以下、図面を用いて、本発明の一実施の形態に係る遊技台(例えば、パチンコ機100等の弾球遊技機やスロット機等の回胴遊技機)について詳細に説明する。まず、図1を用いて、本発明の実施形態に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。パチンコ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面に備える。外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。
本体104は、外枠102の内部に備えられ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。
前面枠扉106は、ロック機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部とした扉部材である。なお、この前面枠扉106には、開口部にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124を区画形成する。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、ロック機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤200の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206の演出態様に変化を与えるチャンスボタン136と、チャンスボタン136を発光させるチャンスボタンランプ138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部144と、を備える。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部から観察することができる。
図2は、図1のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、この球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600へ出力する。なお、この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機100の表側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、この構成により遊技者に対して球の払い出しを行う。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300を構成する主基板156を収納する主基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源管理部660を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRWMクリア信号を主制御部300に出力するRWMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインターフェース部186を配設している。
図3は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。この演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、その周囲に、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、高確中ランプ222を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」と称する場合がある。演出装置206は、演出可動体224(224a、224b)を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施例では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。
普図保留ランプ216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、普図変動遊技を所定数(例えば、2つ)まで保留することを可能としている。第1特図保留ランプ218および第2特図保留ランプ220は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、特図変動遊技をそれぞれ所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ222は、制御状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、制御状態を大当りが発生し難い低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
また、この演出装置206の周囲には、一般入賞口226と、普図始動口228と、第1特図始動口230と、第2特図始動口232と、可変入賞口234を配設している。
一般入賞口226は、本実施例では遊技盤200に複数配設しており、この一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施例では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施例では遊技盤200の左側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口230は、本実施例では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
第2特図始動口232は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施例では第1特図始動口230の真下に1つだけ配設している。この第2特図始動口232は、左右に開閉自在な羽根を備え、羽根の閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置が当り図柄を停止表示した場合に羽根が所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。第2特図始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第2特図表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口234は、大入賞口またはアタッカと呼ばれ、本実施例では遊技盤200の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口234は、開閉自在な扉部材を備え、扉部材の閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置212、214が大当り図柄を停止表示した場合に扉部材が所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
このパチンコ機100は、遊技者が上皿126に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドルの操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。
この演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242(242a、242b)およびステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に演出可動体224を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置(以下、扉と称する場合がある)246(246a、246b)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246は、ワープ装置242、ステージ244、および演出可動体224の後方に位置することとなる。
ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方のステージ244にワープ出口242bから排出する。
ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技盤200の釘などによって乗り上げた球などが転動可能であり、ステージ244の中央部には、通過した球が第1特図始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
演出可動体224は、本実施形態では人間の右腕の上腕と前腕を模した上腕部224aと前腕部224bとからなり、肩の位置に上腕部224aを回動させる不図示の上腕モータと肘の位置に前腕部224bを回動させる不図示の前腕モータを備える。演出可動体224は、上腕モータと前腕モータによって装飾図柄表示装置208の前方を移動する。
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽装置246は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
次に、図4を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源管理部660と、によって構成している。
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。
主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発信器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発信器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用しているカウンタ回路318(この回路には2つのカウンタを内蔵しているものとする)と、各始動口、入賞口の入り口および可変入賞口の内部に設けた球検出センサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果をカウンタ回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、第1特図表示装置212や第2特図表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、第1特図保留ランプ218、第2特図保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、第2特図始動口232や可変入賞口234等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334を接続している。
なお、第1特図始動口230に球が入賞したことを球検出センサ320が検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号をカウンタ回路318に出力する。この信号を受信したカウンタ回路318は、第1特図始動口230に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、特図抽選乱数値として第1特図始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、カウンタ回路318は、第2特図始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口232に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、特図抽選乱数値として第2特図始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、制御状態)を出力する。
また、主制御部300には、電源管理部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9V)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400および払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400および払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発信器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、各種ランプ418(例えば、チャンスボタンランプ138)の制御を行うための駆動回路420と、演出可動体224の駆動制御を行うための駆動回路422と、演出可動体224の現在位置を検出する演出可動体センサ424と、チャンスボタン136の押下を検出するチャンスボタンセンサ426と、演出可動体センサ424やチャンスボタンセンサ426からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、を接続している。また、第1副制御部400は、双方向のインターフェースを介して、装飾図柄表示装置(液晶表示装置)208および遮蔽装置246の制御を行うための第2副制御部500と通信できるようになっている。
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源管理部660について説明する。
払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置152の払出モータ602を制御すると共に、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源管理部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部や払出装置152等の各装置に供給する。さらに、電源管理部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施形態では、電源管理部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第2副制御部500と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
次に、図5を用いて、パチンコ機100の第1特別図柄表示装置212で停止表示される特別図柄1(以下、特図1と略称する)および第2特別図柄表示装置214で停止表示される特別図柄2(以下、特図2と略称する)の種類と、特図1または2の種類に対応したアタッカの開閉態様について説明する。
図5(a)は特図の停止図柄態様の一例を示している。第1特図始動口230に遊技球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、第1特別図柄表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、第2特別図柄表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行う。これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」が本実施形態にいう図柄の変動表示の一例に相当する。そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。したがって、「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示するまで、あるいは「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示するまでが本実施形態にいう図柄変動停止表示の一例に相当し、以下、この「特図1又は2の変動表示」を開始してから特図1又は2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を図柄変動停止表示と称する。後述するように、図柄変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。図5(a)には、図柄変動停止表示における停止図柄態様として「特図A1」から「特図J1」までの38種類の特図種別が示されている。図5(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
「特図A1」から「特図A5」の5種類の特図は、15ラウンド(15R)特別大当り図柄である。「特図B1」から「特図B5」の5種類の特図は、15R大当り図柄である。本実施形態のパチンコ機100では、特図変動遊技における大当りか否かの当否判定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数(特図乱数値)の抽選によって行う。大当りと特別大当りの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。また、15R特別大当り遊技終了後および15R大当り遊技終了後はいずれも時短状態に移行する。時短については詳しくは後述するが、時短状態に移行する状態のことを普図高確率状態と称し、時短状態に移行しない状態のことを普図低確率状態と称する。15R特別大当り図柄である「特図A1」から「特図A5」は、特図高確率普図高確率状態であり、15R大当り図柄である「特図B1」から「特図B5」は、特図低確率普図高確率状態である。これらの「特図A1」から「特図A5」および「特図B1」から「特図B5」は、遊技者に付与する利益量が相対的に大きな利益量になる図柄である。
「特図C1」から「特図C5」の5種類の特図は、突然確変と称される2R大当り図柄であり、特図高確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図A1」から「特図A5」と比べて、「特図C1」から「特図C5」は2Rである点が異なる。「特図D1」から「特図D5」の5種類の特図は、突然時短と称される2R大当り図柄であり、特図低確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図B1」から「特図B5」と比べて、「特図D1」から「特図D5」は2Rである点が異なる。
「特図E1」から「特図E5」の5種類の特図は、隠れ確変と称される2R大当り図柄であり、特図高確率普図低確率状態である。「特図F1」から「特図F5」の5種類の特図は、突然通常と称される2R大当り図柄であり、特図低確率普図低確率状態である。これら「特図E1」から「特図E5」および「特図F1」から「特図F5」はいずれも、2Rであるとともに、時短状態に移行しない状態である。
