JP4892806B2 - 化粧板の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、壁等の建築物内装材、扉等の建具や家具等の表面材等の建材用途に用いる化粧紙と、それを用いた化粧板の製造方法に関する。特に、コート紙として電離放射線硬化性樹脂を塗工した化粧紙にて、耐擦傷性と耐陥没性に優れた化粧板が得られる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、メラミン化粧板、ジアリルフタレート化粧板等の熱硬化性樹脂化粧板(特公昭26−4540号公報、特公昭37−6143号公報等参照)があるが、食卓等のテーブル天面、カウンター天面、床材等の用途に於いては、耐擦傷性の点で未だ不十分であった。
【0003】
そこで、印刷等で装飾処理した後の紙の表面に、(メタ)アクリル酸エステルモノマー、不飽和ポリエステルプレポリマー等から成る塗膜を形成し、これを電子線等の電離放射線を照射して架橋硬化させた電離放射線硬化性樹脂からなる表面保護層を設けた化粧紙を用いると、上記熱硬化性樹脂化粧板よりも良好な耐擦傷性を得ることができる(特公昭49−31033号公報、特許第2856862号公報等参照)。しかし、この様な構成では、耐陥没性(尖った物等で押された後の表面に凹みが残らない耐凹み性)が、上記熱硬化性樹脂化粧板よりも劣った。
【0004】
それは、電離放射線硬化性樹脂の表面保護層を設けた上記化粧紙を用いて、化粧板を製造すると、紙の部分が凹み易い為であった。なぜならば、先ず、従来のメラミン化粧板等の熱硬化性樹脂化粧板の製造では、化粧紙使用時に、表裏両面から含浸できるデップ含浸法等で化粧紙に樹脂含浸した後、その裏面側に裏打基材として樹脂含浸したコア紙を配置し、また表面側には必要に応じ更に、樹脂含浸したオーバーレイ紙を配置し、そして加熱加圧して含浸樹脂を硬化させると共に積層一体化することで、化粧板としている関係上、化粧板に於いて化粧紙層中には隙間無く樹脂が含浸される(産業形態として、印刷メーカが化粧紙を製造販売し、化粧板メーカがその化粧紙に樹脂含浸して化粧板を製造する)。
【0005】
一方、電離放射線硬化性樹脂の表面保護層を形成した化粧紙の原紙部分に、熱硬化性樹脂を含浸し、これを熱硬化性樹脂含浸コア紙の表面に積層し、加熱加圧により積層一体化して化粧することも検討された。
ところが、電離放射線硬化性樹脂による表面保護層を化粧紙の段階で設けた上記の如き化粧紙の場合には、コア紙等の裏打基材と積層前に、化粧紙を樹脂含浸する際に、化粧紙の表面側は表面保護層で封じられている為に、化粧紙表面側からは樹脂の含浸は出来ず、樹脂含浸は化粧紙裏面側からのみとなる。しかも、裏面側から樹脂が含浸しても、緻密な樹脂層から成る表面保護層は通気性では無い為、裏面から進入した含浸樹脂で押出される化粧紙繊維間の空気は、化粧紙(表)面から脱気させることが出来ない。この為、含浸樹脂が化粧紙の表面近傍まで到達できず、化粧紙の表面保護層に近い部分、つまり、表面保護層の直下の部分には空気が残留する。この空気によって、耐陥没性が十分に得られないのである。また、残留空気は、化粧板製造時の加熱で膨張しブリスター発生の原因となったり、層間密着性低下の原因にもなる。なお、電離放射線硬化性樹脂による表面保護層を設けた化粧紙は、樹脂含浸したオーバーレイ紙の使用を省略できるものであるが、仮に、樹脂含浸したオーバーレイ紙を化粧紙表面側に配置して加熱加圧しても、表面保護層によって化粧紙内部にはオーバーレイ紙中の含浸樹脂は、侵入しない。従って、上記残留空気は依然として生ずる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本出願人は、特願2000−212206号(本特許出願時未公開)として、予め繊維質基材中に特定硬度(ユニバーサル硬度)を有する樹脂を含浸した後に、絵柄層、電離放射線硬化性樹脂等の架橋硬化樹脂の表面保護層を形成した化粧紙とする事により、耐擦傷性と耐陥没性を両立させ得る技術を提案した。この技術によって、化粧紙内部は十分に樹脂含浸された状態が得られ、一応、耐擦傷性と耐陥没性とを両立させる事が出来たが、未だに未解決の課題が残っていた。
【0007】
