JP3002589B2 - 多色式刺繍機 - Google Patents

多色式刺繍機

Info

Publication number
JP3002589B2
JP3002589B2 JP3351904A JP35190491A JP3002589B2 JP 3002589 B2 JP3002589 B2 JP 3002589B2 JP 3351904 A JP3351904 A JP 3351904A JP 35190491 A JP35190491 A JP 35190491A JP 3002589 B2 JP3002589 B2 JP 3002589B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
embroidery
moving
empty
frame
empty stitching
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP3351904A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05161769A (ja
Inventor
晃 奥野
洋一 石橋
Original Assignee
日本電波株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 日本電波株式会社 filed Critical 日本電波株式会社
Priority to JP3351904A priority Critical patent/JP3002589B2/ja
Publication of JPH05161769A publication Critical patent/JPH05161769A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3002589B2 publication Critical patent/JP3002589B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sewing Machines And Sewing (AREA)
  • Automatic Embroidering For Embroidered Or Tufted Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばハンカチ等の布
に複数色の刺繍柄を作成するのに用いて好適な多色式刺
繍機に関する。
【0002】
【従来の技術】図4ないし図11に従来技術による多色
式刺繍機として多頭式刺繍機を例に挙げて説明する。
【0003】1は多頭式刺繍機の本体を構成する刺繍機
本体を示し、該刺繍機本体1は、基台としての支持台2
と、該支持台2上に左右方向に伸長して設けられ、後述
のヘッド7,7,…が取付けられるヘッドホルダ3とか
ら大略構成され、該ヘッドホルダ3の上方には支持台2
等を照らす照明具4が設けられている。また、前記支持
台2には、下糸が巻回された複数の下糸ボビンが針板
(いずれも図示せず)の下側に配置されている。5は支
持台2上に設けられた主軸モータを示し、該主軸モータ
5は、支持台2上を左右方向に延びた主軸6を回転駆動
し、該主軸6の回転により各ヘッド7を駆動して後述の
各刺繍針14を上,下に往復動させるものである。
【0004】7,7,…は支持台2上に位置してヘッド
ホルダ3に所定間隔をもって列設された複数のヘッドを
示し、該各ヘッド7は、ヘッドホルダ3に取付けられた
ヘッド本体8と、該ヘッド本体8内に設けられた往復動
機構9とから大略構成され、該往復動機構9は、図5に
示す如く主軸6に連結された回転軸(図示せず)と、該
回転軸にスライダ(図示せず)を介して連結され、該主
軸6の回転により上,下に往復動する摺動軸10と、該
摺動軸10の中間部に設けられ、各刺繍針14に選択的
に係合して上,下動させる駆動爪11とから構成されて
いる。そして、前記各ヘッド7は、主軸6の回転により
往復動機構9を駆動し、各刺繍針14を上,下動させて
運針させるものである。
【0005】12はヘッド7の下側に回転可能に設けら
れた略円板状のステムを示し、該ステム12には、その
前端側に位置して扇形状の突出部12Aが一体形成さ
れ、後端側には後述の色替用アクチュエータ31にリン
ク(図示せず)を介して接続されたレバー12Bが一体
形成されている。また、該ステム12の上側には略扇形
状の補助ステム(図示せず)が一体的に設けられてい
