JP2879274B2 - 模様縫いにおける自動糸切りミシン - Google Patents

模様縫いにおける自動糸切りミシン

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】刺繍縫いによって模様を形成する
刺繍可能ミシンに関し、特に模様を形成する複数のブロ
ック縫いを夫々独立して刺繍するための糸切り制御をす
るミシンに関する。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】ミシンに
よる刺繍縫いにおいて、模様を複数のブロックに構成し
てブロック毎に縫製して刺繍縫目を形成するミシンが知
られている。そのような模様において、ブロック毎に上
糸の色を変えて、模様をパッチワークのように変化を持
たせて形成する場合には、各ブロックの終了毎に作業者
がミシンを停止させると共に糸切りしてから、上糸の色
を変えて他のブロックの刺繍縫いを行なう必要があっ
た。
【0003】
【課題を解決するための手段】このため発明者は種々検
討を重ねた結果、予め記憶されれた複数の模様から所望
の模様を選択して模様データにより模様縫目を形成し、
糸切り動作のためのソレノイドドライバー及びソレノイ
ドとを含む糸切り駆動手段とを備えた糸切り可能なミシ
ンにおいて、前記模様データは該模様を構成する構成要
素毎に分割されたブロック縫いデータと該ブロック縫目
形成毎に停止と糸切りとを指示する糸切りコマンドを含
む縫いデータコードよりなるブロック縫い模様データを
記憶している模様発生情報記憶手段と、模様縫い実行に
先行して操作可能な操作手段であって、前記ブロック縫
い終了毎に前記糸切りコマンドを有効として自動的に糸
切り動作を行なうブロック糸切り動作モードと各模様の
最終ブロックの糸切りコマンドのみを有効として糸切り
動作を行なう最終糸切り動作モードとを選択する糸切り
選択手段とを備えた、模様縫いにおける自動糸切りミシ
ンとすることにより、模様縫いに先行して糸切り選択手
段を操作してブロック糸切りモードを選択することによ
り、各ブロック縫い終了毎に糸切りするので、上糸の色
替えが容易に行なえる。
【0004】
【実施例】次に本発明の第1の実施例を図面を参照して
詳細に説明する。図1は、本発明の構成をブロック説明
図で示したものであり、予め定めた複数の模様データを
記憶している模様データ記憶手段A1,所望の模様を選
択するための模様選択手段A2,上軸回転の位相を検出
する上軸位相検出手段A3,ミシンの表示及び駆動手段
A4は従来の電子制御ミシンと同一であってミシン制御
のための中央演算装置Aに接続されている。
【0005】ブロック毎の糸切りと最終ブロックにおけ
る糸切りとのいずれかの糸切りモードにするかを選択す
るために操作可能な糸切り選択手段B1,糸切り信号に
対して糸切り位相をカウントする糸切り制御係数手段B
2,糸切り演算及び表示のためのデータを記憶する演算
・表示データ記憶手段B3,糸切りを行なうための糸切
り駆動手段B4は糸切り動作のための中央演算装置Bに
接続されている。
【0006】図2は、本発明の模様を構成するブロック
を説明するものでり、英文字のAを例として説明する。
本文字においてはからの各ブロックから構成されて
おり、各ブロックの縫目のデータは図3の如く、模様読
み出しのためのアドレスと、糸切りを指示するための糸
切りコードと、針と布との相対移動量を指示する縫いデ
ータから構成されている。
【0007】図4は本発明の制御部の詳細な構成図であ
り、通常模様選択手段5によって選択された模様の表示
データは、通常模様表示データ記憶手段2から読み出さ
れ、表示系3の表示回路3aに出力され液晶表示体3bに
表示される。又、選択された模様の縫目形成は、上軸位
相検出手段5aで検出した検出位相に関連して動作する
駆動回路6aに接続された振幅用ステッピングモータ6
b及び送り用ステッピングモータ6cとそしてモータ駆
動回路6dと駆動モータ6eによって縫目が形成され
る。
【0008】この一連の制御は、前記中央演算装置A4
の演算処理によって行われ、これは公知の電子制御式ジ