「特図G1」から「特図G5」の5種類の特図は、第1小当り図柄であり、「特図H1」は第2小当り図柄であり、何れも特図低確率普図低確率状態である。ここにいう小当りは、2R時短無し大当りと同じものに相当する。すなわち、この「特図G1」から「特図G5」および「特図H1」は「特図F」から「特図F5」と同じ状態であるが、両者では装飾図柄表示装置208に表示される演出が異なり、あえて、同じ状態でも「特図G1」から「特図G5」および「特図H1」と「特図F」から「特図F5」とを設けておくことで、遊技の興趣を高めている。また、「特図I1」は第1はずれ図柄であり、「特図J1」は第2はずれ図柄であり、遊技者に付与する利益量が相対的に小さな利益量になる図柄である。
図5(b)は特図の種別に対応した可変入賞口(以下、アタッカと称する場合もある)234の動作パターン(開閉態様)の一例を示す、アタッカ動作パターンテーブルである。アタッカ動作パターンテーブルは、左列が「特図」、中列が「開閉態様」、右列が「総開放回数」で構成されている。項目「特図」は、特図種別情報を示しており、例えば、「A1・B1」は、特図の停止図柄態様が、特図A1または特図B1の場合であることを示している。項目「開閉態様」は、当り遊技における可変入賞口234の開閉動作パターンを示しており、例えば、「R1〜15:30秒1回開放、R間インターバル2秒」は、第1ラウンドから第15ラウンドの各ラウンドで可変入賞口234が30秒間1回だけ開放し、ラウンド間の可変入賞口234の閉鎖時間は2秒であることを示している。また例えば、「R1:0.6秒1回開放、R2:0.6秒2回開放、R間(開放間)インターバル2秒」は、第1ラウンドは可変入賞口234が0.6秒間1回だけ開放し、第2ラウンドは可変入賞口234が0.6秒間2回だけ開放し、ラウンド間および開放間の可変入賞口234の閉鎖時間は2秒であることを示している。項目「総開放回数」は、1回の当り遊技中で可変入賞口234が開放する総回数を示している。
例えば、特図変動遊技の結果の停止図柄態様が特図C2であった場合、主制御部300はアタッカ動作パターンテーブルを参照して、「特図」項目の「C2・D2・E2・F2」の行の「開閉態様」項目として「R1:0.6秒1回開放、R2:0.6秒2回開放、R間(開放間)インターバル2秒」を選択し、「総開放回数」項目として「3回」を選択して大当り動作を制御する。
なお、開放時間と閉鎖時間の少なくとも一方の長さを特定の長さ、例えばモールス信号などのような意味のある長さとしてもよい。
図6(a)は装飾図柄の一例を示している。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。第1特図始動口230または第2特図始動口232に球が入賞したこと、すなわち、第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。そして、「特図B1」から「特図B5」の15R大当りを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに15R大当りに対応する、同じ装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示する。「特図A1」から「特図A5」の15R特別大当りを報知する場合には、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)を停止表示する。
また、「特図C1」から「特図C5」の突然確変と称される2R大当り、あるいは「特図D1」から「特図D5」の突然時短と称される2R大当り、「特図E1」から「特図E5」の隠れ確変と称される2R大当り、「特図F1」から「特図F5」の突然通常と称される2R大当り、あるいは「特図G1」から「特図G5」の第1小当り、「特図H1」の第2小当り、を報知する場合には、例えば「装飾1−装飾2−装飾3」を停止表示する。
一方、「特図I1」の第1はずれ、「特図J1」の第2はずれを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに図6(a)に示す図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示する。
図6(b)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当り図柄である「普図A」と、はずれ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を球が通過したことを上述のゲートセンサが検出したことに基づいて、普通図柄表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図A」を停止表示し、普図変動遊技のはずれを報知する場合には「普図B」を停止表示する。この図6(b)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
次に、図7を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。 上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図7に示す主制御部メイン処理を実行する。
ステップS101では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可および初期値の設定等を行う。なお、本実施形態では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
ステップS103では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。
ステップS105では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源管理部660から主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9V)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS103に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS107に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS103に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS105は繰り返し実行される。
ステップS107では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップS109では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS113)に進む。
具体的には、最初に、電源基板に設けたRWMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS111に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS113に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS113に進む。
ステップS111では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS115、ステップS117内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図4に示す主制御部300における基本回路302に搭載されているRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS111では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS113)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS115では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図抽選乱数値カウンタ、および特図乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための2つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、および特図タイマ乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が0〜20とすると、RAM308に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が21であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。また、この基本乱数初期値更新処理の終了後に割込許可の設定を行ってステップS117に進む。
ステップS117では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、ステップS115およびステップS117の処理を繰り返し実行する。
次に、図8を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、上述の前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサ等、また各種の球検出センサを含む各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS205では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、上述のステップS205では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。図4に示す主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。このステップS205では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、可変入賞口234、第1特図始動口230、および第2特図始動口232への入球、または普図始動口228の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口226、234やこれらの始動口230、232、228への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップS207およびステップS209では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS115で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図抽選乱数値および特図乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図抽選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図抽選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図抽選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図抽選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図抽選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図抽選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、普図抽選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。なお、本実施形態では特図1の値を取得するためのカウンタと特図2の乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよい。
ステップS211では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。ここでは上記ステップS117で行った演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップS213では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、第1特別図柄表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、第2特図表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS215では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口226、234や始動口230、232、228に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップS217では、入賞受付処理を行う。入賞受付処理では、RAM308内の特図抽選乱数値記憶領域に特図抽選乱数値や関連する乱数値を記憶する。ステップS219では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS221では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、当り図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、はずれ図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は、当り図柄(図6(b)に示す普図A)およびはずれ図柄(図6(b)に示す普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、後述するように、普図当りフラグがオンにされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、第2特図始動口232の羽根部材の開閉駆動用のソレノイド332に、羽根部材を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド332に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果がはずれであれば、後述するように、普図はずれフラグがオンにされる。この普図はずれフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS223に移行するようにしている。
ステップS223では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および第2特図始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図抽選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定を行い、当選とする場合にはRAM308に設けた当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、当りフラグにオフを設定する。また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
次いで、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップS225)。この特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。
また、主制御部300のRAM308には、15R大当りフラグ、2R大当りフラグ、第1小当りフラグ、第2小当りフラグ、第1はずれフラグ、第2はずれフラグ、特図確率変動フラグ、および普図確率変動フラグそれぞれのフラグが用意されている。特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には図5(a)に示す特図A1〜A5のいずれか、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図B1〜B5のいずれか、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には特図C1〜C5のいずれか、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図D1〜D5のいずれか、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグはオンの場合には特図E1〜E5のいずれか、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグもオフの場合には特図F1〜F5のいずれか、第1小当りフラグがオンの場合には特図G1〜G5のいずれか、第2小当りフラグがオンの場合には特図H1、第1はずれフラグがオンの場合には特図I1、第2はずれフラグがオンの場合には特図J1の態様となるように、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は、15R特別大当り図柄(特図A1〜A5)、15R大当り図柄(特図B1〜B5)、突然確変図柄(特図C1〜C5)、突然時短図柄(特図D1〜D5)、隠れ確変図柄(特図E1〜E5)、突然通常図柄(特図F1〜F5)、第1小当り図柄(特図G1〜G5)、第2小当り図柄(特図H1)、第1はずれ図柄(特図I1)、および第1はずれ図柄(特図J1)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中(詳細は後述)でなければ、時短フラグをオフにする。さらに、大当り遊技中(特別制御状態中)にも、時短フラグをオフにする。