る。そして、該ステム12は、色替用アクチュエータ3
1によりレバー12Bが操作されると、補助ステムと共
に摺動軸10を中心として矢示A方向に回動するもので
ある。
【0006】13,13,…はステム12に周方向に所
定間隔をもって摺動可能に設けられた複数本の針軸を示
し、該各針軸13の下側には、図4に示す如く、刺繍針
14,14,…がそれぞれ取付けられ、該各刺繍針14
には、図6に示す如くそれぞれ色の異なる上糸としての
刺繍糸15が取付けられている。そして、前記各針軸1
3は、色替用アクチュエータ31でステム12を図5中
の矢示A方向に回動することにより、いずれか1本の針
軸13が駆動爪11に選択的に係合され、この選択され
た針軸13の刺繍針14が駆動爪11で上,下方向に駆
動されることによって、所望色の刺繍糸15を用いた刺
繍が行われる。
【0007】16はロータリソレノイド等からなるジャ
ンプソレノイドを示し、該ジャンプソレノイド16のア
ーム16Aは二又状に形成され、該アーム16Aは、摺
動軸10の上端側に摺動可能に挿嵌された回動レバー1
7に係合している。そして、該ジャンプソレノイド16
は、後述のコントロールユニット35からの制御信号に
基づいてアーム16Aを矢示B方向に回動させることに
より、図5中に二点鎖線で示す如く、駆動爪11と針軸
13との係合を一時的に解除するようになっている。こ
こで、この係合解除状態では、各針軸13は待機状態と
なり、それぞれの刺繍針14は支持台2の上方で運針停
止状態に保持される。
【0008】18,18,…は各ヘッド7の上側に設け
られ、各刺繍糸15を案内する糸案内部を示し、該各糸
案内部18の背面側には複数色の刺繍糸15がそれぞれ
巻回された複数の上糸ボビンを載置するボビン台が設け
られている(いずれも図示せず)。また、該糸案内部1
8には、各刺繍糸15の整列状態と糸切れを検出する糸
切れセンサ(図示せず)が設けられている。そして、該
刺繍糸15は各糸案内部18から下方へと垂下され、図
5に示すステム12の挿通穴19,19,…を介して各
刺繍針14の針穴(図示せず)内に挿通されている。
【0009】20は各ヘッド7の下側に位置して支持台
2上に移動可能に設けられた移動枠を示し、該移動枠2
0には、図6に示す刺繍布21が展張されている。そし
て、該移動枠20は、後述の枠移動用アクチュエータ3
0により、支持台2上で刺繍布21と共に図5,図6中
に示すX,Y方向に移動され、これにより、刺繍布21
には、各刺繍針14の運針に応じて後述のステッチデー
タに基づく所定の刺繍柄22が形成されるようになって
いる。
【0010】23は支持台2上に設けられた操作部を示
し、該操作部23は、液晶ディスプレイ等からなる表示
器24と、該表示器24の下側に設けられたキーボード
スイッチ25とから大略構成され、該キーボードスイッ
チ25は、図7に示す如く、空縫いスイッチ26と、数
値を入力するためのテンキー27と、設定された数値を
確定するためのセットスイッチ28と、ストップスイッ
チ29等とから構成されている。また、前記空縫いスイ
ッチ26には、後述の歩進空縫い処理,継続空縫い処
理,高速空縫い処理をそれぞれ選択するための空縫い信
号を出力する歩進空縫いスイッチ26A,継続空縫いス
イッチ26B,高速空縫いスイッチ26Cが設けられて
いる。
【0011】30は移動枠20を図5,図6中のX,Y
方向に移動させる枠移動機構としての枠移動用アクチュ
エータを示し、該枠移動用アクチュエータ30は、支持
台2に設けられたX軸用モータおよびY軸用モータ(い
ずれも図示せず)等から構成されている。31はステム
12と共に色替機構を構成する色替用アクチュエータを
示し、該色替用アクチュエータ31は、リンク(図示せ
ず)を介してステム12を回動させることにより、各針
軸13のうち、いずれか1本の針軸13を選択的に駆動
爪11に係合させ、ステッチデータ中の色替信号に応じ
て刺繍糸15の色替を行うものである。
【0012】32はテープに記憶されたステッチデータ
等を読出すためのテープリーダ、33はフロッピーディ
スクに記憶されたステッチデータ等を読出すためのフロ
ッピーディスク装置をそれぞれ示し、前記ステッチデー
タは、枠移動用アクチュエータ30をX,Y方向に駆動
するための駆動信号(移動量信号)と、前記ヘッド7の
往復動機構9の速度を切換える駆動信号(高速/低速切
換信号)と、色替用アクチュエータ31による刺繍糸1
5の色替信号等とを含んで構成されている。
【0013】34は編集機を示し、該編集機34は、ス
