JP4516431B2 - ウォームギヤ機構及びウォームギヤ機構を搭載した電動パワーステアリング装置 - Google Patents

ウォームギヤ機構及びウォームギヤ機構を搭載した電動パワーステアリング装置 Download PDF

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Description

本発明は、ウォームギヤ機構及びウォームギヤ機構を搭載した電動パワーステアリング装置に関する。
ウォームギヤ機構は、駆動側のウォームにトルク伝達用ウォームホイールを噛合わせることで、ウォームからトルク伝達用ウォームホイールを介して負荷側にトルクを伝達する伝動機構である。このようなウォームギヤ機構において、バックラッシを抑制する技術が開発されてきた(例えば、特許文献1−2参照。)。
特開2001−355700公報(第3頁、図1−3) 特開2002−37100公報(第3頁、図1−3)
特許文献1による従来のウォームギヤ機構の概要を次の図17で説明し、特許文献2による従来のウォームギヤ機構の概要を次の図18で説明する。
図17(a)〜(c)は従来のウォームギヤ機構の概要図(その1)であり、特開2001−355700公報の図1〜図3の要部を再掲する。(a)はウォームギヤ機構200を電動モータ201に連結したことを示す。(b)はウォームギヤ機構200の断面構成を示す。(c)はウォームギヤ機構200の噛合い構成を示す。
従来のウォームギヤ機構200は、図17(a)に示すように、電動モータ201に連結した駆動側のウォーム202に、出力軸203に結合した被動側のウォームホイール204を噛合わせたものである。205はウォーム軸である。
ウォームホイール204は、図17(a)〜(c)に示すように、出力軸203に結合したハブ206と、ハブ206の外周囲に配置した第1ギヤ207並びに第2ギヤ208と、これらの第1・第2ギヤ207,208をハブ206の外周面に弾性的に連結した弾性体209とからなる。
すなわち、ウォーム202に噛合うウォームホイール204を、出力軸203の長手方向、すなわち回転軸方向に2個のギヤ(第1・第2ギヤ207,208)に分割し、これらのギヤの位相を互いにずらし、弾性体209によって回転方向に弾発したものである。
このようなウォームギヤ機構200は、ウォーム202の歯202aの両面を、第1ギヤ207の歯207a及び第2ギヤ208の歯208aにより、円周方向に両側から挟み込むことで、バックラッシを抑制するというものである。
図18(a),(b)は従来のウォームギヤ機構の概要図(その2)であり、特開2002−37100公報の図1及び図3の要部を再掲する。(a)はウォームギヤ機構300を電動モータ301に連結したことを示す。(b)はウォームギヤ機構300の断面構成を示す。
従来のウォームギヤ機構300は、図18(a)に示すように、電動モータ301に連結した駆動側のウォーム302に、出力軸303に結合した被動側のウォームホイール304を噛合わせたものである。305はモータ軸である。
図18(b)に示すように、ウォームホイール304の歯311のうち、ウォーム302の歯302aに噛合う部分(影線を付した部分)を、噛合域312と言う。
ウォームホイール304の歯311は、噛合域312に対して、歯幅方向の一方側に環状の保持溝313を形成し、この保持溝313にゴム製Oリング321を取付けたものである。
ゴム製Oリング321は、ウォーム302の歯先面302bに接触することにより、僅かに撓み、その弾性復元力によって噛合い部分に予圧を加えることで、バックラッシを抑制するというものである。
しかしながら、上記図17に示す従来のウォームギヤ機構200は、回転軸方向に二分割したものなので、ウォーム202の歯202aに対するギヤ1個の歯の接触面積は半分以下になる。ウォーム202を正回転させたときには歯202aから第1ギヤ207の歯207aにトルクを伝達し、ウォーム202を逆回転させたときには歯202aから第2ギヤ208の歯208aにトルクを伝達することになる。特に、ウォーム202に対するウォームホイール204の接触圧力が最も大きくなる部分(図17(b)において、図左右方向の中央部分)が、第1ギヤ207と第2ギヤ208との分割部分になる。従って、ウォームギヤ機構200の耐久性、特に耐摩耗性を高めるには、更なる検討の余地がある。
一方、上記図18に示す従来のウォームギヤ機構300は、ウォームホイール304の歯311のうち、噛合域312から外れている位置で、歯幅方向(図の左右方向)の一方側にのみ、保持溝313を形成したものである。歯厚方向への曲げ剛性は、歯幅方向の一方側と他方側とで異なる。この結果、歯幅方向の一方側と他方側とで、接触圧力が不均一になる。従って、ウォームギヤ機構300の耐久性を高めるには、更なる検討の余地がある。
さらに、上記図18に示す従来のウォームギヤ機構300は、回転するウォーム302の歯先面302bに対して、ゴム製Oリング321が擦るものであるから、摩擦力が生じる。しかも、ウォームホイール304の回転中心からゴム製Oリング321の接触面までの回転半径は比較的大きい。この結果、大きい摩擦トルクが生じる。ウォームギヤ機構300のトルク伝達効率を高めるためには、このような大きい摩擦トルクを低減することが好ましい。
しかも、歯先面302bにゴム製Oリング321が頻繁に擦るので、ゴム製Oリング321の耐久性を確保するには、更なる改良の余地がある。
また、これらのウォームギヤ機構200,300を、例えば電動パワーステアリング装置に搭載した場合には、ステアリングハンドルを操舵したときに、ギヤの歯同士の打音の発生を、より抑制することが求められる。車室内の騒音の低減を求められるからである。
さらには、電動パワーステアリング装置は、電動モータの補助トルクをウォームギヤ機構200,300を介してステアリング系に付加するものであるから、操舵感覚(操舵フィーリング)を高めるには、バックラッシを除去することが好ましい。バックラッシがあると、ステアリングハンドルを切り返し操作したときに、ウォームギヤ機構200,300からステアリング系に補助トルクが伝達される時間遅れ(タイミングの遅れ)が発生するからである。
本発明は、簡単な構成で、ウォームとウォームホイールとの間の歯同士の打音の発生を抑制するとともに、ウォームギヤ機構の耐久性をより高め、さらに、ウォームとウォームホイールとの良好な噛合い状態を維持できる技術を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、駆動側のウォームにトルク伝達用ウォームホイールを噛合わせることで、ウォームからトルク伝達用ウォームホイールを介して負荷側にトルクを伝達するウォームギヤ機構において、
このウォームギヤ機構は、トルク伝達用ウォームホイールに重ね合わせた補助ウォームホイールを備え、
この補助ウォームホイールのピッチ円直径をトルク伝達用ウォームホイールのピッチ円直径よりも大きく設定して、ウォームに補助ウォームホイールを噛合わせ、
トルク伝達用ウォームホイール側に補助ウォームホイールを、この補助ウォームホイールに一体に組込まれた付勢部材にて付勢したことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、付勢部材が、円盤状の平板ばね(皿ばねを包含する)からなり、この平板ばねをトルク伝達用ウォームホイールに取付けるように構成したことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、平板ばね及びトルク伝達用ウォームホイールの少なくとも一方には、互いに対向し合う相手の面と接触するための凸状の当接部を、所定の位置に一体に形成したことを特徴とする。
請求項4に係る発明は、補助ウォームホイールが樹脂成形品であり、別部材からなる平板ばねを一体に成形したことを特徴とする。
請求項5に係る発明は、トルク伝達用ウォームホイールに対し、補助ウォームホイールの相対的な回転変位を規制する回転規制機構を設けたことを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4又は請求項5のウォームギヤ機構と、車両のステアリングハンドルから操舵車輪に至るステアリング系と、トルクを発生するとともにこのトルクをウォームギヤ機構を介してステアリング系に伝える電動モータと、を備えたことを特徴とするウォームギヤ機構を搭載した電動パワーステアリング装置である。
請求項1に係る発明では、補助ウォームホイールのピッチ円直径をトルク伝達用ウォームホイールのピッチ円直径よりも大きく設定したので、ウォームに、トルク伝達用ウォームホイールとは異なる噛合い位相で補助ウォームホイールを噛合わせることができる。このため、トルク伝達用ウォームホイールの歯幅を、十分な大きさに設定することができる。この結果、ウォームの歯に対するトルク伝達用ウォームホイールの歯の接触面積を十分に確保することができる。従って、バックラッシを除去したウォームギヤ機構であっても、耐久性を、より高めることができる。
