JP4530557B2 - いせ込みミシン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、いせ込みミシン、特に左右の袖付け縫製のように、第1縫製物と、これに対称な第2縫製物に対して一対の縫製プログラムデータを使用し、交互に繰り返していせ込み縫製する際に適用して好適ないせ込みミシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、洋服の袖付け等では、下布の送り量より上布の送り量を大きくする、いわゆる“いせ”を入れながら縫製することが行われている。
【0003】
このような縫製に用いられるいせ込みミシンにより袖付けを行う場合、例えば右袖であれば、縫製の始点から終点までの間の縫製範囲を複数に分割した縫製区間毎にいせ込み量がそれぞれ割り振られた構成の右袖用のいせ込みデータ(縫製プログラムデータ)を使用して縫製することが行われている。その後、同ミシンで左側の袖付けを行う場合には、上記右袖用いせ込みデータの始点と終点とを反転させた構成の左袖用のいせ込みデータを使用して、右袖の場合の終点を始点として、反対方向から縫製することが行われている。
【0004】
特公平1−319175号公報には、このような左右対称な加工布に対していせ込み縫いするミシンとして、一方(第1)の加工布について、各縫製エリアA〜Fまでの各々の縫目数データ及びいせ込み量データを作成する第1データ作成手段と、他方(第2)の加工布を縫製する時には、反転スイッチを操作することにより自動的に上記第1のデータ作成手段により作成されたデータを逆順に読出す演算を行う第2データ作成手段を備えたものが開示されている。
【0005】
ところで、一般に、上述した袖付け縫製では、右袖・左袖の縫製を交互に繰り返して行うことが多いが、左右とも品質の良い袖付け縫製を実現するために、数多くの工夫が凝らされている。例えば、縫製する際のいせ込み量は、通常身頃生地の縫い長さと袖生地の縫い長さの差として表わされるが、縫製するスタート位置は必ずしも左右で同じ位置(データ上の始点は逆の関係になるが、生地上では実質上同一である)にしない方が良い場合がある。その理由は、縫製パターンや生地等によっては、左右で縫製のスタート位置を変えた方が綺麗に仕上がることがあるからであり、そのため、いせ込み縫製のスタート位置を左右の袖生地(第1、第2縫製物)上で変更したいという要望があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記公報に開示されているミシン等の従来のいせ込みミシンでは、第1縫製物と対称な第2縫製物を縫製する場合、前記のように第1縫製物に使用する第1のデータを反転させ、その縫製終点に対応するいせ込み量から逆順にデータをエリア毎に読出し、順次設定する演算を行って第2のデータを作成しているため、第2縫製物をいせ込み縫製する際に生地上のスタート位置を変更することができないという問題があった。
【0007】
本発明は、前記従来の問題点を解決するべくなされたもので、第1縫製物をいせ込み縫製する際に使用する第1いせ込みデータを反転して作成されるいせ込みデータを使用して、第1縫製物と対称な関係にある第2縫製物をいせ込み縫製する際に、第1縫製物とは異なる生地上の位置から容易に縫製をスタートすることができるいせ込みミシンを提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上送り量と下送り量とを異ならせることによって縫製物にいせを形成しながら縫製するいせ込み縫製が可能ないせ込みミシンであって、第1縫製物のいせ込み縫製に適用する、縫製の始点から終点までの縫製範囲を複数に分割した縫製区間毎に、所定のいせ込み量をそれぞれ割り当てた構成の第1いせ込みデータを記憶する第1記憶手段と、前記第1いせ込みデータについて、前記始点から終点までのデータの配列順序を反転させて反転いせ込みデータを作成する反転処理手段と、反転して配列された前記反転いせ込みデータの任意の配列箇所を始点に設定して第2いせ込みデータを作成する始点設定手段とを備え、前記第2いせ込みデータに基づいて前記始点から順次所定のいせ込み量にて前記第1縫製物と対称な第2縫製物のいせ込み縫製を行うようにしたことにより、前記課題を解決したものである。
