JP4052592B2 - ウォームギヤ機構及びウォームギヤ機構を搭載した電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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本発明は、ウォームギヤ機構及びウォームギヤ機構を搭載した電動パワーステアリング装置に関する。
ウォームギヤ機構は、駆動側のウォームにトルク伝達用ウォームホイールを噛合わせることで、ウォームからトルク伝達用ウォームホイールを介して負荷側にトルクを伝達する伝動機構である。このようなウォームギヤ機構において、バックラッシを抑制する技術が開発されてきた(例えば、特許文献1−2参照。)。
特開2001−355700公報(第3頁、図1−3) 特開2002−37100公報(第3頁、図1−3)
特許文献1による従来のウォームギヤ機構の概要を次の図13で説明し、特許文献2による従来のウォームギヤ機構の概要を次の図14で説明する。
図13(a)〜(c)は従来のウォームギヤ機構の概要図(その1)であり、特開2001−355700公報の図1〜図3の要部を再掲する。(a)はウォームギヤ機構200を電動モータ201に連結したことを示す。(b)はウォームギヤ機構200の断面構成を示す。(c)はウォームギヤ機構200の噛合い構成を示す。
従来のウォームギヤ機構200は、(a)に示すように、電動モータ201に連結した駆動側のウォーム202に、出力軸203に結合した被動側のウォームホイール204を噛合わせたものである。205はウォーム軸である。
ウォームホイール204は、(a)〜(c)に示すように、出力軸203に結合したハブ206と、ハブ206の外周囲に配置した第1ギヤ207並びに第2ギヤ208と、これらの第1・第2ギヤ207,208をハブ206の外周面に弾性的に連結した弾性体209とからなる。
すなわち、ウォーム202に噛合うウォームホイール204を、回転軸方向に2個のギヤ(第1・第2ギヤ207,208)に分割し、これらのギヤの位相を互いにずらし、弾性体209によって回転方向に弾発したものである。
このようなウォームギヤ機構200は、ウォーム202の歯202aの両面を、第1ギヤ207の歯207a及び第2ギヤ208の歯208aにより、円周方向に両側から挟み込むことで、バックラッシを抑制するというものである。
図14(a),(b)は従来のウォームギヤ機構の概要図(その2)であり、特開2002−37100公報の図1及び図3の要部を再掲する。(a)はウォームギヤ機構300を電動モータ301に連結したことを示す。(b)はウォームギヤ機構300の断面構成を示す。
従来のウォームギヤ機構300は、(a)に示すように、電動モータ301に連結した駆動側のウォーム302に、出力軸303に結合した被動側のウォームホイール304を噛合わせたものである。305はモータ軸である。
(b)に示すように、ウォームホイール304の歯311のうち、ウォーム302の歯302aに噛合う部分(影線を付した部分)を、噛合域312と言う。
ウォームホイール304の歯311は、噛合域312に対して、歯幅方向の一方側に環状の保持溝313を形成し、この保持溝313にゴム製Oリング321を取付けたものである。
ゴム製Oリング321は、ウォーム302の歯先面302bに接触することにより、僅かに撓み、その弾性復元力によって噛合い部分に予圧を加えることで、バックラッシを抑制するというものである。
しかしながら、上記図13に示す従来のウォームギヤ機構200は、回転軸方向に二分割したものなので、ウォーム202の歯202aに対するギヤ1個の歯の接触面積は半分以下になる。ウォーム202を正回転させたときには第1ギヤ207の歯207aにトルクを伝達し、ウォーム202を逆回転させたときには第2ギヤ208の歯208aにトルクを伝達することになる。特に、ウォーム202に対するウォームホイール204の接触圧力が最も大きくなる部分(図13(b)において、図左右方向の中央部分)が、第1ギヤ207と第2ギヤ208との分割部分になる。従って、ウォームギヤ機構200の耐久性、特に耐摩耗性を高めるには、更なる検討の余地がある。
一方、上記図14に示す従来のウォームギヤ機構300は、ウォームホイール304の歯311のうち、噛合域312を外した歯幅方向(図の左右方向)の一方側にのみ、保持溝313を形成したものである。歯厚方向への曲げ剛性は、歯幅方向の一方側と他方側とで異なる。この結果、歯幅方向の一方側と他方側とで、接触圧力が不均一になる。従って、ウォームギヤ機構300の耐久性を高めるには、更なる検討の余地がある。
さらに、上記図14に示す従来のウォームギヤ機構300は、回転するウォーム302の歯先面302bに対して、ゴム製Oリング321が擦るものであるから、摩擦力が生じる。しかも、ウォームホイール304の回転中心からゴム製Oリング321の接触面までの回転半径は比較的大きい。この結果、大きい摩擦トルクが生じる。ウォームギヤ機構300のトルク伝達効率を高めるためには、このような大きい摩擦トルクを低減することが好ましい。
しかも、歯先面302bにゴム製Oリング321が頻繁に擦るので、ゴム製Oリング321の耐久性を確保するには、更なる改良の余地がある。
本発明は、ウォームとウォームホイールとの間の歯同士の打音の発生を抑制するとともに、ウォームギヤ機構の耐久性をより高め、さらに、ウォームとウォームホイールとの良好な噛合い状態を維持させることができる、技術を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、駆動側のウォームに噛合わせることで、ウォームから負荷側にトルクを伝達するトルク伝達用ウォームホイールと、該トルク伝達用ウォームホイールと同心上に設けた補助ウォームホイールと、前記トルク伝達用ウォームホイールと前記補助ウォームホイールとを、それぞれの噛合い位相が異なるように弾性付勢することにより、前記それぞれのウォームホイールで前記ウォームを挟み込ませる弾発部材と、を備え、前記補助ウォームホイールのピッチ円直径を前記トルク伝達用ウォームホイールのピッチ円直径よりも大きく設定して、前記ウォームに前記補助ウォームホイールを噛合わせたウォームギヤ機構において、前記ウォームに設けたねじ山の全長のうち、前記トルク伝達用ウォームホイールの歯が実際に噛み合っている長さを実噛み合い長さとしたときに、この実噛み合い長さに対して前記ねじ山の有効長さをほぼ同等に設定したことを特徴とする。
ここで、「ねじ山の有効長さ」とは、ねじ山の歯面に補助ウォームホイールの歯の歯面が適切な接触角度で噛み合うことができる範囲のことである。
