JP5100781B2 - ウォームギヤ機構及びウォームギヤ機構を搭載した電動パワーステアリング装置 - Google Patents

ウォームギヤ機構及びウォームギヤ機構を搭載した電動パワーステアリング装置 Download PDF

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Description

本発明は、ウォームギヤ機構及びウォームギヤ機構を搭載した電動パワーステアリング装置に関する。
電動パワーステアリング装置に搭載されているウォームギヤ機構は、電動機に結合された駆動側のウォームと、負荷に結合されたトルク伝達用のウォームホイールとによって構成され、ウォームとウォームホイールとを噛み合わせることにより、電動機の補助トルクをウォームからウォームホイールを介して負荷側に倍力して伝達する伝動機構である。このような電動パワーステアリング装置としては、例えば下記の特許文献1に記載された技術が知られている。
特許文献1による、従来のウォームギヤ機構を搭載した電動パワーステアリング装置の概要を、次の図17に基づいて説明する。図17(a)は電動パワーステアリング装置の全体構成を示している。図17(b)は図17(a)のb−b線方向の断面構成を示している。
図17に示すように、ステアリングホイール101は、ステアリングシャフト102の上端に固定されている。ステアリングシャフト102の下端には、ピニオンシャフト103が変位可能に連結されている。このピニオンシャフト103は、軸方向の中途部に設けたウォームホイール104と、このウォームホイール104より下端側に設けたピニオンギヤ105とを有し、ウォームホイール104を狭むように、その両側の軸部には2個の軸受107a,107bを、またピニオンギヤ105側先端の軸部には軸受107cをそれぞれ外嵌している。
このピニオンシャフト103は、ギヤボックス106に設けた穴106a内にピニオンギヤ105側から挿入されて、2個の軸受107b,107cによりギヤボックス106に、また軸受107aにより環状の蓋体108に、それぞれ回転自在に支持されている。この蓋体108は、軸受107aが内嵌されるボス部を有し、且つ、ギヤボックス106の穴106aの開口端を塞ぐように穴106a内に挿入されていて、ギヤボックス106に係合されたスナップリング109によって蓋体108の脱落を防止している。
また、ギヤボックス106は、ピニオンシャフト103の軸心線と交差しない方向で互いに交わらないように貫通する穴106bを有し、この穴106b内をラック軸114が貫通しており、このラック軸114のラック114aが、ギヤボックス106内でピニオンギヤ105に噛み合っている。
さらに、ラック軸114の、ピニオンギヤ105とは反対側にはラックリテーナ115を臨ませ、このラックリテーナ115を、これに一端が着座するスプリング116でラック軸114側に付勢するとともに、スプリング116の他端を、ギヤボックス106に螺合されたリテーナカバー117で支持する。リテーナカバー117には、これを貫通して先端がラックリテーナ115に当接するアジャストボルト118を螺合して設け、このアジャストボルト118でラック軸114に作用する曲げ力を受ける。そして、ナット119によってアジャストボルト118の緩みを防止する。
ウォームホイール104には、ギヤボックス106に設けた第3の穴106c内に挿入され且つ2個の軸受113a,113bによってギヤボックス106に回転自在に支持されたウォーム軸120のウォーム121を噛み合わせている。このウォーム121の進み角γ、及びウォーム121とウォームホイール104の歯面間の摩擦角ρとは、γ>ρとなるように設定し、ウォームホイール104の回転によってウォーム121を回転駆動できるようにする。
かかるウォーム軸120の一端には、ギヤボックス106にボルト122によって固定された、パルスモータ等の電動機123の回転軸124を連結し、この回転軸124と一体的にウォーム軸120が回転できるようにする。また、ウォーム軸120の他端にはナット125を螺合し、これにより、ウォーム軸120の脱落を防止するとともに、その外側を、穴106cの一方の開口を塞ぐキャップ126によって閉塞する。
電動機123の駆動制御は、コントローラ130の制御信号によって行われ、その制御信号が、例えば、図示しないモータ出力制御回路及びモータ回転方向切換回路を介して、電動機123に供給される。すなわち、コントローラ130は、モータ出力制御回路には電動機123を所定位置まで回転させるためのモータ駆動信号DSを送出し、また回転方向切換回路には電動機123の回転方向を操舵方向に対応した方向に切換えるための回転方向信号CSを送出する。これにより、モータ出力制御回路及びモータ回転方向切換回路の作動を介して、電動機123が操舵方向に対応した方向に所定位置まで回転される。
かかるコントローラ130は、車速検出器131及び操舵状態検出器132からの各検出信号に基づいて、制御信号を出力する。車速検出器131は、例えば変速機の出力軸の回転速度に基づいて車速を検出し、且つ車速に応じてパルス数が変化する車速検出信号VSを、コントローラ130に発する。操舵状態検出器132は、例えばステアリングシャフト102に関連して設けられ、操舵トルクに応じてパルス幅が変化する操舵トルク検出信号TS及び操舵角に応じた数のパルス信号である操舵角検出信号θS等の操舵状態検出信号をコントローラ130に発する。
次に、従来の電動パワーステアリング装置の作用を説明する。
今、車両が直線状態にあるときには、ステアリングホイール101及びステアリングシャフト102が中立位置にあり、操舵状態検出器132から操舵状態検出信号TS及びθSが出力されないため、コントローラ130が制御信号を電動機123に出力せず、従って電動機123は停止した状態にある。
この状態から、ステアリングホイール101を微少角度回転させると、その回転力はステアリングシャフト102を経てピニオンシャフト103に伝達される。ウォーム121とウォームホイール104の歯面間の摩擦角ρが、ウォーム121の進み角γより小さいので、ウォームホイール104でウォーム121を回転させることができる。このため、ウォーム121に噛合するウォームホイール104と一体のピニオンシャフト103が回転不能となることがない。従って、ピニオンシャフト103に伝達された操舵トルクが、ピニオンギヤ105を介してラック軸114に伝達される。ラック軸114は、操舵方向に対応した方向に微少距離移動する。
