JP4543518B2 - 誘電体ペースト及び誘電体膜 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、誘電体ペーストおよびそれから得られる誘電体膜に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子、情報通信機器の小型化要求が増えるに従い、各種基板に実装されるキャパシター、インダクター、レジスター等の新しい部品形成技術や、実装技術、回路設計技術の開発が盛んに行われている。情報通信回路の伝送容量の増大化、高速化に対応する高周波化には、伝送損失の小さい回路が望まれる。一般的にセラミック基板は、従来のプリント基板に比較して高周波域での伝送損失が小さいことが知られている。そこで、セラミック多層基板上にキャパシターやインダクター、レジスターを薄膜として形成する技術が、信号配線長を短縮化でき、低伝送損失化と小型軽量化が可能になるので注目を集めている。
【0003】
従来、薄膜キャパシターの形成方法としては、蒸着法、スパッタリング法などのドライプロセスと、ゾルーゲル法などのウエットプロセスが知られていた。薄膜キャパシターはこれらの方法を用いて、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、酸化タンタル等の高誘電性の薄膜として形成されていた。しかしながら、蒸着法、スパッタリング法などのドライプロセスの場合、製膜温度により比誘電率が変化するので、製膜温度の厳密な制御が必要となり、薄膜を焼結させるために500℃以上の高温処理が必要であった。またゾルーゲル法ではさらに高温の700℃以上が、薄膜の結晶化の為必要であり、この為電極材料の劣化が問題となっていた。
【0004】
このような問題を解決するため、基板上へコーティングしたり、スクリーン印刷したりすることにより、容易に薄膜キャパシターを形成することができる誘電体ペーストが求められてきた。
このような誘電体ペーストとしては、特開2000−80271号公報に、ポリアミド酸を溶解したポリイミド前駆体溶液に誘電体粉末を分散させた誘電体ぺーストが開示されている。該誘電体ぺーストは、誘電体粉末が高い固形分比率で含有されていても低粘度であり、低粘度の該誘電体ぺーストを用いた場合塗工が容易であり、表面が平滑で膜厚の均一な誘電体膜ができる。しかしながら、該誘電体膜は、高周波での誘電損失が必ずしも十分低くなく、低伝送損失化が達成できない問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上に鑑み、本発明は誘電体粉末が高い固形分比率で含有されていても低粘度で、塗工が容易である誘電体ペースト及びこの誘電体ペーストから得られ、表面が平滑で、膜厚が均一であり、かつ高誘電率、低誘電損失である誘電体膜を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決するため鋭意検討した結果、特定量の芳香族液晶ポリエステルと、溶媒と、誘電体粉末とを含有し、該溶媒が特定のハロゲン置換フェノール化合物を溶媒の一成分として特定量含む誘電体ペーストが、誘電体粉末が高い固形分比率で含有されていても低粘度で、塗工が容易であり、さらに該誘電体ペーストを用いて、表面が平滑で、膜厚が均一であり、かつ高誘電率、低誘電損失の誘電体膜が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0007】
すなわち本発明は、〔1〕芳香族液晶ポリエステルと、溶媒と、誘電体粉末とを含有し、該溶媒が下記一般式(I)で表わされるハロゲン置換フェノール化合物を溶媒の一成分として含み、該化合物の量が該溶媒全体の量に対して30〜100重量%であり、かつ該芳香族液晶ポリエステルの量が該芳香族液晶ポリエステルと溶媒の量の和に対して0.5〜50重量%である誘電体ペーストに係るものである。
【化2】
Figure 0004543518
・・・・・・(I)
(式中、Aはハロゲン原子またはトリハロゲン化メチル基を、iは1以上5以下の整数値を示す。iが2以上の場合、複数あるAは同一でも異なっていてもよい。)
また本発明は、〔2〕上記〔1〕の誘電体ペーストを基材に塗布して得られる誘電体膜に係るものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の誘電体ペーストは、芳香族液晶ポリエステルと、溶媒と、誘電体粉末とを含有し、該溶媒が上記一般式(I)で表わされるハロゲン置換フェノール化合物を溶媒の一成分として含み、該化合物の量が該溶媒全体の量に対して30〜100重量%であり、かつ該芳香族液晶ポリエステルの量が該芳香族液晶ポリエステルと溶媒の量の和に対して0.5〜50重量%である。