それは、予め化粧紙の段階で樹脂含浸した状態とした場合、その樹脂を完全硬化状態の製品(化粧紙)とすれば、該化粧紙を用いて化粧板を作製する段階で、コア紙等の裏打基材と化粧紙とを重ねて加熱加圧し積層する時に、化粧紙中の含浸樹脂が既に硬化している為、コア紙等の裏打基材との密着不良が生じ易いという問題を生ずる。かと言って、化粧紙に含浸された樹脂を完全硬化前の状態、例えば未硬化状態の製品とすると、化粧紙の状態での保存、流通等の過程で、経時的にブロッキングが発生し易い。すなわち、化粧紙を巻き取ったり(化粧紙の形態が連続帯状のウェッブの場合)、化粧紙を積層したり(化粧紙の形態が枚葉のシートの場合)したときに、化粧紙裏面に滲み出した未硬化樹脂が、化粧紙表面の表面保護層と接着して、重なっている状態から化粧紙を剥がせなくなるのである。また、化粧紙中の含浸樹脂を未硬化状態としておくと、樹脂のポットライフの問題も生じ、ポットライフが長いとブロッキングが発生し易く、逆にポットライフが短いと経時的に硬化が進行し、前記コア紙等の裏打基材との密着不良が発生し易くなる。
【0008】
すなわち、本発明の課題は、耐擦傷性と耐陥没性を両立させると共に、密着性も良く、化粧紙の製造時及び流通時の問題(ポットライフ管理、ブロッキング発生等)も起きない化粧紙と、それを用いた化粧板を提供する事である。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そこで、上記課題を解決すべく、本発明の化粧板の製造方法では、繊維質基材の絵柄層側に熱硬化性樹脂を含浸して絵柄層側が樹脂含浸部分となり、且つ絵柄層とは反対側が樹脂未含浸部分となっている熱硬化性樹脂含浸紙とした後、該熱硬化性樹脂含浸紙の樹脂含浸部分側に絵柄層を印刷し、更に該絵柄層の上に電離放射線硬化性樹脂を塗工し該電離放射線硬化性樹脂を架橋硬化して成る表面保護層を形成して、化粧紙を得る化粧紙作製工程、該化粧紙の熱硬化性樹脂含浸紙の樹脂未含浸部分側に、熱硬化性樹脂を含浸させ、指触乾燥させる樹脂含浸工程、含浸済み化粧紙の熱硬化性樹脂含浸紙側に、熱硬化性樹脂を含浸した繊維質基材からなる裏打基材を積層する積層工程、積層された上記化粧紙及び裏打基材を加熱加圧し、熱硬化性樹脂含浸紙中の熱硬化性樹脂が不完全硬化状態である場合には該樹脂も含めて未硬化の熱硬化性樹脂を架橋硬化させる架橋硬化工程、をこの順に行う構成とした。
【0010】
この様な構成の化粧板の製造方法とすることで、表面保護層直下の残留空気を解消でき、耐擦傷性と耐陥没性を両立できる。しかも、密着性も良く耐ブリスター性も良好となり、化粧紙の製造時及び流通時の問題(ポットライフ管理、ブロッキング発生等)も起きない。それは、樹脂含浸工程にて含浸させる樹脂は、化粧紙表面に表面保護層が既にあって樹脂含浸は裏面側からのみとなるが、その熱硬化性樹脂含浸紙は既に表面側である絵柄層側が既に樹脂含浸してあるので、その分、含浸すべき部分は薄くて済むために、含浸不足となって、化粧紙表面側に気泡が残留し難くなるからである。従って、耐陥没性、及び耐ブリスター性が向上する。また、表面保護層は、電離放射線硬化性樹脂を架橋硬化した層としてあるで、耐擦傷性も良好となる。また、熱硬化性樹脂含浸紙は、裏側が樹脂未含浸部分としてあるので、その部分には、化粧板作製時に熱硬化性樹脂を含浸させることが出来る。従って、この熱硬化性樹脂により、化粧紙裏側に積層するコア紙等の裏打基材等と化粧紙とを、強固に接着一体化させることが出来るので、密着性が良好となる。
【0011】
また、本発明の化粧板の製造方法は、熱硬化性樹脂含浸紙中の熱硬化性樹脂が不完全硬化状態である構成にできる。
【0012】
この様な構成とすることで、熱硬化性樹脂含浸紙中の熱硬化性樹脂の未硬化反応分を、熱硬化性樹脂含浸紙の樹脂未含浸部分に、化粧板作製時に化粧紙裏面に熱硬化性樹脂を含浸させ、この熱硬化性樹脂と共に同時に硬化させる事ができるで、化粧紙裏側に積層するコア紙等の裏打基材等と化粧紙とを、より強固に接着一体化させることが出来る。従って、密着性が向上する。また、この点でも、耐擦傷性が良好となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
【0016】
〔概要〕
