JP2007195667A - 遊技機 - Google Patents

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詔八 鵜川
Yuichiro Sunaga
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Abstract

【課題】 不正行為の度合いに応じた報知を実行し、被害の増大を防止する。
【解決手段】 SU02において第1特別可変入賞球装置66内に遊技球が残存することを示す進入フラグがセットされた状態で振動が発生していれば、進入フラグがセットされていない状態で振動が発生したときとは異なる期間内報知態様で異常状態を報知する処理を実行するため、不正行為に応じた警告を行うことができ、重大な被害の発生を防止することができる。
【選択図】 図27

Description

本発明は、例えば、パチンコ遊技機やコイン遊技機あるいはスロットマシン等で代表される遊技機に関する。詳しくは、遊技盤の前面に形成される遊技領域に遊技球を打ち込むことにより遊技が行われ、所定条件の成立に応じて遊技者に所定の価値を付与する遊技機に関する。
従来から一般的に知られている遊技機に、例えば、遊技盤の前面に形成される遊技領域に遊技球を打ち込むことにより遊技が行われ、所定条件の成立に応じて遊技者に所定の価値を付与するものがある。このような遊技機としては、所定条件が成立したときに遊技領域に設けられた大入賞口を開放状態に制御し、大入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて所定個の遊技球を払い出すものがある。
このような遊技機においては、例えば、遊技機を叩いて遊技球の挙動を変化させることにより大入賞口に遊技球を不正に入賞させる等の様々な不正行為が行われてきた。そこで、遊技機の振動を検出する振動センサを遊技機に設け、遊技機が叩かれたことなどによる異常な振動を監視し、振動を検出したときに警報ブザを鳴らしたり、ランプを点滅させたりして不正行為が行われたことを報知するものが提案されている(例えば、特許文献1)。
特開平9−140900号公報
しかしながら、上記した遊技機では、異常な振動を検出したときに警報ブザを鳴らしたり、ランプを点滅させたりすることにより報知するため、大入賞口に不正に入賞させるつもりのない遊技者が興奮などから遊技機を叩いた場合にも重大な悪質行為(不正行為)が行われたとして報知してしまう。重大な悪質行為が行われた場合には早急な警告が必要であるが、興奮などから遊技機を叩いた場合にも重大な悪質行為が行われたとして報知することにより、本来警告すべき悪質行為への対応が遅れ、被害が増大する虞がある。本発明は上記した事情に鑑みなされたものであり、その目的は、不正行為の度合いに応じた報知を実行し、被害の増大を防止することを課題とする。
課題を解決するための手段の具体例およびその効果
上記課題を達成するために、請求項1の発明においては、遊技盤(例えば、遊技盤40)の前面に形成される遊技領域(例えば、遊技領域41)に遊技球を打ち込むことにより遊技が行われ、所定条件の成立に応じて遊技者に所定の価値を付与する遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、前記遊技領域に設けられ、前記所定条件の成立に応じて遊技者にとって不利な第2の状態(例えば、閉鎖状態)から該第2の状態に比べて遊技者にとって有利な第1の状態(例えば、開放状態)に変化する可変入賞球装置(第1特別可変入賞球装置66)と、該可変入賞球装置内に進入した遊技球を検出する進入検出手段(例えば、第1カウントスイッチ106)と、前記遊技機の振動を検出する振動検出手段(例えば、演出制御基板90に搭載されるCPUにより振動センサ119の検出信号にもとづいて振動が発生したか否かを判定する部分;ST11)と、前記進入検出手段による遊技球検出後の所定の判定期間内か否かを判定する期間判定手段(例えば、演出制御基板90に搭載されるCPUによりSU02にて進入フラグがセットされているか否か判定する部分)と、前記振動検出手段により振動が検出され、かつ、前記期間判定手段により前記所定の判定期間内である旨の判定がなされたときに第1態様(例えば、期間内報知態様)で報知し、前記振動検出手段により振動が検出され、かつ、前記期間判定手段により前記所定の判定期間内でない旨の判定がなされたときに第2態様(例えば、期間後報知態様)で報知する異常報知手段(例えば、演出制御基板90に搭載されるCPUによりSU02〜SU10を実行する部分)と、を備えたことを特徴とする。
このような構成によれば、可変入賞球装置に遊技球が進入してからの所定期間内に振動が検出された場合と可変入賞球装置に遊技球が進入してからの所定期間内でないときに振動が検出された場合とで報知する態様を異ならせたため、不正行為の度合いに応じた警告を行うことができる。
また、請求項2の発明においては、前記可変入賞球装置外に排出される遊技球を検出する排出検出手段(例えば、排出球検出器122)を備え、前記期間判定手段は、前記所定の判定期間として前記進入検出手段により遊技球を検出してから(例えば、SP29で第1カウントスイッチがオンであるときにSP34aにてセットされた進入コマンドを受信してから;SR20,SR21)前記排出検出手段により遊技球を検出するまで(例えば、SP13で残存球数が0であるときにSP13aにてセットされた排出コマンドを受信するまで;SR22,SR23)の期間内であるか否かを判定する(例えば、SU02にて進入フラグがセットされているか否かを判定する)ことを特徴とする。
このような構成によれば、可変入賞球装置へ進入した遊技球が可変入賞球装置外に排出されるまでのタイミングを適切に検出することができる。
また、請求項3の発明においては、前記進入検出手段により遊技球が検出されると計時を開始する計時手段(例えば、演出制御基板90に搭載されるCPUによりSR20にて侵入コマンドを受信したときにSR21aにて排出判定タイマをセットし、ST00bにて1減算する部分)を備え、前記期間判定手段は、前記所定の判定期間として前記計時手段により予め決められた時間が計時されたか否かを判定する(例えば、SU02aにて排出判定タイマがタイムアウトしたか否かを判定する)ことを特徴とする。
このような構成によれば、可変入賞球装置へ進入したが予め定められた時間が経過しても未だ排出されていない遊技球が存在するタイミングを適切に検出することができる。
また、請求項4の発明においては、前記異常報知手段は、前記報知の実行時間を設定する報知時間設定手段(例えば、演出制御基板90に搭載されるCPUによりSU03およびSU07を実行する部分)を備え、該報知時間設定手段は、前記振動検出手段により振動が検出され、かつ、前記期間判定手段により前記所定の判定期間内である旨の判定がなされたとき(例えば、SU02にてYES、SU02aにてNO)に、前記報知の実行時間として第1時間(例えば、期間内報知時間)を設定し、前記振動検出手段により振動が検出され、かつ、前記期間判定手段により前記所定の判定期間内でない旨の判定がなされたとき(例えば、SU02にてNO、SU02aにてYES)に、前記報知の実行時間として第2時間(例えば、期間後報知時間)を設定することを特徴とする。
このような構成によれば、可変入賞球装置に遊技球が進入してからの所定期間内に振動が検出された場合と可変入賞球装置に遊技球が進入してからの所定期間内でないときに振動が検出された場合とで報知する時間を異ならせたため、報知に強弱をつけることができる。
また、請求項5の発明においては、前記遊技盤の背面に設けられ、前記可変入賞球装置外に排出された遊技球を誘導する誘導通路(例えば、アウト球排出通路、アウト球連通口、アウト玉通路、連通口、合流排出通路)が一体形成される誘導部材(例えば、機構板主体141)をさらに備え、前記振動検出手段の取付部が、前記誘導部材に設けられる(例えば、機構板主体141に振動センサ119を取り付ける)ことを特徴とする。
このような構成によれば、振動検出手段が遊技機の背面に設けられた誘導部材に設置されるため、振動検出手段を保守できるとともに、遊技機への振動を比較的検出しやすい。
また、請求項6の発明においては、前記振動検出手段は、検出信号を所定周期(例えば、2msec毎)で検出し、所定の検出期間内(例えば、200msec間)に前記検出信号を所定回数(例えば、30回以上)検出したことにもとづいて振動が検出されたと判定する(例えば、ST11にて演出制御基板90に搭載されるCPUにより振動センサ119からの検出信号が30回以上入力されていれば振動が検出されたと判定する)ことを特徴とする。
このような構成によれば、検出信号が所定期間内に所定回数検出されたことにもとづいて振動が検出されたと判定するため、静電気によるノイズ発生などによって誤って報知されることを防止できる。
また、請求項7の発明においては、遊技機外部に信号を出力する信号出力手段(例えば、演出制御基板90に搭載されるCPUによりSU06およびSU10を実行する部分)をさらに備え、該信号出力手段は、前記振動検出手段により振動が検出され、かつ、前記期間判定手段により前記所定の判定期間内である旨の判定がなされたときに予め決められた第1信号(例えば、期間内振動検出信号)を出力する一方、前記振動検出手段により振動が検出され、かつ、前記期間判定手段により前記所定の判定期間内でない旨の判定がなされたときに予め決められている第2信号(例えば、期間後振動検出信号)を出力することを特徴とする。
このような構成によれば、可変入賞球装置に遊技球が進入してからの所定期間内に振動が検出された場合と可変入賞球装置に遊技球が進入してからの所定期間内でないときに振動が検出された場合とで異なる信号を遊技機外部に出力するため、ホール用管理コンピュータなどにより管理し、対応を迅速化できる。
また、請求項8の発明においては、前記可変入賞球装置内に進入した遊技球の経路を比較的不利な第1の領域(例えば、第1領域85)か比較的有利な第2の領域(例えば、第2領域88)かに振り分ける振分手段(例えば、振分部材83、振分用ソレノイド108)と、該振分手段により前記第2の領域に振り分けられた遊技球を検出する振分球検出手段(例えば、進入球検出器109、SP38)と、を備え、前記異常報知手段は、前記振動検出手段により振動が検出され、かつ、前記期間判定手段により前記所定の判定期間内である旨の判定がなされたとき、前記振分球検出手段により遊技球を検出したこと(例えば、SU11にてYES)を条件に前記第1態様とは異なる第3態様(例えば、特別期間内報知態様)で報知することを特徴とする。
このような構成によれば、可変入賞球装置に遊技球が進入してからの所定期間内に振動が検出された場合に遊技球が第2領域に振り分けられていれば第3態様で振動を検出した旨を報知するため、可変入賞球装置内における振り分けの不正を防止できる。
また、請求項9の発明においては、前記可変入賞球装置内に進入した遊技球数と前記可変入賞球装置外に排出される遊技球数とが合致するか否か判定する比較判定手段(例えば、CPU112により残存球数カウンタにもとづいて第1特別可変入賞球装置66内に遊技球が残存しているか否か判定する部分;SP13)と、該比較判定手段により合致しない旨の判定がなされたとき(例えば、SP13にてNO)に、その旨を報知する排出異常報知手段(例えば、CPU112により異常報知処理を実行する部分;SP20)と、を備え、前記異常報知手段は、前記排出異常報知手段による報知に優先して報知を実行する(例えば、残留球エラーよりも優先して振動エラー(通常時)および振動エラー(入賞時)を報知する)ことを特徴とする。
このような構成によれば、振動を検出したときには、可変入賞球装置内に進入した遊技球と可変入賞球装置外に排出される遊技球数とが合致しない場合よりも優先して振動の検出を報知するため、重大な不正行為による報知を優先できる。
以下に、本発明の実施の形態を図面にもとづいて詳細に説明する。以下の実施の形態においては、遊技機を示すが、本発明はこれに限らず、例えば、封入式の遊技機等であってもよく、遊技盤の前面に形成される遊技領域に遊技球を打ち込むことにより遊技が行われ、所定条件の成立に応じて遊技者に所定の価値を付与する遊技機であれば、どのような遊技機であってもよい。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、図1に示すように、縦長な方形状に枠組み形成される外枠2と、該外枠2の一側に開閉自在に軸支されかつパチンコ遊技機1の主要構成部のほぼすべてが集約して設けられる前面枠3と、該前面枠3の前面上部に開閉自在に設けられる前面扉枠(ガラス枠)4と、前面枠3の前面下部に開閉自在に設けられる上皿開閉枠11と、から構成されている。また、前面枠3に設けられる主要構成部としては、上記した前面扉枠4、遊技盤40、下皿27、灰皿ユニット29、操作ハンドル30、機構板140、打球発射装置130がある。なお、図示はしていないが、パチンコ遊技機1の側方に遊技者に遊技球を貸し出す(球貸しする)ためのカードユニット装置128(図6参照)が付設されるものであってもよい。
前面扉枠4には、後述する遊技盤40の遊技領域41をほぼ透視し得る遊技開口としての円形透視窓5が開設され、該円形透視窓5の裏面から複層ガラス板が装着されるようになっている。この円形透視窓5および複層ガラス板は、いずれも縦長な円形状に形成されるものである。前面扉枠4の周縁には、後方に向かって補強周枠リブ(図示しない)が立設され、さらに、補強周枠リブに沿って補強金具を取付ネジで取り付けることにより、前面扉枠4の強度の向上を図っている。
また、前面扉枠4の前面側には、円形透視窓5の外周に沿って、上部に装飾部材としての上部装飾ユニット22が、左側方に被覆部材としての左装飾ユニット23が、右側方に被覆部材としての右装飾ユニット24が、下部に前面構成部材としての下部装飾ユニット25がそれぞれ設けられている。上部装飾ユニット22の内部に、発光部材としての遊技効果LED13,14a,14cおよび遊技効果ランプ14b,14dが臨むように前面扉枠4の前面側に備えられ、左装飾ユニット23および右装飾ユニット24の内部に、それぞれ発光部材としての遊技効果ランプ16a,16bおよび遊技効果ランプ17a,17bが臨むように前面扉枠4の前面側に備えられている。この遊技効果LED13,14a,14c、遊技効果ランプ14b,14d,16a,16b,17a,17bは、遊技状態に応じて点灯または点滅されるものであり、特別の遊技状態の発生時や継続時を遊技者に報知すると共に遊技の雰囲気を盛り上げるものである。なお、本実施の形態における特別の遊技状態とは、後述する特定遊技状態、確率変動状態、変動表示状態、開放状態等の遊技状態をいう。
また、上部装飾ユニット22の左右に、遊技の進行に応じた効果音(音声なども含む)を発生するスピーカ12a,12bが前面扉枠4に設けられている。なお、スピーカ12a,12bは、玉の貸出異常が生じたとき、あるいは玉の貸出時(例えば、100円相当の玉が払い出される毎)に、その旨を報知する報知音も発生するようにしてもよい。また、左装飾ユニット23の上部右側方に、入賞球の発生にもとづいて所定個数の賞球が払い出されたことを報知する遊技関連情報発光部材としての賞球LED10(なお、賞球未払出分がある場合に報知するものでもよい。具体的には、賞球未払出があるときは点灯し、賞球未払出がないときは消灯するなど)が前面扉枠4の前面から視認可能に設けられ、右装飾ユニット24の上部左側方に、払い出すべく賞球が不足したことを報知する遊技関連情報発光部材としての球切れLED9が前面扉枠4の前面から視認可能に設けられている。この賞球LED10および球切れLED9は、パチンコ遊技機1において行なわれる遊技演出とは別に遊技に関する情報に関連して発光する遊技関連情報発光部材であり、遊技効果LEDや遊技効果ランプとは別に設けられるものであり、前面枠3の前面側に設けられている。また、左装飾ユニット23および右装飾ユニット24のそれぞれ左側および右側には、装飾するための前面装飾部6が設けられている。更に、下部装飾ユニット25の両側方には、遊技盤40に貼付される証紙を視認するための透視窓18が設けられている。
上記した遊技効果LED13,14a,14c、遊技効果ランプ14b,14d,16a,16b,17a,17bは、それぞれプリント配線基板(図示しない)に実装されて前面枠3の前面側に取り付けられる。なお、遊技効果LED13,14a,14c、遊技効果ランプ16a,16b,17a,17bは、各プリント基板にそれぞれ複数個ずつ実装され、遊技効果ランプ14b,14dは、各プリント基板にそれぞれ1個ずつ実装されている。そして、各基板およびスピーカ12a,12bは、後述する音声枠ランプ基板92に接続されている。一方、球切れLED9、賞球LED10は、各プリント基板にそれぞれ複数個ずつ実装されており、後述する払出制御基板98に接続されている。
次に、前面扉枠4の円形透視窓5の下方に位置する上皿開閉枠11に形成された上皿19の構成について説明すると、上皿19は、複数の合成樹脂製部材を組合せた皿部材を固着することにより構成されている。上皿19の開放側の上方には、玉抜き操作部21が設けられている。この玉抜き操作部21は、押圧操作可能に設けられ、スプリングの付勢力に抗して押圧することにより、上皿19に貯留されていた球を裏面側に形成される玉抜き路(図示しない)および玉抜き穴(図示しない)を流下させて下皿27に誘導するものである。
上記した上皿19について、さらに詳細に説明すると、上皿19は、その上流側に形成される賞球払出口20から払い出された賞球を貯留し、かつ発射位置に球を供給するものである。また、上皿19には、パチンコ遊技機1に隣接して設けられるカードユニット装置128を介して玉を借り受ける際に操作する操作部(残高表示部)が設けられている。この操作部は、球貸スイッチと返却スイッチと各表示LED(いずれも図示しない)が実装される残高表示基板104からなり、該残高表示基板104が上皿19の上面に臨むように設けられている。また、上皿19の右側方には、前面扉枠4を前面枠3に対して施錠しかつ前面枠3を外枠2に対して施錠する施錠装置132を操作するためのシリンダー錠26が臨んでいる。
また、前面枠3の下部に取り付けられる下皿27は、前記上皿19から溢れた余剰球を貯留する余剰球貯留皿(余剰球受皿)であり、その下皿27の下方には、玉抜き操作レバー28がスライド可能に取り付けられるようになっている。この玉抜き操作レバー28を操作することにより、下皿27に貯留されていた玉(賞球)を下方に玉抜きして持ち運び可能な球箱に移し替えることができる。また、下皿27の左側には、灰皿ユニット29が設けられ、右側には、操作ハンドル30が設けられている。操作ハンドル30は、後述する打球発射装置130の発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチおよびタッチリング(タッチセンサ)に接続されるタッチ配線(図示しない)が組み付けられていると共に、弾発力を調節するものである。
パチンコ遊技機1の正面構造は、概ね上記した通りであるが、パチンコ遊技機1にカードユニット装置128が隣接されている場合について説明する。このカードユニット装置128は、前記上皿19の上面に設けられる前述した球貸スイッチや返却スイッチ等の操作部を操作することにより作動されるものである。しかして、カードユニット装置128の表面側には、使用可能状態であるか否かを表示する使用可能表示器(図示しない)と、当該カードユニット装置128がいずれの側のパチンコ遊技機1に対応しているか否かを表示する連結台方向表示器(図示しない)と、記録媒体としての磁気カードを挿入するカード挿入口(図示しない)とが設けられている。そして、このように構成されるカードユニット装置128は、独自の制御回路によって制御されるものであるが、カードユニット配線を介して、後述する払出制御基板98に接続されている。なお、カードユニット装置128をパチンコ遊技機1に内蔵しても良いし、カードユニット装置128を付設せず、カードによる球貸し機能を有しない弾球遊技機でもよい。また、本実施形態においては、遊技者に玉を貸し出す(球貸しする)ためのユニット装置としてカードユニット装置128を例示したが、例えば、紙幣等を挿入し得るユニット装置であっても良い。
以上で、パチンコ遊技機1の正面の概略構成を説明したが、以下、パチンコ遊技機1を構成する要素のうち、図1および図2〜図4を参照して遊技盤40の詳細な構成について説明する。図2〜図4は、遊技盤40に設けられている第1特別可変入賞球装置66の拡大斜視図である。
まず、図1を参照して、遊技盤40は、前面枠3の裏面側に一体的に形成される遊技盤収納枠部に収容固定されるべく、ほぼ正方形状の合板により形成されている。遊技盤40の表面には、ステンレス鋼板を円弧状に形成した誘導レール42a,42bが取り付けられている。これにより、打球発射装置130から発射された金属製の玉は、該誘導レール42a,42b各々により形成される円形状の遊技領域41内に導かれる。なお、誘導レール42aは、遊技領域41の左下部分から右上部分までを区画形成し、誘導レール42bは、遊技領域41の右上部分から左上部分までを区画形成する。
遊技領域41には、特別図柄表示装置44aおよび演出表示装置44bを含む第1特別可変入賞球装置66、第2特別可変入賞球装置48、普通可変入賞球装置58、普通図柄表示装置63等が設けられると共に、単に打球を入賞とする入賞口、打球の流下方向,速度を変化せしめる風車または多数の障害釘(図示しない)が設けられ、また、遊技領域41の最下方には、いずれの入賞領域にも入賞しない打球が取り込まれるアウト口69が設けられている。
遊技領域41の構成をより詳細に説明すると、演出表示装置44bの左側方には、ゲートスイッチ62が内蔵された通過ゲート61が設けられている。このゲートスイッチ62は、該ゲートスイッチ62内を通過する打球を検出すると、その検出信号にもとづいて第2特別可変入賞球装置48の右側方に備えられた普通図柄表示装置63で普通図柄を変動表示(具体的には上下2箇所で「○」「×」を交互に点灯させる)して表示結果を導出する(上下2箇所でそれぞれ「○」「×」のいずれか一方を点灯させる)。即ち、普通図柄表示装置63で「×」が点灯した場合には、普通図柄表示装置63がはずれの表示結果を導出したことになる。一方、普通図柄表示装置63で「○」が点灯した場合には、普通図柄表示装置63が当りの表示結果を導出したことになり、普通可変入賞球装置58が所定時間開放される。また、普通図柄表示装置63の変動時間は、特別図柄表示装置44aにおける大当り図柄の出現確率が高くなる確率変動状態のときに相対的に短く(例えば、3〜5秒)、確率変動状態のときと比較し特別図柄表示装置44aにおける大当り図柄の出現確率が低くなる通常遊技状態のときに相対的に長く(例えば、30秒)設定されている。
また、第2特別可変入賞球装置48の左側方には、普通図柄表示装置63の変動表示中にゲートスイッチ62を通過した打球数を記憶表示する普通図柄始動記憶LED64(最高4個まで記憶表示する)が設けられている。この普通図柄始動記憶LED64は、4個のLEDから構成されている。
また、特別図柄始動記憶LED46は、特別図柄の変動動作中に後述する始動口スイッチ56,60によって検出された球数を記憶表示する(最高4個まで記憶表示する)。この特別図柄始動記憶LED46は、4個のLEDから構成されている。なお、特別図柄始動記憶LED46においては、始動記憶数の上限値を一定の4個としているが、これに限らず、予め定めた所定条件の成立に伴って始動記憶数の上限値を変更可能(例えば、確変大当りした場合には、20個に増加する等)に構成してもよい。
普通可変入賞球装置58は、遊技領域41のほぼ中央に配置される第1特別可変入賞球装置66と、アウト口69の上方に配置される第2特別可変入賞球装置48との間に配置され、普通電動役物用ソレノイド59によって開閉駆動される電動チューリップタイプの可変入賞球装置である。そして、普通可変入賞球装置58には、始動口スイッチ60が内蔵され、開放中または閉成中に受入れた入賞球を検出するようになっている。しかして、打球が始動口スイッチ60によって検出されると特別図柄表示装置44aにおいて特別図柄が変動開始し、演出表示装置44bにおいて演出画像が表示される。このように、始動口スイッチ60は、特別図柄表示装置44aにおいて変動表示をさせるための始動機能を兼用している。なお、普通可変入賞球装置58の開放時間は、通常遊技状態のときに相対的に短く(例えば、0.5秒)、確率変動状態のときに相対的に長く(例えば、2秒)設定されている。また、普通可変入賞球装置58が開放していない場合でも、普通可変入賞球装置58の上部に設けられている始動口58aから打球を受入れるようになっている。
第1特別可変入賞球装置66に備えられた特別図柄表示装置44aは、「0」〜「9」の特別図柄を変動表示する7セグメントLEDを複数(2個)備えた表示器である。そして、特別図柄表示装置44aの変動停止時における特別図柄が予め定めた大当り図柄(例えば、「11」,「33」,「55」,「77」)である場合に、所定の遊技価値の付与として特定遊技状態(以下、大当りという)を発生して、第2特別可変入賞球装置48を特定態様で開閉駆動するものである。但し、大当り図柄の一部(例えば、「33」,「55」)は、確率変動図柄(以下、確変図柄ともいう)として設定され、この確率変動図柄で大当りとなったときには、その大当り終了後における前記普通図柄表示装置63での普通図柄の変動時間の短縮や当り(当りの点灯)の出現確率や特別図柄表示装置44aにおける大当り図柄の出現確率が高くなる確率変動状態となるように設定されている。
