JP4843126B2 - 偏光板用保護フィルム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶型表示装置に用いる偏光板用保護フィルムおよび偏光板用保護フィルムの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶型表示装置は、低電圧、低消費電力で、IC回路への直結が可能であり、そして、特に薄型化が可能であることから、ワードプロセッサやパーソナルコンピュータ等の表示装置として広く採用されている。この液晶表示装置は、基本的な構成としては、例えば液晶セルの両側に偏光板を設けたものである。
【0003】
この様な液晶表示装置においては、コントラスト等の観点から、ツイスト角が90度のツイステッドネマティック(TN)を用いた液晶表示装置からツイスト角が160度以上のスーパーツイステッドネマティック(STN)を用いた液晶表示装置に移行してきている。
【0004】
しかし、STNを用いた液晶表示装置は、液晶の複屈折を利用したものであることから、TNを用いた液晶表示装置におけるノーマリーホワイトでは白だった背景が青色或いは黄色に着色する問題があり、このため、白黒表示ではコントラスト、視野角が狭く、又、カラー化が困難といった問題がある。
【0005】
この問題を解決するため、即ち複屈折分を補償してやるため、上の偏光板の下に位相差板を用いる技術が提案された。この技術によれば、前記着色の問題は解決されるものの、視野角については殆ど改善されていない。
【0006】
この問題を解決するため、厚さ方向の屈折率が複屈折の光軸に垂直な方向の屈折率よりも大きな複屈折フィルムを作製し、これを位相差板として用いる技術が提案された。更には、固有複屈折値が正と負のフィルムを各々一枚ずつ、或いは積層したものを位相差板として用いる技術が提案された。
【0007】
又、特開平7−218724号公報に示される如く、偏光子の少なくとも一方の保護フィルムが、波長590nmの光で測定した面内のレターデーション値が30〜70nmのトリアセチルセルロースからなるプラスチックフィルムである偏光板が提案された。
【0008】
これら提案の技術によって、視野角によるコントラストの変化が小さくなり、視野角特性が向上した。
【0009】
しかしながら、低電圧、低消費電力、薄型化の上で他の表示装置にはない大きな特徴を有する液晶表示装置における最大の問題として、視野角が狭いという問題の改善に対する要求はますます強まる一方であり、更なる研究が進められている。
【0010】
この様な研究開発の1つとして、TNやSTNタイプとは異なるタイプの液晶が提案されるに至った。即ち、TNやSTNタイプの液晶セルは電圧オフ時に、液晶分子が配向板に平行で、電圧オン時に、液晶分子が配向板に垂直に配向するタイプの液晶であるのに対し、電圧のオフ時に、液晶分子が配向板に垂直で、電圧オン時に平行のタイプ、例えば、誘電異方性が負のネガ型液晶を用いた、所謂、バーティカルアラインメント型のものが開発されるに至った。この様なバーティカルアラインメント型液晶表示装置は、例えば特開平2−176625号に開示されている。このバーティカルアラインメント(Vertical Alignment:VA)型液晶表示装置は、電圧オフ時に液晶分子が配向板に垂直で、電圧オン時に液晶分子が配向板に平行に配向させる垂直配向モードの液晶セルであることから、黒がしっかり黒として表示され、コントラストが高く、TNやSTN型のものに比べて、視野角が比較的広いという特徴をもっている。
【0011】
しかしながら、液晶画面が大きくなるに従って、更に視野角を広げたいという要望が高まっている。従って、本発明が解決しようとする課題は、電圧オフ時に、液晶分子が配向板に垂直であるバーティカルアラインメント(VA)型液晶表示装置において、更に視野角向上という特徴が発揮される偏光板用保護フィルム及びその製造方法を提供することである。
【0012】
