JP4028061B2 - 無機質系化粧板及びその製造方法 - Google Patents

無機質系化粧板及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築内装材、特に、流し台、ガスコンロ等のキッチン回りに用いられる、良好な耐火性、耐汚染性等を有する無機質系化粧板及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、流し台、ガスコンロ等のキッチン回りに用いられる無機質系化粧板としては、珪酸カルシウム板、石綿スレート板、セメントスレート板等の無機質系基材に、例えば、(1)絵柄模様が形成された紙質系シートの表面にウレタン樹脂、アミノアルキツド樹脂等の硬化型樹脂からなる上塗り塗料を塗布後これを硬化させた表面保護層を有する化粧材をエマルジョン系接着剤を用いて貼着したもの、(2)転写紙を用いて無機質系基材面に絵柄模様を転写する方法等によって絵柄模様を設けた後、該絵柄模様層の上から透明塗料を塗装し表面保護層としたものが知られていた。
【0003】
しかし、上記(1)のエマルジョン系接着剤で貼着した化粧板は、耐火性、耐熱性に弱く、(2)の化粧板は耐火性、耐熱性については満足のいくものであるが、工程が複雑となり、歩留りも悪く、また転写紙を用いるために高コストになるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、主に流し台、ガスコンロ等のキッチン回りのキッチンバックパネルに用いられる、耐火性、耐汚染性、耐摩耗性等を有する、低コストな無機質系化粧板及びその無機質系化粧板を容易に製造することができる製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の解決手段は、無機質系基材の面に、シーラー層、熱硬化性樹脂層、紙質系シート、絵柄印刷層、硬化性樹脂層が形成された積層体において、前記紙質系シートが、絵柄印刷層側に前記硬化性樹脂層を形成する硬化性樹脂が浸透し硬化した硬化性樹脂含浸層、他方の基材側に前記熱硬化性樹脂層を形成する熱硬化性樹脂が浸透し硬化した熱硬化性樹脂含浸層が形成されている紙質系シートからなることを特徴とする無機質系化粧板とすることである。この構成とすることにより、無機質系化粧板の最表面が硬化性樹脂により形成され、無機質系基材面に熱硬化性樹脂を介して絵柄印刷形成層が積層されているため、耐火性、耐汚染性、耐摩耗性に優れたものとなり、また、生産工程が簡略化されるため、生産効率、歩留りが向上し、安価な無機質系化粧板とすることができる。
【0006】
前記硬化性樹脂含浸層と前記熱硬化性樹脂含浸層が接する構成であることを特徴とするものである。こうすることにより、無機質系化粧板の層間接着強度が高くなり、品質に優れたものとなる。
【0007】
硬化性樹脂含浸層が電離放射線硬化性樹脂よりなることを特徴とするものである。こうすることにより、化粧板表面の耐汚染性、耐摩耗性、耐擦傷性が向上し、簡単に汚れを拭き取ることが可能となる。
【0008】
熱硬化性樹脂含浸層がジアリルフタレート樹脂を主成分とすることを特徴とするものである。こうすることにより、熱圧成形を行う際に一旦冷却することなく連続して行うことが可能なため、処理能率が高くなり、安価な無機質系化粧板とすることができる。
【0009】
無機質系基材の面にシーラー層を塗布、硬化後、絵柄印刷層を施した紙質系シートの該絵柄印刷層面に硬化性樹脂を塗布し、硬化後、前記紙質系シートの他方の面に熱硬化性樹脂を塗布し、指触乾燥するとともに、前記紙質系シートの前記熱硬化性樹脂層面が、前記無機質系基材の該シーラー層面に対向するように重ね合わせ加圧・加熱して、前記熱硬化性樹脂を硬化させることにより、上記のような効果を有する無機質系化粧板が容易に確実に製造できるものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1は本発明に係わる無機質系化粧板の実施例を示す断面図、図2は本発明の無機質系化粧板の製造工程を説明する断面図であり、1は無機質系化粧板、2は無機質系基材、3はシーラー層、4は熱硬化性樹脂層、5は紙質系シート、6は絵柄印刷層、7は硬化性樹脂層、10は熱盤をそれぞれ表している。
【0011】
本発明の無機質系化粧板1の構成は図1に示すように、下から順に無機質系基材2、シーラー層3、熱硬化性樹脂層4、紙質系シート5、絵柄印刷層6および硬化性樹脂層7が積層され、
紙質系シート5の上面側の硬化性樹脂層7、下面側の熱硬化性樹脂層4をそれぞれ形成する硬化性樹脂および熱硬化性樹脂が紙質系シート5に均等に浸透し硬化し、上面側に硬化性樹脂含浸層、下面側に熱硬化性樹脂含浸層が形成されている紙質系シート5となった構成からなるものであり、安定した接着力と耐火性を有することを特徴とするものである。ここで、図1では、硬化性樹脂層7および熱硬化性樹脂層4を形成する硬化性樹脂と熱硬化性樹脂がほぼ均等に紙質系シート5の上下両面から紙質系シート5の全層に亙って、浸透し硬化させた構成を示しており、層間強度的には最も優れた構成ではあるが、本発明の無機質系化粧板はこれに限られることはなく、紙質系シート5に上下両面から硬化性樹脂層7および熱硬化性樹脂層4を形成する硬化性樹脂と熱硬化性樹脂が浸透し、接着していればよいものである。
