JP5227853B2 - 揺動型歯車装置、伝達比可変機構、および車両用操舵装置 - Google Patents

揺動型歯車装置、伝達比可変機構、および車両用操舵装置 Download PDF

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Description

本発明は、揺動型歯車装置、伝達比可変機構、および車両用操舵装置に関する。
揺動運動を行う歯車を含む揺動型歯車装置が提案されている(例えば、特許文献1,2,3参照。)。特許文献1では、揺動型歯車装置が、舵角比を変更することのできる伝達比可変機構を含む車両用操舵装置に適用されている。また、特許文献2,3では、揺動型歯車装置が、変速装置に適用されている。
揺動型歯車装置は、互いに対向する第1および第4の歯車と、第1および第4の歯車の間に配置され第1および第4の歯車に対して傾斜した揺動歯車とを有している。揺動歯車は、第1の歯車に噛み合う第2の歯車と、第4の歯車に噛み合う第3の歯車とを有する。より具体的には、第1の歯車と第2の歯車との噛み合いは、第1の歯車に設けられたピンと、第2の歯車に設けられた歯溝との噛み合いとされている。
特開2006−82718号公報 特開2005−351384号公報 特開2006−46405号公報
ところで、車両用操舵装置において、振動および騒音の発生の抑制が要請されている。また、変速装置においても同様に、振動および騒音の発生の抑制が要請されている。
そこで、本発明の目的は、振動および騒音の発生を抑制できる揺動型歯車装置、伝達比可変機構、および車両用操舵装置を提供することである。
本願発明者は、歯を構成するピンが3次元の揺動運動をしており、その3次元の揺動運動のうちで、ピンの中心軸線に平行な軸線の周りの揺動運動の量が大きいと、ピンが歯溝に出入りするときの振動が大きくなり、騒音の原因となるという知見を得た。
そこで、本願発明者は、ピンの上述の揺動運動の量を抑制できるように、一対の歯車の諸元を最適化することを通じて、振動および騒音の発生を抑制することに想到した。これにより、本願発明を完成するに至ったものである。
第1の発明の揺動型歯車装置(78,88,89)は、第1の軸線(Z1)上に中心軸線(Z31,Z34)を有しその中心軸線の回りに回転可能な軸心固定歯車(211,214)と、上記第1の軸線に対して傾斜した状態で揺動する第2の軸線(Z2)上に中心軸線(Z32,Z33)を有しその中心軸線の回りに回転可能な軸心揺動歯車(212,213)と、を備え、上記軸心固定歯車および上記軸心揺動歯車のうちの一方の歯車(211,214)は、上記一方の歯車の側面(70,73)に上記一方の歯車の中心軸線を中心とする放射状に配列された複数の保持溝(79,109)と、各保持溝にそれぞれ保持され上記一方の歯車の歯を構成するピン(77,87)と、を含み、上記ピンが、上記軸心固定歯車および上記軸心揺動歯車のうちの他方の歯車(212,213)の側面(71,72)に上記他方の歯車の中心軸線を中心とする放射状に配列された歯溝(80,110)に噛み合うようにしてあり、互いに噛み合っている上記ピンおよび上記歯溝は、上記ピンの長手方向(X5)に関して所定長さの係合領域(J11)で係合し、上記ピンの中心軸線(J1)は、上記係合領域とは上記ピンの径方向(R5)に対向する対向領域(J11)を含み、上記対向領域内の上記ピンの中心軸線上の任意の点(P2)と上記第1の軸線との距離をrCOとし、上記任意の点と上記第2の軸線との距離をrFOとし、上記第1の歯車の上記ピンの数をZC とし、上記第2の歯車の上記歯溝の数をZF とするときに、下記式(1) :rCO/rFO=ZC /ZF ……(1) 、が成立することを特徴とする(請求項1)。
第2の発明は、第1の発明において、上記軸心固定歯車(211,214)が一対設けられ、上記一対の軸心固定歯車のそれぞれが、上記軸心揺動歯車の一対の側面(71,72)のうちの対応する側面に噛み合わされていることを特徴とする(請求項2)。
第3の発明の伝達比可変機構(5)は、本発明の揺動型歯車装置を用いた伝達比可変機構であって、上記一対の軸心固定歯車の一方(211)が設けられた入力部材(20)と、上記一対の軸心固定歯車の他方(214)が設けられた出力部材(22)と、上記軸心揺動歯車が設けられ上記入力部材および出力部材の差動回転を許容する中間部材(391)と、上記中間部材を駆動するための電動モータ(23)と、を備え、上記入力部材から上記出力部材への伝達比を可変することを特徴とする(請求項3)。
第4の発明の車両用操舵装置(1)は、本発明の伝達比可変機構(5)を用いて操舵部材(2)の操舵角に対する転舵輪(4L,4R)の転舵角の比である伝達比を変更可能な車両用操舵装置であって、上記入力部材が上記操舵部材に連結され、上記出力部材が転舵輪側部材(12)に連結されていることを特徴とする(請求項4)。
なお、上記括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素の参照符号を示すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
第1の発明によれば、上述の一方の歯車および他方の歯車が互いに噛み合って回転するときに、ピンの3次元の揺動運動のうちで、ピンの中心軸線に平行な軸線の周りの揺動運動の量が小さくなるので、ピンが歯溝に出入りするときの振動が小さくなる。その結果、揺動型歯車装置の振動および騒音の発生を抑制することができる。
なお、式(1) の距離rCOは、実測値であってもよいし、実測値または目標値を用いて計算により求めた計算値であってもよい。距離rFOも同様である。これらの距離rCOと距離rFOとから、式(1) の左辺のr比(r比=rCO/rFO)を算出し、算出したr比が歯数比と一致すればよい。このときに、式(1) が成立するといえる。
例えば、図8の模式図を参照して、上記第1の軸線Z1と上記第2の軸線Z2とのなす角度をλとし、上記第1の軸線Z1が延びる方向に関して、上記第1の軸線Z1および上記第2の軸線Z2の交点P1と上記任意の点P2との距離をARCとし、上記第2の軸線が延びる方向に関して、上記交点P1と上記任意の点P2との距離をARFとしたときに、下記式(2) ,(3) が成り立つ。
RF=ARC×cos λ−rCO×sin λ ……(2)
FO=rCO×cos λ−ARC×sin λ ……(3)
