄の変動の停止」、「普通図柄の変動停止」等という場合がある。
また、本形態に係るパチンコ機Pには、特別第1始動入賞口15bに設けられた可動片15dの作動を制御するために参照される特別第1始動入賞口開放制御テーブル122を備えている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、普通図柄表示装置32が点灯し決定された普図停止表示時間が経過すると、特別第1始動入賞口開放制御テーブル122に定められた内容に基づいて、特別第1始動入賞口15bの可動片15dの開閉制御が行われるようになっている。
具体的には、遊技状態が非時短遊技状態の場合には、図18に示すように、普図停止表示時間が経過した後に、始動入賞口ソレノイド15cが0.2秒(=0.2秒×1回)通電され、特別第1始動入賞口15bの可動片15dが0.2秒開放される。
また、遊技状態が時短遊技状態の場合には、普図停止表示時間が経過した後に、始動入賞口ソレノイド15cが2.4秒(=1.2秒×2回)通電され、特別第1始動入賞口15bの可動片15dが2.4秒開放される。なお、1回目の可動片15dの開放が終了してから2回目の可動片15dの開放が開始されるまでに当該可動片15dが閉鎖する時間(インターバル時間)は1.0秒に設定されている。
以上のように、非時短遊技状態と時短遊技状態とには、それぞれ、特別第1始動入賞口15bを開閉するための条件が定められており、この条件の内容により、時短遊技状態においては、特別第1始動入賞口15bが開状態に維持されやすいため、非時短遊技状態よりも特別第1始動入賞口15bへ遊技球が入球しやすくなっている。
(本形態に係るパチンコ機Pの遊技性)
本形態に係るパチンコ機Pにおいては、上述の如く、通常遊技状態(低確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた遊技状態)、低確率時短遊技状態(低確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態)及び高確率非時短遊技状態(高確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた遊技状態)のいずれかの遊技状態が設定されて、遊技が進行するようになっている。
ここで、遊技者が遊技を開始する時点では、通常遊技状態が設定されていることが多い。この通常遊技状態中は、上述の如く、第1遊技領域12aへ向けての遊技球の打ち出し(いわゆる左打ち)が指示されており、これに従って遊技球を打ち出している限りにおいては、遊技球は、第1始動入賞口15(通常第1始動入賞口15a又は特別第1始動入賞口15b)へのみ入球する可能性があり、第2始動入賞口16へ入球することはない。すると、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づき大当たりの抽選が行われ、大当たりに当選した場合には、大当たり図柄X1、X2又はX3が決定される(図6(a)参照)。そして、大当たり図柄X1が決定された場合には、当該決定に基づいて実行される特別遊技の終了後の遊技状態が通常遊技状態に設定され、大当たり図柄X2が決定された場合には、当該決定に基づいて実行される特別遊技の終了後の遊技状態が低確率時短遊技状態に設定され、大当たり図柄X3が決定された場合には、当該決定に基づいて実行される特別遊技の終了後の遊技状態が高確率非時短遊技状態に設定される(図14参照)。すなわち、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、通常遊技状態中に指示通り左打ちを行っていれば、大当たりに当選することにより、通常遊技状態、低確率時短遊技状態又は高確率非時短遊技状態へ移行することとなる(図19参照)。
低確率時短遊技状態中は、大当たりの当選確率は通常遊技状態中と変わらないものの、通常遊技状態中よりも、特別第1始動入賞口15bが開状態へ維持されやすくなっており、特別第1始動入賞口15bへ遊技球が入球しやすいため、通常遊技状態中よりも遊技の進行に伴う遊技球の減少を抑えながら、大当たりの抽選の機会を獲得できる。
この低確率時短遊技状態中は、通常遊技状態中と同様に、上述の如く、第1遊技領域12aへ向けての遊技球の打ち出しが指示されている。そのため、これに従って遊技球を打ち出している限りにおいては、第1始動入賞口15へのみ遊技球が入球する可能性があり、通常遊技状態中と同様に、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づき大当たりの抽選が行われ、大当たりに当選した場合には、大当たり図柄X1、X2又はX3が決定される(図6(a)参照)。したがって、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、低確率時短遊技状態中も指示通り左打ちを行っていれば、大当たりに当選することにより、通常遊技状態、低確率時短遊技状態又は高確率非時短遊技状態へ移行することとなる(図19参照)。
高確率非時短遊技状態中は、特別第1始動入賞口15bが開状態へ維持される難易度は通常遊技状態中と変わらないものの、通常遊技状態中よりも、大当たりの当選確率が高くなっている。また、高確率非時短遊技状態中は、上述の如く、第2遊技領域12bへ向けての遊技球の打ち出し(いわゆる右打ち)が指示されており、これに従って遊技球を打ち出していると、遊技球は、第2始動入賞口16に入球する可能性がある。第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく大当たりの抽選では、小当たりに当選する確率が高く設定されており(図5(c)及び(d)参照)、第2始動入賞口16へ遊技球が入球すれば1/2の確率で小当たりに当選し、小当たり遊技が実行される。小当たり遊技中は大入賞口18が開放されるため、第2遊技領域12bへ向けて遊技球を打ち出していれば、開放中の大入賞口18へ遊技球が入球し、当該入球に基づき所定個数の賞球を獲得することができる。
すなわち、高確率非時短遊技状態中は、第2遊技領域12bへ向けて遊技球を打ち出すことにより、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく小当たりの当選により実行される小当たり遊技で賞球を獲得しながら、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて大当たりの当選を目指すことができるようになっており、高確率非時短遊技状態は、通常遊技状態や低確率時短遊技状態と比べて遊技者にとって極めて有利な遊技状態である。
また、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づき大当たりの抽選が行われ、大当たりに当選した場合にも、大当たり図柄X1、X2又はX3が決定される(図6(b)参照)。したがって、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、高確率非時短遊技状態中に指示通り右打ちを行っていれば、大当たりに当選することにより、通常遊技状態、低確率時短遊技状態又は高確率非時短遊技状態へ移行することとなる(図19参照)。
以上のように、本形態に係るパチンコ機Pでは、通常遊技状態、低確率時短遊技状態及び高確率非時短遊技状態の各遊技状態において、遊技者に対する指示通りに第1遊技領域12a又は第2遊技領域12bのいずれかへ向けて遊技球を打ち出すことで、大当たりの当選に基づく特別遊技の終了後に、通常遊技状態、低確率時短遊技状態又は高確率非時短遊技状態への移行が可能となっている。そして、運良く、特別遊技の終了後における高確率非時短遊技状態への移行が連続すると、特別遊技中に獲得可能な賞球に加え高確率非時短遊技状態中の小当たり遊技でも賞球を獲得でき、大当たりの当選確率も高いことから、早いスピードで多くの出玉を得ることができることとなる。
ところで、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく大当たりの抽選では小当たりに当選する確率が高く設定されているため(図5(c)又は(d)参照)、通常遊技状態中や低確率時短遊技状態中に遊技者に対する左打ちの指示に従わず、第2遊技領域12bへ向けて遊技球を打ち出し第2始動入賞口16へ遊技球を入球させて、小当たりの当選により実行される小当たり遊技で賞球を獲得するという遊技方法により遊技が行われる可能性がある。
しかし、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、通常遊技状態中や低確率時短遊技状態中に第2始動入賞口16へ遊技球を入球させた場合には、大当たりの抽選の結果が大当たりの当選、小当たりの当選及びハズレのいずれであっても、特別図柄の変動時間が約600秒と極めて長い時間に設定されるようになっている。したがって、1時間あたりに約6回程度しか特別図柄が停止表示されず、時間効率の極めて悪い遊技となり、多くの賞球を獲得することは極めて困難となる。これにより、上述のような遊技が行われることを抑止することができる。
また、通常遊技状態中や低確率時短遊技状態中に、第1遊技領域12aへ向けての遊技球の打ち出し及び第2遊技領域12bへ向けての遊技球の打ち出しを併用し、第1始動入賞口15への遊技球の入球により大当たりの当選を目指しつつ、第2始動入賞口16への遊技球の入球により小当たりの当選を目指すという遊技方法により遊技が行われる可能性もある。
ここで、通常遊技状態中や低確率時短遊技状態中に第2始動入賞口16へ遊技球を入球させることにより大当たりに当選してしまった場合、大当たり図柄の変動表示(第2特別図柄表示装置31における変動表示)中も、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく大当たりの抽選は次々と行われる。しかし、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づき大当たりに当選しているため、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく大当たりの抽選の結果は全てハズレとなる。すると、遊技者は、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて大当たりに当選していることを認識できないまま、第1遊技領域12aへ向けて遊技球を打ち出すものの、上述のように第1始動入賞口15へ遊技球が入球しても大当たりの抽選の結果は全てハズレとなるため、打ち出した遊技球は全て無駄となり、遊技者にとっては極めて不利な状況となる。
また、通常遊技状態中や低確率時短遊技状態中に第2始動入賞口16へ遊技球を入球させることにより小当たりに当選した場合、上述と同様に、小当たり図柄の変動表示(第2特別図柄表示装置31における変動表示)中も、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく大当たりの抽選は次々と行われる。しかし、当該抽選において大当たりに当選しない限り、上述の小当たり図柄の変動表示は継続するようになっており、当該抽選において大当たりに当選した場合には、変動表示中の小当たり図柄はハズレ図柄に書き換えられて強制的に停止表示されるようになっている。したがって、低確率遊技状態中に小当たりに当選しても、第1始動入賞口15へ遊技球が入球して大当たりの抽選が行われる限りは、小当たり遊技が実行されることはない。
このように、本形態に係るパチンコ機Pでは、通常遊技状態中や低確率時短遊技状態中に第2遊技領域12bへ向けて遊技球を打ち出すメリットが少なく、上述のような遊技方法による遊技が行われるのを抑止できるようになっている。
(パチンコ機Pにおける遊技の進行の概要)
次に、上述の特図遊技、普図遊技、特別遊技及び小当たり遊技の進行について、フローチャートを用いて説明する。
まず、主制御基板100のメイン処理を説明する。
電源基板により電源が供給されると、メインCPU101にシステムリセットが発生し、メインCPU101は、図20のフローチャートに示すメイン処理を実行する。
ステップ100において、メインCPU101は、初期化処理として、電源投入に応じて、メインROM102から起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM103に記憶されるフラグなどを初期化したり、副制御基板300に送信する各種のコマンドを、メインRAM103に設けられた演出用伝送データ格納領域に記憶したりする。そして、次のステップ101に進む。
ステップ101において、メインCPU101は、特別図柄乱数を更新する際に参照される特別図柄乱数用初期値更新乱数の更新を行う。この特別図柄乱数用初期値更新乱数は、特別図柄乱数の初期値を決定するためのものである。すなわち、特別図柄乱数は、更新を開始する時点の特別図柄乱数用初期値更新乱数を初期値として更新が行われる。そして、この乱数範囲を1周すると、その時点における特別図柄乱数用初期値更新乱数を初期値として、特別図柄乱数の更新が継続されるようになっている。そして、次のステップ102に進む。
ステップ102において、メインCPU101は、変動演出パターンを決定するための乱数であるリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数を更新する。そして、ステップ102の処理が終了すると、以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップ101とステップ102の処理を繰り返し実行する。
次に、主制御基板100のタイマ割込処理を説明する。
主制御基板100に設けられたリセット用クロックパルス発生回路により、所定の周期(本形態に係るパチンコ機Pでは、4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、図21のフローチャートに示すタイマ割込処理が実行される。
ステップ200において、メインCPU101は、各種タイマカウンタを更新するタイマ更新処理を実行する。そして、次のステップ201に進む。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、減算タイマを採用しており、主制御基板100のタイマ割込処理が実行されるたびにタイマカウンタが1ずつ減算され、0になると減算を停止するようになっている。
ステップ201において、メインCPU101は、特別図柄乱数の更新を行う。具体的には、乱数カウンタを「1」加算して更新し、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを「0」に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時点の特別図柄乱数用初期値更新乱数の値から乱数を更新する。そして、次のステップ202に進む。
ステップ202において、メインCPU101は、ゲート検出センサ20a、通常第1始動入賞口検出センサ15e、特別第1始動入賞口検出センサ15f、第2始動入賞口検出センサ16aに入力があったか否かを判定し、これに基づいて所定の処理を行うセンサ検出時処理を実行する。そして、次のステップ203に進む。
ステップ203において、メインCPU101は、特図遊技、特別遊技、小当たり遊技に関する制御を行うための特図関連制御処理を実行する。そして、次のステップ204に進む。
ステップ204において、メインCPU101は、普図遊技に関する制御を行うための普図関連制御処理を実行する。そして、次のステップ205に進む。
ステップ205において、メインCPU101は、各種エラーの発生や解除に関する制御を行うためのエラー関連処理を実行する。具体的には、前扉3の開放に基づく扉開放コマンドや、受皿7の満タン状態に基づく受皿満タンコマンド等を、主制御基板100が受信した場合に、メインCPU101は、対応するエラー指定コマンド(たとえば、扉開放指定コマンド、満タン状態指定コマンド等)を生成して演出用伝送データ格納領域に記憶(セット)する。また、上述のコマンドを主制御基板100が受信しなくなった場合に、メインCPU101は、対応するエラー解除指定コマンド(たとえば、扉閉鎖指定コマンド、満タン解除指定コマンド等)を生成して演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ206に進む。
ステップ206において、一般入賞口検出センサ14a、通常第1始動入賞口検出センサ15e、特別第1始動入賞口検出センサ15f、第2始動入賞口検出センサ16a、大入賞口検出センサ18aからの検出信号がメインCPU101に入力された場合に、当該メインCPU101は、それぞれの検出信号に対応して設けられている賞球カウンタを更新するとともに、それぞれの検出信号に対応する払出個数指定コマンドを発射払出制御基板200に送信する。なお、発射払出制御基板200により賞球の払い出しが行われると、当該払い出しごとに主制御基板100に払い出しコマンドが送信され、メインCPU101は、当該払い出しコマンドを受信すると、賞球カウンタを減算する。そして、次のステップ207に進む。
ステップ207において、メインCPU101は、パチンコ機Pの遊技状態を当該パチンコ機Pの外部に出力するための外部情報データ、特別第1始動入賞口15bの可動片15dを開閉するための始動入賞口ソレノイドデータ、大入賞口18の開閉を制御するための大入賞口ソレノイドデータ、各種表示装置(第1特別図柄表示装置30、第2特別図柄表示装置31、普通図柄表示装置32、第1特図保留表示装置38、第2特図保留表示装置39及び普通図柄保留表示装置33)の表示データ等の作成を実行する。そして、次のステップ208に進む。
ステップ208において、メインCPU101は、上述のステップ207で作成した各データの信号を出力するポート出力処理、及び、演出用伝送データ格納領域に記憶されたコマンドを送信するコマンド送信処理を実行する。そして、主制御基板100のタイマ割込処理を終了する。
次に、上述したステップ202のセンサ検出時処理について、図22のフローチャートを参照して説明する。
ステップ300において、メインCPU101は、遊技球がゲート20を通過したことに基づいて、普通図柄の抽選を行うためのゲート検出時処理を実行する。そして、次のステップ301に進む。
ステップ301において、メインCPU101は、遊技球が通常第1始動入賞口15a又は特別第1始動入賞口15bを通過したことに基づいて、大当たりの抽選を行うための第1始動入賞口検出時処理を実行する。そして、次のステップ302に進む。
ステップ302において、メインCPU101は、遊技球が第2始動入賞口16を通過したことに基づいて、大当たりの抽選を行うための第2始動入賞口検出時処理を実行する。そして、センサ検出時処理を終了する。
次に、上述したステップ300のゲート検出時処理について、図23のフローチャートを参照して説明する。
ステップ400において、メインCPU101は、ゲート検出センサ20aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、ゲート検出センサ20aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、ゲート検出時処理を終了する。一方、ゲート検出センサ20aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ401に進む。
ステップ401において、メインCPU101は、普図保留数カウンタの値(すなわち、現時点における普図保留数)が「4」未満であるか否かを判定する。そして、当該値が「4」未満でない(すなわち、「4」)と判定した場合、ゲート検出時処理を終了する。一方、当該値が4未満であると判定した場合、次のステップ402に進む。
ステップ402において、メインCPU101は、普図保留数カウンタの値を「1」インクリメントする。そして、次のステップ403に進む。
ステップ403において、メインCPU101は、現時点の当たり決定乱数を取得して普図保留記憶領域に記憶し、ゲート検出時処理を終了する。
次に、上述したステップ301の第1始動入賞口検出時処理について、図24のフローチャートを参照して説明する。
ステップ500において、メインCPU101は、通常第1始動入賞口検出センサ15e又は特別第1始動入賞口検出センサ15fからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、通常第1始動入賞口検出センサ15e及び特別第1始動入賞口検出センサ15fのいずれからの検出信号も入力されていないと判定した場合、第1始動入賞口検出時処理を終了する。一方、通常第1始動入賞口検出センサ15e又は特別第1始動入賞口検出センサ15fのいずれかからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ501に進む。
ステップ501において、メインCPU101は、第1特図保留数カウンタの値(すなわち、現時点における第1特図保留数)が「4」未満であるか否かを判定する。そして、当該値が「4」未満でない(すなわち、「4」)と判定した場合、第1始動入賞口検出時処理を終了する。一方、当該値が「4」未満であると判定した場合、次のステップ502に進む。
ステップ502において、メインCPU101は、第1特図保留数カウンタの値を「1」インクリメントする。そして、次のステップ503に進む。
ステップ503において、メインCPU101は、大当たり乱数を取得して第1保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ504に進む。
ステップ504において、メインCPU101は、上述のステップ201で更新された特別図柄乱数を取得して、上述のステップ503で大当たり乱数を記憶した第1保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ505に進む。
ステップ505において、メインCPU101は、上述のステップ102で更新されたリーチグループ決定乱数を取得して、上述のステップ503で大当たり乱数を記憶した第1保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ506に進む。
ステップ506において、メインCPU101は、上述のステップ102で更新されたリーチモード決定乱数を取得して、上述のステップ503で大当たり乱数を記憶した第1保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ507に進む。
ステップ507において、メインCPU101は、上述のステップ102で更新された変動パターン乱数を取得して、上述のステップ503で大当たり乱数を記憶した第1保留記憶領域の記憶部に記憶する。以上より、取得された大当たり乱数、特別図柄乱数、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数及び変動パターン乱数はすべて同じ第1保留記憶領域の記憶部に記憶されることとなる。そして、次のステップ508に進む。
ステップ508において、メインCPU101は、第1特図乱数が記憶されたことを示す始動入賞コマンドを生成して演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ509に進む。
ステップ509において、メインCPU101は、現時点の遊技状態が通常遊技状態又は低確率時短遊技状態であるか否かを判定する。そして、通常遊技状態及び低確率時短遊技状態のいずれでもない(すなわち、高確率非時短遊技状態である)と判定した場合、第1始動入賞口検出時処理を終了する。一方、通常遊技状態又は低確率時短遊技状態であると判定した場合、次のステップ510に進む。
ステップ510において、メインCPU101は、記憶された第1特図乱数について、当該第1特図乱数に基づく変動開始前に(第1特図乱数が保留として記憶された時点で)大当たりの抽選に関する各種判定を行う第1事前判定処理を実行する。そして、第1始動入賞口検出時処理を終了する。
次に、上述したステップ510の第1事前判定処理について、図25のフローチャートを参照して説明する。
ステップ550において、メインCPU101は、大当たり乱数判定テーブル110のうち、現時点の遊技状態及び第1特図乱数(すなわち、始動入賞口の種別が第1始動入賞口15)に対応するいずれかを取得し、取得したテーブルと、上述のステップ503で第1保留記憶領域の記憶部に記憶された大当たり乱数とに基づいて、大当たりの抽選の結果を判定する大当たり判定処理を実行する。その後、当該判定の結果(大当たり又はハズレ)に係るデータをメインRAM103の所定の処理領域に記憶する。そして、次のステップ551に進む。
