JP2019007534A - ウォーム減速機 - Google Patents

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哲英 藤田
Tetsuei Fujita
哲英 藤田
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Abstract

【課題】付勢部材による付勢方向と、ウォーム軸とウォームホイールとの噛み合い方向とを、常に同一直線上に配置することができる構造を実現する。【解決手段】第一の付勢部材22aを構成する第一の板ばね45aから第二軸受20を構成する外輪33の外周面に加わる力の方向と、第二の付勢部材22bを構成する第二の板ばね45bから第二軸受20を構成する外輪33の外周面に加わる力の方向とを、前記仮想平面αに関して鏡面対称とする。【選択図】図4

Description

本発明は、電動パワーステアリング装置などに組み込まれるウォーム減速機に関する。
パワーステアリング装置は、運転者がステアリングホイールを操作するのに要する力の軽減を図れるため、広く使用されている。パワーステアリング装置には、補助動力源として電動モータを利用する電動パワーステアリング装置と、補助動力源として油圧を利用する油圧パワーステアリング装置との2種類がある。このうちの電動パワーステアリング装置は、油圧パワーステアリング装置に比べて、小型かつ軽量に構成でき、補助動力の大きさの制御が容易で、しかもエンジンの動力損失が少ないなどの利点があり、利用頻度が増えている。
電動パワーステアリング装置では、ステアリングホイールの操作に基づき回転する操舵用回転軸に対して、電動モータの補助動力を減速機を介して付与する。減速機としては、大きな減速比が得られるなどの理由から、ウォーム減速機が広く使用されている。
ただし、ウォーム減速機を構成するウォームホイールとウォーム軸との噛合部には、不可避のバックラッシュが存在しているため、ウォームホイールの回転方向が変化する際に、歯打ち音を発生させ易いという問題がある。
特開2009−287647号公報には、ウォーム軸をハウジングに対して回転自在に支持するための1対の軸受のうち、ウォーム軸の先端側に配置された軸受とハウジングとの間に、弾性を有する金属板を略180度折り返して成る板ばねを含んで構成される付勢部材を配置し、ウォーム軸の先端部をウォームホイールに向けて付勢する構造が開示されている。このような構造によれば、噛合部のバックラッシュを抑えることができ、歯打ち音の発生を抑制できる。
特開2009−287647号公報
特開2009−287647号公報に記載の構造では、ばねによる押圧方向と、ウォーム軸とウォームホイールとの噛み合い方向とを、板ばねの弾性変形にかかわらず、常に同一直線上に配置することは難しい。このため、板ばねの押圧力により、ウォーム軸の先端側に配置された軸受が、ハウジングの内面などに押し付けられてしまう。この結果、ウォーム軸を、ウォームホイールに向けて十分に付勢できなくなる可能性がある。
本発明は、上述のような事情に鑑みてなされたものであり、ウォーム軸の先端側に配置された軸受を付勢する方向と、ウォーム軸とウォームホイールとの噛み合い方向とを、常に同一直線上に配置することができる構造を実現することを発明の目的としている。
本発明は、ハウジングと、ウォーム軸と、ウォームホイールと、第一軸受と、第二軸受と、1対の付勢部材とを備えている。
前記ウォーム軸は、前記ハウジングの内側に配置され、かつ、前記ウォーム軸の揺動を可能に軸方向一方側の端部を電動モータのモータ出力軸に連結している。
前記ウォームホイールは、前記ハウジングの内側に配置され、前記ウォーム軸と噛み合う。
前記第一軸受は、前記ウォーム軸の軸方向一方側部を、前記ハウジングに対し回転可能に支持する。
前記第二軸受は、前記ウォーム軸の軸方向他方側部を回転可能に支持する。