また、特別図柄表示装置44aの変動停止時における特別図柄が予め定めた小当り図柄(例えば、「22」,「44」,「66」,「88」)である場合に、後述する第1特別可変入賞球装置66の開閉片81を回動させて開口部82を開放する態様(始動態様)で、閉鎖状態(遊技球が入賞しにくい第2の状態)から所定期間の間、1回開放状態(遊技球が入賞しやすい第1の状態)にする制御が行なわれる。このように小当り図柄が停止することにより、小当りが発生して、第1特別可変入賞球装置66が開放動作される状態を開放状態といい、この動作を始動時動作という。すなわち、始動時動作は、打球が始動口スイッチ60によって検出されたことを条件として、特別図柄表示装置44aにおいて開始される変動表示の停止図柄によって、遊技者にとって不利な第2の状態(閉鎖状態)から遊技者にとって有利な第1の状態(開放状態)となる動作をいう。なお、特別図柄表示装置44aの変動停止時における特別図柄が予め定めたはずれ図柄(例えば、「00」,「99」)である場合には、前述した特定遊技状態に制御されず第1の状態にも制御されないはずれ状態となる。
ここで、本実施の形態における第1特別可変入賞球装置66を図2〜図4を用いて詳細に説明する。図2〜図4に示すように、第1特別可変入賞球装置66の左方には、状態に応じて当該第1特別可変入賞球装置66内部と遊技領域41とを連通させる開口部(入賞口)82が設けられるとともに、当該開口部82を開放状態(図3の状態参照)または閉鎖状態(図2の状態参照)にするための開閉片81が回動可能に設けられている。開閉片81には、開閉片用ソレノイド105が連結されている。
開閉片81は、開閉片用ソレノイド105が駆動したときに、開口部82を開放する方向に回動し、開閉片用ソレノイド105の駆動が終了したときに、開口部82を閉鎖する方向に回動するようになっている。このように、開閉片81が開口部82を開放した場合が前述した第1特別可変入賞球装置66の開放状態であり、開閉片81が開口部82を閉鎖した場合が前述した第1特別可変入賞球装置66の閉鎖状態となる。
第1特別可変入賞球装置66内の左方には、第1特別可変入賞球装置66が開放状態であるときに開口部82から当該第1特別可変入賞球装置66内に進入した打球を検出するための第1カウントスイッチ106が設けられている。第1特別可変入賞球装置66内に進入した打球は、第1カウントスイッチ106を通過した後、進入球誘導通路110により誘導される。
進入球誘導通路110の下流側には、誘導されてきた打球の流路を振り分ける振分部材83が設けられている。振分部材83には、振分用ソレノイド108が連結されている。
振分部材83は、振分用ソレノイド108が駆動したときに、パチンコ遊技機1の奥行き方向の奥側に移動し(図2の状態参照)、振分用ソレノイド108の駆動が終了したときに、パチンコ遊技機1の奥行き方向の手前側に移動する(図3の状態参照)。振分用ソレノイド108が駆動されていないときに、進入球誘導通路110により誘導されてきた打球は、図3に示すように、第1誘導通路124を介して第1領域85に振り分けられる。一方、振分用ソレノイド108が駆動されているときに、進入球誘導通路110により誘導されてきた打球は、図2に示すように、第2誘導通路117を介して第2領域88に振り分けられる。
第1領域85には、第1領域85に振り分けられた打球の転動方向を変化させる部材が設けられている。振分部材83により第1領域85に振り分けられた打球は、第1領域85を転動して、第1特定進入口89および第1通常入賞口94a,94bのうちいずれかに進入する。すなわち、第1領域85に振り分けられた打球は、1/3の確率で第1特定進入口89に進入する。
第1特定進入口89の上流側には、第1特定進入口89に進入しようとする遊技球を貯留するための貯留板118bが設けられている。貯留板118bには、図3(b)、(c)に示すように、貯留駆動部材118aを介して貯留用ソレノイド118が連結されている。図3(b)は、貯留用ソレノイド118が駆動したときの状態を示している。貯留板118bは、貯留用ソレノイド118が駆動したときに、パチンコ遊技機1の奥行き方向の手前側に移動し、第1特定進入口89に進入しようとする打球を貯留する。このような状態を貯留状態という。図3(c)は、貯留用ソレノイド118の駆動が終了したときの状態を示している。貯留板118bは、貯留用ソレノイド118の駆動が終了したときに、パチンコ遊技機1の奥行き方向の奥側に移動し、貯留されていた遊技球の貯留を解除する。このような状態を貯留解除状態という。このように、貯留用ソレノイド118の駆動を制御することにより、貯留状態または貯留解除状態に制御することができる。本実施の形態においては、貯留板118bにより貯留されている打球は、貯留解除状態に制御されると、第1特定進入口89へ進入する。
第1特定進入口89には、第1特定進入口89に進入した打球を検出するための第1特定球検出器121aが設けられている。第1特定球検出器121aにより打球が検出されたことにもとづき、大当りが発生し、第2特別可変入賞球装置48の開閉板49を駆動させて開放する態様(特定態様)で開閉駆動する。第1特定進入口89に進入した打球は、第1特定球検出器121aを通過した後、排出誘導領域123により第1特別可変入賞球装置66外に誘導される。一方、第1通常入賞口94a,94bに進入した打球は、排出誘導領域123により第1特別可変入賞球装置66外に誘導される。
第2領域88には、第2特定進入口91および第2通常入賞口94cが形成された回転円盤(「2穴クルーン」ともいう。)が設けられている。回転円盤は、パチンコ遊技機1の電源が入っていると、回転円盤を回転させるためのモータ127(図4(b)参照)が駆動されるため、常時回転した状態となる。振分部材83により第2領域88に振り分けられた打球は、回転円盤の周りを円運動したのち、回転円盤に形成されている第2特定進入口91または第2通常入賞口94cに進入する。すなわち、第2領域88に振り分けられた打球は、1/2の確率で第2特定進入口91に進入する。
第2特定進入口91には、第2特定進入口91に進入した打球を検出するための第2特定球検出器121bが設けられている。第2特定球検出器121bにより打球が検出されたことにもとづき、大当りが発生し、第2特別可変入賞球装置48の開閉板49を駆動させて開放する態様(特定態様)で開閉駆動する。
ここで、第1特別可変入賞球装置66内に進入した打球が、振分部材83により、第1領域85に振り分けられた場合と、第2領域88に振り分けられた場合とで大当りが発生する割合を考えると、第1領域85に振り分けられた場合に大当りが発生する割合が1/3の割合であることに対して、第2領域88に振り分けられた場合に大当りが発生する割合が1/2の割合である。すなわち、第1領域85に振り分けられるより、第2領域88に振り分けられた方が、大当りが発生する割合が高い。よって、第2領域88は、第1領域85よりも遊技者にとって有利な領域であるといえる。
第2特定進入口91に進入した打球は、第2特定球検出器121bを通過した後、排出誘導領域123により第2特別可変入賞球装置66外に誘導される(図4(b)参照)。一方、第2通常入賞口94cに進入した打球は、排出誘導領域123により第1特別可変入賞球装置66外に誘導される。
図4に示すように、第1特定進入口89、第1通常入賞口94a,94b、第2特定進入口91、または第2通常入賞口94cに進入し排出誘導領域123により誘導された打球は、すべて排出球検出器122により検出され、第1特別可変入賞球装置66外へ排出される。
第1特別可変入賞球装置66内の第2誘導通路117の右上方に設けられている演出表示装置44bは、演出画像を表示する表示領域80が形成された液晶表示器(Liquid Crystal Display)である。特別図柄表示装置44aにおいて変動表示が開始されたときには、演出表示装置44bの表示領域80において、変動表示用の演出画像が表示される。特別図柄表示装置44aの表示結果が大当り図柄となった場合には、演出表示装置44bの表示領域80において、大当り発生時用の演出画像が表示される。また、特別図柄表示装置44aの表示結果が確率変動図柄となった場合には、確変大当り発生時用の演出画像が表示される。
本実施の形態において、特別図柄始動記憶LED46、特別図柄表示装置44a、および演出表示装置44bは、第1特別可変入賞球装置66に設けられている。
また、第1特別可変入賞球装置66の上端から右側端に亘る部分には、演出表示装置44b側への玉の進入を防止する規制フランジ部75が延設されており、該規制フランジ部75と遊技領域41の右上端から右側端を区画形成する誘導レール42bとの間には、誘導通路76が形成されている。また、遊技領域41の右上部分には、緩衝部材70(例えば、ゴム等)が設けられており、該緩衝部材70への玉の衝突によって誘導通路76内を通過する玉の勢いを弱めるようになっている。
大当りとなったときに所定回数駆動制御される第2特別可変入賞球装置48は、第2大入賞口扉用ソレノイド65によって開閉駆動される開閉板49を有し、その開閉板49に受入れられた打球を検出する第3カウントスイッチ52が設けられている。また、第2特別可変入賞球装置48内(開閉板49の内側)には、打球の検出(V入賞検出)に伴って大当りの継続権を成立させる第3特定球検出器51が設けられており、該第3特定球検出器51の上方には、一旦V入賞検出があると次に開閉板49を開放するまでは打球が第3特定球検出器51を通過しないようにするVシャッター(図示しない)が設けられている。このVシャッターは、第2Vシャッター用ソレノイド50によって開閉駆動が行なわれる。しかして、大当りとなった場合には、一定時間(例えば、28秒)が経過するまでまたはその一定時間内に所定個数(例えば、10個)の入賞球が入賞するまで開閉板49を開放(以下、この開放を開放サイクルという)し、その開放サイクル中に受入れられた打球が第3特定球検出器51によって検出されたときに継続権が成立して、再度上記した開放サイクルが実行され、各開放サイクルにおいて継続権が成立していることを条件に大当りフラグの種類毎に設定されているラウンド回数分開放サイクルを繰り返すことができるようになっている。これにより、第1特別可変入賞球装置66が開放状態になったときよりも遊技者にとって有利な状態に制御される。
なお、本発明の大当りは、上記に限らず以下に示す(1)〜(5)の制御のうちいずれか1つの制御または組合せた制御を実行する状態であればよい。
(1) 打球の入賞を容易にする第1の状態と、打球が入賞できないまたは入賞し難い第2の状態と、に変化可能な第2特別可変入賞球装置48に対して所定時間連続的または間欠的に第1の状態にする制御
(2) 特定の入賞または通過領域での打球の検出を介在させ、打球の入賞を容易にする第1の状態と、打球が入賞できないまたは入賞し難い第2の状態と、に変化可能な第2特別可変入賞球装置48に対して所定時間連続的または間欠的に第1の状態にする制御
(3) 打球の入賞に関わらず所定数の景品球を直接排出する制御
(4) 有価価値を有する記憶媒体(カードやレシート等)に対して有価数を加算する制御
(5) 得点があることにもとづいて遊技可能な弾球遊技機に対して得点を付与する制御
また、第2特別可変入賞球装置48の左には、前述した普通可変入賞球装置58と同様に、入賞球が検出されることにより特別図柄表示装置44aにおいて特別図柄の変動を開始させる始動入賞球装置58bが設けられている。始動入賞球装置58bには、始動口スイッチ56が内蔵され、受入れた入賞球を検出するようになっている。始動口スイッチ56は、始動口スイッチ60と同様の機能を有しており、打球が始動口スイッチ56によって検出されると特別図柄表示装置44aにおいて特別図柄が変動表示し、演出表示装置44bにおいて演出画像が表示される。また、第2特別可変入賞球装置48の右、および始動入賞球装置58bの左には、それぞれ第3入賞球検出器55a,55bを内蔵する通常入賞口53a,53bが設けられている。
上記したように、打球が入賞するすべての入賞口および入賞装置には、入賞球を検出する入賞球検出器としての各スイッチ51,52,55a,55b,56,60、122が設けられているが、これは、これらの検出信号にもとづいて所定個数の賞球を払い出すために使用されるものである。
入賞球または進入球を検出するが、賞球を払い出さないスイッチ62,106,121a,109,121bも設けられている。スイッチ(第3特定球検出器)51は、継続権の成立を検出する機能を兼用しており、スイッチ(第3カウントスイッチ)52は、開閉板49の開放を規制するための計数機能を兼用している。また、遊技盤40には、遊技領域41の左右周辺に、装飾効果を高めるための装飾LED・ランプ32が複数備えられている。
遊技盤40には、上記したようにスイッチやソレノイド、あるいは装飾ランプや装飾LED等が多数設けられるが、これらは、後述する音声枠ランプ基板92および演出制御基板90や、あるいはスイッチ中継基板95を介して主基板120に接続されるようになっている。即ち、遊技盤40に設けられる各スイッチおよび各ソレノイドは、スイッチ中継基板95を介して主基板120に接続され、遊技盤40の左右側方に設けられる装飾LED・ランプ32は、音声枠ランプ基板92および演出制御基板90を介して主基板120に接続されている。
次にパチンコ遊技機1の背面の構成について説明する。図5は、パチンコ遊技機1の背面図である。パチンコ遊技機1の背面には、図5に示すように、入賞球の発生にもとづいて所定個数の賞球を払い出すための各種の機構を装備した機構板140が設けられるとともに、前記操作ハンドル30に対応する裏面には、打球発射装置130が固着される。
打球発射装置130には、発射制御基板107が付設されている。この発射制御基板107によって打球発射装置130が駆動制御される。発射制御基板107は、発射基板ボックス107a内に収容されている。
また、遊技盤40の裏面には、図5に示すように、遊技盤40の裏面側の中央部分には、裏パック43aが取付けられている。裏パック43aには、演出表示装置44bが臨む開口(図示しない)が形成されており、この裏パック43aに対して、演出表示装置44bと、当該演出表示装置44bを収容するための液晶ボックス43bとが取付けられている。
また、液晶ボックス43bの後面には、演出制御基板ボックス125が直接取付けられる。この演出制御基板ボックス125内には、ランプドライバ基板93と、音声枠ランプ基板92と、演出制御基板90とが収容して取付けられている。
音声枠ランプ基板92は、前面扉枠4に設けられる遊技効果LED13,14a,14c、遊技効果ランプ14b,14d、およびスピーカ12a,12b等を主基板120からの情報信号に応じて一括して駆動制御するものである。音声枠ランプ基板92は、遊技盤40に設けられる各種装飾LED・ランプ32を駆動するランプドライバ基板93に制御信号を出力することにより、ランプドライバ基板93に装飾LED・ランプ32の点灯状態を制御させる。
演出制御基板90は、演出表示装置44bの変動表示動作を主基板120からの情報信号の種類に応じて駆動制御する。さらに、演出制御基板90は、音声枠ランプ基板92との情報信号のやり取りを行なうものである。
演出制御基板ボックス125の後面には、左側でヒンジ結合され、開閉自在となるように主基板取付ベース135が設けられている。主基板取付ベース135には、主基板ボックス136が取付けられている。主基板ボックス136内には、主基板120が収容して取付けられている。本実施の形態においては、主基板120が、遊技盤40に取付けられているため、新しい遊技盤に取り替えるときに、遊技盤自体を取り替えることにより、併せて主基板120を取り替えることができる。
なお、主基板ボックス136は、主基板ボックスベースに主基板ボックスカバーを被せて、左右に設けられたカシメ部にカシメネジを差し込み螺着し、その上からカシメキャップで封止することにより、カシメ部を切断しない限り、開封できないように構成されている。これにより、カシメ部が切断されているか否かにより、主基板ボックス136が開封されたか否かを容易に判断することができる。
裏パック43aの右上方には、盤用外部端子板96が取付けられている。この盤用外部端子板96は、パチンコ遊技機1の営業管理上必要な遊技情報(例えば、大当り中である旨を報知する大当り1情報、確率変動図柄で大当りとなり、その大当り中およびその大当りによる確率変動中である旨を報知する大当り2情報(大当り中と確率変動中に出力され続ける信号)、確率変動図柄による大当り終了後の確率変動中である旨を報知する確率変動情報、始動口スイッチ56,60をオン状態にした打球の数を報知する始動口情報、特別図柄表示装置44aの変動動作回数を報知する図柄確定回数1情報、第1特別可変入賞球装置66の開閉回数を報知する役物回数情報、普通図柄表示装置63の変動動作回数を報知する図柄確定回数2情報、および普通可変入賞球装置58の開閉回数を報知する役物回数2情報等)を遊技場に設置される管理コンピュータに出力するための外部接続端子(図示しない)を有し、これらの情報が主基板120から与えられるようになっている。さらに、どの図柄で大当りしたか、どの図柄で停止したか等の情報を出力するようにしてもよい。
また、盤用外部端子板96の近傍には、演出用外部端子板126(図6に符号のみ記載)が取付けられている。この演出用外部端子板126は、パチンコ遊技機1の営業管理上必要な情報(例えば、後述する異常状態の発生情報等)を遊技場に設置される管理コンピュータに出力するための外部接続端子(図示しない)を有し、これらの情報が演出制御基板90から与えられるようになっている。なお、異常状態の発生を演出制御基板90にて監視せずに主基板120にて監視する場合には、演出用外部端子板126を設けずに、盤用外部端子板96から異常状態の発生情報を管理コンピュータに出力するようにしてもよい。
次に、パチンコ遊技機1の背面に設けられる機構板140の構成について図5を参照して説明する。図5において、機構板140は、主として多量の賞球を貯留する賞球タンク147と、該賞球タンク147に貯留された賞球を仕切壁によって複数列(本実施形態の場合、2列)に整列して下流側に整列しながら誘導する玉整列レール部材148と、が設けられる上部構成部と、カーブレール部を有しカーブレール部からの球を誘導する玉通路カバー部材156と入賞にもとづく賞球を払い出す玉払出装置154(本実施形態では、貸球も払い出すが、賞球のみ払い出すものでもよい)とが設けられる中間構成部と、主として遊技盤40に打ち込まれた入賞球を含む打球を処理するための構成および、賞球を上皿19および下皿27に導くための構成が設けられる下部構成部と、が開口窓を構成するように機構板主体141上に一体的に形成されている。
なお、玉整列レール部材148の下流側上部には、球ならし部材149が揺動自在に垂下され、玉整列レール部材148上を上下2段となって流下する球を球ならし部材149に埋設される重錘(符号なし)の作用によって1段とするようになっている。
機構板主体141は、機構板主体141のそれぞれ上部および右側部(パチンコ遊技機1の背面側から見て),左側部(パチンコ遊技機1の背面側から見て),および下部をそれぞれ構成する上部板142,左側板143および下部板144を取付ネジによって連結することにより構成されている。本実施の形態における上部板142,左側板143および下部板144は、耐磨耗性を向上させるために、緑色の顔料がねり込まれた緑色透明のポリカーボネート樹脂で成形されている。透明色を緑色透明としているが、着色しない透明の場合、黄ばんだ透明色になってしまい美観が損なわれるため(タバコのヤニなどで汚れたような感じになってしまう)、緑色透明とすることでその点を解消している。
上部構成部における上記した玉整列レール部材148の下流側上部には、外部との信号線が接続される外部接続端子を有する枠用外部端子板102が取付けられる。枠用外部端子板102の取付部分は、凹んでおり、ハンダ面の突出部分が接触しないように形成されている。枠用外部端子板102に設けられる外部接続端子としては、外部(例えば、ホール用管理コンピュータ)とパチンコ遊技機1との間の信号線を接続するコネクタとして、賞球数を出力するためのコネクタと、第1・第2ドア開放スイッチ133,134からの信号を出力するためのコネクタとが設けられている。
また、賞球タンク147の左上部および枠用外部端子板102の右上部の機構板140の裏面には、それぞれ、第1ドア開放スイッチ133と、第2ドア開放スイッチ134とが設けられている。本実施の形態における第1ドア開放スイッチ133は、前面扉枠4と前面枠3とが開放したこと、および、機構板140と前面枠3とが開放したことを検出する。第2ドア開放スイッチ134は、前面枠3と外枠2とが開放したことを検出する。第1ドア開放スイッチ133および第2ドア開放スイッチ134は、枠用外部端子板102に接続されている。このように、第1ドア開放スイッチ133および第2ドア開放スイッチ134が備えられているため、外枠2、前面枠3および前面扉枠4の開放状態を外部装置等によって確認することができる。なお、この第1ドア開放スイッチ133および第2ドア開放スイッチ134の配線は、後述する音声枠ランプ基板92に接続され、演出制御基板90を経由して主基板120に接続するようにし、そして、主基板120からの情報信号にもとづいて音声枠ランプ基板92によって遊技効果LED13,14a,14c等を点灯制御することにより外枠2,前面枠3および前面扉枠4の開放状態を報知するようにしてもよい。
次に、上部板142に位置する中間構成部の構成について説明する。中間構成部の表面側には、球が通過する球抜き通路(図示しない)が形成されている。この球抜き通路は、後述する球抜き通路下流部と連通しており、玉整列レール部材148および賞球タンク147に待機する球を誘導してパチンコ遊技機1の外側(パチンコ遊技機1を設置する島の回収樋)に導くものである。この球抜き通路への球の誘導は、玉通路カバー部材156に設けられる球抜きストッパー(図示しない)を解除することにより行なわれる。
また、中間構成部の上部には、上記した玉整列レール部材148の下流側に接続されるカーブレール部および玉通路部を有する玉通路カバー部材156が取付けられる。玉通路カバー部材156のカーブレール部は、玉整列レール部材148から流下する球を前記球抜き通路あるいは、玉払出装置154に玉を誘導する玉通路(図示しない)のいずれかに分岐するものである。カーブレール部の下流側には、玉払出装置154が配置されている。
玉通路カバー部材156の下流側には、球切れスイッチ157が、玉払出装置154までの間に27〜28個の遊技球が存在することを検出できるような位置に係止片によって着脱自在に装着されている。この球切れスイッチ157は、球を検出しなくなったときに、払出制御基板98および主基板120に信号を入力し、後に説明する玉払出装置154の後述する払出モータの作動を停止して賞球の払い出しを不能動化させるようになっている。また、玉通路カバー部材156の下方には、賞球および貸球の払い出しを行なう玉払出装置154が取付けられている。
次に、機構板140の下部構成部(下部板144)について説明する。下部構成部は、図5に示すように、背面から見てその右側部分に払出制御基板98を収容する払出制御基板ボックス131が取付けられ、背面から見てその左側部分に電源基板97を収容する電源基板ボックス129が取付けられている。なお、払出制御基板ボックス131も、前述した主基板ボックス136の構造と同様に構成されている。すなわち、払出制御基板ボックス131は、払出制御基板ボックスベースに払出制御基板ボックスカバーを被せて、左右に設けられたカシメ部にカシメネジを差し込み螺着し、その上からカシメキャップで封止することにより、カシメ部を切断しない限り、開封できないように構成されている(いずれも図示しない)。これにより、カシメ部が切断されているか否かにより、払出制御基板ボックス131が開封されたか否かを容易に判断することができる。
払出制御基板ボックス131が取付けられる下部構成部の前面側(機構板主体141の遊技盤40と対面する内側)には、入賞球を誘導する入賞球誘導通路(図示しない)とアウト球を誘導するアウト玉通路(図示しない)とが形成され、下部構成部の背面側(機構板主体141の外側)には、賞球通路、連絡通路、余剰玉通路が形成されるとともに球抜き通路下流部も形成されている。また、電源基板ボックス129の左側方には、前面扉枠4を前面枠3に対して施錠し且つ前面枠3を外枠2に対して施錠する施錠装置132が設けられている。
次に、機構板140の下部構成部の背面から見て右側部分(以下、右側下部構成部という)の構成について説明する。図示を省略するが、機構板140の右側下部構成部の一側上部に賞球通路が形成され、該賞球通路の下端に上皿連通口が形成されている。この上皿連通口は、パチンコ遊技機1の前面に設けられる上皿19に賞球を導くものである。上皿連通口の一側側方には、連絡通路が形成され、その連絡通路の下流に余剰玉通路が接続されている。
しかして、入賞にもとづく賞球が多数払い出されて上皿19が賞球で満杯となり、遂には上皿連通口に到達してさらに賞球が払い出し続けられたときには、賞球は、連絡通路を介して余剰玉通路に導かれ、その後、接続樋を介して下皿27に排出される。そして、さらに賞球が払い出し続けられたときには、下皿27も満杯になるが、余剰玉通路の一側側壁に設けられた満タン検知レバー部分にまで到達すると、満タン検知レバーが押圧されて満タンスイッチ158(図6参照)がONされ、玉払出装置154の払出モータの駆動を停止して賞球および貸球の払出動作を不能動化する。このとき、打球発射装置130の発射モータの駆動を停止しないが、停止するものであってもよい。