揺動型歯車装置の諸元(目標値または測定値)として、角度λ、距離rCO、および距離ARF(または距離ARC)が与えられることがある。このときには、式(2) ,(3) と、与えられた諸元、すなわち、角度λ,距離rCO,距離ARF(または距離ARC)とを用いて、距離rFOを求めることができ、さらに、式(1) の左辺のr比を求めることができる。
第2の発明によれば、2対の軸心固定歯車および軸心揺動歯車を有する揺動型歯車装置において、振動および騒音を抑制することができる。
第3の発明によれば、電動モータが中間部材を駆動することにより、入力部材の回転角に対する出力部材の回転角の比を変更することができる。
第4の発明によれば、伝達比を可変可能とすることにより、車両の走行状態等に応じて、操舵部材の操舵に対する転舵輪の転舵角を最適にできる。例えば、車庫入れ動作を行うとき等の、車両の停止時または低速走行時には、伝達比を大きくすることで、操舵量に対して転舵輪の転舵量を大きくすることができ、操舵部材の操作量を少なくできる。また、車両が雪道等を走行しているときには、カウンタステア操作を伝達比可変機構で自動的に行ういわゆるアクティブ操舵が可能となる。
本発明の一実施の形態にかかる伝達比可変機構を備える車両用操舵装置の概略構成を示す模式図である。 図1の要部のより具体的な構成を示す断面図である。 図2の伝達比可変機構およびその周辺の拡大図である。 図3の伝達比可変機構の要部の拡大図である。 第1の揺動型歯車装置の要部の斜視図である。 図4のVI−VI線に沿う要部の断面図である。 第1の揺動型歯車装置の側面図である。 第1の揺動型歯車装置の模式図である。 ピンと歯溝との相対移動の軌跡を示すグラフであり、(a)に式(1) が成立しない場合を示し、(b)に式(1) が成立する場合を示す。(a)、(b)の横軸は、歯車の回転方向に関する歯溝に対するピンの相対移動量を示す。(a)、(b)の縦軸は、歯溝の深さ方向に関する歯溝に対するピンの相対移動量を示す。 図10は、数式を説明するための第2の歯車の模式図である。 図11は、図10の第2の歯車のピンの運動の説明図である。
本発明の好ましい実施の形態を添付図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、揺動型歯車装置が、車両用操舵装置の伝達比可変機構に適用された場合に則して説明する。なお、本発明の揺動型歯車装置は、車両用操舵装置の伝達比可変機構以外の用途に用いることもできる。
図1は、本発明の一実施形態にかかる揺動型歯車装置が適用された車両用操舵装置の概略構成の模式図である。図1を参照して、車両用操舵装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2に付与された操舵トルクを、操舵軸としてのステアリングシャフト3等を介して左右の転舵輪4L,4Rのそれぞれに与えて転舵を行うものである。車両用操舵装置1は、操舵部材2の操舵角θ1に対する転舵輪の転舵角θ2の比としての伝達比θ2/θ1を変更することのできるVGR(Variable Gear Ratio )機能を有している。
車両用操舵装置1は、操舵部材2と、操舵部材2に連なるステアリングシャフト3とを有している。ステアリングシャフト3は、互いに同軸上に配置された第1、第2および第3の軸11,12,13を含んでいる。第1〜第3の軸11〜13のそれぞれの中心軸線は、当該第1〜第3の軸11〜13の回転軸線でもある。
第1の軸11の一端に、操舵部材2が同行回転可能に連結されている。第1の軸11の他端と第2の軸12の一端とは、伝達比可変機構5を介して差動回転可能に連結されている。第2の軸12と第3の軸13とは、トーションバー14を介して所定の範囲内で弾性的に相対回転可能、且つ動力伝達可能に連結されている。
第3の軸13は、自在継手7、中間軸8、自在継手9、転舵機構10等を介して、転舵輪4L,4Rと連なっている。
転舵機構10は、自在継手9に連なるピニオン軸15と、ピニオン軸15の先端のピニオン15aに噛み合うラック16aを有し車両の左右方向に延びる転舵軸としてのラック軸16とを有している。ラック軸16の一対の端部のそれぞれにタイロッド17L,17Rを介してナックルアーム18L,18Rが連結されている。
上述の構成により、操舵部材2の回転は、ステアリングシャフト3等を介して転舵機構10に伝達される。転舵機構10では、ピニオン15aの回転がラック軸16の軸方向の運動に変換される。ラック軸16の軸方向の運動は、各タイロッド17L,17Rを介して対応するナックルアーム18L,18Rに伝えられ、これらのナックルアーム18L,18Rがそれぞれ回転する。これにより、各ナックルアーム18L,18Rに連結された対応する転舵輪4L,4Rがそれぞれ操向する。
伝達比可変機構5は、ステアリングシャフト3の第1および第2の軸11,12間の回転伝達比(伝達比θ2/θ1)を変更するためのものであり、ニューテーションギヤ機構とされている。この伝達比可変機構5は、第1の軸11の他端に設けられた入力部材20と、第2の軸12の一端に設けられた出力部材22と、入力部材20と出力部材22との間に介在する中間部材としての軌道輪ユニット39と、を含んでいる。
入力部材20は、操舵部材2および第1の軸11とはトルク伝達可能に連結されている。出力部材22は、転舵輪側部材としての第2の軸12とはトルク伝達可能に連結されている。出力部材22は、第2の軸12や転舵機構10等を介して転舵輪4L,4Rに連なっている。
入力部材20は、当該入力部材20の中心軸線の周りに回転可能に支持されている。出力部材22は、当該出力部材22の中心軸線の周りに回転可能に支持されている。入力部材20の中心軸線と、出力部材22の中心軸線とは、第1の軸線Z1に一致している。
上述の軌道輪ユニット39は、第1の軌道輪としての内輪391と、第2の軌道輪としての外輪392と、内輪391および外輪392間に介在する玉等の転動体393とを含んでおり、玉軸受を構成している。
転動体393としては、玉以外にも、円筒ころ、針状ころ、円錐ころを用いることができる。また、転動体393は、単列に配置されていてもよいし、複列に配置されていてもよい。複列にすると、外輪392に対する内輪391の倒れを防止するのに好適である。複列のものとして、複列アンギュラ軸受を例示できる。
内輪391は、入力部材20と出力部材22とを差動回転可能に連結するものである。内輪391および外輪392は、第1の軸線Z1に対して傾斜する共通の中心軸線を有している。内輪391は、当該内輪391の中心軸線の周りに回転可能とされている。内輪391の中心軸線は、第2の軸線Z2に一致している。第2の軸線Z2は、第1の軸線Z1に対して所定の傾斜角度をなして傾斜しており、後述するように第1の軸線Z1に対して傾斜した状態で揺動するようになっている。
