JP2984453B2 - 模様縫いにおける自動ブロック縫いミシン - Google Patents

模様縫いにおける自動ブロック縫いミシン

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JP2984453B2
JP2984453B2 JP4047463A JP4746392A JP2984453B2 JP 2984453 B2 JP2984453 B2 JP 2984453B2 JP 4047463 A JP4047463 A JP 4047463A JP 4746392 A JP4746392 A JP 4746392A JP 2984453 B2 JP2984453 B2 JP 2984453B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】刺繍縫いによって模様を形成する
刺繍可能ミシンに関し、特に模様を形成する複数のブロ
ック縫いを夫々独立して刺繍するための制御をするミシ
ンに関する。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】ミシンに
よる刺繍縫いにおいて、模様を複数のブロックに構成し
てブロック毎に縫製して刺繍縫目を形成するミシンが知
られている。そのような模様において、単色の模様を形
成することと、複数色の模様を形成させるために模様デ
ータは複数のブロックに分割すると共に単色縫いに対応
するためにブロックが連続するように順次記憶されてい
る。ブロック毎に上糸の色を変えて、模様をパッチワー
クのように変化を持たせて形成する場合には、各ブロッ
クの終了毎に作業者がミシンを停止させると共に糸切り
してから、上糸の色を変えて他のブロックの刺繍縫いを
行なう必要があった。隣合うブロックの指定色が異なる
場合、ブロック縫い終了毎に停止色替え作業を必要と
し、色替えを頻繁に必要とする縫い、例えば縫い糸でパ
ッチワークのような模様を形成する縫いなどでは糸替え
作業が煩雑であった。
【0003】
【課題を解決するための手段】このため発明者は種々検
討を重ねて従来技術の課題を解決した。即ち、複数の模
様の中から所望の模様を選択し、選択された模様に対応
して模様データ記憶手段に予め記憶されている模様デー
タにより模様縫目を形成すると共に糸切り駆動手段によ
り糸切りが可能なミシンにおいて、前記模様データ記憶
手段に予め記憶されている模様データは該模様を複数の
分割された構成要素毎のブロック縫いデータと前記構成
要素毎のブロック縫目形成後にミシンの停止と糸切りと
を指示する糸切りコマンドを含む縫いデータコードとブ
ロックの順序を示すブロック番号とよりなるブロック縫
い模様データであって、前記ミシンは更に糸の色の種類
の数を設定する糸数設定手段と、該糸数設定手段の糸数
に対応して前記構成要素を糸色種毎に設定する手段と、
前記糸数設定手段により設定された糸の色数に対応し
て、糸の色毎に対応する構成要素を夫々設定して、設定
された同一糸色種毎に構成要素の縫い順序を指定して、
各構成要素を順次縫目形成するとともに少なくとも同一
糸色種毎に停止して自動的に糸切りするよう指定する制
御手段とを備えて、糸色の数に対応した模様縫目を形成
することを特徴とする模様縫いにおける自動ブロック縫
いミシンにより課題を解決した。
【0004】
【実施例】次に本発明の実施例を図面を参照して詳細に
説明する。図1は、本発明の構成をブロック説明図で示
したものであり、予め定めた複数の模様データを記憶し
ている模様データ記憶手段A1,所望の模様を選択する
ための模様選択手段A2,上軸回転の位相を検出する上
軸位相検出手段A3,ミシンの表示及び駆動手段A4は
従来の電子制御ミシンと同一であってミシン制御のため
の中央演算装置Aに接続されている。
【0005】ブロック毎の糸切りと最終ブロックにおけ
る糸切りとのいずれかの糸切りモードにするかを選択指
令するために操作可能な糸切り選択手段B1,選択され
た糸切りモード設定を記憶するための糸切り制御設定手
段B2,糸切り演算及び表示のためのデータを記憶する
演算・表示データ記憶手段B3,糸切りを行なうための
糸切り駆動手段B4及び縫製中に指示されたブロック縫
い糸切り指令を保持するブロック糸切り設定手段B5は
糸切り動作のための中央演算装置Bに接続されている。
色数指定手段A5は選択された模様を単色或いは複数の
糸の種類に糸替え指定を数値入力するものであって、中
央演算装置Aに接続されている。