テッチデータを変更して刺繍柄22の拡大,縮小を行っ
たり、異なるステッチデータを編集して新たなステッチ
データを形成するものである。
【0014】35は支持台2に設けられ、マイクロコン
ピュータ等から構成された駆動制御手段としてのコント
ロールユニットを示し、該コントロールユニット35
は、その入力側にテープリーダ32、フロッピーディス
ク装置33、編集機34およびキーボードスイッチ25
が接続され、その出力側には主軸モータ5、枠移動用ア
クチュエータ30、色替用アクチュエータ31、ジャン
プソレノイド16、表示器24が接続されている。ま
た、該コントロールユニット35の記憶回路には記憶エ
リア35Aが形成され、該記憶エリア35Aには図8な
いし図11に示すプログラム等が記憶されている。そし
て、前記コントロールユニット35は、テープリーダ3
2から読み込んだステッチデータ等に基づいて枠移動用
アクチュエータ30等を作動させつつ、各ヘッド7で選
択した刺繍針14をステッチデータ中の針落ち点S,
S,…に沿って運針させると共に、ステッチデータ中の
色替信号に応じた刺繍糸15を選択することにより、刺
繍布21に所定の刺繍柄22を形成する。
【0015】従来技術による多頭式刺繍機は上述の如き
構成を有するもので、次に、その作動について説明す
る。
【0016】まず、コントロールユニット35は、テー
プリーダ32からステッチデータを読込み、このステッ
チデータ中に含まれる各針落ち点S、色替信号、主軸モ
ータ5の速度切換信号等に基づき、主軸モータ5,枠移
動用アクチュエータ30,色替用アクチュエータ31お
よびジャンプソレノイド16等を作動させ、移動枠20
と共に刺繍布21をX,Y方向に順次移動させる。そし
て、色替機構により、ステッチデータ中の色替信号に応
じた刺繍針14を選択して運針させることにより、図6
に示す如く、刺繍布21にそれぞれ色の異なる刺繍糸1
5からなる多色の刺繍柄22を形成する。
【0017】一方、刺繍糸15に糸切れが生じた場合に
は、刺繍柄22に未刺繍の不良箇所Fが生じるから、オ
ペレータは、刺繍作業が一応終了した時点で、刺繍柄2
2を目視にて確認する。そして、不良箇所Fを発見した
場合には、オペレータはキーボードスイッチ25から指
令を入力し、刺繍針14を刺繍布21の上方に待機させ
たまま、枠移動用アクチュエータ30により移動枠20
を移動させ、不良箇所Fを所定の刺繍針14の下側に位
置させて、いわゆる空縫いを行う。次に、この刺繍針1
4を運針させ、所定の刺繍糸15により不良箇所Fを補
修する。
【0018】そこで、次に、この空縫い処理について図
8ないし図11を参照しつつ説明する。
【0019】まず、図8に示すプログラムは空縫い処理
のメインルーチンを示し、ステップ1で、不良箇所Fを
発見したオペレータが空縫いスイッチ26をオン操作す
ると、ステップ2では、歩進空縫い処理、継続空縫い処
理、高速空縫い処理の3種類の処理からいずれか一の空
縫い処理を選択する空縫い選択メニューが表示器24に
表示される。そして、オペレータが空縫いスイッチ26
の各スイッチ26A,26B,26Cを選択してオン操
作することにより、該各スイッチ26A,26B,26
Cからコントロールユニット35に空縫い信号が出力さ
れ、前記3種類の空縫い処理のうち、一の空縫い処理が
選択される。即ち、ステップ10で歩進空縫いスイッチ
26Aが操作された場合には、ステップ11に示す歩進
空縫い処理が選択され、また、ステップ20で継続空縫
いスイッチ26Bが操作された場合には、ステップ21
に示す継続空縫い処理が選択され、さらに、ステップ3
0で高速空縫いスイッチ26Cが操作された場合には、
ステップ31に示す高速空縫い処理が選択される。
【0020】次に、歩進空縫い処理について図9を参照
しつつ説明する。ここで、歩進空縫い処理とは、オペレ
ータが歩進空縫いスイッチ26Aをオン操作するごと
に、各刺繍針14を運針停止状態に保持したまま、移動
枠20を一の針落ち点Sから他の針落ち点Sまでの1針
ずつ移動させるものである。
【0021】まず、ステップ12では、各刺繍針14を
上方に待機させたまま、枠移動用アクチュエータ30に
よって移動枠20を刺繍布21と共に1針分だけ移動さ
せ、ステップ13では、歩進空縫いスイッチ26Aの状
態を読込み、ステップ14では、該歩進空縫いスイッチ
26Aが連続してオン操作されているか否かを判定す
る。このステップ14で「YES」と判定したときは、
オペレータが歩進空縫いスイッチ26Aを連続してオン
