JP2011073501A - 電動パワーステアリング装置の製造方法 - Google Patents

電動パワーステアリング装置の製造方法 Download PDF

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伊早夫 岡澤
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Abstract

【課題】中立位置合わせ用の治具を小型化できる電動パワーステアリング装置の製造方法を提供する。
【解決手段】本電動パワーステアリング装置1の製造方法では、トルクセンサ17および電動モータ19を含む操舵補助ユニット60単体で、入力軸4および出力軸6の中立位置合わせを実施した後、トーションバー5の下端43および出力軸6の相対回転を規制するための規制ピン45によりトーションバー5の下端43および出力軸6を連結し、次いで、操舵補助ユニット60の入力軸4にステアリングシャフト3を嵌合させる。
【選択図】図5

Description

本発明は、電動パワーステアリング装置の製造方法に関する。
電動パワーステアリング装置は、トルクセンサにより操舵トルクを検出し、検出された操舵トルク等に応じて電動モータによって運転者の操舵を補助するようになっている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1の電動パワーステアリング装置は、ステアリングシャフトを含むコラム部と、このコラム部の端部に連結され操舵補助力を発生させる操舵補助部とを有している。操舵補助部は、トルクセンサと、このトルクセンサにより操舵トルクを検出するためにトーションバーを介して互いに連結された入力軸および出力軸とを有している。入力軸とステアリングシャフトとが、互いに連結されている。
また、特許文献1では、コラム部および操舵補助部を互いに独立して組み立てることや、入力軸とステアリングシャフトとをセレーション嵌合することが提案されている。
特開2000−85596号公報
ところで、トルクセンサに関連した機械的および電気的な調整作業、いわゆる中立位置合わせが行われる電動パワーステアリング装置がある。例えば、中立位置合わせにより、出力軸に対する入力軸の回転角度に応じて、トルクセンサの出力信号が左右両回転方向に関して対称になるように、出力軸と入力軸とが互いに位置合わせされる。上述の中立位置合わせは、入力軸とステアリングシャフトとが互いに連結された状態の概ね組上がった電動パワーステアリング装置に対して行われたので、大型の治具が必要であった。その結果、製造コストの上昇の原因となっていた。
そこで、本発明の目的は、中立位置合わせ用の治具を小型化できる電動パワーステアリング装置の製造方法を提供することである。
上記の目的を達成するための本発明は、ステアリングシャフト(3)の一端(22)に連結された入力軸(4)と、上記入力軸とはトーションバー(5)を介して同一軸線上に相対回転可能に連結された出力軸(6)と、上記入力軸および上記出力軸の相対回転変位に基づいて操舵トルクを検出するトルクセンサ(17)と、上記出力軸に減速機(18)を介して動力を与える電動モータ(19)とを含む操舵補助ユニット(60)を備える電動パワーステアリング装置(1)の製造方法であって、上記操舵補助ユニット単体で、上記入力軸および上記出力軸の中立位置合わせを実施した後、上記トーションバーの一端(43)および上記出力軸の相対回転を規制するための規制ピン(45)により上記トーションバーの上記一端および上記出力軸を連結し、次いで、上記操舵補助ユニットの上記入力軸に上記ステアリングシャフトを嵌合させることを特徴とする。
本発明によれば、中立位置合わせの対象である入力軸は、ステアリングシャフトが連結される前の状態であるので、中立位置合わせ用の治具を小型化できる。その結果、製造コストの低減に寄与する。
また、本発明において、上記入力軸に上記ステアリングシャフトを嵌合させる工程では、上記ステアリングシャフトおよび上記入力軸の互いのセレーション部(63,64)を嵌合させるようにしている場合がある(請求項2)。この場合、中立位置合わせ済の入力軸とステアリングシャフトとを同行回転可能に連結できる。
また、本発明において、上記入力軸に上記ステアリングシャフトを嵌合させるときに、上記ステアリングシャフトおよび上記入力軸の一方に保持され他方を弾性的に付勢することにより、上記ステアリングシャフトおよび上記入力軸間のガタを抑制するためのガタ抑制部材(66)が装着される場合がある(請求項3)。この場合、ステアリングシャフトおよび入力軸間のガタを抑制できるので、例えば、異音の発生を防止できる。また、ステアリングシャフトおよび入力軸間の嵌合隙間を許容できるので、ステアリングシャフトおよび入力軸の嵌合作業が容易になる。
