JP4531196B2 - 化粧紙の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、壁等の建築物内装材、扉等の建具や家具等の表面材等に用いる化粧紙の製造方法に関する。特に、表面保護層等を硬化樹脂層として形成時の電離放射線照射による紙基材の黄変を改善し、色合わせが容易となる化粧紙の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、上記の様な用途に用いる化粧紙では、通常、耐摩耗性、耐汚染性等の表面物性が要求される。この為、例えば、特公昭49−31033号公報では、紙基材に絵柄層を印刷形成後、表層とする硬化樹脂層として、不飽和ポリエステルプレポリマーの電離放射線硬化性樹脂塗料を表面に塗工して塗膜を形成し、その塗膜を電子線で架橋、硬化させた表面樹脂層を形成して化粧紙とする製造方法を開示している。
【0003】
この様に、化粧紙の最表面となる表層に、電子線等の電離放射線で、モノマー、プレポリマー等からなる電離放射線硬化性樹脂を架橋硬化させた表面樹脂層を硬化樹脂層として設けると、その高い架橋性から、耐摩耗性、耐汚染性等の表面物性に優れた化粧紙が得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の様に硬化樹脂層として、表面保護層を硬化させる為に電離放射線(特に電子線)を利用すると、紙基材が黄変してしまう。この黄変の度合いは、電離放射線照射直後が最大で、その後、約6時間にわたって低下して行く。ところが、化粧紙の印刷、及び塗工製造に於いては、目標とする色合いに仕上がっているか否かを調べ、もし、化粧紙の色が目標色と異なる場合は、その結果を印刷工程、或いはインキの調色工程にフィードバックしてインキ色を微調整して目標色に合わせる「色合わせ」を行うのが常であるが、上記の様に紙基材の色が変化していく為に、正確な色合わせが困難であった。それは、一旦発生した黄変による色変化が低下しきるまで、6時間も製造機械を一時停止しておく事は出来ないからである。
【0005】
そこで、本発明の課題は、表面樹脂層等とする硬化樹脂層を、電離放射線硬化性樹脂の硬化物として電離放射線照射で硬化形成しても、該電離放射線照射による紙基材の黄変を改善できる化粧紙の製造方法を提供する事である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の化粧紙の製造方法は、紙基材上に、少なくとも、電離放射線硬化性樹脂の硬化物からなる硬化樹脂層を形成する化粧紙の製造方法において、電離放射線硬化性樹脂からなる未硬化樹脂層を紙基材上に形成後、電離放射線を照射して硬化させて硬化樹脂層とした後、紙基材を含水率3%以上に加湿することにより電離放射線照射による紙基材の黄変を低減する様にした。なお、硬化樹脂層の代表例は、最表面に設ける表面保護層である。この様にする事で、表面保護層等の硬化樹脂層を電離放射線照射による硬化で形成する時に、紙基材が黄変しても、加湿によってその黄変を強制的に低減させる事ができる。その結果、製造現場での色合わせが容易となる。従って、品質良好な化粧紙を安定的に製造できる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の化粧紙の製造方法について、実施の形態を説明する。
【0008】
先ず、図1は、本発明の化粧紙の製造方法を概念的に説明する説明図である。なお、図1は、硬化樹脂層を表面保護層等の最表面層として設ける場合である。本発明の製造方法では、図1(A)の如く、紙基材1上に電離放射線硬化性樹脂からなる未硬化樹脂層2aを塗工等で形成後、図1(B)の如く、電離放射線Rを照射して前記未硬化樹脂層2aを硬化させて硬化樹脂層2とした後、図1(C)の如く、水蒸気Mを吹き付ける等して紙基材1を加湿して、紙基材1上に、少なくとも、電離放射線硬化性樹脂の硬化物からなる硬化樹脂層2が形成された化粧紙Sとする方法である。加湿により、電離放射線照射後の紙基材の含水率は上昇し、これにより、電離放射線照射で発生した紙基材の黄変を、強制的に軽減し改善する事ができる。
【0009】
ここで、本発明の製造方法で製造し得る化粧紙の一例を図2の断面図で示せば、同図の化粧紙Sは、紙基材1上に、シーラー層3、絵柄層4、及び、電離放射線硬化性樹脂の硬化物からなる硬化樹脂層2を表面保護層として順次形成した構成である。シーラー層3及び絵柄層4は、要求される物性や意匠等に応じて、適宜設ける層である。
【0010】
なお、硬化樹脂層2の代表例は、図2の化粧紙Sの如く、最表面層となる表面保護層であるが、本発明における加湿による黄変改善効果は、硬化樹脂層が最表面層で無く内部の層の場合でも享受できる。例えば、絵柄層(インキ)層、或いはシーラー層を硬化樹脂層として、電離放射線照射で硬化させて形成する場合等である。