しかも、バックラッシを除去した構成にすることによって、ウォームとトルク伝達用ウォームホイールとの間の、歯同士の打音の発生を、より抑制することができる。
さらに請求項1に係る発明では、ウォームを軸方向から見たときに、ウォームに対するトルク伝達用ウォームホイールの噛合わせ部分を中心として、トルク伝達用ウォームホイールの歯幅部分を左右対称形にすることができる。また、トルク伝達用ウォームホイールの歯に、従来のようにバックラッシ抑制用部品を保持させるための保持溝を設けることなく、一体に形成することができる。従って、トルク伝達用ウォームホイールの歯の加工精度を高めることができるとともに、ウォームに対するトルク伝達用ウォームホイールの良好な噛合い状態を維持することができる。
さらに請求項1に係る発明では、トルク伝達用ウォームホイールに補助ウォームホイールを重ね合わせるとともに、トルク伝達用ウォームホイール側に補助ウォームホイールを、補助ウォームホイールに一体に組込まれた付勢部材にて付勢したので、ウォームの歯(ねじ山)と補助ウォームホイールの歯との間のバックラッシを除去した構成に、することができる。これにより、ウォームが回転したときに、補助ウォームホイールは、トルク伝達用ウォームホイールよりも先に変位する。
つまり、ウォームで補助ウォームホイールを変位させながら、遅れてウォームでトルク伝達用ウォームホイールを回し始めることができる。この結果、ウォームの歯をトルク伝達用ウォームホイールの歯に緩やかに当てることができる。このため、ウォームギヤ機構の耐久性を、より一層高めることができる。しかも、ウォームとトルク伝達用ウォームホイールとの間の、歯同士の打音の発生を、より抑制することができる。
例えば、トルク伝達用ウォームホイールに対して補助ウォームホイールの中心部分を、回転を規制して取付けた場合には、ウォームの回転力が補助ウォームホイールに伝わるときに、次のような分力が働く。すなわち、ウォームの歯の圧力角に応じて、補助ウォームホイールには歯先がウォームの径外方へ変位する方向の分力が働く。この分力により、補助ウォームホイールは付勢部材の付勢力に抗して、トルク伝達用ウォームホイールから離れる方向に変位する。上記分力に対して、付勢部材の付勢力は抵抗力となる。従って、抵抗力に抗して、先にウォームで補助ウォームホイールをトルク伝達用ウォームホイールから離れる方向に変位させながら、遅れてウォームでトルク伝達用ウォームホイールを回し始めることができる。この結果、ウォームの歯をトルク伝達用ウォームホイールの歯に緩やかに当てることができる。このため、ウォームギヤ機構の耐久性を、より一層高めることができる。しかも、ウォームとトルク伝達用ウォームホイールとの間の、歯同士の打音の発生を、より抑制することができる。
このように、トルク伝達用ウォームホイールに補助ウォームホイールを重ね合わせるとともに、トルク伝達用ウォームホイール側に補助ウォームホイールを付勢部材にて付勢するだけの簡単な構成によって、ウォームの歯と補助ウォームホイールの歯との間のバックラッシを除去し、ウォームギヤ機構の耐久性を高めるとともに、ウォームとトルク伝達用ウォームホイールとの間の、歯同士の打音の発生を抑制することができる。
請求項2に係る発明では、付勢部材を、円盤状の平板ばね(皿ばねを包含する)によって構成し、平板ばねをトルク伝達用ウォームホイールに取付けるようにしたので、ウォームギヤ機構の部品数がすくなくてすむ。しかも、平板ばねであるから、補助ウォームホイールに容易に組込むことができる。
請求項3に係る発明では、平板ばね及びトルク伝達用ウォームホイールの少なくとも一方には、互いに対向し合う相手の面と接触するための凸状の当接部を、所定の位置に一体に形成したので、トルク伝達用ウォームホイールに補助ウォームホイールを安定して保持することができる。これは、凸状の当接部によって平板ばねに予圧を付与できるからである。これにより、ウォームと補助ウォームホイールとの間の歯同士の打音、及び、ウォームとトルク伝達用ウォームホイールとの間の歯同士の打音の発生を、より適切に抑制することができる。
請求項4に係る発明では、平板ばねを、樹脂成形品からなる補助ウォームホイールに一体に成形することによって、組立誤差、特に平板ばねと補助ウォームホイールとの芯ずれを防止することができる。この結果、芯ずれによる、ウォームと補助ウォームホイールとの噛み合い不良を防止することができる。
さらには、補助ウォームホイールに平板ばねを組込むためのボルトやリベット等の締結部材は不要であるから、軽量化できる。また、補助ウォームホイールは樹脂成形品であるから軽量である。このため、平板ばねを組込んだ補助ウォームホイール全体の質量は低減する。質量を低減することで、補助ウォームホイールの慣性力を減少させることができる。慣性力が小さいので、補助ウォームホイールが回転し始めたときに、補助ウォームホイールから平板ばねに作用する衝撃力は小さい。従って、平板ばねの応力が小さくてすむので、その分、平板ばねの板厚を下げる等によって軽量化を図ることができる。このように平板ばねを組込んだ補助ウォームホイール全体の質量を低減させることによって、例えば、このウォームギヤ機構を車両用ステアリング装置に採用した場合には、特にハンドル切り始めの応答性を向上させることができるので、ステアリング装置の操舵感覚(操舵フィーリング)を、より高めることができる。
請求項5に係る発明では、トルク伝達用ウォームホイールに対し、補助ウォームホイールの相対的な回転変位を規制する回転規制機構を設けたものである。
例えば、トルク伝達用ウォームホイールに対して補助ウォームホイールの中心部分を回転を規制して取付けた場合には、トルク伝達用ウォームホイールに対する、補助ウォームホイールの位置決めが容易であり、組付けを容易に且つ確実に行うことができる。また、このウォームギヤ機構を、例えば車両用ステアリング装置に組込んだ構成において、路面反力等による衝撃力がウォームギヤ機構に作用した場合や、経年変化があった場合でも、トルク伝達用ウォームホイールに対する補助ウォームホイールの相対的な位置関係を、適正な位置に確実に維持することができる。
また、トルク伝達用ウォームホイールに対して、補助ウォームホイールを摺動しつつ相対的に回転するように取付けた場合には、相対的な回転範囲を規制することによって、補助ウォームホイールとウォームでトルク伝達用ウォームホイールとの回転タイミングを、より確実に維持することができる。
請求項6に係る発明では、電動パワーステアリング装置において、電動モータで発生したトルクをステアリング系に伝達する動力伝達機構として、ウォームギヤ機構を採用したので、バックラッシを除去したウォームギヤ機構の耐久性を、より高めることができる。
さらには、ウォームギヤ機構のバックラッシを除去することによって、ステアリングハンドルを操舵するときの歯同士の打音の発生を、より抑制することができ、この結果、車室内の騒音をより一層低減することができる。
さらに請求項6に係る発明では、ウォームギヤ機構のバックラッシを除去することによって、ウォームに対するトルク伝達用ウォームホイールの良好な噛合い状態を維持することができる。このため、ステアリングハンドルを切り返し操作したときに、ウォームギヤ機構からステアリング系に補助トルクが伝達される時間遅れの発生を抑制することができる。
さらには、バックラッシを除去したので、ウォームでトルク伝達用ウォームホイールを回転させた場合に、歯同士が衝当することなく、緩やかに当たって噛合うので、ステアリングハンドルの切り返し作動を良好にすることができる。
このようなことから、電動パワーステアリング装置の操舵感覚(操舵フィーリング)を、より高めることができる。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。以下、ウォームギヤ機構を電動パワーステアリング装置に搭載した例を説明する。
先ず、電動パワーステアリング装置及びウォームギヤ機構の第1の実施の形態について、図1〜図10に基づき説明する。
図1は本発明に係る電動パワーステアリング装置(第1の実施の形態)の模式図である。電動パワーステアリング装置10は、車両のステアリングハンドル21から車両の操舵車輪(前輪)29,29に至るステアリング系20と、このステアリング系20に補助トルクを加える補助トルク機構40とからなる。
ステアリング系20は、ステアリングハンドル21にステアリングシャフト22及び自在軸継手23,23を介してピニオン軸(入力軸)24を連結し、ピニオン軸24にラックアンドピニオン機構25を介してラック軸26を連結し、ラック軸26の両端に左右のタイロッド27,27及びナックル28,28を介して左右の操舵車輪29,29を連結したものである。