ステップ551において、メインCPU101は、特別図柄の種別を判定する特別図柄判定処理を実行する。具体的には、上述のステップ550における判定の結果が大当たりであった場合には、第1特別図柄乱数判定テーブル111aを取得し、当該テーブルと、上述のステップ504で第1保留記憶領域の記憶部に記憶された特別図柄乱数とに基づいて、特別図柄の種別(大当たり図柄の種別)を判定する。一方、上述のステップ550における判定の結果がハズレであった場合には、特別図柄はZ1(ハズレ図柄)であると判定する。そして、当該判定の結果(特別図柄の種別)に係るデータを、メインRAM103の所定の処理領域に記憶する。また、この特別図柄判定処理においては、現時点の遊技状態、すなわち、特別図柄を判定した時点の遊技状態が遊技状態バッファに記憶される。そして、次のステップ552に進む。
ステップ552において、メインCPU101は、上述のステップ551で判定された特別図柄が大当たり図柄であるか否かを判定する。そして、大当たり図柄でない(すなわち、ハズレ図柄である)と判定した場合、ステップ555に進む。一方、大当たり図柄であると判定した場合、次のステップ553に進む。
ステップ553において、メインCPU101は、上述のステップ552で判定された大当たり図柄、及び、現時点の遊技状態を確認する。そして、次のステップ554に進む。
ステップ554において、メインCPU101は、上述のステップ553で確認した大当たり図柄、第1特図乱数、及び、現時点の遊技状態に対応するリーチモード決定乱数判定テーブル113(当たり用判定テーブル)を取得する。そして、ステップ559に進む。
また、上述のステップ552で大当たり図柄でないと判定した場合に進むステップ555において、メインCPU101は、現時点の遊技状態、及び、現時点の保留数(第1特図保留数)を確認する。そして、次のステップ556に進む。
ステップ556において、メインCPU101は、上述のステップ555で確認した現時点の遊技状態、保留数、及び、第1特図乱数に対応するリーチグループ決定乱数判定テーブル112を取得する。そして、次のステップ557に進む。
ステップ557において、メインCPU101は、上述のステップ505で第1保留記憶領域の記憶部に記憶されたリーチグループ決定乱数と、上述のステップ556で取得されたリーチグループ決定乱数判定テーブル112とに基づいて、グループの種別を判定し、当該グループの種別をメインRAM103の所定の処理領域に記憶する。そして、次のステップ558に進む。
ステップ558において、メインCPU101は、上述のステップ557で判定されたグループの種別に基づいて、リーチモード決定乱数判定テーブル113(ハズレ用判定テーブル)を取得する。そして、次のステップ559に進む。
ステップ559において、メインCPU101は、上述のステップ554で取得されたリーチモード決定乱数判定テーブル113(当たり用判定テーブル)、又は、上述のステップ558で取得されたリーチモード決定乱数判定テーブル113(ハズレ用判定テーブル)と、上述のステップ506で第1保留記憶領域の記憶部に記憶されたリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号及び変動パターン抽選テーブル114を判定する変動モード番号判定処理を実行する。そして、次のステップ560に進む。
ステップ560において、メインCPU101は、上述のステップ559で判定された変動パターン抽選テーブル114を取得する。そして、次のステップ561に進む。
ステップ561において、メインCPU101は、上述のステップ560で取得された変動パターン抽選テーブル114と、上述のステップ507で第1保留記憶領域の記憶部に記憶された変動パターン乱数とに基づいて、変動パターン番号を判定する変動パターン番号判定処理を実行する。そして、次のステップ562に進む。
ステップ562において、メインCPU101は、上述のステップ550で判定された大当たりの抽選の結果(大当たり又はハズレ)、上述のステップ551で判定された特別図柄の種別、上述のステップ559で判定された変動モード番号、及び、上述のステップ561で判定された変動パターン番号を含む事前判定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。そして、第1事前判定処理を終了する。
以上の処理により、新たに記憶された第1特図乱数(保留)について、特別図柄の変動開始時に決定される大当たりの抽選の結果、特別図柄の種別、変動モード番号及び変動パターン番号が、事前判定コマンドによって、当該保留が記憶された時点で事前に(すなわち、変動開始前に)副制御基板300に伝達される。
次に、上述したステップ302の第2始動入賞口検出時処理について、図26のフローチャートを参照して説明する。
ステップ600において、メインCPU101は、第2始動入賞口検出センサ16aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、第2始動入賞口検出センサ16aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、第2始動入賞口検出時処理を終了する。一方、第2始動入賞口検出センサ16aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ601に進む。
ステップ601において、メインCPU101は、第2特図保留数カウンタの値(すなわち、現時点における第2特図保留数)が「4」未満であるか否かを判定する。そして、当該値が「4」未満でない(すなわち、「4」)と判定した場合、第2始動入賞口検出時処理を終了する。一方、当該値が「4」未満であると判定した場合、次のステップ602に進む。
ステップ602において、メインCPU101は、第2特図保留数カウンタの値を「1」インクリメントする。そして、次のステップ603に進む。
ステップ603において、メインCPU101は、大当たり乱数を取得して第2保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ604に進む。
ステップ604において、メインCPU101は、上述のステップ201で更新された特別図柄乱数を取得して、上述のステップ603で大当たり乱数を記憶した第2保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ605に進む。
ステップ605において、メインCPU101は、上述のステップ102で更新されたリーチグループ決定乱数を取得して、上述のステップ603で大当たり乱数を記憶した第2保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ606に進む。
ステップ606において、メインCPU101は、上述のステップ102で更新されたリーチモード決定乱数を取得して、上述のステップ603で大当たり乱数を記憶した第2保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ607に進む。
ステップ607において、メインCPU101は、上述のステップ102で更新された変動パターン乱数を取得して、上述のステップ603で大当たり乱数を記憶した第2保留記憶領域の記憶部に記憶する。以上より、取得された大当たり乱数、特別図柄乱数、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数及び変動パターン乱数はすべて同じ第2保留記憶領域の記憶部に記憶されることとなる。そして、次のステップ608に進む。
ステップ608において、メインCPU101は、第2特図乱数が記憶されたことを示す始動入賞コマンドを生成して演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ609に進む。
ステップ609において、メインCPU101は、現時点の遊技状態が高確率非時短遊技状態であるか否かを判定する。そして、高確率非時短遊技状態でない(すなわち、通常遊技状態又は低確率時短遊技状態である)と判定した場合、第2始動入賞口検出時処理を終了する。一方、高確率非時短遊技状態であると判定した場合、次のステップ610に進む。
ステップ610において、メインCPU101は、記憶された第2特図乱数について、当該第2特図乱数に基づく変動開始前に(第2特図乱数が保留として記憶された時点で)大当たりの抽選に関する各種判定を行う第2事前判定処理を実行する。そして、第2始動入賞口検出時処理を終了する。
次に、上述したステップ610の第2事前判定処理について、図27のフローチャートを参照して説明する。
ステップ650において、メインCPU101は、大当たり乱数判定テーブル110のうち、現時点の遊技状態及び第2特図乱数(すなわち、始動入賞口の種別が第2始動入賞口16)に対応するいずれかを取得し、取得したテーブルと、上述のステップ603で第2保留記憶領域の記憶部に記憶された大当たり乱数とに基づいて、大当たりの抽選の結果を判定する大当たり判定処理を実行する。その後、当該判定の結果(大当たり、小当たり又はハズレ)に係るデータをメインRAM103の所定の処理領域に記憶する。そして、次のステップ651に進む。
ステップ651において、メインCPU101は、特別図柄の種別を判定する特別図柄判定処理を実行する。具体的には、上述のステップ650における判定の結果が大当たりであった場合には、第2特別図柄乱数判定テーブル111bを取得し、当該テーブルと、上述のステップ604で第2保留記憶領域の記憶部に記憶された特別図柄乱数とに基づいて、特別図柄の種別(大当たり図柄の種別)を判定する。また、上述のステップ650における判定の結果が小当たりであった場合には、第3特別図柄乱数判定テーブル111cを取得し、当該テーブルと、上述のステップ604で第2保留記憶領域の記憶部に記憶された特別図柄乱数とに基づいて、特別図柄の種別(小当たり図柄の種別)を判定する。また、上述のステップ650における判定の結果がハズレであった場合には、特別図柄はZ2(ハズレ図柄)であると判定する。そして、当該判定の結果(特別図柄の種別)に係るデータを、メインRAM103の所定の処理領域に記憶する。また、この特別図柄判定処理においては、現時点の遊技状態、すなわち、特別図柄を判定した時点の遊技状態が遊技状態バッファに記憶される。そして、次のステップ652に進む。
ステップ652において、メインCPU101は、上述のステップ651で判定された特別図柄が大当たり図柄又は小当たり図柄であるか否かを判定する。そして、大当たり図柄及び小当たり図柄のいずれでもない(すなわち、ハズレ図柄である)と判定した場合、ステップ655に進む。一方、大当たり図柄又は小当たり図柄であると判定した場合、次のステップ653に進む。
ステップ653において、メインCPU101は、上述のステップ652で判定された大当たり図柄又は小当たり図柄の種類、及び、現時点の遊技状態を確認する。そして、次のステップ654に進む。
ステップ654において、メインCPU101は、上述のステップ653で確認した大当たり図柄又は小当たり図柄の種類、第2特図乱数、及び、現時点の遊技状態に対応するリーチモード決定乱数判定テーブル113(当たり用判定テーブル)を取得する。そして、ステップ659に進む。
また、上述のステップ652で大当たり図柄及び小当たり図柄のいずれでもないと判定した場合に進むステップ655において、メインCPU101は、現時点の遊技状態、及び、現時点の保留数(第2特図保留数)を確認する。そして、次のステップ656に進む。
ステップ656において、メインCPU101は、上述のステップ655で確認した現時点の遊技状態、保留数、及び、第2特図乱数に対応するリーチグループ決定乱数判定テーブル112を取得する。そして、次のステップ657に進む。
ステップ657において、メインCPU101は、上述のステップ605で第2保留記憶領域の記憶部に記憶されたリーチグループ決定乱数と、上述のステップ656で取得されたリーチグループ決定乱数判定テーブル112とに基づいて、グループの種別を判定し、当該グループの種別をメインRAM103の所定の処理領域に記憶する。そして、次のステップ658に進む。
ステップ658において、メインCPU101は、上述のステップ657で判定されたグループの種別に基づいて、リーチモード決定乱数判定テーブル113(ハズレ用判定テーブル)を取得する。そして、次のステップ659に進む。
ステップ659において、メインCPU101は、上述のステップ654で取得されたリーチモード決定乱数判定テーブル113(当たり用判定テーブル)、又は、上述のステップ658で取得されたリーチモード決定乱数判定テーブル113(ハズレ用判定テーブル)と、上述のステップ606で第2保留記憶領域の記憶部に記憶されたリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号及び変動パターン抽選テーブル114を判定する変動モード番号判定処理を実行する。そして、次のステップ660に進む。
ステップ660において、メインCPU101は、上述のステップ659で判定された変動パターン抽選テーブル114を取得する。そして、次のステップ661に進む。
ステップ661において、メインCPU101は、上述のステップ660で取得された変動パターン抽選テーブル114と、上述のステップ607で第2保留記憶領域の記憶部に記憶された変動パターン乱数とに基づいて、変動パターン番号を判定する変動パターン番号判定処理を実行する。そして、次のステップ662に進む。
ステップ662において、メインCPU101は、上述のステップ650で判定された大当たりの抽選の結果(大当たり、小当たり又はハズレ)、上述のステップ651で判定された特別図柄の種別、上述のステップ659で判定された変動モード番号、及び、上述のステップ661で判定された変動パターン番号を含む事前判定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。そして、第2事前判定処理を終了する。
以上の処理により、新たに記憶された第2特図乱数(保留)について、特別図柄の変動開始時に決定される大当たりの抽選の結果、特別図柄の種別、変動モード番号及び変動パターン番号が、事前判定コマンドによって、当該保留が記憶された時点で事前に(すなわち、変動開始前に)副制御基板300に伝達される。
次に、上述したステップ203の特図関連制御処理について、図28のフローチャートを参照して説明する。
ステップ700において、メインCPU101は、実行フェーズデータの値をロードする。この実行フェーズデータは、当該特図関連制御処理を構成する複数の機能モジュール(サブルーチン)のうちいずれを実行するかを示すものである。具体的には、この実行フェーズデータは、後述する特別図柄変動処理の実行を示すデータ「00」と、後述する特別遊技制御処理の実行を示すデータ「01」と、後述する小当たり遊技制御処理の実行を示すデータ「02」と、後述する特別遊技終了処理の実行を示すデータ「03」と、を有している。
そして、メインCPU101は、上述のステップ700でロードした実行フェーズデータの値に基づき、特別図柄変動処理(ステップ701)、特別遊技制御処理(ステップ702)、小当たり遊技制御処理(ステップ703)又は特別遊技終了処理(ステップ704)のいずれかを実行する。そして、特図関連制御処理を終了する。
次に、上述したステップ701の特別図柄変動処理について、図29のフローチャートを参照して説明する。
ステップ750において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別図柄変動処理の実行を示すデータ「00」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「00」でないと判定した場合、特別図柄変動処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「00」であると判定した場合、次のステップ751に進む。
ステップ751において、メインCPU101は、変動開始処理を実行する。そして、次のステップ752に進む。
ステップ752において、メインCPU101は、変動停止処理を実行する。そして、次のステップ753に進む。
ステップ753において、メインCPU101は、停止後処理を実行する。そして、特別図柄変動処理を終了する。
次に、上述したステップ751の変動開始処理について、図30のフローチャートを参照して説明する。
ステップ800において、メインCPU101は、第2保留記憶領域の記憶部に第2特図乱数が記憶されているか否か、すなわち、第2特図保留数カウンタが「1」以上であるか否かを判定する。そして、第2特図乱数が記憶されていないと判定した場合、ステップ813に進む。一方、第2特図乱数が記憶されていると判定した場合、次のステップ801に進む。
ステップ801において、メインCPU101は、第2特図乱数に基づいて決定された特別図柄(以下、第2特図という)の変動表示中であるか否かを判定する。そして、変動表示中であると判定した場合、ステップ813に進む。一方、変動表示中でないと判定した場合、次のステップ802に進む。
ステップ802において、メインCPU101は、第2特図保留数カウンタの値を「1」デクリメントするとともに、第2保留記憶領域のシフト処理を実行する。具体的には、第2保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている各乱数を、メインRAM103に設けられている所定の処理領域に記憶するとともに、第2保留記憶領域の第2記憶部~第4記憶部に記憶されている各乱数を、1つ番号の小さい記憶部にシフトさせる。これにより、第2保留記憶領域に記憶された各乱数は、いわゆる先入れ先出し(FIFO)で、後述の大当たり判定処理に用いられるようになっている。そして、ステップ803に進む。
ステップ803において、メインCPU101は、現時点の遊技状態及び第2特図乱数(すなわち、始動入賞口の種別が第2始動入賞口16)に対応する大当たり乱数判定テーブル110を選択し、選択したテーブルと、上述のステップ802で処理領域に記憶された大当たり乱数とに基づいて、大当たりの抽選の結果を導出する大当たり判定処理を実行する。そして、次のステップ804に進む。
ステップ804において、メインCPU101は、第2特図の種別を決定する第2特図決定処理を実行する。具体的には、上述のステップ803における抽選の結果が大当たりであった場合には、第2特別図柄乱数判定テーブル111b(図6(b)参照)を選択し、当該テーブルと、上述のステップ802で処理領域に記憶された特別図柄乱数とに基づいて、大当たり図柄(X1、X2又はX3)を決定する。また、上述のステップ803における抽選の結果が小当たりであった場合には、第3特別図柄乱数判定テーブル111c(図6(c)参照)を選択し、当該テーブルと、上述のステップ802で処理領域に記憶された特別図柄乱数とに基づいて、小当たり図柄(Y1又はY2)を決定する。また、上述のステップ803における抽選の結果がハズレであった場合には、ハズレ図柄(Z2)を決定する。そして、決定した第2特図に対応するデータを、メインRAM103の第2特図一時記憶領域に記憶する。また、この第2特図決定処理においては、現時点の遊技状態、すなわち、第2特図を決定した時点の遊技状態が遊技状態バッファに記憶される。そして、次のステップ805に進む。
ステップ805において、メインCPU101は、上述のステップ804で決定された第2特図の種別が大当たり図柄又は小当たり図柄であるか否かを判定する。そして、大当たり図柄及び小当たり図柄のいずれでもない(すなわち、ハズレ図柄である)と判定した場合、ステップ808に進む。一方、大当たり図柄又は小当たり図柄であると判定した場合、次のステップ806に進む。
ステップ806において、メインCPU101は、後述する第1特図一時記憶領域に記憶されたデータが大当たり図柄に係るものであるか否かを判定する。
ここで、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、第1特図乱数に基づいて決定された特別図柄(以下、第1特図という)と第2特図とが同時に変動表示可能となっている。そして、上述の如く、第2特図の変動表示の開始時には、決定された第2特図の種別(すなわち、停止表示される第2特図の種別)が第2特図一時記憶領域に記憶される。同様に、第1特図の変動表示の開始時には、決定された第1特図の種別(すなわち、停止表示される第1特図の種別)が第1特図一時記憶領域に記憶される。すなわち、第1特図一時記憶領域には、第1特別図柄表示装置30において変動表示中の第1特図の種別が記憶され、第2特図一時記憶領域には、第2特別図柄表示装置31において変動表示中の第2特図の種別が記憶される。
したがって、このステップ806においては、第2図柄として決定された大当たり図柄又は小当たり図柄の変動表示を開始する際に、第1特別図柄表示装置30において、第1特図として決定された大当たり図柄が変動表示されているか否かを判定することとなる。
そして、上述のデータが大当たり図柄に係るものでない(すなわち、ハズレ図柄である)と判定した場合、ステップ808に進む。一方、上述のデータが大当たり図柄に係るものであると判定した場合、次のステップ807に進む。
ステップ807において、メインCPU101は、第2特図一時記憶領域に記憶された大当たり図柄又は小当たり図柄に係るデータを、ハズレ図柄に係るデータに書き換える。すなわち、大当たり図柄が決定された第1特図の変動表示中に、第2特図の変動表示が開始される場合において、この第2特図として大当たり図柄又は小当たり図柄が決定された場合には、この大当たり図柄又は小当たり図柄が強制的にハズレ図柄に書き換えられる。
なお、上述のように、第2特図の種別を決定した後に、決定された大当たり図柄又は小当たり図柄を強制的にハズレ図柄に書き換えるのではなく、第2特図の種別を決定する際に、第1特別図柄表示装置30において、第1特図として決定された大当たり図柄が変動表示されているか否かを判定し、大当たり図柄が変動表示されていると判定した場合には、第2特図の種別として必ずハズレ図柄が決定されるようにしてもよい。
そして、次のステップ808に進む。
ステップ808において、メインCPU101は、第2特図一時記憶領域に記憶されている第2特図の種別を示す図柄決定コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。具体的には、上述のステップ804で決定された第2特図の種別(大当たり図柄、小当たり図柄、又は、ハズレ図柄)、又は、上述のステップ807で強制的な書き換えが行われた場合にはハズレ図柄が記憶される。これにより、第2特図の種別に係る情報が、変動演出の開始時に副制御基板300に送信されることとなる。そして、次のステップ809に進む。
ステップ809において、メインCPU101は、上述のステップ802で処理領域に記憶されたリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数及び変動パターン乱数に基づいて、変動演出パターンを決定する変動演出パターン決定処理を実行する。そして、次のステップ810に進む。
ステップ810において、メインCPU101は、第2特別図柄表示装置31で第2特図の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、第2特別図柄表示装置31が点滅表示を開始する。ここで、点滅表示とは、各表示装置において「-」が所定の間隔で点滅することをいうものである。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、第2特図乱数が第2保留記憶領域に記憶されている場合には、第2特図保留数を認識できる態様で第2特図保留表示装置39が表示されるようになっている。そして、第2特図乱数に基づいて上述の第2特図の変動表示が行われる場合には、変動表示の開始と同時に、第2特図保留数が1つ減ることを示すように、第2特図保留表示装置39が表示制御される。
そして、次のステップ811に進む。
