JPH0615072A - 多針ミシン - Google Patents

多針ミシン

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Publication number
JPH0615072A
JPH0615072A JP17265592A JP17265592A JPH0615072A JP H0615072 A JPH0615072 A JP H0615072A JP 17265592 A JP17265592 A JP 17265592A JP 17265592 A JP17265592 A JP 17265592A JP H0615072 A JPH0615072 A JP H0615072A
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JP
Japan
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thread
embroidery
data
sewing
needle
Prior art date
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Application number
JP17265592A
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English (en)
Inventor
Atsuya Hayakawa
敦也 早川
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多針色換刺繍ミシンにおいて、糸の種類の切
換が多いときでもオペレータのデータ入力の負担の軽減
化を図ることができ、誤った種類の糸で刺繍することが
ない。 【構成】 刺繍データ中に刺繍に使用する糸の種類を指
定する糸指定データが含まれる一方、RAMに各縫針に
どの種類の糸がセットされ低折るかを示す糸種類データ
を記憶させておき、糸種類データに基づいて、糸指定デ
ータで指定された種類の糸がどの縫針にセットされてい
るかを判別して(S15)、指定された糸の種類に対応
した縫針を選択することにより(S16)、刺繍データ
に従って自動的に糸の切換を行いつつ刺繍を実行する
(S14)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数本の縫針を選択的
に駆動して縫い動作を実行するようにした例えば多針色
換刺繍ミシンなどの多針ミシンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の多針ミシンとして、例え
ば多色の刺繍縫いを連続的に実行できるようにした多針
色換刺繍ミシンが供されている。このミシンは、アーム
部の先端に設けられ、かつ横方向に並んだ例えば6本の
針棒を支持した支持枠を、モータ等によりスライド移動
させて、前記針棒のうち所定のものをアーム部内の駆動
機構に選択的に連結して駆動するように構成されてい
る。そして、ミシンの制御装置は、例えば一針毎の針落
ち位置(加工布の移動量)等を指示する刺繍データに基
づいて、加工布を保持した刺繍枠を移動させつつ前記駆
動機構等を制御し、以て、刺繍縫い動作を自動的に実行
するようになっている。
【0003】この場合、前記刺繍データ中の所要位置に
は、使用する縫針(針棒)を変更する言換えれば刺繍糸
の種類(色)を変更することを指示する針換コードが含
まれている。一方、オペレータは、刺繍作業を開始させ
る前に、予め各針棒の縫針に様々な色の刺繍糸をセット
すると共に、制御装置に、使用する針棒の順序を指示す
る使用順序データを入力するようになっている。
【0004】一例をあげると、図8に示すような、5個
の領域R1〜R5からなる「正」の文字の図形Aに関
し、各領域R1〜R5を異なる色の刺繍糸にて刺繍を行
う際に、図9に示すように、縫い順序が領域R1,領域
R2……の順とされ、各領域R1〜R5に対して、使用
すべき刺繍糸の色が、領域R1に対して「赤」、領域R
2に対して「青」……というように決まっているものと
する。
【0005】このとき、刺繍データは、図10に示すよ
うに、領域R1の針落ち位置データ,針換コード,領域
R2の針落ち位置データ,針換コード,……といった構
成とされる。一方、オペレータがセットした刺繍糸の色
と針番号との関係が、図11に示すように、No1の針
棒(縫針)に「青」,No2の針棒(縫針)に「黄」…
…であったとすると、オペレータは、制御装置に対し、
上記各領域R1〜R5に対する縫い順序及び糸色に従っ
て、図12に示すような、1番目が針棒番号No3の縫
