JP6164037B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、操舵軸回転角を検出する舵角センサを有する電動パワーステアリング装置に関する。
従来、自動車のステアリングの回転角度を検出する回転角度検出装置として、例えば特許文献1に記載の技術がある。この技術は、操舵軸と一体に回転する歯車と、当該歯車に噛合する第一の角度検出用歯車と、第一の角度検出用歯車に噛合する第二の角度検出用歯車とを備えるものである。ここでは、第一及び第二の角度検出用歯車に磁石を装着し、各磁石にそれぞれ対向配置された磁気検出素子を用いてステアリングの回転角度を検出している。また、ここでは、操舵軸の歯車、及び当該歯車に噛合する第一の角度検出用歯車の何れか一方を他方へ押圧する付勢手段としてのバネを設けている。
特開2007−192609号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術にあっては、以下に挙げるような要因により角度検出誤差が大きくなるおそれがある。
一つ目の要因は、各部の寸法バラツキによる、付勢された第一の角度検出用歯車の組付け位置ずれである。二つ目の要因は、操舵軸の歯車の振れや精度による、操舵時の角度検出用歯車の位置ずれである。三つ目の要因は、熱膨張による、操舵軸の歯車と第一の角度検出用歯車との芯間距離ずれである。四つ目の要因は、各歯車や歯車支持部の磨耗による、角度検出用歯車の位置ずれである。
このように、さまざまな要因によって、操舵軸の歯車に付勢された第一の角度検出用歯車の位置が変化するため、第一の角度検出用歯車と一体に回転する磁石と、その磁気変化を検出する磁気検出素子との相対位置がずれ、その結果、角度検出誤差が発生するおそれがある。
そこで、本発明は、操舵角を精度良く検出することができる舵角センサを備える電動パワーステアリング装置を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、本発明に係る電動パワーステアリング装置の一態様は、ステアリングホイールから伝達される操舵トルクに応じた操舵補助トルクを発生する電動モータと、操舵軸の回転角を検出する舵角検出部と、を備える。前記舵角検出部は、前記操舵軸と一体に回転する歯車と噛み合う被付勢歯車と、回転角検出体が固着され、前記被付勢歯車と噛み合う第一の回転検出用歯車と、回転角検出体が固着され、前記第一の回転検出用歯車と噛み合う少なくとも1つの第二の回転検出用歯車と、を備える。そして、前記被付勢歯車は、前記歯車に向かって付勢されると共に、その付勢方向が、前記歯車と前記被付勢歯車との噛合点を中心とし前記被付勢歯車の中心を通る第一の円周と、前記第一の回転検出用歯車の回転軸を中心とし前記被付勢歯車の中心を通る第二の円周の前記被付勢歯車の中心での接線とで囲まれた範囲内にあることを特徴としている。
このように、被付勢歯車を操舵軸と一体に回転する歯車に向かって付勢するので、被付勢歯車と操舵軸の歯車との間のバックラッシを所定の範囲に管理することができる。また、被付勢歯車の付勢方向を、上記の範囲内とすることで、被付勢歯車と第一の回転検出用歯車との間のバックラッシも所定の範囲に管理することができる。したがって、さまざまな要因により被付勢歯車の位置が変化した場合であっても、操舵軸の歯車と被付勢歯車との間の芯間距離のバラツキを吸収することができ、精度良く360度以上の絶対角検出が可能となる。
また、上記において、前記被付勢歯車の付勢方向は、前記第一の円周と前記第二の円周とで囲まれた範囲内で、且つ前記歯車と前記被付勢歯車との芯間距離の減少量が、前記被付勢歯車と前記第一の回転検出用歯車との芯間距離の減少量よりも大きくなる方向であることが好ましい。これにより、各噛合いに対し、バックラッシを小さくすることができ、バックラッシに起因する検出誤差を低減することができる。
また、上記において、前記被付勢歯車の付勢方向は、前記接線と前記第二の円周とで囲まれた範囲内にあってもよい。これにより、被付勢歯車と第一の回転検出用歯車との芯間距離の増加量を、歯車と被付勢歯車との芯間距離の減少量よりも非常に小さくすることができるので、被付勢歯車と第一の回転検出用歯車との間のバックラッシを一定の範囲に抑えつつ、歯車と被付勢歯車とのバックラッシを管理することができる。