【0009】
本発明は、又、上送り量と下送り量とを異ならせることによって縫製物にいせを形成しながら縫製するいせ込み縫製が可能ないせ込みミシンであって、第1縫製物のいせ込み縫製に適用する、縫製の始点から終点までの縫製範囲に配列された各送り量に対して、所定のいせ込み量をそれぞれ割り当てた構成の第1いせ込みデータを記憶する第1記憶手段と、前記第1いせ込みデータについて、前記始点から終点までのデータの配列順序を反転させて反転いせ込みデータを作成する反転処理手段と、反転して配列された前記反転いせ込みデータの任意の配列箇所を始点に設定して第2いせ込みデータを作成する始点設定手段とを備え、前記第2いせ込みデータに基づいて前記始点から順次所定のいせ込み量にて前記第1縫製物と対称な第2縫製物のいせ込み縫製を行うようにしたことにより、同様に前記課題を解決したものである。
【0010】
即ち、本発明においては、第1縫製物の縫製に用いる第1いせ込みデータの縫製順を反転して、対称な第2縫製物を逆方向から縫製可能な反転いせ込みデータを作成すると共に、データ上の任意の送り位置を始点にして反転いせ込みデータの配列を変更できるようにしたので、第2縫製物を生地上の任意のスタート位置からいせ込み縫製を行うことが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0012】
図1は、本発明に係る第1実施形態のいせ込みミシンの要部を示すブロック図、図2は該いせ込みミシン全体の概要を示すブロック図である。
【0013】
本実施形態のいせ込みミシンは、上送り量と下送り量とを異ならせることによって縫製物にいせを形成しながら縫製するいせ込み縫製が可能であって、図2に示されるように、各種の演算・制御を行うミシン制御部10と、縫製動作を行うミシン本体12と、オペレータが縫製時に各種操作を行う操作パネル14とを備えている。
【0014】
前記ミシン制御部10には、後述するデータ作成等の各種演算処理を行うCPU100、各種プログラムが格納されているROM102、各種処理データ等を記憶するRAM104、前記ミシン本体12からミシン制御部10への各種信号の入力を制御する入力信号制御回路106、ミシン制御部10からミシン本体12への各種信号の出力を制御する出力信号制御回路108とが内蔵されている。
【0015】
又、前記ミシン本体12には、針上位置検出センサ120、ステップ切替えスイッチ122、ミシン起動ペダル124、ミシン回転数検出センサ126、ミシン主軸を回転させるミシンモータ128、上布を送るための上送りモータ130、下布を送るための下送りモータ132、ミシン回転数設定部134等を備えている。又、前記操作パネル14は、タッチパネルを有する表示部14aを備え、表示部14aは、データ作成モードの選択、スタート位置の設定、データの編集、第1・第2データの選択等に応じて画面を切り替え、画面上をタッチすることで操作ができるようになっている。
【0016】
本実施形態のいせ込みミシンは、要部構成として、図1に示されるように、第1縫製物のいせ込み縫製に適用する、縫製の始点から終点までの縫製範囲を複数に分割した縫製区間毎に、所定のいせ込み量及び送り量の両者をそれぞれ割り付けた構成の第1いせ込みデータを作成する第1データ作成手段20と、作成されたデータを記憶する第1記憶手段22と、記憶されている前記第1いせ込みデータを読み出し、前記始点から終点までのデータの配列順序を反転させて反転いせ込みデータを作成する反転処理手段、及び、反転して配列された前記反転いせ込みデータの任意の配列箇所を始点に設定して第2いせ込みデータを作成する始点設定手段として機能する第2データ作成手段24と、作成された前記反転いせ込みデータ又は第2いせ込みデータを記憶すると共に、前記第1縫製物と対称な第2縫製物をいせ込み縫製する際、ミシン駆動を制御するミシン制御部10のCPU100により構成されるいせ込み制御手段28に、該第2いせ込みデータを前記始点から順次出力する第2記憶手段26とを備えている。なお、前記第1データ作成手段20、第2データ作成手段24は、前記いせ込み制御手段28と同様に、前記CPU100により構成され、前記第1、第2記憶手段22、26を有するデータ記憶手段は、前記RAM104により構成されている。
【0017】
