JP4529696B2 - フマル酸ジエステル共重合体 - Google Patents
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ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)装置(東ソー製、HLC−802A)を用い、クロロホルムを溶媒として、40℃で測定し、標準ポリスチレン換算から求めた。
核磁気共鳴測定装置(日本電子製、商品名JNM−GX270)を用い、プロトン核磁気共鳴分光(1H−NMR)スペクトル分析より求めた。
透明性の評価を行うために、溶媒としてテトラヒドロフランを用い溶液キャスト法で厚さ300μmのシートを作製し、ヘーズメーター(日本電色工業製、商品名NDH2000)にて、全光線透過率及びヘーズを測定した。
透明性の評価に用いたシートを、150℃のオーブン内に1時間保持し、変色、変形の有無を目視により判断した。判断基準は、変色、変形のない良好な場合を○、変色、変形が見られる場合を×とした。
攪拌機、冷却管、窒素導入管および温度計を備えた500mLの4つ口フラスコに、ポリビニルアルコール(分子量2,000、けん化度80%)0.4g、蒸留水260g、フマル酸ジイソプロピル122g(0.609モル)、アクリル酸−3−エチル−3−オキセタニルメチル18g(0.106モル)および重合開始剤であるtert−ブチルパーオキシピバレート0.8g(0.005モル)を入れ、窒素バブリングを1時間行なった後、550rpmで攪拌しながら50℃で24時間保持することによりラジカル共重合を行なった。共重合反応の終了後、フラスコ中の重合物をろ別し、蒸留水およびメタノールで洗浄することにより共重合体を得た(収率:53%)。1H−NMR測定により、得られた共重合体は、フマル酸ジイソプロピル残基単位/アクリル酸−3−エチル−3−オキセタニルメチル残基単位=86/14(モル%)であるフマル酸ジエステル共重合体であった。なお、フマル酸ジエステル共重合体の数平均分子量は81,000であった。
攪拌機、冷却管、窒素導入管および温度計を備えた500mLの4つ口フラスコに、ポリビニルアルコール(分子量2,000、けん化度80%)0.4g、蒸留水260g、フマル酸ジイソプロピル137.5g(0.687モル)、アクリル酸−3−エチル−3−オキセタニルメチル2.5g(0.015モル)および重合開始剤であるtert−ブチルパーオキシピバレート0.8g(0.005モル)を入れ、窒素バブリングを1時間行なった後、550rpmで攪拌しながら50℃で24時間保持することによりラジカル共重合を行なった。共重合反応の終了後、フラスコ中の重合物をろ別し、蒸留水およびメタノールで洗浄することにより共重合体を得た(収率:82%)。1H−NMR測定により、得られた共重合体は、フマル酸ジイソプロピル残基単位/アクリル酸−3−エチル−3−オキセタニルメチル残基単位=96/4(モル%)であるフマル酸ジエステル共重合体であった。なお、フマル酸ジエステル共重合体の数平均分子量は47,000であった。
攪拌機、冷却管、窒素導入管および温度計を備えた500mLの4つ口フラスコに、ポリビニルアルコール(重合度2,000、けん化度80%)0.4g、蒸留水260g、フマル酸ジイソプロピル134g(0.669モル)、アクリル酸テトラヒドロフルフリル6g(0.038モル)および重合開始剤であるtert−ブチルパーオキシピバレート1.1g(0.006モル)を入れ、窒素バブリングを1時間行なった後、550rpmで攪拌しながら50℃で24時間保持することによりラジカル共重合を行なった。共重合反応終了後、フラスコ中の重合物をろ別し、蒸留水およびメタノールで洗浄することにより共重合体を得た(収率:60%)。1H−NMR測定により、得られた共重合体は、フマル酸ジイソプロピル残基単位/アクリル酸テトラヒドロフルフリル残基単位=95/5(モル%)であるフマル酸ジエステル共重合体であった。なお、フマル酸ジエステル共重合体の数平均分子量は40,000であった。
攪拌機、冷却管、窒素導入管および温度計を備えた500mLの4つ口フラスコに、ポリビニルアルコール(重合度2,000、けん化度80%)0.4g、蒸留水260g、フマル酸ジイソプロピル103g(0.514モル)、アクリル酸テトラヒドロフルフリル37g(0.212モル)および重合開始剤であるtert−ブチルパーオキシピバレート0.8g(0.005モル)を入れ、窒素バブリングを1時間行なった後、550rpmで攪拌しながら50℃で24時間保持することによりラジカル共重合を行なった。共重合反応終了後、フラスコ中の重合物をろ別し、蒸留水およびメタノールで洗浄することにより共重合体を得た(収率:65%)。1H−NMR測定により、得られた共重合体は、フマル酸ジイソプロピル残基単位/アクリル酸テトラヒドロフルフリル残基単位=64/36(モル%)であるフマル酸ジエステル共重合体であった。なお、フマル酸ジエステル共重合体の数平均分子量は50,000であった。