内輪391は、転動体393を介して外輪392に回転可能に支持されていることにより、第2の軸線Z2の回りを回転可能である。また、内輪391は、外輪392を駆動するためのアクチュエータとしての電動モータである伝達比可変機構用モータ23が駆動されることに伴い、第1の軸線Z1の回りを回転可能である。内輪391および外輪392は、第1の軸線Z1回りにコリオリ運動(首振り運動)可能である。
伝達比可変機構用モータ23は、軌道輪ユニット39の径方向外方に配置されている。伝達比可変機構用モータ23の中心軸線は、第1の軸線Z1と一致している。伝達比可変機構用モータ23は、第1の軸線Z1回りに関する外輪392の回転数を変更することにより、伝達比θ2/θ1を変更する。
伝達比可変機構用モータ23は、例えばブラシレスモータからなり、軌道輪ユニット39の外輪392を保持するロータ231と、このロータ231を取り囲むとともにステアリングコラムとしてのハウジング24に固定されたステータ232とを含んでいる。ロータ231は、第1の軸線Z1の回りを回転するようになっている。
車両用操舵装置1は、ステアリングシャフト3に操舵補助力を付与するための操舵補助力付与機構19を備えている。操舵補助力付与機構19は、伝達比可変機構5の出力部材22に連なる入力軸としての上述の第2の軸12と、転舵機構10に連なる出力軸としての上述の第3の軸13と、第2の軸12と第3の軸13との間に伝達されるトルクを検出する後述のトルクセンサ44と、操舵補助用のアクチュエータとしての操舵補助用モータ25と、操舵補助用モータ25と第3の軸13との間に介在する減速機構26とを含んでいる。
操舵補助用モータ25は、ブラシレスモータ等の電動モータからなる。この操舵補助用モータ25の出力は、減速機構26を介して第3の軸13に伝達される。
減速機構26は、例えばウォームギヤ機構からなる。減速機構26は、操舵補助用モータ25の出力軸25aに連結された駆動歯車としてのウォーム軸27と、ウォーム軸27と噛み合い且つ第3の軸13に同行回転可能に連結された従動歯車としてのウォームホイール28とを含んでいる。なお、減速機構26は、ウォームギヤ機構に限らず、平行軸歯車機構等の他の歯車機構を用いてもよい。上述の平行軸歯車機構は、例えば、互いに噛み合う一対の平歯車を含んでおり、平歯車に代えてはすば歯車を用いてもよい。
伝達比可変機構5および操舵補助力付与機構19は、ハウジング24に配置されている。ハウジング24は、車両の乗員室(キャビン)内に配置されている。なお、ハウジング24を、中間軸8を取り囲むように配置してもよいし、車両のエンジンルーム内に配置してもよい。
伝達比可変機構用モータ23および操舵補助用モータ25の駆動は、それぞれ、CPU、RAMおよびROMを含む制御部29によって制御される。制御部29は、駆動回路40を介して伝達比可変機構用モータ23と接続されているとともに、駆動回路41を介して操舵補助用モータ25と接続されている。
制御部29には、操舵角センサ42、伝達比可変機構用モータ23の回転角を検出するためのモータレゾルバからなる回転角検出センサ43、トルク検出手段としてのトルクセンサ44、転舵角センサ45、車速センサ46およびヨーレートセンサ47がそれぞれ接続されている。
操舵角センサ42から制御部29へは、操舵部材2の直進位置からの操作量である操舵角θ1に対応する値として、第1の軸11の回転角についての信号が入力される。
回転角検出センサ43から制御部29へは、伝達比可変機構用モータ23のロータ231の回転角θrについての信号が入力される。
トルクセンサ44から制御部29へは、操舵部材2に作用する操舵トルクTに対応する値として、第2および第3の軸12,13間に作用するトルクについての信号が入力される。
転舵角センサ45から制御部29へは、転舵角θ2に対応する値として第3の軸13の回転角についての信号が入力される。
車速センサ46から制御部29へは、車速Vについての信号が入力される。
ヨーレートセンサ47から制御部29へは、車両のヨーレートγについての信号が入力される。
制御部29は、上述の各センサ42〜47の信号等に基づいて、伝達比可変機構用モータ23および操舵補助用モータ25の駆動を制御する。
上述の構成により、伝達比可変機構5の出力は、操舵補助力付与機構19を介して転舵機構10に伝達される。より具体的には、操舵部材2に入力された操舵トルクは、第1の軸11を介して伝達比可変機構5の入力部材20に入力され、出力部材22から操舵補助力付与機構19の第2の軸12に伝達される。
第2の軸12に伝達された操舵トルクは、トーションバー14および第3の軸13に伝わり、操舵補助用モータ25からの出力と合わさって中間軸8等を介して転舵機構10に伝達される。
図2は、図1の要部のより具体的な構成を示す断面図である。図2を参照して、ハウジング24は、例えば、アルミニウム合金等の金属を筒状に形成してなるものであり、第1のハウジング51、第2のハウジング52、および第3のハウジング53を含んでいる。ハウジング24内には、第1の軸受31、第2の軸受32、第3の軸受33、第4の軸受34、第5の軸受35、第6の軸受36、および第7の軸受37(簡略化して図示)が収容されている。例えば、第1〜第7の軸受31〜37のそれぞれは、転がり軸受である。より具体的には、第1〜第5の軸受31〜35および第7の軸受37は、それぞれ、アンギュラ玉軸受である。第6の軸受36は、針状ころ軸受である。
第1のハウジング51は筒状をなしており、差動機構としての伝達比可変機構5を収容する差動機構ハウジングを構成しているとともに、伝達比可変機構用モータ23を収容するモータハウジングを構成している。第1のハウジング51の一端は、端壁部材54によって覆われている。第1のハウジング51の一端と端壁部材54とは、ボルト等の締結部材55を用いて互いに固定されている。第1のハウジング51の他端の内周面56に、第2のハウジング52の一端の環状凸部57が嵌合されている。これら第1および第2のハウジング51,52は、ボルト等の締結部材(図示せず)を用いて互いに固定されている。
第2のハウジング52は筒状をなしており、トルクセンサ44を収容するセンサハウジングと、回転角検出センサ43を収容するレゾルバハウジングとを構成している。第2のハウジング52の他端の外周面59に、第3のハウジング53の一端の内周面60が嵌合している。