又、前記いせ込みミシンには、前記第2いせ込みデータを作成するためにスタート位置(始点)を設定(変更)する際に使用するスタート位置設定手段30と、いせ込みデータを微調整する等の編集の指示を行う際に使用するプログラムデータ編集手段32とが、前記操作パネル14に設置されている。即ち、重複する部分もあるが、本実施形態では、前記請求項に記載されている反転処理手段はCPU100により、始点設定手段はスタート位置設定手段30及びCPU100により、編集手段はプログラムデータ編集手段32及びCPU100により、切り替え手段はステップ切替えスイッチ122及びCPU100により、それぞれ構成されている。
【0018】
次に、本実施形態の作用を、右袖用のいせ込み縫製を行うプログラムデータとして、図3のグラフと、図4の表にイメージを示す第1いせ込みデータを使用する場合を例として、図5のフローチャートに従って説明する。
【0019】
この第1いせ込みデータは、右袖生地1周分に相当する縫製の始点から終点までの縫製範囲が、図3に示すように針数(送り量)を送り単位としてAからFの6つの縫製区間に分割されていると共に、各区間にはいせ込み量0(上下送り量が共に、例えば2.0mmで等しい)の区間Fを基準に、例えば0.2mm単位のレベル数で設定されるようになっている。因みに、図4に示す針数6の縫製区間Aのレベル7は、この場合にはいせ込み量1.4mmということになる。このように、本実施形態で用いられるいせ込みデータは、複数の縫製区間毎にいせ込み量及び針数がそれぞれ割り当てられた構成になっている。
【0020】
まず、前記第1いせ込みデータ作成手段20では、いせ込み量データ作成手段と縫目数(針数)データ作成手段により縫製の始点である区間Aの第1針目(配列箇所)から、順次縫製する区間の順番に従って、いせ込み量データと針数データが入力され、上記のような構成の第1いせ込みデータを作成し、それを第1記憶手段22に記憶する(ステップ1)。そのとき、図6の表示部14aに示す画面の左側画面14aLに、図3、図4のデータのうち少なくとも一方が表示されるようになっている。
【0021】
前記第1いせ込みデータ作成手段20から第1いせ込みデータが第1記憶手段22に入力されると共に、該データは読み出されて前記第2データ作成手段24により反転処理され(ステップ2)、図7にイメージを示す反転いせ込みデータが作成され、該データが第2記憶手段26に記憶される(ステップ3)。この反転いせ込みデータは、前記第1いせ込みデータの順序を逆にしたものとして作成される。この反転いせ込みデータをグラフ化した図7は、図示は省略するが同様に前記図6の画面上の右側画面14aRに表示されるようになっている。以上のような第1いせ込みデータとその反転いせ込みデータの作成は、複数の縫製対象物についてそれぞれ実行し、それらを同様に前記第1、第2記憶手段に記憶しておくことが可能になっている。
【0022】
次いで、左袖生地(第2縫製物)のいせ込み縫製を行う場合、縫製のスタート位置を変更するか否かを前記操作パネル14により選択できるようになっている(ステップ4)。スタート位置を変更しない場合は(ステップ4でN)、前記第2記憶手段26に記憶されている反転いせ込みデータが、左袖縫製用の第2いせ込みデータとしてそのまま、前記いせ込み制御手段28に入力され、いせ込み量制御手段28A、針数制御手段28Bにより、いせ込み量及び針数等が制御され、反転しただけのいせ込みデータに従っていせ込み縫製を行うことができる。
【0023】
一方、縫製のスタート位置を変更したい場合は(ステップ4でY)、オペレータは操作パネル14上にあるスタート位置設定手段30を使用し、ステップ位置指示スイッチ30Bによりスタート位置に設定したいステップ(縫製区間)を指示入力する(ステップ5)。
【0024】
具体的には、表示部14aに表示された図7のグラフの内、スタート位置に設定したステップに触れることによって指定が行われ、指定した部分は例えば他のステップと見分けがつくように反転表示される。なお、指定を取消すには、反転表示されたステップに触れて反転表示をなくし、又、他のステップに変更するには、他のステップに触れて当初のステップの反転表示をなくすと共に新たに指定されたステップを反転表示する。そして、指定が完了した後、図5に示すスタート位置設定ボタンに触れると、前記第2データ作成手段24では、前記第2記憶手段26から反転いせ込みデータを読み出し、指示されたステップが最初(先頭)の配列になるように、その直前のステップが最終の配列になるように配列の変更処理が行われる(ステップ6)。