針、2番目が針棒番号No1の縫針といった使用順序デ
ータを入力するようになっている。
【0006】これにて、制御装置は、刺繍データ及び使
用順序データに基づいて、まず、針棒番号No3の縫針
(即ち「赤」の刺繍糸)により領域R1の縫い動作を実
行し、刺繍データ中に針換コードが現れたときに、支持
枠を移動させて駆動機構に連結する針棒を、使用順序デ
ータに従って次の針棒番号No1に切換え、引続き、領
域R2の縫い動作を実行する、というように、刺繍糸の
色の切換えを自動的に行いつつ刺繍縫い動作を実行する
ものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年では、
消費者の嗜好が多様化すると共に、刺繍ミシンに関する
ハードウエア及びソフトウエア両面での性能の向上が図
られてきており、これに伴い、刺繍の大形化,複雑化,
多色化が進む傾向にある。このため、上述のような多針
色換刺繍ミシンにあって、針棒の数を増加したものが供
されてきており、また、刺繍糸の切換え回数の増大化が
顕著となってきている。
【0008】しかしながら、上記従来のような、オペレ
ータが、各領域に対する縫い順序及び糸色を覚えてお
き、それに従って使用順序データを入力するものでは、
刺繍糸の切換え回数が多くなると、入力すべきデータの
数が膨大となってオペレータの負担が増大し、また、デ
ータ入力の誤りも起り易くなり、ひいては誤った色で縫
い動作が行われてしまう虞が大きくなる欠点があった。
【0009】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、糸の種類の切換えが多くなる場合で
も、オペレータによるデータ入力の負担の軽減化を図る
ことができると共に、誤った種類の糸を用いて縫い動作
を実行するといった事態を極力防止することができる多
針ミシンを提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の多針ミシンは、縫製データに基づいて、複
数本の縫針を選択的に駆動して縫い動作を実行するよう
にしたものであって、縫製データ中に縫製に使用する糸
の種類を指定する糸指定データを含ませて構成すると共
に、各縫針にどの種類の糸がセットされているかを示す
糸種類データを記憶する記憶手段を設け、糸種類データ
に基づいて糸指定データにより指示された糸の種類に対
応した縫針を選択して縫い動作を行う制御手段を設けて
いる。
【0011】また、この場合、糸指定データにより指示
された糸の種類が糸種類データに存在しない場合に、縫
い動作を停止させる停止手段を設けるようにすればより
効果的である。
【0012】
【作用】上記構成を有する本発明の多針ミシンによれ
ば、縫製データ中には縫製に使用する糸の種類を指定す
る糸指定データが含まれており、一方、記憶手段には各
縫針にどの種類の糸がセットされているかを示す糸種類
データが記憶される。制御手段は、糸種類データに基づ
いて、糸指定データで指定された種類の糸がどの縫針に
セットされているかを、判別することができ、以て、指
示された糸の種類に対応した縫針を選択することができ
る。従って、縫製データに基づいて、自動的に糸の切換
えが行われつつ縫い動作が実行されるようになる。
【0013】この場合、記憶手段に記憶される糸種類デ
ータは、各縫針にどの種類の糸がセットされているかを
示すものであるから、例えばオペレータが糸種類データ
の入力を行う場合に、オペレータが入力するデータの個
数は、刺繍データ中の糸の切換え回数の多少に関わりな
く、最高でも縫針の本数に相当する数で済む。そして、
刺繍データ中に糸指定データが含まれているから、オペ
レータが、縫い順序や糸の種類を考慮する必要もなくな
る。
【0014】また、糸指定データにより指示された糸の
種類が糸種類データに存在しない場合に縫い動作を停止
させる停止手段を設けるようにすれば、誤った種類の糸
を用いて縫い動作を実行することが未然に防止されるよ
うになる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を多針色換刺繍ミシンに適用し
た一実施例について、図1乃至図8を参照して説明す
る。尚、本実施例は請求項2に対応している。また、本
実施例では、従来例で述べたと同様に、図8に示す
「正」の文字の図形Aに関する刺繍を具体例としてあげ
ながら説明する。
【0016】まず、図3及び図4を参照して本実施例に
係る多針ミシンたる多針色換刺繍ミシンの全体構成につ
いて簡単に述べる。図3に示すように、刺繍ミシンの本
体は、ミシンテーブル1上にアーム部2を一体的に有し
て構成されている。そして、前記アーム部2の先端部