偏光板用保護フィルムには、従来から、その優れた光学的等方性や透明性からセルローストリアセテートフィルムが使用されている。ところがセルローストリアセテートフィルムでは、厚み方向レターデーション値を大きくするには上限があり、更に大きな厚み方向レターデーション値を得るためには、フィルムの厚みを厚くする必要があった。ところが昨今、液晶表示装置も携帯性が要求されており、小型化、特に薄くすることが求められている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は、視野角特性がよく、従来の偏光板用保護フィルムよりも薄膜化が可能なセルロースエステルフィルムからなる偏光板用保護フィルムとその製造方法及び該フィルムを用いたバーティカルアラインメント(VA)型液晶表示装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は以下の手段により達成される。
【0015】
1.バーティカルアラインメント(VA)型液晶表示装置用の偏光板用保護フィルムであり、炭素数2〜3のアシル基の置換度が2.75以上3.00以下のセルロースエステルを0〜90質量%、炭素数2〜3のアシル基の置換度が2.4以上2.75未満のセルロースエステルを10〜100質量%含有するセルロースエステルからフィルムが構成され、且つ可塑剤を含有し、含有される可塑剤でのリン酸エステル系の可塑剤の使用比率が50%以下で、上記一般式で定義される厚み方向レタデーション値(Rt値)が90〜200nmであることを特徴とする偏光板用保護フィルム。
(nxはフィルムの流延方向の屈折率、nyは流延方向に垂直な方向(幅方向)のフィルムの屈折率、nzは厚み方向のフィルムの屈折率、dはフィルムの厚み(nm)をそれぞれ表す。)
2.アルカリ処理されて偏光膜に積層されることを特徴とする1に記載の偏光板用保護フィルム。
3.フィルムの厚さが40〜165μmであることを特徴とする1又は2に記載の偏光板用保護フィルム。
【0020】
本発明者らは、VA型液晶表示装置においては、特開平7−218724号公報に記載されている様な、面内方向レターデーションをコントロールしたフィルムを用いても、その効果は低く、従来検討されてきた様な面内のレターデーション値ではなく、面方向と厚み方向の異方性を表す値である厚み方向レターデーション値(Rt値:上記式)をコントロールしたフィルムを使用した場合において、VA型液晶表示装置の視野角が著しく広くなることを見いだし、更に厚み方向レターデーション値を大きくする方法について検討した結果、本発明に到達したものである。
【0021】
本発明の偏光板用保護フィルムに用いられるセルロースエステルは、炭素数2〜3のアシル基の置換度が、2.75以上、3.00以下のセルロースエステルを0〜90重量%と炭素数2〜3のアシル基の置換度が2.40以上2.75未満のセルロースエステルを10〜100重量%とからなるセルロースエステルであり、置換度をやや低く抑えたセルロースエステルフィルムを用いるものである。これらのセルロースエステルフィルムを用いると薄膜化した場合において、何故にレターデーション値が大きく出来るのかは判らないが、水酸基の含量をやや多くなることによりセルロースエステル膜の光学的特性が変わるのであろうと推定している。
【0022】
炭素数、2〜3のアシル基の置換度が2.75以上3.00以下のセルロースエステルとは、アセチル基やプロピオニル基で、セルロースの水酸基を常法により所定の置換度に置換したものである。具体的にはセルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースプロピオネート、などが挙げられる。中でもセルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネートが好ましく、特にセルローストリアセテートが最も好ましい。セルロースエステルの数平均分子量は、偏光板用保護フィルムとして好ましい機械的強度を得るためには、70000〜300000が好ましく、更に80000〜200000が好ましい。セルロースエステル中に炭素数2〜3のアシル基の置換度が2.75以上、3.00以下のセルロースエステルを含有させる割合は0〜90重量%であり、好ましくは0〜50重量%であり、更に好ましくは0〜10重量%の範囲である。この範囲とすることで厚み方向レターデーション値を大きくでき、視野角特性に優れた偏光板用保護フィルムが得られる。セルロースエステルの合成方法は通常の方法で合成できる。例えば、特開平10−45804号公報に記載の方法で合成することができる。アシル基の置換度の測定方法はASTM−D817−96により測定することができる。
【0023】