ステップ811において、メインCPU101は、時短回数更新処理を実行する。具体的には、メインCPU101は、遊技状態を時短遊技状態に設定するための時短遊技フラグがオンとなっているか否かを判定する。そして、時短遊技フラグがオンとなっていると判定した場合、メインRAM103に設けられた時短回数記憶領域を更新する。この時短回数記憶領域には、時短遊技状態が終了するまでの残りの変動回数が記憶されている。そして、この記憶されている残りの変動回数を「1」デクリメントする。また、残りの変動回数の更新により当該残りの変動回数が「0」となった場合には、時短遊技フラグをオフにする処理も実行する。また、時短遊技フラグがオンとなっていないと判定した場合、メインCPU101は、何も処理は行わない。そして、次のステップ812に進む。
ステップ812において、メインCPU101は、高確回数更新処理を実行する。ここでは、メインCPU101は、遊技状態が高確率遊技状態に設定するための高確遊技フラグがオンとなっているか否かを判定する。そして、高確遊技フラグがオンとなっていると判定した場合、メインRAM103に設けられた高確回数記憶領域を更新する。この高確回数記憶領域には、高確率遊技状態が終了するまでの残りの変動回数が記憶されている。そして、この記憶されている残りの変動回数を「1」デクリメントする。また、残りの変動回数の更新により当該残りの変動回数が「0」となった場合には、高確遊技フラグをオフにする処理も実行される。また、高確遊技フラグがオンとなっていないと判定した場合、メインCPU101は、何も処理は行わない。そして、次のステップ813に進む。
ステップ813において、メインCPU101は、第1保留記憶領域の記憶部に第1特図乱数が記憶されているか否か、すなわち、第1特図保留数カウンタが「1」以上であるか否かを判定する。そして、第1特図乱数が記憶されていないと判定した場合、変動開始処理を終了する。一方、第1特図乱数が記憶されていると判定した場合、次のステップ814に進む。
ステップ814において、メインCPU101は、第1特図の変動表示中であるか否かを判定する。そして、変動表示中であると判定した場合、変動開始処理を終了する。一方、変動表示中でないと判定した場合、次のステップ815に進む。
ステップ815において、メインCPU101は、第1特図保留数カウンタの値を「1」デクリメントするとともに、第1保留記憶領域のシフト処理を実行する。具体的には、第1保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている各乱数を、メインRAM103に設けられている所定の処理領域に記憶するとともに、第1保留記憶領域の第2記憶部~第4記憶部に記憶されている各乱数を、1つ番号の小さい記憶部にシフトさせる。これにより、第1保留記憶領域に記憶された各乱数は、いわゆる先入れ先出し(FIFO)で、後述の大当たり判定処理に用いられるようになっている。そして、ステップ816に進む。
ステップ816において、メインCPU101は、現時点の遊技状態及び第1特図乱数(すなわち、始動入賞口の種別が第1始動入賞口15)に対応する大当たり乱数判定テーブル110を選択し、選択したテーブルと、上述のステップ815で処理領域に記憶された大当たり乱数とに基づいて、大当たりの抽選の結果を導出する大当たり判定処理を実行する。そして、次のステップ817に進む。
ステップ817において、メインCPU101は、第1特図の種別を決定する第1特図決定処理を実行する。具体的には、上述のステップ816における抽選の結果が大当たりであった場合には、第1特別図柄乱数判定テーブル111a(図6(a)参照)を選択し、当該テーブルと、上述のステップ815で処理領域に記憶された特別図柄乱数とに基づいて、大当たり図柄(すなわち、X1、X2又はX3)を決定する。また、上述のステップ815における抽選の結果がハズレであった場合には、ハズレ図柄(Z1)を決定する。そして、決定した第1特図に対応するデータを、メインRAM103の第1特図一時記憶領域に記憶する。また、この第1特図決定処理においては、現時点の遊技状態、すなわち、第1特図を決定した時点の遊技状態が遊技状態バッファに記憶される。そして、次のステップ818に進む。
ステップ818において、メインCPU101は、上述のステップ817で決定された第1特図の種別が大当たり図柄であるか否かを判定する。そして、大当たり図柄でない(すなわち、ハズレ図柄である)と判定した場合、ステップ821に進む。一方、大当たり図柄であると判定した場合、次のステップ819に進む。
ステップ819において、メインCPU101は、第2特図一時記憶領域に記憶されたデータが大当たり図柄に係るものであるか否かを判定する。すなわち、メインCPU101は、第1図柄として決定された大当たり図柄の変動表示を開始する際に、第2特別図柄表示装置31において、第2特図として決定された大当たり図柄が変動表示されているか否かを判定する。そして、上述のデータが大当たり図柄に係るものでない(すなわち、小当たり図柄又はハズレ図柄である)と判定した場合、ステップ821に進む。一方、上述のデータが大当たり図柄に係るものであると判定した場合、次のステップ820に進む。
ステップ820において、メインCPU101は、第1特図一時記憶領域に記憶された大当たり図柄に係るデータを、ハズレ図柄に係るデータに書き換える。すなわち、大当たり図柄が決定された第2特図の変動表示中に、第1特図の変動表示が開始される場合において、この第1特図として大当たり図柄が決定された場合には、この大当たり図柄が強制的にハズレ図柄に書き換えられる。
なお、第1特図の種別を決定した後に、決定された大当たり図柄を強制的にハズレ図柄に書き換えるのではなく、第1特図の種別を決定する際に、第2特別図柄表示装置31において、第2特図として決定された大当たり図柄が変動表示されているか否かを判定し、大当たり図柄が変動表示されていると判定した場合には、第1特図の種別として必ずハズレ図柄が決定されるようにしてもよい。
そして、次のステップ821に進む。
ステップ821において、メインCPU101は、第1特図一時記憶領域に記憶されている第1特図の種別を示す図柄決定コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。
具体的には、上述のステップ817で決定された第1特図の種別(大当たり図柄、又は、ハズレ図柄)、又は、上述のステップ820で強制的な書き換えが行われた場合にはハズレ図柄が記憶される。これにより、第1特図の種別に係る情報が、変動演出の開始時に副制御基板300に送信されることとなる。そして、次のステップ822に進む。
ステップ822において、メインCPU101は、上述のステップ815で処理領域に記憶されたリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数及び変動パターン乱数に基づいて、変動演出パターンを決定する変動演出パターン決定処理を実行する。そして、次のステップ823に進む。
ステップ823において、メインCPU101は、第1特別図柄表示装置30で第1特図の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、第1特別図柄表示装置30が点滅表示を開始する。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、第1特図乱数が第1保留記憶領域に記憶されている場合には、第1特図保留数を認識できる態様で第1特図保留表示装置38が表示されるようになっている。そして、第1特図乱数に基づいて上述の第1図柄の変動表示が行われる場合には、変動表示の開始と同時に、第1特図保留数が1つ減ることを示すように、第1特図保留表示装置38が表示制御される。
そして、次のステップ824に進む。
ステップ824において、メインCPU101は、時短回数更新処理を実行する。そして、次のステップ825に進む。
ステップ825において、メインCPU101は、高確回数更新処理を実行する。そして、変動開始処理を終了する。
なお、本形態に係るパチンコ機Pの変動開始処理では、第1特図乱数及び第2特図乱数のいずれもが記憶されている場合には、第1特図乱数に優先して第2特図乱数が処理されるようになっているが、これに限定されるものではない。たとえば、第2特図乱数に優先して第1特図乱数が処理されるようにしてもよいし、保留記憶領域に記憶された順に処理してもよい。
次に、上述したステップ809及びステップ822の変動演出パターン決定処理について、図31のフローチャートを参照して説明する。なお、いずれのステップの変動演出パターンも同様の処理となっているため、ここでは、ステップ809の変動演出パターン決定処理を中心に説明する。
ステップ900において、メインCPU101は、上述のステップ804(ステップ822の変動演出パターン決定処理においては上述のステップ817)で決定された特別図柄が大当たり図柄又は小当たり図柄であるか否かを判定する。そして、大当たり図柄及び小当たり図柄のいずれでもない(すなわち、ハズレ図柄である)と判定した場合、ステップ903に進む。一方、大当たり図柄又は小当たり図柄であると判定した場合、次のステップ901に進む。
ステップ901において、メインCPU101は、上述のステップ804(ステップ822の変動演出パターン決定処理においては上述のステップ817)で決定された大当たり図柄又は小当たり図柄の種類、取得した乱数の種類(第1特図乱数又は第2特図乱数、すなわち、当該抽選の判定に係る始動入賞口の種別(当該抽選の判定に用いられた大当たり乱数がいずれの始動入賞口への入球により取得されたものであるか))、及び、現時点の遊技状態を確認する。そして、次のステップ902に進む。
ステップ902において、メインCPU101は、上述のステップ901で確認した大当たり図柄又は小当たり図柄の種類、取得した乱数の種類、及び、遊技状態に対応するリーチモード決定乱数判定テーブル113(当たり用判定テーブル)を選択する。そして、ステップ907に進む。
また、上述のステップ900で大当たり図柄及び小当たり図柄のいずれでもないと判定した場合に進むステップ903において、メインCPU101は、取得した乱数の種類を確認するとともに、現時点の遊技状態、及び、現時点の保留数(第1特図保留数、第2特図保留数)を確認する。そして、次のステップ904に進む。
ステップ904において、メインCPU101は、上述のステップ903で確認した取得した乱数の種類、遊技状態及び保留数に対応するリーチグループ決定乱数判定テーブル112を選択する。そして、次のステップ905に進む。
ステップ905において、メインCPU101は、上述のステップ802(ステップ822の変動演出パターン決定処理においては上述のステップ815)で所定の処理領域に記憶されたリーチグループ決定乱数と上述のステップ904で選択されたリーチグループ決定乱数判定テーブル112とに基づいて、グループの種別を決定し、当該グループの種別を所定の一時記憶領域に記憶する。そして、次のステップ906に進む。
ステップ906において、メインCPU101は、上述のステップ905で決定されたグループの種別に基づいて、リーチモード決定乱数判定テーブル113(ハズレ用判定テーブル)を選択する。そして、次のステップ907に進む。
ステップ907において、メインCPU101は、上述のステップ902で選択されたリーチモード決定乱数判定テーブル113(当たり用判定テーブル)又は上述のステップ906で選択されたリーチモード決定乱数判定テーブル113(ハズレ用判定テーブル)と、上述のステップ802(ステップ822の変動演出パターン決定処理においては上述のステップ815)で所定の処理領域に記憶されたリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号及び変動パターン抽選テーブル114を決定し、この決定された変動モード番号を所定の一時記憶領域に記憶する。そして、次のステップ908に進む。
ステップ908において、メインCPU101は、上述のステップ907で決定された変動パターン抽選テーブル114を選択する。そして、次のステップ909に進む。
ステップ909において、メインCPU101は、上述のステップ908で選択された変動パターン抽選テーブル114と、上述のステップ802(ステップ822の変動演出パターン決定処理においては上述のステップ815)で所定の処理領域に記憶された変動パターン乱数とに基づいて、変動パターン番号を決定し、この決定された変動パターン番号を所定の一時記憶領域に記憶する。そして、次のステップ910に進む。
ステップ910において、メインCPU101は、変動時間決定テーブル115と、所定の一時記憶領域に記憶された変動モード番号及び変動パターン番号とに基づいて、変動演出の変動時間(特別図柄の変動表示の変動時間)を決定する。すなわち、第2特図に基づいた変動演出パターン決定処理(ステップ809の変動演出パターン決定処理)が行われている場合には、決定された変動時間は第2特図の変動時間となり、第1特図に基づいた変動演出パターン決定処理(ステップ822の変動演出パターン決定処理)が行われている場合には、決定された変動時間は第1特図の変動時間となる。そして、第2特図の変動時間を決定した場合には、この変動時間を第2特図変動時間タイマカウンタにセットし、第1特図の変動時間を決定した場合には、この変動時間を第1特図変動時間タイマカウンタにセットする。そして、次のステップ911に進む。
ステップ911において、メインCPU101は、所定の一時記憶領域に記憶された変動モード番号に基づいて変動モードコマンドを生成し、所定の一時記憶領域に記憶された変動パターン番号に基づいて変動パターンコマンドを生成する。さらに、メインCPU101は、生成された変動モードコマンド及び変動パターンコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、変動演出パターン決定処理を終了する。
次に、上述したステップ752の変動停止処理について、図32のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1000において、メインCPU101は、第1特別図柄表示装置30において第1特図が変動表示中であるか否かを判定する。そして、変動表示中でないと判定した場合、ステップ1006に進む。一方、変動表示中であると判定した場合、次のステップ1001に進む。
ステップ1001において、メインCPU101は、上述のステップ910で第1特図変動時間タイマカウンタにセットされた第1特図の変動時間が経過したか否かを判定する。そして、経過していないと判定した場合、ステップ1006に進む。一方、経過したと判定した場合、次のステップ1002に進む。
ステップ1002において、メインCPU101は、上述のステップ817で決定され、第1特図一時記憶領域に記憶された第1特図を、第1特別図柄表示装置30に停止表示するための停止表示データをセットし、第1特図の停止表示を実行する。そして、次のステップ1003に進む。
ステップ1003において、メインCPU101は、第1特図が停止表示されたことを示す第1特図停止表示コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1004に進む。
ステップ1004において、メインCPU101は、特図停止表示時間決定テーブル116を参照して、上述のステップ817で決定された特別図柄の種別、上述のステップ907で決定された変動モード番号、及び、上述のステップ909で決定された変動パターン番号に応じた第1特図を停止表示する特図停止表示時間(以下、第1特図停止表示時間という)を決定する。そして、次のステップ1005に進む。
ステップ1005において、メインCPU101は、上述のステップ1004で決定された第1特図停止表示時間を第1停止表示時間タイマカウンタにセットする。そして、次のステップ1006に進む。
ステップ1006において、メインCPU101は、第2特別図柄表示装置31において第2特図が変動表示中であるか否かを判定する。そして、変動表示中でないと判定した場合、変動停止処理を終了する。一方、変動表示中であると判定した場合、次のステップ1007に進む。
ステップ1007において、メインCPU101は、上述のステップ910で第2特図変動時間タイマカウンタにセットされた第2特図の変動時間が経過したか否かを判定する。そして、経過していないと判定した場合、変動停止処理を終了する。一方、経過したと判定した場合、次のステップ1008に進む。
ステップ1008において、メインCPU101は、上述のステップ804で決定され、第2特図一時記憶領域に記憶された第2特図を、第2特別図柄表示装置31に停止表示するための停止表示データをセットし、第2図柄の停止表示を実行する。そして、次のステップ1009に進む。
ステップ1009において、メインCPU101は、第2特図が停止表示されたことを示す第2特図停止表示コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1010に進む。
ステップ1010において、メインCPU101は、特図停止表示時間決定テーブル116を参照して、上述のステップ804で決定された特別図柄の種別、上述のステップ907で決定された変動モード番号、及び、上述のステップ909で決定された変動パターン番号に応じた第2特図を停止表示する特図停止表示時間(以下、第2特図停止表示時間という)を決定する。そして、次のステップ1011に進む。
ステップ1011において、メインCPU101は、上述のステップ1010で決定された第2特図停止表示時間を第2停止表示時間タイマカウンタにセットする。そして、変動停止処理を終了する。
次に、上述したステップ753の停止後処理について、図33のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1100において、メインCPU101は、上述のステップ1005で第1停止表示時間タイマカウンタにセットされた第1特図停止表示時間が経過したか否かを判定する。そして、第1特図停止表示時間が経過していないと判定した場合、ステップ1102に進む。一方、第1特図停止表示時間が経過したと判定した場合、次のステップ1101に進む。
ステップ1101において、メインCPU101は、停止表示された第1特図が大当たり図柄であるか否かを判定する。そして、大当たり図柄であると判定した場合、ステップ1104に進む。一方、大当たり図柄でない(すなわち、ハズレ図柄である)と判定した場合、次のステップ1102に進む。
ステップ1102において、メインCPU101は、上述のステップ1011で第2停止表示時間タイマカウンタにセットされた第2特図停止表示時間が経過したか否かを判定する。そして、第2特図停止表示時間が経過していないと判定した場合、停止後処理を終了する。一方、第2特図停止表示時間が経過したと判定した場合、次のステップ1103に進む。
ステップ1103において、メインCPU101は、停止表示された第2特図が大当たり図柄であるか否かを判定する。そして、大当たり図柄でない(すなわち、小当たり図柄又はハズレ図柄である)と判定した場合、ステップ1112に進む。一方、大当たり図柄であると判定した場合、次のステップ1104に進む。
ステップ1104において、メインCPU101は、変動表示中の特別図柄があるか否か、すなわち、停止表示された特別図柄とは異なる、もう一方の特別図柄が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、停止表示された第1特図が大当たり図柄であった場合には、第2特図が変動表示中であるか否かを判定し、停止表示された第2特図が大当たり図柄であった場合には、第1特図が変動表示中であるか否かを判定する。そして、変動表示中の特別図柄がないと判定した場合、ステップ1109に進む。一方、変動表示中の特別図柄があると判定した場合、次のステップ1105に進む。
ステップ1105において、メインCPU101は、変動表示中の特別図柄が小当たり図柄であるか否かを判定する。そして、小当たり図柄でないと判定した場合、ステップ1108に進む。一方、小当たり図柄であると判定した場合、次のステップ1106に進む。なお、小当たり図柄は第2特図乱数に基づいてのみ決定されるため、小当たり図柄であると判定されるのは、第2特図が変動表示中である場合のみとなる。
ステップ1106において、メインCPU101は、変動表示中の小当たり図柄に係るデータ(すなわち、第2特図一時記憶領域に記憶された小当たり図柄に係るデータ)をハズレ図柄に係るデータに書き換える。そして、次のステップ1107に進む。
ステップ1107において、メインCPU101は、変動表示中の特別図柄を強制的に停止表示する。具体的には、上述のステップ1106で書き換えられた第2特図一時記憶領域に記憶されている第2特図(ハズレ図柄)を、第2特図の変動時間が経過していなくても第2特別図柄表示装置31に停止表示させる。そして、ステップ1109に進む。
また、上述のステップ1105で小当たり図柄でないと判定した場合に進むステップ1108において、メインCPU101は、変動表示中である第1特図又は第2特図の変動時間の計測を停止する。そして、次のステップ1109に進む。
なおここでは、変動時間の計測を停止するのみであり、第1特図又は第2特図の変動表示は引き続き行われるようになっている。たとえば、第1特別図柄表示装置30においてハズレ図柄の変動表示中に、第2特別図柄表示装置31において大当たり図柄が停止表示された場合には、変動表示中のハズレ図柄が強制的に停止表示されることはない。また、第2特別図柄表示装置31においてハズレ図柄の変動表示中に、第1特別図柄表示装置30において大当たり図柄が停止表示された場合には、変動表示中のハズレ図柄が強制的に停止表示されることはない。そして、変動時間の計測を停止することで、この時点における残りの変動時間を維持したまま、ハズレ図柄の変動表示が継続されることとなる。なお、後述する如く、大当たり遊技が終了すると、停止された変動時間の計測が再開されるようになっている。
ステップ1109において、メインCPU101は、高確遊技フラグ及び時短遊技フラグをオフにする。なお、高確遊技フラグ、時短遊技フラグがオフであったときには、メインCPU101は何も処理を行わない。そして、次のステップ1110に進む。
ステップ1110において、メインCPU101は、特別遊技の開始時に設定される待機時間であるオープニング時間をオープニング時間タイマカウンタにセットするとともに、オープニング処理が開始されることを示すオープニングコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。また、停止表示された大当たり図柄の種類に対応する特別電動役物作動テーブル117に基づいて、オープニング時間が経過した後に実行される特別遊技中のラウンド数を取得し、メインRAM103に設けられたラウンド数記憶領域にセットする。そして、次のステップ1111に進む。
ステップ1111において、メインCPU101は、特図関連制御処理において特別遊技制御処理が実行されるように、実行フェーズデータに「01」をセットする。そして、停止後処理を終了する。
また、上述のステップ1103で大当たり図柄でないと判定した場合に進むステップ1112において、メインCPU101は、停止表示された第2特図が小当たり図柄であるか否かを判定する。そして、小当たり図柄でない(すなわち、ハズレ図柄である)と判定した場合、ステップ1117に進む。一方、小当たり図柄であると判定した場合、次のステップ1113に進む。
ステップ1113において、メインCPU101は、変動表示中の特別図柄があるか否か、具体的には、第1特図が変動表示中であるか否かを判定する。そして、変動表示中の特別図柄がないと判定した場合、ステップ1115に進む。一方、変動表示中の特別図柄があると判定した場合、次のステップ1114に進む。
ステップ1114において、メインCPU101は、変動表示中である第1特図の変動時間の計測を停止する。ここでは、変動時間の計測を停止するのみであり、第1特図の変動表示は引き続き行われるようになっている。すなわち、第1特別図柄表示装置30においてハズレ図柄の変動表示中に、第2特別図柄表示装置31において小当たり図柄が停止表示された場合には、変動表示中のハズレ図柄が強制的に停止表示されることはない。そして、変動時間の計測を停止することで、この時点における残りの変動時間を維持したまま、ハズレ図柄の変動表示が継続されることとなる。なお、後述する如く、小当たり遊技が終了すると、停止された変動時間の計測が再開されるようになっている。
そして、次のステップ1115に進む。