請求項2に係る発明は、駆動側のウォームに噛合わせることで、ウォームから負荷側にトルクを伝達するトルク伝達用ウォームホイールと、該トルク伝達用ウォームホイールと同心上に設けた補助ウォームホイールと、前記トルク伝達用ウォームホイールと前記補助ウォームホイールとを、それぞれの噛合い位相が異なるように弾性付勢することにより、前記それぞれのウォームホイールで前記ウォームを挟み込ませる弾発部材と、を備え、前記補助ウォームホイールのピッチ円直径を前記トルク伝達用ウォームホイールのピッチ円直径よりも大きく設定して、前記ウォームに前記補助ウォームホイールを噛合わせたウォームギヤ機構において、前記ウォームに設けたねじ山のうち、前記トルク伝達用ウォームホイールの歯が実際に噛み合っている部分のねじ山のピッチに対して、噛み合っていない部分のねじ山のピッチを大きく設定したことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2のウォームギヤ機構と、車両のステアリングハンドルから操舵車輪に至るステアリング系と、トルクを発生するとともにこのトルクをウォームギヤ機構を介してステアリング系に伝える電動モータと、を備えたことを特徴とするウォームギヤ機構を搭載した電動パワーステアリング装置である。
請求項1に係る発明では、補助ウォームホイールのピッチ円直径をトルク伝達用ウォームホイールのピッチ円直径よりも大きく設定したので、ウォームに対して、トルク伝達用ウォームホイールとは異なる噛合い位相で、補助ウォームホイールを噛合わせることができる。このため、トルク伝達用ウォームホイールの歯幅を、十分な大きさに設定することができる。この結果、ウォームの歯に対するトルク伝達用ウォームホイールの歯の接触面積を十分に確保することができる。従って、バックラッシを除去したウォームギヤ機構の耐久性を、より高めることができる。
しかも、ウォームに対するトルク伝達用ウォームホイール並びに補助ウォームホイールの噛合い位置で、ウォームの歯の両面をトルク伝達用ウォームホイールの歯と補助ウォームホイールの歯とによって挟み込むように構成することができる。この結果、バックラッシを除去することができるので、ウォームとトルク伝達用ウォームホイールとの間の、歯同士の打音の発生をより抑制することができる。
さらに請求項1に係る発明では、ウォームを軸方向から見たときに、ウォームに対するトルク伝達用ウォームホイールの噛合わせ部分を中心として、トルク伝達用ウォームホイールの歯幅部分を左右対称形にすることができる。また、トルク伝達用ウォームホイールの歯に、従来のようにバックラッシ抑制用部品を保持させるための保持溝を設けることなく、一体に形成することができる。従って、トルク伝達用ウォームホイールの歯の加工精度を高めることができるとともに、ウォームに対するトルク伝達用ウォームホイールの良好な噛合い状態を維持することができる。
上述のように請求項1に係る発明では、補助ウォームホイールのピッチ円直径をトルク伝達用ウォームホイールのピッチ円直径よりも大きく設定したので、ウォームに対して、トルク伝達用ウォームホイールとは異なる噛合い位相で補助ウォームホイールを噛合わせることになる。
これに対して請求項1に係る発明では、ウォームに設けたねじ山の全長のうち、トルク伝達用ウォームホイールの歯が実際に噛み合っている長さを実噛み合い長さとしたときに、この実噛み合い長さに対してねじ山の有効長さをほぼ同等に設定したものである。有効長さを小さくすることで、ねじ山の歯面に対し、補助ウォームホイールの1つの歯の歯面が適切な接触角度で噛み合い、トルク伝達用ウォームホイールの回転と共に順次回転移動し、他の歯と干渉しないように、ねじ山に対する歯の噛み合い範囲を狭くした。この結果、補助ウォームホイールの噛み合いが円滑になるので、ねじ山に歯が噛み合うときに他の歯の干渉を防止でき、結果として、摩擦抵抗を抑制することができる。従って、請求項1のウォームギヤ機構を、例えば車両用ステアリング装置に搭載した場合には、車両用ステアリング装置の操舵感覚をより高めることができる。
請求項2に係る発明では、補助ウォームホイールのピッチ円直径をトルク伝達用ウォームホイールのピッチ円直径よりも大きく設定したので、ウォームに対して、トルク伝達用ウォームホイールとは異なる噛合い位相で、補助ウォームホイールを噛合わせることができる。このため、トルク伝達用ウォームホイールの歯幅を、十分な大きさに設定することができる。この結果、ウォームの歯に対するトルク伝達用ウォームホイールの歯の接触面積を十分に確保することができる。従って、バックラッシを除去したウォームギヤ機構の耐久性を、より高めることができる。
しかも、ウォームに対するトルク伝達用ウォームホイール並びに補助ウォームホイールの噛合い位置で、ウォームの歯の両面をトルク伝達用ウォームホイールの歯と補助ウォームホイールの歯とによって挟み込むように構成することができる。この結果、バックラッシを除去することができるので、ウォームとトルク伝達用ウォームホイールとの間の、歯同士の打音の発生をより抑制することができる。
さらに請求項2に係る発明では、ウォームを軸方向から見たときに、ウォームに対するトルク伝達用ウォームホイールの噛合わせ部分を中心として、トルク伝達用ウォームホイールの歯幅部分を左右対称形にすることができる。また、トルク伝達用ウォームホイールの歯に、従来のようにバックラッシ抑制用部品を保持させるための保持溝を設けることなく、一体に形成することができる。従って、トルク伝達用ウォームホイールの歯の加工精度を高めることができるとともに、ウォームに対するトルク伝達用ウォームホイールの良好な噛合い状態を維持することができる。
上述のように請求項2に係る発明では、補助ウォームホイールのピッチ円直径をトルク伝達用ウォームホイールのピッチ円直径よりも大きく設定したので、ウォームに対して、トルク伝達用ウォームホイールとは異なる噛合い位相で補助ウォームホイールを噛合わせることになる。
これに対して請求項2に係る発明では、ウォームのねじ山のうち、トルク伝達用ウォームホイールの歯が実際に噛み合っていない部分のねじ山のピッチを大きく設定したことにより、トルク伝達用ウォームホイールの歯が噛み合っていないねじ山に対しては、補助ウォームホイールの歯も噛み合わないようにすることができる。
