JP2001116926A - 偏光板保護フィルム、偏光板保護フィルムの製造方法、及び液晶表示装置 - Google Patents

偏光板保護フィルム、偏光板保護フィルムの製造方法、及び液晶表示装置

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JP2001116926A
JP2001116926A JP30016499A JP30016499A JP2001116926A JP 2001116926 A JP2001116926 A JP 2001116926A JP 30016499 A JP30016499 A JP 30016499A JP 30016499 A JP30016499 A JP 30016499A JP 2001116926 A JP2001116926 A JP 2001116926A
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protective film
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Masato Takada
昌人 高田
Isamu Michihashi
勇 道端
Noriki Tachibana
範幾 立花
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電圧オフ時に、液晶分子が配向板に垂直であ
るバ−ティカルアライアメント(VA)型液晶表示装置
において、更に、視野角向上の特長が奏される偏光板保
護フィルム及び液晶表示装置を提供ずる。 【解決手段】 バーティカルアライアメント型液晶表示
装置の偏光板における保護フィルムであって、該フィル
ムの下記(1)式で定義するレタデーション値(Rt値)が
70〜200nmであることを特徴とする偏光板保護フ
ィルム。 Rt値=((nx+ny)/2−nz)×d (式1) (nxはフィルムの製膜方向に平行な方向でのフィルム
の屈折率、nyは製膜方向に垂直な方向でのフィルムの
屈折率、nzは厚み方向でのフィルムの屈折率、dはフ
ィルムの厚み(nm)をそれぞれ表す)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技衝分野】本発明は、偏光板保護フィル
ム及び液晶表示装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】液晶表示装置は、低電圧、低消費電力で、
IC回路への直結が可能であり、そして、特に、薄型化
が可能であることから、ワードプロセッサやパーソナル
コンピュータ等の表示装置として広く採用されている。
この液晶表示装置は、基本的な構成は、例えば液晶セル
の両側に偏光板を設けたものである。
【0003】このような液晶表示装置において、コント
ラスト等の観点から、ツイスト角が90度のツイステッ
ドネマティツク(TN)を用いた液晶表示装置からツイ
スト角が160度以上のスーパーツイステッドネマティツ
ク(STN)を用いた液晶表示装置に移行して来てい
る。
【0004】しかし、STNを用いた液晶表示装置は、
液晶の復屈折を利用したものであることから、TNを用
いた液晶表示装置におけるノ−マリ−ホワイトでは白だ
った背景が青色あるいは黄色に着色する問題があり、こ
の為、白黒表示ではコントラスト、視野角が狭く、又、
カラー化が困難と言った問題がある。
【0005】この問題を解決する為、すなわち複屈折分
を補償してやる為、上の偏光板の下に位相差板を用いる
技術が提案された。この技術によれば、前記着色の問題
は解決されるものの、視野角については殆ど改善されて
いない。
【0006】この問題を解決する為、厚さ方向の屈折率
が複屈折の光軸に垂直な方向の屈折率よりも大きな複屈
折フィルムを作成し、これを位相差板として用いる技術
が提案された。更には、固有複屈折値が正と負とのフィ
ルムを各々−枚ずつ、或いは積層したものを位相差板と
して用いる技術が提案された。
【0007】又、特開平7−218724号公報に示さ
れる如く、偏光子の少なくとも一方の保護フィルムが、
波長590nmの光で測定した面内のレタデーション値
が30〜70nmトリアセチルセルロースからなるプラ
スチックフィルムである偏光板が提案された。
