JP5945705B2 - パワーステアリング装置 - Google Patents

パワーステアリング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5945705B2
JP5945705B2 JP2013058877A JP2013058877A JP5945705B2 JP 5945705 B2 JP5945705 B2 JP 5945705B2 JP 2013058877 A JP2013058877 A JP 2013058877A JP 2013058877 A JP2013058877 A JP 2013058877A JP 5945705 B2 JP5945705 B2 JP 5945705B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plunger
shaft
worm
urging
worm shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013058877A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014184738A (ja
Inventor
良樹 高井
良樹 高井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Astemo Ltd
Original Assignee
Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Automotive Systems Ltd filed Critical Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority to JP2013058877A priority Critical patent/JP5945705B2/ja
Publication of JP2014184738A publication Critical patent/JP2014184738A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5945705B2 publication Critical patent/JP5945705B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、例えば自動車に適用され、ウォームギヤによって構成される減速機構を備えた電動パワーステアリング装置に関する。
従来の自動車に適用されるパワーステアリング装置としては、例えば以下の特許文献1に記載されたものが知られている。
すなわち、このパワーステアリング装置では、ウォームシャフトの先端部に、この先端部を軸支する軸受を介してウォームシャフトをウォームホイール側へと付勢することによって当該両者(ウォームギヤ)の良好な噛合状態の確保に供する付勢機構が設けられている。
この付勢機構は、前記軸受に外嵌され、この軸受の反ウォームホイール側の周方向領域に弾性変形可能に設けられたばね部の弾性力をもって当該軸受を介してウォームシャフトの先端部をウォームホイール側へと付勢する径方向付勢手段と、前記軸受の外端面に対して対向配置され、この対向端面に設けられた環状の押圧部の弾性力をもって当該軸受をウォームシャフト側へと付勢する軸方向付勢手段と、から構成され、前記径方向付勢手段によって、ウォームギヤの摩耗に伴うバックラッシの発生が低減され、当該ウォームギヤの良好な噛合状態を得ることが可能になると共に、前記軸方向付勢手段によって、前記軸受を含むウォームシャフトの軸支に供する軸受を介して生ずるウォームシャフトの軸方向のがたつき(以下、「軸方向ガタ」と略称する。)も低減可能となっている。
特開2011−157034号公報
しかしながら、前記従来のパワーステアリング装置では、ウォームシャフトを付勢するにあたり、軸・径各方向にそれぞれ付勢手段を設ける構成となっていることから、装置の構造が複雑化してしまい、その結果、装置の組立作業性の悪化や生産性の低下などの問題を招来してしまっていた。
本発明は、かかる技術的課題に鑑みて案出されたもので、ウォームホイールに対しウォームシャフトを軸・径両方向へ付勢する機構を備えつつ装置の構造を簡素化し得るパワーステアリング装置を提供するものである。
本発明は、ギヤハウジング内に収容されるウォームシャフトとウォームホイールとで構成されるウォームギヤを介して伝達される電動モータの回転駆動力をもって操舵力を補助するパワーステアリング装置であって、とりわけ、ウォームシャフトの先端側を軸支する軸受を収容保持し、ウォームシャフトの回転軸がウォームホイールの回転軸に接近する方向であるギヤ噛合方向に移動可能に設けられたホルダ部材と、ギヤハウジングに設けられ、ホルダ部材を前記ギヤ噛合方向に付勢する付勢機構と、ホルダ部材の外周側であって付勢機構と当接する領域に設けられ、該付勢機構の付勢力をウォームシャフトの回転軸方向と前記ギヤ噛合方向とに分力する傾斜面と、を備えたことを特徴としている。
なお、かかる構成にあたり、前記付勢機構をホルダ部材の外周側に設けると共に、前記傾斜面を前記ギヤハウジングに設けることとして、前記付勢機構が前記ギヤハウジングの内壁を押圧することによる反力をもって前記ホルダ部材を前記ギヤ噛合方向へと付勢する構成としてもよい。
本発明によれば、1つの付勢機構によりウォームギヤのバックラッシの低減とウォームシャフトの軸方向ガタの低減との両立が図れ、装置の構造を簡素化することができる。
本発明に係るパワーステアリング装置の概略図である。 本発明の第1実施形態を示す図であって、図1に示す減速機の構成を現した断面図である。 図2に示すバックラッシ調整機構をウォームシャフト側から見た分解斜視図である。 図2に示すバックラッシ調整機構を反ウォームシャフト側から見た分解斜視図である。 図2に示すバックラッシ調整機構の要部拡大断面図である。 図5のA−A線断面図である。 (a)はウォームギヤ摩耗初期、(b)は摩耗進行後のバックラッシ調整機構の状態を表した要部拡大断面図である。 本発明と従来技術のプランジャ変位に伴う付勢荷重の比較を表したグラフである。 本発明の第1実施形態の変形例を示す図であって、図2に相当するバックラッシ調整機構の要部拡大断面図である。 本発明の第2実施形態を示す図であって、図2に相当するバックラッシ調整機構の要部拡大断面図である。
以下、本発明に係るパワーステアリング装置の各実施形態を図面に基づいて詳述する。なお、下記実施形態では、このパワーステアリング装置を、従来と同様、自動車用の操舵装置に適用したものを示している。