前記1対の付勢部材はそれぞれ、前記ウォーム軸の軸方向他方側部を前記第二軸受を介して前記ウォームホイールに近づく方向に付勢するものであり、前記ウォーム軸の中心軸に対し直交する方向の中心軸を有し、かつ、前記ハウジングの内側に軸方向に移動可能に配置された付勢部材本体と、前記付勢部材本体を軸方向に押圧する押圧部材と、前記付勢部材本体の中心軸に対し前記押圧部材による押圧方向に関して後方側に向かうほど前記ウォーム軸に近づく方向に傾斜して前記付勢部材本体に支持され、その一部を前記第二軸受の外周面に接触させた板ばねとを有している。
そして、前記1対の付勢部材のそれぞれを構成する前記板ばねから前記第二軸受の外周面に加わる力の方向を、前記ウォーム軸の中心軸を含み、かつ、前記ウォームホイールの軸方向に直交する仮想平面に関して鏡面対称としている。
本発明では、前記1対の付勢部材のそれぞれを構成する前記付勢部材本体の中心軸を、前記ウォームホイールの中心軸に対し、互いに逆向きに、かつ、同じ角度だけ傾斜させることができる。この場合に、前記ウォームホイールの中心軸に対するそれぞれの付勢部材本体の中心軸の傾斜角度を、0度よりも大きく、45度以下とする。
本発明によれば、ウォーム軸の先端側である軸方向他方側に配置された第二軸受を付勢する方向と、ウォーム軸とウォームホイールとの噛み合い方向とを、常に同一直線上に配置することができる。
図1は、実施の形態の第1例にかかるウォーム減速機を備えた、ステアリング装置の部分切断側面図である。 図2は、実施の形態の第1例を示す、図1のA−A断面図である。 図3は、実施の形態の第1例を示す、図1のB−B断面図である。 図4は、実施の形態の第1例を示す、図2のC−C断面図である。 図5は、1対の付勢部材と第二軸受とを取り出して、図4の上方から見た状態を示す平面図である。 図6は、実施の形態の第2例を示す、図4に相当する図である。 図7は、実施の形態の第3例を示す、図4に相当する図である。
[実施の形態の第1例]
実施の形態の第1例について、図1〜図5を用いて説明する。
<電動パワーステアリング装置の全体構造>
電動パワーステアリング装置は、コラムアシストタイプの電動パワーステアリング装置であり、ステアリングホイール1と、ステアリングシャフト2と、ステアリングコラム3と、1対の自在継手4a、4bと、中間シャフト5と、ステアリングギヤユニット6と、1対のタイロッド7と、電動アシスト装置8とを備えている。
ステアリングホイール1は、ステアリングコラム3の内側に回転自在に支持されたステアリングシャフト2の後端部に取り付けられている。ステアリングシャフト2の前端部は、ステアリングコラム3の前端部に固定されたハウジング9の内側に配置されており、トーションバー10を介して出力シャフト11に連結されている。
出力シャフト11は、ハウジング9の内側に、1対の転がり軸受12a、12bを介して回転可能に支持されている。出力シャフト11の回転は、1対の自在継手4a、4b及び中間シャフト5を介して、ステアリングギヤユニット6のピニオンシャフト13に伝達される。そして、ピニオンシャフト13の回転を、図示しないラックの直線運動に変換することで、1対のタイロッド7を押し引きし、操舵輪に舵角を付与する。
電動アシスト装置8は、運転者がステアリングホイール1を操作するのに要する力の軽減を図るもので、トルクセンサ14と、図示しないECUと、電動モータ15と、ウォーム減速機16とを備えている。
トルクセンサ14は、出力シャフト11の周囲に配置されており、出力シャフト11の捩れ方向及び捩れ量を検出する。ECUは、トルクセンサ14により検出された出力シャフト11の捩れ方向及び捩れ量に基づき算出した操舵トルクに関する情報、及び、図示しない車速センサにより測定される車速に関する情報などに基づいて、補助トルクを決定する。電動モータ15は、ハウジング9に支持固定されており、ECUによって通電方向及び通電量が制御されている。ウォーム減速機16は、電動モータ15の回転力を減速して出力シャフト11に伝達する。この結果、出力シャフト11に補助トルクが付与されるため、ステアリングホイール1に加えられた力よりも大きな力で、1対のタイロッド7を押し引きすることが可能になる。