電源基板ボックス129は、内部に複数の電圧の異なる電源を生成する電源基板97を収容するものである。電源基板97には、パチンコ遊技機1全体の電源をON・OFFするための電源スイッチ97b、パチンコ遊技機1に設けられた各種基板(主基板120、払出制御基板98、および、演出制御基板90)に設けられたバッアップ用のRAMでバックアップ記憶されたデータをクリアするためのクリアスイッチ97a(図6も参照)および管ヒューズ等が実装されている。また、電源基板97は、電源コード101が接続される電源コネクタが実装されている。電源コード101によって供給される電圧は、AC24Vの電圧であり、電源基板97で生成される複数の電圧は、DC30V、DC24V、DC12V、DC5Vの4種類である。(但し、他の基板に対してAC24Vも供給する。)また、電源基板97は、主基板120、払出制御基板98、および、演出制御基板90の各CPUに駆動電源が供給されていない間、各基板120,98,90のRAMの記憶内容をバックアップ(保持)記憶するために各基板120,98,90にバックアップ電源を供給するようになっている。
なお、電源基板97において、遊技機に供給される電圧が所定の電圧未満となると主基板120に電源断信号を出力する(電源確認信号をオフにする)。主基板120は、電源断信号が入力されたときにバックアップをするための処理を行なう。また、主基板120に電源断信号が入力されたときには、払出制御基板98および演出制御基板90に電源断信号が入力された旨を示す制御コマンドを送信し、該制御コマンドを受信したことにもとづいて各基板において主基板120と同様にバックアップする処理を行う。また、電源基板97から主基板120に電源断信号が入力された後、遊技機に供給される電圧が所定の電圧以上となったことにより電源断信号の入力が停止した場合(電源確認信号がオンとなった場合)には、主基板120において、電源が投入された時と同様の処理が実行される。この処理において、上述した遊技状態復旧処理が実行され、バックアップされたデータにもとづいて電源断信号が入力される以前の状態に復旧させる。
右側下部構成部の機構板主体141の前面側(遊技盤40に当接する側)には、入賞球を誘導する入賞球誘導通路(図示しない)とアウト球を誘導するアウト玉通路(図示しない)とが形成されている。入賞球誘導通路の上方は、入賞球落下入口(図示しない)となっており、前記入賞球誘導カバー体から放出される入賞球を受入れるようになっており、その受入れた入賞球を入賞球誘導通路が一側側方に向かって誘導し、機構板主体141に形成された連通口(図示しない)から機構板主体141の背面側に導き、さらにその連通口から前記球抜き通路下流部(図示しない)に導くようになっている。前記球抜き通路下流部は、右側下部構成部の外周縁に沿って逆L字状に屈曲され、下部構成部のほぼ中央背面側に形成される前記余剰玉通路の右側方に形成される合流排出通路に最終的に合流するようになっている。したがって、入賞球落下入口から受入れられた入賞球は、入賞球誘導通路、連通口、球抜き通路下流部、および合流排出通路を介してパチンコ遊技機1の外部に誘導されるようになっている。
遊技盤40のアウト口69から取込まれたアウト球は、遊技盤40の裏面に刻設されるアウト球排出通路(図示しない)に導かれ、さらにアウト球連通口(図示しない)を経由して上記したアウト玉通路に導かれ、連通口、合流排出通路を通ってパチンコ遊技機1の外部に導かれる。つまり、上記した合流排出通路は、球抜き通路下流部からの抜き球、アウト玉通路からのアウト球、入賞球誘導通路からの入賞球をすべて合流してパチンコ遊技機1の外部に誘導するものである。
また、本例では、パチンコ遊技機1の振動を検出する振動センサ119が機構板主体141に取り付けられている。機構板主体141には、振動センサ119の取付部が設けられ、ビス等により振動センサ119を取り付ける。振動センサ119は、遊技機の振動を監視し、所定の振動を検出したときに検出信号を出力するものである。また、図5に示すように、振動センサ119は、主基板120の内側(遊技盤40側)に位置し、直接触れられないように取り付けられている。
このように、遊技機の背面に設けられた機構板主体141に振動センサ119を取り付け、直接触れられないように取り付けることにより、振動センサ119に直接衝撃が加わらないため、振動センサ119を保守できるとともに、比較的振動を検出しやすい。なお、振動センサ119は、パチンコ遊技機1を叩いたりすることにより発生する振動を検出可能な位置に設けるようにすればよく、例えば、上皿19、複層ガラス板、前面扉枠4、操作ハンドル30等に振動センサ119を設けるようにしてもよい。また、振動センサ119の振動感知する方向は水平方向、すなわち、遊技盤面に対して交差する方向とする。
なお、振動センサ119は、各種の振動量を電圧、電流など電気量に変換する変換器である。この例では、測定対象物であるパチンコ遊技機1に固定して取り付けることでパチンコ遊技機1の振動を検出する接触型のセンサを用いている。また、この実施の形態における振動センサ119は、加速度を検知する加速度検知スイッチを用いたセンサであり、衝突センサとも呼ばれる。衝突センサは、特開平9−33565(以下、公開特許公報1と記載)および特開平1−262421(以下、公開特許公報2と記載)等に開示されている。例えば、公開特許公報1には、ケース内に収容された球体と、該球体の移動によって押圧されるとともに、前記球体側へ付勢する可動接点としての反転バネと、該反転バネの前記球体側とは反対側に設置されて前記反転バネと接離する固定接点とを備え、前記反転バネは、前記球体の移動による押圧力が、第1の押圧力に達したときに前記固定接点側へ反転し、前記第1の押圧力よりも小さい第2の押圧力に達したときに前記球体側へ反転復帰することを特徴とする加速度検知スイッチが記載されている。また、公開特許公報2には、ケース内に固定された固定片と、薄板状に形成され前記固定片との間の接点を断接させる可動片と、この可動片の先端部に取り付けられた重りと、この重りに一端が係止され他端がケースに取り付けられて前記重りを支持しこの重りの振動を許容するコイルスプリングとを備えたことを特徴とする振動検出器が記載されている。
また、振動センサは、上記した例に限らず、振動を検出可能なセンサであれば何でもよい。例えば、振り子の変位量を検出して電気信号に変換するサイズモ式のセンサ、振り子の直接変位量からでなく振り子の変位量をサーボ機構の電気的バネで零位置になるようにし、その時のフィードバック電流から加速度を測定するサーボ式センサ、ピエゾ素子などの慣性力を受けると電荷を生じる圧電素子を用いた圧電式センサ、およびひずみ発生による抵抗の変化を測定するひずみゲージ式センサなどを用いてもよい。
以上、パチンコ遊技機1の構成、遊技盤40の構成について説明してきたが、次に、配線接続される回路構成について、図6を参照して説明する。図6は、主基板120と各種制御基板および電気部品との関係を示すブロック図である。
主基板120には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ99が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ99は、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM100、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM111、プログラムに従って遊技の信号を制御するCPU112、および演出制御基板90等に制御信号(コマンド)を送信するI/Oポート部114を含む。この実施の形態では、ROM100,RAM111はCPU112に内蔵されている。すなわち、CPU112は、1チップマイクロコンピュータである。なお、CPU112はROM100に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、CPU112が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的には、CPU112がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板120以外の他の基板に搭載されているCPUについても同様である。また、この実施の形態で用いられる遊技制御用マイクロコンピュータ99とは、主基板120に搭載されるCPU112、ROM100、RAM111、I/Oポート部114、等の周辺回路のことである。
主基板120には、遊技盤40に設けられる各スイッチ51,52,55a,55b,62,106,121a,121b,109,122からの信号がスイッチ中継基板95を介して入力され、また満タンスイッチ158および球切れスイッチ157からの信号が払出制御基板98を介して入力される。なお、球切れスイッチ157からの信号は、主基板120に入力されないように構成してもよい。また、満タンスイッチ158からの信号についても同様に、主基板120に入力されないように構成してもよい。更に、主基板120には、払出制御基板98を介して玉払出装置154に搭載されている払出個数カウントスイッチ116からの信号が入力される。
また、主基板120には、始動口スイッチ56,60からの信号も入力される。さらに、主基板120には、図7(a)を用いて後述するR1を構成する乱数発生回路60aが接続されている。乱数発生回路60aは、始動口スイッチ56,60からの信号が入力されると、その時点におけるカウント値を主基板120に入力する。主基板120は、乱数発生回路60aから入力されたカウント値を、RAM111に設けられている記憶バッファにラッチし、始動入賞があったと判断したときに、当該ラッチしているカウント値を読み出す処理を行なう。なお、この処理内容については、後述する。
上記した入力信号のうち、遊技盤40に設けられる各スイッチ51,52,55a,55b,62,106,121a,121b,109,122からの入力信号にもとづいて主基板120は、遊技盤40に設けられる第2Vシャッター用ソレノイド50,59,65,105,108,118およびモータ127を駆動制御すると共に、遊技状態に応じた電飾信号および効果音信号を周辺コマンド中継基板57および演出制御基板90を介して音声枠ランプ基板92に出力し、更に、演出表示装置44bの表示状態を制御するための制御信号(演出制御コマンド)を図柄中継基板84および演出制御基板90に出力し、盤用外部端子板96に各種の遊技情報を出力する。演出制御基板90は、演出表示装置44bの表示動作を主基板120からの情報信号の種類に応じて駆動制御するものであり、音声枠ランプ基板92との情報信号のやり取りを行なうものである。周辺コマンド中継基板57は、演出制御基板90へ出力する情報信号を中継するものである。
なお、演出制御基板90には、振動センサ119からの検出信号が入力される。振動センサ119は、振動を検出すると演出制御基板90に検出信号を出力し、演出制御基板90は、振動センサ119からの検出信号を所定時間毎(例えば、2msec毎)に監視し、所定の検出期間内(例えば、200msec)にて振動センサ119からの信号入力を所定回数以上確認すれば振動が発生したと判定して、異常状態が発生したことを報知するための処理を行うとともに、演出用外部端子板126に異常状態に応じた異常情報(例えば、後述する期間後振動検出信号および期間内振動検出信号)を出力する。このように、この例では、振動センサ119からの検出信号を所定時間毎に監視し、所定の検出期間内に振動センサ119からの信号入力を所定回数以上確認すれば振動が発生したと判定するため、静電気等によるノイズ発生などによって振動が発生したと判定し、異常状態が発生したことが報知されることを防止できる。
また、この例では、振動センサ119からの検出信号を演出制御基板90に入力するように構成しているが、これに限らず、振動センサ119からの検出信号を主基板120に入力することにより、主基板120に搭載されるCPU112により振動の発生を監視するようにしてもよい。
音声枠ランプ基板92は、主基板120から入力される電飾信号の種類に応じて、前面扉枠4に取り付けられている前述した遊技効果LED13,14a,14cおよび遊技効果ランプ14b,14d,16a,16b,17a,17bの点灯制御を行なう。また、音声枠ランプ基板92は、主基板120から入力される効果音信号の種類に応じて、スピーカ12a,12bを制御する。さらに、音声枠ランプ基板92は、主基板120から入力される電飾信号の種類に応じて、ランプドライバ基板93を介して、遊技盤40に取り付けられている各種装飾LED・ランプ32の点灯制御を行なう。音声枠ランプ基板92は、遊技状態(大当り、変動パターン(演出表示装置44bの表示パターン)、通常遊技状態または確率変動状態であるか、開放状態であるか、変動表示中であるか等)に応じて、各種遊技効果LED、遊技効果ランプ、および各種装飾LED・ランプの点灯制御を行なうとともに、スピーカからの遊技音の駆動制御を行なう。ランプドライバ基板93は、遊技盤40に設けられる装飾LEDの点灯状態を制御するための音声枠ランプ基板92との接続を中継するものである。
主基板120は、図柄中継基板84を介して表示制御信号(駆動信号)を、特別図柄表示装置44aおよび特別図柄始動記憶LED46が搭載された特別図柄及び特別図柄記憶基板84に入力し、特別図柄表示装置44aにおける特別図柄の表示制御を行なうとともに、特別図柄始動記憶LED46の点灯制御を行なう。これにより、主基板120と特別図柄表示装置44aとの間にドライバ回路やマイクロコンピュータを搭載した特別図柄表示装置用の制御基板等を設け、主基板120からの表示制御信号(駆動信号)にもとづき制御基板等により特別図柄表示装置44aの表示制御を行なう場合と比較して、大当り判定の結果を確実に間違いなく表示させることができる。
また、主基板120は、図柄中継基板84を介して表示制御信号(駆動信号)を、普通図柄表示装置63が搭載された普通図柄基板86に入力し、普通図柄表示装置63における普通図柄の表示制御を行なう。さらに、主基板120は、図柄中継基板84を介して表示制御信号(駆動信号)を、普通図柄始動記憶LED64が搭載された普通図柄記憶基板87に入力し、普通図柄始動記憶LED64の点灯制御を行なう。
演出制御基板90には、CPU(図示しない)、RAM(図示しない)、ROM(図示しない)、I/Oポート部(図示しない)、等の周辺回路から構成される演出制御用マイクロコンピュータ(図示しない)が搭載されており、主基板120から入力される演出制御コマンドの種類に応じて、演出表示装置44bにおける演出画像の表示制御を行なう。すなわち、演出制御基板90が制御を行うとは、演出制御基板90に搭載される演出制御用マイクロコンピュータが制御を行う、換言すると、演出制御基板90に搭載されるCPUが演出制御基板90に搭載されるROMに格納されたプログラムに従って制御を行うことを意味している。
演出制御用マイクロコンピュータは、ROMに格納されたプログラムに従って動作し、主基板120から演出制御コマンドを受信すると、受信した演出制御コマンドに従って受信したコマンドに応じた演出表示装置44bの表示制御を行なう。具体的には、画像表示を行なう表示制御機能および高速描画機能を有するVDP(図示しない)により表示領域80の表示制御を行なう。演出制御用マイクロコンピュータは、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示しない)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、演出表示装置44bに表示される画像の中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、怪物、文字、図形または記号等を予め格納しておくためのものである。
そして、演出制御用マイクロコンピュータは、キャラクタROMから読み出したデータをVDPに出力する。VDPは、演出制御用マイクロコンピュータからデータが入力されたことにもとづいて動作する。この実施の形態では、演出表示装置44bの表示制御を行なうVDP(図示しない)が演出制御基板90に搭載されている。また、VDPは、それぞれ、演出制御用マイクロコンピュータとは独立した二次元のアドレス空間を持ち、そこにマッピングしている。
VDPはキャラクタ画像データに従って受信したコマンドに応じた演出表示装置44bに表示するための画像データを生成し、VDPはVRAMに展開する。VRAMはVDPによって生成された画像データを展開するためのフレームバッファメモリである。
次に、払出制御基板98は、満タンスイッチ158からの満タン信号にもとづいて払出停止信号を玉払出装置154に出力し、払出モータの駆動を停止させる。また、満タンスイッチ158からの満タン信号は、払出制御基板98を介して主基板120に入力される。なお、満タンスイッチ158からの満タン信号が主基板120に入力されたときには、主基板120から音声枠ランプ基板92に満タン信号を出力して所定のランプまたはLEDを表示駆動してその旨を報知するようにしてもよい。また、満タンスイッチ158からの満タン信号を払出制御基板98に出力するので、例えば、該払出制御基板98上のエラー表示器等でその旨を報知するようにしてもよい。
また、遊技盤40に設けられるゲートスイッチ62を除く各スイッチ51,52,55a,55b,56,60,122からの入力信号にもとづいて主基板120は、払出制御基板98に賞球個数信号を出力する。払出制御基板98は、その賞球個数信号の入力にもとづいて、払出中継基板113を介して、払出モータ115を駆動して所定個数の賞球を払い出す。また、払出個数カウントスイッチ116からの入力信号にもとづいて主基板120は、未払出数があるか否かを判定する。また、払出個数カウントスイッチ116からの入力信号にもとづいて主基板120は、枠用外部端子板102に賞球個数情報(10個で1パルス)を出力し、この信号を枠用外部端子板102から外部のホール用管理コンピュータに出力する。また、払出制御基板98は、その賞球個数信号の入力にもとづいて、賞球LED10を表示駆動してその旨を報知する。
更に、球切れスイッチ157からの球切れスイッチ信号にもとづいて払出制御基板98は、払出停止信号を玉払出装置154に出力し、払出モータ115の駆動を停止させる。払出制御基板98は、球切れLED9を所定の態様で表示駆動する。
なお、満タンスイッチ158または球切れスイッチ157のいずれかがONすることで賞球停止信号(払出停止コマンド)を主基板120から払出制御基板98に出力して賞球しないようにし、いずれのスイッチ158,157ともOFFであれば賞球可能信号(払出停止解除コマンド)を出力するというものでもよい。また、賞球LED10に換えて未払出がある場合、点灯する未払出報知ランプなどを設けてもよい。
主基板120には、遊技動作を制御するためのスイッチ入力、賞球の払出動作を制御するためのスイッチ入力しか入力されず、主基板120と払出制御基板98を除く他の制御基板との関係においては、主基板120から他の制御基板に向かって一方向の通信関係となる。このため、他の制御基板に不法な処理プログラムを組み込んで主基板120で不正な処理を施そうとしても実行することができないという利点があり、また、主基板120の制御の一部を他の制御基板で担当しているので、主基板120の負担が軽減されると共に、主基板120の検査の容易化を図ることも可能である。
また、払出制御基板98には、玉払出装置154に搭載されたモータ位置センサおよび払出個数カウントスイッチ116からの信号や、前述したように満タンスイッチ158からの満タン信号や、球切れスイッチ157からの球切れ信号が入力されている。さらに、払出制御基板98には、カードユニット装置128および残高表示基板104からの信号を中継する遊技球等貸出装置接続端子板103が接続されており、残高表示基板104に搭載されている球貸スイッチおよび返却スイッチからの信号およびカードユニット装置128から各種の情報が入力されている。更に、前述したように、払出制御基板98には、主基板120から賞球個数信号が入力される。上記した入力信号のうち、モータ位置センサからの入力信号にもとづいて払出制御基板98は、貸球および賞球の払出動作において払出モータの停止位置、即ち玉払出装置154の玉払出部材の停止位置を正確に制御すると共に玉払出部材が動作しているか否かを検出できる。また、払出個数カウントスイッチ116からの入力信号にもとづいて払出制御基板98は、貸球および賞球の正確な払出数を払い出すように払出モータを駆動制御すると共に、枠用外部端子板102に貸球数情報(100円分の球25個で1パルス)を出力する。なお、賞球数情報を主基板120から出力するようにしてもよい。
払出制御基板98は、遊技球等貸出装置接続端子板103を経由してカードユニット装置128から貸球要求信号が入力されると払出モータを駆動する制御を行なう。また、返却スイッチからの信号は、遊技球等貸出装置接続端子板103を経由してカードユニット装置128に伝達される。また、カードユニット装置128からの各種の情報信号も遊技球等貸出装置接続端子板103を経由して残高表示基板104の度数表示LED(図示しない)に伝達される。更に、主基板120からの賞球個数信号や、スイッチから直接入力される球切れ信号および満タン信号等にもとづいて払出制御基板98は、賞球の払出動作を実行せしめたり、発射制御基板107に発射モータの停止信号を出力したりする。なお、枠用外部端子板102に接続される球切れスイッチ157および満タンスイッチ158からの入力信号は、球切れ情報または満タン情報として外部のホール用管理コンピュータ等に出力される。
電源基板97は、一次電源として電源コード101を介して、AC24Vの交流電源を受ける。そして、電源基板97は、主基板120と、払出制御基板98とに、二次電源としての電力を供給する。主基板120は、電源基板97から供給された電力にもとづき、各種制御処理を行なうとともに、各種遊技効果LED,遊技効果ランプ,装飾ランプ、およびスピーカ等を駆動させるための電力を、周辺電源中継基板47を介して、音声枠ランプ基板92に供給する。周辺電源中継基板47は、主基板120から音声枠ランプ基板92へ供給する電力を中継するものである。音声枠ランプ基板92は、主基板120から供給された電力にもとづき、各種遊技効果LED,遊技効果ランプ,および、装飾ランプを点灯させるとともに、演出制御基板90に演出表示装置44bに画像を表示するための電力を供給する。払出制御基板98は、電源基板97から供給された電力にもとづき、払出モータおよび発射モータを駆動させる処理を含む各種制御処理を行なう。電源基板97には、パチンコ遊技機1のすべての動作をクリアするためのクリアスイッチ97a等が実装されている。
次に、この実施の形態のパチンコ遊技機1での制御に用いられる乱数値(カウント値ともいう)を発生させるためのランダムカウンタについて説明する。図7(a)は、遊技制御用マイクロコンピュータ99が遊技制御に用いる各種ランダムカウンタを説明するための図である。図7(a)には、ランダムカウンタの一例として、ランダムカウンタR1〜R4の4種類のランダムカウンタが示されている。
R1は、特別図柄表示装置44aの変動表示について大当りまたは小当りを発生させるか否かを事前にランダムに判定するために用いられる乱数値を発生させるための遊技状態判定用のランダムカウンタであり、「0」からカウントアップしてその上限である「299」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されている。このR1は、遊技制御用マイクロコンピュータ99のクロック制御(例えば、後述する割込み処理)と無関係に超高速(10MHz)で加算更新する乱数発生回路60a(図6参照)である。遊技制御用マイクロコンピュータ99は、始動口スイッチ56,60からの入力信号がオン状態となった時点のR1のカウント値を記憶バッファにラッチ(一時的に保持)し、ソフトウェアにより始動入賞があったと判断したとき(例えば、2回割込み処理が行なわれる間入力信号がオン状態であったとき)に、記憶バッファにラッチされたカウント値を始動入賞記憶のデータとしてRAM111の記憶エリアに記憶する。そして、特別図柄表示装置44aについて、特別図柄の変動表示を開始する前の段階で、そのようにRAM111の記憶エリアに記憶されたカウント値が予め定められた大当り判定値または小当り判定値と一致(合致)するか否かが判断される。
なお、乱数発生回路60aを設けずに、遊技制御用マイクロコンピュータ99により乱数を更新するようにしてもよい。具体的には、後述する割込み処理において、所定のカウンタを加算更新することにより乱数を更新するようにしてもよい。
ここで、大当り判定値および小当り判定値について説明する。図7(b)は、ランダムカウンタR1のカウント値のうち、大当り判定値と、小当り判定値とを説明するための図である。
図7(b)を参照して、本実施の形態における通常遊技状態時の大当り判定値は、ランダムカウンタR1のカウント値のうち「3,7」の2の数値が予め設定されている。大当り判定値のうち「3」は、大当り終了後に確率変動状態に制御される2R(2ラウンド)大当りを発生させるための2R大当り判定値といい、大当り判定値のうち「7」は、大当り中に15回開閉駆動可能な15R(15ラウンド)大当りを発生させる15R大当り判定値という。また、通常遊技状態時の小当り判定値は、ランダムカウンタR1のカウント値のうち「1,2,4〜6,8〜299」の297の数値が予め定められている。
図7(b)において括弧中に示す数値は、確率変動状態時の大当り判定値と小当り判定値とを示している。確率変動状態時の大当り判定値は、ランダムカウンタR1のカウント値のうち「1〜10」の10の数値が予め設定されている。また、確率変動状態時の小当り判定値は、ランダムカウンタR1のカウント値のうち「11〜299」の289の数値が予め定められている。このように、確率変動状態においては、大当り判定値が10の数値に設定されることにより、通常遊技状態に比べて大当りの発生確率が向上する。
なお、ランダムカウンタR1のカウント値のうち「0」の1の数値は、通常遊技状態時および確率変動状態時のいずれにおいても、はずれに設定されている。
