JP4547132B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、図柄が配列された複数のリールを回転表示し、遊技者のリール停止スイッチ操作によって、すべてのリールの回転が停止した時に現れる図柄の組合わせに基づいて入賞が決定され、所定の払出しが行われるスロットマシンに代表される遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のスロットマシンに代表される遊技機は、遊技機正面の表示窓内に、外周に図柄が配列された3個の回転リールを備えており、外周に配列された図柄は遊技中に遊技者が図柄を目視しやすいように、各リール内側に設けられたランプ又はLED(以下バックライトという)によって背面から照らされている。
【0003】
遊技者が、メダル投入口にメダルを投入し、スタートレバーを操作すると、各リールは回転を開始してゲームがスタートする。各リールが一斉に回転を始めると、表示窓には図柄が移動して表示される。
【0004】
遊技者が移動表示される図柄を見ながら各リールに対応する3個の停止スイッチを順次操作すると、夫々のリールが停止し、有効ライン上にいずれかの図柄が停止する。
有効ラインは5本設けられており、メダルの投入枚数が1枚、2枚、3枚と増えるにつれて、有効となるラインの本数も1本、3本、5本と増えるようになっている。その結果、有効となっているライン上に所定の図柄組合わせが揃うと入賞となり、メダルの払出しが行われる。
【0005】
このような図柄組合わせは、遊技毎のスタートレバーの操作後、遊技機内部での乱数による抽選処理によって決定される。この抽選の結果、いずれかの入賞役に内部当選した場合には前面パネルに設けられた表示ランプや告知ランプ、或いは音声、リールのバックライトの点灯、点滅、リール停止時の変動停止制御、画像表示によって遊技者に報知される。
【0006】
遊技者は、上記のように入賞役の当選が報知された場合、役に対応する図柄を有効となっているライン上に停止させるように停止スイッチを操作する。
そして有効となっているライン上に入賞役に対応する図柄を揃えることができれば、その役に対応する枚数のメダルの払出しを受けることができる。また、役に対応する図柄を揃えることができなければ投入したメダルを失うことになる。
【0007】
従来の遊技機は、複数の停止スイッチを遊技者が操作することによって、対応する各リールが順次停止制御される。遊技者による停止スイッチ操作が行われなかった場合には、各リールは所定時間経過後に自動停止するように設定されている。このような2種類のリール停止方法を備えた遊技機において、各リールにそれぞれ対応する3つの選択スイッチと、内部に異なる色彩の2種類の豆ランプを有する3つのゲームタイプ表示器とを備え、これら選択スイッチのいずれかが押下操作されたとき、対応するリールを自動停止させ、さらに、上記3つの選択スイッチの押下操作状況に基づいて、各リールに対応する上記表示器は、自動停止選択時には第1ランプが、また選択スイッチが押下操作されずに手動停止が選択された時には第2ランプが、それぞれ点灯するようにし、遊技者の希望に応じて技術介入性と偶然性との比率を自由に設定できるようにしたものが、特開平6−23094に開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の遊技機では、遊技者が停止スイッチの操作を全て手動で行う場合、毎遊技毎にスタートレバーを操作した後、3つのリール停止スイッチを押下操作するという作業を続けなければならず、長時間遊技を行う場合に疲労が増大するという問題があった。
【0009】
また、上記記載の先行技術のように、3つの選択スイッチを設けた場合、遊技者の希望に応じて、或いは遊技者の好みに合わせて各リールの停止方法を遊技者が設定できるが、リールの停止方法の選択という行為とゲームの進行状況とは直接的には関係しないため、遊技性の変化に乏しいという問題があった。
【0010】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、簡単な操作で遊技を進行でき、かつ興趣に富んだ遊技性を有する遊技機を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明においては、外周に図柄を配列した複数のリールと、前記複数のリールを個々に回転させるためのリール駆動手段と、遊技毎に抽選を行う抽選手段と、前記複数のリールを停止制御するリール停止制御手段である単体の停止スイッチとを備えた遊技機において、前記リール停止制御手段は、遊技者が手動で停止させるリールを、前記複数のリールの中から少なくとも一つ、任意に選択することができる手動選択手段と、遊技者が停止操作させるリール及び遊技機側が自動停止させるリールを、前記遊技機側が選択する自動選択手段とを備えているであることを特徴とする。