【0012】
次に、本発明の無機質系化粧板1の製造方法について図面を用いて説明する。先ず、図2(イ)に示すように、無機質系基材2の上面にシーラー層3を設けた化粧板用基板を準備する。次に、図2(ロ)に示すように紙質系シート5の表面に絵柄印刷層6を設け、続いて図2(ハ)に示すように絵柄印刷層6の上面より硬化性樹脂を塗布、含浸し硬化させて硬化性樹脂層7を形成した後、さらに、図2(ニ)に示すように該紙質系シート5の下面に熱硬化性樹脂4を塗布、含浸し指触乾燥状態とする。続いて、図2(ホ)に示すように、該紙質系シート5の熱硬化性樹脂層4面を無機質系基材2のシーラー層3面に重ね合わせ、これを加熱された熱盤10の間に挿入し、加圧・加熱する。紙質系シート5に塗布、含浸した熱硬化性樹脂4は硬化一体化して図2(ヘ)、即ち、図1に示すような耐火性、耐汚染性等に優れた本発明の無機質系化粧板1が得られる。
【0013】
本発明の無機質系化粧板1に用いられる無機質系基材2としては、一般的には、珪酸カルシウム板、石綿スレート板、セメントスレート板、軽量発泡コンクリート板、中空押出セメント板等が挙げられる。
【0014】
シーラー層3は、無機質系基材2からのアルカリ成分溶出の防止を目的として設けられるものであり、品質性能を高める方法として、ポリイソシアネート系樹脂、湿気硬化型ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂等の硬化性樹脂を用いることが望ましいものである。
【0015】
本発明の無機質系化粧板1に使用する紙質系シート5としては、秤量30〜80g/m2 の建材用プリント用紙、純白紙、晒または未晒のクラフト紙、チタン紙等の通常のものや、いわゆる合成樹脂等を混抄した混抄紙、ラテックス等を含浸した含浸紙等が使用され、表面保護層としての硬化性樹脂7および接着層としての熱硬化性樹脂5が浸透可能なように、密度、厚みを十分管理して抄造し、表面を平滑にするカレンダーロール加工をしたものが好ましく、その厚みとしては、秤量60g/m2 程度のものが好ましい。また含浸紙であれば紙間強度も強くなりさらに好ましいものである。
【0016】
絵柄印刷層6は木目柄、抽象柄、石目柄等任意の模様を印刷形成した絵柄インキ層や、全面的に印刷を施したベタインキ層からなり、絵柄印刷層6を形成するインキは、ベヒクルに顔料または染料である着色剤、可塑剤、安定剤、その他の添加剤、溶剤または希釈剤を混練してなるものを用いる。ベヒクルとして適当な材料は、エチルセルロース、硝酸セルロース、エチルヒドロキシセルロース、セルロースアセテートプロピオネート、酢酸セルロース等のセルロース誘導体、ブチラール等が良好に用いられる。
【0017】
本発明において、硬化性樹脂層7を紙質系シート5の表面に形成するために用いる硬化性樹脂は、電離放射線硬化性樹脂または熱硬化性樹脂(常温硬化型樹脂、2液反応硬化型樹脂を含む)等の従来公知の化粧板に使用される硬化性樹脂として用いられる樹脂が利用できる。その硬化性樹脂としては、電離放射線硬化性樹脂が硬化速度が速く作業性も良好であり、しかも柔軟性や硬度等の樹脂の物性の調節も容易であり、耐汚染性、耐擦傷性、耐摩耗性、耐溶剤性等の物性に優れるため好ましいものである。
【0018】
硬化性樹脂層7を形成する電離放射線硬化性樹脂は、分子中に、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基等のラジカル重合性不飽和基、又はエポキシ基等のカチオン重合性官能基を有する単量体、プレポリマー又はポリマー(以下、これらを総称して化合物と呼称する)からなる。これら単量体、プレポリマー、及びポリマーは、単体で用いるか、或いは複数種混合して用いる。尚、本明細書で(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタアクリレートの意味で用いる。
【0019】
ラジカル重合性不飽和基を有するプレポリマーとしては、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、シリコン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、トリアジン(メタ)アクリレート、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。このプレポリマーは、通常、分子量が10000程度以下のものが用いられる。分子量が10000を超えると硬化した樹脂層の耐擦傷性、耐摩耗性、耐薬品性、耐熱性等の表面物性が不足する。上記のアクリレートとメタアクリレートは共用し得るが、電離放射線での架橋硬化速度という点ではアクリレートの方が速い為、高速度、短時間で能率よく硬化させるという目的ではアクリレートの方が有利である。