操作している場合だから、ステップ15に移って、移動
枠20を連続的に1針ずつ移動させ、また、前記ステッ
プ14で「NO」と判定したときは、オペレータが歩進
空縫いスイッチ26Aを連続してオン操作していない場
合だから、後述のステップ18に移って空縫いを終了す
る。
【0022】そして、ステップ16では、歩進空縫いス
イッチ26Aの状態を読込み、次のステップ17では、
該歩進空縫いスイッチ26Aがオフ操作されたか否かを
判定する。このステップ17で「YES」と判定したと
きは、オペレータによって歩進空縫いスイッチ26Aが
オフ操作され、歩進空縫い処理の終了を希望している場
合だから、ステップ18に移って移動枠20の移動を停
止し、歩進空縫い処理を終了して図8に示すメインルー
チンに戻る。一方、前記ステップ17で「NO」と判定
したときは、オペレータが歩進空縫いスイッチ26Aを
オン操作している場合だから、ステップ15に戻る。
【0023】ここで、コントロールユニット35は移動
枠20の移動に応じて前記ステッチデータを逐次参照し
ているから、ステッチデータ中の色替信号が切換わった
場合には、色替用アクチュエータ31によってステム1
2を回動し、当該色替信号に対応する刺繍針14を選択
して待機している。また、コントロールユニット35
は、移動枠20の移動量を針数として計算し、この針数
を表示器24を介して表示している。
【0024】次に、継続空縫い処理について図10を参
照しつつ説明する。ここで、継続空縫い処理とは、オペ
レータが継続空縫いスイッチ26Bをオン操作すると、
再び該継続空縫いスイッチ26Bをオン操作するか、あ
るいはストップスイッチ29をオン操作するまで、移動
枠20を1針ずつ連続的に移動させるものである。
【0025】まず、ステップ22では、各刺繍針14を
運針停止状態で待機させたまま、移動枠20を枠移動用
アクチュエータ30によって1針分だけ移動させ、次の
ステップ23では、ストップスイッチ29を読込み、ス
テップ24では、このストップスイッチ29がオン操作
されたか否かを判定する。そして、このステップ24で
「YES」と判定したときは、オペレータが継続空縫い
処理の終了を希望している場合だから、後述のステップ
27に移って処理を終了する。また、前記ステップ24
で「NO」と判定したときは、ストップスイッチ29が
オン操作されていない場合だから、次のステップ25に
移って継続空縫いスイッチ26Bの状態を読込み、ステ
ップ26では、該継続空縫いスイッチ26Bがオン操作
されたか否かを判定する。このステップ26で「YE
S」と判定したときは、オペレータが継続空縫い処理の
終了を希望している場合だから、ステップ27に移って
移動枠20の移動を停止し、メインルーチンに戻る。ま
た、前記ステップ26で「NO」と判定したときは、継
続空縫いスイッチ26Bがオン操作されていない場合だ
から、ステップ22に戻る。
【0026】次に、高速空縫い処理について図11を参
照しつつ説明する。ここで、高速空縫い処理とは、オペ
レータがテンキー27等を介して入力した針数に基づ
き、移動枠20をこの針数に対応した位置まで移動させ
るものである。
【0027】まず、オペレータは、最後の針落ち点Sか
ら不良箇所Fまでの針数の見当をつけた後、ステップ3
2で、この針数をテンキー27等を介して入力し、ステ
ップ33で、セットスイッチ28をオン操作して、この
針数の入力を確定させる。次に、ステップ34では、各
刺繍針14を運針停止状態で待機させたまま、枠移動用
アクチュエータ30によって、この設定された針数の位
置まで移動枠20を移動させ、ステップ35では、移動
枠20を停止させて高速空縫い処理を終了し、メインル
ーチンへ戻る。
【0028】このように、オペレータは、3種類の空縫
い処理を適宜選択し、移動枠20を刺繍布21と共に移
動させて、不良箇所Fを所定の刺繍針14の下側に位置
決めした後、該刺繍針14を運針させ、不良箇所Fをス
テッチデータに基づき補修する。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術による多頭式刺繍機では、歩進空縫い、継続空縫
い、高速空縫いの3種類の空縫い処理を備えているか
ら、各スイッチ26A,26B,26Cによりこれら3
種類の空縫い処理を適宜選択して、枠移動用アクチュエ
ータ30で移動枠20を移動させることにより、不良箇
所Fを所定の刺繍針14に位置決めして、補修できるよ
うになっている。
【0030】しかし、歩進空縫い処理の場合は、オペレ