ステップ1115において、メインCPU101は、小当たり遊技の開始時に設定されるオープニング時間をオープニング時間タイマカウンタにセットするとともに、オープニング処理が開始されることを示すオープニングコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1116に進む。
ステップ1116において、メインCPU101は、特図関連制御処理において小当たり遊技制御処理が実行されるように、実行フェーズデータに「02」をセットする。そして、停止後処理を終了する。
また、上述のステップ1112で小当たり図柄でないと判定した場合に進むステップ1117において、メインCPU101は、現時点の遊技状態を確認し、遊技状態コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。この遊技状態コマンドには、高確遊技フラグのオン又はオフの情報、時短遊技フラグのオン又はオフの情報、高確回数の情報、時短回数の情報等が含まれている。そして、停止後処理を終了する。
次に、上述したステップ702の特別遊技制御処理について、図34のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1200において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別遊技制御処理の実行を示すデータ「01」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「01」でないと判定した場合、特別遊技制御処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「01」であると判定した場合、次のステップ1201に進む。
ステップ1201において、メインCPU101は、上述のステップ1110でオープニング時間タイマカウンタにセットされたオープニング時間が経過したか否かを判定する。そして、オープニング時間が経過していないと判定した場合、特別遊技制御処理を終了する。一方、オープニング時間が経過したと判定した場合、次のステップ1202に進む。
ステップ1202において、メインCPU101は、この特別遊技制御処理において全ラウンド遊技が終了した後に行われる待機処理であるエンディング処理中であるか否かを判定する。そして、エンディング処理中であると判定した場合、ステップ1210に進む。一方、エンディング処理中でないと判定した場合、次のステップ1203に進む。
ステップ1203において、メインCPU101は、大当たり図柄の種別に応じた特別電動役物作動テーブル117に基づいて、大入賞口18の開閉を行う大入賞口開閉制御処理を実行する。そして、次のステップ1204に進む。
ステップ1204において、メインCPU101は、上述のステップ1203の大入賞口開閉制御に基づいてラウンド遊技が開始された時点であるか否かを判定する。そして、ラウンド遊技が開始された時点ではないと判定した場合、ステップ1206に進む。一方ラウンド遊技が開始された時点であると判定した場合、次のステップ1205に進む。
ステップ1205において、メインCPU101は、ラウンド遊技の開始を示すラウンド遊技開始コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1206に進む。
なお、ラウンド遊技開始コマンドは、ラウンド遊技の回数ごとに設けられており、これにより、何回目のラウンド遊技が開始されたかを副制御基板300に伝達できるようになっている。
ステップ1206において、メインCPU101は、上述のステップ1203の大入賞口開閉制御に基づいてラウンド遊技が終了したか否かを判定する。そして、ラウンド遊技が終了していないと判定した場合、特別遊技制御処理を終了する。一方、ラウンド遊技が終了したと判定した場合、次のステップ1207に進む。
ステップ1207において、メインCPU101は、ラウンド数記憶領域に記憶されているラウンド数を「1」デクリメントする。そして、次のステップ1208に進む。
ステップ1208において、メインCPU101は、上述のステップ1207でデクリメントしたラウンド数が「0」であるか否かを判定する。そして、当該ラウンド数が「0」でないと判定した場合、特別遊技制御処理を終了する。一方、当該ラウンド数が「0」であると判定した場合、次のステップ1209に進む。
ステップ1209において、メインCPU101は、特別遊技の終了時に設定される待機時間であるエンディング時間をエンディング時間タイマカウンタにセットし、エンディング処理が開始されることを示すエンディングコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、特別遊技制御処理を終了する。
また、上述のステップ1202でエンディング処理中であると判定した場合に進むステップ1210において、メインCPU101は、上述のステップ1209でエンディング時間タイマカウンタにセットしたエンディング時間が経過したか否かを判定する。そして、当該エンディング時間が経過していないと判定した場合、特別遊技制御処理を終了する。一方、当該エンディング時間が経過したと判定した場合、次のステップ1211に進む。
ステップ1211において、メインCPU101は、特別遊技が終了したことを示す特別遊技終了コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1212に進む。
ステップ1212において、メインCPU101は、特図関連制御処理において特別遊技終了処理が実行されるように、実行フェーズデータに「03」をセットする。そして、特別遊技制御処理を終了する。
次に、上述したステップ703の小当たり遊技制御処理について、図35のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1250において、メインCPU101は、実行フェーズデータが小当たり遊技制御処理の実行を示すデータ「02」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「02」でないと判定した場合、小当たり遊技制御処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「02」であると判定した場合、次のステップ1251に進む。
ステップ1251において、メインCPU101は、上述のステップ1115でオープニング時間タイマカウンタにセットされたオープニング時間が経過したか否かを判定する。そして、オープニング時間が経過していないと判定した場合、小当たり遊技制御処理を終了する。一方、オープニング時間が経過したと判定した場合、次のステップ1252に進む。
ステップ1252において、メインCPU101は、この小当たり遊技制御処理において大入賞口18の開閉が終了した後に行われる待機処理であるエンディング処理中であるか否かを判定する。そして、エンディング処理中であると判定した場合、ステップ1256に進む。一方、エンディング処理中でないと判定した場合、次のステップ1253に進む。
ステップ1253において、メインCPU101は、停止表示された小当たり図柄に対応する特別電動役物作動テーブル117(すなわち、第3作動テーブル117c又は第4作動テーブル117d)に基づいて、大入賞口18の開閉を行う小当たり遊技実行処理を行う。そして、次のステップ1254に進む。
ステップ1254において、メインCPU101は、大入賞口18の開閉が終了したか否かを判定する。そして、大入賞口18の開閉が終了していないと判定した場合、小当たり遊技制御処理を終了する。一方、大入賞口18の開閉が終了したと判定した場合、次のステップ1255に進む。
ステップ1255において、メインCPU101は、小当たり遊技の終了時に設定される待機時間であるエンディング時間をエンディング時間タイマカウンタにセットし、エンディング処理が開始されることを示すエンディングコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、小当たり遊技制御処理を終了する。
また、上述のステップ1252でエンディング処理中であると判定した場合に進むステップ1256において、メインCPU101は、上述のステップ1255でエンディング時間タイマカウンタにセットしたエンディング時間が経過したか否かを判定する。そして、当該エンディング時間が経過していないと判定した場合、小当たり遊技制御処理を終了する。一方、当該エンディング時間が経過したと判定した場合、次のステップ1257に進む。
ステップ1257において、メインCPU101は、第1特図の変動時間の計測が停止中であるか否かを判定する。上述の如く、第1特別図柄表示装置30においてハズレ図柄の変動表示中に、第2特別図柄表示装置31において小当たり図柄が停止表示された場合に、第1特図の変動時間の計測が停止される。そして、停止中でないと判定した場合、ステップ1259に進む。一方、停止中であると判定した場合、次のステップ1258に進む。
ステップ1258において、メインCPU101は、停止していた第1特図の変動時間の計測を再開する。具体的には、上述のように、第1特別図柄表示装置30においてハズレ図柄の変動表示中に、第2特別図柄表示装置31において小当たり図柄が停止表示された場合には、この小当たり図柄の停止表示により実行される小当たり遊技中、第1特図の変動時間の計測が停止する。これにより、小当たり遊技が開始された時点における残りの変動時間が維持されることとなる。そして、小当たり遊技が終了すると、維持されていた残りの変動時間の計測が再開される。なお、この変動時間が経過すると、第1特別図柄表示装置30においてハズレ図柄が停止表示される。
そして、次のステップ1259に進む。
ステップ1259において、メインCPU101は、特図関連制御処理において特別図柄変動処理が実行されるように、実行フェーズデータに「00」をセットする。そして、小当たり遊技制御処理を終了する。
次に、上述したステップ704の特別遊技終了処理について、図36のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1300において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別遊技終了処理の実行を示すデータ「03」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「03」でないと判定した場合、特別遊技終了処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「03」であると判定した場合、次のステップ1301に進む。
ステップ1301において、メインCPU101は、終了した特別遊技の実行契機となった大当たり図柄(メインRAM103の処理領域に記憶)を確認するとともに、上述の大当たり図柄に応じた遊技状態設定テーブル118に基づいて、特別遊技の終了後の遊技状態を設定する遊技状態設定処理を実行する。
具体的には、メインCPU101は、高確遊技フラグ、時短遊技フラグ、高確回数、時短回数を設定する。本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の大当たり図柄がX1の場合には、高確遊技フラグ及び時短遊技フラグをいずれもオフにする。また、上述の大当たり図柄がX2の場合には、高確遊技フラグをオフにするとともに、時短遊技フラグをオンにし、時短回数に「30」をセットする。また、上述の大当たり図柄がX3の場合には、高確遊技フラグをオンにするとともに、時短遊技フラグをオフにし、高確回数に「10000」をセットする。
そして、次のステップ1302に進む。
ステップ1302において、メインCPU101は、上述のステップ1301で設定された遊技状態に応じて、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。この遊技状態指定コマンドには、ステップ1301で設定された高確遊技フラグのオン又はオフの情報、時短遊技フラグのオン又はオフの情報、高確回数の情報、時短回数の情報が含まれている。そして、次のステップ1303に進む。
ステップ1303において、メインCPU101は、第1特図又は第2特図の変動時間の計測が停止中であるか否かを判定する。上述の如く、第1特別図柄表示装置30においてハズレ図柄の変動表示中に、第2特別図柄表示装置31において大当たり図柄が停止表示された場合に、第1特図の変動時間の計測が停止される。また、第2特別図柄表示装置31においてハズレ図柄の変動表示中に、第1特別図柄表示装置30において大当たり図柄が停止表示された場合に、第2特図の変動時間の計測が停止される。そして、停止中でないと判定した場合、ステップ1305に進む。一方、停止中であると判定した場合、次のステップ1304に進む。
ステップ1304において、メインCPU101は、停止していた第1特図又は第2特図の変動時間の計測を再開する。具体的には、上述のように、第1特別図柄表示装置30においてハズレ図柄の変動表示中に、第2特別図柄表示装置31において大当たり図柄が停止表示された場合には、この大当たり図柄の停止表示により実行される特別遊技中、第1特図の変動時間の計測が停止する。また、第2特別図柄表示装置31においてハズレ図柄の変動表示中に、第1特別図柄表示装置30において大当たり図柄が停止表示された場合には、この大当たり図柄の停止表示により実行される特別遊技中、第2特図の変動時間の計測が停止する。これにより、特別遊技が開始された時点における残りの変動時間が維持されることとなる。そして、特別遊技が終了すると、維持されていた残りの変動時間の計測が再開される。なお、この変動時間が経過すると、第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31においてハズレ図柄が停止表示される。
そして、次のステップ1305に進む。
ステップ1305において、メインCPU101は、特図関連制御処理において特別図柄変動開始処理が実行されるように、実行フェーズデータに「00」をセットする。そして、特別遊技終了処理を終了する。
次に、上述したステップ204の普図関連制御処理について、図37のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1400において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータの値をロードする。この普図実行フェーズデータは、当該普図関連制御処理を構成する複数の機能モジュール(サブルーチン)のうちいずれを実行するかを示すものである。具体的には、この普図実行フェーズデータは、後述する普通図柄変動開始処理の実行を示すデータ「10」と、後述する普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」と、後述する普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12」と、後述する可動片制御処理の実行を示すデータ「13」と、を有している。
そして、メインCPU101は、上述のステップ1400でロードした普図実行フェーズデータの値に基づき、普通図柄変動開始処理(ステップ1401)、普通図柄変動停止処理(ステップ1402)、普通図柄停止後処理(ステップ1403)又は可動片制御処理(ステップ1404)のいずれかを実行する。そして、普図関連制御処理を終了する。
次に、上述したステップ1401の普通図柄変動開始処理について、図38のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1500において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが普通図柄変動開始処理の実行を示す「10」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「10」でないと判定した場合、普通図柄変動開始処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「10」と判定した場合、次のステップ1501に進む。
ステップ1501において、メインCPU101は、普図保留記憶領域に当たり決定乱数が記憶されているか否か、すなわち、普図保留数カウンタが「1」以上であるか否かを判定する。そして、普図保留数カウンタが「1」以上でない(すなわち、「0」)と判定した場合、普通図柄変動開始処理を終了する。一方、普図保留数カウンタが「1」以上であると判定した場合、次のステップ1502に進む。
ステップ1502において、メインCPU101は、普図保留数カウンタの値を「1」デクリメントする。そして、次のステップ1503に進む。
ステップ1503において、メインCPU101は、普図保留記憶領域のシフト処理を実行する。具体的には、第1記憶部に記憶されている当たり決定乱数を、メインRAM103に設けられている所定の処理領域に記憶するとともに、第2記憶部~第4記憶部に記憶されている当たり決定乱数を、1つ番号の小さい記憶部にシフトさせる。これにより、普図保留記憶領域に記憶された当たり決定乱数は、いわゆる先入れ先出し(FIFO)で、後述の当選判定処理に用いられるようになっている。そして、ステップ1504に進む。
ステップ1504において、メインCPU101は、現時点の遊技状態に対応する当たり決定乱数判定テーブル119(非時短判定テーブル119a又は時短判定テーブル119b)を選択し、当該選択したテーブルと、上述のステップ1503で処理領域に記憶された当たり決定乱数とに基づいて、普通図柄の抽選の結果を導出する当選判定処理を実行する。具体的には、メインCPU101は、現在の遊技状態が非時短遊技状態である場合には、非時短判定テーブル119aを参照して、処理領域に記憶された当たり決定乱数を判定する。また、現在の遊技状態が時短遊技状態である場合には、時短判定テーブル119bを参照して、処理領域に記憶された当たり決定乱数を判定する。そして、次のステップ1505に進む。
ステップ1505において、メインCPU101は、上述のステップ1504における当選判定処理の結果が当たりであるか否かを判定する。そして、当たりであると判定した場合、次のステップ1506に進む。一方、当たりでない(すなわち、ハズレ)と判定した場合、ステップ1507に進む。
ステップ1506において、メインCPU101は、当たり図柄データをメインRAM103の所定の処理領域に記憶する。そして、ステップ1508に進む。
また、上述のステップ1505で当選判定処理の結果が当たりでないと判定した場合に進むステップ1507において、メインCPU101は、ハズレ図柄データをメインRAM103の所定の処理領域に記憶する。そして、ステップ1508に進む。
ステップ1508において、メインCPU101は、現時点の遊技状態が、非時短遊技状態又は時短遊技状態のいずれに設定されているかを確認するとともに、普図保留数の値を確認する。そして、次のステップ1509に進む。
ステップ1509において、メインCPU101は、普通図柄変動パターン決定テーブル120を参照して、上述のステップ1508で確認した現時点の遊技状態に応じた普通図柄変動パターン番号を決定するとともに、普通図柄の変動時間(変動パターン)を決定し、この決定された普通図柄の変動時間を普図変動時間タイマカウンタにセットする。そして、次のステップ1510に進む。
ステップ1510において、メインCPU101は、普図停止表示時間決定テーブル121を参照して、上述のステップ1505の判定結果に基づく普通図柄の種類(当たり図柄、ハズレ図柄)に応じた普図停止表示時間を決定し、この決定された普図停止表示時間をメインRAM103に設けられた所定の一時記憶領域に記憶する。そして、次のステップ1511に進む。
ステップ1511において、メインCPU101は、普通図柄の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、普通図柄表示装置32が点滅表示を開始する。また、本形態に係るパチンコ機Pでは、普図乱数が普図保留記憶領域に記憶されている場合には、普図保留数を認識できる態様で普通図柄保留表示装置33が表示されるようになっている。そして、普通図柄の変動表示が行われる場合には、当該変動表示の開始と同時に、普図保留数が1つ減ることを示すように、普通図柄保留表示装置33が表示制御される。そして、次のステップ1512に進む。
ステップ1512において、メインCPU101は、現時点の遊技状態を変動開始時の遊技状態として遊技状態バッファに記憶する。そして、次のステップ1513に進む。
ステップ1513において、メインCPU101は、普図関連制御処理において普通図柄変動停止処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「11」をセットする。そして、普通図柄変動開始処理を終了する。
次に、上述したステップ1402の普通図柄変動停止処理について、図39のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1600において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「11」でないと判定した場合、普通図柄変動停止処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「11」であると判定した場合、次のステップ1601に進む。
ステップ1601において、メインCPU101は、ステップ1509で普図変動時間タイマカウンタにセットされた普通図柄の変動時間が経過したか否かを判定する。そして、当該変動時間が経過していないと判定した場合、普通図柄変動停止処理を終了する。一方、当該変動時間が経過したと判定した場合、次のステップ1602に進む。
ステップ1602において、メインCPU101は、普通図柄を普通図柄表示装置32に停止表示するための停止表示データをセットし、普通図柄の停止表示を実行する。そして、次のステップ1603に進む。
ステップ1603において、メインCPU101は、上述のステップ1510で決定され、一時記憶領域に記憶された普図停止表示時間を普図停止表示時間タイマカウンタにセットする。そして、次のステップ1604に進む。
ステップ1604において、メインCPU101は、普図関連制御処理において普通図柄停止後処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「12」をセットする。そして、普通図柄変動停止処理を終了する。
次に、上述したステップ1403の普通図柄停止後処理について、図40のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1700において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「12」でないと判定した場合、普通図柄停止後処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「12」であると判定した場合、次のステップ1701に進む。
ステップ1701において、メインCPU101は、上述のステップ1603で普図停止表示時間タイマカウンタにセットされた普図停止表示時間が経過したか否かを判定する。そして、当該普図停止表示時間が経過していないと判定した場合、普通図柄停止後処理を終了する。一方、当該普図停止表示時間が経過したと判定した場合、次のステップ1702に進む。
ステップ1702において、メインCPU101は、停止表示されている普通図柄が当たり図柄であるか否かを判定する。そして、停止表示されている普通図柄が当たり図柄であると判定した場合、次のステップ1703に進む。一方、停止表示されている普通図柄が当たり図柄でない(すなわち、ハズレ図柄である)と判定した場合、ステップ1704に進む。
ステップ1703において、メインCPU101は、普図関連制御処理において可動片制御処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「13」をセットする。そして、普通図柄停止後処理を終了する。
また、上述のステップ1702で停止表示されている普通図柄が当たり図柄でないと判定した場合に進むステップ1704において、メインCPU101は、普図関連制御処理において普通図柄変動開始処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「10」をセットする。そして、普通図柄停止後処理を終了する。
