JP2007268116A - 遊技機 - Google Patents

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詔八 鵜川
Tadahito Fujita
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Abstract

【課題】大当り遊技状態に関する演出に関して遊技者に不信感を与えないようにすることができる遊技機を提供することである。
【解決手段】特定大当り遊技状態となるときに、特定大当り遊技状態が継続する総ラウンド数を決定し、総ラウンド数よりも少ないラウンド数に対応する規定入賞数(20個)を個別期間の入賞期待数として報知する(入賞期待数表示が+20)。そして、個別期間中カウンタが計数した入賞数が、報知した入賞期待数よりも少ないとき(個別期間中のラウンドの終了時に個別期間中カウンタの値が「0」になっていないとき)に、入賞数が入賞期待数に達するまでボーナス継続演出表示を遅延させ、その少ない入賞個数分だけボーナス継続演出表示で報知する入賞期待数から減算する(入賞期待数表示が+18)。
【選択図】図13

Description

本発明は、たとえば、パチンコ遊技機やコイン遊技機等で代表される遊技機に関する。詳しくは、遊技領域に遊技球を打込むことにより遊技が行なわれ、各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を行なって表示結果を導出表示する変動表示装置と、遊技球が入賞しやすい遊技者にとって有利な第1の状態と該第1の状態に比べて遊技球が入賞しにくい遊技者にとって不利な第2の状態とに変化する可変入賞球装置と、所定の演出を行なう演出手段とを備え、前記変動表示装置における前記識別情報の変動表示の表示結果が所定の特定表示結果となったときに、前記可変入賞球装置を前記第2の状態から前記第1の状態に間欠的に切替えて動作させるラウンドを実行し、当該ラウンドにおける前記可変入賞球装置への遊技球の入賞個数が規定入賞数に達したときに、前記可変入賞球装置を前記第2の状態に動作させて当該ラウンドを終了し、当該ラウンドを予め決定された回数繰返す特定遊技状態に制御する遊技機に関する。
従来から一般的に知られている遊技機としては、たとえば、遊技領域に遊技球を打込むことにより遊技が行なわれ、各々が識別可能な図柄等の複数種類の識別情報の変動表示を行なって表示結果を導出表示する変動表示装置と、遊技球が入賞しやすい遊技者にとって有利な第1の状態(たとえば開状態)と該第1の状態に比べて遊技球が入賞しにくい遊技者にとって不利な第2の状態(たとえば閉状態)とに変化する可変入賞球装置と、所定の演出を行なう演出手段とを備えたものがあった。このような遊技機においては、変動表示装置における識別情報の変動表示の表示結果が所定の特定表示結果(大当り表示結果)となったときに、可変入賞球装置を第2の状態から第1の状態に間欠的に切替えて動作させるラウンドを実行し、当該ラウンドにおける可変入賞球装置への遊技球の入賞個数が規定入賞数に達したときに、可変入賞球装置を第2の状態に動作させて当該ラウンドを終了し、当該ラウンドを予め決定された回数繰返す特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御されるものがあった。
このような遊技機としては、大当り遊技状態が継続するラウンド数としての継続ラウンド数を内部抽選により決定し、大当り遊技状態において、決定された真の継続ラウンド数とは異なる疑似継続ラウンド数を認識し得る態様の画像を表示することによりラウンド数を報知した後、所定のタイミングで、内部抽選により決定された真の継続ラウンド数を認識し得る態様の画像を表示することによりラウンド数を報知するものがある(特許文献1)。このような遊技機では、ラウンド数の報知がラウンド間のインターバルにおいて行なわれる。
また、特定の大当り遊技状態となったときに可変入賞球装置を間欠的に開閉させる遊技機としては、次のように大当り遊技状態が連続するように見せる演出を行なうものがあった。具体的には、大当り遊技状態が継続する総ラウンド数が内部抽選により決定され、決定された総ラウンド数よりも少ないラウンド数に対応する規定入賞数が、入賞が期待できる数(以下、入賞期待数という)として報知される。そして、その入賞期待数の入賞があったときには、総ラウンド数の残りのラウンド数に基づいて、大当り遊技状態が継続するか否かが報知されるとともに、継続するときには総ラウンド数の残りのラウンドに基づいて、継続する大当り遊技状態での入賞期待数が報知される。また、報知された規定入賞数に対して実際の入賞数を特定する表示が、遊技者に視認可能な態様で行なわれる。このような報知が行なわれることにより、大当り遊技状態が連続していくように演出する制御が行なわれる。
特開2004−57311号公報(図10、段落番号0070)
しかし、前述のような遊技機においては、大当り遊技状態が継続する旨の報知がラウンド間に行なわれるので、1ラウンド中において入賞数が規定入賞数に達しなかったときには、ラウンドの終了時において、実際の入賞数が入賞期待数に到達していないにもかかわらず、大当り遊技状態が継続する旨の報知が行なわれる。これにより、従来の遊技機においては、大当り遊技状態に関する演出に関して遊技者に不信感を与えるおそれがあった。
この発明はかかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、特定遊技状態での演出に関して遊技者に不信感を与えないようにすることができる遊技機を提供することである。
課題を解決するための手段の具体例およびその効果
(1) 遊技領域(遊技領域41)に遊技球を打込むことにより遊技が行なわれ、各々が識別可能な複数種類の識別情報(特別図柄)の変動表示を行なって表示結果を導出表示する変動表示装置(特別図柄表示装置44a,演出表示装置44b)と、遊技球が入賞しやすい遊技者にとって有利な第1の状態(開放状態)と該第1の状態に比べて遊技球が入賞しにくい遊技者にとって不利な第2の状態(閉鎖状態)とに変化する可変入賞球装置(第1特別可変入賞球装置66)と、所定の演出を行なう演出手段(演出制御用マイクロコンピュータ900)とを備え、前記変動表示装置における前記識別情報の変動表示の表示結果が所定の特定表示結果(大当り表示結果)となったときに、前記可変入賞球装置を前記第2の状態から前記第1の状態に間欠的(図4の(a))に切替えて動作させる(開閉片81を18回開閉動作させる)ラウンドを実行し、当該ラウンドにおける前記可変入賞球装置への遊技球の入賞個数が規定入賞数(たとえば10個)に達したときに、前記可変入賞球装置を前記第2の状態に動作させて当該ラウンドを終了し、当該ラウンドを予め決定された回数(たとえば2,8,10,12,16ラウンドのうちから決定された回数)繰返す特定遊技状態(特定大当り遊技状態)に制御する遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
前記特定遊技状態に制御するときに繰返し実行する前記ラウンドの総数である総ラウンド数を決定する決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ99、図24のSG6)と、
前記可変入賞球装置に入賞した遊技球を検出する検出手段(第1カウントスイッチ106)とを含み、
前記演出手段は、
前記特定遊技状態において、前記決定手段により決定された総ラウンド数よりも少ないラウンド数に対応する規定入賞数を入賞期待数(個別期間の入賞期待数)として特定可能に報知する(図18の(V1))第1演出(ボーナス開始演出表示)を実行する第1演出手段(演出制御用マイクロコンピュータ900、図32のSR10)と、
前記第1演出の実行中における前記検出手段による遊技球の検出に基づいて、前記第1演出の実行中に前記可変入賞球装置に入賞した入賞個数(個別期間入賞数)を計数する第1計数手段(演出制御用マイクロコンピュータ900、図31のSS3、個別期間中カウンタ)と、
該第1計数手段が計数した入賞個数を特定可能に表示する(図18の(V2)等)第1表示手段(演出制御用マイクロコンピュータ900、図31のSS6)と、
前記第1計数手段が計数した入賞個数が前記第1演出により報知した前記入賞期待数に達したときに、前記第1演出を終了するとともに、前記特定遊技状態が継続する旨を報知(図18の(V5),(V7))し、前記総ラウンド数のうち実行されていない残りのラウンド数以下のラウンド数に対応する規定入賞数を入賞期待数として特定可能に報知する第2演出を実行する第2演出手段(演出制御用マイクロコンピュータ900、図32のSR18、図34のST26,ST16)と、
前記第2演出の実行中における前記検出手段による遊技球の検出に基づいて、前記第2演出の実行中に前記可変入賞球装置に入賞した入賞個数(個別期間入賞数)を計数する第2計数手段(演出制御用マイクロコンピュータ900、図31のSS3、個別期間中カウンタ)と、
該第2計数手段が計数した入賞個数を特定可能に表示する(図18の(V5)等)第2表示手段(演出制御用マイクロコンピュータ900、図31のSS6)と、
前記総ラウンド数のうち実行されていない残りのラウンド数がなくなったときに、前記特定遊技状態を終了する旨を報知(ボーナス終了演出表示)する終了報知手段(演出制御用マイクロコンピュータ900、図34のST30)とを含み、
前記第2演出手段は、前記第1演出により報知した前記入賞期待数に対応するラウンドの終了時において、前記第1計数手段が計数した入賞個数が前記第1演出により報知した前記入賞期待数よりも少ないとき(個別期間中のラウンドの終了時に個別期間中カウンタの値が「0」になっていないとき)に、前記第1計数手段が計数した入賞個数が当該入賞期待数になるときまで、前記特定遊技状態が継続する旨の報知を遅延させる(図34のST27,図33のSR16,図34のST6,ST7、図18の(V3),(V4))とともに、当該少ない入賞個数分だけ前記第2演出で報知する前記入賞期待数から減算する(図34のST26、図18の(V5))。
このような構成によれば、特定遊技状態において可変入賞球装置を動作させる総ラウンド数が決定される。そして、決定された総ラウンド数よりも少ないラウンド数に対応する規定入賞数を入賞期待数として特定可能に報知する第1演出が行なわれる。また、第1演出の実行中に可変入賞球装置に入賞して計数された入賞個数が第1演出により報知された入賞期待数に達したときに、第1演出が終了されるとともに特定遊技状態が継続する旨が報知され、総ラウンド数のうち実行されていない残りのラウンド数以下のラウンド数に対応する規定入賞数を入賞期待数として特定可能に報知する第2演出が実行される。また、第1演出の実行中に可変入賞球装置に入賞した入賞個数が第1計数手段により計数されて表示され、第2演出の実行中に可変入賞球装置に入賞した入賞個数が第2計数手段により計数されて表示される。そして、第1演出により報知した入賞期待数に対応するラウンドの終了時において、第1計数手段が計数した入賞個数が第1演出により報知した入賞期待数よりも少ないときに、第1計数手段が計数した入賞個数が当該入賞期待数になるときまで、特定遊技状態が継続する旨の報知を遅延させるとともに、当該少ない入賞個数分だけ第2演出で報知する入賞期待数から減算される。これにより、第1計数手段が計数した入賞個数が第1演出により報知した入賞期待数よりも少ないときには、第1計数手段が計数した入賞個数が当該入賞期待数になるときまで、特定遊技状態が継続する旨の報知が遅延させられるので、第1計数手段が計数した入賞個数が入賞期待数に到達していない状態で特定遊技状態が継続する旨の報知が行なわれることが防がれる。したがって、入賞個数と特定遊技状態が継続する旨の報知との関係に関して、遊技者に違和感を持たせないようにすることができる。さらに、このように特定遊技状態が継続する旨の報知が遅延させられたときに、少ない入賞個数分だけ第2演出で報知する入賞期待数から減算されるので、次の第2演出で報知される入賞期待数を、次の第2演出が行なわれる期間において入賞可能な個数に整合させることができる。したがって、報知される入賞期待数と実際に入賞可能な個数との関係に関して、遊技者に違和感を持たせないようにすることができる。このように、特定遊技状態での演出に関して遊技者に違和感を持たせないようにすることにより、特定遊技状態での演出に関して遊技者に不信感を与えないようにすることができる。
(2) 遊技領域(遊技領域41)に遊技球を打込むことにより遊技が行なわれ、各々が識別可能な複数種類の識別情報(特別図柄)の変動表示を行なって表示結果を導出表示する変動表示装置(特別図柄表示装置44a,演出表示装置44b)と、遊技球が入賞しやすい遊技者にとって有利な第1の状態(開放状態)と該第1の状態に比べて遊技球が入賞しにくい遊技者にとって不利な第2の状態(閉鎖状態)とに変化する可変入賞球装置(第1特別可変入賞球装置66)と、所定の演出を行なう演出手段(演出制御用マイクロコンピュータ900)とを備え、前記変動表示装置における前記識別情報の変動表示の表示結果が所定の特定表示結果(大当り表示結果)となったときに、前記可変入賞球装置を前記第2の状態から前記第1の状態に間欠的(図4の(a))に切替えて動作させる(開閉片81を18回開閉動作させる)ラウンドを実行し、当該ラウンドにおける前記可変入賞球装置への遊技球の入賞個数が規定入賞数(たとえば10個)に達したときに、前記可変入賞球装置を前記第2の状態に動作させて当該ラウンドを終了し、当該ラウンドを予め決定された回数(たとえば2,8,10,12,16ラウンドのうちから決定された回数)繰返す特定遊技状態(特定大当り遊技状態)に制御する遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
前記特定遊技状態に制御するときに繰返し実行する前記ラウンドの総数である総ラウンド数を決定する決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ99、図24のSG6)と、
前記可変入賞球装置に入賞した遊技球を検出する検出手段(第1カウントスイッチ106)とを含み、
前記演出手段は、
前記特定遊技状態において、前記決定手段により決定された総ラウンド数よりも少ないラウンド数に対応する規定入賞数を入賞期待数(個別期間の入賞期待数)として特定可能に報知する(図18の(V1))第1演出(ボーナス開始演出表示)を実行する第1演出手段(演出制御用マイクロコンピュータ900、図32のSR10)と、
前記第1演出の実行中における前記検出手段による遊技球の検出に基づいて、前記第1演出の実行中に前記可変入賞球装置に入賞した入賞個数(個別期間入賞数)を計数する第1計数手段(演出制御用マイクロコンピュータ900、図31のSS3、個別期間中カウンタ)と、
該第1計数手段が計数した入賞個数を特定可能に表示する(図18の(V2)等)第1表示手段(演出制御用マイクロコンピュータ900、図31のSS6)と、
前記第1計数手段が計数した入賞個数が前記第1演出により報知した前記入賞期待数に達したときに、前記第1演出を終了するとともに、前記特定遊技状態が継続する旨を報知(図18の(V5),(V7))し、前記総ラウンド数のうち実行されていない残りのラウンド数以下のラウンド数に対応する規定入賞数を入賞期待数として特定可能に報知する第2演出を実行する第2演出手段(演出制御用マイクロコンピュータ900、図32のSR18、図34のST26,ST16)と、
前記第2演出の実行中における前記検出手段による遊技球の検出に基づいて、前記第2演出の実行中に前記可変入賞球装置に入賞した入賞個数(個別期間入賞数)を計数する第2計数手段(演出制御用マイクロコンピュータ900、図31のSS3、個別期間中カウンタ)と、
該第2計数手段が計数した入賞個数を特定可能に表示する(図18の(V5)等)第2表示手段(演出制御用マイクロコンピュータ900、図31のSS6)と、
前記総ラウンド数のうち実行されていない残りのラウンド数がなくなったときに、前記特定遊技状態を終了する旨を報知(ボーナス終了演出表示)する終了報知手段(演出制御用マイクロコンピュータ900、図34のST30)と、
前記第1演出の実行中に実行されるラウンドにおいて前記可変入賞球装置に入賞した入賞個数を前記検出手段による遊技球の検出に基づいて計数する第3計数手段(演出制御用マイクロコンピュータ900、図31のSS4、ラウンド中カウンタ)とを含み、
前記第2演出手段は、前記第3計数手段が計数した入賞個数が前記第1演出の実行中に実行されるラウンドの規定入賞数よりも少ないことにより、前記第1演出により報知した前記入賞期待数に対応するラウンドの終了時において、前記第1計数手段が計数した入賞個数が前記第1演出により報知した前記入賞期待数よりも少ないとき(ラウンド中カウンタの値が1ラウンドの規定入賞に対して不足したとき、すなわち、個別期間中のラウンドの終了時に個別期間中カウンタの値が「0」になっていないとき)に、前記第1計数手段が計数した入賞個数が当該入賞期待数になるときまで、前記特定遊技状態が継続する旨の報知を遅延させる(図34のST27,図33のSR16,図34のST6,ST7、図18の(V3),(V4))とともに、当該少ない入賞個数分だけ前記第2演出で報知する前記入賞期待数から減算する(図34のST26、図18の(V5))。
このような構成によれば、特定遊技状態において可変入賞球装置を動作させる総ラウンド数が決定される。そして、決定された総ラウンド数よりも少ないラウンド数に対応する規定入賞数を入賞期待数として特定可能に報知する第1演出が行なわれる。また、第1演出の実行中に可変入賞球装置に入賞して計数された入賞個数が第1演出により報知された入賞期待数に達したときに、第1演出が終了されるとともに特定遊技状態が継続する旨が報知され、総ラウンド数のうち実行されていない残りのラウンド数以下のラウンド数に対応する規定入賞数を入賞期待数として特定可能に報知する第2演出が実行される。また、第1演出の実行中に可変入賞球装置に入賞した入賞個数が第1計数手段により計数されて表示され、第2演出の実行中に可変入賞球装置に入賞した入賞個数が第2計数手段により計数されて表示される。そして、第1演出の実行中に実行されるラウンドにおいて可変入賞球装置に入賞した入賞個数が第3計数手段により計数される。さらに、第3計数手段が計数した入賞個数が前記第1演出の実行中に実行されるラウンドの規定入賞数よりも少ないことにより、第1演出により報知した入賞期待数に対応するラウンドの終了時において、第1計数手段が計数した入賞個数が第1演出により報知した入賞期待数よりも少ないときに、第1計数手段が計数した入賞個数が当該入賞期待数になるときまで、特定遊技状態が継続する旨の報知を遅延させるとともに、当該少ない入賞個数分だけ第2演出で報知する入賞期待数から減算される。これにより、第1計数手段が計数した入賞個数が第1演出により報知した入賞期待数よりも少ないときには、第1計数手段が計数した入賞個数が当該入賞期待数になるときまで、特定遊技状態が継続する旨の報知が遅延させられるので、第1計数手段が計数した入賞個数が入賞期待数に到達していない状態で特定遊技状態が継続する旨の報知が行なわれることが防がれる。したがって、入賞個数と特定遊技状態が継続する旨の報知との関係に関して、遊技者に違和感を持たせないようにすることができる。さらに、このように特定遊技状態が継続する旨の報知が遅延させられたときに、少ない入賞個数分だけ第2演出で報知する入賞期待数から減算されるので、次の第2演出で報知される入賞期待数を、次の第2演出が行なわれる期間において入賞可能な個数に整合させることができる。したがって、報知される入賞期待数と実際に入賞可能な個数との関係に関して、遊技者に違和感を持たせないようにすることができる。このように、特定遊技状態での演出に関して遊技者に違和感を持たせないようにすることにより、特定遊技状態での演出に関して遊技者に不信感を与えないようにすることができる。
(3) 遊技領域(遊技領域41)に遊技球を打込むことにより遊技が行なわれ、各々が識別可能な複数種類の識別情報(特別図柄)の変動表示を行なって表示結果を導出表示する変動表示装置(特別図柄表示装置44a,演出表示装置44b)と、遊技球が入賞しやすい遊技者にとって有利な第1の状態(開放状態)と該第1の状態に比べて遊技球が入賞しにくい遊技者にとって不利な第2の状態(閉鎖状態)とに変化する可変入賞球装置(第1特別可変入賞球装置66)と、所定の演出を行なう演出手段(演出制御用マイクロコンピュータ900)とを備え、前記変動表示装置における前記識別情報の変動表示の表示結果が所定の特定表示結果(大当り表示結果)となったときに、前記可変入賞球装置を前記第2の状態から前記第1の状態に間欠的(図4の(a))に切替えて動作させる(開閉片81を18回開閉動作させる)ラウンドを実行し、当該ラウンドにおける前記可変入賞球装置への遊技球の入賞個数が規定入賞数(たとえば10個)に達したときに、前記可変入賞球装置を前記第2の状態に動作させて当該ラウンドを終了し、当該ラウンドを予め決定された回数(たとえば2,8,10,12,16ラウンドのうちから決定された回数)繰返す特定遊技状態(特定大当り遊技状態)に制御する遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
前記特定遊技状態に制御するときに繰返し実行する前記ラウンドの総数である総ラウンド数を決定する決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ99、図24のSG6)と、
前記可変入賞球装置に入賞した遊技球を検出する検出手段(第1カウントスイッチ106)とを含み、
前記演出手段は、
前記特定遊技状態において、前記決定手段により決定された総ラウンド数よりも少ないラウンド数に対応する規定入賞数を入賞期待数(個別期間の入賞期待数)として特定可能に報知する(図61の(Z21))第1演出(ボーナス開始演出表示)を実行する第1演出手段(演出制御用マイクロコンピュータ900、図32のSR10)と、
前記第1演出の実行中における前記検出手段による遊技球の検出に基づいて、前記第1演出の実行中に前記可変入賞球装置に入賞した入賞個数(個別期間入賞数)を計数する第1計数手段(演出制御用マイクロコンピュータ900、図62のSS3、個別期間中カウンタ)と、
該第1計数手段が計数した入賞個数を特定可能に表示する(図61の(Z22)等)第1表示手段(演出制御用マイクロコンピュータ900、図62のSS6)と、
前記第1計数手段が計数した入賞個数が前記第1演出により報知した前記入賞期待数に達したときに、前記第1演出を終了するとともに、前記特定遊技状態が継続する旨を報知(図61の(Z28),(Z30))し、前記総ラウンド数のうち実行されていない残りのラウンド数以下のラウンド数に対応する規定入賞数を入賞期待数として特定可能に報知する第2演出を実行する第2演出手段(演出制御用マイクロコンピュータ900、図32のSR18、図63のST16)と、
前記第2演出の実行中における前記検出手段による遊技球の検出に基づいて、前記第2演出の実行中に前記可変入賞球装置に入賞した入賞個数(個別期間入賞数)を計数する第2計数手段(演出制御用マイクロコンピュータ900、図62のSS3、個別期間中カウンタ)と、
該第2計数手段が計数した入賞個数を特定可能に表示する(図61の(Z28)等)第2表示手段(演出制御用マイクロコンピュータ900、図61のSS6)と、
前記総ラウンド数のうち実行されていない残りのラウンド数がなくなったときに、前記特定遊技状態を終了する旨を報知(ボーナス終了演出表示)する終了報知手段(演出制御用マイクロコンピュータ900、図63のST30)と、
前記第1演出の実行中に実行されるラウンドにおいて前記可変入賞球装置に入賞した入賞個数を前記検出手段による遊技球の検出に基づいて計数する第3計数手段(演出制御用マイクロコンピュータ900、図62のSS4、ラウンド中カウンタ)とを含み、
前記第1計数手段は、前記第3計数手段により計数された入賞個数が当該ラウンドの規定入賞数よりも少なくなったとき(ST4bによりラウンド中カウンタの値が1ラウンドの規定入賞に対して不足したと判断されたとき)に、前記検出手段により検出される1個の遊技球に対して前記第1計数手段による計数値を複数更新することにより、当該少ない入賞個数分だけ計数値を増加させる(図63のST4c,ST4e、図62のSS2f〜SS2i、図61の(Z24),(Z26))。
このような構成によれば、特定遊技状態において可変入賞球装置を動作させる総ラウンド数が決定される。そして、決定された総ラウンド数よりも少ないラウンド数に対応する規定入賞数を入賞期待数として特定可能に報知する第1演出が行なわれる。また、第1演出の実行中に可変入賞球装置に入賞して計数された入賞個数が第1演出により報知された入賞期待数に達したときに、第1演出が終了されるとともに特定遊技状態が継続する旨が報知され、総ラウンド数のうち実行されていない残りのラウンド数以下のラウンド数に対応する規定入賞数を入賞期待数として特定可能に報知する第2演出が実行される。また、第1演出の実行中に可変入賞球装置に入賞した入賞個数が第1計数手段により計数されて表示され、第2演出の実行中に可変入賞球装置に入賞した入賞個数が第2計数手段により計数されて表示される。そして、第1演出の実行中に実行されるラウンドにおいて可変入賞球装置に入賞した入賞個数が第3計数手段により計数される。さらに、第3計数手段により計数された入賞個数が当該ラウンドの規定入賞数よりも少なくなったときに、検出手段により検出される1個の遊技球に対して第1計数手段による計数値を複数更新することにより、当該少ない入賞個数分だけ計数値が増加させられる。これにより、1ラウンド中に計数された入賞個数がラウンドの規定入賞数よりも少なくなったときでも、少ない入賞個数分だけ、検出された1個の遊技球に対して第1計数手段による計数値が複数更新されるので、第1計数手段が計数した入賞個数が入賞期待数に到達していない状態で特定遊技状態が継続する旨の報知が行なわれることが防がれる。したがって、入賞個数と特定遊技状態が継続する旨の報知との関係に関して、遊技者に違和感を持たせないようにすることができる。このように、特定遊技状態での演出に関して遊技者に違和感を持たせないようにすることにより、特定遊技状態での演出に関して遊技者に不信感を与えないようにすることができる。
(4) 前記第1演出の実行中には複数のラウンドが実行され(図60)、
前記第1計数手段は、前記第3計数手段により計数された入賞個数が当該ラウンドの規定入賞個数よりも少なくなったとき(図63のST4b YES)に、当該ラウンドの次のラウンドで、当該少ない入賞個数分だけ(図62のSS2g,SS2i)計数値を増加させる(図62のSS2h)。
このような構成によれば、第3計数手段により計数された入賞個数が当該ラウンドの規定入賞数よりも少なくなったときに、当該ラウンドの次のラウンドで、その少ない入賞個数分だけ、計数値が増加されるので、第3計数手段により計数された入賞個数が当該ラウンドの規定入賞数よりも少なくなったことと、検出される1個の遊技球に対して第1計数手段により計数値を複数更新することとの関係を、遊技者が気づきにくいようにすることができる。
(5) 前記演出手段は、前記第2演出手段による前記特定遊技状態が継続する旨の報知を、前記ラウンド間の期間において行なうか、ラウンド中の期間に行なうか否かを選択する報知時期選択手段(図32のSR7)をさらに含み、
前記第2演出手段は、前記報知時期選択手段により選択された期間において前記特定遊技状態が継続する旨の報知を行なう(図33のSV1〜SV5)。
このような構成によれば、第2演出手段による特定遊技状態が継続する旨の報知について、ラウンド間の期間において行なうか、ラウンド中の期間に行なうか否かが選択され、選択された期間において、その報知が行なわれるので、演出のバリエーションを豊富にすることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
(6) 前記第1演出手段は、前記報知時期選択手段により前記報知を行なう期間としてラウンド中の期間が選択されたときに、前記入賞期待数として、1ラウンドにおける前記規定入賞数の倍数とならない値を報知する(たとえば、図8のラウンド抽選データのパターンNo.7等では、「22」のような1ラウンドの規定入賞数の倍数とならない値が報知される)。
このような構成によれば、第2演出手段による特定遊技状態が継続する旨の報知をラウンド中の期間に行なうことが選択されたときに、入賞期待数として、1ラウンドにおける規定入賞数の倍数とならない値が報知されるので、ラウンド中の期間に報知を行なうことに対応した入賞期待数を報知することができる。
(7) 前記演出手段は、前記第1演出および前記第2演出における入賞期待数の選択パターンを示すデータ(図7〜図11のボーナス継続パターンのデータ)を複数種類記憶した選択パターンデータ記憶手段(演出制御用マイクロコンピュータ900のROM901)と、
該選択パターンデータ記憶手段に記憶された複数種類のデータのうちから選択パターンを示すデータを選択することにより、前記第1演出および前記第2演出において報知する入賞期待数を決定する入賞期待数決定手段(図32等のSR7)とをさらに含み、
前記選択パターンデータ記憶手段に記憶されたデータは、前記第1演出において報知する入賞期待数として、1ラウンドにおける前記規定入賞数の倍数とならない値が選択されるときには、前記第2演出において報知する入賞期待数は前記規定入賞数の倍数とならない値に選択される割合の方が、前記規定入賞数の倍数とならない値に選択されない割合よりも高くなるように選択パターンが設定されている(たとえば、図8のパターンNo.7,8,10、11,13,14のように、一度1ラウンドの規定入賞数の倍数とならない値が報知されると、次の分割期間も1ラウンドの規定入賞数の倍数とならない値が報知される)。
このような構成によれば、第1演出において報知する入賞期待数として、1ラウンドにおける規定入賞数の倍数とならない値が選択されるときには、第2演出において報知する入賞期待数は規定入賞数の倍数とならない値に選択される割合の方が、規定入賞数の倍数とならない値に選択されない割合よりも高くなるように選択パターンが設定されているので、1ラウンドにおける規定入賞数の倍数とならない値が入賞期待数として報知されるときには、規定入賞数の倍数とならない値が入賞期待数として複数回続けて報知されやすくなる。1ラウンドにおける規定入賞数の倍数とならない値が入賞期待数として最初に報知されたときには、報知された入賞期待数がラウンド終了時点での値に対応していないことを遊技者が容易に認識することができるので、特定遊技状態が継続することを遊技者が容易に把握することができる。しかし、このような1ラウンドにおける規定入賞数の倍数とならない値が複数回続けて報知されると、入賞期待数の合計値が1ラウンドにおける規定入賞数の倍数となっているか否かを遊技者が認識しにくくなるので、特定遊技状態が継続するか否かを遊技者が把握しにくくなる。また、1ラウンドにおける規定入賞数の倍数とならない値を入賞期待数として複数回報知するときには、報知する入賞期待数の合計値を1ラウンドにおける規定入賞数の倍数に調整することが可能となるので、報知される入賞期待数と実際に入賞可能な個数との関係に関して、遊技者に違和感を持たせないようにすることができる。
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の実施の形態においては、遊技者が遊技球を直接手にして遊技を行なう遊技機を示すが、本発明はこれに限らず、たとえば、遊技機内部に遊技球が封入された封入式の遊技機等であってもよく、遊技領域に遊技球を打込むことにより遊技が行なわれ、各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を行なって表示結果を導出表示する変動表示装置と、遊技球を受入れやすい遊技者にとって有利な第1の状態と該第1の状態に比べて遊技球を受入れにくい遊技者にとって不利な第2の状態とに変化する可変入賞球装置とを備え、前記変動表示装置における前記識別情報の変動表示の表示結果が所定の特定表示結果となったときに、所定の始動態様で前記可変入賞球装置を前記第2の状態から前記第1の状態に制御し、前記可変入賞球装置に進入した遊技球が特定進入領域に進入したことに基づいて、遊技者に有利な特定遊技状態に制御する遊技機であれば、どのような遊技機であってもよい。
[第1実施形態]
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、図1に示すように、縦長な方形状に枠組み形成される外枠2と、該外枠2の一側に開閉自在に軸支されかつパチンコ遊技機1の主要構成部のほぼすべてが集約して設けられる前面枠3とから構成されている。前面枠3においては、前面上部に前面扉枠4が開閉自在に設けられており、前面下部に上皿開閉枠11が開閉自在に設けられている。また、前面枠3に設けられる主要構成部としては、前面扉枠4および上皿開閉枠11の他に、上記した遊技盤40、下皿27、操作ハンドル30、機構板(図示省略)、打球発射装置130(図1では図示を省略し、図2に示す)がある。なお、図示はしていないが、パチンコ遊技機1の側方に遊技者に遊技球を貸し出す(球貸しする)ためのカードユニット装置128(図2参照)が付設されるものであってもよい。
前面扉枠4には、後述する遊技盤40の遊技領域41をほぼ透視し得る遊技開口としての円形透視窓5が開設され、該円形透視窓5の裏面から複層ガラス板が装着されるようになっている。この円形透視窓5および複層ガラス板は、いずれも縦長な円形状に形成されるものである。前面扉枠4の周縁には、後方に向かって補強周枠リブ(図示しない)が立設され、さらに、補強周枠リブに沿って補強金具を取付ネジで取り付けることにより、前面扉枠4の強度の向上を図っている。
また、前面扉枠4の前面側には、円形透視窓5の外周に沿って、上部に装飾部材としての上部装飾ユニット22が、左側方に被覆部材としての左装飾ユニット23が、右側方に被覆部材としての右装飾ユニット24が、下部に前面構成部材としての下部装飾ユニット25がそれぞれ設けられている。上部装飾ユニット22の内部に、発光部材としての遊技効果LED(Light Emitting Diode)13,14a,14cおよび遊技効果ランプ14b,14dが臨むように前面扉枠4の前面側に備えられ、左装飾ユニット23および右装飾ユニット24の内部に、それぞれ発光部材としての遊技効果ランプ16a,16bおよび遊技効果ランプ17a,17bが臨むように前面扉枠4の前面側に備えられている。この遊技効果LED13,14a,14c、遊技効果ランプ14b,14d,16a,16b,17a,17bは、遊技状態に応じて点灯または点滅されるものであり、特別の遊技状態の発生時や継続時を遊技者に報知するとともに遊技の雰囲気を盛り上げるものである。なお、本実施の形態における特別の遊技状態とは、後述する大当り遊技状態等の遊技状態をいう。
また、上部装飾ユニット22の左右に、遊技の進行に応じた効果音(音声なども含む)を発生するスピーカ12a,12bが前面扉枠4に設けられている。なお、スピーカ12a,12bは、玉の貸出異常が生じたとき、あるいは玉の貸出時(たとえば、100円相当の玉が払出される毎)に、その旨を報知する報知音も発生するようにしてもよい。また、左装飾ユニット23の上部右側方に、入賞球の発生に基づいて所定個数の賞球が払出されたことを報知する遊技関連情報発光部材としての賞球LED10(なお、賞球未払出分がある場合に報知するものでもよい。具体的には、賞球未払出があるときは点灯し、賞球未払出がないときは消灯するなど)が前面扉枠4の前面から視認可能に設けられ、右装飾ユニット24の上部左側方に、払出すべき賞球が不足したことを報知する遊技関連情報発光部材としての球切れLED9が前面扉枠4の前面から視認可能に設けられている。この賞球LED10および球切れLED9は、パチンコ遊技機1において行なわれる遊技演出とは別に遊技に関する情報に関連して発光する遊技関連情報発光部材であり、遊技効果LEDや遊技効果ランプとは別に設けられるものであり、前面枠3の前面側に設けられている。
上記した遊技効果LED13,14a,14c、遊技効果ランプ14b,14d,16a,16b,17a,17bは、それぞれプリント配線基板(図示しない)に実装されて前面枠3の前面側に取り付けられる。なお、遊技効果LED13,14a,14c、遊技効果ランプ16a,16b,17a,17bは、各プリント基板にそれぞれ複数個ずつ実装され、遊技効果ランプ14b,14dは、各プリント基板にそれぞれ1個ずつ実装されている。そして、各基板およびスピーカ12a,12bは、後述する音声枠ランプ基板92に接続されている。一方、球切れLED9、賞球LED10は、各プリント基板にそれぞれ複数個ずつ実装されており、後述する払出制御基板98に接続されている。
次に、前面扉枠4の透視窓5の下方に位置する上皿開閉枠11に形成された上皿19の構成について説明する。上皿19は、複数の合成樹脂製部材を組合せた皿部材を固着することにより構成されている。上皿19の開放側の上方には、玉抜き操作部21が設けられている。この玉抜き操作部21は、押圧操作可能に設けられ、スプリングの付勢力に抗して押圧することにより、上皿19に貯留されていた球を裏面側に形成される玉抜き路(図示しない)および玉抜き穴(図示しない)を流下させて下皿27に誘導するものである。
上記した上皿19について、さらに詳細に説明すると、上皿19は、その上流側に形成される賞球払出口20から払出された賞球を貯留し、かつ発射位置に球を供給するものである。また、上皿19には、パチンコ遊技機1に隣接して設けられるカードユニット装置128を介して玉を借り受ける際に操作する操作部(残高表示部)が設けられている。この操作部は、球貸スイッチと返却スイッチと各表示LED(いずれも図示しない)が実装される残高表示基板104からなり、該残高表示基板104が上皿19の上面に臨むように設けられている。
また、前面枠3の下部に取り付けられる下皿27は、前記上皿19から溢れた余剰球を貯留する余剰球貯留皿(余剰球受皿)であり、その下皿27の下方には、玉抜き操作レバー28がスライド可能に取り付けられるようになっている。この玉抜き操作レバー28を操作することにより、下皿27に貯留されていた玉(賞球)を下方に玉抜きして持ち運び可能な球箱に移し替えることができる。また、下皿27の左側には、灰皿ユニット29が設けられ、右側には、操作ハンドル30が設けられている。操作ハンドル30は、後述する打球発射装置130の発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチおよびタッチリング(タッチセンサ)に接続されるタッチ配線(図示しない)が組み付けられているとともに、弾発力を調節するものである。操作ハンドル30が操作されることに応じて、打球発射装置130から遊技球が弾発発射され、発射された遊技球(打球)が遊技領域41へ打込まれる。
パチンコ遊技機1の正面構造は、概ね上記した通りであるが、パチンコ遊技機1にカードユニット装置128が隣接されている場合について説明する。このカードユニット装置128は、前記上皿19の上面に設けられる前述した球貸スイッチや返却スイッチ等の操作部を操作することにより作動されるものである。しかして、カードユニット装置128の表面側には、使用可能状態であるか否かを表示する使用可能表示器(図示しない)と、当該カードユニット装置128がいずれの側のパチンコ遊技機1に対応しているかを表示する連結台方向表示器(図示しない)と、記録媒体としての磁気カードを挿入するカード挿入口(図示しない)とが設けられている。そして、このように構成されるカードユニット装置128は、独自の制御回路によって制御されるものであるが、カードユニット配線を介して、後述する払出制御基板98に接続されている。なお、カードユニット装置128をパチンコ遊技機1に内蔵しても良いし、カードユニット装置128を付設せず、カードによる球貸し機能を有しない弾球遊技機でもよい。また、本実施形態においては、遊技者に玉を貸し出す(球貸しする)ためのユニット装置としてカードユニット装置128を例示したが、たとえば、紙幣等を挿入し得るユニット装置であっても良い。
以上で、パチンコ遊技機1の正面の概略構成を説明したが、以下、パチンコ遊技機1を構成する要素のうち、遊技盤40の詳細な構成について説明する。
まず、図1を参照して、遊技盤40は、前面枠3の裏面側に一体的に形成される遊技盤収納枠部に収容固定されるように、ほぼ正方形状の合板により形成されている。遊技盤40の表面には、ステンレス鋼板を円弧状に形成した誘導レール42a,42bが取り付けられている。これにより、打球発射装置130から発射された遊技球は、該誘導レール42a,42b各々により形成される円形状の遊技領域41内に導かれる。このようにして、遊技領域41に遊技球が打込まれる。
遊技領域41には、特別図柄表示装置44a、演出表示装置44b、第1特別可変入賞球装置66、第2特別可変入賞球装置48、普通可変入賞球装置58、普通図柄表示装置63等が設けられるとともに、単に遊技球を入賞とする入賞口、遊技球の流下方向,速度を変化せしめる風車および多数の障害釘(図示しない)が設けられ、また、遊技領域41の最下方には、いずれの入賞領域にも入賞しない遊技球が取り込まれるアウト口69が設けられている。
遊技領域41の構成をより詳細に説明すると、普通可変入賞球装置58の左側方には、ゲートスイッチ62が内蔵された通過ゲート61が設けられている。このゲートスイッチ62は、該ゲートスイッチ62内を通過する遊技球を検出すると、その検出信号に基づいて第2特別可変入賞球装置48の右側方に備えられた普通図柄表示装置63で、各々が識別可能な複数種類の識別情報としての普通図柄を変動表示(具体的には上下2箇所で「○」「×」を交互に点灯させる)して表示結果を導出する(上下2箇所でそれぞれ「○」「×」のいずれか一方を点灯させる)。すなわち、普通図柄表示装置63で「×」が点灯した場合には、普通図柄表示装置63がはずれの表示結果を導出したことになる。一方、普通図柄表示装置63で「○」が点灯した場合には、普通図柄表示装置63が当りの表示結果を導出したことになり、普通可変入賞球装置58が所定時間開放される。
普通図柄表示装置63における普通図柄の変動表示が行なわれる時間(以下、変動時間という)は、予め定められた通常遊技状態のときと、後述するように通常遊技状態よりも短縮された時短状態のときとで異なる。普通図柄の変動時間は、通常遊技状態のときにおいては相対的に長い通常変動時間(たとえば、30秒)に設定され、時短状態においては相対的に短い短縮変動時間(たとえば、3〜5秒)に設定される。また、普通可変入賞球装置58の開放時間は、通常遊技状態のときと時短状態のときとで異なる。普通可変入賞球装置58の開放時間は、通常遊技状態のときには相対的に短い通常開放時間(たとえば、0.5秒)に設定され、後述する時短状態のときに相対的に長い延長開放時間(たとえば、2秒)に設定される。また、普通可変入賞球装置58は、開放していない場合でも、普通可変入賞球装置58の上部に設けられている始動口58aから遊技球を受入れる構造になっている。
また、第2特別可変入賞球装置48の左側方には、普通図柄表示装置63の変動表示中または普通可変入賞球装置58の開成中にゲートスイッチ62を通過した遊技球数を記憶表示する普通図柄始動記憶LED64(最高4個まで記憶表示する)が設けられている。この普通図柄始動記憶LED64は、4個のLEDから構成されている。
また、特別図柄始動記憶LED46は、特別図柄の変動動作中、または、大当り遊技状態中に、後述する始動口スイッチ60によって検出された球数を記憶表示する(最高4個まで記憶表示する)。この特別図柄始動記憶LED46は、4個のLEDから構成されている。なお、特別図柄始動記憶LED46においては、始動記憶数の上限値を一定の4個としているが、これに限らず、予め定めた所定条件の成立に伴って始動記憶数の上限値を変更可能に構成してもよい。
普通可変入賞球装置58は、遊技領域41のほぼ中央部に配置される第1特別可変入賞球装置66と、アウト口69の上方に配置される第2特別可変入賞球装置48との間に配置され、ソレノイド59によって左右一対の可動部材53が開閉駆動される電動チューリップタイプの可変入賞球装置である。そして、普通可変入賞球装置58には、始動口スイッチ60が内蔵されている。始動口スイッチ60により、普通可変入賞球装置58の開放中または閉成中に受入れた入賞球が検出される。遊技球が始動口スイッチ60によって検出されると特別図柄表示装置44aにおいて特別図柄が変動開始し、演出表示装置44bにおいて飾り図柄が変動開始される。このように、始動口スイッチ60は、特別図柄表示装置44aにおいて変動表示をさせるための始動機能を兼用している。普通可変入賞球装置58に進入した始動口スイッチ60に検出された遊技球は、始動入賞球と呼ばれる。また、遊技球が普通可変入賞球装置58に進入して始動口スイッチ60に検出されて入賞が生じたことは、始動入賞と呼ばれる。
特別図柄表示装置44aは、各々が識別可能な複数種類の識別情報である「0」〜「9」の特別図柄の変動表示を行なって表示結果を導出表示する7セグメントLEDを複数(2個)備えた表示器である。
本実施の形態では、「0」〜「9」の特別図柄の変動表示について、変動表示の態様として、特別図柄表示装置44aを点灯状態と消灯状態とに交互に繰返す表示を行なうことにより特別図柄が変動表示されていることを表わす例を示す。しかし、これに限らず、特別図柄の変動表示の態様としては、「0」〜「9」の特別図柄をスクロール表示させることによる変動表示、および、「0」〜「9」の特別図柄をその場において所定時間間隔で切替える表示をさせることによる変動表示等のような特別図柄自体を用いて行なう変動表示の態様を採用してもよい。つまり、特別図柄表示装置44aで行なわれる特別図柄の変動表示としては、識別情報の変動表示が行なわれていることを示す表示状態となった後、表示結果が導出表示されるものであれば、どのような変動表示態様を採用してもよい。