図1〜図8は本発明のパワーステアリング装置の第1実施形態を示し、このパワーステアリング装置は、いわゆるデュアルピニオン型のラック・ピニオン式電動パワーステアリング装置であって、図1に示すように、一端側が図外のステアリングホイールに連係される入力軸1(本発明に係る操舵軸に相当)と、一端側が前記入力軸1にトーションバー2を介して相対回転可能に連結される第1出力軸3とからなる操舵軸が車体幅方向一方側に設けられる第1ラック・ピニオン機構RP1を介して図外の転舵輪に連係されると共に、前記操舵軸の外周域に配設されるトルクセンサTSをはじめとした所定のセンサからの出力信号に基づいてECU4によって駆動制御される電動モータ5にウォームギヤからなる減速機構10を介して連係される第2出力軸6が車体幅方向他方側に設けられる第2ラック・ピニオン機構RP2を介して前記図外の転舵輪に連係されることで構成されている。
ここで、前記第1ラック・ピニオン機構RP1は、第1出力軸3の他端側に設けられる図外の第1ピニオン歯と、各端が図外のタイロッドを介しそれぞれ前記図外の転舵輪に連係されるラックバー7の一端側に設けられる図外の第1ラック歯とから構成され、第2ラック・ピニオン機構RP2は、第2出力軸6の先端部に連係される図外の第2ピニオン歯と、前記ラックバー7の他端側に設けられる図外の第2ラック歯とから構成されている。
そして、上述のような構成から、前記図外のステアリングホイールより入力軸1へと入力された操舵トルクに基づいてトーションバー2が捩れ変形して、この捩れ変形に伴い当該トーションバー2の復元時に生ずる回転トルクに基づいて回転する第1出力軸3の回転運動が前記第1ラック・ピニオン機構RP1を介してラックバー7の直線運動に変換されると共に、前記操舵トルクに基づいて電動モータ5に生ずる操舵アシストトルクに基づいて回転する第2出力軸6の回転運動が前記第2ラック・ピニオン機構RP2を介してラックバー7の直線運動に変換されることにより、前記電動モータ5による操舵補助を得つつ前記図外の転舵輪の向きが変更されることとなる。
前記減速機10は、図1、図2に示すように、第2出力軸6を収容する筐体と共通化されたギヤハウジング15の内部に収容されるウォームギヤによって構成され、このウォームギヤは、電動モータ5の駆動軸5a先端にこれを延長するように同軸上に連結され、軸方向両端部が第1軸受13及び第2軸受14により回転自在に支持されたウォームシャフト11と、第2出力軸6の外周に一体回転可能に固定され、その外周に形成された歯部12aを介してウォームシャフト11の先端側外周に形成された歯部11aと捩れの関係をもって噛み合うウォームホイール12と、から構成されている。
ここで、前記ウォームシャフト11の基端側軸部11bを軸支する第1軸受13については、いわゆるスイベル13a付きのボールベアリングにより構成され、当該軸受13の中心を支点としてウォームシャフト11の先端側が揺動可能に構成されている。一方、ウォームシャフト11の先端側軸部11cを軸支する第2軸受14については、周知のボールベアリングによって構成されると共に、その外周域には、当該第2軸受14を介してウォームシャフト11の先端側軸部11cをウォームホイール12との噛み合いが深くなる方向へ付勢することにより前記ウォームギヤのバックラッシを調整するバックラッシ調整機構20が設けられている。
前記ウォームシャフト11は、ギヤハウジング15の内部にて電動モータ5の駆動軸の軸線上に穿設されたシャフト収容部16内に収容される一方、前記ウォームホイール12は、ギヤハウジング15の内部において、シャフト収容部16とほぼ直交するように、かつ、所定範囲がシャフト収容部16へと臨むように形成されたホイール収容部17内に収容されている。
前記シャフト収容部16は、図2中のY軸正方向側の端部である一端部に、第1軸受13を収容する第1軸受収容部16aが段差拡径状に開口形成される一方、他端部には、第2軸受14と共に前記バックラッシ調整機構20に係る後述のホルダ部材21を収容するホルダ収容部18が閉塞状に設けられている。かかる構成から、第1軸受13については、第1軸受収容部16aに圧入されると共に、軸方向外側から螺着される大径状のロックナット40と第1軸受収容部16aの段部とによってスイベル13aのみが挟持されることで、該スイベル13aを介して第1軸受収容部16aに固定されている。
前記バックラッシ調整機構20は、図2〜図6に示すように、その内周部に第2軸受14を収容保持可能なほぼカップ状に構成され、その外周部に斜方へと突設されたプランジャ摺接部22を有するホルダ部材21と、該ホルダ部材21の外側にこのホルダ部材21のほぼ全体を覆うようなかたちで設けられ、当該ホルダ部材21のホルダ収容部18への固定に供するホルダケースである固定部材24と、該固定部材24とホルダ部材21の間に介装され、該ホルダ部材21の移動に伴うホルダ収容部18との当接により発生する異音(振動)の抑制に供する緩衝部材25と、ホルダ収容部18の周壁部内に収容保持され、緩衝部材25と固定部材24の各外周部に貫通形成された後述の両プランジャ挿通窓24b,25bを介してプランジャ摺接部22へと臨んで、かつ、当該プランジャ摺接部22と係合可能に設けられたプランジャ機構30(本発明に係る付勢機構に相当)と、から主として構成されている。
前記ホルダ部材21は、硬質の樹脂材料により形成されてなるもので、その内周部には段差縮径状に構成された第2軸受収容部23が設けられ、この第2軸受収容部23内に第2軸受14が収容保持されている。具体的には、かかる第2軸受収容部23内において、その外輪(アウタレース)を段部23aへと突き当てるようにして第2軸受14が圧入固定されている。また、前記ホルダ部材21の外周部には、前記プランジャ摺接部22の周方向反対側となる位置(点対称となる位置)に、ホルダ収容部18の内周面に当接することによって当該ホルダ部材21の径方向の移動規制に供する移動規制部21aが突設されている。この移動規制部21aは、第2軸受収容部23の外周面に沿うように円弧状に構成されていて、その外周面がホルダ収容部18の内周面と当接することで当該ホルダ部材21の所定以上の径方向移動が規制されると共に、その周方向両側面が固定部材24(後述する規制部挿通窓24aの両側部)と当接することで当該ホルダ部材21の周方向移動が規制されるようになっている。
