JP3587817B2 - 歯車装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は少なくとも1組の歯車からなる歯車装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的な歯車装置における歯車の歯形としては、インボリュート歯形が数多く採用されている。このインボリュート歯形に関する技術は、ほぼ確立されたと言ってもよい。これに対して近年、より強い歯車を得ようと研究が進められており、その一つに円弧歯形の歯車がある。円弧歯形とは、歯末の面及び歯元の面が基準ピッチ線上を中心とする円弧面である歯形のことである。
【0003】
円弧歯形はインボリュート歯形よりも表面疲れ強さ、曲げ強さ、曲げ疲れ強さが大きい。例えば、歯同士を噛み合わせて回転させたときに、歯末の円弧面及び歯元の円弧面の2点が接触すると同時に、接触面が凹面と凸面になる。一方、インボリュート歯形の歯車は、1点接触の凸面と凸面の接触又は凸面と凸面の歯当りとなる。従って、円弧歯形はインボリュート歯形に比べて、歯当りが良く接触面積が大きい。このため、接触応力が小さくてすむので表面疲れ強さが大きくなり、この結果、耐摩耗性が高まる。このような円弧歯形の歯車を採用した技術としては、例えば特開2001−163228の公報「電動パワーステアリング装置」(以下、「従来の技術」と言う。)が知られている。
【0004】
上記従来の技術は、同公報の図1に示される通り、電動機82(番号は公報に記載されたものを引用した。以下同じ。)で操舵トルクに応じた補助トルクを発生し、この補助トルクを歯車式減速機構110を介してラックアンドピニオン機構32に伝達し、このラックアンドピニオン機構32によって操舵輪21,21を操舵するというものである。ラックアンドピニオン機構32は、ピニオン33並びにラック34の組合せ構造である。ピニオン33並びにラック34は、同公報の図10に示される通り塑性加工品である。ピニオン33の歯形並びにラック34の歯形は円弧歯形である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、円弧歯形の歯車は耐摩耗性が大きいものの、ある程度摩耗したり噛み合い誤差が生じることで、噛み合わせ部分の遊びが増す。この結果、歯面同士の接触関係が変化し、1点だけで接触することがあり得る。この現象が発生すると、接触面積が減少するので表面疲れ強さが低下し、摩耗の進行が早まる。
【0006】
さらに、円弧歯形の歯車を採用した上記従来の電動パワーステアリング装置においては、次のようなことが考えられる。
走行時、特に操舵時の路面反力が操舵輪21,21からタイロッド37,37を介してラック軸35へ伝わったときには、長いラック軸35がたわむことで、ピニオン33とラック34の噛み合いに誤差が生じることがあり得る。また、路面からラックアンドピニオン機構32を介してステアリングハンドル11に伝わる衝撃(キックバック)等により、衝撃的な負荷がピニオン33とラック34の噛み合い部分に作用する。
【0007】
このようなときには、歯面同士の接触関係が変化し、1点だけで接触することがあり得る。この場合であっても、歯の摩耗を抑制できることが求められる。しかも、歯の噛み合わせ部分の遊びが増すと、歯面同士が当ったときの打音がステアリングハンドル11を介して車室内に伝わるので、車室内の騒音の要因となり、好ましくない。
【0008】
そこで本発明の目的は、歯車の歯の耐摩耗性をより確保できる技術を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1は、歯車における歯直角平面の歯形又は軸直角平面の歯形を見たときに、歯末の面に、歯車の基準ピッチ線から歯先側へ偏った点を中心とする円弧面を有するとともに、歯元の面にも、基準ピッチ線から歯先側へ偏った点を中心とする円弧面を有し、歯末側の円弧面の半径が歯元側の円弧面の半径よりも小さい歯車を、少なくとも1組設けた歯車装置である。