第3のハウジング53は、筒状をなしており、減速機構26を収容する減速機構ハウジングを構成している。第3のハウジング53の他端には端壁部61が設けられている。端壁部61は環状をなしている。端壁部61により、第3のハウジング53の他端が塞がれている。
図3は、図2の伝達比可変機構5およびその周辺の拡大図である。図3を参照して、伝達比可変機構5の入力部材20、出力部材22および軌道輪ユニット39の内輪391は、それぞれ、環状をなしている。
入力部材20と内輪391とは、互いに噛み合う第1の歯車211および第2の歯車212により、動力伝達可能に互いに連結されている。内輪391と出力部材22とは、互いに噛み合う第3の歯車213および第4の歯車214により、動力伝達可能に互いに連結されている。
入力部材20は、第1の歯車211を有している。第1の歯車211は、歯車本体としての入力部材本体201と、入力部材本体201に保持される複数のピン77と、複数のピン77を入力部材本体201に保持するための内保持器75および外保持器76とを含んでいる。
また、入力部材20は、入力部材本体201の径方向内方に配置され入力部材本体201と同行回転可能な筒状部材202を有している。入力部材本体201および筒状部材202は、単一の材料を用いて一体に形成されている。
第1の軸11の他端は、筒状部材202の挿通孔202aを挿通している。伝達比可変機構5の入力軸としての第1の軸11の他端と、筒状部材202とは、例えばセレーション係合によって、トルク伝達可能に連結されている。
出力部材22は、第4の歯車214を有している。第4の歯車214は、歯車本体としての出力部材本体221と、出力部材本体221に保持される複数のピン87と、複数のピン87を出力部材本体221で保持するための内保持器85および外保持器86とを含んでいる。
出力部材22は、出力部材本体221の径方向内方に配置され出力部材本体221と同行回転可能な筒状部材222を有している。出力部材本体221および筒状部材222は、単一の材料を用いて一体に形成されている。
第2の軸12の一端は、出力部材22の筒状部材222の挿通孔222aを挿通している。伝達比可変機構5の出力軸としての第2の軸12の中間部と、出力部材22とは、例えばセレーション係合によって、トルク伝達可能に連結されている。
軌道輪ユニット39の内輪391は、全体が単一の部材を用いて一体に形成されており、入力部材20と出力部材22との間に配置されている。内輪391は、入力部材20の第1の歯車211と対をなす第2の歯車212と、出力部材22の第4の歯車214と対をなす第3の歯車213とを有している。内輪391は、当該内輪391の軸方向に関しての第1の端部391aおよび第2の端部391bを有している。第1の端部391aは、第2の歯車212の歯車本体として形成されている。第2の端部391bは、第3の歯車213の歯車本体として形成されている。第1および第2の端部391a,391bは、互いの軸線が合致しており、この合致する軸線としての第2の軸線Z2の回りを同行回転可能である。
外輪392は、伝達比可変機構用モータ23のロータ231の内周に形成された傾斜孔63に圧入状態で固定されている。外輪392は、ロータ231とは第1の軸線Z1の回りを同行回転する。ロータ231が第1の軸線Z1の回りを回転することに伴い、軌道輪ユニット39がコリオリ運動する。
なお、本実施形態では、上述のように構成された軌道輪ユニット39に則して説明するが、以下のように構成してもよい。すなわち、外輪392が入力部材20および出力部材22を差動回転可能に連結するとともに、内輪391が伝達比可変機構用モータ23のロータ231と同行回転可能に連結されるようにしてもよい。この場合、軌道輪ユニット39は、内輪支持型となる。また、第2の歯車212および第3の歯車213は、中間部材としての外輪392の側面に設けられる。
図4は、図3の伝達比可変機構5の要部の拡大図である。図4を参照して、第1の歯車211の中心軸線Z31は、入力部材20の中心軸線と一致しており、第1の軸線Z1にも一致している。第1の歯車211は、当該第1の歯車211の中心軸線Z31の周りに回転可能とされている。
第4の歯車214の中心軸線Z34は、出力部材22の中心軸線と一致しており、第1の軸線Z1にも一致している。第4の歯車214は、当該第4の歯車214の中心軸線Z34の周りに回転可能とされている。
第2の歯車212の中心軸線Z32は、第2の軸線Z2に一致している。第2の歯車212は、当該第2の歯車212の中心軸線Z32の周りに回転可能とされている。
第3の歯車213の中心軸線Z33は、第2の軸線Z2に一致している。第3の歯車213は、当該第3の歯車213の中心軸線Z33の周りに回転可能とされている。
第2の歯車212の中心軸線Z32および第3の歯車213の中心軸線Z33は、第1の軸線Z1に対して傾斜した状態で、第1の軸線Z1の周りを回動するようになっている。そこで、第2の歯車212および第3の歯車213を、軸心揺動歯車ともいう。
これに対して、第1の歯車211の中心軸線Z31および第4の歯車214の中心軸線Z34は、回動も変位もしない。そこで、第1の歯車211および第4の歯車214を、軸心固定歯車ともいう。
第1の歯車211と、この第1の歯車211に動力伝達可能に噛み合う第2の歯車212とによって、第1の揺動型歯車装置78が構成されている。また、第3の歯車213と、この第3の歯車213に動力伝達可能に噛み合う第4の歯車214とによって、第2の揺動型歯車装置88が構成されている。また、第1の揺動型歯車装置78と、第2の揺動型歯車装置88とによって、第3の揺動型歯車装置89が形成されている。
第3の揺動型歯車装置89の入力部材20および出力部材22は、それぞれの中心軸線が合致しており、内輪391の第1の端部391aおよび第2の端部391bを挟んで配置されている。
第1の歯車211は、側面70を有している。側面70は、入力部材20の軸方向端部に設けられている。また、第4の歯車214は、側面73を有している。側面73は、出力部材22の軸方向端部に設けられている。
内輪391は、第2の歯車212の側面71と、第3の歯車213の側面72とを有している。第2の歯車212の側面71と、第3の歯車213の側面72とは、内輪391の軸線方向に互いに対向している。第2の歯車212の側面71は、内輪391の第1の端部391aの一部として形成されており、第1の歯車211の側面70に対向している。第3の歯車213の側面72は、内輪391の第2の端部391bの一部として形成されており、第4の歯車214の側面73に対向している。