この場合のように、操舵角が微少のときには操舵補助力は必要とせず、また、このとき操舵状態検出器132から出力される操舵状態検出信号の値は極めて小さいためこれによってはコントローラ130が制御信号を出力しない。そのため、電動機123は回転駆動されないが、前述したようにウォームホイール104からの回転力がウォーム121に作用してこのウォーム121を増速させるように回転駆動するため、手動操作による操舵量だけ操舵輪が転舵される。
次に、ステアリングホイール101を大きく回転させると、その回転力がステアリングシャフト102を介してピニオンシャフト103に伝達され、これと同時に操舵トルク検出信号TS、操舵角検出信号θS及び車速検出信号VSに基づいて、コントローラ130が、車速、操舵トルク及び操舵角に応じたモータ駆動信号DS及びモータ回転方向信号θSを電動機123に発する。
これにより、電動機123が操舵方向に対応した方向に回転駆動され、その回転軸124の回転力がウォーム軸120に伝達される。そして、ウォーム軸120に伝達された回転力がウォーム121からウォームホイール104に伝達され、これでピニオンシャフト103が回転駆動される。
従って、ピニオンシャフト103は、ステアリングホイール101からステアリングシャフト102を経てピニオンシャフト103に付与される手動での操舵による回転力に、電動機123の回転軸124からウォーム121を経てピニオンシャフトに付与される電動機123の倍力された回転力を加えた操舵力によって回転駆動される。その結果、ピニオンギヤ105にラック114aが噛合するラック軸114が、操舵方向に対応した方向に摺動し、このラック軸114の移動を介して、その両端に連結された左右の操舵輪が操舵方向に転舵される。
また、ウォーム121とウォームホイール104の軸を直角でない交差する方向で配置したことで、ウォーム121の進み角γを大きくし径を小さくするとか、条数の多いウォームを用いるとか、ウォームの形状のみによらずウォーム121をウォームホイール104で駆動できるため、ウォームの強度、耐久性を確保する上で有利である。
特公平3−11941号公報
しかしながら、以上のようなウォームギヤ機構は図18(a)に示すように、このようにウォーム121とウォームホイール104との軸角が90°±βa°になっており、一般的なウォームギヤ機構よりも±βa°の傾きを有して配置されている。このため、ウォームギヤ機構の噛合い作用線WLaは、一般的なウォームギヤ機構に対してウォームホイール104の軸平面(ウォームホイール104の歯幅方向中心線Lwa)から±βa°の傾きを持つことになる。そのため、ウォーム121と噛み合う、ウォームホイール104の歯のそれぞれの噛み合い点は、ウォームホイール104の同一軸平面上にない。ここで、角度βaのことを「斜交角βa」と言うことにする。
このことを図18(a)、図18(b)にて説明する。図18(a)はウォームホイールの軸CLa直角方向から見た図である。図18(b)はウォームホイール104の軸CLa方向から見た図である。
図18(b)に示すように、ウォームホイール104を時計回りに回転させる時、ウォームギヤ機構の幾何学的噛み合い作用線Lraは、圧力角αaを持って傾いている。ウォーム121と噛み合っているウォームホイール104の、3つの歯を、図左から右へ、それぞれ歯T1、歯T2、歯T3とするとき、ウォームホイール104の歯の噛み合い点をそれぞれ点Y11、点Y12、点Y13とする。
点Y11は、ウォーム121に対する歯T1の噛み合い点であって、ウォームホイール104における概ね噛み合い開始点である。点Y12は、ウォーム121に対する歯T2の噛み合い点であって、ウォームホイール104における噛み合い開始点と噛み合い終了点との中間点である。点Y13は、ウォーム121に対する歯T3の噛み合い点であって、ウォームホイール104における概ね噛み合い終了点である。
この噛み合いの状態を簡略化して、図19にて説明する。図19は、図18に示されたウォームホイール104の歯T1、歯T2、歯T3を片持ち梁に見立てて、同一平面上に配列して表したものである。点Y11は、歯幅方向中心線Lwaに対して、歯幅方向の一方に寸法e11だけ偏心している。点Y12は、歯幅方向中心線Lwaに概ね一致している。点Y13は、歯幅方向中心線Lwaに対して、点Y11とは反対方向に寸法e13だけ偏心している。これらの寸法(偏心量)e11,e13は、「e11≒e13」の関係にある。
また、点Y11は、ウォームホイール104の歯底104aから高さh11の位置で、ウォーム121(図18参照)に噛み合っている。点Y12は、歯底104aから高さh12の位置で、ウォーム121に噛み合っている。点Y13は、歯底104aから高さh13の位置で、ウォーム121に噛み合っている。
図19は無負荷の状態を示しており、幾何学的には、上述のようにウォーム121とウォームホイール104とは、歯T1の点Y11、歯T2の点Y12、歯T3の点Y13でそれぞれ接している。通常、ウォーム121は鋼材で、ウォームホイール104は樹脂材で作られており、鋼材に対して樹脂材の弾性係数は十分に小さいことから、樹脂材のウォームホイール104の歯T1、歯T2、歯T3のみが弾性変形するものと考えられる。
ここで、ウォームギヤ機構に負荷を加えると、図20に示すように、ウォームホイール104の歯が弾性変位する。ウォーム121は鋼材で弾性変形しないと考えるので、図19においてのウォームホイール104の歯T1、歯T2、歯T3は、回転方向に弾性変位する。歯T1の噛み合い点は点Y11から点Y11aに変位し、歯T2の噛み合い点は点Y12から点Y12aに変位し、歯T3の噛み合い点は点Y13から点Y13aに変位する。それぞれの変位量δ10、つまり弾性変位量δ10は3箇所共に同じである。
このように、ウォームホイール104の歯の変位量δ10は、各噛み合い点Y11,Y12,Y13で同じ量である。しかしながら、図21に示すように、各噛み合い点Y11,Y12,Y13の高さh11,h12,h13が相違する(h11>h12>h13)。このため、各噛み合い点Y11,Y12,Y13における荷重P11,P12,P13の大きさは「P11<P12<P13」の関係になる。ここで、歯T1には荷重P11が作用し、歯T2には荷重P12が作用し、歯T3には荷重P13が作用する。このように、歯T1に作用する荷重P11が最も小さく、歯T3に作用する荷重P13が最も大きい。
さらに、図22に示すように、荷重P11は、歯T1に対して、歯幅方向中心線Lwaから偏心量e11だけ偏心した点Y11に作用する。このため、歯T1には捩りモーメントTm11が発生する。同様に、荷重P13は、歯T3に対して、歯幅方向中心線Lwaから偏心量e13だけ偏心した点Y13に作用する。このため、歯T3には捩りモーメントTm13が発生する。このために、噛み合い点Y11と点Y13では、それぞれ捩れ角ψ11と捩れ角ψ13を有する。上述したように、歯T1と歯T3における各変位量δ10が同じであって、偏心量が「e11≒e13」であるから、捩れ角はψ11≒ψ13となる。