ここで、「歯直角平面の歯形」とは、歯すじに垂直な平面上の歯形のことであり、「軸直角平面の歯形」とは、歯車の軸に垂直な平面上の歯形のことである。
【0010】
歯車は、歯末の面及び歯元の面の両方に、歯車の基準ピッチ線から歯先側へ偏った点を中心とする円弧面を有するとともに、歯末側の円弧面の半径を歯元側の円弧面の半径よりも小さくした構成である。
このため、歯車同士の初期の噛み合い状態においては、一方の歯車の歯における歯末側の円弧面の中心と、他方の歯車の歯における歯元側の円弧面の中心とは、基準ピッチ線に対して互いに反対側にある。
従って、1組の歯車の軸間距離が変動しても、表面疲れ強さの変動を抑制することができる。すなわち、歯がある程度摩耗したり噛み合い誤差が生じることで、噛み合わせ部分の遊びが増した場合であっても、歯末の円弧面及び歯元の円弧面の2点が接触する状態を確保することができる。このため、ある程度の接触面積を確保することができるので、接触応力が急激に増大することはない。この結果、表面疲れ強さを確保できるので、歯車の耐摩耗性をより確保することができる。
【0011】
請求項2は、1組の歯車を、ピニオン並びにラックからなるラックアンドピニオン歯車とし、これらのピニオンとラックの一方を互いに噛み合う方向に押すことができる押圧手段を設けたことを特徴とする。
押圧手段によって、ピニオンとラックの一方を互いに噛み合う方向に押すことで、ピニオンとラックとの噛み合いの遊びを最小限にして支持することができる。このため、ピニオンやラックの歯が摩耗したり噛み合い誤差が生じることで、噛み合わせ部分の遊びが増した場合であっても、常に歯末の円弧面及び歯元の円弧面の2点が接触する状態を確保することができる。従って、ピニオン並びにラックの耐摩耗性をより確保することができる。
【0012】
請求項3は、ピニオンを車両のステアリングハンドルに連結し、ラックを車両の操舵車輪に連結したことを特徴とする。
車両の走行時、特に操舵時の路面反力が操舵車輪からタイロッドを介してラック軸に伝わったときには、長いラック軸がたわむことで、ピニオンとラックの噛み合いに誤差が生じることがあり得る。また、路面からラックアンドピニオン歯車を介してステアリングハンドルに伝わる衝撃(キックバック)等により、衝撃的な負荷がピニオンとラックの噛み合い部分に作用する。
請求項3によれば、このようなときであっても、押圧手段でピニオンとラックの一方を互いに噛み合う方向に押すことによって、常に歯末の円弧面及び歯元の円弧面の2点が接触する状態を確保することができる。しかも、押圧手段によって歯の噛み合わせ部分の遊びを抑制できるので、歯面同士が当ったときの打音が、ステアリングハンドルを介して車室内に伝わることを防止できる。
【0013】
請求項4は、ピニオンが、ステアリングハンドルの操舵トルクに応じて電動機が発生した補助トルクを付加される歯車であることを特徴とする。
押圧手段によって歯の噛み合わせ部分の遊びを抑制し、この結果、歯の摩耗の進行を抑制することによって、ラックアンドピニオン歯車の動力伝達効率を確保することができる。このようなラックアンドピニオン歯車を電動パワーステアリング装置に採用したので、補助トルクをピニオンからラックへ確実に且つ円滑に伝達することができる。
【0014】
請求項5は、電動機の出力軸とピニオンとの間に、減速機構を介在させ、この減速機構とステアリングハンドルとの間に、操舵トルクを検出する操舵トルクセンサを介在させたことを特徴とする。
歯の摩耗の進行を抑制することによって動力伝達効率を確保したラックアンドピニオン歯車を、電動パワーステアリング装置に採用し、ステアリングハンドルの操舵トルクに、操舵トルクセンサで検出した操舵トルクに応じて発生した補助トルクを減速機構を介して付加したところの、複合トルクをピニオンからラックへ確実に且つ円滑に伝達することで、複合トルクによって操舵車輪を円滑に操舵することができる。従って、操舵感覚(操舵フィーリング)を高めることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図面に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る電動パワーステアリング装置の模式図であり、本発明の歯車装置を搭載した電動パワーステアリング装置について示す。