【0025】
このように配列を変更した反転いせ込みデータは、左袖縫製用の第2いせ込みデータとして、再度第2記憶手段26に記憶される(ステップ7)。図8は、このような手順に従って、前記図7に示した反転いせ込みデータの最初のステップ(縫製区間)RFから2つのステップRE(第1針目)をデータ上のスタート位置(始点)に設定変更した場合の第2いせ込みデータを示したものである。このように第2いせ込みデータが作成されると、図8に対応する画像が前記図6の画面右側に表示されている前記図7のデータの代わりに再表示される。
【0026】
又、本実施形態では、前記操作パネル14からの指示により前記編集手段32により、いせ込みデータに対して各ステップ毎のデータ編集を選択して行うこともできるようになっている。即ち、編集手段32のプログラム番号選択手段32Aにより、既に作成され、第1、第2記憶手段22、26に記憶されている所望の縫製物のいせ込みデータに対応するプログラム番号を選択し、データ選択手段32Bにより第1か第2のいせ込みデータを対象として選択し、更にステップ番号選択手段32Cにより編集対象とするいせ込みデータのステップ番号を選択する。このようにステップ番号が選択されると、そのステップに割り当てられているいせ込み量データや針数データは任意に変更が可能となり、このように編集したいせ込みデータは再び前記第1記憶手段22又は第2記憶手段26に保存することができる。
【0027】
以上のようにして、第2いせ込みデータが、必要に応じて編集を行って作成され、保存された後、オペレータは、操作パネル14上で縫製対象に該当する縫製プログラムデータを選択し、次いでミシン起動スイッチ(ペダル)124を押すと、ミシン本体12は縫製を開始し、作成された第2いせ込みデータを順次読み出して、いせ込み縫製を実行する。従って、このときのデータ上のスタート位置は、前記スタート位置設定手段30により設定されたステップとなり、左右異なる生地上の位置からそれぞれいせ込み縫製をスタートさせることができることになる。
【0028】
一般に、左右の袖で必ずしも同じ位置から縫製をスタートさせない方がよい場合がある。例えば、生地の「織りの方向」が斜めに入っているために、縫い進む方向によっていせの入り加減が変わってしまうため、仕上りが同じいせ込み状態になるようにするためには、左右で反転させたいせ込みデータを、そのまま使用しない方がよい等の理由による。そのため、縫製データ(通常いせ込み量や縫い長さ等)を左右で異なるように設定して縫製する必要が生じることがあるが、従来はこれらの要求に応えることができなかった。
【0029】
しかしながら、以上詳述した本実施形態によれば、左右の袖付けを行う際、両者でいせ込み縫製のスタート位置を設定変更することができることにより、従来に比べ一段と高品質な袖付け縫製を実行することが可能となる。又、本実施形態によれば、前記編集手段32により左右の袖でそれぞれ異なるデータを作成し、設定できるため、更に高品質な袖付け縫製を実行することが可能となるという利点もある。
【0030】
又、本実施形態では、いせ込みデータを、縫製区間毎にいせ込み量と共に針数(送り量)を割り当てた構成としたので、針数によるいせ込み量の制御を行うことができることから、いせ込み縫製を自動化することができる。
【0031】
図9は、本発明に係る第2実施形態に適用される、前記図3、図4に示したものに相当する第1いせ込みデータを、図10は同じく前記図8に示したものに相当する第2いせ込みデータをそれぞれ示している。これら第1及び第2のいせ込みデータは、いせ込み量を1バイトのデータで記述し、これを1針毎のシーケンスデータとして各縫製区間の長さ毎に記憶する。このようにすることによって、前記第1実施形態の場合と同様な効果が得られる。
【0032】
又、このようなデータ構成にすることにより、前記第1実施形態では分割区間(縫製区間)を単位として、その境界ポイントの配列箇所しかスタート位置として設定できなかったのに対して、本実施形態によればスタート位置に、例えばある特別なコード名を用いることにより、境界ポイント以外の任意の配列箇所をもデータ上のスタート位置(始点)に設定することが可能となる。図11には、この場合の例として、反転いせ込みデータ上にスタート位置コードとして80を設定したものを示し、この80の位置から縫製を開始することができるようになる。