この捩れ角ψ11,ψ13により、図23及び図24に示すように、ウォームホイール104のピニオンシャフト103(図24参照)の軸長手方向には、相応のスラスト荷重(スラスト)F11,F13を発生する。前述したように「P11≪P13」であるから、「F11≪F13」である。このスラスト荷重F11とスラスト荷重F13とは、方向が異なる。
図24に示すように、ピニオンシャフト103の軸周りには、スラスト荷重F11とスラスト荷重F13とのスラスト差F10(つまり、「F10=F13−F11」)と、このスラスト差F10による曲げモーメントMが発生する。この曲げモーメントMの大きさは、ピニオンシャフト103の中心CLaからスラスト荷重F11,F13の作用点までの距離rwに、スラスト差F10を乗算した値に相当する。
従って、斜交角βaを有するウォームギヤ機構は、スラスト差F10に応じて軸受107a,107bの容量を大きくし、さらにウォーム121とウォームホイール104との噛み合いを良好に保つために曲げモーメントMを許容できるように、ウォームホイール104の歯幅を広げるなど対応が必要であった。
本発明は、簡単な構成で斜交軸のウォームギヤ機構に働く、スラスト荷重とこれによる曲げモーメントを低減し、ウォームホイールの支持軸受の容量を低減し、小型化する技術を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明では、ウォームの軸に対してウォームホイールの軸を、直角ではない角度で交差する方向に配置し、前記ウォームに前記ウォームホイールを噛み合わせたウォームギヤ機構において、前記ウォームは、少なくとも歯が金属材料によって構成され、前記ウォームホイールは、少なくとも歯が樹脂材料によって構成され、前記ウォームの歯と前記ウォームホイールの歯の、幾何学的噛み合い作用線上において、前記ウォームの歯と前記ウォームホイールの歯の噛み合い点のうち、前記ウォームの歯の最も歯元側で噛み合う点を基準点とし、この基準点に対し前記ウォームホイールの歯の歯幅方向に前記噛み合い点が離れるほど、この噛み合い点における隙間を大きく設定することで、前記ウォームホイールに生じるスラスト方向の荷重が低減するように構成されていることを特徴とする。
請求項2に係る発明では、請求項1において、前記隙間は、前記ウォームの歯において、歯元の歯厚が歯底から基準ピッチ線の付近にかけて漸減する漸減度合いに対し、歯末の歯厚が前記基準ピッチ線の付近から歯先にかけて漸減する漸減度合いを大きく設定することで、構成されていることを特徴とする。
請求項3に係る発明では、請求項1において、前記隙間は、前記ウォームの歯の圧力角を前記ウォームホイールの歯の圧力角よりも大きく設定することで、構成されていることを特徴とする。
請求項4に係る発明では、請求項1から請求項3までのいずれか1項において、前記ウォームホイールの歯は、平歯であることを特徴とする。
請求項5に係る発明では、請求項1から請求項4までのいずれか1項のウォームギヤ機構と、車両のステアリングハンドルから操舵車輪に至るステアリング系と、トルクを発生するとともにこのトルクを前記ウォームギヤ機構を介して前記ステアリング系に伝える電動モータと、を備えたことを特徴とするウォームギヤ機構を搭載した電動パワーステアリング装置である。
請求項1に係る発明では、ウォームの軸に対してウォームホイールの軸を、直角ではない角度で交差する方向に配置、つまり、軸角が90°でない斜交軸のウォームギヤ機構において、幾何学的噛合い作用線上で、ウォームの歯とウォームホイールの歯の噛み合い点のうち、ウォームの歯の最も歯元側で噛み合う点を基準点とし、この基準点に対しウォームホイールの歯の歯幅方向に噛み合い点が離れるほど、この噛み合い点における隙間を大きく設定することで、ウォームホイールに生じるスラスト方向の荷重が低減するように構成されている。このため、伝達荷重の大きさに伴って噛み合い点の数が増加し、各噛み合い点でのスラスト荷重を均等にすることができる。この結果、ウォームホイールに発生するスラスト荷重をほぼ零にすることができる。これにより、ウォームホイールを支持するための軸受の耐久性が高まるので、その分、軸受を小型にすることができる。軸受の小型化を図ることができるので、ウォーム及びウォームホイールを収納するためのギヤボックスを小型化することができる。
さらには、スラスト荷重がほぼ零になることから、ウォームホイール周りのモーメントも零にすることができる。この結果、ウォームホイールの歯幅を厚くすることなく、良好な噛み合いを確保することができるので、ウォームホイールの小型化を図ることができる。ウォームホイールの小型化に伴い、ウォームホイールの少なくとも歯を構成するための樹脂材料を使用量を削減することができる。従って、ウォームギヤ機構の低コスト化が可能になる。
さらにまた、ウォームギヤ機構の構成要素として、特に大きいウォームホイールの小型化ができることにより、それを組み込むギヤボックスが小型化できる。その結果、ウォームギヤ機構の軽量化が可能になるとともに、材料費の低減によってウォームギヤ機構の低コスト化が可能になる。
一般的なウォームギヤ機構においては、ウォームに対するウォームホイール噛み合い点が、ウォームホイールの歯元に向かうにしたがって、作用する荷重が増大し、ウォームホイールの歯元の面圧が上昇してしまった。
これに対して、請求項1に係る発明では、ウォームホイールに作用する荷重を分散させることができるので、ウォームホイールの面圧を分散して低減することができる。この結果、ウォーム及びウォームホイールのモジュールを、従来よりも小さくすることができるので、ウォームギヤ機構の小型化が可能になる。
さらに請求項1に係る発明では、ウォームホイールの少なくとも歯を樹脂材料で構成することにより、ウォームホイールの歯を積極的に弾性変位が可能にすることで、ウォームとウォームホイールの歯を噛合わせている。この結果、ウォームギヤ機構の噛合い開始を従来のウォームギヤよりも早くすることができる。これによって、実質上の噛合い長さが長くなるので、噛合い率が増加し、荷重の低減が更に図れる。このことから、さらに小さいモジュールにすることができる。この結果、ウォーム及びウォームホイールのモジュールを、従来よりも小さくすることができるので、ウォームギヤ機構の小型化が可能になる。
さらに請求項1に係る発明では、負荷の低い領域ではウォームの歯元にしかウォームホイールは噛み合わない。これにより、ウォームの歯元の噛み合いは、リード角が大きくなるので、従来のウォームギヤ機構よりも、荷重伝達効率が向上する。