さらに、上記において、前記被付勢歯車の付勢方向は、前記第一の回転検出用歯車の回転軸を中心とした円周方向であると、より好ましい。これにより、被付勢歯車と第一の回転検出用歯車との間のバックラッシを一定とすることができる。
また、上記において、前記舵角検出部は、前記被付勢歯車を回転可能に支持するセンサハウジングと、前記センサハウジングに一体成形された弾性部からなり、前記弾性部が弾性変形したときの復元力により前記被付勢歯車を前記付勢方向に付勢する歯車付勢支持部と、前記センサハウジングに一体成形され、前記被付勢歯車の変位を、前記第一の回転検出用歯車の回転軸を中心とした円周方向に案内する円弧状の案内溝と、を備えることが好ましい。
このように、被付勢歯車の付勢機構及び案内機構を、センサハウジングに一体成形された歯車付勢支持部と案内溝とによって実現するので、従来装置のようにバネ等の付勢用部品を設ける必要がない。そのため、その分の部品点数を削減することができる。
さらに、上記において、前記センサハウジングに一体成形され、前記第一及び第二の回転検出用歯車間の芯間距離を一定として、前記第一及び第二の回転検出用歯車を回転可能に支持する歯車支持部を備えることが好ましい。
このように、複数の回転検出用歯車を1つのセンサハウジングで支持することで、回転検出用歯車間のバックラッシを所定の範囲に管理することができ、より精度良く絶対角検出が可能となる。また、歯車支持部をセンサハウジングに一体成形するので、部品点数の削減にもなる。
また、上記において、前記電動モータが発生した操舵補助トルクを減速して車両のステアリング機構の出力軸に伝達するウォーム減速機を備え、前記歯車は、前記ウォーム減速機を構成するウォームホイールの軸方向端面に形成されたフェースギヤであることが好ましい。
このように、ウォームホイールの軸方向端面にフェースギヤを設け、そのフェースギヤと噛み合う被付勢歯車に第一の回転検出用歯車を噛み合わせると共に、第一の回転検出用歯車に第二の回転検出用歯車を噛み合せる。この構成により、回転検出用歯車の外径自由度を大きくすることができる。
さらにまた、上記において、前記歯車は、前記操舵軸に固定され、前記操舵軸と同一軸上に回転軸を有する平歯車としてもよい。このように、操舵軸に固定した平歯車を用いることで、上記のフェースギヤを用いる場合と比較して、被付勢歯車と噛合するための操舵軸と一体に回転する歯車の設置が容易となる。
また、上記において、前記被付勢歯車は、回転角検出体を有さない中間歯車であることが好ましい。これにより、各部の精度に起因する角度検出誤差を最小限に抑えることができる。
本発明の電動パワーステアリング装置では、さまざまな要因により被付勢歯車の位置が変化した場合であっても、その位置ずれを吸収し、操舵軸と一体に回転する歯車と被付勢歯車との間のバックラッシや、被付勢歯車と第一の回転検出用歯車との間のバックラッシを所定の範囲に管理することができる。したがって、精度良く360度以上の絶対角検出が可能となる。
本発明の実施形態における電動パワーステアリング装置の概略構成図である。 操舵補助機構周辺の主要部を示す図である。 アングルセンサの関連部品を示す図である。 アングルセンサユニットの具体的構成を示す分解斜視図である。 歯車付勢支持部を示す図である。 歯車付勢支持部の別の例を示す図である。 EPS主要部を、操舵軸上で切った断面図である。 アングルセンサの別の取付例を示す図である。 被付勢歯車の付勢方向を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態における電動パワーステアリング装置(EPS)の概略構成図である。
図中、符号SMはステアリング機構である。ステアリング機構SMは、ステアリングホイール1を備え、ステアリングホイール1に運転者から作用される操舵力はステアリングシャフト2に伝達される。ステアリングシャフト2は、ステアリングコラム3に回転自在に内装されている。また、このステアリングシャフト2は、入力軸2aと出力軸2bとを有する。入力軸2aの一端はステアリングホイール1に連結され、入力軸2aの他端は図示しないトーションバーを介して出力軸2bの一端に連結されている。
そして、出力軸2bに伝達された操舵力は、2つのヨーク4a,4bとこれらを連結する十字連結部4cとで構成されるユニバーサルジョイント4を介して中間シャフト5に伝達され、さらに、2つのヨーク6a,6bとこれらを連結する十字連結部6cとで構成されるユニバーサルジョイント6を介してピニオンシャフト7に伝達される。