【0011】
そして、図3は、本発明の化粧紙の製造方法を、製造装置的に概念的に示す概念図である。紙基材1には、硬化樹脂層を表面樹脂層として設ける場合は必要に応じ絵柄層等を形成した後、塗工機11等によって電離放射線硬化性樹脂組成物を塗布して塗膜を形成し、更に塗膜中に溶剤分がある場合は適宜乾燥炉12を通して揮発成分を乾燥して未硬化樹脂層とし、次いで、電離放射線照射装置13によって電離放射線Rを照射して未硬化樹脂層を硬化させて、架橋等させた表面保護層等として硬化樹脂層とする。ここまでは、従来の化粧紙の製造方法と同様である。そして、本発明では、この後、更に加湿機14によって紙基材を加湿をする。加湿機は、水蒸気を吹き付ける装置で良い。これによって、電離放射線照射で発生した黄変が改善する。なお、加湿は表面樹脂層側からでも良いが、紙基材側からの方が直接的である。また、長時間加湿する場合は、一旦巻き取ったり、枚葉に切断した化粧紙を、所定の湿度に保たれた室内に所定時間放置する方法をとる。
【0012】
加湿による黄変の改善(色差の減少)は、紙基材が含浸紙の場合では、図4の如く、紙基材の含水率が3%となる程度でも相応の効果は得られるが、含水率5%、より好ましくは含水率8%以上まで加湿すれば十分な効果が得られる。また、同図の如く、加湿後長くても30分経過すれば、黄変は急激に低下し安定化した。従って、加湿による黄変改善の所要時間、及び加湿により黄変が低位で安定化する点で、化粧紙製造時の色合わせは容易となる。また、図5の如く、この黄変の低下及び安定化に要する時間は、紙基材の種類によらず略同一であり、加湿による黄変改善効果は汎用性を有する。
【0013】
ところで、加湿により黄変が改善されるのは、次の様な理由による為と考えられる。それは、紙基材の電離放射線照射による黄変は、電離放射線照射によって、該紙基材中のパルプのセルロース分子にフリーラジカルが発生し、そのフリーラジカルにより、セルロースの主鎖の分解が生じ、カルボキシル基やカルボニル基が発生する為であるとされる(山崎秀彦、武藤直一、紙パルプ技術タイムス、株式会社テックタイムス発行、1月号、8−14p、1994年参照)。そして、フリーラジカル、或いはカルボキシル基やカルボニル基等の官能基の発生で、セルロース分子は可視光線領域の短波長領域を吸収する様になり、黄色気味に変色し、これが黄変に原因であると考えられる。ところが、本発明の如くこれを加湿して水分を与えると、水が紙基材中に発生したフリーラジカルと反応し、それを安定化させたり消滅させたりして、或いは吸収する光の波長を可視光線領域からはずすことにより、それによる黄変の度合いを軽減させているものと考えられる。
【0014】
以下、化粧紙を構成する各層について、説明する。なお、本発明で製造し得る化粧紙としては、紙基材上に少なくとも前記特定の硬化樹脂層を有するものであれば良く、この他の構成要素については特に制限は無く、公知の材料及び構成を採用できる。
【0015】
〔紙基材〕
紙基材1としては、薄葉紙、クラフト紙、上質紙、リンター紙、バライタ紙、硫酸紙、和紙等の紙が用いられる。坪量は通常20〜100g/m2 程度である。紙基材のパルプとしては、針葉樹パルプ(蝦夷松、赤松、樅、ヘムロック、スプルース等)、広葉樹パルプ(楢、ブナ、樺、ユーカリ等)等が用いられる。表面平滑性、地合の均一性の点では、広葉樹パルプが好ましく、紙の強度が高い点では、針葉樹パルプが好ましい。また、針葉樹パルプと広葉樹パルプとの混抄でも良い。また、紙基材は、紙基材の繊維間乃至は他層と紙基材との層間強度を強化したり、ケバ立ち防止の為、これら紙基材に、更に、アクリル樹脂、スチレンブタジエンゴム、メラミン樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂を添加(抄造後樹脂含浸、又は抄造時に内填)させたものでも良い。例えば、紙間強化紙、含浸紙等である。
【0016】
〔硬化性樹脂層〕
硬化樹脂層2は、電離放射線硬化性樹脂の硬化物として、紙基材上での電離放射線照射により硬化させた層であり、代表的には、最表面層としての表面保護層がある。硬化は、硬化樹脂層を特に表面保護層として形成する場合等では、通常は架橋硬化であるが、線状分子を重合生成する非架橋硬化でも良い。
表面保護層等とするす硬化樹脂層2は、液状とした電離放射線硬化性樹脂(組成物)をグラビアコート、ロールコート等によって塗工し、塗膜を電離放射線照射によって硬化させて硬化物として形成する。なお、グラビア印刷等による全ベタ印刷で形成しても良い。塗工量は1〜30g/m2 (固形分基準)程度である。