このようにすることで、ねじ山の歯面に対し、補助ウォームホイールの1つの歯の歯面が適切な接触角度で噛み合い、トルク伝達用ウォームホイールの回転と共に順次回転移動し、他の歯と干渉しないように、ねじ山に対する歯の噛み合い範囲を狭くした。この結果、補助ウォームホイールの噛み合いが円滑になるので、ねじ山に歯が噛み合うときに他の歯の干渉を防止でき、結果として、摩擦抵抗を抑制することができる。さらに、ウォームのねじ山が全長にわたって形成されているので、ウォーム47全体の曲げ剛性を大きくでき、ウォームとトルク伝達用ウォームホイールとの噛み合いを良好にできる。従って、請求項2のウォームギヤ機構を、例えば車両用ステアリング装置に搭載した場合には、車両用ステアリング装置の操舵感覚をより一層高めることができる。
請求項3に係る発明では、電動パワーステアリング装置において、電動モータで発生したトルクをステアリング系に伝達する動力伝達機構として、ウォームギヤ機構を採用したので、バックラッシを除去したウォームギヤ機構の耐久性を、より高めることができる。
さらには、ウォームギヤ機構のバックラッシを除去することによって、ステアリングハンドルを操舵するときの歯同士の打音の発生を、より抑制することができ、この結果、車室内の騒音をより一層低減することができる。
さらに請求項3に係る発明では、ウォームギヤ機構のバックラッシを除去することによって、ウォームに対するトルク伝達用ウォームホイールの良好な噛合い状態を維持することができる。このため、ステアリングハンドルを切り返し操作したときに、ウォームギヤ機構からステアリング系に補助トルクが伝達される時間遅れの発生を抑制することができる。
さらには、バックラッシを除去したので、ウォームでトルク伝達用ウォームホイールを回転させた場合に、歯同士が衝当することなく、緩やかに当たって噛合うので、ステアリングハンドルの戻り作動を良好にすることができる。
さらに請求項3に係る発明では、補助ウォームホイールの歯のうち、1つがウォームのねじ山に噛み合うときに、他の歯がねじ山に干渉することを防止できるので、噛み合いを円滑にすることができ、結果として、噛み合い摩擦抵抗を抑制することができる。
このようなことから、電動パワーステアリング装置の操舵感覚(操舵フィーリング)を、より高めることができる。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。以下、ウォームギヤ機構を電動パワーステアリング装置に搭載した例を説明する。
図1は本発明に係る電動パワーステアリング装置の模式図である。電動パワーステアリング装置10は、車両のステアリングハンドル21から車両の操舵車輪(前輪)29,29に至るステアリング系20と、このステアリング系20に補助トルクを加える補助トルク機構40とからなる。
ステアリング系20は、ステアリングハンドル21にステアリングシャフト22及び自在軸継手23,23を介してピニオン軸(入力軸)24を連結し、ピニオン軸24にラックアンドピニオン機構25を介してラック軸26を連結し、ラック軸26の両端に左右のタイロッド27,27及びナックル28,28を介して左右の操舵車輪29,29を連結したものである。
ラックアンドピニオン機構25は、ピニオン軸24に形成したピニオン31と、ラック軸26に形成したラック32とからなる。
運転者がステアリングハンドル21を操舵することで、この操舵トルクによりラックアンドピニオン機構25及び左右のタイロッド27,27を介して、左右の操舵車輪29,29を操舵することができる。
補助トルク機構40は、ステアリングハンドル21に加えたステアリング系20の操舵トルクを操舵トルクセンサ41で検出し、このトルク検出信号に基づき制御部42で制御信号を発生し、この制御信号に基づき操舵トルクに応じた補助トルクを電動モータ43で発生し、補助トルクをウォームギヤ機構44を介してピニオン軸24に伝達し、さらに、補助トルクをピニオン軸24からステアリング系20のラックアンドピニオン機構25に伝達するようにした機構である。
運転者の操舵トルクに電動モータ43の補助トルクを加えた複合トルクにより、ラック軸26で操舵車輪29,29を操舵することができる。
図2は本発明に係る電動パワーステアリング装置の全体構成図であり、左端部及び右端部を断面して表したものである。この図は、電動パワーステアリング装置10のラック軸26を、車幅方向(図左右方向)に延びるハウジング51に軸方向へスライド可能に収容したことを示す。
ラック軸26は、ハウジング51から突出した長手方向両端にボールジョイント52,52を介してタイロッド27,27を連結した軸である。53,53はダストシール用ブーツである。
図3は図2の3−3線断面図であり、電動パワーステアリング装置10の縦断面構造を示す。
電動パワーステアリング装置10は、ピニオン軸24、ラックアンドピニオン機構25、操舵トルクセンサ41及びウォームギヤ機構44をハウジング51に収納し、このハウジング51の上部開口を上部カバー部54で塞いだものである。操舵トルクセンサ41は、上部カバー部54に取付けたものである。
ウォームギヤ機構44は、駆動側のウォーム47にトルク伝達用ウォームホイール48を噛合わせることで、ウォーム47からトルク伝達用ウォームホイール48を介して負荷側にトルクを伝達することができるようにしたものである。さらにウォームギヤ機構44は、トルク伝達用ウォームホイール48に対して同一の回転中心CL上、すなわち、同心上で相対回転可能に配置した補助ウォームホイール49を備え、ウォーム47に補助ウォームホイール49を噛合わせたものである。
回転中心CLは、ピニオン軸24の中心でもある。補助ウォームホイール49は、ウォーム47とトルク伝達用ウォームホイール48との間の、バックラッシを除去するために設けた補助的な歯車である。
ハウジング51は、上下に延びるピニオン軸24の上部、長手中央部及び下端を3個の軸受55〜57を介して回転可能に支承したものであり、さらに電動モータ43を取付けるとともに、ラックガイド70を備える。図中、58はロックナット、59はオイルシールである。
ところで、操舵トルクセンサ41は、ピニオン軸24に、残留歪みが付与され作用トルクに応じて磁歪特性が変化する第1残留歪み部61及び第2残留歪み部62を設け、これら第1・第2残留歪み部61,62の周囲に、第1・第2残留歪み部61,62に生じた磁歪効果を電気的に検出する検出部63を設け、検出部63の検出信号をトルク検出信号として出力するようにした、磁歪式トルクセンサである。
第1・第2残留歪み部61,62は、ピニオン軸24の軸長手方向に互いに逆方向の残留歪みが付与された磁歪膜からなる。
検出部63は、ピニオン軸24を通した筒状のコイルボビン64,65と、コイルボビン64,65に巻いた第1多層ソレノイド巻きコイル66並びに第2多層ソレノイド巻きコイル67と、第1・第2多層ソレノイド巻きコイル66,67の周囲を囲う磁気シールド用バックヨーク68と、からなる。