なお、上記括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素の参照符号を示すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
図1は、本発明の一実施の形態の電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図である。 図2は、図1の要部の断面図である。 図3は、図2の III− III断面の断面図である。 図4は、入力軸とガタ抑制部材の斜視図である。 図5(a),図5(b)および図5(c)は、電動パワーステアリング装置の組立工程を順を追って説明するための断面図であり、図5(a)は、組立途中の中立位置合わせの状態における操舵補助ユニットの断面図であり、治具を模式的に図示し、図5(b)は、出力軸とトーションバーと規制ピンの断面図であり、図5(c)は、操舵補助ユニットとステアリングシャフトとの断面図である。 図6は、本発明の変形例の電動パワーステアリング装置の要部の断面図である。
本発明の好ましい実施の形態の添付図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施の形態の電動パワーステアリング装置1の概略構成図である。図1を参照して、電動パワーステアリング装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2に連結されたアッパーシャフトとしてのステアリングシャフト3と、ステアリングシャフト3の一端に連結された入力軸4と、この入力軸4とはトーションバー5を介して同一軸線上に相対回転可能に連結されたロアーシャフトとしての出力軸6とを有している。
また、電動パワーステアリング装置1は、出力軸6に自在継手7を介して連結された中間軸8と、中間軸8に自在継手9を介して連結されたピニオン軸10と、ピニオン軸10の端部近傍に設けられたピニオン11に噛み合うラック12を有する転舵軸としてのラック軸13とを有している。
ピニオン軸10およびラック軸13を含むラックアンドピニオン機構によって、転舵機構が構成されている。ラック軸13は、車体側部材14に固定されたハウジング15によって、車両の左右方向に沿う軸方向(図1の紙面とは直交する方向)に移動可能に、支持されている。ラック軸13の各端部は、図示していないが、対応するタイロッドおよび対応するナックルアームを介して対応する転舵輪に連結されている。
操舵部材2が操作されてステアリングシャフト3が回転されると、その回転がピニオン11およびラック12によって、自動車の左右方向に沿ってのラック軸13の直線運動に変換される。これにより、転舵輪の転舵が達成される。
入力軸4および出力軸6はトーションバー5を介して同一の軸線上で互いに連結されている。入力軸4に操舵トルクが入力されたときに、トーションバー5が弾性ねじり変形し、これにより、入力軸4および出力軸6が相対回転するようになっている。
電動パワーステアリング装置1は、入力軸4および出力軸6の相対回転変位量に基づいて操舵トルクを検出するトルクセンサ17と、出力軸6に減速機18を介して動力を与える電動モータ19とを有している。また、電動パワーステアリング装置1は、車速を検出するための車速センサ20と、制御装置としてのECU(Electronic Control Unit :電子制御ユニット)21とを有している。
トルクセンサ17および車速センサ20からの検出信号が、ECU21に入力されるようになっている。ECU21は、トルク検出結果や車速検出結果等に基づいて、操舵補助用の電動モータ19を制御する。電動モータ19の出力回転が減速機18を介して減速されてピニオン軸10に伝達され、ラック軸13の直線運動に変換されて、操舵が補助されるようになっている。
ステアリングシャフト3は、単一部材により構成されている。ステアリングシャフト3は、当該ステアリングシャフト3の軸方向A1(以下、単に軸方向A1ともいう。)に関する一端22および他端23を有している。ステアリングシャフト3の一端22は、入力軸4に、セレーション嵌合により、同伴回転可能に互いに連結されている。ステアリングシャフト3の他端23には、操舵部材2が連結されている。