グザグミシンと同様であるので説明は省略する。次に中
央演算装置B9を中心とする制御部Bにおける糸切り駆
動に関する各構成、機能手段について説明する。
【0009】糸切りキー操作手段10はキー操作によっ
てキー操作信号を中央演算装置B9に。出力する。中央
演算装置B9は、上記キー操作信号を受けて、模様縫目
形成データ中のブロック毎の糸切り命令を有効と無効と
にモードを設定する。糸切りに対しては、上軸停止時の
上軸位相に対して糸切り時に適した上軸位相調整の演算
及び糸切り駆動のための計数指令を行い、この計数に従
い予め記憶されている基本データを読み取り演算した結
果に基づき、指令に従って上軸を位相調整し、その上で
前記計数に従い縫いブロック縫い終了時における糸切り
命令に対して糸切りされる。これらの糸切り演算及び制
御処理は、従来ミシンと同様の前記中央演算装置A4と
前記中央演算装置B9がインターフェイス7を介して互
いに関連して伝達されて行われる。
【0010】糸切りモード設定手段8は、運転開始前の
前記キー10の操作により選択されるモード、ブロック
糸切りモードと模様終了糸切りモードのいずれが設定さ
れたかを保持するものであって、糸切り命令に対して縫
いが終了し、ミシンの上軸が停止したときに予め記憶さ
れている糸切りデータの読み取りが行われて糸切り演算
及び表示並びに糸切り駆動が行われる。
【0011】糸切り駆動手段13は、前記上軸位相調整
データによる上軸位相の調整が行われた後に、ソレノイ
ドドライバー13aを介してソレノイド13bを駆動す
る指令が行われ、これによって上糸と下糸の糸切りが行
われるものである。
【0012】該ソレノイドの作動による糸切り機構につ
いては、本願出願人が先に出願した特公昭55−393
58などの公知のものであるので、説明を省略するが特
定するものではない。
【0013】図5は、本発明における実施例の動作をフ
ローチャートで示す説明図であり、各ステップは以下の
通りである。ステップ1(S1と表わす以下も同様)で
所望の模様を模様選択手段を操作して選択する。次にS
2では糸切り操作キーが操作されたか否かを判別し、操
作された場合はS3でブロック縫い毎の糸切りを実行す
る糸切りモードを設定する。
【0014】次にS4で始動指令手段が操作された場合
は、S5で模様データ記憶手段1からブロック縫いデー
タを読み出して出力して、S6でミシンモータ及び模様
形成のためのステッピングモータ6b,6cを駆動して
縫目形成をする。
【0015】S7でブロック縫いデータ内の糸切り命令
を検出すると、S8でミシンを低速とし或いは一旦停止
して糸切りを行なう。糸切り後、S9で模様がすべて終
了か否かを判別して、続くブロック部がある場合はS4
の始動指令によってS5で次のブロックの縫いデータを
読み出して同様に縫目を形成する。
【0016】前述のS2で糸切り操作キーが操作され
ず、ブロック縫い糸切りモードが設定されていない場合
はS10で模様終了時糸切りモードが設定される。そし
てS11で始動指令手段が操作された場合は、ブロック
縫いデータを読み出して縫目を形成する。
【0017】そしてS14で最終ブロックか否かを判別
して最終ブロックのみ糸切りコードを有効としてミシン
を低速とし或いは停止して糸切りを行なう。
【0018】尚、本実施例では糸切り駆動手段としてソ
レノイドを使用したが、これをステッピングモータ等の
電動機とすることも可能である。
【0019】また、本実施例ではブロック毎の刺繍と、
全体の刺繍とに設定するものを糸切り選択手段で選択指
示するものを示したが、単色糸による刺繍縫いと多色糸
による刺繍縫いとの選択指示に適用するために、刺繍縫
い選択手段を別途備えるものであってもよい。この場
合、単色糸刺繍の選択に対しては、実施例における模様
終了時糸切りモードが指定され、多色糸刺繍の選択に対
しては、ブロック縫い糸切りモードを指定することで対
応する。これにより、多色糸刺繍では色替え時に糸切り
停止されることで作業が容易となり、単色糸刺繍では、
不要の糸切り停止することなく刺繍縫いが速やかに達成
できる。
【0020】更に、本実施例では説明を容易にするため