特別図柄表示装置44aは、変動表示の表示結果として、いずれかの特別図柄のぞろ目を導出表示する。そして、特別図柄表示装置44aの変動停止時における特別図柄が予め定めた大当り図柄(たとえば、「00」,「11」,「33」,「55」,「77」,「99」)となったときには、遊技者にとって有利な特定遊技状態(以下、大当りまたは大当り遊技状態という)に制御される。大当り遊技状態としては、特定大当り遊技状態と15R(15ラウンド)遊技状態との2種類の大当り遊技状態がある。
特定大当り遊技状態は、第1特別可変入賞球装置66を、遊技者にとって不利な閉鎖状態(遊技球が入賞しにくい第2の状態)から、ソレノイド105を駆動することにより、第1特別可変入賞球装置66の開閉片81を回動させて開口部である第1大入賞口82を開放する態様で遊技者にとって有利な開放状態(遊技球が入賞しやすい第1の状態)に間欠的に切替えて動作させる(以下、間欠動作という)ラウンドを、ランダムに決定されたラウンド回数に亘り繰返し実行させる制御が行なわれる大当り遊技状態である。特別図柄表示装置44aの変動停止時における特別図柄が、大当り図柄のうち、予め定めた特定大当り図柄(たとえば、「33」,「77」)となったときは、特定大当りである。
15R大当り遊技状態は、第2特別可変入賞球装置を、遊技者にとって不利な閉鎖状態(遊技球が入賞しない第2の状態)から、ソレノイド65を駆動することにより、第2特別可変入賞球装置48の開閉板49を開いて大入賞口を開放する態様で遊技者にとって有利な開放状態(遊技球が入賞しやすい第1の状態)に動作させるラウンドを、予め定められたラウンド回数(15ラウンド(以下、15Rと略称で示す場合がある))を上限として繰返し実行させる制御が行なわれる大当り遊技状態である。
また、15R大当り遊技状態となる15R大当りとしては、15R確変大当りと、15R通常大当りとがある。15R確変大当りは、15R大当り遊技状態の終了後において、変動表示の後にいずれかの大当り遊技状態とする(変動表示結果をいずれかの大当り表示結果とする)と判定する確率である大当り確率が、通常の大当り確率として予め定められた低確率状態よりも向上した高確率状態(以下、確率変動状態、または、その略称として確変状態ともいう)に制御される15R大当りである。特別図柄表示装置44aの変動停止時における特別図柄が、大当り図柄のうち、予め定めた15R確変大当り図柄(たとえば、「11」,「55」)となったときは、15R確変大当りであり、15R大当り遊技状態に制御された後、確変状態に制御される。また、前述の特定大当り遊技状態状態に制御された後には、すべての場合において、確変状態に制御される。このような特定大当り遊技状態後または15R確変大当り遊技状態後に発生する確変状態は、次に15R通常大当りが発生するときまで継続される。
また、15R通常大当りは、15R大当り遊技状態の終了後において、大当り確率が予め定められた通常の大当り確率に制御される15R大当りである。特別図柄表示装置44aの変動停止時における特別図柄が、大当り図柄のうち、予め定めた15R通常大当り図柄(たとえば、「00」,「99」)となったときは、15R通常大当りであり、15R大当り遊技状態に制御された後、通常状態に制御される。
また、確変状態となったときには、その大当り遊技状態の終了後において特別図柄の変動表示が所定回数実行される期間に亘って、普通図柄表示装置63での普通図柄の変動時間を通常遊技状態のときの変動時間よりも短縮された短縮変動時間とする制御が行なわれる。このような大当り遊技状態の終了後において普通図柄の変動時間が短縮される制御が行なわれる状態を時短状態と呼ぶ。
また、特別図柄表示装置44aの変動停止時における特別図柄が予め定められたはずれ図柄(たとえば、「00」,「22」,「44」,「66」,「88」)である場合には、前述したような大当り遊技状態に制御されない、はずれ状態となる。
演出表示装置44bは、第1特別可変入賞球装置66の右上方に設けられている。演出表示装置44bは、各種の演出画像を表示する表示領域80が形成された液晶表示器(Liquid Crystal Display)である。
特別図柄表示装置44aにおいて特別図柄の変動表示が行なわれるときには、演出表示装置44bの表示領域80において、特別図柄の変動表示に合せて演出用の飾り図柄を変動表示する変動表示用の演出画像が表示される。演出表示装置44bにおいて変動表示される飾り図柄は、各々が識別可能な複数種類の識別情報であって、特別図柄表示装置44aにおける特別図柄の変動表示の装飾効果を高めるために、特別図柄の変動表示と所定の関係を有して変動表示される装飾的な意味合いがある図柄である。たとえば、飾り図柄は、左右方向に並ぶ左図柄、中図柄、右図柄の表示領域において変動表示される。3つの表示領域のそれぞれにおいては、「0」〜「9」の飾り図柄の変動表示が行なわれる。
特別図柄と飾り図柄との所定の関係には、たとえば、特別図柄の変動表示が開始されたときに飾り図柄の変動表示が開始する関係、および、特別図柄の変動表示の終了時に特別図柄の表示結果が導出表示されるときに飾り図柄の表示結果が導出表示されて飾り図柄の変動表示が終了する関係等が含まれる。特別図柄表示装置44aにより予め定められた大当り図柄が表示結果として導出表示されるときには、演出表示装置44bにより、左,中,右図柄がぞろ目、または、ぞろ目以外の図柄の組合せにより構成されたチャンス目となる大当り図柄の組合せが表示結果として導出表示される。ここで、チャンス目は、前述したぞろ目以外の図柄の組合せにより構成される図柄の組合せであり、遊技者にチャンスをもたらす表示結果として予め定められている。このような特別図柄による大当り図柄の表示結果および飾り図柄による大当り図柄の組合せの表示結果は、大当り表示結果という。また、特別図柄によるはずれ図柄の表示結果および飾り図柄によるはずれ図柄の組合せの表示結果は、はずれ表示結果という。特別図柄表示装置44aと演出表示装置44bとは、変動表示結果が前述したような対応関係になるため、以下の説明においては、これらをまとめて変動表示部と呼ぶ場合がある。
次に、リーチ表示態様(リーチ)について説明する。本実施形態におけるリーチ表示態様(リーチ)とは、停止した図柄が大当り図柄の一部を構成しているときに未だ停止していない図柄については変動表示が行なわれていること、および、すべてまたは一部の図柄が大当り図柄のすべてまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態である。
たとえば、演出表示装置44bにおいて、図柄が停止することで大当りとなる有効ライン(本実施の形態の場合は横1本の有効ライン)が予め定められ、その有効ライン上の一部の表示領域に予め定められた図柄が停止しているときに未だ停止していない有効ライン上の表示領域において変動表示が行なわれている状態(たとえば、演出表示装置44bにおける左,中,右の変動表示領域のうち左,右の表示領域に同一の図柄が停止表示されている状態で中の表示領域は未だ変動表示が行なわれている状態)、および、有効ライン上の表示領域のすべてまたは一部の図柄が大当り図柄のすべてまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態(たとえば、演出表示装置44bにおける左,中,右の表示領域のすべてに変動表示が行なわれており、常に同一の図柄が揃っている状態で変動表示が行なわれている状態)をリーチ表示態様またはリーチという。
また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行なわれることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(飾り図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、演出表示装置44bの背景画像の表示態様(たとえば、色等)を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。また、リーチの中には、それが出現すると、通常のリーチに比べて、大当りが発生しやすいように設定されたものがある。このような特別(特定)のリーチをスーパーリーチという。
特別図柄表示装置44aにおける特別図柄の変動表示結果が大当り表示結果となった場合には、演出表示装置44bの表示領域80における特別図柄の変動表示結果が大当り表示結果となった後、大当り発生時用の演出画像が表示される。大当り遊技状態中には、大当り遊技状態の種類に応じて、大当り遊技状態中の各ラウンドに対応した大当り中演出画像が表示される。たとえば、前述の特定大当り遊技状態において表示される大当り中演出画像と、前述の15R大当り遊技状態において表示される大当り中演出画像とは、表示される画像が異なる。そして、大当り遊技状態終了時には、当該大当り遊技状態終了時用の演出画像が表示される。
次に、第1特別可変入賞球装置66を詳細に説明する。第1特別可変入賞球装置66では、左側部において、状態に応じて当該第1特別可変入賞球装置66の内部と外部とを連通させる開口部としての第1大入賞口82が設けられるとともに、当該第1大入賞口82を開放状態または閉鎖状態にするための開閉片81が回動可能に設けられている。開閉片81は、連動する態様で連結された開閉片用ソレノイド105によって動作させられる。
開閉片81は、開閉片用ソレノイド105が駆動したときに、第1大入賞口82を開放する方向に回動し、開閉片用ソレノイド105の駆動が終了したときに、第1大入賞口82を閉鎖する方向に回動する。このように、開閉片81が第1大入賞口82を開放した状態が前述した第1特別可変入賞球装置66の第1の状態としての開放状態であり、開閉片81が第1大入賞口82を閉鎖した状態が前述した第1特別可変入賞球装置66の第2の状態としての閉鎖状態である。
第1特別可変入賞球装置66内には、第1特別可変入賞球装置66が開放状態であるときに第1大入賞口82から当該第1特別可変入賞球装置66内に進入した遊技球(入賞球)を検出するための第1カウントスイッチ106が設けられている。第1特別可変入賞球装置66内に進入した遊技球は、第1カウントスイッチ106により入賞球として検出された後、進入球誘導通路110により誘導され、2つの進入口104のうちいずれかに進入し、パチンコ遊技機1の内部に誘導される。
特定大当りとなった場合には、開閉片81が所定回数(18回)開閉するまで、または、その所定回数の開閉が終了する前に規定入賞数(たとえば、10個)の入賞球が第1カウントスイッチ106により検出されるまで開閉片81を開放(以下、この開放を開放サイクルという)する制御が行なわれる。このような開放サイクルの1回(たとえば、開閉片81が18回開閉することが開放サイクルの1回)が1ラウンドと呼ばれる。特定大当り遊技状態においては、特定大当りとなったときにランダムに決定されたラウンド回数分このような開放サイクルを繰返す制御が行なわれる。ここで、規定入賞数とは、このように1ラウンドが終了する条件として規定された第1特別可変入賞球装置66への入賞球数をいい、この実施の形態の場合には、10個に規定されている。
第2特別可変入賞球装置48は、ソレノイド65によって開閉駆動される開閉板49を有し、その開閉板49により開放された第2大入賞口(図示省略)から受入れられた遊技球を検出する第2カウントスイッチ52が設けられている。第2特別可変入賞球装置48内(開閉板49の内側)には、遊技球の検出(V入賞検出)に伴って大当りの継続権を成立させるための検出器である特定球検出器51が設けられている。特定球検出器51の上方には、一旦V入賞検出があると次に開閉板49を開放するまでは遊技球が特定球検出器51を通過しないようにするVシャッター(図示しない)が設けられている。このVシャッターは、ソレノイド50によって開閉駆動が行なわれる。15R大当りとなった場合には、15R大当り遊技状態において、一定時間(たとえば、29秒)が経過するまで、または、その一定時間内に所定個数(たとえば、9個)の入賞球が入賞するまで開閉板49を開放(以下、この開放を開放サイクルという)する制御が行なわれる。その開放サイクル中に受入れられた遊技球が特定球検出器51によって検出されると、そのときに継続権が成立して、再度上記した開放サイクルが実行される。このような開放サイクルの1回が1ラウンドと呼ばれる。そして、各開放サイクルにおいて継続権が成立していることを条件に、15ラウンド分開放サイクルを繰返す制御が行なわれる。
以上に説明したように、パチンコ遊技機1においては、可変入賞球装置として、第1特別可変入賞球装置66と、第2特別可変入賞球装置48との複数の可変入賞球装置が設けられており、これら可変入賞球装置が特別図柄表示装置44aでの変動表示結果に応じて、異なる態様で制御されることにより使い分けられる。なお、第1特別可変入賞球装置66と、第2特別可変入賞球装置48とは、1つの可変入賞球装置において2つの開口部を設けた態様で一体的に形成されてもよい。また、第2特別可変入賞球装置48を設けず、第1特別可変入賞球装置66を特定大当り遊技状態のみならず、大当り遊技状態において第2特別可変入賞球装置48と同様の態様で開放状態に制御されるというように、第1特別可変入賞球装置66が第2特別可変入賞球装置48の機能を兼ねるようにしてもよい。
なお、本発明の大当り遊技状態は、上記に限らず以下に示す(1)〜(5)の制御のうちいずれか1つの制御または組合せた制御を実行する状態であればよい。
(1) 遊技球の入賞を容易にする第1の状態と、遊技球が入賞できないまたは入賞し難い第2の状態と、に変化可能な第1特別可変入賞球装置66または第2特別可変入賞球装置48に対して所定時間連続的または間欠的に第1の状態にする制御
(2) 特定の入賞または通過領域での遊技球の検出を介在させ、遊技球の入賞を容易にする第1の状態と、遊技球が入賞できないまたは入賞し難い第2の状態と、に変化可能な第1特別可変入賞球装置66または第2特別可変入賞球装置48に対して所定時間連続的または間欠的に第1の状態にする制御
(3) 遊技球の入賞に関わらず所定数の景品球を直接排出する制御
(4) 有価価値を有する記憶媒体(カードやレシート等)に対して有価数を加算する制御
(5) 得点があることに基づいて遊技可能な弾球遊技機に対して得点を付与する制御
上記したように、遊技球が入賞するすべての入賞口および入賞装置には、入賞球を検出する入賞球検出器としての各スイッチ(たとえば、スイッチ51,52,106)が設けられているが、これは、これらの検出信号に基づいて所定個数の賞球を払出すために使用されるものである。特定球検出器51は、継続権の成立を検出する機能を兼用している。第1カウントスイッチ106は、開閉片81の開放を規制するための計数機能を兼用している。第2カウントスイッチ52は、開閉板49の開放を規制するための計数機能を兼用している。また、遊技球を検出する手段としては、遊技球を検出するが、賞球を払出すために使用されないゲートスイッチ62も設けられている。また、遊技盤40には、遊技領域41の左右周辺に、装飾効果を高めるための装飾LED・ランプ32が複数備えられている。
遊技盤40には、上記したようにスイッチやソレノイド、あるいは装飾ランプや装飾LED等が多数設けられる。これらは、後述する音声枠ランプ基板92および演出制御基板90、または、スイッチ中継基板95を介して主基板120に接続されている。すなわち、遊技盤40に設けられる各スイッチおよび各ソレノイドは、スイッチ中継基板95を介して主基板120に接続され、遊技盤40の左右側方に設けられる装飾LED・ランプ32は、音声枠ランプ基板92および演出制御基板90を介して主基板120に接続されている。
以上、パチンコ遊技機1の構成および遊技盤40の構成について説明してきたが、次に、パチンコ遊技機1の制御回路の構成について、図2を参照して説明する。図2は、主基板120と各種制御基板および電気部品との関係を示すブロック図である。
主基板120には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ99が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ99は、ゲーム制御用のプログラム等を記憶する記憶手段としてのROM(Read Only Memory)100、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM(Random Access Memory)111、プログラムに従って遊技の進行を制御するCPU(Central Processing Unit)112、および演出制御基板90等に制御信号(コマンド)を送信するI/Oポート部114を含む。この実施の形態では、ROM100,RAM111は遊技制御用マイクロコンピュータ99に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、1チップマイクロコンピュータである。CPU112はROM100に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、CPU112が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的には、CPU112がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板120以外の他の基板に搭載されているCPUについても同様である。
主基板120には、遊技盤40に設けられる各スイッチ51,52,60,62,106からの信号がスイッチ中継基板95を介して入力され、また満タンスイッチ158および球切れスイッチ157からの信号が払出制御基板98を介して入力される。なお、球切れスイッチ157からの信号は、主基板120に入力されないように構成してもよい。また、満タンスイッチ158からの信号についても同様に、主基板120に入力されないように構成してもよい。さらに、主基板120には、払出制御基板98を介して玉払出装置154に搭載されている払出個数カウントスイッチ(図示しない)からの信号が入力される。
また、主基板120には、始動口スイッチ60からの信号も入力される。さらに、主基板120には、図3(a)を用いて後述するR1を構成する乱数発生回路60aが接続されている。乱数発生回路60aは、始動口スイッチ60からの信号が入力されると、その時点におけるカウント値を主基板120に入力する。主基板120は、乱数発生回路60aから入力されたカウント値を、RAM111に設けられている記憶バッファにラッチし、始動入賞があったと判断したときに、当該ラッチしているカウント値を読出す処理を行なう。
上記した入力信号のうち、遊技盤40に設けられる各スイッチ51,52,60,62,106からの入力信号に基づいて、主基板120は、次のような処理を行なう。主基板120は、遊技盤40に設けられるソレノイド50,59,65,105を駆動制御するとともに、遊技状態に応じた電飾信号および効果音信号等の情報信号を周辺コマンド中継基板57および演出制御基板90を介して音声枠ランプ基板92に出力する。さらに、主基板120は、演出表示装置44bの表示状態を制御するための演出制御コマンドを周辺コマンド中継基板57を介して演出制御基板90に出力し、盤用外部端子板96に各種の遊技情報を出力する。演出制御基板90は、演出表示装置44bの表示動作を主基板120からの演出制御コマンドに応じて制御するとともに、音声枠ランプ基板92との情報信号のやり取りを行なう。
音声枠ランプ基板92は、主基板120から入力される電飾信号の種類に応じて、前面扉枠4に取り付けられている前述した遊技効果LED13,14a,14cおよび遊技効果ランプ14b,14d,16a,16b,17a,17bの点灯制御を行なう。また、音声枠ランプ基板92は、主基板120から入力される効果音信号の種類に応じて、スピーカ12a,12bを制御する。さらに、音声枠ランプ基板92は、主基板120から入力される電飾信号の種類に応じて、ランプドライバ基板93を介して、遊技盤40に取り付けられている各種装飾LED・ランプ32の点灯制御を行なう。音声枠ランプ基板92は、遊技状態(大当り遊技状態、変動パターン、通常遊技状態、確変状態、時短状態、開放状態、または、変動表示中であるか等)に応じて、各種遊技効果LED、遊技効果ランプ、および各種装飾LED・ランプの点灯制御を行なうとともに、スピーカ12a,12bからの遊技音を出力するスピーカ駆動制御を行なう。ランプドライバ基板93は、遊技盤40に設けられる装飾LEDの点灯状態を制御するための音声枠ランプ基板92との接続を中継するものである。
なお、この実施の形態においては、演出制御基板90を音声枠ランプ基板92およびランプドライバ基板93のそれぞれと別体で形成した例を示したが、これに限らず、演出制御基板90を音声枠ランプ基板92およびランプドライバ基板93と一体で形成してもよい。その場合には、演出制御用マイクロコンピュータ800により、演出表示装置44bの表示制御と、スピーカ駆動制御と、各種LED・ランプの点灯制御とを統括的に制御するように構成してもよい。
主基板120は、図柄中継基板84を介して表示制御信号(駆動信号)を、特別図柄表示装置44aおよび特別図柄始動記憶LED46が搭載された特別図柄基板850に入力し、特別図柄表示装置44aにおける特別図柄の表示制御を行なうとともに、特別図柄始動記憶LED46の点灯制御を行なう。
また、主基板120は、図柄中継基板84を介して表示制御信号(駆動信号)を、普通図柄表示装置63が搭載された普通図柄基板86に入力し、普通図柄表示装置63における普通図柄の表示制御を行なう。さらに、主基板120は、図柄中継基板84を介して表示制御信号(駆動信号)を、普通図柄始動記憶LED64が搭載された普通図柄記憶基板87に入力し、普通図柄始動記憶LED64の点灯制御を行なう。
演出制御基板90には、CPU903、RAM902、ROM901、I/Oポート部(図示しない)等から構成される演出制御用マイクロコンピュータ900が搭載されており、主基板120から入力される演出制御コマンドに応じて、演出表示装置44bにおける演出画像の表示制御を行なう。演出制御基板90には、演出制御用マイクロコンピュータ900の他に、VDP(Video Display Processor)904、キャラクタROM(図示省略)、および、VRAM(Video Random Access Memory)(図示省略)が搭載されている。VDP904は、画像表示を行なう表示制御機能および高速描画機能を有する処理装置であり、演出表示装置44bの表示制御を行なう。
演出制御用マイクロコンピュータ900は、ROM901に格納されたプログラムに従って動作し、主基板120から演出制御コマンドを受信すると、受信した演出制御コマンドに従って、受信したコマンドに応じた演出表示装置44bの表示制御を行なう。具体的には、CPU903は、受信した演出制御コマンドに従って、VDP904に、演出制御コマンドに応じた画像表示をするための制御データを送信する。そして、そのように送信された制御データに従った画像表示をするために、VDP904がキャラクタROMから必要なデータを読出す。キャラクタROMは、演出表示装置44bに表示する画像データを予め格納しておくためのものである。
VDP904は、CPU903とは独立した二次元のアドレス空間を持ち、そこにVRAMをマッピングしている。VDP904は、キャラクタROMの画像データに従って、演出表示装置44bに表示するための画像データを生成し、VDP904はVRAMに画像データを展開する。VRAMはVDP904によって生成された画像データを展開するためのフレームバッファメモリである。VRAMに展開された画像データは、演出表示装置44bに出力する。
次に、払出制御基板98は、満タンスイッチ158からの満タン信号に基づいて払出停止信号を玉払出装置154に出力し、払出モータの駆動を停止させる。また、満タンスイッチ158からの満タン信号は、払出制御基板98を介して主基板120に入力される。なお、満タンスイッチ158からの満タン信号が主基板120に入力されたときには、主基板120から音声枠ランプ基板92に満タン信号を出力して所定のランプまたはLEDを表示駆動してその旨を報知するようにしてもよい。また、満タンスイッチ158からの満タン信号を払出制御基板98に出力するので、たとえば、該払出制御基板98上のエラー表示器等でその旨を報知するようにしてもよい。
また、遊技盤40に設けられる各スイッチ51,52,60,106からの入力信号に基づいて主基板120は、払出制御基板98に賞球個数信号を出力する。払出制御基板98は、その賞球個数信号の入力に基づいて、払出モータ(図示省略)を駆動して所定個数の賞球を払出す。また、払出制御基板98は、賞球個数信号の入力に基づいて、賞球LED10を表示駆動してその旨を報知する。
さらに、球切れスイッチ157からの球切れスイッチ信号に基づいて払出制御基板98は、払出停止信号を玉払出装置154に出力し、払出モータの駆動を停止させる。払出制御基板98は、球切れLED9を所定の態様で表示駆動する。
主基板120には、遊技動作を制御するためのスイッチ入力、賞球の払出動作を制御するためのスイッチ入力しか入力されず、主基板120と払出制御基板98を除く他の制御基板との関係においては、主基板120から他の制御基板に向かって一方向の通信関係となる。このため、他の制御基板に不法な処理プログラムを組み込んで主基板120で不正な処理を施そうとしても実行することができないという利点があり、また、主基板120の制御の一部を他の制御基板で担当しているので、主基板120の負担が軽減されるとともに、主基板120の検査の容易化を図ることも可能である。
また、払出制御基板98には、玉払出装置154に搭載されたモータ位置センサおよび払出個数カウントスイッチからの信号や、前述したように満タンスイッチ158からの満タン信号や、球切れスイッチ157からの球切れ信号が入力されている。さらに、払出制御基板98には、カードユニット装置128および残高表示基板104からの信号を中継する遊技球等貸出装置接続端子板103が接続されており、残高表示基板104に搭載されている球貸スイッチおよび返却スイッチからの信号およびカードユニット装置128から各種の情報が入力されている。さらに、前述したように、払出制御基板98には、主基板120から賞球個数信号が入力される。上記した入力信号のうち、モータ位置センサからの入力信号に基づいて払出制御基板98は、貸球および賞球の払出動作において払出モータの停止位置、すなわち玉払出装置154の玉払出部材の停止位置を正確に制御するとともに玉払出部材が動作しているか否かを検出できる。また、払出個数カウントスイッチからの入力信号に基づいて払出制御基板98は、貸球および賞球の正確な払出数を払出すように払出モータを駆動制御するとともに、枠用外部端子板に貸球数情報(100円分の球25個で1パルス)を出力する。なお、賞球数情報を主基板120から出力するようにしてもよい。
払出制御基板98は、遊技球等貸出装置接続端子板103を経由してカードユニット装置128から貸球要求信号が入力されると払出モータを駆動する制御を行なう。また、返却スイッチからの信号は、遊技球等貸出装置接続端子板103を経由してカードユニット装置128に伝達される。また、カードユニット装置128からの各種の情報信号も遊技球等貸出装置接続端子板103を経由して残高表示基板104の度数表示LED(図示しない)に伝達される。さらに、主基板120からの賞球個数信号や、スイッチから直接入力される球切れ信号および満タン信号等に基づいて払出制御基板98は、賞球の払出動作を実行せしめたり、発射制御基板107に発射モータの停止信号を出力したりする。なお、枠用外部端子板に接続される球切れスイッチ157および満タンスイッチ158からの入力信号は、球切れ情報または満タン情報として外部のホール用管理コンピュータ等に出力される。
電源基板97は、一次電源として電源コードを介して、AC24Vの交流電源を受ける。そして、電源基板97は、主基板120と、払出制御基板98とに、二次電源としての電力を供給する。主基板120は、電源基板97から供給された電力に基づき、各種制御処理を行なうとともに、各種遊技効果LED,遊技効果ランプ,装飾ランプ、およびスピーカ等を駆動させるための電力を、周辺電源中継基板47を介して、音声枠ランプ基板92に供給する。周辺電源中継基板47は、主基板120から音声枠ランプ基板92へ供給する電力を中継するものである。音声枠ランプ基板92は、主基板120から供給された電力に基づき、各種遊技効果LED,遊技効果ランプ,および、装飾ランプを点灯させるとともに、演出制御基板90に演出表示装置44bに画像を表示するための電力を供給する。払出制御基板98は、電源基板97から供給された電力に基づき、払出モータおよび発射モータを駆動させる処理を含む各種制御処理を行なう。電源基板97には、パチンコ遊技機1のすべての動作をクリアするためのクリアスイッチ97a等が実装されている。
次に、この実施の形態のパチンコ遊技機1での制御に用いられる乱数値(カウント値ともいう)を発生させるためのランダムカウンタについて説明する。図3(a)は、遊技制御用マイクロコンピュータ99が遊技制御に用いる各種ランダムカウンタを説明するための図である。図3(a)には、ランダムカウンタの一例として、ランダムカウンタR1〜R6の6種類のランダムカウンタが示されている。
R1は、特別図柄表示装置44aの変動表示について特定大当り、15R確変大当り、15R通常大当りを発生させるか否かを事前にランダムに判定するために用いられる乱数値を発生させるための遊技状態判定用のランダムカウンタであり、「0」からカウントアップしてその上限である「599」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されている。このR1は、遊技制御用マイクロコンピュータ99のクロック制御(たとえば、後述する割込み処理)と無関係に超高速(10MHz)で加算更新する乱数発生回路60a(図2参照)である。遊技制御用マイクロコンピュータ99は、始動口スイッチ60からの入力信号がオン状態となった時点のR1のカウント値を記憶バッファにラッチ(一時的に保持)し、ソフトウェアにより始動入賞があったと判断したとき(たとえば、2回割込み処理が行なわれる間入力信号がオン状態であったとき)に、記憶バッファにラッチされたカウント値を始動入賞記憶のデータとしてRAM111の記憶エリアに記憶する。そして、特別図柄表示装置44aについて、特別図柄の変動表示を開始する前の段階で、そのようにRAM111の記憶エリアに記憶されたカウント値が予め定められた特定大当り判定値、15R確変大当り判定値、および、15R通常大当り判定値のそれぞれと一致(合致)するか否かが判断される。
ここで、特定大当り判定値、15R確変大当り判定値、15R通常大当り判定値、および、はずれ大当り判定値について説明する。図3(b)は、ランダムカウンタR1のカウント値のうち、特定大当り判定値、15R確変大当り判定値、15R通常大当り判定値、および、はずれ判定値を説明するための図である。特定大当り判定値、15R確変大当り判定値、15R通常大当り判定値、および、はずれ判定値のそれぞれの個数は、低確率状態のときと高確率状態のときとで異なる。
図3(b)を参照して、特定大当り判定値は、前述の特定大当りを発生させると判定するための大当り判定値である。特定大当り判定値は、低確率状態において用いられる判定値としてランダムカウンタR1のカウント値のうち2個の数値が予め設定され、高確率状態において用いられる判定値としてランダムカウンタR1のカウント値のうち20個の数値が予め設定されている。15R確変大当り判定値は、前述の15R確変大当りを発生させると判定するための大当り判定値である。15R確変大当り判定値は、低確率状態において用いられる判定値としてランダムカウンタR1のカウント値のうち他の遊技状態判定用の判定値と異なる1個の数値が予め設定され、高確率状態において用いられる判定値としてランダムカウンタR1のカウント値のうち他の遊技状態判定用の判定値と異なる10個の数値が予め設定されている。15R通常大当り判定値は、前述の15R通常大当りを発生させると判定するための大当り判定値である。15R通常大当り判定値は、低確率状態において用いられる判定値としてランダムカウンタR1のカウント値のうち他の遊技状態判定用の判定値と異なる1個の数値が予め設定され、高確率状態において用いられる判定値としてランダムカウンタR1のカウント値のうち他の遊技状態判定用の判定値と異なる10個の数値が予め設定されている。はずれ判定値は、大当りを発生させないと判定するためのはずれ判定値である。はずれ判定値は、低確率状態において用いられる判定値および高確率状態において用いられる判定値のそれぞれが、ランダムカウンタR1のカウント値のうち特定大当り判定値、15R確変大当り判定値、および、15R通常大当り判定値以外の判定値である。このように、高確率状態においては、低確率状態と比べて大当りとする判定値が多いため、低確率状態と比べて大当りと決定する確率が高くなる。
図3(a)を参照して、R2は、特別図柄表示装置44aに表示させる特別図柄をランダムに決定するために用いられる乱数値を発生させるためのランダムカウンタである。R2のカウント値は、「0」からカウントアップしてその上限である「9」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、遊技制御用マイクロコンピュータ99により2msec毎および割込み処理余り時間に更新される。
ここで、R2等の所定のランダムカウンタにおいて行なわれる割込み処理余り時間におけるカウントアップ動作について説明する。遊技制御用マイクロコンピュータ99のCPU112は、定期的な割込み処理の実行により、各種制御を行なうが、ある割込み処理について、割込み処理が実行された後に、その割込み処理の次回の実行開始までの期間は割込み処理待ち状態となる。そのような割込み処理待ち状態である割込み処理の余り時間において、無限ループを利用してランダムカウンタの加算更新処理を繰返し実行することを割込み処理余り時間におけるカウントアップという。
R3は、R1の値に基づいて特定大当りとすることが決定されたときに、特定大当りのラウンド数をランダムに決定するために用いられる乱数値を発生するためのランダムカウンタである。R3のカウント値は、「0」からカウントアップしてその上限である「99」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、遊技制御用マイクロコンピュータ99により2msec毎に更新される。
次に、R3のカウント値と決定されるラウンド数との関係を説明する。図3(c)は、ランダムカウンタR3のカウント値と決定されるラウンド数との関係を説明するための図である。
図3(c)を参照して、R3の値が0〜19のいずれかのときに、ラウンド数が2ラウンドに決定される。R3の値が20〜39のいずれかのときに、ラウンド数が8ラウンドに決定される。R3の値が40〜59のいずれかのときに、ラウンド数が10ラウンドに決定される。R3の値が60〜79のいずれかのときに、ラウンド数が12ラウンドに決定される。R3の値が80〜99のいずれかのときに、ラウンド数が16ラウンドに決定される。このように、R3の値に応じて、特定大当り遊技状態におけるラウンド数がランダムに決定される。
図3(b)を参照して、R4は、特別図柄表示装置44aおよび演出表示装置44bの変動表示のパターンである変動パターンをランダムに選択決定する(変動パターン決定という)ために用いられる乱数値を発生するためのランダムカウンタである。R4のカウント値は、遊技制御用マイクロコンピュータ99により、「0」からカウントアップしてその上限である「199」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、遊技制御用マイクロコンピュータ99により2msec毎および割込処理余り時間に加算更新される。特別図柄の変動開始時等の所定のタイミングでR4から抽出されたカウンタの値により、予め定められたカウント値と変動パターンとの関係に基づいて、予め定められた複数種類の変動パターンの中から、変動表示に用いる変動パターンが選択決定される。各変動パターンには、変動表示時間(変動表示を開始してから表示結果が導出表示されるまでの時間であり、変動時間ともいう)が予め定められており、変動パターンを選択決定することにより、変動表示時間が選択決定されることとなる。このようなR4のカウント値と複数種類の変動パターンとの関係を定めたデータは、ROM100に格納されている変動パターンテーブルに設定されている。
R4は、R1を用いた遊技状態の判定によりはずれとする判定がされたときに、変動表示中に前述した演出表示装置44bで飾り図柄のリーチ表示態様を形成する(以下、リーチはずれという)か、リーチ表示態様を形成しない(以下、非リーチはずれという)かのいずれにするかをランダムに判定するために用いられる乱数を発生させるためのリーチ判定用のランダムカウンタである。R5は、「0」からカウントアップしてその上限である「39」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、遊技制御用マイクロコンピュータ99により2msec毎および割込み処理余り時間に加算更新される。変動パターンを決定する前の段階で、R5の値が抽出され、抽出されたR5の値が予め定められたリーチ判定値と一致するか否かが判断される。そして、これらの値が一致した場合には、リーチはずれとすることが判定され、表示結果がはずれとなる変動表示中にリーチ状態とする制御が行なわれる。一方、これらの値が一致しない場合には、非リーチはずれとすることが判定され、表示結果がはずれとなる変動表示中にリーチ状態としない制御が行なわれる。
R6は、普通図柄表示装置63の変動表示について当りを発生させるか否かを事前にランダムに判定するために用いられる乱数値を発生させるためのランダムカウンタである。R4のカウント値は、遊技制御用マイクロコンピュータ99により、「0」からカウントアップしてその上限である「250」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、2msec毎に加算更新される。ゲートスイッチ62により有効な始動通過が検出されると、それに応じて、このR6のカウント値が抽出されて通過記憶データとしてRAM111に記憶される。そして、普通図柄の変動表示を開始する前の段階で、その抽出値が予め定められた当り判定値と一致するか否かが判断され、一致した場合には普通図柄の当りを発生させることが決定されて前述のような制御が行なわれ、不一致の場合にははずれとすることが決定されて前述のような制御が行なわれない。
以上に示したような遊技状態判定機能、特別図柄の図柄決定機能、特定大当り遊技状態のラウンド数決定機能、変動パターンの決定機能、リーチ判定機能、および、普通図柄の当り判定機能等の機能は、遊技制御用マイクロコンピュータ99の制御機能により実現される。
次に、大当り遊技状態において開放される第1特別可変入賞球装置66および第2特別可変入賞球装置48のそれぞれの開放動作を対比して説明する。図4は、第1特別可変入賞球装置66および第2特別可変入賞球装置48のそれぞれの開放動作を表形式で説明する図である。
図4においては、(a)に第1特別可変入賞球装置66の1ラウンドの開放動作が示され、(b)に第2特別可変入賞球装置48の1ラウンドの開放動作が示される。(a)に示すように、第1特別可変入賞球装置66は、1ラウンドについて、850msecの開時間と800msecの閉時間とが設定されることにより、1ラウンドにおいて、800msec間隔で850msecずつ開放状態にされることにより、間欠的に最大18回繰返して開状態となる。このように第1特別可変入賞球装置66の第1大入賞口82を850msecに亘り開状態とし800msecに亘り閉状態とする開閉片81の駆動パターン(開閉片用ソレノイド105の駆動パターン)を示すデータは、ROM100に記憶されている。この実施の形態の場合、各ラウンドの制御を行なうための1ラウンドの制御期間は、800ms継続する閉時間による閉状態が開始されるタイミングから始まる。そして、1ラウンドの制御期間は、第1特別可変入賞球装置66が最大18回繰返して閉状態と開状態とになった後、最後の開状態が終了して閉状態となったタイミングで終了する。1ラウンドの制御期間は、800ms継続する閉時間による閉状態が開始されるタイミングから始まるが、実際に各ラウンドにおいて第1特別可変入賞球装置66が間欠的に開状態となる実際のラウンドの制御動作(開放動作)を開始するタイミングは、各ラウンドの制御期間が開始されてから800ms経過後となる。したがって、本実施の形態の場合、第1特別可変入賞球装置66が間欠的に開状態となるラウンドの制御動作が実行される制御動作期間は、各ラウンドの制御期間における最初の閉状態の期間を挟んで繰返されることとなる。これにより、各ラウンドにおける制御動作期間は、各ラウンドの制御期間における最初の閉状態の期間を区切りとして繰返し継続することとなる。このため、各ラウンドの制御期間における最初の閉状態の期間は、各ラウンドにおける実際の制御動作期間についてのラウンド間の期間であると言えるので、本実施の形態の制御においては、その期間を、ラウンド制御動作に関するラウンド間の期間として取扱う。したがって、以下の説明において、ラウンド間は、このように定義された期間を意味するものとする。
また、(b)に示すように、第2特別可変入賞球装置は、1ラウンドについて、2950msecの開時間が設定されることにより、1ラウンドにおいて、2950msecに亘り開状態となる。
次に、演出制御コマンドにより指定される大当り遊技状態のラウンド数について説明する。図5は、特定大当り、15R確変大当り、および、15R通常大当りの大当りについて、送信する図柄指定コマンドと、指定するラウンド数との関係を表形式で示す図である。
演出制御コマンドは2バイト構成であり、基本的に、上位バイト(1バイト目)がMODE(コマンドの分類)を示し、下位バイト(2バイト目)がEXT(コマンドの種類)を示す。図柄指定コマンドは、上位バイトのデータにより、はずれ図柄、特定大当り図柄、確変大当り図柄、および、通常大当り図柄というような図柄の分類を示し、下位バイトのデータにより、大当り遊技状態のラウンド数を示す。図5においては、各種図柄指定コマンドについて、下位バイトのデータが16進数により示されている。
図5を参照して、はずれ図柄指定コマンドでは、大当り遊技状態とならずラウンド数が0であり、下位バイトのデータは「00」である。特定大当り図柄を指定するコマンドは、特定大当り図柄指定コマンドと呼ばれる。
特定大当り図柄指定コマンドでは、ラウンド数が2ラウンドに決定されたときに下位バイトのデータが「01」となる。そのコマンドは、2R特定大当り図柄指定コマンドと呼ばれる。特定大当り図柄指定コマンドでは、ラウンド数が8ラウンドに決定されたときに下位バイトのデータが「02」となる。そのコマンドは、8R特定大当り図柄指定コマンドと呼ばれる。特定大当り図柄指定コマンドでは、ラウンド数が10ラウンドに決定されたときに下位バイトのデータが「03」となる。そのコマンドは、10R特定大当り図柄指定コマンドと呼ばれる。特定大当り図柄指定コマンドでは、ラウンド数が12ラウンドに決定されたときに下位バイトのデータが「04」となる。そのコマンドは、12R特定大当り図柄指定コマンドと呼ばれる。特定大当り図柄指定コマンドでは、ラウンド数が16ラウンドに決定されたときに下位バイトのデータが「05」となる。そのコマンドは、16R特定大当り図柄指定コマンドと呼ばれる。
また、15R大当り図柄を指定するコマンドは、15R大当り図柄指定コマンドと呼ばれる。15R大当り図柄指定コマンドのうち15R確変大当り図柄を指定する15R確変大当り図柄指定コマンドでは、ラウンド数が15ラウンドであって、下位バイトのデータが「06」である。15R大当り図柄指定コマンドのうち15R確変大当り図柄を指定する15R確変大当り図柄指定コマンドでは、ラウンド数が15ラウンドであって、下位バイトのデータが「07」である。このように、大当り遊技状態におけるラウンド数は、図柄指定コマンドの下位バイトのデータにより指定される。
図6は、演出制御用マイクロコンピュータ900が演出制御に用いる各種ランダムカウンタの一例を説明するための図である。図6には、ランダムカウンタの一例として、飾り図柄の停止図柄決定用のランダムカウンタRS1〜RS3、および、演出内容決定用のランダムカウンタRS4が示されている。
RS1〜RS3は、演出表示装置44bについて、飾り図柄の停止図柄を事前にランダムに決定するために用いられる乱数を発生させるための飾り図柄停止図柄決定用の数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。RS1は、左図柄の停止図柄を決定するために用いられる。RS2は、中図柄の停止図柄を決定するために用いられる。RS3は、右図柄の停止図柄を決定するために用いられる。RS1〜RS3のそれぞれについては、RS1が33msecごと、RS2がRS1の桁上げごと、RS3がRS2の桁上げごとにそれぞれ加算更新され、0から更新されてその上限である9まで更新された後再度0から更新される。