【0012】
また、前記リール停止制御手段は、選択モード切換手段を備え、所定条件に基づいて、手動選択モード又は自動選択モードに切換えることを特徴とする。
【0013】
また、前記リール停止制御手段は、遊技者が手動で停止させるリールを、前記複数のリールの中から少なくとも一つ、任意に選択することができる手動選択手段を備えていることを特徴とする。
【0014】
また、前記リール停止制御手段は、遊技者が停止操作させるリール及び遊技機側が自動停止させるリールとを、前記遊技機側が選択する自動選択手段を備えていることを特徴とする。
【0015】
また、前記リール停止制御手段は、各リール毎に選択された停止方法を、前記複数の各リール位置に対応して設けられた表示手段によって遊技者に報知することを特徴とする。
【0016】
更に、前記リール停止制御手段は、選択モード切換手段を備え、所定条件に基づいて、手動選択モード又は自動選択モードに切換えることを特徴とする。
【0017】
本構成によれば、手動停止操作で停止させたいリールを、手動選択手段によって選択することができるゲームと、遊技機側が全てのリールの停止方法を設定するゲームとが、所定条件に基づいて切換わるため、遊技者にとって有利な場合と不利な場合とが発生し、遊技者は興趣に富んだゲームを楽しむことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態を、図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施に係る遊技機を示す正面図、図2は遊技機の制御部を示す概略ブロック図である。図3及び図4は遊技処理を示すフローチャートである。
【0019】
図1は、本発明によるスロットマシンの一実施形態の外観を示す正面図である。図1において、スロットマシン本体1には、前面パネル2が取り付けられており、この前面パネル2内の透明な3つの表示窓7、8、9を通して、スロットマシン本体内部に並設されている3個のリール4、5、6を観察できる。各リールの外周面には、例えば21個の図柄が等間隔で配列されており、図柄は、ビッグボーナス(BB)図柄、レギュラーボーナス(RB)図柄、小役図柄、リプレイ図柄等から構成され、各リールはそれぞれ異なる図柄配列となっている。
【0020】
リール4〜6は、リールユニット(図示せず)として構成され、各リール毎にリール駆動手段の一部であるステッピングモータ(図示せず)が連結されており、このステッピングモータの駆動によって各リールを回転させ、各表示窓7〜9内にそれぞれリール4〜6を移動表示させる。各リール4〜6の内部には3個のランプケース(図示せず)がそれぞれ設けられており、各ランプケース内にバックライト(図示せず)が取り付けられている。各バックライトはランプ駆動回路(図示せず)を介して個別に点灯制御され、各リール毎に3個ずつ図柄を背面から照らすことができる。
【0021】
前面パネル2の表示窓7〜9には、有効ラインが横方向に3本(L1、L2a、L2b)と、斜め方向に2本(L3a、L3b)の合計5本のラインが表示されるようになっている。各リールが順次停止し、この有効ライン上のいずれかに特定の図柄が揃った場合に入賞となり、所定のメダルの払出しが行われる。
【0022】
有効ライン数は、メダル投入口3から投入されたメダル枚数、或いは、クレジットメダル表示部18にメダルがクレジットされている場合には、BETスイッチ(図示せず)の押下操作によって設定されたメダル投入数に応じて有効本数が異なる。例えば1枚のメダルが投入された場合は、BET表示ランプ10の数字「1」が点灯し、1本の有効ラインL1が表示され、2枚のメダル投入があった場合は、数字「2」が点灯し、3本の有効ラインL1、L2a、L2bが表示さる。そして3枚のメダルが投入されると数字「3」が点灯して、5本全ての有効ラインが表示される。
【0023】