次に、上述したステップ1404の可動片制御処理について、図41のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1800において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが可動片制御処理の実行を示すデータ「13」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「13」でないと判定した場合、可動片制御処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「13」であると判定した場合、次のステップ1801に進む。
ステップ1801において、メインCPU101は、可動片15dが作動制御中であるか否か、すなわち、始動入賞口ソレノイド15cが通電されているか否かを判定する。そして、可動片15dが作動制御中であると判定した場合、ステップ1804に進む。一方、可動片15dが作動制御中でないと判定した場合、次のステップ1802に進む。
ステップ1802において、メインCPU101は、普通図柄の変動開始時の遊技状態が、非時短遊技状態又は時短遊技状態のいずれであったかを確認する。そして、次のステップ1803に進む。
ステップ1803において、メインCPU101は、特別第1始動入賞口開放制御テーブル122を参照し、上述のステップ1802で確認した遊技状態に応じて、始動入賞口ソレノイド16cの通電制御データ(開放データ)として、通電回数(開放回数)及び通電時間(開放時間)をセットする。そして、可動片制御処理を終了する。
また、上述のステップ1801で可動片15dが作動制御中であると判定した場合に進むステップ1804において、メインCPU101は、上述のステップ1803でセットされた通電時間(開放時間)を経過したか否かを判定する。そして、通電時間(開放時間)を経過していないと判定した場合、可動片制御処理を終了する。一方、通電時間(開放時間)を経過したと判定した場合、次のステップ1805に進む。
ステップ1805において、メインCPU101は、可動片15dの作動の停止、すなわち、始動入賞口ソレノイド15cの通電の停止を実行する。そして、次のステップ1806に進む。
ステップ1806において、メインCPU101は、普図関連制御処理において普通図柄変動開始処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「10」をセットする。そして、可動片制御処理を終了する。
(パチンコ機Pにおける演出の概要)
上述の如く、主制御基板100において各種処理が実行されることにより、特図遊技及び普図遊技、並びに、特別遊技及び小当たり遊技が進行することとなる。そして、これら遊技の進行中には、主制御基板100から種々のコマンドを副制御基板300に送信し、このコマンドを副制御基板300が受信することにより、当該副制御基板300において、遊技の進行に伴う演出の制御が行われる。
以下では、特別図柄の変動表示中に実行され大当たりの抽選の結果を報知する変動演出、所定の表示態様で保留表示を行う保留表示演出、変動演出中に実行され、大当たりの抽選の結果や後述する保留変化演出に対する所定の予告(示唆)を行う予告演出(第1予告演出、第2予告演出、保留変化予告演出)について説明する。なおここでは、遊技状態が高確率非時短遊技状態であって、第2特図の変動表示のみが行われる場合に実行される各演出の内容について説明し、特に言及しない限り、他については説明を省略する。
(変動演出の概要)
本形態に係るパチンコ機Pで実行される変動演出では、演出表示装置21に表示される背景画像に重ねて、演出図柄50(ダミー図柄)の変動表示が行われる。そして、変動表示した後に停止表示された演出図柄50の組み合わせ(停止表示態様)により、大当たりの抽選の結果が遊技者に報知されるようになっている。
具体的には、特別図柄の変動表示の開始後に、すべての演出図柄50が停止表示された状態から、すべての演出図柄50の変動表示が開始され(図42(a)及び(b))、その後、左側に位置する演出図柄50(以下、第1停止図柄という)、右側に位置する演出図柄50(以下、第2停止図柄という)、中央に位置する演出図柄50(以下、第3停止図柄)という順番で停止表示される(図42(c)~(e)参照)。
そして、大当たりの抽選の結果が大当たりであった場合には、すべての演出図柄50が同一の図柄で停止表示される(図42(e)参照)。すなわち、すべての演出図柄50が同一の図柄で停止表示されることにより、大当たりの抽選の結果が大当たりであることが報知される。
これに対して、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合には、特に図示していないが、すべての演出図柄50が同一の図柄で停止表示されることはない。すなわち、少なくとも一の演出図柄50が他の演出図柄50とは異なる図柄で停止表示されることにより、大当たりの抽選の結果がハズレであることが報知される。
また、大当たりの抽選の結果が小当たりであった場合には、特に図示していないが、小当たりを示す特定の態様(たとえば、第1停止図柄、第2停止図柄及び第3停止図柄が特殊図柄(ベル図柄等)で停止する態様)で演出図柄50が停止表示される。これにより、大当たりの抽選の結果が小当たりであることが報知される。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、大当たりの抽選の結果、大当たり図柄X3の特別図柄が決定された場合には、すべての演出図柄50が「7」の図柄で停止表示され、大当たり図柄X1又はX2の特別図柄が決定された場合には、すべての演出図柄50が「7」以外の所定の図柄で停止表示されるようになっている。
すなわち、すべての演出図柄50が「7」の図柄で停止表示された場合には、当該停止表示に基づいて、大当たり図柄X3が決定されたことを把握できるとともに、当該決定に基づく特別遊技の終了後に遊技者にとって最も有利な遊技状態である高確率非時短遊技状態が設定されることを把握できるようになっている。これに対して、すべての演出図柄50が「7」以外の所定の図柄で停止表示された場合には、当該停止表示に基づいて、大当たり図柄X1又はX2が決定されたことを把握できるとともに、当該決定に基づく特別遊技の終了後に通常遊技状態又は低確率時短遊技状態が設定されることを把握できるようになっている。
なお、特別遊技の終了後に高確率非時短遊技状態が設定される特別図柄として、大当たり図柄X3のみならず、大当たり図柄X4を設け、大当たり図柄X3が決定された場合には、すべての演出図柄50が「7」の図柄で停止表示され、大当たり図柄X4が決定された場合には、すべての演出図柄50が「7」以外の所定の図柄で停止表示されるように設定してもよい。このように設定することで、すべての演出図柄50が「7」以外の所定の図柄で停止表示されても、特別遊技の終了後に高確率非時短遊技状態が設定される場合があるため、特別遊技の終了後に設定される遊技状態を把握困難とすることができる。
また、第3停止図柄は、第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31に特別図柄が停止表示するのとほぼ同時に停止表示されるようになっている。これにより、演出図柄50の停止表示に先んじて、第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31に特別図柄が停止表示され、特別図柄の種別で大当たりの抽選の結果が把握されてしまうことを防止している。
また、変動演出の前半部分の態様としては、第1停止図柄と第2停止図柄とが異なる図柄で停止表示されるリーチなし変動パターン、及び、第1停止図柄と第2停止図柄とが同一の図柄で停止表示される(いわゆるリーチ表示が行われる)リーチ変動パターンが設けられている。リーチなし変動パターン及びリーチ変動パターンはそれぞれ複数の態様を有しており、各態様には、変動の仕方や演出図柄50の表示内容等が種々設定されている。
特に図示していないが、リーチ変動パターンの態様としては、変動の仕方や演出図柄50の表示内容に特段の変化が生じることなく単に第1停止図柄と第2停止図柄とが同一の図柄で停止表示されるノーマルリーチパターン、すべての演出図柄50が所定の停止表示態様で仮停止した後に変動表示を再開するという態様の表示が所定回数行われ(いわゆる擬似連が行われ)、その後に、リーチ表示がなされる特殊リーチパターン等が設けられている。
また、リーチ変動パターンにおいては、第1停止図柄と第2停止図柄とが同一の図柄で停止表示されるリーチ表示を行わず、当該リーチ表示を行う代わりにリーチが発生した旨を所定の画像を表示することにより報知するようにしてもよい。
変動演出の前半部分の態様がリーチ変動パターンであった場合における変動演出の後半部分の態様としては、リーチ表示後に演出表示装置21に所定の発展演出画像(たとえば、演出図柄50が次々と破壊されていくような動画等)を表示するリーチ発展演出が実行され、その後大当たりの抽選の結果を報知する発展ありパターンA(図43参照)、第1停止図柄及び第2停止図柄としてそれぞれ1個の演出図柄50によるリーチ表示(すなわち、演出図柄50が停止表示するラインが1ラインのリーチ表示)が行われた後に、第1停止図柄及び第2停止図柄としてそれぞれ複数の演出図柄50が表示され、これらの複数の演出図柄50によるリーチ表示(すなわち、演出図柄50が停止表示するラインが複数ラインのリーチ表示)が行われ、その後、リーチ発展演出が実行され、大当たりの抽選の結果を報知する発展ありパターンB(図44参照)、及び、リーチ表示後にリーチ発展演出が実行されることなく、大当たりの抽選の結果を報知する発展なしパターン(図42参照)が設けられている。発展ありパターン及び発展なしパターンはそれぞれ複数の態様を有しており、各態様には、変動の仕方や停止表示される演出図柄50の態様等が種々設定されている。
また、変動演出の前半部分の態様がリーチなし変動パターンであった場合における変動演出の後半部分の態様としては、特に図示していないが、後半変動時間の経過後に大当たりの抽選の結果がハズレであることが報知されるノーマルハズレパターンが設けられている。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、受信した変動モードコマンドに対応する変動モード番号が「00H」であった場合(大当たりの抽選の結果がハズレの場合)には、受信した変動パターンコマンドに対応する変動パターン番号がいずれであっても、変動演出の前半部分がリーチなし変動パターンにより実行され、変動演出の後半部分がノーマルハズレパターンにより実行された後、ハズレである旨が報知されるようになっている。
また、受信した変動モードコマンドに対応する変動モード番号が「01H」であった場合(大当たりの抽選の結果がハズレの場合)には、受信した変動パターンコマンドに対応する変動パターン番号がいずれであっても、変動演出の前半部分がリーチ変動パターンにより実行され、変動演出の後半部分が発展なしパターンにより実行された後、ハズレである旨が報知されるようになっている。
また、受信した変動モードコマンドに対応する変動モード番号が「02H」であった場合(大当たりの抽選の結果がハズレの場合)には、受信した変動パターンコマンドに対応する変動パターン番号がいずれであっても、変動演出の前半部分がリーチ変動パターンにより実行され、変動演出の後半部分が発展ありパターンAにより実行された後、ハズレである旨が報知されるようになっている。
また、受信した変動モードコマンドに対応する変動モード番号が「03H」であった場合(大当たりの抽選の結果がハズレの場合)には、受信した変動パターンコマンドに対応する変動パターン番号がいずれであっても、変動演出の前半部分がリーチ変動パターンにより実行され、変動演出の後半部分が発展ありパターンBにより実行された後、ハズレである旨が報知されるようになっている。
また、受信した変動モードコマンドに対応する変動モード番号が「A2H」であった場合(大当たりの抽選の結果が大当たりの場合)には、受信した変動パターンコマンドに対応する変動パターン番号がいずれであっても、変動演出の前半部分がリーチ変動パターンにより実行され、変動演出の後半部分が発展ありパターンAにより実行された後、大当たりである旨が報知されるようになっている。
また、受信した変動モードコマンドに対応する変動モード番号が「A3H」であった場合(大当たりの抽選の結果が大当たりの場合)には、受信した変動パターンコマンドに対応する変動パターン番号がいずれであっても、変動演出の前半部分がリーチ変動パターンにより実行され、変動演出の後半部分が発展ありパターンBにより実行された後、大当たりである旨が報知されるようになっている。
また、受信した変動モードコマンドに対応する変動モード番号が「B0H」であった場合(大当たりの抽選の結果が小当たりの場合)には、受信した変動パターンコマンドに対応する変動パターン番号がいずれであっても、変動演出の前半部分がリーチ変動パターンにより実行され、変動演出の後半部分が発展なしパターンにより実行された後、小当たりである旨が報知されるようになっている。
また、上述の各演出においては、画像の表示のみならず、画像の表示に併せて、音声出力装置10(スピーカ)から所定のBGMや音声等を出力してもよいし、演出照明装置23(ランプ)を所定の点灯パターンや色で発光させてもよい。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、演出図柄50の変動表示が開始されてからリーチ表示の有無が報知されるまで(すなわち、第2停止図柄が停止表示されるまで)が、変動演出の前半部分に相当し、リーチ表示の有無が報知されてから第3停止図柄が停止表示されるまで(すなわち、演出図柄50の変動が終了するまで)が、変動演出の後半部分に相当する。
また、特に図示していないが、本形態に係るパチンコ機Pでは、副制御基板300のサブROM302に、変動演出の態様(停止表示される演出図柄50の種類等)を決定するための種々の変動演出決定テーブルが記憶されている。副制御基板300のサブCPU301は、主制御基板100から送信された変動モードコマンド及び変動パターンコマンドを受信することにより、所定の条件に応じた変動演出決定テーブルを選択するとともに、所定の数値範囲内(たとえば、0~249)で演出乱数(前半変動演出乱数、後半変動演出乱数)を取得する。そして、選択された変動演出決定テーブル、主制御基板100のメインCPU101から受信した変動モードコマンド、変動パターンコマンド及び取得された演出乱数(前半変動演出乱数、後半変動演出乱数)に基づいて、変動演出の態様を決定する。
具体的には、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、変動モードコマンドに基づいて変動演出の前半部分の態様が決定され、変動パターンコマンドに基づいて変動演出の後半部分の態様が決定されるようになっている。これにより、決定された態様に基づいた変動演出が、演出表示装置21において実行されることとなる。
(保留表示演出の概要)
保留表示演出は、保留記憶がなされた場合や保留記憶が読み出された場合に、演出表示装置21において、所定の表示態様で保留表示を行うものである。ここでは、第2特図乱数の保留記憶に基づく保留表示演出についてのみ説明するものとし、第1特図乱数の保留記憶に基づく保留表示演出については説明を省略する。
図45等に示すように、演出表示装置21における表示部21aの下部には、第2特図乱数の保留表示領域52が設けられている。そして、第2特図乱数について保留記憶がなされると、この保留表示領域52に、保留記憶がなされた旨を示す保留表示が行われ、この保留表示により保留数が遊技者に報知されるようになっている。
具体的には、保留表示領域52の最左部に、読み出された保留(すなわち、現時点における特別図柄の変動表示の対象である保留)を表示する読み出し保留表示部52aが設けられているとともに、読み出し保留表示部52aの右側に、記憶された保留を記憶順に表示する第1保留表示部52b、第2保留表示部52c、第3保留表示部52d、第4保留表示部52eが設けられている。そして、第1保留表示部52b、第2保留表示部52c、第3保留表示部52d、第4保留表示部52eの4つの保留表示部により第2特図保留数が示されるようになっている。
ここで、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、上述したように、主制御基板100のメインRAM103に第2特図乱数を記憶する第2保留記憶領域が設けられているが、副制御基板300のサブRAM303にも、事前判定コマンドに含まれる大当たりの抽選の結果、特別図柄の種別、変動モード番号及び変動パターン番号、後述する初期保留表示態様、保留変化演出の実行の可否、保留変化の態様(保留表示の表示態様の切り替えの態様)等の保留情報(事前判定情報)が記憶される第2保留記憶領域が設けられている。
このサブRAM303に設けられる第2保留記憶領域には、第1記憶部~第4記憶部の計4つの記憶部から構成されており、第1記憶部が第1保留表示部52bに対応し、以下、第2記憶部~第4記憶部が、それぞれ第2保留表示部52c~第4保留表示部52eに対応している。そして、各記憶部に保留情報が記憶されると、対応する保留表示部において保留表示が行われる。また、変動モードコマンドを受信すると、第1記憶部に記憶された保留情報が読み出され、当該保留情報がサブRAM303の所定の処理領域に記憶されるとともに、特別図柄の変動表示及び変動演出が開始される。そして、これに伴って、読み出し保留表示部52aにおいて読み出された保留を対象とする保留表示が行われる。
また、サブCPU301は、第2保留記憶領域におけるいずれの記憶部まで保留情報が記憶されているかを確認することで、第2特図保留数を把握できるようになっている。たとえば、いずれの記憶部にも保留情報が記憶されていない場合には、第2特図保留数は「0」であると把握することができ、第2記憶部まで保留情報が記憶されている場合には、第2特図保留数は「2」であると把握することができる。
たとえば、特別図柄の変動表示及び変動演出が実行されておらず第2特図保留数が「0」である場合には、読み出し保留表示部52a、第1保留表示部52b、第2保留表示部52c、第3保留表示部52d、第4保留表示部52eのいずれにも保留表示が行われていない。そして、この場合に保留記憶がなされると、第1記憶部に保留情報が記憶されるため、第1保留表示部52bにおいて保留表示が行われる。その後、当該保留記憶が読み出されて特別図柄の変動表示及び変動演出が開始されると、第1保留表示部52bにおける保留表示が読み出し保留表示部52aへシフトされて、読み出し保留表示部52aにおいて保留表示が行われるとともに、第1保留表示部52bにおける保留表示が消去されることとなる。
また、たとえば、特別図柄の変動表示及び変動演出の実行中であって第2特図保留数が「3」である場合には、第1記憶部~第3記憶部に保留情報が記憶されているため、読み出し保留表示部52aにおいて保留表示が行われるとともに、第1保留表示部52b、第2保留表示部52c、第3保留表示部52dにおいて保留表示が行われる。その後、実行中の特別図柄の変動表示及び変動演出が終了し、第1記憶部における保留記憶が読み出されて、次の特別図柄の変動表示及び変動演出が開始されると、第1保留表示部52bにおける保留表示が読み出し保留表示部52aへシフトされ、第2保留表示部52cにおける保留表示が第1保留表示部52bへシフトされ、第3保留表示部52dにおける保留表示が第2保留表示部52cへシフトされて、各保留表示部における保留表示が更新されるとともに、第3保留表示部52dにおける保留表示が消去されることとなる(図45(a)~(c)参照)。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、保留表示の表示態様として、白色の丸印が表示される態様(以下、白保留という)、青色の丸印が表示される態様(以下、青保留という)、赤色の丸印が表示される態様(以下、赤保留という)が設けられており(図45等参照)、保留記憶がなされるといずれかの表示態様により保留表示が行われる。そして、これらの保留表示の表示態様については、大当たりに当選した場合に表示される可能性の高低がそれぞれ別個に設定されている。これにより、保留表示における態様に応じて、大当たりに対する遊技者の期待感を変化させることができるようになっている。
なお、図面において、「白」の文字が付された丸印は白保留を示し、「青」の文字が付された丸印は青保留を示し、「赤」の文字が付された丸印は赤保留を示している。
さらに、本形態に係るパチンコ機Pでは、保留記憶がなされた時点における保留表示の表示態様(以下、初期保留表示態様という。本形態では、白保留又は青保留のいずれか)が、より大当たりの期待度の高い他の表示態様に切り替わる保留変化演出(先読み演出)を実行できるようになっている(図46、図48(c)等参照)。なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、所定の実行禁止条件(たとえば、記憶されている保留のいずれかの変動モード番号が「01H」、「02H」、「03H」、「A2H」又は「A3H」であること(すなわち、リーチ変動パターンの変動演出が実行されること)等)が成立していない場合に、新たに記憶された保留を対象として保留変化演出の実行を決定できるようになっている。そして、新たに記憶された保留を対象として保留変化演出の実行が決定された場合には、その後に実行される変動演出の開始から終了に至るまでの間において、保留変化演出の実行対象の保留について保留変化を実行する(保留表示の表示態様を切り替える)ことができるように設定されている。なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、変動演出の開始時点、変動演出の開始からリーチ表示が行われるよりも前のいずれかの時点(たとえば、変動演出の開始から5秒後の時点)、又は、変動演出においてリーチ表示が行われる時点で、後述する保留変化予告演出を実行可能となっており、いずれかの時点で保留変化予告演出が実行されると、これに伴って、保留変化が実行されるようになっている。保留変化予告演出については、後程、詳述する。
たとえば、特別図柄の変動表示及び変動演出の実行中であって第2特図保留数が「0」である場合に新たな保留記憶がなされ、第1記憶部に当該新たな保留に係る保留情報が記憶されたものとする。なお、読み出し保留表示部52aにおいては白保留の保留表示がなされていたものとする(図46(a)参照)。そして、この新たに記憶された保留について、保留記憶がなされた時点で白保留による保留表示が行われ、次の変動演出の実行の際に(すなわち、上述の新たに記憶された保留についての変動演出の実行の際に)、白保留による保留表示から青保留による保留表示に切り替わる保留変化演出の実行が決定されたものとする。
すると、保留記憶がなされた時点から、第1保留表示部52bにおいて白保留による保留表示が行われる(図46(b)及び(c)参照)。そして、実行中の変動演出が終了し、第1記憶部に記憶された保留情報(すなわち、保留変化演出の実行の対象となった保留の保留情報)に係る保留情報が読み出されて当該保留情報に基づく変動演出が開始されると、第1保留表示部52bにおいて行われていた白保留による保留表示が読み出し保留表示部52aへ移動する(図41(d)参照)。その後、読み出し保留表示部52aにおける白保留による保留表示が青保留による保留表示に切り替わることとなる(図46(e)参照)。これにより、読み出し保留表示部52aにおいて、青保留による保留表示が行われる。
また、保留変化演出における保留変化の態様は複数設けられており、これらの態様について、大当たりに当選した場合に実行される可能性の高低がそれぞれ別個に設定されている。これにより、保留変化の態様に応じて、大当たりに対する遊技者の期待感を変化させることができるようになっている。
(保留変化演出の実行可否等に関する各種決定の概要)
保留変化演出の実行の可否、初期保留表示態様、保留変化演出を実行する場合における保留変化の態様(保留表示の切り替えの態様)は、保留記憶がなされた時点において主制御基板100から取得する事前判定コマンドに含まれる変動モード番号、及び、保留記憶がなされた時点における第2特図保留数に基づいて決定されるようになっている。
