図1から図15において、本例の開口部開閉装置としてのブラインド装置1は、窓等の建物の開口部2に配される枠体3と、枠体3に囲まれた開口部2において上下方向Vにおいて互いに並置されていると共に開口部2を開閉する複数の羽根4と、複数の羽根4のうちの上下方向Vにおいて隣接された羽根4を相互に連結する連結機構としてのリンク機構5と、リンク機構5により連結された複数の羽根4のうちの最上位の羽根6を枠体3から吊り下げる吊り下げ機構7を有すると共にリンク機構5により連結された複数の羽根4により開口部2を開閉すべく、複数の羽根4のうちの最下位の羽根8から上昇させると共に当該最下位の羽根8から下降させて、複数の羽根4を開口部2の開閉において昇降させる昇降機構9と、開口部2において昇降機構9により昇降させられる羽根4の枚数に応じた開口部2における羽根4の荷重の増減に対応して増減すると共に開口部2における羽根4の荷重の方向と反対の方向の反力を昇降機構9に付与する反力発生機構10と、昇降機構9による複数の羽根4の昇降において当該複数の羽根4を傾動させるチルト機構11とを具備している。
枠体3は、互いに並置された縦枠15及び16と、縦枠15及び16の上部を橋絡して当該上部を覆って配された上枠17と、縦枠15及び16の下部を橋絡して配された下枠19とを具備している。
縦枠16と同様に形成された縦枠15は、外側側壁部21と、外側側壁部21に対面して配された内側側壁部22と、外側側壁部21及び内側側壁部22を橋絡すると共に互いに対面して配された前壁部23及び後壁部24とを有して一体形成されており、外側側壁部21は、側壁板部25と、側壁板部25に一体形成されていると共に上下方向Vに伸びる三個の保持溝26、27及び28を規定する三対の保持壁部29、30及び31とを一体的に具備しており、内側側壁部22は、上下方向Vに伸びるスリット32を具備している。
上枠17は、後板部35を一体的に有する屋根部36と、屋根部36並びに縦枠15及び16の外側側壁部21の夫々に取付けられた一対の側板部37と、一対の側板部37を屋根部36を橋絡して屋根部36の前部から垂れ下げられた格子状の前壁部38とを具備している。
羽根4の夫々は、羽根本体41と、羽根本体41の長手方向における一方の端部42をリンク機構5に取付ける取付具43とを具備しており、各取付具43は、一端では対応の羽根本体41の端部42に止め金具44を介して固定されており、他端ではスリット32を通って縦枠15内に突出している。
リンク機構5は、軸部材50を介して互いに回転自在に連結されて折り畳み自在となっている複数の前縁リンク部材51と、軸部材52を介して互いに回転自在に連結されて折り畳み自在となっている複数の後縁リンク部材53と、最上位の前縁リンク部材51及び後縁リンク部材53の上端部並びに最下位の前縁リンク部材51及び後縁リンク部材53の下端部に夫々軸部材54を介して回転自在に連結された最上位及び最下位の横部材55と、前縁リンク部材51側及び後縁リンク部材53側の一つ置きの軸部材50及び52に夫々回転自在に連結されていると共にスリット32を通って縦枠15内に突出した対応の各取付具43の他端が略中央部に固着されている横部材55と、軸部材50及び52を介して相互に回転自在に連結された複数の前縁リンク部材51及び後縁リンク部材53の夫々の折り畳み方向を決定すべく、一つ置きの前縁リンク部材51及び後縁リンク部材53の夫々に一体的に形成された折り曲げ部56とを具備している。
横部材55が連結されていない軸部材50により相互に回転自在に連結されていると共に互いに隣接する前縁リンク部材51は、最下位の前縁リンク部材51の上昇において、軸部材50が後壁部24に向かうように折り曲げ部56に規制されて折り畳まれるようになっており、同じく、横部材55が連結されていない軸部材52により相互に回転自在に連結されていると共に互いに隣接する後縁リンク部材53は、最下位の後縁リンク部材53の上昇において、軸部材52が前壁部23に向かうように折り曲げ部56に規制されて折り畳まれるようになっており、折り畳まれた前縁リンク部材51と後縁リンク部材53とは、上下方向Vにおいて交互に位置するようになっている。
吊り下げ機構7は、縦枠15の上部においてチルト機構11の揺動自在部材61に固着された吊り下げ板62と、一端では吊り下げ板62の一方のアーム部63の先端部の軸部材64に回転自在に連結され、他端では最上位のリンク機構5の一方の端部65となる最上位の前縁リンク部材51の上端部の軸部材54に回転自在に連結されたワイヤー、ロープ、帯等の可撓性の紐状体66と、一端では吊り下げ板62の他方のアーム部67の先端部の軸部材68に回転自在に連結され、他端では最上位のリンク機構5の他方の端部69となる最上位の後縁リンク部材53の上端部の軸部材54に回転自在に連結されたワイヤー、ロープ、帯等の可撓性の紐状体70とを具備しており、揺動自在部材61は、昇降機構9の回転軸82に揺動自在(回転自在)取付けられており、回転軸82は、縦枠15及び16の外側側壁部21の夫々に取付けられた軸受板81に両端で回転自在に支持されており、こうして、吊り下げ機構7は、リンク機構5により連結された複数の羽根4のうちの最上位の羽根6を、紐状体66及び70、揺動自在部材61、回転軸82並びに軸受板81を介して枠体3から吊り下げるようになっている。
昇降機構9は、両側の一端71及び72を有していると共に不撓状態に保持された可撓性の長尺体としての有端のチェーン73と、チェーン73を一方の方向A及び一方の方向Aと逆方向の他方の方向Bに走行させる走行機構74と、チェーン73の一端71の方向A及びBの走行を最下位の羽根8に伝達する伝達機構75とを具備している。
走行機構74は、チェーン73が捲き掛けられていると共に回転によりチェーン73を走行させる回転体としてのスプロケットホイール76と、スプロケットホイール76に回転力を付与してスプロケットホイール76を回転させる回転力付与機構77とを具備している。
走行機構74は、付与された回転力によるスプロケットホイール76の回転で、チェーン73を方向A及びBに走行させるようになっている。
回転力付与機構77は、縦枠15及び16の外側側壁部21の夫々に取付けられた軸受板81に両端で回転自在に支持されていると共にスプロケットホイール76が固着された回転軸82と、縦枠15側において回転軸82に固定されている玉チェーン用のホイール83と、ホイール83に捲き掛けられていると共に建物の室内側に垂れ下がって手動で走行させることができる無端の玉チェーン84と、玉チェーン84に対する手動操作で当該玉チェーン84の走行を一時的に禁止する図示しない公知のラチェット機構とを具備している。
回転力付与機構77は、玉チェーン84の手動操作による当該玉チェーン84の走行に基づくホイール83への回転力の付与で、軸受板81を介して縦枠15及び16の外側側壁部21の夫々に回転自在に取付けられた回転軸82を回転させ、回転軸82の回転でスプロケットホイール76に回転力を付与するようになっている。
チェーン73は、スプロケットホイール76から垂下すると共に一端71を有する一方の垂下部86では部分的に保持溝26に方向A及びBに移動自在に配されており、スプロケットホイール76から垂下すると共に一端72を有する他方の垂下部87では部分的に保持溝27に方向A及びBに移動自在に配されており、スプロケットホイール76に掛け回された掛け回し部88では軸受板81に取付けられた保持部材89とスプロケットホイール76との間の保持通路90に方向A及びBに移動自在に配されており、これら保持溝26及び27並びに保持通路90を形成する保持壁部29及び30並びに保持部材89でもってチェーン73の撓みが阻止されており、而して、チェーン73は、保持壁部29及び30並びに保持部材89により不撓状態に保持されている。
伝達機構75は、チェーン73の方向A及びBの走行によって同じく方向A及びBに走行するように当該チェーン73の一端71に連結された走行部材91と、最下位の羽根8に最下位の横部材55及び取付具43を介して連結されていると共に方向A及びBに可動な可動体92と、走行部材91の可動体92に対する下降を許容するR1方向の回転を生じるように、一端93で走行部材91に回転自在に且つ直動自在に連結されていると共に他端94で可動体92に回転自在に連結されている回転アーム部材95と、走行部材91の可動体92に対する下降を停止させるべく、回転アーム部材95のR1方向の回転に抗する弾性的なR2方向の回転力を当該回転アーム部材95に付与する弾性付与部材としての捩りばね96とを具備している。
走行部材91は、チェーン73と同様に方向A及びBに移動自在となるように、保持溝26に配されて保持壁部29に嵌合されていると共にチェーン73の一端71に上端部で、連結ピン97を有した連結具98及び留め具99を介して連結された本体部100と、本体部100の下端部に固着されていると共に膨大頭部101を有したピン102とを具備している。
可動体92は、方向A及びBに直動自在に枠体3に支持されていると共に回転アーム部材95の他端94が回転自在に連結されている直動自在部材103と、最下位の羽根8に横部材55を介して連結されていると共に直動自在部材103に軸部材104を介してR3方向及びR4方向に揺動自在に連結されている揺動自在部材105と、一端で直動自在部材103に連結されていると共に他端で揺動自在部材105に連結されている弾性体としてのコイルばね106とを具備している。
直動自在部材103は、保持壁部29及び30間に配された上下方向Vに伸びた本体111と、本体111の上部に装着されて保持壁部30に転動自在に接触している転動ローラ112と、本体111の下部に装着されて側壁板部25に転動自在に接触している転動ローラ113と、転動ローラ112及び113間において本体111に設けられていると共に回転アーム部材95の他端94が回転自在に装着されたピン114と、回転アーム部材95の所定量以上のR2方向の回転を接触によって規定するように当該回転アーム部材95の上方において本体111に形成された接触部115と、本体111の下部にねじ117を介して固着されていると共に揺動自在部材105を揺動自在に支持する支持体118と、回転アーム部材95の所定量以上のR1方向の回転を接触によって規定するように当該回転アーム部材95の下方において支持体118に形成された接触部116とを具備しており、支持体118には、軸部材104と、スリット121に配されるピン119とが設けられている。
揺動自在部材105は、ピン119の端部が配された円弧状のスリット121を有すると共にコイルばね106の他端が連結された本体部122と、本体部122に一体的に形成されていると共に折り返された折り返し部123とを具備している。
揺動自在部材105は、本体部122において直動自在部材103の支持体118に軸部材104を介して揺動自在に取付けられており、本体部122の一端で最下位の前縁リンク部材51の下端部及び最下位の横部材55の一端部に軸部材54を介して回転自在に連結されており、折り返し部123の一端で最下位の後縁リンク部材53の下端部及び最下位の横部材55の他端部に軸部材54を介して回転自在に連結されている。
コイルばね106は、支持体118に固着された軸部材104を中心として揺動自在部材105を回動させて当該揺動自在部材105を初期揺動位置、すなわち羽根4が図22に示すように垂直状態にR4方向に回転させないで図5及び図6に示すように水平状態にR3方向に回転させた位置に設定されるように、揺動自在部材105を弾性的に引っ張っており、軸部材104を中心とする揺動自在部材105の揺動(回動)は、ピン119のスリット121に沿う移動で案内されるようになっており、揺動自在部材105の揺動(回動)の範囲は、スリット121の両端部によって規定されている。
回転アーム部材95の幅広の一端93には、ピン102が回転自在に且つ回転アーム部材95の長手方向に沿って直動自在に嵌合した長孔125が形成されており、回転アーム部材95の他端94側に位置する長孔125の端部126には、ピン102の膨大頭部101が挿抜可能な膨大孔部127が形成されており、回転アーム部材95の他端94は、ピン114にR1方向及びR2方向に回転自在に連結されている。
回転アーム部材95は、R1方向の回転において、走行部材91のピン102が当該回転アーム部材95の一端93側から他端94側に向かって膨大孔部127に到達しない範囲で長孔125を移動する一方、R2方向の回転において、走行部材91のピン102が回転アーム部材95の他端94側から一端93側に向かって長孔125を移動するように直動自在部材103に配設されている。
ピン114に巻き回されている捩りばね96は、その一端で回転アーム部材95に、その他端で直動自在部材103に夫々係止されており、捩りばね96は、回転アーム部材95のR1方向の回転に抗する弾性的なR2方向の回転力を当該回転アーム部材95に付与するように配されている。
伝達機構75は、開口部2の閉鎖状態において直動自在部材103の下部に接触するように枠体3に取付けられたストッパ(図示せず)を具備していてもよい。
回転体としてのスプロケットホイール76に掛け回された長尺体としてのチェーン73においてスプロケットホイール76から垂下する一方の垂下部86の一端71を最下位の羽根8に連結する伝達機構75では、チェーン73の下方向Bの走行による最下位の羽根8の下降で最下位の羽根8が異物に衝突、例えば人などに衝突して最下位の羽根8が下降できなくなると、走行部材91が可動体92に対して下降され、この下降の際、回転アーム部材95が図13に示す位置から図16に示す位置まで捩りばね96の弾性力に抗してR1方向に回転するので、走行部材91の可動体92に対する下降は、漸次増大する捩りばね96の弾性的なR2方向の回転力によって停止される。したがって、伝達機構75は、最下位の羽根8の下降を阻止する異常が生じた場合に、走行部材91に対する可動体92の相対的な上下方向Vの変位による捩りばね96の弾性力に抗する回転アーム部材95の回転でもって最下位の羽根8の下降を弾性的に阻止するようになっている。接触部116は、回転アーム部材95に所定量以上のR1方向の回転が生じた場合に当該回転アーム部材95に接触して当該回転を強制的に停止させ、而して、走行部材91の可動体92に対する下降を強制的に停止させるようになっている。また、伝達機構75は、開口部2が完全閉鎖され、前記ストッパが直動自在部材103の下部に接触したにもかかわらず、直ちにチェーン73の作動が停止されず、チェーン73が若干下方向Aに更に走行されても、回転アーム部材95は上記同様に回転しながら停止させるようになっており、換言すれば、チェーン73の一端71に走行部材91を介して回転自在に且つ直動自在に連結された回転アーム部材95自体が捩りばね96の弾性力に抗してピン114を中心として回動し且つ走行部材91に対して直動して、可動体92のさらなる下方移動を生じさせないようになっているため、全て伸長されたリンク機構5が更に伸長されたり、完全閉鎖状態にされた羽根4が更に傾動されたりするような不都合が生じなく、リンク機構5及び羽根4の損傷を回避し得る。
伝達機構75が枠体3内に配設されている状態においては、ピン102の膨大頭部101が長孔125の膨大孔部127に配されることがないので、回転アーム部材95が走行部材91から意図しないで脱落することがなく、伝達機構75の走行部材91及び可動体92が枠体3内から取り出された状態においては、走行部材91と可動体92との相互位置を自在に変更できるので、ピン102の膨大頭部101を長孔125の膨大孔部127から簡単に挿抜することができる。
昇降機構9は、玉チェーン84の手動操作によるホイール83及び回転軸82を介するスプロケットホイール76の回転でのチェーン73の方向A及びBの走行により伝達機構75を介して複数の羽根4のうちの最下位の羽根8を昇降させ、而して、複数の羽根4を最下位の羽根8から先行して昇降させるようになっており、昇降機構9では、昇降させる羽根4の枚数、それに従って折り畳まれる前縁リンク部材51、後縁リンク部材53及びそれに付随する横部材55の個数並びに走行されるチェーン73の垂下部86と垂下部86との長さの差に従って増減する羽根4、前縁リンク部材51、後縁リンク部材53、横部材55及びチェーン73の方向Bの荷重は、チェーン73の垂下部86の一端71に付加されることになる。
反力発生機構10は、スプロケットホイール76に捲き掛けられたチェーン73においてスプロケットホイール76から垂下する他方の垂下部87の一端72に一端131で連結機構132を介して連結されていると共に可撓性であって長尺の重錘としてのノーバックチェーン133と、チェーン73においてスプロケットホイール76から垂下する他方の垂下部87の方向Bへの走行に従って同方向Bに移動したノーバックチェーン133の移動部134を収容して当該移動部134を支持する支持体としての支持板135とを具備している。
連結機構132は、チェーン73の一端72のチェーン素子の軸ピン141及びその留め具142を介して取付けられた連結板143と、連結板143に回転自在に取付けられていると共に保持溝28に方向A及びBに移動自在に配された糸巻き状の駒部材144とを具備しており、連結板143には、ノーバックチェーン133の一端131のチェーン素子が固着されている。
ノーバックチェーン133は、互いに同一の質量を有した複数の重錘素子としてのチェーン素子を直列に一方向のみに撓み(曲がり)得るように互いに回転自在に連結したチェーン素子列からなっており、ノーバックチェーン133の各チェーン素子の荷重は、当該チェーン素子の支持板135への収容毎又は支持板135からの引出し毎に増加する羽根4の荷重、前縁リンク部材51及び後縁リンク部材53の荷重、それに付随する横部材55の荷重の合計荷重に相当するように設定されているが、これに増減するチェーン73の垂下部86と垂下部86との長さの差に相当するチェーン73の荷重を加味して設定されていてもよい。
支持板135は、縦枠15及び16の夫々の上部を橋絡して各端部で当該上部に固着されており、一方側にのみ曲り得るようになっているノーバックチェーン133の他端145のチェーン素子は、支持板135に固着されており、支持板135に支持されたノーバックチェーン133の移動部134は、チェーン73においてスプロケットホイール76から垂下する垂下部87の下方である方向Aへの走行に従って支持板135から引き出されて支持板135での支持が徐々に解除されるようになっており、而して、反力発生機構10は、チェーン73の一端71に付加される方向Bの荷重であってチェーン73を介してチェーン73の一端72に伝達される方向Bの荷重の当該方向Bと反対の方向Aの反力として、ノーバックチェーン133において支持板135から引き出されている引出部146の方向Aの荷重を連結機構132を介してチェーン73の一端72に付与するようになっている。
チルト機構11は、軸受151を介して回転軸82に対して当該回転軸82を中心として揺動自在(回転自在)となるように当該回転軸82に設けられていると共に凹所152及び突起153を有した揺動自在部材61と、チェーン73に取付けられていると共にチェーン73の方向Bの走行において凹所152に嵌合する突起154と、凹所155を有すると共に図8及び図17に示すように突起154の凹所152への非嵌合に際して当該凹所155で突起153に係合して揺動自在部材61の回転軸82を中心とした揺動(回転)を禁止する図8に示す揺動禁止状態に設定される一方、図18に示すように突起154の凹所152への嵌合に際して突起154により回動されて凹所155の突起153への係合を解除し、揺動自在部材61の揺動を許容する図18に示す揺動許容状態に設定される掛け金部材156と、掛け金部材156を揺動禁止状態に設定するように当該掛け金部材156に弾性力を付与する弾性手段157とを具備している。
揺動自在部材61は、スプロケットホイール76と同心に配されており、一端に爪部161(図17参照)を有した掛け金部材156は、他端162で軸部材163を介して支持板164に軸部材163を中心として回転自在に取付けられており、支持板164は、揺動自在部材61とスプロケットホイール76との間で縦枠15の上端に取付けられており、弾性手段157は、一端で支持板164に係止され、他端で掛け金部材156に係止され、中央部が軸部材163に巻き付けられて配されたねじりコイルばねからなり、軸部材163を中心として掛け金部材156を回転させて爪部161を凹所152に向かわせるように、掛け金部材156に弾性力を付与している。
チルト機構11は、チェーン73の方向Bの走行で図18に示すように突起154の凹所152への嵌入により掛け金部材156を弾性手段157の弾性力に抗して回転させて突起153の凹所155への係合を解除し、この解除により突起154の移動と共に揺動自在部材61を図19に示すように揺動させ、この揺動により上方向に引っ張られる紐状体70を介して一連の後縁リンク部材53をコイルばね106の弾性力に抗して一連の前縁リンク部材51に対して相対的に上昇させる一方、下方に下げられる紐状体66を介して一連の前縁リンク部材51を一連の後縁リンク部材53に対して相対的に下降させて、各羽根4で開口部2を閉鎖するべく、前縁リンク部材51及び後縁リンク部材53に連結された横部材55を介して各羽根4を同期的に図22に示すように垂直状態に傾動させるようになっている。開口部2が各羽根4で閉鎖される際には、揺動自在部材105は図14に示す位置から図20に示す位置までR4方向に揺動される。
縦枠15から縦枠16まで伸びた回転軸82には、スプロケットホイール76と同様に構成された縦枠16側のスプロケットホイールが固着されており、ブラインド装置1は、縦枠16側も縦枠15側と同様に構成されている。
以上のブラインド装置1では、図22に示すように複数の羽根4が開口部2を閉鎖するように垂直に傾動された状態では、チェーン73に設けられた突起154は、図19に示すように凹所152に配されて突起153と凹所155との係合が解除された状態となっており、掛け金部材156は、揺動自在部材61の外周縁165に接触して揺動自在部材61に対して揺動許容状態を保っている。斯かる状態において、玉チェーン84の一方の方向の走行に対する手動操作がなされて、ホイール83及び回転軸82を介してスプロケットホイール76が回転され、この回転によりチェーン73が方向Aに走行されると、チェーン73の方向Aの走行と共に突起154も回転軸82を中心として移動し、突起154の移動により揺動自在部材61も同方向に回転し、揺動自在部材61のこの回転により、紐状体66を介して最上位の前縁リンク部材51と最上位の前縁リンク部材51の下方に連なる下位の一連の前縁リンク部材51とが一連の後縁リンク部材53に対して相対的に上昇させられる一方、紐状体70を介して最上位の後縁リンク部材53と最上位の後縁リンク部材53の下方に連なる下位の一連の後縁リンク部材53とがコイルばね106の弾性力に補助されて一連の前縁リンク部材51に対して相対的に下降させられる結果、複数の羽根4は、同期的に傾動されて図21に示すような略水平状態にされる。複数の羽根4が略水平状態にされる際には、揺動自在部材105は図20に示す位置から図14に示す位置までR3方向に揺動される。
更にチェーン73が方向Aに走行されると、突起154が凹所152から抜け始め、突起154が凹所152から抜けることにより、掛け金部材156が弾性手段157の弾性力により軸部材163を中心として回転され、図8及び図17に示すように突起153と凹所155とが係合され、この係合で揺動自在部材61の回転は阻止される。チェーン73の方向Aの更なる走行が続行されることによるチェーン73の一端71の上昇で、伝達機構75を介してチェーン73の一端71に連結されたリンク機構5の下位の前縁リンク部材51及び後縁リンク部材53が折り畳まれ始め、この折り畳みにより、図21に示すようにリンク機構5により連結されている複数の羽根4が下方から順次重ね合わされ、複数の羽根4が全て上昇させられて互いに重ね合わされて、外側側壁部21に設けられた図示しないストッパへの連結板143の衝突で、玉チェーン84の一方の方向の走行に対する手動操作が禁止され、必要により、玉チェーン84に対する手動操作によるラチェット機構の作動で開口部2の開放状態が維持される。
チェーン73の方向Aの走行において、チェーン73の一端72に連結機構132を介して連結されたノーバックチェーン133の一端131は、チェーン73の一端72に引っ張られて同じく方向Aに走行される結果、支持板135に支持されたノーバックチェーン133の移動部134は、支持板135から引き出されて、この引き出された移動部134の方向Aの荷重は、漸次、チェーン73の一端72に付加され、付加された引出部146の方向Aの荷重は、増加する羽根4、前縁リンク部材51、後縁リンク部材53及び横部材55の方向Bの荷重に対しての反力として働き、而して、チェーン73の方向Aの走行を補助し、玉チェーン84に対する手動力を低減でき、軽い手動操作力で開口部2の開放を行い得るようになる。
開口部2の開放状態において、ラチェット機構の解除と共に玉チェーン84が前記と逆に手動操作されると、チェーン73が方向Bに走行され、この走行により上位の前縁リンク部材51及び後縁リンク部材53から順次折り畳みが解除されて伸長され始め、これにより複数の羽根4の重ね合わせが上位の羽根4から順次解除される。リンク機構5が全て伸長されて複数の羽根4もまたその重ね合わせが全て解除されると、図18に示すように、突起154が案内楔空間166を通って凹所152に嵌入され、この嵌入により突起154が掛け金部材156を弾性手段157の弾性力に抗して回転させて突起153の凹所155への係合を解除し、この解除により突起154の移動と共に揺動自在部材61が回転され、この回転により上方向Aに引っ張られる紐状体70を介して後縁リンク部材53が前縁リンク部材51に対して相対的に上昇させられると共に、下方に下げられる紐状体66を介して前縁リンク部材51が後縁リンク部材53に対して相対的に下降させられて複数の羽根4が同期的に回転され、図22に示すように開口部2が垂直方向に傾動された一連の複数の羽根4により閉鎖状態にされる。その後、外側側壁部21に設けられた図示しないストッパへの連結板143の衝突で、玉チェーン84の一方の方向の走行に対する手動操作が禁止され、必要により、玉チェーン84に対する手動操作によるラチェット機構の作動で開口部2の閉鎖状態が維持される。
開口部2の開閉途中において、玉チェーン84の走行をラチェット機構に一時的に停止させることにより、開口2の複数の羽根4による半開口を行い得る。
チェーン73の方向Bの走行において、ノーバックチェーン133の一端131は、チェーン73の一端72に押されて同じく方向Bに走行される結果、支持板135から垂れ下がったノーバックチェーン133の引出部146は、支持板135に向って収容されて支持板135に順次支持され、支持板135への移動部134の支持により、チェーン73の一端72に付加される引出部146の方向Aの荷重は、羽根4、前縁リンク部材51、後縁リンク部材53及び横部材55の方向Bの減少する荷重と共に漸次減少し、而して、チェーン73の方向Bの走行を妨げることがなく、玉チェーン84に対する手動力に影響を与えることがなく、軽い一定の手動操作力で開口部2の閉鎖を行い得るようになる。
このように本例のブラインド装置1では、昇降機構9による最下位の羽根8の上下方向Vの昇降は、反力発生機構10から付与される反力と回転力付与機構77の玉チェーン84による外部から昇降機構9に付与される昇降力とによって行われるようになっており、支持板135に支持されたノーバックチェーン133の移動部134は、チェーン73においてスプロケットホイール76から垂下する他方の垂下部87の下方である方向Aへの走行に従って支持板135から引き出されて支持板135での支持が徐々に解除されるようになっており、反力発生機構10は、ノーバックチェーン133において支持板135から引き出されている引出部146の荷重を反力として昇降機構9に付与するようになっている結果、開口部2の複数の羽根4による開口において上昇させられる羽根4の枚数が増大しても、昇降機構9に付与される昇降力、即ち、操作者の玉チェーン84に対する手動操作力を大きくしないで略一定の手動操作力で開口部2の複数の羽根4による開口を行い得、操作者による手動操作のし難さを解消できる。
また、本例のブラインド装置1では、回転アーム部材95の他端94側に位置する長孔125の端部126には、ピン102の膨大頭部101が挿抜可能な膨大孔部127が形成されているために、回転アーム部材95を簡単に連結、解除できて、装置の製作、組立に加えて、保守、点検を容易ならしめ得る。
ブラインド装置1は、回転アーム部材95が、R1方向の回転において、走行部材91のピン102が当該回転アーム部材95の一端93側から他端94側に向かって膨大孔部127に到達しない範囲で長孔125を移動するように配されているために、チェーン73の走行に基づいて走行部材91が可動体92に対して上下方向Vに変位した際にピン102が膨大孔部127から抜け落ちる虞をなくすことができる一方、ブラインド装置1から走行部材91及び可動体92を取り出した際には、長孔125の膨大孔部127からピン102の膨大頭部101を挿抜することで回転アーム部材95の走行部材91に対する連結及びその解除を簡単に行い得る。
上記例のブラインド装置1では、ノーバックチェーン133と支持板135とを具備して反力発生機構10を構成したが、これに代えて、スプロケットホイール76と同等の他の回転体と、この他の回転体に捲き掛けられていると共にチェーン73又はノーバックチェーン133と同等の可撓性であって長尺の重錘とを具備して反力発生機構10を構成してもよく、この場合、スプロケットホイール76に捲き掛けられたチェーン73において当該スプロケットホイール76から垂下する一方の垂下部86の一端71は、複数の羽根4のうちの最下位の羽根8に連結されており、他の回転体に捲き掛けられたチェーン73又はノーバックチェーン133と同等の重錘において他の回転体から垂下する一方の垂下部の一端は、スプロケットホイール76に捲き掛けられたチェーン73においてスプロケットホイール76から垂下する他方の垂下部87の一端72に連結されており、他の回転体に捲き掛けられた重錘において当該他の回転体から垂下する他方の垂下部の一端は、自由端となっており、反力発生機構10は、他の回転体に捲き掛けられた重錘において他の回転体から垂下する一方の垂下部の荷重と他の回転体に捲き掛けられた重錘において他の回転体から垂下する他方の垂下部の荷重との差を反力として昇降機構9に付与するようになっていてもよい。
また、ブラインド装置1では、開口部2における複数の羽根4のうちの上下方向Vにおいて最下位の羽根8を先行して上昇させて開口部2を開口する一方、当該最下位の羽根8を先行して下降させて開口部2を閉鎖するようになっているが、例えば、特開2011−132806号公報に記載のように、複数の羽根のうちの最下位の羽根8を枠体3の下枠19に連結固定し、開口部2の開口状態では、複数の羽根4を開口部2の下方に互いに重ね合わせて配置し、開口部2の閉鎖に際しては、開口部2における互いに重ね合わされた複数の羽根4のうちの上下方向Vにおいて最上位の羽根6を先行して上昇させて、最上位の羽根6の上昇によりリンク機構5を介して次々に連れて残る下方の羽根4を上昇させて開口部2を閉鎖する一方、開口部2の開口に際しては、当該最上位の羽根6を先行して下降させて、最上位の羽根6の下降によりリンク機構5を介して次々に連れて残る下方の羽根4を下降させて開口部2を開口するようになったブラインド装置であってもよく、斯かるブラインド装置では、チェーン73においてスプロケットホイール76から垂下する一方の垂下部86が上記の吊り下げ機構7の機能を兼務することになる。
更に、連結機構としては、上下方向Vにおいて互いに隣接する羽根本体41の長手方向における各端部42を連結すると共に前縁リンク部材51及び後縁リンク部材53等を具備したリンク機構5に代えて、上下方向Vにおいて互いに隣接する羽根本体41の上下長手縁を回転自在に連結すると共に斯かる相互に連結された羽根本体41の交互の折り畳み方向(回転方向)を特定できるように構成されたヒンジ機構の類であってもよく、加えて、開口部開閉装置としては、ブラインド装置1に代えて、図23に示すように、上記の類のヒンジ機構171で互いに連結された複数の羽根本体41からなる一連の羽根4を枠体3の下枠19に折り畳んで収容し、斯かる下枠19に収容されて折り畳まれた一連の複数の羽根4の一端の羽根4を昇降機構9のチェーン73においてスプロケットホイール76から垂下する一方の垂下部86の一端71に連結してなるシャッター装置173でもよく、本シャッター装置173でも、羽根4の上下方向Vの昇降は、反力発生機構10から付与される反力と回転力付与機構77の玉チェーン84による外部から昇降機構9に付与される昇降力とによって行われるようになっており、斯かるシャッター装置173では、チルト機構11を省き得る。
開口部開閉装置としては、図23に示すシャッター装置173に代えて、図24に示すように、開口部2における複数の羽根4を同時的に昇降させて開口部2を開閉するようになっているシャッター装置201でもよく、前記と同様に開口部2を規定する枠体3(図1参照)及び複数の羽根4を有したシャッター装置201は、羽根4相互を連結する連結機構202と、複数の羽根4を巻き取る回転自在な巻き取り部材203と、開口部2において上昇させられる羽根4の枚数の変化に応じて増加すると共に開口部2における羽根4の荷重の方向と反対の方向をもった反力を発生する反力発生機構204とを具備している。
連結機構202は、公知のインターロッキング形羽根(スラット)又はオーバーラッピング形羽根(スラット)により知られているインターロッキング形の連結機構又はオーバーラッピング形の連結機構からなり、斯かる連結機構202は、互いに連結されて隣接する一対の羽根4のうちの一方の羽根4に対しての他方の羽根4の連結機構202を軸心とした略180°を超える一方の回転を禁止する一方、略360°までの他方の回転を許容するようになって、互いに連結された複数の羽根の略180°以上の折り曲げに方向性をもたせている。
縦枠15及び16間において上枠17内に配された巻き取り部材203は、回転軸82に当該回転軸82の軸心206の回りで方向A及びBに回転自在に取付けられた円筒体からなっており、開口部2の閉鎖における方向Aの回転で、開口部2における複数の羽根4を、最上位の羽根6側から次々に巻き取るようなっている一方、開口部2の開口における方向Bの回転で、巻き取った羽根4を、最下位の羽根8側から開口部2に繰り出すようになっており、巻き取り部材203には、相互に連結された複数の羽根4のうちの最上位の羽根6の一縁が固着されている。
縦枠15内に配された反力発生機構204は、走行自在な可撓性の長尺の重錘としてのチェーン211と、チェーン211が捲き掛けられていると共にチェーン211の方向A及びBの走行で方向A及びBに回転させられるように方向A及びBに回転自在に回転軸82に取付けられた回転体としてのスプロケットホイール212と、チェーン211においてスプロケットホイール212から垂下する一方の垂下部213の方向A及びBの移動を開口部2における複数の羽根4のうちの最下位の羽根8に伝達する一方、開口部2における複数の羽根4の方向A及びBの移動を垂下部213に伝達するように、垂下部213の下端である一端を開口部2における複数の羽根4のうちの最下位の羽根8に連結する連結機構214と、チェーン211の垂下部213での意図しない撓み及びチェーン211のスプロケットホイール212における捲き掛け部215での意図しない径方向の突出を禁止する禁止機構216とを具備している。
チェーン211は、互いに同一の質量を有した複数の重錘素子としてのチェーン素子を直列に互いに回転自在に連結したチェーン素子列からなっており、チェーン211においてスプロケットホイール212から垂下する他方の垂下部221の一端は、自由端となっており、チェーン211は、開口部2が複数の羽根4で完全に閉鎖されている状態では、垂下部221が垂下部213の長さと同等の長さを有するようにスプロケットホイール212に掛け回されており、而して、チェーン211は、開口部2が複数の羽根4で完全に閉鎖されている状態では、垂下部213及び垂下部221に方向A及びBの移動を夫々生じさせないようになっている。
方向A及びBに回転自在に回転軸81に取付けられたスプロケットホイール212は、捲き掛け部215でチェーン211に噛み合っている。
連結機構214は、一端が垂下部213の下端に、他端が開口部2を閉鎖する複数の羽根4のうちの最下位の羽根8の横方向の一端に夫々固着されていると共にスリット32を通った連結棒225を具備しており、複数の羽根4のうちの最下位の羽根8の手動による持上げ移動及び引き下げ移動を垂下部213の下端に伝達する一方、垂下部213の方向A及びBの移動を複数の羽根4のうちの最下位の羽根8に伝達するようになっている。
禁止機構216は、垂下部213及び捲き掛け部215に沿って配されて外側側壁部21に取付けられた一方の案内板226と、案内板226と協働して垂下部213を挟んで垂下部213に沿って配されて外側側壁部21に取付けられた一方の案内板227とを具備しており、互いに隙間をもって対面した案内板226及び227は、当該隙間で垂下部213の走行路を形成しており、互いに隙間をもって対面した案内板226とスプロケットホイール212とは、当該隙間で捲き掛け部215の走行路を形成しており、斯かる走行路に案内規制されてチェーン211の垂下部213及び捲き掛け部215は、方向A及びBに走行、移動させられるようになっている。
反力発生機構204は、縦枠16側にも設けられてもよく、また、本例のシャッター装置201では、複数の羽根4のうちの最下位の羽根8が手動及び反力発生機構204により持上げられて上昇させられた際に、開口部2での互いに連結された複数の羽根4が前後方向に撓んだり、巻き取り部材203の巻き取られた複数の羽根4が巻き取り部材203の径方向外方に膨らんだりしないように、開口部2での複数の羽根4の両側端の前後方向の変位を規制すると共に当該両側端の上下方向Vの移動を案内する一方、巻き取り部材203への複数の羽根4の巻き取りを案内する図示しない案内規制部材が縦枠15及び16の内側側壁部22並びに上枠17に夫々設けられている。
以上のシャッター装置201では、開口部2が複数の羽根4で完全に閉鎖されている状態で、開口部2を閉鎖する複数の羽根4のうちの最下位の羽根8が手動で方向Aに持ち上げられると、開口部2における複数の羽根4が同時的に上昇させられて開口部2が徐々に開口され、これと同時に、連結機構214を介して垂下部213の下端も方向Aに移動されて垂下部213も方向Aに走行され、垂下部213の方向Aの走行でのスプロケットホイール212の方向Aの回転で、垂下部221が同じく方向Aに移動され、垂下部221の自由端である一端側は、下枠19内で積み重ねられ始める。垂下部221の自由端である一端側が下枠19内で積み重ねられ始める一方、垂下部213の下端が方向Aに移動されると、垂下部213の質量に基づく方向Bの荷重に比較して垂下部221の質量に基づく方向Aの荷重が徐々に大きくなり、この徐々に大きくなる荷重差に基づく方向Aの力は、連結機構214を介して開口部2を閉鎖する複数の羽根4の最下位の羽根8に伝達され、而して、開口部2における複数の羽根4の上昇は、反力発生機構204からの増加する荷重差に基づく方向Aの力、即ち、開口部2における複数の羽根4の荷重と反対の方向の反力によって行われるようになっている。
そして、シャッター装置201では、開口部2における複数の羽根4は、上昇と共に巻き取り部材203の巻き取られるために、開口部2における複数の羽根4の荷重は、徐々に小さくなる結果、開口部2における複数の羽根4は、大きな手動力を複数の羽根4のうちの最下位の羽根8に加えなくても、急速に上昇させられて、巻き取り部材203に巻き取られ、開口部2は、完全に開口されるようになり、開口部2の開口動作は、例えば、図示しない停止機構への連結棒225の衝突により停止され、これにより、開口部2の開口状態は、維持されることになる。
開口部2が完全に開口されている状態で、巻き取り部材203に巻き取られた複数の羽根4のうちの巻き取り部材203から垂れ下がる最下位の羽根8が手動で方向Bに引き下げられると、連結機構214を介して垂下部213の下端が方向Bに引き下げられて移動させられる結果、垂下部213の質量に基づく方向Bの荷重に比較して垂下部221の質量に基づく方向Aの荷重が徐々に小さくなる一方、巻き取り部材203から繰り出された羽根4の枚数の増加に基づく方向Bの降下力が増大し、これら垂下部221の質量に基づく方向Aの荷重の減少と羽根4の枚数の増加に基づく方向Bの降下力の増大とによって、徐々に小さくした手動の方向Bの引き下げ力で、開口部2が閉鎖された状態にもたらすことができ、最後に、最下位の羽根8の下枠19への接触により、開口部2が完全に閉鎖されることになる。
以上にように、シャッター装置201によれば、開口部2の開口及び閉鎖のいずれにおいても操作者による手動操作のし難さを解消できる。
シャッター装置201においては、巻き取り部材203及びスプロケットホイール212の両方を回転軸82に回転自在に取付けたが、巻き取り部材203及びスプロケットホイール212のうちの一方を回転軸81に固着する一方、他方を回転軸81に回転自在に取付けてもよく、この場合には、巻き取り部材203及びスプロケットホイール212のうちの他方を回転軸82に適度な滑り摩擦をもって取付けると、巻き取り部材203及びスプロケットホイール212のうちの一方の回転を巻き取り部材203及びスプロケットホイール212のうちの他方に適度な摩擦力によって伝達し得て巻き取り部材203及びスプロケットホイール212のうちの他方の回転を補助し得る上に、巻き取り部材203及びスプロケットホイール212のうちの一方の回転量と巻き取り部材203及びスプロケットホイール212のうちの他方の回転量との相違を巻き取り部材203及びスプロケットホイール212のうちの他方と回転軸82との滑りで解消し得て、好ましい。
更に、シャッター装置201においては、巻き取り部材203及びスプロケットホイール212の両方を回転軸82に回転自在に取付ける場合には、回転軸82は、縦枠15及び16に各一端固着された固定軸であってもよく、また、チェーン211は、互いに同一の質量を有したチェーン素子を直列に連結したチェーン素子列に代えて、互いに異なる質量を有したチェーン素子を質量の大きさ順に直列に連結したチェーン素子列であってもよく、加えて、開口部2が複数の羽根4で完全に閉鎖されている状態で、垂下部221が垂下部213よりも短くてもよい。