【0008】これら提案の技術によって、視野角による
コントラストの変化が小さくなり、視角特性が向上し
た。
【0009】ところで、低電圧、低消費電力、薄型化の
上で他の表示装置には無い大きな特長を奏する液晶表示
装置におけ最大の問題、つまり視野角が狭い問題の改善
に対する要求は益々強まる一方であり、更なる研究が押
し進められている。
【0010】このような研究開発の1つとして、TNやST
Nタイプとは異なるタイプの液晶が提案されるに至っ
た。すなわち、TNやSTNタイプの液晶セルは、電圧
オフ時に、液晶分子が配向板に平行で、電圧オン時に、
液晶分子が配向板に垂直に配向するタイプであるのに対
し、電圧オフ時に、液晶分子が配向板に垂直で、電圧オ
ン時に平行のタイプ、例えば誘電異方性が負のネガ型液
晶を用いた、所謂、バ−ティカルアライアメント型のも
のが開発されるに至った。
【0011】このバ−ティカルアライアメント(VA)
型液晶表示装置は、電圧オフ時に液晶分子が配向板に垂
直で、電圧オン時に液晶分子が配向板に平行に配向させ
る垂直配向モードの液晶セルであることから、黒がしっ
かり黒として表示され、コントラストが高く、TNやS
TN型のものに比べて、視野角が比較的広い。
【0012】しかしながら、液晶画面が大きくなるに従
って、更に視野角を広げる要望が高まっている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明が解決
しようとする課題は、電圧オフ時に、液晶分子が配向板
に垂直であるバ−ティカルアライアメント(VA)型液
晶表示装置において、更に、視野角向上の特長が奏され
る偏光板保護フィルム及び液晶表示装置を提供ずること
である。
【0014】
【課題を解決するための手段】(1)バーティカルアラ
イアメント型液晶表示装置の偏光板における保護フィル
ムであって、該フィルムの下記(1)式で定義するレタデ
ーション値(Rt値)が70〜200nmであることを特
徴とする偏光板保護フィルム、 Rt値=((nx+ny)/2−nz)×d (式1) (nxはフィルムの製膜方向に平行な方向でのフィルム
の屈折率、nyは製膜方向に垂直な方向でのフィルムの
屈折率、nzは厚み方向でのフィルムの屈折率、dはフ
ィルムの厚み(nm)をそれぞれ表す) (2)偏光板保護フィルムの前記レタデーション値(R
t値)が90〜175nmであることを特徴とする前記
1に記載の偏光板保護フィルム、 (3)偏光板保護フィルムの厚さが75〜190μmで
あることを特徴とする前記1又2に記載の偏光板保護フ
ィルム、 (4)偏光板保護フィルムがセルロースの低級脂肪酸エ
ステルを主成分としたものであることを特徴とする前記
1〜3いずれかに記載の偏光板保護フィルム、 (5)該フィルムを、ベルト又はドラム上で流延製膜す
る際に、ベルト又はドラムから剥離する時の残留溶媒量
を5%〜100%にすることを特徴とする偏光板保護フ
ィルムの製造方法、 (6)偏光板と液晶セルとを具備する液晶表示装置にお
いて、前記液晶セルはバーティカルアライアメント型液
晶を用いたものであり、前記偏光板は前記項1〜項5い
ずれかの偏光板保護フィルムを用いたものであることを
特徴とする液晶表示装置、すなわち、このVA方式液晶
において視野角を更にに広げるために、偏光板保護フィ
ルムについての研究を押し進めているうちに、本発明者
は、VA型液晶表示装置においては、特開平7−218
724号公報に示されているような、面内方向のリタデ
ーションをコントロールしたフィルムを用いても、その
効果は低いことに気づいた。
【0015】そして、偏光板保護フィルムに対する研究
を更に押し進めて行った結果、これまでの面内のレタデ
−ション値ではなく、面方向と厚み方向の異方性を表す
値であるレタデーション値(Rt値;上記式1)を正の
値でコントロールしたフィルムを使用した場合におい
て、VA型液晶表示装置の視野角が一層広くなることが
見出された。
【0016】以下、本発明を詳細に説明する。
【0017】先ず、本発明のレタデーション値(Rt値)
が70〜200nmのフィルムの製造方法について述べ
る。尚、セルロースの低級脂肪酸エステルを主成分、特
にアセチルセルロースを主成分とした場合で説明する
が、これに限定されるものではない。
【0018】アセチルセルロースをメチレンクロライ
ド、エタノール、アセトン、メタノール等の有機溶媒に