飾り図柄は、予め定められた図柄の配列順序に従って変動(更新)表示されていく。予め定められたはずれ図柄決定用データテーブルにおいて、複数種類の飾り図柄のそれぞれには飾り図柄停止図柄決定用の数値データが対応付けられており、遊技制御用マイクロコンピュータ99により、遊技状態判定(R1による判定)ではずれとすることが決定された場合であってリーチ判定によりリーチ状態としないこと、すなわち、非リーチはずれとすることが判定された場合には、所定のタイミングでRS1〜RS3のそれぞれから抽出された乱数値に対応する図柄がそれぞれ左,中,右の飾り図柄の変動表示結果となるはずれ図柄の組合せ(はずれ表示結果)として決定される。はずれとする場合において、抽出された乱数に対応する停止図柄が偶然大当り図柄の組合せと一致する場合には、はずれ図柄の組合せとなるように補正(たとえば、右図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。また、非リーチはずれとする場合において、抽出された乱数に対応する停止図柄が偶然リーチ図柄となってしまう場合には、非リーチはずれ図柄の組合せとなるように補正(たとえば、右図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。
また、はずれとする場合であってリーチ判定によりリーチ状態とすることが判定された場合には、前述したタイミングで抽出された乱数のうち、RS1から抽出された乱数に対応する図柄がリーチ状態を形成する左,右の各飾り図柄の停止図柄として決定され、RS2から抽出されたカウンタの値と一致する数値データに対応する図柄が中図柄の停止図柄として決定される。また、この場合も、偶然大当り図柄の組合せとなってしまうときには、はずれ図柄の組合せとなるように補正(たとえば、中図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ99による遊技状態判定で15R確変大当りとする判定がされた場合には、所定のタイミングでRS1から抽出された乱数に基づいて、左,中,右の各飾り図柄の変動表示結果が、予め定められた確変図柄(奇数の図柄)のうちいずれかの図柄でぞろ目となる大当り図柄の組合せ(以下、15R確変大当り表示結果ともいう)としてランダムに決定される。RS1と選択する確変図柄との関係を示す確変図柄テーブルがROM901に記憶されており、確変図柄テーブルを用いて、RS1の抽出値に基づき確変大当り図柄の組合せが決定される。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ99による遊技状態判定で15R通常大当りとする判定がされた場合には、所定のタイミングでRS1から抽出された乱数に基づいて、左,中,右の各飾り図柄の変動表示結果が、前述の確変図柄以外の非確変図柄のうちいずれかの図柄でぞろ目となる大当り図柄の組合せ(以下、15R通常大当り表示結果ともいう)としてランダムに決定される。RS1と選択する非確変図柄との関係を示す非確変図柄テーブルがROM901に記憶されており、非確変図柄テーブルを用いて、RS1の抽出値に基づき非確変大当り図柄の組合せが決定される。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ99による遊技状態判定で特定大当りとする判定がされた場合には、所定のタイミングでRS1から抽出された乱数に基づいて、複数種類のチャンス目のうちいずれかのチャンス目が大当り図柄の組合せ(以下、特定大当り表示結果ともいう)としてランダムに決定される。RS1と選択するチャンス目との関係を示すデータテーブルであるチャンス目テーブルがROM901に記憶されており、チャンス目テーブルを用いて、RS1の抽出値に基づきチャンス目が決定される。
RS4は、変動表示装置9で行なわれる各種演出の内容をランダムに決定するために用いられる乱数を発生させる演出内容決定用の数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。RS4は、「0」からカウントアップしてその上限である「199」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、33msecごとに1ずつ加算更新される。RS4については、所定タイミングでカウンタの値が抽出され、抽出されたカウンタの値により、予め定められたカウンタの値と演出内容との関係に基づいて、演出内容が選択決定される。
次に、特定大当り遊技状態において行なわれる演出であるボーナス演出について説明する。ボーナス演出とは、特定大当り遊技状態が実行される期間において演出表示装置44bで行なう演出である。ボーナス演出においては、特定大当り遊技状態が実行される全ラウンド(総ラウンド)の入賞期待数の合計値(以下、総入賞期待数という)を、そのまま1回で特定可能に報知するか、または、総入賞期待数よりも少ない部分的な入賞期待数に分け、複数回に分けてその各入賞期待数を特定可能に報知する演出が行なわれる。ここで、入賞期待数とは、1または複数のラウンドにおいてラウンドの規定入賞数に基づいて入賞が期待される遊技球数をいう。たとえば、1ラウンドの規定入賞数が10個の場合において、1ラウンド分の入賞期待数は10個であり、2ラウンド分の入賞期待数は20である。このように総入賞期待数を部分的な入賞期待数に分けた入賞期待数を複数回報知する演出は、特定大当り遊技状態の全制御期間を入賞期待数に基づいて仮想的に複数の制御期間に分け、各制御期間の入賞期待数を個別に報知する演出である。特定大当り遊技状態において、個別に入賞期待数の報知を行なう対象となる各制御期間は、特定大当り遊技状態の全制御期間と明確に区別するために、以下の説明において個別期間と呼ぶ。
ここで、ボーナス演出において、総入賞期待数よりも少ない入賞期待数を複数回に分けて報知する一例を説明すると、たとえば、特定大当り遊技状態のラウンド数が8ラウンドに決定されて総入賞期待数が80個であるときに、総入賞期待数を、ラウンドの規定入賞数10個に対応して、20個、20個、40個というような規定入賞数の倍数により部分的な入賞期待数に分け、特定大当り遊技状態の開始時に1回目の報知として20個の入賞期待数がある旨を報知し、次の2回目の報知として20個の入賞期待数がある旨を報知し、次の3回目の報知としてさらに40個の入賞期待数がある旨を報知することにより、合計して80個の総入賞期待数に相当する入賞期待数を報知する。この場合における20個という部分的な入賞期待数は、8ラウンドのうちの2ラウンドに対応する合計の規定入賞数(1ラウンドの規定入賞数10個×2)である。また、この場合における40個という部分的な入賞期待数は、8ラウンドのうちの4ラウンドに対応する合計の規定入賞数(1ラウンドの規定入賞数10個×4)である。
また、ボーナス演出においては、各個別期間中に第1特別可変入賞球装置66へ遊技球が進入(入賞)した個数を示す入賞個数の表示が行なわれる。この入賞個数は、個別期間入賞数と呼ばれ、各個別期間について表示された入賞期待数と同じ数値を表示し、入賞球が検出されるごとに、その数値を減算更新していく態様でのカウントダウン表示形式で表示される。さらに、ボーナス演出においては、特定大当り遊技状態が連続して発生しているときの入賞個数の表示が行なわれる。この入賞個数は、累積入賞数と呼ばれ、パチンコ遊技機1の電源投入後の第1回目の特定大当り時と、15R大当りの次の各特定大当り時とにおいて初期値(「0」)から、入賞球が検出されるごとに、その数値を加算更新していく態様でのカウントアップ表示形式で表示される。そして、このような累積入賞数は、15R確変大当りまたは15R通常大当りとなると、リセットされる(図21のSD11)。
ボーナス演出においては、ボーナス演出の開始時に、「ボーナス」という文字を表示することにより、特定大当り遊技状態であることを報知する。これにより、遊技者は特定大当り遊技状態であることを容易に把握することができる。このような報知は、以下の説明において、ボーナス報知と呼ぶ。ボーナス報知は、ボーナス演出の表示におけるボーナス開始演出表示として行なわれる。ボーナス開始演出表示においては、特定大当り遊技状態が何回連続して発生しているかを回数値により示すボーナス連続回数が表示される。ボーナス連続回数は、パチンコ遊技機1の電源投入後の第1回目の特定大当り時と、15R大当りの次の特定大当り時とにおいて1回目に設定される。そして、ボーナス連続回数は、その後、大当りが連続して特定大当りとなるごとに1ずつカウントアップされ(図32のSR8)、15R確変大当りまたは15R通常大当りとなると、リセットされる(図21のSD11)。
ボーナス演出において、このように総入賞期待数をラウンドの規定入賞数に対応して部分的な入賞期待数に分けて入賞期待数を複数回報知するときには、2回目以降の各報知時において、「継続」という文字を表示することにより、特定大当り遊技状態が継続する旨が報知される。このような報知は、以下の説明において、継続報知と呼ぶ。この継続報知は、ボーナス演出の表示におけるボーナス継続演出表示として行なわれる。
ボーナス演出については、このようにラウンドの規定入賞数に対応して入賞期待数を定める場合の他に、ラウンドの規定入賞数に対応させずに入賞期待数を定める場合がある。その場合の一例としては、総入賞期待数を、たとえば、22個、22個、36個というような規定入賞数の倍数とならない複数の部分的な入賞期待数に分け、特定大当り開始時に1回目の報知として22個の入賞期待数がある旨を報知し、次の2回目の報知として22個の入賞期待数がある旨を報知し、次の3回目の報知としてさらに36個の入賞期待数がある旨を報知することにより、合計して80個の総入賞期待数に相当する入賞期待数を報知する。
ボーナス演出において、このように総入賞期待数をラウンドの規定入賞数に対応させずに部分的な入賞期待数に分けて入賞期待数を複数回報知するときにも、2回目以降の各報知時において、特定大当り遊技状態が継続する旨が報知される。このような報知は、以下の説明において、前述した場合と同様に継続報知と呼ぶ。
このようなボーナス演出を行なうときにおいて、報知する入賞期待数がラウンドの規定入賞数に対応して定められたときには、基本的に、先に実行されたラウンドと次に実行されるラウンドとの間(以下、ラウンド間という)で継続報知が実行される。また、ボーナス演出を行なうときにおいて、報知する入賞期待数をラウンドの規定入賞数に対応せずに定められたときには、基本的に、ラウンドの途中で継続報知が実行される。
ボーナス演出においては、継続報知が行なわれるごとに特定大当り遊技状態が継続していく表示がされる。このようなボーナス演出において継続報知が行なわれることにより、個別期間が終了するごとにパチンコ遊技機1の内部で特定大当り遊技状態を継続するか否かが判定され、その判定結果に応じて特定大当り遊技状態が連続して発生していくような印象を遊技者に与えることができる。
図7〜図11は、特定大当りとする判定がされたときに決定されるラウンド数ごとに選択可能なボーナス演出の継続報知パターン(以下、ボーナス継続パターンという)を表形式で示す図である。
図7には、ラウンド数が2ラウンドに決定されたときのボーナス継続パターンが示される。ラウンド数が2ラウンドに決定されたときのボーナス継続パターンは、パターンNo.1の1パターンのみである。たとえば、パターンNo.1は、選択率が100%であり、個別期間数が1回で、その1回目だけの報知において入賞期待数が20回であることが示される。演出制御用マイクロコンピュータ900のROM901には、特定大当り遊技状態のラウンド数が2ラウンドに決定されたときのこのようなパターンのボーナス継続パターンを示すデータであるボーナス継続パターンデータが記憶されている。同様に、演出制御用マイクロコンピュータ900のROM901には、図8〜図11に示すような特定大当り遊技状態のラウンド数が8,10,12,16のそれぞれに決定されたときに選択されるボーナス継続パターンを示すボーナス継続パターンデータが記憶されている。
図8には、ラウンド数が8ラウンドに決定されたときのボーナス継続パターンが示される。ラウンド数が8ラウンドに決定されたときのボーナス継続パターンは、パターンNo.1〜No.25の25パターンから選択される。ラウンド数が8ラウンドに決定されたときのボーナス継続パターンは、個別期間数が1回〜4回の範囲内、各個別期間について報知する入賞期待数が18個〜80個の範囲内で予め定められている。また、ボーナス継続パターンは、個別期間数が多いパターン程、選択される確率が高くなるように設定されている。演出制御用マイクロコンピュータ900のROM901には、特定大当り遊技状態のラウンド数が8ラウンドに決定されたときにこのような25パターンのボーナス継続パターンのうちから1つのボーナス継続パターンを選択決定するために、これらボーナス継続パターンのそれぞれと演出内容決定用のランダムカウンタRS4の値との関係を示すボーナス継続パターンデータのデータテーブルが記憶されている。特定大当りとすることが決定され、かつ、ラウンド数が8ラウンドに決定されたときには、演出制御用マイクロコンピュータ900において、このデータテーブルを用いて、演出内容決定用のランダムカウンタRS4の抽出値に基づきボーナス継続パターンがランダムに選択される。
図9には、ラウンド数が10ラウンドに決定されたときのボーナス継続パターンが示される。ラウンド数が10ラウンドに決定されたときのボーナス継続パターンは、パターンNo.1〜No.38の38パターンから選択される。ラウンド数が10ラウンドに決定されたときのボーナス継続パターンは、個別期間数が1回〜5回の範囲内、各個別期間について報知する入賞期待数が18個〜100個の範囲内で予め定められている。また、ボーナス継続パターンは、個別期間数が多いパターン程、選択される確率が高くなるように設定されている。演出制御用マイクロコンピュータ900のROM901には、特定大当り遊技状態のラウンド数が10ラウンドに決定されたときにこのような38パターンのボーナス継続パターンのうちから1つのボーナス継続パターンを選択決定するために、これらボーナス継続パターンのそれぞれと演出内容決定用のランダムカウンタRS4の値との関係を示すボーナス継続パターンデータのデータテーブルが記憶されている。特定大当りとすることが決定され、かつ、ラウンド数が10ラウンドに決定されたときには、演出制御用マイクロコンピュータ900において、このデータテーブルを用いて、演出内容決定用のランダムカウンタRS4の抽出値に基づきボーナス継続パターンがランダムに選択される。
図10には、ラウンド数が12ラウンドに決定されたときのボーナス継続パターンが示される。ラウンド数が12ラウンドに決定されたときのボーナス継続パターンは、パターンNo.1〜No.33の33パターンから選択される。ラウンド数が12ラウンドに決定されたときのボーナス継続パターンは、個別期間数が1回〜6回の範囲内、各個別期間について報知する入賞期待数が18個〜120個の範囲内で予め定められている。また、ボーナス継続パターンは、個別期間数が多いパターン程、選択される確率が高くなるように設定されている。演出制御用マイクロコンピュータ900のROM901には、特定大当り遊技状態のラウンド数が12ラウンドに決定されたときにこのような33パターンのボーナス継続パターンのうちから1つのボーナス継続パターンを選択決定するために、これらボーナス継続パターンのそれぞれと演出内容決定用のランダムカウンタRS4の値との関係を示すボーナス継続パターンデータのデータテーブルが記憶されている。特定大当りとすることが決定され、かつ、ラウンド数が12ラウンドに決定されたときには、演出制御用マイクロコンピュータ900において、このデータテーブルを用いて、演出内容決定用のランダムカウンタRS4の抽出値に基づきボーナス継続パターンがランダムに選択される。
図11には、ラウンド数が16ラウンドに決定されたときのボーナス継続パターンが示される。ラウンド数が16ラウンドに決定されたときのボーナス継続パターンは、パターンNo.1〜No.43の43パターンから選択される。ラウンド数が12ラウンドに決定されたときのボーナス継続パターンは、個別期間数が1回〜8回の範囲内、各個別期間について報知する入賞期待数が18個〜160個の範囲内で予め定められている。また、ボーナス継続パターンは、個別期間数が多いパターン程、選択される確率が高くなるように設定されている。演出制御用マイクロコンピュータ900のROM901には、特定大当り遊技状態のラウンド数が16ラウンドに決定されたときにこのような43パターンのボーナス継続パターンのうちから1つのボーナス継続パターンを選択決定するために、これらボーナス継続パターンのそれぞれと演出内容決定用のランダムカウンタRS4の値との関係を示すボーナス継続パターンデータのデータテーブルが記憶されている。特定大当りとすることが決定され、かつ、ラウンド数が16ラウンドに決定されたときには、演出制御用マイクロコンピュータ900において、このデータテーブルを用いて、演出内容決定用のランダムカウンタRS4の抽出値に基づきボーナス継続パターンがランダムに選択される。
図8〜図11に示すボーナス継続パターンでは、1回目に報知する入賞期待数として、1ラウンドの規定入賞数の倍数とならない値が選択されるときには、2回目に報知する入賞期待数として、規定入賞数の倍数とならない値が選択される割合の方が、規定入賞数の倍数となる入賞期待数が選択される割合よりも高くなるようにデータが設定されている。具体的に、図8を例にとれば、パターンNo.3,5,7,10,13,14,20〜25では、1回目に報知する入賞期待数として、規定入賞数の倍数とならない値が選択されるが、各パターンの2回目に報知する入賞期待数としては、規定入賞数の倍数とならない値が選択される割合の方が、規定入賞数の倍数となる入賞期待数が選択される割合よりも高くなるようにデータが設定されている。このようなデータの設定は、図9〜図11においても同様になされている。
次に、特定大当り遊技状態で行なわれるボーナス演出において、入賞期待数を報知した個別期間において、あるラウンドの入賞個数が1ラウンドの規定入賞数を超過したことにより当該個別期間中のその後のラウンドの途中で入賞個数が入賞期待数に到達したときに行なわれるラウンド途中継続制御を説明する。
図12は、ラウンド途中継続制御の制御タイミングを示すタイミングチャートである。図12においては、実際のラウンドの経過と、演出表示装置44bの画面上の表示との関係が時間経過にしたがって示されている。
図12においては、ラウンド数が8ラウンドに決定された特定大当り遊技状態について、1回目20個、2回目20個、3回目40個の入賞期待数となるボーナス継続パターンが選択されたときに、第1ラウンドの入賞個数が12個となって1ラウンドの規定入賞数を超過したことにより1回目の個別期間中の第2ラウンドの途中において、個別期間の入賞個数(以下の説明において個別期間入賞数とういう)が入賞期待数に到達したときの制御例が示されている。
1回目の個別期間における先頭ラウンド(第1ラウンド)においては、ボーナス報知を行なうボーナス開始演出表示(図中「ボーナス」)を開始させるとともに、1回目の個別期間についての入賞期待数の表示(図中「+20」)および個別期間入賞数の表示(図中「20・19・・・」)を開始させる制御が行なわれる。
1回目の個別期間中の各ラウンドにおいて入賞個数が規定入賞数と一致したときには、図示を省略するが、第2ラウンドの終了時に個別期間入賞数が入賞期待数と一致するので、第2ラウンドの最後に第1特別可変入賞球装置66が閉状態になったときから第3ラウンドの最初に第1特別可変入賞球装置66が開状態になるときまでの期間(以下、ラウンド間という)において、次の2回目の個別期間を対象とした継続報知を行なうボーナス継続演出表示を開始させる制御が行なわれる。その継続報知の表示が開始されるときには、2回目の個別期間の入賞期待数の表示を開始させるとともに、2回目の個別期間についての個別期間入賞数の表示を開始させる制御も行なわれる。
しかし、第1ラウンドの入賞個数がたとえば12個となってラウンドの規定入賞数を超過したことにより1回目の個別期間中における第2ラウンドの途中において個別期間入賞数が入賞期待数に到達したときは、図示されているように、その個別期間入賞数が入賞期待数に到達したタイミングで、次の2回目の個別期間を対象とした継続報知を行なうボーナス継続演出表示(図中「継続」)を開始させる制御が行なわれる。そのボーナス継続演出表示が開始されるときには、2回目の個別期間の入賞期待数の表示(図中「+22」)を開始させるとともに、2回目の個別期間についての個別期間入賞数の表示(図中「22・21・・・」)を開始させる制御が行なわれる。
このような場合には、1回目の個別期間中における第2ラウンドの途中で次の2回目の個別期間が始まることとなる。したがって、この場合における2回目の個別期間では、当初設定されていた第3および第4ラウンドの2ラウンド分の規定入賞数(20個)に加えて、第2ラウンドでの規定入賞数の残り個数(2個)の遊技球を第1特別可変入賞球装置66が受入れることとなる。もし、仮に、当初設定されていた20個の入賞期待数をそのまま用いて個別期間入賞数の表示を行なうと、2回目の個別期間についての入賞期待数と実際に入賞可能な遊技球の個数とが整合しないこととなる。したがって、このような不整合をなくすために、このような場合には、第2ラウンドでの規定入賞数の残り個数(2個)、すなわち、第1ラウンドで超過して入賞した個数を、2回目の個別期間の入賞期待数に加算し、その加算後の入賞期待数を2回目の個別期間の入賞期待数として表示するとともに、2回目の個別期間についての個別期間入賞数の表示を2個加算した値(22個)から開始させる個数調整制御が行なわれる。
次に、特定大当り遊技状態で行なわれるボーナス演出において、入賞期待数を報知した個別期間において、個別期間入賞数が入賞期待数に対して不足したときに行なわれる継続遅延制御を説明する。
図13は、継続遅延制御の制御タイミングを示すタイミングチャートである。図13においては、実際のラウンドの経過と、演出表示装置44bの画面上の表示との関係が時間経過にしたがって示されている。
図13においては、ラウンド数が8ラウンドに決定された特定大当り遊技状態について、1回目20個、2回目20個、3回目40個の入賞期待数となるボーナス継続パターンが選択されたときに、第1ラウンドの入賞個数が8個となって1ラウンドの規定入賞数に対して不足したことにより1回目の個別期間を構成する第1,第2ラウンドにおいて、個別期間入賞数が入賞期待数に到達しなかったときの制御例が示されている。
1回目の個別期間における先頭ラウンド(第1ラウンド)においては、ボーナス報知を行なうボーナス開始演出表示(図中「ボーナス」)を開始させるとともに、1回目の個別期間についての入賞期待数の表示(図中「+20」)および個別期間入賞数の表示(図中「20・19・・・」)を開始させる制御が行なわれる。
第1ラウンドの入賞個数がたとえば8個となってラウンドの規定入賞数に対して不足したことにより1回目の個別期間中における第2ラウンドの終了時において個別期間入賞数が入賞期待数に対して不足したときは、図示されているように、次の第3ラウンドでその個別期間入賞数が入賞期待数に到達するタイミングまで、次の2回目の個別期間を対象とした継続報知を行なうボーナス継続演出表示の開始を、当初の報知予定タイミングである第2,第3ラウンドのラウンド間のタイミングから遅延させる継続遅延制御が行なわれる。そのボーナス継続演出表示が開始されるときには、2回目の個別期間の入賞期待数の表示(図中「+18」)を開始させるとともに、2回目の個別期間についての個別期間入賞数の表示(図中「18・19・・・」)を開始させる制御が行なわれる。
このような場合には、当初2回目の個別期間として設定されていた第3ラウンドの途中で次の2回目の個別期間が始まることとなる。したがって、この場合における2回目の個別期間では、当初設定されていた第3および第4ラウンドの2ラウンド分の規定入賞数(20個)から、第3ラウンドで2回目の個別期間入賞数表示のために用いられた個数(2個)を減算した個数の遊技球を第1特別可変入賞球装置66が受入れることとなる。もし、仮に、当初設定されていた20個の入賞期待数をそのまま用いて個別期間入賞数の表示を行なうと、2回目の個別期間についての入賞期待数と実際に入賞可能な遊技球の個数とが整合しないこととなる。したがって、このような不整合をなくすために、このような場合には、第3ラウンドで1回目の個別期間の個別期間入賞数表示のために用いられた個数(2個)を2回目の個別期間の入賞期待数から減算し、その減算後の入賞期待数を2回目の個別期間の入賞期待数として表示するとともに、2回目の個別期間についての個別期間入賞数の表示を2個減算した値(18個)から開始させる個数調整制御が行なわれる。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の全体的な流れを説明する。図14〜図16は、パチンコ遊技機1における遊技の全体的な流れを説明するための図である。
図14を参照して、(A)に示すように普通可変入賞球装置58において始動入賞が生じると、特別図柄表示装置44aにおいて特別図柄の変動表示が開始され、(B)に示すように演出表示装置44bにおいて飾り図柄の変動表示が開始される。その後、たとえば、(C),(D),(H)に示すように、変動表示の表示結果が導出表示される。
R1を用いた遊技状態判定によりはずれとする判定がされたときには、(C)に示すように、はずれ表示結果が導出表示される。R1を用いた遊技状態判定により15R確変大当りまたは15R通常大当りとする判定がされたときには、(D)に示すようにぞろ目の図柄の組合せよりなる15R大当り表示結果が導出表示される。(D)においては、15R大当り表示結果の代表例として、15R確変大当り表示結果が示されている。R1を用いた遊技状態判定により特定大当りとする判定がされたときには、(H)に示すように、チャンス目となる特定大当り表示結果が導出表示される。
(D)に示すように15R大当り表示結果が導出表示されたときには、15R大当り遊技状態となり、(E)に示すように大当りとなった旨が報知された後、(F)に示すように大当りとなった旨が報知された後、第2特別可変入賞球装置48において第2大入賞口を開放する制御が行なわれる。15R大当り遊技状態は、(G)に示すように15ラウンドを最大ラウンドとして第2大入賞口が開放された後、終了する。そして、このような15R大当りのうち、R1を用いた遊技状態判定により特定大当りとする判定がされ、表示結果として15R確変大当り表示結果が導出表示された場合には、15R大当り遊技状態の終了後に確変状態である高確率状態となる。一方、表示結果として15R通常大当り表示結果が導出表示された場合には、15R大当り遊技状態の終了後に非確変状態である低確率状態となる。
(H)に示すように特定大当り表示結果が導出表示されたときには、特定大当り遊技状態となり、(I)に示すように特定大当りとなった旨を示すボーナス報知(図中「ボーナス」)を行なうとともにボーナス連続回数(図中「1回目」)を表示するボーナス開始演出表示が行なわれた後、(J)に示すように第1特別可変入賞球装置66において第1大入賞口を開放する制御が行なわれる。ボーナス開始演出表示においては、最初の個別期間の入賞期待数(図中「+20」)と、ボーナス連続回数と、各個別期間における入賞球の個数を示す個別期間入賞数(図中「COUNT 20」)と、特定大当り遊技状態の全期間における入賞球の個数であって、特定大当り遊技状態が連続して発生しているときの入賞個数の累積数を示す累積入賞数(図中「TOTAL 0」)とが表示される。個別期間入賞数の表示および累積入賞数の表示は、計数された入賞球の個数に関する表示であり、包括的な呼名として、入賞個数表示と呼ばれる。
入賞期待数は、各個別期間が開始するごとに、各個別期間について設定された入賞期待数に更新表示される。また、個別期間入賞数は、各個別期間が開始されるごとに初期値(対応する個別期間の入賞期待数)が設定され、各個別期間中において、第1カウントスイッチ106により第1特別可変入賞球装置66への入賞球が検出されるごとにカウントダウン(最小値は「0」)される。また、累積入賞数は、パチンコ遊技機1の電源投入後第1回目の特定大当り遊技状態の開始時と、その後における15R大当りの次の特定大当り時とにおいて初期値(「0」)に設定され、特定大当り遊技状態の全期間を通じて、第1カウントスイッチ106により第1特別可変入賞球装置66への入賞球が検出されるごとにカウントアップされる。累積入賞数の計数値は、15R通常大当りまたは15R確変大当りが生じるまで、複数回の特定大当り遊技状態を通じて入賞個数の累積数を計数する。
次に、図15を参照して、特定大当り遊技状態において、(K)に示すように第1特別可変入賞球装置66へ遊技球が進入することにより、入賞球が検出されると、入賞数が検出されるごとに、(L)に示すように個別期間入賞数がカウントダウン表示されるとともに、累積入賞数がカウントアップ表示される。そして、(M)に示すように各個別期間に設定された入賞期待数分の入賞球が検出されたことにより各個別期間が終了すると、(N)に示すように、特定大当り遊技状態が継続する旨を示す継続報知を行なうボーナス継続演出表示が行なわれ、次の個別期間が開始する。次の個別期間においては、(K)〜(M)に示す場合と同様に、(O)〜(Q)に示すように入賞数が検出されるごとに個別期間入賞数がカウントダウン表示されるとともに、累積入賞数がカウントアップ表示される。(N)〜(Q)に示す制御状態は、予め定められたボーナス継続パターンにしたがって、最後の個別期間が終了するまで繰返される。このようなボーナス演出においては、特定大当り遊技状態における総ラウンド数が報知されないので、遊技者は、個別期間が何回継続するのか知ることができない。
特定大当り遊技状態において最後の個別期間(図7のパターンNo.1のように個別期間が1つのみの場合は最初の個別期間が最後の個別期間である)が終了すると、(R)に示すように「ボーナス終了」という文字を表示することにより、特定大当り遊技状態が終了することを報知するボーナス終了報知を行なうボーナス終了演出表示が行なわれる。ボーナス終了演出表示においては、その時点での入賞個数の累積数である累積入賞数が表示される。そして、(S)に示すように第1特別可変入賞球装置66が閉鎖状態となる。
特定大当り遊技状態が終了すると、前述のように高確率状態に制御される。次に、図16を参照して、高確率状態に制御されているときには、(T)に示すように「高確率モード」という文字を表示することにより、高確率状態であることを報知する高確率報知が行なわれる。このような高確率報知は、15R確変大当りとなったときの大当り遊技状態が終了したときにも、同様に行なわれる。高確率報知が行なわれることにより、遊技者は高確率状態となっていることを容易に把握することができる。
高確率状態においては、(A1)〜(J1)により、図14に示した(A)〜(J)と同様の変動表示および装置の動作が行なわれる。ただし、特定大当り遊技状態が連続して発生したときに(I1)で表示される累積入賞数は、それまでの特定大当り遊技状態における入賞個数の累計数となる。
次に、特定大当り遊技状態において入賞個数の超過によりラウンド途中継続制御が行なわれるときのボーナス演出の表示について説明する。図17は、特定大当り遊技状態においてラウンド途中継続制御が行なわれるときのボーナス演出の表示を示す表示画面図である。図17においては、(U1)〜(U9)に演出表示装置44bの表示画面の状態が時間経過にしたがって示されている。
図17には、ラウンド数が8ラウンドに決定された特定大当り遊技状態について、図12に示された制御例での演出表示装置44bの表示画面の状態が時間経過にしたがって示されている。(U1)に示すように、第1ラウンドが開始され、その第1ラウンドに対応する表示が開始された後、(U2)に示すように、第1ラウンドの入賞個数が12個となって1ラウンドの規定入賞数を超過した。そして、(U2)に示すように第2ラウンドが開始され、(U3)に示すように入賞個数が計数されていく。その後、(U4)に示すように、1回目の個別期間中の第2ラウンドの途中において、個別期間入賞数が入賞期待数に到達した。これにより、その入賞数が入賞期待数に到達したタイミングで、(U5)に示すように、次の2回目の個別期間(第3,第4ラウンド)を対象とした継続報知を行なうボーナス継続演出表示(図中「継続」)を開始させる制御が行なわれる。そのボーナス継続演出表示が開始されるときには、(U5)に示すように、第1ラウンドで超過して入賞した個数を、2回目の個別期間の入賞期待数に加算し、その加算後の入賞期待数を2回目の個別期間の入賞期待数とした入賞期待数の表示(図中「+22」)を開始させるとともに、2回目の個別期間についての個別期間入賞数の表示を超過入賞個数分だけ加算した値(22個)から開始させる制御が行なわれる。
2回目の個別期間については、(U6)〜(U8)に示すように、第3ラウンドで超過して入賞した個数がないことにより、第4ラウンドの終了時に終了する。その場合には、(U9)に示すように、2回目の個別期間の最終ラウンドである第4ラウンドと、次の3回目の個別期間の先頭(最初)のラウンドである第5ラウンドとのラウンド間でボーナス継続演出表示が開始される。その場合は、超過入賞個数および不足入賞個数がないので、3回目の個別期間(第5〜第8ラウンド)においては、(U9),(U10)に示すように、予め設定された入賞期待数の表示(図中「+40」)を開始させるとともに、3回目の個別期間についての個別期間入賞数の表示を予め設定された入賞期待数(40個)から開始させる制御が行なわれる。
次に、特定大当り遊技状態において入賞個数の不足により継続遅延制御が行なわれるときのボーナス演出の表示について説明する。図18は、特定大当り遊技状態において継続遅延制御が行なわれるときのボーナス演出の表示を示す表示画面図である。図18においては、(V1)〜(V8)に演出表示装置44bの表示画面の状態が時間経過にしたがって示されている。
図18には、ラウンド数が8ラウンドに決定された特定大当り遊技状態について、図13に示された制御例での演出表示装置44bの表示画面の状態が時間経過にしたがって示されている。(V1)に示すように、第1ラウンドが開始され、その第1ラウンドに対応する表示が開始された後、(V2)に示すように、第1ラウンドの入賞個数が8個となって1ラウンドの規定入賞数に対して不足した。そして、(V2)に示すように第2ラウンドが開始され、(V3)に示すように、第2ラウンドの終了時において個別期間入賞数が入賞期待数に対して不足した。そのときには、当初の報知予定タイミングである第2,第3ラウンドのラウンド間のタイミングで継続報知を行なわず、継続報知を行なうタイミングを次のラウンドに遅延させる。そして、(V4)に示すように、次の第3ラウンドで個別期間入賞数が入賞期待数に到達すると、そのときに、(V5)に示すように、2回目の個別期間を対象とした継続報知を行なうボーナス継続演出表示を開始させる。そのボーナス継続演出表示が開始されるときには、(V5)に示すように、2回目の個別期間の入賞期待数の表示(図中「+18」)を開始させるとともに、2回目の個別期間についての個別期間入賞数の表示(図中「18・19・・・」)を開始させる制御が行なわれる。
これにより、第2ラウンドの終了時において入賞個数が入賞期待数に対して不足したときには、次の第3ラウンドでその入賞個数が入賞期待数に到達するタイミングまで、次の2回目の個別期間を対象とした継続報知を行なうボーナス継続演出表示の開始を、当初の報知予定タイミングである第2,第3ラウンドのラウンド間のタイミングから遅延させる継続遅延制御が行なわれる。
2回目の個別期間については、(V6)に示すように、第4ラウンドの終了時において入賞期待数に対して超過入賞個数および不足入賞個数がないことにより、第4ラウンドの終了時に終了する。その場合には、(V7)に示すように、2回目の個別期間の最終ラウンドである第4ラウンドと、次の3回目の個別期間の先頭ラウンドである第5ラウンドとのラウンド間でボーナス継続演出表示が開始される。その場合は、超過および不足した個数がないので、3回目の個別期間(第5〜第8ラウンド)においては、(V7),(V8)に示すように、予め設定された入賞期待数の表示(図中「+40」)を開始させるとともに、3回目の個別期間についての個別期間入賞数の表示を予め設定された入賞期待数(40個)から開始させる制御が行なわれる。
図19は、遊技制御用マイクロコンピュータ99により実行されるメイン処理のプログラムを説明するためのフローチャートである。本実施の形態におけるメイン処理においては、パチンコ遊技機1に対する電源が投入されると、メイン処理において遊技制御用マイクロコンピュータ99は、必要な初期設定処理を行なう。
まず、ステップSA(以下、単にSAと記す)1においては、割込禁止に設定する処理が行なわれる。次に、SA2においては、割込モードを割込モード2に設定する処理が行なわれる。SA3においては、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する処理が行なわれる。SA4においては、内蔵デバイスレジスタの初期化処理が行なわれる。SA5においては、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)の初期化処理が行なわれる。SA6においては、RAM111をアクセス可能状態に設定する処理が行なわれる。本実施の形態における割込モード2と、各内蔵デバイスからの割込要求とを容易に処理することが可能になり、プログラムにおける任意の位置に割込処理を設けることが可能になり、さらに、割込発生要因毎のそれぞれの割込処理を用意しておくことも容易になるモードである。
次に、SA7においては、パチンコ遊技機1に設けられているクリアスイッチ97aが押圧操作され、検出信号がオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。SA7においてクリアスイッチ97aがオン状態であると判断されたときには、後述するSA10に移行する一方、クリアスイッチ97aがオン状態でないと判断されたときには、SA8において電源断時にバックアップRAM領域のデータ保護処理(たとえば、パリティデータの付加等)が行なわれたか否かを判別する処理が行なわれる。
本実施の形態においては、不測の電源断が生じた場合には、バックアップRAM領域のデータを保護するための処理が行なわれている。そのような保護処理が行なわれていた場合をバックアップありとする。すなわち、バックアップなしと判断したときには、遊技制御用マイクロコンピュータ99はSA10以降の初期処理を実行する。SA8においてバックアップありと判断したときには、SA9において主基板120の内部状態を電源断が生じる前の状態に戻すための遊技状態復旧処理が行なわれる。そして、バックアップRAM領域に保存されていたPC(プログラムカウンタ)の対比値がPCに再設定され、後述するSA13に移行される。SA10においては、遊技制御用マイクロコンピュータ99に搭載されているRAM111の記憶バッファをクリアする処理が行なわれる。また、所定の作業領域に初期値を設定する初期値設定処理も行なわれる。
SA11においては、サブ基板(演出制御基板90、払出制御基板98、音声枠ランプ基板92等)を初期化するための処理が行なわれる。SA12においては、2msec毎に定期的にタイマ割込がかかるように、遊技制御用マイクロコンピュータ99のCPU112に設けられているCTCのレジスタの設定が行なわれる。すなわち、初期値として2msecに相当する値が所定のレジスタ(時間計数レジスタ)に設定される。
SA13〜SA15においては、メインループ処理が実行される。まず、SA13においては、割込禁止状態に設定する処理が行なわれる。SA14においては、特定乱数更新処理が行なわれる。特定乱数更新処理では、特別図柄決定用のランダムカウンタR2、ラウンド数決定用のランダムカウンタR3、変動パターン決定用のランダムカウンタR4、および、リーチ判定用のランダムカウンタR5を更新する。SA15においては、割込許可状態に設定する処理が行なわれる。なお、割込禁止は、割込禁止命令を発行したり、割込禁止用のレジスタを禁止に設定したり、マスクレジスタをセットすることによって実現される。一方、割込許可は、割込許可命令を発行したり、割込禁止用のレジスタを許可に設定したり、マスクレジスタをリセットすることによって実現される。
本実施の形態におけるSA14の特定乱数更新処理は、割込禁止状態で実行される。したがって、特定乱数更新処理が実行されているときに、タイマ割込等のマスク可能割込がかかることはない。すなわち、特定乱数更新処理は、割込処理によって中断されることなく実行される。本実施の形態においては、CPU112の内蔵CTCが繰返しタイマ割込を発生するように設定される。さらに、繰返し周期は、2msecに設定される。そして、タイマ割込が発生すると図20に例示するようなタイマ割込処理が実行される。
図20は、タイマ割込処理のプログラムを説明するためのフローチャートである。本実施の形態におけるタイマ割込処理は、2msec毎に起動されることになる。
まず、ステップSB(以下、単にSBと記す)1においては、電源断処理が行なわれる。電源断処理では、電源確認信号の判定を行ない、電源断判定中以外ならばバックアップ監視タイマをクリアする処理が行なわれる。一方、電源断判定中ならばバックアップ監視タイマの更新および判定を行ない、電源断ならばチェックサムバッファの設定、RAM禁止状態の設定、CTCの設定、および、電源確認信号の監視等が行なわれる。
SB2においては、スイッチ処理が行なわれる。スイッチ処理では、ゲートスイッチ62、始動口スイッチ60、第1カウントスイッチ106、特定球検出器51、および、第2カウントスイッチ52の状態を入力し、それらの検出状態を判定する処理が行なわれる。
SB3においては、表示制御処理が行なわれる。表示制御処理では、特別図柄表示装置44aおよび普通図柄表示装置63の表示状態を制御するための駆動信号や、特別図柄始動記憶LED46および普通図柄始動記憶LED64の点灯状態を制御するための駆動信号を出力する処理が行なわれる。
SB4においては、異常入賞報知処理が行なわれる。異常入賞報知処理では、第1特別可変入賞球装置66が開放していないにもかかわらず、第1特別可変入賞球装置66内に設けられている第1カウントスイッチ106がオン状態となっているとき、および、第2特別可変入賞球装置48が開放していないにもかかわらず、第2特別可変入賞球装置48内に設けられている第2カウントスイッチ52がオン状態になっているときに、異常入賞していることを報知するための異常入賞報知コマンドをセットする処理が行なわれる。
SB5においては、前述したランダムカウンタR2〜R6のそれぞれを更新する乱数更新処理が行なわれる。
SB6においては、特別図柄プロセス処理が行なわれる。特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグの値に従って、該当する処理を選び出して実行する処理が行なわれる。特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中において更新される。
SB7においては、普通図柄プロセス処理が行なわれる。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示装置63の点灯を所定態様で制御するための普通図柄プロセスフラグの値に従って、該当する処理を選び出して実行する処理が行なわれる。普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中において更新される。
また、SB8においては、演出コマンド制御処理が行なわれる。演出コマンド制御処理では、演出表示装置44bにおいて遊技状態に応じた演出画像を表示させる制御等の演出制御のために用いられる演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ900に出力する処理が行なわれる。
SB9においては、情報出力処理が行なわれる。情報出力処理では、パチンコ遊技機1の営業管理上必要な遊技情報(たとえば、大当り遊技状態中である旨を報知する大当り情報、大当り状態終了後の時短変動中である旨を報知する時短変動情報、始動口スイッチ60をオン状態にした遊技球の数を報知する始動口情報、特別図柄表示装置44aの変動動作回数を報知する図柄確定回数1情報、第1特別可変入賞球装置66の開閉回数を報知する役物回数情報、普通図柄表示装置63の変動動作回数を報知する図柄確定回数2情報、および普通可変入賞球装置58の開閉回数を報知する役物回数2情報等)を遊技場に設置されるホール用管理コンピュータに出力するための処理が行なわれる。
SB10においては、賞球処理が行なわれる。賞球処理では、各入賞口への入賞を検出するためのスイッチの検出信号に基づいて、賞球数の設定等が行なわれる。たとえば、入賞検出に応じて払出制御基板98に払出制御コマンドが出力される。払出制御基板98に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータは、払出制御コマンドに応じて玉払出装置154を駆動する。
SB11においては、試験端子処理が行なわれる。試験端子処理では、特別図柄変動中の設定、特別図柄当り、第1特別可変入賞球装置66作動中の設定、第2特別可変入賞球装置48作動中の設定、普通可変入賞球装置58作動中の設定、普通図柄変動中の設定等の各信号を出力する処理が実行される。
SB12においては、出力処理が行なわれる。出力処理では、所定の条件が成立したときに対応するソレノイドを駆動させるための駆動信号を出力する出力処理が行なわれる。出力処理において出力された駆動信号に基づき、ソレノイドが駆動され、対応する装置が開状態または閉状態等に制御される。以下の説明におけるソレノイドを駆動、またはソレノイドの駆動を停止する処理は、SB12の出力処理により行なわれる。
