JP4532210B2 - 開閉装置 - Google Patents
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この従来技術によれば、巻上げホイール(2,3,4)を巻取り方向へ付勢する巻上ばね(20)の弾性力と、開閉体の自重による繰り出し方向への荷重とが、ある程度バランスするため、開閉体が全開状態で静止した際や、同開閉体が開閉途中で静止された際等に、この開閉体が自重によって閉鎖方向へ繰り出されてしまうのを抑制することができる。
更に、この従来技術によれば、緩衝ばね(7)の付勢力が巻上げ方向に対抗するため、急激な巻上げ作動に起因する衝撃等を緩和することもできる。
なお、前記開閉体は、その閉鎖方向の端部が空間を仕切るように略直線的又は略曲線的にスライドするものであり、この開閉体には戸先側が略円運動をする所謂開き戸を含まない。
しかしながら、特に防犯性を向上する観点からは、前記シート状物やネット状物を用いない態様、すなわち、複数のスラットや、複数のパイプ、単数もしくは複数のパネルを用いた態様とするのが好ましく、更には、複数のスラットや、単数もしくは複数のパネルを用いた態様とするのが好ましい。
また、上記巻取り体は、上記開閉体を巻取り可能であればよく、例えば、略筒状又は略軸状の部材からなる態様や、同軸状に複数の円盤状部材を配設し、これら円盤上部材を複数の支持杆により一体にした態様等とすることができる。
この第一付勢手段の好ましい具体例としては、上記巻取り体を回動自在に支持する軸本体に、略同軸状のねじりバネを備え、このねじりバネの付勢力によって上記巻取り体を巻取り方向へ付勢するようにした態様や、上記巻取り体を回動自在に支持する軸本体に、略同軸状のゼンマイ状部材を備え、このゼンマイ状部材の付勢力によって上記巻取り体を巻取り方向へ付勢するようにした態様等が挙げられる。
この第二付勢手段には、上記開閉体をその開き始めのみ開放方向へ付勢する態様や、上記開閉体をその開き始めから開放途中まで開放方向へ付勢する態様、上記開閉体をその開き始めから略全開となるまで開放方向へ付勢する態様等を含む。
この第二付勢手段の具体例としては、上記巻取り体を回動自在に支持する軸本体に、略同軸状にねじりバネを備え、このねじりバネの付勢力によって上記巻取り体を巻取り方向へ付勢するようにした態様や、上記巻取り体を回動自在に支持する軸本体に、略同軸状にゼンマイ状部材を備え、このゼンマイ状部材の付勢力によって上記巻取り体を巻取り方向へ付勢するようにした態様等が挙げられる。
更に、この第二付勢手段の他の具体例としては、上記開閉体をスプリングやゴム等の弾性部材の伸縮力により開放方向へ付勢するようにした態様、上記開閉体を錘部材等の自重により開放方向へ付勢するようにした態様等が挙げられる。
このような付勢特性は、例えば上記第二付勢手段をねじりバネやゼンマイ等により構成した場合、そのバネ特性等の設定等により実現可能である。
この構成によれば、上記開閉体を開き始める際、すなわち特に開放力を要する時に、第二付勢手段による付勢力が比較的強く作用し、それ以外の時には、同第二付勢手段による付勢力が比較的小さく作用する。
また、この牽引体の一端側が接続される上記開閉体の部位としては、上記開閉体における閉鎖方向の端部とするのが好ましいが、上記開閉体における開閉方向の中途位置とすることも可能である。
また、「該牽引体により上記開閉体を開放方向へ牽引するように構成」には、上記牽引体を巻き取ることにより上記開閉体を開放方向へ牽引するようにした態様や、上記牽引体を錘部材等の自重により引っ張ることで上記開閉体を開放方向へ牽引するようにした態様、上記牽引体を弾性部材を備えた構成とし該弾性部材の弾性力により開閉体を開放方向へ牽引するようにした態様等を含む。
ここで、「上記牽引体の牽引方向を開閉体開放方向から開閉体閉鎖方向へ変換させるように構成」の具体例としては、上記牽引体の一端側を不動部位に固定し、この牽引体の可撓性を利用して他端側が開閉体開放方向から開閉体閉鎖方向へ揺動するようにした態様や、上記牽引体の一端側を不動部位に軸支し、この軸支部分を中心に他端側が略円運動して開閉体開放方向から開閉体閉鎖方向へ変換するようにした態様等が挙げられる。
なお、前記牽引体は、前記弾性部材のみからなる構成であってもよいし、前記弾性部材と他の牽引体とからなる構成であってもよい。