に、複数本この場合6本の針棒3を備えた支持ケース4
が設けられている。
【0017】前記針棒3は、横方向に並んで支持ケース
4内に夫々上下動可能に支持されており、該支持ケース
4から下方に突出する下端部には、夫々縫針5が取付け
られている。各縫針5には、図示しない糸供給源から、
後述するような種類この場合色の異なる刺繍糸が、支持
ケース4に設けられた糸調子機6及び天秤7を介してセ
ットされるようになっている。尚、ここでは、6本の針
棒3に、例えば左から順に、No1,No2,No3,
No4,No5,No6と針棒番号を付すこととする。
【0018】前記支持ケース4は、アーム部2に図3に
示すX軸方向(針棒3の並び方向)に移動可能に取付け
られ、針棒選択モータ8により移動されるようになって
いる。そして、アーム部2内には、ミシンモータ9の駆
動力を針棒3に伝達して上下駆動させるための駆動機構
が設けられている。この駆動力は、所定の使用位置に位
置された針棒3にのみ伝達されるようになっており、従
って、針棒選択モータ8により支持ケース4を移動させ
ることによって、6本の針棒3(縫針5)のうち1本の
針棒3(縫針5)が選択的に駆動されるようになってい
る。
【0019】一方、前記ミシンテーブル1には、前記針
棒3の下方部位に位置してベッド部10が設けられ、こ
のベッド部10内には、前記ミシンモータ9により駆動
され、前記縫針5との協働により刺繍枠11に支持され
た加工布Wに刺繍縫目を形成する糸輪捕捉器(図示せ
ず)等が設けられている。また、ミシンテーブル1に
は、このベッド部10上を前記刺繍枠11をX軸及びY
軸方向に自在に移動させるための水平移動機構12が設
けられている。
【0020】この水平移動機構12は、Y軸方向移動枠
13を、Y軸送りモータ14(図4参照)によりミシン
テーブル1上をY軸方向に移動させると共に、前記刺繍
枠11を有するX軸方向移動枠15を、X軸送りモータ
16(図4参照)によりY軸方向移動枠13をX軸方向
に移動させるように構成されている。
【0021】以上のように構成された刺繍ミシンは、本
発明の制御手段たる制御装置17により制御されるよう
になっている。図4に示すように、この制御装置17
は、CPU18,ROM19,RAM20及びそれらを
相互に接続するバス21等からなるマイクロコンピュー
タを主体としたものであり、さらに、前記バス21に
は、入力インタフェース22及び出力インタフェース2
3が接続されている。前記ROM19には、上記刺繍ミ
シンの各機構を制御するための制御プログラム等が記憶
され、また、RAM20には、後述する刺繍データや糸
種類データ等が記憶されるようになっている。
【0022】そして、出力インタフェース23には、前
記ミシンモータ9,X軸送りモータ16,Y軸送りモー
タ14及び針棒選択モータ8をそれぞれ駆動するための
モータ駆動回路24,25,26及び27が接続されて
いる。これにて、制御装置17は、後述する刺繍データ
等に基づいて、ミシンモータ9,X軸送りモータ16,
Y軸送りモータ14及び針棒選択モータ8を制御し、加
工布Wに対する刺繍縫い動作を自動的に実行するのであ
る。また、出力インタフェース23には、刺繍図形や各
種メッセージなどを表示するための表示装置28(図5
参照)を駆動するための表示駆動回路29が接続されて
いる。尚、この場合、表示装置28はカラーディスプレ
イから構成されている。
【0023】一方、前記入力インタフェース22には、
スタートキー等の各種入力キーを備えるキーボード30
が接続されると共に、フロッピーディスク31(図6参
照)に記憶された刺繍データを読出すためのフロッピー
ディスクドライブ32が接続されている。さらに、この
入力インタフェース22には、前記刺繍糸が縫針5に供
給されなくなったことを検出する糸切れセンサ33が接
続されると共に、オペレータが糸切れの修復作業を行っ
た後、糸切れ発生箇所からの縫製動作を再開させるため
の糸切れ復帰スイッチ34が接続されている。
【0024】さて、上述のように、制御装置17は、縫
製データとしての刺繍データに基づいて、加工布Wに対
する刺繍縫い動作を自動的に実行するのであるが、ここ
で、本実施例における、刺繍図形A(図8参照)の刺繍
データの構成について述べる。ここで、図8に示す
「正」の文字の図形Aは、5個の領域R1〜R5からな
り、縫い順序が領域R1,R2,R3,R4,R5の順
とされ、各領域R1〜R5に対して、使用すべき刺繍糸
の色が、領域R1に対して「赤」、領域R2に対して
「青」、領域R3に対して「緑」、領域R4に対して
「黄」、領域R5に対して「黒」と決まっているものと
する。
【0025】図6及び図7に示すように、刺繍データ