このピニオンシャフト7に伝達された操舵力は、ステアリングギヤ8を介して左右のタイロッド9に伝達され、これらタイロッド9によって転舵輪WR及びWLが転舵する。ここで、ステアリングギヤ8は、ハウジング8a内に、ピニオンシャフト7に連結されたピニオン8bとこのピニオン8bに噛合するラック軸8cとを有するラックアンドピニオン形式に構成されている。すなわち、ステアリングギヤ8は、ピニオン8bに伝達された回転運動をラック軸8cで直進運動に変換している。
ステアリングシャフト2の出力軸2bには、操舵補助力を出力軸2bに伝達する操舵補助機構10が連結されている。この操舵補助機構10は、出力軸2bに連結したウォーム減速機11と、このウォーム減速機11に連結された電動モータ12とを備えている。ここで、電動モータ12は、操舵補助力を発生する電動機であり、例えばブラシレスモータで構成する。
また、ウォーム減速機11を収容するギヤボックスハウジング13には、トルクセンサユニット14が配設されている。このトルクセンサユニット14は、ステアリングホイール1に付与されて入力軸2aに伝達された操舵トルクを検出するものである。
さらに、ウォーム減速機11を収容するギヤボックスハウジング13には、アングルセンサユニット20が配設されている。このアングルセンサユニット20は、運転者がステアリングホイール1を操舵したときの操舵軸の回転角を検出するものである。このアングルセンサユニット20の具体的構成については後述する。
なお、上記において、トルクセンサユニット14がトルク検出部に対応し、アングルセンサユニット20が舵角検出部に対応している。
図2は、操舵補助機構10周辺の主要部を示す図である。
ウォーム減速機11はウォーム及びウォームホイールを備え、これらはギヤボックスハウジング13に収容されている。また、トルクセンサユニット14及びアングルセンサユニット20は、ギヤボックスハウジング13の側面(ギヤボックスカバー13a)に取り付けられている。これらトルクセンサユニット14及びアングルセンサユニット20は、それぞれEPSコントロールユニット(ECU)15に図示しないハーネスで接続されている。
ECU15には、トルクセンサユニット14で検出した操舵トルクやアングルセンサユニット20で検出した舵角の他に、車速センサ等で検出した車速を入力する。そして、これらに応じた操舵補助力を操舵系に付与する操舵補助制御(操舵アシスト)を行う。具体的には、上記操舵補助力を電動モータ12で発生するための操舵補助指令値(操舵補助トルク指令値)を公知の手順で算出し、算出した操舵補助指令値に基づいて電動モータ12の電流指令値を算出する。そして、算出した電流指令値とモータ電流検出値とにより、電動モータ12に供給する駆動電流をフィードバック制御する。
図3は、ウォームホイールとアングルセンサユニット20の関連部品とを示す図である。
図3に示すように、ウォームホイール11aには、その軸方向端面にフェースギヤ11bが形成されている。このウォームホイール11aは、鋼製の芯金の外周に樹脂部をインサート成形した構成を有し、当該樹脂部にフェースギヤ11bが形成されている。これにより、ウォームホイール11aの軽量化と良好な加工性とを実現することができる。なお、フェースギヤ11bは芯金に成形されていてもよく、熱膨張や吸水膨張による芯間距離の変化という点では、芯金に成形される方が好ましい。
また、アングルセンサユニット20の搭載位置は、このウォームホイール11aに設けられたフェースギヤ11bのピッチ円周上であれば、任意に設定可能である。但し、周辺部品との関係や、配線取回し等を考慮してレイアウトすることが望ましい。
アングルセンサユニット20は、図3に示すように、被付勢歯車21、第一検出用歯車(第一の回転検出用歯車)22、第二検出用歯車(第二の回転検出用歯車)23、及び角度検出用基板24を少なくとも備える。被付勢歯車21は、フェースギヤ11bに噛合しており、第一検出用歯車2は被付勢歯車21に噛合している。また、第一検出用歯車2には、第二検出用歯車2が噛合している。これにより、操舵軸(出力軸2b)の回転が被付勢歯車21を介して検出用歯車22及び23に伝達される。
ここで、被付勢歯車21は、フェースギヤ11b側に向かって付勢されており、その付勢方向は、第一検出用歯車22の回転軸を中心とした円周方向となっている。つまり、被付勢歯車21は、第一検出用歯車22の回転軸を中心に変位可能となっている。
