JP4534290B2 - 光学用フィルムの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学用フィルム、その製造方法及び該光学用フィルムを偏光子の保護用フィルムに用いた偏光板と該偏光板を用いたバーティカルアライメント(VA)型液晶表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
昨今、写真ショット数の増加や携帯電話、ノートパソコンの爆発的な普及から光学用フィルムの需要とくに、液晶表示装置用の偏光板保護フィルムの需要が増えてきている。光学用フィルムには透明性、平面性が必要不可欠であり、セルロース系のフィルム(通常、有機溶媒に溶解して、その溶液を流延して製膜する)では、溶媒に対する溶解性が重要で、溶解性が悪いとフィルムにした際に透明性が劣化したり、不溶解物のために平面性が悪くなったりする。更に最近では、需要量の増加から溶解時間が早くかつ溶解性がよい材料が求められている。さらに、現在、溶解に最も多く用いている有機溶媒、メチレンクロライドは塩素系有機溶媒のため環境に大きな影響があるとして著しく規制される方向にある。この様な状況の中、非塩素系溶媒に可溶で上記要求特性を満たす光学フィルムが求められている。また、光学用フィルムの中でも携帯電話、ノートパソコン等に用いられる液晶表示装置用の偏光板保護フィルムでは上記の要求特性の他に、透明性が高く、耐熱性、耐傷性に優れ、寸法変化が少ないこと、輝点異物が少ないこと等が求められている。
【0003】
液晶表示装置は、低電圧、低消費電力で、IC回路への直結が可能であり、そして、特に、薄型化が可能であることから、ワードプロセッサやパーソナルコンピュータ等の表示装置として広く採用されている。
【0004】
この液晶表示装置の基本的な構成としては液晶セルの両側に偏光板を設けたものである。偏光板は、一定方向の偏波面の光だけを通すものである。従って、液晶表示装置においては、電界による液晶の配向の変化を可視化させる重要な役割を担っている。すなわち、偏光板の性能によって液晶表示装置の性能が大きく左右される。偏光板の一般的な構成を、図で説明する。図1は偏光板の概略断面図である。図中1は偏光子であり、この偏光子1の両側に保護フィルム(偏光板保護フィルムという)2が積層されている。このような構成の偏光板を液晶セルに対して積層することで、液晶表示装置が構成される。
【0005】
前記偏光子は、ヨウ素などを高分子フィルムに吸着・延伸したものである。すなわち、二色性物質(ヨウ素)を含むHインキと呼ばれる溶液を、ポリビニルアルコールのフィルムに湿式吸着させた後、このフィルムを一軸延伸することにより、二色性物質を一方向に配向させたものである。
【0006】
前記偏光板保護フィルムは、偏光子の耐久性を向上させる目的から設けられ、従来、偏光板保護フィルムとしては、セルロース樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ノルボルネン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリエステル樹脂等が知られており、これら樹脂の中で特に、セルローストリアセテート(TAC)が好ましく用いられている。このような液晶表示装置において、最近ではコントラスト等の観点から、ツイスト角が90度のツイステッドネマティツク(TN)型液晶を用いた液晶表示装置からツイスト角が160度以上のスーパーツイステッドネマティツク(STN)型液晶を用いた液晶表示装置に移行して来ている状況である。
【0007】
しかし、STN型液晶を用いた液晶表示装置は、液晶の複屈折を利用したものであることから、TN型液晶を用いた液晶表示装置におけるノーマリーホワイトでは白だった背景が青色あるいは黄色に着色する問題があり、この為、白黒表示ではコントラスト、視野角が狭く、又、カラー化が困難と言った問題がある。
【0008】
この問題を解決する為、すなわち複屈折分を補償する方法として、上記の偏光板の下に位相差板を用いる技術が提案された。この技術によれば、前記着色の問題は解決されるものの、視野角については殆ど改善されていない。
【0009】
視野角の問題を解決する為、厚さ方向の屈折率が複屈折の光軸に垂直な方向の屈折率よりも大きな複屈折フィルムを作製し、これを位相差板として用いる技術が提案された。更には、固有複屈折値が正と負とのフィルムを各々1枚ずつ、或いは積層したものを位相差板として用いる技術が提案された。又、特開平7−218724号公報に示される如く、偏光子の少なくとも一方の保護フィルムが、波長590nmの光で測定した面内のレタデーション値が30〜70nmのトリアセチルセルロースからなるプラスチックフィルムである偏光板が提案された。
【0010】
これら提案の技術によって、視野角によるコントラストの変化が小さくなり、視角特性が向上した。ところで、低電圧、低消費電力、薄型化の上で他の表示装置には無い大きな特長を奏する液晶表示装置における最大の問題、つまり視野角が狭い問題の改善に対する要求は益々強まる一方であり、更なる研究が押し進められている。
【0011】
このような研究開発の1つとして、TNやSTN型液晶とは異なる型の液晶が提案されるに至った。すなわち、TNやSTN型の液晶セルは、電圧オフ時に、液晶分子が偏光板に平行で、電圧オン時に、液晶分子が偏光板に垂直に配向するタイプであるのに対し、電圧オフ時に、液晶分子が偏光板に垂直で、電圧オン時に平行のタイプ、例えば誘電異方性が負のネガ型液晶を用いた、所謂、バーティカルアライメント(VA)型の液晶セルが開発されるに至った。
【0012】
このバーティカルアライメント(VA)型液晶表示装置(以下VA型液晶表示装置ともいう)は、電圧オフ時に液晶分子が偏光板に垂直で、電圧オン時に液晶分子が偏光板に平行に配向させる垂直配向モードの液晶セルであることから、黒がしっかり黒として表示され、コントラストが高く、TNやSTN型液晶表示装置に比べて、視野角が比較的広い。しかしながら、液晶画面が大きくなるに従って、更に視野角を広げる偏光板の要望が高まっている。