本実施の形態においては、通常遊技状態時において、大当りが0.66パーセントの割合で、小当りが99パーセントの割合で、それぞれ発生するように大当り判定値および小当り判定値が設定されている。また、確率変動状態時において、大当りが3.33パーセントの割合で、小当りが96パーセントの割合で、それぞれ発生するように大当り判定値および小当り判定値が設定されている。すなわち、本実施の形態における小当りが発生する割合は、通常遊技状態時および確率変動状態時のいずれにおいても、大当りが発生する割合よりも高くなるように設定されている。
R2は、特別図柄表示装置44aに表示させる特別図柄をランダムに決定するために用いられる乱数値を発生させるためのランダムカウンタである。R2のカウント値は、遊技制御用マイクロコンピュータ99により2msec毎に更新され、0から更新されてその上限である9まで更新された後再度0から更新される。
R3は、特別図柄表示装置44a(演出表示装置44bも含む)において小当り図柄となり、その後第1特定球検出器121aにより打球の進入が検出されたときに、当該打球の進入により発生した大当り中に開放サイクルを繰り返す回数(ラウンド数)をランダムに決定するために用いられる乱数値を発生するためのランダムカウンタである。R3のカウント値は、遊技制御用マイクロコンピュータ99により2msec毎に更新され、0から更新されてその上限である99まで更新された後再度0から更新される。
R4は、普通図柄表示装置63の変動表示について当りを発生させるか否かを事前にランダムに判定するために用いられる乱数値を発生させるためのランダムカウンタである。R4のカウント値は、遊技制御用マイクロコンピュータ99により2msec毎に更新され、0から更新されてその上限である250まで更新された後再度0から更新される。ゲートスイッチ62により有効な始動通過が検出されると、それに応じて、このR4のカウント値が抽出されて通過記憶データとしてRAM111に記憶される。そして、普通図柄の変動表示を開始する前の段階で、その抽出値が予め定められた当り判定値と一致するか否かが判断され、一致した場合には普通図柄の当りを発生させることが決定されて前述のような制御が行なわれ、不一致の場合にははずれとすることが決定されて前述のような制御が行なわれる。
以上に示したような遊技状態判定機能、図柄決定機能、普通図柄当り判定機能等の機能、および、確変判定機能は、遊技制御用マイクロコンピュータ99の制御機能により実現される。
図8は、遊技制御用マイクロコンピュータ99により実行されるメイン処理のプログラムを説明するためのフローチャートである。本実施の形態におけるメイン処理においては、パチンコ遊技機1に対する電源が投入されると、メイン処理において遊技制御用マイクロコンピュータ99は、必要な初期設定処理を行なう。
まず、ステップSA01(以下、単にSA01と記す)においては、割込禁止に設定する処理が行なわれる。次に、SA02においては、割込モードを割込モード2に設定する処理が行なわれる。SA03においては、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する処理が行なわれる。SA04においては、内蔵デバイスレジスタの初期化処理が行なわれる。SA05においては、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)の初期化処理が行なわれる。SA06においては、RAMをアクセス可能状態に設定する処理が行なわれる。本実施の形態における割込モード2と、各内蔵デバイスからの割込要求を容易に処理することが可能になり、プログラムにおける任意の位置に割込処理を設けることが可能になり、さらに、割込発生要因毎のそれぞれの割込処理を用意しておくことも容易になるモードである。
次に、SA07においては、パチンコ遊技機1に設けられているクリアスイッチ97aが押圧操作され、検出信号がオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。SA07においてクリアスイッチ97aがオン状態であると判断されたときには、後述するSA10に移行する一方、クリアスイッチ97aがオン状態でないと判断されたときには、SA08において電源断時にバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えば、パリティデータの付加等)が行なわれたか否かを判別する処理が行なわれる。
本実施の形態においては、不測の電源断が生じた場合には、バックアップRAM領域のデータを保護するための処理が行なわれている。そのような保護処理が行なわれていた場合をバックアップありとする。すなわち、バックアップなしと判断したときには、遊技制御用マイクロコンピュータ99はSA10以降の初期処理を実行する。SA08においてバックアップありと判断したときには、SA09において主基板120の内部状態を電源断が発生したときの状態に戻すための遊技状態復旧処理が行なわれる。そして、バックアップRAM領域に保存されていたPC(プログラムカウンタ)の対比値がPCに再設定され、後述するSA13に移行される。SA10においては、遊技制御用マイクロコンピュータ99に搭載されているRAMの記憶バッファをクリアする処理が行なわれる。また、所定の作業領域に初期値を設定する初期値設定処理も行なわれる。
SA11においては、サブ基板(演出制御基板90,払出制御基板98,音声枠ランプ基板92等)を初期化するための処理が行なわれる。SA12においては、2msec毎に定期的にタイマ割込がかかるように、遊技制御用マイクロコンピュータ99のCPU112に設けられているCTCのレジスタの設定が行なわれる。すなわち、初期値として2msecに相当する値が所定のレジスタ(時間計数レジスタ)に設定される。
SA13〜SA16においては、メインループ処理が実行される。まず、SA13においては、割込禁止状態に設定する処理が行なわれる。SA15においては、初期値決定用乱数更新処理が行なわれる。なお、初期値決定用乱数とは、特別図柄決定用乱数、ラウンド数決定用乱数、および普通図柄判定用乱数の初期値を決定するための乱数である。SA16においては、割込許可状態に設定する処理が行なわれる。なお、割込禁止は、割込禁止命令を発行したり、割込禁止用のレジスタを禁止に設定したり、マスクレジスタをセットすることによって実現される。一方、割込許可は、割込許可命令を発行したり、割込禁止用のレジスタを許可に設定したり、マスクレジスタをリセットすることによって実現される。
本実施の形態におけるSA15の初期値決定用乱数更新処理におけるランダムカウンタのカウンタ更新処理は、割込禁止状態で実行される。したがって、カウンタ更新処理が実行されているときに、タイマ割込等のマスク可能割込がかかることはない。すなわち、カウンタ更新処理は、割込処理によって中断されることなく実行される。本実施の形態においては、CPU112の内蔵CTCが繰返しタイマ割込を発生するように設定される。さらに、繰返し周期は、2msecに設定される。そして、タイマ割込が発生すると図9に例示するようなタイマ割込処理が実行される。
図9は、タイマ割込処理のプログラムを説明するためのフローチャートである。本実施の形態におけるタイマ割込処理は、2msec毎に起動されることになる。
まず、SB01においては、電源断処理が行なわれる。電源断処理では、電源確認信号の判定を行ない、電源断判定中以外ならばバックアップ監視タイマをクリアする処理が行なわれる。一方、電源断判定中ならばバックアップ監視タイマの更新および判定を行ない、電源断ならばチェックサムバッファの設定、RAM禁止状態の設定、CTCの設定、および、電源確認信号の監視等が行なわれる。
SB02においては、スイッチ処理が行なわれる。スイッチ処理では、ゲートスイッチ62、始動口スイッチ56,60、第1カウントスイッチ106、第3カウントスイッチ52、第3入賞球検出器55a,55b、第1特定球検出器121a、第2特定球検出器121b、第3特定球検出器51、進入球検出器109、および排出球検出器122等のスイッチの状態を入力し、それらの検出状態を判定する処理が行なわれる。
SB03においては、表示制御処理が行なわれる。表示制御処理では、特別図柄表示装置44aおよび普通図柄表示装置63の表示状態を制御するための駆動信号や、特別図柄始動記憶LED46および普通図柄始動記憶LED64の点灯状態を制御するための駆動信号を出力する処理が行なわれる。
SB04においては、異常入賞報知処理が行なわれる。異常入賞報知処理では、第1特別可変入賞球装置66が開放していないにもかかわらず、第1特別可変入賞球装置66内に設けられている第1カウントスイッチ106がオン状態にセットされているとき、および第2特別可変入賞球装置48が開放していないにもかかわらず、第2特別可変入賞球装置48内に設けられている第3カウントスイッチ52がオン状態にセットされているときに、異常入賞していることを報知するための異常入賞報知コマンドをセットする処理が行なわれる。異常入賞報知コマンドは、後述するSB10の表示コマンド制御処理において演出制御基板90に送信される。
SB05においては、乱数更新処理が行なわれる。乱数更新処理においては、特別図柄決定用乱数、ラウンド数決定用乱数、および普通図柄判定用乱数を生成するためのランダムカウンタのカウント値を更新する処理が行なわれる。
SB06においては、特別図柄決定用乱数、ラウンド数決定用乱数、および普通図柄判定用乱数の初期値を決定するための乱数を更新する初期値決定乱数更新処理が行なわれる。
SB08において、特別図柄プロセス処理が行なわれる。特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグの値に従って、該当する処理を選び出して実行する処理が行なわれる。特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中において更新される。
SB09においては、普通図柄プロセス処理が行なわれる。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示装置63の点灯を所定態様で制御するための普通図柄プロセスフラグの値に従って、該当する処理を選び出して実行する処理が行なわれる。普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中において更新される。
SB10においては、表示コマンド制御処理が行なわれる。表示コマンド制御処理では、SB08等でセットされたコマンドを演出制御用マイクロコンピュータに出力する処理が行なわれる。具体的には、演出制御コマンドデータを、演出制御コマンドデータを出力するための出力ポートに設定するとともに、コマンドを送信することを示す演出制御INT信号を出力する。
SB11においては、情報出力処理が行なわれる。情報出力処理では、パチンコ遊技機1の営業管理上必要な遊技情報(例えば、大当り中である旨を報知する大当り1情報、確率変動図柄で大当りとなり、その大当り中およびその大当りによる確率変動中である旨を報知する大当り2情報(大当り中と確率変動中に出力され続ける信号)、確率変動図柄による大当り終了後の確率変動中である旨を報知する確率変動情報、始動口スイッチ56,60をオン状態にした打球の数を報知する始動口情報、特別図柄表示装置44aの変動動作回数を報知する図柄確定回数1情報、第1特別可変入賞球装置66の開閉回数を報知する役物回数情報、普通図柄表示装置63の変動動作回数を報知する図柄確定回数2情報、および普通可変入賞球装置58の開閉回数を報知する役物回数2情報等)を遊技場に設置されるホール用管理コンピュータに出力するための処理が行なわれる。
SB12においては、賞球処理が行なわれる。賞球処理では、各入賞口への入賞を検出するためのスイッチの検出信号にもとづいて、賞球数の設定等が行なわれる。例えば、入賞検出に応じて払出制御基板98に払出制御コマンドが出力される。払出制御基板98に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータは、払出制御コマンドに応じて玉払出装置154を駆動する。
SB13においては、試験端子処理が行なわれる。試験端子処理では、特別図柄変動中の設定、特別図柄当り、第1特別可変入賞球装置66作動中の設定、第2特別可変入賞球装置48作動中の設定、普通可変入賞球装置58作動中の設定、確率変動状態の設定、普通図柄変動中の設定等の各信号を出力する処理が実行される。
SB14においては、出力処理が行なわれる。出力処理では、所定の条件が成立したときに対応するソレノイドを駆動させるための駆動信号を出力する出力処理が行なわれる。出力処理において出力された駆動信号にもとづき、ソレノイドが駆動され、対応する装置が開状態または閉状態等に制御される。以下の説明におけるソレノイドを駆動、またはソレノイドの駆動を停止する処理は、SB14の出力処理により行なわれる。
SB14aにおいては、ラウンド数表示制御処理が行われる。ラウンド数表示制御処理では、遊技盤40に設けられたラウンド数表示器(図示せず)に駆動信号を出力して大当り遊技状態のラウンド数を表示させる処理を実行する。なお、ラウンド数表示器は、LED等の発色を異ならせることによりラウンド数を表示するものであってもよいし、7セグメントLED等によりラウンド数を数値で表示するものであってもよい。
SB15においては、記憶処理が行なわれる。記憶処理では、特別図柄始動記憶LED46および普通図柄始動記憶LED64の点灯状態を制御するための駆動信号をセットする処理が行なわれる。
SB16においては、特別図柄表示制御処理が行なわれる。特別図柄表示制御処理では、特別図柄表示装置44aの表示状態を制御するための駆動信号をセットする処理が行なわれる。SB17においては、普通図柄表示制御処理が行なわれる。普通図柄表示制御処理では、普通図柄表示装置63の表示状態を制御するための駆動信号をセットする処理が行なわれる。
SB18においては、状態表示灯表示処理が行なわれる。状態表示灯表示処理では、状態表示灯を制御するための状態表示灯表示処理が行なわれる。本実施の形態における状態表示灯表示処理においては、遊技状態が確率変動状態または変動時間短縮状態であるときに、状態表示灯タイマの更新、状態表示灯の点滅設定、および、状態表示灯の点滅速度等を設定する処理が行なわれる。SB19においては、割込許可状態に設定する処理が行なわれる。これにより、タイマ割込処理のすべてが実行されるまでは、割込許可状態とはされないので、他の割込または次回のタイマ割込が発生することはなく、タイマ割込処理中のすべての各処理が確実に実行完了することができる。
図10は、SB03の表示制御処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。この表示制御処理においては、SB15〜SB17でセットされる指定値にもとづき特別図柄および普通図柄を表示する処理が行なわれる。
SC01においては、前回のタイマ割込処理の表示制御処理において出力されていた全駆動信号をクリアする処理が行なわれる。SC02においては、特別図柄用出力バッファの設定内容に応じて駆動信号を出力する処理が行なわれる。SC03においては、普通図柄用出力バッファの設定内容に応じて駆動信号を出力する処理が行なわれる。SC04においては、特別図柄用始動入賞記憶数バッファの設定内容に応じて駆動信号を出力する処理が行なわれる。SC05においては、普通図柄用始動入賞記憶数バッファの設定内容に応じて駆動信号を出力する処理が行なわれる。SC06においては、その他の出力バッファの設定内容に応じて駆動信号を出力する処理が行なわれる。これにより、特別図柄表示装置44a、普通図柄表示装置63、特別図柄始動記憶LED46、および、普通図柄始動記憶LED64を正確に駆動させることができる。
図11は、SB08における特別図柄プロセス処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では、SD01〜SD02の処理を行った後、特別図柄プロセスフラグの値に対応する処理が実行される。
まず、SD01において、遊技盤40に設けられている普通可変入賞球装置58に遊技球が入賞したか否かを判別する処理を行う。具体的には、図9のタイマ割込処理が2回行なわれる間、始動口スイッチ56,60からの入力信号がオン状態であったか否かを判別する処理が行なわれる。SD01において、始動入賞があったと判断したとき(SB02のスイッチ処理においてタイマ割込処理が2回行なわれる間、始動口スイッチ56,60からの入力信号がオン状態であったとき)には、SD02において始動口スイッチ通過処理を行なった後に、特別図柄プロセスフラグの値に応じて、SD03〜SD10のうちのいずれかの処理が実行される。
SD03においては、特別図柄通常処理が行なわれる。特別図柄通常処理において、特別図柄判定用のランダムカウンタR1から抽出したカウント値にもとづき、大当り判定が行なわれるとともに、大当り判定の結果に応じた特別図柄表示装置44aの停止図柄(大当り図柄またははずれ図柄)を決定する処理が行なわれる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を、SD05の特別図柄変動処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。
SD05においては、特別図柄変動処理が行なわれる。特別図柄変動処理において、予め定められた変動時間(例えば、5秒)が経過すると、特別図柄プロセスフラグの値を、特別図柄停止処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。
SD06においては、特別図柄停止処理が行なわれる。特別図柄停止処理において、特別図柄表示装置44aにおいて特別図柄が停止されるように制御する処理が行なわれる。そして、小当りフラグがセットされているときには、特別図柄プロセスフラグの値を第1大入賞口開放中処理に対応する値に更新し、大当りフラグがセットされているときには、特別図柄プロセスフラグの値を第2大入賞口開放前処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。一方、小当りフラグまたは大当りフラグのいずれもセットされていないときには、特別図柄プロセスフラグの値を、特別図柄通常処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。
SD06aにおいては、図20を用いて後述する第1大入賞口開放中処理が行なわれる。SD06bにおいては、図21を用いて後述する第1大入賞口開放後処理が行なわれる。
SD07においては、第2大入賞口開放前処理が行なわれる。第2大入賞口開放前処理においては、第2特別可変入賞球装置48を開放する制御を開始する処理が行なわれる。具体的には、カウントやフラグを初期化するとともに、第2大入賞口扉用ソレノイド65を駆動して第2特別可変入賞球装置48を開状態とすることで、第2特別可変入賞球装置48を開放する処理が行なわれる。また、SD08の第2大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、特別図柄プロセスフラグの値を第2大入賞口開放中処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。
SD08において、第2大入賞口開放中処理が行なわれる。第2大入賞口開放中処理においては、大当り中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータに送出する制御や第2特別可変入賞球装置48の閉成条件の成立を確認する処理等を行なう。閉成条件が成立しているときには、特別図柄プロセスフラグの値を第2大入賞口開放後処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。
SD09において、第2大入賞口開放後処理が行なわれる。第2大入賞口開放後処理においては、第2特別可変入賞球装置48内に設けられた第3特定球検出器51の通過の有無を監視して、大当り継続条件の成立を確認する処理を行なう。大当り継続の条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、大当り中のラウンド継続表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータに送出する制御を行ない、特別図柄プロセスフラグの値を第2大入賞口開放前処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。また、所定の有効時間内に大当り継続条件が成立しなかった場合、または、全てのラウンドを終えた場合には、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。
SD10において、大当り終了処理が行なわれる。大当り終了処理においては、大当りが終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータに行なわせるための制御が行なわれる。なお、確変大当りであったときには、当該大当り終了後、確変フラグをオン状態にセットするとともに、変動回数カウンタをセットする処理が行なわれる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を、特別図柄通常処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。
図12は、SB09における普通図柄プロセス処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。上述したように、普通図柄プロセス処理では、普通図柄プロセスフラグの値に対応する処理が実行される。
まず、SE01においては、ゲートスイッチ62が玉を検出してオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。SE01においてゲートスイッチ62がオン状態にセットされていると判断したときには、SE02においてゲートスイッチ通過処理を行なった後に、普通図柄プロセスフラグの値に応じて、SE03〜SE06のうちのいずれかの処理が実行される。
なお、ゲートスイッチ通過処理においては、ゲートスイッチ62を通過した始動通過玉のうち未だに普通図柄表示装置63による変動表示に用いられていないものを保留記憶するゲート通過記憶カウンタの値がその上限である「4」以上になっているか否か判断する。そして、「4」未満の場合に、ゲート通過記憶カウンタを「1」加算更新し、普通図柄判定用ランダムカウンタR4からカウント値を抽出し、加算したゲート通過記憶カウンタに対応する乱数記憶エリアに記憶する処理が行なわれる。
SE03においては、普通図柄通常処理が行なわれる。普通図柄通常処理において、普通図柄判定用のランダムカウンタR4から抽出したカウント値にもとづき、当り判定処理が行なわれる。当り判定処理により、当りと判定されたときには当りフラグがオン状態にセットされる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を、SE04の普通図柄変動処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。
SE04においては、普通図柄変動処理が行なわれる。普通図柄変動処理において、予め定められた変動時間が経過すると、普通図柄プロセスフラグの値を、普通図柄停止処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。
SE05においては、普通図柄停止処理が行なわれる。普通図柄停止処理において、普通図柄表示装置63において普通図柄が停止されるように制御する処理が行なわれる。そして、当りフラグがオン状態にセットされているときには、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物作動処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。一方、当りフラグがオン状態にセットされていないときには、普通図柄プロセスフラグの値を、普通図柄通常処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。
SE06においては、普通電動役物作動処理が行なわれる。普通電動役物作動処理においては、普通可変入賞球装置58を開成させるとともに、普通可変入賞球装置58の閉成条件の成立(例えば、通常遊技状態のときに0.5秒経過したこと、確率変動状態のときには2秒経過したこと等)を確認する処理等を行なう。閉成条件が成立しているときには、普通可変入賞球装置58の閉成状態に制御するとともに、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。
図13は、SB15の記憶処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。記憶処理では、特別図柄保留記憶数データおよび普通図柄保留記憶数データの設定が行なわれる。
まず、SF01においては、普通図柄保留記憶数出力バッファに、ゲート通過記憶カウンタに対応した普通図柄保留記憶数データをセットする処理が行なわれる。SF02においては、特別図柄保留記憶数出力バッファに、始動入賞記憶カウンタに対応した特別図柄保留記憶数データをセットする処理が行なわれる。なお、SF01およびSF02でセットされたデータは、前述した図10のSC04およびSC05において出力される。
図14は、SB16の特別図柄表示制御処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。この特別図柄表示制御処理では、図11の特別図柄プロセス処理において説明した特別図柄プロセスフラグの値にもとづき、特別図柄の状態を表示するためのデータをセットする処理が行なわれる。
