JP2011073501A - 電動パワーステアリング装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本電動パワーステアリング装置1の製造方法では、トルクセンサ17および電動モータ19を含む操舵補助ユニット60単体で、入力軸4および出力軸6の中立位置合わせを実施した後、トーションバー5の下端43および出力軸6の相対回転を規制するための規制ピン45によりトーションバー5の下端43および出力軸6を連結し、次いで、操舵補助ユニット60の入力軸4にステアリングシャフト3を嵌合させる。
【選択図】図5
Description
特許文献1の電動パワーステアリング装置は、ステアリングシャフトを含むコラム部と、このコラム部の端部に連結され操舵補助力を発生させる操舵補助部とを有している。操舵補助部は、トルクセンサと、このトルクセンサにより操舵トルクを検出するためにトーションバーを介して互いに連結された入力軸および出力軸とを有している。入力軸とステアリングシャフトとが、互いに連結されている。
また、本発明において、上記入力軸に上記ステアリングシャフトを嵌合させる工程では、上記ステアリングシャフトおよび上記入力軸の互いのセレーション部(63,64)を嵌合させるようにしている場合がある(請求項2)。この場合、中立位置合わせ済の入力軸とステアリングシャフトとを同行回転可能に連結できる。
図1は、本発明の一実施の形態の電動パワーステアリング装置1の概略構成図である。図1を参照して、電動パワーステアリング装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2に連結されたアッパーシャフトとしてのステアリングシャフト3と、ステアリングシャフト3の一端に連結された入力軸4と、この入力軸4とはトーションバー5を介して同一軸線上に相対回転可能に連結されたロアーシャフトとしての出力軸6とを有している。
ピニオン軸10およびラック軸13を含むラックアンドピニオン機構によって、転舵機構が構成されている。ラック軸13は、車体側部材14に固定されたハウジング15によって、車両の左右方向に沿う軸方向(図1の紙面とは直交する方向)に移動可能に、支持されている。ラック軸13の各端部は、図示していないが、対応するタイロッドおよび対応するナックルアームを介して対応する転舵輪に連結されている。
入力軸4および出力軸6はトーションバー5を介して同一の軸線上で互いに連結されている。入力軸4に操舵トルクが入力されたときに、トーションバー5が弾性ねじり変形し、これにより、入力軸4および出力軸6が相対回転するようになっている。
ステアリングコラム24は、車両後方側のアッパーブラケット25および車両前方側のロアーブラケット26を介して車体側部材27,28に固定されている。ステアリングコラム24は、ステアリングシャフト3の一部を収容する筒状のジャケット29と、ジャケット29の軸方向下端に連結されたハウジング30とを有している。
図2は、図1の要部の断面図である。図2を参照して、ハウジング30は、トルクセンサ17の少なくとも一部を収容するセンサハウジング32と、減速機18を収容するギヤハウジング33とを有している。センサハウジング32と、ギヤハウジング33とは、互いに嵌め合わされて、互いに連結されている。
具体的には、第3の軸受39の外輪は、ギヤハウジング33の軸受保持孔に嵌め入れられており、軸方向A2に関して、ギヤハウジング33の環状の段部と、ギヤハウジング33の軸受保持孔の環状溝に嵌められた止め輪40とにより挟持されて、移動を規制されている。第3の軸受39の内輪は、出力軸6に嵌合されており、軸方向A2に関して、出力軸6の段部と、出力軸6のねじ部に締め込まれたナット41とにより挟持されて、移動を規制されている。
トーションバー5は、入力軸4および出力軸6を貫通している。トーションバー5は、当該トーションバー5の軸方向に関する一端としての下端43と、他端としての上端44とを有している。トーションバー5の上端44は、入力軸4の上端の孔に圧入されている。これにより、トーションバー5と入力軸4とは、互いに同行回転可能に互いに連結されている。トーションバー5の下端43は、規制ピン45により、出力軸6と同行回転可能に連結されている。
規制ピン45は、トーションバー5の下端43および出力軸6の相対回転を規制するための円柱形状の金属製部材であり、貫通孔501と貫通孔601とに圧入されている。