は、刺繍図形Aの各領域に関する例えば一針毎の針落ち
位置(加工布Wの移動量)を指示する針落ち位置データ
を主体とし、各領域の針落ち位置データの先頭部分にそ
の領域に対する刺繍に使用する刺繍糸の種類(この場合
何色の刺繍糸を使用するか)を指定する糸指定データと
しての色コードを付加して構成されている。
【0026】従って、図形Aの例では、刺繍データは、
領域R1に対する色コード「01(赤)」、領域R1の
針落ち位置データ、領域R2に対する色コード「02
(青)」、領域R2の針落ち位置データ、領域R3に対
する色コード「03(緑)」、領域R3の針落ち位置デ
ータ、領域R4に対する色コード「04(黄)」、領域
R4の針落ち位置データ、領域R5に対する色コード
「05(黒)」、領域R5の針落ち位置データから構成
されるのである。かかる刺繍データは、予め作成されて
フロッピーディスク31に保存され、フロッピーディス
クドライブ32によりRAM20に呼出されるようにな
っている。
【0027】一方、本実施例では、前記RAM20に、
前記各縫針5(針棒3)にどの種類(色)の刺繍糸がセ
ットされているかを示す糸種類データが記憶されるよう
になっている。従って、このRAM20が本発明の記憶
手段として機能するようになっている。糸種類データ
は、図7に示すように、各針棒3の針棒番号に対し1個
の色コードを対応させてなるもので、後の作用説明にて
述べるように、刺繍縫い作業を開始する前に、オペレー
タにより入力されるようになっている。
【0028】そして、後述するフローチャートの説明に
て明らかとなるように、前記制御装置17は、そのソフ
トウエア構成により、上記刺繍データに基づいて刺繍枠
11(加工布W)を移動させると共に駆動機構を制御し
て刺繍縫い動作を自動的に実行するのであるが、この
際、刺繍データ中に、糸指定データ(色コード)が現れ
たときに、一旦ミシンモータ9を停止させ、図示しない
糸切断装置によりそれまで使用していた刺繍糸を加工布
Wから切離した後、針棒選択モータ8により支持ケース
4を移動させてその色コードに対応する針棒番号の針棒
3を自動的に選択し、次の針落ち位置データによる刺繍
動作を実行するようになっている。
【0029】また、本実施例においては、制御装置17
は、刺繍データ中に、糸指定データ(色コード)が現れ
たときに、前記糸種類データ中に、その色コードが存在
しない場合には、刺繍縫い動作を停止させるようになっ
ている。従って、この制御装置17が、本発明の停止手
段としての機能も果たすようになっている。
【0030】次に、このように構成された多針色換刺繍
ミシンの動作について、図1,図2及び図5も参照して
説明する。刺繍縫い動作を開始させる前に、オペレータ
は、フロッピーディスクドライブ32によりフロッピー
ディスク31から所望の刺繍データをRAM20に呼出
す。そして、これと共に、刺繍に必要な色の刺繍糸を、
各縫針5にセットする。図8の例の場合には、5種類の
刺繍糸を、No1〜No5の針棒3(縫針5)に夫々セ
ットするようにする。尚、この場合、どの縫針5に何色
の刺繍糸をセットするかは、オペレータが任意に選ぶこ
とができるので、例えば前回使用してそのまま残ってい
る刺繍糸を今回も使用するといった場合には、特に刺繍
糸を付換えるといった作業は必要ない。
【0031】ここで、オペレータは、キーボード30を
操作して糸種類データを入力する作業を行う。この糸種
類データの入力は、図2のフローチャートに示す手順に
従って実行される。即ち、ステップS1では、糸種類デ
ータ設定の画面が、表示装置28に表示されるようにな
る。この糸種類データ設定の画面は、例えば図5に示す
ように、画面中央に位置して、表のような枠の中に、右
側にNo1〜No6の針棒番号が表示され、その左側に
各針棒番号に対応する色コードを夫々書き込む欄が表示
されて構成される。
【0032】次に、オペレータがキーボード30を操作
して、まず、針棒番号を指定し(ステップS2)、引続
き、その針棒番号の縫針5にセットされている刺繍糸の
色コードを入力する(ステップS3)。ここで、今、針
棒番号No1の針棒3(縫針5に)、「青」の刺繍糸が
セットされている場合には、オペレータは、針棒番号N
o1の右欄に「青」の色コード「02」を入力する。
【0033】ステップS4では、オペレータは、色コー
ドの入力作業を継続するか終了するかを、画面右上の選
択枝を選択することにより指定する。入力が全て終了す
るまでは継続を選択し(ステップS5にてNo)、前記
ステップS1に戻って、オペレータは、次の針棒番号N
o2の右欄に「黄」の色コード「04」を入力するとい
った作業を繰返し行う。これにて、全ての針棒番号(縫
針5)に対する色コードの指定が行われ、図5及び図7