【0013】
また、VA型液晶表示装置に用いる偏光板に使用する偏光板用保護フィルムに求められる機能の中で物理特性としては、寸法安定性、透明性、弾性率が挙げられ、光学特性としては、屈折率の指標であるレタデーションが求められている。特にレタデーションの中でも厚み方向レタデーション値(Rt値)が高いことが求められている。
【0014】
厚み方向レタデーション値は、下記(1)式で定義される値である。
(1)式
Rt値=((nx+ny)/2−nz)×d
nxはフィルムの流延方向のフィルムの屈折率、nyは流延方向に垂直な方向(幅方向)のフィルムの屈折率、nzは厚み方向のフィルムの屈折率、dはフィルムの厚み(nm)をそれぞれ表す。
【0015】
これらの機能を満たすフィルムとして従来から、その優れた光学的等方性や透明性からセルロースエステルフィルムが使用されている。ところが一般的に用いられているセルロースエステルフィルムは、アセチル置換度が2.88以上のセルロースエステルを原料にしており、筆者らの検討によるとこの範囲の置換度では厚み方向レタデーション値(Rt値)を大きくするにも上限があった。
【0016】
また、従来のセルロースエステルフィルムでは更に大きな厚み方向レタデーション値(Rt値)を得るためには、フィルムの厚みを厚くする必要があった。ところが昨今液晶表示装置も携帯性が要求されてきており、その小型化、特に薄くすることが求められている。
【0017】
セルロースアセテートフィルムを製造する際に使用されるセルロースアセテート溶液の有機溶媒には、メチレンクロライド(沸点41℃)のような塩素系炭化水素が使用されている。しかし、メチレンクロライドは、人体や地球環境に対する問題から著しく規制される方向にある。メチレンクロライドの他にセルロースアセテートに対する溶解性を示す溶媒として知られているものにはアセトン(沸点56℃)、酢酸メチル(沸点56.3℃)、テトラヒドロフラン(沸点65.4℃)、1,3−ジオキソラン(沸点75℃)、ニトロメタン(沸点101℃)、1,4−ジオキサン(沸点110℃)などがある。
【0018】
上記溶媒中、沸点の低いアセトンは通常の方法ではセルロースアセテートを膨潤させるだけで、溶解させるまでには至らなかった。近年、セルロースアセテートをアセトンに溶解させて繊維やフィルムを作る試みがなされている。
【0019】
J.M.G.Cowie等は、Die Makromolekulare Chemie,143巻,P105−114(1971年)においてセルロースアセテート(アセチル置換度2.80〜2.90)をアセトン中で−80℃から−70℃に冷却した後、加温することによって0.5〜5質量%溶解した希薄溶液が得られたことを報告している。
【0020】
また、上出健二他の論文“三酢酸セルロースのアセトン溶液からの乾式紡糸”(繊維学会誌、34巻、P57〜61 1981年)では10〜25質量%のセルロースエステル溶液が得られたと報告されている。特開平9−95544号及び同9−95557号では、上記技術を背景に、実質的にアセトンからなる有機溶媒を用いた、あるいはアセトンと他の有機溶媒を共用した冷却溶解法によってセルロースアセテートを溶解し、フィルム製造に適用することを提案している。特開平9−95538号にはアセトン以外のエーテル類(例えばジオキサン、ジオキソラン、THF、ジエチルエーテル等)、ケトン類(例えばアセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等)あるいはエステル類(例えば酢酸メチル、エチルアセテート、ブチルアセテート、アミルアセテート等)から選ばれる有機溶媒を用いた冷却溶解法によりセルロースアセテートを溶解し、フィルムを作製している。しかし、アセチル置換度が先に述べたような高い範囲のセルロースエステルを冷却溶解法のような特殊な方法で溶解したドープは停滞安定性が悪く、濃度が上げられず生産効率が上げられないという問題があった。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
よって、本発明の第1の課題は、厚み方向レタデーション(Rt値)の上限値を従来のセルロースエステルフィルムよりもより高く、薄膜化が可能で、偏光板用保護フィルムに使用する光学用フィルム及び非塩素系溶媒を使用したその製造方法を提供することである。
【0022】
本発明の第2の課題は、該光学用フィルムを用いた偏光板及び該偏光板を用いたバーティカルアライメント(VA)型液晶表示装置の提供にある。
【0023】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、VA型液晶表示装置においては、特開平7−218724号公報に示されているような、面内方向のレタデーション値をコントロールしたフィルムを用いても、その効果は低く、従来、検討されてきたような面内のレタデーション値ではなく、面方向と厚み方向の異方性を表す値である厚み方向レタデーション値をコントロールしたフィルムを使用した場合において、VA型液晶表示装置の視野角が著しく広くなることを見出し、更に厚み方向レタデーション値を大きくする方法につき検討した結果、本発明に到達した。
【0024】
更に、本発明のセルロースエステルを用いることによって、従来、停滞安定性が悪く濃度が上げられなかった非ハロゲン有機溶媒を用いた冷却溶媒法、冷却溶解法、高圧溶解法においても高濃度で停滞安定性の良いドープが得られることを見いだし、本発明に至った。本発明を達成する具体的手段を以下に述べる。
【0025】
1)バーティカルアライアメント(VA)型液晶表示装置に用いる、(1)式で定義する厚み方向レタデーション値(Rt値)が90〜200nmである光学用フィルムの製造方法において、