ラックガイド70は、ラック32と反対側からラック軸26に当てるガイド部71と、このガイド部71を圧縮ばね72を介して押す調整ボルト73と、からなる押圧手段である。ガイド部71と調整ボルト73との間には、調整ボルト73の調整方向に若干の隙間を有する。ガイド部71は、ラック軸26の背面を滑らせる当て部材74を備える。75はロックナットである。
ラックガイド70によって、ラック軸26をその軸方向へ摺動可能に支持することができる。さらにラックガイド70によれば、ハウジング51にねじ込んだ調整ボルト73にて、圧縮ばね72を介してガイド部71を適切な押圧力で押すことにより、ガイド部71でラック32に予圧を与えて、ラック32をピニオン31に押し付けることができる。これにより、ラック32とピニオン31との間のバックラッシを除去することができる。
図4は図2の4−4線断面図であり、ピニオン軸24と電動モータ43とウォームギヤ機構44との関係を示す。
電動モータ43は、モータ軸43aを横向きにしてハウジング51に取付け、ハウジング51内にモータ軸43aを延したものである。
ウォームギヤ機構44は、電動モータ43で発生した補助トルクをピニオン軸24に伝達する補助トルク伝達機構、すなわち倍力機構である。
詳しく述べるとウォームギヤ機構44は、電動モータ43のモータ軸43aにカップリング45を介して連結したウォーム軸46と、ウォーム軸46に一体に形成したウォーム47と、ウォーム47に噛み合わせたトルク伝達用ウォームホイール48と、からなる。トルク伝達用ホイール48はピニオン軸24に結合したものである。
この図は、水平に延びるウォーム軸46の両端部を軸受81,82を介してハウジング51にて回転可能に支承したことを示す。
図5は本発明に係るウォームギヤ機構の分解図である。上記図3を参照しつつ説明すると、ウォームギヤ機構44は、ピニオン軸24にトルク伝達用ウォームホイール48を軸方向移動を規制して結合し、ピニオン軸24に補助ウォームホイール49を回転可能に取付けるとともに、トルク伝達用ウォームホイール48の上に補助ウォームホイール49を重ね、さらに、補助ウォームホイール49の上に抑え板91を重ねるとともに、抑え板91の上でピニオン軸24の止め溝24aに止め輪92を止めることで、補助ウォームホイール49及び抑え板91をトルク伝達用ウォームホイール48及び止め輪92によって軸方向移動を規制したものである。
トルク伝達用ウォームホイール48は、嵌合孔101を有した円盤状を呈するホイール本体102の外周面に歯103・・・(・・・は複数を示す。以下同じ。)を一体に形成した歯車である。嵌合孔101は、ピニオン軸24に結合するセレーション溝を有する。
補助ウォームホイール49は、嵌合孔111を有した円盤状を呈するホイール本体112の外周面に、トルク伝達用ウォームホイール48側へ向かって延びる歯113・・・を一体に形成した、いわゆる冠状(キャップ状とも言う。)の歯車である。
さらに図5は、トルク伝達用ウォームホイール48に対して補助ウォームホイール49の位相(周方向の位置)を異ならせて保持する、複数(例えば4個)の位相保持機構120・・・をウォームギヤ機構44に備えたことを示す。
図6(a)〜(d)は本発明に係る位相保持機構の構成図である。(a)は位相保持機構120の断面構成を示し、上記図3に対応させて表した。(b)は(a)のb−b線断面構成を示す。(c)は(b)のc−c線断面構成を示す。(d)は位相保持機構120の変形例を示し、(c)に対応させて表した。
図5及び図6に示すように位相保持機構120は、トルク伝達用ウォームホイール48の上面から起立した丸棒状のピン121と、ピン121を嵌合するために補助ウォームホイール49に上下貫通した長孔122と、長孔122の長手方向の一端122aとピン121との間に介在した弾発部材としての圧縮ばね123と、からなる。
長孔122は、補助ウォームホイール49の回転中心CLと同心とした円弧状の細長い貫通孔であり、圧縮ばね123を収納できる大きさを有する。トルク伝達用ウォームホイール48に対して、補助ウォームホイール49を回転方向に圧縮ばね123で弾発することができる。
抑え板91は、長孔122から圧縮ばね123が脱落することを防止するために、補助ウォームホイール49に重ねる部材であって、ピン121の先端を逃がす逃がし孔91aを有する。なお、長孔122は(d)に示す変形例のように、一端122aを平坦な形状にしてもよい。
図7は本発明に係るウォームギヤ機構の平面図であり、補助ウォームホイール49の一部を断面して表した。この図は、補助ウォームホイール49のピッチ円直径D2をトルク伝達用ウォームホイール48のピッチ円直径D1よりも大きく設定して(D1<D2)、ウォーム47に補助ウォームホイール49を噛合わせたことを示す。
複数の位相保持機構120・・・は全て同一構成であり、補助ウォームホイール49の回転中心CLを中心として、周方向に等ピッチで配列したものである。
ウォーム47は金属製品、例えば機械構造用炭素鋼鋼材(JIS−G−4051)等の鉄鋼製品である。トルク伝達用ウォームホイール48及び補助ウォームホイール49は、ナイロン樹脂等の樹脂製品である。金属製品のウォーム47に樹脂製品のトルク伝達用ウォームホイール48及び補助ウォームホイール49を噛合わせるようにしたので、噛合いを比較的円滑にすることができるとともに、騒音をより低減させることができる。
ウォーム47の歯131の軸直角断面はほぼ台形歯形であり、トルク伝達用ウォームホイール48の歯103の軸直角断面はインボリュート歯形である。ウォーム47のねじ山は1条であり、このねじ山131のピッチはPiである。
トルク伝達用ウォームホイール48の中心CLからウォーム47の中心WLまでの距離(中心間の距離)はXcである。この中心間の距離Xcは次の(1)式で求められる。但し、ウォーム47にトルク伝達用ウォームホイール48を噛合わせたときのウォーム47のピッチ円直径をd1とする。
Xc=(D1+d1)/2 ……… (1)
図8(a)〜(e)は本発明に係るウォームギヤ機構の構成図である。(a)はウォームギヤ機構44の断面構成を示し、上記図3に対応させて表した図である。(b)は(a)のb−b線断面構成を示す。
(a)及び(b)に示すように、冠状を呈する補助ウォームホイール49は、歯113・・・がトルク伝達用ウォームホイール48の外周面104を囲うように重ねることで、ウォーム47に噛合わせるようにしたものである。このため、トルク伝達用ウォームホイール48に補助ウォームホイール49の歯113・・・が干渉することはない。