【0006】図2は、本発明の模様を構成するブロック
を説明するものでり、英文字のAを例として説明する。
本文字においてはブロックナンバー1からブロックナン
バー12の各ブロックから構成されている。その縫目の
データは図4の如くであり、ブロックナンバーと、模様
読み出しのためのアドレスと、糸切りを指示するための
糸切りコードと、針と布との相対移動量を指示する縫い
データから構成されている。本実施例によれば、2色縫
いの場合は図2で示す斜線部分をまず同一糸により縫い
目形成し、糸替え後、残り部分の縫目形成して複数の糸
種による縫目を形成する。尚、同様にして図3に示すよ
うな3色以上の縫目も形成可能である。
【0007】図5は本発明の制御部の詳細な構成図であ
り、模様選択手段5によって選択された模様の表示デー
タは、模様表示データ記憶手段2から読み出され、表示
系3の表示回路3aに出力され液晶表示体3bに表示され
る。又、選択された模様の縫目形成は、上軸位相検出手
段5aで検出した検出位相に関連して模様データ記憶手
段1から読み出した縫いデータに従って、駆動回路6a
に接続された振幅用ステッピングモータ6b及び送り用
ステッピングモータ6cとそしてモータ駆動回路6dと
駆動モータ6eによって縫目が形成される。
【0008】この一連の制御は、前記中央演算装置A4
の演算処理によって行われ、これは公知の電子制御式ジ
グザグミシンと同様であるので説明は省略する。次に中
央演算装置B9を中心とする制御部Bにおける糸切り駆
動に関する各構成、機能手段について説明する。
【0009】糸切りキー操作手段10はキー操作によっ
てキー操作信号を中央演算装置B9に出力する。糸切り
モード設定手段8は、模様選択手段5の操作に続いて操
作される上記キー操作信号を受けて、模様縫目形成デー
タ中のブロック毎の糸切り命令を有効とするブロック糸
切りモードに設定し、模様選択手段の操作に続いて糸切
り操作手段が操作されず、操作信号がない場合には、模
様縫目形成データ中の最終ブロックの糸切り命令を有効
とする模様終了時糸切りモードに設定する。糸切りに対
しては、上軸停止時の上軸位相に対して糸切り時に適し
た上軸位相調整の演算及び糸切り駆動のための計数指令
を行い、この計数に従い予め記憶されている基本データ
を読み取り演算した結果に基づき、指令に従って上軸を
位相調整し、その上で前記計数に従い縫いブロック縫い
終了時における糸切り命令に対して糸切りされる。これ
らの糸切り演算及び制御処理は、従来ミシンと同様の前
記中央演算装置A4と前記中央演算装置B9がインター
フェイス7を介して互いに関連して伝達されて行われ
る。
【0010】また14は糸切り色数設定手段であつて、
糸切り操作手段10で指定された色数を設定するもので
ある。なお、設定された糸切りモードについて前記液晶
表示体に設定状態を示す。糸切りモードの変更は再度糸
切り操作手段を操作することにより変更されるが、別途
取り消し手段をもうけるものであってもよい。
【0011】糸切り駆動手段13は、前記上軸位相調整
データによる上軸位相の調整が行われた後に、ソレノイ
ドドライバー13aを介してソレノイド13bを駆動す
る指令が行われ、これによって上糸と下糸の糸切りが行
われるものである。
【0012】該ソレノイドの作動による糸切り機構につ
いては、本願出願人が先に出願した特公昭55−393
58などの公知のものであるので、説明を省略するが特
定するものではない。
【0013】図6は、本発明における実施例の動作をフ
ローチャートで示す説明図であり、図2の模様をブロッ
ク毎に3色で形成して、図3のごとくする場合について
説明する。各ステップは以下の通りである。
【0014】ステップ1(S1と表わす以下も同様)で
所望の模様を模様選択手段5を操作して選択する。選択
された模様は表示回路3aを介して液晶表示体3bに表
示する。次にS2では模様選択手段5の操作に続いて糸
切り操作手段10が操作されたか否かを判別し、操作さ
れた場合はS3でブロック縫い毎の糸切りを実行する糸
切りモードを糸切りモード設定手段8に設定する。
【0015】次にS4で色数Tを設定する。色数指定手
段16を操作して所望の色数Tを入力して糸切り色数設
定手段14に設定する。尚、模様によっては予め模様の
種類にあった色数が指定されており、前記選択模様表示
に続いて、液晶表示体3bに表示されるので、操作者は
この中から選択して指定する。これにより、S5ではブ
ロック変数N(以下単にNという)と色数変数i(以下
単にiという)が初期化され、それぞれ1が設定され
る。
【0016】S6で始動指令手段(図示せず)が操作さ
れた場合は、S7でブロックナンバーNのブロック縫い
データを模様データ記憶手段1から読み出して出力し
て、S8でミシンモータ及び模様形成のためのステッピ
ングモータ6b,6cを駆動して縫目形成をする。初期
化されたNは1であるので、ブロックナンバー1の縫い
データに従って縫目が形成される。
【0017】S9でブロック縫いデータ内の糸切り命令
である糸切りコードを検出した時に、S10でミシンを
低速とし或いは一旦停止して糸切りを行なう。
【0018】糸切り後、S11でNに色数Tを加えて、
Nをインクリメントする。N=1,T=3であるので、
新たなNは4とする。次にS12で最終ブロックナンバ
ーL(以下単にLという)と比較する。Lは模様個々の
数であって、本実施例では図4に示すごとく12であ
り、前記表示手段に予め表示されている。
【0019】S12で更新されたNとLとを比較し、N
は4であって小さいので、S7からS8を実施する。即
ち、ブロックナンバー4の縫目データを読み出して出力
して、模様縫目を形成する。そしてS9で糸切りコード
を検出すると、ミシンを停止して、糸切りする。
【0020】S11で、N=4に糸数3を加えて、Nを
7に更新する。S12でN(7)はL(12)より小な
ので、再びS7からS10によって、更新されたブロッ
クナンバー7の縫目を形成して糸切りする。
【0021】次にS11で、N=7に糸数3を加えて、
Nを10に更新する。S12でN(10)はL(12)
より小なので、再びS7からS10によって、更新され
たブロックナンバー10の縫目を形成して糸切りする。
【0022】またS11で、N=10に糸数3を加える
と、今度はNは13に更新される。S12でN(13)
はL(12)より大なので、S13で初期化されている
iに定数1を加えて、iを2に更新すると共に、このi
の値をNとして更新する。
【0023】1色目の糸に対する縫目形成が全て終了し
たので、糸種を次の糸に変更して始動する。
【0024】これに対してS7からS10によって、更
新されたブロックナンバー2の縫目を形成して糸切りす
る。
【0025】S11で、N=2に糸数3を加えて、Nを
5に更新する。S12でN(5)はL(12)より小な
ので、再びS7からS10によって、更新されたブロッ
クナンバー5の縫目を形成して糸切りする。
【0026】再びS11で、N=5に糸数3を加えて、
Nを8に更新する。S12でN(8)はL(12)より
小なので、再びS7からS10によって、更新されたブ
ロックナンバー8の縫目を形成して糸切りする。
【0027】次にS11で、N=8に糸数3を加えて、
Nを11に更新する。S12でN(11)はL(12)
より小なので、再びS7からS10によって、更新され
たブロックナンバー11の縫目を形成して糸切りする。
【0028】次にS11で、N=11に糸数3を加える
と、今度はNは14に更新される。S12でN(14)
はL(12)より大なので、S13でiに定数1を加え
て、iを3に更新すると共に、このiの値をNとして更
新する。
【0029】2色目の糸に対する縫目形成が全て終了し
たので、糸種を次の糸に変更して始動する。
【0030】これに対してS7からS10によって、更
新されたNに従って、ブロックナンバー3の縫目を形成
して糸切りする。
【0031】S11で、N=3に糸数3を加えて、Nを
6に更新する。S12でN(6)はL(12)より小な
ので、再びS7からS10によって、更新されたブロッ
クナンバー6の縫目を形成して糸切りする。
【0032】再びS11で、N=6に糸数3を加えて、
Nを9に更新する。S12でN(9)はL(12)より
小なので、再びS7からS10によって、更新されたブ
ロックナンバー9の縫目を形成して糸切りする。
【0033】次にS11で、N=9に糸数3を加えて、
Nを12に更新する。S12でN(12)はL(12)
と同一なので、再びS7からS10によって、更新され
たブロックナンバー12の縫目を形成して糸切りする。
【0034】S11で、N=12に糸数3を加えて、N
を15に更新すると、S12でN(15)はL(12)
より大なので終了する。
【0035】前述のS2で糸切り操作キーが操作され
ず、ブロック縫い糸切りモードが設定されていない場合
はS11で模様終了時糸切りモードが設定される。そし
てS12で始動指令手段が操作された場合は、S18,
S19で縫いデータを読み出してブロック毎の糸切りコ
ードを無視して縫目を形成する。
【0036】S20で最終ブロックか否かを判別して最
終ブロックのみS21で糸切りコードを有効としてミシ
ンを低速とし或いは停止して糸切りを行なう。
【0037】尚、本実施例では、ブロック毎に停止糸切
りをするものを示したが、一番目の糸種の縫目形成時に
は、ブロック毎に糸切りせず、糸切りコード検出時に次
も同種の縫いか否かを判別して同種の場合には、図7に
示すごとく別に設けた渡り縫いを行なうものであっても
よい。また、本発明では、糸切りによるブロック間の縫
い位置の移行によるものを示したが、ブロック位置から
離れた位置に1針のステッチを形成してからブロック縫
いを行ない、縫製後、離れた位置に形成した縫目を削除
するようにしてもよい。
【0038】また、本実施例では糸切り駆動手段として
ソレノイドを使用したが、これをステッピングモータ等
の電動機とすることも可能である。
【0039】更に、本実施例では説明を容易にするため
図5においてミシン制御系を通常模様縫いの制御部Aと
縫い終了時に糸切りを行うための糸切り演算制御部Bの
二つに分けたが、これら制御系を例えばBの全部をAに
組み入れて一つにまとめた構成とするか、又はBの一部
をAに組み込んで構成したりすることは本発明の範囲内
で適用し得ることは勿論である。
【0040】
【効果】本発明の模様縫いにおける自動ブロック縫いミ
シンによれば、模様中のブロックで停止・糸切りして色
替えするなどの模様形成において、同一の糸の種類によ
り形成されるブロックのみを所定の順序で自動的に形成
し、次に糸種変更後のブロックを所定の順序に自動的に
形成するようにしたから、複数の糸種に対して、ブロッ
ク毎の糸替えをせずに糸替え操作数を少なくすることが
できると共に、単色から多色にかけて異なる糸数にも対
応した縫目形成が極めて容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示す説明図
【図2】本発明の模様の複数のブロック部を示す説明図
【図3】本発明の模様の複数のブロック部を異る糸種で
縫目形成した説明図
【図4】本発明のブロック部のデータ構成を示す説明図
【図5】本発明の構成の詳細な説明図
【図6】本発明の作用を示す説明図
【図7】本発明の模様の複数のブロック部を渡り縫いで
連絡したものの説明図
【符号の説明】
1‥‥‥模様データ記憶手段 2‥‥‥模様選択手段 10‥‥糸切り操作手段 16‥‥色数指定手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D05B 19/00 - 21/00 D05C 5/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の模様の中から所望の模様を選択
    し、選択された模様に対応して模様データ記憶手段に予
    め記憶されている模様データにより模様縫目を形成する
    と共に糸切り駆動手段により糸切りが可能なミシンにお
    いて、前記模様データ記憶手段に予め記憶されている模
    様データは該模様を複数の分割された構成要素毎のブロ
    ック縫いデータと前記構成要素毎のブロック縫目形成後
    にミシンの停止と糸切りとを指示する糸切りコマンドを
    含む縫いデータコードとブロックの順序を示すブロック
    番号とよりなるブロック縫い模様データであって、前記
    ミシンは更に糸の色の種類の数を設定する糸数設定手段
    と、該糸数設定手段の糸数に対応して前記構成要素を糸
    色種毎に設定する手段と、前記糸数設定手段により設定
    された糸の色数に対応して、糸の色毎に対応する構成要
    素を夫々設定して、設定された同一糸色種毎に構成要素
    の縫い順序を指定して、各構成要素を順次縫目形成する
    とともに少なくとも同一糸色種毎に停止して自動的に糸
    切りするよう指定する制御手段とを備えて、糸色の数に
    対応した模様縫目を形成することを特徴とする模様縫い
    における自動ブロック縫いミシン。
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JP2006034676A (ja) * 2004-07-28 2006-02-09 Brother Ind Ltd 刺繍ミシンの制御装置

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