ラックアンドピニオン機構25は、ピニオン軸24に形成したピニオン31と、ラック軸26に形成したラック32とからなる。
ステアリング系20によれば、運転者がステアリングハンドル21を操舵することで、この操舵トルクによりラックアンドピニオン機構25及び左右のタイロッド27,27を介して、左右の操舵車輪29,29を操舵することができる。
補助トルク機構40は、ステアリングハンドル21に加えたステアリング系20の操舵トルクを操舵トルクセンサ41で検出し、この操舵トルクセンサ41のトルク検出信号に基づき制御部42で制御信号を発生し、この制御信号に基づき操舵トルクに応じた補助トルクを電動モータ43で発生し、補助トルクをウォームギヤ機構44を介してピニオン軸24に伝達し、さらに、補助トルクをピニオン軸24からステアリング系20のラックアンドピニオン機構25に伝達するようにした機構である。
電動パワーステアリング装置10によれば、運転者の操舵トルクに電動モータ43の補助トルクを加えた複合トルクにより、ラック軸26で操舵車輪29,29を操舵することができる。
図2は本発明に係る電動パワーステアリング装置(第1の実施の形態)の全体構成図であり、左端部及び右端部を断面して表したものである。この図は、電動パワーステアリング装置10のラック軸26を、車幅方向(図左右方向)に延びるハウジング51に、軸方向にスライド可能に収容したことを示す。
ラック軸26は、ハウジング51から突出した長手方向両端にボールジョイント52,52を介してタイロッド27,27を連結した軸である。53,53はダストシール用ブーツである。
図3は図2の3−3線断面図であり、電動パワーステアリング装置10の縦断面構造を示す。
電動パワーステアリング装置10は、ピニオン軸24、ラックアンドピニオン機構25、操舵トルクセンサ41及びウォームギヤ機構44をハウジング51に収納し、このハウジング51の上部開口を上部カバー部54で塞いだものである。操舵トルクセンサ41は、上部カバー部54に取付けたものである。
ウォームギヤ機構44は、駆動側のウォーム47にトルク伝達用ウォームホイール48を噛合わせることで、ウォーム47からトルク伝達用ウォームホイール48を介して負荷側にトルクを伝達することができるようにした構成である。さらにウォームギヤ機構44は、トルク伝達用ウォームホイール48の他に補助ウォームホイール49を備える。
ハウジング51は、上下に延びるピニオン軸24の上部、長手中央部及び下端を3個の軸受55〜57を介して回転可能に支承したものであり、さらに電動モータ43を取付けるとともに、ラックガイド70を備える。図中、58はハウジング51に対して軸受56の位置決めをするロックナット、59はピニオン軸24をシールするオイルシールである。
ところで、操舵トルクセンサ41は、ピニオン軸24に設けた第1残留歪み部61及び第2残留歪み部62と、これら第1・第2残留歪み部61,62の周囲に設けた検出部63と、からなる磁歪式トルクセンサである。
第1・第2残留歪み部61,62は、ピニオン軸24の軸長手方向に互いに逆方向の残留歪みが付与された磁歪膜からなり、これらの磁歪膜に作用した作用トルクに応じて磁歪特性が変化する。
検出部63は、第1・第2残留歪み部61,62に生じた磁歪効果を電気的に検出し、その検出信号をトルク検出信号として出力するものである。この検出部63は、ピニオン軸24を通した筒状のコイルボビン64,65と、コイルボビン64,65に巻いた第1多層ソレノイド巻きコイル66並びに第2多層ソレノイド巻きコイル67と、第1・第2多層ソレノイド巻きコイル66,67の周囲を囲う磁気シールド用バックヨーク68と、からなる。
ラックガイド70は、ラック32と反対側からラック軸26に当てるガイド部71と、このガイド部71を圧縮ばね72を介して押す調整ボルト73と、からなる押圧手段である。ガイド部71と調整ボルト73との間には、調整ボルト73の調整方向に若干の隙間を有する。ガイド部71は、ラック軸26の背面を滑らせる当て部材74を備える。75はハウジング51に対する調整ボルト73の位置決めをするロックナットである。
ラックガイド70によって、ラック軸26をその軸方向へ摺動可能に支持することができる。さらにラックガイド70によれば、ハウジング51にねじ込んだ調整ボルト73にて、圧縮ばね72を介してガイド部71を適切な押圧力で押すことにより、ガイド部71でラック32に予圧を与えて、ラック32をピニオン31に押し付けることができる。
図4は図2の4−4線断面図であり、ピニオン軸24と電動モータ43とウォームギヤ機構44との関係を示す。
電動モータ43は、横向きのモータ軸43aを備えるとともに、ハウジング51に取付けたものである。モータ軸43aはハウジング51内に延びる。
図3及び図4に示すように、ウォームギヤ機構44は、電動モータ43で発生した補助トルクをピニオン軸24に伝達する補助トルク伝達機構、すなわち倍力機構である。
詳しく述べるとウォームギヤ機構44は、電動モータ43のモータ軸43aにカップリング45を介して連結したウォーム軸46と、ウォーム軸46に一体に形成したウォーム47と、ウォーム47に噛み合わせたトルク伝達用ウォームホイール48と、からなる。トルク伝達用ホイール48はピニオン軸24に結合したものである。
ハウジング51は、水平に延びるウォーム軸46の両端部を、軸受81,82を介して回転可能に支承することになる。
図5は本発明に係るウォームギヤ機構(第1の実施の形態)の断面図であり、図3に対応させて左半分のみを示した。図6は本発明に係るウォームギヤ機構(第1の実施の形態)の分解図である。図7は本発明に係るウォームギヤ機構(第1の実施の形態)の平面図であり、補助ウォームホイール49の一部を断面して表した。
図5及び図6に示すように、トルク伝達用ウォームホイール48は、ピニオン軸24に嵌合する円筒状のボス部(ハブ)101と、ボス部101の外周に一体に形成した円盤状のホイール本体102と、ホイール本体102の外周面に形成した複数の歯103・・・(・・・は複数を示す。以下同じ。)とからなる、一体成形品の歯車である。
ピニオン軸24は、トルク伝達用ウォームホイール48を、軸方向移動を規制するとともに、スプライン又はセレーションにて相対回転を規制して結合することができる。
ボス部101は、ホイール本体102の一方の面102aから上方(すなわち、ピニオン軸24の軸方向)へ延びる延長部105と、この延長部105の外周面に形成した雄ねじ106とを有する。
ホイール本体102は、一方の面102aに一体に形成した凸状の当接部107と、厚み方向(すなわちピニオン軸24の軸方向)に貫通した複数の貫通孔108・・・と、を有する。
当接部107は、補助ウォームホイール49に対向する一方の面102aにおいて、所定の位置に突出した、凸状の部分である。すなわち、当接部107は、トルク伝達用ウォームホイール48の回転中心CLを基準とする、環状の突出部であり、その環状部分の中心径はDcである。回転中心CLは、ピニオン軸24の中心でもある。
複数の貫通孔108・・・は、トルク伝達用ウォームホイール48の回転中心CLを基準として周方向に等ピッチで配列した平面視略扇状の孔である。なお、これらの貫通孔108・・・は、当接部107よりも中心CL側(径内方)にある。
図5及び図6に示すように、補助ウォームホイール49は、ウォーム47とトルク伝達用ウォームホイール48との間の、バックラッシを除去するために設けた補助的な歯車であって、ウォーム47に噛合わせたものである。このような補助ウォームホイール49は、ホイール本体102の一方の面102aに重ね合わせ、トルク伝達用ウォームホイール48に対して相対的に回転不能に配置したものである。補助ウォームホイール49の中心は、トルク伝達用ウォームホイール48の回転中心CLと同一である。
以下、補助ウォームホイール49を詳細に説明する。
補助ウォームホイール49は樹脂成形品であり、別部材からなる平板ばね111をインサート成型等によって一体に成形したことを特徴とする。すなわち、補助ウォームホイール49は、環状のホイール本体112と、このホイール本体112の径内方に組込んだ円盤状の平板ばね111とからなる。このように、補助ウォームホイール49は、円盤状の平板ばね111を組込むことができる。ホイール本体112は、外周部分に複数の歯113・・・を一体に形成した樹脂成形品である。
補助ウォームホイール49は、複数の歯113・・・をトルク伝達用ウォームホイール48側へ向かって延ばした、いわゆる冠状(キャップ状とも言う。)の歯車である。