先ず、図1(A)は、本発明の化粧紙Sの一形態を例示する断面図である。同図の化粧紙Sに示す如く、本発明の化粧紙は、電離放射線硬化性樹脂を架橋硬化して成る表面保護層1と、絵柄層2と、熱硬化性樹脂含浸紙3とが、この順に積層した構成の化粧紙であり、しかも、その熱硬化性樹脂含浸紙3は絵柄層2側が樹脂含浸部分3Aとなり、且つ絵柄層3とは反対側(図面下側)が樹脂未含浸部分3Bとなっている構成の化粧紙である。なお、図1(A)に例示の化粧紙Sは、絵柄層2が熱硬化性樹脂含浸紙3側が全ベタ層2A、表面保護層側が柄パターン層2Bの多層構成の場合である。
【0017】
以下、化粧板表側となる、化粧紙の表面保護層から順に説明する。
【0018】
〔表面保護層〕
表面保護層1は、絵柄層2を形成した後の熱硬化性樹脂含浸紙3の該絵柄層2の上に形成される。表面保護層1としては、電離放射線硬化性樹脂の架橋硬化物として形成する。この表面保護層によって、優れた耐擦傷性を発現することができる。表面保護層は、液状とした電離放射線硬化性樹脂(組成物)をグラビアコート、ロールコート等によって塗工し、塗膜を架橋させて架橋物として形成すれぱ良い。なお、グラビア印刷等による全ベタ印刷で形成しても良い。塗工量は1〜10g/m2(固形分基準)程度である。
【0019】
なお、電離放射線硬化性樹脂としては、具体的には、分子中にラジカル重合性不飽和結合又はカチオン重合性官能基を有する、プレポリマー(所謂オリゴマーも包含する)及び/又はモノマーを適宜混合した電離放射線により硬化可能な組成物が好ましくは用いられる。なお、ここで電離放射線とは、分子を重合或いは架橋させ得るエネルギーを有する電磁波又は荷電粒子を意味し、通常、紫外線(UV)又は電子線(EB)が用いられる。
【0020】
上記プレポリマー又はモノマーは、具体的には、分子中に(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基等のラジカル重合性不飽和基、エポキシ基等のカチオン重合性官能基等を有する化合物からなる。これらプレポリマー、モノマーは、単体で用いるか、或いは複数種混合して用いる。なお、ここで、例えば、(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基又はメタクリロイル基の意味である。また、電離放射線硬化性樹脂としては、ポリエンとポリチオールとの組み合わせによるポリエン/チオール系のプレポリマーも好ましくは用いられる。
【0021】
分子中にラジカル重合性不飽和基を有するプレポリマーの例としては、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、トリアジン(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレート等が使用できる。分子量としては、通常250〜100,000程度のものが用いられる。
【0022】
分子中にラジカル重合性不飽和基を有するモノマーの例としては、単官能モノマーでは、メチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等がある。また、多官能モノマーでは、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリメチールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイドトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等もある。
【0023】
分子中にカチオン重合性官能基を有するプレポリマーの例としては、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ化合物等のエポキシ系樹脂、脂肪酸系ビニルエーテル、芳香族系ビニルエーテル等のビニルエーテル系樹脂のプレポリマーがある。
チオールとしては、トリメチロールプロパントリチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラチオグリコレート等のポリチオールがある。また、ポリエンとしては、ジオールとジイソシアネートによるポリウレタンの両端にアリルアルコールを付加したもの等がある。
【0024】