ータが歩進空縫いスイッチ26Aをオン操作している
間、1針ずつ移動枠20を移動させているから、不良箇
所Fの位置が遠く、現在の針落ち点Sから不良箇所Fま
での針数が多いときは、長時間歩進空縫いスイッチ26
Aをオン操作し続けなくてはならず、オペレータの疲労
が増大する。
【0031】また、継続空縫い処理の場合は、一旦、オ
ペレータが継続空縫いスイッチ26Bをオン操作した後
は、移動枠20を継続的に1針ずつ移動させることがで
きるが、この場合でも、現在の針落ち点Sから不良箇所
Fまで遠いときは、該不良箇所Fが所定の刺繍針14の
下に位置するまで時間がかかるから、補修作業の作業効
率が大幅に低下するという問題がある。
【0032】さらに、高速空縫い処理の場合は、オペレ
ータが現在の針落ち点Sから不良箇所Fまでの針数をキ
ーボードスイッチ25から入力すれば、移動枠20をこ
の針数まで直接的に移動させることができる。しかし、
この針数は、オペレータが目視により見当をつけて入力
しているから、刺繍柄22の針数が多い場合には、針数
をほぼ正確に設定するのが困難で、使い勝手が悪く補修
作業の作業性が低いという問題がある。
【0033】このため、上述した従来技術によるもので
は、刺繍柄22に刺繍糸15の糸切れによる不良箇所F
が発生した場合に、該不良箇所Fと所定の刺繍針14と
を位置合せするのが難しいから、補修作業に手間がかか
り、製造効率、信頼性、性能が低いという問題がある。
特に、多頭式刺繍機の場合は、一度に多数の刺繍柄22
を形成するため、オペレータによる不良箇所Fの発見が
遅くなり易く、これにより、最後の針落ち点Sから不良
箇所Fまでの針数が多くなるから、補修作業が難しい。
【0034】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、刺繍柄に不良箇所が生じた場合に、効果
的に移動枠を移動させて、この不良箇所と所定の刺繍針
とを容易に位置合せすることができ、補修作業の作業効
率を向上できるようにした多色式刺繍機を提供すること
を目的とする。
【0035】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明が採用する構成の特徴は、空縫い手段に、
色替空縫い信号に基づき、ステッチデータ中の所望の色
替信号を検索し、該色替信号に対応する位置まで枠移動
機構により移動枠を移動させる色替空縫い手段を設けた
ことにある。
【0036】
【作用】上記構成により、色替空縫い手段は、色替空縫
い信号に基づき、ステッチデータ中の所望の色替信号を
検索し、枠移動機構により該色替信号に対応する位置ま
で移動枠を移動させることができる。
【0037】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図3に基
づいて説明する。なお、実施例では、前述した図4ない
し図11に示す従来技術と同一の要素に同一の符号を付
し、その説明を省略するものとする。
【0038】図において、41は支持台2に設けられた
駆動制御手段としてのコントロールユニットを示し、該
コントロールユニット41は従来技術で述べたコントロ
ールユニット35とほぼ同様に、マイクロコンピュータ
として構成され、枠移動用アクチュエータ30、色替用
アクチュエータ31等が接続されている。しかし、該コ
ントロールユニット41の入力側には後述の空縫いスイ
ッチ42が設けられ、また、該コントロールユニット4
1の記憶エリア41Aには、図2および図3に示すプロ
グラム等が記憶されている。そして、該コントロールユ
ニット41は、テープリーダ32等から読込んだステッ
チデータに基づいて、各アクチュエータ30,31等を
制御し、刺繍布21に所定の刺繍柄22を形成する。
【0039】42は空縫いスイッチを示し、該空縫いス
イッチ42は従来技術で述べた空縫いスイッチ26とほ
ぼ同様に、テンキー27、セットスイッチ28等と共に
キーボードスイッチ25を構成し、それぞれ空縫い信号
を出力する歩進空縫いスイッチ42A、継続空縫いスイ
ッチ42Bおよび高速空縫いスイッチ42Cを備えてい
る。しかし、本実施例による空縫いスイッチ42には、
後述する色替空縫い処理を選択するための色替空縫い信
号を出力する色替空縫いスイッチ42Dが設けられてい
る。そして、該空縫いスイッチ42は、オペレータによ
って各スイッチ42A〜42Dが操作されることによ
り、歩進空縫い処理,継続空縫い処理,高速空縫い処
理,色替空縫い処理を選択するものである。
【0040】本実施例による多頭式刺繍機は上述の如き