また、本明細書中において「開閉体開閉方向」とは、開閉体が空間を仕切ったり開放したりするためにスライドする方向を意味する。
また、本明細書中において「開閉体厚さ方向」とは、閉鎖状態の開閉体の厚さ方向を意味する。
先ずは、閉鎖状態の開閉体を手動で開放しようとする際、その開き始めの動作が第二付勢手段により補助されるため、その開き始めの力が比較的小さくて済む。
したがって、開閉体を手動で開き始める際の開放力を軽減することができる。
そして、開閉体の開放動作の途中で、牽引体による牽引方向が開閉体開放方向から開閉体閉鎖方向へ変換する。すると、牽引体の牽引力により開放途中の開閉体に制動力が作用する。そのため、開閉体が開き切る際の衝撃を緩和することができる。
また、開閉体を閉鎖する場合には、その閉め始めの動作が、方向変換した牽引体の牽引力により補助される。そして、開閉体の閉鎖動作の途中で、牽引体による牽引方向が開閉体閉鎖方向から開閉体開放方向へ変換すると、牽引体の牽引力により閉鎖途中の開閉体に制動力が作用する。そのため、開閉体が閉まり切る際の衝撃を緩和することができる。
その上、開閉体を手動で開放しようとする場合、該開閉体を直接手等で開放方向へ動かして開放操作できるのは勿論のこと、錘体を手等で自重方向へ引っ張る操作によっても同開閉体の開放操作が可能であり、その操作性が良好である。
また、開閉体の閉鎖方向端部が所定位置よりも開放方向側に位置した際には、第一付勢手段と第二付勢手段との合成付勢力が、開閉体の自重による閉鎖方向の付勢力よりも大きくなる。
この第八の形態は、特に手動式シャッター装置として用いるのに好適なものであり、開閉体の閉鎖方向端部が前記所定位置よりも閉鎖方向側に位置する際には、前記付勢力のバランスにより、開閉体を任意の位置で容易に停止させることができる。また、開閉体の閉鎖方向端部が前記所定位置よりも開放方向側に位置する際には、開閉体を前記合成付勢力により閉鎖方向側へ動作させることがき、ひいては、開閉体の収納状態を良好にすることができる。
また、開閉体の閉鎖方向端部が所定位置よりも開放方向側に位置した際には、第一付勢手段と第二付勢手段との合成付勢力が、開閉体の自重による閉鎖方向の付勢力よりも小さくなる。
この第九の形態は、特に、非常時等に自動的に閉鎖される自重降下式シャッター装置として用いるのに好適なものであり、開閉体が開放状態にある場合に、その開閉体の閉鎖動作を該開閉体の自重によって開始することができる。なお、閉鎖動作中の開閉体の閉鎖方向端部が前記所定位置よりも閉鎖方向側に位置した際には、その開閉体は、全閉状態となるまで慣性力によって閉鎖動作を継続する。
したがって、この第十の形態は、特に、非常時等に自動的に閉鎖される自重降下式シャッター装置として用いるのに好適なものであり、開閉体の自重による閉鎖動作中、その略全域で、開閉体をスムーズに閉鎖方向へ移動させることができる。
本実施の形態による一例は、住宅やビル、倉庫、工場、地下街、トンネル、車両の荷台等の構築・構造物の開口部分や内部に配設され、開閉体を手動で開閉することにより、前記開口部分を開閉したり、前記構築・構造物の内部の空間を仕切ったり開放したりするシャッター装置として説明する。
そして、この開閉装置1の前記巻取り装置30内には、開閉体10の開き始めに、開閉体10を開放方向へ付勢する第二付勢手段40,40が具備されている。
そして、この巻取り体31は、前記各回転板31aを、ベアリング等の回動補助部材を介して軸本体33に対し回動自在に支持しており、この巻取り体31の外周には、開閉体10が巻き付けられる。
この第一付勢手段32は、本実施の形態によればねじりバネが用いられ、その一端側を軸本体33に固定するとともに、他端側を回転板31aに固定することで、回転板31aを巻取り方向へ付勢している。
なお、図示例の好ましい一例によれば、この第一付勢手段32は、軸本体33の両端側に配置されるように二つ配設され、それぞれが、軸本体33端部側の回転板31aを同巻取り方向へ付勢している。
前記牽引体41は、可撓性の紐状体であればよく、例えば金属製ワイヤー等が用いられる。
また、ゼンマイ機構42は、図2に示すように、帯状のバネ材料を径方向へ拡径するように螺旋状に巻いてなるゼンマイ状部材42aを内在し、該ゼンマイ状部材42aの付勢力により、回動自在に支持された回転体42bを巻取り方向へ付勢している。