図5は、第1の揺動型歯車装置78の要部の斜視図である。図4および図5を参照して、第1の歯車211は、当該第1の歯車211の側面70に形成された複数の保持溝79と、各保持溝79に保持された複数のピン77とを有している。
第2の歯車212は、当該第2の歯車212の側面71に形成され対応するピン77に係合する複数の歯溝80を含んでいる。歯溝80とピン77とが互いに係合できるようになっている。
保持溝79およびピン77は、側面70において、入力部材20の周方向についての全域に亘って、入力部材20の周方向に等間隔に配置されている。
歯溝80は、側面71において、内輪391の周方向についての全域に亘って、内輪391の周方向に等間隔に配置されている。
保持溝79およびピン77のそれぞれは、例えば38個が配置されている。歯溝80の数は、ピン77の数とは異なる数、例えば、ピン77の数よりも多い数である40個とされている。なお、軸心固定歯車の歯数は、軸心揺動歯車の歯数よりも少なくなる。
各ピン77は、第1の歯車211の歯81を形成するためのものであり、例えば円柱状をなす針状ころである。これらのピン77は、第1の歯車211の中心軸線Z31を中心とする放射状に配置されている。各ピン77の半部は、対応する保持溝79から突出して断面半円形形状をなしている。この突出している半部が、第1の歯車211の歯81とされている。各ピン77のうち、第1の歯車211の径方向R1に関する外端77aは、環状の外保持器76によって一括して保持されており、第1の歯車211の径方向R1に関する内端77bは、環状の内保持器75によって一括して保持されている。
各ピン77は、これら外保持器76および内保持器75によって、入力部材本体201の保持溝79に接触状態で保持されている。外保持器76および内保持器75のそれぞれは、弾性を有する部材、例えば合成樹脂により形成されており、入力部材本体201に取り付けられている。
図5を参照して、保持溝79は、第1の歯車211の中心軸線Z31を中心に放射状に細長に形成されて、第1の歯車211の径方向に関して側面70の全域に延びており、第1の歯車211の周方向に等間隔に配置されている。保持溝79の数は、ピン77の数と等しくされており、各保持溝79にピン77が保持されている。なお、図5では、内保持器75および外保持器76は図示していない。
歯溝80は、第2の歯車212の中心軸線Z32を中心に放射状に細長に形成されて、第2の歯車212の径方向(内輪391の径方向でもある。)に関して側面71の全域に延びており、第2の歯車212の周方向に等間隔に配置されている。歯溝80の数は、ピン77の数とは異なる数にされている。ピン77の数と歯溝80の数との差に応じて、入力部材本体201と内輪391との間で変速を行うことができる。
再び図4を参照して、内輪391の第2の軸線Z2が入力部材20の第1の軸線Z1に対して所定角度λだけ傾斜していることにより、第1の歯車211の複数のピン77のうちの一部のピン77と、第2の歯車212の複数の歯溝80のうちの一部の歯溝80とが、互いに噛み合っている。
図6は、図4のVI−VI線に沿う要部の断面図である。図6は、歯溝80に噛み合っているピン77の長手方向と直交する断面を示している。図5および図6を参照して、ピン77の外周面は、円筒面により形成されている。ピン77の中心軸線J1に沿う方向に関して、ピン77の外周面の直径は、一定とされている。
歯溝80は、断面凹湾曲形状の樋状をなして延びている。また、ピン77の中心軸線に直交する断面において、歯溝80の内面は、例えば、いわゆるゴシックアーク形状とされている。歯溝80の底801が先鋭な形状とされている。歯溝80の底801とピン77とは、互いに接触しないようになっている。また、歯溝80の断面形状は、歯溝80の長手方向の全域に亘って同じ形状を有している。歯溝80は、底801を挟んで第2の歯車212の周方向に並ぶ一対の接触部分802を含んでいる。ピン77の突出端が、歯溝80の最も奥にまで達したときに、一対の接触部分802とピン77の外周面とがそれぞれ接触できるようになっている。各接触部分802は、円弧面により形成されている。この円弧面の曲率半径は、ピン77の外周面の半径よりも大きくされている。
図4を参照して、第3の歯車213は、下記の点を除いて、第2の歯車212と同じに構成されている。また、第4の歯車214は、下記の点を除いて、第1の歯車211と同じに構成されている。すなわち、第4の歯車214は、出力部材22に設けられている。また、第3の歯車213は、内輪391の第2の端部319bに設けられている。また、第3の歯車213と第4の歯車214の歯数差は、第1の歯車211と第2の歯車212との歯数差とは、異なっている。例えば、本実施形態では、第1の歯車211と第2の歯車212との歯数差は、第3の歯車213と第4の歯車214の歯数差よりも大きくされているが、逆にすることも考えられる。
また、第3の歯車213の側面72は、複数の歯溝110を有している。歯溝110は、上述の歯溝80と同様に形成されている。
第4の歯車214の側面73は、複数の保持溝109と、複数のピン87と、ピン87を保持するための内保持器85および外保持器86とを有している。保持溝109は、第1の歯車211の保持溝79と同じに構成されている。ピン87は、第1の歯車211のピン77と同じに構成されている。内保持器85および外保持器86は、内保持器75および外保持器76と同じに構成されている。
第3の歯車213および第4の歯車214の噛み合い状態は、第1の歯車212と第2の歯車212との噛み合い状態と同じである。第3の歯車213および第4の歯車214についての詳しい説明は省略するが、第3の歯車213および第4の歯車214においても、第1の歯車212と第2の歯車212との関係において得られる作用および効果を得ることができる。以下では、第1の歯車212と第2の歯車212との関係に則して説明する。
図3を参照して、伝達比可変機構用モータ23のロータ231は、軸方向Sに延びる筒状のロータコア112を含んでいる。
本実施形態では、軌道輪ユニット39の外輪392を支持するロータコア112が、第1の軸受31を介して入力部材20の筒状部材202を回転可能に支持するとともに、第3の軸受33を介して出力部材22の筒状部材222を回転可能に支持している。
また、第1の軸受31の外輪は、ロータコア112の段部により軸方向に位置決めされている。第3の軸受33の外輪は、ロータコア112の段部により軸方向に位置決めされている。軌道輪ユニット39の外輪392は、ロータコア112の段部により軸方向に位置決めされている。これにより、外輪392と、入力部材20と、出力部材22との、互いの軸方向の相対移動が規制されている。