また、ウォームホイールの歯に作用する荷重を、複数の歯に分散できることにより、ウォームからウォームホイールに伝播する振動が低減できる。
従来、このような振動はウォームホイールと心金とを弾性部材を介して結合する方法が提案されていた(例えば、特許第3842215号公報参照)。これは荷重の分布が均一でないために、ウォームホイールの粘弾性効果が十分に得られなかったために、ウォームホイールと心金の間に新たに粘弾性部材を配置したものである。このような構造はトルクが低い領域では効果がある。しかし、例えば車両用ステアリング装置における据え切り操舵のように、トルクが高い領域ではウォームホイールが心金とストッパー部によって干渉してしまい、新たに配置した粘弾性部材の効果が十分に得られないという課題があった。また、構成が複雑で生産性が低下するという課題があった。
しかし、請求項1によれば、ウォームホイールにおける複数の歯に荷重が分散され、ウォームホイールの樹脂材の粘弾性効果が十分に発揮でき、このように新たに粘弾性部材を設けることなくウォームからウォームホイールへの振動伝達が心金に達するまでに低減できる。また、複雑な構造にしなくてもよいので、部品点数が削減でき加工が容易になるので生産性が向上する。
請求項2に係る発明では、ウォームの歯において、歯元の歯厚が歯底から基準ピッチ線の付近にかけて漸減する漸減度合いに対し、歯末の歯厚が基準ピッチ線の付近から歯先にかけて漸減する漸減度合いを大きく設定した。
このような簡単な構成によって、ウォームの歯とウォームホイールの歯の、幾何学的噛み合い作用線上において、ウォームの歯とウォームホイールの歯の噛み合い点の一部に、隙間を有することができる。
請求項3に係る発明では、ウォームの歯の圧力角をウォームホイールの歯の圧力角よりも大きく設定した。このような簡単な構成によって、ウォームの歯とウォームホイールの歯の、幾何学的噛み合い作用線上において、ウォームの歯とウォームホイールの歯の噛み合い点の一部に、隙間を有することができる。
請求項4に係る発明では、ウォームホイールの歯が、樹脂製品であり且つ平歯よって構成されている。このため、歯を樹脂成型するときに、型抜きを簡単に行うことができる。
請求項5に係る発明では、請求項1から請求項4までのいずれか1項のウォームギヤ機構を採用した電動パワーステアリング装置である。このようなウォームギヤ機構を用いることにより従来に対して軸受の容量が低減でき、また、ウォームギヤ自体も小型化できるので、この結果ギヤボックスが小型化できる。この結果、ギヤボックスの低コスト化が図れ、小型化できたギヤボックスは車両搭載性が向上し、また、システム重量が低減できるので、燃費の向上にもつながる。
本発明の実施例1に係る電動パワーステアリング装置の模式図である。 図1に示された電動パワーステアリング装置の全体構成図である。 図2の3−3線断面図である。 図2の4−4線断面図である。 図4に示された斜交軸ウォームギヤ機構の噛合いの説明図である。 図5に示されたウォームギヤ機構の拡大断面図である。 図6に示されたウォームのねじ山の説明図である。 図6に示されたウォームギヤ機構の作用図(その1)である。 図6に示されたウォームギヤ機構の作用図(その2)である。 図6に示されたウォームギヤ機構の作用図(その3)である。 図8に示されたウォームギヤ機構の模式図である。 図9に示されたウォームギヤ機構の模式図である。 図10に示されたウォームギヤ機構の模式図である。 図6に示されたウォームギヤ機構の作用図(その4)である。 本発明の実施例2に係る電動パワーステアリング装置のウォームギヤ機構の拡大断面図である。 図15に示されたウォームのねじ山の説明図である。 従来のウォームギヤ機構の構成図である。 図17に示された斜交軸ウォームギヤ機構の噛合いの説明図である。 図18に示されたウォームギヤ機構の模式的作用図(その1)である。 図18に示されたウォームギヤ機構の模式的作用図(その2)である。 図18に示されたウォームギヤ機構の模式的作用図(その3)である。 図18に示されたウォームギヤ機構の模式的作用図(その4)である。 図18に示されたウォームギヤ機構の模式的作用図(その5)である。 図18に示されたウォームギヤ機構のウォームホイールにかかるスラスト荷重と曲げモーメントの状態を示す作用図である。
本発明を実施するための形態を添付図に基づいて以下に説明する。
実施例1に係るウォームギヤ機構を電動パワーステアリング装置に搭載した例を説明する。先ず、電動パワーステアリング装置及びウォームギヤ機構の実施例について、図1〜図14に基づき説明する。
図1は電動パワーステアリング装置10を模式的に表している。電動パワーステアリング装置10は、車両のステアリングハンドル21から車両の操舵車輪(前輪)29,29に至るステアリング系20と、このステアリング系20に補助トルクを加える補助トルク機構40とからなる。
ステアリング系20は、ステアリングハンドル21にステアリングシャフト22及び自在軸継手23,23を介してピニオン軸(入力軸)24を連結し、ピニオン軸24にラックアンドピニオン機構25を介してラック軸26を連結し、ラック軸26の両端に左右のタイロッド27,27及びナックル28,28を介して左右の操舵車輪29,29を連結したものである。
ラックアンドピニオン機構25は、ピニオン軸24に形成したピニオン31と、ラック軸26に形成したラック32とからなる。
ステアリング系20によれば、運転者がステアリングハンドル21を操舵することで、この操舵トルクによりラックアンドピニオン機構25及び左右のタイロッド27,27を介して、左右の操舵車輪29,29を操舵することができる。
補助トルク機構40は、ステアリングハンドル21に加えたステアリング系20の操舵トルクを操舵トルクセンサ41で検出し、この操舵トルクセンサ41のトルク検出信号に基づき制御部42で制御信号を発生し、この制御信号に基づき操舵トルクに応じた補助トルクを電動モータ43で発生し、この補助トルクをウォームホイールとウォームの軸角が90°でない斜交軸ウォームギヤ機構44を介してピニオン軸24に伝達し、さらに、補助トルクをピニオン軸24からステアリング系20のラックアンドピニオン機構25に伝達するようにした機構である。
電動パワーステアリング装置10によれば、運転者の操舵トルクに電動モータ43の補助トルクを加えた複合トルクにより、ラック軸26で操舵車輪29,29を操舵することができる。
図2は電動パワーステアリング装置10の全体構成を表しており、電動パワーステアリング装置10のラック軸26を、車幅方向(図左右方向)に延びるハウジング51に、軸方向にスライド可能に収容したことを示す。