平板ばね111は、弾性を有した1枚の平板からなる、平坦な弾性部材であって、ホイール本体102の一方の面102aに対して平行又はほぼ平行な部材である。この平板ばね111は、トルク伝達用ウォームホイール48の回転中心CL上に開いた中央の嵌合孔114と、この嵌合孔114の周囲に配列した複数の貫通孔115・・・並びに複数の当接部116・・・とを、形成したことを特徴とする。
図5〜図7に示すように、複数の貫通孔115・・・及び複数の当接部116・・・は、トルク伝達用ウォームホイール48の当接部107に対して、同一又はほぼ同一の位置(図5に示す直径Dcとした円周の位置)に、配列したものである。これら複数の貫通孔115・・・及び複数の当接部116・・・は、周方向に1個ずつ等ピッチで配列することになる。
図6に示すように、貫通孔115・・・は、トルク伝達用ウォームホイール48の貫通孔108・・・に連通する、平面視略扇状の孔である。
図5〜図7に示すように、複数の当接部116・・・は、各貫通孔115,115間に配列したものであって、平板ばね111のうち、トルク伝達用ウォームホイール48に対向する面111aに突出した突起である。これらの突起は丸ピン形の凸状を呈しており、突出した先端の平坦な端面を、当接部107の端面に接触することができる。
このように、トルク伝達用ウォームホイール48は、平板ばね111のうち互いに対向し合う面111aに接触する凸状の当接部107を、所定の位置に一体に形成したものである。平板ばね111は、トルク伝達用ウォームホイール48のうち互いに対向する面102aに接触する、複数の凸状の当接部116・・・を、所定の位置に一体に形成したものである。
言い換えると、平板ばね111及びトルク伝達用ウォームホイール48の少なくとも一方は、互いに対向し合う相手の面と接触するための凸状の当接部107,116・・・を、所定の位置に一体に形成したものである。
図5及び図6に示すように、補助ウォームホイール49は、トルク伝達用ウォームホイール48に対してカラー141、回り止め部材151及びナット161によって、取り付けられることになる。
図6に示すようにカラー141は、ホイール本体102の一方の面102aに重ねる大径部142と、大径部142よりも小径の小径部143と、大径部142と小径部143との間の平坦な段差部144とからなる、環状の部材である。
回り止め部材151は、板材からなる平坦な環状部材であり、外周の縁からトルク伝達用ウォームホイール48に向かって延びる複数の掛止め爪152・・・を一体に備える。図6及び図7に示すように、掛止め爪152・・・の幅(周方向の寸法)は、貫通孔108・・・及び貫通孔115・・・の各幅(周方向の寸法)よりも小さい。
図5及び図6に示すように、カラー141の小径部143の高さは、平板ばね111の板厚に回り止め部材151の板厚を加えた全高さと同一又はこれよりも若干小さい。
図5及び図6に示すように、このようなウォームギヤ機構44によれば、ボス部101の延長部105にカラー141を嵌合し、カラー141の小径部143に平板ばね111の嵌合孔114を嵌合し、その上から回り止め部材151を嵌合し、更にその上からナット161を雄ねじ106にねじ込むことで、トルク伝達用ウォームホイール48に対して補助ウォームホイール49を取付けることができる。すなわち、円盤状の平板ばね111は、その中心部分を、トルク伝達用ウォームホイール48に取付けることができる。
この結果、平板ばね111の当接部116・・・は、トルク伝達用ウォームホイール48の当接部107に直接に当たる。このように、平板ばね111はトルク伝達用ウォームホイール48に直接に当てるように構成した。
トルク伝達用ウォームホイール48の貫通孔108・・・と、補助ウォームホイール49の貫通孔115・・・とに、回り止め部材151の掛止め爪152・・・を掛けた構成は、ナット161の締め付けによる補助ウォームホイール49の回転を防止するための、回転規制機構150をなす。トルク伝達用ウォームホイール48に対する補助ウォームホイール49の相対的な回転変位は、貫通孔108・・・,115・・・に対する掛止め爪152・・・の掛け止めによって規制される。
雄ねじ106とナット161と平板ばね111との組合せ構造は、トルク伝達用ウォームホイール48に補助ウォームホイール49を固定するための、固定機構160をなす。すなわち、固定機構160は、ナット161により、付勢部材(弾発部材)としての平板ばね111を介して補助ウォームホイール49をトルク伝達用ウォームホイール48側に押すことで、トルク伝達用ウォームホイール48に補助ウォームホイール49を固定するようにした構成である。
以上の説明から明らかなように、平板ばね111は、補助ウォームホイール49をトルク伝達用ウォームホイール48側に付勢する(弾発する)付勢部材である。
図7に示すように、補助ウォームホイール49のピッチ円直径D2は、トルク伝達用ウォームホイール48のピッチ円直径D1よりも大きい(D1<D2)。
ウォーム47は金属製品、例えば機械構造用炭素鋼鋼材(JIS−G−4051)等の鉄鋼製品である。トルク伝達用ウォームホイール48及び補助ウォームホイール49は、ナイロン樹脂等の樹脂製品である。金属製品のウォーム47に樹脂製品のトルク伝達用ウォームホイール48及び補助ウォームホイール49を噛合わせるようにしたので、噛合いを比較的円滑にすることができるとともに、騒音をより低減させることができる。
ウォーム47の歯131の歯形は、軸直角断面においてほぼ台形の歯形であり、トルク伝達用ウォームホイール48の歯103の歯形は、軸直角断面においてインボリュートの歯形である。ウォーム47のねじ山は1条であり、このねじ山のピッチはPiである。
図8(a)〜(e)は本発明に係るウォームギヤ機構(第1の実施の形態)におけるウォームとトルク伝達用ウォームホイールと補助ウォームホイールとの噛み合い状態を示す構成図である。図8(a)はウォームギヤ機構44の断面構成を示し、上記図5に対応させて表した図である。図8(b)は(a)のb−b線断面構成を示す。
図8(a)及び図8(b)に示すように、冠状を呈する補助ウォームホイール49は、歯113・・・がトルク伝達用ウォームホイール48の外周面104を囲うようにしてトルク伝達用ウォームホイール48に重ねることで、ウォーム47に噛合わせるようにしたものである。このため、トルク伝達用ウォームホイール48に補助ウォームホイール49の歯113・・・が干渉することはない。
補助ウォームホイール49のピッチ円直径D2を、トルク伝達用ウォームホイール48のピッチ円直径D1よりも大きく設定したので、ウォーム47に、トルク伝達用ウォームホイール48とは異なる噛合い位相で補助ウォームホイール49を噛合わせることができる。このため、トルク伝達用ウォームホイール48の歯幅を十分な大きさ(例えば、ウォーム47の外径と略同じ大きさ)に設定することができる。この結果、ウォーム47の歯131に対するトルク伝達用ウォームホイール48の歯103の接触面積を十分に確保することができる。従って、ウォームギヤ機構44の耐久性を、より高めることができる。
ウォーム47の中心から補助ウォームホイール49のピッチ円までの距離はrである。この距離rは次の(1)式で求められる。但し、ウォーム47にトルク伝達用ウォームホイール48を噛合わせたときのウォーム47のピッチ円直径をd1とする。
r=(D1+d1−D2)/2 ……… (1)
なお、距離rは任意であるが、ウォーム47を可逆的に回転させる(すなわち、正・逆転させる)場合には、零の方が好ましい。より具体的には、ピッチ円直径D2の大きさは、トルク伝達用ウォームホイール48に補助ウォームホイール49の歯113・・・が干渉することがなく、しかも、ウォーム47に補助ウォームホイール49が噛合うことができる大きさであればよい。
さらにウォームギヤ機構44は、補助ウォームホイール49の歯113・・・がトルク伝達用ウォームホイール48の外周面104を囲うように、補助ウォームホイール49を、いわゆる冠状に形成したことを特徴とする。従って、トルク伝達用ウォームホイール48に補助ウォームホイール49を付加した構成であるにもかかわらず、トルク伝達用ウォームホイール48に補助ウォームホイール49が干渉することはない。このため、トルク伝達用ウォームホイール48の歯幅を、より一層十分な大きさに設定することができる。この結果、ウォーム47の歯131に対するトルク伝達用ウォームホイール48の歯103の接触面積をより一層十分に確保することができる。従って、ウォームギヤ機構44の耐久性を、より一層高めることができる。
さらにまた、ウォームギヤ機構44は、ウォーム47に補助ウォームホイール49を噛合わせたときのウォーム47のピッチ円直径d2を、ウォーム47にトルク伝達用ウォームホイール48を噛合わせたときのウォーム47のピッチ円直径d1よりも、小さく設定した(d1>d2)ことを特徴とする。