構成を有するもので、テープリーダ32等からのステッ
チデータに基づき刺繍柄22を形成する点については従
来技術によるものと格別差異はない。
【0041】そこで、空縫い処理について図2および図
3を参照しつつ説明する。
【0042】まず、図2は空縫い処理のメインルーチン
を示し、ステップ1´で、オペレータが空縫いスイッチ
42をオン操作した後、ステップ2´では、表示器24
に歩進空縫い処理、継続空縫い処理、高速空縫い処理、
色替空縫い処理の4種類の空縫い選択メニューが表示さ
れ、オペレータは、この選択メニューから一の空縫い処
理を選択する。
【0043】ここで、ステップ11´に示す歩進空縫い
処理,ステップ21´に示す継続空縫い処理,ステップ
31´に示す高速空縫い処理は、いずれも従来技術によ
る図9に示す歩進空縫い処理,図10に示す継続空縫い
処理,図11に示す高速空縫い処理と同様に行われるた
め、ここでは、説明を省略するものとし、ステップ40
で、オペレータが色替空縫いスイッチ42Dをオン操作
したときに出力される色替空縫い信号により、ステップ
41で行われる色替空縫い処理について、図3を参照し
つつ説明する。
【0044】まず、オペレータは、不良箇所Fが第何色
目の刺繍糸15の部分で発生したかを確認した後、ステ
ップ42で、この色数をテンキー27から入力し、ステ
ップ43で、セットスイッチ28をオン操作して入力を
確定する。ここで、例えば、ステッチデータ中の色替信
号に基づき、刺繍糸15が赤→青→黄→赤→青→黄と変
化する場合に、2回目の青で不良箇所Fが発生したとき
は、オペレータは「第5色目」として入力する。また、
例えばステッチデータ中の色替信号が多く、多数の色か
ら刺繍柄22が形成されているため、不良箇所Fが第何
色目で発生したか確認するのが困難な場合は、オペレー
タは「0」を入力する。
【0045】そして、ステップ44では、前記ステップ
43で設定入力された色数が「0」か否かを判定し、こ
のステップ44で「YES」と判定したときは、オペレ
ータが「0」を入力した場合だから、ステップ45に移
って、現在の色替信号から次の色替信号に対応する位
置、即ち、色替点まで移動枠20を枠移動用アクチュエ
ータ30により移動させる。ここで、刺繍が終了した時
点では、最後の色替信号で終了しているから、次の色替
信号は最初の色替信号となり、移動枠20は最初の色替
信号の第1針目に移動する。
【0046】また、前記ステップ44で「NO」と判定
したときは、オペレータが「0」以外の数値を設定入力
した場合だから、ステップ46に移り、このステップ4
6では、設定された色数による色替信号に基づき、この
色替信号に対応する色替点まで、移動枠20を枠移動用
アクチュエータ30によって直接的に移動させ、所定の
刺繍針14をこの色替信号の第1針目である色替点に位
置させる。
【0047】最後に、ステップ47では、移動枠20の
移動を停止して色替空縫い処理を終了し、図2に示すメ
インルーチンに戻る。そして、オペレータは、再び各空
縫い処理の中から一の空縫い処理を適宜選択することに
より、不良箇所Fと刺繍針14との位置合せを行うよう
になっている。
【0048】かくして、本実施例によれば、刺繍柄22
に不良箇所Fが発生した場合に、オペレータは、この不
良箇所Fの位置を刺繍糸15の色によって容易に確認す
ることができ、この色の色替信号に対応した色数をテン
キー27から入力することにより、該色替点まで移動枠
20を移動させることができる。この結果、移動枠20
を所望の色替点まで移動させた後、他の歩進空縫い処理
等を用いて移動枠20を順次移動させることにより、刺
繍柄22の針数が多い場合でも、不良箇所Fと所定の刺
繍針14とを速やかに位置合せすることができ、補修作
業の作業効率を大幅に向上して、信頼性、性能を高める
ことができる。
【0049】また、オペレータがテンキー27から
「0」を入力した場合には、次の色替信号に応じた色替
点まで移動枠20を移動させることができるから、刺繍
が多数の異なる色の刺繍糸15から形成され、不良箇所
Fが第何色目で発生したか確認するのが困難な場合で
も、色替点を順次効果的に検索することができ、従来技
術による継続空縫い処理、高速空縫い処理等に比して効
率的に不良箇所Fと刺繍針14との位置合せを行うこと
ができる。
【0050】なお、前記実施例では、図2に示すプログ
ラムが本発明の構成要件である空縫い手段の具体例を示
し、図3に示すプログラムが色替空縫い手段の具体例を
示している。