ステアリングシャフト3、入力軸4、トーションバー5および出力軸6は、ステアリングコラム24によって、後述するように軸受を介して回転可能に支持されている。また、操舵部材2が上方に位置するように、ステアリングシャフト3は、車両の前後方向H1に対して斜めに支持されている。
ステアリングコラム24は、車両後方側のアッパーブラケット25および車両前方側のロアーブラケット26を介して車体側部材27,28に固定されている。ステアリングコラム24は、ステアリングシャフト3の一部を収容する筒状のジャケット29と、ジャケット29の軸方向下端に連結されたハウジング30とを有している。
ジャケット29は、軸受31を介して、ステアリングシャフト3を回転可能に支持している。またジャケット29は、軸受31を介して、軸方向A1に関して両方向へのステアリングシャフト3の相対移動を規制している。
図2は、図1の要部の断面図である。図2を参照して、ハウジング30は、トルクセンサ17の少なくとも一部を収容するセンサハウジング32と、減速機18を収容するギヤハウジング33とを有している。センサハウジング32と、ギヤハウジング33とは、互いに嵌め合わされて、互いに連結されている。
減速機18は、操舵補助用の電動モータ19の出力回転を出力軸6に伝達する。減速機18は、駆動ギヤとしてのウォーム35と、このウォーム35に噛み合う従動ギヤとしてのウォームホイール36とを備えている。ウォーム35は、電動モータ19の出力軸(図示せず)と同心に配置されており、電動モータ19により回転駆動される。ウォームホイール36は、出力軸6に同行回転し且つ軸方向A1に移動不能に、出力軸6に連結されている。
ハウジング30は、第1、第2および第3の軸受37,38,39を介して、入力軸4および出力軸6を回転可能に支持している。ハウジング30は、出力軸6の軸方向A2(以下、単に軸方向A2ともいう。)に関して、出力軸6の相対移動を規制している。
具体的には、第3の軸受39の外輪は、ギヤハウジング33の軸受保持孔に嵌め入れられており、軸方向A2に関して、ギヤハウジング33の環状の段部と、ギヤハウジング33の軸受保持孔の環状溝に嵌められた止め輪40とにより挟持されて、移動を規制されている。第3の軸受39の内輪は、出力軸6に嵌合されており、軸方向A2に関して、出力軸6の段部と、出力軸6のねじ部に締め込まれたナット41とにより挟持されて、移動を規制されている。
また、出力軸6および入力軸4は、トーションバー5を介して互いに連結されている。これにより、軸方向A2に関して、ハウジング30に対する入力軸4の移動が、トーションバー5および出力軸6を介して規制されている。
トーションバー5は、入力軸4および出力軸6を貫通している。トーションバー5は、当該トーションバー5の軸方向に関する一端としての下端43と、他端としての上端44とを有している。トーションバー5の上端44は、入力軸4の上端の孔に圧入されている。これにより、トーションバー5と入力軸4とは、互いに同行回転可能に互いに連結されている。トーションバー5の下端43は、規制ピン45により、出力軸6と同行回転可能に連結されている。
トーションバー5の下端43には、当該トーションバー5の径方向に貫通する貫通孔501が形成されている。また、出力軸6の下端には、当該出力軸6の径方向に出力軸6を貫通する貫通孔601が形成されている。貫通孔501と貫通孔601とは、互いに同じ内径で形成され、同一軸線上に配置されており、互いに連通している。
規制ピン45は、トーションバー5の下端43および出力軸6の相対回転を規制するための円柱形状の金属製部材であり、貫通孔501と貫通孔601とに圧入されている。
図3は、図2の III− III断面の断面図である。図2および図3を参照して、入力軸4の下部の外周面46は、入力軸4および出力軸6の相対回転量を所定の範囲に規制する規制部としての一対の平面47を有している。出力軸6の上部の内周面48は、上述の規制部としての一対の平面49を有している。一対の平面47は、外周面46において、二面幅を形成している。一対の平面49は、内周面48において、二面幅を形成している。平面47,49は、互いの間に回転方向に所定の遊びを有して、回転方向に互いに対向しており、互いに当接可能とされている。平面47,49が互いに当接することにより、入力軸4および出力軸6の相対回転量が規制される。
図2を参照して、トルクセンサ17がトルクを検出するために、磁気回路形成部材50が設けられている。磁気回路形成部材50は、環状の永久磁石51と、軟磁性体としての環状の第1および第2の磁気ヨーク52,53とを有している。トルクセンサ17は、磁気回路形成部材50に生じた磁束に基づいて操舵トルクを検出するようになっている。