前記プランジャ摺接部22は、前記プランジャ機構30に係る後述のプランジャ32と対向するように斜方(図2中のX軸負方向−Y軸負方向)へと突出形成され、当該突出方向に対してほぼ直交するかたちで後述のプランジャ32の軸線方向に対しほぼ垂直となるように(本実施形態では後述する凹球面状のプランジャ摺接面22aに係る円弧状断面についての接線がプランジャ32の軸線方向に対してほぼ垂直となるように)設けられた傾斜状の端面22a(本発明の傾斜面に相当)として構成されることにより、後述するプランジャ32を介して付与されるコイルスプリング33による付勢力が、前記ウォームギヤの歯部11a,12aの噛み合いが深まる方向(図2中のX軸正方向であって、本発明におけるギヤ噛合方向に相当し、以下では「ギヤ噛合方向」と呼称する。)と、ウォームシャフト11の軸方向固定端側(図2中のY軸正方向であって、本発明におけるウォームシャフトの回転軸方向に相当し、以下では「シャフト固定端方向」と呼称する。)と、に分力されるようになっている。
加えて、このプランジャ摺接部22の端面22a(以下、単に「プランジャ摺接面」と呼称する。)は、凸球面状に形成される後述のプランジャ32先端部の形状に対応し、かつ、当該先端部よりも大きい曲率半径に設定された凹球面状に形成されている。すなわち、前記プランジャ摺接面22aを後述するプランジャ32と係合可能な形状に構成することによって、当該プランジャ摺接面22aに摺接するプランジャ32の任意方向の傾きについて許容しつつも当該プランジャ32の先端部についてセンタリング可能となる結果、両者22a,32の良好な摺接(当接)が維持され、ホルダ部材21に対し安定した付勢力を付与することが可能となっている。
前記固定部材24は、硬質の樹脂材料によって有底円筒状に形成され、その周壁には、径方向においてホルダ部材21の移動規制部21a及びプランジャ摺接部22と対向(重合)する周方向位置に、これらを貫通可能とする規制部挿通窓24a及びプランジャ挿通窓24bが、それぞれ先端開口側から軸方向に沿って切欠形成されている。具体的には、前記規制部挿通窓24aについては、移動規制部21aを逃げるにあたって必要十分な軸方向範囲にのみ設けられている一方、前記プランジャ挿通窓24bについては、対向するプランジャ機構30を含めて逃げるように、該当位置の軸方向全域にわたって設けられている。
また、前記固定部材24の外周部基端側には、図3、図4に示すように、前記両挿通窓24a,24bに対しそれぞれ同一方向へ90°位相をずらした周方向位置(図2中のZ軸方向に対応する周方向位置)に、当該部分をほぼU字状に切り欠くことにより傾倒(弾性変形)可能に構成された1対の係止爪24c,24cが設けられている。すなわち、前記固定部材24は、これら両係止爪24c,24cをホルダ収容部18内周面に穿設された被係止部である1対の係止溝(図示外)にそれぞれ係止させてなるいわゆるスナップフィット構造をもって、ホルダ収容部18に取付固定されるようになっている。
前記緩衝部材25は、比較的良好な弾性を有する材料、例えばゴム材料又は比較的軟質な樹脂材料をもって固定部材24と同様の有底円筒状に形成されてなり、その外周部には、前記各挿通窓24a,24bに対応するように当該各挿通窓24a,24bと同様に構成された規制部挿通窓25a及びプランジャ挿通窓25bが切欠形成されている。そして、これら各挿通窓25a,25bに対しそれぞれ同一方向へと90°位相をずらした周方向位置(図2中のZ軸方向に対応する周方向位置)における当該緩衝部材25の内周部には、ホルダ部材21の外径にほぼ等しい二面幅によって構成され、当該ホルダ部材21のギヤ噛合方向及び反ギヤ噛合方向への移動を許容する1対のガイド面25c,25cが対向形成されていて、これら両ガイド面25c,25cによりホルダ部材21のギヤ噛合方向に沿った移動が確保される結果、前記ウォームギヤについての適切な噛合状態の維持及びバックラッシ調整に供される。
また、前記緩衝部材25の外周部には、前記両ガイド面25c,25cに対応する周方向位置に、固定部材24にて前記各係止爪24c,24cの内側部に切欠形成された1対の係合溝24d,24d(図3参照)に係合可能な1対の係合突部25d,25dが突出形成されていて、これら各係合突部25d,25dと前記各係合溝24d,24dとの係合をもって、固定部材24に対し当該緩衝部材25を組み付けるときの周方向の位置決めが行えると共に、固定部材24に対する当該緩衝部材25の周方向の移動(相対回転)が規制されるようになっている。
さらに、前記緩衝部材25の外底面には、その中央部に、固定部材24の底部に貫通形成された係止孔24eに係止可能な係止突起25eが突出形成されている(図4参照)。この係止突起25eは、その材質の弾性に基づき前記係止孔24eへと挿通され、当該挿通した係止突起25eの先端側拡径部が係止孔24eの孔縁に係止することにより、固定部材24に対し当該緩衝部材25が結合されると共に、固定部材24に対する当該緩衝部材25の相対軸方向位置の規制が行えるようになっている。
前記プランジャ機構30は、図3〜図5に示すように、ホルダ収容部18の外周部に貫通形成されたプランジャ収容部19に螺着された有底円筒状のプランジャ保持部材31と、該プランジャ保持部材31の内周部に摺動自在に収容配置される有蓋円筒状のプランジャ32と、該プランジャ32の内周部に摺動自在に弾装され、このプランジャ32をホルダ部材21側へ常時付勢する付勢部材であるコイルスプリング33と、前記プランジャ保持部材31の内周部においてプランジャ32と対向配置され、該プランジャ32の緩衝と前記コイルスプリング33の安定した着座とに供するリテーナ部材34と、から構成されていて、ギヤ噛合方向に対する付勢方向の成す角αがウォームシャフト11の揺動可能角の最大値よりも大きく、かつ、ギヤ噛合方向と比べ付勢方向のプランジャ摺接面22aとの成す角βが90°に近づく方向へ傾斜して配置されている。
なお、本実施形態では、前記プランジャ摺接面22aが凹球面状に構成されていることから、前記成す角βについては、当該プランジャ摺接面22aに対するプランジャ32先端部の接触点における接線を基準として判断するものとする。また、本実施形態では、前記成す角βについてほぼ90°となるように設定しているが、当該成す角βは、必ずしも90°に設定される必要はなく、本発明の主たる作用効果を奏するうえにおいては、後述する両付勢分力fx1,fy1(fx2,fy2)を発揮可能な角度に設定されていればよい。
前記プランジャ保持部材31は、軸方向一端側に設けられ、横断面ほぼ六角形状を成す頭部31aと、軸方向他端側にプランジャ32の外径よりも僅かに大きな一定の内径を有する円筒状に構成され、その外周部に雄ねじが形成されてなる筒状軸部31bと、からなるボルト状に形成されたものであって、前記筒状軸部31bの内周側に構成されるプランジャ保持部31c内において前記プランジャ32等が収容保持される構成となっている。すなわち、このプランジャ保持部材31は、前記プランジャ32等を収容した状態でプランジャ収容部19へと螺着され、前記頭部31aにスパナ等の工具をかけて締め込むことにより、プランジャ32に対して所定の予圧を付与した状態で組み付けられる。