また、検出用歯車22及び23には、径方向に着磁された回転角検出体としての磁石が埋設されており、これら検出用歯車22及び23に対向して配置された角度検出用基板24上のホールICや磁気抵抗素子といった磁気検出素子(角度検出素子)を用いて、各検出用歯車22,23の回転角を検出可能となっている。
付勢歯車21及び検出用歯車22,23は平歯車であり、第一検出用歯車22の歯数と第二検出用歯車23の歯数とは、異なる枚数に設定されている。そして、この2つの検出用歯車22及び23によってそれぞれ検出した2つの検出角度の関係から、ウォームホイール11a(操舵軸)の360度以上の回転角(操舵軸の絶対角)を演算することができるようになっている。なお、回転角の演算方法については公知であるため(例えば、特許第3792718号など)、ここでは説明を省略する。
また、EPSのアングルセンサとしては、ステアリングホイールの中立位置を0度として、±720度(計4回転)の範囲で絶対角検出が可能であることが条件となる。したがって、4回転の範囲で2つの検出用歯車22,23の位相の組み合わせに重複が無いように、それぞれの歯数を設定するものとする。
次に、アングルセンサユニット20の具体的構成について詳細に説明する。
図4は、アングルセンサユニット20の具体的構成を示す分解斜視図である。
この図4に示すように、アングルセンサユニット20は、被付勢歯車21、第一検出用歯車22、第二検出用歯車23、及び角度検出用基板24の他に、アングルセンサハウジング25及びアングルセンサカバー26を備える。
アングルセンサハウジング25には、歯車支持部25aが一体成形されており、検出用歯車22,23はこの歯車支持部25aによって回転可能に支持される。この歯車支持部25aによって、第一検出歯車22と第二検出用歯車23との間のバックラッシが、所定の範囲に管理される。
また、アングルセンサハウジング25の裏側(歯車支持部25aが成型された面とは反対側)には基板収容部が一体成形されており、角度検出用基板24はこの基板収容部に組み込まれる。これにより、角度検出用基板24上にレイアウトされた角度検出素子24aと検出用歯車22,23との軸方向位置及び軸直角方向位置が決められる。
さらに、アングルセンサハウジング25には、被付勢歯車21をフェースギヤ11b側に付勢するための歯車付勢支持部25bが一体成形されている。この歯車付勢支持部25bは、図5に示すように、一部が開口した円環部材で構成されている。この開口部は、組付け時の第一検出用歯車22の回転軸を中心とした円周上において、フェースギヤ11bから離れた側に形成する。
そして、その開口部両側の腕部近傍のアングルセンサハウジング25には穴25cが形成されており、これにより開口部両側の腕部は弾性変形がし易い構造となっている。すなわち、歯車付勢支持部25bの開口部両側の腕部の弾性によって、被付勢歯車21を円環中心方向に付勢する構造となっている。
なお、図5に示す歯車付勢支持部25bに代えて、図6に示す歯車付勢支持部25dを採用することもできる。この歯車付勢支持部25dは円環部材で構成されており、その一部に一対の湾曲した弾性部が形成されている。図6に示す符号25fはアングルセンサハウジングに形成された穴であり、符号25gで示す円環部材の内側は底があってもよい。つまり、アングルセンサユニット20の組付け状態において、被付勢歯車21をフェースギヤ11b側に付勢した状態で回転可能に支持する構造であれば、適宜設定可能である。
図4に戻って、アングルセンサカバー26には、組付け状態において、被付勢歯車21を第一検出用歯車22の円周方向に案内する案内溝26aが形成されている。案内溝26aは、組付け時の第一検出用歯車22の回転軸を中心とした円弧状の溝であり、被付勢歯車21は、この案内溝26aに沿って変位可能となっている。
アングルセンサユニット20の組付け時には、先ず、アングルセンサハウジング25の歯車支持部25aに検出用歯車22,23を取付けると共に、歯車付勢支持部25bに被付勢歯車21を取付ける。次に、アングルセンサハウジング25の基板収容部に角度検出用基板24を取付ける。そして、被付勢歯車21及び検出用歯車22,23を配置した側からアングルセンサカバー26を取り付けることで、アングルセンサユニット20を構成する。