SB13においては、記憶処理が行なわれる。記憶処理では、特別図柄始動記憶LED46および普通図柄始動記憶LED64の点灯状態を制御するための駆動信号をセットする処理が行なわれる。
SB14においては、特別図柄表示制御処理が行なわれる。特別図柄表示制御処理では、特別図柄表示装置44aの表示状態を制御するための駆動信号をセットする処理が行なわれる。SB15においては、普通図柄表示制御処理が行なわれる。普通図柄表示制御処理では、普通図柄表示装置63の表示状態を制御するための駆動信号をセットする処理が行なわれる。
SB16においては、状態表示灯表示処理が行なわれる。状態表示灯表示処理では、状態表示灯を制御するための状態表示灯表示処理が行なわれる。本実施の形態における状態表示灯表示処理においては、遊技状態が時短状態であるときに、状態表示灯タイマの更新、状態表示灯の点滅設定、および、状態表示灯の点滅速度等を設定する処理が行なわれる。SB17においては、割込許可状態に設定する処理が行なわれる。これにより、タイマ割込処理のすべてが実行されるまでは、割込許可状態とはされないので、他の割込または次回のタイマ割込が発生することはなく、タイマ割込処理中のすべての各処理が確実に実行完了することができる。
図21は、SB6における特別図柄プロセス処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では、特別図柄プロセスフラグの値に対応する処理が実行される。
まず、ステップSD(以下、単にSDと記す)1においては、遊技盤40に設けられている普通可変入賞球装置58に遊技球が入賞(始動入賞)したか否かを判別する処理が行なわれる。具体的には、図20のタイマ割込処理が2回行なわれる間、始動口スイッチ60からの入力信号がオン状態であったか否かを判別する処理が行なわれる。SD1において、始動入賞があったと判断したとき(タイマ割込処理が2回行なわれる間、始動口スイッチ60からの入力信号がオン状態であったとき)には、SD2により始動口スイッチ通過処理を行なう。
SD2の始動口スイッチ通過処理では、始動口スイッチ60がオンしたとき(具体的には、始動口スイッチ60に対応して設けられているスイッチタイマの値が所定値以上になったと判定されたとき)に、RAM111の保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(保留記憶数)が上限値に達しているかどうか確認し、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数が最大値に達していなければ、前述した乱数読出フラグがセットされているか否かの判定を行ない、セットされていれば、保留記憶数を示す保留記憶カウンタのカウント値を1増やす。そして、乱数発生回路60aからR1の数値データ、ラウンド数決定用のランダムカウンタR3からR3の数値データをそれぞれ抽出し、それらを保留記憶バッファの抽出順番に対応する(保留記憶カウンタの値に対応する)保存領域に格納する処理が実行される。ここで乱数発生回路60aからのR1の数値データの抽出は、乱数発生回路60aに出力制御信号を入力し、乱数発生回路60aで更新された乱数値として記憶されているR1の数値データを読出すことにより行なわれる。このように始動口スイッチ60がオンし、かつ、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(保留記憶数)が上限値に達していないときに、数値データを抽出する条件が成立し、変動表示を実行するための実行条件、すなわち、変動表示の始動条件が成立することとなる。
SD1において始動口スイッチ60がオンとなっていないと判断したときと、SD2において始動口スイッチ通過処理を行なった後とにおいては、SD3により図22を用いて後述する第1大入賞口入賞球計数処理を行ない、SD4により第2大入賞口入賞球計数処理を行なった後、特別図柄プロセスフラグの値に応じて、SD5〜SD14のうちのいずれかの処理が実行される。
SD3の第1大入賞口入賞球計数処理においては、第1カウントスイッチ106の検出信号に基づいて、第1特別可変入賞球装置66へ進入した入賞球を計数するための処理が行なわれる。SD4の第2大入賞口入賞球計数処理においては、第2カウントスイッチ52の検出信号に基づいて、第2特別可変入賞球装置48へ進入した入賞球を計数するための処理が行なわれる。
SD5においては、図23を用いて後述する特別図柄通常処理が行なわれる。特別図柄通常処理においては、R1から抽出したカウント値に基づき、前述のような遊技状態の判定が行なわれるとともに、遊技状態の判定結果に応じた特別図柄表示装置44aの停止図柄(特定大当り図柄、15R確変大当り図柄、15R通常大当り図柄、または、はずれ図柄)を決定する処理が行なわれる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を、SD6の特別図柄変動設定処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。
SD6においては、特別図柄変動設定処理が行なわれる。特別図柄変動設定処理においては、遊技状態の判定結果に基づいて、はずれ表示結果となるときには、リーチ判定用のランダムカウンタR5を用いて、前述のようなリーチ判定を行なう。そして、遊技状態の判定結果およびリーチ判定結果等の所定の判定結果に基づいて、変動パターンテーブルを選択するとともに、変動パターン決定用のランダムカウンタR4の値を抽出し、R4の値に応じて変動パターンテーブルに設定された複数種類の変動パターンの中から、実行する変動パターンを選択決定することにより、特別図柄表示装置44aおよび演出表示装置44bでの変動表示の変動パターンを選択決定する。
また、選択決定された変動パターンに基づいて、特別図柄表示装置44aでの変動表示について、変動表示時間(変動開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を特別図柄プロセスタイマにセットした後、特別図柄プロセスタイマをスタートさせる。また、特別図柄の変動表示を開始させるための駆動信号がセットされる。ここでセットされた駆動信号は、図20のSB14において出力される。また、飾り図柄の変動表示時間の長さの情報を含む変動パターンを指令する演出制御コマンドである変動パターンコマンドがセットされる。ここでセットされた変動パターンコマンドは、図20のSB8において演出制御用マイクロコンピュータ900に対して出力される。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ900によって演出表示装置44bにおいて、飾り図柄を変動表示させる表示制御が行なわれる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を、SD7の特別図柄変動処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。
SD7においては、特別図柄変動処理が行なわれる。特別図柄変動処理においては、変動設定処理で選択決定された変動パターンでの変動表示時間が経過(SD6でセットされた特別図柄プロセスタイマがタイムアウト)すると、特別図柄プロセスフラグの値を、SD8の特別図柄停止処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。
SD8においては、図25を用いて後述する特別図柄停止処理が行なわれる。特別図柄停止処理においては、特別図柄表示装置44aおよび演出表示装置44bのそれぞれにおいて変動表示される図柄が停止されるように制御する。具体的には、特別図柄を停止する駆動信号がセットされる。ここでセットされた駆動信号は、図20のSB14において出力される。そして、飾り図柄を停止させるための演出制御コマンドである図柄停止コマンドがセットされる。ここでセットされた図柄停止コマンドは、図20のSB8において演出制御用マイクロコンピュータ900に対して出力される。そして、遊技状態の判定により特定大当りとする決定がされたことを示すフラグである特定大当りフラグがセットされているときには、特別図柄プロセスフラグの値をSD9の第1大入賞口開放前処理に対応する値に更新する。また、遊技状態の判定により15R確変大当りとする決定がされたことを示すフラグである15R確変大当りフラグ、または、15R通常大当りとする決定がされたことを示すフラグである15R通常大当りフラグがセットされているときには、特別図柄プロセスフラグの値をSD11の第2大入賞口開放前処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。一方、いずれの大当りフラグもセットされていないときには、特別図柄プロセスフラグの値を、SD5の特別図柄通常処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。
SD9においては、図26を用いて後述する第1大入賞口開放前処理が行なわれる。第1大入賞口開放前処理においては、特定大当り遊技状態におけるラウンド数を計数するカウンタであるラウンド数カウンタの更新、第1特別可変入賞球装置66の開閉片81を駆動するための各種設定、および、ラウンドが開始することを指定する演出制御コマンド(ラウンド開始コマンド)の送信を行なう。そして、特別図柄プロセスフラグの値をSD10の第1大入賞口開放中処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。
SD10においては、第1大入賞口開放中処理が行なわれる。第1大入賞口開放中処理においては、第1大入賞口開放前処理での設定に基づいてソレノイド105を駆動することにより開閉片81を間欠的に開閉動作させることにより、第1特別可変入賞球装置66の第1大入賞口82が間欠的に開放状態にされる。その後、前述のような入賞個数および開閉片81の開閉回数によりラウンドの終了条件の成立を確認し、その終了条件が成立すると、ラウンドにおける開閉片81の開閉動作が終了させられる。そして、ラウンドの終了条件が成立すると、最終ラウンド以外のときは特別図柄プロセスフラグの値をSD9の第1大入賞口開放前処理に対応する値に更新する処理が行なわれ、最終ラウンドのときは特別図柄プロセスフラグの値をSD5の特別図柄通常処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。また、第1大入賞口開放中処理においては、ラウンドの終了時においてラウンドが終了したことを指定する演出制御コマンドであるラウンド終了コマンドを送信するための処理が行なわれる。ラウンド終了コマンドは、終了したラウンドを特定することが可能なコマンドである。
SD11においては、第2大入賞口開放前処理が行なわれる。第2大入賞口開放前処理においては、第2特別可変入賞球装置48の第2大入賞口を開放状態にする制御を開始する処理が行なわれる。具体的には、カウントやフラグを初期化するとともに、ソレノイド65を駆動して第2特別可変入賞球装置48の開閉板49を開状態とすることで、第2特別可変入賞球装置48の第2大入賞口を開放する処理が行なわれる。また、SD12の第2大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、特別図柄プロセスフラグの値をSD12の第2大入賞口開放中処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。第2大入賞口開放前処理においては、15R大当り発生時用の演出画像を表示させることを指定する演出制御コマンドとして15R大当り演出コマンドを送信するための処理が行なわれる。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ900によって演出表示装置44bにおいて、15R大当り発生時用の演出画像を表示させる制御が行なわれる。また、SD11においては、前述のボーナス連続回数を計数するためのボーナス回数カウンタ(SR8参照)および累積入賞数を計数するための累積入賞数カウンタ(SS2参照)の値がそれぞれリセットされる。
SD12において、第2大入賞口開放中処理が行なわれる。第2大入賞口開放中処理においては、大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ900に送信する制御や第2特別可変入賞球装置48の閉成条件の成立を確認する処理等を行なう。閉成条件が成立しているときには、特別図柄プロセスフラグの値をSD13の第2大入賞口開放後処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。また、第2大入賞口開放中処理においては、大当り中演出画像を表示させることを指定する演出制御コマンドを送信するための処理が行なわれる。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ900によって演出表示装置44bにおいて、大当り中演出画像を表示させる制御が行なわれる。
SD13においては、第2大入賞口開放後処理が行なわれる。第2大入賞口開放後処理においては、第2特別可変入賞球装置48内に設けられた特定球検出器51の通過の有無を監視して、15R大当り遊技状態の継続条件の成立を確認する処理を行なう。15R大当り遊技状態の継続条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、15R大当り遊技状態中のラウンド継続表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ900に送信する制御を行ない、特別図柄プロセスフラグの値をSD11の第2大入賞口開放前処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。また、所定の有効時間内に15R大当り遊技状態の継続条件が成立しなかった場合、または、全てのラウンドを終えた場合には、特別図柄プロセスフラグの値をSD14の15R大当り終了処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。
SD14においては、15R大当り終了処理が行なわれる。15R大当り終了処理においては、15R確変大当りによる15R大当り遊技状態の終了時に、確変状態であることを示すフラグである確変フラグをオン状態にセットし、オン状態にセットされた確変フラグが、15R通常大当りによる15R大当り遊技状態の終了時にSD14においてオフ状態にリセットされる。また、15R大当り終了処理においては、15R大当り終了時用の演出画像を表示させることを指定する演出制御コマンドを送信するための処理が行なわれる。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ900によって演出表示装置44bにおいて、15R大当り終了時用の演出画像を表示させる制御が行なわれる。また、15R大当り終了処理においては、15R大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する15R大当り終了時用の演出画像が表示される表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ900に行なわせるための制御が行なわれる。また、15R大当り終了処理においては、15R大当り終了時用の演出画像を表示させることを指定する演出制御コマンドを送信するための処理が行なわれる。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ900によって演出表示装置44bにおいて、15R大当り終了時用の演出画像を表示させる制御が行なわれる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を、SD5の特別図柄通常処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。
図22は、SD3の第1入賞口入賞球計数処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。ステップSE(以下、単にSEと記す)1により、第1カウントスイッチ106がオン状態(タイマ割込処理が2回行なわれる間、第1カウントスイッチ106からの入力信号がオン状態であったとき)となったか否かを判別する処理が行なわれる。SE1において、第1カウントスイッチ106がオン状態となったと判断したときには、SE2により、第1入賞球カウンタを「1」加算更新する処理がなされる。第1入賞球カウンタは、特定大当り遊技状態において第1特別可変入賞球装置66へ進入した入賞球を計数するためのカウンタである。そして、SE3により、第1特別可変入賞球装置66へ進入した入賞球が検出されたことを指定する演出制御コマンドとしての第1入賞球検出コマンドがセットされ、リターンする。ここでセットされた第1入賞球検出コマンドは、図20のSB8において演出制御用マイクロコンピュータ900に対して出力される。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ900は、特定大当り遊技状態において第1特別可変入賞球装置66へ進入した入賞球があったことを把握することができる。
図23は、SD5の特別図柄通常処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。
まず、ステップSF(以下、単にSFと記す)1においては、保留記憶カウンタの値である保留記憶数が「0」であるか否かを判別する処理が行なわれる。保留記憶バッファの保留記憶数が「0」でなければ、SF2において、保留記憶バッファに最も先に記憶されている保留記憶カウンタの値「1」に対応するランダムカウンタR1,R3の乱数値を読出す処理が行なわれる。
次に、SF3では、SF2で読出した乱数値を記憶エリアから消去する処理が行なわれる。次に、SF4に移行し、保留記憶カウンタの値を1減算し、かつ、保留記憶バッファに記憶されている乱数値を1つ小さい保留記憶カウンタに対応する領域(エリア)にシフトする処理が行なわれる。
次に、SF5においては、SF2において読出したカウント値に基づき、遊技状態判定処理を実行する。この遊技状態判定処理では、特定大当り、15R確変大当り、15R通常大当り、はずれのうちいずれの遊技状態とするかを判定する処理、および、特別図柄の停止図柄を決定する処理等の各種処理が行なわれる。そして、SF6においては、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値に更新する。
図24は、SF5の遊技状態判定処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。まず、ステップSG(以下、単にSGと記す)1により、確変フラグがオン状態にセットされているか否かを判断する処理が行なわれる。確変フラグは、高確率状態である確変状態においてオン状態にセットされるフラグであり、特定大当り遊技状態の終了時にSD10においてセットされ、また、15R確変大当りによる15R大当り遊技状態の終了時にSD14においてセットされる。そして、オン状態にセットされた確変フラグは、15R通常大当りによる15R大当り遊技状態の終了時にSD14においてオフ状態にリセットされる。
SG1により確変フラグがオン状態であると判断されたときは、遊技状態の判定に用いる判定値として、SG2により図3の(b)に示すような高確率状態時に用いる遊技状態の判定値を選択する。一方、SG1により確変フラグがオフ状態であると判断されたときは、遊技状態の判定に用いる判定値として、SG3により図3の(b)に示すような低確率状態時に用いる遊技状態の判定値を選択する。
そして、SG4により、確変状態であるか否かに応じてSG2またはSG3により選択された遊技状態の判定値を用いて、図23のSF2において読出したランダムカウンタR1の値が、特定大当り判定値と一致するか否かを判断する処理が行なわれる。SG4により一致すると判断されたときには、SG5により、図23のSF2において読出したランダムカウンタR3の値に基づいて、前述のようにラウンド数をランダムに決定する処理が行なわれる。
そして、SG6により、SG5で決定されたラウンド数に基づいて、2R特定大当りフラグ、8R特定大当りフラグ、10R特定大当りフラグ、12R特定大当りフラグ、16R特定大当りフラグのいずれかをオン状態にセットする処理が行なわれる。具体的に、2ラウンドが決定されたときには、2ラウンドの特定大当りとすることを示す2R特定大当りフラグをオン状態にする。8ラウンドが決定されたときには、8ラウンドの特定大当りとすることを示す8R特定大当りフラグをオン状態にする。10ラウンドが決定されたときには、10ラウンドの特定大当りとすることを示す10R特定大当りフラグをオン状態にする。12ラウンドが決定されたときには、12ラウンドの特定大当りとすることを示す12R特定大当りフラグをオン状態にする。16ラウンドが決定されたときには、16ラウンドの特定大当りとすることを示す16R特定大当りフラグをオン状態にする。
そして、SG7により、停止図柄決定用のランダムカウンタR2のカウント値を抽出し、SG8により、そのカウント値に基づいて、前述のように、複数種類の特定大当り図柄のうちいずれかが、停止表示する特別図柄としてランダムに決定され、決定された特別図柄を示すデータが記憶される。次に、SG9において、演出制御コマンドとして、2R特定大当り図柄指定コマンド、8R特定大当り図柄指定コマンド、10R特定大当り図柄指定コマンド、12R特定大当り図柄指定コマンド、および、16R特定大当り図柄指定コマンドのうち、SG6によりオン状態にされている特定大当りフラグが示すラウンド数に対応したラウンドを指定する特定大当り図柄指定コマンドをセットする処理が行なわれ、後述するSG23に進む。
また、前述のSG4により特定大当り判定値と一致しないと判断されたときには、SG10により、SG2またはSG3により選択された遊技状態の判定値を用いて、図23のSF2において読出したランダムカウンタR1の値が、15R確変大当り判定値と一致するか否かを判断する処理が行なわれる。SG10により一致すると判断されたときには、SG11により、15R確変大当りフラグをオン状態にセットする処理が行なわれる。
そして、SG12により、停止図柄決定用のランダムカウンタR2のカウント値を抽出し、SG13により、そのカウント値に基づいて、前述のように、複数種類の15R確変大当り図柄のうちいずれかが、停止表示する特別図柄としてランダムに決定され、決定された特別図柄を示すデータが記憶される。次に、SG14において、演出制御コマンドとして、15R確変大当り図柄指定コマンドをセットする処理が行なわれ、後述するSG23に進む。
また、前述のSG10により15R確変大当り判定値と一致しないと判断されたときには、SG15により、SG2またはSG3により選択された遊技状態の判定値を用いて、図23のSF2において読出したランダムカウンタR1の値が、15R通常大当り判定値と一致するか否かを判断する処理が行なわれる。SG15により一致すると判断されたときには、SG16により、15R通常大当りフラグをオン状態にセットする処理が行なわれる。
そして、SG17により、停止図柄決定用のランダムカウンタR2のカウント値を抽出し、SG18により、そのカウント値に基づいて、前述のように、複数種類の15R通常大当り図柄のうちいずれかが、停止表示する特別図柄としてランダムに決定され、決定された特別図柄を示すデータが記憶される。次に、SG19において、演出制御コマンドとして、15R通常大当り図柄指定コマンドをセットする処理が行なわれ、後述するSG23に進む。
また、前述のSG15により15R通常大当り判定値と一致しないと判断されたときには、図23のSF2において読出したランダムカウンタR1の値が、はずれ判定値と一致するときであり、SG20により、停止図柄決定用のランダムカウンタR2のカウント値を抽出し、SG21により、そのカウント値に基づいて、前述のように、複数種類のはずれ図柄のうちいずれかが、停止表示する特別図柄としてランダムに決定され、決定された特別図柄を示すデータが記憶される。次に、SG22において、演出制御コマンドとして、はずれ図柄指定コマンドをセットする処理が行なわれ、後述するSG23に進む。
遊技状態判定処理では、SG9,SG14,SG19,SG22において、図柄指定コマンドがセットされるが、これらの図柄指定コマンドは、図20のSB8において演出制御用マイクロコンピュータ900に対して出力される。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ900では、特別図柄の変動表示結果、大当りの種類、および、大当りのラウンド数を把握することができる。
SG23では、SG8,SG13,SG18,SG21において決定された図柄を特別図柄表示装置44aでの変動表示において停止させる予定の予定停止図柄としてセットする処理を行ない、遊技状態判定処理を終了する。
図25は、SD7の特別図柄停止処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。まず、ステップSH(以下、単にSHと記す)1においては、図24のSG9においてセットされるいずれかの特定大当りフラグがオン状態であるか否かを判断する処理が行なわれる。SH1においていずれかの特定大当りフラグがオン状態であると判断されたときには、SH2において特別図柄プロセスフラグの値をSD9の第1大入賞口開放前処理に対応する値に更新する処理が行なわれ、特別図柄停止処理を終了する。これにより、特定大当り遊技状態に移行させることができる。
一方、SH1においていずれの特定大当りフラグもオン状態ではないと判断されたときには、SH3において、図24のSG11においてセットされる15R確変大当りフラグと、図24のSG16においてオン状態にセットされる15R通常大当りフラグとのどちらかが、オン状態にあるか否かを判断する処理が行なわれる。SH3においてどちらかのフラグがオン状態にあると判断されたときには、SH4において、特別図柄プロセスフラグの値をSD11の第2大入賞口開放前処理に対応する値に更新する処理が行なわれ、特別図柄停止処理を終了する。これにより、15R大当り遊技状態に移行させることができる。
また、SH3においてどちらのフラグもオン状態でないと判断されたときには、SH5において、特別図柄プロセスフラグの値をSD5の特別図柄通常処理に対応する値に更新する処理が行なわれ、特別図柄停止処理を終了する。これにより、始動入賞に応じて変動表示が可能な状態に移行させることができる。
図26は、SD9の第1大入賞口開放前処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。
まず、ステップSJ(以下、単にSJと記す)1において、前述のラウンド数カウンタの値を1だけ加算更新する処理が行なわれる。これにより、特定大当り遊技状態の各ラウンドの開始時点でラウンド数カウンタが更新されるので、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、ラウンド数カウンタの値を参照することにより、特定大当り遊技状態において現在のラウンドが何回目のラウンドであるかを把握することができる。
次に、SJ2により、図4に示すような間欠的な開放動作を行なう開閉片81(開閉片用ソレノイド105)の駆動パターン(開時間および閉時間のパターン)がセットされる。これにより、セットされた駆動パターンで開閉片用ソレノイド105の駆動が開始され、開閉片81が開閉動作を行なうこととなる。そして、SJ3により、所定の処理タイマに、18回開閉する1ラウンド分の開閉片81の駆動時間に対応するデータがセットされる。このようにセットされた処理タイマは、SD10の第1大入賞口開放中処理が実行されるごとにカウントダウンされていく。そして、処理タイマがカウントアップした時点で、開閉片81の18回目の開閉が終了することとなる。次に、SJ3により、ラウンドが開始されたことを示すコマンドであって、ラウンド数カウンタが示すラウンド数を特定可能なラウンド開始コマンドがセットされる。ここでセットされたラウンド開始コマンドは、図20のSB8において演出制御用マイクロコンピュータ900に対して出力される。このようにラウンド数を特定可能なラウンド開始コマンドが送信されることにより、演出制御用マイクロコンピュータ900では、特定大当り状態において、何回目のラウンドが開始されたかを把握することができる。そして、SJ5により、特別図柄プロセスフラグの値を、SD10の第1大入賞口開放中処理に対応する値に更新する処理が行なわれ、リターンする。
図27は、SD10の第1大入賞口開放中処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。
まず、ステップSK(以下、単にSKと記す)1においては、SJ3により第1大入賞口開放中処理が実行されるごとに、セットされた処理タイマの値を「1」減算する処理が行なわれる。これにより、第1大入賞口開放中処理が実行されるごとに処理タイマがカウントダウンされていく。そして、SK2により処理タイマの値が「0」となっているか否かが判断されることにより開閉片81の開閉回数(18回の開閉)により1ラウンドの終了条件が成立しているか否かが確認される。
SK2により処理タイマの値が「0」となっていると判断されたときは、ラウンドの終了条件が成立したと判断してSK4に進む。一方、SK2により処理タイマの値が「0」となっていないと判断されたときは、SK3において、SE2により更新される第1入賞球カウンタの値が「10」以上になっているか否かが判断されることにより入賞個数(10個の入賞)に基づいて1ラウンドの終了条件が成立しているか否かが確認される。SK3により「10」以上になっていないと判断されたときは、まだ1ラウンドの終了条件が成立していないと判断して、リターンする。一方、SK3により「10」以上になっていると判断されたときは、1ラウンドの終了条件が成立していると判断して、SK4に進む。
SK4では、ラウンド数カウンタが示すラウンド数を特定可能なラウンド終了コマンドがセットされる。ここでセットされたラウンド終了コマンドは、図20のSB8において演出制御用マイクロコンピュータ900に対して出力される。このようにラウンド数を特定可能なラウンド終了コマンドが送信されることにより、演出制御用マイクロコンピュータ900では、特定大当り状態において、何回目のラウンドが終了したかを把握することができる。そして、SK5により、第1入賞球カウンタの値が初期化(「0」に初期化)される。
次に、SK6により、ラウンド数カウンタが示すラウンド数に基づいて、終了したラウンドが最終ラウンド(SG6にセットされる確変大当りフラグにより特定されるラウンド数)であるかが判断される。SK6により最終ラウンドではないと判断されたときは、SK11により、特別図柄プロセスフラグの値を、SD9の第1大入賞口開放前処理に対応する値に更新する処理が行なわれ、リターンする。これにより、特定大当り遊技状態において、ラウンドの終了条件が成立したラウンドが終了し、次のラウンドに進む。一方、SK6により最終ラウンドであると判断されたときは、SK7により、ラウンド数カウンタの値が初期化(「0」に初期化)される。SK8により、確変フラグがオン状態にセットされているか否かが判断される。SK8により確変フラグがオン状態ではないと判断されたときは、SK9により、確変フラグをオン状態にセットし、SK10に進む。これにより、特定大当り遊技状態の終了時においては、必ず、確変フラグがオン状態となることにより、高確率状態に制御される。一方、SK8により確変フラグがオン状態であると判断されたときは、すでに高確率状態に制御されているときであるので、高確率状態を継続するため、そのままSK10に進む。SK10では、特別図柄プロセスフラグの値を、SD5の特別図柄通常処理に対応する値に更新する処理が行なわれ、リターンする。これにより特定大当り遊技状態が終了する。
特定大当り遊技状態では、以上に説明した第1大入賞口開放前処理と第1大入賞口開放中処理とが、特定大当り遊技状態のラウンド数としてランダムに決定されたラウンドが終了するまで繰返し実行されることにより、ラウンドが、2ラウンド、8ラウンド、10ラウンド、12ラウンド、または、16ラウンドまで継続する。
図28は、(a)が演出制御メイン処理のプログラムを説明するためのフローチャートであり、(b)がタイマ割込処理のプログラムを説明するためのフローチャートである。まず、ステップSN(以下、単にSNと記す)1においては、初期化処理が行なわれる。この初期化処理は、SA11における初期化処理が実行されたときに、演出制御基板90に搭載されているRAMに記憶されている記憶内容すべてが消去され、新たに各パラメータの初期値(たとえば、「0」)が設定される。次に、SN2においては、演出制御に用いる各種ランダムカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理が行なわれる。
次に、SN3においては、タイマ割込フラグがセットされているか否かが判別される。タイマ割込フラグがセットされていないと判断されたときにはSN2に戻り、タイマ割込フラグがセットされていると判断されたときにはSN4においてタイマ割込フラグをクリアしてから、SN5においてコマンド解析処理が行なわれる。
SN5のコマンド解析処理においては、遊技制御用マイクロコンピュータ99から送信されてきた各種コマンドを受信して、受信したコマンドが如何なるコマンドであるかを解析する処理が行なわれる。
次に、SN6においては、演出制御コマンドに応じてセットされる前述の各種フラグを含む内部フラグに基づいて、以下に示すように演出内容を決定し、決定した演出内容を演出表示装置44bに表示するための表示制御プロセス処理が行なわれる。以下に示す各種演出を選択決定するためのデータ、および、これら各種演出を実行するためのデータは、演出制御基板90に搭載されているROM901等に記憶されている。
SN7においては、音、ランプ制御コマンド処理が行なわれる。この音、ランプ制御コマンド処理は、遊技制御用マイクロコンピュータ99から演出制御用マイクロコンピュータ900に入力される各種コマンドに基づき、スピーカ12a,12bから発生させる遊技音や、各種装飾LED・ランプ32、各種遊技効果LED・ランプ等の点灯パターンなどについてのコマンドの設定がなされ、それぞれ対応した音、ランプ駆動信号が制御対象機器に出力される。これにより演出表示装置44bにおける表示状態と同期のとれた演出を行なうことができる。
また、図28(b)においては、タイマ割込処理が行なわれる。SN8においては、タイマ割込フラグがセットされる。このタイマ割込フラグは、本実施形態においては33msec毎に行なわれる。そして、SN9においては、割込許可がなされてタイマ割込処理を終了する。
次に、SN5によるコマンド解析処理を説明する。図29は、SN5におけるコマンド解析処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。
コマンド解析処理においては、SP1により、コマンド受信バッファに受信コマンドがあるか否かが判断される。ここで、演出制御用マイクロコンピュータ900がコマンドを受信したときには、コマンド受信バッファに受信したコマンドが格納される。SP1により受信コマンドがないと判断されたときには、リターンする。一方、受信コマンドがあると判断されたときには、SP2により、受信コマンドが読出される。ここで読出されたコマンドのデータは、コマンド受信バッファにおいて消去される。そして、SP3により、読出した受信コマンドが前述の図柄指定コマンドであるか否かが判断される。図柄指定コマンドであると判断されたときには、受信した図柄指定コマンドに対応して、コマンドの内容を特定可能なフラグとしての図柄指定フラグをオン状態にセットする処理が行なわれ、SP1に戻る。
SP3では、具体的に、次のようにフラグをセットする。はずれ図柄指定コマンドを受信したときには、そのコマンドを受信したことを示すはずれ図柄指定フラグをセットする。2R特定大当り図柄指定コマンドを受信したときには、そのコマンドを受信したことを示す2R特定大当り図柄指定フラグをセットする。8R特定大当り図柄指定コマンドを受信したときには、そのコマンドを受信したことを示す8R特定大当り図柄指定フラグをセットする。10R特定大当り図柄指定コマンドを受信したときには、そのコマンドを受信したことを示す10R特定大当り図柄指定フラグをセットする。12R特定大当り図柄指定コマンドを受信したときには、そのコマンドを受信したことを示す12R特定大当り図柄指定フラグをセットする。16R特定大当り図柄指定コマンドを受信したときには、そのコマンドを受信したことを示す16R特定大当り図柄指定フラグをセットする。15R確変大当り図柄指定コマンドを受信したときには、そのコマンドを受信したことを示す15R確変大当り図柄指定フラグをセットする。15R通常大当り図柄指定コマンドを受信したときには、そのコマンドを受信したことを示す15R通常大当り図柄指定フラグをセットする。
また、SP3で図柄指定コマンドではないと判断されたときは、SP5により、読出した受信コマンドが変動パターンコマンドであるか否かを判断する。SP5で変動パターンコマンドであると判断されたときには、SP6により、受信した変動パターンコマンドに対応して、コマンドの内容を特定可能なフラグとしての変動パターン指定フラグをオン状態にセットする処理が行なわれ、SP1に戻る。つまり、SP6では、選択可能な変動パターンのそれぞれに対応して変動パターン指定フラグが用意されており、変動パターンコマンドにより指定された変動パターンを特定する変動パターン指定フラグがオン状態にされる。一方、SP5で変動パターンコマンドではないと判断されたときには、SP7により、読出した受信コマンドが大当り開始コマンドであるか否かを判断する。
SP7で大当り開始コマンドであると判断されたときには、SP8により、受信した大当り開始コマンドに対応して、コマンドの内容を特定可能なフラグとしての大当り開始指定フラグをオン状態にセットする処理が行なわれ、SP1に戻る。一方、SP7で大当り開始コマンドではないと判断されたときには、SP9により、読出した受信コマンドがラウンド開始コマンドであるか否かを判断する。
SP9でラウンド開始コマンドであると判断されたときには、SP10により、受信したラウンド開始コマンドに対応して、コマンドの内容を特定可能なフラグとしてのラウンド開始指定フラグをオン状態にセットする処理が行なわれ、SP1に戻る。つまり、SP10では、指定され得るラウンドのそれぞれに対応してラウンド開始指定フラグが用意されており、ラウンド開始コマンドにより指定されたラウンドを特定するラウンド開始フラグがオン状態にされる。一方、SP9でラウンド開始コマンドではないと判断されたときには、SP11により、読出した受信コマンドが第1入賞球検出コマンドであるか否かを判断する。
SP11で第1入賞球検出コマンドであると判断されたときには、SP12により、受信した第1入賞球検出コマンドに対応して、コマンドの内容を特定可能なフラグとしての第1入賞球検出コマンドをオン状態にセットする処理が行なわれ、SP1に戻る。一方、SP11で第1入賞球検出コマンドではないと判断されたときには、SP13により、読出した受信コマンドがラウンド終了コマンドであるか否かを判断する。
SP13でラウンド終了コマンドであると判断されたときには、SP14により、受信したラウンド終了コマンドに対応して、コマンドの内容を特定可能なフラグとしてのラウンド終了指定フラグをオン状態にセットする処理が行なわれ、SP1に戻る。つまり、SP14では、指定され得るラウンドのそれぞれに対応してラウンド終了指定フラグが用意されており、ラウンド終了コマンドにより指定されたラウンドを特定するラウンド終了フラグがオン状態にされる。一方、SP13でラウンド終了コマンドではないと判断されたときには、SP15により、その受信コマンドがいかなるコマンドか判断し、受信したコマンドの内容を特定可能なフラグである演出指定フラグをオン状態にセットする処理が行なわれ、SP1に戻る。すなわち、SP15は、前述したコマンド以外の各種コマンドの受信に対応した処理をまとめて示したものである。
次に、図28のSN6の表示制御プロセス処理について説明する。図30は、表示制御プロセス処理を示すフローチャートである。表示制御プロセス処理では、表示制御プロセスフラグの値に応じてSQ1〜SQ9のうちいずれかの処理が実行される。表示制御プロセス処理では、SQ1〜SQ9の各処理において、以下のような処理が実行される。
SQ1においては、コマンド受信待ち処理が行なわれる。コマンド受信待ち処理においては、変動パターン指定フラグに基づいて、前述した変動パターンコマンドのうちいずれかの変動パターンコマンドを受信したか否かを確認し、変動パターンコマンドが受信されたことが確認されたときには、表示制御プロセスフラグの値をSQ2の飾り図柄設定処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。
SQ2においては、飾り図柄設定処理が行なわれる。飾り図柄設定処理においては、受信した図柄指定コマンドに応じて、飾り図柄の変動表示についての表示結果が決定される。より具体的には、セットされている図柄指定フラグに基づき、はずれ図柄の組合せ、特定大当り図柄の組合せ(チャンス目)、15R確変大当り図柄の組合せ、または、15R通常大当り図柄の組合せ等の変動表示における飾り図柄の表示結果が決定される。これら表示結果は、前述したように、飾り図柄停止図柄決定用のランダムカウンタRS1〜RS3を用いて、ランダムに決定される。その場合において、はずれ図柄の組合せが決定されるときに、変動パターンコマンドによりリーチとなるときの変動パターンが指定されたときには、前述のように、リーチとなるはずれ図柄の組合せを決定し、変動パターンコマンドによりリーチとならないときの変動パターンが指定されたときには、リーチとならないはずれ図柄の組合せが決定される。
そして、SQ2においては、受信した変動パターンコマンドに応じて、飾り図柄の変動パターンとして複数予め定められている飾り図柄の変動パターンから、実際に変動表示装置9での変動表示に使用する変動パターンが決定される。また、決定した変動パターンに応じて変動時間を設定し、変動表示装置9における飾り図柄(左,中,右図柄)の変動を開始させる。その後、表示制御プロセスフラグの値をSQ3の飾り図柄変動処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。
SQ3においては、飾り図柄変動処理が行なわれる。飾り図柄変動処理では、飾り図柄の変動パターンを構成する各変動状態(変動速度等)の切替えタイミングを制御するとともに、設定された変動時間の終了を監視する。これにより、SQ2により決定された変動パターンでの飾り図柄の変動表示が行なわれる。そして、設定された変動時間が終了したときに、飾り図柄の左,中,右図柄を仮停止させ、表示結果が確定せずに図柄が揺れている揺れ変動状態とする制御を行なう。その後、表示制御プロセスフラグの値をSQ4の飾り図柄停止処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。
SQ4においては、飾り図柄停止処理が行なわれる。飾り図柄停止処理では、変動パターンコマンドにより指定された変動時間が経過して飾り図柄の全図柄停止を指定する図柄停止コマンドを受信していたときに、飾り図柄の変動表示を停止(前述の揺れ変動状態を停止)させ、変動表示結果としての停止図柄を導出表示する制御が行なわれる。その後、飾り図柄の表示結果が特定大当り表示結果となり特定大当り遊技状態に制御されるときには、表示制御プロセスフラグの値をSQ5の第1大当り開放前処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。また、飾り図柄の表示結果が15R確変大当り表示結果または15R通常大当り表示結果となり15R大当り遊技状態に制御されるときには、表示制御プロセスフラグの値をSQ7の第2大当り表示処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。また、飾り図柄の表示結果がはずれ表示結果となり大当り遊技状態に制御されないときには、表示制御プロセスフラグの値をSQ1のコマンド受信待ち処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。
SQ5においては、第1大当り開放前処理が行なわれる。第1大当り開放前処理では、特定大当り遊技状態の開始前のボーナス開始演出表示、および、ラウンド間におけるボーナス継続演出表示等のラウンド開始前に実行することが必要な処理を行なう。そして、ラウンドの開始時には、表示制御プロセスフラグの値をSQ6の第1大当り開放中処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。
SQ6においては、第1大当り開放中処理が行なわれる。第1大当り開放中処理では、ラウンド中における入賞個数表示およびボーナス継続演出表示等のラウンド中に実行することが必要な処理を行なう。そして、最終ラウンドよりも前のラウンドの終了時には、表示制御プロセスフラグの値をSQ5の第1大当り開放前処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。このように、特定大当り遊技状態においては、最終ラウンドに至るまでは第1大当り開放前処理と第1大当り開放中処理とが繰返し行なわれる。そして、最終ラウンドの終了時には、表示制御プロセスフラグの値をSQ1のコマンド受信待ち処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。これにより、特定大当り遊技状態におけるボーナス演出が終了する。