【0033】
コード80の位置を指定する方法としては、スタート位置設定手段30のスタート位置指示スイッチ30Aを用いて、第1実施形態同様、図7のグラフ化された反転いせ込みデータの所定位置に触れることによって、スタート位置を設定する方法が考えられる。なお、第1実施形態では指定した縫製区間が反転表示されるようにしたが、第2実施形態では、指定した始点に指標が表示されるようにする。取消し、変更方法については、第1実施形態と同様である。
【0034】
次に、前記第1又は第2実施形態では、いせ込みデータが複数の縫製区間毎に所定のいせ込み量データと針数(送り量データ)とをそれぞれ割り当てた(設定した)構成からなる例を示したが、前者即ちいせ込み量のみを縫製区間毎に割り当てたいせ込みデータを使用する第3実施形態について説明する。
【0035】
本実施形態のいせ込みミシンは、前記図2に併記したように、切り替え手段としてのステップ切替えスイッチ122を備えており、オペレータは、縫製時に縫製物に設けられているVノッチ等の目印(図示せず)を見ながら、その目印に合わせて該スイッチ122を押すことにより、順次ステップが切り替わり、各ステップに対応するいせ込み量により縫製することができるようになっている以外は、前記第1実施形態の場合と実質的に同一である。
【0036】
本実施形態によれば、オペレータの判断で各縫製区間の長さをも調整することができるため、縫製物の特徴に合わせて更に適切ないせ込み縫製を行うことが可能となる。
【0037】
次に、本発明に係る第4実施形態について説明する。本実施形態のいせ込みミシンは、第1縫製物のいせ込み縫製に適用する、縫製の始点から終点までの縫製範囲に配列された各針数(送り量)に対して所定のいせ込み量をそれぞれ割り当てた構成の第1いせ込みデータが、前記第1記憶手段22に記憶されるようにした以外は、前記第1実施形態のミシンと実質的に同一である。
【0038】
本実施形態によれば、前記図3に相当する図12(A)や前記図9に相当する図12(B)に示すように、前述したような縫製区間という概念がなく、1針毎に所定のいせ込み量を設定した構成の第1いせ込みデータを使用する場合でも、任意の配列箇所が始点に設定された第2いせ込みデータを容易に作成することができる。
【0039】
以上、本発明について具体的に説明したが、本発明は、前記実施形態に示したものに限られるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0040】
例えば、前記実施形態ではいせ込みミシンの具体的構成を示したが、本発明のいせ込みミシンは、前記実施形態に示したものに限定されない。
【0041】
又、前記実施形態では、送り量が針数(縫い目数)で表わされる場合を示したが、これに限定されず、長さ(mm)で表わしてもよい。
【0042】
又、反転いせ込みデータの作成は、第1いせ込みデータを全て入力した後に一括して反転させて作成してもよいし、1つの縫製区間が入力されるそばから順次反転いせ込みデータを作成するようにしてもよい。後者を具体的に説明すると、第1いせ込みデータの初めの縫製区間におけるデータの入力が終了すると、すぐに、該データを反転いせ込みデータの最後の縫製区間のデータとして記憶し、これを最後の縫製区間が入力されるまで繰り返すことによって、反転いせ込みデータを作成する。
【0043】
又、前記実施形態では、第2いせ込みデータを第2記憶手段に記憶しておき、そこから読み出して縫製する場合を示したが、記憶しておかずに、縫製時に反転いせ込みデータから直接読み出すようにしても、更には第1縫製データを順次反転変換しながら読み出すようにしてもよい。
【0044】