前面パネル2の両側にはサイドランプ17及びサイドスピーカー11、上方には上部ランプ14、また表示窓7〜9の上部には液晶表示部15が設けられている。これらは各駆動回路を介して制御され、ゲーム中の一般的な入賞報知やマシン動作の効果音、効果サウンド等を出力する他、様々な内部抽選の結果を遊技者に告知するための表示手段を構成している。なお、ゲーム中の内部当選の告知は、上記表示手段の他に、別途個別の告知表示部を設け、そこで行わせるようにしてもよい。また、各表示窓7〜9の下方の対応する位置には3個の表示器16が設けられ、各リール毎に選択された停止方法を点灯表示させるようになっている。
【0024】
スロットマシン1の前面中央には、各リール4〜6を回転させるための可変表示始動手段であるスタートレバー12と1個の停止スイッチ13が設けられている。
【0025】
また、スロットマシンの前面下部には、投入されたメダルを返却する返却口(図示せず)や入賞時に獲得したメダルを払い出すメダル払出口(図示せず)から排出されたメダルを貯留するためのメダル受皿19が設けられている。
【0026】
図2は、本発明によるスロットマシンの一実施形態の遊技処理制御回路を示す概略ブロック図である。
【0027】
制御部はメイン制御部20とサブ制御部21とを備えている。メイン制御部20は、遊技制御手段22を備え、乱数抽選手段23、入賞判定手段24、遊技状態制御手段25を有し、さらに、リール停止制御手段26は、手動選択手段27、自動選択手段28、選択モード切換制御手段29、リール停止方法記憶手段30から構成されており、計数手段31は、遊技回数計数手段32、遊技時間計数手段33、入賞回数計数手段等を有し、また、サブ制御部21にデータを送出するための送出タイミング制御回路35及びデータ送出回路36等から主に構成されている。メイン制御部20は入力ポート及び出力ポート(図示しない)を備えており、メダルセンサ37、クロック発生回路38、スタートレバー39、第1、2、3リールインデックス40が、さらには、停止スイッチ41、第1、2、3リール42、第1、2、3リール表示器43、メダルブロックソレノイド44、スタートレバーLED45、3個のBET表示ランプ46等の周辺装置が電気的に接続されている。各リール42は、リールモータ(図示しない)と同軸でそれぞれ連結されており、一定のステップ角で各リールを回転させる。リールインデックス40は、各リールが一回転する毎に発生するリセットパルスを検出し、その所定の基準位置からの回転角度をリールの回転位置として計数し、その計数値が遊技制御手段22に入力される。
【0028】
一方、サブ制御部21は、CPU47、音声LSI48、データ入力回路49、クロック発生回路50、制御用ROM51、RAM52、音声用ROM53、アンプ回路54等を備え、液晶(ドット)表示装置55、上部ランプ56、サイドランプ57、リールバックライト58、及びスピーカー59等が接続されている。
【0029】
遊技制御手段22は、ゲームの状況に応じて、送出タイミング制御回路35にデータの出力タイミング情報信号を出力し、この出力タイミング情報信号を一時的に蓄えた後、サブ制御部21のデータ入力回路49に出力する。
【0030】
遊技制御手段22には、図示しないが、スロットマシンで実行されるゲームシーケンスプログラムが備えられており、ゲーム全体の進行が制御される。また、乱数抽選手段23は、図示しない乱数発生回路から所定のタイミングでゲーム毎に乱数値を発生させ、入賞判定手段24には、図示しない図柄テーブル、入賞組合わせテーブル、入賞確率テーブルが格納されており、その乱数値に基づいて入賞の有無が入賞判定手段24によって判定され、入賞の場合には入賞役に対応した配当が払い出される。この入賞判定用に抽出された乱数値を、入賞判定以外の、例えば、本発明における選択モード切換条件として兼用することも可能であり、又、乱数発生手段23から、適宜のタイミングで選択モード切換えのための乱数値を発生させるようにしてもよい。
【0031】
遊技状態制御手段25は、入賞判定の結果、特別ボーナスゲーム、高確率ゲーム状態、その他ATゲーム、STゲーム、CTゲーム等の特定ボーナスゲーム状態等が発生した場合のゲーム進行を制御するとともに、本実施例においては、所定の遊技状態発生を選択モード切換えの条件とした場合に、選択モードを切換えるためのデータを生成し、また、リール停止制御手段26に適宜のタイミングでそのデータを送信する機能を有している。
【0032】
また、本実施例では、例えば、所定の乱数値を選択モード切換条件とした場合、選択モード切換制御手段29は、選択モード切換乱数値テーブル及び切換条件格納領域を有し、上記乱数抽選手段23によって抽出された乱数値を一旦切換条件格納領域にセットし、さらにこの乱数値と選択モード切換乱数値テーブルとを照合して、一致した場合には、手動選択モード又は自動選択モードのいずれかに切換える切換制御を実行する。