トルクセンサ17は、磁気回路形成部材50に生じた磁束を集める軟磁性体としての環状の第1および第2の集磁リング54,55と、集められた磁束の密度に基づいて操舵トルクを検出するホールICを含む磁気センサ(図示せず)と、これらを保持する合成樹脂製の環状の本体とを有している。
永久磁石51は、円筒形状をなし、入力軸4に同心に且つ同行回転するように、周方向に関して入力軸4の所定位置に固定されている。第1および第2の磁気ヨーク52,53は、出力軸6に同行回転するように、周方向に関して出力軸6の所定位置に固定されている。各第1および第2の磁気ヨーク52,53は、永久磁石51が形成する磁界内に配置されることにより、永久磁石51と磁気的に結合されている。これにより、永久磁石51と、第1および第2の磁気ヨーク52,53とは、磁気回路を形成する。
入力軸4および出力軸6の間にトルクが作用していない中立状態では、第1および第2の磁気ヨーク52,53間には磁束は生じないようにされている。また、こうなるように、永久磁石51が入力軸4の所定位置に位置決めされており、これとともに、第1および第2の磁気ヨーク52,53が出力軸6の所定位置に位置決めされている。
入力軸4および出力軸6の間にトルクが作用すると、両軸4,6の間に相対角変位が生じる。これに伴い、第1および第2の磁気ヨーク52,53間に磁束が生じる。このときに生じた磁束は、両軸4,6の相対回転角に応じて変化するようになっている。
第1および第2の磁気ヨーク52,53に生じた磁束は、第1および第2の集磁リング54,55の相対向する爪片(図示せず)間に誘導され、互いに対向する爪片間に漏れ出す。漏れだした磁束の密度が、磁気センサにより検出される。
なお、トルクセンサ17の磁気センサの検出部としては、ホール素子の他、磁気抵抗効果を利用した磁気抵抗素子を利用してもよく、要は、磁界の作用により電気的特性(例えば、抵抗)が変化する感磁素子を利用できる。また、トルクセンサ17は、少なくともひとつの感磁素子を含んでいればよい。また、永久磁石51が、出力軸6に固定され、且つ第1および第2の磁気ヨーク52,53が入力軸4に固定されるようにしてもよい。
図1を参照して、本実施形態の電動パワーステアリング装置1は、操舵補助力を発生させるための操舵補助ユニット60と、操舵部材2を回転可能に支持するためのコラムユニット61とを有している。操舵補助ユニット60とコラムユニット61とは、互いに独立して組み立てることができる。また、互いに独立して組み立てられた両ユニット60,61を互いに連結することができる。
コラムユニット61は、ステアリングシャフト3と、ジャケット29と、軸受31とを有している。
図2を参照して、操舵補助ユニット60は、入力軸4と、トーションバー5と、出力軸6と、ハウジング30と、第1〜第3の軸受37,38,39と、トルクセンサ17と、電動モータ19と、減速機18と、磁気回路形成部材50とを有している。
また、コラムユニット61のジャケット29の下端部の外周面291が、入力軸4の軸方向A3(以下、単に軸方向A3ともいう。)に関する操舵補助ユニット60のハウジング30のセンサハウジング32の上端部の嵌合凹部の内周面321に嵌合されて、固定されている。
また、コラムユニット61のステアリングシャフト3と、操舵補助ユニット60の入力軸4とは、互いに嵌合されて、互いに連結されている。具体的には、ステアリングシャフト3と入力軸4とは、セレーション嵌合している。
ステアリングシャフト3は、セレーション部としての雌セレーション63を有している。入力軸4は、セレーション部としての雄セレーション64を有している。雌セレーション63と、雄セレーション64とが、互いに嵌合されている。
雌セレーション63と雄セレーション64とのそれぞれは、複数のセレーション歯を有している。雌セレーション63のセレーション歯と、雄セレーション64のセレーション歯とが互いに係合して噛み合っている。各セレーション歯は、周方向に交差する係合面としての歯面を有している。雌セレーション63のセレーション歯の歯面と、雄セレーション64のセレーション歯の歯面とが、互いに当接して係合することにより、雌セレーション63と雄セレーション64とが、同行回転できるようになっている。
また、雌セレーション63と、雄セレーション64とが、径方向に隙間を有している。これにより、雌セレーション63と、雄セレーション64とを容易に嵌合できるようになっている。入力軸4の雄セレーション64に、ガタ抑制部材66が保持されている。