電動パワーステアリング装置10は、車両のステアリングハンドル21から車両の操舵車輪(前輪)29,29に至るステアリング系20と、このステアリング系20に補助トルクを加える補助トルク機構40とからなる。
【0016】
ステアリング系20は、ステアリングハンドル21にステアリングシャフト22及び自在軸継手23,23を介してピニオン軸24(回転軸24)を連結し、ピニオン軸24にラックアンドピニオン機構25を介してラック軸26を連結し、ラック軸26の両端に左右のタイロッド27,27及びナックル28,28を介して左右の操舵車輪29,29を連結したものである。
【0017】
ラックアンドピニオン機構25は、ピニオン軸24に形成したピニオン31に、ラック軸26に形成したラック32を噛み合わせた、ラックアンドピニオン歯車である。このようにして、ピニオン31を車両のステアリングハンドル21に連結し、ラック32を車両の操舵車輪29,29に連結する。
運転者がステアリングハンドル21を操舵することで、この操舵トルクによりラックアンドピニオン機構25及び左右のタイロッド27,27を介して、左右の操舵車輪29,29を操舵することができる。
【0018】
補助トルク機構40は、ステアリングハンドル21に加えたステアリング系20の操舵トルクを操舵トルクセンサ41で検出し、このトルク検出信号に基づき制御部42で制御信号を発生し、この制御信号に基づき操舵トルクに応じた補助トルクを電動機43で発生し、補助トルクを減速機構44及びピニオン軸24を介して、ステアリング系20のラックアンドピニオン機構25に伝達し、このラックアンドピニオン機構25及び左右のタイロッド27,27によって、左右の操舵車輪29,29を操舵することができる。
従って、運転者の操舵トルクに電動機43の補助トルクを加えた複合トルクによって、操舵車輪29,29を操舵することができる。
【0019】
このようにして、電動機43の出力軸46とピニオン31との間に、減速機構44を介在させ、この減速機構44とステアリングハンドル21との間に、操舵トルクを検出する操舵トルクセンサ41を介在させる。ピニオン31は、ステアリングハンドル21の操舵トルクに応じて電動機43が発生した補助トルクを付加される歯車である。
【0020】
図2は本発明に係る電動パワーステアリング装置の全体構成図であり、左端部及び右端部を断面して表したものである。この図は、電動パワーステアリング装置10のラック軸26を、車幅方向(図左右方向)に延びるハウジング51に軸方向へスライド可能に収容したことを示す。
ラック軸26は、ハウジング51から突出した長手方向両端にボールジョイント52,52を介してタイロッド27,27を連結した軸である。53,53はダストシール用ブーツである。
【0021】
図3は図2の3−3線断面図であり、電動パワーステアリング装置10の縦断面構造を示す。
電動パワーステアリング装置10は、ピニオン軸24、ラックアンドピニオン機構25、操舵トルクセンサ41及び減速機構44をハウジング51に収納し、このハウジング51の上部開口を上部カバー部54で塞いだものである。操舵トルクセンサ41は、上部カバー部54に取付けたものである。
【0022】
ラックアンドピニオン機構25のピニオン31並びにラック32は「はすば歯車(ヘリカルギヤ)」である。すなわち、ピニオン31は、はすばピニオンであり、ラック32は、はすばラックである。
【0023】