まず、SG01においては、現在セットされている特別図柄プロセスフラグの値を読出す処理が行なわれる。SG02において、読出した特別図柄プロセスフラグの値が特別図柄変動処理に対応する値であるか否かを判別する処理が行なわれる。すなわち、特別図柄表示装置44aの表示状態が変動表示中であるか否かを判別する処理が行なわれる。
SG02において特別図柄変動処理に対応する値でないと判断されたときには、SG02aにおいて読出した特別図柄プロセスフラグの値が特別図柄停止処理を示す値でないか否かを判別する処理が行われる。すなわち、特別図柄表示装置44aにおける変動表示を停止表示させるか否かを判別する処理が行われる。特別図柄停止処理を示す値でないと判定された場合には、特別図柄表示装置44aにおける変動表示を継続して処理を終了する。一方、特別図柄停止処理を示す値であると判定された場合には、SG03において図11のSD03の特別図柄通常処理で設定された予定停止図柄を図柄確定時に表示する特別図柄停止表示データを選択する処理が行なわれる。SG04においては、SG03で選択された特別図柄停止表示データを特別図柄用出力バッファにセットする処理を行ない、特別図柄表示制御処理を終了する。ここでSG03およびSG04を具体的に説明すると、例えば、図11のSD03の特別図柄通常処理で予定停止図柄として「77」が設定されているときには、SG03において特別図柄「77」を図柄確定時に表示するための特別図柄停止表示データを選択し、SG04において特別図柄「77」を図柄確定時に表示するために選択された特別図柄停止表示データを特別図柄用出力バッファにセットする処理が行なわれる。なお、特別図柄用出力バッファにセットされた特別図柄停止表示データは、図10のSC02において出力される。これにより、図11のSD03の特別図柄通常処理で設定された予定停止図柄を、特別図柄表示装置44aに表示することができる。
一方、SG02において特別図柄変動処理に対応する値であると判断されたときには、SG05において特別図柄表示装置44aの変動表示状態を点灯状態または消灯状態に切り替えるタイミングを特定するための特別図柄表示更新タイマが「0」であるか否かを判別する処理が行なわれる。
SG05において特別図柄表示更新タイマが「0」であると判断されたときには、SG06において特別図柄表示装置44aの変動表示状態を特定するための特別図柄変動状態指定値を変更する処理が行なわれる。すなわち、現在セットされている特別図柄変動状態指定値が消灯状態に対応する値(例えば、「0」)のときには、点灯状態に対応する値(例えば、「1」)に変更する処理が行なわれる。また、現在セットされている特別図柄変動状態指定値が点灯状態に対応する値(例えば、「1」)のときには、消灯状態に対応する値(例えば、「0」)に変更する処理が行なわれる。SG07においては、特別図柄更新タイマとして「100」をセットする処理が行なわれ、SG08に移行される。
一方、SG05において特別図柄表示更新タイマが「0」でないと判断されたときには、SG08において特別図柄表示更新タイマを「1」減算する処理が行なわれる。SG09においては、特別図柄変動状態指定値に応じた変動表示状態に特別図柄表示装置44aを制御するための特別図柄変動状態データを選択する処理が行なわれる。SG10においては、SG09で選択された特別図柄変動状態データを特別図柄用出力バッファにセットする処理を行ない、特別図柄表示制御処理を終了する。
ここでSG05〜SG10を具体的に説明すると、SG07において特別図柄表示更新タイマとして「100」がセットされ、特別図柄表示制御処理が行なわれる毎、すなわち2msec毎に、SG08において「1」減算される。そして、SG08で減算された結果、特別図柄表示更新タイマが「0」になったときに、特別図柄変動状態指定値を変更して、特別図柄表示装置44aの変動表示状態を点灯状態(例えば、7セグメントLEDのうち中段に配置されたLEDを点灯させた状態)または消灯状態(例えば、7セグメントLEDに用いられる全てのLEDを無点灯にした状態)に切り替えられる。また、SG09において特別図柄変動状態指定値に応じた変動表示状態にするための特別図柄変動状態データを選択し、SG10において特別図柄変動状態指定値に応じた変動表示状態にするために選択された特別図柄変動状態データを特別図柄用出力バッファにセットする処理が行なわれる。なお、特別図柄用出力バッファにセットされた特別図柄変動状態データは、図10のSC02において出力される。これにより、特別図柄表示装置44aの変動表示状態を、2×100=200msec毎に、点灯状態から消灯状態に、消灯状態から点灯状態に切り替えることができる。
図15は、SB17の普通図柄表示制御処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。なお、この普通図柄表示制御処理においても、特別図柄表示制御処理と同様に、普通図柄プロセスフラグの値にもとづき、普通図柄の状態を表示するためのデータをセットする処理が行なわれる。
まず、SH01においては、現在セットされている普通図柄プロセスフラグの値を読出す処理が行なわれる。SH02において、読出した普通図柄プロセスフラグの値が普通図柄変動処理に対応する値であるか否かを判別する処理が行なわれる。すなわち、普通図柄表示装置63の表示状態が変動表示中であるか否かを判別する処理が行なわれる。
SH02において普通図柄変動処理に対応する値でないと判断されたときには、SH02aにおいて読出した普通図柄プロセスフラグの値が普通図柄停止処理を示す値でないか否かを判別する処理が行われる。すなわち、普通図柄表示装置63における変動表示を停止表示させるか否かを判別する処理が行われる。普通図柄停止処理を示す値でないと判定された場合には、普通図柄表示装置63における変動表示を継続して処理を終了する。一方、普通図柄停止処理を示す値であると判定された場合には、SH03において図12のSE03の普通図柄通常処理で設定される当りフラグの状態に対応する図柄を確定表示する普通図柄停止表示データを選択する処理が行なわれる。SH04においては、SH03で選択された普通図柄停止表示データを普通図柄用出力バッファにセットする処理を行ない、普通図柄表示制御処理を終了する。ここでSH03およびSH04を具体的に説明すると、例えば、図12のSE03の普通図柄通常処理で当りフラグがオン状態に設定されているときには、SH03において普通図柄「○」を図柄確定時に表示するための普通図柄停止表示データを選択し、SH04において普通図柄「○」を図柄確定時に表示するために選択された普通図柄停止表示データを普通図柄用出力バッファにセットする処理が行なわれる。なお、普通図柄用出力バッファにセットされた普通図柄停止表示データは、図10のSC03において出力される。これにより、図12のSE03の普通図柄通常処理で設定された当りフラグの状態に対応する図柄を普通図柄表示装置63に表示することができる。
一方、SH02において普通図柄変動処理に対応する値であると判断されたときには、SH05において普通図柄表示装置63の普通図柄「○」または普通図柄「×」を点灯状態に切り替えるタイミングを特定するための普通図柄表示更新タイマが「0」であるか否かを判別する処理が行なわれる。
SH05において普通図柄表示更新タイマが「0」であると判断されたときには、SH06において普通図柄表示装置63の変動表示状態を特定するための普通図柄変動状態指定値を変更する処理が行なわれる。すなわち、現在セットされている普通図柄変動状態指定値が普通図柄「○」を点灯状態にする値(例えば、「0」)のときには、普通図柄「×」を点灯状態にする値(例えば、「1」)に変更する処理が行なわれる。また、現在セットされている普通図柄変動状態指定値が普通図柄「×」を点灯状態にする値(例えば、「1」)のときには、普通図柄「○」を点灯状態にする値(例えば、「0」)に変更する処理が行なわれる。SH07においては、普通図柄更新タイマとして「100」をセットする処理が行なわれ、SH08に移行される。
一方、SH05において普通図柄表示更新タイマが「0」でないと判断されたときには、SH08において普通図柄表示更新タイマを「1」減算する処理が行なわれる。SH09においては、普通図柄変動状態指定値に応じた変動表示状態に普通図柄表示装置63を制御するための普通図柄変動状態データを選択する処理が行なわれる。SH10においては、SH09で選択された普通図柄変動状態データを普通図柄用出力バッファにセットする処理を行ない、普通図柄表示制御処理を終了する。
ここでSH05〜SH10を具体的に説明すると、SH07において普通図柄表示更新タイマとして「100」がセットされ、普通図柄表示制御処理が行なわれる毎、すなわち2msec毎に、SH08において「1」減算される。そして、SH08で減算された結果、普通図柄表示更新タイマが「0」になったときに、普通図柄変動状態指定値を変更して、点灯状態となる普通図柄を普通図柄「○」から普通図柄「×」にまたは普通図柄「×」から普通図柄「○」に、交互に切り替えられる。また、SH09において普通図柄変動状態指定値に応じた変動表示状態にするための普通図柄変動状態データを選択し、SH10において普通図柄変動状態指定値に応じた変動表示状態にするために選択された普通図柄変動状態データを普通図柄用出力バッファにセットする処理が行なわれる。なお、普通図柄用出力バッファにセットされた普通図柄変動状態データは、図10のSC03において出力される。これにより、普通図柄表示装置63の変動表示状態を、2×100=200msec毎に、点灯状態となる普通図柄を普通図柄「○」から普通図柄「×」にまたは普通図柄「×」から普通図柄「○」に、交互に切り替えることができる。
図16は、SD02の始動口スイッチ通過処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。SJ01により、保留記憶バッファの始動入賞記憶カウンタの値が上限個数である「4」以上になっているか否かの判断がなされる。始動入賞記憶カウンタは、打球が始動入賞したが未だに特別図柄表示装置44aによる変動表示に用いられていないものを保留記憶するカウンタであり、上限個数が例えば「4」と定められている。この始動入賞記憶カウンタの値(保留記憶数)が「4」に既に達している場合にはそれ以上保留記憶できないために、このサブルーチンが終了するが、「4」に達していない場合には制御がSJ02へ進み、始動入賞記憶カウンタを「1」加算更新する処理がなされる。
次に、SJ03へ進み、始動口スイッチ56,60からの入力信号がオン状態となった時点で記憶バッファにラッチされているR1のカウント値(ハード乱数)を読み出す処理が行なわれる。また、SJ04においては、特別図柄決定用ランダムカウンタR2からカウント値を読み出す処理が行なわれる。SJ05では、加算した始動入賞記憶カウンタの値に対応する記憶エリアに、SJ03およびSJ04で読み出されたカウント値を記憶する制御が行なわれる。このように始動入賞記憶カウンタの値が上限個数に達していないときに、既にランダムカウンタR1から抽出したカウント値であって記憶バッファにラッチされているカウント値と、ランダムカウンタR2から抽出したカウント値とを、保留記憶バッファに記憶する処理を行ない、始動口スイッチ通過処理を終了する。
図17は、SD03の特別図柄通常処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。
まず、SK01においては、始動入賞記憶カウンタの値である保留記憶数が「0」であるか否かを判別する処理が行なわれる。保留記憶バッファの保留記憶数が「0」でなければ、SK02において、保留記憶バッファに最も先に記憶されている始動入賞記憶カウンタの値「1」に対応するランダムカウンタR1,R2の乱数値を読出す処理が行なわれる。
次に、SK03では、SK02で読出した乱数値を記憶エリアから消去する処理が行なわれる。次に、SK04に進み、始動入賞記憶カウンタの値を1減算し、かつ、保留記憶バッファに記憶されている乱数値を一つ小さい始動入賞記憶カウンタに対応する領域にシフトする処理が行なわれる。
次に、SK05においては、SK02において読み出したカウント値にもとづき、遊技状態判定処理を実行する。この遊技状態判定処理では、大当りとするか否か、小当りとするか否か、および、停止図柄を決定する処理が行なわれる。そして、SK06においては、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値に更新する。
図18は、SK05の遊技状態判定処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。まず、SL01においては、確変フラグがセットされているか否かの判断がなされる。確変フラグとは、遊技状態が確率変動状態であることを示すフラグであって、前述した確変図柄で大当りとなり、その大当り終了後にセットされるフラグである。
SL01において確変フラグがセットされていると判断されたときには、SL02において図17のSK02において読出したランダムカウンタR1の値が確率変動状態時の大当り判定値であるか否かを判別する処理が行なわれる。一方、SL01において確変フラグがセットされていないと判断されたときには、SL03において図17のSK02において読出されたランダムカウンタR1の値が通常遊技状態時の大当り判定値と一致するか否かを判別する処理が行なわれる。SL02またはSL03において、一致すると判断されたときには、SL04において、図17のSK02において読出したランダムカウンタR1の値が2R大当り判定値であるか否かを判別する処理が行なわれる。なお、当該判別処理は、遊技状態が確率変動状態であるかまたは通常遊技状態であるかに応じた2R大当り判定値がルックアップされる。
SL04において2R大当り判定値であると判断されたときには、SL05において2R大当りに制御することを示す2R大当りフラグをオン状態にセットする処理が行なわれる。そして、SL06において、2R大当り図柄である「33」,「55」から、図17のSK02において読出したランダムカウンタR2の値にもとづき特別図柄表示装置44aの変動表示の表示結果として表示する大当り図柄を決定する処理が行なわれる。その後、SL07において2R大当り時コマンドをセットする処理が行なわれる。
一方、SL04においてランダムカウンタR1の値が2R大当り判定値と一致しないと判断されたときには、SL08において15R大当りに制御することを示す15R大当りフラグをオン状態にセットする処理が行なわれる。そして、SL09において、15R大当り図柄である「11」,「77」から、図17のSK02において読出したランダムカウンタR2の値にもとづき特別図柄表示装置44aの変動表示の表示結果として表示する大当り図柄を決定する処理が行なわれる。その後、SL10において15R大当り時コマンドをセットする処理が行なわれる。
一方、SL02またはSL03において、一致しないと判断されたときにはSL11において、図17のSK02において読出したランダムカウンタR1の値が小当り判定値であるか否かを判別する処理が行なわれる。なお、当該判別処理は、遊技状態が確率変動状態であるかまたは通常遊技状態であるかに応じた小当り判定値がルックアップされる。
SL11においてランダムカウンタR1の値が小当り判定値と一致すると判断されたときには、SL12において小当りに制御することを示す小当りフラグをオン状態にセットする処理が行なわれる。そして、SL13において、小当り図柄である「22」,「44」,「66」,「88」から、図17のSK02において読出したランダムカウンタR2の値にもとづき特別図柄表示装置44aの変動表示の表示結果として表示する小当り図柄を決定する処理が行なわれる。その後、SL14において小当り時コマンドをセットする処理が行なわれる。
なお、開放状態にする時間、開放状態にする回数、開放状態にするタイミング等の態様、換言すると第1特別可変入賞球装置66の開放パターンが異なる複数種類の小当りを発生させるようにしてもよい。例えば、図37に示すように、SL11においてランダムカウンタR1の値が小当り判定値と一致すると判断されたときに、SL12において小当りフラグをオン状態にセットする処理を行った後、SL12aにおいて小当りAであると判断されたときに小当り図柄として「22」,「44」から図17のSK02において読出したランダムカウンタR2の値にもとづき特別図柄表示装置44aの変動表示の表示結果として表示する小当り図柄を決定する処理を行うとともに、第1特別可変入賞球装置66の開放パターンとして開放パターンAに決定する。
一方、SL12aにおいて小当りAでない、すなわち、小当りBであると判断されたときに小当り図柄として「66」,「88」から図17のSK02において読出したランダムカウンタR2の値にもとづき特別図柄表示装置44aの変動表示の表示結果として表示する小当り図柄を決定する処理を行うとともに、第1特別可変入賞球装置66の開放パターンとして開放パターンBに決定する。
開放パターンAおよび開放パターンBは、後述する第1大入賞口開放中処理のSP01にて参照され、決定されている開放パターンにもとづいて第1特別可変入賞球装置66を開放状態にする制御が行われる。また、開放パターンAを、例えば、第1特別可変入賞球装置66を開放状態にする時間が2秒間および第1特別可変入賞球装置66を開放状態にする回数が1回であり小当り図柄が導出表示されてから4秒経過後に第1特別可変入賞球装置66を開放状態に制御する態様とし、開放パターンBを、例えば、第1特別可変入賞球装置66を開放状態にする時間が5秒間および第1特別可変入賞球装置66を開放状態にする回数が2回であり小当り図柄が導出表示されてから2秒後に第1特別可変入賞球装置66の開放状態に制御する態様とすることにより、一方の小当りを他方の小当りよりも遊技者にとって有利な態様となるようにしてもよい。このように構成することにより、遊技価値が異なる(遊技者にとって有利な小当りと遊技者にとって不利な小当りとの)複数種類の小当りを発生させることができるため、大当りよりも遊技価値が低い小当りとなった場合にも遊技に対する興趣を向上させることができる。
一方、SL11において一致しないと判断されたときにはSL15においてはずれ図柄である「00」,「99」から、図17のSK02において読出したランダムカウンタR2の値にもとづき特別図柄表示装置44aの変動表示の表示結果として表示するはずれ図柄を決定する処理が行なわれる。その後、SL16においてはずれ時コマンドをセットする処理が行なわれる。
SL17においては、SL06,SL09,SL13,あるいはSL15のいずれかにおいて決定された図柄を予定停止図柄としてセットする処理を行ない、遊技状態判定処理を終了する。
本実施の形態においては、SL01、SL02、SL03、SL04、およびSL11で説明した大当り判定値または小当り判定値と一致するか否かを判別する判別処理により、決定手段が構成されている。なお、本実施の形態における決定手段として、特別図柄の変動表示を開始するときに、遊技状態判定処理を実行する例について説明したが、これに限らず、打球が始動入賞したとき、例えば、図11のSD01でYESと判定され図16のSJ01でNOと判定されたときに、遊技状態判定処理を実行するように構成してもよい。
図19は、SD06の特別図柄停止処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。まず、SM01においては、確変フラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。SM01において確変フラグがオン状態にセットされていないと判断されたときにはSM06に移行する。一方、SM01において確変フラグがオン状態にセットされていると判断されたときには、SM02において確変図柄により発生した大当りが終了したときにセットされる変動回数カウンタから1減算する処理を行ないSM03に移行する。SM03においては、SM02において減算された変動回数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する処理が行なわれる。すなわち、確変図柄により発生した大当りが終了してから所定回数変動表示が行なわれたか否かを判別する処理が行なわれる。
SM03において、変動回数カウンタの値が「0」でないと判断されたときには、SM06に移行する。一方、変動回数カウンタの値が「0」であると判断されたときには、所定回数変動表示が行なわれているため、SM04において確変フラグをリセットする処理を行ない、SM05において変動回数カウンタをリセットする処理を行ないSM06に移行する。
SM06においては、図18のSL05またはSL08においてセットされる2Rまたは15R大当りフラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。SM06において2Rまたは15R大当りフラグがオン状態にセットされていると判断されたときには、SM07において特別図柄プロセスフラグの値を第2大入賞口開放前処理に対応する値に更新する処理が行なわれ、特別図柄停止処理を終了する。これにより、大当り制御に移行させることができる。
一方、SM06において2Rまたは15R大当りフラグがいずれもオン状態にセットされていないと判断されたときには、SM08において図18のSL12においてオン状態にセットされる小当りフラグがオン状態にあるか否かを判別する処理が行なわれる。SM08において小当りフラグがオン状態であると判断されたときには、SM09において開閉片用ソレノイド105を作動させる時間(例えば、2秒間)を示す作動タイマをセットする処理を行なう。SM10においては、特別図柄プロセスフラグの値を第1大入賞口開放中処理に対応する値に更新する処理が行なわれ、特別図柄停止処理を終了する。これにより、第1特別可変入賞球装置66を開放状態に制御することができる。
一方、SM08において小当りフラグがオン状態でないと判断されたときには、SM11において特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応する値に更新する処理が行なわれ、特別図柄停止処理を終了する。これにより、特別図柄表示装置44aにおいて新たな変動表示を開始可能な状態に制御することができる。
図20は、SD06aの第1大入賞口開放中処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。まず、SP01において、開閉片用ソレノイド105を駆動させ、開口部82を開放する方向に回動する処理が行なわれる。これにより、開放状態に制御することができる。SP02においては、後述する第1大入賞口内玉進入時処理を実行する。SP03においては、図19のSM09においてセットされている作動タイマや、その他セットされている各種タイマ(例えば、後述する振分停止タイマ、貯留解除タイマ、遊技停止タイマ等)から1減算する処理が行なわれる。
SP04においては、SP03で減算された作動タイマの値が「0」であるか否かを判別する処理が行なわれる。SP04において作動タイマの値が「0」であると判断されたときには、SP05において特別図柄プロセスフラグの値を第1大入賞口開放後処理に対応する値に更新する処理が行なわれ、第1大入賞口開放中処理を終了する。これにより、第1特別可変入賞球装置66を閉鎖状態に制御することができる。
図21は、SD06bの第1大入賞口開放後処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。
まず、SP10においては、後述する第1大入賞口内玉進入時処理を実行する。SP11においては、第1大入賞口内玉進入時処理においてオン状態にセットされる大当りフラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。SP11において大当りフラグがオン状態にセットされていると判断されたときには、SP11aにおいて、第1大入賞口内玉進入時処理で、カウントされる残存玉数カウンタの値およびセットされている各種タイマをリセットし、かつ、オン状態にセットされる初カウントフラグをオフ状態にセットする処理、および演出表示装置44bにおいてセットされている大当りフラグに対応するラウンド数を特定可能な大当り演出を開始させるための大当り開始コマンドをセットする処理が行なわれる。なお、タイマがリセットされると、タイマに対応するソレノイドの駆動を終了する。そして、SP12においては、特別図柄プロセスフラグの値を第2大入賞口開放前処理に対応する値に更新する処理が行なわれ、第1大入賞口開放後処理を終了する。これにより、大当りフラグに対応した大当り制御に移行させることができる。
一方、SP11において大当りフラグがオン状態にセットされていないと判断されたときには、SP13において残存玉数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する処理が行なわれる。SP13において残存玉数カウンタの値が「0」であると判断されたときには、SP13aにおいて、残存玉数カウンタの値およびセットされている各種タイマをリセットし、かつ、オン状態にセットされる初カウントフラグをオフ状態にセットする処理、および演出表示装置44bにおいて行なわれていた演出を終了させるための演出終了コマンドおよび第1特別可変入賞球装置66から遊技球が排出されたことを示す排出コマンドをセットする処理が行なわれる。なお、タイマがリセットされると、タイマに対応するソレノイドの駆動を終了する。そして、SP22においては、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応する値に更新する処理が行なわれ第1大入賞口開放後処理を終了する。