図4は、入力軸4とガタ抑制部材66の斜視図である。図2および図4を参照して、入力軸4の雄セレーション64における軸方向A3および周方向の一部の領域に、凹部67が形成されている。凹部67は、平坦面からなり、少なくともセレーション歯を欠くことにより形成されている。凹部67を含んだ入力軸4の断面がD形となるようにしてある。凹部67にガタ抑制部材66が取り付けられている。
ガタ抑制部材66は、弾性体からなり、ステアリングシャフト3を弾性的に付勢することにより、雌セレーション63と雄セレーション64との間のガタを抑制することを通じて、ステアリングシャフト3および入力軸4間のガタを抑制することができる。ガタ抑制部材66は、平面視で矩形をなす板ばねからなる。ガタ抑制部材66は、平坦な凹部67に沿い且つスポット溶接部660により凹部67に固定される固定部661と、この固定部661の一端から山形をなして延設される延設部662とを有している。延設部662の頂部663が、雌セレーション63の歯先部に弾力的に接触している。
本実施の形態では、ガタ抑制部材66によって入力軸4とステアリングシャフト3との間のガタをなくすことができるので、振動等による異音の発生を防止することができる。また、雄セレーション64の凹部67にガタ抑制部材66を固定してあるので、入力軸4とステアリングシャフト3とを嵌合させるときに、ガタ抑制部材66がずれたりすることがなく、組み立て易い。
図5(a),図5(b)および図5(c)は、電動パワーステアリング装置の組立工程を順を追って説明するための断面図であり、図5(a)は、組立途中の中立位置合わせの状態における操舵補助ユニット60の断面図であり、治具を模式的に図示し。図5(b)は、出力軸6とトーションバー5と規制ピン45の断面図であり、図5(c)は、操舵補助ユニット60とステアリングシャフト3との断面図である。
本実施形態の電動パワーステアリング装置1の製造方法は、操舵補助ユニット60単体において入力軸4および出力軸6の中立位置合わせを実施する第1の工程(図5(a)参照。)と、規制ピン45によりトーションバー5の下端43および出力軸6を連結する第2の工程(図5(b)参照。)と、操舵補助ユニット60の入力軸4にステアリングシャフト3を嵌合させる第3の工程(図5(c)参照。)とを有している。第1の工程と、第2の工程と、第3の工程とは、この記載の順に、行われる。
ここで、中立位置は、トーションバー5が弾性ねじれ変形を生じていない状態であり、且つ、入力軸4と出力軸6との相対回転範囲の中央位置であり、車両の直進状態に対応するステアリングシャフト3の回転方向位置であり、回転方向に関するセンターである。
図5(a)と図3を参照して、第1の工程では、トルクセンサ17に関連した入力軸4および出力軸6の機械的な調整作業、いわゆる中立位置合わせが行われる。出力軸6に対する入力軸4の回転角度範囲の中央位置に、入力軸4および出力軸6が互いに位置合わせされる。具体的には、下記の順で作業がなされる。
(1) 先ず、入力軸4の上端とトーションバー5の上端44とを互いに嵌合し、互いに固定する。例えば、入力軸4の上端の孔にトーションバー5の上端44が圧入される。また、入力軸4の周方向に関して、永久磁石51が、入力軸4の規制部としての平面47に対して位置決めされて、入力軸4に固定される。また、入力軸4にガタ抑制部材66が装着される。なお、ガタ抑制部材66の装着は、後述するステアリングシャフト3と入力軸4との連結よりも先であればよい。
(2) 次に、トーションバー5の下端43を出力軸6の下端の孔に嵌合する。このとき、トーションバー5と出力軸6とは、互いに相対回転可能である。なお、第1および第2の磁気ヨーク52,53が、予め、出力軸6の規制部としての平面49に対して位置決めされて、出力軸6に固定されている。
(3) 次に、ハウジング30に、入力軸4、出力軸6、トーションバー5、第1〜第3の軸受37,38,39、トルクセンサ17、減速機18、電動モータ19等を組み付ける。これにより、操舵補助ユニット60を得るための製造用中間体70が得られる。製造用中間体70では、入力軸4および出力軸6は、それぞれ、ハウジング30に回転可能に保持されているとともに、互いに相対回転可能とされている。
(4) 次に、製造用中間体70が、治具71に保持され、中立位置が求められる。