【0017】
電離放射線硬化性樹脂としては、具体的には、分子中にラジカル重合性不飽和結合又はカチオン重合性官能基を有する、プレポリマー(所謂オリゴマーも包含する)及び/又はモノマーを適宜混合した電離放射線により硬化可能な組成物が好ましくは用いられる。なお、ここで電離放射線とは、分子を重合或いは架橋させ得るエネルギーを有する電磁波又は荷電粒子を意味し、通常は、電子線(EB)、又は紫外線(UV)が一般的である。但し、紫外線に比べて電子線の方が、紙基材の黄変が起き易く、本発明はこの黄変を改善するのが目的であるので、硬化に電子線照射を利用するタイプの電離放射線硬化性樹脂が特に好適である。
【0018】
上記プレポリマー又はモノマーは、具体的には、分子中に(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基等のラジカル重合性不飽和基、エポキシ基等のカチオン重合性官能基等を有する化合物からなる。これらプレポリマー、モノマーは、単体で用いるか、或いは複数種混合して用いる。なお、ここで、例えば、(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基又はメタクリロイル基の意味である。また、電離放射線硬化性樹脂としては、ポリエンとポリチオールとの組み合わせによるポリエン/チオール系のプレポリマーも好ましくは用いられる。
【0019】
分子中にラジカル重合性不飽和基を有するプレポリマーの例としては、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、トリアジン(メタ)アクリレート等が使用できる。分子量としては、通常250〜100,000程度のものが用いられる。なお、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートの意味である。
【0020】
分子中にラジカル重合性不飽和基を有するモノマーの例としては、単官能モノマーでは、メチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等がある。また、多官能モノマーでは、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイドトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等もある。
【0021】
分子中にカチオン重合性官能基を有するプレポリマーの例としては、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ化合物等のエポキシ系樹脂、脂肪酸系ビニルエーテル、芳香族系ビニルエーテル等のビニルエーテル系樹脂のプレポリマーがある。
チオールとしては、トリメチロールプロパントリチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラチオグリコレート等のポリチオールがある。また、ポリエンとしては、ジオールとジイソシアネートによるポリウレタンの両端にアリルアルコールを付加したもの等がある。
【0022】
なお、紫外線にて硬化させる場合には、電離放射線硬化性樹脂に光重合開始剤を添加する。ラジカル重合性不飽和基を有する樹脂系の場合は、光重合開始剤として、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル類を単独又は混合して用いることができる。また、カチオン重合性官能基を有する樹脂系の場合は、光重合開始剤として、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタロセン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル等を単独又は混合物として用いることができる。
なお、これらの光重合開始剤の添加量としては、電離放射線硬化性樹脂100質量部に対して、0.1〜10質量部程度である。
【0023】
なお、上記電離放射線硬化性樹脂には、更に必要に応じて、各種添加剤を添加しても良い。これらの添加剤としては、例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、セルロース系樹脂等の熱可塑性樹脂、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、後述の如き減摩剤、等の微粉末からなる体質顔料(充填剤)、シリコーン樹脂、ワックス等の滑剤、染料、顔料等の着色剤等である。
【0024】