なお、紫外線又は可視光線にて硬化させる場合には、電離放射線硬化性樹脂に光重合開始剤を添加する。ラジカル重合性不飽和基を有する樹脂系の場合は、光重合開始剤として、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル類を単独又は混合して用いることができる。また、カチオン重合性官能基を有する樹脂系の場合は、光重合開始剤として、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタロセン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル等を単独又は混合物として用いることができる。
なお、これらの光重合開始剤の添加量としては、電離放射線硬化性樹脂100質量部に対して、0.1〜10質量部程度である。
【0025】
また、上記電離放射線硬化性樹脂には、更に必要に応じて、各種添加剤を添加する。これらの添加剤としては、例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、セルロース系樹脂等の熱可塑性樹脂、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、後述の如き減摩剤、等の微粉末からなる体質顔料(充填剤)、シリコーン樹脂、ワックス等の滑剤、染料、顔料等の着色剤等である。
【0026】
なお、電離放射線の線源としては、紫外線源としては、超高圧水銀燈、高圧水銀燈、低圧水銀燈、カーボンアーク燈、ブラックライト型螢光燈、メタルハライドランプ等の光源が使用される。紫外線の波長としては通常190〜380nmの波長域が主として用いられる。
また、電子線源としては、コッククロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、或いは、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器を用い、100〜1000keV、好ましくは、100〜300keVのエネルギーをもつ電子を照射するものが使用される。電子線の照射線量は、通常20〜150kGy程度である。
【0027】
なお、より優れた耐擦傷性を付与する為に、必要に応じ、表面保護層中には硬質の無機質粒子を添加しても良い。該無機質粒子の材質としては、アルミナ(α−アルミナ等)、シリカ、硝子、炭化ケイ素、ダイヤモンド等が挙げられる。無機質粒子の形状は、球、多角形、鱗片状、不定形等である。無機質粒子の平均粒径は3〜30μm程度が好ましい。平均粒径が小さ過ぎると耐摩耗性向上効果が低下し、大き過ぎると表面の平滑性が低下する。無機質粒子の添加量は、樹脂分全量に対して、5〜30質量%程度である。
【0028】
〔絵柄層〕
絵柄層2は、予め絵柄層印刷面側を熱硬化性樹脂を含浸し、樹脂含浸部分3Aとした熱硬化性樹脂含浸紙3の樹脂含浸部分3Aの側(表面側とする面)上に形成される。絵柄層2は、インキ(又は塗料)を用いて、グラビア印刷、シルクスクリーン印刷、オフセット印刷、グラビアオフセット印刷、インキジェットプリント等の従来公知の印刷法等で絵柄を形成した層である。絵柄としては、木目模様、石目模様、砂目模様、梨地模様、布目模様、タイル調模様、煉瓦調模様、皮絞模様、文字、幾何学模様、全面ベタ、或いはこれら二種以上の組合せ等を用いる。図1(A)に例示の化粧紙Sは、この全面ベタを表現する全ベタ層2Aと、柄パターンを表現する柄パターン層2Bとで絵柄層2を構成した例であった。
【0029】
なお、絵柄層用のインキ(又は塗液)は、一般的なインキ(又は塗液)同様に、バインダー等からなるビヒクル、顔料や染料等の着色剤、これに適宜加える各種添加剤からなる。バインダーの樹脂には、例えば、ニトロセルロース、酢酸セルロース、セルロースアセテートプロピオネート等のセルロース系樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂等の単体又はこれらを含む混合物を用いる。着色剤には公知の着色剤が使用できる。例えば、チタン白、亜鉛華、カーボンブラック、鉄黒、弁柄、カドミウムレッド、黄鉛、チタンイエロー、コバルトブルー、群青等の無機顔料、アニリンブラック、キナクリドンレッド、ポリアゾレッド、イソインドリノンイエロー、ベンジジンイエロー、フタロシアニンブルー、インダスレンブルー等の有機顔料、二酸化チタン被覆雲母、貝殻、真鍮、アルミニウム等の鱗片状箔粉等の光輝性顔料、或いはその他染料等を着色剤として使用する。