治具71は、出力軸6を固定するために出力軸6の下端を固定可能に掴む第1の掴み部711と、入力軸4を回転させるために入力軸4の上端を回転可能に掴む第2の掴み部712と、ハウジング30を支持する支持部713と、これら各部711,712,713を支持するベース714とを有している。支持部713により支持された製造用中間体70の出力軸6および入力軸4を、第1および第2の掴み部711,712により掴むことができるように、第1および第2の掴み部711,712と支持部713とが、ベース714により位置決めされて連結されている。
出力軸6を固定した状態で、上述の規制部としての平面47,49同士が互いに当接するまで、入力軸4を一方の向き(矢印M1参照。)に回転させる。これにより、出力軸6に対する入力軸4の相対回転角度範囲の一方の端がわかる。次に、入力軸4を他方の向き(矢印M2参照。)に同様に回転させ、出力軸6に対する当該入力軸4の相対回転角度範囲の他方の端を得る。このようにして得た回転角度範囲の両端に基づいて、回転角度範囲の中央位置(両端から等角度距離にある位置であり、上述の中立位置に相当する。なお、以下では、中立位置ともいう。)を得る。
(5) 次に、中立位置において、入力軸4の回転を治具71により規制することにより、入力軸4を位置決めする。これにより、入力軸4および出力軸6が、中立位置に位置決めされる。
(6) 次に、トルクセンサ17の出力信号の確認作業がなされる。例えば、入力軸4および出力軸6が中立位置にあるときに、トルクセンサ17の出力信号が所定範囲、例えば、ゼロを含む所定範囲にあることが確認される。なお、中立位置でのトルクセンサ17の出力信号が、上述の所定範囲外にあるときには、組立は中止される。
(7) 次に、トルクセンサ17の出力信号が、電気的に調整される。例えば、入力軸4および出力軸6が中立位置にあるときには、トルクセンサ17の出力信号が0に調整される。中立位置を挟んだ出力軸6に対する入力軸4の回転角度に応じて、トルクセンサ17の出力信号が左右対称になるように、トルクセンサ17の出力信号が調節される。
(8) 次に、入力軸4および出力軸6を中立位置に治具71により位置決めした状態で、出力軸6の貫通孔601およびトーションバー5の貫通孔501が、同一軸線上に一括して形成される。
図5(a)および図5(b)を参照して、第2の工程では、出力軸6とトーションバー5の下端43との固定作業がなされる。具体的には、貫通孔501と貫通孔601とに規制ピン45が圧入される。これにより、出力軸6とトーションバー5の下端43とが互いに固定される。これにより、操舵補助ユニット60が完成する。操舵補助ユニット60を治具71から取り外す。
図5(c)を参照して、第3の工程では、予め組み立てられたコラムユニット61と操舵補助ユニット60とを互いに連結する。具体的には、入力軸4とステアリングシャフト3とを、セレーション嵌合により、周方向に互いに位置決めして連結する。これとともに、ハウジング30とジャケット29とを互いに嵌合する。
図5(a)、図5(b)および図5(c)を参照して、以上説明したように、本実施形態の製造方法では、操舵補助ユニット60単体で、入力軸4および出力軸6の中立位置合わせを実施した後、規制ピン45によりトーションバー5の下端43および出力軸6を連結し、次いで、操舵補助ユニット60の入力軸4にステアリングシャフト3を嵌合させるようにしている。
本実施形態によれば、中立位置合わせの対象である入力軸4は、ステアリングシャフト3が連結される前の状態であるので、中立位置合わせ用の治具71を小型化できる。例えば、軸方向A3に関する治具71のベース714の長さL1を短くできる。その結果、製造コストの低減に寄与する。
また、入力軸4にステアリングシャフト3を嵌合させる第3の工程では、ステアリングシャフト3および入力軸4の互いのセレーション部としての雌セレーション63および雄セレーション64を嵌合させている。この場合、中立位置合わせ済の入力軸4とステアリングシャフト3とを同行回転可能に連結できる。ひいては、入力軸4および出力軸6の中立位置に、ステアリングシャフト3を介して、操舵部材2を位置合わせできる。
また、本実施形態においては、入力軸4にステアリングシャフト3を嵌合させるときに、ステアリングシャフト3および入力軸4の間のガタを抑制するためのガタ抑制部材66が装着されるようにしている。この場合、ステアリングシャフト3および入力軸4の間のガタを抑制できるので、例えば、異音の発生を防止できる。また、ステアリングシャフト3および入力軸4の間の嵌合隙間を許容できるので、ステアリングシャフト3および入力軸4の嵌合作業が容易になる。
