JP3178737B2 - ポリエステルフィルム - Google Patents

ポリエステルフィルム

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JP3178737B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は透明性、さらには酸素バ
リヤー性等のガスバリヤー性に優れたポリエステルフィ
ルムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光学的に異方性の溶融相を形成す
るいわゆるサーモトロピック(熱)液晶ポリマーをガス
バリヤー材として用いる方法が提案されている(特開昭
61−192762号公報、特開昭62−119265
号公報、特開昭62−187033号公報、特開昭64
−45242号公報、特開平1−288421号公
報)。また、Polym. Prepr. (Am. Chem. Soc., Div. Po
lym. Chem.), 30 (1), 3 - 4(1989) には、40モル%
のポリエチレンテレフタレートと60モル%の4−アセ
トキシ安息香酸とから製造されるサーモトロピック液晶
ポリマーより得られる溶融押出しフィルムの35℃での
酸素ガス透過量は36ml・20μm/m2 ・day・
atmであることが報告されている。
【0003】また、特開昭62−68813号公報に
は、p−アセトキシ安息香酸と6−アセトキシ−2−ナ
フトエ酸とのアセトキシ芳香族カルボン酸混合物をポリ
エチレンテレフタレートと反応させることにより得られ
る共重合ポリエステルが開示されており、アセトキシ芳
香族カルボン酸としてp−アセトキシ安息香酸のみを用
いた場合に較べて曲げ強度、曲げ弾性率、および熱変形
温度が改善されると記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来提
案されている熱液晶ポリマーをガスバリヤー用のフィル
ムとして用いる場合には多くの問題点がある。すなわ
ち、従来提案されている熱液晶ポリマーから得られるフ
ィルムは概して結晶化度が高く、力学的物性の異方性が
大であり、伸度が小であり実質的には延伸が不可能であ
ることからガスバリヤー用のフィルムに成形加工するこ
とが非常に困難である上にガスバリヤー材として用いる
多くの場合に要求される透明性が極めて劣っていること
である。
【0005】一方、力学物性の異方性の小なる成形品を
与える熱液晶ポリマーに関する提案もなされている。た
とえば、特開昭60−28428号公報には、テレフタ
ロイル基、1,3−ジオキシフェニレン基および2−置
換−1,4−ジオキシフェニレン基からなるポリエステ
ルが提案されている。このように、イソ骨格、および置
換基の導入により、熱液晶ポリマーの成形性が向上し、
必ずしも充分ではないが、各種の成形体を製造すること
は容易となる傾向にある。しかしながら、本発明者等の
検討によると、上記の方法によるサーモトロピック液晶
ポリマーから得られるフィルムの酸素バリヤー性などの
ガスバリヤー性は、必ずしも高いレベルではなく、さら
に該ポリマー溶液から作製した無配向フィルムの延伸性
も十分ではないことが判明した。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような状況に鑑み、
本発明者等は、従来の熱液晶ポリマーからなるフィルム
が達成し得ない優れた透明性を有し、しかも高度なガス
バリヤー性を備えたフィルムを提供すべく鋭意検討を重
ねた結果、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち本発明は、必須成分である下記式
【0008】
【化5】
【0009】(式中、Arは1,4−フェニレン基また
は2,6−ナフチレン基を表す。)で示される構成単位
(1)、下記式II
【0010】
【化6】
【0011】で示される構成単位(2)および下記式II
I
【0012】
【化7】
【0013】で示される構成単位(3)、と任意成分で
ある下記式IV
【0014】
【化8】
【0015】で示される構成単位(4)からなり、構成
単位(1)と構成単位(2)を実質的に等しいモル数で
含み、構成単位(1)および構成単位(2)の合計量が
15〜90モル%、構成単位(3)および構成単位
(4)の合計量が10〜85モル%であり、構成単位
(3)および構成単位(4)の合計量に対する構成単位
(3)の量の割合が10〜100モル%である熱液晶ポ
リエステル〔以下、これを熱液晶ポリエステル(I)と