【0030】
〔熱硬化性樹脂含浸紙〕
そして、熱硬化性樹脂含浸紙3は、繊維質基材に熱硬化性樹脂を含浸した含浸紙であるが、特に本発明では、絵柄層2側(表面側)を熱硬化性樹脂による樹脂含浸部分3Aとし、且つ絵柄層2とは反対側(裏面側)を、樹脂未含浸部分3Bとしてある構成の樹脂含浸紙である。なお、該樹脂未含浸部分3Bは、上記熱硬化性樹脂はもちろん、その他の樹脂も含めて樹脂が含浸されておらず、従って、樹脂含浸可能な空隙を有する(残した)部分である。
この熱硬化性樹脂含浸紙3は、化粧板製造に供する時点までは、裏面側の樹脂未含浸部分は未含浸のままとしておく。
【0031】
なお、本発明に於いて、化粧紙の表面とは、該化粧紙を用いて化粧板を作製し、この化粧板を施工し時に目に触れる側、すなわち、表面保護層側を表面側、また、その反対面側、すなわち、(表面保護層に対して)熱硬化性樹脂含浸紙側を裏面(側)と呼称する。
【0032】
上記の如き構成の熱硬化性樹脂含浸紙3は、絵柄層の形成に先立って、原紙となる繊維質基材3r〔図1(B)参照〕の表面側とする面側から、熱硬化性樹脂を塗工する等して、厚み方向に部分的に含浸する事で得られる〔図1(C)参照〕。
【0033】
なお、繊維質基材3rとしては、いわゆる紙が代表的であるが、紙以外にも、不織布、織布等でも良い。従って、紙基質基材としては、薄葉紙、クラフト紙、上質紙、リンター紙、バライタ紙、硫酸紙、和紙等の紙、或いは、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ナイロン、ビニロン、硝子等の繊維からなる不織布又は織布等を用いることができる。坪量は通常20〜100g/m2程度である。
【0034】
繊維質基材への含浸樹脂として用いる熱硬化性樹脂としては、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、尿素樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等が挙げられる。なお、層間密着性の点からは、表面側含浸樹脂と裏面側含浸樹脂とは、同じ樹脂系のものを用いるのが好ましい。
また、含浸に際しては、これら樹脂のプレポリマーに、必要に応じて、スチレンモノマー等の反応性モノマー、架橋剤、硬化剤、触媒、体質顔料、溶剤等を配合した、含浸樹脂液(未硬化物)を用いる。
【0035】
繊維質基材への熱硬化性樹脂の含浸方法は、グラビアロールコート、ロールコート、キスコート、リップコート等の公知の方法によれば良い。
また、含浸樹脂の繊維質基材中への浸透深さは、含浸時の含浸樹脂の粘度、乾燥(或いは硬化)時間、含浸方法、繊維質基材の物性(透気度、サイズ度、吸油量、吸水度等)等の条件に依存する為、これらの条件を加減し、実験的に所望の含浸深さを得る条件を決定する。
表面含浸樹脂の浸透深さ(つまり、樹脂含浸部分3Aの厚み)は、適宜設定すれば良いが、通常は厚み方向中間程度までとする。
また、樹脂含浸部分3A内に於ける含浸樹脂の厚み方向の含浸濃度分布は、均一分布でも良いし、表面(或いは裏面)側ほど高濃度となる様に勾配をつけても良い。勾配の有無、程度は、含浸条件、及び繊維質基材の物性に依存するが、一般には表面(或いは裏面)側がより高濃度で、内部に行く程より低濃度になる傾向がある。
【0036】
〔化粧板の製造方法〕
そして、本発明の化粧板の製造方法では、上述の如き裏面側は未含浸のままとなっている化粧紙を用い、その熱硬化性樹脂含浸紙3の裏面側の樹脂未含浸部分3Bは、コア紙等の裏打基材と積層し、熱プレスするまでの間の適当な時期に、熱硬化性樹脂を含浸する。図2の断面図は、裏面側からも熱硬化性樹脂を含浸(樹脂後含浸部分3C)した後の、含浸済み化粧紙S1を示す。そして、熱プレス機にて、積層工程、架橋硬化工程を経て、当初の化粧紙Sは、裏打基材4と積層一体化し化粧板Dとなる〔図4参照〕。なお、化粧紙中の熱硬化性樹脂含浸紙3は、最終的には、裏打基材4と共に熱硬化性樹脂含浸基材層5を構成する。なお、樹脂含浸工程として、含浸済み化粧紙とすべく、化粧紙の裏面側に熱硬化性樹脂を含浸させるには、前記熱硬化性樹脂含浸紙で述べたと同様な含浸方法等によれば良い。