減速機構44は、電動機43で発生した補助トルクをピニオン軸24に伝達するウォームギヤ機構、すなわち倍力機構である。詳しく述べると減速機構44は、電動機43の出力軸46に設けたウォーム47と、ピニオン軸24に結合するとともにウォーム47に噛み合わせたウォームホイール48(以下、単に「ホイール48」と言う。)とからなる。
【0024】
ハウジング51は、上下に延びるピニオン軸24の上部、長手中央部及び下端を3個の軸受55〜57を介して回転可能に支承したものであり、さらに電動機43を取付けるとともに、ラックガイド70を備える。図中、58はロックナット、59はオイルシールである。
【0025】
ところで、操舵トルクセンサ41は、ピニオン軸24に、永久歪みが付与され作用トルクに応じて磁歪特性が変化する第1永久歪み部61及び第2永久歪み部62を設け、これら第1・第2永久歪み部61,62の周囲に、第1・第2永久歪み部61,62に生じた磁歪効果を電気的に検出する検出部63を設け、検出部63の検出信号をトルク検出信号として出力するようにした、磁歪式トルクセンサである。
【0026】
第1・第2永久歪み部61,62は、ピニオン軸24の軸長手方向に互いに逆方向の永久歪みを付与された磁歪膜からなる。
検出部63は、ピニオン軸24を通した筒状のコイルボビン64,65と、コイルボビン64,65に巻いた第1多層ソレノイド巻きコイル66並びに第2多層ソレノイド巻きコイル67と、第1・第2多層ソレノイド巻きコイル66,67の周囲を囲う磁気シールド用バックヨーク68と、からなる。
【0027】
ラックガイド70は、ラック32と反対側からラック軸26に当てるガイド部71と、このガイド部71を圧縮ばね72(調整ばね72)を介して押す調整ボルト73と、からなる押圧手段である。ガイド部71と調整ボルト73との間には、調整ボルト73の調整方向に若干の隙間を有する。図中、74はラック軸26の背面を滑らせる当て部材、75はロックナットである。
【0028】
このようにして、ピニオン31とラック32の一方を互いに噛み合う方向に押すことができるラックガイド70(押圧手段70)を設ける。
ガイド部71によって、ピニオン軸24の長手方向へのラック軸26の移動を規制しつつ、ラック軸26をその軸方向へ摺動可能に支持することができる。
【0029】
ラックガイド70によれば、ハウジング51にねじ込んだ調整ボルト73にて、圧縮ばね72を介してガイド部71を適切な押圧力で押すことにより、ガイド部71でラック32に予圧を与えて、ラック32をピニオン31に押し付けることができる。この結果、ピニオン31とラック32との噛み合いの遊びを最小限にして支持することができる。
さらには、ピニオン31の歯やラック32の歯が摩耗したときには、ラックガイド70によってピニオン軸24をピニオン31側に押す。このようにして、ピニオン31とラック32の一方を互いに噛み合う方向に押すことができる。
【0030】
図4は本発明に係るピニオン並びにラックの歯形の断面図(その1)であり、ピニオン31並びにラック32を噛み合わせた状態の歯形を示す。
ピニオン31の歯形並びにラック32の歯形は、対称形の円弧歯形に類似した歯形を有する。
【0031】
ピニオン31は、歯車における歯直角平面の歯形又は軸直角平面の歯形を見たときに、歯末の面31aに、歯車の基準ピッチ線Pi(基準ピッチ円Pi)から偏った点を中心C1とする円弧面31bを有するとともに、歯元の面31cにも、基準ピッチ線Piから偏った点を中心C2とする円弧面31dを有した歯車である。
【0032】
ラック32は、歯車における歯直角平面の歯形又は軸直角平面の歯形を見たときに、歯末の面32aに、歯車の基準ピッチ線Piから偏った点を中心C1とする円弧面32bを有するとともに、歯元の面32cにも、基準ピッチ線Piから偏った点を中心C2とする円弧面32dを有した歯車である。
【0033】
ここで、「歯直角平面の歯形」とは、歯すじに垂直な平面上の歯形のことであり、「軸直角平面の歯形」とは、歯車の軸に垂直な平面上の歯形のことである。ラックアンドピニオン機構25は、このような歯車(ピニオン31並びにラック32)を少なくとも1組設けた歯車装置であることを特徴とする。以下、歯形の詳細について説明する。