【0033】
選択モード切換条件は、上記所定の遊技状態及び乱数値に限るものではなく、例えば、遊技回数や、遊技時間、或いは所定の入賞役の入賞回数等を切換条件として設定し、これら複数の条件の少なくとも一つの条件において、所定の計数値に達したことを契機として選択モードを切換えるようにすることも可能である。また、これら種々の条件を組合わせて使用するようにしてもよい。
【0034】
手動選択手段27は、上記選択モード切換制御手段29によって、手動選択モードが選択された場合に、遊技者が手動で停止させたいリールと自動停止させたいリールとを任意に選択させる選択手段を提供する。選択手段としては、専用の選択スイッチを設けるようにしてもよく、また、スタートレバーや停止スイッチ等既存の装置に、選択機能を別途付加するようにしてもよい。
【0035】
自動選択手段28は、所定数の停止方法(例えば8パターン)で構成された自動停止パターンテーブルを有し、上記選択モード切換手段29によって、自動選択モードが選択された場合に、この自動停止パターンテーブルを参照して、一つの停止パターンが選択される。停止パターンの選択においては、予め設定された所定の順序に基づいて停止パターンを更新するようにしてもよく、或いは所定の条件に基づいてランダムに停止パターンを選択するように制御することも可能である。
【0036】
リール停止方法記憶手段30は、遊技者、若しくは遊技機側によって手動停止又は自動停止のいずれが選択されたかを、各リール毎に一旦記憶しておくための停止方法記憶領域を有している。リール停止制御手段26は、このリール停止方法記憶手段30にセットされた各リール毎の停止方法に基づいて各リールの停止制御を実行する。
【0037】
本実施例では、種々の選択モード切換条件に基づいて、手動選択できるモードと自動選択されるモードが切換わることになり、遊技者が望むタイミングで自由に各リールの停止方法を選択できる場合もあるし、また、遊技機側から強制的に各リールの停止方法を設定される場合も発生する。
【0038】
前述したように、各リールの図柄配列はそれぞれ異なっており、図柄配列上の理由(例えば、同種類の図柄が複数個連続して配置されている場合等)から、遊技者が「目押し」し易いリールとそうでないリールとが存在する。また、遊技者自身の感覚で高速回転しているリール上の図柄を識別し易いリールとし難いリールが存在する。
【0039】
そのため、遊技者は、ボーナス役の入賞フラグが成立していることが判っている場合や、比較的容易に入賞が発生する特定遊技状態の場合等においては、入賞役となる所定の図柄停止が、偶然の停止タイミングによる自動停止よりも、手動停止操作によって確実に図柄を停止させることを望む。このような状況において、遊技者にとっては、自分が得意とするリール、或いは入賞役の成立にとって重要なリールの停止方法を、遊技者自身の意志で選択できる手動選択モードであることが望ましい。
【0040】
しかしながら、本発明においては、遊技機側が各リールの停止方法を決定する自動選択モードが所定の条件下で発生するため、遊技者が手動停止させたいリールが自動停止の対象となり、入賞役となる図柄組合わせが成立するかどうかが機械任せとなってしまい、確実な入賞を逃してしまう場合が発生する。
【0041】
本発明においては、ゲーム中に遊技者の意志に沿ったリールの停止方法を選択できる場合と、できない場合が発生し、また、それらの停止モードがランダムに切換わるため、遊技者はゲームに対して緊張感を持続することができるとともに、興趣に富んだゲームを楽しむことができる。
【0042】
次に本発明のゲーム方法について概要を説明する。遊技者は、メダル投入口3からメダルを投入するか、クレジット表示部にクレジットされたメダルがある場合にはBETスイッチ(図示せず)を操作して投入するメダル枚数を任意に決定する。その投入されたメダル枚数に応じて有効ラインL1〜L3bが有効化され、スタートレバー12の操作によってゲームがスタートする。スタートレバー12が操作されると、リール4〜6が順次回転を開始した後、停止スイッチ13の押下によって、或いは遊技機側の自動停止制御によって所定のリール停止パターンで停止する。全てのリールが停止した時、特定の図柄が5本の有効ラインのいずれかに沿って揃った場合に入賞となる。図柄組合わせの種類に対応した入賞役は、予め決められており、その役に応じて払出しが行われる。入賞役がビッグボーナス(BB)、或いはレギュラーボーナス(RB)図柄であった場合は、それぞれBBゲーム、或いはRBゲームに移行でき、更なる払出しの増加が期待できる。また、入賞役が小役図柄の場合は所定の払出しが行われてゲームが終了となり、リプレイ図柄の場合はコインを投入することなしに再度ゲームをスタートさせることができる。