また、ロータコア112は、第1および第3の軸受31,33を軸方向Sに挟む第2および第4の軸受32,34によって、両持ち支持されている。
第2の軸受32は、第1のハウジング51の一端の内径部に形成された環状凸部114に保持されている。第4の軸受34は、第2のハウジング52の他端の内径部に形成された環状の延伸部115に保持されている。
環状の延伸部115は、第2のハウジング52の他端に設けられた隔壁部116から、軸方向Sの一方S1側に延びる筒状をなしており、ロータコア112の内方に挿入されている。
図7は、第1の揺動型歯車装置78の側面図である。図7を参照して、第1の歯車211の複数のピン77および第2の歯車212の複数の歯溝80が、互いに同時に係合している。一方で、同時に互いに係合するピン77と歯溝80とが、複数対あるので、ピン77と歯溝80との干渉が生じ易くなる。この干渉が生じると、周方向に振動および騒音が生じる。
本実施形態では、上述の干渉の発生を抑制できるように、後述する式(1)が成立するように、第1の揺動型歯車装置78が構成されている。
なお、第2の揺動型歯車装置88においても、同様に式(1)が成立するように構成されている。また、第3の揺動型歯車装置89においては、第1および第2の揺動型歯車装置78,88の両方で式(1)が成立するのが好ましいが、第1および第2の揺動型歯車装置78,88の一方で式(1)が成立するようにしてもよい。以下では、第1の揺動型歯車装置78に則して説明する。
図8は、第1の揺動型歯車装置78の模式図である。図8を参照して、第1の揺動型歯車装置78において、互いに噛み合っているピン77および歯溝80は、ピン77の長手方向X5に関して所定長さX2の係合領域771,803で係合している。係合領域771は、ピン77の外周面にある。係合領域803は、歯溝80の内面にある。
ピン77の中心軸線J1は、係合領域771,803とはピン77の径方向R5に対向する対向領域J11を含んでいる。対向領域J11内のピン77の中心軸線J1上の任意の点P2と第1の軸線Z1との距離をrCOとし、任意の点P2と第2の軸線Z2との距離をrFOとし、第1の歯車211のピン77の数をZC とし、第2の歯車212の歯溝80の数をZF とするときに、下記式(1) :rCO/rFO=ZC /ZF ……(1) 、が成立している。
本実施形態によれば、上述の一方の歯車としての第1の歯車211および他方の歯車としての第2の歯車212が互いに噛み合って回転するときに、ピン77の3次元の揺動運動のうちで、ピン77の中心軸線J1に平行な軸線の周りの揺動運動の量が小さくなるので、ピン77が歯溝80に出入りするときの振動が小さくなる。その結果、第1の揺動型歯車装置78の振動および騒音の発生を抑制することができる。
式(1) の距離rCOは、実測値であってもよいし、実測値または目標値を用いて計算により求めた計算値であってもよい。距離rFOも同様である。これらの距離rCOと距離rFOとから、式(1) の左辺のr比(r比=rCO/rFO)を算出し、算出したr比が歯数比と一致すればよい。このときに、式(1) が成立するといえる。
例えば、第1の軸線Z1と第2の軸線Z2とのなす角度をλとし、第1の軸線Z1が延びる方向に関して、第1の軸線Z1および第2の軸線Z2の交点P1と任意の点P2との距離をARCとし、第2の軸線Z2が延びる方向に関して、交点P1と任意の点P2との距離をARFとしたときに、下記式(2) ,(3) が成り立つ。
RF=ARC×cos λ−rCO×sin λ ……(2)
FO=rCO×cos λ−ARC×sin λ ……(3)
例えば、第1の揺動型歯車装置78の第1および第2の歯車211,212の諸元(目標値または測定値)として、角度λ、距離rCOおよび距離ARF(または距離ARC)が与えられることがある。このときには、式(2) ,(3) と、与えられた諸元、すなわち、角度λ,距離rCO,距離ARF(または距離ARC)とを用いて、距離rFOを求めることができ、さらに、式(1) の左辺のr比を求めることができる。
例えば、上述の任意の点P2は、第1の軸線Z1および第2の軸線Z2をともに含む平面P12(図6参照)に含まれている。より具体的には、上述の任意の点P2は、ピン77の中心軸線J1上において、対向領域J11の中央位置に配置されている。この場合、振動を効果的に抑制できる。
式(1) が成立する場合には、上述の任意の点P2を通り第1の軸線Z1を中心とする円に沿って測ったときの第1の歯車211のピン77のピッチと、上述の任意の点P2を通り第2の軸線Z2を中心とする円に沿って測ったときの第2の歯車212の歯溝80のピッチとが、互いに等しくなる。
換言すれば、式(1) が成立するように諸元(例えば、距離rCO、距離rFO)を設定することにより、第1の歯車211および第2の歯車212の歯のピッチを互いに等しくすることを、確実に且つ容易に達成できる。従って、第1の揺動型歯車装置78の振動および騒音の低減を確実に且つ容易に達成できる。
なお、従来の揺動型歯車装置においては、第1および第2の歯車の歯のピッチは、あまり重要視されていなかった。その結果、例えば、上述の諸元の設定において、式(1) が成立するようには設定されていなかったので、第1および第2の歯車の歯のピッチは、互いに異なっていた。その結果、上述の振動および騒音の原因となっていた。
また、振動を抑制できるようなピンまたは歯溝の形状を採用することが考えられる。このような形状は、複雑なので、加工が困難であり、また、製造コストが高価になる。これに対して、本実施形態では、振動の発生を抑制するために、上述の式(1) が成立する値に一対の歯車の諸元を設定するので、ピンおよび歯溝の形状を簡素化できる。従って、製造コストを安価にできる。しかも、振動と騒音との発生を抑制できる。
また、上述の式(1) が成立することによる効果を、具体的に説明する。すなわち、互いに噛み合う特定のピン77および歯溝80の相対移動を考える。式(1) が成立するときの歯溝80に対するピン77の相対移動の軌跡を、後述する式(4) により求めた。また、式(1) が成立しないときの歯溝に対するピンの相対移動の軌跡を、同様に求めた。
図9は、ピンと歯溝との相対移動の軌跡の計算結果を示すグラフであり、(a)に式(1) が成立しない従来の場合を示し、(b)に式(1) が成立する本実施形態の場合を示す。(a)、(b)の横軸は、歯車の回転方向に関する歯溝に対するピンの相対移動量を示す。(a)、(b)の縦軸は、歯溝の深さ方向に関する歯溝に対するピンの相対移動量を示す。また、(a),(b)のグラフは、歯溝に対するピンの中心位置を示す点を計算により求め、求められた点を線で結んだものであり、ピンの中心が歯溝の底に最も接近したときのピンの中心位置を点G0で図示している。