なお、減摩剤は、表面保護層等として硬化樹脂層を形成する場合に、耐摩耗性を向上させる場合に必要に応じ添加する。減摩剤としては、硬質の無機質粒子が使用される。無機質粒子の材質としては、アルミナ(α−アルミナ等)、シリカ、硝子、炭化ケイ素、ダイヤモンド等が挙げられる。無機質粒子の形状は、球、多角形、鱗片状、不定形等である。無機質粒子の平均粒径は3〜30μm程度が好ましい。平均粒径が小さ過ぎると耐摩耗性向上効果が低下し、大き過ぎると表面の平滑性が低下する。無機質粒子の添加量は、樹脂分全量に対して、5〜30質量%程度である。
【0025】
なお、電離放射線の電子線源としては、コッククロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、或いは、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器を用い、100〜1000keV、好ましくは、200〜300keVのエネルギーをもつ電子を照射するものが使用される。照射量(吸収線量)としては、1〜300kGy程度である。
また、紫外線源としては、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク灯、ブラックライト、メタルハライドランプ等の光源が使用される。紫外線の波長としては通常190〜380nmの波長域が主として用いられる。照射量(吸収線量)としては、50〜1000mJ/cm2 程度である。
【0026】
〔シーラー層〕
シーラー層3は、液状とした樹脂組成物をグラビアコート、ロールコート等によって塗工し、塗膜を固化させて形成する。なお、グラビア印刷等による全ベタ印刷で形成しても良い。塗工量は0.5〜10g/m2 (固形分基準)程度であり、少なくとも一部は紙基材中に含浸させる。
シーラー層は、塗工された未硬化、液状の未硬化樹脂層が紙基材内部に吸収されて膜厚が減少したり、紙基材の地合ムラが塗膜の艶ムラとなったりすることを防止する為、又絵柄層のインキ及び表面保護層との密着を強化して耐擦傷性を向上させる為に形成される。
シーラーの材料は、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、エポキシ樹脂、アミノアルキド樹脂等の1種又は2種以上の混合物を使用する。
【0027】
なお、上記ウレタン樹脂としては、2液硬化型ウレタン樹脂、1液硬化型(湿気硬化型)ウレタン樹脂、熱可塑性ウレタン樹脂等が挙げられる。
2液硬化型ウレタン樹脂は、ポリオールを主剤とし、イソシアネートを架橋剤(硬化剤)とするウレタン樹脂である。ポリオールとしては、分子中に2個以上の水酸基を有するもので、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリウレタンポリオール等が用いられる。また、イソシアネートとしては、分子中に2個以上のイソシアネート基を有する多価イソシアネートが用いられる。例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート、或いは、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂肪族(乃至は脂環式)イソシアネートが用いられる。或いはまた、上記各種イソシアネートの付加体又は多量体を用いることもできる。例えば、トリレンジイソシアネートの付加体、トリレンジイソシアネート3量体(trimer)等がある。
尚、上記イソシアネートに於いて脂肪族(乃至は脂環式)イソシアネートは耐候性、耐熱黄変性も良好に出来る点で好ましく、具体的には例えばヘキサメチレンジイソシアネートが挙げられる。
【0028】
1液硬化型ウレタン樹脂は、分子末端にイソシアネート基を有するプレポリマーを必須成分とする組成物である。前記プレポリマーは、通常は分子両末端に各々イソシアネート基を1個以上有するプレポリマーであり、具体的には、ポリカーボネート骨格、ポリウレタン骨格、ポリブタジエン骨格、ポリエステル骨格等を骨格とする、ポリイソシアネートプレポリマーである。イソシアネート基同士が空気中の水分により反応して鎖延長反応を起こして、その結果、分子鎖中に尿素結合を有する反応物を生じて、この尿素結合に更に分子末端のイソシアネート基が反応して、ビウレット結合を起こして分岐し、架橋反応を起こす。
【0029】
上記アクリル樹脂としては、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、(メタ)アクリル酸メチル−スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル−(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル共重合体、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル−(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル−スチレン共重合体等のアクリル樹脂〔ここで、(メタ)アクリルとは、アクリル又はメタクリルの意味で用いる。〕が挙げられる。