具体的には、副制御基板300のサブROM302には、保留変化演出の実行の可否、初期保留表示態様、保留変化の態様を決定するための保留変化演出決定テーブル123が複数記憶されている。本形態に係るパチンコ機Pでは、保留記憶がなされた時点における第2特図保留数(0~3のいずれか)ごとに、それぞれ対応する保留変化演出決定テーブル123が設けられている。そして、サブCPU301は、上述の第2特図保留数に応じた保留変化演出決定テーブル123を参照して、保留変化演出の実行の可否、初期保留表示態様、保留変化の態様を決定するようになっている。なお、特別図柄の変動表示及び変動演出が行われていないときに保留記憶がなされた場合、並びに、特別図柄の変動表示及び変動演出の実行中であって第2特図保留数が「0」のときに保留記憶がなされた場合はいずれも、第2特図保留数「0」に対応する保留変化演出決定テーブル123が参照されるようになっている。
ここでは、保留記憶がなされた時点における第2特図保留数が「0」であった場合に参照される保留変化演出決定テーブル123(以下、保留変化演出決定テーブルAという)、及び、保留記憶がなされた時点における第2特図保留数が「1」であった場合に参照される保留変化演出決定テーブル123(以下、保留変化演出決定テーブルBという)について説明し、他の保留変化演出決定テーブル123については説明を省略する。
各保留変化演出決定テーブル123には、保留記憶がなされた時点において主制御基板100から取得する事前判定コマンドに含まれる変動モード番号、及び、所定の数値範囲(本形態では0~249)内で取得される保留変化演出決定乱数ごとに対応付けられて、保留変化演出の実行の可否、初期保留表示態様、保留変化の態様が定められている。
副制御基板300のサブCPU301は、主制御基板100のメインCPU101から事前判定コマンドを受信すると、当該時点における第2特図保留数を確認し、当該第2特図保留数に対応する保留変化演出決定テーブル123を取得するとともに、所定の数値範囲(0~249)から1の保留変化演出決定乱数を取得する。そして、サブCPU301は、取得した保留変化演出決定テーブル123、事前判定コマンドに含まれる変動モード番号、及び、保留変化演出決定乱数に基づいて、保留変化演出の実行の可否、初期保留表示態様、保留変化の態様を決定する。
具体的には、図47(a)に示すように、保留変化演出決定テーブルAによれば、サブCPU301が受信した事前判定コマンドに対応する変動モード番号が「01H」、「02H」、「03H」、「A2H」又は「A3H」であった場合に、保留変化演出の非実行(すなわち、初期保留表示態様が白保留であって白保留のまま保留変化しない)、初期保留表示態様が白保留であって保留変化演出の実行対象の保留に基づく変動演出の実行の際に青保留に切り替わる態様、保留表示態様が白保留であって保留変化演出の実行対象の保留に基づく変動演出の実行の際に赤保留に切り替わる態様、初期保留表示態様が青保留であって青保留のまま保留変化しない態様、初期保留表示態様が青保留であって保留変化演出の実行対象の保留に基づく変動演出の実行の際に赤保留に切り替わる態様のいずれかが決定される。
また、図47(b)に示すように、保留変化演出決定テーブルBによれば、サブCPU301が受信した事前判定コマンドに含まれる変動モード番号が「01H」、「02H」、「03H」、「A2H」又は「A3H」であった場合に、保留変化演出の非実行、初期保留表示態様が白保留であって、保留変化演出の実行対象の保留に基づく変動演出の1回前に実行される変動演出の実行の際→保留変化演出の実行対象の保留に基づく変動演出の実行の際の順に、青保留→青保留となる態様、青保留→赤保留となる態様、赤保留→赤保留となる態様、初期保留表示態様が青保留であって、保留変化演出の実行対象の保留に基づく変動演出の1回前に実行される変動演出の実行の際→保留変化演出の実行対象の保留に基づく変動演出の実行の際の順に、青保留→青保留となる態様、青保留→赤保留となる態様、赤保留→赤保留となる態様のいずれかが決定される。
そして、上述のように、保留記憶がなされることにより、保留変化演出の実行の可否、初期保留表示態様、及び、保留変化の態様が決定されると、第2保留記憶領域の対応する記憶部に、決定された保留情報が記憶される。
具体的には、たとえば、第2特図保留数が「1」であったときに保留記憶がなされ、当該保留について保留変化演出の実行が決定されなかった場合には、第2保留記憶領域の第2記憶部に、保留変化演出の非実行という保留情報が記憶される。
また、たとえば、第2特図保留数が「1」であったときに保留記憶がなされ、当該保留について保留変化演出の実行が決定されるとともに、初期保留表示態様が白保留であって、保留変化演出の実行対象の保留に基づく変動演出の1回前に実行される変動演出の実行の際→保留変化演出の実行対象の保留に基づく変動演出の実行の際の順に、青保留→赤保留となる態様が決定された場合には、第2保留記憶領域の第2記憶部に、保留変化演出の実行という保留情報が記憶されるとともに、初期保留表示態様として「白保留」、保留変化演出の実行対象の保留に基づく変動演出の1回前に実行される変動演出の実行の際における保留変化の態様として「青保留へ変化」、及び、保留変化演出の実行対象の保留に基づく変動演出の実行の際における保留変化の態様として「赤保留へ変化」という保留情報が記憶される。
また、たとえば、第2特図保留数が「1」であったときに保留記憶がなされ、当該保留について保留変化演出の実行が決定されるとともに、初期保留表示態様として「青保留」、保留変化演出の実行対象の保留に基づく変動演出の1回前に実行される変動演出の実行の際→保留変化演出の実行対象の保留に基づく変動演出の実行の際の順に、青保留→赤保留となる態様が決定された場合には、第2保留記憶領域の第2記憶部に、保留変化演出の実行という保留情報が記憶されるとともに、初期保留表示態様として「青保留」、保留変化演出の実行対象の保留に基づく変動演出の1回前に実行される変動演出の実行の際における保留変化の態様として「青保留で待機」、及び、保留変化演出の実行対象の保留に基づく変動演出の実行の際における保留変化の態様として「赤保留へ変化」という保留情報が記憶される。
また、図47において変動パターン番号と上記内容とが対応付けられた各選択領域に記された数字は、当該選択領域に割り振られた乱数の範囲(当該選択領域の選択比率)を示している。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、初期保留表示態様は白保留又は青保留となっていたが、これに限定されるものではなく、常に白保留としてもよいし、白保留及び青保留以外(たとえば、赤保留等)としてもよい。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、変動モード番号が「01H」、「02H」、「03H」、「A2H」又は「A3H」であった場合、すなわち、変動演出においてリーチ表示が行われる場合に、保留変化演出を実行できるように設定されていたが、変動演出においてリーチ表示が実行されない場合にも保留変化演出を実行できるように設定してもよいし、リーチ表示が行われた後にリーチ発展演出が実行される場合のみに、保留変化演出を実行できるように設定してもよい。このように設定することで、保留変化演出の実行機会がバリエーションに富んだものとなるため、保留変化演出に対する遊技者の興趣を高めることができる。
なお、保留表示の表示態様も、上記した内容に限定されるものではなく、たとえば、他の色の丸印が表示される態様や、他の形(星印、キャラクター等)が表示される態様を設けてもよい。また、大当たりに当選している場合にのみ表示される保留表示の表示態様を設けてもよい。また、保留変化の態様も、上記した内容に限定されるものではない。また、大当たりに当選している場合にのみ選択される保留変化の態様を設けてもよい。このように設定することで、保留変化演出に対する遊技者の興趣を高めることができる。
(予告演出の概要)
予告演出は、上述の如く、変動演出中に実行され、大当たりの抽選の結果や保留変化演出に対する所定の予告(示唆)を行うものである。
本形態に係るパチンコ機Pにおいては、予告演出として、大当たり又は小当たりの当選を示唆する第1予告演出及び第2予告演出、並びに、保留変化演出の実行を示唆する保留変化予告演出が設けられている。
(第1予告演出の概要)
第1予告演出は、変動演出の開始時に、演出表示装置21の表示部21aにおいて、演出図柄50に重ねて所定のカットイン画像が表示されるものであり、大当たりや小当たりの当選を示唆するものである(図48(c)参照)。
本形態に係るパチンコ機Pでは、第1予告演出の態様として、「CHANCE!!」という青文字のカットイン画像が表示されるパターンA1(図48(c)参照)と、「激熱!!」という赤文字のカットイン画像が表示されるパターンA2(特に図示しておらず)とが設けられている。パターンA2はパターンA1よりも大当たりや小当たりの当選の期待度が高い旨を示す態様である。そして、第1予告演出の実行が決定された場合には、変動演出の開始時に、いずれかの態様により第1予告演出が実行されるようになっている。
なお、第1予告演出の態様は、これらに限定されるものではなく、たとえば表示される文字が異なる態様、文字の色が異なる態様、表示される画像の大きさが異なる態様等を設けてもよい。また、第1予告演出が実行されるタイミングは、変動演出の開始時のみに限定されるものではなく、他のタイミングとしてもよい。また、一の変動演出中に、複数回実行されるように設定してもよい。
第1予告演出の実行の可否、及び、第1予告演出を実行する場合の態様の決定については、後程詳述する。
(第2予告演出の概要)
第2予告演出は、第1予告演出の終了後の所定のタイミング(本形態では、変動演出が開始してから3秒後)において、表示部21aに表示されている背景画像の所定箇所(本形態では、外縁部分)が所定の色に変化するものであり、大当たりや小当たりの当選を示唆するものである(図48(d)参照)。
本形態に係るパチンコ機Pでは、特に図示していないが、第2予告演出の態様として、背景画像の所定箇所が青色に変化するパターンB1と、背景画像の所定箇所が赤色に変化するパターンB2とが設けられている。パターンB2はパターンB1よりも大当たりや小当たりの当選の期待度が高い旨を示す態様である。そして、第2予告演出の実行が決定された場合には、第1予告演出の終了後の所定のタイミングで、いずれかの態様により第2予告演出が実行されるようになっている。
なお、第2予告演出の態様は、これらに限定されるものではなく、変化する色が異なる態様や色が変化する箇所が異なる態様等を設けてもよい。また、一の変動演出中に、複数回実行されるように設定してもよい。
第2予告演出の実行の可否、及び、第2予告演出を実行する場合の態様の決定については、後程詳述する。
(保留変化予告演出の概要)
保留変化予告演出(先読み示唆演出)は、変動演出の実行の際に、所定位置(本形態では、表示部21aの右上部)に表示された所定のキャラクター画像が、保留変化の実行対象の保留に係る保留表示の近傍まで移動する表示が行われるものであり、保留変化演出の実行を示唆するものである(図48(a)参照)。
本形態に係るパチンコ機Pでは、特に図示していないが、保留変化予告演出の態様として、変動演出の開始時点において青色のキャラクター画像による上述の表示が行われるパターンC1と、変動演出の開始時点において赤色のキャラクター画像による上述の表示が行われるパターンC2と、変動演出の開始から5秒後の時点(変動演出の開始からリーチ表示が行われるよりも前のいずれかの時点)において青色のキャラクター画像による上述の表示が行われるパターンC3と、変動演出の開始から5秒後の時点において赤色のキャラクター画像による上述の表示が行われるパターンC4と、リーチ表示が行われる時点において青色のキャラクター画像による上述の表示が行われるパターンC5と、リーチ表示が行われる時点において赤色のキャラクター画像による上述の表示が行われるパターンC6と、が設けられている。
パターンC1、パターンC3及びパターンC5は、青保留への変化が実行される期待度が高い旨を示す態様であり、パターンC1→パターンC3→パターンC5の順に、青保留への変化が実行される期待度がより高くなるように設定されている。また、パターンC2、パターンC4及びパターンC6は、赤保留への変化が実行される期待度が高い旨を示す態様であり、パターンC2→パターンC4→パターンC6の順に、赤保留への変化が実行される期待度がより高くなるように設定されている。
そして、本形態に係るパチンコ機Pでは、保留変化予告演出の実行が決定された場合には、いずれかの態様により保留変化予告演出が実行され、これに伴って、保留表示が変化する成功パターン(たとえば、青色のキャラクター画像による態様で保留変化予告演出が行われた後に、白保留が青保留へ変化するパターン、赤色のキャラクター画像による態様で保留変化予告演出が行われた後に、青保留が赤保留へ変化するパターン等)、又は、いずれかの態様により保留変化予告演出が実行されるものの、保留表示が変化しない失敗パターン(たとえば、赤色のキャラクター画像による態様で保留変化予告演出が行われたものの、青保留が維持されるパターン等)のいずれかが実行されることとなる。
なお、保留変化予告演出の態様は、これらに限定されるものではなく、異なるキャラクター画像が表示される態様、異なる色のキャラクター画像が表示される態様、キャラクター画像が表示される箇所が異なる態様、キャラクター画像が種々の動作を行う態様等を設けてもよい。
保留変化予告演出の実行の可否、及び、保留変化予告演出を実行する場合の態様の決定については、後程詳述する。
(第1予告演出、第2予告演出、保留変化予告演出に関する決定の処理の概要)
本形態に係るパチンコ機Pでは、第1予告演出の実行の可否及び実行する場合の態様、第2予告演出の実行の可否及び実行する場合の態様、並びに、保留変化予行演出の実行の可否及び実行する場合の態様については、主制御基板100から取得する事前判定コマンドや変動モードコマンドに含まれる変動モード番号、及び、大当たりの抽選時に決定された特別図柄の種別(大当たり図柄X1、大当たり図柄X2、大当たり図柄X3、小当たり図柄Y1、小当たり図柄Y2、ハズレ図柄Z2、ハズレ図柄Z3)の情報、所定の演出の実行の可否や態様等の情報に応じて定まる調整値に基づいて決定されるようになっている。
以下、第1予告演出、第2予告演出、保留変化予告演出の決定について、具体的に説明する。
(第1予告演出の実行の可否、態様の決定)
本形態に係るパチンコ機Pでは、保留記憶が行われると、サブCPU301は、この時点において主制御基板100から受信する事前判定コマンドに含まれる変動モード番号、及び、当該事前判定コマンドに含まれる特別図柄の種別(大当たり図柄X1、大当たり図柄X2、大当たり図柄X3、小当たり図柄Y1、小当たり図柄Y2、ハズレ図柄Z1、ハズレ図柄Z2)に応じて第1調整値を決定する。そして、この第1調整値に基づいて、上述の新たに行われた保留記憶に基づく変動演出において、第1予告演出を実行するか否かを決定し、第1予告演出の実行が決定された場合には実行する第1予告演出の態様を決定する。
(第1調整値の決定)
具体的には、副制御基板300のサブROM302には、図49に示すように、第1調整値を決定するための第1調整値テーブル124が記憶されている。
第1調整値テーブル124には、変動モード番号、及び、事前判定コマンドに含まれる特別図柄の種別に応じて第1調整値が定められている。そして、保留記憶が行われ、サブCPU301が主制御基板100から事前判定コマンドを受信すると、当該事前判定コマンドに含まれる変動モード番号及び特別図柄の種別に応じて、第1調整値テーブル124を参照して第1調整値が決定される。
図49に示すように、第1調整値テーブル124によれば、事前判定コマンドに含まれる変動モード番号が「00H」の場合(変動演出の態様はリーチなし変動パターン及びノーマルハズレパターン、大当たりの抽選の結果はハズレ)には、特別図柄の種別がいずれであっても(すなわち、ハズレ図柄Z1及びZ2のいずれであっても)、「F00」という第1調整値が決定される。
また、事前判定コマンドに含まれる変動モード番号が「01H」の場合(変動演出の態様はリーチ変動パターン及び発展なしパターン、大当たりの抽選の結果はハズレ)には、事前判定コマンドに含まれる特別図柄の種別がいずれであっても、「F01」という第1調整値が決定される。
また、事前判定コマンドに含まれる変動モード番号が「02H」の場合(変動演出の態様はリーチ変動パターン及び発展ありパターンA、大当たりの抽選の結果はハズレ)には、事前判定コマンドに含まれる特別図柄の種別がいずれであっても、「F02」という第1調整値が決定される。
また、事前判定コマンドに含まれる変動モード番号が「03H」の場合(変動演出の態様はリーチ変動パターン及び発展ありパターンB、大当たりの抽選の結果はハズレ)には、事前判定コマンドに含まれる特別図柄の種別がいずれであっても、「F03」という第1調整値が決定される。
また、事前判定コマンドに含まれる変動モード番号が「A2H」の場合(変動演出の態様はリーチ変動パターン及び発展ありパターンA、大当たりの抽選の結果は大当たり)には、事前判定コマンドに含まれる特別図柄の種別が大当たり図柄X1又はX2であるときに「A21」という第1調整値が決定され、大当たり図柄X3であるときに「A22」という第1調整値が決定される。
また、事前判定コマンドに含まれる変動モード番号が「A3H」の場合(変動演出の態様はリーチ変動パターン及び発展ありパターンB、大当たりの抽選の結果は大当たり)には、事前判定コマンドに含まれる特別図柄の種別が大当たり図柄X1又はX2であるときに「A31」という第1調整値が決定され、大当たり図柄X3であるときに「A32」という第1調整値が決定される。
また、事前判定コマンドに含まれる変動モード番号が「B0H」の場合(変動演出の態様はリーチ変動パターン及び発展なしパターン、大当たりの抽選の結果は小当たり)には、事前判定コマンドに含まれる特別図柄の種別が小当たり図柄Y1であるときに「B01」という第1調整値が決定され、小当たり図柄Y2であるときに「B02」という第1調整値が決定される。
(第1予告演出の決定)
また、副制御基板300のサブROM302には、図50に示すように、第1予告演出の実行の可否、及び、当該第1予告演出を実行する場合の態様(パターンA1、パターンA2)を決定するための第1予告演出決定テーブル125が記憶されている。
第1予告演出決定テーブル125には、上述のように決定された第1調整値、及び、所定の数値範囲(本形態では0~249)内で取得される第1予告演出決定乱数ごとに対応付けられて、第1予告演出の実行の可否、及び、第1予告演出を実行する場合の態様(パターンA1又はパターンA2)が定められている。そして、副制御基板300のサブCPU301が、主制御基板100のメインCPU101から事前判定コマンドを受信すると、当該サブCPU301は、所定の数値範囲(0~249)から1の第1予告演出決定乱数を取得するとともに、第1調整値、取得した第1予告演出決定乱数及び第1予告演出決定テーブル125に基づいて、第1予告演出の実行の可否、及び、第1予告演出を実行する場合の態様が決定される。
また、図50において第1調整値と第1予告演出の実行の可否又は第1予告演出を実行する場合の態様が対応付けられた各選択領域に記された数字は、当該選択領域に割り振られた乱数の範囲(当該選択領域の選択比率)を示している。
たとえば、決定された第1調整値が「B01」である場合(小当たり図柄Y1が決定され、リーチ変動パターン及び発展なしパターンにより変動演出が行われるとともに、小当たりの当選が報知される場合)には、決定された第1調整値が「B02」である場合(小当たり図柄Y2が決定され、リーチ変動パターン及び発展なしパターンにより変動演出が行われるとともに、小当たりの当選が報知される場合)よりも、第1予告演出が実行されやすくなっており、第1予告演出が実行される場合にはパターンA1(「CHANCE!!」という青色のカットイン画像が表示される態様)よりもパターンA2(「激熱!!」という赤色のカットイン画像が表示される態様)が決定されやすくなっている。ここで、上述の如く、小当たり図柄Y1の決定に基づいて実行される小当たり遊技においては、小当たり図柄Y2の決定に基づいて実行される小当たり遊技よりも多くの賞球を獲得できるようになっている。
すなわち、小当たり図柄Y2よりも有利度の高い小当たり図柄Y1が決定された場合には、より小当たりの当選に対する期待度の高い第1予告演出の態様が実行される可能性が高いようになっている。
なお、上述のように決定された第1調整値、並びに、第1予告演出の実行の可否及び態様は、保留情報として、第2保留記憶領域の対応する記憶部(すなわち、事前判定コマンドに含まれる変動モード番号や変動パターン番号等が記憶されている記憶部)に他の保留情報と共に記憶されるようになっている。
以上のように、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、大当たりの抽選により決定され得る抽選の結果(すなわち、ハズレ、大当たり、小当たり)に基づいて決定される変動モード番号、及び、大当たりの抽選により決定され得る特別図柄の種別(すなわち、大当たり図柄X1、大当たり図柄X2、大当たり図柄X3、小当たり図柄Y1、小当たり図柄Y2、ハズレ図柄Z1、ハズレ図柄Z2)に応じた第1調整値を決定し、この第1調整値に基づいて、第1予告演出の実行の可否及び第1予告演出を実行する場合の態様を決定するようになっている。
すなわち、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、大当たりの抽選の結果のみならず、決定される特別図柄の種別も加味した第1調整値に基づいて、第1予告演出に関する決定が行われるようになっている。
ここで、たとえば、大当たり図柄X3が決定され当該決定に基づく特別遊技終了後の遊技状態が遊技者にとって最も有利な高確率非時短遊技状態に設定される場合には、第1予告演出で大当たりの期待度の高い態様を実行しやすくしたり、小当たり図柄Y1が決定された場合には小当たり図柄Y2が決定された場合よりも、第1予告演出で小当たりの期待度の高い態様を実行しやすくしたりする等、大当たりの抽選の結果及び決定される特別図柄の種別(演出を決定するための条件)と整合性の取れた第1予告演出の態様が適切に決定されるようにするには、決定される変動モード番号や決定される特別図柄の種別等ごとに、それぞれ別個の第1予告演出の態様を決定するためのテーブルを設ける必要がある。
しかし、本形態に係るパチンコ機Pによれば、第1調整値は、大当たりの抽選の結果及び特別図柄の種別の情報が含まれた値であるため、一のテーブルにおいて第1調整値に応じた第1予告演出の態様を定めておくことで、上述のような大当たりの抽選の結果及び特別図柄の種別と整合性の取れた第1予告演出の態様を適切かつ容易に決定することができるのである。すなわち、本形態に係るパチンコ機Pによれば、第1予告演出の態様を決定するためのテーブルの数をいたずらに増やすことなく、意図した態様による第1予告演出の実行を決定することができるのである。
(第2予告演出の実行の可否、態様の決定)
本形態に係るパチンコ機Pでは、サブCPU301は、主制御基板100から変動モードコマンドを受信すると、事前判定コマンドを受信した時点において決定された上述の第1調整値、及び、第1予告演出の決定の内容(実行の可否、態様)に応じて第2調整値を決定する。
そして、決定された第2調整値に基づいて、当該変動演出において、第2予告演出を実行するか否かを決定し、第2予告演出の実行が決定された場合には実行する第2予告演出の態様を決定する。
(第2調整値の決定)
具体的には、副制御基板300のサブROM302には、図51に示すように、第2調整値を決定するための第2調整値テーブル126が記憶されている。
第2調整値テーブル126には、事前判定コマンドを受信した時点で決定された第1調整値、及び、決定された第1予告演出の実行の可否又は態様に応じて第2調整値が定められている。そして、サブCPU301が主制御基板100から変動モードコマンドを受信すると、サブRAM303の所定の処理領域に記憶された保留情報の中から、第1調整値及び第1予告演出の内容が取得され、これらの内容に応じて、第2調整値テーブル125を参照して第2調整値が決定される。
図51に示すように、第2調整値テーブル126によれば、たとえば、第1調整値が「F00」であった場合には、第1予告演出を実行しない旨(第1予告演出の非実行)が決定されていたときに「F000」という第2調整値が決定され、パターンA1による第1予告演出の実行が決定されていたときに「F001」という第2調整値が決定される。