【0034】
図5は本発明に係るピニオン並びにラックの歯形の断面図(その2)であり、ピニオン31並びにラック32を分解した状態であって、歯車における歯直角平面の歯形を示す。
ピニオン31は、歯末の面31aに、基準ピッチ線Pi(基準ピッチ円Pi)から歯先側へ偏心寸法X1だけ偏った点C1を中心とする半径R1の凸状の円弧面31bを範囲L1にわたって有する。さらにピニオン31は、歯元の面31cに、基準ピッチ線Piから歯先側へ偏心寸法X2だけ偏った点C2を中心とする半径R2の凹状の円弧面31dを範囲L2にわたって有する。
【0035】
偏心寸法X1は偏心寸法X2と同一又はほぼ同一である。半径R1よりも半径R2が大きい(R1<R2)。すなわち、半径R1,R2に差を設けた。より具体的に述べると、半径R1は、基準ピッチ線Pi上における歯厚よりも若干小さい。半径R2は、基準ピッチ線Pi上における歯厚よりも大きい。なお、半径R1と半径R2との差の大きさについては、最大動力伝達能力を勘案して設定することになる。
【0036】
歯末の面31aに形成された円弧面31bと、歯元の面31cに形成された円弧面31dとは、基準ピッチ線Piの近傍において、短いインボリュート面31e(インボリュートの曲面部分31e)を介して連なる。インボリュート面31eは、ラック32の歯との干渉を避けるために、範囲L3にわたって有する曲面である。
なお、歯末の面31aの円弧面31bは、歯先のコーナ部分において半径R3の円弧面に連なる。歯元の面31cの円弧面31dは、歯底のコーナ部分において半径R4の円弧面に連なる。
【0037】
一方、ラック32の歯形は、上記ピニオン31の歯形と同じである。具体的にはラック32は、歯末の面32aに、基準ピッチ線Piから歯先側へ偏心寸法X1だけ偏った点C1を中心とする半径R1の凸状の円弧面32bを範囲L1にわたって有する。さらにピニオン32は、歯元の面32cに、基準ピッチ線Piから歯先側へ偏心寸法X2だけ偏った点C2を中心とする半径R2の凹状の円弧面32dを範囲L2にわたって有する。
【0038】
歯末の面32aに形成された円弧面32bと、歯元の面32cに形成された円弧面32dとは、基準ピッチ線Piの近傍において、短いインボリュート面32e(インボリュートの曲面部分32e)を介して連なる。インボリュート面32eは、ピニオン31の歯との干渉を避けるために、範囲L3にわたって有する曲面である。
なお、歯末の面32aの円弧面32bは、歯先のコーナ部分において半径R3の円弧面に連なる。歯元の面32cの円弧面32dは、歯底のコーナ部分において半径R4の円弧面に連なる。
【0039】
次に、ピニオン31並びにラック32の歯形の作用を図6に基づき説明する。図6(a),(b)は本発明に係るピニオン並びにラックの歯形の作用図(その1)である。(a)は、上記図4に示す凸状の円弧面31bと凹状の円弧面32dとの噛み合い状態を拡大して表したものであり、初期の噛み合い状態を示す。
【0040】
上述のように、凸状の円弧面31bの半径R1は、凹状の円弧面32dの半径R2よりも小さい(R1<R2)。半径R1の中心C1は、基準ピッチ線Piから歯先側へ偏った位置にある。一方、半径R2の中心C2は、基準ピッチ線Piに対し中心C1と反対側にある。すなわち初期の噛み合い状態において、中心C1と中心C2とは、基準ピッチ線Piから偏るとともに、基準ピッチ線Piに対して互いに反対側にある。円弧面31bと円弧面32dとが接触する点Q1は、中心C1と中心C2とを通る直線S1上にある。
【0041】
ところで、ピニオン31の歯やラック32の歯が摩耗することで、噛み合わせ部分の遊びが増すと、その分だけラック32はラックガイド70(図3参照)に押される。このため、凸状の円弧面31bと凹状の円弧面32dとは、常に接触する状態にある。
【0042】