に示すような糸種類データが設定され、RAM20に記
憶されるのである。尚、本実施例では、No6の針棒3
(縫針5)には刺繍糸がセットされていないため空白と
される。
【0034】さて、以上のような糸種類データの入力を
済ませた状態で、オペレータが刺繍枠11に加工布Wを
セットし、キーボード30のスタートキーをオン操作す
ると、図1のフローチャートに示す手順にて、刺繍縫い
動作が実行される。即ち、ステップS11では、RAM
20の刺繍データが先頭から順に1データずつ読出さ
れ、次のステップS12にて、そのデータが解釈され
る。ここで、データが糸指定データでなければ、言換え
れば針落ち位置データ等であれば(ステップS13にて
No)、ステップS14にて、データに応じた動作(刺
繍縫い動作)が実行される。
【0035】そして、データが糸指定データ(色コー
ド)であった場合には(ステップS13にてYes)、
ステップS15にて、糸種類データにおいてその色コー
ドに対応する針棒3があるかどうかが捜され、色コード
に対応する針棒3が存在する場合には(ステップS15
にてYes)、ステップS16にて、その針棒番号の針
棒3が駆動機構に連結されるように支持ケース4が移動
される。一方、刺繍データ中に現れた色コードが、糸種
類データ中に存在しない場合には(ステップS15にて
No)、刺繍ミシンの刺繍縫い動作が停止されるように
なっている(ステップS17)。
【0036】以上のような処理が、刺繍データがなくな
るまで繰返され(ステップS18)、これにて、制御装
置17は、刺繍データに支持された色コードの刺繍糸が
セットされた針棒3(縫針5)を駆動して、刺繍縫い動
作を自動的に実行するのである。上述の刺繍図形Aの例
では、まず、色コード「01」のデータにより、「赤」
の刺繍糸がセットされたNo3の針棒3が選択され、こ
の針棒3を使用して、領域R1の針落ち位置データに基
づいて縫い順序1番目の領域R1の刺繍縫い動作が実行
される。
【0037】そして、領域R1の刺繍縫い動作が終了す
ると、次に色コード「02」のデータにより、「青」の
刺繍糸がセットされたNo1の針棒3を使用して縫い順
序2番目の領域R2の刺繍縫い動作が実行される、とい
うように、各領域R1〜R5に対して、夫々「赤」,
「青」,「緑」,「黄」,「黒」の刺繍糸にて刺繍が順
に行われるのである。また、刺繍データ中に、例えば
「06」といった色コードが現れたときには、糸種類デ
ータ中にその色コードが存在しないので、刺繍縫い動作
は自動的に停止されるのである。
【0038】このような本実施例によれば、刺繍データ
中に糸種類データ(色コード)を含ませると共に、どの
針棒3(縫針5)にどの種類の刺繍糸がセットされてい
るかを示す糸種類データをRAM20に記憶させたこと
により、その刺繍データに基づいて、自動的に所望の色
の刺繍糸に切換えつつ刺繍縫い動作を実行させることが
できる。
【0039】そして、この場合、オペレータが入力する
糸種類データは、各縫針5にどの種類の糸がセットされ
ているかを示すものであるから、この場合最大6個のデ
ータを入力するだけで良く、またオペレータが縫い順序
や各領域R1〜R5毎に何色の刺繍糸を使用するかを考
慮する必要もないため、その入力作業は極めて簡単に済
む。従って、従来のような、オペレータが各領域R1〜
R5に対する縫い順序及び糸色を覚えておき、それに従
って使用順序データを入力するものと比べて、糸の種類
の切換えが多くなる場合でも、オペレータによるデータ
入力の負担を大幅に軽減させることができたのである。
しかも、データ入力にミスが発生する可能性も極めて低
くすることができるため、誤った種類の糸を用いて刺繍
縫い動作を実行するといった事態も極力防止されるよう
になるのである。
【0040】また、特に本実施例では、刺繍データ中に
現れた色コードが、糸種類データ中に存在しない場合に
は、刺繍ミシンの刺繍縫い動作を停止させるように構成
したので、例えばオペレータが誤って使用すべき刺繍糸
をセットしなかったような場合でも、所望と異なった種
類の糸を用いて縫い動作を実行することを未然に防止す
ることができる。
【0041】尚、上記実施例では、刺繍データ中に現れ
た色コードが、糸種類データ中に存在しない場合に、刺
繍ミシンの刺繍縫い動作を停止させるようにしたが、例
えば他の色コードが付与された縫針5を用いて刺繍縫い
動作を続行させるように構成することも可能である。そ
して、上記実施例では、刺繍糸の色を指定する場合を例
としたが、糸の種類としては、例えば糸の太さや材質の
相違による区別を行うようにしても良い。
【0042】また、本発明の要旨とは直接的な関係はな
いが、刺繍データに色コードを含ませたことにより、カ