【0020】
カチオン重合性官能基を有するプレポリマーとしては、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、脂環型エポキシ樹脂等のエポキシ系樹脂、脂肪族系ビニルエーテル、芳香族系ビニルエーテル、ウレタン系ビニルエーテル、エステル系ビニルエーテル等のビニルエーテル系樹脂、環状エーテル化合物、スピロ化合物等のプレポリマーが挙げられる。
【0021】
ラジカル重合性不飽和基を有する単量体の例としては、(メタ)アクリレート化合物の単官能単量体として、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシブチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2エチルヘキシル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジベンジルアミノエチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、メトキシプロピレングリコール(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルハイドロゲンテレフタレート等が挙げられる。
【0022】
また、ラジカル重合性不飽和基を有する多官能単量体として、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノール−A−ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイドトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセリンポリエチレンオキサイドトリ(メタ)アクリレート、トリス(メタ)アクリロイルオキシエチルフォスフェ−ト等が挙げられる。
【0023】
カチオン重合性官能基を有する単量体は、上記カチオン重合性官能基を有するプレポリマーの単量体を用いることができる。
【0024】
硬化性樹脂層7を形成する電離放射線硬化性樹脂を紫外線又は可視光線で硬化させる場合には、光重合開始剤を添加する。ラジカル重合性不飽和基を有する樹脂系の場合の光重合開始剤は、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、ミヒラーケトン、ジフェニルサルファイド、ジベンジルジサルファイド、ジエチルオキサイト、トリフェニルビイミダゾール、イソプロピル−N,N−ジメチルアミノベンゾエート等を単独又は混合して用いることができる。又、カチオン重合性官能基を有する樹脂系の場合は、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、メタロセン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル、フリールオキシスルホキソニウムジアリルヨードシル塩等を単独又は混合物として用いることができる。尚、これら光開始剤の添加量は一般に、電離放射線硬化性樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部程度である。
【0025】
本発明において用いる電離放射線は、電磁波または荷電粒子線のうち分子を重合、架橋し得るエネルギー量子を有するものを意味し、可視光線、紫外線(近紫外線、真空紫外線等)X線、電子線、イオン線等がある。通常は紫外線や電子線が用いられる。紫外線源としては、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク灯、ブラックライト蛍光灯、メタルハライドランプ灯の光源が使用できる。紫外線の波長としては、通常1900〜3800Åの波長域が主として用いられる。又、電子線源としては、コックロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、或いは、直線型、ダイナミトロン型、高周波型灯の各種電子線加速器を用い、100〜1000KeV、好ましくは100〜300KeVのエネルギーをもつ電子を照射するものを使用できる。電離放射線の照射により、電離放射線硬化性樹脂は架橋重合反応を起こし3次元の高分子構造に変化する。
【0026】
電離放射線硬化性樹脂の塗工方法は、グラビアコート、グラビアリバースコート、グラビアオフセットコート、ナチュラルロールコート、リバースロールコート、バーコート、ナイフコート、スクリーンコート、フローコート、スプレーコート等の公知の塗工手段を用いることができ、塗工量としてはドライ時に5〜30g/m2 が適当である。また、必要に応じて顔料や染料等を加えて着色してもよい。
【0027】