また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド回転停止設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に4Hを送信情報(一般情報)として追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、後述するように、大当りフラグがオンにされる。この大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド入賞演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に5Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで。)可変入賞口234の扉部材の開閉駆動用のソレノイド332に、扉部材を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド大入賞口開放設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に7Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口234の扉部材の開閉駆動用のソレノイド332に、扉部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に8Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(本実施例では15ラウンドか2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。また、普図確率変動フラグがオンに設定されていれば、この大当り遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた時短回数記憶部に時短回数100回をセットするともに、RAM308に設けられた時短フラグをオンにする。なお、その普図確率変動フラグがオフに設定されていれば、時短回数記憶部に時短回数をセットすることもなく、また時短フラグをオンにすることもない。ここにいう時短とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くするため、パチンコ機が遊技者にとって有利な状態になることをいう。この時短フラグがオンに設定されていると、普図高確率状態である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技に大当りすると、変動時間が短くなる可能性が高い。また、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間は短くなる。さらに、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、第2特別始動口232の一対の羽根部材の1回の開放における開放時間が長くなりやすい。加えて、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、一対の羽根部材は多く開きやすい。また、上述のごとく、時短フラグは、大当り遊技中(特別制御状態中)にはオフに設定される。したがって、大当り遊技中には、普図低確率状態が維持される。これは、大当り遊技中に普図高確率状態であると、大当り遊技中に可変入賞口234に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に第2特図始動口232に多くの遊技球が入球し、大当り中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド終了演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に6Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。さらに、特図2変動遊技の結果がはずれであれば、後述するように、はずれフラグがオンにされる。このはずれフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次のステップS227に移行するようにしている。
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS227)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップS225およびステップS227における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップS229)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップS231)。特図関連抽選処理では、取得した特図抽選乱数値に基づいて不図示の当否判定テーブルを参照して大当りか否かの当否判定を行う。また、取得した特図乱数値に基づいて特図変動停止図柄を決定して、特図種別情報としてRAM308内の特図種別情報記憶領域に記憶する。また、決定した特図変動停止図柄に基づいて複数の制御状態(例えば、特図高/低確率状態や普図高/低確率状態)のうちから当り遊技後またははずれ遊技後の制御状態を特定する。これらの特図関連抽選処理についても、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ、第2特図始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、第1特図始動口230への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。
ステップS233では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は本実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオン、オフするようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、15R大当りフラグや2R大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、さらに、特図種別情報が含まれている。 図柄変動停止コマンドの場合であれば、15R大当りフラグや2R大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値などを含み、入賞演出コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、特図確率変動フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば特図確率変動フラグの値、大当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口230への入賞の有無、第2特図始動口232への入賞の有無、可変入賞口234への入賞の有無などを含む。
また、上述の一般コマンド回転開始設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図1関連抽選処理および特図2関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド回転停止設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド入賞演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド終了演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。また、このステップS233では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)を設定する。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS235では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路336を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップS237では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視し、前面枠扉開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド332を駆動して第2特図始動口232や、可変入賞口234の開閉を制御したり、表示回路324、326、330を介して普通図柄表示装置210、第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS219)で設定した出力予定情報を出力ポート(I/O310)を介して第1副制御部400に出力する。
ステップS239では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS243に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS241に進む。
ステップS241では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行い、その後、図7に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS243では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図7に示す主制御部メイン処理に復帰する。
次に、図9を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第1副制御部400のタイマ変数更新割込処理のフローチャートである。同図(d)は、第1副制御部400の特定条件提示演出設定処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。
ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。ステップS307では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS309では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS307で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS309では、同図(d)に示す特定条件提示演出設定処理(詳細は後述)を行う。
ステップS311では、チャンスボタンの押下を検出していた場合、ステップS309で更新した演出データをチャンスボタンの押下に応じた演出データに変更する処理を行う。ステップS313では、画像制御処理を行う。ステップS315では、ステップS309で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。ステップS317では、ステップS309で読み出した演出データの中に各種ランプ418への命令がある場合には、この命令を駆動回路420に出力する。ステップS319では、ステップS309で読み出した演出データの中に遮蔽装置246への命令がある場合には、この命令に対応する制御コマンドを第2副制御部500に出力する設定を行う。ステップS321では、ステップS309で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS303へ戻る。
次に、同図(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS401では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS501では、図9(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS503では、ステップS321で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、同図(d)に示す特定条件提示演出設定処理について説明する。
まず、副制御部400は、主制御部300からの変動開始コマンドを受信したか否かを判断する(ステップS601)。副制御部400は、変動開始コマンドを受信していないと判断したら当該特定条件演出設定処理を終了する。変動開始コマンドを受信したと判断した場合には、副制御部400は、ステップS603において、変動開始コマンドに含まれている特図種別情報に基づき特図種別を判定する。
次に、ステップS605において、副制御部400は、特定条件提示演出可否判定を行うために、RAM408内に設けられた特定条件提示演出可否判定用乱数カウンタから特定条件提示演出可否判定用乱数値(乱数範囲は0〜99)を取得する。
図10(a)は、副制御部400のROM406内に記憶された特図毎の特定条件提示演出可否判定テーブルを示している。特定条件提示演出可否判定テーブルは、左列に上から「特図」、「演出あり」、「演出なし」の項目順で構成されている。項目「特図」は、特図種別のうち特図Aから特図Jの大項目で分類されている。「演出あり」は、特定条件提示演出を可とする乱数値の範囲を示し、「演出なし」は、特定条件提示演出を否とする乱数値の範囲を示している。例えば、変動開始コマンドに含まれていた特図種別情報から、特図種別の大項目「A」または「B」が判定された場合、特定条件提示演出が行われる確率は25%(例えば、乱数値の範囲が0〜24)であり、特図種別の大項目「C」〜「H」が判定された場合、特定条件提示演出が行われる確率は75%(例えば、乱数値の範囲が25〜99)であることを示している。
このように、本実施形態によるパチンコ機100において、遊技者に対する有利度が所定の第1の有利度(例えば、可変入賞口234の開放時間が短い)となる第1の種類(例えば、2R大当りや小当り)の動作パターン(例えば、特図種別が大項目「C」〜「H」のアタッカ開閉態様)と、有利度が第1の有利度よりも高い第2の有利度(例えば、可変入賞口234の開放時間が長い)となる第2の種類(例えば、15R特別大当りや15R大当り)の動作パターン(例えば、特図種別が大項目「A」または「B」のアタッカ開閉態様)と、を複数の動作パターンは含み、動作パターン特定手段(例えば、主制御部300および特図ごとのアタッカ動作パターンテーブル)が特定した動作パターンが第2の種類の動作パターンである場合よりも、第1の種類の動作パターンである場合の方が、高い確率で予告報知(例えば、特定条件提示演出)を予告報知手段(例えば、装飾図柄表示装置208)に行わせるようになっている。
なお、特図種別の大項目「I」、「J」が判定された場合については、特定条件提示演出が行われる確率はわずか1%である。
ステップS607において、副制御部400は、特図毎の特定条件提示演出可否判定テーブルを参照して、ステップS603で判定した特図種別と、取得した特定条件提示演出可否判定用乱数値に基づき、特定条件提示演出可否の判定を行う。副制御部400は、特定条件提示演出を行わないと判断したら、ステップS610に移行してその他の演出処理を行った後、特定条件提示演出設定処理を終了する。
副制御部400は、特定条件提示演出を行うと決定した場合には、ステップS609で特図種別に応じた特定条件提示演出を設定する。ステップS609では、副制御部400は、特定条件提示演出を設定するために、RAM408内に設けられた特定条件提示演出用乱数カウンタから特定条件提示演出用乱数値(乱数範囲は0〜99)を取得する。
図10(b)は、副制御部400のROM406内に記憶された、特図Aまたは特図Bの特定条件提示演出決定テーブルの一例を示している。テーブルの左列の項目「特図」は、特図種別のうち「特図A1」〜「特図A5」および「特図B1」〜「特図B5」に区分されている。項目「特図」の右側は項目「特定条件」を示している。項目「特定条件」の右側の括弧内は提示演出内容(報知内容)を示している。本例では、特定条件は可変入賞口234の開放回数Nと制御状態Mであり、提示演出内容は「N回以上アタッカ開くとM確定!」である。項目「特定条件」は、テーブルの左から右に向かって「N:15・M:確変」、「N:30・M:確変」、「N:45・M:確変」、「N:15・M:通常」、「N:30・M:通常」、「N:45・M:通常」の6つに区分されている。各区分は、Nの右側の数字を提示演出内容のNに代入し、Mの右側の語句を提示演出内容のMに代入することを意味している。例えば、「特定条件」の「N:15・M:確変」は、提示演出内容が「15回以上アタッカ開くと確変確定!」となる。ここで、「確変」とは、特図高確率状態になることであり、「通常」とは、特図低確率状態になることである。
「特定条件」の各区分には、各区分が選択される乱数値の範囲が示されている。例えば、変動開始コマンドに含まれていた特図種別情報から特図種別「A1」が判定されており、且つステップS607で特定条件提示演出を行うことが決定されている場合は、取得した特定条件提示演出用乱数値に基づき、34%(例えば、乱数値の範囲が0〜33)の確率で「N:15・M:確変」が選択され、33%(例えば、乱数値の範囲が34〜66)の確率で「N:30・M:通常」が選択され、33%(例えば、乱数値の範囲が67〜99)の確率で「N:45・M:通常」が選択されることを示している。
副制御部400は、特図種別が特図Aまたは特図Bである場合は、ステップS609において、特図Aまたは特図Bの特定条件提示演出決定テーブルを参照して、既に判定した特図種別と、取得した特定条件提示演出用乱数値に基づき、特定条件提示演出の内容を決定する。次いで、副制御部400は、ステップS610に移行してその他の演出処理を行った後、特定条件提示演出設定処理を終了する。
図10(b)に示す、特図Aまたは特図Bの特定条件提示演出決定テーブルの特定条件についてより詳細に説明する。例えば、特図種別が「特図A1」の場合、可変入賞口(アタッカ)234の開閉態様は、「R1〜15:30秒1回開放、R間インターバル2秒」で総開放回数が「15回」であり、大当り遊技後の制御状態が「特図高確率普図高確率」となる。このため、開放回数Nについて「N:15」は「真」であり、「N:30」および「N:45」は「偽」である。また、制御状態Mについて「M:確変」は「真」であり、「M:通常」は「偽」である。
従って、項目「特定条件」の「N:15・M:確変」の真偽は「N:真、M:真」で提示演出内容は「真」であり、「N:30・M:確変」の真偽は「N:偽、M:真」で提示演出内容は「偽」であり、「N:45・M:確変」の真偽は「N:偽、M:真」で提示演出内容は「偽」であり、「N:15・M:通常」の真偽は「N:真、M:偽」で提示演出内容は「偽」であり、「N:30・M:通常」の真偽は「N:偽、M:偽」で提示演出内容は「偽」であり、「N:45・M:通常」の真偽は「N:偽、M:偽」で提示演出内容は「偽」である。
また、図10(b)に示す例では、特図種別が「特図A1」の場合、「N:15・M:確変」の選択確率は34%であり、「N:30・M:確変」の選択確率は0%であり、「N:45・M:確変」の選択確率は0%であり、「N:15・M:通常」の選択確率は0%であり、「N:30・M:通常」の選択確率は33%であり、「N:45・M:通常」の選択確率は33%である。