<ウォーム減速機の構造>
ウォーム減速機16は、ハウジング9と、ウォーム軸17と、ウォームホイール18と、第一軸受19と、第二軸受20と、ガイド部材21と、1対の付勢部材22a、22bとを備えている。
ウォーム軸17は、軸方向一方側部(図2の右側部)に第一支持軸部23を、軸方向他方側部(図2の左側部)に第二支持軸部24をそれぞれ有しており、かつ、これら第一支持軸部23と第二支持軸部24との間にある軸方向中間部に、ウォーム歯部25を有している。このようなウォーム軸17は、ハウジング9を構成する有底円筒状のウォーム軸収容部26の内側に配置されている。ウォーム軸17の軸方向一方側の端部である基端部は、電動モータ15のモータ出力軸15aに対し、スプライン係合などにより回転力の伝達を可能に、かつ、ウォーム軸17の若干の揺動変位を可能に連結している。なお、ウォーム軸17の軸方向一方側の端部は、モータ出力軸15aに対し、弾性体を備えたトルク伝達用継手などの回転力の伝達を可能とする連結部材を介して、ウォーム軸の揺動変位を可能に連結することもできる。
ウォームホイール18は、ウォーム歯部25と噛み合うウォームホイール歯部27を外周面に有しており、出力シャフト11に固定されている。このようなウォームホイール18は、ハウジング9を構成する円筒状のウォームホイール収容部28の内側に配置されている。なお、本例の電動パワーステアリング装置は、コラムアシストタイプであるため、ウォームホイール18を出力シャフト11に固定しているが、ピニオンアシストタイプの電動パワーステアリング装置では、ウォームホイールをピニオンシャフトに固定する。
ウォーム軸収容部26の内周面は、凹円筒面状に構成されており、軸方向中間部の円周方向一部がウォームホイール収容部28に開口している。したがって、ウォーム軸収容部26の内部空間とウォームホイール収容部28の内部空間とは互いにつながっている。
第一軸受19は、単列深溝型や4点接触型などの玉軸受であり、それぞれが円環状の内輪29及び外輪30と、複数個の玉31とを備えている。このうちの内輪29は、ウォーム軸17の第一支持軸部23に外嵌固定されているのに対し、外輪30は、ウォーム軸収容部26の開口寄り部に内嵌固定されている。また、第一軸受19は、内輪29及び外輪30と玉31との間にラジアル隙間を有している。本例では、ウォーム軸17の基端部をモータ出力軸15aに対して揺動変位を可能に連結し、かつ、ウォーム軸17の第一支持軸部23を回転自在に支持する第一軸受19に内部隙間を設定しているため、ウォーム軸17は、第一軸受19の中心を支点として、ウォーム軸収容部26に対し揺動可能に支持されている。
第二軸受20は、単列深溝型の玉軸受であり、それぞれが円環状の内輪32及び外輪33と、複数個の玉34とを備えている。このうちの内輪32は、ウォーム軸17の第二支持軸部24に外嵌固定されているのに対し、外輪33は、ウォーム軸収容部26の奥部寄り部に内嵌固定されたガイド部材21の内側に配置されている。
ガイド部材21は、たとえば合成樹脂製で、全体が略U字形に構成されており、ウォーム軸収容部26の内側に圧入により内嵌固定されている。ガイド部材21は、部分円筒状の底板部35と、該底板部35の両端部からウォーム軸17の軸方向及びウォームホイール18の軸方向にそれぞれ直交するX方向(図4の上下方向)にそれぞれ伸長し、ウォームホイール18の軸方向に関して第二軸受20の両外側に設けられた1対の側板部36a、36bとを有している。このようなガイド部材21の外周面は、凸円筒面状に構成されている。なお、前記X方向は、ウォーム歯部25とウォームホイール歯部27との噛み合い方向に一致する。