いう〕からなり、20℃、相対湿度65%の条件下で測
定した酸素透過量が20cc・20μm/m2 ・day
・atm以下であり、かつ光線透過率が60%以上であ
ることを特徴とするポリエステルフィルムに関する。
【0016】本明細書において用いられる用語「フィル
ム」は、シート状の極薄のフィルムから肉厚のフィルム
を含有するものであり、シート状、板状のみならず瓶状
などの容器態様のものをも含有するものである。
【0017】本発明で使用される熱液晶ポリエステル
(I)は、構成単位(1)、構成単位(2)および構成
単位(3)を必須の構成単位とし、さらに上述の範囲内
において、構成単位(4)を含んでもよいものである。
【0018】本発明で使用される熱液晶ポリエステル
(I)の構成単位(1)は、テレフタロイル基および/
または2,6−ナフタレンジカルボニル基であり、テレ
フタル酸またはそのエステル形成性誘導体、あるいはナ
フタレン−2,6−ジカルボン酸またはそのエステル形
成性誘導体により導入される構成単位である。構成単位
(1)の一部、たとえば20モル%までは、他のジカル
ボン酸またはそのエステル形成性誘導体によって導入さ
れる構成単位に置き換えられていてもよい。他のジカル
ボン酸成分としては、たとえば、イソフタル酸、2,7
−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカル
ボン酸、4,4’−オキシジ安息香酸、4,4’−メチ
レンジ安息香酸、4,4’−スルホニルジ安息香酸、
4,4’−ベンゾフェノンジカルボン酸、ジフェン酸な
どの芳香族ジカルボン酸、または1,4−シクロヘキサ
ンジカルボン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、
ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸な
どの脂環式または脂肪族ジカルボン酸が例示される。ま
た、得られるポリエステルが溶融成形可能な範囲内の量
であれば、構成単位の一部を3官能以上の多価カルボン
酸由来のものに置き換えることも可能である。
【0019】熱液晶ポリエステル(I)における構成単
位(2)は、エチレンジオキシ基であり、エチレングリ
コールにより導入される。その一部、たとえば20モル
%までは、他のグリコールにより導入されうる構成単位
に置き換えられていてもよい。エチレングリコール以外
のグリコール成分としては、たとえば、1,2−プロパ
ンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタ
ンジオール、1,3−ブタンジオール、2−メチル−
1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオー
ル、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,4−
シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、
トリエチレングリコール、o−、m−またはp−キシリ
レングリコールなどが例示される。
【0020】また、熱液晶ポリエステル(I)の溶融成
形が可能である範囲内の量であれば、構成単位(2)の
一部をグリセリン、トリメチロールプロパン、トリエチ
ロールプロパン、ペンタエリスリトールなどの3価以上
の多価アルコール由来のものに置き換えることも可能で
ある。
【0021】熱液晶ポリエステル(I)における構成単
位(1)および構成単位(2)は、通常はテレフタル酸
またはそのエステル形成性誘導体とエチレングリコール
とを主たる出発物質とする反応、2,6−ナフタレンジ
カルボン酸またはそのエステル形成性誘導体とエチレン
グリコールとを主たる出発物質とする反応、あるいはテ
レフタル酸またはそのエステル形成性誘導体と2,6−
ナフタレンジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導
体とエチレングリコールとを主たる出発物質とする反応
によって得られるポリエステルを原料のひとつとして用
いることによって、本発明で使用される熱液晶ポリエス
テル(I)の分子中に導入される。
【0022】原料ポリエステルであるポリエチレンテレ
フタレート系ポリエステル、ポリエチレンナフタレート
系ポリエステルまたはこれらの共重合体は、通常のポリ
エステルの製造に際して提案されている方法に準じて製
造することができる。たとえば、ジカルボン酸とグリコ
ールとをエステル化反応したのち重縮合する方法、ジカ
ルボン酸エステルとグリコールとをエステル交換したの