このゼンマイ状部材42aは、巻き始めの付勢力が特に大きく、牽引体41を巻き取るにしたがって、徐々に付勢力が小さくなるように、構成されている。
前記構成によれば、ゼンマイ機構42は、ゼンマイ状部材42aの付勢力により牽引体41を所定量巻き取った後、その巻取り方向へ回転スリーブ42cを前記所定角度だけ空回り可能な状態となる。
なお、前記所定角度は、図示例のものに限定されるものでなく、内向き凸部42c1及び/又は外向き凸部33aの周方向寸法を変えることにより、適宜に変更可能である。
図3は、横軸は開閉体10の閉鎖方向端部の位置を示し、縦軸は付勢力(詳細にはトルク値)を示すグラフであり、各付勢力を示す線は、理論的あるいは実験的に求められる。
図3中における全閉位置での各付勢力は、開閉体10が当接対象部位(床面や地面、枠部材等)に当接した際の当接力を受けていない状態を仮定して示している。
また、図3中、「開閉体の自重による閉鎖方向の付勢力」を示す線は、詳細に説明すれば、開閉体10の重量により巻取り体31に作用する閉鎖方向の付勢力を意味する。
また、同図3中において、「第一付勢手段による開放方向の付勢力」を示す線は、詳細に説明すれば、第一付勢手段32によって巻取り体31に作用する開放方向の付勢力を意味する。
また、同図3中において、「第二付勢手段による開放方向の付勢力」を示す線は、詳細に説明すれば、第二付勢手段40によって巻取り体31に作用する開放方向の付勢力を意味する。
また、同図3中において、「開放方向の合成付勢力」を示す線は、詳細に説明すれば、第一付勢手段32によって巻取り体31に作用する開放方向の付勢力に、第二付勢手段40によって巻取り体31に作用する開放方向の付勢力を加算してなる付勢力を意味する。
そして、図1及び図3中において、開閉体10の閉鎖方向端部がP点よりも閉鎖方向側に位置する範囲、すなわち全閉点からP点までの範囲では、開閉体10の自重による閉鎖方向への付勢力と、開放方向への合成付勢力とが略同等となりバランスする。
したがって、前記全閉点からP点までの範囲では、開閉体10を容易に停止させることが可能である。更に、同範囲では、開閉体10に対し一時的に開放方向または閉鎖方向の力を与えれば、その力に基づく慣性力によって、開閉体10を継続的に開放動作または閉鎖動作させることもできる。
そのため、開閉体10は、その閉鎖方向端部が天井面等から突出した状態で停止するようなことがなく、巻取り体31に巻き取られて良好な収納状態となる。
しかも、上記P点から全開点までの範囲では、第二付勢手段40のゼンマイ状部材42aによる付勢力が略ゼロとなり、開放方向の合成付勢力が、開閉体10の自重による閉鎖方向の付勢力に比較して著しく増加する。そのため、開閉体10の閉鎖方向端部が巻取り装置30の収納ケース30aから下方へ突出したままの状態で、開閉体10の動作が停止してしまうのを防ぐことができる。
このP点から全閉点までの移動中、開閉体10に対し制動力が加えられた場合、開閉体10は、P点から全閉点までのどの位置にあっても、比較的容易に停止されることになる。
上記のような付勢特性より、この開閉装置1は、特に、開閉体10を中途位置で停止させ易い上、全開時の収納性が良好である。そのため、この開閉装置1は、開閉体10に手を掛ける等して開閉される手動式シャッター装置として用いるのに好適である。
また、第一付勢手段32と第二付勢手段40の付勢特性等の調整により、前記A点からB点までの範囲の合成付勢力を、開閉体10の自重による閉鎖方向の付勢力と、略一致させることも可能である。
また、図5に示す開閉装置3は、牽引体41を巻き取るための回転体(図示せず)をガイドレール20側に配置するように、第二付勢手段40を構成することで、該第二付勢手段40から繰り出される牽引体41が直接的にガイドレール20内に挿通されるようにしたものである。
第二付勢手段60は、弾性部材からなる牽引体61の一端側を、ワイヤー等の他の牽引体62を介して開閉体10の閉鎖方向端部側に止着するとともに、その他端側を、開閉体10の開閉方向の中途部位に対応させて、不動部位(図示例によればガイドレール20)に回動自在に軸支しており、開閉体開放動作中における牽引体61による引っ張り方向が開閉体開放方向から開閉体閉鎖方向へ変換されるようにしている。
また、この牽引体61が軸支される位置は、ガイドレール20等の不動部位における開閉体開閉方向の中途部位であればよく、図示例によれば、不動部位(ガイドレール20)における開閉体開閉方向の略中央側としている。