中でも、芳香族液晶ポリエステルを溶媒に溶解して芳香族ポリエステル溶液を得て、該溶液に誘電体粉末を含有させてなるものが、誘電体粉末を分散させやすく取り扱い上容易なので好ましい。
【0009】
本発明の誘電体ペーストにおいて、芳香族液晶ポリエステルの量は、芳香族液晶ポリエステルと溶媒の量の合計に対して、0.5〜50重量%である。濃度が0.5%よりも低いと所定の誘電体の膜厚を得ることが困難となることがあり、繰り返し塗布することが必要になるため生産性が低下する場合がある。濃度が50重量%より高いと、芳香族液晶ポリエステルを溶解させることが困難となることがあり、また誘電体粉末を含有させた時に粘度が高くなるため、塗工が容易でなくなる場合がある。より好ましい範囲は3〜10重量%であり、この範囲であれば印刷適性に優れる。
【0010】
本発明において用いられる芳香族液晶ポリエステルは、サーモトロピック液晶ポリマーと呼ばれるポリエステルであり、例えば、
(1)芳香族ジカルボン酸と芳香族ジオールと芳香族ヒドロキシカルボン酸との組み合わせからなるもの、
(2)異種の芳香族ヒドロキシカルボン酸からなるもの、
(3)芳香族ジカルボン酸と芳香族ジオールとの組み合わせからなるもの、
(4)ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステルに芳香族ヒドロキシカルボン酸を反応させたもの、
等が挙げられ、400℃以下の温度で異方性溶融体を形成するものである。なお合成原料としては、これらの芳香族ジカルボン酸、芳香族ジオール及び芳香族ヒドロキシカルボン酸の代わりに、それらのエステル形成性誘導体が使用されることもある。
【0011】
カルボン酸のエステル形成性誘導体としては、例えばカルボキシル基が酸塩化物、酸無水物などの反応活性が高くポリエステルを生成する反応を促進するような誘導体となっているもの、カルボキシル基がアルコール類やエチレングリコール等のエステルであって、エステル交換反応によりポリエステルを生成するような誘導体となっているものが挙げられる。またフェノール性水酸基のエステル形成性誘導体としては、例えばフェノール性水酸基がカルボン酸類とのエステルであって、エステル交換反応によりポリエステルを生成するような誘導体となっているものが挙げられる。
【0012】
また、芳香族ジカルボン酸、芳香族ジオールおよび芳香族ヒドロキシカルボン酸は、エステル形成性を阻害しない限りにおいて、ハロゲン原子、メチル基、エチル基、アリル基などで置換されていてもよい。
【0013】
該芳香族液晶ポリエステルの繰り返し構造単位としては、下記のものを例示することができるが、これらに限定されるものではない。
【0014】
芳香族ヒドロキシカルボン酸に由来する繰り返し構造単位:
【化3】
Figure 0004543518
(式中、X1はハロゲン原子またはアルキル基を示す。)
【0015】
芳香族ジカルボン酸に由来する繰り返し構造単位:
【化4】
Figure 0004543518
(式中、X2はハロゲン原子、アルキル基またはアリール基を示す。)
【0016】
芳香族ジオールに由来する繰り返し構造単位:
【化5】
Figure 0004543518
(式中X3は、ハロゲン原子、アルキル基またはアリール基を示し、X4は、水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基を示す)
なお上のX1〜X4において、アルキル基としては炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、アリール基としては炭素数6〜20のアリール基が好ましい。
【0017】
耐熱性、機械物性のバランスから芳香族液晶ポリエステルは、前記A1式で表される繰り返し単位を少なくとも30モル%含むものが好ましい
具体的には繰り返し構造単位の組み合わせが下式(a)〜(f)のものが好ましい。
(a):(A1)、(B2)または(B1)と(B2)の混合物、(C3
(b):(a)の構造単位の組み合わせのものにおいて、(C3)の一部または全部を(C1)に置き換えたもの
(c):(a)の構造単位の組み合わせのものにおいて、(C3)の一部または全部を(C2)に置き換えたもの
(d):(a)の構造単位の組み合わせのものにおいて、(C3)の一部または全部を(C4)に置き換えたもの
(e):(a)の構造単位の組み合わせのものにおいて、(C3)の一部または全部を(C4)と(C5)の混合物に置き換えたもの
(f):(a)の構造単位の組み合わせのものにおいて、(A1)の一部を(A2)に置き換えたもの
【0018】
本発明に用いる芳香族液晶ポリエステルの合成方法としては、公知の方法を採用することができる。例えば、特公昭47−47870号公報、特公昭63−3888号公報に記載の方法等が挙げられる。
【0019】