ウォーム47のねじ山(歯)131のピッチPiが一定であるのに対して、ウォーム47に補助ウォームホイール49を噛合わせたときのウォーム47のピッチ円直径d2を小さく設定したので、その分、ねじ山131の進み角を大きくすることができる。進み角が大きくなれば、ウォーム47と補助ウォームホイール49との間の摩擦損失は低減する。すなわち、トルク伝達効率が高まる。補助ウォームホイール49を回すための、ウォーム47のトルクは、トルク伝達効率が高まった分だけ小さくてすむ。従って、ウォームギヤ機構44をより円滑に作動させることができるとともに、ウォームギヤ機構44の耐久性をより高めることができる。
図8(c)は図8(a)のc−c線断面構成を示し、ウォーム47に対するトルク伝達用ウォームホイール48の噛合い状態を表す。すなわち、ウォーム47の歯131の左の歯面131aに、トルク伝達用ウォームホイール48の歯103の右の歯面103bが当たっている。
図8(d)は図8(a)のd−d線断面構成を示し、図8(e)は図8(b)をe矢視方向から見た断面構成を示す。これらの図8(d)及び図8(e)はウォーム47に対する補助ウォームホイール49の噛合い状態を表す。すなわち、ウォーム47の歯131の右の歯面131bに、補助ウォームホイール49の歯113の左の歯面113aが当たっている。ウォーム47の歯131の左の歯面131aと補助ウォームホイール49の歯113の右の歯面113bとの間には、バックラッシ(隙間)を有する。
図9は本発明に係るウォームギヤ機構(第1の実施の形態)の模式図であり、上記図8(c)及び図8(d)を組合わせて模式的に表した図である。
図9は、(1)ウォーム47の歯131の左の歯面131aに、トルク伝達用ウォームホイール48の歯103の右の歯面103bが当たるとともに、(2)ウォーム47の歯131の右の歯面131bに、補助ウォームホイール49の歯113の左の歯面113aが当たっている又は極く微少のバックラッシ(隙間)を有していることを示す。このような噛み合い状態におけるバックラッシB1,B2については、次の通りである。
ウォーム47の歯131と補助ウォームホイール49の歯113との間のバックラッシB1の大きさはX1である(X1は、例えば0又はほぼ0)。ウォーム47の歯131とトルク伝達用ウォームホイール48の歯103との間のバックラッシB2の大きさはX2である。ウォームギヤ機構44は、補助ウォームホイール49側のバックラッシB1を、トルク伝達用ウォームホイール48側のバックラッシB2よりも小さく設定したことを特徴とする。すなわち、X1とX2の関係は「0≦X1<X2」である。
次に、上記構成のウォームギヤ機構44の作用について、図10に基づき説明する。図10(a)〜(c)は本発明に係るウォームギヤ機構(第1の実施の形態)の作用図である。
図10(a)は、上記図9に対応する図であって、ウォーム47の歯131の左の歯面131aに対して、トルク伝達用ウォームホイール48の歯103の右の歯面103bが当たっていることを示す。この状態では、ウォーム47の歯131と補助ウォームホイール49の歯113との間のバックラッシB1は小さい(B1=0を含む)。また、ウォーム47の歯131の右の歯面131b側にバックラッシB2を有する。
この図10(a)の状態において、電動モータ43(図3参照)でウォーム47を正回転させると、ウォーム47の歯131は矢印R1方向(図右方向)に変位する。この結果、ウォーム47の歯131の右の歯面131bは、補助ウォームホイール49の歯113の左の歯面113aを押す。この押す力に応じて、左の歯面113aには水平分力と垂直分力とが働く。
すなわち、ウォーム47の歯131の圧力角に応じて、左の歯面113aには、補助ウォームホイール49を回転させる回転力(水平分力)と、補助ウォームホイール49をウォーム47から離す方向、すなわち、補助ウォームホイール49の歯先がウォーム47の径外方へ変位する方向へ変位させる変位力(垂直分力)とが働く。
補助ウォームホイール49の歯113は、垂直分力によってウォーム47の径外方(図10(a)の紙面手前方向)へ変位し、ウォーム47の歯131における歯先側で噛み合うことになる。
以上の説明のように、ウォーム47の歯131は、平板ばね111の付勢力(ばね力)に抗して、補助ウォームホイール49の歯113をウォーム47の径外方へ変位させつつ、矢印R1方向に変位し、図10(b)の状態を経て図10(c)の状態に至る。
この結果、図10(c)に示すように、ウォーム47の歯131の右の歯面131bは、トルク伝達用ウォームホイール48の歯103の左の歯面103aに当たって押す。トルク伝達用ウォームホイール48は矢印R2方向へ変位する。
このように、補助ウォームホイール49の抵抗に抗して、ウォーム47で補助ウォームホイール49を軸方向へ変位させることにより、遅れてウォーム47でトルク伝達用ウォームホイール48を回し始めることができる。補助ウォームホイール49はトルク伝達用ウォームホイール48と共に連れ回る。
この結果、ウォーム47の歯131をトルク伝達用ウォームホイール48の歯103に緩やかに当てることができる。このため、ウォームギヤ機構44の耐久性を、より一層高めることができる。しかも、バックラッシB2を除去することができるので、ウォーム47とトルク伝達用ウォームホイール48との間の、歯同士の打音の発生を、より一層抑制することができる。
ところで、上述のように、ウォーム47の歯131は補助ウォームホイール49の歯113を矢印R1方向に押すことで、平板ばね111(図5参照)の付勢力に抗して、歯113をピニオン軸24(図5参照)の軸方向に押し上げている。その後、図10(c)の状態において、電動モータ43(図3参照)でウォーム47を逆回転させると、その歯131は矢印R1とは反対方向(図左方向)に変位する。歯131の右の歯面131bが矢印R1とは反対方向へ変位するに連れて、補助ウォームホイール49の歯113は、平板ばね111の付勢力で押し下げられて、図10(a)に示す状態に自動的に戻る。
このように、ウォーム47とトルク伝達用ウォームホイール48との間の、歯103,131同士の打音の発生を、より抑制することができる。
しかも、上記図8(a)に示すようにウォーム47を軸方向から見たときに、ウォーム47に対するトルク伝達用ウォームホイール48の噛合わせ部分を中心として(すなわち、図8(a)に示すウォーム47の中心を通る中心線CWに対して)、トルク伝達用ウォームホイール48の歯幅部分を左右対称形にすることができる。また、トルク伝達用ウォームホイール48の歯103に、従来のように(図18参照)バックラッシ抑制用部品を保持させるための保持溝を設けることなく、一体に形成することができる。従って、トルク伝達用ウォームホイール48の歯103の加工精度を高めることができるとともに、ウォーム47に対するトルク伝達用ウォームホイール48の良好な噛合い状態を維持することができる。
以上の説明をまとめると、第1の実施の形態におけるウォームギヤ機構44によれば、図5及び図9に示すように、ウォーム47の歯131と補助ウォームホイール49の歯113との間のバックラッシB1を、ウォーム47の歯131とトルク伝達用ウォームホイール48の歯103との間のバックラッシB2よりも小さく設定し、トルク伝達用ウォームホイール48に補助ウォームホイール49を重ね合わせるとともに、トルク伝達用ウォームホイール48側に補助ウォームホイール49を付勢部材111にて付勢するだけの簡単な構成によって、ウォームギヤ機構44の耐久性を高めることができる。
しかも、バックラッシB2を除去して、ウォーム47とトルク伝達用ウォームホイール48との間の、歯103,131同士の打音の発生を抑制することができる。
さらには、図5に示すように、固定機構160により付勢部材111を介して、補助ウォームホイール49をトルク伝達用ウォームホイール48側へ押すことで、補助ウォームホイール49に予圧を付与することができる。
従って、第1の実施の形態のように、ウォーム47の歯131及びトルク伝達用ウォームホイール48に対し、付勢部材111を介して補助ウォームホイール49をスムースに安定して付勢することができる。
さらにウォームギヤ機構44によれば、付勢部材111を、補助ウォームホイール49に組込んだ円盤状の平板ばね111(皿ばねを包含する)によって構成し、平板ばね111をトルク伝達用ウォームホイール48に直接に当てるようにしたので、ウォームギヤ機構44の部品数がすくなくてすむ。しかも、平板ばね111であるから、補助ウォームホイール49に容易に組込むことができる。
さらにウォームギヤ機構44によれば、平板ばね111及びトルク伝達用ウォームホイール48の少なくとも一方には、互いに対向し合う相手の面と接触するための凸状の当接部107,116・・・を、所定の位置に一体に形成したので、補助ウォームホイール49をトルク伝達用ウォームホイール48に安定して保持することができる。従って、ウォーム47とトルク伝達用ウォームホイール48との間の歯103,131(図9参照)同士の打音の発生を、より適切に抑制することができる。