【0037】
上記裏打基材4は、化粧紙の裏側に積層し接着一体化して、所望の形状、厚み、力学的強度等を化粧板に付与する為の基材であり、未硬化の熱硬化性樹脂が含浸されている繊維質の基材を使用する。該繊維質の基材としては、紙が代表的である。裏打基材は、所望の厚みとする為に必要な枚数を積層して用いる。なお、該紙としては、クラフト紙、リンター紙、チタン紙、上質紙、和紙等からなる坪量50〜200g/m2程度のものを用いる。また、紙以外の物としては、硝子、炭素、石綿、石英、チタン酸カリウム、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、アラミド樹脂等の繊維から成る不織布又は織布等が用いられる。
また、含浸しておく熱硬化性樹脂としては、前述熱硬化性樹脂含浸紙で列記の如き熱硬化性樹脂と同様のものの中から適宜選択すれば良い。
【0038】
代表的な裏打基材としては、通常のメラミン樹脂化粧板の製造に用いるものと同様の、コア紙が挙げられる。これは、フェノール樹脂を含浸したクラフト紙から成る。また、更に必要に応じて、通常のメラミン樹脂化粧板の製造に用いるのと同様の、バッカー紙(或いはバランス紙とも呼称)をコア紙の裏側に積層したり、バリアー紙(熱硬化性樹脂含浸チタン紙)をコア紙の表面側と化粧紙との間に積層しても良い。
【0039】
ところで、樹脂未含浸部分を有する熱硬化性樹脂含浸紙による化粧紙を用いて化粧板を製造する結果得られる利点としては、次の様な利点が挙げられる。
【0040】
(1)化粧紙完成時点まで〔或いは熱プレス(積層及び架橋硬化工程)直前まで〕は、含浸した熱硬化性樹脂は繊維質基材の裏面側には存在しない。その為、絵柄層印刷時、或いは表面保護層塗工時に於いて、含浸樹脂が未硬化であっても、含浸樹脂に起因するブロッキングは生じ無い。従って、含浸樹脂のポットライフも塗工作業に支障が無い程度に長くしておくことができる。よって、作業性が良好となる。
なお、含浸した樹脂は、少なくとも指触乾燥するようにしておけば、未硬化状態であっても、印刷と、塗工に支障は無い。
【0041】
(2)裏面側に含浸する樹脂は、熱プレスする直前に含浸することが出来る為、裏面側の含浸樹脂が未硬化のまま、裏打基材としてコア紙等と積層して熱プレスすることにより、コア紙等の裏打基材と化粧紙との化学的な密着も強力である。
また、裏面側含浸樹脂の含浸時に、表面側含浸樹脂が既に硬化完了している場合であっても、両含浸樹脂は繊維質基材の構成繊維に交絡、投錨した状態の為、結局両者間の化学的密着の弱さは補強され、層間密着は良好となる。
【0042】
(3)裏面側含浸樹脂を含浸する時点で、既に熱硬化性樹脂含浸紙の表面から厚み方向中間まで表面側含浸樹脂が含浸されている。その為、裏面側からの含浸樹脂の必要浸透距離は短い。よって、表面側が塗膜(表面保護層)で被覆され、繊維質基材の繊維間残留空気の置換が遅くても、裏面側含浸樹脂の含浸不良は生じ難い。
【0043】
そして、積層工程として含浸済み化粧紙と裏打基材とを重ねた後、架橋硬化工程として、加熱加圧して、未硬化の熱硬化性樹脂は硬化を完了させれば、目的とする化粧板が得られる。
【0044】
図3は、この積層工程と架橋硬化工程を概念的に示す説明図である。積層工程及び架橋硬化工程は、通常、図3に示す様に熱プレス機上で行われる。なお、熱プレス機としては、メラミン樹脂化粧板、ジアリルフタレート樹脂化粧板等の製造に使用されている公知のものを使用できる。例えば、熱プレス機としては、公知の枚葉平板プレス機、ベルトプレス機等が使用できる。また、加工条件も、使用する熱硬化性樹脂に対応した公知の条件を適用すれば良い。
【0045】
図3に例示の場合では、積層工程としては、熱プレス機の上下一対の熱盤11のうち、下側熱盤上にクッション材13を載せた上に、未硬化の熱硬化性樹脂が含浸されている裏打基材4として下から順にバッカー紙4B及びコア紙4Aと、裏面側をコア紙4A側(下側)に向けた含浸済み化粧紙S1とを積層し、この上に下側を鏡面とした鏡面板12を配置する。そして、架橋硬化工程として、上下両方の熱盤11を閉じて加熱加圧して熱硬化性樹脂を架橋硬化させれば、図4に例示の如き所望の化粧板Dが得られる。