【0043】
入賞役の内部抽選の結果は、複数の報知形態で遊技者に告知される。例えば、その一つはリーチ目予告であり、リーチ目とは、ボーナスフラグが成立している時にのみ出現するようリールが停止制御される図柄組合わせ(出目)であって、このリーチ目は機種によっては百種類以上存在する。熟練した遊技者はこのリーチ目を覚えることによって、ボーナスフラグの内部当選を瞬時に判別することができる。
【0044】
また別の報知形態としては、遊技者が内部当選の有無を判別し易いように、視覚、聴覚、触感で遊技者に報知する演出手段を備えている。例えば、上部ランプ14、サイドランプ17、リールバックライト(図示せず)、及び専用の告知ランプ(図示せず)等を点灯、点滅表示したり、スピーカー11から特定のサウンドを出力したり、さらには、液晶表示装置15等を設けて演出表示される。さらに、リール4〜6が回転を停止するときに通常回転とは異なる動作、例えば、逆回転や振動させて停止するように制御させることも可能である。また、これらの様々な手段を組み合わせることによって、入賞役の内部当選の発生を異なる確率で遊技者に知らせることができる。例えば、専用の告知ランプが点灯したときは、100%の確率で所定の入賞役に内部当選していることを遊技者に告知し、その他例えばリールのバックライトの点滅パターンとスピーカーから出力される遊技音の組み合わせによっては、所定の入賞役に100%内部当選している場合もあるし、内部当選していない場合(ガセ)もあるという、擬似演出を表示させることも可能である。
【0045】
さらには、液晶表示装置15では、所定の入賞役の内部当選の確率を、動画像を用いた複数の演出パターンを設け、その中から所定の選択条件に基づいて一つ、或いは複数のパターンの組合わせを選択して演出表示することができる。
【0046】
次に図3〜図4にこの遊技処理の概要をフローチャートで示す。図3において、メダルが投入されるか、またはBETボタンが操作されたことが検出される(ステップ101)と、スタートレバーが有効となり、遊技者によってスタートレバー12が操作される(ステップ102)。次に、乱数抽選処理が実行され(ステップ103)、その抽選結果に対応する抽選フラグがセットされる(ステップ104)。続いて、所定の条件に基づいて、リールの選択モード切換条件が成立したかが判定される(ステップ105)。
【0047】
ステップ105の結果がNoの場合、手動選択モードが実行され(ステップ106)、どのリールを手動停止させるかを、遊技者が手動選択手段を操作することにより任意に設定する(ステップ107)。結果がYesの場合には、自動選択モードが実行される(ステップ108)。そして、遊技機側の制御によって各リールの停止方法が選択される(ステップ109)。
【0048】
次に、ステップ107、又は109において選択された各リールの停止方法は、各リール毎にリール停止方法記憶領域に入力され(ステップ110)、各リールに対応する表示器を点灯制御し(ステップ111)、各リール毎の停止方法が遊技者に報知される。
【0049】
その後、リールの回転処理が実行(ステップ112)され、リールが回転を開始してから一定の時間が経過後、リールを停止させる停止スイッチが操作されたかが確認され(ステップ113)、Yesの場合は、手動停止が設定されているリールを、停止スイッチの操作タイミングに応じて停止制御する(ステップ114)。次いで、所定時間経過後に、自動停止に設定されているリールを自動停止させる(ステップ115)。この手動停止と自動停止させるリールの停止順は、これに限るものではなく、先に自動停止させるようにしてもよく、また、所定のリール停止順序を予め設定しておき、それに従って停止させることも可能である。ステップ113に戻り、Noの場合には、ステップ112からの処理が繰返される。
【0050】
次いで、全リールが停止したかを確認し(ステップ116)、Yesの場合は、停止した図柄組合わせに対して入賞判定処理が実行される(ステップ117)。ステップ116でNoの場合は、ステップ113からの処理を繰返す。
【0051】