一方、SP13において残存玉数の値が「0」でないと判断されたときには、第1特別可変入賞球装置内に打球が残存していると判断し、SP14において第1大入賞口内玉進入時処理においてセットされている各種タイマから1減算する処理が行なわれる。
SP15においては、SP14において減算された振分停止タイマの値が「0」であるか否かを判別する処理が行なわれる。SP15において振分停止タイマの値が「0」であると判断されたときには、SP16において振分用ソレノイド108の繰返駆動を終了し、振分部材83の繰返動作を終了させる処理が行なわれる。
SP17においては、SP14において減算された貯留解除タイマの値が「0」であるか否かを判別する処理が行なわれる。SP17において貯留解除タイマの値が「0」であると判断されたときには、SP18において貯留用ソレノイド118の駆動を終了し、貯留解除状態に制御する処理が行なわれる。
SP19においては、SP14において減算された遊技停止タイマの値が「0」であるか否かを判別する処理が行なわれる。SP19において「0」でないと判断されたときには第1大入賞口解放後処理を終了する。
一方、SP19において遊技停止タイマの値が「0」であると判断されたときには、SP20において異常状態である旨を報知する異常報知処理が行なわれる。これにより、異常状態が発生したことを遊技店員が把握でき、不正行為を防止することができる。
なお、SP19において遊技停止タイマの値が「0」であると判断されたときに、異常状態である旨を報知する異常報知処理を繰返し行うようにしてもよい。このように構成することにより、遊技を停止することができ、異常状態を発生させて行なわれる不正行為を確実に防止できる。また、この場合に、電源基板97からの電力供給停止時、すなわち電源断されるまで、繰返し異常報知処理を行うようにしてもよく、前述したバックアップRAM領域のデータ保護処理が行なわれたときに、クリアスイッチ97aを押圧操作しながら、電源基板97からの電力供給を再開させるために電源を入れることにより異常状態がクリアされるようにしてもよい。
図22は、SP02またはSP10の第1大入賞口内玉進入時処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。
まず、SP29においては、第1カウントスイッチ106からの検出信号が入力されてオン状態となったか否かを判別する処理が行なわれる。SP29において第1カウントスイッチ106からの検出信号が入力されていないと判断されたときには、SP38に移行する。一方、SP29において第1カウントスイッチ106からの検出信号が入力されてオン状態となっていると判断されたときには、SP30において、第1特別可変入賞球装置66の開口部82が開放され開放状態に制御されてから初めて第1カウントスイッチ106により打球が検出されたときにオン状態にセットされる初カウントフラグがオン状態であるか否かを判別する処理が行なわれる。すなわち、SP29において第1カウントスイッチ106による検出が、第1特別可変入賞球装置66の開口部82が開放され開放状態に制御されてから初めての検出であるか否かを判別する処理が行なわれる。
SP30において、初カウントフラグがオン状態であると判断されたときには、SP35に移行される。一方、SP30において、初カウントフラグがオン状態ではないと判断されたときには、SP31において初カウントフラグをオン状態にセットする処理が行なわれる。そして、SP32においては、演出表示装置44bにおいて第1特別可変入賞球装置66内に打球が進入した旨を示す演出を行なうための第1演出開始コマンドをセットする処理が行なわれる。SP33においては、振分用ソレノイド108を繰返し駆動させるための繰返駆動を開始する処理が行なわれる。繰返駆動とは、駆動状態と停止状態とを繰返し行なわれるように駆動させることをいう。これにより、振分部材83をパチンコ遊技機1の奥行き方向の手前側から奥側へ移動させた後、奥側から手前側へ移動させる動作を繰返し行なうことができる。SP34においては、貯留用ソレノイド118を駆動し、貯留状態に制御する処理が行なわれる。SP34aにおいては、第1カウントスイッチ106により遊技球が検出されたことにより第1特別可変入賞球装置66に遊技球が進入したことを示す進入コマンドをセットする処理が行われる。
SP35においては、第1特別可変入賞球装置66内に残存する玉数を示す残存玉数カウンタの値を1加算する処理が行なわれる。SP36においては、遊技を停止させるまでの期間を示す遊技停止タイマ、および振分用ソレノイド108を繰返駆動させる期間を示す振分停止タイマを各々セットまたは更新する処理が行なわれる。また、SP37においては、貯留用ソレノイド118を駆動させてから終了するまでの期間を示す貯留解除タイマとして第1の値をセットまたは更新する処理が行なわれる。第1の値には、第1特別可変入賞球装置66内に進入した打球が、第1カウントスイッチ106により検出されてから、進入球誘導通路110および振分部材83を介して、第2誘導通路117に振り分けられて進入球検出器109により検出されるまでに十分な時間が設定されている。このため、第1特別可変入賞球装置66内に進入した打球が、振分部材83により第2誘導通路117に振り分けられなかった場合、貯留用ソレノイド118の駆動を終了し、貯留解除状態に制御することができる。なお、SP37において、現在の貯留解除タイマの値が第1の値よりも大きい値のときには、貯留解除タイマとして第1の値で更新する処理が行なわれない。
SP38においては、進入球検出器109からの検出信号が入力されてオン状態となったか否かを判別する処理が行なわれる。SP38において検出信号が入力されていないと判断されたときには、SP40に移行する。一方、SP38において検出信号が入力されてオン状態となっていると判断されたときには、SP38aにおいて、演出表示装置44bにおいて打球が第2領域88に進入した旨を示す演出を行なうための第2演出開始コマンドをセットする処理が行なわれる。そして、SP39において、貯留解除タイマとして第2の値をセットまたは更新する処理が行なわれる。第2の値には、第1特別可変入賞球装置66内に進入した打球が進入球検出器109により検出されてから、第2領域88に設けられている第2特定進入口91または第2通常入賞口94cに入賞するまでに十分な時間が設定されている。このため、進入球検出器109により検出された打球が第2特定進入口91に入賞したか否かを判断できるタイミングまで、貯留用ソレノイド118を駆動し、貯留状態を維持することができる。
SP40においては、第2特定球検出器121bからの検出信号が入力されてオン状態となったか否かを判別する処理が行なわれる。SP40において第2特定球検出器121bからの検出信号が入力されてオン状態となっていると判断されたときには、SP41において15R大当りフラグをセットする処理が行なわれる。一方、SP40において、第2特定球検出器121bからの検出信号が入力されていないと判断されたときには、SP42に移行される。
SP42においては、第1特定球検出器121aからの検出信号が入力されてオン状態となったか否かを判別する処理が行なわれる。SP42において、第1特定球検出器121aからの検出信号が入力されていないと判断されたときには、SP46に移行される。一方、SP42において第1特定球検出器121aからの検出信号が入力されてオン状態となっていると判断されたときには、SP43において図7(a)を用いて説明したラウンド数決定用のランダムカウンタR3からカウント値を読出す処理が行なわれる。SP44においては、SP43において読出されたカウント値にもとづきラウンド数を決定する処理が行なわれる。本実施の形態においては、3R、8R、および15Rからラウンド数が決定される。SP45においては、SP44において決定されたラウンド数に対応する大当りフラグをセットする処理を行なう。例えば、SP44において8Rがラウンド数として決定されたときには、SP45において8R大当りフラグをセットする処理を行なう。
ここで、第1特別可変入賞球装置66内に進入した打球が、振分部材83により、第1領域85に振り分けられた場合と、第2領域88に振り分けられた場合とで、発生した大当りのラウンド数を考えると、第1領域85に振り分けられて発生した大当りでは、ラウンド数が3R,8R,15Rであり、平均8.6R(8.6ラウンド)であることに対し、第2領域88に振り分けられて発生した大当りではラウンド数は常に15Rである。すなわち、第1領域85に振り分けられるより、第2領域88に振り分けられた方が、大当りが発生した場合より多くのラウンド数を消化することができる。よって、第2領域88は、第1領域85よりも遊技者にとって有利な領域であるといえる。
SP46においては、排出球検出器122からの検出信号が入力されてオン状態となったか否かを判別する処理が行なわれる。SP46において検出信号が入力されてオン状態となっていると判断されたときには、SP47において残存玉数カウンタの値から1減算する処理が行なわれる。一方、SP46において排出球検出器122からの検出信号が入力されていないと判断されたときには、第1大入賞口内玉進入時処理を終了する。
このように、この例では、第1特別可変入賞球装置66内に進入した遊技球が一方の特定進入口(この例では、第1特定進入口89)に進入したときに、所定の判定処理により(この例では、ラウンド数決定用のランダムカウンタR3から読み出したカウント値にもとづく判定処理により)ラウンド数を決定し、他方の特定進入口(この例では、第2特定進入口91)に入賞したときに予め決定されているラウンド数(この例では、15R)に決定するように構成するが、これに限らず、第1特別可変入賞球装置66内に進入した遊技球が一方の特定進入口(この例では、第1特定進入口89)に進入したときにも予め決定されているラウンド数(例えば、8R)に決定するようにしてもよいし、第1特別可変入賞球装置66内に進入した遊技球が他方の特定進入口(この例では、第2特定進入口91)に進入したときにも所定の判定処理によりラウンド数を決定するようにしてもよい。具体的には、第1特定進入口89に遊技球が進入したときに8R大当りに制御し、第2特定進入口91に遊技球が進入したときに15R大当りに制御するようにしてもよいし、第1特定進入口89および第2特定進入口91に遊技球が進入したときにSP43〜SP45の処理を実行してラウンド数を決定するようにしてもよい。
また、第1特別可変入賞球装置66内に進入した遊技球が第1特定進入口89および第2特定進入口91に遊技球が進入したときに所定の判定処理(例えば、SP43〜SP45の処理)によりラウンド数を決定するように構成した場合には、第1特別可変入賞球装置66内に進入した遊技球が一方の特定進入口に遊技球が進入したときに他方の特定進入口に遊技球が進入したときよりも高い割合でより多くのラウンド数に決定するようにしてもよい。
図23は、(A)が演出制御メイン処理のプログラムを説明するためのフローチャートであり、(B)がタイマ割込処理のプログラムを説明するためのフローチャートである。まず、SN01においては、初期化処理が行なわれる。この初期化処理は、SA11における初期化処理が実行されたときに、演出制御基板90に搭載されているRAMに記憶されている記憶内容すべてが消去され、新たに各パラメータの初期値(例えば、「0」)が設定される。次に、SN02においては、演出制御に用いる各種ランダムカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理が行なわれる。
次に、SN03においては、タイマ割込フラグがセットされているか否かが判別される。タイマ割込フラグがセットされていないと判断されたときにはSN02に戻り、タイマ割込フラグがセットされていると判断されたときにはSN04においてタイマ割込フラグをクリアしてから、SN05においてコマンド解析処理が行なわれる。
SN05のコマンド解析処理においては、遊技制御用マイクロコンピュータから送信されてきた各種コマンドを受信して、受信したコマンドが如何なるコマンドであるかを解析する処理が行なわれる。SN05aの報知処理においては、振動センサ119の検出信号にもとづいて遊技機の振動を検出したことを報知する処理が行われる。
次に、SN06においては、内部フラグにもとづいて、演出内容を決定し、決定した演出内容を演出表示装置44bに表示するための表示制御プロセス処理が行なわれる。演出内容としては、2R大当りとなることを予告するための2R予告演出、15R大当りとなることを予告するための15R予告演出、小当りとなることを予告するための小当り予告演出、はずれとなることを予告するためのはずれ予告演出、大当り中に行なわれる大当り演出、第1特別可変入賞球装置66内に打球が進入した旨を示す第1進入時演出、および第2領域88に進入した旨を示す第2進入時演出が、演出制御基板90に搭載されているROM等に記憶されている。
そして、SN05において2R大当りフラグがセットされたときには、予告演出のうち、2R予告演出が他の予告演出よりも高い割合で決定され、決定された予告演出を演出表示装置44bに表示するための処理が行なわれる。なお、SN05において15R大当りフラグ、小当りフラグ、あるいははずれフラグがセットされたときには、予告演出のうち、各々セットされたフラグに対応する予告演出(例えば、15R大当りフラグであれば15R予告演出)が他の予告演出よりも高い割合で決定され、決定された予告演出を演出表示装置44bに表示するための処理が行なわれる。
また、SN05において大当りフラグがセットされたときには、大当り演出が決定され演出表示装置44bに表示するための処理が行なわれる。SN05において第1演出開始フラグがセットされたときには、第1進入時演出が決定され演出表示装置44bに表示するための処理が行なわれる。SN05において第2演出開始フラグがセットされたときには、第2進入時演出が決定され演出表示装置44bに表示するための処理が行なわれる。SN05において演出終了フラグがセットされたときには、演出表示装置44bにおいて表示されている第1進入時演出または第2進入時演出を終了する処理が行なわれる。
SN07においては、音、ランプ制御コマンド処理が行なわれる。この音、ランプ制御コマンド処理は、遊技制御用マイクロコンピュータ99から演出制御用マイクロコンピュータに入力される各種コマンドにもとづき、スピーカ12a,12bから発生させる遊技音や、各種装飾LED・ランプ32、各種遊技効果LED・ランプ等の点灯パターンなどについてのコマンドの設定がなされ、それぞれ対応した音、ランプ駆動信号を制御対象機器に出力される。これにより演出表示装置44bにおける表示状態と同期のとれた演出を行なうことができる。
また、図23(B)においては、タイマ割込処理が行なわれ、SN08においては、タイマ割込フラグがセットされる。このタイマ割込フラグは、本実施形態においては2msec毎に行なわれる。そして、SN09においては、割込許可がなされてタイマ割込処理を終了する。
ここで、主基板120からの演出制御コマンド受信処理について説明する。なお、演出制御コマンドは、主基板120から演出制御基板90に送信される制御信号の総称であり、例えば、変動パターンを指示する変動パターンコマンド、第1特別可変入賞球装置66に遊技球が進入したことを示す進入コマンド、第1特別可変入賞球装置66から遊技球が排出されたことを示す排出コマンド等がある。また、この実施の形態では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよく、例えば、演出制御コマンド各々に対応したバッファを設ける構成としてもよい。
主基板120からの演出制御INT信号は演出制御基板90の割込端子に入力される。例えば、主基板120からの演出制御INT信号がオン状態になると、演出制御基板90において割込がかかる。そして、演出制御基板90は、割込処理において演出制御コマンドの受信処理を実行する。演出制御コマンドの受信処理では、受信した演出制御コマンドデータを、コマンド受信個数カウンタが示す受信コマンドバッファに格納する処理を行う。
図24および図25は、SN05のコマンド解析処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。上述したように、主基板120から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御基板90は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
まず、SR01においては、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否かを判別する処理が行われる。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値とコマンド受信バッファに対応した読出ポインタとを比較することによって判定される。読出ポインタは、読み出す演出制御コマンドが格納されているコマンド受信バッファを示すポインタである。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。SR01においてコマンド受信バッファに受信コマンドが格納されていると判断されたときには、SR02において、読出ポインタに対応するコマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す処理が行われる。
上述したように、演出制御コマンドは2バイト構成である。各コマンド受信バッファには1バイトのデータが格納されるため、連続する2つのコマンド受信バッファに格納されるデータにより演出制御コマンドが特定可能となる。SR02においては、連続する2つのコマンド受信バッファからデータを読み出すことで受信コマンドを読み出す処理が行われる。そして、SR03において、読出ポインタの値を2加算する処理を行う。
SR04において、受信した演出制御コマンドが2R大当り時コマンドであると判断されたときには、SR05において、2R大当り時コマンドを受信したことを示す第2大当りフラグをセットする。そして、SR01に移行する。第2大当りフラグがセットされたことにもとづいて演出制御基板90において2R大当りに応じた演出表示が行われる。
SR06において、受信した演出制御コマンドが15R大当り時コマンドであると判断されたときには、SR07において、15R大当り時コマンドを受信したことを示す15R大当りフラグをセットする。そして、SR01に移行する。15R大当りフラグがセットされたことにもとづいて演出制御基板90において15R大当りに応じて演出表示が行われる。
SR08において、受信した演出制御コマンドが小当り時コマンドであると判断されたときには、SR09において、小当り時コマンドを受信したことを示す小当りフラグをセットする。そして、SR01に移行する。小当りフラグがセットされたことにもとづいて演出制御基板90において小当りに応じた演出表示が行われる。
SR10において、受信した演出制御コマンドがはずれ時コマンドであると判断されたときには、SR11において、はずれ時コマンドを受信したことを示すはずれフラグをセットする。そして、SR01に移行する。はずれフラグがセットされたことにもとづいて演出制御基板90においてはずれに応じた演出表示が行われる。
SR12において、受信した演出制御コマンドが大当り開始コマンドであると判断されたときには、SR13において、大当り開始コマンドによって特定した大当りのラウンド数に対応する大当りフラグをセットする処理が行われる。そして、SR01に移行する。ラウンド数に対応する大当りフラグがセットされたことにもとづいて演出制御基板90において大当りのラウンドに応じた演出表示が行われる。
SR14において、受信した演出制御コマンドが演出終了コマンドであると判断されたときには、SR15において、演出終了コマンドを受信したことを示す演出終了フラグをセットするとともに、第1演出開始フラグおよび第2演出開始フラグをクリアする。そして、SR01に移行する。演出終了フラグがセットされたことにもとづいて演出制御基板90において実行中の演出を終了する。
SR16において、受信した演出制御コマンドが第1演出開始コマンドであると判断されたときには、SR17において、第1演出開始コマンドを受信したことを示す第1演出開始フラグをセットする。そして、SR01に移行する。第1演出開始フラグがセットされたことにもとづいて演出表示装置44bにおいて第1特別可変入賞球装置66内に打球が進入した旨を示す演出表示(第1進入時演出)が行われる。
SR18において、受信した演出制御コマンドが第2演出開始コマンドであると判断されたときには、SR19において、第2演出開始コマンドを受信したことを示す第2演出開始フラグをセットする。そして、SR01に移行する。第2演出開始フラグがセットされたことにもとづいて演出表示装置44bにおいて打球が第2領域88に進入した旨を示す演出表示(第2進入時演出)が行われる。
SR20において、受信した演出制御コマンドが第1特別可変入賞球装置66に遊技球が進入したことを示す進入コマンドであると判断されたときには、SR21において、進入コマンドを受信したことを示す進入フラグをセットする。そして、SR01に移行する。
SR22において、受信した演出制御コマンドが第1特別可変入賞球装置66から遊技球が排出されたことを示す排出コマンドであると判断されたときには、SR23において、進入フラグをクリアする。そして、SR01に移行する。
SR24において、読み出した受信コマンドがその他の演出制御コマンドである場合には、受信コマンドに対応するコマンド受信フラグをセットし、必要であれば受信コマンドを保存する処理が行われる。
図26は、SN05aの報知処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。
まず、ST01においては、報知フラグがセットされているか否かを判別する処理が行われる。報知フラグは、後述するST08、ST10、ST12およびST14にてセットされ、異常状態を報知する演出が実行中であることを示すフラグである。ST01において報知フラグがセットされていないと判断されたときには、すなわち、異常状態を報知する演出が実行中でないと判断されたときには、ST07において電源断が発生したか否か、換言すると、遊技機に供給される電圧が所定値未満になったことにより異常状態(具体的には、12V短絡エラー)となったか否かを判定する。上述したように、遊技機に供給される電圧が所定の電圧未満となると主基板120から電源断信号が入力された旨を示す制御コマンドが送信される。ST07では、主基板120から電源断信号が入力されたことを示す制御コマンドを受信したか否か判定する。
ST07において、電源断が発生していると判定されたとき、すなわち、主基板120から電源断信号が入力されたことを示す制御コマンドを受信していれば、ST08において、電源断が発生したことにより異常状態になったことを報知する電源断発生時処理を実行する。この例では、図28に示すように、電源断発生時処理を実行する場合、すなわち、12V短絡エラーが発生した場合には、スピーカ12a,12bにより30秒間に亘って所定のエラー警告音(例えば、「ピーピー」)を出力するとともに、各種遊技効果LED・ランプ13,14a〜14d,16a,16b,17a,17b、および各種装飾LED・ランプ32を30秒間に亘って点滅表示する。
ST07において電源断が発生していないと判断されたときには、ST09において不正入賞が発生したか否か、換言すると、第1特別可変入賞球装置66および第2特別可変入賞球装置48の一方に不正に遊技球を進入させた(具体的には、第1特別可変入賞球装置66が開放していないにもかかわらず、第1特別可変入賞球装置66内に設けられている第1カウントスイッチ106がオン状態にセットされた、および第2特別可変入賞球装置48が開放していないにもかかわらず、第2特別可変入賞球装置48内に設けられている第3カウントスイッチ52がオン状態にセットされた)ことにより異常状態(具体的には、不正入賞エラー)となったか否かを判定する。上述したように、第1特別可変入賞球装置66および第2特別可変入賞球装置48に不正に遊技球を進入させた場合には、主基板120から当該異常状態の報知を指示する異常入賞報知コマンドが送信される。ST09では、主基板120から異常入賞報知コマンドを受信したか否か判定する。
ST09において、第1特別可変入賞球装置66および第2特別可変入賞球装置48の一方に不正に遊技球を進入させたと判定されたとき、すなわち、主基板120から異常入賞報知コマンドを受信していれば、ST10において、第1特別可変入賞球装置66および第2特別可変入賞球装置48の一方に不正に遊技球を進入させたことにより異常状態になったことを報知する不正入賞時処理を実行する。この例では、図28に示すように、不正入賞時処理を実行する場合、すなわち、不正入賞エラーが発生した場合には、スピーカ12a,12bにより30秒間に亘って所定のエラー警告音(例えば、「ピーピー」)を出力するとともに、各種遊技効果LED・ランプ13,14a〜14d,16a,16b,17a,17b、および各種装飾LED・ランプ32を30秒間に亘って点灯表示する。
ST09において不正入賞が発生していないと判断されたときには、ST11において振動センサ119からの検出信号にもとづいて遊技機の振動が検出されたか否かを判別する処理が行われる。この実施の形態では、振動センサ119は、遊技機の振動を検出したときに検出信号を出力する。そして、演出制御基板90において、タイマ割込が発生する毎、すなわち、2msec毎に振動センサ119の検出信号がオンであるか否か判別し、振動センサ119の検出信号がオンであるか否かを100回判別する200msec間に30回以上振動センサ119の検出信号がオンであれば、振動が発生したと判定する。このように、この実施の形態では、振動センサ119からの検出信号の単位時間辺りにおける検出回数が所定回数以上であるときに振動が発生したと判定する。