1対の側板部36a、36bの互いに対向する面である内側面は、それぞれが平坦面状で、互いに平行な1対のガイド面37a、37bとなっている。1対のガイド面37a、37bは、ウォームホイール18の軸方向(図4の左右方向)に関して第二軸受20の両外側に存在し、かつ、ウォームホイール18の中心軸O18に直交する仮想平面上に存在している。1対のガイド面37a、37b同士の距離は、第二軸受20の外径よりもわずかに大きい。このため、1対のガイド面37a、37bは、第二軸受20のウォームホイール18に対する遠近移動である、前記X方向への移動を案内する。
1対の付勢部材22a、22bはそれぞれ、ウォーム軸17の軸方向他方側部を、第二軸受20を介して、ウォームホイール18に近づく方向(図2及び図4の下方)に付勢するものである。本例では、1対の付勢部材22a、22bは、ウォーム軸17の中心軸O17を含み、かつ、ウォームホイール18の中心軸O18に直交する仮想平面αに関して鏡面対称になるように、ハウジング9を構成する付勢部材収容部41の内側に配置されている。
付勢部材収容部41は、ウォーム軸収容部26を挟んでウォームホイール収容部28と反対側(図2及び図4の上側)で、かつ、ウォーム軸収容部26に対して捩れの位置に設けられている。本例では、付勢部材収容部41の中心軸O41は、ウォームホイール18の中心軸O18と平行に配置されている。また、付勢部材収容部41の内面は、矩形筒状に構成されており、軸方向中間部の一部が、ウォーム軸収容部26に開口している。したがって、付勢部材収容部41の内部空間とウォーム軸収容部26の内部空間とは互いにつながっている。付勢部材収容部41は、軸方向両端部が開口しており、付勢部材収容部41の軸方向両側開口部には、有底筒状の蓋部材42a、42bが内嵌固定されている。
1対の付勢部材22a、22bのうちの一方である第一の付勢部材22aは、第一の付勢部材本体43aと、第一の押圧部材44aと、第一の板ばね45aとを備える。第一の付勢部材本体43aは、全体が略棒状に構成されており、自身の中心軸O43aを付勢部材収容部41の中心軸O41に一致させた状態で、付勢部材収容部41の内側に軸方向に関する移動を可能に配置されている。すなわち、本例では、第一の付勢部材本体43aの中心軸O43aは、ウォームホイール18の中心軸O18と平行に配置されている。また、第一の付勢部材本体43aは、前記X方向に関してウォーム軸17とは反対側を向いた外面を、付勢部材収容部41の内面と平行な平坦面としている。
第一の付勢部材本体43aは、蓋部材42a、42bのうちの一方(図4の右方)の蓋部材42aに近い軸方向一方側部(図4の右側部)に矩形筒状の筒状部46aを有しており、該筒状部46aの軸方向他方側(図4の左側)に隣接した軸方向中間部に延出部47aを有しており、該延出部47aの軸方向他方側に隣接した軸方向他方側部に取付部48aを有している。延出部47aは、軸方向他方側に向かうほど前記X方向に関する厚さが小さくなる台形柱状に構成されており、筒状部46aの軸方向他端面のうち、ウォーム軸17の軸方向に関する他方側部(図5の下側部)から軸方向他方側に延出するように設けられている。また、取付部48aのうち、前記X方向に関してウォーム軸17側を向いた面は、平坦面状で、軸方向一方側に向かうほどウォーム軸17に近づく方向に傾斜した取付面49aとなっている。付勢部材本体43aの中心軸O43aに対する取付面49aの傾斜角度は、1度から20度程度としている。