ラック軸26は、ハウジング51から突出した長手方向両端にボールジョイント52,52を介してタイロッド27,27を連結した軸である。53,53はダストシール用ブーツである。
図3は図2の3−3線断面図であり、電動パワーステアリング装置10の縦断面構造を示す。電動パワーステアリング装置10は、ピニオン軸(入力軸)24、ラックアンドピニオン機構25、操舵トルクセンサ41及び斜交軸ウォームギヤ機構44をハウジング51(ギヤボックス51)に収納し、ハウジング51の上部開口を上部カバー部54で塞いだものである。操舵トルクセンサ41の操舵トルク検出部は、上部カバー部54に取付けたものである。
ウォームギヤ機構44は、駆動側のウォーム47にトルク伝達用ウォームホイール48を噛合わせることで、ウォーム47からトルク伝達用ウォームホイール48を介して負荷側にトルクを伝達することができるようにした構成である。
ハウジング51は、上下に延びるピニオン軸24の上部、長手中央部及び下端を3個の軸受55、56、57を介して回転可能に支承したものであり、さらに電動モータ43を取付けるとともに、ラックガイド70を備える。図中、58はハウジング51に対して軸受56の位置決めをするロックナットであり、59はピニオン軸24と上部カバー部54との隙間をシールするオイルシールである。
ところで、操舵トルクセンサ41は、ピニオン軸24に設けた第1残留歪み部61及び第2残留歪み部62と、これら第1及び第2残留歪み部61,62の周囲に設けた検出部63と、からなる磁歪式トルクセンサである。
第1及び第2残留歪み部61,62は、ピニオン軸24の軸長手方向に互いに逆方向の残留歪みが付与された磁歪膜からなり、これらの磁歪膜に作用した作用トルクに応じて磁歪特性が変化する。
検出部63は、第1及び第2残留歪み部61,62に生じた磁歪効果を電気的に検出し、その検出信号をトルク検出信号として出力するものである。検出部63は、ピニオン軸24を通した筒状のコイルボビン64,65と、コイルボビン64,65に巻いた第1多層ソレノイド巻きコイル66並びに第2多層ソレノイド巻きコイル67と、第1・第2多層ソレノイド巻きコイル66,67の周囲を囲う磁気シールド用バックヨーク68と、からなる。
ラックガイド70は、ラック32と反対側からラック軸26に当てるガイド部71と、このガイド部71を圧縮ばね72を介して押す調整ボルト73と、からなる押圧手段である。ガイド部71と調整ボルト73との間には、調整ボルト73の調整方向に若干の隙間を有する。ガイド部71は、ラック軸26のラック32の背面を滑らせる当て部材74を備える。75はハウジング51に対する調整ボルト73の位置決めをするロックナットである。
ラックガイド70によって、ラック軸26をその軸方向へ摺動可能に支持することができる。さらにラックガイド70によれば、ハウジング51にねじ込んだ調整ボルト73にて、圧縮ばね72を介してガイド部71を適切な押圧力で押すことにより、ガイド部71でラック32に予圧を与えて、ラック32をピニオン31に押し付けることができる。また、ガイド部71と調整ボルト73との間には、調整ボルト73の調整方向に若干の隙間を有することで、歯車誤差によるラック32とピニオン31との軸間の誤差を許容するようになっている。
図4は電動モータ43と斜交軸ウォームギヤ機構44との関係を示している。この図4においてウォームホイール48は楕円形に表される。電動モータ43は、横向きのモータ軸43aを備えるとともに、ハウジング51に取付けたものである。モータ軸43aはハウジング51内に延びる。
図3及び図4に示すように、斜交軸ウォームギヤ機構44は、電動モータ43で発生した補助トルクをピニオン軸24に伝達する補助トルク伝達機構、すなわち倍力機構である。
詳しく述べると、斜交軸ウォームギヤ機構44は、電動モータ43のモータ軸43aにカップリング45を介して連結したウォーム軸46と、ウォーム軸46に一体に形成したウォーム47と、ウォーム47に噛み合わせたウォーム47とは軸角が90°でないウォームホイール48とからなる。ウォームホイール48は、ピニオン軸24に結合したものである。ハウジング51は、水平に延びるウォーム軸46の両端部を、軸受81,82を介して回転可能に支承することになる。
図5(a)は、図4に示されたウォーム47とウォームホイール48との噛み合いの関係を、側方から見て表している。図5(b)は、図5(a)に示されたウォーム47とウォームホイール48との噛み合いの関係を、上から見て表している。
図2及び図5に示すように、ウォームホイール48の軸24は、ウォーム47の軸46に対して角度「90°±β°」だけ傾いている。詳しく説明すると、ウォームギヤ機構44は、ウォーム47の軸46に対してウォームホイール48の軸24を、直角ではない角度で交差する方向に配置し、ウォーム47にウォームホイール48を噛み合わせた、斜交軸ウォームギヤ機構である。ウォーム47の軸46の中心線WLと、ウォームホイール48の軸24の中心線CLとの間の、角度(軸角、交差角)は90°ではなく、「90°±β°」である。ここで、角度βのことを「斜交角β」と言うことにする。斜交角βは0°<β°<90°で設定される。
図6は、図5(b)に示されたウォーム47とウォームホイール48との噛み合い状態を、拡大して表している。図6に示すように、ウォーム47は金属製品、例えば機械構造用炭素鋼鋼材(JIS−G−4051)等の鉄鋼製品である。ウォームホイール48は、ナイロン樹脂等の樹脂製品である。金属製品のウォーム47に樹脂製品のウォームホイール48を噛合わせるようにしたので、噛合いを比較的円滑にすることができるとともに、騒音をより低減させることができる。さらには、ウォーム47は金属製品であるから剛性が大きく弾性変形し難い。これに対して、ウォームホイール48は樹脂製品であるから比較的剛性が小さく、ウォーム47よりも弾性変形し易い。また、ウォームホイール48の歯48aは「平歯」である。このため、樹脂成型を行うときに、型抜きを簡単に行うことができる。
ウォーム47の圧力角並びにウォームホイール48の圧力角は、共にαである。ウォーム47のピッチ円径はd1であり、ウォームホイール48のピッチ円径はd2(図5参照)である。ここで、符号Cdはウォーム47の基準ピッチ線、つまり、ピッチ円径d1のピッチ円の線である。基準ピッチ線Cdについては、ウォーム47を軸直角方向から見たときに、ウォーム47と平行で水平な直線で表される。
ウォーム47は、ねじ山47a(つまり、歯47a)が1条で設定されるとともに、ねじ山47aのピッチがPiに設定されている。ピッチ円径d1において、ウォーム47のねじ山47aの進み角は、ねじ面の摩擦角よりも若干大きく設定してある。このため、ウォームホイール48側からウォーム47を回すことができる(逆伝達性)。