ち重縮合する方法などが例示される。その際、エステル
化触媒、エステル交換触媒、重縮合触媒、安定剤などを
使用することが好ましい結果を与える場合があり、これ
らの触媒、安定剤などとしては、ポリエステル、特にポ
リエチレンテレフタレートの製造において使用しうる触
媒、安定剤などとして知られているものを用いることが
できる。たとえば、これらの反応を促進する触媒として
は、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、マ
ンガン、錫、タングステン、ゲルマニウム、チタン、ア
ンチモンなどの金属の化合物が、また安定剤としてはリ
ン酸、リン酸エステル、亜リン酸、亜リン酸エステルな
どのリン化合物を例示することができる。さらに、必要
に応じて他の添加物(着色剤、紫外線吸収剤、光安定化
剤、帯電防止剤、難燃剤、結晶化促進剤など)を添加す
ることもできる。
【0023】構成単位(1)および構成単位(2)は、
それらの合計量において熱液晶ポリエステル(I)中、
15〜90モル%の範囲内、好ましくは25〜85モル
%の範囲内、より好ましくは30〜80モル%の範囲内
で存在する。
【0024】構成単位(3)および構成単位(4)は、
それぞれ、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸もしくはそ
のエステル形成性誘導体により導入される構成単位およ
びp−ヒドロキシ安息香酸もしくはそのエステル形成性
誘導体により導入される構成単位である。構成単位
(3)および構成単位(4)の一部、たとえば10モル
%までは、構成単位(3)および構成単位(4)以外の
構成単位、すなわち6−オキシ−2−ナフトイル基およ
びp−オキシベンゾイル基以外のオキシ芳香族カルボニ
ル基に置き換えられていてもよい。かかる基を形成する
ためのヒドロキシカルボン酸成分として、m−ヒドロキ
シ安息香酸、4−ヒドロキシ−3−クロロ安息香酸、4
−ヒドロキシ−3,5−ジメチル安息香酸、4−ヒドロ
キシ−3−メチル安息香酸、7−ヒドロキシ−2−ナフ
トエ酸、4−ヒドロキシ−1−ナフトエ酸、5−ヒドロ
キシ−1−ナフトエ酸、p−ヒドロキシメチル安息香
酸、p−ヒドロキシフェニル酢酸、p−ヒドロキシメト
キシ安息香酸、グリコール酸、3−ヒドロキシプロピオ
ン酸、4−ヒドロキシ酪酸またはそれらのエステル形成
性誘導体を例示することができる。さらには熱液晶ポリ
エステル(I)が溶融成形が可能な範囲内の量であれ
ば、多価ヒドロキシ酸などを配合することもできる。
【0025】熱液晶ポリエステル(I)において、構成
単位(3)および構成単位(4)の含有量の合計は、1
0〜85モル%の範囲が適当であり、好ましくは15〜
75モル%であり、より好ましくは20〜70モル%で
ある。構成単位(3)および構成単位(4)の含有量の
合計が85モル%を越えると、溶融重合が困難になるこ
と、フィルム成形性が著しく損なわれることなどの不都
合が生じ、10モル%未満であると、得られるポリエス
テルは熱液晶を形成せず、フィルムのガスバリヤー性が
大きく低下する。
【0026】また、構成単位(3)および構成単位
(4)の合計量に対する構成単位(3)の量の割合は1
0〜100モル%、好ましくは20〜100モル%、よ
り好ましくは30〜100モル%であり、このことによ
り、優れたフィルム成形加工性を有し、かつガスバリヤ
ー性に極めて優れたフィルムを与える。
【0027】熱液晶ポリエステル(I)における構成単
位(3)および構成単位(4)は、通常対応するヒドロ
キシカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体(たと
えばアシルオキシカルボン酸)を原料として用いること
によりポリマー分子中に導入される。アシルオキシカル
ボン酸としては、対応するヒドロキシカルボン酸と低級
脂肪族酸無水物(特に、無水酢酸)などとの反応によっ
て得られるような低級脂肪族アシルオキシカルボン酸
(特に、アセトキシカルボン酸)が特に好ましい。
【0028】さらに、必要に応じて他の添加剤(着色
剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、帯電防止剤、難燃剤、
結晶化促進剤など)を添加することもできる。
【0029】熱液晶ポリエステル(I)は溶融相におい
て液晶を形成する(光学的異方性を示す)。溶融相にお
けるこのような光学的異方性の確認は、周知の加熱装置
を備えた偏光顕微鏡を用いて、直交ニコル下で試料の薄
片、好ましくは5〜20μm程度の薄片をカバーグラス
間にはさみ一定の昇温速度下で観察し、一定温度以上で