アングルセンサカバー26をアングルセンサハウジング25に取り付けた状態では、アングルセンサハウジング25とアングルセンサカバー26とによって開口部が形成される。そして、この開口部から、被付勢歯車21の径方向において、被付勢歯車21の第一検出用歯車22との噛合側とは反対側の一部が露出した状態となる。
このアングルセンサユニット20は、電動パワーステアリング装置に着脱可能に構成されている。
アングルセンサユニット20をギヤボックスハウジング13に組付ける際には、アングルセンサユニット20を、ギヤボックスハウジング13に取り付けたトルクセンサユニット14を覆うように重ねて配置する。
ギヤボックスハウジング13には、フェースギヤ11bのピッチ円周上に対応する位置に、操舵軸2bの軸方向にセンサ取付用の嵌合穴(不図示)を設けている。そして、この嵌合穴に、アングルセンサユニット20を被付勢歯車21が露出している側から挿入固定することで、ウォームホイール11aのフェースギヤ11bと、アングルセンサユニット20の被付勢歯車21(アングルセンサハウジング25から露出した部分)とが噛合する構造となっている。
このアングルセンサユニット20の取付け時には、アングルセンサユニット20の被付勢歯車21がフェースギヤ11bに押される。このとき、被付勢歯車21が案内溝26aに沿って歯車付勢支持部25bの開口部側に移動することで、歯車付勢支持部25bの腕部が撓み、被付勢歯車21を歯車付勢支持部25bの円環中心方向に付勢するように予圧を掛ける。
これにより、フェースギヤ11bと被付勢歯車21との間の芯間距離が一定に保たれるように、被付勢歯車21からフェースギヤ11b側に向かって予圧を掛けることができる。また、付勢された被付勢歯車21は第一検出用歯車22を中心に変位するため、被付勢歯車21と第一検出用歯車22との間の芯間距離も、被付勢歯車21の変位に関係なく略一定に保つことができる。
さらに、このような取付構造とすることで、アングルセンサユニット20がトルクセンサユニット14のカバーを兼ねることができ、部品点数を抑えることができる。また、トルクセンサの上方(操舵軸2bの径方向外側)にアングルセンサユニット20を着脱可能に配するため、アングルセンサ追加に伴うEPSシステムの外寸拡大を抑えることができる。また、例えばアングルセンサ有無でEPS仕様を分けた場合でも、トルクセンサは同一のもので対応が可能となる。
以上のように、本実施形態では、操舵力アシストのための減速機構を構成するウォームホイール11aの側面にフェースギヤ11bを設け、このフェースギヤ11bに被付勢歯車21を噛み合せる。そして、被付勢歯車21に、回転角検出体(磁石)を回転させる第一検出用歯車22を噛み合せ、第一検出用歯車22に、回転角検出体(磁石)を回転させる第検出用歯車23を噛み合せる。また、被付勢歯車21はフェースギヤ11b側に向かって付勢されており、その付勢方向は、第一検出用歯車22の円周方向とする。
このように、フェースギヤ11bに被付勢歯車21を介して検出用歯車を噛合して角度検出を行う構成とすることで、検出用歯車22,23の外径自由度を大きくすることができる。また、センサ検出精度やその他要件に合わせて任意の減速比を設定することができる。さらに、検出用歯車を複数設けるので、360度以上の絶対角検出が可能となる。
また、上述したように、フェースギヤ11bと被付勢歯車21との間のバックラッシは、歯車付勢支持部25bによって所定の範囲に管理され、被付勢歯車21と第一検出用歯車22との間のバックラッシは、案内溝26aによって所定の範囲に管理される。さらに、第一検出用歯車22と第二検出用歯車23との間のバックラッシは、歯車支持部25aによって所定の範囲に管理される。したがって、検出用歯車22,23の検出誤差を最低限に抑えることができる。
また、歯車支持部25a及び歯車付勢支持部25bは、アングルセンサハウジング25に一体成形されており、案内溝26aはアングルセンサカバー26に一体成形されている。このように、バネ等の付勢用部品を必要とすることなく被付勢歯車21の付勢機構を実現することができるため、アングルセンサユニット20の部品点数を削減し、アングルセンサユニット20が大型化するのを抑制することができる。したがって、電動パワーステアリング装置へのレイアウト性を向上させることができる。
ところで、本実施形態では、アングルセンサユニット20を電動パワーステアリング装置に対して着脱可能に構成するため、フェースギヤ11bと第一検出用歯車22との芯間距離のバラツキが大きくなる傾向がある。これは、操舵軸2bからアングルセンサユニット20に至るまでの構成部品が多く、積み上げるバラツキが多くなることに起因する。