SQ7においては、第2大当り表示処理が行なわれる。第2大当り表示処理においては、15R大当り遊技状態の開始時における処理の大当り開始表示を行なう。その後、表示制御プロセスフラグの値をSQ8の第2大当り遊技中処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。
SQ8においては、第2大当り遊技中処理が行なわれる。第2大当り遊技中処理では、15R大当り遊技状態中における演出を行なう表示である15R大当り遊技中演出表示が行なわれる。たとえば、15R大当り遊技中演出表示としては、各ラウンド中の各種演出、および、各ラウンド間のインターバル期間中の各種演出等の15R大当り遊技状態中における装飾された演出をするための表示が行なわれる。そして、15R大当り遊技中演出表示が終了すると、表示制御プロセスフラグの値をSQ9の第2大当り遊技終了処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。
SQ9においては、第2大当り遊技終了処理が行なわれる。第2大当り遊技終了処理では、15R大当り遊技状態を終了させるときの演出としてのエンディング表示が行なわれる。そして、エンディング表示の終了時には、表示制御プロセスフラグの値をSQ1のコマンド受信待ち処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。これにより、15R大当り遊技状態を演出するための表示が終了する。
次に、特定大当りとなったときの表示制御について詳細に説明する。図31は、第1入賞球カウント処理を示すフローチャートである。第1入賞球カウント処理は、SQ5の第1大当り開放前処理およびSQ6の第1大当り開放中処理のそれぞれにおいて呼出されて実行される処理であって、第1カウントスイッチ106により入賞球が検出されたときに、入賞球を計数する各種のカウンタを更新するとともに入賞個数表示を更新するための処理である。
まず、ステップSS(以下、単にSSと記す)1により、SP12によりセットされる第1入賞球検出フラグがオン状態にセットされているか否かが判断される。SS1により第1入賞球検出フラグがオン状態ではないと判断されたときは、リターンする。一方、SS1により第1入賞球検出フラグがオン状態であると判断されたときは、SS2により、前述の累積入賞数を計数する累積入賞数カウンタの値が「1」加算更新される。また、SS3により、前述の個別期間入賞数を計数する個別期間中カウンタの値が「1」減算更新される。個別期間中カウンタの値は、「0」が下限値であり、「0」よりも小さい値には減算更新されない。また、SS4により、1ラウンド中の入賞球の個数を計数するラウンド中カウンタの値が「1」加算更新される。そして、SS5により、第1入賞球検出フラグがオフ状態にリセットされる。次に、SS6により、更新された累積入賞数カウンタおよび個別期間中カウンタのそれぞれの値に基づいて、たとえば、図15の(L)のように、入賞個数表示(累積入賞数の表示、個別期間入賞数の表示)が更新され、リターンする。
図32は、SQ5の第1大当り開放前処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。第1大当り開放前処理においては、まず、ステップSR(以下、単にSRと記す)1により、前述の第1入賞球カウント処理が行なわれる。次に、SR2により、ラウンドが開始されることに応じて、前述したラウンド開始指定フラグがオン状態にセットされているか否かが判断される。SR2によりラウンド開始指定フラグがオン状態ではないと判断されたときは、後述するSR21に進む。一方、SR2によりラウンド開始指定フラグがオン状態であると判断されたときは、特定大当り遊技状態における各ラウンドが開始されるときである。このときには、SR3により、SR2で判断したラウンド開始指定フラグをオフ状態にリセットする処理が行なわれる。
次に、SR4により、特定大当り遊技状態における現在のラウンドを示すためにラウンド数を計数するラウンド数カウンタの値が「1」加算更新される。ラウンド数カウンタは、初期値が「0」であり、第1ラウンドが開始されるときに「1」にされ、それ以降において、ラウンド開始コマンドが受信されるごとに「1」ずつ加算更新されることにより、ラウンド数を特定することが可能である。
次に、SR5により、ラウンド開始コマンドにより第1ラウンドが開始することが示されたときから実際に開閉片81が開状態となって第1ラウンドの制御動作(開放動作)が開始されるときまでの期間であり、また、前のラウンドで最後に開閉片81が閉状態となってラウンドが終了したときから次のラウンドにおいて実際に開閉片81が開状態となって次のラウンドの制御動作(開放動作)が開始されるときまでの期間でもある開放待ち時間として、図4の(a)に示す閉時間に相当する値が開放待ちタイマにセットされる。ここで、特定大当り遊技状態におけるラウンドの進行状況について説明する。特定大当り遊技状態において、各ラウンドの制御期間は、前述したように、800ms継続する閉時間による閉状態から始まる。そして、その800msの閉時間が経過したときに、各ラウンドの制御動作(開放動作)が開始される。1ラウンドの制御期間は、第1特別可変入賞球装置66が最大18回繰返して閉状態と開状態とになった後、最後の開状態が終了して閉状態となったときに終了し、そのときに1ラウンドの制御動作が終了する。各ラウンドの制御動作については、ラウンド間を容易に区別可能な長期間のインターバル期間が特に設けられず、ラウンド終了時に閉状態になった時点で、次のラウンドの制御期間(最初の閉時間)が開始されることとなる。したがって、この実施の形態におけるラウンドについては、ラウンドの制御期間が開始されてからラウンドの制御動作が開始されるまでの800msの閉時間(開閉片用ソレノイド105の開閉の駆動パターンとして設定されている800msの閉時間)の期間が実際のラウンドの区切りと判断され、そのラウンドの制御動作開始前の閉状態の期間がラウンド間の期間(ラウンド制御動作間の期間)として取扱われる。
そして、SR6により、第1ラウンドであるか否かを判断するために、前述のラウンド数カウンタの値が「1」であるか否かが判断される。SR6によりラウンド数カウンタの値が「1」ではないと判断されたときは、後述するSR12に進む。一方、ラウンド数カウンタの値が「1」であると判断されたときは、SR7において、RS4の値が抽出され、その値に基づいて前述したような選択方法によりボーナス継続パターンがランダムに選択される。そして、SR8により、ボーナス回数カウンタが「1」加算更新される。ボーナス回数カウンタは、たとえば、図14の(I)に示すようなボーナス連続回数を表示するために特定大当り遊技状態が開始されるごとに「1」ずつ加算更新されるカウンタであって、初期値が「0」であり、15R確変大当りまたは15R通常大当りとなると、初期値にリセットされる。
次に、SR9により、これから行なわれる特定大当り遊技状態における最初の個別期間についての入賞期待数、個別期間中カウンタの初期値等のこれからのボーナス演出のために必要となるデータが、選択されたボーナス継続パターンにより特定される当該個別期間の入賞期待数を参照することに基づいて設定される。そして、SR10により、入賞期待数表示および入賞個数表示を含むボーナス開始演出表示が開始され、リターンする。そして、特定大当り遊技状態における個別期間が何回目の個別期間であるかを特定するために、実行される個別期間を計数する期間数カウンタの値が「1」加算更新される。期間数カウンタは、初期値が「0」であり、最初の個別期間が開始されるときに「1」にされ、それ以降において、個別期間が開始されるごとに「1」ずつ加算更新される。
また、前述のSR6によりラウンド数カウンタの値が「1」ではないと判断されたときは、これから制御動作が開始されるラウンドが第2ラウンド以降のラウンドである。そのときには、SR12以降のステップにより、これから制御動作が開始されるラウンドの制御動作が開始されるときまでのラウンド間で継続報知を実行させるか否かを現在の制御状態に応じて判断し、ラウンド間で継続報知を実行させる必要があるときには、ラウンド間で継続報知を実行させる制御が行なわれる。
SR12においては、これから制御動作が開始されるラウンドが個別期間の先頭ラウンド(最初のラウンド)であるか否かが判断される。具体的に、SR12では、ラウンド数カウンタにより特定されるラウンド(これから制御動作が開始されるラウンド)が、SR7により選択されたボーナス継続パターンにより特定される個別期間の先頭ラウンドと一致するか否かを確認することに基づいて、前述のような判断が行なわれる。演出制御用マイクロコンピュータ900のROM901には、図8〜図11に示すようなボーナス継続パターンデータのそれぞれに対応して、ボーナス継続パターンにおける各個別期間の先頭ラウンドを特定するためのデータが記憶されており、そのデータが、選択された継続パターンに対応して読出され、SR12での判断に用いられる。
SR12によりこれから制御動作が開始されるラウンドが個別期間の先頭ラウンドではないと判断されたときは、ラウンド間で継続報知をする必要がないので、リターンする。一方、SR12により個別期間の先頭ラウンドであると判断されたときは、SR13により、これから制御動作が開始されるラウンドが途中報知設定ラウンドであるか否かが判断される。ここで、途中報知設定ラウンドとは、個別期間について報知する入賞期待数として1ラウンドの規定入賞数の倍数とならない値(たとえば22個等)が選択されることによりに、ラウンドの途中で継続報知が行なわれることが予め設定されているラウンドをいう。具体的に、SR13では、SR7により選択されたボーナス継続パターンのデータにおいて、ラウンド数カウンタにより特定されるラウンド数に対応する入賞期待数が1ラウンドの規定入賞数の倍数とならない値となっているか否かを判断することにより、途中報知設定ラウンドであるか否かが判断される。
SR13によりこれから制御動作が開始されるラウンドが途中報知設定ラウンドであると判断されたときは、基本的にこれから制御動作が開始されるラウンドの途中で継続報知が行なわれ、ラウンド間で継続報知をする必要がないときである。そのときには、SR14により、これから制御動作が開始されるラウンドの途中で終了する個別期間の基本的な継続タイミングを管理するためのタイマである途中報知判定タイマが、予め定められた時間に相当する値にセットされる。途中報知判定タイマにセットされる値は、個別期間での各ラウンドの入賞数が規定入賞数(10個)に対して過不足ないときに、当該個別期間が終了する途中報知設定ラウンドにおいて当該個別期間の入賞球期待数を満たす数(たとえば、個別期間の入賞期待数が22個であるときに、途中報知設定ラウンドである3回目のラウンドにおいて入賞期待数を満たす数は2個)の遊技球が入賞することが十分可能な時間である。したがって、途中報知判定タイマにセットされる値は、入賞期待数として規定入賞数の倍数とならない値が定められた個別期間の入賞球期待数ごとに予め定められた値が選択されて用いられる。
一方、SR13によりこれから制御動作が開始されるラウンドが途中報知設定ラウンドではないと判断されたときは、SR15により、途中報知設定ラウンド以外のラウンドの途中において、個別期間入賞数が入賞期待数に達したときに第1大当り開放中処理においてセットされるフラグである途中報知フラグがオン状態にセットされているか否かが判断される。途中報知フラグがオン状態にセットされたときには、前述のようなラウンド途中継続制御を行なうために、途中報知フラグがオン状態にされたラウンド中において継続報知が行なわれるので、ラウンド間で継続報知をする必要がないときである。SR15により途中報知フラグがオン状態であると判断されたときは、SR20により途中継続フラグがオフ状態にリセットされ、リターンする。これにより、ラウンド途中継続制御が行なわれるときには、ラウンド間での継続報知が行なわれない。
また、SR15により途中報知フラグがオフ状態であると判断されたときは、SR16により、個別期間中における最終ラウンドの終了時において個別期間入賞数が入賞期待数に対して不足したときにセットされるフラグである遅延報知フラグがオン状態にセットされているか否かが判断される。遅延報知フラグがオン状態にセットされたときには、前述のような継続遅延制御を行なうために、遅延報知フラグがオン状態にされた次のラウンドで報知が行なわれるので、ラウンド間で継続報知をする必要がないときである。SR16により遅延報知フラグがオン状態であると判断されたときは、リターンする。これにより、継続遅延制御が行なわれるときには、ラウンド間での継続報知が行なわれない。
一方、SR16により遅延報知フラグがオフ状態であると判断されたときは、SR16により、ラウンド間で継続報知する条件が満たされているときである。そのときには、SR17により、次の個別期間についての入賞期待数、個別期間中カウンタの初期値等のボーナス演出のために必要となるデータが、選択されたボーナス継続パターンにより特定される当該個別期間の入賞期待数を参照することに基づいて設定される。そして、SR18により、入賞期待数表示および入賞個数表示を含むボーナス開始演出表示が開始される。これにより、ラウンド間において継続報知が行なわれる。そして、期間数カウンタの値が「1」加算更新され、リターンする。SR18では、選択されたボーナス継続パターンの報知2回目から表示し、SR19の期間数カウンタが加算されるごとに、その後の報知3回目、報知4回目・・・の入賞期待数を表示していく。
また、前述のSR2によりラウンド開始指定フラグがオン状態ではないと判断されたときには、SR21において、前述の開放待ちタイマがセットされているか否かが判断される。SR21において開放待ちタイマがセットされていないと判断されたときには、リターンする。一方、SR21において開放待ちタイマがセットされていると判断されたときには、前述のようにセットされた開放待ちタイマの値が「1」減算更新される。これによりSR5においてセットされた開放待ちタイマは、SR22が実行されるごとにカウントダウンされていく。そして、SR23により、減算後の開放待ちタイマがタイムアップ(タイマの値が0になった)か否かが判断される。SR23によりタイムアップしていないと判断されたときは、リターンする。一方、SR23によりタイムアップしたと判断されたときは、SR24により開放待ちタイマがリセットされる。そして、SR25により表示制御プロセスフラグの値をSQ6の第1大当り開放中処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。これにより、これから制御動作が開始されるラウンドについての演出をするための処理が、実際に開閉片81が開状態となる制御動作を開始するタイミングに合せて開始させられる。このように、開放待ちタイマにより、ラウンドの制御動作が開始されるまで第1大当り開放中処理に移行することが待たれることにより、第1大当り開放中処理における演出の実行開始タイミングを、実際に開閉片81が開状態となるラウンドの制御動作を開始するタイミングに同期させることができる。このように、開放待ちタイマは、実際に開閉片81が開状態となるラウンドの制御動作に対して演出制御を同期させるために必要となる。
図33は、SQ6の第1大当り開放中処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。第1大当り開放中処理においては、まず、ステップSV(以下、単にSVと記す)1により、開始されるラウンドが個別期間の先頭ラウンドであるか否かが判断される。具体的に、SV1では、ラウンド数カウンタにより特定される現在のラウンドが、SR7により選択されたボーナス継続パターンにより特定される個別期間の先頭ラウンドと一致するか否かを確認することに基づいて、前述のような判断が行なわれる。
SV1により現在のラウンドが個別期間の先頭ラウンドではないと判断されたときは、SV2により、通常ラウンド処理が行なわれ、リターンする。通常ラウンド処理は、途中報知設定ラウンド以外のラウンドを対象としてラウンド中の表示制御を行なう処理である。一方、SV1により現在のラウンドが個別期間の先頭ラウンドであると判断されたときは、SV3により、現在のラウンドが途中報知設定ラウンドであるか否かが判断される。
SV3により途中報知設定ラウンドではないと判断されたときは、SV2により通常ラウンド処理が行なわれる。一方、SV3により途中報知設定ラウンドであると判断されたときは、SV4により、前述のようにセットされた途中報知判定タイマの値が減算更新される。これによりSR14において途中報知判定タイマがセットされたときに、SV4が実行されるごとに途中報知判定タイマがカウントダウンされていく。そして、SV5により、途中継続ラウンド処理が行なわれ、リターンする。途中継続ラウンド処理は、途中報知設定ラウンドを対象としてラウンド中の表示制御を行なう処理である。
図34は、SV2による通常ラウンド処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。通常ラウンド処理においては、まず、ステップST(以下、単にSTと記す)1により、前述の第1入賞球カウント処理が行なわれる。次に、ST2により、前述したラウンド終了指定フラグがオン状態にセットされているか否かが判断されることに基づいて、ラウンドの終了時であるか否かが判断される。ST2によりラウンドの終了時であると判断されたときは、後述するST19に進む。一方、ST2によりラウンドの終了時ではないと判断されたときは、ラウンドの途中である。そのときには、ST3により、個別期間処理済フラグがオン状態にセットされているか否かが判断される。個別期間処理済フラグは、現在のラウンドにおいてボーナス継続演出表示を行なうための処理が済んだときにオン状態にセットされるフラグである。個別期間処理済フラグがセットされるケースとしては、つぎのような2ケースが考えられる。第1のケースは、現在の個別期間において、現在のラウンドよりも前のラウンドで遊技球の入賞数が1ラウンドの規定入賞数を超えたことにより現在のラウンドの途中(ラウンド中の遊技球の入賞数がまだ規定入賞数に到達していない状態)で個別期間入賞数が入賞期待数に到達したことによるラウンド途中継続制御によりボーナス継続演出表示が現在のラウンドで行なわれたことに基づいて個別期間処理済フラグがセットされるケースである。第2のケースは、現在よりも1つ前の個別期間において、あるラウンドで遊技球の入賞数が1ラウンドの規定入賞数に対して不足したことにより、当該個別期間に属するラウンドとして当初設定されていたラウンド終了時での個別期間入賞数が入賞期待数に対して不足したことによる継続遅延制御によってボーナス継続演出表示が現在のラウンドで行なわれたことにより個別期間処理済フラグがセットされるケースである。
ST3により個別期間処理済フラグがオン状態であると判断されたときは、ボーナス継続演出表示に関する処理を行なう必要がないので、リターンする。一方、ST3により個別期間処理済フラグがオン状態ではないと判断されたときは、ST4により、前述の個別期間中カウンタの値が「0」になっているか否かが判断される。ST4により「0」になっていないと判断されたときは、リターンする。一方、ST4により「0」になっていると判断されたときは、ラウンドが終了する前の時点で、すでに当該ラウンドが属する個別期間中における個別期間入賞数が当該個別期間の入賞期待数に到達したときである。このようにラウンドが終了する前の時点において、すでに個別期間入賞数が当該ラウンドが属する個別期間の入賞期待数に到達するケースとしては、前述の第1のケースと第2のケースとがある。そこで、ST4により「0」になっていると判断されたときは、これら第1のケースと第2のケースとに場合分けをして処理を行なうために、ST6により遅延報知フラグがオン状態にセットされているか否かが判断される。
ST6により遅延報知フラグがオン状態であると判断されたときは、前述の第2のケースのときであり、後述するST7に進む。一方、ST6により遅延報知フラグがオフ状態であると判断されたときは、前述の第1のケースのときであり、ST8により、当該ラウンド中においてラウンド中カウンタにより計数されている入賞数が1ラウンドの規定入賞数に到達しているか否かが判断される。ST8は、ラウンドが終了するときにラウンドが属する個別期間の個別期間入賞数が入賞期待数に到達するときであっても、図22のSE3および図27のSK4に示すように、第1入賞球検出コマンドが、ラウンド終了コマンドよりも先に送信されるので、そのようなケースを途中継続制御の対象から排除するために行なわれる。
ST8により当該ラウンド中における入賞数が1ラウンドの規定入賞数に到達していると判断されたときは、リターンする。ST8により当該ラウンド中における入賞数が1ラウンドの規定入賞数に到達していないと判断されたときは、ST9により、現在のラウンドが特定大当り遊技状態における最終の個別期間に属するか否かが判断される。ST9により最終の個別期間に属すると判断されたときは、次の個別期間がなく、ボーナス継続演出表示を行なう必要がないので、リターンする。一方、ST9により最終の個別期間に属しないと判断されたときは、ST10により、現在のラウンドが属する個別期間における当該ラウンドよりも前のラウンドで規定入賞数に対して超過した入賞数である超過入賞数を演算により算出する処理が行なわれる。具体的に、ST10では、1ラウンドの規定入賞数から現在のラウンド中カウンタの値を減算する演算をすることにより超過入賞数が算出される(この場合における個別期間の入賞期待数は、規定入賞数の倍数であるので、個別期間の入賞数が入賞期待数に達したラウンドでの規定入賞数の残余数が超過入賞数と同じ数値となる)。つまり、個別期間入賞数の表示がカウントダウンされて「0」になった時点でラウンドの規定入賞数に足りていない入賞数が、前のラウンドで過剰に入賞した分の入賞数となる。
そして、ST11により、ST10により算出された超過入賞数を、次の個別期間について予め定められた入賞期待数に加算する処理が行なわれる。つまり、ボーナス継続演出表示を行なうタイミングが予定よりも早まったため、その早まった期間で定められた入賞数が次の個別期間における入賞期待数に上乗せすることにより、次の個別期間における入賞期待数と実際に入賞可能な遊技球の個数とが整合される。そして、ST12により前述の途中報知フラグがオン状態にセットされる。
次に、ST15により、次の個別期間についての入賞期待数、個別期間中カウンタの初期値等のボーナス演出のために必要となるデータが、選択されたボーナス継続パターンにより特定される当該個別期間の入賞期待数を参照することに基づいて設定される。次に、ST16により、入賞期待数表示および入賞個数表示を含むボーナス開始演出表示が開始される。これにより、ラウンドの途中において継続報知が行なわれる。このようなST15,ST16の処理が行なわれるときにおいては、前述のST12により入賞期待数に超過入賞数が加算されたときに、ST15およびST16で、ST11により加算された入賞期待数が、次の個別期間の入賞期待数、および、個別期間入賞数の初期値としての個別期間中カウンタの初期値として用いられる。これにより、ボーナス継続演出表示において、図17の(U5)に示すような加算された入賞期待数が表示される。そして、ST17により、期間数カウンタの値が「1」加算更新される。次に、ST18により、前述の個別期間処理済フラグがオン状態にセットされ、リターンする。
なお、ST16による表示は、開閉片81が開状態と閉状態とのどちらの状態であるかとは関係なく実行されるが、開閉片81が閉状態になるのを待って実行されるようにしてもよい。具体的には、たとえば、開閉片81が開閉するごとに制御信号(演出制御コマンドであってもよく、コマンド以外の制御信号であってもよい)が演出制御用マイクロコンピュータ800に入力されるように構成し、その制御信号に基づいて開閉片81が閉状態になっていることが判別された時点でST16による表示を実行してもよい。また、たとえば、ラウンドの制御期間の開始からの時間を計時し、ラウンドの制御期間の開始時点からの開閉片81の駆動パターン(図4参照)に基づいて、計時された時間が開閉片81の閉状態となるタイミングとなっていることが判別された時点でST16による表示を実行してもよい。このように、ST16による表示が、開閉片81が閉状態になるのを待って実行されるようにしたときには、特定大当り遊技状態が継続したタイミングを開閉片81の閉状態となるタイミングに合せることができるので、継続報知を遊技者が認識しやすいものにすることができるとともに、継続したタイミングを遊技者が把握しやすいようにすることができる。
また、前述のST6により遅延報知フラグがオン状態であると判断されたときは、前述の第2ケースのときであり、ST7により遅延報知フラグをオフ状態として、前述のST15〜ST18の処理が行なわれる。これにより、前述のST6により遅延報知フラグがオン状態であると判断されたときは、個別期間中カウンタの値が「0」となったときに、ラウンドの途中において継続報知が行なわれる。このようにST6により遅延報知フラグがオン状態であると判断されてST15〜ST18の処理が行なわれるときにおいては、前のラウンドのST26により減算された入賞期待数が、次の個別期間の入賞期待数、および、個別期間入賞数の初期値としての個別期間中カウンタの初期値として用いられる。これにより、ボーナス継続演出表示において、図18の(V5)に示すような減算された入賞期待数が表示される。
また、前述のST2によりラウンドの終了時であると判断されたときは、ST19によりラウンド中カウンタの値が「0」に初期化される。そして、ST20により、遅延報知フラグおよび個別期間処理済フラグのようなこれからの制御に不要なフラグが初期化される。次に、ST21により、ST2でラウンドの終了時であると判断されたラウンドが特定大当り遊技状態における全期間中の最終ラウンドであるか否かが判断される。ST21により全期間中の最終ラウンドであると判断されたときは、後述するST29に進む。一方、ST21により全期間中の最終ラウンドではないと判断されたときは、次のラウンドへ進む処理をする前に、継続遅延制御をするか否かを判断するための処理がST22〜ST27により行なわれる。
ST22では、個別期間の終了ラウンド(個別期間に属するラウンドのうちの最後に実行されるラウンド)であるか否かが判断される。ST22により個別期間の終了ラウンドではないと判断されたときは、継続遅延制御の対象外のラウンドであるので、ST28に進む。一方、ST22により個別期間の終了ラウンドであると判断されたときは、ST23により、前述の途中報知フラグがオン状態にセットされているか否かが判断される。ST23により途中報知フラグがオン状態にセットされていると判断されたときは、個別期間における入賞期待数に対して個別期間入賞数が不足している状態ではないので、ST28に進む。一方、ST23により途中報知フラグがオン状態にセットされていないと判断されたときは、ST24により、個別期間中カウンタの値が「0」よりも大であるか否かが判断される。
ST24により個別期間中カウンタの値が「0」よりも大ではないと判断されたとき(「0」のとき)は、ST2により終了時であると判断されたラウンドが属する個別期間の終了時点において、当該個別期間における入賞数が入賞期待数に対して不足していない状態であるので、リターンする。一方、ST24により個別期間中カウンタの値が「0」よりも大であると判断されたときは、ST2により終了時であると判断されたラウンドが属する個別期間の終了時点において、当該個別期間における個別期間入賞数が入賞期待数に対して不足している状態であるので、ST25により、不足入賞数を演算により算出する処理が行なわれる。具体的に、ST25では、個別期間の入賞期待数から個別期間中カウンタの値を減算する演算を行なうことにより不足入賞数が算出される。つまり、個別期間の終了ラウンドが終わった時点で、個別期間の入賞期待数に足りていない入賞数が、不足した分の入賞数となる。
そして、ST26により、ST25により算出された不足入賞数を、次の個別期間について予め定められた入賞期待数から減算する処理が行なわれる。つまり、ボーナス継続演出表示を行なうタイミングが、不足入賞数分の入賞数が得られるまで、当初の予定していたラウンド間よりも遅延し、当初予定されていた次の個別期間に属するラウンドまで遅延するので、その不足入賞数分の入賞数を、次の個別期間について当初予定していた入賞期待数から減らすことにより、次の個別期間における入賞期待数と実際に入賞可能な遊技球の個数とが整合される。そして、ST27により前述の継続継続フラグがオン状態にセットされ、ST28に進む。
ST28では、表示制御プロセスフラグの値をSQ5の第1大当り開放前処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。これにより、次のラウンドに対応する処理が行なわれることとなる。
また、前述のST21により全期間中の最終ラウンドであると判断されたときは、ST29により、個別期間中カウンタ、ラウンド数カウンタ、および、期間数カウンタ等のこれからの制御に不要なカウンタのデータが初期化される。次に、ST30により、ボーナス終了演出表示が開始される。そして、ST31により、表示制御プロセスフラグの値をSQ1のコマンド受信待ち処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。
図35は、SV5による途中継続ラウンド処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。途中報知設定ラウンドにおいては、それ以外のラウンドと異なり、ラウンドの途中でボーナス継続演出表示が行なわれることが予め定められている。したがって、途中継続ラウンド処理においては、通常ラウンド処理においてラウンドの終了時を個別期間終了の基準タイミングとして用いて制御を行なう否かを判断するラウンド途中継続制御および継続遅延制御を、予め設定されたラウンドの途中のタイミングを個別期間終了の基準タイミングとして用いて制御を行なうか否かを判断する。
途中継続ラウンド処理においては、まず、ステップSU(以下、単にSUと記す)1により、前述の第1入賞球カウント処理が行なわれる。次に、SU2により、前述したラウンド終了指定フラグがオン状態にセットされているか否かが判断されることに基づいて、ラウンドの終了時であるか否かが判断される。
SU2によりラウンドの終了時であると判断されたときは、後述するSU25に進む。一方、ST2によりラウンドの終了時ではないと判断されたときは、ラウンドの途中である。そのときには、SU3により、途中報知時経過フラグがオン状態にセットされているか否かが判断される。途中報知時経過フラグは、現在のラウンドにおいて、SR14によりセットされた途中報知判定タイマがタイムアップして、当該ラウンドの途中で終了する個別期間の継続タイミングが経過したときにオン状態にセットされるフラグである。
SU3により途中報知時経過フラグがオン状態であると判断されたときは、後述するSU19に進む。一方、SU3により途中報知時経過フラグがオン状態ではないと判断されたときは、SU4により、前述の途中報知判定タイマがタイムアップ(タイマの値が0になった)したか否かが判断される。SU4によりタイムアップしていると判断されたときは、個別期間が終了したときであり、後述するSU5に進む。一方、SU4によりタイムアップしていないと判断されたときは、SU10に進み、前述の個別期間中カウンタの値が「0」になっているか否かが判断される。SU10により「0」になっていないと判断されたときは、リターンする。
一方、SU10により「0」になっていると判断されたときは、当初予定されていたラウンド中での継続タイミングとなる前の時点で、すでに当該継続タイミングが設定された個別期間中における個別期間入賞数が当該個別期間の入賞期待数に到達したときである。そのときには、SU11により、現在のラウンドが属する個別期間における当該ラウンドよりも前のラウンドで規定入賞数に対して超過した入賞数である超過入賞数を演算により算出する処理が行なわれる。具体的に、SU11では、当該ラウンドにおいて前述の継続タイミングに至るときまでを対象とした規定入賞数から現在のラウンド中カウンタの値を減算する演算をすることにより超過入賞数が算出される。つまり、個別期間入賞数の表示がカウントダウンされて「0」になった時点で、継続タイミングに至るまでを対象とした規定入賞数に足りていない入賞数が、前のラウンドで過剰に入賞した分の入賞数となる。たとえば、個別期間の入賞数期待数が「22」個であるときに、個別期間の終了ラウンドである3回目のラウンドにおいて前述の継続タイミングに至るときまでを対象とした規定入賞数は「2」個である。そして、たとえば、当該ラウンドにおいてラウンド中カウンタの値が「1」となったときに個別期間中における遊技球の入賞個数が当該個別期間の入賞期待数に到達したときには、当該規定入賞数(「2」)からこの場合における現在のラウンド中カウンタの値(「1」)を減算する演算をすることにより超過入賞数(「1」)が算出される。
そして、SU12により、ST11により算出された超過入賞数を、次の個別期間について予め定められた入賞期待数に加算する処理が行なわれる。そして、SU13で、前述のST12と同様に途中報知フラグがオン状態にセットされる。SU15で、前述のST15と同様に次の個別期間についてのボーナス演出のために必要となるデータが選択される。次に、SU16で、前述のST16と同様にボーナス開始演出表示が開始される。そして、SU17で、ST17と同様に期間数カウンタの値が「1」加算更新され、リターンする。このようにSU12により入賞期待数に超過入賞数が加算されたときにSU15〜SU17の処理が行なわれるときにおいては、SU15およびSU16で、次の個別期間の入賞期待数、および、個別期間入賞数の初期値としての個別期間中カウンタの初期値として用いられる。これにより、ボーナス継続演出表示において、図17の(U5)に示すような加算された入賞期待数が表示される。
このように、ラウンド途中の継続タイミングであると判断される前の時点において、すでに当該継続タイミングが設定された個別期間中における個別期間入賞数が当該個別期間の入賞期待数に到達したときには、通常ラウンド処理において行なわれるラウンド途中継続制御と同様の制御が行なわれることとなる。
また、前述のSU4により途中報知判定タイマがタイムアップしていると判断されたときは、SU5により、前述の途中報知時経過フラグがオン状態にセットされる。これにより、ラウンド中における継続タイミングが経過したことが示される。そして、SU6で、前述のST24と同様に個別期間中カウンタの値が「0」よりも大であるか否かが判断される。
SU6により個別期間中カウンタの値が「0」よりも大ではないと判断されたときは、SU4により継続タイミングであると判断された個別期間の終了時点において、当該個別期間における個別期間入賞数が入賞期待数に対して不足していない状態である。そのときには、SU6aにより、前述の途中報知フラグがオン状態にセットされているか否かが判断される。
SU6aにより途中報知フラグがオン状態ではないと判断されたときは、個別期間における入賞数がラウンドの規定入賞数に対して過不足ないときであり、前述のSU15〜SU17の処理が行なわれることにより、ボーナス継続演出表示が行なわれる。一方、SU6aにより途中報知フラグがオン状態であると判断されたときは、ラウンド途中の継続タイミングとなる前の時点において、すでにラウンド途中継続制御が行なわれたときであるので、ボーナス継続演出表示が行なわれず、途中報知フラグをオフ状態にリセットする処理が行なわれ、リターンする。
一方、SU6により個別期間中カウンタの値が「0」よりも大であると判断されたときは、SU4により継続タイミングであると判断された個別期間の終了時点において、当該個別期間における入賞数が入賞期待数に対して不足している状態であるので、SU7により、ST25と同様に、不足入賞数を演算により算出する処理が行なわれる。つまり、継続タイミングになった時点で、個別期間の入賞期待数に足りていない入賞数が、不足した分の入賞数となる。
そして、SU8により、ST26と同様に、SU7により算出された不足入賞数を、次の個別期間について予め定められた入賞期待数から減算する処理が行なわれる。つまり、ボーナス継続演出表示を行なうタイミングが、不足入賞数分の入賞数が得られるまで、当初の予定していたタイミングよりも遅延し、当初予定されていた個別期間の次の個別期間に属するタイミングまで遅延するので、その不足入賞数分の入賞数を、次の個別期間について当初予定していた入賞期待数から減らすことにより、次の個別期間における入賞期待数と実際に入賞可能な遊技球の個数とが整合される。そして、SU9により前述の継続継続フラグがオン状態にセットされ、リターンする。このように、ラウンド途中の継続タイミングであると判断された個別期間の終了時点において、当該個別期間における個別期間入賞数が入賞期待数に対して不足しているときには、通常ラウンド処理において行なわれる継続遅延制御と同様の制御が行なわれることなる。
また、前述のSU3により途中報知時経過フラグがオン状態であると判断されたときは、ラウンド途中の継続タイミングを経過しているので、ボーナス継続演出表示としては、ラウンド途中の継続タイミングにおいて入賞期待数に対する個別期間入賞数の不足により遅延報知フラグがオン状態にされているときにのみ、継続遅延制御によるボーナス継続演出表示が行なわれる。SU3により途中報知時経過フラグがオン状態であると判断されたときは、SU19により、個別期間処理済フラグがオン状態にセットされているか否かが判断される。この場合の個別期間処理済フラグは、現在のラウンドにおいてラウンド途中の継続タイミングを経過した後において、継続遅延制御によるボーナス継続演出表示を行なうための処理が済んだときに、後述するSU22によりオン状態にセットされるフラグである。
SU19により個別期間処理済フラグがオン状態であると判断されたときは、ボーナス継続演出表示に関する処理を行なう必要がないので、リターンする。一方、SU19により個別期間処理済フラグがオン状態ではないと判断されたときは、SU20により、前述の個別期間中カウンタの値が「0」になっているか否かが判断される。SU20により「0」になっていないと判断されたときは、リターンする。一方、SU20により「0」になっていると判断されたときは、当初予定されていたラウンド途中の継続タイミングにおいて入賞期待数に対する個別期間入賞数の不足により当該継続タイミングにおいてボーナス継続演出表示が行なわれずに、当該継続タイミングの経過後に個別期間入賞数が個別期間の入賞期待数に到達したときとなっていることが考えられる。そのときには、実際に継続遅延制御を行なう必要がある状態か否かを確認するために、SU21により遅延報知フラグがオン状態にセットされているか否かが判断される。
SU21により遅延報知フラグがオン状態にセットされていないと判断されたときは、リターンする。一方、SU21により遅延報知フラグがオン状態にセットされていると判断されたときは、SU22により、遅延報知フラグがオフ状態にリセットする処理が行なわれる。そして、SU23により前述の個別期間処理済フラグがオン状態にセットされた後、前述のSU15〜SU17の処理が行なわれることにより、ボーナス継続演出表示が開始される。このようにSU21により遅延報知フラグがオン状態であると判断されてSU15〜ST17の処理が行なわれるときにおいては、SU15およびSU16で、次の個別期間の入賞期待数として、SU8により減算された入賞期待数が、次の個別期間の入賞期待数、および、個別期間入賞数の初期値としての個別期間中カウンタの初期値として用いられる。これにより、ボーナス継続演出表示において、図18の(V5)に示すような減算された入賞期待数が表示される。
このように、ラウンド途中の継続タイミングであると判断された個別期間の終了時点において、当該個別期間における入賞数が入賞期待数に対して不足しているときには、その継続タイミング後において、通常ラウンド処理で行なわれる継続遅延制御と同様の制御が行なわれることなる。
また、前述のSU2によりラウンドの終了時であると判断されたときは、SU25およびSU26により、図34のST19およびST20と同様の処理が行なわれる。そして、SU27により、表示制御プロセスフラグの値をSQ5の第1大当り開放前処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。これにより、次のラウンドに対応する処理が行なわれることとなる。途中継続ラウンド処理は、個別期間の先頭ラウンドを対象として行なわれるため、SU2によりラウンドの終了時であると判断されたときは、個別期間中の次のラウンドに進むために、必ず、表示制御プロセスフラグの値をSQ5の第1大当り開放前処理に対応する値に更新する処理が行なわれることとなる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態を説明する。第2実施形態においては、特定大当り遊技状態において、あるラウンドの入賞個数が1ラウンドの規定入賞数を超過したことにより当該ラウンドが属する個別期間中のその後のラウンドの途中で入賞個数が入賞期待数に到達したときに、前述したラウンド途中継続制御の代わりに、そのときに特定大当り遊技状態が継続する旨の報知を行なうとともに、その報知を当該ラウンドが終了するときまで継続する(延長する)し、さらに、個別期間中カウンタによる個別期間入賞数の計数を禁止する制御(以下、報知延長制御という)を行なう例を説明する。第2実施形態においては、主に、第1実施形態と異なる構成について説明する。
図36は、報知延長制御の制御タイミングを示すタイミングチャートである。図36においては、前述した図12と同様に、実際のラウンドの経過と、演出表示装置44bの画面上の表示との関係が時間経過にしたがって示されている。図36について、前述した図12と共通する事項については、重複した説明を繰返さない。
図36においては、図12の場合と同様のボーナス継続パターンが選択されたときに、第1ラウンドの入賞個数が12個となって1ラウンドの規定入賞数を超過したことにより1回目の個別期間中の第2ラウンドの途中において、入賞個数が入賞期待数に到達したときの制御例が示されている。
第1ラウンドの入賞個数がたとえば12個となってラウンドの規定入賞数を超過したことにより1回目の個別期間中における第2ラウンドの途中において個別期間入賞数が入賞期待数に到達したときは、図示されているように、個別期間入賞数が入賞期待数に到達したタイミングで、次の2回目の個別期間を対象とした継続報知を行なうボーナス継続演出表示(図中「次回継続確定」)を開始させる制御が行なわれる。そのボーナス継続演出表示においては、1回目の個別期間と2回目の個別期間とのいずれの期間に関しても、入賞期待数表示と入賞個数表示とが行なわれない。このようなボーナス継続演出表示は、個別期間の入賞個数が入賞期待数に到達したラウンドが終了するまで継続して行なわれる。また、このようなボーナス継続演出表示が行なわれている間は、個別期間中カウンタによる個別期間入賞数の計数が禁止される。
そして、当該ラウンドが終了した直後のラウンド間においては、次の2回目の個別期間を対象として継続報知に加えて、2回目の個別期間の入賞期待数の表示(図中「+20」)、および、2回目の個別期間についての個別期間入賞数の表示(図中「20・19・・・」)を行なう新たなボーナス継続演出表示(図中「継続」)を開始させる制御が行なわれる。
次に、特定大当り遊技状態において入賞個数の超過により報知延長制御が行なわれるときのボーナス演出の表示について説明する。図37は、特定大当り遊技状態において報知延長制御が行なわれるときのボーナス演出の表示を示す表示画面図である。図37においては、(W1)〜(W11)に演出表示装置44bの表示画面の状態が時間経過にしたがって示されている。図37については、前述した図17と共通する事項について、重複した説明を繰返さない。
図37には、ラウンド数が8ラウンドに決定された特定大当り遊技状態について、図36に示された制御例での演出表示装置44bの表示画面の状態が時間経過にしたがって示されている。
(W1)に示すように、第1ラウンドが開始され、その第1ラウンドに対応する表示が開始された後、(W2)に示すように、第1ラウンドの入賞個数が12個となって1ラウンドの規定入賞数を超過した。そして、(W2)に示すように第2ラウンドが開始され、(W3)に示すように入賞個数が計数されていく。その後、(W4)に示すように、1回目の個別期間中の第2ラウンドの途中において、個別期間入賞数が入賞期待数に到達した。これにより、その個別期間入賞数が入賞期待数に到達したタイミングで、(W5)に示すように、次の2回目の個別期間(第3,第4ラウンド)を対象とした継続報知を行なうボーナス継続演出表示(図中「次回継続確定」)を開始させる制御が行なわれる。そのボーナス継続演出表示が行なわれるときには、入賞期待数表示および入賞個数表示が行なわれない。このようなボーナス継続演出表示は、報知延長制御により、個別期間の入賞個数が入賞期待数に到達したラウンドが終了するまで継続して行なわれる。
(W6)に示すように、第1特別可変入賞球装置66に入賞球が入賞して個別期間入賞数が入賞期待数に到達したラウンドの終了条件が成立すると、第2ラウンドが終了する。そして、第2ラウンドと第3ラウンドとのラウンド間において、次の2回目の個別期間(第3,第4ラウンド)を対象とした継続報知を行なうボーナス継続演出表示(図中「継続」)を開始させる制御が行なわれる。その第2のボーナス継続演出表示が開始されるときには、(W7)に示すように、入賞期待数表示および入賞個数表示が行なわれる。