光を透過することを見ることにより行い得る。なお、本
観察においては高温度下でカバーグラス間にはさんだ試
料に軽く圧力を加えるか、あるいはカバーグラスをずり
動かすことによってより確実に偏光の透過を観察し得
る。本観察において偏光の透過し始める温度が、光学的
に異方性の溶融相への転移温度である。溶融成形の容易
さの点から、この転移温度は350℃以下、より好まし
くは300℃以下であることが望ましい。
【0030】熱液晶ポリエステル(I)の光学的に異方
性の溶融相への転移温度は、従来提案されている熱液晶
ポリエステルとは異なり、示差走査熱量計により決定す
ることは難しい。すなわち、熱液晶ポリエステル(I)
を示差走査熱量計により測定した場合には、組成によっ
ては明確な吸熱ピークが観測されない場合があり、たと
え吸熱ピークが観測される場合にも、該ピークは必ずし
も、結晶から液晶への転移に基づくものではない。熱液
晶ポリエステル(I)では、構成単位(3)の割合が増
加するに従って吸熱ピークが小となり、構成単位(3)
の割合の合計が35モル%以上では吸熱ピークが観測さ
れなくなることが多い。
【0031】熱液晶ポリエステル(I)の製造は、たと
えば先ずポリエチレンテレフタレート系ポリエステル、
ポリエチレンナフタレート系ポリエステルまたはこれら
の共重合体または混合物を、好ましくは6−アシルオキ
シ−2−ナフトエ酸およびp−アシルオキシ安息香酸で
アシドリシスすることによってポリエステルフラグメン
トを調製し、引き続いてこのポリエステルフラグメント
の重合度を上昇させることによって目的とする熱液晶ポ
リエステル(I)を調製する方法で行われる。第一段階
のアシドリシスは、通常、窒素、アルゴン、二酸化炭素
のような不活性ガス雰囲気下250〜300℃で行われ
る。
【0032】原料化合物として、6−アシルオキシ−2
−ナフトエ酸およびp−アシルオキシ安息香酸を用いる
ことのほか、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸およびp
−ヒドロキシ安息香酸を用いることもできる。その場合
には、当該化合物と低級脂肪族酸無水物、好ましくは無
水酢酸を反応させ、実質的にすべてのヒドロキシル基を
アシルオキシ基、好ましくはアセトキシ基に変換(アシ
ル化)したのちに、生成した対応するアシルエステルを
単離することなく原料ポリエステルと反応させることに
より本発明で使用される熱液晶ポリエステル(I)が製
造される。この場合、原料ポリエステルは、6−ヒドロ
キシ−2−ナフトエ酸およびp−ヒドロキシ安息香酸の
アシル化反応の前後の任意の時期に系に加えることがで
きる。
【0033】この6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸およ
びp−ヒドロキシ安息香酸のアシル化反応段階では、6
−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の含有量が多い組成の場
合、反応の進行に伴って生成する6−アシルオキシ−2
−ナフトエ酸が系内に析出し、系内が不均一になるため
に、その後の重合を円滑に進行させることが困難になる
ことがあるのみならず、生成するポリマーのランダム性
にも好ましからざる影響を及ぼすことがある。そこで、
それを未然に防止するために、目的とするアシル化反応
に悪影響を及ぼさず、かつ100〜300℃程度の沸点
を有する溶媒、特に好ましくは酢酸を系内に存在させ、
かつ原料ポリエステルのアシドリシスが十分に完結する
ような反応温度条件を採用することが好ましい。
【0034】次に、6−アシルオキシ−2−ナフトエ酸
とp−アシルオキシ安息香酸および原料ポリエステルと
のアシドリシス反応を行う。このアシドリシスの段階で
アシル基由来の低級脂肪族酸(たとえば、酢酸)は理論
留出量の大半が系外に出る。次いでこのアシドリシス反
応の生成物に対して減圧下、250〜350℃でさらに
脱低級脂肪族酸を行い、所望のフィルムを成形するのに
好適な粘度、たとえば0.1デシリットル/g以上の対
数粘度にまで重合度を増大させる。この場合、重合温度
は反応速度の点から270℃以上、またポリエステルの
安定性の点から350℃以下の温度であることが好まし
いが、特に好ましくは270〜320℃である。この重
合段階においては系内の減圧度を徐々に高め、最終的に
1mmHg以下、好ましくは0.5mmHg以下にすることが望
ましい。また、さらに分子量を高めるために、周知の固
相重合法などを用いることも組成によっては可能であ
る。
【0035】熱液晶ポリエステル(I)の、ペンタフル