溶解してドープを形成する。ドープ中のアセチルセルロ
ースの濃度は10〜35wt%経度である。尚、これに
フクル酸エステル、リン酸エステル等め可塑剤をアセチ
ルセルロースに対して3〜20wt%添加してもよい。
更に、必要に応じて、紫外線吸収剤、滑剤などの添加剤
を加えてもよい。そして、得られたドープを支持体上に
流廷し、製膜する。製膜方法としてはバンド法やドラム
法を用いることが出来る。次に、このようにして得られ
たフィルムを支持体から剥ぎ取る。その後、張力をかけ
て乾燥ゾンーン中を搬送させながら、乾燥する。
【0019】この時、本発明のレタデーション値(Rt
値)のフィルムを得るには、以下のような方法が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。 (1)フィルムをベルト又はドラムから剥離するまでの
工程においては、剥離時の残留溶媒量を少なくするとレ
タデーション値(Rt値)は増加し、多くすると減少す
る。この場合、好ましい剥離時の残留溶媒量としては、
5%〜100%、より好ましくは、5%〜80%、更に
好ましくは、10%〜45%である。
【0020】フィルム中の残留溶媒量は次式で表され
る。
【0021】残留溶媒量=残存揮発分重量/加熱処理後
フィルム重量×100% なお残存揮発分重量はフィルムを115℃で1時間加熱
処理したとき、加熱処理前のフィルム重量から加熱処理
後のフィルム重量を引いた値である。 (2)剥離する際の張力ならびに、乾燥ゾーン内を搬送
する際の張力は、大きくくるとレタデーション値(Rt
値)は減少し、小さくすると増加する。好ましい剥離張
力としては、5〜40kg/m、より好ましくは、10
〜30kg/m、更に好ましくは、10〜25kg/m
である。また、乾燥ゾーン内の搬送張力として、好まし
くは5〜20kg/m、より好ましくは、8〜15kg
/m、更に好ましくは、8〜12kg/mである。 (3)又は、フィルムをベルト又はドラムから剥離後の
乾燥工程で、ピンテンター方式または、クリップテンタ
ー方式でフィルムを延伸しながら乾燥する方式が挙げら
れる。この場合、延伸倍率が大きくなると、レタデーシ
ョン値(Rt値)は増加し、小さくすると減少する。
【0022】好ましい延伸倍率としては、2〜50%、
より好ましくは5〜40%、更に好ましくは10〜30
%である。
【0023】本発明のレタデーション値(Rt値)は正の
値であり、70〜200nmであることが好ましい、よ
り好ましくは90〜175nm、更に好ましくは110
〜175nmである。
【0024】レタデーション値(Rt値)の測定には、自
動複屈折計KOBRA−21ADH(王子計測機器
(株)製)を用いて、23℃−55%RHの環境下で、
波長が590nmにおいて、3次元屈折率測定を行い、
屈折率nx、ny、nzを求めることにより得られる。
【0025】又、本発明の偏光板板保護フィルムは、そ
の厚さが75〜190μmのものが好ましい。より好ま
しくは100〜175μm、更に好ましくは、120〜
160μmである。
【0026】セルロースの低級脂肪酸エステルとして
は、セルローストリアセテート、セルロースジアセテー
ト、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセ
テートプロピオネートなどが挙げられる。セルロースト
リアセテートの場合は、特に重合度250〜400、結
合酢酸量が54〜62.5%のセルローストリアセテー
トが好ましく、結合酢酸量が58〜62.5%がベース
強度が強くより好ましい。セルローストリアセテートは
綿花リンターから合成されたセルローストリアセテート
と木材パルプから合成されたセルローストリアセテート
のどちらかを単独あるいは混合して用いることができ
る。ベルトやドラムからの剥離性が良い綿花リンターか
ら合成されたセルローストリアセテートを多く使用した
方が生産性効率が高く好ましい。綿花リンターから合成
されたセルローストリアセテートの比率が60重量%以
上で、剥離性の効果が顕著になるため60重量%以上が
好ましく、より好ましくは85重量%以上、更には、単
独で使用することが最も好ましい。
【0027】フィルム材料としては各種のポリマーを使
用できる。中でも、ポリカーボネートやセルロースの低