次に、第2実施形態のパチンコ遊技機1において特定大当りとなったときの表示制御について詳細に説明する。図38は、第2実施形態による第1入賞球カウント処理を示すフローチャートである。図38の第1入賞球カウント処理は、図31のものと置換えられる処理である。図38については、図31と異なる部分を主として説明する。
図38の第1入賞球カウント処理が図31の処理と異なるのは、SS2とSS3との間にSS2aが設けられていること、および、SS5とSS6との間にSS6aが設けられていることである。
SS2aでは、報知延長フラグがオン状態にセットされているか否かが判断される。ここで、報知延長フラグは、前述した報知延長制御が行なわれる条件が成立したとき、すなわち、あるラウンドの入賞個数が1ラウンドの規定入賞数を超過したことにより当該個別期間中におけるその後のラウンドの途中で個別期間入賞数が入賞期待数に到達したときにオン状態にセットされる。SS2aにより報知延長フラグがオン状態ではないと判断されたときは、図31の場合と同様にSS3により個別期間中カウンタが更新される。一方、SS2aにより報知延長フラグがオン状態であると判断されたときは、SS3による個別期間中カウンタの更新を行なわずにSS4に進む。これにより、SS2aにより報知延長フラグがオン状態であるときには、個別期間中カウンタの更新が禁止される。
また、SS5aでは、報知延長フラグがオン状態にセットされているか否かが判断される。SS5aにより報知延長フラグがオン状態ではないと判断されたときは、図31の場合と同様にSS6により入賞個数表示の更新が行なわれる。一方、SS5aにより報知延長フラグがオン状態であると判断されたときは、SS6による入賞個数表示の更新が行なわれずにリターンする。これは、報知延長フラグがオン状態にセットされているときには、入賞個数表示がされないので、SS6を実行する必要がないからである。
図39は、第2実施形態による第1大当り開放前処理を示すフローチャートである。図39の第1大当り開放前処理は、図32のものと置換えられる処理である。図39については、図32と異なる部分を主として説明する。
図39の第1大当り開放前処理が図32の処理と異なるのは、第2実施形態の場合にはラウンド途中継続制御が行なわれないので、ラウンド途中継続制御に関わる図32のSR15およびSR20が設けられていないことである。これにより、SR13によりこれから制御動作が開始されるラウンドが途中報知設定ラウンドではないと判断されたときに、SR15の判断を介さずに、SR16により遅延報知フラグがオン状態にセットされているか否かが判断されることとなる。
図40は、第2実施形態による通常ラウンド処理を示すフローチャートである。図40の通常ラウンド処理は、図34のものと置換えられる処理である。図40については、図34と異なる部分を主として説明する。
図40の通常ラウンド処理が図34の処理と異なるのは、ラウンド途中継続制御に関わる図34のST10〜ST12が設けられておらず、その代わりに、報知延長制御に関わるST10aおよびST10bが設けられていることである。
図40を参照して、ST9により最終の個別期間に属しないと判断されたときは、ST10aにより、前述の報知延長フラグがオン状態にセットされる。このように報知延長フラグがオン状態にされることにより、図38の第1入賞球カウント処理において、個別期間中カウンタの更新が禁止されるとともに、入賞個数表示が禁止される。また、報知延長フラグがオン状態にされたときであっても、図38の第1入賞球カウント処理においては、SS2による累積入賞数カウンタの更新が禁止されないので、報知延長制御が行なわれている期間中において、第1特別可変入賞球装置66への入賞球が検出されるごとに、累積入賞数カウンタの値が更新される。これにより、ラウンド間で図37の(W7)に示すようなボーナス継続演出表示が開始されるときにおいて、ボーナス継続演出表示が行なわれているときに図37の(W6)に示すように入賞した入賞球に応じて、図37の(W7)に示すように累積入賞数が入賞数分更新されて表示されることとなる。報知延長フラグは、報知延長フラグがオン状態にされたラウンドが終了するときに、ST20によりオフ状態にリセットされる。
そして、ST10bにより、図37の(W5)に示すような入賞期待数表示および入賞個数表示を含まないボーナス継続演出表示が開始される。これにより、ラウンドの途中において個別期間入賞数が入賞期待数に到達したときには、入賞期待数表示および入賞個数表示を含まないボーナス継続演出表示が開始される。ST10bの後、ST18に進み、個別期間処理済フラグがオン状態にセットされ、リターンする。これにより、ST10bでボーナス継続演出表示が開始された後は、図40の通常ラウンド処理において、ST3により個別期間処理済フラグがオン状態であると判断されてリターンすることとなる。
ST10bでボーナス継続演出表示が開始された後は、そのボーナス継続演出表示が開始されたラウンドが終了するまでの間、演出表示装置44bにおける表示の内容が変更されず、そのようなボーナス継続演出表示が継続される。そして、当該ラウンドが終了すると、図39の第1大当り開放前処理が行なわれ、そのときに、SR17,SR18により、図37の(W7)に示すような入賞期待数表示および入賞個数表示を含むボーナス継続演出表示が開始される。
図41は、第2実施形態による途中継続ラウンド処理を示すフローチャートである。図41の途中継続ラウンド処理は、図35のものと置換えられる処理である。図41については、図35と異なる部分を主として説明する。
図41の途中継続ラウンド処理が図35の処理と異なるのは、次の点である。ラウンド途中継続制御に関わる図35のSU11〜SU13が設けられておらず、その代わりに、報知延長制御に関わるSU11a,SU11bが設けられている。また、SU4とSU5との間に、報知延長制御に関わるSU4a,SU4bが設けられている。また、ラウンド途中継続制御に関わる図35のSU6aが設けられていない。
図41を参照して、SU10により個別期間中カウンタが「0」になっていると判断されたときは、SU11aにより前述の報知延長フラグがオン状態にセットされる。このように報知延長フラグがオン状態にされることにより、図38の第1入賞球カウント処理において、個別期間中カウンタの更新が禁止されるとともに、入賞個数表示の更新が禁止される。
そして、SU11bにより、図37の(W5)に示すものと同様な入賞期待数表示および入賞個数表示を含まないボーナス開始演出表示が開始され、リターンする。これにより、ラウンド途中の継続タイミングであると判断される前の時点において、当該継続タイミングが設定された個別期間中における個別期間入賞数が当該個別期間の入賞期待数に到達したときには、通常ラウンド処理において行なわれる報知延長制御と同様の制御が行なわれることなる。
また、SU4により途中報知判定タイマがタイムアップしていると判断されたときは、SU4aにより、報知延長フラグがオン状態にセットされているか否かが判断される。SU4aにより報知延長フラグがオン状態にセットされていると判断されたときは、継続タイミングとなったことに応じて、SU4bにより報知延長フラグをオフ状態にリセットする処理が行なわれ、SU5に進む。一方、SU4aにより報知延長フラグがオン状態にセットされていないと判断されたときは、そのままSU5に進む。これより、継続タイミングとなったときには、個別期間中カウンタの更新禁止状態が解除されるとともに、入賞個数表示の更新禁止状態が解除される。
また、SU6により個別期間中カウンタの値が「0」よりも大ではないと判断されたときは、前述のSU15〜SU17の処理が行なわれることにより、図37の(W7)に示すものと同様な入賞期待数表示および入賞個数表示を含むボーナス継続演出表示が開始される。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態を説明する。第3実施形態においては、特定大当り遊技状態において、あるラウンドの入賞個数が1ラウンドの規定入賞数を超過したことにより当該ラウンドが属する個別期間中のその後のラウンドの途中で入賞個数が入賞期待数に到達したときに、前述したラウンド途中継続制御の代わりに、表示変更制御を行なう例を説明する。表示変更制御は、このようにラウンドの途中で入賞個数が入賞期待数に到達したときに、当該ラウンドが終了するときまで特定大当り遊技状態が継続する旨の明確な報知を行なわず、個別期間中カウンタによる入賞数の計数が行なわれるごとに、入賞数を特定する数値の代わりに入賞があった旨を特定可能なラッキー画像を表示する表示の変更を実行する制御である。第3実施形態においては、主に、第1実施形態と異なる構成について説明する。
図42は、表示変更制御の制御タイミングを示すタイミングチャートである。図42においては、前述した図12と同様に、実際のラウンドの経過と、演出表示装置44bの画面上の表示との関係が時間経過にしたがって示されている。図42について、前述した図12と共通する事項については、重複した説明を繰返さない。
図42においては、図12の場合と同様のボーナス継続パターンが選択されたときに、第1ラウンドの入賞個数が12個となって1ラウンドの規定入賞数を超過したことにより1回目の個別期間中の第2ラウンドの途中において、個別期間入賞数が入賞期待数に到達したときの制御例が示されている。
第1ラウンドの入賞個数がたとえば12個となってラウンドの規定入賞数を超過したことにより1回目の個別期間中における第2ラウンドの途中において入賞個数が入賞期待数に到達したときは、表示変更制御が行なわれる。表示変更制御は、図示されているように、その個別期間入賞数が入賞期待数に到達した後、入賞数表示のために用いられていた数値の画像が、入賞があった旨を特定可能な所定の画像であるラッキー画像(図中「L」により示す)に変更される。具体的に、表示変更制御においては、個別期間が終了するまでの間、第1特別可変入賞球装置66への入賞球が検出されて個別期間中カウンタの値が更新されるごと(入賞球が計数されるごと)に、ラッキー画像が表示される。
このような表示変更制御が行なわれるときには、特定大当り遊技状態が継続する旨の明確な報知が行なわれない。しかし、ラッキー画像は、特定大当り遊技状態が継続する旨を示唆する画像であり、この画像が表示されることにより、遊技者が特定大当り遊技状態が継続することを認識することができる。
そして、当該ラウンドが終了した直後のラウンド間においては、次の2回目の個別期間を対象として継続報知に加えて、2回目の個別期間の入賞期待数の表示(図中「+20」)、および、2回目の個別期間についての個別期間入賞数の表示(図中「20・19・・・」)を行なう新たなボーナス継続演出表示(図中「継続」)を開始させる制御が行なわれる。
次に、特定大当り遊技状態において入賞個数の超過により表示変更制御が行なわれるときのボーナス演出の表示について説明する。図43は、特定大当り遊技状態において表示変更制御が行なわれるときのボーナス演出の表示を示す表示画面図である。図43においては、(X1)〜(X10)に演出表示装置44bの表示画面の状態が時間経過にしたがって示されている。図43については、前述した図17と共通する事項について、重複した説明を繰返さない。
図43には、ラウンド数が8ラウンドに決定された特定大当り遊技状態について、図42に示された制御例での演出表示装置44bの表示画面の状態が時間経過にしたがって示されている。
(X1)に示すように、第1ラウンドが開始され、その第1ラウンドに対応する表示が開始された後、(X2)に示すように、第1ラウンドの入賞個数が12個となって1ラウンドの規定入賞数を超過した。そして、(X2)に示すように第2ラウンドが開始され、(X3)に示すように入賞個数が計数されていく。その後、(X4)に示すように、1回目の個別期間中の第2ラウンドの途中において、個別期間入賞数が入賞期待数に到達した。これにより、その個別期間入賞数が入賞期待数に到達した後、(X5)に示すように、個別期間中カウンタにより入賞球が計数されるごとに、星形のラッキー画像が、個別期間入賞数の数値の代わりに表示される。ラッキー画像は、個別期間中カウンタにより入賞球が計数されるごとに画像の色が変更されることにより、入賞球が計数されるごとに入賞があった旨を特定可能である。このようなラッキー画像の表示は、表示変更制御により、(X6)に示すような個別期間の入賞個数が入賞期待数に到達したラウンドが終了するまで継続して行なわれる。
そして、(X6)に示すように、第1特別可変入賞球装置66に入賞球が入賞して個別期間入賞数が入賞期待数に到達したラウンドの終了条件が成立すると、第2ラウンドが終了する。そして、第2ラウンドと第3ラウンドとのラウンド間において、次の2回目の個別期間(第3,第4ラウンド)を対象とした継続報知を行なうボーナス継続演出表示(図中「継続」)を開始させる制御が行なわれる。その第2のボーナス継続演出表示が開始されるときには、(X6)に示すように、入賞期待数表示および入賞個数表示が行なわれる。
次に、第3実施形態のパチンコ遊技機1において特定大当りとなったときの表示制御について詳細に説明する。図44は、第3実施形態による第1入賞球カウント処理を示すフローチャートである。図44の第1入賞球カウント処理は、図31のものと置換えられる処理である。図44については、図31と異なる部分を主として説明する。
図44の第1入賞球カウント処理が図31の処理と異なるのは、次の点である。SS2とSS3との間にSS2bが設けられている。SS5とSS6との間にSS5bが設けられている。また、ラッキー画像を表示するためのSS7が設けられている。
SS2bでは、表示変更フラグがオン状態にセットされているか否かが判断される。ここで、表示変更フラグは、前述した表示変更制御が行なわれる条件が成立したとき、すなわち、あるラウンドの入賞個数が1ラウンドの規定入賞数を超過したことにより当該個別期間中のその後のラウンドの途中で入賞個数が入賞期待数に到達したときにオン状態にセットされる。SS2bにより表示変更フラグがオン状態ではないと判断されたときは、図31の場合と同様にSS3により個別期間中カウンタが更新される。一方、SS2bにより表示変更フラグがオン状態であると判断されたときは、SS3による個別期間中カウンタの更新を行なわずにSS4に進む。これにより、SS2bにより表示変更フラグがオン状態であるときには、個別期間中カウンタの更新が禁止される。
また、SS5bでは、表示変更フラグがオン状態にセットされているか否かが判断される。SS5bにより表示変更フラグがオン状態ではないと判断されたときは、図31の場合と同様にSS6により入賞個数表示の更新が行なわれる。一方、SS5bにより表示変更フラグがオン状態であると判断されたときは、SS7により、累積入賞数カウンタの値に基づいて累積入賞数の表示を更新し、かつ、個別期間入賞数の数値の画像の代わりに、予め定められた色の選択パターンにより選択された色(たとえば、表示変更フラグがオンとなるごとに、白→黄→赤・・・というように色が選択される)でラッキー画像を表示し、リターンする。
また、第3実施形態による第1大当り開放前処理は、第2実施形態により示した図39のものと同様である。
図45は、第3実施形態による通常ラウンド処理を示すフローチャートである。図45の通常ラウンド処理は、図34のものと置換えられる処理である。図45については、図34と異なる部分を主として説明する。
図45の通常ラウンド処理が図34の処理と異なるのは、ラウンド途中継続制御に関わる図34のST10〜ST12が設けられておらず、その代わりに、表示変更制御に関わるST10cが設けられていることである。
図45を参照して、ST9により最終の個別期間に属しないと判断されたときは、ST10cにより、前述の表示変更フラグがオン状態にセットされる。このように表示変更フラグがオン状態にされることにより、表示変更制御が行なわれている期間中において、図43の(X5)に示すように、図44の第1入賞球カウント処理において、第1特別可変入賞球装置66への入賞球が検出されるごとに、個別期間入賞数の数値の画像の代わりにラッキー画像が表示されるとともに、累積入賞数の表示が更新される。表示変更フラグは、表示変更フラグがオン状態にされたラウンドが終了するときに、ST20によりオフ状態にリセットされる。なお、ST9による最終の個別期間に属するか否かの判断を行なわずに、表示変更フラグをオン状態とするようにしてもよい。つまり、最終の個別期間においても、ラッキー画像が表示できるようにしてもよい。
そして、当該ラウンドが終了すると、図39の第1大当り開放前処理が行なわれ、そのときに、SR17,SR18により、図43の(X6)に示すような入賞期待数表示および入賞個数表示を含むボーナス継続演出表示が開始される。
図46は、第3実施形態による途中継続ラウンド処理を示すフローチャートである。図46の途中継続ラウンド処理は、図35のものと置換えられる処理である。図46については、図35と異なる部分を主として説明する。
図46の途中継続ラウンド処理が図35の処理と異なるのは、次の点である。ラウンド途中継続制御に関わる図35のSU11〜SU13が設けられておらず、その代わりに、表示変更制御に関わるSU11dが設けられている。SU4とSU5との間に、表示変更制御に関わるSU4c,SU4dが設けられている。ラウンド途中継続制御に関わる図35のSU6aが設けられていない。
図46を参照して、SU10により「0」になっていると判断されたときは、SU11dにより前述の表示変更フラグがオン状態にセットされる。このように表示変更フラグがオン状態にされることにより、図44の第1入賞球カウント処理において、第1特別可変入賞球装置66への入賞球が検出されるごとに、図43の(X5)に示すものと同様に、個別期間入賞数の数値の画像の代わりにラッキー画像が表示されるとともに、累積入賞数の表示が更新される。これにより、ラウンド途中の継続タイミングであると判断される前の時点において、当該継続タイミングが設定された個別期間中における個別期間入賞数が当該個別期間の入賞期待数に到達したときには、通常ラウンド処理において行なわれる表示変更制御と同様の制御が行なわれることなる。
また、SU4により途中報知判定タイマがタイムアップしていると判断されたときは、SU4cにより、表示変更フラグがオン状態にセットされているか否かが判断される。SU4cにより表示変更フラグがオン状態にセットされていると判断されたときは、継続タイミングとなったことに応じて、SU4dにより表示変更フラグをオフ状態にリセットする処理が行なわれ、SU5に進む。一方、SU4aにより表示変更フラグがオン状態にセットされていないと判断されたときは、そのままSU5に進む。これより、継続タイミングとなったときには、個別期間中カウンタの更新禁止の解除、および、ラッキー画像の表示の解除が行なわれることとなる。
また、SU6により個別期間中カウンタの値が「0」よりも大ではないと判断されたときは、前述のSU15〜SU17の処理が行なわれることにより、図43の(X6)に示すものと同様な入賞期待数表示および入賞個数表示を含むボーナス継続演出表示が開始される。
[入賞期待数設定の変形例としての第4実施形態]
次に、入賞期待数設定の変形例としての第4実施形態を説明する。入賞期待数設定の変形例としての第4実施形態においては、特定大当り遊技状態において、各個別期間の入賞期待数として、各個別期間が実行されるラウンド数に対応した規定入賞数よりも多い数に増加変更設定した入賞期待数を報知する入賞期待数増加変更制御を行なう第1の例を説明する。ここでは、入賞期待数増加変更制御の特徴のみを明確に説明するために、第1実施形態〜第3実施形態において説明した継続遅延制御に関する処理を除いたときの制御内容を説明する。前述した第1実施形態〜第3実施形態における特徴点としての継続遅延制御を実行する場合において入賞期待数増加変更制御を適用する例については、第5実施形態を用いて説明する。この第4実施形態においては、主に、第1実施形態と異なる構成について説明する。
第4実施形態においては、第1大当り開放前処理のSR7により選択されるボーナス継続パターンの各個別期間の入賞期待数が、たとえば所定倍数に変更され、変更後の入賞期待数が報知される。
図47および図48は、入賞期待数増加変更制御の制御タイミングを示すタイミングチャートである。図47および図48においては、前述した図12と同様に、実際のラウンドの経過と、演出表示装置44bの画面上の表示との関係が時間経過にしたがって示されている。図47および図48について、前述した図12と共通する事項については、重複した説明を繰返さない。
図47においては、図12の場合と同様のボーナス継続パターンが選択されたときに、各個別期間中の各ラウンドにおいて、1ラウンドの規定入賞数と同じ入賞数があったときの制御例が示されている。この場合、ボーナス継続パターンとしては、1回目20個、2回目20個、3回目40個の入賞期待数となるボーナス継続パターンが選択されている。そして、入賞期待数増加変更制御が行なわれることにより、報知される入賞期待数は、1回目21個、2回目21個、3回目42個となる。
各個別期間における個別期間入賞数の表示は、たとえば、図中「21・20・19・・・」と示されるように、増加変更された入賞期待数から表示が開始される。各個別期間中における各2ラウンドにおいてラウンドの規定入賞数と同じ入賞期待数があったときには、個別期間入賞数の表示が「0」になる前に、継続報知が行なわれる。
図48においては、図47の場合と同様のボーナス継続パターンが選択されたときに、第1ラウンドの入賞個数が11個となって1ラウンドの規定入賞数を超過したときの制御例が示されている。報知された入賞期待数が、個別期間のラウンド数に対応する入賞期待数である20個よりも1個多い21個の入賞期待数に増加変更されているので、第1ラウンドの入賞個数が11個となって1ラウンドの規定入賞数を超過したときには、個別期間入賞数の表示が「0」になったときに継続報知が行なわれる。このように個別期間のラウンド数に対応する入賞期待数よりも多い入賞期待数を報知することにより、各ラウンドでの入賞個数が1ラウンドの規定入賞数を超えても、演出上は入賞期待数を同じ入賞数となった段階で継続報知が行なわれることが可能となる。
次に、特定大当り遊技状態において入賞期待数増加変更制御が行なわれるときのボーナス演出の表示について説明する。図49および図50は、特定大当り遊技状態において入賞期待数増加変更制御が行なわれるときのボーナス演出の表示を示す表示画面図である。
図49には、(Y1)〜(Y6)に特定大当り遊技状態について、図47に示された制御例での演出表示装置44bの表示画面の状態が時間経過にしたがって示されている。図49については、前述した図17と共通する事項について、重複した説明を繰返さない。
(Y1)に示すように、第1ラウンドが開始された時点では、入賞期待数として、入賞期待数増加変更制御により増加変更された入賞期待数(「21」)が表示され、個別期間入賞数は増加変更された入賞期待数(「21」)から表示が開始される。そして、各個別期間中の各ラウンドにおいて、ラウンドの規定入賞数と同じ賞数があったときには、(Y3)および(Y5)に示すように、個別期間入賞数の表示が「0」になる前に、ボーナス継続演出表示(図中「継続」)を開始させる制御が行なわれる。
図50には、(Y11)〜(Y16)に特定大当り遊技状態について、図48に示された制御例での演出表示装置44bの表示画面の状態が時間経過にしたがって示されている。図50については、前述した図49と共通する事項について、重複した説明を繰返さない。
第1ラウンドの入賞個数が11個となって1ラウンドの規定入賞数を超過したときには、報知された入賞期待数が、個別期間のラウンド数に対応する入賞期待数である20個よりも1個多い入賞期待数に増加変更されているので、(Y12)に示すように個別期間入賞数の表示が「0」になったときに、(Y13)に示すように継続報知が行なわれる。
次に、第4実施形態のパチンコ遊技機1において特定大当りとなったときの表示制御について詳細に説明する。図51は、第4実施形態による第1大当り開放前処理を示すフローチャートである。図51の第1大当り開放前処理は、図32のものと置換えられる処理である。図51については、図32と異なる部分を主として説明する。
図51の第1大当り開放前処理が図32の処理と異なるのは、SR7とSR8との間にSR7aが設けられていること、および、図32の継続遅延制御に関するSR16が設けられていないことである。
SR7aでは、SR7により選択されたボーナス継続パターンにおける各個別期間の入賞期待数を増加変更し、ボーナス演出に用いる入賞期待数として設定する処理が行なわれる。具体的に、SR7aでは、選択されたボーナス継続パターンにおける各個別期間の入賞期待数を5%増加変更する演算を行なうことにより入賞期待数を増加変更する。これにより、たとえば、入賞期待数「20」は「21」に増加変更され、入賞期待数「40」は「42」に増加変更されることとなる。これにより、たとえば、SR9,SR10,SR17,SR18では、増加変更後の入賞期待数が用いられることにより、たとえば、図49の(Y1),(Y3)等に示すように、ボーナス開始演出表示およびボーナス継続演出表示のそれぞれにおいては、増加変更後の入賞期待数が報知されることとなる。また、この実施の形態の場合は、継続遅延制御が行なわれないので、SR16が設けられておらず、SR15により途中報知フラグがオフ状態であると判断されたときは、SR17により、次の個別期間についての入賞期待数、個別期間中カウンタの初期値等のボーナス演出のために必要となるデータが設定されることとなる。
図52は、第4実施形態による通常ラウンド処理を示すフローチャートである。図52の通常ラウンド処理は、図34のものと置換えられる処理である。図52については、図34と異なる部分を主として説明する。
図52の通常ラウンド処理が図34の処理と異なるのは、継続遅延制御に関わる図34のST6,ST7,ST22〜ST27が設けられていないことである。したがって、ST4により個別期間中カウンタの値が「0」になっていると判断されたときは、図34のようなST6が行なわれずにST8の処理が行なわれる。また、ST21により全期間中の最終ラウンドではないと判断されたときは、ST22〜ST27の処理が行なわれずに、ST28の処理が行なわれる。
また、ST10,ST11,ST15,ST16では、増加変更後の入賞期待数が用いられることにより、ST16で開始されるボーナス継続演出表示においては、増加変更後の入賞期待数に基づく入賞期待数が報知されることとなる。
図53は、第4実施形態による途中継続ラウンド処理を示すフローチャートである。図53の途中継続ラウンド処理は、図35のものと置換えられる処理である。図53については、図35と異なる部分を主として説明する。
図53の途中継続ラウンド処理が図34の処理と異なるのは、継続遅延制御に関わる図35のSU6,SU7〜SU9,SU19〜SU23が設けられていないことである。したがって、SU5により途中報知時経過フラグがオン状態にセットされた後は、SU6aにより、途中報知フラグがオン状態にセットされているか否かが判断される。SU6aにより途中報知フラグがオン状態ではないと判断されたときは、個別期間におけるラウンド中の入賞数が規定入賞数に対して超過していないときであり、前述のSU15〜SU17の処理が行なわれることにより、ボーナス継続演出表示が行なわれる。一方、SU6aにより途中報知フラグがオン状態であると判断されたときは、ラウンド途中の継続タイミングとなる前の時点において、すでにラウンド途中継続制御が行なわれたときであるので、ボーナス継続演出表示が行なわれず、SU6bにより途中報知フラグをオフ状態にリセットする処理が行なわれ、リターンする。
また、SU11,SU12,SU15,SU16では、増加変更後の入賞期待数が用いられることにより、SU16で開始されるボーナス継続演出表示においては、増加変更後の入賞期待数に基づく入賞期待数が報知されることとなる。
[第5実施形態]
次に、第5実施形態を説明する。第5実施形態においては、特定大当り遊技状態において、第4実施形態で説明した入賞期待数増加変更制御を行なう第2の例を説明する。第5実施形態においては、第4実施形態において説明した入賞期待数増加変更制御に加えて、第1実施形態等で説明した継続遅延制御を行なう構成について説明する。
第5実施形態においては、第4実施形態と同様に、第1大当り開放前処理のSR7により選択されるボーナス継続パターンの各個別期間の入賞期待数が、たとえば所定倍数に変更され、変更後の入賞期待数が報知される。
次に、第5実施形態のパチンコ遊技機1において特定大当りとなったときの表示制御について詳細に説明する。図54は、第5実施形態による第1大当り開放前処理を示すフローチャートである。図54の第1大当り開放前処理は、図32のものと置換えられる処理である。図54については、図32と異なる部分を主として説明する。
図54の第1大当り開放前処理が図32の処理と異なるのは、SR7とSR8との間にSR7aが設けられていることである。
SR7aでは、図51のSR7aと同様に、SR7により選択されたボーナス継続パターンにおける各個別期間の入賞期待数を増加変更し、ボーナス演出に用いる入賞期待数として設定する処理が行なわれる。具体的に、SR7aでは、選択されたボーナス継続パターンにおける各個別期間の入賞期待数を5%増加変更する演算を行なうことにより入賞期待数を増加変更する。これにより、たとえば、入賞期待数「20」は「21」に増加変更され、入賞期待数「40」は「42」に増加変更されることとなる。これにより、たとえば、SR9,SR10,SR17,SR18では、増加変更後の入賞期待数が用いられることにより、たとえば、図49の(Y1),(Y3)等に示すように、ボーナス開始演出表示およびボーナス継続演出表示のそれぞれにおいては、増加変更後の入賞期待数が報知されることとなる。
また、図34の通常ラウンド処理におけるST10,ST11,ST15,ST16,ST25,ST26では、増加変更後の入賞期待数が用いられることにより、ST16で開始されるボーナス継続演出表示においては、増加変更後の入賞期待数に基づく入賞期待数が報知されることとなる。
また、図35の途中継続ラウンド処理におけるSU7,SU8,SU11,SU12,SU15,SU16では、増加変更後の入賞期待数が用いられることにより、ST16で開始されるボーナス継続演出表示においては、増加変更後の入賞期待数に基づく入賞期待数が報知されることとなる。
[第6実施形態]
次に、第6実施形態を説明する。第6実施形態においては、特定大当り遊技状態において、前述したラウンド途中継続制御を行なわず、あるラウンドの入賞個数が1ラウンドの規定入賞数を超過したときに、計数制限制御を行なう例を説明する。計数制限制御は、個別期間中において、あるラウンドの入賞個数が1ラウンドの規定入賞数を超過したときに、その次のラウンドにおいて、規定入賞数に対する超過入賞数分だけ、個別期間中カウンタによる入賞数の計数を制限(具体的には計数を停止)する制御である。第6実施形態においては、主に、第1実施形態と異なる構成について説明する。
図55は、計数制限制御の制御タイミングを示すタイミングチャートである。図55においては、前述した図12と同様に、実際のラウンドの経過と、演出表示装置44bの画面上の表示との関係が時間経過にしたがって示されている。図55について、前述した図12と共通する事項については、重複した説明を繰返さない。
図55においては、図12の場合と同様のボーナス継続パターンが選択されたときに、第1ラウンドの入賞個数が12個となって1ラウンドの規定入賞数を超過したときの制御例が示されている。
第1ラウンドの入賞個数がたとえば12個となって1ラウンドの規定入賞数を超過したときは、計数制限制御が行なわれる。計数制限制御は、あるラウンド(この場合は第1ラウンド)の入賞個数が1ラウンドの規定入賞数(10個)を超過したときに、その次のラウンド(この場合は第2ラウンド)において、超過入賞数分だけ個別期間中カウンタによる入賞数の計数が停止される。これにより、入賞数表示において「8・8・8」と図示されているように、超過入賞数分だけ入賞数表示の増加更新が停止される。
このような計数制限制御が行なわれるときには、ラウンドの超過入賞数分だけ個別期間中カウンタによる入賞数の計数が停止されるので、あるラウンドでの入賞個数が1ラウンドの規定入賞数を超過したときであっても、個別期間入賞数の表示が0となるときを、個別期間の終了時に合せることが可能となる。
次に、特定大当り遊技状態において入賞個数の超過により計数制限制御が行なわれるときのボーナス演出の表示について説明する。図56は、特定大当り遊技状態において計数制限制御が行なわれるときのボーナス演出の表示を示す表示画面図である。図56においては、(Z1)〜(Z11)に演出表示装置44bの表示画面の状態が時間経過にしたがって示されている。図56については、前述した図17と共通する事項について、重複した説明を繰返さない。
図56には、ラウンド数が8ラウンドに決定された特定大当り遊技状態について、図55に示された制御例での演出表示装置44bの表示画面の状態が時間経過にしたがって示されている。
(Z1)に示すように、第1ラウンドが開始され、その第1ラウンドに対応する表示が開始された後、(Z2)に示すように、第1ラウンドの入賞個数が12個となって1ラウンドの規定入賞数を超過した。そして、(Z2)に示すように第2ラウンドが開始される。このように1ラウンドの入賞数が規定入賞数を超過したラウンドの次のラウンドにおいては、(Z3),(Z5)に示すように遊技球が第1特別可変入賞球装置66へ入賞し、第1カウントスイッチ106により検出されても、計数制限制御が行なわれることにより、(Z4),(Z6)に示すように超過入賞数分だけ個別期間入賞数の表示が増加更新されない。そして、超過入賞数分の入賞球が第1カウントスイッチ106により検出された後は、個別期間入賞数の表示の増加更新が可能とされる。
次に、第6実施形態のパチンコ遊技機1において特定大当りとなったときの表示制御について詳細に説明する。図57は、第6実施形態による第1入賞球カウント処理を示すフローチャートである。図57の第1入賞球カウント処理は、図31のものと置換えられる処理である。図57については、図31と異なる部分を主として説明する。
図57の第1入賞球カウント処理が図31の処理と異なるのは、SS2c〜SS2eが設けられていることである。
SS2により累積入賞数カウンタの値が「1」加算更新された後、SS2cにより、計数制限フラグがオン状態にセットされているか否かが判断される。ここで、計数制限フラグは、前述した計数制限制御が行なわれる条件が成立したとき、すなわち、前のラウンドの入賞個数が1ラウンドの規定入賞数を超過したと判断されたときにオン状態にセットされる。SS2cにより計数制限フラグがオン状態ではないと判断されたときは、図31の場合と同様にSS3により個別期間中カウンタが減算更新される。
一方、SS2cにより計数制限フラグがオン状態であると判断されたときは、SS2dにより、計数制限カウンタの値が「0」になっているか否かが判断される。計数制限カウンタは、遊技球の入賞時に個別期間中カウンタによる計数を停止させる回数を計数するためのカウンタであり、計数制限フラグがオン状態とされるときに、そのときの超過入賞数と同じ数値に設定され、入賞球が検出されるごとにダウンカウントされていく。SS2dにより計数制限カウンタの値が「0」になっていないと判断されたときは、SS2eにより、計数制限カウンタの値が「1」減算更新され、SS4に進む。これにより、計数制限フラグがオン状態となっているときには、計数制限カウンタの値が「0」になるまで、個別期間中カウンタによる計数が停止される。このように個別期間中カウンタによる計数が停止されたときには、入賞球が検出されても、個別期間中カウンタの値が更新されないので、SS6で入賞個数表示が更新されるときに、図56の(Z3)〜(Z6)に示すように、個別期間入賞数の表示が増加更新されない。
また、第6実施形態による第1大当り開放前処理は、第2実施形態により示した図39のものと同様である。
図58は、第6実施形態による通常ラウンド処理を示すフローチャートである。図58の通常ラウンド処理は、図34のものと置換えられる処理である。図58については、図34と異なる部分を主として説明する。
図58の通常ラウンド処理が図34の処理と異なるのは、主として、次の点である。ラウンド途中継続制御に関わる図34のST8〜ST12が設けられておらず、その代わりに、計数制限制御に関わるST10d〜ST10hが設けられている。また、図34のST2とST19との間に計数制限制御に関わるST18aが設けられている。また、ST4およびST6の判断結果に応じて行なう処理が図34の場合と異なる。
図58を参照して、ST2によりラウンドの終了時であると判断されたときは、ST18aにより、ラウンド中カウンタによりラウンド中に計数された入賞数が前ラウンド中入賞数データとしてRAM902に記憶される。これにより、各ラウンドが終了するごとにラウンド中に計数された入賞数を示すデータが記憶される。ST18aによるデータの記憶後に、ST19によるラウンド中カウンタの初期化が行なわれる。
また、ST4により個別期間中カウンタの値が「0」になっていないと判断されたときは、ST10dにより、ラウンド数カウンタにより特定される現在のラウンドが、SR7により選択されたボーナス継続パターンにより特定される個別期間の先頭ラウンドと一致するか否かを確認することに基づいて、現在のラウンドが個別期間の先頭ラウンドであるか否かが判断される。ST10dにより先頭ラウンドであると判断されたときは、先頭ラウンドにおいては個別期間中の前のラウンドがないため、リターンする。一方、ST10dにより先頭ラウンドではないと判断されたときは、ST10eにより、前のラウンドにおいてST18aにより記憶されたラウンド中入賞数データに基づいて、前ラウンド中の入賞数が1ラウンドの規定入賞数(10個)を超過しているか否かが判断される。
ST10eにより前ラウンド中の入賞数が1ラウンドの規定入賞数を超過していないと判断されたときは、リターンする。一方、ST10eにより前ラウンド中の入賞数が1ラウンドの規定入賞数を超過していると判断されたときは、計数制限処理を行なう必要がある。そのときは、ST10fにより、前ラウンド中の規定入賞数に対する超過入賞数を演算する処理が行なわれる。具体的に、ST10fではST18aにより記憶された前ラウンド中入賞数データの値から規定入賞数(10個)を減算することにより、超過入賞数が算出される。そして、ST10gにより、ST10fで算出された超過入賞数が前述の計数制限カウンタにセットされる。そして、ST10hにより、前述の計数制限フラグがオン状態にセットされる。これにより、図57の第1入賞球カウント処理によって、計数制限カウンタにセットされた超過入賞数分だけ、個別期間中カウンタの値の更新が停止されることとなる。ST10hの後、ST18に進む。これにより、計数制限カウンタおよび計数制限フラグがセットされた後は、ST3によりYESと判断されることにより、ST10d〜ST10hが繰返し行なわれるのが防がれる。計数制限フラグは、計数制限フラグがオン状態にされたラウンドが終了するときに、ST20によりオフ状態にリセットされる。
また、ST4により個別期間中カウンタの値が「0」になっていると判断されたときは、ST6により、遅延報知フラグがオン状態にセットされているか否かが判断される。そして、ST6により遅延報知フラグがオン状態であると判断されたときは、ST7へ進むことにより、ST15〜ST18により継続遅延制御によるボーナス継続演出表示が行なわれる。一方、ST6により遅延報知フラグがオフ状態であると判断されたときは、本実施の形態では、ラウンド途中継続制御が行なわれないので、リターンする。
図59は、第6実施形態による途中継続ラウンド処理を示すフローチャートである。図59の途中継続ラウンド処理は、図35のものと置換えられる処理である。図59については、図35と異なる部分を主として説明する。
図59の途中継続ラウンド処理が図35の処理と異なるのは、次の点である。ラウンド途中継続制御に関わる図35のSU11〜SU13が設けられておらず、その代わりに、計数制限制御に関わるSU11e〜SU11iが設けられている。SU4とSU5との間に、計数制限制御に関わるSU4e,SU4fが設けられている。SU2とSU25との間に、計数制限制御に関わるSU24が設けられている。ラウンド途中継続制御に関わる図35のSU6aが設けられていない。
図59を参照して、SU4により途中報知判定タイマがタイムアップしていないと判断されたときは、SU11eにより、前のラウンドにおいてST18aにより記憶されたラウンド中入賞数データに基づいて、前ラウンド中の入賞数が1ラウンドの規定入賞数(10個)を超過しているか否かが判断される。
SU11eにより前ラウンド中の入賞数が1ラウンドの規定入賞数を超過していないと判断されたときは、リターンする。一方、SU11eにより前ラウンド中の入賞数が1ラウンドの規定入賞数を超過していると判断されたときは、計数制限処理を行なう必要がある。そのときは、SU11fにより、計数制限フラグがオン状態にセットされているか否かが判断される。SU11fにより計数制限フラグがオン状態であると判断されたときは、リターンする。一方、SU11fにより計数制限フラグがオン状態ではないと判断されたときは、SU11gにより、前述のST10fと同様に、前ラウンド中の規定入賞数に対する超過入賞数を演出する処理が行なわれる。そして、SU11hにより、SU11gで算出された超過入賞数が前述の計数制限カウンタにセットされる。そして、SU11iにより、前述の計数制限フラグがオン状態にセットされ、リターンする。これにより、図57の第1入賞球カウント処理によって、計数制限カウンタにセットされた超過入賞数分だけ、個別期間中カウンタの値の更新が停止されることとなる。これにより、通常ラウンド処理において行なわれる計数制限処理と同様の制御が行なわれることとなる。また、計数制限カウンタおよび計数制限フラグがセットされた後は、SU11fによりYESと判断されることにより、SU11g〜SU10iが繰返し行なわれるのが防がれる。
また、SU4により途中報知判定タイマがタイムアップしていると判断されたときは、SU4eにより、計数制限フラグがオン状態にセットされているか否かが判断される。SU4eにより計数制限フラグがオン状態にセットされているときは、継続タイミングとなったことに応じて、SU4fにより計数制限フラグをオフ状態にリセットする処理が行なわれ、SU5に進む。一方、SU4eにより計数制限フラグがオン状態にセットされていないときは、そのままSU5に進む。これより、継続タイミングとなったときには、個別期間中カウンタの値の更新停止の解除が行なわれることとなる。
また、SU2によりラウンドの終了時であると判断されたときは、SU24により、ラウンド中カウンタよりラウンド中に計数された入賞数が前ラウンド中入賞数データとしてRAM902に記憶され、SU25に進む。
[第7実施形態]
次に、第7実施形態を説明する。第7実施形態においては、特定大当り遊技状態において、前述した第1実施形態等で示した継続遅延制御を行なわず、あるラウンドの入賞個数が1ラウンドの規定入賞数よりも不足したときに、計数倍増制御を行なう例を説明する。計数倍増制御は、個別期間中において、あるラウンドの入賞個数が1ラウンドの規定入賞数よりも不足したときに、その次のラウンドにおいて、1個の遊技球に対して個別期間中カウンタによる計数値を複数個加算することにより計数値を倍増させ、不足入賞数分だけ計数値を増加させる制御である。第7実施形態においては、主に、第1実施形態と異なる構成について説明する。
図60は、計数倍増制御の制御タイミングを示すタイミングチャートである。図60においては、前述した図13と同様に、実際のラウンドの経過と、演出表示装置44bの画面上の表示との関係が時間経過にしたがって示されている。図60について、前述した図13と共通する事項については、重複した説明を繰返さない。
図60においては、図13の場合と同様のボーナス継続パターンが選択されたときに、第1ラウンドの入賞個数が8個となって1ラウンドの規定入賞数に対して不足したときの制御例が示されている。
第1ラウンドの入賞個数がたとえば8個となってラウンドの規定入賞数よりも不足したときは、計数倍増制御が行なわれる。計数倍増制御は、あるラウンド(この場合は第1ラウンド)の入賞個数が1ラウンドの規定入賞数(10個)よりも不足したときに、その次のラウンド(この場合は第2ラウンド)において、1個の遊技球に対して個別期間中カウンタによる計数値を複数個加算(たとえば2個加算)することにより計数値を倍増させ、不足入賞数分だけ計数値を増加させる制御である。これにより、入賞数表示において「8・10・12」と図示されているように、超過入賞数分だけ入賞数表示の計数値が増加させられる。
このような計数倍増制御が行なわれるときには、1個の遊技球に対する計数値が倍増されることにより、1ラウンドの不足入賞数分だけ個別期間中カウンタによる入賞数の計数値が増加させられるので、あるラウンドでの入賞個数が1ラウンドの規定入賞数よりも不足したときであっても、個別期間入賞数の表示が0となるときを、個別期間の終了時に合せることが可能となる。
次に、特定大当り遊技状態において入賞個数の不足により計数倍増制御が行なわれるときのボーナス演出の表示について説明する。図61は、特定大当り遊技状態において計数倍増制御が行なわれるときのボーナス演出の表示を示す表示画面図である。図61においては、(Z21)〜(Z31)に演出表示装置44bの表示画面の状態が時間経過にしたがって示されている。図61については、前述した図18と共通する事項について、重複した説明を繰返さない。