また、たとえば、第1調整値が「F03」であった場合には、第1予告演出を実行しない旨が決定されていたときに「F030」という第2調整値が決定され、パターンA1による第1予告演出の実行が決定されていたときに「F031」という第2調整値が決定され、パターンA2による第1予告演出の実行が決定されていたときに「F032」という第2調整値が決定される。
また、たとえば、第1調整値が「A32」であった場合には、第1予告演出を実行しない旨が決定されていたときに「A320」という第2調整値が決定され、パターンA1による第1予告演出の実行が決定されていたときに「A321」という第2調整値が決定され、パターンA2による第1予告演出の実行が決定されていたときに「A322」という第2調整値が決定される。
また、たとえば、第1調整値が「B01」であった場合には、第1予告演出を実行しない旨が決定されていたときに「B010」という第2調整値が決定され、パターンA1による第1予告演出の実行が決定されていたときに「B011」という第2調整値が決定され、パターンA2による第1予告演出の実行が決定されていたときに「B012」という第2調整値が決定される。
(第2予告演出の決定)
副制御基板300のサブROM302には、図52に示すように、第2予告演出の実行の可否及び第2予告演出を実行する場合の態様(パターンB1、パターンB2)を決定するための第2予告演出決定テーブル127が記憶されている。
第2予告演出決定テーブル127には、上述のように決定された第2調整値、及び、所定の数値範囲(本形態では0~249)内で取得される第2予告演出決定乱数ごとに対応付けられて、第2予告演出の実行の可否及び第2予告演出を実行する場合の態様(パターンB1又はパターンB2)が定められている。そして、副制御基板300のサブCPU301が、主制御基板100のメインCPU101から変動モードコマンドを受信すると、当該サブCPU301は、所定の数値範囲(0~249)から1の第2予告演出決定乱数を取得するとともに、第2調整値、取得した第2予告演出決定乱数及び第2予告演出決定テーブル127に基づいて、第2予告演出の実行の可否及び第2予告演出を実行する場合の態様が決定される。
また、図52において、第2調整値と第2予告演出の非実行(第2予告演出を実行しない旨)又は第2予告演出を実行する場合の態様とが対応付けられた各選択領域に記された数字は、当該選択領域に割り振られた乱数の範囲(当該選択領域の選択比率)を示している。
たとえば、決定された第2調整値が「A221」である場合(大当たり図柄X3が決定され、リーチ変動パターン及び発展ありパターンAにより変動演出が行われるとともに、大当たりの当選が報知され、パターンA1による第1予告演出が実行される場合)には、「A220」である場合(大当たり図柄X3が決定され、リーチ変動パターン及び発展ありパターンAにより変動演出が行われるとともに、大当たりの当選が報知され、第1予告演出が実行されない場合)よりも第2予告演出が実行されやすくなっている。また、「A221」の場合には、「A220」の場合よりも、パターンB2(背景画像の所定箇所が赤色に変化する態様)が決定されやすくなっている。
すなわち、大当たり図柄X3が決定された場合において、第1予告演出が実行されないときよりも大当たりの当選に対する期待度の高いパターンA1による第1予告演出の実行が決定されたときには、パターンB1よりも大当たりに対する期待度の高いパターンB2による第2予告演出が実行される可能性が高いようになっている。
また、決定された第2調整値が「A222」である場合(大当たり図柄X3が決定され、リーチ変動パターン及び発展ありパターンAにより変動演出が行われるとともに、大当たりの当選が報知され、パターンA2による第1予告演出が実行される場合)には、第2予告演出が実行されない旨、又は、パターンB2による第2予告演出の実行が決定されるようになっている。すなわち、第2予告演出の実行が決定された場合には必ず、パターンB2による第2予告演出が実行されるため、パターンB1による第1予告演出は実行されない。このように、本形態に係るパチンコ機Pでは、パターンA1(青色に変化する態様)よりも大当たりに対する期待度の高いパターンA2(赤色に変化する態様)による第1予告演出の実行が決定された場合には、第2予告演出では、相対的に大当たりに対する期待度の低い態様であるパターンB1が決定されることを排除し、相対的に大当たりに対する期待度の高い態様であるパターンB2が決定されるようになっている。
なお、上述のように決定された第2調整値は、読み出された保留の保留情報が記憶されているサブRAM303の所定の処理領域に他の保留情報と共に記憶されるようになっている。
以上のように、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、変動モード番号及び特別図柄の種別に応じて決定される第1調整値、並びに、第1予告演出に関する決定の内容(実行の可否、態様)に応じた第2調整値を決定する。そして、この第2調整値に基づいて、第2予告演出の実行の可否及び第2予告演出を実行する場合の態様を決定するようになっている。
すなわち、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、上述の場合においては、大当たりの抽選の結果、決定される特別図柄の種別のみならず、第1予告演出に関する決定の内容も加味した第2調整値に基づいて、第2予告演出に関する決定が行われるようになっている。
ここで、たとえば、大当たり図柄X3が決定されパターンA2による第1予告演出が実行される場合には、大当たり図柄X3が決定されパターンA1による第1予告演出が実行される場合よりも、第2予告演出で大当たりに対する期待度の高い態様を実行しやすくしたり、パターンA2による第1予告演出が実行される場合には、相対的に大当たりに対する期待度の低い態様による第2予告演出の実行を排除(制限)し、相対的に大当たりに対する期待度の高い態様による第2予告演出の実行が決定されるようにしたりする等、大当たりの抽選の結果、決定される特別図柄の種別及び第1予告演出に関する決定の内容(演出を決定するための条件)と整合性の取れた第2予告演出の態様が適切に決定されるようにするには、決定される変動モード番号、決定される特別図柄の種別、第1予告演出に関する決定の内容等ごとに、それぞれ別個の第2予告演出の態様を決定するためのテーブルを設ける必要がある。
しかし、本形態に係るパチンコ機Pによれば、第2調整値は、大当たりの抽選の結果、特別図柄の種別及び第1予告演出に関する決定の内容の情報が含まれた値であるため、一のテーブルにおいて第2調整値に応じた第2予告演出の態様を定めておくことで、上述のような大当たりの抽選の結果、特別図柄の種別及び第1予告演出に関する決定の内容と整合性の取れた第2予告演出の態様を適切かつ容易に決定することができるのである。すなわち、本形態に係るパチンコ機Pによれば、第2予告演出の態様を決定するためのテーブルの数をいたずらに増やすことなく、意図した態様による第2予告演出の実行を決定することができるのである。
(保留変化予告演出の実行の可否、態様の決定)
本形態に係るパチンコ機Pでは、受信した変動モードコマンドに対応する保留について保留変化演出の実行が決定されているか、または、当該保留よりも後に記憶された保留について保留変化演出の実行が決定されていた場合には、決定された上述の第2調整値、及び、上述の変動モードコマンドに基づく変動演出の開始時点において実行される保留変化の態様(青保留へ変化、赤保留へ変化、青保留で待機、赤保留で待機)に応じて第3調整値を決定した上で、この第3調整値に基づいて、保留変化予告演出の実行の可否及び態様を決定する。
そして、決定された第3調整値に基づいて、当該変動演出において、保留変化予告演出を実行するか否かを決定し、保留変化予告演出の実行が決定された場合には実行する保留変化予告演出の態様を決定する。
(第3調整値の決定)
具体的には、副制御基板300のサブROM302には、図53に示すように、第3調整値を決定するための第3調整値テーブル128が記憶されている。
第3調整値テーブル128には、事前判定コマンドを受信した時点で決定された第2調整値、及び、受信した変動モードコマンドに基づく変動演出を実行する際における保留変化演出の実行対象の保留についての保留変化の態様(以下、当該保留変化態様という。本形態では、青保留へ変化、青保留で待機、赤保留へ変化及び赤保留で待機のいずれか)に応じて、第3調整値が定められている。そして、サブCPU301が主制御基板100から変動モードコマンドを受信すると、サブRAM303の所定の処理領域に記憶された保留情報の中から、第2調整値及び当該保留変化態様が取得され、これらの内容に応じて、第3調整値テーブル128を参照して第3調整値が決定される。
ここで、たとえば、第2特図保留数が「1」であったときに保留記憶がなされ、当該保留について保留変化演出の実行が決定されるとともに、初期保留表示対象として「白保留」が決定され、保留変化演出の実行対象の保留に基づく変動演出の1回前の変動演出の実行の際→保留変化演出の実行対象の保留に基づく変動演出の実行の際の順に、青保留→赤保留となる態様が決定されていたものとする。すると、保留変化演出の実行対象の保留に基づく変動演出の1回前に実行される変動演出においては、当該保留変化態様は「青保留へ変化」となり、保留変化演出の実行対象の保留に基づく変動演出においては、当該保留変化態様は「赤保留へ変化」となる。
また、たとえば、第2特図保留数が「1」であったときに保留記憶がなされ、当該保留について保留変化演出の実行が決定されるとともに、初期保留表示対象として「青保留」が決定され、保留変化演出の実行対象の保留に基づく変動演出の1回前の変動演出の実行の際→保留変化演出の実行対象の保留に基づく変動演出の実行の際の順に、赤保留→赤保留となる態様が決定されていたものとする。すると、保留変化演出の実行対象の保留に基づく変動演出の1回前に実行される変動演出においては、当該保留変化態様は「赤保留へ変化」となり、保留変化演出の実行対象の保留に基づく変動演出においては、当該保留変化態様は「赤保留で待機」となる。
図53に示すように、第3調整値テーブル128によれば、たとえば、第2調整値が「F010」であった場合には、当該保留変化態様が「青保留へ変化」であったときに「F0100」という第3調整値が決定され、当該保留変化態様が「青保留で待機」であったときに「F0101」という第3調整値が決定され、当該保留変化態様が「赤保留へ変化」であったときに「F0102」という第3調整値が決定され、当該保留変化態様が「赤保留で待機」であったときに「F0103」という第3調整値が決定される。
また、たとえば、第2調整値が「A210」であった場合には、当該保留変化態様が「青保留へ変化」であったときに「A2100」という第3調整値が決定され、当該保留変化態様が「青保留で待機」であったときに「A2101」という第3調整値が決定され、当該保留変化態様が「赤保留へ変化」であったときに「A2102」という第3調整値が決定され、当該保留変化態様が「赤保留で待機」であったときに「A2103」という第3調整値が決定される。
また、たとえば、第2調整値が「A222」であった場合には、当該保留変化態様が「青保留へ変化」であったときに「A2220」という第3調整値が決定され、当該保留変化態様が「青保留で待機」であったときに「A2221」という第3調整値が決定され、当該保留変化態様が「赤保留へ変化」であったときに「A2222」という第3調整値が決定され、当該保留変化態様が「赤保留で待機」であったときに「A2223」という第3調整値が決定される。
また、たとえば、第2調整値が「B012」であった場合には、当該保留変化態様が「青保留へ変化」であったときに「B0120」という第3調整値が決定され、当該保留変化態様が「青保留で待機」であったときに「B0121」という第3調整値が決定され、当該保留変化態様が「赤保留へ変化」であったときに「B0122」という第3調整値が決定され、当該保留変化態様が「赤保留で待機」であったときに「B0123」という第3調整値が決定される。
なお、図53においては、上述の「F010」、「A210」、「A222」及び「B012」の第2調整値に係る第3調整値のみ記載し、それ以外の第2調整値に係る第3調整値については割愛している。また、本形態に係るパチンコ機Pでは、変動モード番号が「00H」であった場合には、保留変化演出は実行されないため、「F000」及び「F001」の第2調整値(変動モード番号が「00H」のときに決定される第2調整値)に対応する第3調整値は定められていない。
(保留変化予告演出の決定)
副制御基板300のサブROM302には、図54に示すように、受信した変動モードコマンドに対応する保留について保留変化演出の実行が決定されているか、または、当該保留よりも後に記憶された保留について保留変化演出の実行が決定されていた場合において、保留変化予告演出の実行の可否及び保留変化予告演出を実行する場合の態様を決定するための保留変化予告演出決定テーブル129が記憶されている。
保留変化予告演出決定テーブル129には、上述のように決定された第3調整値、及び、所定の数値範囲(本形態では0~249)内で取得される保留変化予告演出決定乱数ごとに対応付けられて、保留変化予告演出の実行の可否及び保留変化予告演出を実行する場合の態様(パターンC1、パターンC2、パターンC3、パターンC4、パターンC5、パターンC6)が定められている。そして、副制御基板300のサブCPU301が、主制御基板100のメインCPU101から変動モードコマンドを受信すると、当該サブCPU301は、所定の数値範囲(0~249)から1の保留変化予告演出決定乱数を取得するとともに、第3調整値、取得した保留変化予告演出決定乱数及び保留変化予告演出決定テーブル129に基づいて、保留変化予告演出の実行の可否及び保留変化予告演出を実行する場合の態様が決定される。
なお、図54においては、「F0100」、「F0101」、「F0102」、「F0103」、「A2100」、「A2101」、「A2102」、「A2103」、「A2220」、「A2221」、「A2222」、「A2223」、「B0120」、「B0121」、「B0122」及び「B0123」の第3調整値についてのみ記載し、それ以外の第3調整値については割愛している。
また、図54において、第3調整値と保留変化予告演出の非実行又は保留変化予告演出を実行する場合の態様の組み合わせとが対応付けられた各選択領域に記された数字は、当該選択領域に割り振られた乱数の範囲(当該選択領域の選択比率)を示している。
たとえば、決定された第3調整値が「A2102」である場合(大当たり図柄X1又はX2が決定され、リーチ変動パターン及び発展ありパターンAにより変動演出が行われるとともに大当たりの当選が報知され、当該保留変化態様が「赤保留へ変化」であって、第1予告演出が実行されない場合)には、決定された第3調整値が「A2100」である場合(大当たり図柄X1又はX2が決定され、リーチ変動パターン及び発展ありパターンAにより変動演出が行われるとともに大当たりの当選が報知され、当該保留変化態様が「青保留へ変化」であって、第1予告演出が実行されない場合)よりも、保留変化予告演出が実行されやすくなっている。また、リーチ表示が行われる時点で保留変化が行われる態様(パターンC5、パターンC6)については、第3調整値が「A2100」である場合よりも「A2102」である場合の方が実行されやすくなっている。
すなわち、大当たり図柄X1又はX2が決定された場合において、当該保留変化態様が「青保留へ変化」であるときよりも「赤保留へ変化」であるときの方が、リーチ表示で保留変化が実行される可能性が高いようになっている。
また、決定された第3調整値が「A2101」である場合(大当たり図柄X1又はX2が決定され、リーチ変動パターン及び発展ありパターンAにより変動演出が行われるとともに大当たりの当選が報知され、当該保留変化態様が「青保留で待機」であって、第1予告演出が実行されない場合)には、パターンC1、パターンC3、パターンC5(青色のキャラクター画像が表示される態様)による保留予告変化演出の実行は決定されず、パターンC2、パターンC4、パターンC6(赤色のキャラクター画像が表示される態様)の実行が決定される場合があるようになっている。
このように、本形態に係るパチンコ機Pでは、保留変化演出の実行対象の保留についての保留表示が既に青保留となっており、当該保留変化態様が「青保留で待機」であった場合において、保留変化演出の実行が決定されたときには、青保留へ変化する期待度が高い旨を示すパターンC1、パターンC3、パターンC5が決定されることを排除し、赤保留へ変化する期待度が高い旨を示すパターンC2、パターンC4、パターンC6を決定可能となっている。これにより、青保留の保留表示が行われているにもかかわらず、青保留へ変化する期待度の高い保留変化演出が実行されることで、演出の違和感が生じるのを防止できるようになっている。
なお、上述の場合において、保留変化予告演出の実行が決定されたときには、パターンC2、パターンC4又はパターンC6により保留変化予告演出が実行されるものの、保留変化演出の実行対象の保留についての保留表示は青保留のまま維持される(すなわち、上述の失敗パターンが実行される)こととなる。
また、決定された第3調整値が「A2103」である場合(大当たり図柄X1又はX2が決定され、リーチ変動パターン及び発展ありパターンAにより変動演出が行われるとともに大当たりの当選が報知され、当該保留変化態様が「赤保留で待機」であって、第1予告演出が実行されない場合)には、保留予告変化演出の実行は決定されないようになっている。
このように、本形態に係るパチンコ機Pでは、保留変化演出の実行対象の保留についての保留表示が既に赤保留となっており、当該保留変化態様が「赤保留で待機」であった場合において、保留変化演出の実行が決定されたときには、保留変化予告演出の態様としてパターンC1~パターンC6のいずれの決定も排除し、保留予告変化演出の実行は決定されないこととなる。これにより、赤保留の保留表示が行われているにもかかわらず、保留変化演出が実行されることで、演出の違和感が生じるのを防止できるようになっている。
以上のように、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、変動モード番号及び特別図柄の種別に応じて決定される第1調整値、並びに、第1予告演出に関する決定の内容(実行の可否、態様)に応じた第2調整値を決定する。また、受信した変動モードコマンドに対応する保留について保留変化演出の実行が決定されているか、または、当該保留よりも後に記憶された保留について保留変化演出の実行が決定されていた場合には、決定された第2調整値、及び、当該保留変化態様に応じた第3調整値を決定する。そして、この第3調整値に基づいて、保留変化予告演出の実行の可否及び保留変化予告演出を実行する場合の態様を決定するようになっている。
すなわち、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、上述の場合においては、大当たりの抽選の結果、決定される特別図柄の種別、第1予告演出に関する決定の内容のみならず、保留変化演出における保留変化の態様を加味した第3調整値に基づいて、保留変化予告演出に関する決定が行われるようになっている。
ここで、たとえば、大当たり図柄X1又はX2が決定されるとともにパターンA1による第1予告演出が実行され、かつ、当該保留変化態様が「赤保留へ変化」である場合には、大当たり図柄X1又はX2が決定されるとともにパターンA1による第1予告演出が実行され、かつ、当該保留変化態様が「赤保留へ変化」である場合よりも、保留変化の期待度の高い態様を実行しやすくしたり、当該保留変化態様が「青保留で待機」であった場合には、青保留へ変化する期待度が高い態様による保留変化予告演出の実行を排除(制限)し、赤保留へ変化する期待度が高い態様による保留変化予告演出の実行が決定されるようにしたりする等、大当たりの抽選の結果、決定される特別図柄の種別、第1予告演出に関する決定の内容及び当該保留変化態様(演出を決定するための条件)と整合性の取れた保留変化予告演出の態様が適切に決定されるようにするには、決定される変動モード番号、決定される特別図柄の種別、第1予告演出に関する決定の内容、当該保留変化態様等ごとに、それぞれ別個の保留変化予告演出の態様を決定するためのテーブルを設ける必要がある。
しかし、本形態に係るパチンコ機Pによれば、第3調整値は、大当たりの抽選の結果、特別図柄の種別、第1予告演出に関する決定の内容及び当該保留変化態様の情報が含まれた値であるため、一のテーブルにおいて第3調整値に応じた保留変化予告演出の態様を定めておくことで、上述のような大当たりの抽選の結果、特別図柄の種別、第1予告演出に関する決定の内容及び当該保留変化態様と整合性の取れた保留変化予告演出の態様を適切かつ容易に決定することができるのである。すなわち、本形態に係るパチンコ機Pによれば、保留変化予告演出の態様を決定するためのテーブルの数をいたずらに増やすことなく、意図した態様による保留変化予告演出の実行を決定することができるのである。
次に、上述のような各種処理を実行するための副制御基板300における制御処理について説明する。
まず、副制御基板300のメイン処理について、図55に示すフローチャートを参照して説明する。
ステップ2000において、電源投入に応じて、サブROM302からメイン処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM303に記憶されるフラグなどの初期化、設定処理を実行する。そして、次のステップ2001に進む。
ステップ2001において、サブCPU301は、各演出乱数(前半変動演出乱数、後半変動演出乱数、保留変化演出決定乱数、第1予告演出決定乱数、第2予告演出決定乱数、保留変化予告演出決定乱数)を更新する処理を行うとともに、以後は、割込処理が行われるまでステップ2001の処理を繰り返し実行する。ここでは、それぞれの演出乱数が非同期的に更新されている。
次に、副制御基板300のタイマ割込処理について、図56に示すフローチャートを参照して説明する。
副制御基板300には、所定の周期(4ミリ秒)でクロックパルスを発生するリセット用クロックパルス発生回路(特に図示しておらず)が設けられている。そして、このリセット用クロックパルス発生回路によるクロックパルスの発生により、サブCPU301はタイマ割込処理プログラムを読み込んで、図56に示すタイマ割込処理を開始する。
ステップ2100において、サブCPU301は、副制御基板300で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を実行する。そして、次のステップ2101に進む。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、減算タイマを採用しており、副制御基板300のタイマ割込処理が実行されるたびにタイマカウンタが1ずつ減算され、0になると減算を停止するようになっている。
ステップ2101において、サブCPU301は、サブRAM303の受信バッファに格納されているコマンドを解析するとともに、受信したコマンドに応じた種々の処理を実行する。具体的には、副制御基板300においては、主制御基板100からコマンドが送信されると、コマンド受信割込処理が行われ、主制御基板100から送信されたコマンドが受信バッファに格納される。そして、サブCPU301は、コマンド受信割込処理によって受信バッファに格納されたコマンドを解析する。そして、次のステップ2102に進む。
ステップ2102において、サブCPU301は、実行中の変動演出等の進行状況に応じて、演出操作装置9の操作の受け付け可否を判定するとともに、回転操作検出センサ9c及び押下操作検出センサ9dからの操作信号が入力されたか否かを判定する。そして、回転操作検出センサ9c又は押下操作検出センサ9dから操作信号が入力されたときに、演出操作装置9の操作受け付け中であった場合には、演出操作装装置9が操作されたことを画像制御基板(特に図示しておらず)、音声制御基板(特に図示しておらず)、電飾制御基板(特に図示しておらず)等の各種制御基板に送信すべく、送信バッファにコマンドを格納する。そして、次のステップ2103に進む。
ステップ2103において、サブCPU301は、サブRAM303の送信バッファにセットされているコマンドを、画像制御基板、音声制御基板、電飾制御基板等の各種制御基板へ送信する。そして、副制御基板300のタイマ割込処理を終了する。