図4を参照して入賞判定処理について説明する。全リールが停止すると、表示窓に表示された図柄が入賞図柄組合わせであるか否かが、入賞図柄組合わせテーブル(図示せず)を参照して判定される。まず、RB図柄の組合わせであるかが判定され(ステップ118)、Noの場合は、BB図柄の組合わせであるかを判定する(ステップ119)。ここでNoの時は、次に小役であるかを判定し(ステップ120)、さらにNoの時は、次いでリプレイであるかを判定する(ステップ121)。リプレイでないと判定された場合、つまりNoの場合はハズレとなり、セットされていた抽選フラグを解除(ステップ122)してゲームは終了となる。
【0052】
ステップ121に戻って、リプレイ図柄が揃った場合、つまりYesの時は、リプレイ用抽選フラグを解除し(ステップ123)、ステップ102に戻って再ゲームを実行する。
【0053】
同様に、ステップ118に戻って、判定結果がYesであった場合は、RBの入賞図柄組合わせに応じたメダル払出しを行って(ステップ124)、RBの抽選フラグを解除し(ステップ125)、RBゲームを実行する(ステップ126)。
【0054】
ステップ119において、Yesであった場合は、BB図柄組合わせに応じたメダル払出しを行い(ステップ127)、BB用抽選フラグを解除して(ステップ128)、BBゲームに移行する(ステップ129)。
【0055】
ステップ120に戻って、判定結果がYesとなり、小役入賞図柄が揃った場合は、小役抽選フラグを解除し(ステップ130)して、小役図柄組合わせに応じたメダル払出しを行って(ステップ131)ゲームは終了する。
【0056】
本実施例では、ステップ3における乱数抽選処理によって抽出された乱数値を、入賞判定用とリール停止パターン選択用として兼用するようにしているが、個別に乱数値を発生させ、異なる乱数値を用いて、選択モード切換条件とするようにしてもよい。
【0057】
また、選択モード切換条件としては、乱数値を用いず、遊技状態、遊技回数、遊技継続時間、入賞回数、遊技時間等を計数させる計数手段を少なくとも一つ設け、その計数値が所定の値に達したことを条件に、選択モードを変更させるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0058】
また、本構成によれば、手動停止操作で停止させたいリールを、手動停止選択手段によって選択することができるゲームと、遊技機側が全てのリールの停止方法を設定するゲームとが、所定条件に基づいて切換わるため、遊技者にとって有利な場合と不利な場合とが発生し、遊技者は興趣に富んだゲームを楽しむことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に係る遊技機を示す正面図である。
【図2】本発明の実施に係る遊技機の制御部を示す概略ブロック図である。
【図3】本発明の実施に係る遊技処理を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施に係る遊技処理における判定処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…スロットマシン
2…前面パネル
3…メダル投入口
4、5、6…第1、第2、第3リール
7、8、9…表示窓
10…BETランプ
11…スピーカー
12…スタートレバー
13…停止スイッチ
14…上部ランプ
15…液晶表示装置
16…第1、第2、第3リール用表示器
17…サイドランプ
18…クレジット表示器
19…メダル受皿
Claims (1)
- 外周に図柄を配列した複数のリールと、前記複数のリールを個々に回転させるためのリール駆動手段と、遊技毎に抽選を行う抽選手段と、前記複数のリールを停止制御するリール停止制御手段と、リールを停止させる単体の停止スイッチと、を備えた遊技機において、
前記リール停止制御手段は、選択モード切換制御手段と、手動選択手段と、自動選択手段とを備え、
前記選択モード切換制御手段は、所定条件に基づいて、手動選択モード又は自動選択モードのいずれかを遊技機が切換えるものであり、
前記手動選択モードが選択された場合には、前記手動選択手段によって遊技者が手動で停止させるリールを、前記複数のリールの中から少なくとも一つ、任意に選択するとともに、該選択したリールを前記単体の停止スイッチによって停止させることができ、
一方、前記自動選択モードが選択された場合には、前記自動選択手段によって遊技者が停止操作させるリール及び遊技機側が自動停止させるリールを、前記遊技機が選択するとともに、遊技者が停止操作することとなるリールを、前記単体の停止スイッチによって停止させることを特徴とする遊技機。
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