ここで、ウォーム47とウォームホイール48の噛み合い関係について、理解を容易にするために、ねじ山47a及び歯48aのことを、便宜的に次のように言うことにする。つまり、図6に示すように、ウォームホイール48の複数の歯48aのうち、ねじ山47aに噛み合う3個の歯48aのことを、図左側から右側へ順に第1歯48a1、第2歯48a2、第3歯48a3と言う。
また、実際のねじ山47aは連続した螺旋状の歯であるが、ここでは便宜的に、ねじ山47aのうち、ウォームホイール48の第1歯48a1に噛み合う山の部分を第1歯47a1、第2歯48a2に噛み合う山の部分を第2歯47a2、第3歯48a3に噛み合う山の部分を第3歯47a3と言う。
図6は、無負荷時におけるウォームギヤ機構44の幾何学的な噛み合い状態を示している。この状態において、幾何学的噛み合い作用線Lrに対し、第1歯48a1が交わる点を第1交点Y1、第2歯48a2が交わる点を第2交点Y2、第3歯48a3が交わる点を第3交点Y3と言う。
ここで、「幾何学的噛み合い作用線Lr」とは、ウォーム47が回転したときに、ウォーム47の歯47aがウォームホイール48の歯48aに噛み合う、軌跡を表す線のことであり、直線又は概ね直線である。例えば、ウォーム47が回転したときに、ウォーム47の第1歯47a1と、ウォームホイール48の第1歯48a1との、噛み合い点X1,Y1(第1交点X1,Y1)は、幾何学的噛み合い作用線Lrに沿って変化する。
ウォーム47とウォームホイール48とは、ウォーム47の第1歯47a1の第1交点X1とウォームホイール48の第1歯48a1の第1交点Y1だけで、噛み合っており、他の部分では噛み合っていない。つまり、ウォーム47の第2歯47a2の第2交点X2とウォームホイール48の第2歯48a2の第2交点Y2との間には、大きさδ2(間隔δ2)の隙間S2を有している。また、ウォーム47の第3歯47a3の第3交点X3とウォームホイール48の第3歯48a3の第3交点Y3との間には、大きさδ3(間隔δ3)の隙間S3を有している。
次に、このような噛み合い状態とするための構成について説明する。
従来のウォームギヤ機構においては、インボリュート又はほぼ台形のウォームの歯形に対して、ウォームホイールの歯形を同じ形状にして創成歯切りすることにより、ウォームホイールの歯形を得ていた。
本実施例1においては、ウォーム47のねじ山47aの歯形を次のように改良した。図7(a),(b)はウォームのねじ山の説明図である。
図7(a)は比較例のウォーム47のねじ山47aの歯形を示す。この比較例のねじ山47aの歯形は、軸直角断面において「インボリュート歯形又はほぼ台形歯形」の歯形である。例えば、台形歯形の場合には、歯元47bの面47c(歯元面47c)と歯末47dの面47e(歯末面47e)とが一直線上に並ぶ。また、インボリュート歯形とした場合には、インボリュート歯面である歯元面47cと、インボリュート歯面である歯末面47eとの繋がりが滑らかになる。この結果、歯47a,48a同士の摩擦抵抗を、より低減することができるので、より一層良好な噛み合いとすることができる。
これに対して実施例1では、図7(b)に示すように、比較例のウォーム47の歯形に対して、歯形の歯元47bから歯形の中央付近にかけては比較例のままの歯形を残し、歯形の中央近傍から歯先47gにかけて徐々に先細りさせていくことによって、図6に示すようなウォーム47のねじ山47aが得られる。
詳しく説明すると、ウォーム47における歯末面47eを、歯厚が小さくなるように半径Rmの円形状(円弧状)に形成したことを特徴とする。すなわち、実施例のウォーム47では、比較例におけるねじ山47aの歯形のうち、歯元47bを基準とし、基準ピッチ線Cdから歯先47gにかけて、歯厚が緩やかに小さくなる円弧状の歯面47dとした。
このように、図7(b)において、ねじ山47aのうち、想像線にて示す比較例の歯末面47eから実線にて示す歯末面47eまで後退するように、歯形を修正した。つまり、歯末のうち、図7(b)でハッチングして示す削除範囲Exを削除した。
言い換えると、ウォーム47の歯47aにおいて、歯元47bの歯厚が歯底47fから基準ピッチ線Cdの付近(基準ピッチ線Cdの位置を含む)にかけて漸減する漸減度合いに対し、歯末47dの歯厚が基準ピッチ線Cdの付近(基準ピッチ線Cdの位置を含む)から歯先47gにかけて漸減する漸減度合いを大きく設定した。
このような構成とすることで、図6に示すように、ウォーム47の第2歯47a2の第2交点X2とウォームホイール48の第2歯48a2の第2交点Y2との間には、大きさδ2の隙間S2を有し、ウォーム47の第3歯47a3の第3交点X3とウォームホイール48の第3歯48a3の第3交点Y3との間には、大きさδ3の隙間S3を有する。
このようにすることによって、図6に示すように、幾何学的噛み合い作用線Lr上において、ウォーム47とウォームホイール48の歯の噛み合い点の一部に隙間S2,S3を設けることができる。
次に、ウォーム47とウォームホイール48の噛み合いのメカニズムについて説明する。上述のように、図6は無負荷時における幾何学的な噛み合い状態を示している。ウォーム47の歯47aは先細り形状に形成されている。このため、ウォーム47とウォームホイール48とは、歯47a1の第1交点X1と歯48a1の第1交点Y1だけが接している。他の歯48a2,48a3は噛み合わないで、大きさδ2,δ3の隙間S2,S3を有する。大きさδ2,δ3は「δ2<δ3」の関係である。
その後、図6の状態において、電動モータ43(図4参照)からウォーム47へ補助トルクが付与されることにより、ウォーム47は矢印R1方向に回転して、ウォームホイール48を時計回り(矢印R2方向)に回転させる。補助トルクは、ウォーム47を介してウォームホイール48に伝達される。
図6では、ウォーム47とウォームホイール48とは、第1歯48a1の第1交点Y1で噛み合っているので、先ず、第1歯48a1が弾性変形する。電動モータ43からの補助トルクが大きくなり、第1歯48a1の弾性変形量が大きくなると、ウォーム47の回転変位に伴って、ウォーム47の第2歯47a2とウォームホイール48の第2歯48a2との、隙間S2の大きさδ2が減少して、最後には接するようになる。この状態を図8に示す。
図8は、ウォーム47の歯47aが、想像線の位置(上記図6に実線で示された位置)から実線の位置まで変位したことを示している。このときには、図8に示すように、隙間S2の大きさδ2が零である(δ2=0)。ウォーム47の第3歯47a3とウォームホイール48の第3歯48a3との隙間S3の大きさは、δ4に縮まる。つまり、隙間S3の大きさδ4は、「δ4=δ3−δ2」である。なお、この時点においては、まだ、ウォームホイール48に作用する荷重は、第1歯48a1に作用する荷重P1だけである。