図7は、電動パワーステアリング装置の主要部を操舵軸上で切った断面図である。この図7に示すように、ウォームホイール11aにフェースギヤ11bを設けてアングルセンサユニット20の検出用歯車22,23に回転を伝達する場合、ウォームホイール11a、操舵軸支持軸受31、ギヤボックスハウジング13、ギヤボックスカバー13a、アングルセンサハウジング25、アングルセンサカバー26といった部品が、フェースギヤ11bから検出用歯車22,23に至るまでの構成部品であり、これらの構成部品のバラツキの積み上げにより芯間距離のバラツキが大きくなる
これに加え、車体の捩れなどによってステアリングギヤ側からの突き上げ荷重の入力があると、操舵軸が軸方向に変位する場合もある。アングルセンサに前述の予圧機構を用いることで、このような環境下においてもフェースギヤ11bと被付勢歯車21との噛合を一定の範囲に保つことが可能となり、センサの検出精度を向上することができる。
また、フェースギヤ11bと被付勢歯車21との間の芯間距離の調整のために、検出用歯車22,23を移動させることも考えられるが、この場合、検出用歯車22,23と角度検出用基板24上に配置した角度検出素子24aとの相対位置が変化してしまい、検出誤差を生じるため好ましくない。
これに対して、本実施形態では、アングルセンサの検出精度を確保しつつ、電動パワーステアリング装置への搭載が可能とある。特に、被付勢歯車21に角度検出機能を持たせないことで、各部の精度による角度検出誤差を最小限に抑えることができる。
(変形例)
上記実施形態においては、ウォームホイール11aの軸方向端面にフェースギヤ11bを設け、フェースギヤ11bとアングルセンサユニット20の被付勢歯車21とを噛合させる場合について説明したが、例えば図8に示す構成とすることもできる。すなわち、図8に示すように、平歯車11cを操舵軸2bと同一軸上に固定し、この平歯車11cにアングルセンサユニット20の被付勢歯車21を噛合させるようにすることもできる。この場合にも、上述した第1の実施形態と同様の効果が得られる。
また、上記実施形態においては、被付勢歯車21の付勢方向を、第一検出用歯車22の回転軸を中心とした円周方向とする場合について説明したが、各噛合いに対し、バックラッシを小さくする方向であればよい。具体的には、図9に示すように、被付勢歯車21の付勢方向が、フェースギヤ11bと被付勢歯車21との噛合点を中心とし被付勢歯車21の中心を通る円周A(第一の円周)と、第一検出用歯車22の回転軸を中心とし被付勢歯車21の中心を通る円周B(第二の円周)の被付勢歯車21の中心での接線Cとで囲まれた範囲内にあればよい。
ここで、図9において、符号11B´はフェースギヤ11のピッチ円位置、符号21´は被付勢歯車21の基準ピッチ円、符号22´は第一検出用歯車22の基準ピッチ円である。
なお、被付勢歯車21の付勢方向は、図9の斜線範囲内(円周Aと円周Bとで囲まれた範囲内)で、且つフェースギヤ11bと被付勢歯車21との芯間距離L1の減少量が、被付勢歯車21と第一検出用歯車22との芯間距離L2の減少量よりも大きくなる範囲にあることが好ましい(符号D)。これにより、各噛合いに対し、バックラッシを小さくすることができ、バックラッシに起因する検出誤差を低減することができる。
また、被付勢歯車21の付勢方向は、接線と円周とで囲まれた範囲内にあってもよい。これにより、芯間距離L2の増加量を芯間距離L1の減少量よりも非常に小さくすることができるので、被付勢歯車21と第一検出用歯車22との間のバックラッシを一定の範囲に抑えつつ、フェースギヤ11bと被付勢歯車21とのバックラッシを管理することができる。
さらに、上記実施形態においては、回転角検出体(磁石)を埋設した検出用歯車の数を2個とする場合について説明したが、3個以上であってもよい。
また、上記各実施形態においては、回転角検出体(磁石)を埋設した2個の検出用歯車の歯数を異ならせる場合について説明したが、歯数を同じとして冗長性を持たせる仕様とすることもできる。この場合、2つの検出用歯車による検出角度は同じになるため、これらを相互監視することで異常を検出することが可能となる。これら2つの検出用歯車の歯数が同じでも、車輪速などの車両側からの情報や、電動モータ12のレゾルバ信号などを用いることで、絶対角を演算、推定することが可能である。