さらにウォームギヤ機構44によれば、平板ばね111を、樹脂成形品からなる補助ウォームホイール49に一体に成形することによって、容易に一体化することができる。
さらには、補助ウォームホイール49に平板ばね111を組込むためのボルトやリベット等の締結部材は不要であるから、その分、軽量化できる。また、補助ウォームホイール49は樹脂成形品であるから軽量である。このため、平板ばね111を組込んだ補助ウォームホイール49全体の質量は低減する。質量を低減することで、補助ウォームホイール49の慣性力を減少させることができる。慣性力が小さいので、補助ウォームホイール49が回転し始めたときに、補助ウォームホイール49から平板ばね111に作用する衝撃力は小さい。従って、平板ばね111の応力が小さくてすむので、その分、平板ばね111の板厚を下げる等によって軽量化を図ることができる。このように平板ばね111を組込んだ補助ウォームホイール49全体の質量を低減させることによって、ウォームギヤ機構44を車両用ステアリング装置10に採用した場合に、ステアリング装置10の操舵感覚(操舵フィーリング)を、より高めることができる。
さらにウォームギヤ機構44は、トルク伝達用ウォームホイール48に対し、補助ウォームホイール49の相対的な回転変位を規制する回転規制機構150を設けたものである。
例えば、回転規制機構150によって、トルク伝達用ウォームホイール48に対して補助ウォームホイール49の中心部分を回転を規制して取付けた場合には、トルク伝達用ウォームホイール48に対する、補助ウォームホイール49の位置決めが容易であり、組付けを容易に且つ確実に行うことができる。また、このウォームギヤ機構44を、電動パワーステアリング装置10に組込んだ構成において、路面反力等による衝撃力がウォームギヤ機構44に作用した場合や、経年変化があった場合でも、トルク伝達用ウォームホイール48に対する補助ウォームホイール49の相対的な位置関係を、適正な位置に確実に維持することができる。
さらには、例えば、図10(a)の状態において、ウォーム47が正回転して歯131が矢印R1方向に変位することで、図10(b)に示すように、先に補助ウォームホイール49を変位させ、図10(c)に示すように遅れてトルク伝達用ウォームホイール48を回し始めることができる。この結果、ウォーム47の歯131をトルク伝達用ウォームホイール48の歯103に緩やかに当てることができる。
次に、上記図5に示す第1の実施の形態におけるウォームギヤ機構44の変形例を図11及び図12に基づき説明する。なお、図5に示す第1の実施の形態におけるウォームギヤ機構44と同様の構成については同一符号を付し、その説明を省略する。
図11は本発明に係るウォームギヤ機構(第1変形例)の断面図であり、上記図5に対応させて表した。
図11に示す第1変形例のウォームギヤ機構44は、トルク伝達用ウォームホイール48側に補助ウォームホイール49を付勢する付勢部材(すなわち、弾発部材)を圧縮コイルばね171によって構成したことを特徴とする。
補助ウォームホイール49は全体が樹脂成形品からなり、トルク伝達用ウォームホイール48に重ね合わせるとともに、ピニオン軸24に嵌合し且つ軸方向移動を規制して取付けたものである。圧縮コイルばね171は、ピニオン軸24に取り付けられたばね受け盤172と補助ウォームホイール49との間に介在する。
図12は本発明に係るウォームギヤ機構(第2変形例)の断面図であり、上記図11に対応させて表した。
図12に示す第2変形例のウォームギヤ機構44は、上記図11に示す第1変形例の更なる変形例であり、トルク伝達用ウォームホイール48側に補助ウォームホイール49を付勢する「付勢部材」の役割を、全体が樹脂成形品からなる補助ウォームホイール49自体が兼ねたことを特徴とする。
第2変形例の補助ウォームホイール49は、トルク伝達用ウォームホイール48に重ね合わせるとともに、ピニオン軸24に嵌合し且つ軸方向移動を規制して取付けたものである。詳しく説明すると、補助ウォームホイール49は、ピニオン軸24に嵌合するボス部49aと、ボス部49aに形成した係止鈎部49bと、ボス部49aの外周部分に形成した薄肉円盤状の付勢部材49cと、付勢部材49cの外周部分に形成した環状のホイール本体部49dとからなる。
トルク伝達用ウォームホイール48の係止凹部48aに係止鈎部49bを掛け止めることで、トルク伝達用ウォームホイール48に補助ウォームホイール49を取付けることができる。付勢部材49cはピニオン軸24の軸方向に弾性変形が可能であり、弾性復元力によってトルク伝達用ウォームホイール48側にホイール本体部49dを付勢するものである。ホイール本体部49dは複数の歯113・・・を有する。
付勢部材49cの弾性復元力により、補助ウォームホイール49に対してトルク伝達用ウォームホイール48側への予圧を付与できる。
第2変形例によれば、ウォームギヤ機構44を部品数が少なく簡単な構成にすることができ、補助ウォームホイール49の位置決めが容易であり、また、組付けも容易且つ確実に行うことができる。
次に、電動パワーステアリング装置及びウォームギヤ機構の第2の実施の形態について、図13〜図16に基づき説明する。第2の実施の形態の電動パワーステアリング装置10(図1参照)は、ウォームギヤ機構44Aが、第1の実施の形態とは相違し、その他の構成が同一である。なお、上記図1〜図10に示す第1の実施の形態と同様の構成については同一符号を付し、その説明を省略する。また、上記図1〜図4に示す構成については第2の実施の形態においても同様なので、図面を省略する。
図13は本発明に係るウォームギヤ機構(第2の実施の形態)の断面図であり、上記図5に対応するものであって、左半分のみを示した。図14は本発明に係るウォームギヤ機構(第2の実施の形態)の分解図である。
図13及び図14に示すように、第2の実施の形態におけるウォームギヤ機構44Aは、トルク伝達用ウォームホイール48及び補助ウォームホイール49の構成を変更したものである。以下、第2の実施の形態におけるウォームギヤ機構44Aの変更部分について説明する。
トルク伝達用ウォームホイール48は、ホイール本体102における一方の面102aの中心に平坦な座面部102bを形成するとともに、座面部102bから軸方向へ延びる延長部105の先端部分に雄ねじ106を形成したことを特徴とする。延長部105は、外周面に互いに平行な2つの平坦面109,109(二面取り部分)を有する。
一方、補助ウォームホイール49における平板ばね111は、ホイール本体112から中央部分へ向かって傾斜する、頭切り円錐形状を呈した、いわゆる「皿ばね」状の付勢部材(すなわち、弾性部材)であることを特徴とする。円錐形の底は、水平な平坦面からなる取付面部117である。この取付面部117は嵌合孔114を有する。皿ばね状の平板ばね111は、ホイール本体102における一方の面102aに向かって低くなるように配置することになる。このような補助ウォームホイール49は、取付面部117を座面部102bに重ねることにより、ホイール本体102の一方の面102aに重ね合わせた構成である。
このような構成であるから、延長部105に平板ばね111の嵌合孔114を嵌合し、その上から平ワッシャ181を嵌合し、更にその上からナット161を雄ねじ106にねじ込んで、座面部102bとナット161とによって取付面部117を堅く締め付けることができる。この結果、トルク伝達用ウォームホイール48に対し、補助ウォームホイール49の中心部分を、締付け摩擦力により回転を規制して取付けることができる。
第2の実施の形態におけるウォームギヤ機構44Aは、第1の実施の形態における当接部107,116・・・(図5参照)を備えていない。しかも、第2の実施の形態における平板ばね111は、補助ウォームホイール49をトルク伝達用ウォームホイール48側に付勢する(弾発する)付勢部材である。この結果、補助ウォームホイール49は、ウォーム47に対してバックラッシを有することなく噛み合うことになる。
ところで、平ワッシャ181の嵌合孔182は、延長部105の断面形状に合わせた平行な2つの平坦面183,183を有する。このため、延長部105に嵌合した平ワッシャ181は、トルク伝達用ウォームホイール48に対して相対回転が規制されることになる。
延長部105の外周面に形成された平行な2つの平坦面109,109と、平板ばね111とナット161との間に介在した平ワッシャ181と、平ワッシャ181の嵌合孔182に形成された平行な2つの平坦面183,183との組合せ構成は、回転規制機構180をなす。