第一の押圧部材44aは、たとえば圧縮コイルばねなどのばね部材から構成されており、第一の付勢部材本体43aの筒状部46aの底面と有底筒状の一方の蓋部材42aの底面との間に、弾性的に圧縮した状態で配置されている。これにより、第一の付勢部材本体43aを、軸方向他方側に向け弾性的に押圧している。したがって、第一の押圧部材44aによる押圧方向は、第一の付勢部材本体43aの軸方向に一致しており、押圧方向前方側が、第一の付勢部材本体43aの軸方向他方側に相当し、押圧方向後方側が、第一の付勢部材本体43aの軸方向一方側に相当する。また、第一の押圧部材44aは、その大部分が一方の蓋部材42a及び筒状部46aの内側に配置されている。
第一の板ばね45aは、金属製で、全体が矩形板状に構成されており、全長にわたり板厚が一定である。また、第一の板ばね45aは、その長手方向一方側(図4の左側)の基端部が取付面49aに対し取付ピン50aによって固定されている。このため、第一の板ばね45aは、自由状態で、取付面49aに沿って配置されている。したがって、第一の板ばね45aのうち、前記X方向に関してウォーム軸17側を向いた面である押圧面51aも、第一の付勢部材本体43aの中心軸O43aに対して、第一の付勢部材本体43aの軸方向一方側に向かうほどウォーム軸17に近づく方向に傾斜している。換言すれば、第一の板ばね45a(押圧面51a)は、第一の付勢部材本体43aの中心軸O43aに対して、第一の押圧部材44aによる押圧方向に関して後方側に向かうほどウォーム軸17に近づく方向に傾斜している。第一の板ばね45aの全長は、長手方向他方側(図4の右側)の先端部が、筒状部46aの軸方向他方側の端部に当接可能な長さに規制されている。また、第一の板ばね45aの長手方向他方側の端部を筒状部46aの軸方向他方側の端部に当接させた状態で、第一の板ばね45aの裏面と延出部47aとの間には、断面矩形状の隙間52aが存在している。第一の板ばね45aは、その長手方向中間部を隙間52a内に進入させるようにして、撓み変形することが可能である。
1対の付勢部材22a、22bのうちの他方である第二の付勢部材22bは、第二の付勢部材本体43bと、第二の押圧部材44bと、第二の板ばね45bとを備える。第二の付勢部材22bは、前記仮想平面αに関して、第一の付勢部材22aと鏡面対称となるように、付勢部材収容部41の内側に設置されている。すなわち、第二の付勢部材本体43bは、全体が略棒状に構成されており、自身の中心軸O43bを付勢部材収容部41の中心軸O41に一致させた状態で、付勢部材収容部41の内側に軸方向に関する移動を可能に配置されている。要するに、第一の付勢部材本体43aの中心軸O43aと第二の付勢部材本体43bの中心軸O43bとは、互いに一致しており、押圧方向前方側が、第二の付勢部材本体43bの軸方向他方側に相当し、押圧方向後方側が、第二の付勢部材本体43bの軸方向一方側に相当する。つまり、第一の付勢部材本体43aと第二の付勢部材本体43bとで、それぞれ基端側を軸方向一方側とし、先端側を軸方向他方側と定義しているため、軸方向一方側と軸方向他方側とが指す方向がそれぞれ逆になっている。また、第二の付勢部材本体43bは、前記X方向に関してウォーム軸17とは反対側を向いた外面を、付勢部材収容部41の内面と平行な平坦面としている。
第二の付勢部材本体43bは、蓋部材42a、42bのうちの他方(図4の左方)の蓋部材42bに近い軸方向一方側部(図4の左側部)に矩形筒状の筒状部46bを有しており、該筒状部46bの軸方向他方側(図4の右側)に隣接した軸方向中間部に延出部47bを有しており、該延出部47bの軸方向他方側に隣接した軸方向他方側部に取付部48bを有している。延出部47bは、軸方向他方側に向かうほど前記X方向に関する厚さが小さくなる台形柱状に構成されており、筒状部46bの軸方向他端面のうち、ウォーム軸17の軸方向に関する一方側部(図5の上側部)から軸方向他方側に延出するように設けられている。すなわち、1対の付勢部材22a、22bのそれぞれを付勢部材収容部41の内側に配置した状態では、第一の付勢部材本体43aを構成する延出部47a及び取付部48aと、第二の付勢部材本体43bを構成する延出部47b及び取付部48bとが、ウォーム軸17の軸方向に関して重畳している。取付部48bのうち、前記X方向に関してウォーム軸17側を向いた面は、平坦面状で、軸方向一方側に向かうほどウォーム軸17に近づく方向に傾斜した取付面49bとなっている。第二の付勢部材本体43bの中心軸O43bに対する取付面49bの傾斜角度は、1度から20度程度としている。
第二の押圧部材44bは、ばね部材から構成されており、第二の付勢部材本体43bの筒状部46bの底面と有底筒状の他方の蓋部材42bの底面との間に、弾性的に圧縮した状態で配置されている。これにより、第二の付勢部材本体43bを、軸方向他方側に向け弾性的に押圧している。また、第二の押圧部材44bは、その大部分が他方の蓋部材42b及び筒状部46bの内側に配置されている。
第二の板ばね45bは、その長手方向一方側(図4の右側)の基端部が取付面49bに対し取付ピン50bによって固定されており、自由状態で、取付面49bに沿って配置されている。したがって、第二の板ばね45bのうち、前記X方向に関してウォーム軸17側を向いた面である押圧面51bも、第二の付勢部材本体43bの中心軸O43bに対して、第二の付勢部材本体43bの軸方向一方側に向かうほどウォーム軸17に近づく方向に傾斜している。第二の板ばね45bの全長は、長手方向他方側(図4の左側)の先端部が、筒状部46bの軸方向他方側の端部に当接可能な長さに規制されている。第二の板ばね45bの長手方向他方側の端部を筒状部46bの軸方向他方側の端部に当接させた状態では、第二の板ばね45bの裏面と延出部47bとの間に、断面矩形状の隙間52bが存在している。したがって、第二の板ばね45bは、その長手方向中間部を隙間52b内に進入させるようにして、撓み変形することが可能である。
1対の付勢部材22a、22bはそれぞれ、押圧部材44a、44bによって、付勢部材本体43a、43bをそれぞれの軸方向他方側に向けて、すなわち、第一の付勢部材本体43aと第二の付勢部材本体43bとを互いに近づく方向に押圧する。これにより、それぞれの付勢部材本体43a、43bに固定された板ばね45a、45bの押圧面51a、51bを第二軸受20を構成する外輪33の外周面に押し付ける。そして、第二軸受20を介して、ウォーム軸17の第二支持軸部24を、ウォームホイール18に近づく方向に付勢し、ウォーム軸17を、第一軸受19の中心を支点として、ウォーム軸収容部26に対し揺動させる。これにより、ウォーム歯部25をウォームホイール歯部27に対して弾性的に押し付ける。この結果、ウォーム歯部25とウォームホイール歯部27との噛合部で、歯打ち音が発生することを有効に防止できる。なお、押圧部材44a、44bの押圧力は、ウォーム歯部25とウォームホイール歯部27との噛合部の噛み合い抵抗が過度に大きくなることがないように、適正に調整される。
また、ウォーム歯部25とウォームホイール歯部27との噛合部で摩耗が生じると、押圧部材44a、44bによる押圧力に基づき、付勢部材本体43a、43bの位置をそれぞれの軸方向他方側に移動させる。板ばね45a、45bは、付勢部材本体43a、43bの中心軸O43a、O43bに対し、押圧部材44a、44bによる押圧方向に関して後方側に向かうほどウォーム軸17に近づく方向に傾斜しているため、付勢部材本体43a、43bがそれぞれの軸方向他方側に移動することで、板ばね45a、45bと第二軸受20との当接位置を、ウォームホイール18に近い側(図4の下側)に移動させることができる。これにより、ウォーム軸17の揺動角度を、噛合部で生じた摩耗量に応じて自動的に大きくできる。したがって、噛合部に摩耗が生じた際にも、歯打ち音の発生を抑制することができる。
さらに本例では、1対の付勢部材22a、22bを、前記仮想平面αに関して鏡面対象となるように設置して、第一の付勢部材22aを構成する第一の板ばね45aから第二軸受20を構成する外輪33の外周面に加わる力の方向と、第二の付勢部材22bを構成する第二の板ばね45bから第二軸受20を構成する外輪33の外周面に加わる力の方向とを、前記仮想平面αに関して鏡面対称、すなわち、互いに逆向きとしている。したがって、1対の付勢部材22a、22bから第二軸受20の外輪33に作用する力のうち、ウォームホイール18の軸方向に関する分力を、第二軸受20の外輪33内で相殺することができ、第二軸受20の外周面を前記X方向にのみ押圧できる。つまり、本例では、1対の付勢部材22a、22bによる付勢方向と、ウォームホイール18とウォーム軸17との噛み合い方向、換言すれば、噛合部からウォーム軸17に加わる噛み合い反力の方向とを、常に同一直線上に配置することができる。したがって、1対の付勢部材22a、22bによる付勢により、第二軸受20が、ガイド面37a、37bに向けて押し付けられるように押圧されることを防止できる。この結果、ウォーム軸17を、ウォームホイール18に向けて十分に付勢することが可能になり、ウォーム歯部25とウォームホイール歯部27との噛み合い状態を良好にできる。
また、本例では、ウォームホイール18からウォーム軸17に対して噛み合い反力が加わり、ウォーム軸17がウォームホイール18から離れる方向に移動した際には、第二軸受20により板ばね45a、45bを撓み変形させられるため、噛合部の面圧が過大になることを防止できる。また、ウォーム軸17の中心軸とウォーム歯部25の中心軸との同軸度公差や、ウォームホイール18などの周辺部材に生じる熱膨張の影響によって、ウォーム軸17がウォームホイール18から離れる方向に移動する際にも、板ばね45a、45bが撓み変形することで、噛合部の面圧が過大になることを防止できる。
[実施の形態の第2例]
図6は、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例のウォーム減速機16aの場合も、実施の形態の第1例の構造と同様に、1対の付勢部材22a、22bを、ウォーム軸17の中心軸O17を含み、かつ、ウォームホイール18(図2及び図3参照)の中心軸O18に直交する仮想平面αに関して鏡面対称になるように、ハウジング9aを構成する付勢部材収容部41aの内側に配置されている。
本例では、1対の付勢部材22a、22bのそれぞれを構成する付勢部材本体43a、43bの中心軸O43a、O43bを、ウォームホイール18の軸方向に対し、互いに逆向きに、かつ、同じ角度だけ傾斜して配置している。このために、ウォーム軸17の軸方向に直交する仮想平面に関する付勢部材収容部41aの断面形状を、ウォームホイール18の軸方向に関する中央部から両側に向かうほどウォーム軸17に近づく方向に傾斜したV字形としている。ウォームホイール18の中心軸O18に対する付勢部材本体43a、43bの中心軸O43a、O43bの傾斜角度θa、θbは、0度よりも大きく、45度以下とする。
本例では、1対の付勢部材22a、22bのそれぞれを構成する付勢部材本体43a、43bの中心軸O43a、O43bを、ウォームホイール18の軸方向に対し、互いに逆向きに、かつ、同じ角度だけ傾斜させて配置しているので、1対の付勢部材22a、22bから第二軸受20の外輪33に作用する力のうち、ウォームホイール18の軸方向に関する分力が、実施の形態の第1例の場合よりも大きくなっている。すなわち、第二軸受20の外周面を、ウォームホイール18の軸方向両側から挟持するように作用する力を大きくすることができて、第二軸受20が、ガイド面37a、37bに向けて押し付けられるように押圧されることをより効果的に防止できる。その他の部分の構成及び作用効果については、実施の形態の第1例と同様である。
[実施の形態の第3例]
図7は、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例のウォーム減速機16bは、実施の形態の第2例に係るウォーム減速機16aからガイド部材21を省略した如き構造を有する。すなわち、本例では、実施の形態の第2例と同様に、1対の付勢部材22a、22bのそれぞれを構成する付勢部材本体43a、43bの中心軸O43a、O43bを、ウォームホイール18の軸方向に対し、逆向きに、かつ、同じ角度だけ傾斜させている。そして、本例では、1対の付勢部材22a、22bが、第二軸受20のウォームホイール18に対する遠近移動を案内するガイド部材としても機能している。このような本例のウォーム減速機16bによれば、部品点数を削減できてコスト低減を図れるとともに、ハウジング9aの小型化及び軽量化を図ることができる。その他の部分の構成及び作用効果については、実施の形態の第1例及び第2例と同様である。
1 ステアリングホイール
2 ステアリングシャフト
3 ステアリングコラム
4a、4b 自在継手
5 中間シャフト
6 ステアリングギヤユニット
7 タイロッド
8 電動アシスト装置
9、9a、9b ハウジング
10 トーションバー
11 出力シャフト
12a、12b 転がり軸受
13 ピニオンシャフト
14 トルクセンサ
15 電動モータ
16、16a、16b ウォーム減速機
17 ウォーム軸
18 ウォームホイール
19 第一軸受
20 第二軸受
21 ガイド部材
22a、22b 付勢部材
23 第一支持軸部
24 第二支持軸部
25 ウォーム歯部
26 ウォーム軸収容部
27 ウォームホイール歯部
28 ウォームホイール収容部
29 内輪
30 外輪
31 玉
32 内輪
33 外輪
34 玉
35 底板部
36a、36b 側板部
37a、37b ガイド面
41、41a 付勢部材収容部
42a、42b 蓋部材
43a、43b 付勢部材本体
44a、44b 押圧部材
45a、45b 板ばね
46a、46b 筒状部
47a、47b 延出部
48a、48b 取付部
49a、49b 取付面
50a、50b 取付ピン
51a、51b 押圧面
52a、52b 隙間

Claims (2)

  1. ハウジングと、ウォーム軸と、ウォームホイールと、第一軸受と、第二軸受と、1対の付勢部材とを備え、
    前記ウォーム軸は、前記ハウジングの内側に配置され、かつ、前記ウォーム軸の揺動を可能に軸方向一方側の端部を電動モータのモータ出力軸に連結しており、
    前記ウォームホイールは、前記ハウジングの内側に配置され、前記ウォーム軸と噛み合っており、
    前記第一軸受は、前記ウォーム軸の軸方向一方側部を前記ハウジングに対し回転可能に支持しており、
    前記第二軸受は、前記ウォーム軸の軸方向他方側部を回転可能に支持しており、
    前記1対の付勢部材のそれぞれは、前記ウォーム軸の軸方向他方側部を前記第二軸受を介して前記ウォームホイールに近づく方向に付勢するものであり、前記ウォーム軸の中心軸に対し直交する方向の中心軸を有し、かつ、前記ハウジングの内側に軸方向に移動可能に配置された付勢部材本体と、該付勢部材本体を軸方向に押圧する押圧部材と、前記付勢部材本体の中心軸に対し前記押圧部材による押圧方向に関して後方側に向かうほど前記ウォーム軸に近づく方向に傾斜して前記付勢部材本体に支持され、その一部を前記第二軸受の外周面に接触させた板ばねとを有しており、
    前記1対の付勢部材のそれぞれを構成する前記板ばねから前記第二軸受の外周面に加わる力の方向が、前記ウォーム軸の中心軸を含み、かつ、前記ウォームホイールの軸方向に直交する仮想平面に関して鏡面対称である、
    ウォーム減速機。
  2. 前記1対の付勢部材のそれぞれを構成する前記付勢部材本体の中心軸が、前記ウォームホイールの中心軸に対し、互いに逆向きに、かつ、同じ角度だけ傾斜している、請求項1に記載のウォーム減速機。
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