図9(a)および図9(b)のグラフによると、ピン77は、対応する歯溝80に出入りするときに、歯溝80の深さ方向(グラフの縦方向に相当)に相対移動するとともに、第1の歯車211(第2の歯車212でもよい。)の回転方向(グラフで横方向に相当)に相対移動する。
式(1) が成立する場合(図9(b)参照。)には、式(1) が成立しない場合(図9(a)参照。)と比較して、グラフの横軸に関するピンの相対移動量が相対的に小さい。すなわち、回転方向についてのピン77と歯溝80との相対変位量が小さいといえる。
また、図9(b)を参照して、点G0から、ピン77が、歯溝80の深さ方向に所定距離G4で離れると、ピン77と歯溝80との係合が解除されることになる。この係合が解除されるときの点G5は、2つある。2つの点G5間の回転方向の距離G1を求める。同様に、図9(a)を参照して、2つの点G5間の回転方向の距離G2を求める。
これらの距離G1,G2が大きいほどに、互いに噛み合うピンと歯溝との間で、回転方向の振動が生じ易くなる。式(1)が成立するときの距離G1は、成立しないときの距離G2よりも小さい。従って、振動が生じ難いといえる。
図9(a)および図9(b)のグラフを求めるための後述する式(4) は、揺動型歯車装置の第1の歯車211が歯溝を有し、第2の歯車212がピンを有する場合について、第2の歯車212が首振り運動するときのピンの任意の点の位置を求めるものである。上述の任意の点の位置は、図10の点P3を、図11の3つの回転運動により移動させた点P5の位置として与えられる。なお、ピンと歯溝との中心同士の相対運動を求めるときには、ピンおよび歯溝が何れの歯車にあってもよい。
図10は、第2の歯車のピンの任意の点P3を説明するための第2の歯車の模式図である。図11は、図10の第2の歯車のピンの運動の説明図である。なお、図11には、第2の歯車212が首振り運動するときのピンの外周上の任意の点の軌跡と、この軌跡の包絡線(二点鎖線で図示)も図示されている。
図10を参照して、第2の軸線Z2は座標軸のZ軸に沿っている。P3は、第2の歯車212のピンの任意の点であり、ピンの外周面上にある場合を図示されている。rR は、任意の点P3を表すための変数であり、任意の点P3とピンの中心軸線J1との距離である。任意の点P3がピンの外周面上にあるときには、距離rR はピンの外周面の半径に等しい。λR は、第2の軸線Z2と直交する平面に対するピンの中心軸線J1のなす角度である。また、θR は、任意の点P3を表すための変数であり、ピンの中心軸線J1の周りの角度である。dは、任意の点P3を表すための変数であり、ピンの中心軸線J1に沿う方向に関するピンの中心P4と点P3との距離である。rF3は、ピンの中心軸線J1上にあるピンの中心P4と、第2の軸線Z2との距離である。BRFは、第2の軸線Z2が延びる方向に関して、上記交点P1とピンの中心P4との距離である。
図11を参照して、任意の点P3から点P5への3つの回転運動は、Z軸周りの角度−Φでの回転と、X軸周りの角度λでの回転と、Z軸周りの角度iΦでの回転を含んでいる。点P5の位置P05は、下記の式(4) により得られる。
05=M1 ・M2 ・M3 ・P03……(4)
ここで、
03=[X0 ,Y0 ,Z0
0 =rR ・sin θR
0 =d・ cosλR +rR ・sin λR ・ cosθR +rF3
0 =−d・ sinλR +rR ・ cosλR ・ cosθR +BRF
また、P03は、ピンの任意の点P3の位置であり、X0 は、点P3のX座標であり、Y0 は、点P3のY座標であり、Z0 は、点P3のZ座標である。また、M1 は、任意の点を、Z軸まわりに角度−Φで回転させたときの点の位置を求めるためのマトリックスであり、Φの関数である。また、M2 は、任意の点を、X軸まわりに角度λで回転させたときの点の位置を求めるためのマトリックスであり、λの関数である。また、M3 は、任意の点を、Z軸まわりに角度iΦで回転させたときの点の位置を求めるためのマトリックスであり、iΦの関数である。
また、Φは、第2の歯車212の首振り運動の回転角度である。また、iは、歯数比である。ここで、歯数比i=ZF /ZC =(出力歯数)/(入力歯数)である。例えば、出力歯数は、第2の歯車212の歯数である。入力歯数は、第1の歯車211の歯数である。
式(4) において、rR =0とおき、Y=rC0について解き、rF3=rFO、rCO/rFO=ZC /ZF とおくと、図9(b)のグラフが得られる。
また、式(4) において、rR =0とおき、Y=rC0について解き、rF3=rFO、rCO/rFO=α・ZC /ZF (α>1)とおくと、図9(a)のグラフが得られる。
図4を参照して、本実施形態では、軸心固定歯車が一対、すなわち、第1および第4の歯車211,214が設けられている。一対の歯車211,214のそれぞれが、軸心揺動歯車としての内輪391の対応する側面71,72に噛み合わされている。この場合、2対の軸心固定歯車および軸心揺動歯車を有する第3の揺動型歯車装置89において、振動および騒音を抑制することができる。
また、本実施形態の伝達比可変機構5は、本実施形態の第3の揺動型歯車装置89を用いている。一対の軸心固定歯車の一方としての第1の歯車211が設けられた入力部材20と、一対の軸心固定歯車の他方としての第4の歯車214が設けられた出力部材22と、軸心揺動歯車としての第2および第3の歯車212,213が設けられ入力部材20および出力部材22の差動回転を許容する中間部材としての内輪391と、中間部材を駆動するための伝達比可変機構用の電動モータ23と、を備えている。この場合、電動モータ23が上述の中間部材を駆動することにより、入力部材20の回転角に対する出力部材22の回転角の比を変更することができる。
図1を参照して、本実施形態の車両用操舵装置1は、伝達比可変機構5を用いて操舵部材2の操舵角に対する転舵輪4L,4Rの転舵角の比である伝達比を変更可能とされている。入力部材20が操舵部材2に連結され、出力部材22が転舵輪側部材としての第2の軸12に連結されている。