前記プランジャ32は、先端部である軸方向一端部が前記プランジャ摺接面22aよりも小さい所定の曲率半径を有する凸球面状となるように構成されると共に、他端側が円筒部32aとして構成されていて、その全体がプランジャ保持部材31(筒状軸部31b)の内径よりも僅かに小さい外径に設定されることにより、当該プランジャ保持部材31の内周側にて摺動自在に収容される構成となっている。なお、前記円筒部32aは、コイルスプリング33よりも僅かに大きな一定の内径をもって他端側へと開口形成されることで、当該円筒部32aの内周面によってコイルスプリング33の伸縮変形が案内されるようになっている。
前記コイルスプリング33は、少なくともバックラッシが最大となったとき、すなわちホルダ部材21の移動規制部21aがホルダ収容部18内周面に当接した状態でも所定の付勢力を発揮し得るように、その線径や巻数、軸方向長さ等が設定されている。
前記リテーナ部材34は、所定の金属材により縦断面ほぼ凸形状となるように構成され、その一端側に形成されたフランジ状のばね支持部35aをもってコイルスプリング33の軸方向一端側を支持するリテーナ部35と、前記ばね支持部35aの外周に一体的に設けられ、プランジャ32の円筒部32a端面との衝突を緩和する緩衝材からなる緩衝部36と、によって構成されている。なお、前記リテーナ部35の他端側に突出形成された、コイルスプリング33の一端部と係合する係合凸部35bについては、その外径がコイルスプリング33の内径よりも僅かに小さく設定されることにより、当該コイルスプリング33の径方向位置についての位置決めが行えるようになっている。
以下、本実施形態に係るパワーステアリング装置の特徴的な作用効果につき、図7、図8に基づいて説明する。
図7(a)は、前記ウォームギヤの両歯部11a,12a間にほとんど摩耗が発生していないときのバックラッシ調整機構20の状態を示し、図7(b)は、当該ギヤ歯部11a,12a間の摩耗が最大となったときのバックラッシ調整機構20の状態を示している。
まず、図7(a)に示す前記ウォームギヤの摩耗初期状態では、プランジャ保持部材31内に弾装されたコイルスプリング33の弾性力に基づいてプランジャ32がホルダ部材21のプランジャ摺接面22aに弾接することにより、当該ホルダ部材21には同図中に示す付勢力F1が作用する。すると、この付勢力F1は、同図中におけるX軸正方向とY軸正方向の間を斜行するように作用する力であることから、ホルダ部材21には、当該付勢力F1の同図中X軸方向に係るギヤ噛合方向の分力fx1と、当該付勢力F1の同図中Y軸方向に係るシャフト固定端方向の分力fy1と、が作用することとなる。その結果、前記分力fx1に基づきウォームシャフト11の先端側軸部11cがギヤ噛合方向へと付勢されることにより、前記ギヤ歯部11a,12a間の噛み合いが深まり、当該ギヤ歯部11a,12a間のバックラッシを低減した状態が維持されることとなる。また、同時に、前記分力fy1に基づきウォームシャフト11の先端側軸部11cがシャフト固定端方向へと付勢されることによって、前記各軸受13,14を介して生ずる当該ウォームシャフト11の軸方向ガタも低減されることとなる。
そして、かかる状態から前記ウォームギヤの歯部11a,12a間において経時的な摩耗が進行すると、やがて図7(b)に矢印で示すように、当該摩耗の進行によって生ずるバックラッシの分だけプランジャ32が進出することとなる。すると、前記付勢方向の成す角α(図5参照)がウォームシャフト11の揺動可能角の最大値よりも大きく構成された本発明の構造では、前記コイルスプリング33の弾性力に基づき、プランジャ32の凸球面状の先端面が、凹球面状のプランジャ摺接面22aを押し退けるように、ホルダ部材21の移動規制部21aがホルダ収容部18の内周面に当接するまで当該プランジャ摺接面22aを滑りながら進出することとなって、ホルダ部材21には、後述するように当該進出量分だけ若干減少するものの前記摩耗初期状態における付勢力F1とほぼ同等の付勢力F2が作用することによる前記付勢状態が維持される。その結果、前記摩耗初期状態と同様、当該付勢力F2の同図中X軸方向の分力fx2に基づきウォームシャフト11の先端側軸部11cがギヤ噛合方向へと付勢されることにより、前記ギヤ歯部11a,12a間のバックラッシが低減された状態が維持されると共に、当該付勢力F2の同図中Y軸方向の分力fy2に基づきウォームシャフト11の先端側軸部11cがシャフト固定端方向へと付勢されることにより、前記ウォームシャフト11の軸方向ガタも低減された状態が維持されることとなる。
図8は、本発明に係る斜方向付勢構造を採用した場合と、従来の方向別付勢構造に係る径方向付勢構造を採用した場合と、の各付勢方向の付勢荷重の変化をグラフに表したものである。なお、図中では、本発明構造を細線、従来構造を太線で示し、また、ギヤ噛合方向の荷重を実線、シャフト固定端方向の荷重を破線で示している。
従来の径方向付勢構造ではホルダ部材21の径方向移動量とプランジャ32の進出量が等しくなるのに対し、前記付勢方向のプランジャ摺接面22aとの成す角βが90°に近づく方向へ傾斜して配置された、すなわち前記傾斜したプランジャ摺接面22aに対してほぼ垂直に配置されるプランジャ機構30でもって当該プランジャ摺接面22aを押圧するように構成された本発明に係る斜方向付勢構造では、図7に示すように、ホルダ部材21の径方向移動量LHに比べプランジャ32の進出量LPの方が僅かに小さくなる。その結果、図8に示すように、従来の径方向付勢構造に対し、本発明に係る斜方向付勢構造の方が、コイルスプリング33の付勢荷重の変化(減少)を小さく抑えることが可能となる。なお、ウォームシャフト11の回転軸方向(シャフト固定端方向)については、従来の径方向付勢構造では付勢荷重を付与し得ず常時ゼロとなる一方、本発明に係る斜方向付勢構造では、前述のように径方向に係るギヤ噛合方向荷重と併せて付勢荷重が付与されることとなる(図8中の破線参照)。
ここで、本実施形態では、前記プランジャ機構30による付勢方向のプランジャ摺接面22aとの成す角βが90°に近づく方向へと傾斜して配置されている(ほぼ90°となるように配置されている)ことにより、当該プランジャ摺接面22aに対するプランジャ32の当接点の移動量を最小限に止めることが可能となり、前述したプランジャ32の進出に伴うコイルスプリング33の付勢荷重の減少が最小限に抑えられる。