補助ウォームホイール49のピッチ円直径D2を、トルク伝達用ウォームホイール48のピッチ円直径D1よりも大きく設定したので、ウォーム47に対して、トルク伝達用ウォームホイール48とは異なる噛合い位相(周方向の位置)で、補助ウォームホイール49を噛合わせることができる。このため、トルク伝達用ウォームホイール48の歯幅を十分な大きさ(例えば、ウォーム47の外径と略同じ大きさ)に設定することができる。この結果、ウォーム47の歯131に対するトルク伝達用ウォームホイール48の歯103の接触面積を十分に確保することができる。従って、ウォームギヤ機構44の耐久性を、より高めることができる。
ウォーム47の中心から補助ウォームホイール49のピッチ円までの距離はrである。この距離rは次の(2)式で求められる。
r=(D1+d1−D2)/2 ……… (2)
なお、距離rは任意であり、望ましくは零の方がよい。より具体的には、ピッチ円直径D2の大きさは、トルク伝達用ウォームホイール48に補助ウォームホイール49の歯113・・・が干渉することがなく、しかも、ウォーム47に補助ウォームホイール49が噛合うことができる大きさであればよい。
さらにウォームギヤ機構44は、補助ウォームホイール49の歯113・・・がトルク伝達用ウォームホイール48の外周面104を囲うように、補助ウォームホイール49を、いわゆる冠状に形成したことを特徴とする。従って、トルク伝達用ウォームホイール48に補助ウォームホイール49を付加した構成であるにもかかわらず、トルク伝達用ウォームホイール48に補助ウォームホイール49が干渉することはない。このため、トルク伝達用ウォームホイール48の歯幅を、より一層十分な大きさに設定することができる。この結果、ウォーム47の歯131に対するトルク伝達用ウォームホイール48の歯103の接触面積をより一層十分に確保することができる。従って、ウォームギヤ機構44の耐久性を、より一層高めることができる。
さらにまた、ウォームギヤ機構44は、ウォーム47に補助ウォームホイール49を噛合わせたときのウォーム47のピッチ円直径d2を、ウォーム47にトルク伝達用ウォームホイール48を噛合わせたときのウォーム47のピッチ円直径d1よりも、小さく設定した(d1>d2)ことを特徴とする。
ウォーム47のねじ山(歯)131のピッチPiが一定であるのに対して、ウォーム47に補助ウォームホイール49を噛合わせたときのウォーム47のピッチ円直径d2を小さく設定したので、その分、ねじ山131の進み角を大きくすることができる。進み角が大きくなれば、ウォーム47と補助ウォームホイール49との間の摩擦損失は低減する。摩擦損失が小さいので、ウォーム47によって補助ウォームホイール49を回す力は小さくてすむ。従って、ウォームギヤ機構44をより円滑に作動させることができるとともに、ウォームギヤ機構44の耐久性をより高めることができる。
図8(c)は図8(a)のc−c線断面構成を示し、ウォーム47に対するトルク伝達用ウォームホイール48の噛合い状態を表す。すなわち、ウォーム47の歯131の左の歯面131aにトルク伝達用ウォームホイール48の歯103の右の歯面103bが当たっている。
図8(d)は図8(a)のd−d線断面構成を示し、図8(e)は図8(b)をe矢視方向から見た断面構成を示す。これらの(d)及び(e)はウォーム47に対する補助ウォームホイール49の噛合い状態を表す。すなわち、ウォーム47の歯131の右の歯面131bに補助ウォームホイール49の歯113の左の歯面113aが当たっている。
図9は本発明に係るウォームギヤ機構の模式図であり、上記図8(c)及び図8(d)を組合わせて模式的に表した図である。
ウォームギヤ機構44は、ウォーム47に対するトルク伝達用ウォームホイール48並びに補助ウォームホイール49の噛合い位置で、ウォーム47の歯131の両面131a,131b、すなわち左右の歯面131a,131bをトルク伝達用ウォームホイール48の歯103と補助ウォームホイール49の歯113とによって挟み込むように構成し、この挟み込み状態を維持する方向(矢印R1方向)に、トルク伝達用ウォームホイール48に対して補助ウォームホイール49を圧縮ばね123(弾発部材123)で弾発したことを特徴とする。
言い換えると、位相保持機構120は、トルク伝達用ウォームホイール48側のピン121と、補助ウォームホイール49側の長孔122の一端122aと、の間に介在させた圧縮ばね123によって、トルク伝達用ウォームホイール48に対し補助ウォームホイール49を矢印R1方向に弾発する。
その弾発力により、左右の歯面131a,131bをトルク伝達用ウォームホイール48の左の歯103と、補助ウォームホイール49の右の歯113とで、挟み込んだ中立状態に維持することができる。
この結果、ウォーム47に対するトルク伝達用ウォームホイール48や補助ウォームホイール49との間のバックラッシを除去することができる。
次に、上記構成のウォームギヤ機構44の作用について、図9に基づき説明する。この図は、トルク伝達用ウォームホイール48の歯溝(左の歯103と右の歯103との間)にウォーム47の歯131が噛合っていることを示す。この状態においては、ウォーム47の歯131と、トルク伝達用ウォームホイール48の右の歯103との間に、若干のバックラッシ(隙間)を有する。
この図9の状態において、ウォーム47が正回転したときには、ウォーム47の歯131はトルク伝達用ウォームホイール48における左の歯103の、右の歯面103bを矢印R1方向(図反時計回り方向)に押して、回転させる。このときに、歯103,131同士の打音は発生しない。
補助ウォームホイール49は、位相保持機構120を介してトルク伝達用ウォームホイール48と共に連れ回る。
一方、この図の状態において、ウォーム47が逆回転したときには、圧縮ばね123の弾発力に抗して、ウォーム47の歯131は補助ウォームホイール49の歯113の、左の歯面113aを矢印R2方向(図時計回り方向)に押して、回転させる。
補助ウォームホイール49が、歯103,131間のバックラッシ分の一定角度だけ、矢印R2方向へ変位したときに、ウォーム47の歯131の右の歯面131bは、トルク伝達用ウォームホイール48における右の歯103の、左の歯面103aに当たる。
この場合、圧縮ばね123の弾発力に抗して、補助ウォームホイール49の歯113を押しながら、トルク伝達用ウォームホイール48の歯103に緩やかに当たるので、歯103,131同士の打音は小さくてすむ。
ウォーム47が更に逆回転することで、トルク伝達用ウォームホイール48を矢印R2方向に回転させることができる。補助ウォームホイール49は、トルク伝達用ウォームホイール48と共に連れ回る。
なお、圧縮ばね123(弾発部材123)の弾発力の大きさは、適宜設定すればよい。