この例では、第2の特定情報(例えば、特図種別情報「A1」)により特定される動作パターン(例えば、「N:15」)以外の動作パターンに関連する動作パターン報知情報(例えば、「N:30」または「N:45」)および第1の特定情報(例えば、制御状態情報)により特定される制御状態(例えば、「M:確変」)を示す制御状態報知情報(例えば、確変確定)を含む予告報知(例えば、「N:30・M:確変」や「N:45・M:確変」に基づく特定条件提示演出)を予告報知手段が行う確率(例えば、0%)より、第2の特定情報により特定される動作パターンに関連する動作パターン報知情報および第1の特定情報により特定される制御状態を示す制御状態報知情報を含む予告報知(例えば、「N:15・M:確変」に基づく特定条件提示演出)を予告報知手段が行う確率を高く(例えば、34%)している。
図10(c)は、副制御部400のROM406内に記憶された、特図C・D・E・F・G・H・I・Jの特定条件提示演出決定テーブルの一例を示している。図10(c)は、図10(b)と同様に、テーブルの左列の項目「特図」は、特図種別のうち「特図C1」〜「特図C5」、「特図D1」〜「特図D5」、「特図E1」〜「特図E5」、「特図F1」〜「特図F5」、「特図G1」〜「特図G5」および「特図H1」、「特図I1」および「特図J1」を表している。項目「特図」の右側は項目「特定条件」と提示演出内容を示している。項目「特定条件」は、テーブルの左から右に向かって「N:2・M:確変」、「N:3・M:確変」、「N:4・M:確変」、「N:2・M:通常」、「N:3・M:通常」、「N:4・M:通常」の6つに区分されている。項目「特定条件」と提示演出内容の見方は図10(b)で説明したものと同一であるのでその説明は省略する。
例えば、変動開始コマンドに含まれていた特図種別情報から特図種別「C1」が判定されており、且つステップS607で特定条件提示演出を行うことが決定されている場合は、取得した特定条件提示演出用乱数値に基づき、34%の確率で「N:2・M:確変」が選択され、33%の確率で「N:3・M:通常」が選択され、33%の確率で「N:4・M:通常」が選択されることを示している。副制御部400は、特図種別が特図C・D・E・F・G・H・I・Jのいずれかである場合は、ステップS609において、特図C・D・E・F・G・H・I・Jの特定条件提示演出決定テーブルを参照して、既に判定した特図種別と、取得した特定条件提示演出用乱数値に基づき、特定条件提示演出の内容を決定する。次いで、副制御部400は、ステップS610に移行してその他の演出処理を行った後、特定条件提示演出設定処理を終了する。
図10(c)に示す、特図C・D・E・F・G・H・I・Jの特定条件提示演出決定テーブルの特定条件についてより詳細に説明する。例えば、特図種別が「特図C1」の場合、制御状態が「特図高確率普図高確率」となり、可変入賞口(アタッカ)234の開閉態様は、「R1〜2:0.9秒1回開放、R間(開放間)インターバル2秒」で総開放回数が「2回」である。このため、開放回数Nについて「N:2」は「真」であり、「N:3」および「N:4」は「偽」である。また、制御状態Mについて「M:確変」は「真」であり、「M:通常」は「偽」である。従って、項目「特定条件」の「N:2・M:確変」の真偽は「N:真、M:真」で提示演出内容は「真」であり、「N:3・M:確変」の真偽は「N:偽、M:真」で提示演出内容は「偽」であり、「N:4・M:確変」の真偽は「N:偽、M:真」で提示演出内容は「偽」であり、「N:2・M:通常」の真偽は「N:真、M:偽」で提示演出内容は「偽」であり、「N:3・M:通常」の真偽は「N:偽、M:偽」で提示演出内容は「偽」であり、「N:4・M:通常」の真偽は「N:偽、M:偽」で提示演出内容は「偽」である。また、図10(c)に示す例では、特図種別が「特図C1」の場合、「N:2・M:確変」の選択確率は34%であり、「N:3・M:確変」の選択確率は0%であり、「N:4・M:確変」の選択確率は0%であり、「N:2・M:通常」の選択確率は0%であり、「N:3・M:通常」の選択確率は33%であり、「N:4・M:通常」の選択確率は33%である。
この例では、第2の特定情報(例えば、特図種別情報「C1」)により特定される動作パターン(例えば、「N:2」)以外の動作パターンに関連する動作パターン報知情報(例えば、「N:3」または「N:4」)および第1の特定情報(例えば、制御状態情報)により特定される制御状態(例えば、「M:確変」)を示す制御状態報知情報(例えば、確変確定)を含む予告報知(例えば、「N:3・M:確変」や「N:4・M:確変」に基づく特定条件提示演出)を予告報知手段が行う確率(例えば、0%)より、第2の特定情報により特定される動作パターンに関連する動作パターン報知情報および第1の特定情報により特定される制御状態を示す制御状態報知情報を含む予告報知(例えば、「N:2・M:確変」に基づく特定条件提示演出)を予告報知手段が行う確率を高く(例えば、34%)している。
また、図10(b)の「特図A1」や図10(c)の「特図C1」の例示では、第2の特定情報(例えば、特図種別情報「C1」)により特定される動作パターン(例えば、「N:2」)以外の動作パターンに関連する動作パターン報知情報(例えば、「N:3」または「N:4」)および第1の特定情報(例えば、制御状態情報)により特定される制御状態(例えば、「M:確変」)以外の制御状態を示す制御状態報知情報(例えば、通常確定)を含む予告報知(例えば、「N:3・M:通常」や「N:4・M:通常」に基づく特定条件提示演出)を予告報知手段が行う確率(例えば、66%)が、第2の特定情報により特定される動作パターンに関連する動作パターン報知情報および第1の特定情報により特定される制御状態を示す制御状態報知情報を含む予告報知(例えば、「N:2・M:確変」に基づく特定条件提示演出)を予告報知手段が行う確率(例えば、34%)より高くしている。つまり、「偽」報知がされる確率を「真」報知がされる確率より高くなるようにしている。しかしながら、これに限定する必要はなく、例えば、特図種別「C1」において、60%の確率で「N:2・M:確変」が選択され、20%の確率で「N:3・M:通常」が選択され、20%の確率で「N:4・M:通常」が選択されるようにしてももちろんよい。この場合には、遊技者からみて当該予告報知の真実度が高まり興趣の向上に資する場合がある。
次に、特図種別が「特図C2」の場合を例にとって説明する。この場合、制御状態が「特図高確率普図高確率」となり、可変入賞口(アタッカ)234の開閉態様は、「R1:0.6秒1回開放、R2:0.6秒2回開放、R間(開放間)インターバル2秒」で総開放回数が「3回」である。この場合、開放回数Nについて、「N:2」および「N:3」は「真」であり、「N:4」は「偽」である。また、制御状態Mについて、「M:確変」は「真」であり、「M:通常」は「偽」である。従って、項目「特定条件」の「N:2・M:確変」の真偽は「N:真、M:真」で提示演出内容は「真」であり、「N:3・M:確変」の真偽は「N:真、M:真」で提示演出内容は「真」であり、「N:4・M:確変」の真偽は「N:偽、M:真」で提示演出内容は「偽」であり、「N:2・M:通常」の真偽は「N:真、M:偽」で提示演出内容は「偽」であり、「N:3・M:通常」の真偽は「N:真、M:偽」で提示演出内容は「偽」であり、「N:4・M:通常」の真偽は「N:偽、M:偽」で提示演出内容は「偽」である。また、図10(c)に示す例では、特図種別が「特図C2」の場合、「N:2・M:確変」の選択確率は34%であり、「N:3・M:確変」の選択確率は33%であり、「N:4・M:確変」の選択確率は0%であり、「N:2・M:通常」の選択確率は0%であり、「N:3・M:通常」の選択確率は0%であり、「N:4・M:通常」の選択確率は33%である。
この例では、第2の特定情報(例えば、特図種別情報「C2」)により特定される動作パターン(例えば、「N:2」および「N:3」)以外の動作パターンに関連する動作パターン報知情報(例えば、「N:4」)および第1の特定情報(例えば、制御状態情報)により特定される制御状態(例えば、「M:確変」)を示す制御状態報知情報(例えば、確変確定)を含む予告報知(例えば、「N:4・M:確変」に基づく特定条件提示演出)を予告報知手段が行う確率(例えば、0%)より、第2の特定情報により特定される動作パターンに関連する動作パターン報知情報および第1の特定情報により特定される制御状態を示す制御状態報知情報を含む予告報知(例えば、「N:2・M:確変」または「N:3・M:確変」に基づく特定条件提示演出)を予告報知手段が行う確率を高く(例えば、67%)している。
また、図10(c)の「特図C2」の例示では、第2の特定情報(例えば、特図種別情報「C2」)により特定される動作パターン(例えば、「N:2」および「N:3」)以外の動作パターンに関連する動作パターン報知情報(例えば、「N:4」)および第1の特定情報(例えば、制御状態情報)により特定される制御状態(例えば、「M:確変」)以外の制御状態(例えば、「M:通常」)を示す制御状態報知情報(例えば、通常確定)を含む予告報知(例えば、「N:4・M:通常」に基づく特定条件提示演出)を予告報知手段が行う確率(例えば、33%)が、第2の特定情報により特定される動作パターンに関連する動作パターン報知情報および第1の特定情報により特定される制御状態を示す制御状態報知情報を含む予告報知(例えば、「N:2・M:確変」または「N:3・M:確変」に基づく特定条件提示演出)を予告報知手段が行う確率(例えば、67%)より低くしている。つまり、特定条件提示演出において「偽」報知がされる確率を「真」報知がされる確率より低くなるようにしている。これにより、遊技者からみて当該予告報知の真実度が高まり興趣の向上に資する場合がある。しかしながら、これに限定する必要はなく、例えば、特図種別「C2」において、60%の確率で「N:4・M:通常」が選択され、20%の確率で「N:2・M:確変」が選択され、20%の確率で「N:3・M:確変」が選択されるようにしてももちろんよい。この場合には、遊技者に当該予告報知の意外性が高まり興趣の向上に資する場合がある。
例えば、特図種別が「特図C3」の場合、制御状態が「特図高確率普図高確率」となり、可変入賞口(アタッカ)234の開閉態様は、「R1:0.4秒2回開放、R2:0.5秒2回開放、R間(開放間)インターバル2秒」で総開放回数が「4回」である。この場合、開放回数Nについて、「N:2」、「N:3」および「N:4」は「真」であり、「N:5」は「偽」である。また、制御状態Mについて、「M:確変」は「真」であり、「M:通常」は「偽」である。従って、項目「特定条件」の「N:2・M:確変」の真偽は「N:真、M:真」で提示演出内容は「真」であり、「N:3・M:確変」の真偽は「N:真、M:真」で提示演出内容は「真」であり、「N:4・M:確変」の真偽は「N:真、M:真」で提示演出内容は「真」であり、「N:2・M:通常」の真偽は「N:真、M:偽」で提示演出内容は「偽」であり、「N:3・M:通常」の真偽は「N:真、M:偽」で提示演出内容は「偽」であり、「N:4・M:通常」の真偽は「N:真、M:偽」で提示演出内容は「偽」である。また、図10(c)に示す例では、特図種別が「特図C3」の場合、「N:2・M:確変」の選択確率は34%であり、「N:3・M:確変」の選択確率は33%であり、「N:4・M:確変」の選択確率は33%であり、「N:2・M:通常」の選択確率は0%であり、「N:3・M:通常」の選択確率は0%であり、「N:4・M:通常」の選択確率は0%である。
このように、本例では、第2の特定情報(例えば、特図種別情報「C3」)により特定される動作パターン(例えば、「N:2」、「N:3」または「N:4」)以外の動作パターンに関連する動作パターン報知情報(例えば、「N:5」)および第1の特定情報(例えば、制御状態情報)により特定される制御状態(例えば、「M:確変」)を示す制御状態報知情報(例えば、確変確定)を含む予告報知(例えば、「N:5・M:確変」に基づく特定条件提示演出)を予告報知手段が行う確率(例えば、0%)より、第2の特定情報により特定される動作パターンに関連する動作パターン報知情報および第1の特定情報により特定される制御状態を示す制御状態報知情報を含む予告報知(例えば、「N:2・M:確変」、「N:3・M:確変」または「N:4・M:確変」に基づく特定条件提示演出)を予告報知手段が行う確率を高く(例えば、100%)している。
また、図10(c)に示す例示では、第2の特定情報(例えば、特図種別情報「C3」)により特定される動作パターン(例えば、「N:2」、「N:3」または「N:4」)以外の動作パターンに関連する動作パターン報知情報(例えば、「N:5」)および第1の特定情報(例えば、制御状態情報)により特定される制御状態(例えば、「M:確変」)以外の制御状態(例えば、「M:通常」)を示す制御状態報知情報(例えば、通常確定)を含む予告報知(例えば、「N:5・M:通常」に基づく特定条件提示演出)を予告報知手段が行う確率(例えば、0%)が、第2の特定情報により特定される動作パターンに関連する動作パターン報知情報および第1の特定情報により特定される制御状態を示す制御状態報知情報を含む予告報知(例えば、「N:2・M:確変」、「N:3・M:確変」または「N:4・M:確変」に基づく特定条件提示演出)を予告報知手段が行う確率(例えば、100%)より低くしている。つまり、「偽」報知がされる確率が「真」報知がされる確率より低くなるようにしている。これにより、遊技者からみて当該予告報知の信頼性が高まり興趣の向上に資する場合がある。しかしながら、これに限定する必要はなく、例えば、特図種別「C3」において、20%の確率で「N:2・M:確変」が選択され、20%の確率で「N:3・M:確変」が選択され、20%の確率で「N:4・M:確変」が選択され、40%の確率で「N:4・M:通常」が選択されるようにしてももちろんよい。この場合には、遊技者に当該予告報知の意外性が高まり興趣の向上に資する場合がある。上記に説明した以外の図10(b)および図10(c)における他の特図種別についても同様であるのでその説明は省略する。なお、本実施形態では、提示条件をN回以上としたが、N回以下の場合やN回の場合としてもよい。また、提示条件は開放回数に限定されず、閉鎖回数であってもよい。また、提示条件は回数に限定されず、開放時間や閉鎖時間であってもよい。また、有利度の大きさとして、確変か通常かを報知する例を示したが、大当りラウンド数、時短回数、特定の演出モードなどであってもよい。
本実施の形態によるパチンコ機100の構成をまとめると以下のようになる。
複数の制御状態(例えば、特図高/低確率状態や普図高/低確率状態)のうちから第1の特定情報(例えば、特図決定用乱数値や制御状態情報)に基づいて制御状態を特定する制御状態特定手段(例えば、主制御部300および特図関連抽選処理等)と、制御状態特定手段によって特定された制御状態に応じた遊技制御(例えば、次回大当りまで確変、時短100回の後に通常状態等)を行う遊技制御手段(例えば、主制御部300および特図状態更新処理等)と、遊技球が入賞容易な開状態と遊技球が入賞困難な閉状態とに変化可能な可動部(例えば、扉部材)を有する可変入賞口(例えば、可変入賞口234)と、複数の動作パターン(例えば、アタッカ動作パターンテーブル)のうちから第2の特定情報(例えば、特図抽選乱数値または動作パターン情報(例えば、特図種別情報))に基づいて動作パターン(例えば、アタッカ開閉態様)を特定する動作パターン特定手段(例えば、主制御部300および特図ごとのアタッカ動作パターンテーブル)と、動作パターン特定手段が特定した動作パターンに基づいて可変入賞口の可動部の動作制御を行う動作制御手段(例えば、主制御部300および各種ソレノイド332等)と、を備えた遊技台であって、第2の特定情報(例えば、主制御部300から送信された特図種別情報)を参照して動作パターンに関連した動作パターン報知情報(例えば、可変入賞口234の開放回数N)および第1の特定情報(例えば、制御状態情報)を参照して制御状態を示す制御状態報知情報(例えば、制御状態M)を含めた予告報知(例えば、特定条件提示演出)を、動作制御手段により可動部の動作制御を完了する前に行う予告報知手段(例えば、副制御部400および装飾図柄表示装置208)と、を備え、第2の特定情報により特定される動作パターン以外の動作パターンに関連する動作パターン報知情報および第1の特定情報により特定される制御状態を示す制御状態報知情報を含む予告報知を予告報知手段が行う確率より、第2の特定情報により特定される動作パターンに関連する動作パターン報知情報および第1の特定情報により特定される制御状態を示す制御状態報知情報を含む予告報知を予告報知手段が行う確率を高くしたこと(例えば、副制御部400による特定条件提示演出設定処理等)を特徴とする遊技台である。本実施形態によるパチンコ機100によれば、遊技者に可変入賞口の動作の様子への注目度を上げることができ、興趣の幅を拡げることができる。
また、動作制御手段により可動部の動作制御を開始する前に、予告報知を予告報知手段が行うようにしてもよい。こうすることにより、遊技者に可変入賞口の動作の様子に注目するための準備をさせることができ、より可変入賞口の動作の様子に注目させることができる場合があり、興趣の幅を拡げることができる場合がある。
また、パチンコ機100は、乱数を生成する乱数生成手段(例えば、カウンタ回路318のハードウエアカウンタやRAM308内のソフトウエアカウンタ)と、遊技盤面に設けた始動口に遊技球が入賞したことを検出する検出手段(例えば、各種センサ320の入賞センサ)と、検出手段が遊技球の入賞を検出した場合に、乱数生成手段が生成した乱数を取得する乱数取得手段(例えば、RAM308内の特図抽選乱数値記憶領域)と、乱数取得手段が取得した乱数の値に基づいて、複数の制御状態のうちから制御状態を選択する制御状態選択手段(例えば、主制御部300および特図関連抽選処理等)と、制御状態選択手段が選択した制御状態を示す制御状態情報を記憶する制御状態記憶手段(例えば、RAM308内の大当りフラグ、小当りフラグ、はずれフラグ、特図確率変動フラグ、および普図確率変動フラグ等)と、乱数取得手段が取得した乱数の値に基づいて、複数の動作パターンのうちから動作パターンを選択する動作パターン選択手段(例えば、主制御部300および特図状態更新処理等)と、動作パターン選択手段が選択した動作パターンを示す動作パターン情報を記憶する動作パターン記憶手段(例えば、RAM308内の特図種別情報記憶領域)と、を備え、第1の特定情報は乱数取得手段が取得した乱数または制御状態記憶手段に記憶されている制御状態情報であり、第2の特定情報は乱数取得手段が取得した乱数または動作パターン記憶手段に記憶されている動作パターン情報であってもよい。こうすることにより、始動口入賞に基づく大当り抽選の結果、または抽選用情報に基づいて予告報知を行うので、可変入賞口を開放させてできるだけ多くの遊技球を開放中の可変入賞口に入賞させる遊技に、可変入賞口の動作の様子に注目するといった新たな遊技性を加えることができる。