なお、振動センサ119の検出信号がオンであると判別したときに振動センサ119の検出信号がオンであるか否かを判別する単位時間(この例では、200msec)の計測を開始するようにしてもよいし、パチンコ遊技機1の電源を投入したとき(具体的には、演出制御基板90が起動してタイマ割込が発生したとき)に振動センサ119の検出信号がオンであるか否かを判別する単位時間の計測を開始するようにしてもよい。具体的には、ST11において、振動センサ119の検出信号がオンであると判別したときに単位時間の計測を開始して振動センサ119からの検出信号の検出回数を計数するようにしてもよいし、パチンコ遊技機1の電源を投入した後、ST11を実行するときに単位時間の計測を開始して振動センサ119からの検出信号の検出回数を計数するようにしてもよく、単位時間辺りにおける振動センサ119からの検出信号の検出回数が所定回数以上であれば遊技機の振動が発生したと判定するようにしてもよい。なお、振動センサ119からの検出信号の検出回数は、単位時間が経過したときにリセットされ、単位時間辺りの検出回数に応じて振動が発生したか否かの判定が行われる。
ST11において、振動が発生していると判定されたとき、すなわち、単位時間辺りの検出回数が所定回数以上であったときには、ST12において、遊技機の振動が発生したことにより異常状態になったことを報知する振動発生時処理を実行する。この例では、図28に示すように、振動発生時処理を実行する場合、すなわち、振動エラーが発生した場合に、遊技球が第1特別可変入賞球装置66内に遊技球が残存していなければ(振動エラー(通常時))、各種遊技効果LED・ランプ13,14a〜14d,16a,16b,17a,17b、および各種装飾LED・ランプ32を10秒間に亘って点灯表示し、遊技球が第1特別可変入賞球装置66内に遊技球が残存していれば(振動エラー(入賞時))、スピーカ12a,12bにより15秒間に亘って所定のエラー警告音(例えば、「ピーピー」)を出力し、各種遊技効果LED・ランプ13,14a〜14d,16a,16b,17a,17b、および各種装飾LED・ランプ32を5分間に亘って点灯表示し、さらに、演出図柄表示装置44bにおいて15秒間に亘って所定の報知表示(例えば、「台を叩かないで下さい」)を行う。
ST11において、振動が発生していないと判定されたとき、すなわち、単位時間当りの検出回数が所定回数未満であったときには、ST13において第1特別可変入賞球装置66に進入した遊技球が所定期間経過しても排出されなかったことにより異常状態(具体的には、残留球エラー)となったか否かを判定する。第1特別可変入賞球装置66に進入した遊技球が所定期間経過しても排出されなかったとき、具体的には、上述したSP20において異常報知処理が実行されたときには、主基板120から当該異常報知を指示する演出制御コマンドが送信される。ST13では、主基板120から当該異常報知を指示する演出制御コマンドを受信したか否か判定する。
ST13において、第1特別可変入賞球装置66に進入した遊技球が所定期間経過しても排出されなかったとき、すなわち、主基板120から当該異常報知を指示する演出制御コマンドを受信していれば、ST14において、第1特別可変入賞球装置66に進入した遊技球が所定期間経過しても排出されなかったことにより異常状態になったことを報知する球残留時処理を実行する。この例では、図28に示すように、球残留時処理を実行する場合、すなわち、球残留エラーが発生した場合には、スピーカ12a,12bにより所定のエラー警告音(例えば、「ピーピー」)を出力し、各種遊技効果LED・ランプ13,14a〜14d,16a,16b,17a,17b、および各種装飾LED・ランプ32を点灯表示し、さらに、演出図柄表示装置44bにおいて所定の報知表示(例えば、「役物内を点検して下さい」)を行う。また、上述したように、排出球検出器122によって遊技球が検出されたときに主基板120から排出コマンドが送信され、演出制御基板90において排出コマンドを受信したときに当該報知を終了する。
一方、ST01において報知フラグがセットされているとき、すなわち、異常状態が発生したことを報知する演出が行われているときには、ST02において報知タイマを1減算し、ST03において、報知タイマがタイムアウトしていなければ報知を継続して行い、処理を終了する。一方、ST03において、報知タイマがタイムアウトしていればST04に移行して報知を終了するための処理を行う。ST04においては、報知フラグをクリアし、ST05において、ランプ、LED、スピーカ12a,12b等によって実行される異常報知の終了を指示する報知終了コマンドをセットする。報知終了コマンドは、SN07において音声枠ランプ基板92に送信される。次いで、ST06において、演出表示装置44bにて実行している報知を終了し、処理を終了する。
この例では、ST07〜ST14において、先のステップにおいて異常状態が発生していると判定した場合には、他の異常状態が発生しているか否かを判定することなく、当該異常状態を報知する処理を実行した後、報知処理を終了する。換言すると、異常状態が発生しているか否かを判定する順序によって異常状態を報知する優先順位が設定されている。これにより、複数の異常状態が同時に発生した場合であっても、優先順位の高い異常状態が報知されることとなる。この例では、まず12V短絡エラーが発生しているか否か、次いで不正入賞エラーが発生しているか否か、その後に振動エラー(通常時)および振動エラー(入賞時)が発生しているか否か、最後に残留球エラーが発生しているか否か、の順序で判定する。つまり、12V短絡エラーの優先順位を最も高く設定し、次いで、不正入賞エラー、その後に振動エラー(通常時)および振動エラー(入賞時)、最後に残留球エラーの順序で優先順位を設定している。このように、異常状態の度合い(例えば、遊技店の被害額の大小)に応じて実行する異常報知の優先順位を設定したため、重大な被害の発生を防止できる。
なお、図28に示す異常報知の態様は一例であり、これに限られるものではない。また、図26に示す報知処理にて異常報知を優先させる順序は、一例でありこれに限られるものではない。例えば、異常報知を優先させる順序は、遊技者若しくは遊技店に与える被害が大きい異常状態を優先して報知するようにしてもよい。
図27は、ST12の振動発生時処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。
まず、SU01においては、報知フラグをセットする処理が行われる。次いで、SU02において、進入フラグがセットされているか否か、すなわち、第1特別可変入賞球装置66内に遊技球が残存することを示す進入コマンド受信しているか否かを判別する。なお、進入フラグは、上述したSR22で排出コマンドを受信したとき、すなわち、第1特別可変入賞球装置66内に進入した遊技球が第1特別可変入賞球装置66外に排出されたときにリセットされ、進入フラグがセットされている状態とは、第1特別可変入賞球装置66内に進入した遊技球が未だ第1特別可変入賞球装置66外に排出されず、第1特別可変入賞球装置66内に留まっている状態である。
第1特別可変入賞球装置66内部に遊技球が留まっている状態でパチンコ遊技機1を叩いて振動を発生させることにより、遊技球の挙動を変化させて不正に第1特定進入口89および第2特定進入口91に進入させる不正行為がなされる虞がある。第1特定進入口89および第2特定進入口91に遊技球が進入することにより大当りが発生するため、このような不正行為が行われることにより遊技店に被害が生じる。そのため、従来よりパチンコ遊技機1を叩いて振動を発生させた場合に報知して遊技店員が当該不正行為をやめさせることにより、不正行為による重大な被害の発生を防止していた。
ところが、第1特定進入口89および第2特定進入口91に進入させるつもりのない遊技者が興奮などからパチンコ遊技機1を叩いた場合にも上述した不正行為が行われたとして報知してしまうと、本来防止すべき不正行為への対応が遅れ、重大な被害が生じる虞がある。そのため、この例では、振動が発生したときに、第1特別可変入賞球装置66内部に遊技球が留まっている場合と第1特別可変入賞球装置66内部に遊技球が残存しない場合とで異常状態が発生したことを報知する態様を異ならせることにより、異常状態において対処する遊技機の優先順位を明確にし、重大な被害の発生を防止している。
具体的には、SU02において第1特別可変入賞球装置66内に遊技球が残存することを示す進入フラグがセットされていない場合には、SU03において、異常状態が発生したことを報知する期間を示す報知タイマに期間後報知時間(この例では、10秒)を設定し、SU04において、スピーカ12a,12b、各種遊技効果LED・ランプ13,14a〜14d,16a,16b,17a,17b、および各種装飾LED・ランプ32のうち1つまたは任意の複数の組み合わせによって所定の態様で実行される異常報知の開始を指示する期間後報知コマンドをセットする。期間後報知コマンドは、SN07において音声枠ランプ基板92に送信される。次いで、SU06において、ホール用管理コンピュータに第1特別可変入賞球装置66内に遊技球が留まっていない状態で振動が発生したことにより異常状態となったことを示す期間後振動検出信号を出力する。
一方、SU02において、第1特別可変入賞球装置66内に遊技球が残存することを示す進入フラグがセットされている場合には、SU07において、報知タイマに期間内報知時間(この例では、音および表示:15秒、ランプ・LED:5分)を設定し、SU08において、スピーカ12a,12b、各種遊技効果LED・ランプ13,14a〜14d,16a,16b,17a,17b、および各種装飾LED・ランプ32のうち1つまたは任意の複数の組み合わせによって所定の態様で実行される異常報知の開始を指示する期間内報知コマンドをセットする。期間内報知コマンドは、SN07において音声枠ランプ基板92に送信される。次いで、SU09において、演出表示装置44bにて期間内報知態様で異常状態の報知表示を行い、SU10において、ホール用管理コンピュータに第1特別可変入賞球装置66内に遊技球が留まっている状態で振動が発生したことにより異常状態となったことを示す期間内振動検出信号を出力する。
なお、期間内報知時間は、期間後報知時間よりも長く設定され、期間内報知コマンドによって実行される異常報知の態様は、期間後報知コマンドによって実行される異常報知の態様とは異なる。また、ホール用管理コンピュータでは、期間後振動検出信号および期間内振動検出信号にもとづいて異常状態の発生を監視するとともに、異常状態の発生履歴を作成する。これにより、異常状態の発生を直ぐに把握でき、迅速な対応が可能になるとともに、異常状態の発生履歴にもとづいて不正行為を行う可能性がある遊技者や、不正行為がなされる頻度が高い遊技機を特定することが可能になる。
このように、異常状態の種類に応じて異常報知の態様が異なる。そのため、異常報知の態様によって対処する遊技機の優先順位が明確に把握でき、重大な被害の発生を防止できる。なお、異常報知の態様は、上述した例に限らず、音出力期間の長短および音出力の強弱、ランプおよびLEDの点灯期間の長短および点灯の強弱、表示装置の表示期間の長短および表示の強弱、等の任意の組み合わせ(1つでもよい)とすればよい。また、パチンコ遊技機1にて上述した異常報知を行わず、パチンコ遊技機1が設置される遊技島に設けられているランプおよびスピーカ等に駆動信号を出力することにより異常報知を行うようにしてもよい。この場合には、遊技島に設置されているランプおよびスピーカ等に出力する駆動信号を異ならせることにより異常報知の態様を異ならせるようにすればよい。
また、振動エラー(入賞時)においては、振動エラー(通常時)に比べて強い報知がなされる。すなわち、振動エラー(通常時)が発生したときには、ランプおよびLEDを点灯させることにより異常状態が発生したことを報知するのに対し、振動エラー(入賞時)が発生したときには、ランプおよびLEDによる報知に加えてスピーカ12a,12bによるエラー警告音および演出図柄表示装置44bによる報知表示を行うことにより強い報知、換言すると、警告を行う。さらに、振動エラー(入賞時)においては、振動エラー(通常時)よりも長い期間に亘って異常報知を実行するため、より強い報知を行うことができる。このように、異常状態の度合い(例えば、遊技店の被害額の大小)に応じた異常報知を行うため、異常状態の度合いに応じて対処する遊技機の優先順位を把握でき、重大な被害の発生を防止できる。
なお、上述した例では、図26に示す報知処理のST11で振動が発生したと判別したときに、ST12において振動発生時処理を実行し、振動発生時処理のSU02において、第1特別可変入賞球装置66内に遊技球が残存していることを示す進入フラグがセットされているか否かを判別する構成としているが、進入フラグがセットされているか否かを判別した後に、振動が発生したか否かを判別するようにしてもよい。すなわち、第1特別可変入賞球装置66内に遊技球が残存している状態で振動が発生したか、第1特別可変入賞球装置66内に遊技球が残存していない状態で振動が発生したかを判別可能であれば、判別の順序は問わない。
図29は、普通可変入賞球装置58または始動入賞球装置58bに打球が入賞してから、第2特定進入口91に打球が進入して15R大当りが発生するまでにおける各種装置等の状態を説明するためのタイミングチャートである。
図29においては、横軸が時間の経過を示し、縦軸の上から始動口スイッチ56,60、特別図柄表示装置44a、開閉片用ソレノイド105、第1カウントスイッチ106、振分用ソレノイド108、貯留用ソレノイド118、進入球検出器109、第2特定球検出器121b、および大当りフラグ各々の状態を示している。なお、図29の丸付き数字は、以下、単に数字で表示する。
タイミング1は、普通可変入賞球装置58または始動入賞球装置58bに打球が進入し、始動口スイッチ56または60により打球が検出されたときのタイミングを示している。この検出により、始動口スイッチ56または60がオン状態となっている。
タイミング2は、始動口スイッチ56または60により打球が検出されたことにもとづき、特別図柄表示装置44aにおいて変動表示が開始され、変動状態となっている。なお、図29では、変動表示の表示結果として、小当り図柄が導出表示される場合について説明する。
タイミング3は、特別図柄表示装置44aにおいて小当り図柄が表示結果として導出表示され、停止状態になっている。そして、小当りが発生したことにより、開閉片用ソレノイド105が駆動されて開閉片81が回動し、第1特別可変入賞球装置66が開口部82を開放した開放状態になっている。
タイミング4は、第1特別可変入賞球装置66が開放状態になっているときに、開口部82から打球が進入し、タイミング3以降初めて打球が第1カウントスイッチ106により検出されたときのタイミングを示している。第1カウントスイッチ106により打球が検出されたことにもとづき、振分用ソレノイド108の繰返駆動が開始され繰返駆動状態となり、貯留用ソレノイド118の駆動が開始され駆動状態となっている。このタイミングで、振分停止タイマ、貯留解除タイマ(第1の値)、および遊技停止タイマがセットされる。なお、図29の振分用ソレノイド108については、便宜上、タイミング4以降から一定期間が経過するまでの間、駆動状態であるように示しているが、前述したように駆動および停止を繰り返す繰返駆動が行なわれている。
タイミング5は、作動タイマの値が「0」となり、開閉片用ソレノイド105の駆動が終了し、第1特別可変入賞球装置66が開口部82を閉鎖した閉鎖状態になっている。なお、図29では、タイミング3〜タイミング5までの間、すなわち第1特別可変入賞球装置66が開口部82を開放した開放状態になっている間に、合計3個の打球が開口部82から進入し、第1カウントスイッチ106により検出されている。2個目および3個目の打球が進入し検出されるごとに、振分停止タイマ、貯留解除タイマ、および遊技停止タイマが更新される。
タイミング6は、タイミング3〜タイミング5までの間に開口部82から進入した打球のうち、振分部材83により第2領域88に振り分けられた打球が進入球検出器109により検出されたときのタイミングを示している。この検出により、進入球検出器109がオン状態となっている。その後、さらに1個の打球が進入球検出器109により検出されている。進入球検出器109により打球が検出されるごとに、貯留解除タイマ(第2の値)が更新される。
タイミング7は、第2領域88に振り分けられた打球のうちいずれかが、第2特定進入口91に進入し、第2特定球検出器121bにより打球が検出されたときのタイミングを示している。この検出により、第2特定球検出器121bがオン状態となっている。
タイミング8は、第2特定球検出器121bにより打球が検出されたことにもとづき、15R大当りフラグがオン状態になっている。また、貯留用タイマがリセットされて、貯留状態が解除されている。
タイミング9は、タイミング8で発生した大当りが終了したタイミングを示している。15R大当りフラグがオフ状態になり、特別図柄表示装置44aにおいて新たに変動表示が開始され、変動状態となっている。
図30は、始動口スイッチ56または60に打球が入賞してから、貯留板118bにより貯留されていた打球が第1特定球検出器121aに打球が進入して大当りが発生するまでにおける各種装置等の状態を説明するためのタイミングチャートである。なお、図30においては、図29と、縦軸に挙げた各種装置のうち第2特定球検出器121bの状態に替えて、第1特定球検出器121aの状態を示している。また、タイミング1〜タイミング6までの各種装置の状態は、図29で説明したタイミング1〜タイミング6までの各種装置の状態と同様のため、説明を繰り返さない。
タイミング6は、タイミング3〜タイミング5までの間に開口部82から進入した打球のうち、振分部材83により第2領域88に振り分けられた打球が進入球検出器109により検出されたときのタイミングを示している。この検出により、進入球検出器109がオン状態となり、貯留解除タイマがセットされる。なお、図30においては、タイミング3〜タイミング5までの間に開口部82から進入した3個の打球のうち、1個の打球が第2領域88に振り分けられ、2個の打球が第1領域85に振り分けられ、さらに第2領域88に振り分けられた打球が第2特定進入口91に進入せず、第1領域85に振り分けられた打球のうち1個の打球が貯留板118bにより貯留された場合について説明する。
タイミング7は、第2領域88に振り分けられた打球が第2特定進入口91に進入することなく、タイミング6においてセットされた貯留解除タイマの値が「0」となり、貯留用ソレノイド118の駆動が終了したときのタイミングを示している。貯留用ソレノイド118の駆動が終了したことにもとづき、貯留解除状態に制御され、貯留されていた打球が第1特定進入口89に進入し、第1特定球検出器121aにより打球が検出されオン状態になっている。
タイミング8は、第1特定球検出器121aにより打球が検出されたことにもとづき、3R,8R,15R大当りフラグのいずれかがオン状態になっている。
タイミング9は、タイミング8で発生した大当りが終了したタイミングを示している。大当りフラグがオフ状態になり、特別図柄表示装置44aにおいて新たに変動表示が開始され、変動状態となっている。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 前述した実施形態においては、SP37において、第1特別可変入賞球装置66内に進入した打球が、第1カウントスイッチ106により検出されてから、進入球誘導通路110および振分部材83を介して、第2誘導通路117に振り分けられて進入球検出器109により検出されるまでに十分な時間が設定されている第1の値が、貯留解除タイマにセットされる。また、第1特別可変入賞球装置66内に進入した打球が進入球検出器109により検出された場合には、SP39において、進入球検出器109により検出されてから第2領域88に設けられている第2特定進入口91または第2通常入賞口94cに入賞するまでに十分な時間が設定されている第2の値が、貯留解除タイマにセットされる。このようにセットされた貯留解除タイマは、SP13においてNOと判断されている場合、SP17において「0」であると判断されない限り、SP18において貯留状態が解除されない。このため、第1特別可変入賞球装置66内に打球が進入した場合、遊技者にとって有利な第2領域88に設けられた第2特定進入口91へ打球が進入するタイミングよりも後に、貯留解除状態に制御することができる。これにより、第1特定進入口89と第2特定進入口91とに同時に打球が進入することを防止することができ、かつ、第2特定進入口91へ進入した打球の検出を第1特定進入口89へ進入した打球の検出よりも優先的に行なわせることができる。
(2) 前述した実施形態においては、普通可変入賞球装置58または始動入賞球装置58bに打球が進入したことを条件として、小当りを発生させる割合よりも低い割合でも2R大当りまたは15R大当りを発生させることができるため、遊技者に意外性を与えることができ遊技の興趣を向上させることができる。
(3) 前述した実施形態においては、打球が第1特別可変入賞球装置66へ進入し、SP29でYESと判断されSP30でNOと判断されたときに、SP32において第1演出開始コマンドがセットされ、演出表示装置44bにおいて第1進入時演出を開始する。そして、打球が第1特別可変入賞球装置66から全て排出され残存玉数カウンタの値が「0」であるとSP13で判断されたときに、SP13aにおいて演出終了コマンドがセットされ、演出表示装置44bにおいて行なわれている演出を終了する。これにより、第1特別可変入賞球装置66に打球が存在することに対し遊技者の抱く期待感をより一層向上させることができる。
(4) 前述した実施形態においては、第1特別可変入賞球装置66へ打球が進入したが、SP36でセットまたは更新される遊技停止タイマが経過しても未だ残存玉数カウンタの値が「0」にならない場合、SP20の異常報知処理を行うことにより、異常状態である旨を報知する処理が行なわれる。これにより、異常状態が発生したことを遊技店員が把握でき、不正行為を防止することができる。
(5) 前述した実施形態においては、第1特別可変入賞球装置66内に打球が進入してから進入球検出器109により検出されるまでと、第1特別可変入賞球装置66内に進入した打球が進入球検出器109により検出されてから第2特定進入口91へ進入するまでとに分けて、貯留解除タイマをセットまたは更新する。このため、貯留解除状態に制御するタイミングを容易に特定することができる。また、第1特別可変入賞球装置66内に進入した打球が進入球検出器109により検出されなかったときには、第1の値がセットされた貯留解除タイマの値が「0」になったときに、貯留解除状態に制御することができるため、打球が第2特定進入口91へ進入する可能性がないときにまで貯留状態が無駄に長い間維持される不都合の発生を未然に防止することができる。
(6) 前述した実施形態においては、貯留板118bにより貯留されている打球は、貯留解除状態に制御されると、第1特定進入口89に進入する。このため、貯留状態の間、遊技者に対して3R,8R,15Rのうちいずれかのラウンド数の大当りが発生するといった安心感を抱かせることができるとともに、さらに確実に15R大当りとなる第2特定進入口91へ打球が進入することへの期待感をより一層強く抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
次に、以上に説明した実施の形態の変形例や特徴点を以下に列挙する。
(1) 前述した実施の形態においては、図4に示したように、第1特定進入口89、第1通常入賞口94a,94b、第2特定進入口91、または第2通常入賞口94cに進入し排出誘導領域123により誘導された打球は、すべて排出球検出器122により検出され、第1特別可変入賞球装置66外へ排出される例について説明した。しかし、これに限らず、第1特定進入口89および第2特定進入口91に進入した打球と、第1通常入賞口94a,94bおよび第2通常入賞口94cに進入した打球とを、各々別個の検出器により検出され、第1特別可変入賞球装置66外へ排出されるものであってもよい。
図31は、第1特別可変入賞球装置66の拡大斜視図であり、図32は、排出誘導領域を説明するための拡大図である。なお、図1〜図4と同様の構成については、その説明を繰り返さない。第1特定進入口89および第2特定進入口91に進入した打球と、第1通常入賞口94a,94bおよび第2通常入賞口94cに進入した打球とを、各々別個の検出器により検出され、第1特別可変入賞球装置66外へ排出されるものとして、図31および図32(a)に示すように、第1特定進入口89に進入し第1特定球検出器121aにより検出された打球を第1特別可変入賞球装置66外へ排出するめの排出誘導領域123aと、第2特定進入口91に進入し第2特定球検出器121bにより検出された打球を第1特別可変入賞球装置66外へ排出するめの排出誘導領域123bと、第1通常入賞口94a,94bおよび第2通常入賞口94cに進入した打球を排出球検出器122により検出させて第1特別可変入賞球装置66外へ排出するための排出誘導領域123cとが、各々別個に設けるように構成してもよい。なお、前述したように、本実施の形態における第2領域88には、第2特定進入口91および第2通常入賞口94cが形成された回転円盤が設けられている。このため、第2特定進入口91に進入した打球を第2特定球検出器121bにより検出させて排出誘導領域123bに、第2通常入賞口94cに進入した打球を排出誘導領域123cに、各々別個に誘導させる方法としては、例えば、図32(b)に示すように構成してもよい。すなわち、第2特定進入口91に進入した打球は、そのまま落下すれば排出誘導領域123bに誘導されるように構成し、第2通常入賞口94cに進入した打球は、排出誘導領域123bに誘導させないためのつば部を回転円盤自体に形成し、排出誘導領域123bに誘導されるように構成してもよい。