加えて、本実施形態の場合、前記ギヤ噛合方向に対するプランジャ機構30による付勢方向の成す角αがウォームシャフト11の揺動可能角の最大値よりも大きくなるように設定されていることにより、前記ウォームギヤの摩耗等によりウォームシャフト11が最大限に揺動した場合でも、前述したプランジャ32の進出に伴うコイルスプリング33の付勢荷重の減少抑制効果を発揮することが可能となっている。
以上のように、本実施形態に係るパワーステアリング装置では、ホルダ部材21に傾斜状のプランジャ摺接面22aを設け、これをプランジャ機構30でもって押圧する構成としたことにより、従来のように付勢方向毎に付勢機構を配置することを必要とせず、1つの付勢機構でもって前記ウォームギヤの歯部11a,12a間のバックラッシの低減とウォームシャフト11の軸方向ガタの低減との両立を図ることができる。これにより、装置の構造の簡素化が図れ、当該装置の生産性向上やコスト低減に供される。
しかも、かかる構成の採用にあたって、前記プランジャ32先端部及びこれにより押圧されるプランジャ摺接面22aをそれぞれ断面円弧状となる凸球面状及び凹球面状に構成したことにより、前記ギヤ歯部11a,12aの摩耗に伴うプランジャ32の進出移動の際、当該プランジャ32をプランジャ摺接面22aに対してより滑らかに摺接させることができ、一層良好なバックラッシ調整が可能となる。
また、前記バックラッシ調整機構20を構成するにあたり、ホルダ部材21及び緩衝部材25を固定部材24内に収容する構成としたことから、これら両部材21,25を固定部材24内に組み込んでなるいわゆるサブアッセンブリ状態でもってホルダ収容部18に組み付けることが可能となり、これによって、装置の組立作業の容易化を図ることもできる。
加えて、前記ホルダ収容部18に対する固定部材24の取付固定手段として、当該固定部材24の前記各係止爪24c,24cを、ホルダ収容部18の前記図示外の各係止溝に係止させてなる前記スナップフィット構造を採用したことによって、当該固定部材24の取付固定をより簡便なものとすることができ、装置の組立作業性のさらなる向上にも供される。
また、前記プランジャ機構30を構成するにあたり、該プランジャ機構30を、付勢力を発生させるコイルスプリング33と、該コイルスプリング33で生じた付勢力をホルダ部材21に伝達するプランジャ32と、により構成したことで、コイルスプリング33による弾性力の発揮と、プランジャ32による傾斜面を介した付勢力の伝達と、を分担させることが可能となる。これにより、ホルダ部材21に対する付勢力の効率的な伝達を図ることもできる。
加えて、前記プランジャ機構30においてコイルスプリング33の着座するリテーナ部材34の外周部に、プランジャ32の円筒部32aの端面との衝突を緩和する緩衝部36を設けたことによって、外部入力(路面側からの入力)等によってホルダ部材21をギヤ噛合方向へと押圧していたプランジャ32が押し戻される際に異音が生じてしまう不都合を抑制することも可能となる。
図9は本発明に係るパワーステアリング装置の前記第1実施形態の変形例を示したものであって、前記第1実施形態におけるプランジャ摺接面22aを平坦面状に構成したものである。
かかる変形例によれば、プランジャ32先端部のセンタリングが図れない分、ホルダ部材21への安定した付勢力付与の点では若干劣るものの、基本的には前記第1実施形態と同様の作用効果が奏せられる。
また、本変形例の場合には、前記プランジャ摺接面22aを単なる平坦面状とする分、前記第1実施形態と比べて成形性(加工性)が良好となり、装置の生産性向上やコスト低減に供されることとなる。
図10は本発明に係るパワーステアリング装置の第2実施形態を示したものであり、前記第1実施形態に係るプランジャ機構30による付勢のメカニズムを変更することによって、前記ホルダ部材21側にプランジャ機構30を設け、前記プランジャ保持部材31側に前記プランジャ摺接部22(前記プランジャ摺接面22a)を設ける構成としたものである。
すなわち、本実施形態では、前記第1実施形態に係るプランジャ摺接部22が、有底円筒状に形成されることにより、プランジャ32の収容保持に供するプランジャ保持部41として構成されている。そして、このプランジャ保持部41は、その内径がプランジャ32の外径よりも僅かに大きく形成されることによって、当該プランジャ32を摺動自在に収容保持可能となっている。また、このプランジャ保持部41の底部には、前記コイルスプリング33の内径よりも僅かに小さい外径に設定されることで当該コイルスプリング33の一端部と係合可能な係合凸部41aが突設されていて、該係合凸部41aがコイルスプリング33の一端部に係合することにより、該コイルスプリング33の径方向位置についての位置決めが可能となっている。
一方で、前記プランジャ保持部及びこれに収容されるプランジャ32と対向配置される前記第1実施形態に係るプランジャ保持部材31についても、拡径形成されることにより、筒状軸部42bの内周部において前記プランジャ保持部41等を受容するプランジャ受容部材42として構成されている。そして、このプランジャ受容部材42の筒状軸部42bの内端部には、前記プランジャ保持部41によって収容保持されるプランジャ32の先端部よりも大きな曲率半径に設定され、凸球面状をなす当該プランジャ32先端部と摺接可能に設けられた凹球面状のプランジャ摺接面42aが形成されている。
かかる構成から、本実施形態では、コイルスプリング33の弾性力に基づく付勢力F1をもってプランジャ32がプランジャ摺接面44aに弾接することで、当該弾接に基づき反作用する同付勢力F1が、ホルダ部材21に対して、プランジャ保持部41の軸線方向に沿って図10中におけるX軸正方向とY軸正方向の間を斜行するように作用することとなる。これにより、ホルダ部材21には、ギヤ噛合方向に係る同図中X軸方向の分力fx1と、シャフト固定端方向に係る同図中Y軸方向の分力fy1と、が作用する。その結果、前記第1実施形態と同様に、前記分力fx1に基づきウォームシャフト11の先端側軸部11cがギヤ噛合方向へと付勢されることにより、前記ウォームギヤの両歯部11a,12a間のバックラッシを低減した状態が維持されることとなる。また、同時に、前記分力fy1に基づきウォームシャフト11の先端側軸部11cがシャフト固定端方向へと付勢されることにより、前記ウォームシャフト11の軸方向ガタも低減されることとなる。