SM…ステアリング機構、1…ステアリングホイール、2…ステアリングシャフト、3…ステアリングコラム、4,6…ユニバーサルジョイント、5…中間シャフト、8…ステアリングギヤ、10…操舵補助機構、11…ウォーム減速機、11a…ウォームホイール、11b…フェースギヤ、11c…平歯車、12…電動モータ、13…ギヤボックスハウジング、13a…ギヤボックスカバー、14…トルクセンサユニット、15…EPSコントロールユニット(ECU)、20…アングルセンサユニット、21…被付勢歯車、22…第一検出用歯車(第一の回転検出用歯車)、23…第二検出用歯車(第二の回転検出用歯車)、24…角度検出用基板、25…アングルセンサハウジング、25a…歯車支持部、25b…歯車付勢支持部、26…アングルセンサカバー、26a…案内溝

Claims (9)

  1. ステアリングホイールから伝達される操舵トルクに応じた操舵補助トルクを発生する電動モータと、操舵軸の回転角を検出する舵角検出部と、を備え、
    前記舵角検出部は、
    前記操舵軸と一体に回転する歯車と噛み合う被付勢歯車と、
    回転角検出体が固着され、前記被付勢歯車と噛み合う第一の回転検出用歯車と、
    回転角検出体が固着され、前記第一の回転検出用歯車と噛み合う少なくとも1つの第二の回転検出用歯車と、を備え、
    前記被付勢歯車は、前記歯車に向かって付勢されると共に、その付勢方向が、前記歯車と前記被付勢歯車との噛合点を中心とし前記被付勢歯車の中心を通る第一の円周と、前記第一の回転検出用歯車の回転軸を中心とし前記被付勢歯車の中心を通る第二の円周の前記被付勢歯車の中心での接線とで囲まれた範囲内にあることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記被付勢歯車の付勢方向は、前記第一の円周と前記第二の円周とで囲まれた範囲内で、且つ前記歯車と前記被付勢歯車との芯間距離の減少量が、前記被付勢歯車と前記第一の回転検出用歯車との芯間距離の減少量よりも大きくなる方向であることを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記被付勢歯車の付勢方向は、前記接線と前記第二の円周とで囲まれた範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記被付勢歯車の付勢方向は、前記第一の回転検出用歯車の回転軸を中心とした円周方向であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
  5. 前記舵角検出部は、
    前記被付勢歯車を回転可能に支持するセンサハウジングと、
    前記センサハウジングに一体成形された弾性部からなり、前記弾性部が弾性変形したときの復元力により前記被付勢歯車を前記付勢方向に付勢する歯車付勢支持部と、
    前記センサハウジングに一体成形され、前記被付勢歯車の変位を、前記第一の回転検出用歯車の回転軸を中心とした円周方向に案内する円弧状の案内溝と、を備えることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
  6. 前記センサハウジングに一体成形され、前記第一及び第二の回転検出用歯車間の芯間距離を一定として、前記第一及び第二の回転検出用歯車を回転可能に支持する歯車支持部を備えることを特徴とする請求項5に記載の電動パワーステアリング装置。
  7. 前記電動モータが発生した操舵補助トルクを減速して車両のステアリング機構の出力軸に伝達するウォーム減速機を備え、
    前記歯車は、前記ウォーム減速機を構成するウォームホイールの軸方向端面に形成されたフェースギヤであることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
  8. 前記歯車は、前記操舵軸に固定され、前記操舵軸と同一軸上に回転軸を有する平歯車であることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
  9. 前記被付勢歯車は、回転角検出体を有さない中間歯車であることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
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