次に、上述したステップ2101のコマンド解析処理のうち、事前判定コマンドを受信した場合に実行される事前判定コマンド受信処理について、図57のフローチャートを参照して説明する。なお、上述の如く、事前判定コマンドは、主制御基板100において、第1事前判定処理のステップ562又は第2事前判定処理のステップ662で記憶された後、ステップ208の出力制御処理によって副制御基板300に送信される。
ステップ2200において、サブCPU301は、受信した事前判定コマンドに基づき、当該事前判定コマンドに含まれる大当たりの抽選の結果、特別図柄の種別、変動モード番号及び変動パターン番号等の事前判定情報を、サブRAM303の第2保留記憶領域のうち対応する記憶部に記憶する。そして、次のステップ2201に進む。
ステップ2201において、サブCPU301は、現時点で設定されている遊技状態が高確率非時短遊技状態であるか否かを判定する。そして、高確率非時短遊技状態でない(すなわち、通常遊技状態又は低確率時短遊技状態である)と判定した場合、ステップ2208に進む。一方、高確率非時短遊技状態であると判定した場合、次のステップ2202に進む。なお、上述の如く、遊技状態の情報を含む遊技状態指定コマンド及び遊技状態コマンドが副制御基板300に送信され、これらのコマンドに含まれる遊技状態の情報はサブRAM303の所定の記憶領域に記憶される。本形態に係るパチンコ機Pでは、サブCPU301は、上述のサブRAM303の所定の記憶領域に記憶された遊技状態の情報に基づいて、現時点で設定されている遊技状態を把握することができるようになっている。
ステップ2202において、サブCPU301は、受信した事前判定コマンドに含まれる変動モード番号が「01H」、「02H」、「03H」、「A2H」又は「A3H」であるか否かを判定する。そして、「01H」、「02H」、「03H」、「A2H」及び「A3H」のいずれでもないと判定した場合、ステップ2208に進む。一方、「02H」、「03H」、「A2H」又は「A3H」であると判定した場合、次のステップ2203に進む。
ステップ2203において、サブCPU301は、上述の実行禁止条件(記憶されている保留のいずれかの変動モード番号が「01H」、「02H」、「03H」、「A2H」又は「A3H」であること等)が成立していないか否かを判定する。そして、実行禁止条件が成立していると判定した場合、ステップ2208に進む。一方、実行禁止条件が成立していないと判定した場合、次のステップ2204に進む。
ステップ2204において、サブCPU301は、現時点において第2保留記憶領域に記憶されている保留記憶の数(すなわち、現時点の第2特図保留数)を確認する。そして、次のステップ2205に進む。
ステップ2205において、サブCPU301は、上述のステップ2204で確認した第2特図保留数に対応する保留変化演出決定テーブル123を取得する。そして、次のステップ2206に進む。
ステップ2206において、サブCPU301は、上述のステップ2001で更新された保留変化演出決定乱数を取得する。そして、次のステップ2207に進む。
ステップ2207において、サブCPU301は、上述のステップ2205で取得した保留変化演出決定テーブル123、上述のステップ2206で取得した保留変化演出決定乱数及び事前判定コマンドに含まれる変動モード番号に基づいて、保留変化演出の実行の可否、初期保留表示態様、及び、保留変化演出を実行する場合における保留変化の態様を決定する。また、サブCPU301は、決定内容(保留変化演出の実行の可否、初期保留表示態様、保留変化の態様等)を、サブRAM303の第2保留記憶領域のうち対応する記憶部(すなわち、事前判定情報を記憶した記憶部と同一の記憶部)に記憶する。そして、次のステップ2208に進む。
ステップ2208において、サブCPU301は、初期保留表示態様(白保留又は青保留)により、保留表示領域52において保留表示を行うための初期保留表示コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた初期保留表示コマンドは、上述のステップ2103において、各種制御基板に送信され、当該制御基板において、新たに記憶された保留に対応する保留表示部に初期保留表示態様により保留表示を行うための処理が実行されることとなる。そして、次のステップ2209に進む。
ステップ2209において、サブCPU301は、事前判定コマンドに含まれる変動モード番号及び特別図柄の種別、並びに、第1調整値テーブル124に基づいて、第1調整値を決定し、サブRAM303の第2保留記憶領域のうち対応する記憶部(すなわち、事前判定情報を記憶した記憶部と同一の記憶部)に記憶する。そして、次のステップ2210に進む。
ステップ2210において、サブCPU301は、上述のステップ2001で更新された第1予告演出決定乱数を取得する。そして、次のステップ2211に進む。
ステップ2211において、サブCPU301は、第1予告演出決定テーブル125、上述のステップ2209で決定した第1調整値、及び、上述のステップ2210で取得した第1予告演出決定乱数に基づいて、第1予告演出の実行の可否、及び、第1予告演出を実行する場合における態様(パターンA1又はパターンA2)を決定し、サブRAM303の第2保留記憶領域のうち対応する記憶部(すなわち、事前判定情報を記憶した記憶部と同一の記憶部)に記憶する。そして、事前判定コマンド受信処理を終了する。
次に、上述したステップ2101のコマンド解析処理のうち、変動モードコマンドを受信した場合に実行される変動モードコマンド受信処理について、図58のフローチャートを参照して説明する。なお、上述の如く、変動モードコマンドは、主制御基板100において、変動演出パターン決定処理のステップ911で記憶された後、ステップ208の出力制御処理によって副制御基板300に送信される。
ステップ2300において、サブCPU301は、第2保留記憶領域に記憶された第2特図保留数が1減少するのに伴って、対応する保留表示部の保留表示をシフトする保留シフト処理を実行する。具体的には、サブCPU301は、変動モードコマンドを受信すると、第2保留記憶領域の各記憶部のシフト処理を行う。ここでは、第1記憶部に記憶されている情報(大当たりの抽選の結果、特別図柄の種別、変動モード番号、変動パターン番号、保留変化演出の実行の可否、初期保留表示態様、保留変化の態様、第1調整値、第1予告演出の実行の可否、第1予告演出の態様等)をサブRAM303に設けられた所定の処理領域にシフトするとともに、第2記憶部~第4記憶部に記憶されている情報を1つ番号の小さい記憶部にシフトする。併せて、保留表示もシフトする。そして、次のステップ2301に進む。
ステップ2301において、サブCPU301は、所定の処理領域に記憶されている第1調整値、及び、第1予告演出についての決定の内容(第1予告演出の実行の可否、第1予告演出の態様)を取得する。そして、次のステップ2302に進む。
ステップ2302において、サブCPU301は、第2調整値テーブル126、上述のステップ2301で取得した第1調整値及び第1予告演出についての決定の内容に基づいて、第2調整値を決定し、上述の所定の処理領域に記憶する。そして、次のステップ2303に進む。
ステップ2303において、上述のステップ2001で更新された第2予告演出決定乱数を取得する。そして、次のステップ2304に進む。
ステップ2304において、サブCPU301は、第2予告演出決定テーブル127、上述のステップ2302で決定した第2調整値、及び、上述のステップ2303で取得した第2予告演出決定乱数に基づいて、第2予告演出の実行の可否、第2予告演出を実行する場合における態様(パターンB1又はパターンB2)を決定する。そして、ステップ2305に進む。
ステップ2305において、サブCPU301は、所定の処理領域及び各記憶部に記憶されている情報を確認する。そして、次のステップ2306に進む。
ステップ2306において、サブCPU301は、上述のステップ2305で確認した情報に保留変化演出を実行する旨の情報が含まれているか否か(すなわち、受信した変動モードコマンドに対応する保留(読み出された保留)について保留変化演出の実行が決定されているか、または、当該保留よりも後に記憶された保留について保留変化演出の実行が決定されているか)を判定する。そして、保留変化演出を実行する旨の情報が含まれていないと判定した場合、ステップ2312に進む。一方、保留変化演出を実行する旨の情報が含まれていると判定した場合、次のステップ2307に進む。
ステップ2307において、サブCPU301は、処理領域及び記憶部に記憶されている情報から当該保留変化態様(受信した変動モードコマンドに基づく変動演出の実行の際における保留変化演出の実行対象の保留についての保留変化の態様)を取得する。そして、次のステップ2308に進む。
ステップ2308において、サブCPU301は、第3調整値テーブル128、上述のステップ2302で決定した第2調整値、及び、上述のステップ2307で取得した当該保留変化態様に基づいて、第3調整値を決定し、上述の所定の処理領域に記憶する。そして、次のステップ2309に進む。
ステップ2309において、サブCPU301は、上述のステップ2001で更新された保留変化予告演出決定乱数を取得する。そして、次のステップ2310に進む。
ステップ2310において、サブCPU301は、保留変化予告演出決定テーブル129、上述のステップ2308で決定した第3調整値、及び、上述のステップ2309で取得した保留変化予告演出決定乱数に基づいて、保留変化予告演出の実行の可否、保留変化予告演出を実行する場合における態様を決定する。そして、ステップ2311に進む。
ステップ2311において、サブCPU301は、処理領域に記憶されている情報に第1予告演出を実行する旨の情報が含まれているか否かを判定する。そして、第1予告演出を実行する旨の情報が含まれていないと判定した場合、ステップ2313に進む。一方、第1予告演出を実行する旨の情報が含まれていると判定した場合、次のステップ2312に進む。
ステップ2312において、サブCPU301は、処理領域に記憶されている態様により第1予告演出を実行するための第1予告演出実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた第1予告演出実行コマンドは、上述のステップ2103において、各種制御基板に送信され、当該制御基板において、第1予告演出を行うための処理が実行されることとなる。そして、次のステップ2313に進む。
ステップ2313において、サブCPU301は、上述のステップ2304で第2予告演出の実行が決定されたか否かを判定する。そして、第2予告演出の実行が決定されていないと判定した場合、ステップ2315に進む。一方、第2予告演出の実行が決定されたと判定した場合、次のステップ2314に進む。
ステップ2314において、サブCPU301は、上述のステップ2304で決定された態様により第2予告演出を実行するための第2予告演出実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた第2予告演出実行コマンドは、上述のステップ2103において、各種制御基板に送信され、当該制御基板において、第2予告演出を行うための処理が実行されることとなる。そして、次のステップ2315に進む。
ステップ2315において、サブCPU301は、上述のステップ2310で保留変化予告演出の実行が決定されたか否かを判定する。そして、保留変化予告演出の実行が決定されていないと判定した場合、ステップ2317に進む。一方、保留変化予告演出の実行が決定されたと判定した場合、次のステップ2316に進む。
ステップ2316において、サブCPU301は、上述のステップ2310で決定された態様により保留変化予告演出を実行するための保留変化予告演出実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた保留変化予告演出実行コマンドは、上述のステップ2103において、各種制御基板に送信され、当該制御基板において、保留変化予告演出を行うための処理が実行されることとなる。そして、次のステップ2317に進む。
ステップ2317において、サブCPU301は、上述のステップ2307で取得した当該保留変化態様に基づいた保留変化を行うための保留変化コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた保留変化コマンドは、上述のステップ2103において、各種制御基板に送信され、当該制御基板において、保留変化の実行対象の保留に対応する保留表示部において当該保留変化態様により保留変化を行うための処理が実行されることとなる。
具体的には、たとえば、第1記憶部に記憶されている保留が保留変化の実行対象であり、当該保留変化態様が「青保留へ変化」であった場合には、決定された態様に対応するタイミングで保留変化予告演出が実行されると共に、第1保留表示部52bにおいて白保留を青保留へ変化させる保留変化が実行されることとなる。また、たとえば、処理領域に記憶されている保留(すなわち、受信した変動モードコマンドに対応する保留)が保留変化の実行対象であり、当該保留変化態様が「赤保留で待機」であった場合には、決定された態様に対応するタイミングで保留変化予告演出が実行されると共に、読み出し保留表示部52aにおいて赤保留が維持されることとなる。
そして、次のステップ2318に進む。
ステップ2318において、サブCPU301は、上述のステップ2001で更新された前半変動演出乱数を取得する。そして、次のステップ2319に進む。
ステップ2319において、サブCPU301は、上述のステップ2318で取得した前半変動演出乱数、変動演出の態様を決定するための変動演出決定テーブル及び受信した変動モードコマンドに対応する変動モード番号に基づいて、変動演出の前半部分の態様を決定する。そして、次のステップ2320に進む。
ステップ2320において、サブCPU301は、変動演出の前半部分の態様を定めた前半変動演出実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた前半変動演出実行コマンドは、上述のステップ2103において、各種制御基板へ送信されるとともに、これらの制御基板により、受信した前半変動演出実行コマンドに基づいて変動演出の前半部分を実行する制御が行われることとなる。そして、変動モードコマンド受信処理を終了する。
次に、上述したステップ2101のコマンド解析処理のうち、変動パターンコマンドを受信した場合に実行される変動パターンコマンド受信処理について、図59のフローチャートを参照して説明する。なお、上述の如く、変動パターンコマンドは、主制御基板100において、変動演出パターン決定処理のステップ911で記憶された後、ステップ208の出力制御処理によって副制御基板300に送信される。
ステップ2400において、サブCPU301は、上述のステップ2001で更新された後半変動演出乱数を取得する。そして、次のステップ2401に進む。
ステップ2401において、サブCPU301は、上述のステップ2400で取得した後半変動演出乱数、変動演出の態様を決定するための変動演出決定テーブル及び受信した変動パターンコマンドに対応する変動パターン番号に基づいて、変動演出の後半部分の態様を決定する。そして、次のステップ2402に進む。
ステップ2402において、サブCPU301は、変動演出の後半部分の態様を定めた後半変動演出実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた後半変動演出実行コマンドは、上述のステップ2103において、各種制御基板へ送信されるとともに、これらの制御基板により、受信した後半変動演出実行コマンドに基づいて変動演出の後半部分を実行する制御が行われることとなる。そして、変動パターンコマンド受信処理を終了する。
最後に、上述の実施の形態の変形例について説明する。
上述の実施の形態では、第2調整値、第3調整値、第2予告演出の実行の可否、第2予告演出を実行する場合の態様、保留変化予告演出の実行の可否、保留変化予告演出を実行する場合の態様については、変動モードコマンドの受信時に決定していたが、決定のタイミングはこれに限定されるものではない。たとえば、第1調整値や第1予告演出についての決定と同様に、事前判定コマンドの受信時に決定してもよい。そして、変動モードコマンドの受信を契機として、事前判定コマンドの受信時に決定された内容に基づいて第2予告演出等を実行するように設定してもよい。
また、第1調整値、第1予告演出の実行の可否、第1予告演出を実行する場合の態様については、事前判定コマンドの受信時に決定するのではなく、第2調整値や第2予告演出についての決定と同様に、変動モードコマンドの受信時に決定してもよい。
また、上述の実施の形態では、保留変化演出の実行対象の保留に係る変動演出よりも前の変動演出(以下、保留変化前変動演出という)において実行される保留変化の態様(青保留へ変化、青保留で待機、赤保留へ変化、赤保留で待機)を含む第3調整値に基づいて、保留変化前変動演出において実行される保留変化予告演出の態様が決定されるようになっていたが、保留変化前変動演出において実行される保留変化予告演出の態様を決定するための条件はこれに限定されるものではない。たとえば、当該保留変化前変動演出において実行される保留変化の態様のみに基づいて、保留変化前変動演出において実行される保留変化予告演出の態様を決定してもよい。
また、上述の実施の形態では、サブCPU301が事前判定コマンドを受信すると、当該サブCPU301が、この事前判定コマンドに含まれる変動モード番号及び特別図柄の種別に応じた第1調整値を決定するようになっていたが、第1調整値の決定方法はこれに限定されるものではない。たとえば、第1事前判定処理や第2事前判定処理において、特別図柄の種別や変動モード番号が判定された場合に、メインCPU101が、この判定された特別図柄の種別や変動モード番号に応じた第1調整値を決定するようにしてもよい。そして、このように決定された第1調整値を副制御基板300へ送信するようにしてもよい。
また、上述の実施の形態では、大当たりの抽選により決定された大当たり図柄の種別ごとに、変動演出において大当たりを報知する態様(すべての演出図柄50が「7」の図柄で停止表示される態様、すべての演出図柄50が「7」以外の所定の図柄で停止表示される態様)が対応付けられていたが、これに限定されるものではなく、大当たり図柄の種別ごとに、実行される演出の態様を対応付けるようにしてもよい。すなわち、実行される演出の態様を区別するために、演出の態様に対応付けられた別個の大当たり図柄を設けるようにしてもよい。
たとえば、特別遊技の終了後に遊技者にとって最も有利な高確率非時短遊技状態が設定されることとなる特別図柄として、大当たり図柄X3及びX4を設けるとともに、大当たり図柄X3が決定された場合には、所定の発展演出画像を表示するリーチ発展演出が実行されように設定し、大当たり図柄X4が決定された場合には、すべての演出図柄50が同一の図柄により表示された状態で変動表示が行われた後、すべての演出図柄50が特定の図柄(たとえば、「7」)で停止表示される全回転演出が実行されるように設定してもよい。
また、上述の実施の形態では、新たに記憶された保留を対象として、保留変化演出の実行を決定できるようになっていたが、これに限定されるものではなく、新たに保留が記憶された時点で記憶されているいずれかの保留を対象として、保留変化演出を実行できるように設定してもよい。
また、上述の実施の形態では、大当たりの抽選の結果として、大当たりの当選、小当たりの当選及びハズレのいずれかが決定されるようになっていたが、これに限定されるものではなく、大当たりの当選及びハズレのいずれかが決定されるようにしてもよいし、小当たりの当選及びハズレのいずれかが決定されるようにしてもよい。
また、特別遊技の終了後に設定される遊技状態は、大当たり当選時に決定された特別図柄の種別に対応付けるのではなく、特別遊技中の遊技結果に対応付けるようにしてもよい。
具体的には、大入賞口18内に遊技球が進入可能な特定領域を設け、特別遊技中における特定領域への遊技球の有無に基づいて、当該特別遊技終了後における高確率遊技状態の設定の可否が決定されるように設定してもよい。
また、上述の実施の形態では、第1特図と第2特図とが同時に変動表示可能となっているが、これに限定されるものではなく、第1特図及び第2特図のいずれか一方が変動表示中においては、他方が変動表示することができないようにしてもよい。すなわち、第1特図と第2特図とが同時に変動表示することはできず、いずれか一方のみ変動表示することができるようにしてもよい。
また、上述の変形例は、可能な範囲で互いに組み合わせて構成することもできる。
なお、上述の実施の形態における主制御基板100は、本発明の主制御手段に相当する。また、上述の実施の形態における副制御基板300は、本発明の副制御手段に相当する。また、上述の実施の形態におけるステップ803、ステップ816の処理を実行するメインCPU101は、本発明の抽選手段に相当する。また、上述の実施の形態における大当たり図柄X1、大当たり図柄X2、大当たり図柄X3、小当たり図柄Y1、小当たり図柄Y2、ハズレ図柄Z1、ハズレ図柄Z2は、本発明の図柄情報に相当する。また、上述の実施の形態におけるステップ804、ステップ817の処理を実行するメインCPU101は、本発明の図柄情報決定手段に相当する。また、上述の実施の形態における変動モード番号は、本発明の演出決定情報に相当する。また、上述の実施の形態における変動演出パターン決定処理を実行するメインCPU101は、本発明の演出決定情報決定手段に相当する。また、上述の実施の形態におけるステップ208の処理を実行するメインCPU101は、本発明の送信手段に相当する。また、上述の実施の形態における第1調整値は、本発明の調整情報に相当する。また、上述の実施の形態におけるステップ2209の処理を実行するサブCPU301は、本発明の調整情報決定手段に相当する。また、上述の実施の形態における第1予告演出が実行される場合の態様であるパターンA1、パターンA2は、本発明の演出実行情報に相当する。また、上述の実施の形態におけるステップ2313の処理を実行するサブCPU301は、本発明の演出実行手段に相当する。また、上述の実施の形態におけるパチンコ機Pは、本発明の遊技機に相当する。また、上述の実施の形態における第1予告演出は、本発明の所定の演出に相当する。また、上述の実施の形態における第1予告演出の実行の可否、パターンA1、パターンA2は、本発明の所定の演出の実行に関する情報に相当する。
P パチンコ機
15 第1始動入賞口
16 第2始動入賞口
18 大入賞口
21 演出表示装置
100 主制御基板
101 メインCPU
102 メインROM
103 メインRAM
300 副制御基板
301 サブCPU
302 サブROM
303 サブRAM

Claims (1)

  1. 遊技の進行を制御する主制御手段と、
    前記遊技の進行に伴って実行される演出を制御する副制御手段と、を備え、
    前記主制御手段は、
    始動口へ遊技球が入球したことに基づいて保留記憶を保留記憶領域に記憶する保留記憶手段と、
    前記保留記憶が前記保留記憶領域に記憶される際に、当該保留記憶について遊技者に遊技利益を付与するか否かを事前に判定する事前判定を実行する事前判定手段と、
    所定の始動条件の成立に基づいて前記保留記憶領域に記憶された前記保留記憶を読み出して、遊技者に遊技利益を付与するか否かの抽選を行う抽選手段と、
    前記事前判定に基づいて、予め定められた複数の図柄情報からいずれかを決定する図柄情報決定手段と、
    前記事前判定に対応する演出決定情報を決定する演出決定情報決定手段と、
    前記図柄情報決定手段により決定された図柄情報、及び、前記演出決定情報決定手段により決定された演出決定情報を、前記抽選手段によって前記保留記憶が読み出されるよりも前に前記副制御手段に送信する送信手段と、を備え、
    前記副制御手段は、
    前記送信手段により送信された演出決定情報及び図柄情報に基づいて決定可能な調整情報を決定する調整情報決定手段と、
    前記調整情報に基づいて、実行の可否およびその態様を定めた演出実行情報を決定し、当該演出実行情報によって、演出を実行可能な演出実行手段と、を備えたことを特徴とする遊技機。
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