やがて、前記ウォームギヤの両歯部11a,12a間において経時的な摩耗が進行すると、当該摩耗の進行により生ずるバックラッシの分だけプランジャ32が進出することによって、ホルダ部材21には、前記第1実施形態と同様、当該進出量分だけ若干減少するものの前記摩耗初期状態と同等の付勢力F2(不図示)が作用することによる付勢状態が維持される。その結果、前記ギヤ歯部11a,12a間のバックラッシが低減された状態が維持されると共に、前記ウォームシャフト11の軸方向ガタも低減された状態が維持されることとなる。
以上のことから、本実施形態においても前記第1実施形態とほぼ同様の作用効果が奏せられる。
本発明は、前記各実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば本発明の特徴とは直接関係しない前記プランジャ摺接面22aを除くホルダ部材21の形状や、前記固定部材24及び緩衝部材25の有無といった具体的な構成は勿論、本発明の特徴となる前記プランジャ摺接面22aや前記プランジャ機構30等の具体的形状についても、前記作用効果を奏し得る形態であれば、適用するパワーステアリング装置の仕様等に応じて自由に変更可能である。
以下、前記実施形態等から把握される特許請求の範囲に記載した以外の技術的思想について説明する。
(a)請求項4に記載のパワーステアリング装置において、
前記傾斜面が凹球面状に形成されると共に、該傾斜面に当接する前記付勢機構の当接部が凸球面状に形成されることを特徴とするパワーステアリング装置。
かかる構成とすることで、傾斜面に対する付勢機構の任意方向における傾きが許容される結果、当該両者の良好な当接状態の維持に供される。
(b)請求項5に記載のパワーステアリング装置において、
前記傾斜面の曲率半径が前記付勢機構の当接部の曲率半径よりも大きくなるように構成されていることを特徴とするパワーステアリング装置。
かかる構成とすることで、傾斜面に対する付勢機構の任意方向における傾きが許容される結果、当該両者の良好な当接状態の維持に供される。
(c)請求項4に記載のパワーステアリング装置において、
前記ホルダ部材における前記傾斜面の周方向反対側に、前記ホルダ収容部の内壁に当接することによって当該ホルダ部材の径方向移動を規制する移動規制部が設けられていることを特徴とするパワーステアリング装置。
かかる構成とすることで、当該ホルダ部材の径方向の位置規制が可能となる結果、前記バックラッシ調整の実効を図ることができる。
(d)請求項4に記載のパワーステアリング装置において、
前記ホルダ収容部と前記ホルダ部材の間に、ゴム材料又は樹脂材料からなる緩衝部材が介装されていることを特徴とするパワーステアリング装置。
かかる構成とすることで、ホルダ部材とホルダ収容部との接触による異音の発生の抑制に供される。
(e)前記(d)に記載のパワーステアリング装置において、
前記緩衝部材には、前記ホルダ部材の前記ギヤ噛合方向及び反ギヤ噛合方向への移動を許容し、かつ、前記ギヤ噛合方向及び前記ウォームシャフトの回転軸と直交する方向への移動を規制するガイド面が設けられていることを特徴とするパワーステアリング装置。
かかる構成とすることで、ウォームギヤの噛合状態を適切に維持することができる。
(f)前記(d)に記載のパワーステアリング装置において、
前記ホルダ収容部内には、前記ホルダ部材と前記緩衝部材を内部に収容するホルダケースが配設されることを特徴とするパワーステアリング装置。
かかる構成とすることで、ホルダ部材及び緩衝部材をホルダケースへと組み込んでなるサブアッセンブリ状態でホルダ収容部へと組み付けることが可能となる結果、装置の組立作業性の向上を図ることができる。
(g)前記(f)に記載のパワーステアリング装置において、
前記ホルダ収容部には凹状の被係止部が設けられる一方、
前記ホルダケースには弾性変形可能な係止部が設けられ、
前記係止部が弾性変形し自由状態へと戻る際に前記被係止部と係止することによって前記ホルダ収容部に固定されることを特徴とするパワーステアリング装置。
このように、ホルダケースの固定をいわゆるスナップフィット構造をもって行うように構成したことで、当該ホルダケースの固定をより簡便なものとすることができ、装置の組立作業性の向上に供される。
(h)請求項4に記載のパワーステアリング装置において、
前記付勢機構は、前記ギヤハウジングに対し進退移動可能に設けられたプランジャと、該プランジャを前記ギヤ噛合方向に付勢するコイルスプリングと、から構成されることを特徴とするパワーステアリング装置。
かかる構成とすることで、コイルスプリングによる弾性力の発揮と、プランジャによる傾斜面を介した付勢力の伝達とを分担させることが可能となる結果、ホルダ部材に対する付勢力の効率的な伝達に供される。
(j)前記(h)に記載のパワーステアリング装置において、
前記付勢機構には、前記プランジャの前記ホルダ部材との当接部反対側に、該プランジャの後退動時の緩衝に供する緩衝材が設けられていることを特徴とするパワーステアリング装置。
かかる構成とすることで、外部入力(路面側からの入力)等によってプランジャが押し戻される際に異音が生じてしまう不都合を抑制することができる。
(k)請求項5に記載のパワーステアリング装置において、
前記ウォームシャフトは、その一端側を支点として揺動可能に支持され、
前記付勢機構は、前記ギヤ噛合方向に対する前記付勢方向の成す角が、前記ウォームシャフトの揺動可能角の最大値よりも大きくなるように傾斜して配置されることを特徴とするパワーステアリング装置。
かかる構成とすることで、ウォームギヤの摩耗等によってウォームシャフトが最も大きく揺動した場合であっても、付勢機構による付勢荷重の減少の抑制に供される。
(l)前記(k)に記載のパワーステアリング装置において、
前記傾斜面が円弧状に形成されると共に、該傾斜面に当接する前記付勢機構の当接部も円弧状に形成されることを特徴とするパワーステアリング装置。
かかる構成とすることで、ウォームギヤの摩耗に伴って変化する付勢機構とホルダ部材の傾斜面との当接位置の当該位置変化を円滑化することができる。
(m)前記(l)に記載のパワーステアリング装置において、
前記傾斜面が凹球面状に形成されると共に、該傾斜面に当接する前記付勢機構の当接部が凸球面状に形成されることを特徴とするパワーステアリング装置。
かかる構成とすることで、傾斜面に対する付勢機構の任意方向における傾きが許容される結果、当該両者の良好な当接状態の維持に供される。
1…入力軸(操舵軸)
RP1…第1ラック・ピニオン機構(操舵機構)
5…電動モータ
10…減速機(ウォームギヤ)
11…ウォームシャフト
12…ウォームホイール
14…第2軸受(軸受)
15…ギヤハウジング
16…シャフト収容部
17…ホイール収容部
18…ホルダ収容部
21…ホルダ部材
22a…プランジャ摺接面(傾斜面)
30…プランジャ機構(付勢機構)