【0030】
〔絵柄層〕
絵柄層4は、絵柄等を表現する為の層であり、通常は設けるが、必要無い場合は省略しても良い。また、絵柄層を設ける場合、絵柄層の形成方法、材料、絵柄等の、絵柄層の内容は特に制限は無い。絵柄層は、通常は、インキを用いて、グラビア印刷、シルクスクリーン印刷、オフセット印刷、グラビアオフセット印刷、インキジェットプリント等の従来公知の印刷法等で形成する。絵柄は、例えば、木目模様、石目模様、布目模様、タイル調模様、煉瓦調模様、皮絞模様、文字、幾何学模様、全面ベタ等である。また、全面ベタの場合は、塗液による塗工で形成する事もできる。絵柄層の形成に用いるインキ(或いは塗液)は、バインダー等からなるビヒクル、顔料や染料等の着色剤、これに適宜加える体質顔料、安定剤、可塑剤、触媒、硬化剤等の各種添加剤からなるが、バインダーの樹脂としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂等の中から、要求される物性、印刷適性等に応じて適宜選択すれば良い。例えば、ニトロセルロース、酢酸セルロース、セルロースアセテートプロピオネート等のセルロース系樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル−(メタ)アクリル酸2ヒドロキシエチル共重合体等のアクリル樹脂、ウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂等の単体又はこれらを含む混合物を用いる。また、着色剤としては、チタン白、カーボンブラック、弁柄、黄鉛、群青等の無機顔料、アニリンブラック、キナクリドン、イソインドリノン、フタロシアニンブルー等の有機顔料、二酸化チタン被覆雲母、アルミニウム等の箔粉等の光輝性顔料、或いはその他染料等を使用する。
【0031】
なお、表面保護層等の硬化樹脂層自体、或いは紙基材自体に着色剤を添加したりして、該層による意匠表現で事足りる場合は、この絵柄層は省略する事もできる。
【0032】
〔被着基材〕
なお、本発明の製造方法で製造した化粧紙は、様々な被着基材の表面に貼着して、表面化粧材として用いられる。
【0033】
被着基材としては、特に制限は無い。例えば、被着基材の材質は、無機非金属系、金属系、木質系、プラスチック系等である。具体的には、無機非金属系では、例えば、抄造セメント、押出しセメント、スラグセメント、ALC(軽量気泡コンクリート)、GRC(硝子繊維強化コンクリート)、パルプセメント、木片セメント、石綿セメント、ケイ酸カルシウム、石膏、石膏スラグ等の非陶磁器窯業系材料、土器、陶器、磁器、セッ器、硝子、琺瑯等のセラミックス等の無機質材料等がある。また、金属系では、例えば、鉄、アルミニウム、銅等の金属材料がある。また、木質系では、例えば、杉、檜、樫、ラワン、チーク等からなる単板、合板、パーティクルボード、繊維板、集成材等がある。また、プラスチック系では、例えば、ポリプロピレン、ABS樹脂、フェノール樹脂等の樹脂材料がある。
被着基材の形状としては、平板、曲面板、多角柱等任意である。
【0034】
〔用途〕
なお、本発明の化粧紙の製造方法で製造した化粧紙の用途は、特に制限は無いが、壁、床、天井等の建築物内装材、扉、扉枠、窓枠等の建具、回縁、幅木等の造作部材、箪笥、キャビネット等の家具等に用いる。
【0035】
【実施例】
以下、本発明について、参照例と実施例によって、更に説明する。
【0036】
〔参照例1:含水率の影響〕
先ず、参照例として、黄変及びその加湿による改善をより確実に把握する為に、絵柄層無しの紙基材のみに対して電離放射線を照射して評価した。
紙基材として坪量60g/m2 のアクリル系樹脂を含浸した含浸紙に対して、電離放射線照射装置(Energy Science Inc.製 RADIATION MONITOR)にて、電子線を175keV、50kGy(5Mrad)の条件で照射した。次に、電子線照射直後の紙基材を、20℃にて含水率が3%、5%、及び8%になる様にそれぞれ調整した3種の恒温恒湿槽中に入れて加湿し、30分後、60分後、90分後、及び120分後に取り出して、黄変による色変化を、電子線照射前を基準とした色差として測定し評価した。また、色差は電子線照射直後も測定し評価した。
【0037】