なお、これらの効果を得るためのガタ抑制部材66は、ステアリングシャフト3および入力軸4の一方に保持され他方を弾性的に付勢することにより、ステアリングシャフト3および入力軸4間のガタを抑制するものであればよい。
互いに独立して組立可能な操舵補助ユニット60およびコラムユニット61を採用する場合には、複数機種の電動パワーステアリング装置1において、操舵補助ユニット60を共通化できるとともに、コラムユニット61の軸方向長さを異ならせることにより、電動パワーステアリング装置1の機種間の軸方向長さの仕様変更に容易に対応できる。
また、本実施形態について、以下のような変形例を考えることができる。以下の説明では、上述の実施形態と異なる点を中心に説明する。他の構成については、上述の実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
例えば、図6は、本発明の変形例の電動パワーステアリング装置1の要部の断面図である。図6を参照して、ステアリングシャフト3と入力軸4とのセレーション嵌合は、ステアリングシャフト3のセレーション部としての雄セレーション64と、入力軸4のセレーション部としての雌セレーション63とが互いに嵌合されている。また、ガタ抑制部材66は、ステアリングシャフト3の雄スプライン64の凹部67に取り付けられている。
また、ステアリングシャフト3と入力軸4との連結に、セレーション嵌合の他、互いに係合し周方向に交差する一対の係合面(上述の実施形態ではセレーション歯の歯面に相当する。)を含む連結構造を適用してもよい。
また、上述の実施形態では、入力軸4および出力軸6の中立位置合わせとして、固定した出力軸6に対して入力軸4を位置合わせする場合に則して説明したが、逆に、固定した入力軸4に対して出力軸6を位置合わせする場合も考えられる。
また、上述の実施形態の中立位置合わせでは、規制部としての平面47,49に基づいて中立位置が決められていたが、これには限定されず、例えば、トルクセンサ17の出力信号に基づいて中立位置が決められていてもよい。具体的には、上述の第1の工程の(4) 〜(6) において、トルクセンサ17の出力信号がゼロになるときに、入力軸4および出力軸6が中立位置にあるので、この状態で、入力軸4および出力軸6が治具71により位置決めされる。その後、上述の実施形態と同様に、トーションバー6の下端43と出力軸6とを規制ピン45により連結する。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1…電動パワーステアリング装置、3…ステアリングシャフト、4…入力軸、5…トーションバー、6…出力軸、17…トルクセンサ、18…減速機、19…電動モータ、22…ステアリングシャフトの一端、43…トーションバーの下端(トーションバーの一端)、45…規制ピン、60…操舵補助ユニット、63…雌セレーション(セレーション部)、64…雄セレーション(セレーション部)、66…ガタ抑制部材。

Claims (3)

  1. ステアリングシャフトの一端に連結された入力軸と、上記入力軸とはトーションバーを介して同一軸線上に相対回転可能に連結された出力軸と、上記入力軸および上記出力軸の相対回転変位に基づいて操舵トルクを検出するトルクセンサと、上記出力軸に減速機を介して動力を与える電動モータとを含む操舵補助ユニットを備える電動パワーステアリング装置の製造方法であって、
    上記操舵補助ユニット単体で、上記入力軸および上記出力軸の中立位置合わせを実施した後、上記トーションバーの一端および上記出力軸の相対回転を規制するための規制ピンにより上記トーションバーの上記一端および上記出力軸を連結し、次いで、上記操舵補助ユニットの上記入力軸に上記ステアリングシャフトを嵌合させることを特徴とする電動パワーステアリング装置の製造方法。
  2. 請求項1において、上記入力軸に上記ステアリングシャフトを嵌合させる工程では、上記ステアリングシャフトおよび上記入力軸の互いのセレーション部を嵌合させるようにしていることを特徴とする電動パワーステアリング装置の製造方法。
  3. 請求項1において、上記入力軸に上記ステアリングシャフトを嵌合させるときに、上記ステアリングシャフトおよび上記入力軸の一方に保持され他方を弾性的に付勢することにより、上記ステアリングシャフトおよび上記入力軸間のガタを抑制するためのガタ抑制部材が装着されることを特徴とする電動パワーステアリング装置の製造方法。
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