また、パチンコ機100は、第2の特定情報により特定される動作パターン以外の動作パターンに関連する動作パターン報知情報と、第1の特定情報により特定される制御状態を示す制御状態報知情報と、を含む予告報知を予告報知手段が行う確率が0であるようにしてもよい。こうすることにより、予告報知された可変入賞口の動作の様子と実際の可変入賞口の動作の様子が一致している場合には、予告報知された制御状態以上の制御状態が行われるので、また可変入賞口の動作の様子を注意深く観察した遊技者の期待を裏切らず、より可変入賞口の動作の様子に注目するといった新たな遊技性をより遊技者に楽しませることができる場合がある。
また、パチンコ機100は、乱数取得手段が取得した乱数の値に基づいて、当否判定を行う当否判定手段(例えば、主制御部300および特図関連抽選処理等)と、当否判定手段の結果が特定の結果(例えば、大当り)の場合にのみ、動作制御手段が可変入賞口の可動部の動作制御を行うように構成し、複数の制御状態には、当否判定手段が特定の結果を導出する確率が高い第1の確率状態(例えば、特図高確率状態や普図高確率状態)と、当否判定手段が特定の結果を導出する確率が第1の確率状態より低い第2の確率状態(例えば、特図低確率状態や普図低確率状態)と、を含み、第1の特定情報により特定される制御状態が第1の確率状態の場合には、第2の特定情報により特定される動作パターンに関連する動作パターン報知情報と、第1の確率状態を示す制御状態報知情報と、を含む予告報知を、第1の確率で予告報知手段が行い、第2の特定情報により特定される動作パターン以外の動作パターンに関連する動作パターン報知情報と、第1の確率状態以外の制御状態を示す制御状態報知情報と、を含む予告報知を、第1の確率以下であり、かつ0より大きな第2の確率により予告報知手段が行う(例えば、副制御部400による特定条件提示演出設定処理等)ようにしてもよい。こうすることにより、高確率状態を示す予告報知の出現頻度を偽りの予告報知の出現頻度より高くしているので、可変入賞口の動作の様子を注意深く観察した遊技者の期待を裏切らず、より可変入賞口の動作の様子に注目するといった新たな遊技性をより遊技者に楽しませることができる場合がある。
また、パチンコ機100において、動作パターン特定手段が特定した動作パターンが第1の種類の動作パターンである場合にのみ、予告報知を予告報知手段に行わせるようにしてもよい。
また、複数の動作パターンに含まれる動作パターンのそれぞれは、可変入賞口を閉状態から開状態に1または複数回変化させる1ラウンドの動作を1または複数ラウンド動作させるためのパターンにより構成され、可変入賞口が設けられた遊技領域に向かって所定の発射時間の周期で遊技球を発射する発射装置(例えば、発射装置110)と、可変入賞口に遊技球が進入した場合に、遊技者に賞媒体を払い出す払出手段(例えば、払出装置152)と、を備え、動作制御手段は、動作パターン特定手段が特定した動作パターンに基づいて所定のラウンドを開始した後で可変入賞口に進入した遊技球が所定の上限球数になった場合に、該所定のラウンドを終了させるように構成され、所定の発射時間と所定の上限球数を掛け算して算出される、該所定の上限球数が1ラウンド中に可変入賞口に入賞可能な時間を入賞可能時間とし、1ラウンド中の開状態の長さの合計を合計開放時間とすると、第1の種類の動作パターンとは異なり第2の種類の動作パターンには、可変入賞口の可動部の動作制御を行った場合に、可変入賞口の合計開放時間が入賞可能時間よりも大きくなるラウンドが複数ラウンド含められているようにしてもよい。
また、本実施の形態によるパチンコ機100は、以下のような構成とすることも可能である。遊技球が進入容易な開状態と遊技球が進入困難な閉状態とに変化可能な可動部を有する球進入口(例えば、可変入賞口234)と、所定条件が成立したことに基づいて、遊技者に与える有利度の大きさを抽選する抽選手段(例えば、主制御部300および特図1、2関連抽選処理等)と、抽選手段による抽選の結果が特定の結果である場合(例えば、当り)に、可動部を所定開閉態様で可動させる制御を行う制御手段(例えば、主制御部300および各種ソレノイド332等)と、抽選手段による抽選の結果に基づいて可動部の所定開閉態様を選択する開閉態様選択手段(例えば、主制御部300および特図1、2状態更新処理等)と、特定開閉態様で可動部が可動することを少なくとも含む特定条件(例えば、アタッカ開放回数)と、特定条件が成立した場合の有利度の大きさ(例えば、制御状態情報)とを報知する報知手段(例えば、副制御部400および装飾図柄表示装置208)と、を備えるようにしてもよい。
この場合において、開閉態様選択手段が選択する所定開閉態様(例えば、所定のアタッカ動作パターン)に基づいて特定開閉態様(例えば、特定のアタッカ動作パターン)を決定する特定開閉態様決定手段(例えば、主制御部およびアタッカ動作パターンテーブル等)を備えるようにしてもよい。こうすることにより、所定開閉態様に基づいて特定開閉態様を決定するため、特定開閉態様を所定開閉態様に近い内容にすることができ、遊技者の興趣をより向上させることができる。また、特定条件は、特定開閉態様に関する時間および開閉回数の少なくとも何れかを含むようにしてもよい。こうすることにより、特定開閉態様に関する時間や開閉回数を遊技者が計数することにより、特定開閉態様が成立したか否かをより認識し易くすることができる。
また、報知手段は、制御手段が可動部を開状態とするよりも前に報知するようにしてもよい。こうすることにより、可動部が開状態となる前に報知するため、遊技者は開状態の回数や時間を計数し易くなる。また、制御手段が可動部を可動させる制御を行う場合に該可動部の可動に関する時間および開閉回数の少なくとも何れかを計数する計数手段と、を備え、報知手段は、計数手段が計数した計数値を報知するようにしてもよい。こうすることにより、遊技者は、可動部の可動に関する計数値を正確に認識することができるため、数え間違えによる興趣の低下を招くことが無く、より遊技に集中することができる。報知手段は、抽選手段による抽選結果が所定開閉態様による可動部の可動後に遊技者に与える有利度の大きさを変化させる場合、特定条件として成立可能な内容を報知し、抽選手段による抽選結果が所定開閉態様による可動部の可動後に遊技者に与える有利度を変化させない場合、特定条件として成立不可能な内容を報知するようにしてもよい。こうすることにより、特定条件が成立した場合に有利度が変化するため、遊技者は可動部の可動態様により集中することができる。
また、報知手段は、特定時間内に特定開閉態様で可動部が可動することを含む特定条件を報知するようにしてもよい。こうすることにより、特定時間内という条件により遊技者の可動部に対する期待をより一層高めることができる。また、1回の変動時間より特定時間のほうが長い場合には、複数変動に亘って遊技者の期待感を高めることができる。また、報知手段は、特定時間の経過状況を報知するようにしてもよい。こうすることにより、遊技者は特定時間の経過状況を把握しながら可動部に意識を集中することができ、遊技者の興趣を高めることができる。また、抽選手段による抽選が行われる度に当該抽選の結果を報知する抽選結果報知手段と、を備え、特定時間は、抽選結果報知手段による報知が少なくとも複数回実行可能な長さであるようにしてもよい。こうすることにより、遊技者は複数の変動時間に亘って可動部に意識を集中することができ、遊技者の興趣を高めることができる。
このように、本実施の形態によれば、特定条件と特定条件成立時の有利度の大きさを報知することができる。また、有利度の大きさが特定開閉態様で可動部が可動するか否かに基づいて決まるため、可動部の開閉態様について遊技者に興味を抱かせることができ、可動部の開閉態様に遊技者の意識を集中させることができる。また、球進入口の可動部の開閉態様を演出として用いることができる。また、遊技者に可動部の動作時間や開放回数などを数える楽しみを与えることができる。
次に、図11乃至図15を用いて本実施の形態のパチンコ機100による特図変動遊技およびそれに続く特定条件提示演出の実施例について説明する。図11は、本実施の形態のパチンコ機100による特図変動遊技およびそれに続く特定条件提示演出の第1の実施例を示している。図11において、上段の左から右に向かって各(a)〜(d)のそれぞれに装飾図柄表示装置208と第1特別図柄表示装置212と第1特別図柄保留ランプ218とを示している。図11では、表示を見易くするために図3に示したのとは異なる配置関係でこれらの構成要素を示している。図11下段は、パチンコ機100による特図変動遊技およびそれに続く特定条件提示演出のタイミングチャートである。チャート最下方に示すように、左から右に向かって時が経過するものとする。
タイミングチャートの最上段の波形Aは特図変動遊技を示している。波形Aにおいて、「停止」レベルから「変動」レベルに立ち上がった時点が特図変動遊技の開始であり、「変動」レベルから「停止」レベルに立ち下がった時点が特図変動遊技の終了である。タイミングチャートの上から2段目の波形Bは当り遊技を示している。波形Bにおいて、「非当り遊技」レベルから「当り遊技」レベルに立ち上がった時点が当り遊技の開始であり、「当り遊技」レベルから「非当り遊技」レベルに立ち下がった時点が当り遊技の終了である。タイミングチャートの上から3段目の波形Cは可変入賞口(アタッカ)234の開閉動作を示している。波形Cにおいて、「アタッカ閉鎖」レベルから「アタッカ開放」レベルに立ち上がった時点がアタッカの開放開始であり、「アタッカ開放」レベルから「アタッカ閉鎖」レベルに立ち下がった時点がアタッカの閉鎖開始である。タイミングチャートの上から4段目の波形Dは制御状態の変化を示している。波形Dにおいて、「通常」レベルから「確変」レベルに立ち上がった時点が「確変」状態の開始であり、「確変」レベルから「通常」レベルに立ち下がった時点が「確変」状態の終了である。
図11に示す実施例では第1特図始動口230に球が入賞した場合を例にとって説明するが、第2特図始動口232に球が入賞した場合も同様である。まず、第1特図始動口230に球が入賞したことを球検出センサ320が検出し、カウンタ回路318が特図抽選乱数値を第1特図始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。主制御部300は、図8に示すタイマ割込処理の入賞受付処理(ステップS217)において、RAM308内の特図抽選乱数値記憶領域に特図抽選乱数値や関連する乱数値を記憶する。次いで、主制御部300は、特図1関連抽選処理(ステップS231)を行い、取得した特図抽選乱数値に基づいて不図示の当否判定テーブルを参照して大当りか否かの当否判定を行う。また、取得した特図乱数値に基づいて特図変動停止図柄を決定して、特図種別情報としてRAM308内の特図種別情報記憶領域に記憶する。また、取得した特図乱数値に基づいて複数の制御状態(例えば、特図高/低確率状態や普図高/低確率状態)のうちから当り遊技後の制御状態を特定する。
本実施例では、当否判定の結果が、特図種別が「特図C2」の2R大当りであるものとする。主制御部300は、種々のフラグを所定値に設定してから、コマンド設定送信処理(ステップS233)において、副制御部400に対して図柄変動開始コマンドを送信する。コマンドデータには2R大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号、および特図種別情報などを示す情報が含まれている。これらの処理により、図11の時点(a)で主制御部300による制御に基づく特図1変動遊技が開始され、副制御部400による制御に基づく演出表示が開始される。時点(a)から、第1特別図柄表示装置212は7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す特図1変動表示を行う。なお、保留している特図変動遊技の数は0であり、第1特別図柄保留ランプ218のLEDは全て消灯している。また、装飾図柄表示装置208では、副制御部400の制御に基づき左中右装飾図柄表示領域208a、2008b、208cのそれぞれに例えば装飾図柄が上から下に移動(図では下向きの太い矢印で示している)する演出が開始される。
副制御部400は、主制御部300から送信された図柄変動開始コマンドを受け取ると、特定条件提示演出設定処理のステップS603で変動開始コマンドに含まれている特図種別情報に基づき特図種別を判定する。次に、ステップS605において、副制御部400は、特定条件提示演出可否判定を行うために、RAM408内に設けられた特定条件提示演出可否判定用乱数カウンタから特定条件提示演出可否判定用乱数値を取得する。ステップS607において、副制御部400は、特図毎の特定条件提示演出可否判定テーブルを参照して、判定した特図種別「特図C2」と、取得した特定条件提示演出可否判定用乱数値に基づき、特定条件提示演出可否の判定を行う。本実施例では、特定条件提示演出可と判定されたものとする。
副制御部400は、ステップS609で特図種別に応じた特定条件提示演出を設定する。ステップS609では、副制御部400は、特定条件提示演出を設定するために、RAM408内に設けられた特定条件提示演出用乱数カウンタから特定条件提示演出用乱数値を取得する。副制御部400は、特図種別が特図Cであるので、ステップS609において、特図C・D・E・F・G・H・I・Jの特定条件提示演出決定テーブルを参照して、特図種別「特図C2」と、取得した特定条件提示演出用乱数値に基づき、特定条件提示演出の内容を決定する。本実施例では、特定条件として「N:3・M:確変」が選択されたものとする。
副制御部400は、特定条件を選択したら、特定条件提示演出設定処理のその他の処理(ステップS610)において、タイマ番号から把握される変動遊技時間に基づき、特図1の変動遊技が終了する前に、つまり、時点(c)より前の時点(b)で特定条件提示演出をすることを決定する。これにより、主制御部300による制御に基づく特図1変動遊技中で第1特別図柄表示装置212が7個のセグメントの全点灯と中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す特図1変動表示を行っており、装飾図柄表示装置208では、副制御部400の制御に基づき左中右装飾図柄表示領域208a、2008b、208cのそれぞれに装飾図柄が上から下に変動表示する演出が行われている最中の図11の時点(b)で、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dに例えばキャラクタの絵柄とともに当該キャラクタが発言していることを示す吹き出しを表示し、吹き出し内で「3回以上アタッカ開くと確変確定!」という提示演出内容の報知を行う。なお、提示演出内容の報知は特図1の変動遊技が終了する前に終了させる。
時点(c)で特図1変動遊技が終了すると、主制御部300の制御により第1特別図柄表示装置212には「特図C2」が停止表示されるとともに、副制御部400の制御により装飾図柄表示装置208には、装飾図柄として「装飾1」、「装飾2」、「装飾3」がこの順に左から右に配置されて停止表示される。これらの停止表示図柄により遊技者は特図変動遊技が当りであることを認識することができる。
次いで、時点(c)から2R大当り遊技が開始される。図柄種別は「特図C2」であり、アタッカ動作パターンテーブルから、「R1:0.6秒1回開放、R2:0.6秒2回開放、R間(開放間)インターバル2秒」が選択されており、主制御部300は、「特図C2」の当り遊技を実行可能な当り遊技時間を決定する。また、可変入賞口234の開放動作毎に副制御部400に当該開放設定送信処理を実行させるコマンドを送信する。
主制御部300は、特図1状態更新処理により、波形Bに示すように「非当り遊技」から「当り遊技」になる時点(c)で2R大当り遊技を開始させ、「当り遊技」から「非当り遊技」になる所定時点で2R大当り遊技を終了させるように制御する。また、特図1状態更新処理により、波形Cに示すように、2R大当り遊技の期間中において、第1ラウンドは0.6秒間だけ可変入賞口234の扉部材を開放させ、次いで、扉部材を2秒間閉鎖させた後、第2ラウンドは0.6秒間だけ可変入賞口234の扉部材を開放させ、次いで、扉部材を2秒間閉鎖させた後、再度0.6秒間だけ可変入賞口234の扉部材を開放させ、次いで、扉部材を閉鎖させる。
副制御部400は、開放回数Nおよび制御状態Mの情報ならびに提示演出内容が「真」であるか否かを示す提示演出真偽情報をRAM408内の提示演出内容記憶領域内に記憶している。また、副制御部400は、演出制御処理において、可変入賞口234の開放動作毎に主制御部300から送信されるコマンドに基づき、可変入賞口234の開放回数をカウントしている。これらの情報に基づき、副制御部400は、演出制御処理において、可変入賞口234の3回目の開放動作時点(d)に合わせて、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dに「確変確定!」という内容の報知を行う。その後、主制御部300は、特図1状態更新処理により、波形Bに示すように「当り遊技」から「非当り遊技」になる所定時点で2R大当り遊技を終了させるように制御するとともに、波形Cに示すように制御状態を「確変」状態に変更する。
このような演出を行うことにより、本実施例によれば、遊技者に可変入賞口の動作の様子への注目度を上げることができ、興趣の幅を拡げることができる。なお、図11では、図柄変動中に特定条件提示演出を行う例を示したが、変動開始時、変動終了時、大当りまたは小当り開始時、当り開始からアタッカが開放するまでの間、アタッカ開放時、アタッカ開放中、などのタイミングで特定条件提示演出を行ってもよい。なお、アタッカ閉鎖時、アタッカ閉鎖から次のアタッカ開放までの間、などに特定条件提示演出を行う場合には、報知内容と有利度が矛盾しないように報知タイミングに応じた報知内容としてもよい。
図12は、本実施の形態のパチンコ機100による特図変動遊技およびそれに続く特定条件提示演出の第2の実施例を示している。なお、図12の構成、基本動作および選択された特図種別等は第1の実施例と同様であるのでその詳細な説明は省略する。図12の時点(a)は、第1の実施例の図11の時点(b)と同一である。すなわち、主制御部300による制御に基づく特図1変動遊技中で第1特別図柄表示装置212が7個のセグメントの全点灯と中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す特図1変動表示を行っており、装飾図柄表示装置208では、副制御部400の制御に基づき左中右装飾図柄表示領域208a、2008b、208cのそれぞれに装飾図柄が上から下に変動表示する演出が行われている最中に、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dに「3回以上アタッカ開くと確変確定!」という提示演出内容の報知を行う。また、提示演出内容の報知は特図1の変動遊技が終了する前に終了させる。