Claims (3)

  1. ステアリングホイールに接続される操舵軸を有し、前記ステアリングホイールの回転を転舵輪に伝達する操舵機構と、
    前記操舵機構に操舵力を付与する電動モータと、
    前記操舵機構と前記電動モータとの間に設けられる減速機であって、一端側において前記電動モータの回転力が伝達されるウォームシャフトと、前記操舵軸に設けられて前記ウォームシャフトと噛合するウォームホイールと、から構成されるウォームギヤと、
    前記ウォームシャフトを収容するシャフト収容部と前記ウォームホイールを収容するホイール収容部とを有するギヤハウジングと、
    前記ウォームシャフトの他端側に設けられ、該ウォームシャフトを回転自在に支持する軸受と、
    前記シャフト収容部において前記軸受の外周域に設けられたホルダ収容部と、
    内部に前記軸受を収容し、該軸受と一緒に前記ホルダ収容部内において前記ウォームシャフトの回転軸が前記ウォームホイールの回転軸に接近する方向であるギヤ噛合方向に移動可能に設けられたホルダ部材と、
    前記ギヤハウジングに設けられ、前記ホルダ部材を前記ギヤ噛合方向に付勢する付勢機構と、
    前記ホルダ部材の外周側であって前記付勢機構と当接する領域に設けられ、該付勢機構の付勢力を前記ウォームシャフトの回転軸方向と前記ギヤ噛合方向とに分力する傾斜面と、
    を備え
    前記付勢機構は、その付勢方向が前記ギヤ噛合方向と比べて前記傾斜面との成す角が90度に近づく方向に傾斜して配置されることを特徴とするパワーステアリング装置。
  2. 前記ウォームシャフトは、その一端側を支点として揺動可能に支持され、
    前記付勢機構は、前記ギヤ噛合方向に対する前記付勢方向の成す角が、前記ウォームシャフトの揺動可能角の最大値よりも大きくなるように傾斜して配置されることを特徴とする請求項1に記載のパワーステアリング装置。
  3. 前記傾斜面が円弧状に形成されると共に、該傾斜面に当接する前記付勢機構の当接部も円弧状に形成されることを特徴とする請求項2に記載のパワーステアリング装置。
JP2013058877A 2013-03-21 2013-03-21 パワーステアリング装置 Active JP5945705B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013058877A JP5945705B2 (ja) 2013-03-21 2013-03-21 パワーステアリング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013058877A JP5945705B2 (ja) 2013-03-21 2013-03-21 パワーステアリング装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014184738A JP2014184738A (ja) 2014-10-02
JP5945705B2 true JP5945705B2 (ja) 2016-07-05