【0046】
熱硬化性樹脂が含浸された各層は、最終的に化粧板Dとなった段階では、それらの架橋硬化した熱硬化性樹脂同士が接着しており、熱硬化性樹脂含浸基材層5となる。熱硬化性樹脂含浸基材層5は、含浸した熱硬化性樹脂が硬化完了した熱硬化性樹脂含浸紙3、及び裏打基材4の積層体である。熱硬化性樹脂含浸基材層5は、要するに、本発明の製造方法の結果物である化粧板の構成層のうち、表面保護層、及び絵柄層の裏面を支持する層を言う。結局、熱硬化性樹脂が含浸し、硬化してなる2層以上の繊維質基材の積層体である。
そして、電離放射線硬化性樹脂による表面保護層の裏面を支持する紙等の繊維質基材が、熱硬化性樹脂を含浸し、これを架橋硬化させたもの(熱硬化性樹脂含浸基材)から成ることにより、化粧板の耐陥没性が向上するのである。
【0047】
〔用途〕
なお、本発明による化粧紙及び化粧板の用途は、特に限定されるものではないが、例えば、机、食卓、カウンター天面、箪笥等の天板或いは側面板の他、壁材、床材等の建築物内装材、扉等の建具、幅木、廻縁等の造作部材の表面材等の表面装飾材等である。
【0048】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳述する。
【0049】
〔実施例1〕
図1(A)の如き化粧紙S、及び図4の如き化粧材Dを、次の様にして作製した。先ず、化粧紙Sの繊維質基材3r〔図1(B)参照〕として、坪量60g/m2のチタン紙の表面側とする面に、リップコート法により水溶性メラミン樹脂(日産化学工業株式会社製、製品名「M700」)を30g/m2塗工し表側から樹脂を原紙の厚み方向で表面側のみに含浸させ、裏側は未含浸に留めたまま指触乾燥状態(硬化は未硬化状態)となるまで乾燥して、表面側は樹脂含浸部分3A、裏面側は樹脂未含浸部分3Bとなった熱硬化性樹脂含浸紙3を作製した〔図1(C)参照〕。
【0050】
次に、上記熱可塑性樹脂含浸紙3の表面側(樹脂含浸部分3Aの側)に、杉板目の木目模様を表現した絵柄層2として、グラビア印刷で、アクリル樹脂とニトロセルロースとの混合樹脂をバインダー樹脂とし、チタン白、黄鉛及びベンジジンイエローを着色剤主成分とするインキによる全ベタ層2Aと、ニトロセルロースをバインダー樹脂とし、カーボンブラック及び弁柄を着色剤主成分とするインキによる木目柄の柄パターン層2Bとをこの順に形成した。
【0051】
次に、上記絵柄層2の上に更に、3官能ポリエステルアクリレートプレポリマー60質量部、トリメチロールプロパントリアクリレート10質量部、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート29質量部、及びシリコーンアクリレート1質量部から成る電離放射線(電子線)硬化性樹脂塗料を、ロールコート法により、塗布量10g/m2(硬化時)となる様に塗布後、電子線を照射して架橋硬化させて表面保護層1を形成して、図1(A)の如き構成の化粧紙Sを得た。
【0052】
次いで、樹脂含浸工程として、上記化粧紙Sの裏面側から水溶性メラミン樹脂をグラビアコート法により塗工し、化粧紙裏面側の熱硬化性樹脂含浸紙3の樹脂未含浸部分3Bにも樹脂含浸させて未硬化状態に留め、図2の断面図で示す如き、含浸済み化粧紙S1とした。図2の含浸済み化粧紙S1では、(後含浸済み)熱硬化性樹脂含浸紙3aは、樹脂未含浸部分3Bであった部分〔図1(A)参照〕に、熱硬化性樹脂が含浸されて樹脂後含浸部分3Cとなっている。
【0053】
次いで、図3の如く、枚葉平板型の熱プレス機の上下両熱盤11、11間に、下側にはクッション材13を上側には鏡面板11を配置した上で、上から順に、図2の構成の含浸済み化粧紙S1(裏面側を下向き)、裏打基材4としてフェノール樹脂含浸クラフト紙からなる複数枚のコア紙4Aとメラミン樹脂含浸紙からなるバッカー紙4Bとを、重ねて挿入し、130℃の加熱温度、10Pa(約100kgf/cm2)の圧力にて、10分間、熱プレス成形して、図4の如き構成の化粧板Dを得た。
【0054】
〔実施例2〕