特図1変動遊技が終了すると、主制御部300の制御により第1特別図柄表示装置212には「特図C2」が停止表示されるとともに、副制御部」400の制御により装飾図柄表示装置208には、装飾図柄として「装飾1」、「装飾2」、「装飾3」がこの順に左から右に配置されて停止表示される。次いで、特図1変動遊技の終了直後から2R大当り遊技が開始される。
また、副制御部400は、演出制御処理において、可変入賞口234の開放動作毎に主制御部300から送信されるコマンドに基づき、可変入賞口234の開放回数をカウントしている。この情報に基づき、副制御部400は、演出制御処理において、可変入賞口234の1回目の開放動作時点(b)に合わせて、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dに「アタッカ開放回数1回!」という内容の報知を行う。次いで、副制御部400は、演出制御処理において、可変入賞口234の2回目の開放動作時点(c)に合わせて、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dに「アタッカ開放回数2回!」という内容の報知を行う。さらに、副制御部400は、演出制御処理において、可変入賞口234の3回目の開放動作時点(d)に合わせて、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dに「アタッカ開放回数3回!確変確定!」という内容の報知を行う。その後、主制御部300は、特図1状態更新処理により、波形Bに示すように「当り遊技」から「非当り遊技」になる所定時点で2R大当り遊技を終了させるように制御するとともに、波形Cに示すように制御状態を「確変」状態に変更する。このような演出を行うことにより、本実施例によれば、遊技者に可変入賞口の動作の様子への注目度を上げることができ、興趣の幅を拡げることができる。
図13は、本実施の形態のパチンコ機100による特図変動遊技およびそれに続く特定条件提示演出の第3の実施例を示している。なお、図13の構成、基本動作および選択された特図種別等は第1の実施例と同様であるのでその詳細な説明は省略する。図13の時点(a)は、第2の実施例の図12の時点(a)と同一である。すなわち、主制御部300による制御に基づく特図1変動遊技中で第1特別図柄表示装置212が7個のセグメントの全点灯と中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す特図1変動表示を行っており、装飾図柄表示装置208では、副制御部400の制御に基づき左中右装飾図柄表示領域208a、2008b、208cのそれぞれに装飾図柄が上から下に変動表示する演出が行われている最中に、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dに「3回以上アタッカ開くと確変確定!」という提示演出内容の報知を行う。また、提示演出内容の報知は特図1の変動遊技が終了する前に終了させる。
特図1変動遊技が終了すると、主制御部300の制御により第1特別図柄表示装置212には「特図C2」が停止表示されるとともに、副制御部」400の制御により装飾図柄表示装置208には、装飾図柄として「装飾1」、「装飾2」、「装飾3」がこの順に左から右に配置されて停止表示される。これらの停止表示図柄により遊技者は特図変動遊技が当りであることを認識することができる。次いで、特図1変動遊技が終了時点から2R大当り遊技が開始される。
また、副制御部400は、演出制御処理において、可変入賞口234の開放動作毎に主制御部300から送信されるコマンドに基づき、可変入賞口234の開放回数をカウントしている。副制御部400は、特定条件を計数するごとに特定条件提示演出に計数結果を反映するように制御する。副制御部400は、演出制御処理において、可変入賞口234の1回目の開放動作時点(b)に合わせて、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dに「2回以上アタッカ開くと確変確定!」という内容の報知を行う。次いで、副制御部400は、演出制御処理において、可変入賞口234の2回目の開放動作時点(c)に合わせて、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dに「1回以上アタッカ開くと確変確定!」という内容の報知を行う。さらに、副制御部400は、演出制御処理において、可変入賞口234の3回目の開放動作時点(d)に合わせて、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dに「確変確定!」という内容の報知を行う。その後、主制御部300は、特図1状態更新処理により、波形Bに示すように「当り遊技」から「非当り遊技」になる所定時点で2R大当り遊技を終了させるように制御するとともに、波形Cに示すように制御状態を「確変」状態に変更する。このような特定条件を計数するごとに特定条件提示演出に計数結果を反映する演出を行うことにより、遊技者に可変入賞口の動作の様子への注目度を上げることができ、興趣の幅を拡げることができる。
図14は、本実施の形態のパチンコ機100による特図変動遊技およびそれに続く特定条件提示演出の第4の実施例を示している。なお、図14の構成、基本動作および選択された特図種別等は第1の実施例と同様であるのでその詳細な説明は省略する。図14の時点(a)、(b)、(c)は、第1の実施例の図11の時点(a)、(b)、(c)と同一である。但し、特定条件「N:3・M:確変」にさらに特定時間Tを付加した特定条件「T:所定値・N:3・M:確変」になっている。特定時間Tは、本実施例では、時点(b)での特定条件提示演出開始からアタッカが3回目に開放するまでの時間よりも長い時間を特定時間Tとしている。主制御部300は、時間(b)-(c)および時間(c)−(d)を予測し、それらの合計を特定時間Tとしているが、それ以上やそれ以下であってもよい。なお、特定時間Tに限定されず、特定変動回数以内、特定演出(リーチ、擬似連、予告など)の報知回数が特定回数以内などであってもよい。
主制御部300による制御に基づく特図1変動遊技中で第1特別図柄表示装置212が7個のセグメントの全点灯と中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す特図1変動表示を行っており、装飾図柄表示装置208では、副制御部400の制御に基づき左中右装飾図柄表示領域208a、208b、208cのそれぞれに装飾図柄が上から下に変動表示する演出が行われている最中に、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dに、特定条件として特定時間Tを付加して、「10秒以内に3回以上アタッカ開くと確変確定!」という提示演出内容の報知を行う。また、提示演出内容の報知は特図1の変動遊技が終了する前に終了させる。
特図1変動遊技が終了すると、主制御部300の制御により第1特別図柄表示装置212には「特図C2」が停止表示されるとともに、副制御部」400の制御により装飾図柄表示装置208には、装飾図柄として「装飾1」、「装飾2」、「装飾3」がこの順に左から右に配置されて停止表示される。これらの停止表示図柄により遊技者は特図変動遊技が当りであることを認識することができる。次いで、特図1変動遊技が終了時点から2R大当り遊技が開始される。
副制御部400は、特定条件を構成する開放回数Nと制御状態M、および特定時間Tの情報ならびに提示演出内容が「真」であるか否かを示す提示演出真偽情報をRAM408内の提示演出内容記憶領域内に記憶している。また、副制御部400は、演出制御処理において、可変入賞口234の開放動作毎に主制御部300から送信されるコマンドに基づき、可変入賞口234の開放回数をカウントしている。これらの情報に基づき、副制御部400は、演出制御処理において、可変入賞口234の3回目の開放動作時点(d)に合わせて、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dに「確変確定!」という内容の報知を行う。その後、主制御部300は、特図1状態更新処理により、波形Bに示すように「当り遊技」から「非当り遊技」になる所定時点で2R大当り遊技を終了させるように制御するとともに、波形Cに示すように制御状態を「確変」状態に変更する。このような特定条件として特定時間以内という条件を付加する演出を行うことにより、遊技者に可変入賞口の動作の様子への注目度を上げることができ、興趣の幅を拡げることができる。
図15は、本実施の形態のパチンコ機100による特図変動遊技およびそれに続く特定条件提示演出の第5の実施例を示している。なお、図15の構成、基本動作および選択された特図種別等は第1の実施例と同様であるのでその詳細な説明は省略する。本実施例は、第3の実施例に第4の実施例を組み合わせたものであり、図15の時点(a)で「10秒以内に3回以上アタッカ開くと確変確定!」という提示演出内容の報知を行う。また、可変入賞口234の1回目の開放動作時点(b)に合わせて、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dに「8秒以内に2回以上アタッカ開くと確変確定!」という内容の報知を行う。次いで、副制御部400は、演出制御処理において、可変入賞口234の2回目の開放動作時点(c)に合わせて、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dに「5秒以内に1回以上アタッカ開くと確変確定!」という内容の報知を行う。さらに、副制御部400は、演出制御処理において、可変入賞口234の3回目の開放動作時点(d)に合わせて、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dに「確変確定!」という内容の報知を行う。このような特定条件を計数するごとに特定条件提示演出に計数結果を反映する演出を行うことにより、遊技者に可変入賞口の動作の様子への注目度を上げることができ、興趣の幅を拡げることができる。
次に、図16を用いて本実施の形態のパチンコ機100による特図変動遊技およびそれに続く特定条件提示演出の変形例について説明する。図16は、本実施の形態によるパチンコ機100の第1副制御部での特定条件提示演出処理の変形例を示すフローチャートである。本例での特定条件提示演出処理は、ある特図変動遊技中にされた特定条件提示演出が、次回の特図変動遊技に基づく当り遊技でのアタッカ開放回数により、当初の意図と異なる結果を生じてしまうことを避けるために設けられている。本処理は専ら、開放回数Nと制御状態Mとともに特定時間Tの情報を付加した特定条件提示演出であって、提示演出内容が「偽」である場合に有効である。
まず、副制御部400は、主制御部300からの変動開始コマンドを受信したか否かを判断する(ステップS701)。副制御部400は、変動開始コマンドを受信していないと判断したら当該特定条件演出設定処理を終了する。変動開始コマンドを受信したと判断した場合には、特定条件提示演出設定済みであるか否かを判断する(ステップS703)。副制御部400は、特定条件提示演出設定済みであると判断したら、ステップS705に移行する。
副制御部400は、特定条件提示演出設定済みでないと判断したら、ステップS713に移行する。副制御部400は、ステップS713において、変動開始コマンドに含まれている特図種別情報に基づき特図種別を判定する。次に、ステップS715において、副制御部400は、特定条件提示演出可否判定を行うために、RAM408内に設けられた特定条件提示演出可否判定用乱数カウンタから特定条件提示演出可否判定用乱数値(乱数範囲は0〜99)を取得する。
ステップS717において、副制御部400は、図10(a)に示す特図毎の特定条件提示演出可否判定テーブルを参照して、既に判定した特図種別と、取得した特定条件提示演出可否判定用乱数値に基づき、特定条件提示演出可否の判定を行う。副制御部400は、特定条件提示演出を行わないと判断したら、ステップS711に移行してその他の演出処理を行った後、特定条件提示演出設定処理を終了する。
副制御部400は、特定条件提示演出を行うと決定した場合には、ステップS719で特図種別に応じた特定条件提示演出を設定する。ステップS619では、副制御部400は、特定条件提示演出を設定するために、RAM408内に設けられた特定条件提示演出用乱数カウンタから特定条件提示演出用乱数値(乱数範囲は0〜99)を取得する。
副制御部400は、特図種別が特図Aまたは特図Bである場合は、ステップS719において、図10(b)に示す特図Aまたは特図Bの特定条件提示演出決定テーブルを参照して、既に判定した特図種別と、取得した特定条件提示演出用乱数値に基づき、特定条件提示演出の内容を決定する。また、特定条件として付加する特定時間Tを決定する。次いで、副制御部400は、ステップS711に移行してその他の演出処理を行った後、特定条件提示演出設定処理を終了する。
副制御部400は、特図種別が特図C・D・E・F・G・H・I・Jのいずれかである場合は、ステップS719において、図10(c)に示す特図C・D・E・F・G・H・I・Jの特定条件提示演出決定テーブルを参照して、既に判定した特図種別と、取得した特定条件提示演出用乱数値とに基づき、特定条件提示演出の内容を決定する。また、特定条件として付加する特定時間Tを決定する。次いで、副制御部400は、ステップS711に移行してその他の演出処理を行った後、特定条件提示演出設定処理を終了する。
以上のステップS713からステップS711に至る処理は、図9(d)に示す特定条件提示演出設定処理と同一である。
副制御部400は、ステップS703で特定条件提示演出設定済みであると判断したら、ステップS705に移行する。副制御部400は、ステップS705において、変動開始コマンドに含まれている特図種別情報に基づき特図種別を判定する。次いで、ステップS707において、特図種別に対応させたアタッカの総開放回数を記憶したROM406内のアタッカ総開放回数テーブルを参照して、今回判定された特図種別に基づくアタッカ総開放回数と前回の特図種別に基づくアタッカ総開放回数とを読み出してそれらを合算した合算値Uを求め、直近に報知済みの特定条件提示演出での特定条件の開放回数Nが特定時間T内に合算値U以下になるか否かを判断する。直近に報知済みの特定条件提示演出での開放回数Nが特定時間T内に合算値U以上になると判断したら、副制御部400はステップS709の処理を実行する。
副制御部400は、ステップS709で特定条件追加演出を設定する。特定条件追加演出としては、例えば、特定時間Tから現在までの経過時間の差分を改めて特定時間Tとし、合算値Uに所定数(例えば、1)を加算した数を開放回数Nとして用いる処理をする。
副制御部400は、ステップS707において、直近に報知済みの特定条件提示演出での特定条件等が成立しないと判断したら、ステップS711でその他の処理を実行して処理を終了する。
図17は、本実施の形態のパチンコ機100による特図変動遊技およびそれに続く特定条件提示演出の第6の実施例を示している。なお、図17の構成、基本動作および選択された特図種別等は第1の実施例と同様であるのでその詳細な説明は省略する。副制御部400は、ステップS719で特図種別に応じた特定条件提示演出を設定する。ステップS719では、副制御部400は、特定条件提示演出を設定するために、RAM408内に設けられた特定条件提示演出用乱数カウンタから特定条件提示演出用乱数値を取得する。副制御部400は、特図種別が特図Hであるので、ステップS719において、特図C・D・E・F・G・H・I・Jの特定条件提示演出決定テーブルを参照して、判別した特図種別「特図H1」と、取得した特定条件提示演出用乱数値に基づき、特定条件提示演出の内容を決定する。本実施例では、特定条件として「N:2・M:確変」が選択されたものとする。また、特定条件として付加する特定時間Tを10秒と決定する。
副制御部400は、特定条件を選択したら、特定条件提示演出設定処理のその他の処理(ステップS711)において、タイマ番号から把握される変動遊技時間に基づき、特図1の変動遊技が終了する前の時点(a)で特定条件提示演出をすることを決定する。これにより、主制御部300による制御に基づく特図1変動遊技中で第1特別図柄表示装置212が7個のセグメントの全点灯と中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す特図1変動表示を行っており、装飾図柄表示装置208では、副制御部400の制御に基づき左中右装飾図柄表示領域208a、208b、208cのそれぞれに装飾図柄が上から下に移動する演出が行われている最中の図17の時点(a)で、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dに例えばキャラクタの絵柄とともに当該キャラクタが発言していることを示す吹き出しを表示し、吹き出し内で「10秒以内に2回以上アタッカ開くと確変確定!」という提示演出内容の報知を行う。また、提示演出内容の報知は特図1の変動遊技が終了する前に終了させる。
特図1変動遊技が終了すると、主制御部300の制御により第1特別図柄表示装置212には「特図H1」が停止表示されるとともに、小当り遊技が開始される。図柄種別は「特図H1」であり、アタッカ動作パターンテーブルから、「R1:1.8秒1回開放」が選択されており、主制御部300は、「特図H1」の当り遊技を実行可能な当り遊技時間を決定する。また、可変入賞口234の開放動作毎に副制御部400に当該開放設定送信処理を実行させるコマンドを送信する。
主制御部300は、特図1状態更新処理により、小当り遊技を開始させ、「当り遊技」から「非当り遊技」になる所定時点で小当り遊技を終了させるように制御する。また、特図1状態更新処理により、波形Cに示すように、小当り遊技の期間中において、1回だけ1.8秒間だけ可変入賞口234の扉部材を開放させた後、扉部材を閉鎖させる。