このようにした理由は次の通りである。ウォームギヤ機構44Aを組み立てるときには、ウォーム47並びにトルク伝達用ウォームホイール48に対して、補助ウォームホイール49の歯113・・・の位置を合わせた後に、ナット161を締め込む。このときに、トルク伝達用ウォームホイール48に対して、ナット161と共に平ワッシャ181が回ることはない。従って、組み立て時に、補助ウォームホイール49の歯113・・・の位置がずれることを防止できる。
第2の実施の形態のように、トルク伝達用ウォームホイール48に対して補助ウォームホイール49の中心部分を回転を規制して取付けた場合に、トルク伝達用ウォームホイール48に対する、補助ウォームホイール49の位置決めが容易であり、組付けを容易に且つ確実に行うことができる。また、このウォームギヤ機構44Aを、例えば電動パワーステアリング装置10(図1参照)に組込んだ構成において、路面反力等による衝撃力がウォームギヤ機構44Aに作用した場合や、経年変化があった場合でも、トルク伝達用ウォームホイール48に対する補助ウォームホイール49の相対的な位置関係を、適正な位置に確実に維持することができる。この結果、補助ウォームホイール49とウォーム47とトルク伝達用ウォームホイール48との回転タイミングを、長期にわたって確実に維持することができる。
図15(a)〜(d)は本発明に係るウォームギヤ機構(第2の実施の形態)におけるウォームと補助ウォームホイールとの噛み合い状態を示す構成図兼作用図である。但し、トルク伝達用ウォームホイール48を省略して表した。
(a)はウォームギヤ機構44Aの断面構成を示し、上記図13に対応させて表した図である。(b)は(a)のb矢視図であり、補助ウォームホイール49の回転中心側から見た断面構成を表した。(c)は(b)の要部を拡大して表した図である。(d)はウォームギヤ機構44Aの作用を(c)に対応させて表した図である。
図13に示すように、トルク伝達用ウォームホイール48に平板ばね111の中心部分が取り付けられている。このため、補助ウォームホイール49は平板ばね111の付勢力に抗して、図15(a)に示す矢印R3のように、ウォーム47から離れる方向、すなわち、ウォームの径外方へ変位することが可能である。
図15(a)〜(c)に示すように、ウォーム47が停止状態にあるとき、ウォーム47のピッチ円直径d2の位置P1で、ウォーム47に補助ウォームホイール49がバックラッシを有することなく噛み合っている。
ウォーム47が正回転すると、その歯131は矢印R1方向(図右方向)に変位する。この結果、図15(c)に示すように、ウォーム47の歯131の右の歯面131bは、補助ウォームホイール49の歯113の左の歯面113aを押す。この押す力をf1としたときに、左の歯面113aには水平分力f2と垂直分力f3とが働く。
すなわち、ウォーム47の歯131の圧力角をαとしたときに、圧力角αに応じて、左の歯面113aには、補助ウォームホイール49を回転させる回転力(水平分力)f2と、補助ウォームホイール49をウォーム47から離す方向、すなわち、補助ウォームホイール49の歯先がウォーム47の径外方へ変位する方向(矢印R3方向)へ変位させる変位力(垂直分力)f3とが働く。
変位力f3によって、補助ウォームホイール49が矢印R3方向へ変位した結果、図15(d)に示すように、補助ウォームホイール49の歯113はウォーム47の歯131における歯先側の点P2で噛み合う。
すなわち、ウォーム47の歯131は平板ばね111(図13参照)の付勢力に抗して、矢印R1方向へ変位量Y1だけ変位する。この結果、噛み合い位置は点P1から点P2へ変化する。平板ばね111の付勢力は、補助ウォームホイール49を元に戻す方向に作用する、回転抵抗である。
図16(a)〜(d)は本発明に係るウォームギヤ機構(第2の実施の形態)におけるウォームとトルク伝達用ウォームホイールと補助ウォームホイールとの噛み合い状態を示す構成図兼作用図である。(a)は中立状態におけるウォームギヤ機構44Aの模式図であり、上記図9と同様に模式的に表した図である。(b)は(a)のb矢視図であり、ウォーム47及び補助ウォームホイール49だけを回転中心側から見た断面構成を表した。(c)はウォーム47の歯131がトルク伝達用ウォームホイール48の歯103に当たった状態における、ウォームギヤ機構44Aの模式図である。(d)は(c)のd矢視図であり、ウォーム47及び補助ウォームホイール49だけを回転中心側から見た断面構成を表した。
図16(a)及び図16(b)は中立状態において、ウォーム47の歯131に対し、トルク伝達用ウォームホイール48の左右の歯103,103が、ほぼ同じ大きさのバックラッシB4,B4を有して噛合っていることを示す。この噛合い状態は、ウォーム47に対して補助ウォームホイール49をバックラッシB3を有することなく噛合わせることによって、維持されている。
ウォーム47の歯131と補助ウォームホイール49の歯113との間のバックラッシB3の大きさX3は0(零)である。ウォーム47の歯131とトルク伝達用ウォームホイール48の歯103との間のバックラッシB4の大きさはX4である。このようにウォームギヤ機構44Aは、補助ウォームホイール49側のバックラッシB3を、トルク伝達用ウォームホイール48側のバックラッシB4よりも小さく設定したことを特徴とする。すなわち、「X3<(X4×2)」の関係である。なお、補助ウォームホイール49側のバックラッシB3の大きさX3は、0よりも若干大きい値であっても実質的に差し支えない。
従って、中立状態においては、ウォーム47の歯131に対して、トルク伝達用ウォームホイール48の左右の歯103,103は接触していない。このため、ウォーム47を回転し始めた時点で、歯131,103間に摩擦トルクは発生しない。
この状態において、ウォーム47が正回転すると、その歯131は矢印R1方向(図右方向)に変位する。この結果、図16(b)に示すように、ウォーム47の歯131の右の歯面131bは補助ウォームホイール49の歯113の左の歯面113aに当たって押す。補助ウォームホイール49はウォーム47から離れる方向、すなわち、ウォーム47の径外方(矢印R3方向)へ変位する。
この結果、図16(d)に示すように、補助ウォームホイール49の歯113はウォーム47の歯131における歯先側の位置で噛み合う。つまり、両者131b,113aの噛み合い位置が変化した結果、ウォーム47の歯131は矢印R1方向へ変位する。
このように、図16(a),(b)に示す状態において、歯131がトルク伝達用ウォームホイール48側のバックラッシB4分だけ矢印R1方向へ変位した結果、図16(c)に示すように、ウォーム47の歯131の右の歯面131bはトルク伝達用ウォームホイール48の歯113の左の歯面103aに当たって押す。押されたトルク伝達用ウォームホイール48は矢印R2方向へ回転する。
以上の説明から明らかなように、平板ばね111による回転抵抗に抗して、ウォーム47で補助ウォームホイール49の歯113を、ウォーム47の径外方へ変位させ、更に若干遅れてウォーム47でトルク伝達用ウォームホイール48を回し始めることができる。その後、補助ウォームホイール49は、トルク伝達用ウォームホイール48と共に連れ回る。
このようにして、ウォーム47の歯131をトルク伝達用ウォームホイール48の歯103に緩やかに当てることができる。このため、ウォームギヤ機構44の耐久性を、より一層高めることができる。しかも、バックラッシB4を除去することができるので、ウォーム47とトルク伝達用ウォームホイール48との間の、歯103,131同士の打音の発生を、より抑制することができる。
その後、図16(c),(d)の状態において、電動モータ43(図3参照)でウォーム47を逆回転させると、その歯131は矢印R1とは反対方向(図左方向)に変位する。歯131の右の歯面131bが矢印R1とは反対方向へ変位するに連れて、補助ウォームホイール49の歯113は、平板ばね111(図13参照)の付勢力で押し下げられて、図16(a),(b)に示す状態に自動的に戻る。
このように、ウォーム47とトルク伝達用ウォームホイール48との間の、歯103,131同士の打音の発生を、より抑制することができる。
以上の説明をまとめると図13に示すように、第2の実施の形態のウォームギヤ機構44Aは、トルク伝達用ウォームホイール48に対して補助ウォームホイール49の中心部分を回転を規制して取付けたので、ウォーム47の回転力が補助ウォームホイール49に伝わるときに、次のような分力が働く。すなわち、図15に示すように、ウォーム47の歯131の圧力角αに応じて、補助ウォームホイール49の歯113には、歯先がウォーム47の径外方へ変位する方向の分力が働く。この分力により、図13及び図16に示すように、補助ウォームホイール49は付勢部材111の付勢力に抗して、トルク伝達用ウォームホイール48から離れる方向に変位する。上記分力に対して、付勢部材111の付勢力は抵抗力となる。