炭素数2〜3のアシル基の置換度が2.40以上2.75未満のセルロースエステルとは、アセチル基やプロピオニル基で、セルロースの水酸基を常法により所定の置換度に置換したもので、具体的には、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースプロピオネートなどが挙げられる。中でもセルロースジアセテート、セルロースアセテートプロピオネートが好ましく、特にセルロースアセテートプロピオネートが最も好ましい。セルロースエステルの数平均分子量は、偏光板用保護フィルムとして好ましい機械的強度を得るためには、70000〜300000が好ましく、更に80000〜200000が好ましい。セルロースエステル中に炭素数2〜3のアシル基の置換度が2.40以上2.75未満のセルロースエステルを含有させる割合は、10〜100重量%であり、好ましくは50〜100重量%であり、更に好ましくは90〜100重量%の範囲である。この範囲とすることで厚み方向レタデーション値を大きくでき、視角特性に優れた偏光板用保護フィルムが得られる。炭素数2〜3のアシル基の置換度の好ましい範囲は、2.60〜2.70である。炭素数2〜3のアシル基の置換度が小さすぎると耐湿熱性に劣る場合があり、大きすぎると大きい厚み方向レタデーション値が得られない場合がある。アセチル基の置換度としては、高いフィルムの機械的強度を得る点から1.4以上が好ましい。例えば、特開平10−45804号公報に記載の方法で合成することが出来る。アシル基の置換度の測定方法もASTM−D817−96により測定することが出来る。
【0024】
本発明のセルロースエステルは綿花リンターから合成されたセルローストリアセテートと木材パルプから合成されたセルローストリアセテートのどちらかを単独あるいは混合して用いることができる。ベルトやドラムからの剥離性が良い綿花リンターから合成されたセルロースエステルを多く使用した方が生産性効率が高く好ましい。綿花リンターから合成されたセルロースエステルの比率が60重量%以上で、剥離性の効果が顕著になるため60重量%以上が好ましく、より好ましくは85重量%以上、更には、単独で使用することが最も好ましい。
【0025】
本発明セルロースエステルフィルム中には可塑剤を含有させることが好ましい。用いることのできる可塑剤としては特に限定しないが、リン酸エステル系では、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、ジフェニルビフェニルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリブチルホスフェート等、フタル酸エステル系では、ジエチルフタレート、ジメトキシエチルフタレート、ジメチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート等、グリコール酸エステル系では、トリアセチン、トリブチリン、ブチルフタリルブチルグリコレート、エチルフタリルエチルグリコレート、メチルフタリルエチルグリコレート、ブチルフタリルブチルグリコレート等を単独あるいは併用するのが好ましい。可塑剤は必要に応じて、2種類以上を併用して用いてもよい、セルロースエステルに用いる場合、リン酸エステル系の可塑剤の使用比率は50%以下が、セルロースエステルフィルムの加水分解を引き起こしにくく、耐久性に優れるため好ましい。リン酸エステル系の可塑剤比率は少ない方がさらに好ましく、フタル酸エステル系やグリコール酸エステル系の可塑剤だけを使用することが特に好ましい。
【0026】
本発明のセルロースエステルフィルムには、紫外線吸収剤を含有させることが好ましく、紫外線吸収剤としては、液晶の劣化防止の点より波長370nm以下の紫外線の吸収能に優れ、かつ良好な液晶表示性の点より波長400nm以上の可視光の吸収が可及的に少ないものが好ましく用いられる。特に、波長370nmでの透過率が、10%以下である必要があり、好ましくは5%以下、より好ましくは2%以下である。
【0027】
一般に用いられるものとしては、例えばオキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物などがあげられるが、これらに限定されない。
【0028】
本発明においてはこれら紫外線吸収剤の1種以上用いていることが好ましく、異なる2種以上の紫外線吸収剤を含有してもよい。
【0029】
紫外線吸収剤の添加方法はアルコールやメチレンクロライド、ジオキソランなどの有機溶媒に紫外線吸収剤を溶解してからドープに添加するか、または直接ドープ組成中に添加してもよい。無機粉体のように有機溶剤に溶解しないものは、有機溶剤とセルロースエステル中にデゾルバやサンドミルを使用し、分散してからドープに添加する。
【0030】
本発明における紫外線吸収剤の使用量はセルロースエステルに対する重量%で、0.1重量%〜2.5重量%、好ましくは、0.5重量%〜2.0重量%、より好ましくは0.8重量%〜2.0重量%である。紫外線吸収剤の使用量が2.5重量%より多いと透明性が悪くなる傾向があり好ましくない。
【0031】
また本発明のセルロースエステルフィルムには、取扱性を向上させる為、例えば二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、焼成ケイ酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、リン酸カルシウム等の無機微粒子や架橋高分子などのマット剤を含有させることが好ましい。中でも二酸化ケイ素がフィルムのヘイズを小さくできるので好ましい。微粒子は、2次粒子の平均粒径が0.01〜1.0μm、含有量が、セルロースエステルに対して0.005〜0.3重量%が好ましい。
【0032】
二酸化ケイ素のような微粒子は有機物によって表面処理されていることが、フィルムのヘイズを低下できるため好ましい。表面処理で好ましい有機物としては、ハロシラン類、アルコキシシラン類、シラザン、シロキサンなどがあげられる。微粒子の平均径が大きいほうがマット効果は大きく、平均径の小さいほうは透明性に優れるため、好ましい微粒子の一次粒子の平均径は5〜50nmでより好ましくは7〜14nmである。これらの微粒子はフィルム中では、通常、凝集体として存在しフィルム表面に0.01〜1.0μmの凹凸を生成させることが好ましい。二酸化ケイ素の微粒子としてはアエロジル(株)製のAEROSIL200、300、R972、R974、R202、R812,OX50、TT600などがあげられ、好ましくはAEROSILR972、R974、R202、R812などがあげられる。
【0033】
本発明において、バーティカルアラインメント(VA)型液晶表示装置とは、電圧オフ時に液晶分子が配向板に垂直で、電圧オン時に液晶分子が配向板に平行に配向させる垂直配向モードの液晶セルを用いた液晶表示装置をいう。
【0034】
本発明の偏光板用保護フィルムが表面に設けられる偏光子は、従来から公知のものを用いることが出来る。例えば、ポリビニルアルコールの如きの親水性ポリマーからなるフィルムを、沃素の如き二色性染料で処理して延伸したもの等を用いることが出来る。
【0035】
そして、偏光板は、上記偏光板用保護フィルムを偏光子の少なくとも片面側に積層したものとして構成される。
【0036】
このようにして得られた偏光板が、VA型液晶セルの一面側又は両面側に設けられることによりバーティカルアラインメント(VA)型液晶表示装置が得られる。
【0037】
本発明の偏光板用保護フィルムは、厚み方向レタデーション値(Rt値)の絶対値が90〜200nmであることが好ましい。更に好ましくは100〜175nmである。厚み方向レタデーション値は、下記式で定義される値である。
【0038】
Rt値=((nx+ny)/2−nz)×d
(nxはフィルムの流延方向のフィルムの屈折率、nyは流延方向に垂直な方向(幅方向)のフィルムの屈折率、nzは厚み方向のフィルムの屈折率、dはフィルムの厚み(nm)をそれぞれ表す)。
【0039】
厚み方向レタデーション値を上記の範囲とすることでバーティカルアラインメント(VA)型液晶表示装置において良好な視野角特性を得ることができる。
【0040】
厚み方向レタデーション値(Rt値)の測定には、自動複屈折計KOBRA−21ADH(王子計測機器(株)製)を用いて、23℃、55%RHの環境下で、波長が590nmにおいて、3次元屈折率測定を行い、屈折率nx、ny、nzを求めることにより得られる。
【0041】
又、本発明の偏光板板用保護フィルムは、その厚さが40〜165μmであることが好ましく、更に60〜165μmが好ましく、より好ましくは75〜125μmである。従来セルローストリアセテートフィルムからなる偏光板用保護フィルムでは、例えば150nmの厚み方向レタデーション値を得るのに、少なくとも130μm以上の厚さが必要であった。ところが本発明のセルロースエステルからなる偏光板用保護フィルムは、それよりも薄い厚さでありながら高い厚み方向レタデーション値を得ることが可能となる。
【0042】
次にセルロースエステルフィルムの製造方法について述べる。
【0043】
先ず、セルロースエステルを有機溶媒に溶解してドープを形成する。ドープ中のセルロースエステルの濃度は10〜35wt%程度である。
【0044】
有機溶媒としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸アミル、アセトン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキサン、シクロヘキサノン、ギ酸エチル、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3−ヘキサフルオロ−1−プロパノール、1,3−ジフルオロ−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−メチル−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロパノール、ニトロエタン等の非塩素系の有機溶媒が好ましい。もちろん塩化メチレンも使用できる。中でも酢酸メチル、アセトンを好ましく使用し得る。メタノール、エタノール、ブタノールなどの低級アルコールを併用するとセルロースエステルの有機溶媒への溶解性が向上したりドープ粘度を低減できるので好ましい。特に沸点が低く、毒性の少ないいエタノールが好ましい。
【0045】
ドープ中には、フタル酸エステル、リン酸エステルなどの可塑剤、紫外線吸収剤、マット剤などの添加剤を加えてもよい。そして、得られたドープを回転するベルトやドラムの支持体上に流廷し、剥離可能になるまで乾燥し、そして支持体から剥離する。剥離した生乾きのフィルムは更に乾燥しフィルム中の有機溶媒をほぼ完全に蒸発させる。フィルム中の有機溶媒の含有量としては、良好なフィルムの寸法安定性を得るために2重量%以下、更に0.4重量%以下が好ましい。
【0046】
フィルムの製造に際しては、次の方法を用いることが高い厚み方向レタデーション値を得る上で有用であり好ましい。
【0047】
(1)フィルムをベルト又はドラムから剥離するまでの工程においては、剥離時の残留溶媒量を少なくするとレタデーション値(Rt値)は増加し、多くすると減少する。この場合、好ましい剥離時の残留溶媒量としては、5%〜100%、より好ましくは、5%〜80%、更に好ましくは、10%〜45%である。
【0048】
フィルム中の残留溶媒量は次式で表される。
【0049】
残留溶媒量=残存揮発分重量/加熱処理後フィルム重量×100%
なお残存揮発分重量はフィルムを115℃で1時間加熱処理したとき、加熱処理前のフィルム重量から加熱処理後のフィルム重量を引いた値である。
【0050】
(2)剥離する際の張力ならびに、乾燥ゾーン内を搬送する際の張力は、大きくするとレタデーション値(Rt値)は減少し、小さくすると増加する。好ましい剥離張力としては、5〜40kg/m、より好ましくは、10〜30kg/m、更に好ましくは、10〜25kg/mである。また、乾燥ゾーン内の搬送張力として、好ましくは5〜20kg/m、より好ましくは、8〜15kg/m、更に好ましくは、8〜12kg/mである。
【0051】
(3)又は、フィルムをベルト又はドラムから剥離後の乾燥工程で、ピンテンター方式または、クリップテンター方式でフィルムを延伸しながら乾燥する場合、延伸倍率が大きくなると、レタデーション値(Rt値)は増加し、小さくすると減少する。好ましい延伸倍率としては、2〜50%、より好ましくは5〜40%、更に好ましくは10〜30%である。
【0052】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0053】
(実施例1)
アセチル置換度2.65のセルロースアセテート(数平均分子量170000)100重量部、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール1重量部、エチルフタリルエチルグリコレート4重量部を酢酸メチル450重量部とアセトン50重量部の混合溶媒に混合し膨潤させた。
【0054】
次に、この混合物を二重構造の密閉容器に入れ、混合物をゆっくり撹拌しながら外側のジャケットに冷媒を導入した。これにより内側容器内の混合物を−70℃まで冷却した。混合物が均一に冷却されるまで30分冷却した。密閉容器の外側のジャケット内の冷媒を排出し、代わりに温水をジャケットに導入した。続いて内容物を撹拌し、40分かけて80℃まで上げた。容器内は2気圧となった。撹拌しながら50℃まで温度を下げ常圧に戻し、一晩そのまま放置しドープを得た。このドープを安積濾紙(株)製の安積濾紙No.244を使用して濾過し、製膜に供した。
【0055】
得られたドープを、ダイからステンレスベルト上に流延した。ステンレスベルトの裏面から35℃の温度の温水を接触させて温度制御されたステンレスベルト上で1分間乾燥した後、更にステンレスベルトの裏面に、15℃の冷水を接触させて15秒間保持した後、ステンレスベルトから剥ぎ取った。剥離時のフィルム中の残留溶媒量は40重量%であった。
【0056】
次いで剥ぎ取ったフィルムの両端を固定しながら130℃で10分間乾燥させ、膜厚120μmのフィルムを得た。得られたフィルムを60℃、2N水酸化ナトリウム水溶液中に2分間浸漬し水洗した後、100℃で10分間乾燥しアルカリ処理試料フィルムを得た。厚み方向レタデーション値は175nmであった。
【0057】
又、これとは別にVA型液晶セルを以下の手順で作製した。
【0058】
ポリビニルアルコール3重量%の水溶液に、カップリング剤としてオクタデシルジメチルアンモニウム1重量%を添加し、ITO電極付きのガラス基板上にスピンコートし、160℃で加熱処理を施した後、更にラビング処理を施し垂直配向膜を形成させた。ラビング処理は2枚のガラス基板がそれぞれ反対方向になる様に行った。2枚のガラス基板を向かい合わせてセルギャップが5.5μmとし、エステル系とエタン系を主成分とする液晶製化合物を注入し、セルギャップと液晶性化合物の複屈折の積が280nmのVA型液晶セルをえた。
【0059】
次いで、厚さ120μmのポリビニルアルコールフィルムを沃素1重量部、ホウ酸4重量部を含む水溶液100重量部に浸漬し、50℃で4倍に延伸して偏光膜を作った。この偏光膜の両面に前記アルカリ処理試料フィルムを完全鹸化型ポリビニルアルコール5%水溶液を粘着剤として各々貼り合わせ偏光板を作製し、これを前記の手順で作製したVA型液晶セルの両面側に設け、液晶表示装置を得た。
【0060】
(実施例2)
実施例1でフィルム厚さが80μmとなるように押し出し流量を調節した以外は同様にして、厚さ80μmのフィルムを作製し、液晶表示装置を作製した。
【0061】
(実施例3)
実施例1において、アセチル置換度2.65のセルロースアセテート(数平均分子量170000)100重量部の代わりにアセチル置換度2.92のセルロースアセテート(数平均分子量200000)90重量部とアセチル置換度2.45のセルロースアセテート(数平均分子量100000)10重量部とした以外は同様にして125μmのフィルムを作製し、液晶表示装置を作製した。
【0062】
(実施例4)
アセチル置換度2.00、プロピオニル置換度0.80のセルロースエステル(数平均分子量100000)50重量部とアセチル置換度2.45のセルロースアセテート(数平均分子量100000)50重量部、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール1重量部、エチルフタリルエチルグリコレート4重量部、酢酸メチル210重量部、エタノール90重量部を加圧密閉容器に投入し、80℃に加温して容器内圧力を5気圧とし、攪拌しながらセルロースエステルを完全に溶解させドープを得た。ドープ温度を40℃まで下げて一晩静置し、脱泡操作を施した後、溶液を安積濾紙(株)製の安積濾紙No.244を使用して濾過し製膜に供した。
【0063】
得られたドープを用いて実施例1と同様にして、100μmのフィルムを作製し、液晶表示装置を作製した。
【0064】
(比較例1)
アセチル置換度2.92のセルロースアセテート(数平均分子量200000)100重量部、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール1重量部、エチルフタリルエチルグリコレート4重量部、塩化メチレン450重量部、エタノール50重量部を加圧密閉容器に投入し、80℃に加温して容器内圧力を5気圧とし、攪拌しながらセルロースエステルを完全に溶解させドープを得た。ドープ温度を40℃まで下げて一晩静置し、脱泡操作を施した後、溶液を安積濾紙(株)製の安積濾紙No.244を使用して濾過し製膜に供した。
【0065】
得られたドープを用いて実施例1と同様にして、130μmのフィルムを作製し、液晶表示装置を作製した。
【0066】
(比較例2)
比較例1でフィルム厚さが80μmとなるように押し出し流量を調節した以外は同様にして、厚さ80μmのフィルムを作製し、液晶表示装置を作製した。
【0067】
上記により得られたセルロースエステルフィルム及びこれを偏光板用保護フィルムとして用いた上記液晶表示装置について、以下に示す評価方法で評価を行った。
【0068】
〈評価方法〉
(1)厚み方向リタデーション値(Rt値)
自動複屈折計KOBRA−21ADH(王子計測機器(株)製)を用いて、23℃、55%RHの環境下で、波長が590nmにおいて、3次元屈折率測定を行い、屈折率nx、ny、nzを求めた。下記式に従って、リタデーション値(Rt値)を算出した。
【0069】
Rt値=((nx+ny)/2−nz)×d
(nxはフィルムの製膜方向に平行な方向でのフィルムの屈折率、nyは製膜方向に垂直な方向でのフィルムの屈折率、nzは厚み方向でのフィルムの屈折率、dはフィルムの厚み(nm)をそれぞれ表す)
(2)視野角特性の評価
得られた液晶表示装置に、(株)エーエムティ製VG365Nビデオパターンジェネレーターにて、白色表示、黒色表示およびグレー8階調表示を行い、白色/黒色表示時のコントラスト比を大塚電子(株)製LCD−7000にて、上下左右角度60度の範囲で測定した。コントラスト比≧10を示す角度を視野角とした。角度が大きいほど視野角特性に優れていることを表す。
【0070】
上記の評価方法に従って実施例1〜4及び比較例1、2について、それぞれにおいて得られたセルロースエステル偏光板用保護フィルムの厚さ(μm)とレターデーション値(Rt値:nm)及びこれを組み込み液晶表示装置としたものそれぞれの視野角特性について表1に示した。
【0071】
又、表1に上記評価項目とは別に視野角についての感覚的な評価をした。
【0072】
◎:非常に良好な表示
○:不可というレベルではないがやや視野角が狭く不十分な性能である。
【0073】
【表1】
Figure 0004843126
【0074】
本発明によれば、通常のアセチル置換度2.92のセルロースアセテートフィルムを用いた場合と比較して、フィルムの厚みが薄くても高いRt値が得られ、又視野角特性が優れていることが分かる。
【0075】
【発明の効果】
薄膜にした時も視野角特性のよいセローストリエステルフィルムからなる偏光板用保護フィルムが得られ、これにより小型で視野角特性がよい液晶表示装置がえられる。

Claims (3)

  1. バーティカルアラインメント(VA)型液晶表示装置用の偏光板用保護フィルムであり、炭素数2〜3のアシル基の置換度が2.75以上3.00以下のセルロースエステルを0〜90質量%、炭素数2〜3のアシル基の置換度が2.4以上2.75未満のセルロースエステルを10〜100質量%含有するセルロースエステルからフィルムが構成され、且つ可塑剤を含有し、含有される可塑剤でのリン酸エステル系の可塑剤の使用比率が50%以下で、下記一般式で定義される厚み方向レタデーション値(Rt値)が90〜200nmであることを特徴とする偏光板用保護フィルム。
    Rt値=((nx+ny)/2−nz)×d
    (nxはフィルムの流延方向の屈折率、nyは流延方向に垂直な方向(幅方向)のフィルムの屈折率、nzは厚み方向のフィルムの屈折率、dはフィルムの厚み(nm)をそれぞれ表す。)
  2. アルカリ処理されて偏光膜に積層されることを特徴とする請求項1に記載の偏光板用保護フィルム。
  3. フィルムの厚さが40〜165μmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の偏光板用保護フィルム。
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