また、前述した実施の形態においては、第1特別可変入賞球装置66内に残存する玉数を示す残存玉数カウンタの値は、第1カウントスイッチ106による検出(SP29)および排出球検出器122からの検出(SP46)にもとづき、加減する例について説明した。しかし、上述したように、第1特定進入口89および第2特定進入口91に進入した打球と、第1通常入賞口94a,94bおよび第2通常入賞口94cに進入した打球とを、各々別個の検出器により検出され、第1特別可変入賞球装置66外へ排出されるように構成した場合、第1特別可変入賞球装置66内に残存する玉数を示す残存玉数カウンタの値は、第1カウントスイッチ106による検出(SP29)および排出球検出器122からの検出(SP46)に加えて、第1特定球検出器121aおよび第2特定球検出器121bからの検出にもとづき、加減するように構成してもよい。具体的には、SP40でYESと判断されたとき、あるいはSP42でYESと判断されたときに、残存玉数カウンタの値を1減算する処理を行なうようにしてもよい。
(2) 前述した実施の形態においては、貯留用ソレノイドの駆動を停止し貯留解除状態に制御するタイミングとして、SP11においてYESと判断されたとき、およびSP13においてYESと判断されたときの他に、SP37およびSP39においてセットされた貯留解除タイマの値がSP14において減算された結果SP17においてYESと判断されたときを説明した。しかし、貯留状態にするか貯留解除状態にするかについては、貯留解除タイマを用いて制御するものに限らず、残存玉数カウンタの値が「0」でないときであってかつ第2特定球検出器121bにより打球が検出されたときに、貯留解除状態に制御するように構成してもよい。例えば、SP13においてNOと判断されたときに、第2特定球検出器121bからの検出信号が入力されてオン状態となったか否かを判別する処理を行ない、オン状態であると判断されたときに貯留用ソレノイド118の駆動を終了し貯留解除状態に制御する処理を行なうように構成してもよい。これにより、第1特定進入口89と第2特定進入口91とに同時に打球が進入することを防止することができ、かつ、第2特定進入口91へ進入した打球の検出を第1特定進入口89へ進入した打球の検出よりも優先的に行なわせることができる。
(3) 前述した実施の形態においては、貯留手段としての貯留板118bが第1特定進入口89の上流側に設けられており、貯留板118bにより貯留されている打球は、貯留解除状態に制御されると、100パーセントの割合で第1特定進入口89へ進入する例について説明した。しかし、貯留手段としては、貯留解除状態に制御された場合であっても、100パーセントの割合で第1特定進入口89へ進入するものに限るものではなく、第1領域85に振り分けられた打球を貯留するものであればよい。例えば、貯留手段により複数の打球が貯留され、貯留解除状態に制御されると、第1特定進入口89および第1通常入賞口94a,94bのうちいずれかに進入可能に構成してもよい。
(4) 前述した実施の形態における所定の始動態様として、第1特別可変入賞球装置66の開閉片81を回動させて開口部82を開放状態にする態様を一例として説明し、また、始動態様よりも遊技者に有利な特定態様として、第2特別可変入賞球装置48の開閉板49を駆動させて開放状態にする態様を一例として説明した。すなわち、遊技領域に遊技球を打ち込むことにより遊技が行なわれ、遊技球を受入れやすい遊技者にとって有利な第1の状態と該第1の状態に比べて遊技球を受入れにくい遊技者にとって不利な第2の状態とに変化する第1特別可変入賞球装置66および第2特別可変入賞球装置48を備え、遊技領域に設けられた普通可変入賞球装置58または始動入賞球装置58bに遊技球が進入したことを条件として、始動態様として第1特別可変入賞球装置66の開閉片81を回動させて開口部82を開放する制御を行ない、第1特別可変入賞球装置66内に進入した遊技球が第1特定進入口89または第2特定進入口91に進入したことにもとづいて、始動態様よりも遊技者に有利な特定態様として第2特別可変入賞球装置48の開閉板49を駆動させて開放する制御を行なう遊技機について説明した。しかし、前述した実施の形態のように2つの可変入賞球装置を用いるものに限らず、1つの可変入賞球装置を、始動態様および特定態様で開放状態にするように構成してもよい。例えば、遊技領域に遊技球を打ち込むことにより遊技が行なわれ、遊技球を受入れやすい遊技者にとって有利な第1の状態と該第1の状態に比べて遊技球を受入れにくい遊技者にとって不利な第2の状態とに変化する第1特別可変入賞球装置66を備え、遊技領域に設けられた普通可変入賞球装置58または始動入賞球装置58bに遊技球が進入したことを条件として、始動態様として第1特別可変入賞球装置66の開閉片81を回動させて開口部82を開放する制御を行ない、第1特別可変入賞球装置66内に進入した遊技球が第1特定進入口89または第2特定進入口91に進入したことにもとづいて、始動態様よりも遊技者に有利な特定態様として第1特別可変入賞球装置66の開閉片81を回動させて開口部82を開放する動作を複数回繰り返す制御を行なう遊技機であってもよい。この場合、始動態様として、第1特別可変入賞球装置66の開閉片81を第1の時間回動させて開放状態にする制御を第1の回数分制御する場合、特定態様として、第1特別可変入賞球装置66の開閉片81を第1の時間よりも長い第2の時間回動させて開放状態にする制御を行なうものであってもよく、また、第1特別可変入賞球装置66の開閉片81を第1の回数よりも多い第2の回数分開放状態にする制御を行なうものであってもよく、さらに、これらのいずれをも組合せた態様で第1特別可変入賞球装置66の開閉片81を開放状態にする制御を行なうものであってもよい。
(5) 前述した実施の形態においては、特別図柄表示装置44aにおいて変動表示が開始してから、予め定められた変動時間(例えば、5秒)が経過すると、表示結果を導出表示するように制御する例について説明した。しかし、これに限らず、特別図柄表示装置44aにおいて変動表示が開始されるときに、変動時間を決定するものであってもよい。
(6) 前述した実施の形態においては、特別図柄表示装置44aを7セグメントLED表示器で構成しているが、特にこれに限定するものではなく、LCD、CRT、VFD、EL、あるいはプラズマによる表示器や、ドラム式またはリール式で構成することも可能である。
(7) 前述した実施の形態においては、図柄を表示する表示装置として特別図柄表示装置44aのみを備えたパチンコ遊技機1について説明したが、これに限らず、演出表示装置44bにおいて、特別図柄と所定の関係(例えば、大当りフラグがセットされているときには大当り飾り図柄(例えば、奇数図柄の3つ揃い)を導出し、小当りフラグがセットされているときには小当り飾り図柄(例えば、偶数図柄の3つ揃い)を導出し、はずれフラグがセットされているときにははずれ飾り図柄(ばらけ目)を導出する関係)を有する飾り図柄を変動表示するものであってもよい。
(8) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
また、上述した例では、遊技機の振動が発生したときに、第1特別可変入賞球装置66内に遊技球が留まっているか否かに応じて異常状態が発生したことを報知する態様を異ならせるが、これに限らず、第1特別可変入賞球装置66に遊技球が進入してからの経過時間が所定時間に達したか否かに応じて異常状態が発生したことを報知する態様を異ならせるようにしてもよい。
また、上述した例では、第1特別可変入賞球装置66に遊技球が進入した後の所定期間内(遊技球が排出されるまで、または所定期間が経過するまで)に振動が検出されたときには、予め決められた1の態様(期間内報知演出)で当該異常状態が発生したことを報知するが、これに限らず、第1特別可変入賞球装置66に遊技球が進入した後の所定期間内に振動が検出されたときに、第1特別可変入賞球装置66に進入した遊技球が比較的有利な第2の領域(第2領域88)に振り分けられていれば、第1特別可変入賞球装置66に進入した遊技球が比較的不利な第1の領域(第1領域85)に振り分けられたときとは異なる態様(他の異常状態を報知する態様とも異なる)で異常状態が発生したことを報知するようにしてもよい。
図33および図34は、変形例におけるSN05のコマンド解析処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。なお、図33および図34に示すコマンド解析処理は、図24および図25に示すコマンド解析処理の変形例であるため、変形された部分のみを説明し、同一の処理については重複して説明しない。
SR20において、受信した演出制御コマンドが第1特別可変入賞球装置66に遊技球が進入したことを示す進入コマンドであると判断されたときには、SR21において、進入コマンドを受信したことを示す進入フラグをセットし、SR21aにおいて、第1特別可変入賞球装置66に遊技球が進入してからの経過時間を計測する排出判定タイマをセットする。そして、SR01に移行する。排出判定タイマには、所定期間(例えば、60sec)が設定される。
SR22において、受信した演出制御コマンドが第1特別可変入賞球装置66から遊技球が排出されたことを示す排出コマンドであると判断されたときには、SR23において、進入フラグをクリアし、SR23aにおいて、排出判定タイマをリセット(排出判定タイマに0をセット)する。そして、SR01に移行する。
図35は、変形例におけるSN05aの報知処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。なお、図35に示す報知処理は、図26に示す報知処理の変形例であるため、変形された部分のみを説明し、同一の処理については重複して説明しない。
ST00aにおいては、進入フラグがセットされているか否かを判別する処理が行われる。上述したように、進入フラグは、進入コマンドを受信したときにセットされ、第1特別可変入賞球装置66内に遊技球が進入したことを示すフラグである。ST00aにおいて、進入フラグがセットされていれば、ST00bにおいて、排出判定タイマを1減算する処理が実行される。排出判定タイマは、上述したSR21aにおいてセットされ、第1特別可変入賞球装置66内に遊技球が進入してから遊技球が排出されるまでの間に報知処理が実行されたときに減算される。すなわち、排出判定タイマは、第1特別可変入賞球装置66に遊技球が入賞してからの経過時間を計測するタイマである。
図36は、変形例におけるST12の振動発生時処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。なお、図36に示す振動発生時処理は、図27に示す振動発生時処理の変形例であるため、変形された部分のみを説明し、同一の処理については重複して説明しない。
SU02aにおいて、排出判定タイマがタイムアウトしたか否か(排出判定タイマが0であるか否か)を判定する。排出判定タイマがタイムアウトしていれば、すなわち、第1特別可変入賞球装置66内に遊技球が進入してから所定時間(例えば、60sec)が経過していれば、SU03〜SU06の処理を実行する。一方、SU02aにおいて、排出判定タイマがタイムアウトしていなければ、すなわち、第1特別可変入賞球装置66内に遊技球が進入してからの経過時間が所定時間に達していなければ、SU11に進む。
SU11において、第2演出開始フラグがセットされているか否かを判定する。第2演出開始フラグは、第2演出開始コマンドを受信したときにセットされ、第1特別可変入賞球装置66内に進入した遊技球が第2領域88に進入した(進入球検出器109によって遊技球が検出された)ことを示すフラグである。すなわち、SU11において、第2演出開始フラグがセットされた状態とは、第2領域88に遊技球が残存する状態で振動が発生したことを示している。
SU11において第2演出開始フラグがセットされていなければ、SU07〜SU09の処理を実行し、ホール用管理コンピュータに第1領域85に遊技球が残存する状態で振動が発生したことにより異常状態となったことを示す期間内振動検出信号を出力する。
一方、SU11において、第2演出開始フラグがセットされていれば、SU12において、報知タイマに特別期間内報知時間を設定し、SU13において、スピーカ12a,12b、各種遊技効果LED・ランプ13,14a〜14d,16a,16b,17a,17b、および各種装飾LED・ランプ32のうち1つまたは任意の複数の組み合わせによって所定の態様で実行される異常報知の開始を指示する特別期間内報知コマンドをセットする。特別期間内報知コマンドは、SN07において音声枠ランプ基板92に送信される。次いで、SU14において、演出表示装置44bにて特別期間内報知態様で異常状態の報知表示を行い、SU15において、ホール用管理コンピュータに第2領域88に遊技球が残存する状態で振動が発生したことにより異常状態となったことを示す特別期間内振動検出信号を出力する。
このように、第1特別可変入賞球装置66に遊技球が進入した後の所定期間内に振動が検出されたときに、第1特別可変入賞球装置66に進入した遊技球が比較的有利な第2領域88に残存していれば、第1特別可変入賞球装置66に進入した遊技球が比較的不利な第1領域85に残存しているときとは異なる態様で異常状態が発生したことを報知するため、有利な状態で不正行為が行われていることを把握でき、重大な被害の発生を防止できる。
なお、変形例においても第1特別可変入賞球装置66に遊技球が進入した後の所定期間内(所定期間が経過するまで)に振動が検出されたときに、予め決められた1の態様(期間内報知演出)で当該異常状態が発生したことを報知するようにしてもよい。具体的には、SU02aにおいて排出判定タイマがタイムアウトしていない場合に、SU07〜SU10を実行するようにしてもよい。
また、上述した例では、主基板120にて第1特別可変入賞球装置66に遊技球が進入してからの経過時間を計測し、所定期間経過しても排出されなかった場合には、SP20にて異常報知処理を実行して、当該異常状態の報知を指示する演出制御コマンドを演出制御基板90に送信するように構成しているが、第1特別可変入賞球装置66に遊技球が進入してからの経過時間を演出制御基板90にて計測し、所定期間経過しても排出されなかった場合に残留球エラーが発生したことを報知するようにしてもよい。具体的には、第1大入賞口内玉進入時処理におけるSP36の処理、第1大入賞口開放後処理のSP19において遊技停止タイマがタイムアウトしたか否かを判定する処理、および第1大入賞口開放後処理のSP20における異常報知処理を実行しない。そして、演出制御基板90において上記した変形例と同様に排出判定タイマによる経過時間の計測を行い、報知処理のST13において排出判定タイマがタイムアウトしたか否かを判定することにより、第1特別可変入賞球装置66に進入した遊技球が所定期間経過しても排出されなかったことにより異常状態(具体的には、残留球エラー)となったことを報知するようにしてもよい。これにより、主基板120の制御負担を軽減させることができる。
以上、本発明によれば、不正行為の度合いに応じて異常報知を実行できるため、被害の増大を防止することができる。
パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 遊技盤に設けられている第1特別可変入賞球装置の拡大斜視図である。 遊技盤に設けられている第1特別可変入賞球装置の拡大斜視図である。 遊技盤に設けられている第1特別可変入賞球装置の拡大斜視図である。 パチンコ遊技機を背面からみた背面図である。 主基板と各種制御基板および電気部品との関係を示すブロック図である。 (a)が遊技制御に用いる各種ランダムカウンタを説明するための図であり、(b)が大当り判定値と小当り判定値とを説明するための図である。 遊技制御用マイクロコンピュータにより実行されるメイン処理のプログラムを説明するためのフローチャートである。 タイマ割込処理のプログラムを説明するためのフローチャートである。 表示制御処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 特別図柄プロセス処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 普通図柄プロセス処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 記憶処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 特別図柄表示制御処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 普通図柄表示制御処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 始動口スイッチ通過処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 特別図柄通常処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 遊技状態判定処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 特別図柄停止処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 第1大入賞口開放中処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 第1大入賞口開放後処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 第1大入賞口内玉進入時処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 (A)が演出制御メイン処理のプログラムを説明するためのフローチャートであり、(B)がタイマ割込処理のプログラムを説明するためのフローチャートである。 コマンド解析処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 コマンド解析処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 報知処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 振動発生時処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 遊技機の異常状態および情報報知の態様の一例を示す説明図である。 普通可変入賞球装置または始動入賞球装置に打球が入賞してから、第2特定進入口に打球が進入して15R大当りが発生するまでにおける各種装置等の状態を説明するためのタイミングチャートである。 始動口スイッチに打球が入賞してから、貯留板により貯留されていた打球が第1特定球検出器に打球が進入して大当りが発生するまでにおける各種装置等の状態を説明するためのタイミングチャートである。 第1特別可変入賞球装置の拡大斜視図である。 排出誘導領域を説明するための拡大図である。 コマンド解析処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 コマンド解析処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 報知処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 振動発生時処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。 遊技状態判定処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1 パチンコ遊技機
40 遊技盤
44a 特別図柄表示装置
44b 演出表示装置
48 第2特別可変入賞球装置
51 第3特定球検出器
52 第3カウントスイッチ
55a,b 第3入賞球検出器
56,60 始動口スイッチ
60a 乱数発生回路
63 普通図柄表示装置
66 第1特別可変入賞球装置
90 演出制御基板
92 音声枠ランプ基板
93 ランプドライバ基板
96 盤用外部端子板
99 遊技制御用マイクロコンピュータ
106 第1カウントスイッチ
109 進入球検出器
100 ROM
111 RAM
112 CPU
118b 貯留板
119 振動センサ
120 主基板
121a 第1特定球検出器
121b 第2特定球検出器
122 排出球検出器
126 演出用外部端子板

Claims (9)

  1. 遊技盤の前面に形成される遊技領域に遊技球を打ち込むことにより遊技が行われ、所定条件の成立に応じて遊技者に所定の価値を付与する遊技機であって、
    前記遊技領域に設けられ、前記所定条件の成立に応じて遊技者にとって不利な第2の状態から該第2の状態に比べて遊技者にとって有利な第1の状態に変化する可変入賞球装置と、
    該可変入賞球装置内に進入した遊技球を検出する進入検出手段と、
    前記遊技機の振動を検出する振動検出手段と、
    前記進入検出手段による遊技球検出後の所定の判定期間内であるか否かを判定する期間判定手段と、
    前記振動検出手段により振動が検出され、かつ、前記期間判定手段により前記所定の判定期間内である旨の判定がなされたときに第1態様で報知し、前記振動検出手段により振動が検出され、かつ、前記期間判定手段により前記所定の判定期間内でない旨の判定がなされたときに第2態様で報知する異常報知手段と、を備えたことを特徴とする遊技機。
  2. 前記可変入賞球装置外に排出される遊技球を検出する排出検出手段を備え、
    前記期間判定手段は、前記所定の判定期間として前記進入検出手段により遊技球を検出してから前記排出検出手段により遊技球を検出するまでの期間内であるか否かを判定することを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 前記進入検出手段により遊技球が検出されると計時を開始する計時手段を備え、
    前記期間判定手段は、前記所定の判定期間として前記計時手段により予め決められた時間が計時されたか否かを判定することを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  4. 前記異常報知手段は、前記報知の実行時間を設定する報知時間設定手段を備え、
    該報知時間設定手段は、前記振動検出手段により振動が検出され、かつ、前記期間判定手段により前記所定の判定期間内である旨の判定がなされたときに、前記報知の実行時間として第1時間を設定し、前記振動検出手段により振動が検出され、かつ、前記期間判定手段により前記所定の判定期間内でない旨の判定がなされたときに、前記報知の実行時間として第2時間を設定することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の遊技機。
  5. 前記遊技盤の背面に設けられ、前記可変入賞球装置外に排出された遊技球を誘導する誘導通路が一体形成される誘導部材をさらに備え、
    前記振動検出手段の取付部が、前記誘導部材に設けられることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載の遊技機。
  6. 前記振動検出手段は、検出信号を所定周期で検出し、所定の検出期間内に前記検出信号を所定回数検出したことにもとづいて振動が検出されたと判定することを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかに記載の遊技機。
  7. 遊技機外部に信号を出力する信号出力手段をさらに備え、
    該信号出力手段は、前記振動検出手段により振動が検出され、かつ、前記期間判定手段により前記所定の判定期間内である旨の判定がなされたときに予め決められた第1信号を出力する一方、前記振動検出手段により振動が検出され、かつ、前記期間判定手段により前記所定の判定期間内でない旨の判定がなされたときに予め決められている第2信号を出力することを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれかに記載の遊技機。
  8. 前記可変入賞球装置内に進入した遊技球の経路を比較的不利な第1の領域か比較的有利な第2の領域かに振り分ける振分手段と、
    該振分手段により前記第2の領域に振り分けられた遊技球を検出する振分球検出手段と、を備え、
    前記異常報知手段は、前記振動検出手段により振動が検出され、かつ、前記期間判定手段により前記所定の判定期間内である旨の判定がなされたとき、前記振分球検出手段により遊技球を検出したことを条件に前記第1態様とは異なる第3態様で報知することを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれかに記載の遊技機。
  9. 前記可変入賞球装置内に進入した遊技球数と前記可変入賞球装置外に排出される遊技球数とが合致するか否か判定する比較判定手段と、
    該比較判定手段により合致しない旨の判定がなされたときに、その旨を報知する排出異常報知手段と、を備え、
    前記異常報知手段は、前記排出異常報知手段による報知に優先して報知を実行することを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれかに記載の遊技機。
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