図2においてミシン制御系を通常模様縫いの制御部Aと
縫い終了時に糸切りを行うための糸切り演算制御部Bの
二つに分けたが、これら制御系を例えばBの全部をAに
組み入れて一つにまとめた構成とするか、又はBの一部
をAに組み込んで構成したりすることは本発明の範囲内
で適用し得ることは勿論である。
【0021】
【効果】本発明の模様縫いにおける糸切り自在なミシン
によれば、模様の途中に色替えする模様などの模様途中
に糸切り作業を要する複雑な模様であっても、ミシンが
模様データのなかの糸切りコードにより、自動的に糸切
りを行うので作業者自身の糸切り作業が不要とすること
ができる。この色替え模様が色替え停止が容易にできる
ことから、更に、1模様中の糸の色を替えて形成するこ
とによる、縫い糸によるパッチワークのような縫い模様
を形成することができる。また、単色糸刺繍などの模様
終了時まで糸切り停止を必要としない使用に対しては、
不要の糸切り停止することなく刺繍縫いが速やかに達成
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示す説明図
【図2】本発明の模様の複数のブロック部を示す説明図
【図3】本発明のブロック部のデータ構成を示す説明図
【図4】本発明の構成の詳細な説明図
【図5】本発明の作用を示す説明図
【図6】本発明の他の実施例における複数のブロック部
を示す説明図
【図7】本発明のブロック部のデータ構成の部分を示す
説明図
【符号の説明】
1‥‥‥模様データ記憶手段 2‥‥‥模様選択手段 10‥‥糸切り選択手段

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め記憶されれた複数の模様から所望の
    模様を選択して模様データにより模様縫目を形成するミ
    シンにおいて、前記模様データは該模様を構成する構成
    要素毎に分割されたブロック縫いデータと該ブロック縫
    目形成毎に停止を指示する縫いデータコードよりなるブ
    ロック縫い模様データを記憶している模様発生情報記憶
    手段と、模様縫い実行に先行して操作可能な操作手段で
    あって、前記ブロック縫い終了毎に前記縫いデータコー
    ドを有効として自動的にブロック毎に停止する第1のモ
    ードと各模様の最終ブロックの縫いデータコードのみを
    有効として停止を行なう第2のモードとを選択するモー
    ド選択手段とを備えたことを特徴とする模様縫いにおけ
    る自動糸切りミシン。
  2. 【請求項2】 予め記憶されれた複数の模様から所望の
    模様を選択して模様データにより模様縫目を形成し、糸
    切り動作のためのソレノイドドライバー及びソレノイド
    とを含む糸切り駆動手段とを備えた糸切り可能なミシン
    において、前記模様データは該模様を構成する構成要素
    毎に分割されたブロック縫いデータと該ブロック縫目形
    成毎に停止と糸切りとを指示する糸切りコマンドを含む
    縫いデータコードよりなるブロック縫い模様データを記
    憶している模様発生情報記憶手段と、模様縫い実行に先
    行して操作可能な操作手段であって、前記ブロック縫い
    終了毎に前記糸切りコマンドを有効として自動的に糸切
    り動作を行なうブロック糸切り動作モードと各模様の最
    終ブロックの糸切りコマンドのみを有効として糸切り動
    作を行なう最終糸切り動作モードとを選択する糸切り選
    択手段とを備えたことを特徴とする模様縫いにおける自
    動糸切りミシン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006034676A (ja) * 2004-07-28 2006-02-09 Brother Ind Ltd 刺繍ミシンの制御装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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