【0051】また、前記実施例では、キーボードスイッ
チ25に、各スイッチ42A,42B,42C,42D
を設けるものとして述べたが、本発明はこれに限らず、
例えば空縫いスイッチ42のみを独立のスイッチとして
設け、前記各スイッチ42A,42B,42C,42D
は、テンキー27の一部を代用してもよい。
【0052】さらに、前記実施例では、ステップ42
で、最初の色から数えて第何色目の色かを設定入力する
ものとして述べたが、これに替えて、例えば赤の第1色
目、赤の第2色目の如く、同一色ごとに第何色目の色か
を設定入力する構成としてもよく、同一色の刺繍糸15
が繰返し使用されている場合に、より一層速やかに不良
箇所Fの位置合せを行うことができる。
【0053】さらにまた、前記実施例では、多色式刺繍
機として多頭式刺繍機を例に挙げて説明したが、単頭式
刺繍機、回転付きジグザクミシン等の他の多色式刺繍機
にも用いることができる。
【0054】
【発明の効果】以上詳述した通り本発明によれば、色替
空縫い手段は、色替空縫い信号に基づき、ステッチデー
タ中の所望の色替信号を検索し、枠移動機構により該色
替信号に対応する位置まで移動枠を移動させることがで
きる。この結果、上糸の糸切れ等によって、刺繍柄に未
刺繍の不良箇所が生じた場合でも、オペレータは、この
不良箇所の発生位置を上糸の色で容易に確認することが
でき、前記色替空縫い手段によって不良箇所と所定の刺
繍針とを速やかに位置合せして、当該不良箇所を効果的
に補修することができ、補修作業の作業効率や信頼性を
向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による多頭式刺繍機の回路構成
を示すブロック回路図である。
【図2】図1中のコントロールユニットに記憶された空
縫い処理を示す流れ図である。
【図3】図2に示す空縫い処理に備えられた色替空縫い
処理を示す流れ図である。
【図4】従来技術による多頭式刺繍機を示す正面図であ
る。
【図5】ステム、駆動爪等の動作を説明する説明図であ
る。
【図6】刺繍布に刺繍柄を形成する状態を示す説明図で
ある。
【図7】図4に示す多頭式刺繍機の回路構成を示すブロ
ック回路図である。
【図8】図7中のコントロールユニットに記憶された空
縫い処理を示す流れ図である。
【図9】図8に示す空縫い処理に備えられた歩進空縫い
処理を示す流れ図である。
【図10】図8に示す空縫い処理に備えられた継続空縫
い処理を示す流れ図である。
【図11】図8に示す空縫い処理に備えられた高速空縫
い処理を示す流れ図である。
【符号の説明】
2 支持台(基台) 7 ヘッド 14 刺繍針 15 刺繍糸(上糸) 20 移動枠 21 刺繍布 22 刺繍柄 30 枠移動用アクチュエータ(枠移動機構) 41 コントロールユニット(駆動制御手段) 42 空縫いスイッチ 42D 色替空縫いスイッチ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下糸が配置される基台と、該基台上に設
    けられ、異なる色の上糸がそれぞれ挿通された複数の刺
    繍針を前記下糸に対向する位置で選択的に上下動させる
    ヘッドと、該ヘッドの下側に位置して前記基台上に移動
    可能に設けられ、刺繍布が展張された移動枠と、該移動
    枠を前記基台上で移動させる枠移動機構と、該枠移動機
    構の駆動信号、前記ヘッドの駆動信号および前記上糸の
    色替信号を含むステッチデータに基づいて前記ヘッドお
    よび枠移動機構を駆動し、前記刺繍布に複数色の刺繍柄
    を形成する駆動制御手段と、空縫い信号に基づき、前記
    枠移動機構によって移動枠を所望位置まで移動させる空
    縫い手段とからなる多色式刺繍機において、前記空縫い
    手段には、色替空縫い信号に基づき、前記ステッチデー
    タ中の所望の色替信号を検索し、該色替信号に対応する
    位置まで前記枠移動機構により移動枠を移動させる色替
    空縫い手段を付加したことを特徴とする多色式刺繍機。
JP3351904A 1991-12-13 1991-12-13 多色式刺繍機 Expired - Fee Related JP3002589B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3351904A JP3002589B2 (ja) 1991-12-13 1991-12-13 多色式刺繍機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3351904A JP3002589B2 (ja) 1991-12-13 1991-12-13 多色式刺繍機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05161769A JPH05161769A (ja) 1993-06-29