級脂肪酸エステルを主成分としたものが好ましい。特
に、セルロースの低級脂肪酸エステルを主成分としたも
めが好ましい。セルロースの低級脂肪酸エステルとして
は、セルローストリアセテート、セルロースジアセテー
ト、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセ
テートプロピオネートなどが挙げられる。セルロースト
リアセテートの場合は、特に重合度250〜400、結
合酢酸量が54〜62.5%のセルローストリアセテー
トが好ましく、結合酢酸量が58〜62.5%であるこ
とでベース強度が強くより好ましい。
【0028】セルローストリアセテートは綿花リンター
から合成されたセルローストリアセテートと木材パルプ
から合成されたセルローストリアセテートのどちらかを
単独あるいは混合して用いることができる。
【0029】ベルトやドラムからの剥離性が良い綿花リ
ンターから合成されたセルローストリアセテートを多く
使用した方が生産性効率が高く好ましい。綿花リンター
から合成されたセルローストリアセテートの比率が60
重量%以上で、剥離性の効果が顕著になるため60重量
%以上が好ましく、より好ましくは85重量%以上、更
には、単独で使用することが最も好ましい。
【0030】本発明ポリマーフィルム中には可塑剤を混
入してもよい。用いることのできる可塑剤としては特に
限定しないが、リン酸エステル系では、トリフェニルホ
スフェート、トリクレジルホスフェート、クレジルジフ
ェニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェー
ト、ジフェニルビフェニルホスフェート、トリオクチル
ホスフェート、トリブチルホスフェート等、フタル酸エ
ステル系では、ジエチルフタレート、ジメトキシエチル
フタレート、ジメチルフタレート、ジオクチルフタレー
ト、ジブチルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタ
レート等、グリコール酸エステル系では、トリアセチ
ン、トリブチリン、ブチルフタリルブチルグリコレー
ト、エチルフタリルエチルグリコレート、メチルフタリ
ルエチルグリコレート、ブチルフタリルブチルグリコレ
ート等を単独あるいは併用するのが好ましい。
【0031】可塑剤は必要に応じて、2種類以上を併用
して用いてもよい、セルロースエステルに用いる場合、
リン酸エステル系の可塑剤の使用比率は50%以下が、
セルロースエステルフィルムの加水分解を引き起こしに
くく、耐久性に優れるため好ましい。リン酸エステル系
の可塑剤比率は少ない方がさらに好ましく、フタル酸エ
ステル系やグリコール酸エステル系の可塑剤だけを使用
することが特に好ましい。
【0032】本発明のフィルムには、紫外線吸収剤を用
いることが好ましく、紫外線吸収剤としては、液晶の劣
化防止の点より波長370nm以下の紫外線の吸収能に
優れ、かつ良好な液晶表示性の点より波長400nm以
上の可視光の吸収が可及的に少ないものが好ましく用い
られる。
【0033】特に、波長370nmでの透過率が、10
%以下である必要があり、好ましくは5%以下、より好
ましくは2%以下である。
【0034】一般に用いられるものとしては、例えばオ
キシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化
合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系
化合物、シアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系
化合物などがあげられるが、これらに限定されない。
【0035】本発明においてはこれら紫外線吸収剤の1
種以上用いていることが好ましく、異なる2種以上の紫
外線吸収剤を含有してもよい。
【0036】紫外線吸収剤の添加方法はアルコールやメ
チレンクロライド、ジオキソランなどの有機溶媒に紫外
線吸収剤を溶解してからドープに添加するか、または直
接ドープ組成中に添加してもよい。無機粉体のように有
機溶剤に溶解しないものは、有機溶剤とセルロースエス
テル中にデゾルバーやサンドミルを使用し、分散してか
らドープに添加する。
【0037】本発明における紫外線吸収剤の使用量はセ
ルロースエステルに対する重量%で、0.1重量%〜2.