このように、ウォーム47とトルク伝達用ウォームホイール48との間の、歯103,131同士の打音の発生をより抑制することができる。
しかも、上記図8(a)に示すようにウォーム47を軸方向から見たときに、ウォーム47に対するトルク伝達用ウォームホイール48の噛合わせ部分を中心として(すなわち、図8(a)に示すウォーム47の中心WLを通る中心線CWに対して)、トルク伝達用ウォームホイール48の歯幅部分を左右対称形にすることができる。また、トルク伝達用ウォームホイール48の歯103に、従来のようにバックラッシ抑制用部品を保持させるための保持溝を設けることなく、一体に形成することができる。従って、トルク伝達用ウォームホイール48の歯103の加工精度を高めることができるとともに、ウォーム47に対するトルク伝達用ウォームホイール48の良好な噛合い状態を維持することができる。
ところで、図9において、ウォーム47を逆回転することで、トルク伝達用ウォームホイール48を矢印R2方向に回転させたときには、ウォーム47の歯131と、トルク伝達用ウォームホイール48の左の歯103と、の間に若干のバックラッシができる。その後に、ウォーム47を正回転したときには、歯103,131同士の打音が発生する。
これに対して、上述のように圧縮ばね123の弾発力の大きさは、車両を停止した状態で電動パワーステアリング装置10(図1参照)を操舵、すなわち、据え切り操舵をする場合や、低速走行の場合のように、大きい補助トルクを必要とする場合に、歯103,131同士の打音を抑制できる大きさに設定している。必要な補助トルクが大きいので、圧縮ばね123の弾発力は比較的大きい。
次に、ウォーム47の構成について図7、図8、図10及び図11に基づき説明する。
図10は比較例のウォームギヤ機構の要部平面図であり、上記図7に対応させるとともに、補助ウォームホイール49を断面して表した。図11は本発明に係るウォームギヤ機構の要部平面図であり、上記図7に対応させるとともに、補助ウォームホイール49を断面して表した。
図8(a)に示すように、ウォーム47に対するトルク伝達用ウォームホイール48の噛み合わせ構造は、一般的な噛み合わせである。すなわち、ウォーム47を軸方向から見たときに、ウォーム47の中心WLを通る中心線CW上で、ウォーム47のねじ山131にトルク伝達用ウォームホイール48の歯103を噛合わせたものである。トルク伝達用ウォームホイール48のピッチ円半径(D1の1/2)は、ウォーム47とトルク伝達用ウォームホイール48との中心間の距離Xcよりも小さい。
図10に示すように、比較例のウォーム47に設けたねじ山131の全長L1cが大きい場合であっても、トルク伝達用ウォームホイール48の全ての歯103・・・は、ねじ山131に適切に且つ円滑に噛み合う。噛み合いが円滑なので、ねじ山131に歯103・・・が噛み合うときの摩擦抵抗が、噛み合い位置によって増大することはない。
一方、上述のように補助ウォームホイール49は、トルク伝達用ウォームホイール48と同心CL上に有する。補助ウォームホイール49のピッチ円直径D2は、トルク伝達用ウォームホイール48のピッチ円直径D1よりも大きい。しかも、ウォーム47に対して、トルク伝達用ウォームホイール48とは異なる噛合い位相で、補助ウォームホイール49を噛合わせたものである。
ここで、比較例のウォーム47に設けたねじ山(歯)131の全長L1cのうち、トルク伝達用ウォームホイール48の歯103・・・が実際に噛み合っている長さL2を「実噛み合い長さL2」と言うことにする。また、実噛み合い長さL2の部分のことを、「実噛み合いエリアAp」と言うことにする。実噛み合い長さL2は例えば、ねじ山131のピッチPiの2倍程度である。ねじ山131の全長L1cのうち、補助ウォームホイール49の歯113・・・が実際に噛み合っている長さも、実噛み合い長さL2と同じL2である。
比較例のウォーム47は、ねじ山131の全長L1cのうち、中央部の実噛み合いエリアApに対して軸方向両側に、トルク伝達用ウォームホイール48の歯103・・・が実際に噛み合っていない非噛み合いエリアA1c,A2cを有する。
例えば、一方の非噛み合いエリアA1cの長さL3cは、ねじ山131のピッチPiの1.75倍程度であり、他方の非噛み合いエリアA2cの長さL4cは、ねじ山131のピッチPiの1.5倍程度である。従って、ねじ山131の全長L1cは、ねじ山131のピッチPiの5.25倍程度である。
ねじ山131の歯面に対する、補助ウォームホイール49の歯113・・・の各歯面の噛み合い状態(接触状態)を考えたときに、実噛み合いエリアApにおいては適切である。しかし、非噛み合いエリアA1c,A2cにおいても適切な噛み合い状態を確保することは、容易でない。このことは、ねじ山131の端Q1,Q2側で噛み合うほど、顕著になる。これは、噛み合い位置が変化することにより、ねじ山131の歯面に対して、補助ウォームホイール49の歯113の歯面の接触角度が、大きく変化するからである。
このようなことから、図10の比較例に示すように、ウォーム47に設けたねじ山131の全長L1cが大きい場合には、補助ウォームホイール49の一部の歯113・・・は、必ずしも最適な噛み合い状態ではない。噛み合いが円滑でないと、ねじ山131に歯113・・・が噛み合うときの摩擦抵抗は大きくならざるを得ない。
これに対して本発明の実施の形態では、図11に示すように、ねじ山131の全長L1を短くすることにより、実噛み合い長さL2に対してねじ山131の全長L1をほぼ同等に設定したことを特徴とする。
詳しく説明すると、ウォーム47に設けたねじ山131の全長をL1とする。全長L1のうち、トルク伝達用ウォームホイール48の歯103・・・が実際に噛み合っている長さL2を「実噛み合い長さL2」と言うことにする。この実噛み合い長さL2は、図10の比較例と同じ大きさである。補助ウォームホイール49の歯113・・・が実際に噛み合っている長さも、実噛み合い長さL2と同じL2である。実噛み合い長さL2の部分のことを「実噛み合いエリアAp」と言い、これも図10の比較例と同じである。
本発明のウォーム47は、連続したねじ山131の全長L1のうち、中央部の実噛み合いエリアApの両側、すなわちウォーム47の軸方向両側に、トルク伝達用ウォームホイール48の歯103・・・が実際に噛み合っていない非噛み合いエリアA1,A2を有する。本発明においては、非噛み合いエリアA1,A2の長さL3,L4を極力小さくすることにより、ねじ山131の全長L1を小さくしたので、この結果、実噛み合い長さL2に対してねじ山131の全長L1をほぼ同等に設定することができた。