結果は、表1及び図4に示す。すなわち、色差ΔEで評価した黄変は、電子線照射直後が最大で、加湿すると低下し加湿後30分経過後は略一定であった。色差の改善効果は、高含水率に加湿する程、大きかった。すなわち、加湿後120分経過後の色差で、含水率8%の場合は電子線照射直後の13%程度まで改善され、含水率5%では60%程度まで改善され、含水率3%では80%程度まで改善された。従って、加湿は含水率5%以上、より好ましくは含水率8%以上とすれば良い事が判る。
【0038】
なお、色差は、分光測光器(ミノルタ株式会社製、SPECTROPHOTOMETER CM−3700d)を用いて、基準光源D65、視野角2°、環境条件SCI(正反射を含む条件)、測定径MAVでの反射率測定によって、CIE(国際照明委員会)規定のL* a* b* 表色系による色差(CIELAB色差)で評価した。
【0039】
【表1】
【0040】
〔参照例2:紙種の影響〕
紙基材として、坪量30g/m2 の一般紙(天間特殊製紙株式会社製、晒プリント30)、坪量30g/m2 のアクリルアミド系薬剤を内填した紙間強化紙、坪量60g/m2 のアクリル系樹脂含浸紙(参照例1のものとは異なる)に各々について、参照例1と同様に、電離放射線を175keV、50kGy(5Mrad)照射後、それぞれ含水率8%になる様に加湿し、30分、60分、90分、120分後の色差を測定評価した。結果は、表2及び図5に示す。
この結果、各紙基材とも、色差ΔEとして評価した黄変は、電子線照射直後が最大となり、加湿後は全て低下した。すなわち、色差ΔEは、各紙基材ともに電子線照射直後は約3程度になったが、加湿60分後以降は全て0.3〜0.6まで低下した。加湿による黄変の改善は、一般紙、紙間強化紙、含浸紙において認められ且つ略同程度に改善し、加湿の効果は内填薬剤、パルプ等に因らずに得られる事が判る。
【0041】
【表2】
【0042】
〔実施例1〕
次に、実際の化粧紙について行った結果を示す。化粧紙は、図2の如き構成の化粧紙Sを作製した。紙基材1として坪量60g/m2 のアクリル系樹脂含浸紙に、2液硬化型ウレタン樹脂系シーラー剤をグラビア塗工して、シーラー層3を形成後、バインダーの樹脂としてアクリル樹脂とニトロセルロースとの混合樹脂を用いて、チタン白、黄鉛、及び弁柄を着色剤とした用いたインキをグラビア印刷して、全ベタ柄の絵柄層3を形成して印刷紙とした。
【0043】
そして、上記印刷紙の絵柄層上に表面保護層となる硬化樹脂層2として、ポリエステルアクリレートプレポリマー、トリメチロールプロパントリアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、及びシリコーンアクリレートを含む電離放射線(電子線)硬化性樹脂塗料を、ロールコート法により塗布量10g/m2 (固形分基準)となる様に塗工後、電子線を175keV、30kGy(3Mrad)の条件で照射して架橋硬化させて形成した。引き続き、加湿機で水蒸気を吹き付けて含水率8%となる様に加湿して、化粧紙Sとした。なお、加工前の紙基材の含水率は2%である。
化粧紙Sは、加湿しない場合に比べて黄変の度合いが前記の色差ΔEで測って1/7と少なく、色合わせも容易となった。
【0044】
【発明の効果】
本発明の化粧紙の製造方法によれば、表面保護層等の硬化樹脂層を電離放射線照射による硬化で形成する時に、紙基材が黄変しても、加湿によってその黄変を強制的に低減させる事ができる。この結果、製造現場での色合わせが容易となる。従って、品質良好な化粧紙を安定的に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の化粧紙の製造方法を概念的に説明する説明図。
【図2】本発明の製造方法で得られる化粧紙の一例を示す断面図。
【図3】本発明の化粧紙の製造方法を装置的に説明する概念図。
【図4】黄変(色差ΔE)改善度合と加湿量及び加湿時間との関係を示す図。
【図5】黄変(色差ΔE)改善度合と紙種及び加湿時間との関係を示す図。
【符号の説明】
1 紙基材
2 硬化樹脂層(表面樹脂層等)
2a 未硬化樹脂層
3 シーラー層
4 絵柄層
11 塗工機
12 乾燥炉
13 電離放射線照射装置
14 加湿機
M 水蒸気
R 電離放射線
S 化粧紙
Claims (1)
- 紙基材上に、少なくとも、電離放射線硬化性樹脂の硬化物からなる硬化樹脂層を形成する化粧紙の製造方法において、電離放射線硬化性樹脂からなる未硬化樹脂層を紙基材上に形成後、電離放射線を照射して硬化させて硬化樹脂層とした後、紙基材を含水率3%以上に加湿することにより電離放射線照射による紙基材の黄変を低減する化粧紙の製造方法。
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