本発明の誘電体ペーストに用いる溶媒としては、常温または加熱下に該ポリエステルを溶解するため、溶媒の一成分として溶媒全体に対して上記式(I)で表わされるハロゲン置換フェノール化合物を30〜100重量%含むものであればよい。芳香族液晶ポリエステルを比較的低温で溶解できることから、これらハロゲン置換フェノール化合物を60重量%以上含むことが好ましい。さらに、該溶媒が実質的に該ハロゲン置換フェノール化合物を100%含むものは、溶媒のリサイクルの容易性から好ましい。
【0020】
ハロゲン置換フェノール化合物としては、具体的には、テトラフルオロフェノール、ペンタフルオロフェノール、3,5−ビストリフルオロメチルフェノール、p−フルオロフェノール、p―クロロフェノール、o―クロロフェノールなどが挙げられ、価格と入手性の観点から、o―クロロフェノール、p―クロロフェノールなどの塩素置換フェノール化合物が好ましく、溶解性の観点から、p―クロロフェノールがさらに好ましい。
【0021】
ハロゲン置換フェノール以外に溶媒に含まれる成分としては、溶液の保存時または後述の流延時に芳香族液晶ポリエステルを析出させるものでなければ特に限定されないが、クロロホルム、塩化メチレン、テトラクロロエタン等の塩素化合物が、価格と入手性の観点から好ましい。
【0022】
本発明の誘電体ペーストに使用する誘電体粉末としては特に限定されないが、例えばチタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウムとチタン酸ストロンチウムの固溶体、チタン酸鉛などのチタン酸類、窒化タンタル、酸化タンタル、窒化酸化タンタル等の他、アルミナ、窒化アルミニウム、炭化珪素等比誘電率が5以上の粉末を挙げることができる。中でも、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウムとチタン酸ストロンチウムの固溶体及び酸化タンタルが好ましい。これらは1種または2種以上を混合して用いることができる。
【0023】
本発明の誘電体ペーストにおいて誘電体粉末の配合量は、芳香族液晶ポリエステルと溶媒の合計100重量部に対して、0.2〜200重量部である。0.2重量部未満では誘電体粉末の添加効果が少なく、200重量部を超えると誘電体膜中の芳香族液晶ポリエステルのバインダーとしての効果が低下し、膜強度が低くなることがある。誘電体の配合量としては5〜50重量部がさらに好ましい。
誘電体粉末の粒径は0.1〜10μmが好ましい。
【0024】
また本発明の誘電体ペーストには発明の効果を損なわない範囲で、シリカ、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウムなどの無機フィラー、硬化エポキシ樹脂、架橋ベンゾグアナミン樹脂、架橋アクリルポリマーなどの有機フィラー、熱可塑性樹脂、例えばポリアミド、ポリエステル、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリフェニルエーテル及びその変性物、ポリエーテルイミド等や、熱硬化性樹脂、例えばフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、シアネート樹脂等、シランカップリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤などの各種添加剤を一種または二種以上を添加することもできる。
本発明の誘電体ぺーストは、誘電体粉末が高い固形分比率、例えば、ペースト全体に対して、20重量%以上で含有されていても低粘度で塗工が容易である。
【0025】
次に本発明の誘電体膜について説明する。
本発明の誘電体膜は、本発明の誘電体ペーストを基板に塗布して得られるものである。具体的には、本発明の誘電体ペーストを、必要に応じて、フィルターによってろ過する等の方法により該ペースト中に含まれる微細な異物を除去した後、基板に塗布し、溶媒を除去すると芳香族液晶ポリエステルと誘電体粉末からなる塗膜(誘電体膜)が得られる。誘電体ペーストの粘度としては、塗布方法により適正な粘度は異なるが、0.1ポイズから100ポイズの範囲が好ましく、さらに好ましくは0.5ポイズから30ポイズである。誘電体ペーストの塗布方法としては、特に限定されないが、スピンコート法、バーコート法、スプレーコート法などの公知の方法が採用できる。
溶媒の除去の方法は特に限定されないが、溶媒の蒸発により行なうことが好ましい。溶媒を蒸発させる方法としては、加熱、減圧、通風などの方法が考えられる。中でも生産効率、取り扱い性の点から加熱して蒸発することが好ましく、通風しつつ加熱して蒸発することがさらに好ましい。得られた誘電体膜は、必要に応じて熱処理が行われる。誘電体膜の厚みは用途により異なるが、0.5μm〜500μmの範囲が好ましく、さらに好ましくは、1μm〜100μmである。