図61には、ラウンド数が8ラウンドに決定された特定大当り遊技状態について、図60に示された制御例での演出表示装置44bの表示画面の状態が時間経過にしたがって示されている。
(Z21)に示すように、第1ラウンドが開始され、その第1ラウンドに対応する表示が開始された後、(Z22)に示すように、第1ラウンドの入賞個数が8個となって1ラウンドの規定入賞数よりも不足した。そして、(Z22)に示すように第2ラウンドが開始される。このように1ラウンドの入賞数が規定入賞数よりも不足したラウンドの次のラウンド(この場合は第2ラウンド)においては、(Z23),(Z25)に示すように遊技球が第1特別可変入賞球装置66へ入賞し、第1カウントスイッチ106により検出されたときに、1個の入賞球に対して2倍となる2個計数値が加算される計数倍増制御が行なわれることにより、(Z4),(Z6)に示すように不足入賞数分だけ個別期間入賞数の表示が増加更新される。そして、不足入賞数分の入賞球が第1カウントスイッチ106により検出された後は、計数倍増制御が終了させられる。
次に、第7実施形態のパチンコ遊技機1において特定大当りとなったときの表示制御について詳細に説明する。図62は、第7実施形態による第1入賞球カウント処理を示すフローチャートである。図62の第1入賞球カウント処理は、図31のものと置換えられる処理である。図62については、図31と異なる部分を主として説明する。
図62の第1入賞球カウント処理が図31の処理と異なるのは、SS2f〜SS2iが設けられていることである。
SS2により累積入賞数カウンタの値が「1」加算更新された後、SS2fにより、計数倍増フラグがオン状態にセットされているか否かが判断される。ここで、計数倍増フラグは、前述した計数倍増制御が行なわれる条件が成立したとき、すなわち、前のラウンドの入賞個数が1ラウンドの規定入賞数よりも不足したと判断されたときにオン状態にセットされる。SS2fにより計数倍増フラグがオン状態ではないと判断されたときは、図31の場合と同様にSS3により個別期間中カウンタが「1」減算更新される。
一方、SS2fにより計数倍増フラグがオン状態であると判断されたときは、SS2gにより、計数倍増カウンタの値が「0」になっているか否かが判断される。計数倍増カウンタは、遊技球の入賞時に個別期間中カウンタによる計数値を倍増(2倍増)させる回数を計数するためのカウンタであり、計数倍増フラグがオン状態とされるときに、そのときの不足入賞数と同じ数値に設定され、入賞球が検出されるごとにダウンカウントされていく。SS2gにより計数倍増カウンタの値が「0」になっていないと判断されたときは、SS2hにより個別期間中カウンタの値が「2」減算更新され、SS2iにより計数倍増カウンタの値が「1」減算更新され、SS4に進む。これにより、計数倍増フラグがオン状態となっているときには、計数倍増カウンタの値が「0」になるまで、個別期間中カウンタによる入賞球1個に対する計数値が2倍に倍増される。このように個別期間中カウンタによる入賞球1個に対する計数値が倍増されたときには、入賞球が1個検出されるごとに個別期間中カウンタの値が「2」増加更新されるので、SS6で入賞個数表示が更新されるときに、図61の(Z3)〜(Z6)に示すように、1個の入賞球に対して2個の個別期間入賞数が計数される。
また、第7実施形態による第1大当り開放前処理は、第4実施形態により示した図51のものと同様である。
図63は、第7実施形態による通常ラウンド処理を示すフローチャートである。図63の通常ラウンド処理は、図34のものと置換えられる処理である。図63については、図34と異なる部分を主として説明する。
図63の通常ラウンド処理が図34の処理と異なるのは、主として、次の点である。継続遅延制御に関わる図34のST6,ST7,ST22〜ST27が設けられていないことである。したがって、ST4により「0」になっていると判断されたときは、図34のST6が行なわれずにST8の処理が行なわれる。また、ST21により全期間中の最終ラウンドではないと判断されたときは、ST22〜ST27の処理が行なわれずに、ST28の処理が行なわれる。また、計数倍増制御に関わる処理として、ST4により個別期間中カウンタの値が「0」になっていないと判断されたときに行なわれるST4a〜ST4eが設けられている。また、図34のST2とST19との間に計数倍増制御に関わるST18aが設けられている。また、ST4およびST6の判断結果に応じて行なう処理が図34の場合と異なる。
図63を参照して、ST2によりラウンドの終了時であると判断されたときは、ST18aにより、ラウンド中カウンタよりラウンド中に計数された入賞数が前ラウンド中入賞数データとしてRAM902に記憶される。これにより、各ラウンドが終了するごとにラウンド中に計数された入賞数を示すデータが記憶される。ST18aによるデータの記憶後に、ST19によるラウンド中カウンタの初期化が行なわれる。
また、ST4により個別期間中カウンタの値が「0」になっていないと判断されたときは、ST4aにより、ラウンド数カウンタにより特定される現在のラウンドが、SR7により選択されたボーナス継続パターンにより特定される個別期間の先頭ラウンドと一致するか否かを確認することに基づいて、現在のラウンドが個別期間の先頭ラウンドであるか否かが判断される。ST4aにより先頭ラウンドであると判断されたときは、先頭ラウンドにおいては個別期間中の前のラウンドがないため、リターンする。一方、ST4aにより先頭ラウンドではないと判断されたときは、ST4bにより、前のラウンドにおいてST18aまたは後述するSU24により記憶されたラウンド中入賞数データに基づいて、前ラウンド中の入賞数が1ラウンドの規定入賞数(10個)よりも不足しているか(少ないか否か)否かが判断される。
ST4bにより前ラウンド中の入賞数が1ラウンドの規定入賞数よりも不足していないと判断されたときは、リターンする。一方、ST4bにより前ラウンド中の入賞数が1ラウンドの規定入賞数よりも不足していると判断されたときは、計数倍増処理を行なう必要がある。そのときは、ST4cにより、前ラウンド中の規定入賞数に対する不足入賞数を演出する処理が行なわれる。具体的に、ST4cでは、規定入賞数(10個)からST18aにより記憶された前ラウンド中入賞数データの値を減算することにより、不足入賞数が算出される。そして、ST4dにより、ST4cで算出された不足入賞数が前述の計数倍増カウンタにセットされる。そして、ST4eにより、前述の計数倍増フラグがオン状態にセットされ、リターンする。これにより、図62の第1入賞球カウント処理によって、計数倍増カウンタにセットされた不足入賞数分だけ、個別期間中カウンタによる入賞球1個に対する計数値が2倍に倍増されることとなる。ST4eの後、ST18に進む。これにより、計数倍増カウンタおよび計数倍増フラグがセットされた後は、ST3によりYESと判断されることにより、ST4a〜ST4eが繰返し行なわれるのが防がれる。計数倍増フラグは、計数倍増フラグがオン状態にされたラウンドが終了するときに、ST20によりオフ状態にリセットされる。
また、ST4により個別期間中カウンタの値が「0」になっていると判断されたときは、ST8へ進むことにより、ST8により当該ラウンド中における入賞数が1ラウンドの規定入賞数に到達していないと判断され、ST9により現在のラウンドが特定大当り遊技状態における最終の個別期間に属しないと判断されることを条件として、ラウンド途中継続制御によるボーナス継続演出表示が行なわれる。
図64は、第7実施形態による途中継続ラウンド処理を示すフローチャートである。図64の途中継続ラウンド処理は、図35のものと置換えられる処理である。図64については、図35と異なる部分を主として説明する。
図64の途中継続ラウンド処理が図35の処理と異なるのは、次の点である。継続遅延制御に関わる図35のSU6,SU7〜SU9,SU19〜SU23が設けられていない。また、計数倍増制御に関わる処理として、SU10により個別期間中カウンタの値が「0」になっていないと判断されたときに行なわれるSTU32〜SU36が設けられている。SU4とSU5との間に、計数倍増制御に関わるSU4g,SU4hが設けられている。SU2とSU25との間に、計数倍増制御に関わるSU24が設けられている。
また、SU4により途中報知判定タイマがタイムアップしていないと判断され、かつ、SU10により個別期間中カウンタの値が「0」になっていないと判断されたときは、SU32により、前のラウンドにおいてST18aにより記憶されたラウンド中入賞数データに基づいて、前述したST4bと同様に前ラウンド中の入賞数が1ラウンドの規定入賞数よりも不足しているか否かが判断される。
SU32により前ラウンド中の入賞数が1ラウンドの規定入賞数よりも不足していないと判断されたときは、リターンする。一方、SU32により前ラウンド中の入賞数が1ラウンドの規定入賞数よりも不足していると判断されたときは、計数倍増処理を行なう必要がある。そのときは、そのときは、SU33により、計数倍増フラグがオン状態にセットされているか否かが判断される。SU33により計数倍増フラグがオン状態であると判断されたときは、リターンする。一方、SU33により計数倍増フラグがオン状態ではないと判断されたときは、SU34により、前述のST4cと同様に前ラウンド中の規定入賞数に対する不足入賞数を演算する処理が行なわれる。そして、SU35により、SU34で算出された不足入賞数が前述の計数倍増カウンタにセットされる。そして、SU36により、前述の計数倍増フラグがオン状態にセットされ、リターンする。これにより、図62の第1入賞球カウント処理によって、計数倍増カウンタにセットされた不足入賞数分だけ、個別期間中カウンタによる入賞球1個に対する計数値が2倍に倍増されることとなる。これにより、通常ラウンド処理において行なわれる計数倍増処理と同様の制御が行なわれることとなる。また、計数倍増カウンタおよび計数倍増フラグがセットされた後は、SU33によりYESと判断されることにより、SU34〜SU36が繰返し行なわれるのが防がれる。
また、SU4により途中報知判定タイマがタイムアップしていると判断されたときは、SU4gにより、計数倍増ラグがオン状態にセットされているか否かが判断される。SU4gにより計数倍増フラグがオン状態にセットされているときは、継続タイミングとなったことに応じて、SU4hにより計数倍増フラグをオフ状態にリセットする処理が行なわれ、SU5に進む。一方、SU4gにより計数倍増フラグがオン状態にセットされていないときは、そのままSU5に進む。これより、継続タイミングとなったときには、計数倍増制御が終了することとなる。
また、SU5により途中報知時経過フラグがオン状態にセットされた後は、SU6aにより、途中報知フラグがオン状態にセットされているか否かが判断される。SU6aにより途中報知フラグがオン状態ではないと判断されたときは、個別期間におけるラウンド中の入賞数が規定入賞数に対して超過していないときであり、前述のSU15〜SU17の処理が行なわれることにより、ボーナス継続演出表示が行なわれる。一方、SU6aにより途中報知フラグがオン状態であると判断されたときは、ラウンド途中の継続タイミングとなる前の時点において、すでにラウンド途中継続制御が行なわれたときであるので、ボーナス継続演出表示が行なわれず、途中報知フラグをオフ状態にリセットする処理が行なわれ、リターンする。
SU2によりラウンドの終了時であると判断されたときは、SU24により、ラウンド中カウンタよりラウンド中に計数された入賞数が前ラウンド中入賞数データとしてRAM902に記憶され、SU25に進む。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 第1実施形態の図17に示すように、特定大当り遊技状態においては、ラウンド途中継続制御が行なわれることにより、ボーナス開始演出表示の実行中またはボーナス継続演出表示の実行中に、個別期間中カウンタにより計数された個別期間入賞数がこれらの演出により報知された入賞期待数よりも多いときに、個別期間入賞数が入賞期待数に到達したタイミングでボーナス継続演出表示が行なわれ、ラウンドにおいて規定入賞数よりも多い入賞があったときに、多い入賞個数分だけ、次の個別期間についてボーナス継続演出表示で報知される入賞期待数に加算される。これにより、1ラウンド中において規定入賞数よりも多い入賞があったときでも、個別期間について報知された入賞期待数に達したときにはラウンドの途中であってもボーナス継続演出表示が実行されるので、実際の入賞個数が入賞期待数に到達しているにもかかわらず、ボーナス継続演出表示による継続報知が行なわれなくなることが防がれる。したがって、入賞個数と特定大当り遊技状態が継続する旨の報知との関係に関して、遊技者に違和感を持たせないようにすることができる。さらに、ラウンドにおいて規定入賞数よりも多い入賞があったときに、多い入賞個数分だけ、次の個別期間についてボーナス継続演出表示で報知される入賞期待数に加算されるので、次の個別期間で報知される入賞期待数を、次の個別期間において入賞可能な個数に整合させることができる。したがって、報知される入賞期待数と実際に入賞可能な個数との関係に関して、遊技者に違和感を持たせないようにすることができる。このように、特定大当り遊技状態での演出に関して遊技者に違和感を持たせないようにすることにより、大当り遊技状態での演出に関して遊技者に不信感を与えないようにすることができる。
(2) 第1実施形態の図17に示すように、特定大当り遊技状態においては、ラウンド途中継続制御が行なわれることにより、ボーナス開始演出表示の実行中またはボーナス継続演出表示の実行中に、1ラウンド中に計数された入賞数が1ラウンドの規定入賞数よりも多いことに起因して、個別期間入賞数が入賞期待数に到達したときに、個別期間入賞数が入賞期待数に到達したタイミングでボーナス継続演出表示が行なわれ、その多い入賞個数分だけ、次の個別期間についてボーナス継続演出表示で報知される入賞期待数に加算される。これにより、1ラウンド中において規定入賞数よりも多い入賞があったときでも、個別期間について報知された入賞期待数に達したときにはラウンドの途中であってもボーナス継続演出表示が実行されるので、実際の入賞個数が入賞期待数に到達しているにもかかわらず、ボーナス継続演出表示による継続報知が行なわれなくなることが防がれる。したがって、入賞個数と特定大当り遊技状態が継続する旨の報知との関係に関して、遊技者に違和感を持たせないようにすることができる。さらに、このように1ラウンド中に計数された入賞数が1ラウンドの規定入賞数よりも多くなったことに起因して個別期間入賞数が入賞期待数よりも多いときに、多い入賞個数分だけ、次の個別期間についてボーナス継続演出表示で報知される入賞期待数に加算されるので、次の個別期間で報知される入賞期待数を、次の個別期間において入賞可能な個数に整合させることができる。したがって、報知される入賞期待数と実際に入賞可能な個数との関係に関して、遊技者に違和感を持たせないようにすることができる。このように、特定大当り遊技状態での演出に関して遊技者に違和感を持たせないようにすることにより、大当り遊技状態での演出に関して遊技者に不信感を与えないようにすることができる。
(3) 第2実施形態の図37に示すように、特定大当り遊技状態においては、報知延長制御が行なわれることにより、ボーナス開始演出表示の実行中またはボーナス継続演出表示の実行中に、個別期間中カウンタにより計数された個別期間入賞数がこれらの演出により報知された入賞期待数に達したときから、そのときのラウンドが終了するときまで、ボーナス継続演出表示により、特定大当り遊技状態が継続する旨の報知が継続されるとともに、個別期間中カウンタによる個別期間入賞数の計数が禁止される。これにより、1ラウンド中において規定入賞数よりも多い入賞があり、個別期間中のラウンドの途中で個別期間入賞数が入賞期待数に達したときから、その入賞期待数に達したラウンドが終了するときまで、継続報知が継続して行なわれる。このため、個別期間について報知された入賞期待数に達したときにはラウンドの途中であってもボーナス継続演出表示が実行されるので、実際の入賞個数が入賞期待数に到達しているにもかかわらず、ボーナス継続演出表示による継続報知が行なわれなくなることが防がれる。したがって、入賞個数と特定大当り遊技状態が継続する旨の報知との関係に関して、遊技者に違和感を持たせないようにすることができる。さらに、そのように報知された入賞期待数に達したときから入賞期待数に達したラウンドが終了するときまで個別期間中カウンタによる個別期間入賞数の計数が禁止されるので、報知された入賞期待数と実際に入賞した個数との関係に関して、遊技者に違和感を持たせないようにすることができる。このように、特定大当り遊技状態での演出に関して遊技者に違和感を持たせないようにすることにより、大当り遊技状態での演出に関して遊技者に不信感を与えないようにすることができる。
(4) 第3実施形態の図43に示すように、特定大当り遊技状態においては、表示変更制御が行なわれることにより、ボーナス開始演出表示の実行中またはボーナス継続演出表示の実行中に、個別期間中カウンタにより計数された個別期間入賞数がこれらの演出により報知された入賞期待数に達したときから、そのときのラウンドが終了するときまで、個別期間中カウンタによる個別期間入賞数の計数が行なわれるごとに、個別期間入賞数を示す数値の画像の代わりに、入賞があった旨を特定可能なラッキー画像が表示される。これにより、1ラウンド中において規定入賞数よりも多い入賞があり、ラウンドの途中で第1演出により報知された入賞期待数に達したときであっても、報知された入賞期待数に達したときから、そのときのラウンドが終了するときまで、個別期間中カウンタによる個別期間入賞数の計数が行なわれるごとに、個別期間入賞数を示す数値の画像の代わりに、入賞があった旨を特定可能なラッキー画像が表示される。これにより、ラッキー画像によって、特定遊技状態が継続する旨を、直接的に報知しないが、示唆することができる。したがって、入賞個数と特定大当り遊技状態が継続する旨の報知との関係に関して、遊技者に違和感を持たせないようにすることができる。また、そのようにラッキー画像が表示されることにより、入賞期待数に達したときから、そのときのラウンドが終了するときまで個別期間入賞数の表示が行なわれないので、報知された入賞期待数と実際に入賞した個数との関係に関して、遊技者に違和感を持たせないようにすることができる。このように、特定大当り遊技状態での演出に関して遊技者に違和感を持たせないようにすることにより、大当り遊技状態での演出に関して遊技者に不信感を与えないようにすることができる。
(5) 第4実施形態の図49,図50および第5実施形態に示すように、特定大当り遊技状態においては、入賞期待数増加変更制御が行なわれることにより、ボーナス開始演出表示およびボーナス継続演出表示において、個別期間のラウンド数に対応した規定入賞数よりも多い数に設定した入賞期待数が報知される。これにより、1ラウンド中において規定入賞数よりも多い入賞があったときでも、報知された入賞期待数に到達しないようにすることが可能となるので、実際の入賞個数が入賞期待数に到達しているにもかかわらず、特定大当り遊技状態が継続する旨の報知が行なわれない状況にならないようにすることが可能となる。したがって、入賞個数と特定大当り遊技状態が継続する旨の報知との関係に関して、遊技者に違和感を持たせないようにすることが可能となる。このように、特定大当り遊技状態での演出に関して遊技者に違和感を持たせないようにすることが可能となることにより、大当り遊技状態での演出に関して遊技者に不信感を与えないようにすることが可能となる。
(6) 図49,図50に示すように、入賞期待数増加変更制御が行なわれるときには、個別期間の最終ラウンドが終了するときにおいて、個別期間入賞数が当該個別期間について報知した入賞期待数に達していないときであっても、ボーナス継続演出表示が行なわれる。このため、報知する入賞期待数を個別期間のラウンド数に対応した規定入賞数よりも多い数に設定したことに起因して生じる入賞期待数の誤差が、次のボーナス継続演出にまで影響しないようにすることができる。
(7) 第6実施形態の図56に示すように、特定大当り遊技状態においては、計数制限制御が行なわれることにより、ボーナス開始演出表示およびボーナス継続演出表示の実行中に、1ラウンド中に計数された入賞数がラウンドの規定入賞数よりも多くなったときに、多い入賞個数分だけ、個別期間中カウンタによる個別期間入賞数の計数が停止される。これにより、1ラウンド中に計数された入賞数がラウンドの規定入賞数よりも多くなったときでも、多い入賞個数分だけ、個別期間中カウンタによる計数が停止されるので、個別期間中カウンタにより計数されて表示された入賞個数が入賞期待数に到達しているにもかかわらず、特定大当り遊技状態が継続する旨の報知が行なわれなくなることが防がれる。したがって、特定大当り遊技状態が継続する旨の報知が行なわれるときにおいて、報知される入賞期待数と表示される入賞個数との関係に関して、遊技者に違和感を持たせないようにすることができる。このように、特定大当り遊技状態での演出に関して遊技者に違和感を持たせないようにすることにより、大当り遊技状態での演出に関して遊技者に不信感を与えないようにすることができる。
(8) ST10e〜ST10hに示すように、1ラウンド中に計数された入賞数がラウンドの規定入賞数よりも多くなったときに、多い入賞個数分だけ、当該ラウンドの次のラウンドで個別期間中カウンタによる個別期間入賞数の計数が停止されるので、1ラウンド中に計数された入賞数がラウンドの規定入賞数よりも多くなったことと、個別期間中カウンタによる計数が停止されたこととの関係を、遊技者が気づきにくいようにすることができる。
(9) 図8〜図11に示すように、特定大当り遊技状態が継続する旨の報知について、ボーナス継続パターンが選択されることにより、ラウンド間の期間において行なうか、ラウンド中の期間に行なうか否かが選択され、選択されたいずれかの期間において、その報知が行なわれるので、演出のバリエーションを豊富にすることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
(10) たとえば、図8のラウンド抽選データにおいて、パターンNo.7等が選択されたときに、「22」のような1ラウンドの規定入賞数の倍数とならない値が報知されることを示したように、ボーナス継続演出表示をラウンド中の期間に行なうことが選択されたときに、入賞期待数として、1ラウンドにおける規定入賞数の倍数とならない値が報知されるので、ラウンド中の期間に報知を行なうことに対応した入賞期待数を報知することができる。
(11) たとえば、図8のパターンNo.7,8,10、11,13,14のように、一度1ラウンドの規定入賞数の倍数とならない値が報知されると、次の分割期間も1ラウンドの規定入賞数の倍数とならない値が報知されることを示したように、報知する入賞期待数として、1ラウンドにおける規定入賞数の倍数とならない値が選択されるときには、次に報知する入賞期待数は規定入賞数の倍数とならない値に選択される割合の方が、規定入賞数の倍数とならない値に選択されない割合よりも高くなるように選択パターンが設定されている。これにより、1ラウンドにおける規定入賞数の倍数とならない値が入賞期待数として報知されるときには、規定入賞数の倍数とならない値が入賞期待数として複数回続けて報知されやすくなる。また、1ラウンドにおける規定入賞数の倍数とならない値が入賞期待数として最初に報知されたときには、報知された入賞期待数がラウンド終了時点での値に対応していないことを遊技者が容易に認識することができるので、特定大当り遊技状態が継続することを遊技者が容易に把握することができる。しかし、たとえば、図8のパターンNo.7のように、1ラウンドにおける規定入賞数の倍数とならない値が複数回続けて報知されると、入賞期待数の合計値が1ラウンドにおける規定入賞数の倍数となっているか否かを遊技者が認識しにくくなるので、特定大当り遊技状態が継続するか否かを遊技者が把握しにくくなる。また、図8のパターンNo.7,8,10、11,13,14のように、1ラウンドにおける規定入賞数の倍数とならない値を入賞期待数として複数回報知するときには、報知する入賞期待数の合計値を1ラウンドにおける規定入賞数の倍数に調整することが可能となるので、報知される入賞期待数と実際に入賞可能な個数との関係に関して、遊技者に違和感を持たせないようにすることができる。
(12) 第1実施形態の図18に示すように、特定大当り遊技状態においては、継続遅延制御が行なわれることにより、ボーナス開始演出表示の実行中またはボーナス継続演出表示により報知した入賞期待数に対応するラウンドの終了時において、個別期間中カウンタにより計数された個別期間入賞数が、報知した入賞期待数よりも少ないときに、個別期間中カウンタにより計数された個別期間入賞数が当該入賞期待数になるときまで、特定大当り遊技状態が継続する旨の報知を遅延させるとともに、当該少ない入賞個数分だけ次の個別期間についてボーナス継続演出表示で報知される入賞期待数から減算される。これにより、1ラウンド中において計数された個別期間入賞数が規定入賞数よりも少ないときには、個別期間入賞数が入賞期待数に達するまでボーナス継続演出表示が遅延させられるので、個別期間入賞数が入賞期待数に到達していない状態でボーナス継続演出表示による継続報知が行なわれることが防がれる。したがって、入賞個数と特定大当り遊技状態が継続する旨の報知との関係に関して、遊技者に違和感を持たせないようにすることができる。さらに、このように個別期間入賞数が規定入賞数よりも少ないことによりボーナス継続演出表示が遅延させられたときに、少ない入賞個数分だけ、次の個別期間についてボーナス継続演出表示で報知される入賞期待数から減算されるので、次の個別期間で報知される入賞期待数を、次の個別期間において入賞可能な個数に整合させることができる。したがって、報知される入賞期待数と実際に入賞可能な個数との関係に関して、遊技者に違和感を持たせないようにすることができる。このように、特定大当り遊技状態での演出に関して遊技者に違和感を持たせないようにすることにより、大当り遊技状態での演出に関して遊技者に不信感を与えないようにすることができる。
(13) 第7実施形態の図61に示すように、特定大当り遊技状態においては、計数倍増制御が行なわれることにより、ボーナス開始演出表示およびボーナス継続演出表示の実行中に、1ラウンド中に計数された入賞数がラウンドの規定入賞数よりも少なくなったときに、検出される1個の遊技球に対して個別期間中カウンタによる個別期間入賞数の計数値を複数個加算することにより、当該少ない入賞個数分だけ計数値が増加させられる。これにより、1ラウンド中に計数された入賞数がラウンドの規定入賞数よりも少なくなったときでも、少ない入賞個数分だけ、1個の遊技球に対して個別期間中カウンタによる個別期間入賞数の計数値が複数更新されるので、個別期間入賞数が入賞期待数に到達していない状態でボーナス継続演出表示による継続報知が行なわれることが防がれる。したがって、特定大当り遊技状態が継続する旨の報知が行なわれるときにおいて、報知される入賞期待数と表示される入賞個数との関係に関して、遊技者に違和感を持たせないようにすることができる。このように、特定大当り遊技状態での演出に関して遊技者に違和感を持たせないようにすることにより、大当り遊技状態での演出に関して遊技者に不信感を与えないようにすることができる。
次に、パチンコ遊技機1の演出表示装置44bで行なわれる飾り図柄の変動表示の変形例について説明する。
図65は、変形例によるパチンコ遊技機1aの正面図である。また、図66は、変形例によるパチンコ遊技機1aの遊技盤40の正面図である。また、図67は、変形例によるパチンコ遊技機1aの演出表示装置44bの周囲に設けられる飾り部材200の斜視図である。図65〜図67については、図1と共通する機能を有する構成要素について共通の参照番号を付し、重複した説明を繰返さない。
変形例によるパチンコ遊技機1aで特徴的な構造は、次のとおりである。演出表示装置44bの周囲には、電車を模した形状の飾り部材200が設けられている。飾り部材200の左側には、踏切りの遮断機を模した形状の可動部材である遮断機部材201が揺動可能な態様で設けられている。遮断機部材201は、表示領域80の前側まで倒れるような態様で動作することが可能である。飾り部材200において、表示領域80の上方には、遊技状態等の各種情報を表示するリーフ式の表示部202が設けられている。飾り部材200において、表示領域80の下部には、飾り部材200に誘導されてきた遊技球を一旦飾り部材200の内部に取込むための部材であって、リング状の形状よりなる取込部材203と、取込部材203により取込まれた遊技球を普通可変入賞球装置58の上方へ排出する排出口204とが設けられている。また、遊技領域41の上側および下側には、鉄道の駅名(地名)を連ねて示す複数の装飾ランプ205が設けられている。また、上皿19の所定位置に遊技者による操作が可能な操作ボタン206が設けられている。
次に、図68〜84を用いて、変形例によるパチンコ遊技機1aの演出表示装置44bにおいて飾り図柄が変動表示されるときに表示される画像を説明する。以下に示す各図においては、表示領域(左表示領域301、中表示領域302、右表示領域303)について、下向きの矢印は図柄が上から下へ変動することを表わしており、左右に向いた矢印は図柄が左右方向へ図柄が揺れることを表わしている。
図68は、通常変動と呼ばれる変動パターンで表示される画像を(a1)〜(a4)に示し、ノーマル11コマ当りと呼ばれる変動パターンで表示される画像を(a11)〜(a14)に示した表示画面図である。
通常変動では、(a1)により、電車の運転席211から見える景色(郊外)を背景画像として、左表示領域301、中表示領域302、右表示領域303で図柄の変動表示が開始される。そして、(a2)により左表示領域301で図柄が停止され、(a3)により右表示領域303で図柄が停止され、最後に、(a4)により中表示領域302で図柄が停止される。この例では、(a4)に示すように、はずれ表示結果が導出表示されている。
ノーマル11コマ当りでは、(a11)により、電車の運転席211から見える景色(郊外)を背景画像として、左表示領域301、中表示領域302、右表示領域303で図柄の変動表示が開始され、カラス304が飛ぶ画像が大当りとなる予告をする予告画像として表示される。そして、(a12)により左表示領域301で図柄が停止され、(a13)により右表示領域303で図柄が停止されるとともに、中表示領域302で図柄の変動速度が減少し、低速度で変動表示する状態にされる。最後に、(a14)により中表示領域302で図柄が停止される。この例では、(a14)に示すように、斜め方向の有効ラインにおいて「7」の図柄が揃ったことによる大当り表示結果が導出表示されており、大当り表示結果を構成する3つの図柄が大きく動く表示(左右に揺れる表示)が行なわれる。
図69は、トンネル発展ロング当りと呼ばれる変動パターンで表示される画像を(b1)〜(b7)に示した表示画面図である。
トンネル発展ロング当りでは、(b1)により、電車の運転席211から見える景色(郊外)を背景画像として、左表示領域301、中表示領域302、右表示領域303で図柄の変動表示が開始され、急行電車305が左側の路線で電車を追い抜いていくことにより大当りとなる予告をする予告画像が表示される。そして、(b2)により左表示領域301で図柄が停止され、(b3)により右表示領域303で図柄が停止されることにより、「5」の図柄でリーチ表示態様となった状態にされる。そして、(b4)により、電車がトンネルに入っていく画像が表示されることにより、リーチ表示態様がスーパーリーチに発展する旨が遊技者に報知される。次に、(b5)により、トンネル内を走る電車の運転席から見える景色が背景画像として表示される。そして、(b6)により、トンネルを抜けて海沿いを走る電車の運転席から見える景色が背景画像として表示されるとともに、中表示領域302で図柄の変動速度が低下し、低速度で変動表示する状態にされる。最後に、(b7)により中表示領域302で図柄が停止される。この例では、(b7)に示すように、横方向の有効ラインにおいて「5」の図柄が揃ったことによる大当り表示結果が導出表示されており、大当り表示結果を構成する3つの図柄が大きく動く表示(左右に揺れる表示)が行なわれる。
図70は、トンネル発展SPロング後当りと呼ばれる変動パターンで表示される画像を(c1)〜(c10)に示した表示画面図である。
トンネル発展SPロング後当りでは、(c1)により、電車の運転席211から見える景色(郊外)を背景画像として、左表示領域301、中表示領域302、右表示領域303で図柄の変動表示が開始される。そして、(c1)では、飛行機306が飛び、所定の構内アナウンスが、吹き出しに表示されるとともに、音声によっても出力されることにより、大当りとなる予告が行なわれる。そして、(c2)により、左表示領域301で図柄が停止される。さらに、(c2)においては、踏み切りの警告音とともに遮断機部材201が動作して表示領域80の手前に降り、電車307が右から左へ通過する画像が表示されることにより大当りとなる予告が行なわれる。なお、ここでは、電車307を画像により表示する例を示したが、これに限らず、その電車を可動部材により構成してもよい。
そして、(c3)により、電車307が通過した後、遮断機部材201が元の位置に戻り、右表示領域303で図柄が停止される。ここでは、(c3)により、斜め方向の2本の有効ラインにおいて「4」,「5」の図柄でリーチ表示態様となった状態(ダブルリーチと呼ばれる)にされる。そして、(c4)により、電車がトンネルに入っていく画像が表示されることにより、リーチ表示態様がスーパーリーチに発展する旨が遊技者に報知される。次に、(c5)により、トンネル内を走る電車の運転席から見える景色が背景画像として表示される。そして、(c6)により、トンネルを抜けて海沿いを走る電車の運転席から見える景色が背景画像として表示される。
次に、(c7)により、中表示領域302で図柄の変動速度が減少し、低速度で変動表示する状態にされる。そして、(c8)により、表示されたときに遊技者の大当りに対する期待度が向上する画像として、雨が降っている背景画像が表示されるともに、中表示領域302で図柄の変動速度が増加し、高速度で変動表示する状態にされる。そして、(c9)により、再び中表示領域302で図柄の変動速度が減少し、低速度で変動表示する状態にされる。そして、最後に、(c10)により中表示領域302で図柄が停止される。この例では、(c10)に示すように、斜め方向の1本の有効ラインにおいて「5」の図柄が揃ったことによる大当り表示結果が導出表示されており、大当り表示結果を構成する3つの図柄が大きく動く表示(左右に揺れる表示)が行なわれる。
図71および図72は、トンネル発展駅弁2段当りと呼ばれる変動パターンで表示される画像を(d1)〜(d17)に示した表示画面図である。
トンネル発展駅弁2段当りでは、(d1)により、電車の運転席211から見える景色(郊外)を背景画像として、左表示領域301、中表示領域302、右表示領域303で図柄の変動表示が開始され、所定の構内アナウンスが、吹き出しに表示されるとともに、音声によっても出力されることにより、大当りとなる予告が行なわれる。そして、(d2)により、踏み切りの警告音とともに遮断機部材201が動作して表示領域80の手前に降り、電車307aが左から右へ通過する画像が表示されることにより大当りとなる予告が行なわれる。なお、ここでは、電車307aを画像により表示する例を示したが、これに限らず、その電車を可動部材により構成してもよい。また、遮断機部材201は、垂直位置(上向きの位置)から図中の点線位置を介して、図中における円弧状の矢印の方向に動き、水平位置(横向きの位置)で停止する。
そして、(d3)により、電車307が通過した後、左表示領域301で図柄が停止される。さらに、(d4)により、右表示領域303で図柄が停止される。ここでは、(d4)により、横方向の有効ラインにおいて「7」の図柄でリーチ表示態様となった状態にされる。そして、(d5)により、遮断機部材201が、図中における円弧状の矢印の方向に動き、元の位置に戻る動作が行なわれる。そして、(d6)により電車がトンネルに入っていく画像が表示されることにより、リーチ表示態様がスーパーリーチに発展する旨が遊技者に報知される。次に、(d7)により、トンネル内を走る電車の運転席から見える景色が背景画像として表示される。そして、(d8)により、トンネルを抜けた後、女の子308が電車の窓から手を振る画像が表示され、(d9)により、ホームに停車中の電車の窓から女の子308が弁当屋を呼ぶ画像が表示される。そして、(d10)により、弁当屋309がホームに来た途端、電車が発車してしまう画像が表示される。
そして、(d11)により、弁当屋309が女の子308を追いかける画像が表示される。(d11)では、弁当屋309が持つ弁当に、中表示領域302で回転動作をして変動表示中の図柄が貼付けられている画像も表示される。そして、(d12)により、弁当屋309が転び、中表示領域302で図柄が一旦「6」で停止する画像が表示される。次に、(d13)により弁当屋309が帽子を被り直し、(d14)により弁当屋309が再び女の子308を追いかける画像が表示される。(d14)においては、弁当に貼付けられた中表示領域302の図柄が再び変動表示を開始する画像も表示される。
そして、(d15)により弁当屋309が女の子308に追い付く画像が表示された後、(d16)により中表示領域302で回転動作をして変動表示中の図柄が拡大表示され、その図柄が「6」と「7」とのどちらかで停止表示される状態を示す画像が表示される。最後に、斜め方向の有効ラインにおいて「7」の図柄が揃ったことによる大当り表示結果が導出表示されるとともに、女の子308が弁当を受け取った画像が表示される。
図73は、踏み切り発展停車当りと呼ばれる変動パターンで表示される画像を(e1)〜(e11)に示した表示画面図である。
踏み切り発展停車当りでは、(e1)により、電車の運転席211から見える景色(住宅地)を背景画像として、左表示領域301、中表示領域302、右表示領域303で図柄の変動表示が開始される。そして、(e1)では、ベル310が表示されるとともに、ベルの音が音声によっても出力されることにより、大当りとなる予告が行なわれる。そして、(e2)により、左表示領域301での図柄の停止と、右表示領域303での図柄の停止とが同時に行なわれ、「6」の図柄でリーチ表示態様となった状態にされる。さらに、(e3)により、踏み切りの警告音とともに遮断機部材201が動作して表示領域80の手前に降りることにより、大当りとなる予告が行なわれる。
その後、(e4)により、電車311が画面一杯となる表示態様で右から左へ通過する画像の表示が開始され、電車311が画面一杯を覆った段階で、(e5)により、画面右下方に、左表示領域301、中表示領域302、および右表示領域303が縮小されて表示される。ここでは、電車311を画像により表示する例を示したが、これに限らず、その電車を可動部材により構成してもよい。次に、(e6)により、電車311が通過した後、遮断機部材201が元の位置に戻るともに、駅のホームが背景画像として表示される。そして、(e7)により、特急電車312がホームに入ってきて線路上に置かれた図柄を轢いていく画像が表示される。次に、(e8)により運転手313が登場してブレーキ操作を行なって特急電車312を停止させる画像が表示され、その結果、(e9)により轢かれなかった図柄(「6」)が中表示領域302の停止図柄として表示される。これにより、「6」の図柄による大当り表示結果が一旦表示され、その直後に、(e10)により画面中央部から光が放射する画像が表示され、(e11)により横方向の有効ラインにおいて「7」の図柄が揃ったことによる大当り表示結果が導出表示され、大当り表示結果を構成する3つの図柄が大きく動く表示(左右に揺れる表示)が行なわれる。
図74および図75は、擬似連×2トンネル発展終電後当りと呼ばれる変動パターンで表示される画像を(f1)〜(f20)に示した表示画面図である。
擬似連×2トンネル発展終電後当りでは、(f1)により、電車の運転席211から見える景色(ビル街)を背景画像として、左表示領域301、中表示領域302、右表示領域303で図柄の変動表示が開始される。そして、(f1)では、踏み切りの警告音とともに遮断機部材201が動作して表示領域80の手前に降り、駅員のアナウンスが、吹き出しに表示されるとともに、音声によって出力されることにより、大当りとなる予告が行なわれる。そして、(f2)により、電車314が画面一杯となる表示態様で右から左へ通過する画像が表示される。なお、ここでは、電車314を画像により表示する例を示したが、これに限らず、その電車を可動部材により構成してもよい。
そして、(f3)により左表示領域301で図柄が停止された後、(f4)により右表示領域303で図柄が停止される。そして、(f5)により中表示領域302で図柄が停止されることにより、はずれ表示結果が一旦導出表示される。(f5)では、さらに、電車315が画面一杯となる表示態様で左から右へ通過する画像が表示される。なお、ここでは、電車315を画像により表示する例を示したが、これに限らず、その電車を可動部材により構成してもよい。そして、電車315が通過した後、(f6)により、再度、左表示領域301、中表示領域302、右表示領域303で図柄の変動表示が開始される。
そして、(f7)により左表示領域301で図柄が停止され、(f8)により右表示領域303で図柄が停止され、(f9)により中表示領域302で図柄が停止されることにより、はずれ表示結果が一旦導出表示される。その後、(f10)により、特急電車316が画面一杯となる表示態様で右から左へ通過する画像が表示される。なお、ここでは、特急電車316を画像により表示する例を示したが、これに限らず、その電車を可動部材により構成してもよい。そして、特急電車316が通過した後、(f11)により、再度、左表示領域301、中表示領域302、右表示領域303で図柄の変動表示が開始された後、左表示領域301で図柄が停止される。
そして、(f12)により右表示領域303で図柄が停止されることにより、斜め方向の2本の有効ラインにおいて「6」,「7」の図柄でリーチ表示態様となった状態にされる。さらに、(f12)では、中表示領域302で図柄の変動速度が減少し、低速度で変動表示する状態にされる。次に、(f13)により電車がトンネルに入っていく画像が表示されることにより、リーチ表示態様がスーパーリーチに発展する旨が遊技者に報知される。次に、(f14)により、トンネル内を走る電車の運転席から見える景色が背景画像として表示される。そして、(f15)により、トンネルを抜けた後、電車が夜に田舎を走る画像が表示され、(f16)により、表示されたときに遊技者の大当りに対する期待度が向上する画像として、電車が橋を渡り、川の辺りに蛍が舞う画像が表示される。
そして、(f17)により、田舎の駅のホームに電車がさしかかり、光が見えてくる画像が表示される。その後、(f18)により、駅員317がライトを回し光によるサインを送る画像が表示される。次に、(f19)によりライトにより回る光の中から中表示領域302で変動表示される図柄(「6」)が拡大表示された後、(f20)により図柄が更新されて、「7」の図柄による大当り表示結果が導出表示される。
図76は、トンネル発展MUSIC後当りと呼ばれる変動パターンで表示される画像を(g1)〜(g12)に示した表示画面図である。
トンネル発展MUSIC後当りでは、(g1)により、電車の運転席211から見える景色(郊外)を背景画像として、左表示領域301、中表示領域302、右表示領域303で図柄の変動表示が開始される。さらに、(g1)では、踏み切りの警告音とともに遮断機部材201が動作して表示領域80の手前に降り、駅員の声が、吹き出しに表示されるとともに、音声によって出力されることにより、大当りとなる予告が行なわれる。そして、(g2)では、電車318が左から右へ通過する画像が表示される。なお、ここでは、電車318を画像により表示する例を示したが、これに限らず、その電車を可動部材により構成してもよい。電車318が通過した後、(g3)により、左表示領域301および右表示領域303で図柄が停止し、斜め方向の2本の有効ラインにおいて「6」,「7」の図柄でリーチ表示態様となった状態にされる。(g3)では、さらに、電車319が右から左へ通過する画像が表示されることにより、大当りとなる予告が行なわれる。なお、ここでは、電車319を画像により表示する例を示したが、これに限らず、その電車319を可動部材により構成してもよい。
そして、(g4)により、電車319が通過した後、遮断機部材201が元の位置に戻り、中表示領域302で図柄の変動速度が減少し、低速度で変動表示する状態にされる。次に、(g5)により電車がトンネルに入っていく画像が表示されることにより、リーチ表示態様がスーパーリーチに発展する旨が遊技者に報知される。次に、(g6)により、トンネル内を走る電車の運転席から見える景色が背景画像として表示される。そして、(g7)により、トンネルを抜けた後、電車が田舎を走る画像が表示されるともに、1曲の所定の音楽の音声出力が開始される。そして、(g8)により、音楽のリズムに合せて、中表示領域302で変動表示される図柄が画面中央部に順次出現する表示が行なわれ、(g9)により画面中央部分において、左右の停止図柄が中図柄を押合う画像が表示される。そして、(g10)により、背景画像が渦巻き状に回転する画像が表示される。