次に、副制御部400は、主制御部300から送信された図柄変動開始コマンドを受け取り、ステップS703で特定条件提示演出設定済みであると判断したら、特定条件提示演出設定処理のステップS705で変動開始コマンドに含まれている特図種別情報に基づき特図種別を判定する。本例では特図種別は「特図H1」であるとする。ステップS707において、特図種別に対応させたアタッカの総開放回数を記憶したROM406内のアタッカ総開放回数テーブルを参照して、今回判定された特図種別「特図H1」に基づくアタッカ総開放回数(1回)と前回の特図種別「特図H1」に基づくアタッカ総開放回数(1回)とを読み出してそれらを合算した合算値U(=2)を求め、直近に報知済みの特定条件提示演出での特定条件の開放回数N(=2)が特定時間T(=10)内に合算値U以下になるか否かを判断する。本例では、直近に報知済みの特定条件提示演出での開放回数N(=2)が特定時間T(=10)内に合算値U(=2)に等しくなるので、副制御部400はステップS707の処理を実行する。
副制御部400は、ステップS709で特定条件追加演出を設定する。特定条件追加演出として、特定時間T(=10)から現在までの経過時間(例えば、6秒)の差分を改めて特定時間T(=4)とし、合算値U(=2)に所定数(例えば、1)を加算した数を開放回数N(=3)として用いる処理をする。次いで、副制御部400は、特図1変動遊技を行っている時点(b)に合わせて、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dに「4秒以内に3回以上アタッカ開くと確変確定!」という内容の報知を行う。
副制御部400は、開放回数Nおよび制御状態Mの情報ならびに提示演出内容が「真」であるか否かを示す提示演出真偽情報と特定時間TをRAM408内の提示演出内容記憶領域内に記憶している。これらの情報に基づき、副制御部400は、演出制御処理において、特定時間T(=4)の経過時点(c)に合わせて、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dに「残念!」という内容の報知を行う。その後、主制御部300は、特図1状態更新処理により、波形Bに示すように「当り遊技」から「非当り遊技」になる所定時点で当り遊技を終了させるように制御する。このような演出を行うことにより、本実施例によれば、遊技者に可変入賞口の動作の様子への注目度を上げることができ、興趣の幅を拡げることができる。
次に、図18を用いて本実施の形態のパチンコ機100による特図変動遊技およびそれに続く特定条件提示演出の他の変形例について説明する。図18は、本実施の形態によるパチンコ機100の第1副制御部での特定条件提示演出処理の変形例を示すフローチャートである。本例での特定条件提示演出処理は、主制御部300による特図先読み処理を利用した点に特徴を有している。特図先読み処理は、例えば、特図1についての特図1関連抽選処理(ステップS231)での当否判定を行うよりも前に、RAM308内の特図1乱数値記憶領域の特図1当選乱数値を先読みする。特図先読み処理では、保留された特図1変動遊技があれば保留順に特図1当選乱数値を先読みして、先読みされた特図1当選乱数値に基づく特図1変動遊技が当選(大当りまたは小当り)となるか、不当選(はずれ)となるかを不図示の事前判定テーブルを参照して事前判定する。本例での先読み/事前判定処理は、保留中の特図1当選乱数値で確変付きの当りが出現するまで繰り返される。確変付きの当りの特図1当選乱数値が出現したら、未処理の特図1当選乱数値が残っていても先読み処理を終了する。
本例での特定条件提示演出処理は、特図先読み処理を利用して将来の確変付き当りを予告する特定条件提示演出であって、特定条件に開放回数Nと制御状態Mとともに特定時間Tを含み、提示演出内容が「真」である場合に有効である。
先読み/事前判定処理が終了したら、主制御部300は、副制御部400への送信コマンド、例えば図柄変動開始コマンドのコマンドデータに、主制御部300のRAM308に格納されている各種フラグの値や特図関連抽選処理で選択したタイマ番号とともに、特図先読み処理での事前判定情報を含めて送信する。事前判定情報には、各保留での特図種別情報が含まれている。
まず、副制御部400は、主制御部300からの変動開始コマンドを受信したか否かを判断する(ステップS801)。副制御部400は、変動開始コマンドを受信していないと判断したら当該特定条件演出設定処理を終了する。変動開始コマンドを受信したと判断した場合には、ステップS803に移行する。副制御部400は、変動開始コマンドに含まれている事前判定情報から各保留での特図種別情報に基づき、確変確定となる当り図柄の特図種別を抽出する。次に、ステップS805において、副制御部400は、特定条件提示演出可否判定を行うために、RAM408内に設けられた特定条件提示演出可否判定用乱数カウンタから特定条件提示演出可否判定用乱数値(乱数範囲は0〜99)を取得する。
ステップS807において、副制御部400は、図10(a)に示す特図毎の特定条件提示演出可否判定テーブルを参照して、抽出した確変確定となる当り図柄の特図種別と、取得した特定条件提示演出可否判定用乱数値に基づき、特定条件提示演出可否の判定を行う。副制御部400は、特定条件提示演出を行わないと判断したら、ステップS810に移行してその他の演出処理を行った後、特定条件提示演出設定処理を終了する。
副制御部400は、特定条件提示演出を行うと決定した場合には、ステップS809で保留を含めた複数の特図1変動遊技を考慮しつつ、確変確定となる当り図柄の特図種別に応じた特定条件提示演出を設定する。ステップS809では、副制御部400は、特定条件提示演出を設定するために、RAM408内に設けられた特定条件提示演出用乱数カウンタから特定条件提示演出用乱数値(乱数範囲は0〜99)を取得する。
副制御部400は、確変確定となる当り図柄の特図種別が特図Aまたは特図Bである場合は、ステップS809において、図10(b)に示す特図Aまたは特図Bの特定条件提示演出決定テーブルを参照して、既に判定した特図種別と、取得した特定条件提示演出用乱数値に基づき、特定条件提示演出の内容を決定する。また、特定条件として付加する特定時間Tを決定する。
副制御部400は、特図種別が特図C・D・E・F・G・H・I・Jのいずれかである場合は、ステップS809において、図10(c)に示す特図C・D・E・F・G・H・I・Jの特定条件提示演出決定テーブルを参照して、既に判定した特図種別と、取得した特定条件提示演出用乱数値とに基づき、特定条件提示演出の内容を決定する。また、特定条件として付加する特定時間Tを決定する。
次に、副制御部400は、決定した特定条件提示演出における開放回数Nと特定時間Tを、今回の特図1変動遊技での特定条件提示演出に合うように調整する。例えば、副制御部400は、確変確定となる特図種別が含まれている保留より手前の各保留の特図種別情報に基づいて、確変確定となる特図種別が含まれている保留の特図1変動遊技が開始される前に発生するアタッカの開放回数を、決定した特定条件提示演出での開放回数Nに加算する。また、確変確定となる特図種別が含まれている保留の特図1変動遊技が開始される時点までの時間を計算して、決定した特定条件提示演出での特定時間Tに加算する。次いで、副制御部400は、ステップS810に移行してその他の演出処理を行った後、特定条件提示演出設定処理を終了する。
図19は、本実施の形態のパチンコ機100による特図変動遊技およびそれに続く特定条件提示演出の第7の実施例を示している。なお、図19の構成、基本動作および選択された特図種別等は第1の実施例と同様であるのでその詳細な説明は省略する。図19において、時点(a)が含まれる特図1変動遊技の開始時点で主制御部300から副制御部400が受信した図柄変動開始コマンドのコマンドデータには、特図先読み処理での事前判定情報が含まれている。副制御部400は、主制御部300からの変動開始コマンドを受信すると、変動開始コマンドの事前判定情報に含まれている保留「1」および「2」の特図種別情報から、保留「2」に確変確定となる当り図柄の特図種別「特図C2」があることを判別する。
次に、副制御部400は、特定条件提示演出可否判定を行うために、RAM408内に設けられた特定条件提示演出可否判定用乱数カウンタから特定条件提示演出可否判定用乱数値(乱数範囲は0〜99)を取得する。副制御部400は、図10(a)に示す特図毎の特定条件提示演出可否判定テーブルを参照して、保留「2」の特図種別「特図C2」と、取得した特定条件提示演出可否判定用乱数値に基づき、特定条件提示演出可否の判定を行う。本例では、特定条件提示演出が可と判定されたものとする。
副制御部400は、今回の特図1変動遊技だけでなく、保留「1」、「2」を含めた複数の特図1変動遊技を考慮しつつ、特定条件提示演出を設定する。副制御部400は、特定条件提示演出を設定するために、RAM408内に設けられた特定条件提示演出用乱数カウンタから特定条件提示演出用乱数値(乱数範囲は0〜99)を取得する。
副制御部400は、特図種別が特図Cなので、図10(c)に示す特図C・D・E・F・G・H・I・Jの特定条件提示演出決定テーブルを参照して、特図種別「特図C2」と、取得した特定条件提示演出用乱数値とに基づき、特定条件提示演出の内容を決定する。本例では、特定条件として「N:3・M:確変」が選択されたものとする。また、特定条件として付加する特定時間Tを10秒と決定する。
次に、副制御部400は、決定した特定条件提示演出における開放回数N(=3)と特定時間T(=10)を、今回の特図1変動遊技での特定条件提示演出に合うように調整する。副制御部400は、保留「2」より手前の保留「1」および今回の特図種別情報に基づいて、保留「2」の特図1変動遊技が開始される前に発生するアタッカの開放回数を、決定した特定条件提示演出での開放回数N(=3)に加算する。本例では、保留「1」の特図種別は「特図G1」でアタッカの開放回数は2であり、今回の特図1変動遊技の特図種別ははずれ図柄の「特図J1」であるので、開放回数Nは3+2+0=5に変更される。また、保留「2」の特図1変動遊技が開始される時点までの時間を予測して、決定した特定条件提示演出での特定時間Tに加算する。本例では、予測値が20秒であるものとし、特定時間Tは30秒となる。次いで、副制御部400は、今回の特図1変動遊技を行っている時点(a)に合わせて、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dに「30秒以内に5回以上アタッカ開くと確変確定!」という内容の報知を行う。
次に、保留「1」であった特図1変動遊技が開始される時点で主制御部300から副制御部400が受信した図柄変動開始コマンドのコマンドデータには、特図先読み処理での事前判定情報が含まれている。副制御部400は、主制御部300からの変動開始コマンドを受信すると、変動開始コマンドの事前判定情報に含まれている保留「1」(元の保留「2」)の特図種別情報から、保留「1」に確変確定となる当り図柄の特図種別「特図C2」があることを判別する。
次に、副制御部400は、特定条件提示演出可否判定を行うために、RAM408内に設けられた特定条件提示演出可否判定用乱数カウンタから特定条件提示演出可否判定用乱数値を取得する。副制御部400は、図10(a)に示す特図毎の特定条件提示演出可否判定テーブルを参照して、保留「1」の特図種別「特図C2」と、取得した特定条件提示演出可否判定用乱数値に基づき、特定条件提示演出可否の判定を行う。本例では、特定条件提示演出が可と判定されたものとする。
副制御部400は、今回の特図1変動遊技とともに、保留「1」の特図1変動遊技を考慮しつつ、特定条件提示演出を設定する。副制御部400は、特定条件提示演出を設定するために、RAM408内に設けられた特定条件提示演出用乱数カウンタから特定条件提示演出用乱数値を取得する。
副制御部400は、特図種別が特図Cなので、図10(c)に示す特図C・D・E・F・G・H・I・Jの特定条件提示演出決定テーブルを参照して、特図種別「特図C2」と、取得した特定条件提示演出用乱数値とに基づき、特定条件提示演出の内容を決定する。本例では、特定条件として「N:3・M:確変」が選択されたものとする。また、特定条件として付加する特定時間Tを10秒と決定する。
次に、副制御部400は、決定した特定条件提示演出における開放回数N(=3)と特定時間T(=10)を、今回の特図1変動遊技での特定条件提示演出に合うように調整する。副制御部400は、保留「1」より手前である今回の特図種別情報に基づいて、保留「1」の特図1変動遊技が開始される前に発生するアタッカの開放回数を、決定した特定条件提示演出での開放回数N(=3)に加算する。本例では、今回の特図種別は「特図G1」でアタッカの開放回数は2であるので、開放回数Nは3+2=5に変更される。また、保留「1」の特図1変動遊技が開始される時点までの時間を予測して、決定した特定条件提示演出での特定時間Tに加算する。本例では、予測値が17秒であり、特定時間Tは27秒となる。また、今回の特定条件提示演出を今回の小当り遊技でのアタッカの2回目の開放に合わせて行うことが選択されているので、結局、開放回数Nは3に設定され、特定時間Tは22秒に設定される。次いで、副制御部400は、「特図G1」の小当り遊技での2回目のアタッカの開放時期に合わせて、時点(b)で装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dに「22秒以内に3回以上アタッカ開くと確変確定!」という内容の報知を行う。
次に、保留「1」であった特図1変動遊技が開始される時点で主制御部300から副制御部400へ図柄変動開始コマンドが送信される。これ以降の処理は、図11の時点(d)と同様なので詳細な説明は省略するが、図19の時点(c)に合わせて、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dに「確変確定!」という内容の報知を行う。その後、主制御部300は、特図1状態更新処理により、波形Bに示すように「当り遊技」から「非当り遊技」になる所定時点で2R大当り遊技を終了させるように制御するとともに、2R大当り遊技の終了時点に合わせて、波形Cに示すように制御状態を「確変」状態に変更する。このような演出を行うことにより、本実施例によれば、遊技者に可変入賞口の動作の様子への注目度を上げることができ、興趣の幅を拡げることができる。
図20は、本実施の形態のパチンコ機100による特図変動遊技およびそれに続く特定条件提示演出の第8の実施例を示している。なお、図20の構成、基本動作および選択された特図種別等は第1の実施例と同様であるのでその詳細な説明は省略する。図20において、時点(a)を含む特図1変動遊技の開始時点で主制御部300から副制御部400へ送信された図柄変動開始コマンドのコマンドデータには、特図先読み処理での事前判定情報が含まれている。副制御部400は、主制御部300からの変動開始コマンドを受信すると、変動開始コマンドの事前判定情報に含まれている保留「1」、「2」、および「3」の特図種別情報から、保留「3」に確変確定となる当り図柄の特図種別「特図C2」があることを判別する。
次に、副制御部400は、特定条件提示演出可否判定を行うために、RAM408内に設けられた特定条件提示演出可否判定用乱数カウンタから特定条件提示演出可否判定用乱数値(乱数範囲は0〜99)を取得する。副制御部400は、図10(a)に示す特図毎の特定条件提示演出可否判定テーブルを参照して、保留「3」の特図種別「特図C2」と、取得した特定条件提示演出可否判定用乱数値に基づき、特定条件提示演出可否の判定を行う。本例では、特定条件提示演出が可と判定されたものとする。
副制御部400は、今回の特図1変動遊技だけでなく、保留「1」〜「3」を含めた複数の特図1変動遊技を考慮しつつ、特定条件提示演出を設定する。副制御部400は、特定条件提示演出を設定するために、RAM408内に設けられた特定条件提示演出用乱数カウンタから特定条件提示演出用乱数値(乱数範囲は0〜99)を取得する。
副制御部400は、特図種別が特図Cなので、図10(c)に示す特図C・D・E・F・G・H・I・Jの特定条件提示演出決定テーブルを参照して、特図種別「特図C2」と、取得した特定条件提示演出用乱数値とに基づき、特定条件提示演出の内容を決定する。本例では、特定条件として「N:3・M:確変」が選択されたものとする。また、特定条件として付加する特定時間Tを10秒と決定する。
次に、副制御部400は、決定した特定条件提示演出における開放回数N(=3)と特定時間T(=10)を、今回の特図1変動遊技での特定条件提示演出に合うように調整する。副制御部400は、保留「3」より手前の保留「2」、「1」および今回の特図種別情報に基づいて、保留「3」の特図1変動遊技が開始される前に発生するアタッカの開放回数を、決定した特定条件提示演出での開放回数N(=3)に加算する。本例では、保留「2」、「1」および今回の特図種別はいずれもはずれ図柄の「特図J1」であるので、開放回数Nは3+0+0+0=3のままである。また、保留「3」の特図1変動遊技が開始される時点までの時間を予測して、決定した特定条件提示演出での特定時間Tに加算する。本例では、予測値が20秒であるものとし、特定時間Tは30秒となる。次いで、副制御部400は、特図1変動遊技を行っている時点(a)に合わせて、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dに「30秒以内に3回以上アタッカ開くと確変確定!」という内容の報知を行う。
次に、当初保留「1」であった特図1変動遊技が開始される時点で主制御部300から副制御部400が受信した図柄変動開始コマンドのコマンドデータには、特図先読み処理での事前判定情報が含まれている。副制御部400は、主制御部300からの変動開始コマンドを受信すると、変動開始コマンドの事前判定情報に含まれている保留「2」(当初の保留「3」)の特図種別情報から、保留「2」に確変確定となる当り図柄の特図種別「特図C2」があることを判別する。
次に、副制御部400は、特定条件提示演出可否判定を行うために、RAM408内に設けられた特定条件提示演出可否判定用乱数カウンタから特定条件提示演出可否判定用乱数値を取得する。副制御部400は、図10(a)に示す特図毎の特定条件提示演出可否判定テーブルを参照して、保留「2」の特図種別「特図C2」と、取得した特定条件提示演出可否判定用乱数値に基づき、特定条件提示演出可否の判定を行う。本例では、特定条件提示演出が否と判定されたものとする。このため、特定条件提示演出は行われない。
次に、前回保留「1」(当初の保留「2」)であった特図1変動遊技が開始される時点で主制御部300から副制御部400が受信した図柄変動開始コマンドのコマンドデータには、特図先読み処理での事前判定情報が含まれている。副制御部400は、主制御部300からの変動開始コマンドを受信すると、変動開始コマンドの事前判定情報に含まれている保留「1」(当初の保留「3」)の特図種別情報から、保留「1」に確変確定となる当り図柄の特図種別「特図C2」があることを判別する。