補助ウォームホイール49は、ウォーム47とトルク伝達用ウォームホイール48との間の、バックラッシを除去するために設けた補助的な歯車であるから、ねじ山131に対して少なくとも1個の歯113が噛み合うことができればよい。
従って実質的には、非噛み合いエリアA1,A2の長さL3,L4を0(零)にすることで、ねじ山131の全長L1は実噛み合い長さL2と同一であればよい。但し、ウォーム47に対するトルク伝達用・補助ウォームホイール48,49の組付け精度や加工誤差を考慮すると、ねじ山131の全長L1は実噛み合い長さL2よりも若干大きいことが好ましい。このため本発明においては、実噛み合い長さL2に対して、ねじ山131の全長L1をほぼ同等に設定することにした。
特に、ねじ山131の歯面に、補助ウォームホイール49の歯113の歯面が接する側である、他方の非噛み合いエリアA2の長さL4を、極力小さくすることが好ましい。
例えば、一方の非噛み合いエリアA1の長さL3は、ねじ山131のピッチPiの0.5倍程度であり、他方の非噛み合いエリアA2の長さL4は、ねじ山131のピッチPiの0.25倍程度である。従って、ねじ山131の全長L1は、ねじ山131のピッチPiの2.75倍程度である。
以上の説明をまとめると、本発明のウォームギヤ機構44では、実噛み合い長さL2に対して、ねじ山の全長L1をほぼ同等に設定することにより、全長L1を小さくすることができる。全長L1を小さく設定することで、ねじ山131に対する補助ウォームホイール49の歯113・・・の噛み合い範囲を狭くした。
このようにすることで、ねじ山131の歯面に対し、補助ウォームホイール49の1つの歯113の歯面が適切な接触角度で噛み合い、トルク伝達用ウォームホイール48の回転と共に順次回転移動し、他の歯113・・・と干渉しないようにすることができる。
従って、補助ウォームホイール49の歯113・・・のうち、1つがねじ山131に噛み合うときに、他の歯113・・・がねじ山131に干渉することを防止できる。噛み合いを円滑にすることができるので、結果として、噛み合いの摩擦抵抗を抑制することができる。従って、電動パワーステアリング装置10の操舵感覚を、より高めることができる。
以上の説明から明らかなように、ねじ山131の全長L1は、ねじ山131の歯面に補助ウォームホイール49の歯113の歯面が適切な接触角度で噛み合うことができる範囲、すなわち有効な長さである。この範囲においては、ねじ山131に対する補助ウォームホイール49の歯113・・・の干渉を防止することができる。従って、全長L1のことを「有効長さL1」と言い換えることができる。
次に、電動パワーステアリング装置及びウォームギヤ機構の変形例について、図12に基づき説明する。変形例の電動パワーステアリング装置10は、ウォームギヤ機構44Aが、上記図11に示す構成とは相違し、その他の構成が同一である。
なお、上記図1〜図9及び図11に示す構成と同様の構成については同一符号を付し、その説明を省略する。また、上記図1〜図9に示す構成については変形例においても同様なので、図面を省略する。
図12は本発明に係るウォームギヤ機構(変形例)の要部平面図であり、上記図11に対応させるとともに、補助ウォームホイール49を断面して表した。
変形例のウォームギヤ機構44Aは、ウォーム47Aに設けたねじ山131のうち、トルク伝達用ウォームホイール48の歯103・・・が実際に噛み合っている部分のねじ山131AのピッチPiに対して、噛み合っていない部分のねじ山131B,131CのピッチPib,Picを大きく設定したことを特徴とする。
詳しく説明すると、ウォーム47Aに設けた、ピッチPiのねじ山131Aの全長を、図11の構成と同様に一端Q11から他端Q12までのL1とする。ねじ山131Aの全長L1のうち、トルク伝達用ウォームホイール48の歯103・・・が実際に噛み合っている長さL2を「実噛み合い長さL2」と言うことにする。この実噛み合い長さL2は、図11の構成と同じ大きさである。補助ウォームホイール49の歯113・・・が実際に噛み合っている長さも、実噛み合い長さL2と同じL2である。実噛み合い長さL2の部分のことを「実噛み合いエリアAp」と言い、これも図11の構成と同じである。
変形例のウォーム47Aは、連続したねじ山131Aの全長L1のうち、中央部の実噛み合いエリアApの軸方向両側に、トルク伝達用ウォームホイール48の歯103・・・が実際に噛み合っていない非噛み合いエリアA1,A2を有する。非噛み合いエリアA1,A2の長さL3,L4を極力小さくすることにより、ねじ山131Aの全長L1を小さくしたので、この結果、実噛み合い長さL2に対してねじ山131Aの全長L1をほぼ同等に設定することができた。
非噛み合いエリアA1,A2の長さL3,L4については、上記図11の構成と同じ大きさである。実質的には、長さL3,L4を0にすることで、ねじ山131Aの全長L1は実噛み合い長さL2と同一であればよい。しかし、ウォーム47に対するトルク伝達用・補助ウォームホイール48,49の組付け精度や加工誤差を考慮して、ねじ山131Aの全長L1を実噛み合い長さL2よりも若干大きくした。このため変形例においては、実噛み合い長さL2に対して、ねじ山131Aの全長L1をほぼ同等に設定することにした。
さらに変形例のウォーム47Aは、非噛み合いエリアA1,A2の軸方向両側に歯逃げ用エリアA3,A4を有する。
歯逃げ用エリアA3は、非噛み合いエリアA1に隣接したエリアであって、ねじ山131Aの一端Q11に連なるねじ山131Bを有した部分である。ねじ山131BのピッチはPibである。一方、歯逃げ用エリアA4は、非噛み合いエリアA2に隣接したエリアであって、ねじ山131Aの他端Q12に連なるねじ山131Cを有した部分である。ねじ山131CのピッチはPicである。
当然のことながら、ねじ山131B,131Cは、トルク伝達用ウォームホイール48の歯103・・・が噛み合っていない部分のねじ山である。ねじ山131B,131CのピッチPib,Picは、ねじ山131AのピッチPiよりも大きい。なお、ピッチPib,Pic同士が互いに同一又は相違することは任意である。このように、変形例のウォーム47Aに設けたねじ山131のピッチPi,Pib,Picは不等ピッチである。
なお、非噛み合いエリアA1,A2については廃止することができる。廃止した場合には、中央部の実噛み合いエリアApの軸方向両側に、歯逃げ用エリアA3,A4を有することになる。
以上の説明をまとめると、変形例のウォームギヤ機構44Aでは、ねじ山131のうち、トルク伝達用ウォームホイール48の歯103・・・が実際に噛み合っていない部分のねじ山131B,131CのピッチPib,Picを大きく設定したことにより、トルク伝達用ウォームホイール48の歯103・・・が噛み合っていないねじ山131B,131Cに対しては、補助ウォームホイール49の歯113・・・も噛み合わないようにしたものである。