次に、(g11)により中表示領域302で「7」の図柄が光って停止することにより、斜め方向の有効ラインにおいて「7」の図柄が揃ったことによる大当り表示結果が導出表示され、(g12)により大当り表示結果を構成する3つの図柄が大きく動く表示(左右に揺れる表示)が行なわれる。
図77および図78は、トンネル発展MUSIC後当りと呼ばれる変動パターンで表示される画像を(h1)〜(h23)に示した表示画面図である。
トンネル発展MUSIC後当りでは、(h1)により、電車の運転席211から見える景色(郊外)を背景画像として、左表示領域301、中表示領域302、右表示領域303で図柄の変動表示が開始される。そして、(h2)により、左表示領域301および右表示領域303で図柄が停止し、横方向の1本の有効ラインにおいて「7」の図柄でリーチ表示態様となった状態にされる。さらに、(h3)により、複数のキャラクタ320が右から左方向に登場するともに、中表示領域302で図柄の変動速度が減少し、低速度で変動表示する状態にされる。
次に、(h4)により電車がトンネルに入っていく画像が表示されることにより、リーチ表示態様がスーパーリーチに発展する旨が遊技者に報知される。次に、(h5)により、トンネル内を走る電車の運転席から見える景色が背景画像として表示される。そして、(h6)により、トンネルを抜けた後、電車が田舎を走る画像が表示されるともに、1曲の所定の音楽の音声出力が開始される。(h6)においては、画面右下方に、左表示領域301、中表示領域302、および右表示領域303が縮小されて表示される。
そして、(h7)〜(h23)により、背景画像として雪景色が表示された状態で、音楽のリズムに合せて大当り図柄を様々な表示パターンで表示する演出が行なわれる。(h7)により、画面中央部から大当り表示結果となる図柄(「111」)が順次拡大表示されて出て行く画像が表示される。(h8)により、画面中央部から大当り表示結果となる図柄(「111」)が螺旋状に出てくる画像が表示される。(h9)により、画面右上部からカーブを描いて大当り表示結果となる図柄(「111」)が出てくる画像が表示される。(h10)により、画面左上部からカーブを描いて大当り表示結果となる図柄(「111」)が出てくる画像が表示される。(h11)により、画面右上部から左上部へスライドする態様で大当り表示結果となる図柄が出てくる画像が表示される。(h11)においては、点線により図柄の移動前の位置が示され、矢印により図柄の移動方向が示されている。また、以下の(h12)〜(h22)についても、同様に、点線により図柄の移動前の位置が示され、矢印により図柄の移動方向が示されている。
(h12)により、大当り表示結果となる図柄(「111」)が画面中央上部から左側へ移動して消えて行き、同時に大当り表示結果となる別の図柄(「333」)が画面中央左下部から右側へスライドして行く。(h13)により、大当り表示結果となる図柄(「333」)が画面中央下部から右側へ移動して消えて行く。(h14)により、大当り表示結果となる別の図柄(「555」)が画面中央上部から画面中央へスライドする。(h15)により、大当り表示結果となる図柄(「555」)が画面中央部から画面中央下部へスライドして消えて行く。(h16)により、大当り表示結果となる別の図柄(「777」)が画面中央下部から画面中央部へスライドして行く。(h17)により、大当り表示結果となる図柄(「777」)が画面中央部から画面中央上部へスライドして消えて行く。
(h18)により、大当り表示結果となる図柄(「111」)が画面左上部から画面中央部へスライドして行く。(h19)により、大当り表示結果となる図柄(「111」)が画面中央部から画面右下部へスライドして消えて行く。(h20)により、大当り表示結果となる図柄(「555」)が画面右上部から画面中央部へスライドして行く。(h21)により、大当り表示結果となる図柄(「555」)が画面中央部から画面左下部へスライドして消えて行く。(h22)、(h23)により、大当り表示結果となる図柄(「777」)が拡大表示された後、拡大状態が解除されて中央部へ集められる。
図79は、変動開始後踏み切り経由ハイパースゴロクモード突入変動と呼ばれる変動パターンで表示される画像((i1)〜(i6))とハイパースゴロクモード通常変動と呼ばれる変動パターンで表示される画像((i11)〜(i13))とを示した表示画面図である。
変動開始後踏み切り経由ハイパースゴロクモード突入変動では、(i1)により、電車の運転席211から見える景色(郊外)を背景画像として、左表示領域301、中表示領域302、右表示領域303で図柄の変動表示が開始される。そして、(i2)により、踏み切りの警告音とともに遮断機部材201が動作して表示領域80の手前に降りることにより、大当りとなる予告が行なわれる。
その後、(i3)により、汽車321が画面一杯となる表示態様で右から左へ通過する画像の表示が開始される。(i4)により、電車311が左表示領域301、中表示領域302、右表示領域303を覆った段階で、画面右下方に、左表示領域301、中表示領域302、および右表示領域303が縮小されて表示される。ここでは、汽車321を画像により表示する例を示したが、これに限らず、その汽車321を可動部材により構成してもよい。また、(i4)では、電車311が通過した後、遮断機部材201が元の位置に戻る。その後、(i5)により、ハイパースゴロクモードと呼ばれる演出モードに突入する旨を報知する画像が表示される。ハイパースゴロクモードにおいては、すごろく形式のミニゲームを行なった後に変動表示の表示結果を導出表示する演出をする画像が表示される。そして、(i6)により、ハイパースゴロクモードとなったときの初期画面の画像が表示される。ハイパースゴロクモードとなったときの初期画面においては、画面右下方に、左表示領域301、中表示領域302、および右表示領域303が縮小されて表示される。
ハイパースゴロクモード通常変動変動では、(i11)により、ハイパースゴロクモードとなったときの初期画面の画像が表示され、サイコロ322が回転動作を始める画像が表示される。そして、(i12)により、サイコロ322が停止し、(i13)により、停止したサイコロ322が示す数にしたがって電車に見立てた駒323がすごろくのマス上を進んでいき、たとえば、「はずれ」と表示されたマスで停止する画像が表示される。
図80は、ハイパースゴロクモードチャンスマス分岐綱引きチャンス当りと呼ばれる変動パターンで表示される画像を(j1)〜(j10)に示した表示画面図である。
ハイパースゴロクモードチャンスマス分岐綱引きチャンス当りでは、(j1)により、ハイパースゴロクモードとなったときの初期画面の画像が表示され、サイコロ322が回転動作を始める画像が表示される。さらに、(j1)においては、飛行機300が飛ぶ画像が表示されることにより、大当りとなる予告が行なわれる。(j2)により、サイコロ322が停止し、(j3)により、停止したサイコロ322が示す数にしたがって、駒323がすごろくのマスを進んでいき、「チャンス」と表示されたマスで停止する画像が表示される。
そして、(j4)により、リーフ式の表示部20により大当りとなる予告をする旨を案内するメッセージを示す画像が表示される。そして、(j5)により、複数のキャラクタ324、325が綱引きをするミニゲームを行なう綱引きチャンスという演出モードに突入する旨を報知する画像が表示されるとともに、左表示領域301および右表示領域303で図柄が停止されることにより、「7」の図柄でリーチ表示態様となった状態にされる。(j5)においては、さらに、電車326が登場し画面右下部から画面中央下部へ進む画像が表示される。なお、ここでは、電車326を画像により表示する例を示したが、これに限らず、その電車を可動部材により構成してもよい。
そして、(j6)〜(j9)により、キャラクタ324,325が綱引きをする画像が表示されていく。このような綱引きが行なわれるときには、(j8)に示すように、電車326が、綱が引かれている度合いを示すメータのように左右に動作する画像が表示される。そして、(j10)により、駅員を示すキャラクタ324が勝ったことを示す画像が表示され、「7」の図柄が揃ったことによる大当り表示結果が導出表示される。そのときに、電車326が左方向へ移動して消えていく画像が表示される。
図81は、ハイパースゴロクモードチャンスマス分岐列島横断チャンス当りと呼ばれる変動パターンで表示される画像を(k1)〜(k14)に示した表示画面図である。
ハイパースゴロクモードチャンスマス分岐列島横断チャンス当りでは、(k1)により、ハイパースゴロクモードとなったときの初期画面の画像が表示され、サイコロ322が回転動作を始める画像が表示される。(k2)により、サイコロ322が停止し、(k3)により、停止したサイコロ322が示す数にしたがって、駒323がすごろくのマスを進んでいき、「チャンス」と表示されたマスで停止する画像が表示される。
そして、(k4)により、リーフ式の表示部20により大当りとなる予告をする旨を案内するメッセージを示す画像が表示される。そして、(k5)により、ルーレットを用いたミニゲームを行なう列島横断チャンスという演出モードに突入する旨を報知する画像が表示されるとともに、左表示領域301および右表示領域303で図柄が停止されることにより、「1」の図柄でリーチ表示態様となった状態にされる。
そして、(k6)により、複数の駅名を連ねた路線図が示された列島横断チャンスの初期画面を示す画像が表示され、ルーレットで出た数だけ電車が進み、最終目的地の駅まで到達したら大当りとなるという演出を案内するメッセージを示す画像が表示される。このような路線図に示される駅名は、装飾ランプ205に示された駅名と同じ配列で示される。そして、(k7)により、ルーレットを回すチャンスが2回ある旨を示す画像が表示され、(k8)により、ルーレット327が拡大表示される。
そして、(k9)により1回目のルーレット327の回転が開始され、(k10)により1回目のルーレット327の回転が停止され、装飾ランプ205を見ることを促す旨を示す画像が表示される。列島横断チャンスという演出モードでは、1回目のルーレット327の回転が開始されたときからルーレット327が表示されている間に、最終目的地の駅までの駅数が表示される。次に、(k11)により1回目のルーレット327の回転結果にしたがって、進んだ駅名が示されるとともに、2回目のルーレット327の回転が行なわれる旨を示す画像が表示される。(k12)により2回目のルーレット327の回転が開始され、(k13)により2回目のルーレット327の回転が停止され、2回目のルーレット327の回転結果にしたがって、進んだ駅名が示される。さらに、(k13)では、装飾ランプ205を見ることを促す旨を示す画像が表示される。そして、(k14)により、列島横断チャンスにおいて最終目的地に到着し、大当り表示結果となったことを示す画像が表示される。
図82は、ハイパースゴロクモードチャンスマス分岐列島横断チャンスボタン当りと呼ばれる変動パターンで表示される画像を(m1)〜(m15)に示した表示画面図である。
ハイパースゴロクモードチャンスマス分岐列島横断チャンスボタン当りでは、(m1)〜(m11)により、図81の(k1)〜(k11)により示した画像と同様の画像が表示されることにより、列島横断チャンスとなってルーレット327を用いたミニゲームが行なわれる。そして、2回目のルーレット327の回転が開始される前に、(m12)により、操作ボタン206を遊技者が押すことによりルーレット327を止めることを促す旨を示す画像が表示される。そして、(m13)により2回目のルーレット327の回転が開始される。2回目のルーレット327の回転は、遊技者が操作ボタン206を押したとき、または、遊技者が操作ボタン206を押さずに所定時間経過したときに、停止される。そして、(m14)および(m15)により(k13)および(k14)と同様の画像が表示されることにより、列島横断チャンスにおいて最終目的地に到着し、大当り表示結果となったことが示される。
図83は、ハイパースゴロクモードチャンスマス電GOチャンス当りと呼ばれる変動パターンで表示される画像((n1)〜(n15))と、ハイパースゴロクモード確変当りマス停止当りと呼ばれる変動パターンで表示される画像((n21)〜(n22))とを示した表示画面図である。
ハイパースゴロクモードチャンスマス電GOチャンス当りでは、(n1)〜(n4)により、図81の(k1)〜(k4)により示した画像と同様の画像が表示される。そして、(n5)により、電車の運転席211から見える景色(ビル街)が表示されるともに、左表示領域301および右表示領域303で図柄が停止されることにより、「5」の図柄でリーチ表示態様となった状態にされる。
そして、(n6)により、操作ボタン206を遊技者が押すことにより電車のブレーキをかけることを促す旨を示す画像が表示される。次に、電車の運転席211から見える位置に、スピードメータ328、ボタン表示器329、ブレーキレベルメータ330が表示される。スピードメータ328は、電車の速度を示すメータである。ボタン表示器329は、操作ボタン206の操作を示す画像である。ブレーキレベルメータ330は、ブレーキの強さのレベルを示すメータである。
そして、(n8)により、駅のホームに電車331が左側から入ってくる画像が表示されるとともに、斜線印で示された位置で電車が止まれば大当りとなる旨を示す画像が表示される。このときに遊技者が操作ボタン206を操作すると電車331を停止させることが可能となる。そして、(n9)により、電車331が減速していく画像が表示される。その後、(n10)により電車331が斜線印で示された位置に停止する画像が表示され、「5」の図柄が揃ったことによる大当り表示結果が導出表示される。
ハイパースゴロクモード確変当りマス停止当りでは、(n21)により、ハイパースゴロクモードとなったときの初期画面の画像が表示され、サイコロ322が回転動作を始める画像が表示される。そして、(n22)により、サイコロ322が「当」という文字を表示した態様で停止し、駒323が飛んで、すごろくのマス上において「FEVER」と表示された特定のマスまで移動して停止する画像が表示され、「7」の図柄が揃ったことによる大当り表示結果が導出表示される。
図84は、ハイパースゴロクモードチャンスマス分岐ルーレットチャンス当りと呼ばれる変動パターンで表示される画像((p1)〜(p9))と、ハイパースゴロクモードチャンスマス分岐FEVER当りと呼ばれる変動パターンで表示される画像((p11)〜(p15))とを示した表示画面図である。
ハイパースゴロクモードチャンスマス分岐ルーレットチャンス当りでは、(p1)により、ハイパースゴロクモードとなったときの初期画面の画像が表示され、サイコロ322が回転動作を始める画像が表示される。さらに、(p1)においては、飛行機332が飛ぶ画像が表示されることにより、大当りとなる予告が行なわれる。そして、(p2)により、サイコロ322が停止し、停止したサイコロ322が示す数にしたがって、駒323がすごろくのマスを進んでいく画像が表示され、(p3)により「ハズレ」と表示されたマスで停止する画像が表示される。
次に、(p4)により、踏み切りの警告音とともに遮断機部材201が動作して表示領域80の手前に降りることにより、大当りとなる予告が行なわれる。さらに、(p4)では、電車333が画面一杯となる表示態様で右から左へ通過する画像の表示が開始される。電車333を画像により表示する例を示したが、これに限らず、その電車を可動部材により構成してもよい。(p5)により、電車333が通過した後、遮断機部材201が元の位置に戻り、ルーレットを用いたミニゲームを行なうルーレットチャンスという演出モードに突入する旨を報知する画像が表示される。
そして、(p6)により、「FEVER」という文字が示された複数の当り領域と、「ざんねん」という文字が示された複数のはずれ領域とが交互に配置されたルーレット板と、画面中央部に周回動作をするミニ電車334とを示す画像が表示される。(p7)により、ルーレットを用いたミニゲームが開始される旨を示す画像が表示される。そして、(p8)により、ルーレット板上の領域を光ったランプを示すランプ画像335が周回する画像が表示され、その後、(p9)により、「FEVER」という文字が示された当り領域でランプ画像335が停止し、大当り表示結果となった旨を示す画像が表示される。
ハイパースゴロクモードチャンスマス分岐FEVER当りでは、(p11)により、ハイパースゴロクモードとなったときの初期画面の画像が表示され、サイコロ322が回転動作を始める画像が表示される。そして、(p12)により、サイコロ322が停止し、停止したサイコロ322が示す数にしたがって、駒323がすごろくのマスを進んでいく画像が表示され、(p13)により「チャンス」と表示されたマスで停止する画像が表示される。
次に、(p14)により、リーフ式の表示部20により大当りとなる予告をする旨を案内するメッセージを示す画像が表示されるとともに、「7」の図柄が揃ったことによる大当り表示結果が導出表示される。そのときに、表示部20においては、「FEVER」という文字が表示されることにより、大当りとなることが確定する旨の表示が行なわれる。そして、所定のキャラクタの画像が表示された後、「FEVER」という文字が表示されることにより大当り表示結果となった旨を示す画像が表示される。
次に、以上に説明した実施の形態の変形例や特徴点を以下に列挙する。
(1) 前述した第4実施形態および第5実施形態においては、入賞期待数増加変更制御を行なう例を示した。そして、第4実施形態および第5実施形態においては、前述のような入賞期待数増加変更制御を行なうときにおいて、ラウンド途中継続制御を行なう例を示した。しかし、これに限らず、入賞期待数増加変更制御を行なうときにおいては、ラウンド途中継続制御を行なう代わりに、第2実施形態に示した報知延長制御、第3実施形態に示した表示変更制御、または、第6実施形態に示した計数制限制御を行なうようにしてもよい。
(2) また、第7実施形態においては、計数倍増制御を行なうときにおいて、ラウンド途中継続制御を行なう例を示した。しかし、これに限らず、計数倍増制御を行なうときにおいては、ラウンド途中継続制御を行なわないようにしてもよく、また、ラウンド途中継続制御を行なう代わりに、第2実施形態に示した報知延長制御、第3実施形態に示した表示変更制御、第4および第5実施形態に示した入賞期待数増加変更制御、および、第6実施形態に示した計数制限制御のうちのいずれかの制御を行なうようにしてもよい。
(3) 前述した実施の形態においては、特別図柄表示装置44aを7セグメントLED表示器で構成しているが、特にこれに限定するものではなく、LCD(Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode Ray Tube)、VFD(Vacuum Fluorescent Display)、EL(Electro Luminescence)、あるいはPDP(Plasma Display Panel)による表示器や、ドラム式またはリール式で構成することも可能である。
(4) 前述した実施の形態においては、図柄を表示する表示装置として特別図柄を変動表示する特別図柄表示装置44aと、飾り図柄を変動表示する演出表示装置44bとの複数の変動表示装置を備えたパチンコ遊技機1を説明した。しかし、前述したような制御が行なわれるパチンコ遊技機としては、図柄を表示する表示装置として特別図柄を変動表示する特別図柄表示装置のみを備え、演出表示装置44bにおいて、飾り図柄を変動表示せずに、前述したボーナス演出等の図柄の変動表示以外の演出表示のみを行なうようにしてもよい。前述したような制御が行なわれるパチンコ遊技機としては、図柄を表示する表示装置として、特別図柄の変動表示、および、前述したボーナス演出等の図柄の変動表示以外の演出表示を行なうことが可能な画像表示装置(たとえば、液晶表示装置)よりなる特別図柄表示装置のみを備え、当該特別図柄表示装置により図柄の変動表示と、前述したボーナス演出等の図柄の変動表示以外の演出表示との両方を行なうようにしてもよい。
(5) 前述した継続遅延制御を行なうときには、第1実施形態に示したラウンド途中継続制御、第2実施形態に示した報知延長制御、第3実施形態に示した表示変更制御、および、第6実施形態に示した計数制限制御のような1ラウンドの入賞数が1ラウンドの規定入賞数よりも多くなったときを対象として行なう制御を行なわないようにしてもよい。
(6) 前述した各実施の形態においては、1ラウンド中の入賞球の個数を計数するカウンタとして、ラウンド中カウンタを用いる例を示した。しかし、これに限らず、1ラウンド中の入賞球の個数を計数するカウンタとしては、前述した個別期間カウンタを代用するようにしてもよい。つまり、ラウンド開始コマンドを受信してからラウンド終了コマンドを受信するまでの間、すなわち1ラウンドの間において、個別期間カウンタにより計数される入賞数を確認できるようにしておき、その入賞数を1ラウンド中の入賞球の個数として制御に用いるようにしてもよい。
(7) 前述した第6実施形態で説明した計数制限制御については、個別期間中において、あるラウンドの入賞個数が1ラウンドの規定入賞数を超過したときに、その次のラウンドにおいて、規定入賞数に対する超過入賞数分だけ、個別期間中カウンタによる入賞数の計数を制限(具体的には計数を停止)する制御を行なうことを示した。しかし、これに限らず、計数制限制御としては、個別期間中において、あるラウンドの入賞個数が1ラウンドの規定入賞数を超過したときに、その次のラウンドにおいて、規定入賞数に対する超過入賞数分だけ、第1カウントスイッチ106による遊技球の検出を禁止するようにしてもよい。具体的には、たとえば、第1カウントスイッチ106による検出信号を規定入賞数に対する超過入賞数分だけ無効にするようにしてもよい。
(8) 前述した第6実施形態で説明した計数制限制御については、個別期間中において、あるラウンドの入賞個数が1ラウンドの規定入賞数を超過したときに、その次のラウンドにおいて、規定入賞数に対する超過入賞数分だけ、個別期間中カウンタによる入賞数の計数を制限(具体的には計数を停止)する制御を行なうことを示した。しかし、これに限らず、個別期間中において、あるラウンドの入賞個数が1ラウンドの規定入賞数を超過したときに、その次のラウンドにおいて、規定入賞数に対する超過入賞数分についても個別期間中カウンタによる入賞数の計数を行なうが、その規定入賞数に対する超過入賞数分については、個別期間中カウンタに基づく個別期間入賞数の表示の更新を停止させる制御を行なうようにしてもよい。
(9) 前述した各実施の形態では、ラウンド間を容易に区別可能な長期間のインターバル期間が特に設けられていない例を示したが、そのようなインターバル期間が設けている構成においても、各実施の形態に示した制御を実行してもよい。その場合は、ラウンドのインターバル期間を各ラウンドのラウンド間として取扱い、前述のような演出制御を行なう。また、前述した施の形態では、ラウンドの制御期間が図4に示す800msの閉時間から始まる例を示した。しかし、これに限らず、ラウンドの制御期間が図4に示す850msの開時間(850msの開時間と800msの閉時間とを合せた時間が開閉片81の1回開閉するときの制御期間となる)から始まるように制御してもよい。その場合は、ラウンドの制御期間は、最後の800msの閉時間が終了したときに終了することとなる。そのような制御を行なうときには、最後の800msの閉時間を各ラウンドのラウンド間として取扱い、前述のような演出制御を行なえばよい。また、前のラウンドの制御期間の終了時、すなわち、後のラウンドの制御期間の開始時をラウンド間として取扱い、前述のような演出制御を行なうようにしてもよい。また、前述した実施の形態では、個別期間入賞数が入賞期待数に一致するときについて、個別期間が終了したときのラウンドと次のラウンドとのラウンド間でボーナス継続演出表示を行なう例を示したが、これに限らず、ラウンド間ではなく、個別期間が終了したときのラウンドの終了時にボーナス継続演出表示を行なうようにしてもよく、個別期間が終了したラウンドの次のラウンド(次の個別期間の先頭ラウンド)の開始時にボーナス継続演出表示を行なうようにしてもよい。
(10) 前述した第1実施形態においては、個別期間中に実行されるラウンドにおいて規定入賞数よりも多い入賞があったことにより、個別期間入賞数が入賞期待数よりも多いときに、多い入賞個数分だけ、次の個別期間についてボーナス継続演出表示で報知される入賞期待数に加算する例を示した。しかし、これに限らず、そのように個別期間入賞数が入賞期待数よりも多いときに、多い入賞個数分よりも多い入賞個数を次の個別期間についてボーナス継続演出表示で報知される入賞期待数に加算するようにしてもよい。また、そのように個別期間入賞数が入賞期待数よりも多いときに、多い入賞個数分よりも少ない入賞個数を次の個別期間についてボーナス継続演出表示で報知される入賞期待数に加算するようにしてもよい。
(11) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本実施の形態に係るパチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 主基板と各種制御基板および電気部品との関係を示すブロック図である。 遊技制御に用いる各種ランダムカウンタを説明するための図である。 第1特別可変入賞球装置および第2特別可変入賞球装置のそれぞれの開放動作を表形式で説明する図である。 特定大当り、15R確変大当り、および、15R通常大当りの大当りについて、送信する図柄指定コマンドと、指定するラウンド数との関係を表形式で示す図である。 演出制御用マイクロコンピュータが演出制御に用いる各種ランダムカウンタの一例を説明するための図である。 特定大当りとする判定がされたときに決定されるラウンド数ごとに選択可能なボーナス演出の継続報知パターンを表形式で示す図である。 特定大当りとする判定がされたときに決定されるラウンド数ごとに選択可能なボーナス演出の継続報知パターンを表形式で示す図である。 特定大当りとする判定がされたときに決定されるラウンド数ごとに選択可能なボーナス演出の継続報知パターンを表形式で示す図である。 特定大当りとする判定がされたときに決定されるラウンド数ごとに選択可能なボーナス演出の継続報知パターンを表形式で示す図である。 特定大当りとする判定がされたときに決定されるラウンド数ごとに選択可能なボーナス演出の継続報知パターンを表形式で示す図である。 ラウンド途中継続制御の制御タイミングを示すタイミングチャートである。 継続遅延制御の制御タイミングを示すタイミングチャートである。 パチンコ遊技機における遊技の全体的な流れを説明するための図である。 パチンコ遊技機における遊技の全体的な流れを説明するための図である。 パチンコ遊技機における遊技の全体的な流れを説明するための図である。 特定大当り遊技状態においてラウンド途中継続制御が行なわれるときのボーナス演出の表示を示す表示画面図である。 特定大当り遊技状態において継続遅延制御が行なわれるときのボーナス演出の表示を示す表示画面図である。 遊技制御用マイクロコンピュータにより実行されるメイン処理のプログラムを説明するためのフローチャートである。 タイマ割込処理のプログラムを説明するためのフローチャートである。 特別図柄プロセス処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 第1入賞口入賞球計数処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 特別図柄通常処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 遊技状態判定処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 特別図柄停止処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 第1大入賞口開放前処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 第1大入賞口開放中処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 演出制御メイン処理のプログラムおよびタイマ割込処理を説明するためのフローチャートである。 コマンド解析処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 表示制御プロセス処理を示すフローチャートである。 第1入賞球カウント処理を示すフローチャートである。 第1大当り開放前処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。 第1大当り開放中処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。 通常ラウンド処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。 途中継続ラウンド処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。 報知延長制御の制御タイミングを示すタイミングチャートである。 特定大当り遊技状態において報知延長制御が行なわれるときのボーナス演出の表示を示す表示画面図である。 第2実施形態による第1入賞球カウント処理を示すフローチャートである。 第2実施形態による第1大当り開放前処理を示すフローチャートである。 第2実施形態による通常ラウンド処理を示すフローチャートである。 第2実施形態による途中継続ラウンド処理を示すフローチャートである。 表示変更制御の制御タイミングを示すタイミングチャートである。 特定大当り遊技状態において表示変更制御が行なわれるときのボーナス演出の表示を示す表示画面図である。 第3実施形態による第1入賞球カウント処理を示すフローチャートである。 第3実施形態による通常ラウンド処理を示すフローチャートである。 第3実施形態による途中継続ラウンド処理を示すフローチャートである。 入賞期待数増加変更制御の制御タイミングを示すタイミングチャートである。 入賞期待数増加変更制御の制御タイミングを示すタイミングチャートである。 特定大当り遊技状態において入賞期待数増加変更制御が行なわれるときのボーナス演出の表示を示す表示画面図である。 特定大当り遊技状態において入賞期待数増加変更制御が行なわれるときのボーナス演出の表示を示す表示画面図である。 第4実施形態による第1大当り開放前処理を示すフローチャートである。 第4実施形態による通常ラウンド処理を示すフローチャートである。 第4実施形態による途中継続ラウンド処理を示すフローチャートである。 第5実施形態による第1大当り開放前処理を示すフローチャートである。 計数制限制御の制御タイミングを示すタイミングチャートである。 特定大当り遊技状態において計数制限制御が行なわれるときのボーナス演出の表示を示す表示画面図である。 第6実施形態による第1入賞球カウント処理を示すフローチャートである。 第6実施形態による通常ラウンド処理を示すフローチャートである。 第6実施形態による途中継続ラウンド処理を示すフローチャートである。 計数倍増制御の制御タイミングを示すタイミングチャートである。 特定大当り遊技状態において計数倍増制御が行なわれるときのボーナス演出の表示を示す表示画面図である。 第7実施形態による第1入賞球カウント処理を示すフローチャートである。 第7実施形態による通常ラウンド処理を示すフローチャートである。 第7実施形態による途中継続ラウンド処理を示すフローチャートである。 変形例によるパチンコ遊技機の正面図である。 変形例によるパチンコ遊技機の遊技盤の正面図である。 変形例によるパチンコ遊技機の演出表示装置の周囲に設けられる飾り部材の斜視図である。 変形例によるパチンコ遊技機の演出表示装置において飾り図柄が変動表示されるときに表示される画像を説明する表示画面図である。 変形例によるパチンコ遊技機の演出表示装置において飾り図柄が変動表示されるときに表示される画像を説明する表示画面図である。 変形例によるパチンコ遊技機の演出表示装置において飾り図柄が変動表示されるときに表示される画像を説明する表示画面図である。 変形例によるパチンコ遊技機の演出表示装置において飾り図柄が変動表示されるときに表示される画像を説明する表示画面図である。 変形例によるパチンコ遊技機の演出表示装置において飾り図柄が変動表示されるときに表示される画像を説明する表示画面図である。 変形例によるパチンコ遊技機の演出表示装置において飾り図柄が変動表示されるときに表示される画像を説明する表示画面図である。 変形例によるパチンコ遊技機の演出表示装置において飾り図柄が変動表示されるときに表示される画像を説明する表示画面図である。 変形例によるパチンコ遊技機の演出表示装置において飾り図柄が変動表示されるときに表示される画像を説明する表示画面図である。 変形例によるパチンコ遊技機の演出表示装置において飾り図柄が変動表示されるときに表示される画像を説明する表示画面図である。 変形例によるパチンコ遊技機の演出表示装置において飾り図柄が変動表示されるときに表示される画像を説明する表示画面図である。 変形例によるパチンコ遊技機の演出表示装置において飾り図柄が変動表示されるときに表示される画像を説明する表示画面図である。 変形例によるパチンコ遊技機の演出表示装置において飾り図柄が変動表示されるときに表示される画像を説明する表示画面図である。 変形例によるパチンコ遊技機の演出表示装置において飾り図柄が変動表示されるときに表示される画像を説明する表示画面図である。 変形例によるパチンコ遊技機の演出表示装置において飾り図柄が変動表示されるときに表示される画像を説明する表示画面図である。 変形例によるパチンコ遊技機の演出表示装置において飾り図柄が変動表示されるときに表示される画像を説明する表示画面図である。 変形例によるパチンコ遊技機の演出表示装置において飾り図柄が変動表示されるときに表示される画像を説明する表示画面図である。 変形例によるパチンコ遊技機の演出表示装置において飾り図柄が変動表示されるときに表示される画像を説明する表示画面図である。
符号の説明
41 遊技領域、44a 特別図柄表示装置、44b 演出表示装置、66 第1特別可変入賞球装置、81 開閉片、1 パチンコ遊技機、99 遊技制御用マイクロコンピュータ、106 第1カウントスイッチ、900 演出制御用マイクロコンピュータ。

Claims (7)

  1. 遊技領域に遊技球を打込むことにより遊技が行なわれ、各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を行なって表示結果を導出表示する変動表示装置と、遊技球が入賞しやすい遊技者にとって有利な第1の状態と該第1の状態に比べて遊技球が入賞しにくい遊技者にとって不利な第2の状態とに変化する可変入賞球装置と、所定の演出を行なう演出手段とを備え、前記変動表示装置における前記識別情報の変動表示の表示結果が所定の特定表示結果となったときに、前記可変入賞球装置を前記第2の状態から前記第1の状態に間欠的に切替えて動作させるラウンドを実行し、当該ラウンドにおける前記可変入賞球装置への遊技球の入賞個数が規定入賞数に達したときに、前記可変入賞球装置を前記第2の状態に動作させて当該ラウンドを終了し、当該ラウンドを予め決定された回数繰返す特定遊技状態に制御する遊技機であって、
    前記特定遊技状態に制御するときに繰返し実行する前記ラウンドの総数である総ラウンド数を決定する決定手段と、
    前記可変入賞球装置に入賞した遊技球を検出する検出手段とを含み、
    前記演出手段は、
    前記特定遊技状態において、前記決定手段により決定された総ラウンド数よりも少ないラウンド数に対応する規定入賞数を入賞期待数として特定可能に報知する第1演出を実行する第1演出手段と、
    前記第1演出の実行中における前記検出手段による遊技球の検出に基づいて、前記第1演出の実行中に前記可変入賞球装置に入賞した入賞個数を計数する第1計数手段と、
    該第1計数手段が計数した入賞個数を特定可能に表示する第1表示手段と、
    前記第1計数手段が計数した入賞個数が前記第1演出により報知した前記入賞期待数に達したときに、前記第1演出を終了するとともに、前記特定遊技状態が継続する旨を報知し、前記総ラウンド数のうち実行されていない残りのラウンド数以下のラウンド数に対応する規定入賞数を入賞期待数として特定可能に報知する第2演出を実行する第2演出手段と、
    前記第2演出の実行中における前記検出手段による遊技球の検出に基づいて、前記第2演出の実行中に前記可変入賞球装置に入賞した入賞個数を計数する第2計数手段と、
    該第2計数手段が計数した入賞個数を特定可能に表示する第2表示手段と、
    前記総ラウンド数のうち実行されていない残りのラウンド数がなくなったときに、前記特定遊技状態を終了する旨を報知する終了報知手段とを含み、
    前記第2演出手段は、前記第1演出により報知した前記入賞期待数に対応するラウンドの終了時において、前記第1計数手段が計数した入賞個数が前記第1演出により報知した前記入賞期待数よりも少ないときに、前記第1計数手段が計数した入賞個数が当該入賞期待数になるときまで、前記特定遊技状態が継続する旨の報知を遅延させるとともに、当該少ない入賞個数分だけ前記第2演出で報知する前記入賞期待数から減算することを特徴とする、遊技機。
  2. 遊技領域に遊技球を打込むことにより遊技が行なわれ、各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を行なって表示結果を導出表示する変動表示装置と、遊技球が入賞しやすい遊技者にとって有利な第1の状態と該第1の状態に比べて遊技球が入賞しにくい遊技者にとって不利な第2の状態とに変化する可変入賞球装置と、所定の演出を行なう演出手段とを備え、前記変動表示装置における前記識別情報の変動表示の表示結果が所定の特定表示結果となったときに、前記可変入賞球装置を前記第2の状態から前記第1の状態に間欠的に切替えて動作させるラウンドを実行し、当該ラウンドにおける前記可変入賞球装置への遊技球の入賞個数が規定入賞数に達したときに、前記可変入賞球装置を前記第2の状態に動作させて当該ラウンドを終了し、当該ラウンドを予め決定された回数繰返す特定遊技状態に制御する遊技機であって、
    前記特定遊技状態に制御するときに繰返し実行する前記ラウンドの総数である総ラウンド数を決定する決定手段と、
    前記可変入賞球装置に入賞した遊技球を検出する検出手段とを含み、
    前記演出手段は、
    前記特定遊技状態において、前記決定手段により決定された総ラウンド数よりも少ないラウンド数に対応する規定入賞数を入賞期待数として特定可能に報知する第1演出を実行する第1演出手段と、
    前記第1演出の実行中における前記検出手段による遊技球の検出に基づいて、前記第1演出の実行中に前記可変入賞球装置に入賞した入賞個数を計数する第1計数手段と、
    該第1計数手段が計数した入賞個数を特定可能に表示する第1表示手段と、
    前記第1計数手段が計数した入賞個数が前記第1演出により報知した前記入賞期待数に達したときに、前記第1演出を終了するとともに、前記特定遊技状態が継続する旨を報知し、前記総ラウンド数のうち実行されていない残りのラウンド数以下のラウンド数に対応する規定入賞数を入賞期待数として特定可能に報知する第2演出を実行する第2演出手段と、
    前記第2演出の実行中における前記検出手段による遊技球の検出に基づいて、前記第2演出の実行中に前記可変入賞球装置に入賞した入賞個数を計数する第2計数手段と、
    該第2計数手段が計数した入賞個数を特定可能に表示する第2表示手段と、
    前記総ラウンド数のうち実行されていない残りのラウンド数がなくなったときに、前記特定遊技状態を終了する旨を報知する終了報知手段と、
    前記第1演出の実行中に実行されるラウンドにおいて前記可変入賞球装置に入賞した入賞個数を前記検出手段による遊技球の検出に基づいて計数する第3計数手段とを含み、
    前記第2演出手段は、前記第3計数手段が計数した入賞個数が前記第1演出の実行中に実行されるラウンドの規定入賞数よりも少ないことにより、前記第1演出により報知した前記入賞期待数に対応するラウンドの終了時において、前記第1計数手段が計数した入賞個数が前記第1演出により報知した前記入賞期待数よりも少ないときに、前記第1計数手段が計数した入賞個数が当該入賞期待数になるときまで、前記特定遊技状態が継続する旨の報知を遅延させるとともに、当該少ない入賞個数分だけ前記第2演出で報知する前記入賞期待数から減算することを特徴とする、遊技機。
  3. 遊技領域に遊技球を打込むことにより遊技が行なわれ、各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を行なって表示結果を導出表示する変動表示装置と、遊技球が入賞しやすい遊技者にとって有利な第1の状態と該第1の状態に比べて遊技球が入賞しにくい遊技者にとって不利な第2の状態とに変化する可変入賞球装置と、所定の演出を行なう演出手段とを備え、前記変動表示装置における前記識別情報の変動表示の表示結果が所定の特定表示結果となったときに、前記可変入賞球装置を前記第2の状態から前記第1の状態に間欠的に切替えて動作させるラウンドを実行し、当該ラウンドにおける前記可変入賞球装置への遊技球の入賞個数が規定入賞数に達したときに、前記可変入賞球装置を前記第2の状態に動作させて当該ラウンドを終了し、当該ラウンドを予め決定された回数繰返す特定遊技状態に制御する遊技機であって、
    前記特定遊技状態に制御するときに繰返し実行する前記ラウンドの総数である総ラウンド数を決定する決定手段と、
    前記可変入賞球装置に入賞した遊技球を検出する検出手段とを含み、
    前記演出手段は、
    前記特定遊技状態において、前記決定手段により決定された総ラウンド数よりも少ないラウンド数に対応する規定入賞数を入賞期待数として特定可能に報知する第1演出を実行する第1演出手段と、
    前記第1演出の実行中における前記検出手段による遊技球の検出に基づいて、前記第1演出の実行中に前記可変入賞球装置に入賞した入賞個数を計数する第1計数手段と、
    該第1計数手段が計数した入賞個数を特定可能に表示する第1表示手段と、
    前記第1計数手段が計数した入賞個数が前記第1演出により報知した前記入賞期待数に達したときに、前記第1演出を終了するとともに、前記特定遊技状態が継続する旨を報知し、前記総ラウンド数のうち実行されていない残りのラウンド数以下のラウンド数に対応する規定入賞数を入賞期待数として特定可能に報知する第2演出を実行する第2演出手段と、
    前記第2演出の実行中における前記検出手段による遊技球の検出に基づいて、前記第2演出の実行中に前記可変入賞球装置に入賞した入賞個数を計数する第2計数手段と、
    該第2計数手段が計数した入賞個数を特定可能に表示する第2表示手段と、
    前記総ラウンド数のうち実行されていない残りのラウンド数がなくなったときに、前記特定遊技状態を終了する旨を報知する終了報知手段と、
    前記第1演出の実行中に実行されるラウンドにおいて前記可変入賞球装置に入賞した入賞個数を前記検出手段による遊技球の検出に基づいて計数する第3計数手段とを含み、
    前記第1計数手段は、前記第3計数手段により計数された入賞個数が当該ラウンドの規定入賞数よりも少なくなったときに、前記検出手段により検出される1個の遊技球に対して前記第1計数手段による計数値を複数更新することにより、当該少ない入賞個数分だけ計数値を増加させることを特徴とする、遊技機。
  4. 前記第1演出の実行中には複数のラウンドが実行され、
    前記第1計数手段は、前記第3計数手段により計数された入賞個数が当該ラウンドの規定入賞個数よりも少なくなったときに、当該ラウンドの次のラウンドで、当該少ない入賞個数分だけ計数値を増加させることを特徴とする、請求項3に記載の遊技機。
  5. 前記演出手段は、前記第2演出手段による前記特定遊技状態が継続する旨の報知を、前記ラウンド間の期間において行なうか、ラウンド中の期間に行なうか否かを選択する報知時期選択手段をさらに含み、
    前記第2演出手段は、前記報知時期選択手段により選択された期間において前記特定遊技状態が継続する旨の報知を行なうことを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の遊技機。
  6. 前記第1演出手段は、前記報知時期選択手段により前記報知を行なう期間としてラウンド中の期間が選択されたときに、前記入賞期待数として、1ラウンドにおける前記規定入賞数の倍数とならない値を報知することを特徴とする、請求項5に記載の遊技機。
  7. 前記演出手段は、前記第1演出および前記第2演出における入賞期待数の選択パターンを示すデータを複数種類記憶した選択パターンデータ記憶手段と、
    該選択パターンデータ記憶手段に記憶された複数種類のデータのうちから選択パターンを示すデータを選択することにより、前記第1演出および前記第2演出において報知する入賞期待数を決定する入賞期待数決定手段とをさらに含み、
    前記選択パターンデータ記憶手段に記憶されたデータは、前記第1演出において報知する入賞期待数として、1ラウンドにおける前記規定入賞数の倍数とならない値が選択されるときには、前記第2演出において報知する入賞期待数は前記規定入賞数の倍数とならない値に選択される割合の方が、前記規定入賞数の倍数とならない値に選択されない割合よりも高くなるように選択パターンが設定されていることを特徴とする、請求項5に記載の遊技機。
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