円弧面31b,32dは、互いに接触して摩耗し合うことで、互いに同じ形状になろうとする。すなわち、凸状の円弧面31bは、凹状の円弧面32dに接触して摩耗することで、徐々に円弧面32dに類似した形状や大きさになってくる。この結果、円弧面31bの半径R1は半径R2の大きさに近づいて大きくなり、半径R1の中心C1は半径R2の中心C2側へ変位する(図の右上方へ時計回りに変位する。)。
【0043】
一方、凹状の円弧面32dは、凸状の円弧面31bに接触して摩耗することで、徐々に円弧面31bに類似した形状や大きさになってくる。この結果、円弧面32dの半径R2は半径R1の大きさに近づいて小さくなり、半径R2の中心C2は円弧面32d側へ変位する(図の左下方へ時計回りに変位する。)。
【0044】
このように、円弧面31b,32dの摩耗に応じて中心C1,C2が変位するので、中心C1,C2を通る直線S1は図時計回りに変位する。直線S1の変位に伴い、直線S1上で円弧面31b,32d同士が噛み合う点Q1も上方へ変位して歯車の理論上の基準ピッチ線Piに接近する。そして、直線S1は理論上の基準ピッチ線Piに平行になる。そのことを(b)で示す。
【0045】
(b)は、上記円弧面31bの半径R1が半径R11まで大きくなるとともに、上記円弧面32dの半径R2が半径R12まで小さくなったことを示す。この結果、上記中心C1は中心C11までに変位し、上記中心C2は中心C12まで変位する。このときに、中心C11,C12を通る直線S11は、理論上の基準ピッチ線Piに平行である。円弧面31bと円弧面32dとは、直線S11上の点Q2で噛み合う、すなわち接触することになる。従って、この状態が、円弧面31b,32d同士での噛み合いの限界となる。
【0046】
ところで、上記図3に示すように、ラック32はラックガイド70に常時押されている。このため、歯の摩耗が進行することにより、図6において、円弧面31b,32d同士が噛み合う点が(a)のQ1から(b)のQ2へ変位するときに、理論上の基準ピッチ線Piの位置は摩耗した後の直線S11(仮想ピッチ線S11)上まで移動する。
上記図4に示す凸状の円弧面32bと凹状の円弧面31dとの噛み合いについても同様である。
【0047】
以上の説明から明らかなように、ピニオン31とラック32は、図6(a)の初期の噛み合い状態から図6(b)の摩耗した後の噛み合い状態までにわたって、円弧面31b,32d同士の噛み合いと、円弧面31d,32b同士の噛み合いとの2点で接触する状態を確保することができる。
【0048】
以上をまとめて図3、図4及び図7に基づき更に説明する。
図7は本発明に係るピニオン並びにラックの歯形の作用図(その2)であり、上記図6(b)に相当する図である。
【0049】
図3に示すように、ラックガイド70は、ピニオン31とラック32の一方を互いに噛み合う方向に押すことで、ピニオン31とラック32との噛み合いの遊びを最小限にして支持している。
【0050】
ピニオン31やラック32の歯が摩耗したり噛み合い誤差が生じることで、噛み合わせ部分の遊びが増した場合には、ラックガイド70に押されて1組の歯車の軸間距離Di、すなわちピニオン軸24の中心からラック軸26の中心まで距離Diが小さくなる。何故なら、図7に示すピニオン31の基準ピッチ円Piの径dp1が実質的に小さくなったり、ラック軸26(図3)の中心から基準ピッチ線Piまでの距離dp2が実質的に小さくなるからである。言い換えると、ピニオン31の歯とラック32の歯の噛み合いの理論上の基準ピッチ線Piの位置は変化する。
【0051】
これに対し、本発明の1組の歯車としてのピニオン31並びにラック32は、図4に示すようにしたことを特徴とする。
本発明の1組の歯車としてのピニオン31並びにラック32は、歯末の面31a,32a及び歯元の面31c,32cに、歯車の基準ピッチ線Piから偏った点C1,C2を中心とした円弧面31b,31d,32b,32dを有する。さらには、歯元の面31c,32cに形成した凹状の円弧面31d,32dの半径R2は、歯末の面31a,32aに形成した凸状の円弧面31b,32bの半径R1よりも大きい(R1<R2)。