オロフェノール中、60℃で測定した対数粘度は、得ら
れる成形品の力学強度の点から、0.1デシリットル/
g以上、好ましくは0.3デシリットル/g以上、より
好ましくは0.4デシリットル/g以上である。また、
対数粘度に臨界的な上限値はないが、溶融重合の容易
さ、成形性等の点から3.0デシリットル/g以下、好
ましくは2.0デシリットル/g以下であることが望ま
しい。
【0036】熱液晶ポリエステル(I)は、従来の公知
の熱液晶ポリマーと異なり、溶融状態から急冷して得ら
れるフィルムの結晶化度が極めて低く、通常の場合には
X線回折により求められる結晶化度は20%以下であ
る。ポリエステル中の構成単位(3)および(4)の割
合が増加するに従って結晶化度が低下する。このため、
熱液晶ポリエステル(I)から得られるフィルムは、従
来提案されている熱液晶ポリエステルとは異なり、一軸
方向および二軸方向の熱延伸が可能であり、多くの場合
2×2倍以上または3×3倍以上の同時、あるいは逐次
二軸延伸が可能である。
【0037】本発明のフィルムを製造するに際しては、
まず熱液晶ポリエステル(I)を流延(キャスティン
グ)する。その際、通常は熱液晶ポリエステル(I)を
溶媒に溶解してから流延を行う。その溶媒としては、常
温または加熱下に該ポリエステルを溶解し得るものであ
ればよく、このような溶媒としては、たとえばペンタフ
ルオロフェノール、トリフルオロ酢酸、p−フルオロフ
ェノール、ペンタフルオロイソプロパノール、フェノー
ルなどを挙げることができるが、沸点および溶解度の点
からペンタフルオロフェノールを用いることが好まし
い。上記溶媒には、後述の流延時に該ポリエステルが析
出しない範囲内で他の溶媒、たとえばクロロホルム、塩
化メチレン、テトラクロロエタンなどを混合して用いる
ことも可能である。
【0038】熱液晶ポリエステル(I)の溶解濃度は、
熱液晶ポリエステル(I)が透明で均一に溶解されうる
濃度であれば特に限定はないが、作業性あるいは経済性
の点から通常0.1〜15重量%、好ましくは1〜10
重量%の範囲である。
【0039】ついで上記の溶液を必要に応じてフィルタ
ーによって濾過し、溶液中に含まれる微細な異物を除去
したのち、テフロンなどのプラスチック、金属、ガラス
などよりなる表面平坦かつ均一な支持体上に流延し、そ
の後溶媒を揮散させたのちに支持体から剥離することに
よって、無配向フィルムを得る。このようにして得られ
た無配向フィルムは、通常溶融成形により得られるフィ
ルムよりも約15〜30℃程度低いガラス転移点を有す
る。該無配向フィルムは、そのガラス転移点より5℃以
上低い温度で加熱乾燥することが好ましい。
【0040】このようにして得られた無配向フィルムは
透明であり、熱液晶ポリエステル(I)の分子は実質的
に配向していない。このことは、たとえばX線広角散乱
法または偏光顕微鏡観察などにより確認される。さら
に、その透明性は、たとえば市販の分光光度計により可
視光領域条件下で測定した透明度が60〜95%の範囲
にある。
【0041】上記の無配向フィルムの厚みには特に制限
はなく、後述の延伸処理および熱処理の後、最終的に得
られるフィルムに要求される厚みに対応して設定するこ
とが可能であるが、通常は1〜1000μmの範囲が用
いられる。このような無配向フィルムの厚みは、たとえ
ば用いる溶液の濃度あるいは流延条件などにより設定す
ることが可能である。
【0042】次いで、上記の無配向透明フィルムを延伸
する。上記の無配向フィルムは、従来提案されている熱
液晶ポリエステルとは異なり、通常2×2倍以上または
3×3倍以上の同時、あるいは逐次二軸延伸が可能であ
る。
【0043】この延伸処理時における延伸倍率は、1.
2×1.2倍以上、好ましくは1.5×1.5倍以上、
より好ましくは2×2倍以上である。延伸倍率が1.2
×1.2倍に満たない場合には、後述の熱処理の際にフ
ィルムの透明性が大幅に低下する場合があり好ましくな
い。
【0044】また、この延伸処理を行う温度は、得られ
た無配向フィルムのガラス転移点よりも約5℃〜約30
℃、好ましくは約10℃〜25℃高い温度範囲が好適で
あり、この温度範囲よりも低い温度の場合にはフィルム
の延伸性が十分ではなく、また高い温度の場合にはフィ
ルムの透明性が損なわれることがあるために好ましくな
い。
【0045】上記延伸処理に次いで熱処理を行う。この
場合の加熱温度は延伸に供した無配向フィルムのガラス
転移点よりも約5〜約50℃、好ましくは約10〜約4
0℃高い温度領域において15分間〜20時間、好まし
くは30分間〜15時間行うことが好ましい。熱処理温
度が低すぎる場合には得られるフィルムのガスバリヤー
性が十分に発現せず、また高すぎる場合には得られるフ
ィルムの透明性が損なわれることがあるために好ましく
ない。
【0046】本発明のフィルムはガスバリヤー性に優れ
ており、たとえば酸素バリヤー性はポリエチレンテレフ
タレートフィルムの20〜400倍以上の性能を有して
いる。本発明のフィルムの、20℃、相対湿度65%の
条件下で測定した酸素透過量は、20cc・20μm/
2 ・day・atm以下である。本発明のフィルムは
該酸素透過量が15cc・20μm/m2 ・day・a
tm以下であるものが好ましく、10cc・20μm/
2 ・day・atm以下であるものがより好ましい。
【0047】また、本発明のフィルムは透明性に優れて
おり、ASTM D−1003−61にて測定したその
光線透過率は、60%以上である。本発明のフィルムは
光線透過率が65%以上であるものが好ましく、70%
以上であるものがより好ましい。
【0048】本発明のポリエステルは、衛生性、保香
性、加工性などにおいて優れた性質を有しているため、
醤油、ソースなどの調味料、ジュース、などのソフトド
リンク、化粧品、医薬品などのフィルム状容器ないしは
包装材として広く利用することができる。
【0049】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。実施例中の物性値の測定は次の方法に従った。
【0050】1)対数粘度(ηinh ) ペンタフルオロフェノール溶媒を用いて0.1g/デシ
リットルの濃度で60℃で測定した。
【0051】ηinh =ln(t1/t0)/c
【0052】〔式中、ηinh は対数粘度(デシリットル
/g)を表し、t0は溶媒での流下時間(秒)を表し、t1
は試料溶液での流下時間(秒)を表し、cは溶液中の試
料の濃度を表す。〕
【0053】2)熱分析 示差走査熱量計(DSC;メトラー社製、TA−300
0型)を用い、熱液晶ポリエステルを溶融状態から急冷
して得た試料については、10℃/分の昇温速度にて3
0〜300℃の温度範囲で測定し、得られた無配向フィ
ルムについては一旦溶融することなく10℃/分の昇温
速度にて0〜300℃の温度範囲で測定した。
【0054】3)酸素透過量(PO2 ) ガス透過率測定装置(MODERN CONTROLS
社製 OX−TRAN10/50A)を使用して20
℃、相対湿度65%の条件下で測定した。単位はcc・2
0μm/m2 ・day・atmである。
【0055】4)フィルムの透明度 ポイック積分球式光線透過率計(日本精密光学株式会社
製、SEP−HS・30D−R型)を使用してASTM
D−1003−61に準じた方法で測定した。
【0056】合成例1 攪拌機、蒸留塔および窒素ガス吹き込み口を備えた内容
積8リットルの反応器に、6−ヒドロキシ−2−ナフト
エ酸1316g(7.0モル)、p−ヒドロキシ安息香
酸138g(1.0モル)、無水酢酸918g(9.0
モル)、フェノール/テトラクロロエタン等重量混合溶
媒を用いて30℃で測定した極限粘度が0.70デシリ
ットル/gのポリエチレンテレフタレート384g
(2.0モル)および反応溶媒としての酢酸960g
(16.0モル)を仕込み、反応系内を3回窒素置換し
たのち、窒素気流下、還流条件下で約2時間攪拌加熱し
た。次に230℃で約2時間攪拌加熱し、その後約2時
間かけて270℃まで昇温した後、徐々に系内を減圧に
し、280℃、約30mmHgで約2時間反応させた結果、
理論留出量の約95%の酢酸および無水酢酸が留出し
た。次に反応系内の真空度をさらに上昇させ、1mmHg以
下で1時間反応させたのち生成したポリエステル(これ
を熱液晶ポリエステルAと称する)を取り出した。
【0057】得られたポリエステルの微小片を顕微鏡用
加熱装置(リンカム(Linkam) 社製、TH−600)内
で窒素雰囲気下、10℃/分の速度で昇温し、偏光顕微
鏡直交ニコル下で観察したところ、150℃付近から光
を透過し始め、その後昇温に伴って透過光量はさらに増
大し、最終的に350℃まで昇温しても光学的に異方性
の溶融相を形成したままであった。また、本ポリエステ
ルを280℃の溶融状態から30℃に急冷した試料を、
10℃/分の昇温速度で30〜400℃の範囲でDSC
で分析した結果、95℃にガラス転移点が観測された以
外、吸熱ピークはまったく観測されなかった。さらに本
ポリエステルを溶融状態から急冷した試料の結晶化度を
X線広角散乱法で測定した結果、該試料の結晶化度は1
0%であった。さらに本ポリエステルの、ペンタフルオ
ロフェノール溶媒中、60℃で測定した対数粘度は1.
02デシリットル/gであった。
【0058】合成例2 6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸1128g(6.0モ
ル)、フェノール/テトラクロロエタン等重量混合溶媒
を用いて30℃で測定した極限粘度が0.65デシリッ
トル/gのポリエチレンナフタレート975g(4.0
モル)、無水酢酸734g(7.2モル)および反応溶
媒としての酢酸720g(12.0モル)を、合成例1
で用いた反応器に仕込み、反応系内を3回窒素置換した
のち窒素気流下、還流条件下で約2時間攪拌加熱した。
次に230℃で約2時間攪拌加熱し、その後約2時間か
けて270℃まで昇温した後、徐々に系内を減圧にし、
290℃、約30mmHgで約2時間反応させた結果、理論
留出量の約95%の酢酸および無水酢酸が留出した。次
に反応系内の真空度をさらに上昇させ、1mmHg以下で1
時間反応させたのち生成したポリエステル(これを熱液
晶ポリエステルBと称する)を取り出した。
【0059】得られたポリエステルの微小片を合成例1
におけると同様にして偏光顕微鏡直交ニコル下で観察し
たところ、150℃付近から光を透過し始め、その後昇
温に伴って透過光量はさらに増大し、最終的に350℃
まで昇温しても光学的に異方性の溶融相を形成したまま
であった。また、本ポリエステルを合成例1と同様にD
SCで分析した結果、90℃にガラス転移点が観測され
た以外、吸熱ピークはまったく観測されなかった。さら
に本ポリエステルを溶融状態から急冷した試料の結晶化
度をX線広角散乱法で測定した結果、該試料の結晶化度
は8%であった。さらに本ポリエステルの、ペンタフル
オロフェノール溶媒中、60℃で測定した対数粘度は
1.15デシリットル/gであった。
【0060】合成例3 p−アセトキシ安息香酸1080g(6.0モル)およ
び合成例1で用いたものと同様のポリエチレンテレフタ
レート768g(4.0モル)を合成例1で用いたと同
様の反応器に仕込み、反応系内を3回窒素置換したの
ち、窒素気流下、280℃で約1時間攪拌加熱したとこ
ろ、理論留出量の約90%の酢酸が留出した。次に系内
を徐々に減圧にし、最終的に1mmHg以下で5時間反応さ
せたのち、生成したポリエステル(これを熱液晶ポリエ
ステルCと称する)を取り出した。
【0061】得られたポリエステルの微小片を合成例1
におけると同様にして偏光顕微鏡直交ニコル下で観察し
たところ、200℃付近から光を透過し始め、その後昇
温に伴って透過光量はさらに増大し、最終的に350℃
まで昇温しても光学的に異方性の溶融相を形成したまま
であった。また、本ポリエステルを合成例1におけると
同様にしてDSCで分析した結果、ガラス転移点は明確
には観察されず、205℃に吸熱ピークが観測された。
さらに本ポリエステルを溶融状態から急冷して得た試料
の結晶化度をX線広角散乱法で測定した結果、該試料の
結晶化度は25%であった。さらに本ポリエステルの、
ペンタフルオロフェノール溶媒中、60℃で測定した対
数粘度は0.60デシリットル/gであった。
【0062】合成例4 テレフタル酸166g(1.0モル)、レゾルシノール
ジアセテート100g(0.52モル)、およびメチル
ハイドロキノンジアセテート104g(0.5モル)
を、合成例1で用いたと同様の反応器に仕込み、反応系
内を3回窒素置換したのち、窒素気流下攪拌しながら5
時間かけて200℃〜320℃に昇温し、理論留出酢酸
量の約90%を留出させた。その後、反応系内の真空度
をさらに上昇させ、1mmHg以下で1時間反応させたの
ち、生成したポリエステル(これを熱液晶ポリエステル
Dと称する)を取り出した。
【0063】得られたポリエステルの微小片を合成例1
におけると同様にして偏光顕微鏡直交ニコル下で観察し
たところ、200℃付近から光を透過し始め、その後昇
温に伴って透過光量はさらに増大し、最終的に350℃
まで昇温しても光学的に異方性の溶融相を形成したまま
であった。また、本ポリエステルを合成例1におけると
同様にしてDSCで分析した結果、127℃にガラス転
移点、200℃に吸熱ピークが観測された。さらに本ポ
リエステルを溶融状態から急冷した試料の結晶化度をX
線広角散乱法で測定した結果、該試料の結晶化度は10
%であった。さらに本ポリエステルの、ペンタフルオロ
フェノール溶媒中、60℃で測定した対数粘度は0.5
5デシリットル/gであった。
【0064】実施例1 合成例1で合成した熱液晶ポリエステルAを、ペンタフ
ルオロフェノール/クロロホルム(30/70重量比)
混合溶媒に溶解し、濃度約5%の溶媒を調製した。この
溶液を濾過したのち、ガラス板上に流延し、窒素気流下
および減圧下に約50℃で溶媒を揮散させ、透明な無配
向フィルムを得た。得られたフィルムの厚みは約80μ
mであった。このフィルムは、X線広角散乱法および偏
光顕微鏡直交ニコル下での観察により無配向性であるこ
とが確認された。またこのフィルムの微小片を昇温速度
10℃/分で0℃〜300℃の温度範囲でDSCで分析
した結果、65℃にガラス転移点が観測された以外吸熱
ピークはまったく観測されなかった。次にこの無配向フ
ィルムを二軸延伸装置(芝山科学器械製作所製)を用い
て85℃で2×2倍に同時二軸延伸し、さらに100℃
で12時間熱処理して厚み約20μmの透明な延伸フィ
ルムを得た。
【0065】本フィルムの酸素透過量および透明度の評
価結果を表1に示す。
【0066】実施例2 合成例2で合成した熱液晶ポリエステルBを用い、実施
例1におけると同様にして無配向フィルムを作製した。
本フィルムの微小片を実施例1におけると同様にしてD
SCで分析した結果、60℃にガラス転移点が観測され
た以外、吸熱ピークはまったく観測されなかった。次に
この無配向フィルムを80℃で2×2倍に同時二軸延伸
し、さらに100℃で12時間熱処理して透明な延伸フ
ィルムを得た。
【0067】本フィルムの酸素透過量および透明度の評
価結果を表1に示す。
【0068】比較例1 合成例3で合成した熱液晶ポリエステルCを用い、実施
例1におけると同様にして無配向フィルムを作製した。
本フィルムの微小片を実施例1におけると同様にしてD
SCで分析した結果、48℃にガラス転移点、205℃
に吸熱ピークが観測された。次にこの無配向フィルムを
70℃で2×2倍に同時二軸延伸したのち、さらに80
℃〜100℃の範囲の各温度において熱処理を試みた
が、いずれの温度においてもフィルムの白化および収縮
が著しく、良好なフィルムを得ることができなかった。
【0069】比較例2 合成例4で合成した熱液晶ポリエステルDを用い、実施
例1におけると同様にして無配向フィルムを作製した。
本フィルムの微小片を実施例1におけると同様にしてD
SCで分析した結果、97℃にガラス転移点、200℃
に吸熱ピークが観測された。次に、この無配向フィルム
に対して95℃〜130℃の範囲で2×2倍に同時二軸
延伸を試みたが、いずれの温度においても延伸性は全く
認められず、すべてフィルムが破断した。
【0070】比較例3 合成例1で用いた熱液晶ポリエステルAを280℃で溶
融熱プレスしたのち、水冷式冷却プレスで急冷し、厚み
約80μmのフィルムを作製した。このフィルムを実施
例1で用いたと同様の装置を用いて150℃で2×2倍
に同時二軸延伸し、厚み約20μmの延伸フィルムを得
た。
【0071】本フィルムの酸素透過量および透明度の評
価結果を表1に示す。
【0072】比較例4 合成例2で合成した熱液晶ポリエステルBを280℃で
溶融熱プレスしたのち、水冷式冷却プレスで急冷し、厚
み約80μmのフィルムを作製した。このフィルムを実
施例1で用いたと同様の装置を用いて150℃で2×2
倍に二軸延伸し、厚み約20μmの延伸フィルムを得
た。
【0073】本フィルムの酸素透過量および透明度の評
価結果を表1に示す。
【0074】
【表1】
【0075】
【発明の効果】本発明のフィルムは、優れた透明性とガ
スバリヤー性を有しており、従って高度な透明性とガス
バリヤー性を必要とする各種の包装材料として有用であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B29L 7:00 C08L 67:00 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 5/18 C08G 63/00 - 63/91 B29C 55/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 必須成分である下記式I 【化1】 (式中、Arは1,4−フェニレン基または2,6−ナ
    フチレン基を表す。)で示される構成単位(1)、下記
    式II 【化2】 で示される構成単位(2)および下記式III 【化3】 で示される構成単位(3)、と任意成分である下記式IV 【化4】 で示される構成単位(4)からなり、構成単位(1)と
    構成単位(2)を実質的に等しいモル数で含み、構成単
    位(1)および構成単位(2)の合計量が15〜90モ
    ル%、構成単位(3)および構成単位(4)の合計量が
    85〜10モル%であり、構成単位(3)および構成単
    位(4)の合計量に対する構成単位(3)の量の割合が
    10〜100モル%である熱液晶ポリエステルからな
    り、20℃、相対湿度65%の条件下で測定した酸素透
    過量が20cc・20μm/m2・day・atm以下
    であり、かつ光線透過率が60%以上であることを特徴
    とするポリエステルフィルム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の熱液晶ポリエステルを流
    延して得られる無配向フィルムを延伸し、さらに熱処理
    することにより製造される請求項1記載のポリエステル
    フィルム。
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