紙質系シート5の下面側に塗布、含浸し、加圧・加熱して硬化し紙質系シート5と無機質系基材2とを接着一体化するのに用いられる熱硬化性樹脂4としては、具体的にはメラミン樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、グアナミン樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、ジアリルフタレート樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂等がある。前記熱硬化性樹脂の中でジアリルフタレート樹脂は熱圧成形を行う際に熱いままで処理を行うことができるため、ベルトプレス成形、ロールプレス成形による連続加工も可能であり、処理能力が高く、好ましいものである。さらに、耐アルカリ性を付与したり、反応硬化速度を調整するために不飽和ポリエステル樹脂をジアリルフタレート樹脂に添加し、その性能の向上を図ったものとしてもよいものである。
【0028】
本発明の無機質系化粧板1の製造方法における熱圧成形工程は、平板プレスまたはロールプレスによるプレス成形工程であり、一般的には、温度120〜150℃、圧力10〜20kg/cm2 、時間10〜30分程度の条件による熱圧成形により製造されるものである。
【0029】
【実施例】
実施例1
厚さ5mmの珪酸カルシウム板に湿気硬化型ウレタン塗料を40g/m2 (ドライ)スポンジロールコーターにて塗布し150℃で1分間乾燥して、シーラー処理した無機質系基板を準備した。別途秤量60g/m2 の含浸紙の表面に通常のグラビア印刷機で硝酸セルロース系インキを用いてベタ印刷層および石目柄印刷層を施した後、さらに、その上から電子線硬化型樹脂塗料を15g/m2 (ドライ)塗工し、電子線を3Mrad(175kv)照射し、EBコート紙を得た。次いで、前記EBコート紙の裏面にジアリルフタレート樹脂を40g/m2 (ドライ)塗工し、含浸紙の内部まで浸透させて指触乾燥した。続いて、前記EBコート紙のジアリルフタレート樹脂層面が珪酸カルシウム板のシーラー処理面と接するように重ね合わせ、熱圧プレス内にセットし、温度135℃、圧力15kg/cm2 にて10分間加熱加圧して硬化一体化し、無機質系化粧板を得た。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の無機質系化粧板は、耐火性、耐汚染性、耐摩耗性に優れたものとなり、また、生産工程が簡略化されるため、生産効率、歩留りが向上し、安価な無機質系化粧板を得ることが出来る。
【0031】
また、硬化性樹脂含浸層を電離放射線硬化性樹脂とすることにより、化粧板表面の耐汚染性、耐摩耗性、耐擦傷性が向上し、簡単に汚れを拭き取ることが可能な無機質系化粧板を得ることが出来る。
【0032】
更に、熱硬化性樹脂としてジアリルフタレート樹脂を主成分として用いているために、耐火性に優れ、また、製造工程においては、熱圧成形後に冷却する必要がないため連続処理が可能になって、生産能率が向上するとともに、連続ものの無機質系化粧板を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の無機質系化粧板の実施例を示す断面図である。
【図2】本発明の無機質系化粧板の製造工程を説明する断面図である。
【符号の説明】
1 無機質系化粧板
2 無機質系基材
3 シーラー層
4 熱硬化性樹脂層
5 紙質系シート
6 絵柄印刷層
7 硬化性樹脂層
10 熱盤

Claims (5)

  1. 無機質系基材の面に、シーラー層、熱硬化性樹脂層、紙質系シート、絵柄印刷層、硬化性樹脂層が積層された積層体において、
    前記紙質系シートが、絵柄印刷層側に前記硬化性樹脂層を形成する硬化性樹脂が浸透し硬化した硬化性樹脂含浸層、他方の基材側に前記熱硬化性樹脂層を形成する熱硬化性樹脂層が浸透し硬化した熱硬化性樹脂含浸層が形成されている紙質系シートからなることを特徴とする無機質系化粧板。
  2. 前記硬化性樹脂含浸層と前記熱硬化性樹脂含浸層が接する構成であることを特徴とする請求項1に記載の無機質系化粧板。
  3. 前記硬化性樹脂含浸層が電離放射線硬化性樹脂よりなることを特徴とする請求項1又は2に記載の無機質系化粧板。
  4. 前記熱硬化性樹脂含浸層がジアリルフタレート樹脂を主成分とする熱硬化性樹脂よりなることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の無機質系化粧板。
  5. 無機質系基材の面にシーラー層を塗布、硬化後、絵柄印刷層を施した紙質系シートの該絵柄印刷層面に硬化性樹脂を塗布し、硬化後、前記紙質系シートの他方の面に熱硬化性樹脂を塗布し、指触乾燥するとともに、前記紙質系シートの前記熱硬化性樹脂層面が、前記無機質系基材の該シーラー層面に対向するように重ね合わせ加圧・加熱して、前記熱硬化性樹脂を硬化させて得られることを特徴とする無機質系化粧板の製造方法。
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