【0052】
従って、図7に示す1組の歯車の軸間距離の変動に対する、歯の表面疲れ強さの変動を抑制することができる。
具体的には、図7は上記図6(b)と同様に、摩耗によって円弧面31bの半径が半径R11まで大きくなるとともに、円弧面32dの半径が半径R12まで小さくなったことを示す。このときの中心C11及び中心C12を通り基準ピッチ線Piに平行な線又は円のことを、ここでは、摩耗した後の仮想ピッチ線S11と言う。この仮想ピッチ線S11は、上記図6(b)に示す示す直線S11と同一である。
【0053】
歯の摩耗が進行することによって、理論上の基準ピッチ線Piの位置が摩耗した後の仮想ピッチ線S11上に移動するまで、▲1▼歯末の円弧面31bと歯元の円弧面32dとの接触、及び、▲2▼歯末の円弧面32bと歯元の円弧面31dとの接触の、2点が接触する状態を確保することができる。
このため、ある程度の接触面積を確保することができるので、接触応力が急激に増大することはない。この結果、表面疲れ強さを確保できるので、歯車(ピニオン31並びにラック32)の耐摩耗性を、より確保することができる。
【0054】
なお、上記発明の実施の形態において、1組の歯車は、ピニオン31並びにラック32からなるラックアンドピニオン歯車25に限定されるものではなく、例えば、ウォーム47並びにホイール48からなるウォームギヤ機構に採用したり、ベベルギヤ機構に採用することもできる。
また、押圧手段70は、ピニオン31をラック32側へ互いに噛み合う方向に押す構成であってもよい。
【0055】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1は、歯車において、歯末の面及び歯元の面の両方に、歯車の基準ピッチ線から歯先側へ偏った点を中心とする円弧面を有するとともに、歯末側の円弧面の半径を歯元側の円弧面の半径よりも小さくした構成である。
このため、歯車同士の初期の噛み合い状態においては、一方の歯車の歯における歯末側の円弧面の中心と、他方の歯車の歯における歯元側の円弧面の中心とは、基準ピッチ線に対して互いに反対側にある。
従って、1組の歯車の軸間距離が変動しても、表面疲れ強さの変動を抑制することができる。すなわち、歯がある程度摩耗したり噛み合い誤差が生じることで、噛み合わせ部分の遊びが増した場合であっても、歯末の円弧面及び歯元の円弧面の2点が接触する状態を確保することができる。このため、ある程度の接触面積を確保することができるので、接触応力が急激に増大することはない。この結果、表面疲れ強さを確保できるので、歯車の耐摩耗性をより確保することができる。
【0056】
請求項2は、1組の歯車をラックアンドピニオン歯車とし、ピニオンとラックの一方を互いに噛み合う方向に押圧手段で押すことにより、ピニオンとラックとの噛み合いの遊びを最小限にして支持することができる。このため、ピニオンやラックの歯が摩耗したり噛み合い誤差が生じることで、噛み合わせ部分の遊びが増した場合であっても、常に歯末の円弧面及び歯元の円弧面の2点が接触する状態を確保することができる。従って、ピニオン並びにラックの耐摩耗性をより確保することができる。
【0057】
請求項3は、ピニオンを車両のステアリングハンドルに連結し、ラックを車両の操舵車輪に連結したことを特徴とする。
車両の走行時、特に操舵時の路面反力が操舵車輪からタイロッドを介してラック軸に伝わったときには、長いラック軸がたわむことで、ピニオンとラックの噛み合いに誤差が生じることがあり得る。また、路面からラックアンドピニオン歯車を介してステアリングハンドルに伝わる衝撃等により、衝撃的な負荷がピニオンとラックの噛み合い部分に作用する。
請求項3によれば、このようなときであっても、押圧手段でピニオンとラックの一方を互いに噛み合う方向に押すことによって、常に歯末の円弧面及び歯元の円弧面の2点が接触する状態を確保することができる。しかも、押圧手段によって歯の噛み合わせ部分の遊びを抑制できるので、歯面同士が当ったときの打音が、ステアリングハンドルを介して車室内に伝わることを防止できる。