5重量%、好ましくは、0.5重量%〜2.0重量%、
より好ましくは0.8重量%〜2.0重量%である。紫
外線吸収剤の使用量が2.5重量%より多いと透明性が
悪くなる傾向があり好ましくない。
【0038】また本発明に係るフィルムには、他に必要
ならマット剤として酸化珪素のような微粒子などを加え
ても支障はない。酸化珪素のような微粒子は有機物によ
って表面処理されていることが、フィルムのヘイズを低
下できるため好ましい。表面処理で好ましい有機物とし
ては、ハロシラン類、アルコキシシラン類、シラザン、
シロキサンなどがあげられる。微粒子の平均径が大きい
ほうがマット効果は大きく、平均径の小さいほうは透明
性に優れるため、好ましい微粒子の一次粒子の平均径は
5〜50nmでより好ましくは7〜14nmである。酸
化珪素の微粒子としてはアエロジル(株)製のAERO
SIL200、300、R972、R974、R20
2、R812,OX50、TT600などがあげられ、
好ましくはAEROSILR972、R974、R20
2、R812などがあげられる。
【0039】本発明において、バ−ティカルアライアメ
ント(VA)型液晶表示装置とは、電圧オフ時に液晶分
子が配向板に垂直で、電圧オン時に液晶分子が配向板に
平行に配向させる垂直配向モードの液晶セルを用いた液
晶表示装置をいう。
【0040】この偏光板保護フィルムが表面に設けられ
る偏光子は、従来から公知のものを用いることが出来
る。例えば、ポリビニルアルコールの如きの親水怯ポリ
マーからなるフィルムを、沃素の如きのこ色性染料で処
理して廷伸したものや、塩化ビニルの如きのプラスチッ
クフィルムを処理してポリエンを配向したものを用いる
そして、偏光板は、上記偏光板保護フィルムを偏光子の
少なくとも片面側に積層したものとして構成される。
【0041】このようにして得られた偏光板が、VA型液
晶セルの一面側又は両面側に設けられる。これによっ
て、本発明になる液晶表示装置が得られる。
【0042】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1 〈試料1の作成〉 (ドープ組成物A) 綿花リンターから合成されたセルローストリアセテート (酢化度61.0%) 85重量部 木材パルプから合成されたセルローストリアセテート (酢化度61.0%) 15重量部 2-(2'-ヒドロキシ−3',5'-ジ-t-ブチルフェニル)ベゾトリアゾール (紫外線吸収剤I) 1重量部 トリフェニルホスフェート(可塑剤A) 10重量部 メチレンクロライド 475重量部 エタノール 50重量部 上記組成物を密閉容器に投入し、加圧下で80℃に保温
・撹拝しながら完全に溶解させた。次に、このドープを
濾過し、冷却して33℃に保ち、二つのドラムに張られ
た回転する長さ6m(有効長5.5m)のエンドレスス
テンレスバンド上に均一に流廷し、剥離残留溶媒量が2
0%になるまで溶媒を蒸発させた時点でステンレスバン
ド上から剥離張力15kg/mで剥離し、多数のロール
で搬送張力13kg/mで搬送させながら乾燥せさ、膜
厚150μmのセルロ−ストリアセテート(TAC)フィ
ルム1を得た。
【0043】このフィルムのレタデーション値(Rt
値)は、120nmであった。
【0044】このフィルム1を40℃の2.5N−水酸
化ナトリウム水溶液で60秒間アルカリ処理し、3分間
水洗して鹸化処理層を形成し、アルカリ処理フィルムを
得た。
【0045】次に厚さ120μmのポリビニルアルコー
ルフィルムを沃素1重量部、ホウ酸4重量部を含む水溶
液100重量部に浸漬し、50℃で4倍に延伸して偏光
膜を作った。この偏光膜の両面に前記アルカリ処理試料
フィルムを完全鹸化型ポリビニルアルコール5%水溶液
を粘着剤として各々貼り合わせ偏光板を作成し、これを
VA型液晶セルの両面側に設け、液晶表示装置試料1を
得た。 (試料2〜11の作成)実施例1において、剥離残留溶
媒量とフィルムの膜厚を表1に示すように変化させた以
外は、同様にしてフィルムを作成し、液晶装置試料2〜
11を作成した。 (評価方法) (1)リタデーション値(Rt値) 自動複屈折計KOBRA−21ADH(王子計測機器
(株)製)を用いて、23℃−55%RHの環境下で、
波長が590nmにおいて、3次元屈折率測定を行い、
屈折率nx、ny、nzを求めた。下記(式1)に従っ
て、リタデーション値(Rt値)を算出した。
【0046】 Rt値=((nx+ny)/2−nz)×d (式1) (nxはフィルムの製膜方向に平行な方向でのフィルム
の屈折率、nyは製膜方向に垂直な方向でのフィルムの
屈折率、nzは厚み方向でのフィルムの屈折率、dはフ
ィルムの厚み(nm)をそれぞれ表す) (2)視野角特性の評価 得られた液晶表示装置に、(株)エーエムティ製VG3
65Nビデオパターンジェネレーターにて、白色表示、
黒色表示およびグレー8階調表示を行い、白色/黒色表
示時のコントラスト比を大塚電子(株)製LCD−70
00にて、上下左右角度60度の範囲で測定した。コン
トラスト比≧10を示す角度を視野角とした。
【0047】
【表1】 上記各例で得たVA型液晶表示装置の視野角を調べたの
で、その結果を表2に示す。尚、名例における偏光板保
護フィルムのレタデーション値(Re)および厚さにつ
いても併記する。
【0048】これから判る通り、本発明になる偏光板保
護フィルムを用いたVA型液晶表示装置は視野角が広
い。
【0049】
【発明の効果】低電圧、低消費電力で、薄型化が可能
で、視野角が広いノーマリーブラック型のVA型液晶表
示装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】偏光板の概略図
【符号の説明】
1 偏光子 2 偏光版保護フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H049 BA02 BB13 BB33 BB63 BC09 BC22 2H091 FA08X FA08Z FA11X FA11Z FB02 FC23 GA16 HA07 HA10 HA18 KA02 LA19

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バーティカルアライアメント型液晶表示
    装置の偏光板における保護フィルムであって、該フィル
    ムの下記(1)式で定義するレタデーション値(Rt値)が
    70〜200nmであることを特徴とする偏光板保護フ
    ィルム。 Rt値=((nx+ny)/2−nz)×d (式1) (nxはフィルムの製膜方向に平行な方向でのフィルム
    の屈折率、nyは製膜方向に垂直な方向でのフィルムの
    屈折率、nzは厚み方向でのフィルムの屈折率、dはフ
    ィルムの厚み(nm)をそれぞれ表す)
  2. 【請求項2】 前記偏光版保護フィルムの前記レタデー
    ション値(Rt値)が90〜175nmであることを特徴
    とする請求項1に記載の偏光板保護フィルム。
  3. 【請求項3】 前記偏光版保護フィルムの厚さが75〜
    190μmであることを特徴とする請求項1又は請求項
    2に記載の偏光板保護フィルム。
  4. 【請求項4】 前記偏光版保護フィルムがセルロースの
    低級脂肪酸エステルを主成分としたものであることを特
    徴とする請求項1〜請求項3いずれかに記載の偏光板保
    護フィルム。
  5. 【請求項5】 前記偏光版保護フィルムを、ベルト又は
    ドラム上で流延製膜する際に、ベルト又はドラムから剥
    離する時の残留溶媒量を5%〜100%にすることを特
    徴とする偏光板保護フィルムの製造方法。
  6. 【請求項6】 偏光板と液晶セルとを具備する液晶表示
    装置において、前記液晶セルはバーティカルアライアメ
    ント型液晶を用いたものであり、前記偏光板は請求項1
    〜請求項4いずれかに記載の偏光板保護フィルムを用い
    たものであることを特徴とする液晶表示装置。
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