トルクセンサ17は、磁気回路形成部材50に生じた磁束を集める軟磁性体としての環状の第1および第2の集磁リング54,55と、集められた磁束の密度に基づいて操舵トルクを検出するホールICを含む磁気センサ(図示せず)と、これらを保持する合成樹脂製の環状の本体とを有している。
入力軸4および出力軸6の間にトルクが作用すると、両軸4,6の間に相対角変位が生じる。これに伴い、第1および第2の磁気ヨーク52,53間に磁束が生じる。このときに生じた磁束は、両軸4,6の相対回転角に応じて変化するようになっている。
なお、トルクセンサ17の磁気センサの検出部としては、ホール素子の他、磁気抵抗効果を利用した磁気抵抗素子を利用してもよく、要は、磁界の作用により電気的特性(例えば、抵抗)が変化する感磁素子を利用できる。また、トルクセンサ17は、少なくともひとつの感磁素子を含んでいればよい。また、永久磁石51が、出力軸6に固定され、且つ第1および第2の磁気ヨーク52,53が入力軸4に固定されるようにしてもよい。
図2を参照して、操舵補助ユニット60は、入力軸4と、トーションバー5と、出力軸6と、ハウジング30と、第1〜第3の軸受37,38,39と、トルクセンサ17と、電動モータ19と、減速機18と、磁気回路形成部材50とを有している。
また、コラムユニット61のステアリングシャフト3と、操舵補助ユニット60の入力軸4とは、互いに嵌合されて、互いに連結されている。具体的には、ステアリングシャフト3と入力軸4とは、セレーション嵌合している。
雌セレーション63と雄セレーション64とのそれぞれは、複数のセレーション歯を有している。雌セレーション63のセレーション歯と、雄セレーション64のセレーション歯とが互いに係合して噛み合っている。各セレーション歯は、周方向に交差する係合面としての歯面を有している。雌セレーション63のセレーション歯の歯面と、雄セレーション64のセレーション歯の歯面とが、互いに当接して係合することにより、雌セレーション63と雄セレーション64とが、同行回転できるようになっている。
図4は、入力軸4とガタ抑制部材66の斜視図である。図2および図4を参照して、入力軸4の雄セレーション64における軸方向A3および周方向の一部の領域に、凹部67が形成されている。凹部67は、平坦面からなり、少なくともセレーション歯を欠くことにより形成されている。凹部67を含んだ入力軸4の断面がD形となるようにしてある。凹部67にガタ抑制部材66が取り付けられている。
図5(a)と図3を参照して、第1の工程では、トルクセンサ17に関連した入力軸4および出力軸6の機械的な調整作業、いわゆる中立位置合わせが行われる。出力軸6に対する入力軸4の回転角度範囲の中央位置に、入力軸4および出力軸6が互いに位置合わせされる。具体的には、下記の順で作業がなされる。
(3) 次に、ハウジング30に、入力軸4、出力軸6、トーションバー5、第1〜第3の軸受37,38,39、トルクセンサ17、減速機18、電動モータ19等を組み付ける。これにより、操舵補助ユニット60を得るための製造用中間体70が得られる。製造用中間体70では、入力軸4および出力軸6は、それぞれ、ハウジング30に回転可能に保持されているとともに、互いに相対回転可能とされている。
治具71は、出力軸6を固定するために出力軸6の下端を固定可能に掴む第1の掴み部711と、入力軸4を回転させるために入力軸4の上端を回転可能に掴む第2の掴み部712と、ハウジング30を支持する支持部713と、これら各部711,712,713を支持するベース714とを有している。支持部713により支持された製造用中間体70の出力軸6および入力軸4を、第1および第2の掴み部711,712により掴むことができるように、第1および第2の掴み部711,712と支持部713とが、ベース714により位置決めされて連結されている。
(6) 次に、トルクセンサ17の出力信号の確認作業がなされる。例えば、入力軸4および出力軸6が中立位置にあるときに、トルクセンサ17の出力信号が所定範囲、例えば、ゼロを含む所定範囲にあることが確認される。なお、中立位置でのトルクセンサ17の出力信号が、上述の所定範囲外にあるときには、組立は中止される。
(8) 次に、入力軸4および出力軸6を中立位置に治具71により位置決めした状態で、出力軸6の貫通孔601およびトーションバー5の貫通孔501が、同一軸線上に一括して形成される。