図8の状態において、さらに電動モータ43(図4参照)からの補助トルクが大きくなると、今度は第1歯48a1と共に第2歯48a2にも荷重が作用する。このとき、第1歯48a1に作用する荷重をP1、第2歯48a2に作用する荷重をP2(図9参照)とする。第1歯48a1と共に第2歯48a2にも荷重が作用することで、第1歯48a1と共に第2歯48a2も弾性変形をする。ウォーム47が図6に示す当初の位置から、隙間S3の大きさδ3(図6参照)の分だけ変位した状態を、図9に示す。
図9は、ウォーム47の歯47aが、想像線の位置(上記図8に実線で示された位置)から実線の位置まで変位したことを示している。このときには、図9に示すように、隙間S3の大きさδ3が零である(δ3=0)。ウォーム47の歯47aとウォームホイール48の各歯48aとの噛み合い高さは、ウォームホイール48の歯48aの歯底48bを基準にすると、次の通りである。第1交点Y1は、ウォームホイール48の歯底48bから高さh1の位置で、ウォーム47の歯47aに噛み合っている。第2交点Y2は、歯底48bから高さh2の位置で、ウォーム47の歯47aに噛み合っている。
ウォームホイール48の軸心CL(図5(b)参照)から各交点Y1,Y2までの各々の距離(トルク作用長さ)は、噛み合い高さh1,h2に応じて異なる。軸心CLから第1交点Y1までの距離よりも、軸心CLから第2交点Y2までの距離が大きい。ウォームホイール48に作用するトルクに対して、各交点Y1,Y2に作用する荷重P1,P2は、トルク作用長さが小さいほど、大きい値となる。図9に示すように、噛み合い高さが「h1>h2」なので、ウォームホイール48における各歯48aの弾性変位に対する荷重の増加はP1よりP2の方が大きくなる(P1<P2)。
図9の状態から、さらに電動モータ43からの補助トルクが大きくなると、今度は第1歯48a1、第2歯48a2と共に第3歯48a3にも荷重が作用する。このとき、第3歯48a3に作用する荷重をP3(図10参照)とする。第1歯48a1、第2歯48a2と共に第3歯48a3にも荷重が作用することで、第1歯48a1、第2歯48a2と共に第3歯48a3も弾性変形をする。ウォーム47が図6に示す当初の位置から、隙間S3の大きさδ3(図6参照)の分だけ変位した状態を、図10に示す。
図10は、ウォーム47の歯47aが、想像線の位置(上記図9に実線で示された位置)から実線の位置まで変位したことを示している。第3歯48a3において、歯底48bから第3交点Y3までの噛み合い高さはh3である。図10から明らかなように、噛み合い高さが「h1>h2>h3」なので、ウォームホイール48における各歯48aの弾性変位に対する荷重の増加はP1、P2よりP3のほうが大きくなる(P1<P2<P3)。
従って、隙間S2,S3を適宜に設定することによって、荷重P1と荷重P3の大きさを自由に設定することができる。
上記図8、図9、図10を三次元的に表現したのが、それぞれ図11、図12、図13である。つまり、図11、図12、図13は、図8、図9、図10に示されたウォームホイール48の歯48a1〜48a3を片持ち梁に見立てて、同一平面上に配列して表したものである。なお、図11〜図13には、ウォームホイール48の歯幅方向中心線Lwが、ウォームホイール48の歯幅wdの中心を通っていることを示している。
第1交点Y1は、歯幅方向中心線Lwに対して、歯幅方向の一方に寸法e1だけ偏心している。第2交点Y2は、歯幅方向中心線Lwに概ね一致している。第3交点Y3は、歯幅方向中心線Lwに対して、第1交点Y1とは反対方向に寸法e3だけ偏心している。これらの寸法(偏心量)e1,e3は、「e1≒e3」の関係にある。
図13に示すように、荷重P1は、第1歯48a1に対して、歯幅方向中心線Lwから偏心量e1だけ偏心した第1交点Y1に作用する。このため、第1歯48a1には捩りモーメントTm1が発生する。同様に、荷重P3は、第3歯48a3に対して、歯幅方向中心線Lwから偏心量e3だけ偏心した第3交点Y3に作用する。このため、第3歯48a3には捩りモーメントTm3が発生する。従って、第1交点Y1と第3交点Y3では、それぞれ捩れ角ψ1と捩れ角ψ3を有する。この捩れ角ψ1,ψ3により、ウォームホイール48のピニオン軸24(図5(b)参照)の軸長手方向には、相応のスラスト荷重(スラスト)F1,F3が発生する。このスラスト荷重F1とスラスト荷重F3とは、方向が異なる。スラスト荷重F1,F3は次の式によって求められる。
F1=P1×tanψ1
F3=P3×tanψ3
これに対して、本実施例1では、荷重P1と荷重P3とを自由に設定できるので、図13に示すように、この荷重P1,P3によって発生するスラスト荷重F1,F3も自由に設定できる。これによれば、例えば車両の据え切り操作のように、電動モータ43の補助トルクが最大のような状況で、「F1≒F3」にも設定することができる。このように、ウォームホイール48のスラスト方向に発生する荷重(スラスト荷重)を相殺(キャンセル)することができる。
さらに、上述のように斜交軸にすると、噛み合い長さが長くなるだけでなく、図14に示すように、弾性変形時に噛み合い長さの範囲外にある歯47a4,48a4にも噛み合わせることができる。つまり、歯47a4の交点X4と歯48a4の交点Y4で噛み合う。
以上の説明をまとめると、次の通りである。
本実施例1によれば、補助トルクが大きい領域でウォームホイール48に作用するスラスト荷重を零(F3−F1=0)にでき、曲げモーメントMを零(M=0)にできることから、ウォームホイール48の強度が向上し、その結果、従来よりも小さいモジュールでウォーム47を作ることができる。これによって、ウォームギヤ機構44が小型化する。また、コストの高い樹脂材の容量が低減できるので、低コスト化につながる。
噛み合い長さの範囲外にあるウォーム47の歯47aとウォームホイール48の歯48aを噛み合わせることができる。これによって、噛合い率が向上し応力が低減できる。この結果、さらに、ウォームギヤ機構44の低モジュール化が図れる。また、ウォームホイール48を支持する軸受55,56,57の容量が小さくできる。そのため、軸受55,56,57の小型化が図れ、生産性が向上する。
また、小さいモジュールに設定することによって、その分、ウォームホイール48を小型にできる。しかも、小さいモジュールにすることで、歯47a,48a同士の歯当たりが一層滑らかになるとともに、噛み合い音や振動を低減することができる。