又、始点位置が決まっている縫製物の場合であれば、予め始点位置を設定しておくことにより、第1いせ込みデータを反転処理する際に自動的に第2いせ込みデータが作成されるようにしてもよい。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明によれば、第1縫製物をいせ込み縫製する際に使用する第1いせ込みデータを反転して作成されるいせ込みデータを使用して、第1縫製物と対称な関係にある第2縫製物をいせ込み縫製する際、第1縫製物とは異なる位置から容易に縫製をスタートすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態のいせ込みミシンの要部を示すブロック図
【図2】上記いせ込みミシンの全体の概要を示すブロック図
【図3】第1いせ込みデータの構成のイメージを示す線図
【図4】第1いせ込みデータを数値で示した図表
【図5】実施形態の作用の要部を示す概略フローチャート
【図6】いせ込みデータ作成時に表示されるモニタ画面のイメージを示す説明図
【図7】第1いせ込みデータを反転した反転いせ込みデータの構成のイメージを示す説明図
【図8】反転いせ込みデータから作成される第2いせ込みデータの構成のイメージを示す説明図
【図9】第2実施形態に適用される第1いせ込みデータの構成のイメージを示す説明図
【図10】同実施形態に適用される反転いせ込みデータの構成のイメージを示す説明図
【図11】針数を単位にスタート位置を変更した後の反転いせ込みデータを示す説明図
【図12】第4実施形態に適用される第1いせ込みデータの構成のイメージを示す説明図
【符号の説明】
10…ミシン制御部
12…ミシン本体
14…操作パネル
20…第1データ作成手段
22…第1記憶手段
24…第2データ作成手段
26…第2記憶手段
28…いせ込み制御手段
30…スタート位置設定手段
32…プログラムデータ編集手段

Claims (6)

  1. 上送り量と下送り量とを異ならせることによって縫製物にいせを形成しながら縫製するいせ込み縫製が可能ないせ込みミシンであって、
    第1縫製物のいせ込み縫製に適用する、縫製の始点から終点までの縫製範囲を複数に分割した縫製区間毎に、所定のいせ込み量をそれぞれ割り当てた構成の第1いせ込みデータを記憶する第1記憶手段と、
    前記第1いせ込みデータについて、前記始点から終点までのデータの配列順序を反転させて反転いせ込みデータを作成する反転処理手段と、
    反転して配列された前記反転いせ込みデータの任意の配列箇所を始点に設定して第2いせ込みデータを作成する始点設定手段とを備え、
    前記第2いせ込みデータに基づいて前記始点から順次所定のいせ込み量にて前記第1縫製物と対称な第2縫製物のいせ込み縫製を行うことを特徴とするいせ込みミシン。
  2. 前記いせ込みデータが、前記縫製区間毎に、前記いせ込み量と共に送り量を割り当てた構成であることを特徴とする請求項1に記載のいせ込みミシン。
  3. 前記第1いせ込みデータ又は第2いせ込みデータを選択する手段と、選択されたいせ込みデータを縫製区間毎にデータを微調整する編集を行う編集手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載のいせ込みミシン。
  4. 前記第2いせ込みデータから読み出されるいせ込み量を、次の縫製区間のいせ込み量に切り換える切り換え手段が設置されていることを特徴とする請求項1に記載のいせ込みミシン。
  5. 上送り量と下送り量とを異ならせることによって縫製物にいせを形成しながら縫製するいせ込み縫製が可能ないせ込みミシンであって、
    第1縫製物のいせ込み縫製に適用する、縫製の始点から終点までの縫製範囲に配列された各送り量に対して、所定のいせ込み量をそれぞれ割り当てた構成の第1いせ込みデータを記憶する第1記憶手段と、
    前記第1いせ込みデータについて、前記始点から終点までのデータの配列順序を反転させて反転いせ込みデータを作成する反転処理手段と、
    反転して配列された前記反転いせ込みデータの任意の配列箇所を始点に設定して第2いせ込みデータを作成する始点設定手段とを備え、
    前記第2いせ込みデータに基づいて前記始点から順次所定のいせ込み量にて前記第1縫製物と対称な第2縫製物のいせ込み縫製を行うことを特徴とするいせ込みミシン。
  6. 前記第1、第2縫製物が、生地上の縫製スタート位置と縫製終了位置が実質上同一である筒状の袖生地であることを特徴とする請求項1又は5に記載のいせ込みミシン。
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