【0058】
請求項4は、ピニオンが、ステアリングハンドルの操舵トルクに応じて電動機が発生した補助トルクを付加される歯車であることを特徴とする。
押圧手段によって歯の噛み合わせ部分の遊びを抑制し、この結果、歯の摩耗の進行を抑制することによって、ラックアンドピニオン歯車の動力伝達効率を確保することができる。このようなラックアンドピニオン歯車を電動パワーステアリング装置に採用したので、補助トルクをピニオンからラックへ確実に且つ円滑に伝達することができる。
【0059】
請求項5は、電動機の出力軸とピニオンとの間に、減速機構を介在させ、この減速機構とステアリングハンドルとの間に、操舵トルクを検出する操舵トルクセンサを介在させたことを特徴とする。
歯の摩耗の進行を抑制することによって動力伝達効率を確保したラックアンドピニオン歯車を、電動パワーステアリング装置に採用し、ステアリングハンドルの操舵トルクに、操舵トルクセンサで検出した操舵トルクに応じて発生した補助トルクを減速機構を介して付加したところの、複合トルクをピニオンからラックへ確実に且つ円滑に伝達することで、複合トルクによって操舵車輪を円滑に操舵することができる。従って、操舵感覚を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動パワーステアリング装置の模式図
【図2】本発明に係る電動パワーステアリング装置の全体構成図
【図3】図2の3−3線断面図
【図4】本発明に係るピニオン並びにラックの歯形の断面図(その1)
【図5】本発明に係るピニオン並びにラックの歯形の断面図(その2)
【図6】本発明に係るピニオン並びにラックの歯形の作用図(その1)
【図7】本発明に係るピニオン並びにラックの歯形の作用図(その2)
【符号の説明】
10…電動パワーステアリング装置、21…ステアリングハンドル、25…歯車装置(ラックアンドピニオン歯車)、29…操舵車輪、31,32…1組の歯車としてのピニオン及びラック、31a,32a…歯末の面、31b,31d,32b,32d…円弧面、31c,32c…歯元の面、41…操舵トルクセンサ、43…電動機、44…減速機構、46…電動機の出力軸、70…押圧手段(ラックガイド)、C1,C2…歯車の基準ピッチ線から偏った点、R1,R2…円弧面の半径、Pi…歯車の基準ピッチ線、S11…摩耗した後の仮想ピッチ線、X1,X2…偏心寸法。

Claims (5)

  1. 歯車における歯直角平面の歯形又は軸直角平面の歯形を見たときに、歯末の面に、歯車の基準ピッチ線から歯先側へ偏った点を中心とする円弧面を有するとともに、歯元の面にも、前記基準ピッチ線から歯先側へ偏った点を中心とする円弧面を有し、前記歯末側の円弧面の半径が前記歯元側の円弧面の半径よりも小さい歯車を、少なくとも1組設けた歯車装置。
  2. 前記1組の歯車を、ピニオン並びにラックからなるラックアンドピニオン歯車とし、これらのピニオンとラックの一方を互いに噛み合う方向に押すことができる押圧手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の歯車装置。
  3. 前記ピニオンを車両のステアリングハンドルに連結し、前記ラックを車両の操舵車輪に連結したことを特徴とする請求項2記載の歯車装置。
  4. 前記ピニオンは、前記ステアリングハンドルの操舵トルクに応じて電動機が発生した補助トルクを付加される歯車であることを特徴とした請求項3記載の歯車装置。
  5. 前記電動機の出力軸と前記ピニオンとの間に、減速機構を介在させ、この減速機構と前記ステアリングハンドルとの間に、前記操舵トルクを検出する操舵トルクセンサを介在させたことを特徴とする請求項4記載の歯車装置。
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