なお基板は特に限定されないが、例えば通常、プリント基板に用いるガラス繊維にエポキシ樹脂を含浸させてなる基板、 BT基板(三菱瓦斯化学社製)などが具体的に挙げられる。
また本発明の誘電体膜は、テフロン、金属、ガラス等により成る表面平坦かつ均一な支持体上に本発明の誘電体ペーストを塗布し、溶媒を除去し、誘電体膜を得たのち、該誘電体膜を該支持体上から剥離して使用することもできる。
【0026】
【実施例】
以下、本発明を実施例にて具体的に説明する。
合成例
攪拌装置、トルクメータ、窒素ガス導入管、温度計及び還流冷却器を備えた反応器に、p―ヒドロキシ安息香酸 141g(1.02モル)、4,4’−ジヒドロキシビフェニル 63.3g(0.34モル)、イソフタル酸 56.5g(0.34モル)及び無水酢酸 191g(1.87モル)、を仕込んだ。反応器内を十分に窒素ガスで置換した後、窒素ガス気流下で15分かけて150℃まで昇温し、温度を保持して3時間還流させた。
その後、留出する副生酢酸、プロピオン酸及び未反応の無水酢酸を留去しながら170分かけて320℃まで昇温し、トルクの上昇が認められる時点を反応終了とみなし、内容物を取り出した。得られた固形分は室温まで冷却し、粗粉砕機で粉砕後、窒素雰囲気下250℃で3時間保持し、固相で重合反応を進めた。
【0027】
実施例
上記合成例により得た芳香族液晶ポリエステル5gを、p−クロロフェノール95gに120℃で攪拌しながら溶解し、得られた溶液をTV−20型粘度計を用いて粘度を測定した(1.5ポイズ、40℃)。その後芳香族液晶ポリエステル溶液にチタン酸バリウム(共立マテリアル製BT−HP8YF、平均粒径7μm)40gを加え、混練、分散して誘電体ペーストを作成した。誘電体ペーストの粘度をTV−20型粘度計を用いて測定した結果、2.5ポイズ(27℃)であった。この誘電体ペーストをバーコーターでガラス基板上に540μmの厚みで塗布し、80℃で1時間、120℃で1時間、160℃で1時間、180℃で1時間、熱風オーブンにて乾燥した。その結果、得られた誘電体膜は、平滑な表面を有し、45μmの均一な膜厚の誘電体膜を得ることができた。
得られた誘電体膜の比誘電率、誘電損失をHP製インピーダンス・マテリアルアナライザーを用いて測定した結果、1GHzの比誘電率は46であり、誘電損失は0.03であった。
【0028】
以上の実施例では、誘電体粉末としてチタン酸バリウムを用いたが、この他にチタン酸ストロンチウム、酸化タンタルを用いても、同様の効果を得ることができる。
【0029】
【発明の効果】
本発明の誘電体ペーストは、誘電体粉末が高い固形分比率で含有されていても低粘度で、塗工が容易である。従って、この誘電体ペーストを用いて、生産性良く、誘電体膜を得ることができる。得られる誘電体膜は、表面が平滑で、膜厚が均一であり、比誘電率が高く、誘電損失が小さい。

Claims (4)

  1. 芳香族液晶ポリエステルと、溶媒と、誘電体粉末とを含有し、該溶媒が下記一般式(I)で表わされるハロゲン置換フェノール化合物を溶媒の一成分として含み、該化合物の量が該溶媒全体の量に対して30〜100重量%であり、該芳香族液晶ポリエステルの量が該芳香族液晶ポリエステルと溶媒の量の和に対して0.5〜50重量%であり、該誘電体粉末がチタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウムとチタン酸ストロンチウムの固溶体および酸化タンタルからなる群から選ばれる1種以上の粉末であり、かつ該誘電体粉末の量が該芳香族液晶ポリエステルと該溶媒の量の和100重量部に対して0.2〜200重量部であることを特徴とする誘電体ペースト。
    Figure 0004543518
    ・・・・・・(I)
    (式中、Aはハロゲン原子またはトリハロゲン化メチル基を、iは1以上5以下の整数値を示す。iが2以上の場合、複数あるAは同一でも異なっていてもよい。)
  2. 芳香族液晶ポリエステルを溶媒に溶解して芳香族ポリエステル溶液を得て、該溶液に誘電体粉末を含有させてなることを特徴とする請求項1記載の誘電体ペースト。
  3. ハロゲン置換フェノール化合物が、テトラフルオロフェノール、ペンタフルオロフェノール、3,5―ビストリフルオロメチルフェノール、p−フルオロフェノール、p−クロロフェノールおよびo−クロロフェノールからなる群から選ばれる1種以上の化合物であることを特徴とする請求項1または2記載の誘電体ペースト。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載の誘電体ペーストを基板に塗布して得られることを特徴とする誘電体膜。
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