ラーディスプレイからなる表示装置28の画面に、刺繍
図形をカラーで表示することができるといった利点も得
ることができる。
【0043】その他、上記実施例ではいわゆる単頭式の
多針刺繍ミシンに適用したが、いわゆる多頭式の刺繍ミ
シンにも適用することができ、さらには、刺繍ミシンに
限らず各種の縫製作業を行う多針ミシンに適用させても
良いなど、本発明は要旨を逸脱しない範囲内で種々の変
更が可能である。
【0044】
【発明の効果】以上の説明にて明らかなように、本発明
の多針ミシンによれば、縫製データ中に、縫製に使用す
る糸の種類を指定する糸指定データを含ませて構成する
と共に、各縫針にどの種類の糸がセットされているかを
示す糸種類データを記憶する記憶手段を設け、糸種類デ
ータに基づいて糸指定データにより指示された糸の種類
に対応した縫針を選択して縫い動作を行う制御手段を設
けたので、糸の種類の切換えが多くなる場合でも、オペ
レータによるデータ入力の負担の軽減化を図ることがで
きると共に、誤った種類の糸を用いて縫い動作を実行す
るといった事態を極力防止することができるという優れ
た実用的効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、刺繍縫い動作
の制御手順を示すフローチャート
【図2】糸種類データの入力の手順を示すフローチャー
【図3】多針色換刺繍ミシン本体の斜視図
【図4】電気的構成を示すブロック図
【図5】糸種類データの入力時における表示装置の画面
を示す図
【図6】刺繍データの構造を模式的に示す図
【図7】刺繍データ及び糸種類データ並びにそれらに基
づく縫い順序を示す図
【図8】刺繍図形の一例を示す図
【図9】従来例を示すもので、刺繍領域と刺繍糸の色と
の関係を示す図
【図10】刺繍データの構造を模式的に示す図
【図11】針棒番号と刺繍糸の色との関係を示す図
【図12】刺繍縫い動作時の針棒の使用順序を示す図
【符号の説明】
図面中、3は針棒、4は支持ケース、5は縫針、8は針
棒選択モータ、9はミシンモータ、12は水平移動機
構、17は制御装置(制御手段,停止手段)、18はC
PU、19はROM、20はRAM(記憶手段)、28
は表示装置、30はキーボード、Wは加工布、Aは刺繍
図形を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本の縫針を備え、縫製データに基づ
    いて、前記複数本の縫針を選択的に駆動して縫い動作を
    実行するようにした多針ミシンにおいて、 前記縫製データ中に、縫製に使用する糸の種類を指定す
    る糸指定データを含ませて構成すると共に、 前記各縫針にどの種類の糸がセットされているかを示す
    糸種類データを記憶する記憶手段と、 前記糸種類データに基づいて、前記糸指定データにより
    指示された糸の種類に対応した縫針を選択して縫い動作
    を行う制御手段とを設けたことを特徴とする多針ミシ
    ン。
  2. 【請求項2】 糸指定データにより指示された糸の種類
    が糸種類データに存在しない場合に、縫い動作を停止さ
    せる停止手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の
    多針ミシン。
JP17265592A 1992-06-30 1992-06-30 多針ミシン Pending JPH0615072A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7503271B2 (en) 2005-03-04 2009-03-17 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Sewing machine control device and multi-needle sewing machine
US7983781B2 (en) 2006-03-28 2011-07-19 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Apparatus for determining sewing sequences, program for determining sewing sequences recorded on computer-readable recording medium, and sewing machine
JP5377724B1 (ja) * 2012-08-21 2013-12-25 日本電波株式会社 刺繍機

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