このようにすることで、ねじ山131の歯面に対し、補助ウォームホイール49の1つの歯の歯面が適切な接触角度で噛み合い、トルク伝達用ウォームホイール48の回転と共に順次回転移動し、他の歯113・・・と干渉しないように、ねじ山131に対する歯113・・・の噛み合い範囲を狭くした。補助ウォームホイール49の歯113・・・のうち、1つがねじ山131に噛み合うときに、他の歯113・・・がねじ山131に干渉することを防止できる。噛み合いを円滑にすることができるので、結果として、噛み合いの摩擦抵抗を抑制することができる。さらに、ウォーム47のねじ山131が全長にわたって形成されているので、ウォーム47全体の曲げ剛性を大きくでき、ウォーム47とトルク伝達用ウォームホイール48との噛み合いを良好にできる。このようなことから、電動パワーステアリング装置10の操舵感覚を、より一層高めることができる。
なお、本発明は実施の形態では、図10〜図12に示す構成において、ねじ山131のうち、トルク伝達用ウォームホイール48の歯103・・・が実際に噛み合っていない部分のねじ山の「歯たけ」(歯の全高さ)を小さくすることによっても、図11や図12に示す構成と同様の作用、効果を奏することがができる。
ねじ山131の歯元又は歯底の部分だけを残すことで「歯たけ」を小さくすれば、ねじ山131に対する補助ウォームホイール49の歯113・・・の噛み合い範囲を、狭くすることができるからである。
例えば、図10に示す構成において、非噛み合いエリアA1c,A2cの長さL3c,L4cの部分の「歯たけ」を小さくすることで、全長L1cのうち、実噛み合いエリアApの実噛み合い長さL2を「有効長さL2」とすることができる。
また、請求項3の電動パワーステアリング装置における電動モータは、操舵トルクの検出信号に応じた補助トルクを発生する構成に限定されるものではなく、トルクを発生するとともにこのトルクをウォームギヤ機構を介してステアリング系に伝える構成であればよい。
本発明のウォームギヤ機構は、ステアリングハンドルで発生した操舵トルクを操舵トルクセンサにて検出し、この操舵トルクセンサの検出信号に応じて電動モータが補助トルクを発生し、この補助トルクを前記ウォームギヤ機構を介してステアリング系に伝える車両用電動パワーステアリング装置に好適である。
本発明に係る電動パワーステアリング装置の模式図である。 本発明に係る電動パワーステアリング装置の全体構成図である。 図2の3−3線断面図である。 図2の4−4線断面図である。 本発明に係るウォームギヤ機構の分解図である。 本発明に係る位相保持機構の構成図である。 本発明に係るウォームギヤ機構の平面図である。 本発明に係るウォームギヤ機構の構成図である。 本発明に係るウォームギヤ機構の模式図である。 比較例のウォームギヤ機構の要部平面図である。 本発明に係るウォームギヤ機構の要部平面図である。 本発明に係るウォームギヤ機構(変形例)の要部平面図である。 従来のウォームギヤ機構の概要図(その1)である。 従来のウォームギヤ機構の概要図(その2)である。
符号の説明
10…電動パワーステアリング装置、20…ステアリング系、21…ステアリングハンドル、29…操舵車輪、41…操舵トルクセンサ、43…電動モータ、44,44A…ウォームギヤ機構、47…ウォーム、48…トルク伝達用ウォームホイール、49…補助ウォームホイール、103…トルク伝達用ウォームホイールの歯、113…補助ウォームホイールの歯、123…弾発部材(圧縮ばね)、131…ウォームのねじ山(歯)、131A…トルク伝達用ウォームホイールの歯が実際に噛み合っている部分のねじ山、131B,131C…トルク伝達用ウォームホイールの歯が噛み合っていない部分のねじ山、CL…回転中心、D1…トルク伝達用ウォームホイールのピッチ円直径、D2…補助ウォームホイールのピッチ円直径、L1…ウォームに設けたねじ山の全長(有効長さ)、L2…実噛み合い長さ、Pi…トルク伝達用ウォームホイールの歯が実際に噛み合っている部分のねじ山のピッチ、Pib,Pic…トルク伝達用ウォームホイールの歯が噛み合っていない部分のねじ山のピッチ、WL…ウォーム47の中心。

Claims (3)

  1. 駆動側のウォームに噛合わせることで、ウォームから負荷側にトルクを伝達するトルク伝達用ウォームホイールと、
    トルク伝達用ウォームホイールと同心上に設けた補助ウォームホイールと、
    前記トルク伝達用ウォームホイールと前記補助ウォームホイールとを、それぞれの噛合い位相が異なるように弾性付勢することにより、前記それぞれのウォームホイールで前記ウォームを挟み込ませる弾発部材と、
    を備え、
    前記補助ウォームホイールのピッチ円直径を前記トルク伝達用ウォームホイールのピッチ円直径よりも大きく設定して、前記ウォームに前記補助ウォームホイールを噛合わせたウォームギヤ機構において、
    前記ウォームに設けたねじ山の全長のうち、前記トルク伝達用ウォームホイールの歯が実際に噛み合っている長さを実噛み合い長さとしたときに、この実噛み合い長さに対して前記ねじ山の有効長さをほぼ同等に設定したことを特徴とするウォームギヤ機構。
  2. 駆動側のウォームに噛合わせることで、ウォームから負荷側にトルクを伝達するトルク伝達用ウォームホイールと、
    トルク伝達用ウォームホイールと同心上に設けた補助ウォームホイールと、
    前記トルク伝達用ウォームホイールと前記補助ウォームホイールとを、それぞれの噛合い位相が異なるように弾性付勢することにより、前記それぞれのウォームホイールで前記ウォームを挟み込ませる弾発部材と、
    を備え、
    前記補助ウォームホイールのピッチ円直径を前記トルク伝達用ウォームホイールのピッチ円直径よりも大きく設定して、前記ウォームに前記補助ウォームホイールを噛合わせたウォームギヤ機構において、
    前記ウォームに設けたねじ山のうち、前記トルク伝達用ウォームホイールの歯が実際に噛み合っている部分のねじ山のピッチに対して、噛み合っていない部分のねじ山のピッチを大きく設定したことを特徴とするウォームギヤ機構。
  3. 請求項1又は請求項2のウォームギヤ機構と、車両のステアリングハンドルから操舵車輪に至るステアリング系と、トルクを発生するとともにこのトルクを前記ウォームギヤ機構を介して前記ステアリング系に伝える電動モータと、を備えたことを特徴とするウォームギヤ機構を搭載した電動パワーステアリング装置。
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