従って、抵抗力に抗して、先にウォーム47で補助ウォームホイール49が離れる方向に変位させながら、遅れてウォーム47でトルク伝達用ウォームホイール48を回し始めることができる。この結果、ウォーム47の歯131をトルク伝達用ウォームホイール48の歯103に緩やかに当てることができる。このため、ウォームギヤ機構44Aの耐久性を、より一層高めることができる。しかも、バックラッシB4を除去することができるので、ウォーム47とトルク伝達用ウォームホイール48との間の、歯131,103同士の打音の発生を、より抑制することができる。
このように、ウォーム47の歯131と補助ウォームホイール49の歯113との間のバックラッシB3を、ウォーム47の歯131とトルク伝達用ウォームホイール48の歯103との間のバックラッシB4,B4よりも小さく設定し、トルク伝達用ウォームホイール48に補助ウォームホイール49を重ね合わせるとともに、トルク伝達用ウォームホイール48側に補助ウォームホイール49を付勢部材111にて付勢するだけの簡単な構成によって、ウォームギヤ機構44Aの耐久性を高め、しかも、バックラッシB4,B4を除去して、ウォーム47とトルク伝達用ウォームホイール48との間の、歯131,103同士の打音の発生を抑制することができる。
その他の作用、効果については上記第1の実施の形態のウォームギヤ機構44と同様である。
なお、請求項6の電動パワーステアリング装置における電動モータは、操舵トルクの検出信号に応じた補助トルクを発生する構成に限定されるものではなく、トルクを発生するとともにこのトルクをウォームギヤ機構を介してステアリング系に伝える構成であればよい。
また、本発明の実施の形態及び変形例において、トルク伝達用ウォームホイール48側に補助ウォームホイール49を付勢する付勢部材としての弾発部材は、平板ばね111(図5、図13参照)、圧縮コイルばね171(図11参照)、補助ウォームホイール49に形成された薄肉円盤状の付勢部材49c(図12参照)の構成に限定されるものではない。平板ばね111は、皿ばねの構成を包含する。
また、平板ばね111(図5、図13参照)や圧縮コイルばね171(図11参照)からなる付勢部材の付勢力の大きさ、又は薄肉円盤状の付勢部材49c(図12参照)の付勢力の大きさについては、適宜設定すればよい。例えば、車両を高速又は中速で走行中に、電動パワーステアリング装置10(図1参照)を操舵したときの、歯103,131同士の打音を抑制できるように、付勢部材の付勢力の大きさを設定することができる。車室内の居住性を高めるには、高速又は中速で走行中での打音を抑制することが好ましいからである。
また、補助ウォームホイール49は、トルク伝達用ウォームホイール48に対して相対的に回転可能な構成であってもよい。
例えば、図5〜図7に示す回転規制機構150によって、トルク伝達用ウォームホイール48に対して、補助ウォームホイール49を摺動しつつ相対的に回転するように取付けた場合には、相対的に回転する範囲を規制することによって、補助ウォームホイール49とウォーム47でトルク伝達用ウォームホイール48との回転タイミングを、より確実に維持することができる。
その場合には、図10(a)の状態において、ウォーム47が正回転して歯131が矢印R1方向に変位することで、図10(b)に示すように先に補助ウォームホイール49を回転抵抗に抗して回し、図10(c)に示すように遅れてトルク伝達用ウォームホイール48を回し始めることができる。この結果、ウォーム47の歯131をトルク伝達用ウォームホイール48の歯103に緩やかに当てることができる。
本発明のウォームギヤ機構は、ステアリングハンドルで発生した操舵トルクを操舵トルクセンサにて検出し、この操舵トルクセンサの検出信号に応じて電動モータが補助トルクを発生し、この補助トルクを前記ウォームギヤ機構を介してステアリング系に伝える車両用電動パワーステアリング装置に好適である。
本発明に係る電動パワーステアリング装置(第1の実施の形態)の模式図である。 本発明に係る電動パワーステアリング装置(第1の実施の形態)の全体構成図である。 図2の3−3線断面図である。 図2の4−4線断面図である。 本発明に係るウォームギヤ機構(第1の実施の形態)の断面図である。 本発明に係るウォームギヤ機構(第1の実施の形態)の分解図である。 本発明に係るウォームギヤ機構(第1の実施の形態)の平面図である。 本発明に係るウォームギヤ機構(第1の実施の形態)におけるウォームとトルク伝達用ウォームホイールと補助ウォームホイールとの噛み合い状態を示す構成図である。 本発明に係るウォームギヤ機構(第1の実施の形態)の模式図である。 本発明に係るウォームギヤ機構(第1の実施の形態)の作用図である。 本発明に係るウォームギヤ機構(第1変形例)の断面図である。 本発明に係るウォームギヤ機構(第2変形例)の断面図である。 本発明に係るウォームギヤ機構(第2の実施の形態)の断面図である。 本発明に係るウォームギヤ機構(第2の実施の形態)の分解図である。 本発明に係るウォームギヤ機構(第2の実施の形態)におけるウォームと補助ウォームホイールとの噛み合い状態を示す構成図兼作用図である。 本発明に係るウォームギヤ機構(第2の実施の形態)におけるウォームとトルク伝達用ウォームホイールと補助ウォームホイールとの噛み合い状態を示す構成図兼作用図である。 従来のウォームギヤ機構の概要図(その1)である。 従来のウォームギヤ機構の概要図(その2)である。
符号の説明
10…電動パワーステアリング装置、20…ステアリング系、21…ステアリングハンドル、29…操舵車輪、41…操舵トルクセンサ、43…電動モータ、44,44A…ウォームギヤ機構、47…ウォーム、48…トルク伝達用ウォームホイール、49…補助ウォームホイール、49c…付勢部材、103…トルク伝達用ウォームホイールの歯、107…当接部、111…付勢部材、113…補助ウォームホイールの歯、116…当接部、131…ウォームの歯、131a,131b…ウォームの歯の両面、150…回転規制機構、160…予圧調整機構、171…付勢部材、180…回転規制機構、B1,B3…ウォームの歯と補助ウォームホイールの歯との間のバックラッシ、B2,B4…ウォームの歯とトルク伝達用ウォームホイールの歯との間のバックラッシ、CL…回転中心、D1…トルク伝達用ウォームホイールのピッチ円直径、D2…補助ウォームホイールのピッチ円直径、d1…ウォームにトルク伝達用ウォームホイールを噛合わせたときのウォームのピッチ円直径、d2…ウォームに補助ウォームホイールを噛合わせたときのウォームのピッチ円直径。

Claims (6)

  1. 駆動側のウォームにトルク伝達用ウォームホイールを噛合わせることで、ウォームからトルク伝達用ウォームホイールを介して負荷側にトルクを伝達するウォームギヤ機構において、
    このウォームギヤ機構は、前記トルク伝達用ウォームホイールに重ね合わせた補助ウォームホイールを備え、
    この補助ウォームホイールのピッチ円直径を前記トルク伝達用ウォームホイールのピッチ円直径よりも大きく設定して、前記ウォームに前記補助ウォームホイールを噛合わせ、
    前記トルク伝達用ウォームホイール側に前記補助ウォームホイールを、この補助ウォームホイールに一体に組込まれた付勢部材にて付勢したことを特徴とするウォームギヤ機構。
  2. 前記付勢部材は、円盤状の平板ばねからなり、この平板ばねを前記トルク伝達用ウォームホイールに取付けるように構成したことを特徴とする請求項1記載のウォームギヤ機構。
  3. 前記平板ばね及び前記トルク伝達用ウォームホイールの少なくとも一方は、互いに対向し合う相手の面と接触するための凸状の当接部を、所定の位置に一体に形成したことを特徴とする請求項2記載のウォームギヤ機構。
  4. 前記補助ウォームホイールは樹脂成形品であり、別部材からなる前記平板ばねを一体に成形したことを特徴とする請求項2又は請求項3記載のウォームギヤ機構。
  5. 前記トルク伝達用ウォームホイールに対し、前記補助ウォームホイールの相対的な回転変位を規制する回転規制機構を設けたことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4記載のウォームギヤ機構。
  6. 請求項1、請求項2、請求項3、請求項4又は請求項5のウォームギヤ機構と、車両のステアリングハンドルから操舵車輪に至るステアリング系と、トルクを発生するとともにこのトルクを前記ウォームギヤ機構を介して前記ステアリング系に伝える電動モータと、を備えたことを特徴とするウォームギヤ機構を搭載した電動パワーステアリング装置。
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