アセチル置換度が2.75以上、2.86以下のセルロースエステルを、−100℃〜−10℃に冷却した実質ハロゲンを含まない有機溶媒と混合し、膨潤させ、0℃〜120℃に加温する工程を1サイクルとした工程を少なくとも1回実施して得られるセルロースエステル溶液を、回転するベルト又はドラム上に流延し、次いでベルト又はドラムから残留溶媒量5〜200%で剥離し、更に乾燥して有機溶媒を蒸発することを特徴とする光学用フィルムの製造方法。
(1)式
Rt値=((nx+ny)/2−nz)×d
(式中、nxはフィルムの流延方向のフィルムの屈折率、nyは流延方向に垂直な方向(幅方向)のフィルムの屈折率、nzは厚み方向のフィルムの屈折率、dはフィルムの厚み(nm)をそれぞれ表す。)
2)セルロースエステルのアセチル置換度が2.84以下であることを特徴とする1)に記載の光学用フィルムの製造方法。
3)製造される光学用フィルムの厚さが75〜165μmであることを特徴とする1)又は2)に記載の光学用フィルムの製造方法。
【0040】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の光学用フィルムに使用するセルロースエステルは、アセチル置換度が2.75以上、2.86以下であり、好ましくは、アセチル置換度が2.84以下である。置換基としては他に炭素数3のアシル基が0.14〜0.25含まれても良い。炭素数2〜3のアシル基のセルロースエステルとは、アセチル基やプロピオニル基で、セルロースの水酸基を常法により所定の置換度に置換したものである。本発明のアセチル置換度としてはこれらのアシル基を含むものである。具体的には、セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースプロピオネートなどが挙げられる。中でもセルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネートが好ましく、特にセルローストリアセテートが最も好ましい。アセチル基の置換度の測定方法はASTM−D817−96により測定することが出来る。セルロース脂肪酸エステルの合成方法の基本的な原理は、丸沢、宇田、繊維素系樹脂(日刊工業新聞社、1970年)や右田他、木材化学(共立出版、1968年)等数多くの文献に記載されている。
【0041】
本発明の光学用フィルムに使用するセルロースエステルの数平均分子量は、光学用フィルムとして好ましい機械的強度を得るためには、70000〜300000が好ましく、更に80000〜200000が好ましい。置換度をこの範囲とすることで厚み方向レタデーション値を大きくでき、該光学用フィルムを偏光板用保護フィルムに用いることで視角特性に優れた偏光板が得られる。
【0042】
また、昨今、環境問題の観点から塩素系溶媒は著しく規制される方向にある。特開平9−95544号及び同9−95557号では、実質的にアセトンからなる有機溶媒を用いた、あるいはアセトンと他の有機溶媒を共用した冷却溶解法によってセルロースアセテートを溶解し、フィルム製造に適用することを提案している。特開平9−95538号にはアセトン以外のエーテル類(例えばジオキサン、ジオキソラン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等)、ケトン類(例えばアセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等)あるいはエステル類(例えば酢酸メチル、エチルアセテート、ブチルアセテート、アミルアセテート等)から選ばれる有機溶媒を用いた冷却溶解法によりセルロースアセテートを溶解し、フィルムを作製している。しかし、冷却溶解法のような特殊な方法で溶解したドープは停滞安定性が悪いという問題があった。
【0043】
本発明の光学用フィルムに使用するセルロースエステルは上記のような非塩素系溶媒を用いた特殊溶解法でも濃度を高くすることが可能で、停滞安定性も格段に向上する。非塩素系溶媒で溶解したドープから作製したフィルムも透明性、平面性が良好な光学用フィルムで、特に、偏光板用保護フィルムとして用いた場合、厚み方向レタデーションが高く、視角特性に優れた偏光板用保護フィルムを得ることができる。
【0044】
本発明の光学用フィルムに使用するセルロースエステルは綿花リンターから合成されたセルロースエステルと木材パルプから合成されたセルロースエステルのどちらかを単独あるいは混合して用いることができる。ベルトやドラムからの剥離性が良い綿花リンターから合成されたセルロースエステルを多く使用した方が生産性効率が高く好ましい。綿花リンターから合成されたセルロースエステルの比率が60質量%以上で、剥離性の効果が顕著になるため60質量%以上が好ましく、より好ましくは85質量%以上、更には、単独で使用することが最も好ましい。
【0045】
本発明の光学用フィルム中には可塑剤を含有させることが好ましい。用いることのできる可塑剤としては特に限定しないが、リン酸エステル系では、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、ジフェニルビフェニルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリブチルホスフェート等、フタル酸エステル系では、ジエチルフタレート、ジメトキシエチルフタレート、ジメチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート等、グリコール酸エステル系では、トリアセチン、トリブチリン、ブチルフタリルブチルグリコレート、エチルフタリルエチルグリコレート、メチルフタリルエチルグリコレート、ブチルフタリルブチルグリコレート等を単独あるいは併用するのが好ましい。可塑剤は必要に応じて、2種類以上を併用して用いてもよい。セルロースエステルに用いる場合、リン酸エステル系の可塑剤の使用比率は50%以下が、セルロースエステルフィルムの加水分解を引き起こしにくく、耐久性に優れるため好ましい。リン酸エステル系の可塑剤比率は少ない方がさらに好ましく、フタル酸エステル系やグリコール酸エステル系の可塑剤だけを使用することが特に好ましい。
【0046】
本発明の光学用フィルムには、紫外線吸収剤を含有させることが好ましく、紫外線吸収剤としては、液晶の劣化防止の点より波長370nm以下の紫外線の吸収能に優れ、かつ良好な液晶表示性の点より波長400nm以上の可視光の吸収が可及的に少ないものが好ましく用いられる。特に、波長370nmでの透過率が、10%以下である必要があり、好ましくは5%以下、より好ましくは2%以下である。
【0047】
一般に用いられるものとしては、例えばオキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物などがあげられる。以下例を挙げるが勿論これらに限定されるものではない。
【0048】
2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−ter−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−ter−ブチル−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−ter−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−(3″,4″,5″,6″−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2−メチレンビス(4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール)、UV−7:2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、ビス(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルフェニルメタン)等が挙げられる。
【0049】
本発明においてはこれら紫外線吸収剤の1種以上を用いていることが好ましく、異なる2種以上の紫外線吸収剤を含有してもよい。紫外線吸収剤の添加方法はアルコールやメチレンクロライド、ジオキソランなどの有機溶媒に紫外線吸収剤を溶解してからドープに添加するか、または直接ドープ組成中に添加してもよい。無機粉体のように有機溶剤に溶解しないものは、有機溶剤とセルロースエステル中にデゾルバーやサンドミルを使用し、分散してからドープに添加する方法が知られている。
【0050】
本発明における紫外線吸収剤の使用量はセルロースエステルに対する質量%で、0.1〜2.5質量%、好ましくは、0.5〜2.0質量%、より好ましくは0.8〜2.0質量%である。紫外線吸収剤の使用量が2.5質量%より多いと透明性が悪くなる傾向があり好ましくない。
【0051】
また本発明のセルロースエステルフィルムには、取扱性を向上させる為、例えば二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、焼成ケイ酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、リン酸カルシウム等の無機微粒子や架橋高分子などのマット剤を含有させることが好ましい。中でも二酸化ケイ素がフィルムのヘイズ度を小さくできるので好ましい。微粒子は、2次粒子の平均粒径が0.01〜1.0μm、含有量が、セルロースエステルに対して0.005〜0.3質量%が好ましい。
【0052】
二酸化ケイ素のような微粒子は有機物によって表面処理されていることが、フィルムのヘイズ度を低下できるため好ましい。表面処理で好ましい有機物としては、ハロシラン類、アルコキシシラン類、シラザン、シロキサンなどがあげられる。微粒子の平均径が大きいほうがマット効果は大きく、平均径の小さいほうは透明性に優れるため、好ましい微粒子の一次粒子の平均径は5〜50nmでより好ましくは7〜14nmである。これらの微粒子はフィルム中では、通常、凝集体として存在しフィルム表面に0.01〜1.0nmの凹凸を生成させることが好ましい。二酸化ケイ素の微粒子としてはアエロジル(株)製のAEROSIL200、300、R972、R974、R202、R812、OX50、TT600などがあげられ、好ましくはAEROSILR972、R974、R202、R812などがあげられる。
【0053】
本発明の、バーティカルアライメント(VA)型液晶表示装置とは、電圧オフ時に液晶分子が偏光板に垂直で、電圧オン時に液晶分子が偏光板に平行に配向させる垂直配向モードの液晶セルを用い、本発明の光学用フィルムを偏光子の保護に用いた偏光板を使用した液晶表示装置をいう。
【0054】
この偏光板保護フィルムが表面に設けられる偏光子は、従来から公知のものを用いることが出来る。例えば、ポリビニルアルコールの如きの親水性ポリマーからなるフィルムを、沃素の如き色性染料で処理して延伸したものや、塩化ビニルの如きのプラスチックフィルムを処理してポリエン(共役二重結合が連なった物の総称)を配向したものを用いる。そして、偏光板は、上記偏光板保護フィルムを偏光子の少なくとも片面側に積層したものとして構成される。このようにして得られた偏光板が、バーチカルアライメント(VA)型液晶セルの一面側又は両面側に設けられることによりVA型液晶表示装置が得られる。
【0055】
本発明の光学用フィルム及び該フィルムを使用した偏光板用保護フィルムは、前記(1)式で示される厚み方向レタデーション値(Rt値)の絶対値が90〜200nmであることが好ましい。更に好ましくは100〜175nmである。厚み方向レタデーション値(Rt値)が上記の範囲である光学用フィルムを偏光板保護フィルムとして用いた偏光板を使用とすることでVA型液晶表示装置での良好な視角特性を得ることができる。
【0056】
厚み方向レタデーション値(Rt値)の測定には、自動複屈折計KOBRA−21ADH(王子計測機器(株)製)を用いて、23℃−55%RHの環境下で、波長が590nmにおいて、3次元屈折率測定を行い、屈折率nx、ny、nzを求めることにより得られる。又、本発明の光学用フィルムを使用した偏光板保護フィルムは、その厚さが75〜165μmが好ましい。より好ましくは85〜125μmである。従来のセルロースエステルフィルムからなる偏光板用保護フィルムでは、例えば150nmの厚み方向レタデーション値(Rt値)を得るのに、少なくとも130μm以上の厚さが必要であった。
【0057】
ところが本発明の光学用フィルムを使用した偏光板用保護フィルムは、従来の偏光板用保護フィルムよりも薄い厚さでありながら高い厚み方向レタデーション値(Rt値)を得ることが可能となる。
【0058】
次に本発明の光学用フィルムの製造方法について述べる。先ずセルロースアセテートの溶解方法である冷却溶解法、加圧溶解法に付き概要を説明する。
【0059】
〈冷却溶解法〉
本発明のアセチル置換したセルロースエステル(以下セルロースエステルという)の冷却溶解方法とは、冷却溶解法により有機溶媒Aとアセトンを含有する混合有機溶媒中にセルロースエステルを溶解し調整する方法である。最初に室温でアセトン中または、有機溶媒A中、あるいはアセトンと有機溶媒Aの混合溶媒中に、セルロースエステルを攪拌しながら徐々に添加する。この段階では、セルロースエステルは溶媒中で膨潤している状態の混合物となっている。次に、この混合物を冷却する。冷却温度は、溶媒の凝固点以上の温度であればよく、−100℃以上−10℃以下の温度範囲である。次に、この冷却物を0℃以上50℃以下の温度に加温すると、セルロースエステルが溶媒中に溶解し均一な溶液(ドープ)が得られる。なお、溶解を速めるために、冷却、加温の操作を繰り返してもよい。溶解が十分であるかどうかは、目視により溶液の概観を観察することで判断する。
【0060】
〈加圧溶解方法〉
加圧溶解法とは有機溶媒Aとアセトンの含有する混合有機溶媒とセルロースエステルとの混合物を、高圧力下に保持し、次いで圧力を解放し混合物を常圧下付近に保持することによってセルロースエステル溶液(ドープ)を調整する方法を言う。混合物を得るまでは前記冷却溶解法と同様に行い、最初に室温でアセトン中または、有機溶媒A中、あるいはアセトンと有機溶媒Aの混合溶媒中に、セルロースエステルを攪拌しながら徐々に添加する。この段階では、セルロースエステルは溶媒中で膨潤している状態である。次に、この混合物を、高圧力下に保持する。圧力は、5×9.8×105Pa以上から効果が認められ、高い程溶解時間が短縮できるが、あまり高すぎると設備が大型になりすぎるし、溶解時間の短縮効果も徐々に飽和してくるので、9.8×107Pa以上であれば十分な効果が得られる。次に、圧力を解放し、この混合物を9.8×103Pa以上9.8×105Pa以下の圧力下に保持することによりセルロースエステルが溶媒中に溶解し均一な溶液が得られる。なお、溶解を速めるために、加圧、解放の操作を繰り返してもよい。溶解が十分であるかどうかは、目視により溶液の概観を観察することで判断する。
【0061】
次に上記セルロースエステル溶解液を用いた本発明の光学用フィルムの製造方法について述べる。本発明のアセチル置換度が2.75以上、2.86以下のセルロースエステルを有機溶媒に溶解してドープを形成する。ドープ中のセルロースエステルの濃度は10〜35質量%程度である。生産性の観点からは濃度はできるだけ高い方が好ましい。
【0062】
有機溶媒としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸アミル、アセトン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキサン、シクロヘキサノン、ギ酸エチル、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3−ヘキサフルオロ−1−プロパノール、1,3−ジフルオロ−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−メチル−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロパノール、ニトロエタン等の非塩素系の有機溶媒が好ましい。もちろん塩化メチレンも使用できる。中でも酢酸メチル、アセトンを好ましく使用し得る。メタノール、エタノール、ブタノールなどの低級アルコールを併用するとセルロースエステルの有機溶媒への溶解性が向上したりドープ粘度を低減できるので好ましい。特に沸点が低く、毒性の少ないエタノールが好ましい。
【0063】
ドープ中には、フタル酸エステル、リン酸エステルなどの可塑剤、紫外線吸収剤、マット剤などの添加剤を加えてもよい。そして、得られたドープを回転するベルトやドラムの支持体上に流延し、剥離可能になるまで乾燥し、そして支持体から剥離する。剥離した生乾きのフィルムは更に乾燥しフィルム中の有機溶媒をほぼ完全に蒸発させる。フィルム中の有機溶媒の含有量としては、良好なフィルムの寸法安定性を得るために2質量%以下、更に0.4質量%以下が好ましい。
【0064】
フィルムの製造に際しては、次の方法を用いることが高い厚み方向レタデーション値を得る上で有用であり好ましい。
【0065】
(1)フィルムをベルト又はドラムから剥離するまでの工程においては、剥離時の残留溶媒量を少なくするとレタデーション値(Rt値)は増加し、多くすると減少する。この場合、好ましい剥離時の残留溶媒量としては、5〜200%、より好ましくは、5〜100%、更に好ましくは、10〜50%である。
【0066】
フィルム中の残留溶媒量は次式で表される。
残留溶媒量=残存揮発分質量/加熱処理後フィルム質量×100%
なお残存揮発分質量はフィルムを115℃で1時間加熱処理したとき、加熱処理前のフィルム質量から加熱処理後のフィルム質量を引いた値である。
【0067】
(2)剥離する際の張力ならびに、乾燥ゾーン内を搬送する際の張力は、大きくするとレタデーション値(Rt値)は減少し、小さくすると増加する。好ましい剥離張力としては、5×9.8〜40×9.8N/m、より好ましくは、10×9.8〜30×9.8N/m、更に好ましくは、10×9.8〜25×9.8N/mである。また、乾燥ゾーン内の搬送張力として、好ましくは5×9.8〜20×9.8N/m、より好ましくは、8×9.8〜15×9.8N/m、更に好ましくは、8×9.8〜12×9.8N/mである。
(3)又は、フィルムをベルト又はドラムから剥離後の乾燥工程で、ピンテンター方式または、クリップテンター方式でフィルムを延伸しながら乾燥する場合、延伸倍率が大きくなると、レタデーション値(Rt値)は増加し、小さくすると減少する。好ましい延伸倍率としては、2〜50%、より好ましくは5〜40%、更に好ましくは10〜30%である。
【0068】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0069】
実施例1
1.セルローストリアセテート(TAC)フィルム試料の作製
TACフィルム試料No.1〜15を以下に示す方法で作製した。
【0070】
1)試料No.1、6の作製
以下に示す方法で試料No.1、6を作製した。
【0071】
(ドープ組成物A)
アセチル置換度2.76のセルローストリアセテート 100質量部
2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)
ベンゾトリアゾール 1質量部
エチルフタリルエチルグリコレート 4質量部
メチレンクロライド 475質量部
エタノール 50質量部
上記組成物を密閉容器に投入し、加圧下で80℃に保温・撹拌しながら完全に溶解させた。次に、このドープを濾過し、冷却して33℃に保ち、二つのドラムに張られた回転する長さ6m(有効長さ5.5m)のエンドレスステンレスバンド上に均一に流延し、剥離残留溶媒量が70%になるまで溶媒を蒸発させた時点でステンレスバンド上から剥離張力15×9.8N/mで剥離し、多数のロールで搬送張力13×9.8N/mで搬送させながら乾燥させ、膜厚150μmの試料No.1と膜厚120μmの試料No.6を得た。
【0072】
2)試料No.2〜5及び7〜15の作製
表1に記載の通り置換度の異なるセルローストリアセテートを用い、残留溶媒量、膜厚をかえた以外は試料No.1,6と同様にして試料No.2〜5及び7〜15を作製した。
【0073】
2.液晶表示装置試料の作製
上記試料No.1〜15を使用して液晶表示装置試料No.101〜115を以下に示す方法で作製した。
【0074】
1)液晶表示装置試料No.101、106の作製
上記試料No.1、6を40℃の2.5mol/L水酸化ナトリウム水溶液で60秒間アルカリ処理し、3分間水洗して鹸化処理層を形成し、アルカリ処理フィルムを得た。次に厚さ120μmのポリビニルアルコールフィルムを沃素1質量部、ホウ酸4質量部を含む水溶液100質量部に浸漬し、50℃で4倍に延伸して偏光膜を作った。この偏光膜の両面に前記アルカリ処理試料フィルムを完全鹸化型ポリビニルアルコール5%水溶液を粘着剤として各々貼り合わせ偏光板を作製し、これをVA型液晶セルの両面側に設け、液晶表示装置試料No.101、106を得た。
【0075】
2)液晶表示装置試料No.102〜105及び107〜115の作製
上記試料No.2〜5及び7〜15を使用して液晶表示装置試料No.101、106と同様にして液晶表示装置試料No.102〜105及び107〜115を作製した。
【0076】
上記TACフィルム試料No.1〜15のレタデーション値(Rt値)の測定結果を表1に示す。
【0077】
【表1】
【0078】
上記液晶表示装置試料No.101〜115の視野角特性の測定結果を表2に示す。
【0079】
【表2】
【0080】
評価方法
(1)レタデーション値(Rt値)
自動複屈折計KOBRA−21ADH(王子計測機器(株)製)を用いて、23℃−55%RHの環境下で、波長が590nmにおいて、3次元屈折率測定を行い、屈折率nx、ny、nzを求め、前式に従って、レタデーション値(Rt値)を算出した。
【0081】
(2)視野角特性の評価
得られた液晶表示装置に、(株)エーエムティ製VG365Nビデオパターンジェネレーターにて、白色表示、黒色表示およびグレー8階調表示を行い、白色/黒色表示時のコントラスト比を大塚電子(株)製LCD−7000にて、上下左右角度60度の範囲で測定した。コントラスト比≧10を示す角度を視野角とした。
【0082】
(3)総合評価
以下に示す基準で評価した。
【0083】
◎:視野角特性に非常に優れ、製造上の問題、加工適性、光学フィルム製品としての欠陥も全くない
○:視野角特性に優れるが◎レベルに対しては劣る。製造上の問題、加工適性、光学フィルム製品としての欠陥も全くない
△:視野角特性に優れるが、製造上の問題、加工適性、光学フィルム製品として何らかの欠陥がある
×:製造上の問題、加工適性、光学フィルム製品として致命的な欠陥がある
上表1,2の結果に示される如く、本発明のセルロースエステルフィルムは視野角特性に優れ、従来TACフィルムと同じ残留溶媒量で剥離するのであれば膜厚を薄くすることが可能で、また、同程度の膜厚ならば残留溶媒量が高い状態で剥離することが可能になるので生産性を大幅にアップすることが可能となる事を確認出来た。
【0084】
また、アセチル置換度が小さすぎると耐湿熱性に劣り、ケン化処理工程や製品になった後の高温多湿の状況で分解が懸念されるため偏光板は作らず総合評価としては△とした。また、残留溶媒量が200%を超えると厚み方向レタデーションが上がらなくなり、残留溶媒量が低すぎるとステンレス板からの剥離しづらくフィルムが破断したり、変形、傷が目立ったため偏光板を作ることができなかった。膜厚に関しては、75μmよりも薄いと高い厚み方向レタデーションを出すことが難しく、165μmより厚いとごわごわして切断し難くハンドリング性が悪く、加工適性に劣るため総合評価は△とした。
【0085】
実施例2
1.セルローストリアセテート(TAC)フィルム試料の作製
TACフィルム試料No.16〜30を以下に示す方法で作製した。
【0086】
1)試料No.16の作製
以下に示す方法で試料No.16を作製した。
(ドープ組成物B)
アセチル置換度2.76のセルローストリアセテート 100質量部
2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)
ベンゾトリアゾール 1質量部
エチルフタリルエチルグリコレート 4質量部
酢酸メチル 534質量部
エタノール 63質量部
上記の組成物の内、酢酸メチル/エタノール混合溶媒(混合比9/1質量)およびエチルフタリルエチルグリコレートの混合溶液を−70℃に冷却し、そこへ良く撹拌しながらアセチル置換度2.76のTACを添加する。約20分後、TACが膨潤してきたのでゆっくりと撹拌しながら、−70℃に保ったまま1時間放置した。その後、冷却した混合物をゆっくり撹拌しながら50℃で30分間加温した。混合物の冷却−加温のサイクルを2回繰り返し、透明で均一なセルロースエステルドープを得た。この溶液を23℃で30日間静置してドープの状態を観察すると透明均一のドープのまま変化していなかった。
【0087】
溶解直後のドープを実施例1と同様に二つのドラムに張られた回転する長さ6m(有効最5.5m)のエンドレスステンレスバンド上に均一に流延し、剥離残留溶媒量が100%になるまで溶媒を蒸発させた時点でステンレスバンド上から剥離張力15×9.8N/mで剥離し、多数のロールで搬送張力13×9.8N/mで搬送させながら乾燥させ、膜厚120μmのTACフィルム16を得た。
【0088】
2)試料No.17〜19の作製
アセチル置換度を表5のごとく変化させた以外は試料No.16と同様にして試料No.17〜19を作製した。尚、試料No.18,19のドープは24時間の23℃停滞後にはゲル状のドープとなっていた。
【0089】
3)TACフィルム試料No.20の作製
ベルトからの剥離残留溶媒量を50%にした以外は、試料No.16と同様にしてフィルムを作製した。
【0090】
4)試料No.21の作製
以下に示す方法でTACフィルム試料No.21を作製した。
【0091】
(ドープ組成物B)
アセチル置換度2.76のセルローストリアセテート 100質量部
2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)
ベンゾトリアゾール 1質量部
エチルフタリルエチルグリコレート 4質量部
酢酸メチル 534質量部
エタノール 63質量部
上記組成物を常温で混合し、30分間ゆっくり撹拌しながら放置した。TACが膨潤したのを確認し、−70℃に冷却し、1時間放置した。その後、冷却した混合物をゆっくり撹拌しながら50℃で30分間加温した。混合物の冷却−加温のサイクルを2回繰り返し、透明で均一なセルロースエステルドープを得た。この溶液を23℃で30日間静置してドープの状態を観察すると透明均一のドープのまま変化していなかった。
【0092】
溶解直後のドープを実施例1と同様に二つのドラムに張られた回転する長さ6m(有効最5.5m)のエンドレスステンレスバンド上に均一に流延し、剥離残留溶媒量が100%になるまで溶媒を蒸発させた時点でステンレスバンド上から剥離張力15×9.8N/mで剥離し、多数のロールで搬送張力13×9.8N/mで搬送させながら乾燥させ、膜厚120μmのTACフィルム21を得た。
【0093】
5)試料No.22の作製
試料No.22としてアセチル置換度2.89のTACを用いた以外は試料No.21と同様にして、TAC溶液(ドープ)を作製し、フィルム試料を作製した。溶解直後は多少不溶解物が確認できる程度だったが、24hr.停滞後ドープがゲル状になってしまった。
【0094】
6)TACフィルム試料No.23,24の作製
以下に示す方法でTACフィルム試料No.23、24を作製した。
【0095】
(ドープ組成物C)
アセチル置換度2.84のセルローストリアセテート 100質量部
2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)
ベンゾトリアゾール 1質量部
エチルフタリルエチルグリコレート 4質量部
酢酸メチル 534質量部
エタノール 63質量部
上記組成物を常温で混合し、ゆっくり撹拌しながら30分間放置した。TACが膨潤したのを確認し、この混合物を肉厚100μmのアルミニウム製容器に満たし、空気が入らない様にアルミニウム箔で蓋をして、かしめる様に密封した。この密閉された容器をゴム製の袋につめ、軽く脱気後ゴム袋を封止した。このゴム袋をセラミック成型型様ゴム製静水圧加圧装置(神戸製鋼製)にセットし20℃に保ちながら9.8×107Paの圧力で2時間加圧する。その後、ゆっくりと大気圧に戻し30分静置する。この加圧−解放のサイクルを3回繰り返して透明で均一なTACドープを得た。この溶液を23℃で24hr.静置してドープの状態を観察すると透明均一のドープのまま変化していなかった。
【0096】
溶解直後のドープを実施例1と同様に二つのドラムに張られた回転する長さ6m(有効最5.5m)のエンドレスステンレスバンド上に均一に流延し、剥離残留溶媒量が100%になるまで溶媒を蒸発させた時点でステンレスバンド上から剥離張力15×9.8Nで剥離し、多数のロールで搬送張力13×9.8Nで搬送させながら乾燥させ、膜厚120μmのTACフィルム試料No.23を得た。
【0097】
7)試料No.24の作製
試料No.24としてアセチル置換度2.89のTACを用いた以外は試料No.23と同様にして、TAC溶液(ドープ)を作製し、TACフィルム試料No.24を作製した。しかし溶解直後は多少不溶解物が確認できる程度だったが、24hr.停滞後はドープがゲル状になってしまった。
【0098】
8)TACフィルム試料No.25〜28の作製
アセチル置換度を2.80、冷却温度、加温温度を表3に示すように変えた他はTACフィルム試料No.21と同様にして作製した。
【0099】
【表3】
【0100】
試料No.26、27は冷却−加温サイクルを繰り返しても不溶解物が消えず、フィルムを作製することができなかった。
【0101】
試料No.28は溶解直後は均一なドープが得られるが、数時間後にはゲル化が始まってしまうこととドープが多少着色してしまっていた。
【0102】
9)試料No.29〜30
アセチル置換度を2.80、加圧圧力を表4の様にした以外は、試料No.23と同様にして作製した。
【0103】
【表4】
【0104】
試料No.29は加圧−開放サイクルを繰り返しても不溶解物が消えず、フィルムを作製することができなかった。試料No.30は加圧−開放のサイクルを繰り返すと粘度低下、着色が観測されたためフィルム作製ができなかった。
【0105】
2.液晶表示装置試料の作製
上記TACフィルム試料No.16〜25、28を使用し、実施例1と同様にして偏光板を作製し、VA型液晶セルの両面側に設け、液晶表示装置試料No.216〜225、228を得た。
【0106】
上記TACフィルム試料No.16〜30のレタデーション値(Rt値)の測定結果を表5に示す。
【0107】
【表5】
【0108】
上記液晶表示装置試料No.216〜225、228の視野角特性の測定結果を表6に示す。
【0109】
【表6】
【0110】
評価方法
(1)溶解状態の評価
以下の基準で官能評価した。
【0111】
○;透明で均一なドープ
△;多少の不溶解物が確認される
×;多量の不溶解物があるかゲル状になっている
(1)レタデーション値(Rt値)
実施例1と同様にして評価した。
【0112】
(3)視野角特性評価
実施例1と同様にして評価した。
【0113】
(4)総合評価
以下に示す基準で評価した。
【0114】
◎:視野角特性に非常に優れ、製造上の問題、加工適性、光学フィルム製品としての欠陥も全くない
○:視野角特性に優れるが◎レベルに対しては劣る。製造上の問題、加工適性、光学フィルム製品としての欠陥も全くない
△:視野角特性に優れるが、製造上の問題、加工適性、光学フィルム製品として何らかの欠陥がある
×:製造上の問題、加工適性、光学フィルム製品として致命的な欠陥がある
試料No.25は視野角特性には優れているが、冷却温度を−100℃以下に下げても溶解効果は既に飽和しておりあまり変わらないにも関わらず、冷却−加温のサイクルに時間かかり冷媒の蒸発も速く不効率で生産性に劣るため総合評価は△とした。
【0115】
試料No.26、試料No.27、試料No.29は冷却−加温サイクル又は加圧−開放サイクルを繰り返しても不溶解物が消えず、フィルムを作製することができなかったため総合評価を×とした。
【0116】
試料No.28は溶解直後は均一なドープが得られるが、数時間後にはゲル化が始まってしまうこととドープが多少着色し始めてしまうので総合評価は×とした。
【0117】
試料No.30は加圧−開放のサイクルを繰り返すと粘度低下、着色が観測され分解が起こり始めているためフィルム作製ができず総合評価は×とした。
【0118】
従って、表6から本発明のセルロースエステルは非塩素系溶媒を用いた特殊溶解法でも溶解性、停滞安定性に優れ更に視野角特性も良好であることが分かる。
【0119】
【発明の効果】
本発明のセルロースアセテートを用いることで透明性、平面性及び厚み方向のレタデーション値(Rt値)が良好な光学用フィルムを得ることができ、該フィルムを使用した偏光板用保護フィルムに用いた偏光板を使用したVA方式液晶表示装置では、従来品よりも薄膜であるにもかかわらず良好な視野角拡大効果を得ることができた。また、非塩素系溶媒を用いた場合にも溶解性、停滞安定性が良好な溶液を得ることができ、流延製膜する事で得られた光学用フィルムは塩素系溶媒を用いた場合と同じような性能を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】偏光板の概略断面図
【符号の説明】
1 偏光子
2 保護フィルム
Claims (3)
- バーティカルアライアメント(VA)型液晶表示装置に用いる、(1)式で定義する厚み方向レタデーション値(Rt値)が90〜200nmである光学用フィルムの製造方法において、
アセチル置換度が2.75以上、2.86以下のセルロースエステルを、−100℃〜−10℃に冷却した実質ハロゲンを含まない有機溶媒と混合し、膨潤させ、0℃〜120℃に加温する工程を1サイクルとした工程を少なくとも1回実施して得られるセルロースエステル溶液を、回転するベルト又はドラム上に流延し、次いでベルト又はドラムから残留溶媒量5〜200%で剥離し、更に乾燥して有機溶媒を蒸発することを特徴とする光学用フィルムの製造方法。
(1)式
Rt値=((nx+ny)/2−nz)×d
(式中、nxはフィルムの流延方向のフィルムの屈折率、nyは流延方向に垂直な方向(幅方向)のフィルムの屈折率、nzは厚み方向のフィルムの屈折率、dはフィルムの厚み(nm)をそれぞれ表す。) - セルロースエステルのアセチル置換度が2.84以下であることを特徴とする請求項1に記載の光学用フィルムの製造方法。
- 製造される光学用フィルムの厚さが75〜165μmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学用フィルムの製造方法。
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