JP3002589B2 true JP3002589B2 (ja) 2000-01-24

Family

ID=18420413

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3351904A Expired - Fee Related JP3002589B2 (ja) 1991-12-13 1991-12-13 多色式刺繍機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3002589B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE69801475T2 (de) * 1997-09-26 2002-05-16 Denso Corp Kraftfahrzeuggenerator
CN108060521A (zh) * 2018-01-30 2018-05-22 洛阳雀金绣文化创意有限公司 一种雀金绣刺绣机旋转套换位针杆装置的使用方法
CN112779697B (zh) * 2021-02-07 2022-03-29 徐伟光 设计配色模板与绣线换色序号对应的联机刺绣方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05161769A (ja) 1993-06-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8096248B2 (en) Embroidery data processing apparatus, embroidery sewing machine and computer-readable recording medium with recorded embroidery data processing program
JP3146459B2 (ja) 電子制御式刺繍ミシン
US7949421B2 (en) Multi-needle type embroidery sewing machine and computer-readable storage medium including a computer control program for the multi-needle type embroidery sewing machine
JPH11123293A (ja) ミシンの制御装置
KR101171394B1 (ko) 재봉틀
US7252044B2 (en) Stepped embroidery machine
JP3002589B2 (ja) 多色式刺繍機
JP2011083455A (ja) ミシン
JP3874214B2 (ja) 刺繍機用表示制御装置
JP3053123B2 (ja) 色替え機構を有する多色式刺繍機
KR20030022048A (ko) 재봉기
JP3626262B2 (ja) 刺繍機用制御装置
JPH07110309B2 (ja) 刺しゅうミシン
JP2909994B2 (ja) 自動刺繍機の枠移動制御装置
JPH08218265A (ja) 自動刺繍機
JPH0880390A (ja) 自動刺繍機
JPH0615072A (ja) 多針ミシン
US20240026584A1 (en) Controlling device and method for sewing machine, and sewing machine
JP4389525B2 (ja) ミシン制御装置
JPH08112469A (ja) コンピュータミシン
JPH0245087A (ja) 自動刺繍ミシン
JPH0724161A (ja) 多針刺繍ミシンの糸色表示装置
JP2000218073A (ja) ボタン孔かがり縫いミシン
JP2004073229A (ja) 刺繍機
JPH06264355A (ja) 柄データの色指定変更装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111112

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees