JP2013174517A - 操舵角検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転体に軸傾斜方向の分力が作用しても、分力が回転体から歯車側に作用することを抑制する操舵角検出装置を提供する。
【解決手段】センサハウジングの歯車支持面50上に、互いに噛み合う3つの第1歯車41、第2歯車42、第3歯車を回転可能に支持し、第1歯車41を介して操舵軸15の回転が伝達される第2歯車42,第3歯車の回転角に基づいて操舵角を検出する。操舵軸15の外周面より径方向外方へ突出する円柱状の係合ピン63は、第1歯車41の内周面に凹設された係合溝61に対し、操舵軸15の回転を第1歯車41に伝達する一方、操舵軸15の軸傾斜方向αの変位を第1歯車41に伝達しないように、軸傾斜方向αに変位可能に係合している。
【選択図】図5

Description

本発明は、自動車等のステアリングホイールの操舵角の検出に用いられる操舵角検出装置に関する。
電動パワーステアリング装置を備えた車両では、ステアリングホイールの操舵角を検出する舵角センサが設けられ、この操舵角に基づいて、電動モータによる操舵アシスト力の制御等が行われる。舵角センサは、ステアリングホイールの操舵操作に伴い回転する操舵軸等の回転体と一体的に回転する第1歯車と、この第1歯車に噛み合う第2歯車と、この第2歯車に噛み合う第3歯車と、を有し、歯数・回転速度の異なる第2,第3歯車の回転角をMR素子を用いてそれぞれ検出し、両回転角に基づいて操舵角を検出するものである(特許文献1参照)。
特開2008−275546号公報
荷重による回転体の撓み・捩りや温度変化による回転体の伸縮などに起因して、回転体から第1歯車に対して軸周りの回転方向以外の分力、つまり回転体がその回転軸に対して傾斜する方向である軸傾斜方向の分力が作用すると、第1〜第3歯車の噛み合い部分に捩れ方向の分力すなわちモーメントが作用し、これに起因する回転誤差の増大等によって操舵角の検出精度の低下を招くおそれがある。
そこで本発明は、回転体と第1歯車との軸周りの回転方向の動力伝達を確保しつつ、回転体に軸傾斜方向の分力が作用しても、この分力が回転体から第1歯車側に作用することを抑制することができる新規な操舵角検出装置を提供することを目的としている。
本発明に係る操舵角検出装置は、ステアリングホイールの操舵操作に伴って回転する操舵軸等の回転体が挿通されるとともに、前記回転体の回転軸に対して垂直な1又は複数の平面によって構成された歯車支持面が形成されたセンサハウジングと、前記歯車支持面上に回転自在に支持され、外周側に複数の歯が形成された3つの第1〜第3歯車と、を有する。
互いに噛み合う検出用歯車としての第2,第3歯車は、第1歯車を介して回転体の回転が伝達されるとともに、所定の減速比を有するように異なる歯数に設定され、それぞれ周方向に所定の間隔をもってN極及びS極が着磁された磁性部材が設けられている。各第2,第3磁性部材と対向するように、磁気抵抗素子としての第1,第2MR素子が設けられており、各MR素子によって、第2,第3歯車の磁性部材の発生する磁界の変化を抵抗素子の抵抗値の変化として検出することにより、第2,第3歯車の回転角である第1,第2回転角を検出し、これらの第1,第2回転角に基づいて、ステアリングホイールの操舵角を検出することができる。
そして本発明では、第1歯車の本体部には第1係合部が設けられるとともに、回転体には第2係合部が設けられ、これらの第1係合部と第2係合部とは、回転体の回転を前記第1歯車に伝達する一方、前記センサハウジングに対する前記回転体の軸傾斜方向の変位を前記第1歯車に伝達しないように、回転体の軸傾斜方向に変位可能に係合している。
本発明によれば、第1係合部と第2係合部との係合部分を介して、回転体と第1歯車との軸周りの回転方向の動力伝達を確保しつつ、回転体に軸傾斜方向の分力が作用しても、この分力が回転体から第1歯車側に作用することを抑制し、これに起因する操舵角の検出精度の低下を抑制することができる。
本発明の実施例に係る操舵角検出装置が適用される車両の電動パワーステアリング装置を示すシステム構成図。 本発明の第1実施例に係る操舵角検出装置を示す断面図。 上記第1実施例の操舵角検出装置を示す分解斜視図。 上記第1実施例の操舵角検出装置を示すハウジングカバーを外した状態の上面図。 上記第1実施例の操舵角検出装置の要部を示す断面図。 上記第1実施例の操舵角検出装置の操舵軸と第1歯車との係合部分を示す側面図(A)及び断面図(B)。 操舵軸の回転角に対する第1,第2回転角及び絶対操舵角の関係を示す特性図。 本発明の第2実施例に係る操舵角検出装置の操舵軸と第1歯車との係合部分を示す側面図(A)及び断面図(B)。 回転体に設けられる第2係合部としての係合ピンの形状を模式的に示し、(A)が上記第1実施例、(B)が本発明の第3実施例に対応する説明図。 本発明の第4実施例に係る操舵角検出装置の回転体と第1歯車との係合部分を示す側面図。 本発明の第5実施例に係る第1歯車に設けられる第1係合部としての係合ピンの形状を模式的に示す説明図。 本発明の第6実施例に係る第1歯車に設けられる第1係合部としての係合突起の形状を模式的に示す説明図。
以下、図示実施例により本発明を説明する。図1は、本発明の実施例が適用される車両用の電動パワーステアリング装置を示すシステム構成図である。車両の運転室内に配置されたステアリングホイール11と、車両の前輪である転舵輪12とは、操舵機構により機械的に連結されている。この操舵機構は、中間軸13及び自在継手14を介してステアリングホイール11と一体的に回転可能に連結された回転体としての操舵軸15と、この操舵軸15にトーションバー16を介して同軸上にトルク伝達可能に連結されたピニオン軸17と、ピニオン軸17の外周に設けられたピニオン17Aに噛み合うラック18Aが外周に設けられたラックバー18と、を有し、これらのピニオン軸17とラックバー18とによってラックアンドピニオン機構からなる転舵機構が構成されている。ラックバー18の両端部は、それぞれ、ボールジョイント21A,タイロッド21B及びナックルアーム21C等を介して対応する転舵輪12に連結されている。
このような構成により、運転者がステアリングホイール11を回動操作すると、これに伴って中間軸13及び操舵軸15が軸周りに回転してトーションバー16が捩られ、これにより生じるトーションバー16の弾性力によって、ピニオン軸17が操舵軸15に追従して回転する。このピニオン軸17の回転運動が上記のラックアンドピニオン機構によってラックバー18の軸方向に沿う直線運動に変換され、ボールジョイント21A及びタイロッド21Bを介してナックルアーム21Cが車幅方向に引っ張られることで、転舵輪12の転舵が行われる。
操舵軸15及びピニオン軸17の周囲を囲うセンサハウジング22には、各種の操舵情報を検出するセンサ部材として、操舵軸15の操舵角を検出する舵角センサ23と、トーションバー16の捩れによる操舵軸15とピニオン軸17との相対回転角度差を利用して、操舵軸15に発生する操舵トルクを検出するトルクセンサ24と、が収容されている。このように、トーションバー16の周囲に配置されるトルクセンサ24の近傍に舵角センサ23を配置することで、両者23,24を同じセンサハウジング22内に配置し、センサ部材の集中化による配線経路の短縮化,簡素化及び部品点数の低減化等が図られている。
制御部としての制御ユニット(ECU)25は、各種制御処理を記憶及び実行する機能を有し、上記の操舵角,操舵トルク及び車速等の操舵情報に基づいて、操舵機構に操舵アシスト力を付与する電動モータ26を駆動制御する。電動モータ26の出力軸の先端にはウォーム27が設けられ、このウォーム27がピニオン軸17と一体的に回転する大径のウォームホイール28に噛み合っている。これらのウォーム27及びウォームホイール28が、電動モータ26の回転動力を減速してピニオン軸17に伝達する減速機構を構成している。
次に図2〜図6を参照して、本発明の第1実施例について詳細に説明する。図2,図3に示すように、車体側に支持されるセンサハウジング22は、アルミ合金等の金属材料により鋳造されるハウジング本体31と、このハウジング本体31の上側開口部を塞ぐようにハウジング本体31の上側にボルト等により固定されるハウジングカバー32と、により大略構成されている。このセンサハウジング22に形成された貫通孔33には、トーションバー16を介して同軸上に配置される操舵軸15とピニオン軸17が挿通されており、これらの操舵軸15及びピニオン軸17は軸受34,35を介してセンサハウジング22に回転可能に支持されている。ハウジングカバー32には操舵軸15との隙間をシールするシール部材36が設けられている。また、ハウジング本体31の下部には、上記のピニオン軸17と直交部分で噛み合う上記のラックバー18が挿通されるとともに、スライダ38を介してラックバー18をピニオン軸17へ押し付けるラックリテーナ37がキャップ37A等を介して圧縮状態で収容配置されている。また、センサハウジング22内には、操舵軸15と一体的に回転するトルクセンサ24のロータ24Aが配置されるとともに、このトルクセンサ24のロータ24Aの直ぐ上側に、上記の舵角センサ23が同軸上に隣接して配置されている。
舵角センサ23は、図3〜図5にも示すように、回転体としての操舵軸15に後述する第1,第2係合部61,63を介して係合し、操舵軸15の回転に伴って回転する第1歯車41と、この第1歯車41に噛み合う第2歯車42と、この第2歯車42に噛み合う第3歯車43と、を有し、これら第1〜第3歯車41〜43の上方を覆うように、上記の制御ユニット25と電気的に接続された回路基板44が配置されている。
また、第1〜第3歯車41〜43と回路基板44とを収容する歯車ケースとして、下側の歯車ケースロア45と上側の歯車ケースアッパ46とが設けられ、両者45,46は複数本のボルト47によりセンサハウジング22に固定され、センサハウジング22の一部として機能している。これらの歯車ケースロア45及び歯車ケースアッパ46には、第1〜第3歯車41〜43と回路基板44とを軸方向に挟持する複数のリブ48及び突起49が軸方向に突出形成されている。図5にも示すように、第1〜第3歯車41〜43を支持する歯車ケースロア45のリブ48の先端面は、操舵軸15の回転軸に直交する複数の平面である歯車支持面50として構成されており、これらの歯車支持面50上に平歯車である上記の第1〜第3歯車41〜43が操舵軸15と平行な姿勢で回転可能に支持されている。
第1〜第3歯車41〜43は、軽量化や噛み合い音の低減等の目的で、合成樹脂材料により一体的に型形成されており、各歯車41〜43の外周側にはそれぞれ複数の歯が形成されている。検出用歯車としての第2,第3歯車42,43の歯数は互いに割り切れない所定の減速比を有するように設定されている。また、第2,第3歯車42,43には、それぞれ周方向に所定の間隔をもってN極及びS極が着磁された磁性部材51,52が取り付けられ、各磁性部材51,52と対向するように、磁気抵抗素子である第1MR素子53と第2MR素子54とがそれぞれ回路基板44の裏面側に装着されている。各MR素子53,54は、対向する磁性部材51,52の発生する磁界の変化を抵抗素子の抵抗値の変化として検出することにより、対応する各第2,第3歯車42,43の回転角である第1回転角及び第2回転角を検出するものである。
このようにして検出された第1,第2回転角に基づいて、ステアリングホイール11の操舵角(操舵絶対角)が検出される。詳しくは、第1回転角と第2回転角の組み合わせに基づいて求められた、転舵輪12が直進方向を向くときのステアリングホイール11の回転位置である中立位置からのステアリングホイール11の回転量である操舵絶対角が検出される。図7に示すように、第2,第3歯車42,43の第1回転角と第2回転角は、歯車が1回転する毎に0にリセットされるものの、第1回転角と第2回転角との組み合わせは操舵角に対応する操舵軸15の回転角に対して一組しか存在しないので、第1回転角と第2回転角との組み合わせから操舵角を求めることができる。このようにして検出された操舵角(操舵絶対角)は、制御ユニット25に送られ、上述したように、操舵アシスト力の駆動制御等に用いられる。
次に、本実施例の要部をなす回転体としての操舵軸15と第1歯車41との係合構造について説明する。図4〜図6に示すように、第1歯車41は、操舵軸15を包囲するように環状に形成された本体部55と、この本体部55の軸方向中央部より径方向外方へ突出し、その外周側に複数の歯が形成された歯部56と、を有している。そして、図6にも示すように、径方向に所定距離離間して配置される第1歯車41の内周面と操舵軸15の外周面のそれぞれに、互いに係合する第1係合部及び第2係合部としての係合溝61及び係合ピン63が設けられている。
詳しくは、合成樹脂材料により形成される第1歯車41の内周面には、第1係合部として、径方向に凹んだ凹部である係合溝61が設けられている。この第1実施例では、図6に示すように、二面幅のスリット状をなす係合溝61が本体部55の軸方向全長にわたって形成されている。この係合溝61の径方向寸法は本体部55の径方向厚さよりも大きく、従って、係合溝61の部分では本体部55が消失し、かつ歯部56の内周側の一部が係合溝61によって切り欠かれたものとなっている。
金属材料により形成される操舵軸15の外周面には、第2係合部として、径方向に突出する凸部である係合ピン63が設けられている。この係合ピン63は、金属製の円柱状もしくは円筒状をなし、加工により穿設された操舵軸15のピン孔64に圧入により固定されることで、操舵軸15の外周面より径方向に突出する部分が突起形状の第2係合部として機能する。
この係合ピン63が係合溝61の互いに平行に対向する対向面62間に実質的に隙間なく嵌合することによって、操舵軸15と第1歯車41とが係合されている。詳しくは、周方向に対向する係合溝61の対向面62間に係合ピン63が実質的に隙間なく嵌合することによって、操舵軸15と第1歯車41との周方向の相対移動が機械的に拘束されており、つまり操舵軸15に対する第1歯車41の軸回転方向の移動が機械的に規制されている。従って、操舵軸15の回転が係合ピン63と係合溝61との嵌合部分を介して第1歯車41へと伝達され、両者15,41が軸周りに一体的に回転する。
一方、このような回転軸周りの回転方向以外の方向、具体的には操舵軸15の回転軸が傾斜する方向である軸傾斜方向αについての操舵軸15と第1歯車41とのある程度の変位を許容するように、係合溝61と係合ピン63とは係合している。このような軸傾斜方向の変位を許容する具体的な構造について説明すると、係合ピン63が円形の外周面を有する円柱状もしくは円筒状をなしており、係合ピン63と係合溝61の対向面62との接触が線接触となっている。従って、この係合ピン63周りの操舵軸15と第1歯車41との回転変位が許容されている。また、操舵軸15の外周面と第1歯車41の内周面とが径方向に所定距離離間して配置されているとともに、軸方向に延在する係合溝61の軸方向中央部に係合ピン63が嵌合しており、この係合ピン63の上下が係合溝61内の空間に開放しており、これによって、操舵軸15と第1歯車41との軸傾斜方向αの相対変位がある程度許容されている。
このように本実施例では、操舵軸15と第1歯車41との軸周りの回転方向の動力伝達を確保した上で、操舵軸15の軸傾斜方向αの変位をある程度許容する構造とすることによって、操舵軸15から第1歯車41への伝達する軸傾斜方向αの分力を抑制し、ひいては第1〜第3歯車41〜43の噛み合い部分に作用するモーメントを抑制することができる。これによって、このモーメントに起因する各歯車の回転誤差の増大を抑制し、ひいては操舵角の検出誤差の増大を抑制することができる。
特に本実施例では、操舵軸15と第1歯車41とを一組の係合ピン63と係合溝61のみによって係合させており、つまり操舵軸15と第1歯車41を周方向一箇所のみで係合させている。このために、操舵軸15と第1歯車41とを周方向の複数箇所で係合させる場合に比して、操舵軸15の傾きを許容させ易くなり、また、過度な寸法精度が要求されることがないために、生産性にも優れている。
また、係合ピン63と係合溝61とが第1歯車41の軸方向中央部、つまり歯幅の中央部に位置しているために、仮に操舵軸15から第1歯車41に軸傾斜方向の分力が作用しても、この第1歯車41の噛み合い部分に作用するモーメントを抑制することができる。
更に、互いに係合する第1,第2係合部としての凸部と凹部のうち、部分的に張り出した形状となる凸部は窪んだ形状の凹部よりも強度の確保が難しいことから、本実施例では、強度の高い金属製の操舵軸15側に係合ピン63により凸部を設け、相対的に強度の低い合成樹脂製の第1歯車41側に凹部としての係合溝61を設けている。このように、強度に優れた金属製の操舵軸15側に凸部(係合ピン63)を設けることで、凸部の強度や耐久性を確保しつつ、この凸部のサイズを小さくすることで、操舵軸15の傾きを許容し易くすることができる。また、強度の低い合成樹脂製の第1歯車41側は凹部(係合溝61)とすることで、合成樹脂製でありながら強度の確保を容易なものとしている。更に言えば、仮に金属製の軸部品である操舵軸15側に溝形状の凹部を設ける場合、溝形状を有する別部品を操舵軸に固定するか、あるいは外周面に溝形状を加工により形成する必要があり、部品点数の増加や製造工数の増加によるコストアップを生じ易い。これに対して、金属製の操舵軸15側に凸部を設ける場合、本実施例のように、ピン孔64に係合ピン63を圧入により固定することができ、凹部を設ける場合に比して生産性やコスト面でも有利である。
以下の実施例では既述した実施例と異なる部分について主に説明し、重複する説明を適宜省略する。
図8に示す第2実施例では、第1歯車41の本体部55に、軸方向下端側より軸方向に沿って下方へ張り出した係合片部65を一体的に設け、この係合片部65に、第1係合部としての係合溝66を凹設している。この係合溝66は、下端側が開口するU字状をなし、上端側の内壁面が、操舵軸15に設けられた第2係合部としての係合ピン63の形状に応じた半円弧状の湾曲面とされている。この第2実施例では、係合溝66が歯部56から軸方向に離間した位置に設けられているために、第1実施例のように歯部の内側に係合溝を凹設することが形状・寸法的に困難な第1歯車に対しても係合溝を設けることが可能となる。
図9は、操舵軸15等の回転体に設けられる第2係合部としての係合ピンの形状を模式的に示しており、図9(A)が上記第1実施例の係合ピン63、図9(B)が本発明の第3実施例に係る係合ピン67に相当する。この第3実施例の係合ピン67では、その先端部68を部分的に大径化した球面形状としている。この場合、係合ピン67の球面形状をなす先端部68と係合溝61(図6等参照)の対向面62との接触が点接触となるために、操舵軸15の傾きを阻害することがなく、歯車噛み合い部分へ作用するモーメントを更に抑制することが可能となる。
図10は本発明の第4実施例を示している。上記の第1〜第3実施例では、第1歯車41に設けられる第1係合部を係合溝61等の凹部とし、操舵軸15等の回転体に設けられる第2係合部を係合ピン63等の凸部としているが、この第4実施例では、逆に、第1歯車41に設けられる第1係合部を凸部としての係合突起70とし、回転体に設けられる第2係合部を凹部としての係合溝71としている。
係合突起70は、本体部55の下端から軸方向に沿って下方側へ一体的に突出しており、その先端部が部分的に大径化された円形状(あるいは球形状)に形成されている。係合溝71は、本体部55の直ぐ下側に隣接するトルクセンサ24のロータ24A、つまり操舵軸15と一体的に回転する回転体としてのロータ24Aに形成されており、上端で開放する二面幅形状の溝形状をなしている。この係合溝71に上記の係合突起70の先端部が実質的に隙間なく嵌合するようになっている。
この第3実施例では、舵角センサ23の第1歯車41に隣接するトルクセンサ24のロータ24Aに係合溝71を設けているために、第1実施例のように操舵軸15に係合ピン63やピン孔64を設ける必要がなく、加工工数の削減や部品点数の削減を図ることができる。また、係合突起70の円形(球形)の先端部が係合溝71の対向面に対して線接触(点接触)する形となるために、第1歯車41とロータ24Aとの軸傾斜方向の相対変位を許容し易いものとなっている。
図11,図12は、第1歯車41の内周側より径方向内方へ突出する第1係合部としての凸部の形状例を示している。なお、図示していないが、操舵軸15の外周面には、この凸部が係合する第2係合部としての凹部が凹設されている。
このように合成樹脂製の第1歯車41の内周側に凸部を設ける場合には、強度が不足しないような太さや幅の形状に設定される。具体的には、図11に示す第5実施例では、凸部としての係合ピン72が、第1歯車41の内周面の軸方向中央部から径方向内方へ突出する円柱状をなしており、少なくとも操舵軸に係合ピンを設ける場合に比して半径が大きく突出量の小さい厚肉な中実形状とされている。図12に示す第6実施例では、第1歯車41の内周面から径方向内方へ張り出した凸部としての係合リブ73が、第1歯車41の軸方向全長にわたって軸方向に延在するリブ形状とされており、かつ、軸方向中央部へ向かうに従って係合リブ73の周方向幅が徐々に大きくなるように、その周方向両側面が、適宜な曲率で湾曲する湾曲面とされている。この係合リブ73が嵌合する操舵軸15側の凹部としての係合溝は、図示していないが、係合リブ73よりも軸方向寸法の長い係合溝とされている。
以上の説明より把握し得る、上記特許請求の範囲に記載の発明以外の他の発明について、以下に説明する。
[1]前記第1係合部が、合成樹脂製の前記第1歯車の内周面に凹設された凹部であり、前記第2係合部が、金属製の前記回転体の外周面より径方向外方へ突出し、前記凹部に係合する凸部であることを特徴とする請求項1に記載の操舵角検出装置。
このように、強度の低い合成樹脂製の第1歯車に凹部を設けることで、係合部の強度確保が容易となる。また、金属製の回転体には係合ピンの圧入固定等の簡易な手法で凸部を設けることができる。
[2]前記第1歯車に第1係合部及び前記第2係合部が、一箇所のみに設けられていることを特徴とする請求項1に記載の操舵角検出装置。
これによって、操舵軸と第1歯車とが周方向で一箇所のみで係合することとなり、周方向の複数箇所で係合させる場合に比して、回転体が第1歯車に対して軸傾斜方向に相対変位し易いものとなり、歯車の噛み合い部分に作用するモーメントを抑制することができるとともに、過度な寸法精度が要求されることがないために、生産性にも優れている。
[3]前記第1係合部と前記第2係合部との係合位置が、前記第1歯車の前記複数の歯が設けれた歯部の軸方向中央部に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の操舵角検出装置。
これにより、仮に回転体から第1歯車へ軸傾斜方向の分力が作用しても、第1歯車の噛み合い部分に作用するモーメントを更に抑制することができる。
11…ステアリングホイール
15…操舵角(回転体)
22…センサハウジング
23…舵角センサ
24…トルクセンサ
24A…ロータ(回転体)
25…制御ユニット
26…電動モータ
41…第1歯車
42…第2歯車
43…第3歯車
45…歯車ケースロア(センサハウジング)
50…歯車支持面
55…本体部
56…歯部
61…係合溝(第1係合部)
63…係合ピン(第2係合部)
66…係合溝(第1係合部)
67…係合ピン(第2係合部)
70…係合突起(第1係合部)
71…係合溝(第2係合部)
72…係合ピン(第1係合部)
73…係合リブ(第1係合部)

Claims (1)

  1. ステアリングホイールの操舵操作に伴って回転する回転体が挿通されるとともに、前記回転体の回転軸に対して垂直な1又は複数の平面によって構成された歯車支持面が形成されたセンサハウジングと、
    前記歯車支持面上に回転自在に支持され、前記回転体を包囲するように環状に形成された本体部と、前記本体部の外周側に形成された複数の歯と、を有する第1歯車と、
    前記本体部に設けられた第1係合部と、
    前記回転体に設けられ、前記回転体の回転を前記第1歯車に伝達する一方、前記センサハウジングに対する前記回転体の軸傾斜方向の変位を前記第1歯車に伝達しないように、前記第1係合部に対して軸傾斜方向に変位可能に係合する第2係合部と、
    前記歯車支持面上に回転自在に支持され、周方向に所定の間隔をもってN極及びS極が着磁された磁性部材と、前記第1歯車の歯と噛み合うように外周側に形成された複数の歯と、を有する第2歯車と、
    前記歯車支持面上に回転自在に支持され、周方向に所定の間隔をもってN極及びS極が着磁された磁性部材と、前記第2歯車の歯と噛み合い、かつ前記第2歯車と互いに割り切れない所定の減速比を有するように外周側に形成された複数の歯と、を有する第3歯車と、
    前記第2歯車の磁性部材の発生する磁界の変化を抵抗素子の抵抗値の変化として検出することにより、前記第2歯車の回転角である第1回転角を検出する第1MR素子と、
    前記第3歯車の磁性部材の発生する磁界の変化を抵抗素子の抵抗値の変化として検出することにより、前記第3歯車の回転角である第2回転角を検出する第2MR素子と、を有し、
    前記第1回転角と前記第2回転角とに基づいて、前記ステアリングホイールの操舵角を検出する、
    ことを特徴とする操舵角検出装置。
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