攪拌機、冷却管、窒素導入管および温度計を備えた500mLの4つ口フラスコに、ポリビニルアルコール(重合度2,000、けん化度80%)0.4g、蒸留水260g、フマル酸ジイソプロピル115g(0.574モル)、メタクリル酸−3−エチル−3−オキセタニルメチル25g(0.136モル)および重合開始剤であるtert−ブチルパーオキシピバレート0.8g(0.005モル)を入れ、窒素バブリングを1時間行なった後、550rpmで攪拌しながら50℃で24時間保持することによりラジカル共重合を行なった。共重合反応の終了後、フラスコ中の重合物をろ別し、蒸留水およびメタノールで洗浄することにより共重合体を得た(収率:55%)。1H−NMR測定により、得られた共重合体は、フマル酸ジイソプロピル残基単位/メタクリル酸−3−エチル−3−オキセタニルメチル残基単位=80/20(モル%)であるフマル酸ジエステル共重合体であった。なお、フマル酸ジエステル共重合体の数平均分子量は120,000であった。
攪拌機、冷却管、窒素導入管および温度計を備えた500mLの4つ口フラスコに、ポリビニルアルコール(重合度2,000、けん化度80%)0.4g、蒸留水260g、フマル酸ジイソプロピル130g(0.649モル)、メタクリル酸テトラヒドロフルフリル10g(0.059モル)および重合開始剤であるtert−ブチルパーオキシピバレート0.8g(0.005モル)を入れ、窒素バブリングを1時間行なった後、550rpmで攪拌しながら50℃で24時間保持することによりラジカル共重合を行なった。共重合反応の終了後、フラスコ中の重合物をろ別し、蒸留水およびメタノールで洗浄することにより共重合体を得た(収率:60%)。1H−NMR測定により、得られた共重合体は、フマル酸ジイソプロピル残基単位/メタクリル酸テトラヒドロフルフリル残基単位=90/10(モル%)であるフマル酸ジエステル共重合体であった。なお、フマル酸ジエステル共重合体の数平均分子量は50,000であった。
実施例1〜6で得られたフマル酸ジエステル共重合体30gと、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロリン酸0.5gをテトラヒドロフランに溶解した後、溶液キャスト法によって300μmのシートを得た。そのシートに水銀ランプを10分間照射した。その結果、得られたフィルムはテトラヒドロフランやトルエン等の溶媒に不溶であったことから、フマル酸ジエステル共重合体よりなる架橋体であることを確認した。そして、得られた架橋体の透明性を評価した。結果を表2に示す。なお、いずれの架橋体も実施例1と同様の耐熱性評価において、変色、変形が見られず良好であった。
Claims (4)
- フマル酸ジイソプロピル残基、フマル酸ジ−tert−ブチル残基、フマル酸ジシクロヘキシル残基よりなる群から選ばれる1種以上50〜99モル%と、下記一般式(2)で表されるオキセタニル基を有する(メタ)アクリル酸エステル残基単位及び/又は下記一般式(3)で表されるテトラヒドロフルフリル基を有する(メタ)アクリル酸エステル残基単位50〜1モル%よりなり、数平均分子量が1,000〜500,000であることを特徴とするフマル酸ジエステル共重合体。
- フマル酸ジエステル残基単位が、フマル酸ジイソプロピル残基単位であることを特徴とする請求項1に記載のフマル酸ジエステル共重合体。
- (メタ)アクリル酸エステル残基単位が、アクリル酸−3−エチル−3−オキセタニルメチル残基、メタクリル酸−3−エチル−3−オキセタニルメチル残基、アクリル酸テトラヒドロフルフリル残基、メタクリル酸テトラヒドロフルフリル残基よりなる群から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1に記載のフマル酸ジエステル共重合体。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のフマル酸ジエステル共重合体を架橋してなることを特徴とするフマル酸ジエステル共重合体の架橋体。
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