また、閉鎖動作中の開閉体10が閉まり切る際の衝撃は、第二付勢手段60による開放方向の付勢力により緩和される。
また、C点からA点までの範囲では、引張りバネである牽引体61に引張り方向の負荷が加わらなくなり、第二付勢手段60による開放方向の付勢力が略ゼロになる。このため、このC点からA点までの間、開閉体10に加わる開放方向の合成付勢力は、第一付勢手段32の付勢力のみとなる。
その結果、開閉体10の閉鎖方向端部がA点よりも閉鎖方向側に位置する範囲では、第一付勢手段32と第二付勢手段60との合成付勢力が開閉体10の自重による閉鎖方向の付勢力と略同等になる。したがって、この範囲では、開閉方向のどの位置であっても、開閉体10をバランスさせて停止することが可能である。
上記のような付勢特性より、この開閉装置4は、特に、開閉体10を自重降下させる際の特性が良好である。そのため、この開閉装置4は、非常時等に自動的に閉鎖される自重降下式シャッター装置として用いるのに好適である。
また、C点とB点においては、開閉体10の自重による閉鎖方向の付勢力よりも、開放方向の合成付勢力を、僅かだけ小さくすることで、このA点からB点までの範囲近傍における開閉体10の閉鎖動作性を良好にしている。
しかしながら、開閉体10に対しては常にガイドレール20等の摩擦抵抗が作用するため、前記C点やB点を含む全閉点からA点までの範囲では、開閉体10を停止させることが可能である。なお、第一付勢手段32と第二付勢手段60の付勢特性等の調整により、前記全閉点、A点、およびB点における合成付勢力を、開閉体10の自重による閉鎖方向の付勢力と、略一致させることも可能である。
更に、前記ロック機構には、前記防災信号とは無関係に、手動で前記ロック状態を解除する機構を設けることが好ましい。
第二付勢手段70は、上記開閉体10の開閉方向の中途位置に対応して滑車機構71を配置し、該滑車機構71にワイヤー等の牽引体72を掛け、この牽引体72の一端側を上記開閉体10の閉鎖方向側部位に接続するとともに、同牽引体72の他端側を錘部材73の自重により牽引するように構成されている。
また、錘部材73は、錘本体73aの上端に回動自在な滑車部73bを一体に具備している。
開閉体10が開放されてゆき、開閉体10の閉鎖方向端部が下側の滑車状部材71bよりも開放方向側へ移動すると、牽引体72は、上側の滑車状部材71aの下端側に接触し、錘部材73の自重は、閉鎖方向へ作用することになる。
そのため、開放動作する開閉体10には、錘部材73による制動力が作用し、開閉体10が全開される際の衝撃や振動、騒音等が抑制される。
そして、開閉体10が閉鎖される際には、開閉体10の閉鎖方向端部が上側の滑車状部材71aよりも閉鎖方向側へ移動すると、牽引体82が滑車状部材71aから離れ、下側の滑車状部材71bの上端側に接触し、錘部材73の自重が開放方向へ作用する。そのため、開閉体10が全閉される際の衝撃や振動、騒音等が抑制される。
したがって、この全閉点からA点までの範囲においては、開閉体10を容易に停止させることが可能である。
したがって、全開状態の開閉体10を閉鎖動作させる際には、その閉鎖動作を容易に開始することができる。
よって、開閉体10が閉鎖動作を開始する際は、前記付勢力の差が比較的大きいため、開閉体10をスムーズに閉鎖方向へ自重降下させることができる。この特性は、この開閉装置5を、特に自重降下式シヤッターとして用いるのに好適な特性である。
また、開閉体10が開放動作を開始する際には、前記付勢力の差が比較的小さいため(図9の一例によれば略同等のため)、開閉体10を比較的小さな力でもって開放させることができる。この特性は、非常時等に閉鎖された開閉体10を手で持ち上げて開放できるようにするのに、特に有用な特性である。
また、第一付勢手段32と第二付勢手段70の付勢特性等の調整により、A点から全閉点までの範囲の合成付勢力を、開閉体10の自重による閉鎖方向の付勢力と、略一致させることも可能である。
すなわち、この構成では、開閉体10の閉鎖方向端部が全閉位置と全閉位置の間の略全ての範囲に位置する際に、第一付勢手段32と第二付勢手段70による開放方向の合成付勢力が、開閉体10の自重による閉鎖方向の付勢力よりも、大幅に小さくなる。
したがって、この構成によれば、開閉体10の自重による閉鎖動作性を向上することができ、ひいては、非常時等に自動的に閉鎖される自動降下式シャッター装置として好適な態様とすることができる。
第二付勢手段80は、上記開閉体10の開閉方向の中途位置に対応して、上記第二付勢手段70のものと略同様の滑車機構71を配置し、該滑車機構71にワイヤー等の牽引体82を掛け、この牽引体82の一端側を上記開閉体10の閉鎖方向側部位に接続するとともに、同牽引体82の他端側を錘部材81に対し止着している。
また、牽引体82は、その一端側を開閉体10の閉鎖方向側部位(より具体的には座板部材12)に止着し、その他端側を、滑車状部材71a,71b間に挿通させ、その最端部を、錘部材81に対し直接的に止着している。
そして、開閉体10が開放されてゆき、開閉体10の閉鎖方向端部が下側の滑車状部材71bよりも開放方向側へ移動すると、牽引体82が滑車状部材71aの下端部に接触し、錘部材81の自重は、閉鎖方向へ作用するようになる。
そのため、開放動作する開閉体10には制動力が作用し、開閉体10が全開される際の衝撃や振動、騒音等が抑制される。
そして、開閉体10が閉鎖されてゆき、開閉体10の閉鎖方向端部が上側の滑車状部材71aよりも閉鎖方向側へ移動すると、牽引体82が滑車状部材71aから離れ、下側の滑車状部材71bの上端部に接触し、錘部材81の自重が開放方向へ作用する。そのため、開閉体10が全閉される際の衝撃や振動、騒音等が抑制される。
したがって、この開閉装置6も、特に、開閉体10を自重降下させる際の特性が良好であり、非常時等に自動的に閉鎖される自重降下式シャッター装置として好適である。
このことを防ぐ好ましい構成としては、開閉体10が全閉状態となった際に、その全閉状態の開閉体10を不動部位(例えば、ガイドレール20や、床面、地面、枠部材等)に係止させる自動係止機構を設ければよい。
この自動係止機構は、例えば、開閉体10が当接対象部位(床面や地面、枠部材等)に当接した際の当接力により、開閉体10側の係合部材(図示せず)を機械的に作動させて不動部位に係合させるようにした構成や、開閉体10の全閉位置を接触式センサーや非接触式センサー等の感知装置により感知し、該感知装置による感知信号に応じて開閉体10側の係合部材を電気的に作動させて不動部位に係合させるようにした構成等とすることができる。
この解除機構の特に好ましい態様としては、例えば、座板部材12または開閉体10面の手掛け部(図示せず)を上方へ移動可能に構成するとともに、この座板部材12または手掛け部の上方への移動に伴って、前記自動係止機構の係合部材を解除方向へ移動させる構造とすればよい。
この構成によれば、非常脱出等の際に、開閉体10を手動で容易に開放することができる。
10:開閉体
30:巻取り装置
31:巻取り体
32:第一付勢手段
40,60,70,80:第二付勢手段
41,61,62,72,82:牽引体
73,81:錘部材
Claims (2)
- 閉鎖方向側部位を開放方向へスライドさせて開放される開閉体と、該開閉体を幅方向の両端部で開閉方向へ案内するガイドレールと、この開放される開閉体を巻取り体に巻き取って収納する巻取り装置と、該巻取り装置内で前記巻取り体を弾性力により巻取り方向へ付勢する第一付勢手段とを備え、前記開閉体を手動で開放するようにした開閉装置において、
少なくとも前記開閉体の開き始めに、前記開閉体を引張りバネにより開放方向へ牽引する第二付勢手段を具備し、
前記第二付勢手段は、前記引張りバネの一端側を前記開閉体の閉鎖方向端部側に止着するとともに、同引張りバネの他端側を前記ガイドレールにおける開閉体開閉方向の中途部位に回動自在に軸支することで、開閉体開放動作中における前記引張りバネによる引っ張り方向を、開閉体開放方向から開閉体閉鎖方向へ変換させるように構成したことを特徴とする開閉装置。 - 全閉点では前記開閉体の自重による付勢力よりも、前記第一付勢手段と前記第二付勢手段との開放方向の合成付勢力を大きくし、
前記開閉体の閉鎖方向端部が全閉よりの所定点から全開よりの所定点までの範囲にある際には、前記第一付勢手段と前記第二付勢手段との開放方向の合成付勢力が前記開閉体の自重による閉鎖方向の付勢力と略同等になるようにしたことを特徴とする請求項1記載の開閉装置。
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