JP4685498B2 - 開閉装置 - Google Patents
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Description
この従来技術によれば、屋外側から強風により開閉体(シャッターカーテン3)が室内側へ撓んだとしても、その撓んだ際の開閉体(シャッターカーテン3)が網戸障子(4)やサッシ障子(1)に直接的に当接するのを、これらの間に介在する前記緩衝材(9,9’,90)によって緩和することができる。
その上、開閉体(シャッターカーテン3)が撓んだりばたついたりすれば、該開閉体(シャッターカーテン3)の幅方向の端部側が、ガイドレール(7)の内面に強く当接する場合もある。
したがって、上記従来技術においても、開閉体の撓みやばたつきに起因して、騒音の発生や各構成部材の損傷を生じるおそれがある。
また、台風等の強風により開閉体の撓み量が極めて大きい場合には、開閉体がガイドレールから外れてしまうおそれもある。
また、他の手段では、開閉体をスライドさせて開口部を開閉するようにした開閉装置において、撓んだ際の前記開閉体により当接される撓み抑制部材を備え、この撓み抑制部材を、閉鎖状態の前記開閉体の表部または裏部に沿った撓み抑制位置と、前記開口部の周囲側に位置した収納位置との間で回動するように、その一端側を不動部位に対し枢着した開閉装置であって、前記撓み抑制部材は、連設された複数のリンク片からなり、これら複数のリンク片の内の隣り合う二つのリンク片を、その一方に相対して他方が回動するように接続し、前記収納位置にある際に前記複数のリンク片を前記開口部の角側に沿わせて配置し、前記撓み抑制位置にある際には同複数のリンク片を略直線状に配置するように設けられていることを特徴とする。
また、他の手段では、開閉体をスライドさせて開口部を開閉するようにした開閉装置において、撓んだ際の前記開閉体により当接される撓み抑制部材を備え、この撓み抑制部材を、閉鎖状態の前記開閉体の表部または裏部に沿った撓み抑制位置と、前記開口部の周囲側に位置した収納位置との間で回動するように、その一端側を不動部位に対し枢着した開閉装置であって、前記撓み抑制部材は、連設された複数のリンク片の内の隣り合う二つのリンク片を、その一方に相対して他方が回動するように接続し、これら接続された複数のリンク片を左右対称に2組配設して、パンタグラフ状に構成するとともに、その一端側を、開閉体開放方向側の不動部位に対し枢着し、その他端側を、前記開閉体の閉鎖方向端部側の部分に対し枢着してなり、前記開閉体が全閉した際に、前記のようにして開閉体開閉方向に接続された複数のリンク片が、折れ曲がった状態に保持されるようにしたことを特徴とする。
また、他の手段では、開閉体をスライドさせて開口部を上下方向に開閉するようにした開閉装置において、撓んだ際の前記開閉体により当接される撓み抑制部材を備え、この撓み抑制部材を、閉鎖状態の前記開閉体の表部または裏部に沿った撓み抑制位置と、前記開口部の周囲側に位置した収納位置との間で回動するように、その一端側を不動部位に対し枢着した開閉装置であって、前記撓み抑制部材は、複数のスライド部材を、隣り合うスライド部材間のスライドにより、その全長が伸縮するように接続してなり、その一端側を不動部位に対し回動自在に枢着し、その他端側を、前記収納位置にある際に、不動部位に固定された第一の係合部材に係止させ、また、同他端側を、前記撓み抑制位置にある際に、不動部位に固定された第二の係合部材に係合させることを特徴とする。
ここで、前記開閉装置は、少なくとも閉鎖方向へ動作可能な開閉体を備え、該開閉体のスライド動作により空間を仕切るように構成された装置であればよく、この開閉装置には、開閉体が閉鎖動作のみを行うように用いられる態様(例えば防火シャッター装置等)、開閉体が開放動作と閉鎖動作との双方を行うように用いられる態様等を含む。
また、この開閉装置には、開閉体をその開放方向側の巻取軸によって巻取り、該巻取軸から繰り出すようにした態様や、開閉体をその開放方向側の収納部位へ巻き取ることなく収納し、該収納部位から繰り出すようにした態様等を含む。
また、この撓み抑制部材の具体例としては、開閉体幅方向の端部側の不動部位(例えばガイドレール等)に枢着され、その枢着箇所を中心にして回動する態様や、開閉体開閉方向の端部側の不動部位(例えば、上記開閉体を収納するための収納ケースや、上記開閉体により当接される床面、地面、枠部材等)に枢着され、その枢着箇所を中心にして回動する態様が挙げられる。
また、この撓み抑制部材は、閉鎖状態の上記開閉体の全長(開閉体幅方向の全長、開閉体開閉方向の全長、および斜め方向の全長を含む)にわたるように設けられていてもよいし、閉鎖状態の上記開閉体の前記全長よりも短い範囲内にわたるように設けられていてもよい。
また、この撓み抑制部材は、上記開閉体の厚さ方向の一方側に、単数設けられていてもよいし複数設けられていてもよい。この撓み抑制部材を上記開閉体の厚さ方向の一方側に複数設けるようにした場合、開閉体幅方向へわたって複数も設けてもよいし、開閉体開閉方向へわたって複数設けてもよい。
また、この撓み抑制部材の好ましい一例としては、風力計等により所定の気象条件が感知された場合に、自動的に上記撓み抑制位置に移動する構成としてもよい。
この構成によれば、上記撓み抑制部材が回動して、物体に当接したことを感知することができ、更には、物体の当接を感知した場合に上記撓み抑制部材を停止や反転動作等させることで、物体に当接した際の衝撃を緩和することができる。
また、前記感知手段の他の態様としては、上記撓み抑制部材を電動駆動源により回動させるようにした構成において、前記電動駆動源の負荷を感知する負荷感知手段を備え、該負荷感知手段により電動駆動源の負荷の急上昇を感知した場合に、上記撓み抑制部材が物体に当接したものと判断するようにしてもよい。
更に、前記感知手段を具備した態様において、より安全性を向上するためには、上記撓み抑制部材が物体に当接したことを前記感知手段によって感知した場合であって、且つ上記開閉体が動作中の場合に、その開閉体を停止や反転動作などさせるようにしてもよい。
また、上記開閉体の閉鎖方向側にある物体を感知するための感知手段(例えばテープスイッチや、リミットスイッチ、その他の接触式または非接触式センサー等)を備え、該感知手段による物体の感知があった場合であって、且つ上記撓み抑制部材が動作中の場合に、その撓み抑制部材を停止や反転動作などさせるようにしてもよい。
また、上記収納位置とは、上記撓み抑制部材が、上記開口部の周囲側に位置するようにして収納された状態を意味する。
また、この第二の形態における撓み抑制部材の好ましい一例としては、一方の上記リンク片に相対する他方のリンク片の急激な回動を緩和して、安全性を向上するために、一方のリンク片と他方のリンク片との接続箇所に、一方または他方のリンク片をその撓み抑制位置側の回動方向と逆方向へ付勢する付勢手段(例えば、スプリングやゼンマイ等)や、一方または他方のリンク片の回動に抵抗を与える回動規制手段(例えばダンパー装置等)等を設けるようにしてもよい。
この構成によれば、開閉体の開閉動作に連動して螺子軸が回転し、その螺子軸の回転に伴って、撓み抑制部材が回動する。
すなわち、開閉体の開閉動作と撓み抑制部材の回動とを連動させることができ、当該開閉装置の使い勝手を良好にすることができる。
上記複数のスライド部材の具体例としては、例えば、複数の筒状部材を径方向へ重ね合わせ、隣り合う該筒状部材間のスライドによりその全長が伸縮するようにした態様や、複数の板状部材を、隣り合う該板状部材間のスライドにより、その全長が伸縮するように接続した態様等が挙げられる。
また、本明細書中において「開閉体幅方向」とは、開閉体の開閉方向と略直交する方向であって、上記開閉体の厚さ方向ではない方向を意味する。
また、本明細書中において「開閉体開閉方向」とは、開閉体が空間を仕切ったり開放したりするためにスライドする方向を意味する。
第一の形態によれば、撓み抑制部材を回動させて撓み抑制位置にすれば、強風等に起因して撓んだりばたついたりした場合の開閉体を、撓み抑制部材に当接させて、該開閉体の撓みやばたつきを抑制することができる。
また、撓み抑制部材を逆方向へ回動させれば、該撓み抑制部材を、開口部を通過する人や物体の邪魔にならないように、体裁よく収納することができる。
よって、撓んだりばたついたりした開閉体が、網戸障子やサッシ障子等の窓サッシ側の部材、あるいはガイドレール等に当接したり、ガイドレールから外れてしまったり等するのを阻むことができ、ひいては、開閉体の撓みやばたつきに起因する騒音の発生や各構成部材の損傷を、効果的に低減することができる。
しかも、交差状に具備された二組の撓み抑制部材を、一つの螺子軸の回転により、同時に回動させることができ、ひいては、二組の撓み部材を回動させるための機構を、生産性の良好な簡素構造とすることができる。
また、逆に、開閉体を開放動作させれば、開放動作中の開閉体に牽引されて撓み抑制部材が収納位置側へ回動する。
したがって、開閉体の開閉動作に伴って撓み抑制部材を回動させることができ、当該開閉装置の使い勝手を、より向上することができる。
また、撓み抑制部材を収納する際には、該撓み抑制部材を逆方向へ回動させるとともに収縮させることで、よりコンパクトな収納態様とすることができる。
また、逆に、開閉体を開放動作させれば、開放動作中の開閉体に牽引されて撓み抑制部材が収納位置側へ回動しながら収縮する。
したがって、開閉体の開閉動作に伴って撓み抑制部材を回動させることができ、当該開閉装置の使い勝手を、より向上することができる。
本実施の形態の開閉装置は、住宅やビル、倉庫、工場、地下街、トンネル、車両の荷台等の構築・構造物における開口部分や内部に配設され、前記開口部分を開閉したり、躯体内部の空間を仕切ったり開放したりする開閉装置として適用可能であるが、特に好ましい態様として、構造物の開口部を開閉するシャッター装置の一例について説明する。
この枢着ブラケット21は、開閉体閉鎖方向側に位置し且つ開閉体幅方向の一端側に位置する不動部位であり、各撓み抑制部材40の下端部を、軸部材等を介して回動自在に支持する。
この移動機構50は、図示しない駆動源によって両方向へ回転する螺子軸51と、該螺子軸51をその両端側で回動自在に支持する両支持ブラケット52,52と、螺子軸51に螺合された二つの移動体53,53とを具備してなる。
そして、この螺子軸51は、開口部aにおける開閉体開放方向側に開閉体幅方向へわたって配置され、その両端部が、左右の支持ブラケット52,52によって回動自在に支持されている。
雄螺子部51aの螺子方向は、開閉体10の閉鎖動作に伴って螺子軸51が回転した際に、該雄螺子部51aに螺合された移動体53を、他方の移動体53から離間する方向へ移動させるように設定されている。
同様にして、雄螺子部51bの螺子方向は、開閉体10の閉鎖動作に伴って螺子軸51が回転した際に、該雄螺子部51bに螺合された移動体53を、他方の移動体53から離間する方向へ移動させるように設定されている。
したがって、前記構成によれば、螺子軸51を所定の回転方向へ回転させると、双方の移動体53,53が開閉体幅方向へ離間するようにして移動することになる。また、螺子軸51を前記と逆方向へ回転させると、双方の移動体53,53が接近するようにして移動することになる。
この場合、一方の撓み抑制部材40の上端側の枢着部分の開閉体開閉方向の位置と、他方の撓み抑制部材40の上端側の枢着部分の開閉体開閉方向の位置とを、略同位置にすることが好ましい。この構成によれば、撓み抑制位置にある両撓み抑制部材40,40の交差点を開閉体10の幅方向の略中央に配置させることができる。したがって、撓み抑制位置にある両撓み抑制部材40,40の意匠性が良好な上、これら撓み抑制部材40,40による撓み抑制作用を効果的に得ることができる。
なお、前記駆動源の他の態様としては、巻取装置30の巻取軸31の回転力を、チェーンとスプロケット、ベルトとプーリー、または複数の歯車等の動力伝達機構によって移動機構50へ伝達する機構としてもよい。
更に、前記駆動源の他の態様としては、円形状ハンドルやクランク状ハンドル等の手動操作用ハンドルを設け、該ハンドルが手動で回転操作された際の回転力を、チェーンとスプロケット、ベルトとプーリー、または複数の歯車等の動力伝達機構によって移動機構50へ伝達する機構としてもよい。
この巻取装置30は、開閉体10を手動で開閉するようにした態様や、開閉体10を電動で開閉するようにした態様、開閉体10を該開閉体10の自重や錘体の重量により閉鎖するようにした態様、開閉体10を錘体の重量により開放するようにした態様、これらの態様を適宜に組み合わせて開閉体10を開閉動作させるようにした態様等、何れの態様であっても構わない。
リンク片41,42の各々は、略長尺状の金属製部材である。これらリンク片41,42は、閉鎖状態の開閉体10の対角線上の略全長にわたって略直線状に配設され、その一方が他方に対して回動自在となるように、軸部材等を介して枢着されている。
そして、前記両リンク片41,42は、その略全長における一端側が移動体53に対し回動自在に枢着され、その他端側が枢着ブラケット21に対し回動自在に枢着されている。
この構成によれば、双方の移動体53,53を、その間が狭まるように移動させれば、枢着点40bを上記収納位置側(図2によれば左斜め上方)へ移動させることができる。
先ず、開閉体10が略全開された初期状態(図1(a)参照)においては、両撓み抑制部材40,40の各々が、そのリンク片41,42間を折り曲げるようにして、開口部aの周囲側に収納された収納位置となっている。この収納位置においては、移動機構50の両移動体53,53は、開閉体幅方向の略中央側に位置する。
開閉体10の閉鎖動作に伴って、螺子軸51が所定方向へ回転すると、両移動体53,53は、離間するようにして開閉体幅方向の両端側へ移動する。
そして、両移動体53,53の各々がその進行方向側のガイドレール20に近接し、各撓み抑制部材40のリンク片41とリンク片42とが略直線状に配置されると、両撓み抑制部材40,40は、開閉体10の撓みを抑制する撓み抑制位置となる。
また、この状態においては、両撓み抑制部材40が、開口部aの中央側に交差状に配置されるため、開閉体10を故意に破損して侵入しようとする第三者の犯罪行為等を妨害することもできる。
すなわち、仮に、リンク片41,42間の枢着点40aが、枢着点40bと枢着点40cとを結ぶ仮想直線40bc上、または仮想直線40bcよりも下方側に位置している場合には、リンク片41とリンク片42とが逆方向へ折れ曲がるようにして回動してしまうおそれがあるが、本実施の形態の好ましい一例では、そのような逆方向への回動が阻まれることになる。
この開閉装置2では、撓み抑制位置において、各撓み抑制部材40のリンク片41とリンク片42とが、略へ字状に曲がった状態で、その角部分を収納位置側へ向けて配置されるようにしている。
この開閉装置2によれば、撓み抑制位置において、リンク片41とリンク片42とを枢着している枢着点40aが、撓み抑制部材40における一端側の枢着点40bと他端側の枢着点40cとを結ぶ仮想直線40bcよりも収納位置側に位置している。
そのため、開閉体10を開放動作させて、移動体53を螺子軸51の略中央側へ移動させれば、リンク片41とリンク片42の枢着点40aが、収納位置側へスムーズに移動することになる。
前記撓み抑制部材60は、上記収納位置にある際に、二つのリンク片61,62を上記開口部aの角側に沿わせて略L字状に配置(図4(a)参照)し、上記撓み抑制位置にある際には、同二つのリンク片61,62を、開閉体開閉方向へわたる略直線状に配置するように構成されている。
また、その回動端側(図4(b)における下端側)のリンク片62は、収納位置において後述する縦枠部材70に係止させるための係止突部62a(図5参照)を備えている。この係止突部62aは、リンク片62における先端側における収納位置側の部位に配置されている。
したがって、撓み抑制位置にある両リンク片61,62は、収納位置側へのみ折れ曲がるようにして回動し、逆方向へは折れ曲がらないように支持される。
この係合部材64は、撓み抑制位置にある撓み抑制部材60の下端側が開閉体厚さ方向の少なくとも一方側へ揺動するのを防いでいる。
なお、この係合部材64は、図示例によれば、当接対象部位bよりも上方へ突出しているが、当接対象部位bに埋設することで、通行の妨げにならないようにしてもよい。
また、この係合部材64は、撓み抑制位置にある撓み抑制部材60の下端側が開閉体幅方向の少なくとも一方側へ揺動するのを防ぐ構成であってもよい。
この縦枠部材70には、上記リンク片62の係止突部62aを係脱するための係止孔71が形成されている。
この状態において、開閉体10が強風等により撓み抑制部材60側へ撓んだ場合、その撓んだ開閉体10が撓み抑制部材60に当接するため、開閉体10の撓みが抑制される。
また、上記開閉装置3によれば、リンク片62を縦枠部材70に対し係脱するようにしているが、同リンク片62をガイドレール20に対し直接的に係脱する構成とすることも可能である。
また、上記開閉装置3によれば、リンク片61とリンク片62とから撓み抑制部材60を構成するようにしているが、リンク片62を省くとともに、リンク片61の揺動端側を延長し、その延長した揺動端側を、撓み抑制位置の際に当接対象部位bに係合するようにしてもよい。この構成の場合、収納位置にある際のリンク片61の揺動端側を係止突部62a等によりガイドレール20に係合するようにしてもよいが、例えば、開口部aの開閉体幅方向寸法がその開閉体開閉方向の寸法に比較して大きく、リンク片61の揺動端側がガイドレール20に届かない場合等には、収納位置にある際のリンク片61の揺動端部を収納ケース32に係止する構造とすればよい。
この開閉装置4は、大まかに説明すれば、開閉装置1における撓み抑制部材40、枢着ブラケット21、及び移動機構50等の構成を、撓み抑制部材80に置換した構成とされる。
撓み抑制部材80は、開閉体開閉方向に配置された二つのリンク片81,82を、その一方に相対して他方が回動するように枢着し、これらリンク片81,82を左右対称に2組配設して、パンタグラフ状に構成したものである。
そして、この撓み抑制部材80は、その開閉体開放方向側の端部が、収納ケース32内に枢着され、開閉体閉鎖方向側の端部が、開閉体10の座板部材12に枢着されている。
また、この収納位置から開閉体10が閉鎖動作されると、座板部材12の閉鎖方向への移動に伴って、リンク片81とリンク片82との間の角度が広げられ、撓み抑制部材80全体が開閉体閉鎖方向へ延出されてゆく。
そして、開閉体10が略全閉されると、撓み抑制部材80は、開閉体10の開閉方向へわたって開閉体10に近接した撓み抑制位置となる。
この状態において、開閉体10が強風等により撓み抑制部材80側へ撓んだ場合、その撓んだ開閉体10が撓み抑制部材80に当接するため、開閉体10の撓みを抑制することができる。
なお、上記撓み抑制部材80は、左右のリンク片81,81,82,82をパンタグラフ状に構成した一例を示しているが、左右何れかのリンク片81,82を省いた蛇行状の構成とすることも可能である。
また、上記撓み抑制部材80は、左右側の各々において、二つのリンク片81,82を枢着した構成としているが、三以上の複数のリンク片を枢着した構成とすることも可能である。
また、図示例の開閉装置4によれば、左右のリンク片81,81およびリンク片82,82の一端側を同一箇所(収納ケース32)に枢着するとともに、これらの他端側も同一箇所(座板部材12)に枢着しているが、左側のリンク片81およびリンク片82と、右側のリンク片81およびリンク片82とを、それぞれ別々に収納ケース32や座板部材12に枢着するようにしてもよい。
また、図示例の開閉装置4によれば、撓み抑制部材80の下端を座板部材12に枢着することで、撓み抑制部材80の動作と開閉体10の開閉動作とを連動させるようにしたが、他の態様としては、撓み抑制部材80の下端を座板部材12から外して、該撓み抑制部材80と開閉体10とがそれぞれ独立して動作するようにすることも可能である。
この開閉装置5は、大まかに説明すれば、開閉装置1における撓み抑制部材40、枢着ブラケット21、及び移動機構50等の構成を、撓み抑制部材90に置換した構成とされる。
撓み抑制部材90は、複数(図示例によれば三つ)のスライド部材91,92,93を、隣り合うスライド部材間のスライドにより、その全長が伸縮するように接続し、その基端側を、不動部位である一方のガイドレール20に対し、ブラケット等を介して回動自在に枢着している。
スライド部材92は、中空棒状(換言すれば筒状)に形成され、その一端側の内部に、前記スライド部材91を挿入している。
スライド部材93は、中空棒状または中実棒状に形成され、その一端側をスライド部材92内に挿入させ、その他端側を、収納位置にある際に係合部材111(第一の係合部材)に係合させ、また、同他端側を、撓み抑制位置にある際に係合部材112(第二の係合部材)に係合させる。
そして、撓み抑制部材90の先端側には、該撓み抑制部材90を回動させる際に牽引操作される紐状部材94が止着されている。
そして、この係合部材111は、上記撓み抑制部材90の基端側の枢着部と略同じ高さ位置に配置され、開口部111aを下方へ向けて、ガイドレール20に固定されている。
この撓み抑制位置となった撓み抑制部材90は、略全閉状態の開閉体10に対し、その対角線上に沿って配置され、強風等により撓んだ際の開閉体10に当接して、開閉体10の撓みを抑制する。
また、上記開閉装置5において、上側の係合部材111は、スライド部材93の他端側を開閉体幅方向内側から差し込み載せるようにした断面略L字状や、断面略C字状、断面略O字状、断面略U字状などの受け部材に置換されてもよい。
また、図示例によれば、撓み抑制部材80の枢着部分や係合部材111,112を、左右のガイドレール20,20の間に配置しているが、他の態様としては、撓み抑制部材80の枢着部分と一方のガイドレール20との開閉体幅方向の位置を略同一とするとともに、係合部材111,112と他方のガイドレール20との開閉体幅方向の位置も略同一にし、開口部aがより広く確保されるようにしてもよい。
また、図示例によれば、撓み抑制位置にある撓み抑制部材90を上方へ回動させて巻取装置30に沿った位置に収納するようにしたが、他の態様としては、撓み抑制位置にある撓み抑制部材90を、開閉体幅方向へ回動させてガイドレール20に沿った位置に収納する構成とすることも可能である。
より詳細に説明すれば、撓み抑制部材90は、その最先端側のスライド部材93の先端を、座板部材12に対し回動自在に接続している。
開閉体10が閉鎖動作すると、撓み抑制部材90は、その最先端側のスライド部材93がスライド部材93によって牽引されることで、開閉体閉鎖方向へ回動しながら徐々に延出されていく。
そして、開閉体10が略全閉された状態では、撓み抑制部材90が開閉体10の対角線上に配置され、開閉体10の撓みを抑制する。
また、開閉体10が開放動作すると、前記と逆の動作になり、撓み抑制部材90は、座板部材12によって開閉体開放方向へ牽引され、回動しながら徐々に収縮されてゆき、元の収納位置となる。
この開閉装置7は、上述した開閉装置6における撓み抑制部材90を、全閉状態の開閉体10に対し交差状に配置されるように、二つ具備したものである。
この開閉装置7によれば、開閉体10が略全閉された際、交差状に配置された両撓み抑制部材90,90により、開閉体10の撓みが、より効果的に抑制されることになる。
10:開閉体
20:ガイドレール
40:撓み抑制部材
41,42:リンク片
50:移動機構
51:螺子軸
53:移動体
60:撓み抑制部材
61:リンク片
62:リンク片
80:撓み抑制部材
81,82:リンク片
90:撓み抑制部材
91,92:スライド部材
a:開口部
Claims (6)
- 開閉体をスライドさせて開口部を開閉するようにした開閉装置において、
撓んだ際の前記開閉体により当接される撓み抑制部材を備え、
この撓み抑制部材を、閉鎖状態の前記開閉体の表部または裏部に沿った撓み抑制位置と、前記開口部の周囲側に位置した収納位置との間で回動するように、その一端側を不動部位に対し枢着した開閉装置であって、
開閉体開放方向側に、開閉体幅方向へわたって回転可能に配設された螺子軸と、該螺子軸に螺合されて開閉体幅方向へ移動する移動体とを備え、
前記撓み抑制部材を、一方に相対して他方が回動するように枢着された二つのリンク片から構成し、
これら二つのリンク片の一端側を、前記移動体に対し回動自在となるように枢着し、
同二つのリンク片の他端側を、開閉体閉鎖方向側に位置し且つ開閉体幅方向の一端側に位置する不動部位に対し、回動自在となるように枢着し、
前記螺子軸の回転に伴って、前記二つのリンク片が前記撓み抑制位置と前記収納位置との間で回動するようにしたことを特徴とする開閉装置。 - 上記二つのリンク片間の枢着点を、これら二つのリンク片の両端側における両枢着点を結ぶ仮想直線よりも、上記収納位置側に配置するようにしたことを特徴とする請求項1記載の開閉装置。
- 上記二つのリンク片からなる上記撓み抑制部材を、交差状に二組備えた開閉装置であって、
上記螺子軸は、その軸方向における片半部側の螺子部が、他半部側の螺子部に対し逆螺子となるように形成され、
前記二組の撓み抑制部材は、その一方が前記片半部側の螺子部に対し螺合され、その他方が前記他半部側の螺子部に対し螺合されていることを特徴とする請求項1又は2記載の開閉装置。 - 開閉体をスライドさせて開口部を開閉するようにした開閉装置において、
撓んだ際の前記開閉体により当接される撓み抑制部材を備え、
この撓み抑制部材を、閉鎖状態の前記開閉体の表部または裏部に沿った撓み抑制位置と、前記開口部の周囲側に位置した収納位置との間で回動するように、その一端側を不動部位に対し枢着した開閉装置であって、
前記撓み抑制部材は、連設された複数のリンク片からなり、これら複数のリンク片の内の隣り合う二つのリンク片を、その一方に相対して他方が回動するように接続し、前記収納位置にある際に前記複数のリンク片を前記開口部の角側に沿わせて配置し、前記撓み抑制位置にある際には同複数のリンク片を略直線状に配置するように設けられていることを特徴とする開閉装置。 - 開閉体をスライドさせて開口部を開閉するようにした開閉装置において、
撓んだ際の前記開閉体により当接される撓み抑制部材を備え、
この撓み抑制部材を、閉鎖状態の前記開閉体の表部または裏部に沿った撓み抑制位置と、前記開口部の周囲側に位置した収納位置との間で回動するように、その一端側を不動部位に対し枢着した開閉装置であって、
前記撓み抑制部材は、連設された複数のリンク片の内の隣り合う二つのリンク片を、その一方に相対して他方が回動するように接続し、これら接続された複数のリンク片を左右対称に2組配設して、パンタグラフ状に構成するとともに、その一端側を、開閉体開放方向側の不動部位に対し枢着し、その他端側を、前記開閉体の閉鎖方向端部側の部分に対し枢着してなり、
前記開閉体が全閉した際に、前記のようにして開閉体開閉方向に接続された複数のリンク片が、折れ曲がった状態に保持されるようにしたことを特徴とする開閉装置。 - 開閉体をスライドさせて開口部を上下方向に開閉するようにした開閉装置において、
撓んだ際の前記開閉体により当接される撓み抑制部材を備え、
この撓み抑制部材を、閉鎖状態の前記開閉体の表部または裏部に沿った撓み抑制位置と、前記開口部の周囲側に位置した収納位置との間で回動するように、その一端側を不動部位に対し枢着した開閉装置であって、
前記撓み抑制部材は、複数のスライド部材を、隣り合うスライド部材間のスライドにより、その全長が伸縮するように接続してなり、その一端側を不動部位に対し回動自在に枢着し、その他端側を、前記収納位置にある際に、不動部位に固定された第一の係合部材に係止させ、また、同他端側を、前記撓み抑制位置にある際に、不動部位に固定された第二の係合部材に係合させることを特徴とする開閉装置。
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