また、本実施例1によれば、従来の斜交軸ウォームギヤ機構よりも、ウォームギヤ機構44とそれを支持する軸受55〜57、及びウォームギヤ機構44及び軸受55〜57を包括するハウジング51の小型化・軽量化が図れる。その結果、車両へのハウジング51の搭載性が向上する。さらに、小型化することで、素材重量が低減できるので、システムの低コスト化につながる。また、ハウジング51の軽量化によって、車両重量も軽量化でき、その結果、車両の燃費特性が向上する。
また、ウォームホイール48の歯48aに作用する荷重を、複数の歯に分散できることにより、ウォーム47からウォームホイール48に伝播する振動が低減できる。
従来、このような振動はウォームホイールと心金とを弾性部材を介して結合する方法が提案されていた(例えば、特許第3842215号公報参照)。これは荷重の分布が均一でないために、ウォームホイールの粘弾性効果が十分に得られなかったために、ウォームホイールと心金の間に新たに粘弾性部材を配置したものである。このような構造はトルクが低い領域では効果がある。しかし、例えば車両用ステアリング装置における据え切り操舵のように、トルクが高い領域ではウォームホイールが心金とストッパー部によって干渉してしまい、新たに配置した粘弾性部材の効果が十分に得られないという課題があった。また、構成が複雑で生産性が低下するという課題があった。
しかし、本実施例1によれば、ウォームホイール48における複数の歯48aに荷重が分散され、ウォームホイール48の樹脂材の粘弾性効果が十分に発揮でき、このように新たに粘弾性部材を設けることなくウォーム47からウォームホイール48への振動伝達が心金に達するまでに低減できる。また、複雑な構造にしなくてもよいので、部品点数が削減でき加工が容易になるので生産性が向上する。
実施例2に係るウォームギヤ機構44Aを図15及び図16に基づき説明する。実施例2のウォームギヤ機構Aは、上記図1に示される電動パワーステアリング装置10に搭載される、斜交軸ウォームギヤ機構である。図15に示される実施例2のウォームギヤ機構44Aの基本的な構成は、上記図6に示される実施例1のウォームギヤ機構44の構成と実質的に同じである。つまり、図15に示されるように、実施例2のウォームギヤ機構44Aは、ウォーム47Aの歯17aの圧力角αaをウォームホイール48の歯48aの圧力角αよりも大きく設定したことを特徴とする(αa>α)。なお、ウォーム47Aは、実施例1のウォーム47(図6参照)に対して、圧力角αaが相違する他には、同じ構成である。
このような簡単な構成によって、ウォーム47Aの第2歯47a2の第2交点X2とウォームホイール48の第2歯48a2の第2交点Y2との間には、大きさδ2の隙間S2を有し、ウォーム47Aの第3歯47a3の第3交点X3とウォームホイール48の第3歯48a3の第3交点Y3との間には、大きさδ3の隙間S3を有する。つまり、幾何学的噛み合い作用線Lr上において、ウォーム47Aとウォームホイール48の歯の噛み合い点の一部に隙間S2,S3を設けることができる。
実施例2のウォームギヤ機構44Aの他の構成・作用については、上記図1〜図14に示される実施例1の構成・作用と同じなので、説明を省略する。
図16は、図15に示されたウォーム47Aのねじ山47aの断面を示している。上述のように、ウォーム47Aの歯17a(ねじ山47a)の圧力角はαaである。一方、図15に示されているウォームホイール48の歯48aを歯切りするための、ホブ90の歯91が図16に想像線によって表されている。ホブ90の歯91の圧力角αは、ウォームホイール48の歯48aの圧力角と同じである。
なお、本発明では、インボリュート歯形にて弾性変形の説明を行ったが、歯形については、インボリュートだけでなくサイクロイド歯形や円弧歯形をベースにしても同じような効果が得られる。
本発明のウォームギヤ機構44,44Aは、ステアリングハンドル21で発生した操舵トルクを操舵トルクセンサ41にて検出し、この操舵トルクセンサ41の検出信号に応じて電動モータ43が補助トルクを発生し、この補助トルクをウォームギヤ機構44,44Aを介してステアリング系20に伝える車両用電動パワーステアリング装置10に好適である。
10…電動パワーステアリング装置、20…ステアリング系、21…ステアリングハンドル、24…ウォームホイールの軸、29…操舵車輪、43…電動モータ、44,44A…ウォームギヤ機構、46…ウォームの軸、47,47A…ウォーム、47a…ウォームの歯、47b…歯元、47d…歯末、47f…歯底、48…ウォームホイール、48a…ウォームホイールの歯、S2,S3…隙間、Cd…基準ピッチ線、α…ウォームホイールの歯の圧力角、αa…ウォームの歯の圧力角。

Claims (5)

  1. ウォームの軸に対してウォームホイールの軸を、直角ではない角度で交差する方向に配置し、前記ウォームに前記ウォームホイールを噛み合わせたウォームギヤ機構において、
    前記ウォームは、少なくとも歯が金属材料によって構成され、
    前記ウォームホイールは、少なくとも歯が樹脂材料によって構成され、
    前記ウォームの歯と前記ウォームホイールの歯の、幾何学的噛み合い作用線上において、前記ウォームの歯と前記ウォームホイールの歯の噛み合い点のうち、前記ウォームの歯の最も歯元側で噛み合う点を基準点とし、この基準点に対し前記ウォームホイールの歯の歯幅方向に前記噛み合い点が離れるほど、この噛み合い点における隙間を大きく設定することで、前記ウォームホイールに生じるスラスト方向の荷重が低減するように構成されていることを特徴としたウォームギヤ機構。
  2. 前記隙間は、前記ウォームの歯において、歯元の歯厚が歯底から基準ピッチ線の付近にかけて漸減する漸減度合いに対し、歯末の歯厚が前記基準ピッチ線の付近から歯先にかけて漸減する漸減度合いを大きく設定することで、構成されていることを特徴とした請求項1記載のウォームギヤ機構。
  3. 前記隙間は、前記ウォームの歯の圧力角を前記ウォームホイールの歯の圧力角よりも大きく設定することで、構成されていることを特徴とした請求項1記載のウォームギヤ機構。
  4. 前記ウォームホイールの歯は、平歯であることを特徴とした請求項1から請求項3までのいずれか1項記載のウォームギヤ機構。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項のウォームギヤ機構と、車両のステアリングハンドルから操舵車輪に至るステアリング系と、トルクを発生するとともにこのトルクを前記ウォームギヤ機構を介して前記ステアリング系に伝える電動モータと、を備えたことを特徴とするウォームギヤ機構を搭載した電動パワーステアリング装置。
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