図5(a)、図5(b)および図5(c)を参照して、以上説明したように、本実施形態の製造方法では、操舵補助ユニット60単体で、入力軸4および出力軸6の中立位置合わせを実施した後、規制ピン45によりトーションバー5の下端43および出力軸6を連結し、次いで、操舵補助ユニット60の入力軸4にステアリングシャフト3を嵌合させるようにしている。
また、入力軸4にステアリングシャフト3を嵌合させる第3の工程では、ステアリングシャフト3および入力軸4の互いのセレーション部としての雌セレーション63および雄セレーション64を嵌合させている。この場合、中立位置合わせ済の入力軸4とステアリングシャフト3とを同行回転可能に連結できる。ひいては、入力軸4および出力軸6の中立位置に、ステアリングシャフト3を介して、操舵部材2を位置合わせできる。
互いに独立して組立可能な操舵補助ユニット60およびコラムユニット61を採用する場合には、複数機種の電動パワーステアリング装置1において、操舵補助ユニット60を共通化できるとともに、コラムユニット61の軸方向長さを異ならせることにより、電動パワーステアリング装置1の機種間の軸方向長さの仕様変更に容易に対応できる。
例えば、図6は、本発明の変形例の電動パワーステアリング装置1の要部の断面図である。図6を参照して、ステアリングシャフト3と入力軸4とのセレーション嵌合は、ステアリングシャフト3のセレーション部としての雄セレーション64と、入力軸4のセレーション部としての雌セレーション63とが互いに嵌合されている。また、ガタ抑制部材66は、ステアリングシャフト3の雄スプライン64の凹部67に取り付けられている。
また、上述の実施形態では、入力軸4および出力軸6の中立位置合わせとして、固定した出力軸6に対して入力軸4を位置合わせする場合に則して説明したが、逆に、固定した入力軸4に対して出力軸6を位置合わせする場合も考えられる。
Claims (3)
- ステアリングシャフトの一端に連結された入力軸と、上記入力軸とはトーションバーを介して同一軸線上に相対回転可能に連結された出力軸と、上記入力軸および上記出力軸の相対回転変位に基づいて操舵トルクを検出するトルクセンサと、上記出力軸に減速機を介して動力を与える電動モータとを含む操舵補助ユニットを備える電動パワーステアリング装置の製造方法であって、
上記操舵補助ユニット単体で、上記入力軸および上記出力軸の中立位置合わせを実施した後、上記トーションバーの一端および上記出力軸の相対回転を規制するための規制ピンにより上記トーションバーの上記一端および上記出力軸を連結し、次いで、上記操舵補助ユニットの上記入力軸に上記ステアリングシャフトを嵌合させることを特徴とする電動パワーステアリング装置の製造方法。 - 請求項1において、上記入力軸に上記ステアリングシャフトを嵌合させる工程では、上記ステアリングシャフトおよび上記入力軸の互いのセレーション部を嵌合させるようにしていることを特徴とする電動パワーステアリング装置の製造方法。
- 請求項1において、上記入力軸に上記ステアリングシャフトを嵌合させるときに、上記ステアリングシャフトおよび上記入力軸の一方に保持され他方を弾性的に付勢することにより、上記ステアリングシャフトおよび上記入力軸間のガタを抑制するためのガタ抑制部材が装着されることを特徴とする電動パワーステアリング装置の製造方法。
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KR101326163B1 (ko) | 2011-06-21 | 2013-11-06 | 영일엔지니어링(주) | 전자 제어식 파워 스티어링의 구성부품 조립공정 |
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JPH09309447A (ja) * | 1996-05-21 | 1997-12-02 | Honda Motor Co Ltd | 電動パワーステアリング装置及び電動パワーステアリングの組立方法 |
JP2000085596A (ja) * | 1998-09-16 | 2000-03-28 | Koyo Seiko Co Ltd | 電動式舵取装置 |
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