次に、副制御部400は、特定条件提示演出可否判定を行うために、RAM408内に設けられた特定条件提示演出可否判定用乱数カウンタから特定条件提示演出可否判定用乱数値を取得する。副制御部400は、図10(a)に示す特図毎の特定条件提示演出可否判定テーブルを参照して、保留「1」の特図種別「特図C2」と、取得した特定条件提示演出可否判定用乱数値に基づき、特定条件提示演出可否の判定を行う。本例では、特定条件提示演出が否と判定されたものとする。このため、特定条件提示演出は行われない。
次に、前回保留「1」(当初の保留「3」)であった特図1変動遊技が開始される時点で主制御部300から副制御部400へ図柄変動開始コマンドが送信される。これ以降の処理は、図11の時点(d)同様なので詳細な説明は省略するが、図20の時点(b)に合わせて、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dに「確変確定!」という内容の報知を行う。その後、主制御部300は、特図1状態更新処理により、波形Bに示すように「当り遊技」から「非当り遊技」になる所定時点で2R大当り遊技を終了させるように制御するとともに、2R大当り遊技の終了時点に合わせて、波形Cに示すように制御状態を「確変」状態に変更する。このような演出を行うことにより、本実施例によれば、遊技者に可変入賞口の動作の様子への注目度を上げることができ、興趣の幅を拡げることができる。
上記実施の形態では、遊技台の例としてパチンコ機を用いたが本発明はこれに限られない。本発明は、図21に示すようなスロットマシン1000にも適用可能である。
本発明に係る遊技台は、図21に示す「複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール1002と、リールの回転を指示するためのスタートレバー1004と、各々のリールに対応して設けられ、リールの回転を個別に停止させるための停止ボタン1006と、複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段(入賞役内部抽選)と、抽選手段の抽選結果に基づいてリールの回転の停止に関する停止制御を行うリール停止制御手段(リール停止制御処理)と、抽選手段の抽選結果に基づいて停止されたリールによって表示される図柄組合せが、内部当選した役に対応して予め定めた図柄組合せであるか否かの判定をする判定手段(入賞判定処理)と、図柄の停止態様が所定の入賞態様である場合、所定の入賞態様に対応する遊技媒体を払出す遊技媒体払出処理を行う払出制御手段(メダル払出処理1008)と、に加え、抽選手段の抽選結果に基づいて演出を実行する演出手段1010を備え、この演出手段が、所定の遊技領域1012に球を発射する発射装置1014と、発射装置から発射された球を入球可能に構成された入賞口1016と、入賞口1016に入球した球を検知する検知手段1018と、検知手段1018が球を検知した場合に球を払出す払出手段1020と、所定の図柄(識別情報)を変動表示する可変表示装置1022と、可変表示装置1022を遮蔽する位置に移動可能なシャッタ1024と、所定動作態様で動作する可動体1026と、を備え、入賞口に遊技球が入って入賞することを契機として、可変表示装置1022が図柄を変動させた後に停止表示させて、遊技を演出するような演出装置1010、であるスロットマシン1000」にも好適である。
本発明に係る遊技台は図22(a)に示す、「紙幣投入口2002に紙幣を投入し、ベット2004およびスタート2006操作に基づいて抽選を実行し、抽選結果を抽選結果表示装置2008で表示し、当選時には特典コイン数を残クレジット数に加算し、キャッシュアウト2008が選択された場合には、レシート発行機2010から残クレジット数に対応するコードが記載されたレシートを発行するカジノマシン2000」であってもよい。
さらには、同図(b)に示すように、本発明を実現する電子データを記憶する記憶部を備えている携帯電話機3000、同図(c)に示すように、本発明を実現する電子データを記憶する記憶部を備えているポータブルゲーム機4000、本発明を実現する電子データを記憶する記憶部を備えている家庭用テレビゲーム機5000、に適用してもよい。
より具体的には、同図(b)における携帯電話機3000は、遊技者によって操作される操作部と、ゲームに関するデータを携帯電話回線を通じで取得するデータ取得部と、取得したゲームに関するデータ(本発明を実現する電子データ)を記憶する記憶部と、記憶部に記憶したデータと操作部の操作とに基づいてゲームの制御を行う制御部を備えている。
同図(c)におけるポータブルゲーム機4000は、遊技者によって操作される操作部と、ゲームに関するデータを所定の記憶媒体(DVD等)から取得するデータ取得部と、取得したゲームに関するデータ(本発明を実現する電子データ)を記憶する記憶部と、記憶部に記憶したデータと操作部の操作とに基づいてゲームの制御を行う制御部を備えている。同図(d)における家庭用テレビゲーム機5000は、遊技者によって操作される操作部と、ゲームに関するデータを所定の記憶媒体(DVD等)から取得するデータ取得部と、取得したゲームに関するデータ(本発明を実現する電子データ)を記憶する記憶部と、記憶部に記憶したデータと操作部の操作とに基づいてゲームの制御を行う制御部を備えている。
さらには、同図(e)に示すように、本発明を実現する電子データを記憶したデータサーバ6000に適用してもよい。このデータサーバ6000からインタネット回線を介して同図(d)に示す家庭用テレビゲーム機5000に本発明を実現する電子データをダウンロードするような場合がある。
また、パチンコ機等の実機の動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、DVD−ROM、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
さらに、本発明は、遊技台としてパチンコ機およびスロットマシンを例にあげたが、これに限るものではなく、アレンジボール遊技機や、じゃん球遊技機、スマートボール等に適用してもよい。
上記実施の形態の遊技台は、例えば以下のように表現される。
(付記1)
複数の制御状態のうちから第1の特定情報に基づいて制御状態を特定する制御状態特定手段と、
前記制御状態特定手段によって特定された制御状態に応じた遊技制御を行う遊技制御手段と、
遊技球が入賞容易な開状態と遊技球が入賞困難な閉状態とに変化可能な可動部を有する可変入賞口と、
複数の動作パターンのうちから第2の特定情報に基づいて動作パターンを特定する動作パターン特定手段と、
前記動作パターン特定手段が特定した動作パターンに基づいて前記可変入賞口の可動部の動作制御を行う動作制御手段と、
を備えた遊技台であって、
前記第2の特定情報を参照して前記動作パターンに関連した動作パターン報知情報および前記第1の特定情報を参照して制御状態を示す制御状態報知情報を含めた予告報知を、前記動作制御手段により前記可動部の前記動作制御を完了する前に行う予告報知手段と、を備え、
前記第2の特定情報により特定される動作パターン以外の動作パターンに関連する動作パターン報知情報および前記第1の特定情報により特定される制御状態を示す制御状態報知情報を含む前記予告報知を前記予告報知手段が行う確率より、
前記第2の特定情報により特定される動作パターンに関連する動作パターン報知情報および前記第1の特定情報により特定される制御状態を示す制御状態報知情報を含む前記予告報知を前記予告報知手段が行う確率を高くしたこと
を特徴とする遊技台。
(付記2)
付記1記載の遊技台において、
遊技者に対する有利度が所定の第1の有利度となる第1の種類の動作パターンと、
前記有利度が前記第1の有利度よりも高い第2の有利度となる第2の種類の動作パターンと、
を前記複数の動作パターンは含み、
前記動作パターン特定手段が特定した動作パターンが前記第2の種類の動作パターンである場合よりも、前記第1の種類の動作パターンである場合の方が、高い確率で前記予告報知を前記予告報知手段に行わせること
を特徴とする遊技台。
(付記3)
付記1または2に記載の遊技台において、
前記動作制御手段により前記可動部の前記動作制御を開始する前に、前記予告報知を前記予告報知手段が行うこと
を特徴とする遊技台。
(付記4)
付記1乃至3のいずれか1項に記載の遊技台において、
乱数を生成する乱数生成手段と、
遊技盤面に設けた始動口に遊技球が入賞したことを検出する検出手段と、
前記検出手段が遊技球の入賞を検出した場合に、前記乱数生成手段が生成した乱数を取得する乱数取得手段と、
前記乱数取得手段が取得した乱数の値に基づいて、前記複数の制御状態のうちから制御状態を選択する制御状態選択手段と、
前記制御状態選択手段が選択した制御状態を示す制御状態情報を記憶する制御状態記憶手段と、
前記乱数取得手段が取得した乱数の値に基づいて、前記複数の動作パターンのうちから動作パターンを選択する動作パターン選択手段と、
前記動作パターン選択手段が選択した動作パターンを示す動作パターン情報を記憶する動作パターン記憶手段と、
を備え、
前記第1の特定情報は前記乱数取得手段が取得した乱数または前記制御状態記憶手段に記憶されている前記制御状態情報であり、
前記第2の特定情報は前記乱数取得手段が取得した乱数または前記動作パターン記憶手段に記憶されている前記動作パターン情報であることを特徴とする遊技台。
(付記5)
付記1乃至4のいずれか1項に記載の遊技台において、
前記第2の特定情報により特定される動作パターン以外の動作パターンに関連する動作パターン報知情報と、
前記第1の特定情報により特定される制御状態を示す制御状態報知情報と、を含む前記予告報知を前記予告報知手段が行う確率が0であることを特徴とする遊技台。
(付記6)
付記4記載の遊技台において、
前記乱数取得手段が取得した乱数の値に基づいて、当否判定を行う当否判定手段と、
前記当否判定手段の結果が特定の結果の場合にのみ、前記動作制御手段が前記可変入賞口の可動部の動作制御を行うように構成し、
前記複数の制御状態には、前記当否判定手段が前記特定の結果を導出する確率が高い第1の確率状態と、
前記当否判定手段が前記特定の結果を導出する確率が前記第1の確率状態より低い第2の確率状態と、を含み、
前記第1の特定情報により特定される制御状態が前記第1の確率状態の場合には、
前記第2の特定情報により特定される動作パターンに関連する動作パターン報知情報と、前記第1の確率状態を示す制御状態報知情報と、を含む前記予告報知を、第1の確率で前記予告報知手段が行い、
前記第2の特定情報により特定される動作パターン以外の動作パターンに関連する動作パターン報知情報と、前記第1の確率状態以外の制御状態を示す制御状態報知情報と、を含む前記予告報知を、前記第1の確率以下であり、かつ0より大きな第2の確率により前記予告報知手段が行うこと
を特徴とする遊技台。
(付記7)
複数の制御状態のうちから第1の特定情報に基づいて制御状態を特定する制御状態特定手段と、
前記制御状態特定手段によって特定された制御状態に応じた遊技制御を行う遊技制御手段と、
遊技球が入賞容易な開状態と遊技球が入賞困難な閉状態とに変化可能な可動部を有するアタッカと、
複数の動作パターンのうちから第2の特定情報に基づいて動作パターンを特定する動作パターン特定手段と、
前記動作パターン特定手段が特定した動作パターンに基づいて前記アタッカの可動部の動作制御を行う動作制御手段と、
を備えた遊技台であって、
前記第2の特定情報を参照して前記動作パターンに関連した動作パターン報知情報および前記第1の特定情報を参照して制御状態を示す制御状態報知情報を含めた予告報知を、前記動作制御手段により前記可動部の前記動作制御を完了する前に行う予告報知手段と、を備え、
前記第2の特定情報により特定される動作パターン以外の動作パターンに関連する動作パターン報知情報および前記第1の特定情報により特定される制御状態を示す制御状態報知情報を含む前記予告報知を前記予告報知手段が行う確率より、
前記第2の特定情報により特定される動作パターンに関連する動作パターン報知情報および前記第1の特定情報により特定される制御状態を示す制御状態報知情報を含む前記予告報知を前記予告報知手段が行う確率を高くしたこと
を特徴とする遊技台。
(付記8)
付記7記載の遊技台において、
遊技者に対する有利度が所定の第1の有利度となる第1の種類の動作パターンと、
前記有利度が前記第1の有利度よりも高い第2の有利度となる第2の種類の動作パターンと、
を前記複数の動作パターンは含み、
前記動作パターン特定手段が特定した動作パターンが前記第2の種類の動作パターンである場合よりも、前記第1の種類の動作パターンである場合の方が、高い確率で前記予告報知を前記予告報知手段に行わせること
を特徴とする遊技台。
(付記9)
付記7または8に記載の遊技台において、
前記動作制御手段により前記可動部の前記動作制御を開始する前に、前記予告報知を前記予告報知手段が行うこと
を特徴とする遊技台。
(付記10)
付記7乃至9のいずれか1項に記載の遊技台において、
乱数を生成する乱数生成手段と、
遊技盤面に設けた始動口に遊技球が入賞したことを検出する検出手段と、
前記検出手段が遊技球の入賞を検出した場合に、前記乱数生成手段が生成した乱数を取得する乱数取得手段と、
前記乱数取得手段が取得した乱数の値に基づいて、前記複数の制御状態のうちから制御状態を選択する制御状態選択手段と、
前記制御状態選択手段が選択した制御状態を示す制御状態情報を記憶する制御状態記憶手段と、
前記乱数取得手段が取得した乱数の値に基づいて、前記複数の動作パターンのうちから動作パターンを選択する動作パターン選択手段と、
前記動作パターン選択手段が選択した動作パターンを示す動作パターン情報を記憶する動作パターン記憶手段と、
を備え、
前記第1の特定情報は前記乱数取得手段が取得した乱数または前記制御状態記憶手段に記憶されている前記制御状態情報であり、
前記第2の特定情報は前記乱数取得手段が取得した乱数または前記動作パターン記憶手段に記憶されている前記動作パターン情報であることを特徴とする遊技台。
(付記11)
付記7乃至10のいずれか1項に記載の遊技台において、
前記第2の特定情報により特定される動作パターン以外の動作パターンに関連する動作パターン報知情報と、
前記第1の特定情報により特定される制御状態を示す制御状態報知情報と、を含む前記予告報知を前記予告報知手段が行う確率が0であることを特徴とする遊技台。
(付記12)
付記10記載の遊技台において、
前記乱数取得手段が取得した乱数の値に基づいて、当否判定を行う当否判定手段と、
前記当否判定手段の結果が特定の結果の場合にのみ、前記動作制御手段が前記アタッカの可動部の動作制御を行うように構成し、
前記複数の制御状態には、前記当否判定手段が前記特定の結果を導出する確率が高い第1の確率状態と、
前記当否判定手段が前記特定の結果を導出する確率が前記第1の確率状態より低い第2の確率状態と、を含み、
前記第1の特定情報により特定される制御状態が前記第1の確率状態の場合には、
前記第2の特定情報により特定される動作パターンに関連する動作パターン報知情報と、前記第1の確率状態を示す制御状態報知情報と、を含む前記予告報知を、第1の確率で前記予告報知手段が行い、
前記第2の特定情報により特定される動作パターン以外の動作パターンに関連する動作パターン報知情報と、前記第1の確率状態を除いた制御状態を示す制御状態報知情報と、を含む前記予告報知を、前記第1の確率と同じかそれより低いものであり、かつ0より大きな第2の確率により前記予告報知手段が行うこと
を特徴とする遊技台。
(付記13)
複数種類の動作パターン(例えば、15回、30回、45回の開閉パターン)による動作(例えば、開閉動作)が可能な可動体(例えば、可変入賞口234の扉部材)と、
前記可動体が少なくとも設けられた可変入賞手段(例えば、可変入賞口234)と、
報知を少なくとも実行可能な報知手段(例えば、装飾図柄表示装置208)と、
を備えた遊技台であって、
前記可動体は、第一の状態(例えば、停止図柄態様が特図B1の場合における15R大当り遊技中の制御状態)において少なくとも可動可能な可動体であり、
前記可動体は、第二の状態(例えば、停止図柄態様が特図A1の場合における15R特別大当り遊技中の制御状態)において少なくとも可動可能な可動体であり、
前記可動体は、第三の状態(例えば、15R大当り遊技終了後の制御状態(特図低確率状態))において少なくとも可動しない可動体であり、
前記可動体は、第四の状態(例えば、15R特別大当り遊技終了後の制御状態(特図高確率状態))において少なくとも可動しない可動体であり、
前記第三の状態とは、前記第一の状態の後で少なくとも開始可能な状態のことであり、
前記第四の状態とは、前記第二の状態の後で少なくとも開始可能な状態のことであり、
前記第四の状態は、前記第三の状態よりも遊技者にとって少なくとも有利な状態であり、
前記報知手段は、前記第一の状態において、第一の報知(例えば、「30回以上アタッカ開くと確変確定!」)を少なくとも実行可能な手段であり、
前記報知手段は、前記第二の状態において、第二の報知(例えば、「15回以上アタッカ開くと確変確定!」)を少なくとも実行可能な手段であり、
前記第一の報知は、第一の動作パターンに対応する報知を含む報知であり、
前記第二の報知は、第二の動作パターンに対応する報知を含む報知であり、
前記第一の動作パターンに対応する報知とは、前記可動体によって実行される動作パターンとは異なる動作パターンの報知(例えば、「30回以上アタッカ開くと」)のことであり、
前記第二の動作パターンに対応する報知とは、前記可動体によって実行される動作パターンの報知(例えば、「15回以上アタッカ開くと」)のことである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記14)
付記13に記載の遊技台であって、
前記報知手段は、前記第二の状態において、前記第一の報知を少なくとも実行可能な手段である(例えば、図10(b)のA1の欄参照)、
ことを特徴とする遊技台。
(付記15)
付記13または14に記載の遊技台であって、
前記報知手段が前記第二の報知を行う確率は、前記第一の状態において0である(例えば、図10(b)のB4の欄参照)、
ことを特徴とする遊技台。
(付記16)
付記13乃至15のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の状態は、大当り状態であり、
前記第二の状態は、大当り状態であり、
前記第二の動作パターンに対応する報知とは、前記大当り状態において前記可動体の最大開放予定回数を含む報知(例えば、「15回以上アタッカ開くと」)のことである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記17)
付記16に記載の遊技台であって、
前記第一の動作パターンに対応する報知とは、前記大当り状態において前記可動体の最大開放予定回数よりも多い回数を含む報知(例えば、「30回以上アタッカ開くと」)のことである、
ことを特徴とする遊技台。