Family

ID=51832734

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013058877A Active JP5945705B2 (ja) 2013-03-21 2013-03-21 パワーステアリング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5945705B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6167198B1 (ja) * 2016-03-25 2017-07-19 Kyb株式会社 電動パワーステアリング装置及び電動パワーステアリング装置の製造方法
JP2019007539A (ja) * 2017-06-23 2019-01-17 日本精工株式会社 ウォーム減速機
CN114435462A (zh) * 2020-11-05 2022-05-06 操纵技术Ip控股公司 线性蜗杆和蜗轮组件

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006027321A (ja) * 2004-07-12 2006-02-02 Koyo Seiko Co Ltd 電動パワーステアリング装置
KR100816401B1 (ko) * 2006-07-05 2008-03-27 주식회사 만도 전동식 조향장치

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014184738A (ja) 2014-10-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5645070B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
US9033096B2 (en) Power steering device
WO2011135849A1 (ja) 直動アクチュエータ
WO2016038927A1 (ja) 電動式パワーステアリング装置
JP2016055732A (ja) バックラッシュ調整機構及びこれを用いたパワーステアリング装置
JP2010036610A (ja) ラック軸支持装置および車両用操舵装置
US20180195602A1 (en) Worm reducer
JP5294007B2 (ja) ラック軸支持装置および車両用操舵装置
JP5062465B2 (ja) ステアリング装置
JP2014035016A (ja) 伝達比可変装置
JP5945705B2 (ja) パワーステアリング装置
JP5305092B2 (ja) ラック軸支持装置および車両用操舵装置
JP2008174024A (ja) 電動式パワーステアリング装置
JP5618146B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
WO2021241135A1 (ja) ウォーム減速機および電動アシスト装置
JP2006103391A (ja) 電動パワーステアリング装置
US11965582B2 (en) Worm reducer and electric assist device
JP7404688B2 (ja) ウォーム減速機および電動アシスト装置
JP4085802B2 (ja) 電動式パワーステアリング装置
JP5309670B2 (ja) 電動式パワーステアリング装置
WO2024029451A1 (ja) ウォーム減速機
JP2012116337A (ja) ステアリング装置の伸縮軸機構
JP6791391B2 (ja) ウォーム減速機
WO2024029440A1 (ja) ウォーム減速機
JP2007278359A (ja) ウォーム減速機及び電動パワーステアリング装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150312

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160126

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160128

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160212

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160405

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160413

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20160516

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5945705

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250