化粧紙Sの繊維質基材3r〔図1(B)参照〕として、坪量45g/m2のチタン紙の表面側とする面に、リップコート法により水溶性メラミン樹脂(日産化学工業株式会社製、製品名「M700」)を30g/m2塗工し表側から樹脂を原紙の厚み方向中央部まで含浸させ、裏側は未含浸に留め、次いで、120℃の熱風を5分間吹付けて、含浸樹脂の硬化を進め不完全硬化状態とした。以降は、実施例1と同様にして絵柄層、表面保護層を順次形成して、化粧紙とした。そして、実施例1と同様にして、化粧板を作製した。
【0055】
〔性能評価〕
耐陥没性を評価する指標として、鉛筆凹み試験と引っ掻き硬度試験を行い、また、層間密着性の指標として、平面引張試験、及び耐ブリスター試験を行った。
更に、化粧紙を巻取って、30℃雰囲気中で24時間放置し、巻き取った状態で、塗膜(表面保護層)表面のブロッキングの跡の有無を目視観察した。
【0056】
なお、鉛筆凹み試験は、鉛筆9H、荷重500gで、JIS K 5400による鉛筆引っ掻き試験機にて化粧板表面を引っ掻き、表面に発生した凹みを測定して評価した。
また、平面引張試験は、JAS特殊合板平面引張試験により化粧板の層間剥離した層の位置を目視にて観察し評価した。
また、耐ブリスター試験は、100℃の熱湯を入れたアルミニウム製の薬缶を、化粧板表面上に載置し、熱湯が室温25℃にまで冷却後、薬缶を取り除いて、化粧板表面のブリスター(膨れ)の有無を目視観察した。
【0057】
【表1】
【0058】
表1は、評価結果である。表1の如く、本発明による実施例1及び実施例2では、耐陥没性、層間密着性、耐ブロッキング性、耐ブリスター性の全てが良好となる。なお、耐擦傷性は、表面保護層を電離放射線硬化性樹脂硬化物で形成してあるので、もちろん、実施例1及び実施例2ともに良好であった。
【0059】
【発明の効果】
(1)本発明の化粧板の製造方法により得られる化粧紙によれば、耐擦傷性と耐陥没性を両立できる。しかも、層間の密着性も良く、耐ブロッキング性も良く、化粧紙の製造時及び流通時の問題(ポットライフ管理、ブロッキング発生等)も起きない。
(2)更に、熱硬化性樹脂含浸紙中の熱硬化性樹脂が不完全硬化状態とした化粧紙とすれば、層間密着性をより強固にできる。
(3)本発明の化粧板の製造方法によれば、耐擦傷性と耐陥没性を両立できる。しかも、層間の密着性も良い。また、使用する化粧紙は、耐ブロッキング性も良く、化粧紙の製造時及び流通時の問題(ポットライフ管理、ブロッキング発生等)も起きないものが使える。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の化粧板の製造方法で得られる化粧紙の一形態と、その熱硬化性樹脂含浸紙を説明する断面図。
【図2】本発明の化粧板の製造方法にて、樹脂含浸工程後の状態の化粧紙の一例を説明する断面図。
【図3】本発明の化粧板の製造方法にて、積層工程及び架橋硬化工程の一例を説明する説明図。
【図4】本発明で得られる化粧板の一例を示す断面図。
【符号の説明】
1 表面保護層
2 絵柄層
2A 柄パターン層
2B 全ベタ層
3 熱硬化性樹脂含浸紙
3a (後含浸済み)熱硬化性樹脂含浸紙
3A 樹脂含浸部分
3B 樹脂未含浸部分
3C 樹脂後含浸部分
3r 繊維質基材
4 裏打基材
4A コア紙
4B バッカー紙
5 熱硬化性樹脂含浸基材層
11 プレス機熱盤
12 鏡面板
13 クッション材
D 化粧板
S 化粧紙
S1 含浸済み化粧紙
Claims (1)
- 繊維質基材の絵柄層側に熱硬化性樹脂を含浸して絵柄層側が樹脂含浸部分となり、且つ絵柄層とは反対側が樹脂未含浸部分となっている熱硬化性樹脂含浸紙とした後、該熱硬化性樹脂含浸紙の樹脂含浸部分側に絵柄層を印刷し、更に該絵柄層の上に電離放射線硬化性樹脂を塗工し該電離放射線硬化性樹脂を架橋硬化して成る表面保護層を形成して、化粧紙を得る化粧紙作製工程、
該化粧紙の熱硬化性樹脂含浸紙の樹脂未含浸部分側に、熱硬化性樹脂を含浸させ、指触乾燥させる樹脂含浸工程、
含浸済み化粧紙の熱硬化性樹脂含浸紙側に、熱硬化性樹脂を含浸した繊維質基材からなる裏打基材を積層する積層工程、
積層された上記化粧紙及び裏打基材を加熱加圧し、熱硬化性樹脂含浸紙中の熱硬化性樹脂が不完全硬化状態である場合には該樹脂も含めて未硬化の熱硬化性樹脂を架橋硬化させる架橋硬化工程、をこの順に行う、化粧板の製造方法。
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