これにより、伝達比を可変とすることにより、車両の走行状態等に応じて、操舵部材2の操舵に対する転舵輪の転舵角を最適にできる。例えば、車庫入れ動作を行うとき等の、車両の停止時または低速走行時には、伝達比を大きくすることで、操舵量に対して転舵輪の転舵量を大きくすることができ、操舵部材の操作量を少なくできる。また、車両が雪道等を走行しているときには、カウンタステア操作を伝達比可変機構で自動的に行ういわゆるアクティブ操舵が可能となる。
図1および図2を参照して、VGR機能の動作は、以下の通りである。伝達比可変機構用モータ23のロータ231が回転しており、且つ運転者が操舵部材2を保持していることにより入力部材20の回転が規制されている場合には、ロータ231が第1の軸線Z1の周りを回転することにより、軌道輪ユニット39がいわゆるコリオリ運動する。これにより、内輪391が入力部材20と出力部材22とを互いに逆回転させようとする。しかしながら、入力部材20の回転が規制されていることにより、出力部材22のみが回転する。
このとき、第1の歯車211と第2の歯車212との間に第1の歯数差があり、第3の歯車213と第4の歯車214との間に第2の歯数差があり、第1の歯数差および第2の歯数差が互いに異なる。これにより、軌道輪ユニット39の外輪392が1回転しているときに、内輪391は、第1の歯数差に応じた量で回転する。さらに、出力部材22は、第2の歯数差に応じた量で回転する。その結果、伝達比可変機構用モータ23のロータ231の回転が減速されて出力される。
伝達比可変機構用モータ23のロータ231が回転しており、且つ運転者が操舵部材2を操舵していることにより入力部材20が回転している場合には、出力部材22の回転量は、上述の場合(ロータ231が回転し且つ運転者が操舵部材2を保持していることにより入力部材20の回転が規制されている場合)の回転量に入力部材20(操舵部材2)の回転量を加えた値となる。
これにより、車両が比較的低速で走行している場合には、操舵角θ1を増幅して運転者の操舵を補助する機能を発揮することができる。
また、車両が比較的高速で走行している場合には、例えば、操舵角θ1と車両のヨーレートγとを比較し、車両の挙動を判定する。その結果、操舵角θ1から判定される車両の挙動と検出されたヨーレートγから判定される車両の挙動とが一致していないときには、伝達比可変機構用モータ23のロータ231の回転を増速したり、減速したりすることにより、車両のスタビリティコントロール(姿勢安定制御)を行う。なお、このとき、カウンタステア操作が行われるように伝達比可変機構用モータ23の駆動を制御することもできる。
また、本実施形態について、以下のような変形例を考えることができる。以下の説明では、上述の実施形態と異なる点を主に説明する。なお、他の構成については、説明を省略するが、上述の実施形態と同様であり、同一符号を付してある。
例えば、上述の実施形態では、入力部材20の第1の歯車211に保持溝79およびピン77を設け、内輪391の第2の歯車212に歯溝80を設ける場合を説明したが、これには限定されない。例えば、内輪391の第2の歯車212に保持溝79およびピン77を設け、入力部材20の第1の歯車211に歯溝80を設けてもよい。同様に、内輪391の第3の歯車213に保持溝109およびピン87を設け、出力部材22の第4の歯車214に歯溝110を設けてもよい。
要は、軸心固定歯車および軸心揺動歯車のうちの一方の歯車は、上記一方の歯車の側面に上記一方の歯車の中心軸線を中心とする放射状に配列された複数の保持溝と、各保持溝にそれぞれ保持され上記一方の歯車の歯を構成するピンと、を含む。ピンが、上記軸心固定歯車および上記軸心揺動歯車のうちの他方の歯車の側面に上記他方の歯車の中心軸線を中心とする放射状に配列された歯溝80に噛み合うようにしてあればよい。
また、図示しないが、ピン77および歯溝80に代えて、円錐台形状のピンと、このピンの形状に合致する形状の歯溝とを用いてもよい。この歯溝の内面は、円錐面の一部により形成され、ピンの外周面と線接触または面接触できるようになっている。また、ピンを有する歯車の径方向内方に向かうにしたがって、ピンの直径が小さくなっている。また、ピン77と保持溝79とが単一部材により一体に形成される場合も考えられる。ピン87と歯溝110についても同様である。
また、第1の歯車211の歯数と第2の歯車212の歯数とが互いに同数にされる場合と、第3の歯車213の歯数と第4の歯車214の歯数とが互いに同数にされる場合とのいずれか一方が採用される場合も考えられる。この場合、歯数が異なる一対の歯車に式(1) を適用できる。
また、上述の各実施形態では、伝達比可変機構5は、操舵軸としてのステアリングシャフト3に適用されていたが、操舵軸としての中間軸8およびピニオン軸15に適用することも考えられる。これらの場合には、出力部材22は、操舵力が伝達される伝達経路において出力部材22よりも転舵輪4L,4R寄りにある転舵輪側部材(例えば、上述の実施形態では、第2の軸12)に連結される。
また、本発明の伝達比可変機構および揺動型歯車機構を、車両用操舵装置以外の他の装置に適用することができる。例えば、本発明の伝達比可変機構および揺動型歯車機構を、車両の車輪のトー角を可変可能なトー角可変機構や、車両の車輪のキャンバー角を可変可能なキャンバー角可変機構や、車両のショックアブソーバの減衰力を可変可能な減衰力可変機構等に適用できる。本発明の伝達比可変機構および揺動型歯車機構を、車両用操舵装置以外の他の一般の他の歯車装置であって、一対の軸心固定歯車および軸心揺動歯車を有する歯車装置に適用できる。その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲内で種々の変更を施すことができる。
1…車両用操舵装置、2…操舵部材、4R,4L…転舵輪、5…伝達比可変機構、12…第2の軸(転舵輪側部材)、20…入力部材、22…出力部材、23…伝達比可変機構用モータ(電動モータ)、70…第1の歯車の側面、71…第2の歯車の側面、72…第3の歯車の側面、73…第4の歯車の側面、77,87…ピン、78…第1の揺動型歯車装置、79,109…保持溝、80,110…歯溝、88…第2の揺動型歯車装置、89…第3の揺動型歯車装置、211…第1の歯車(軸心固定歯車、一方の歯車)、212…第2の歯車(軸心揺動歯車、他方の歯車)、213…第3の歯車(軸心揺動歯車、他方の歯車)、214…第4の歯車(軸心固定歯車、一方の歯車)、391…内輪(中間部材)、771,803…係合領域、J1…ピンの中心軸線、J11…対向領域、P2…任意の点、R5…ピンの径方向、rCO…任意の点と第1の軸線との距離、rFO…任意の点と第2の軸線との距離、X2…所定長さ、X5…ピンの長手方向、Z1…第1の軸線、Z2…第2の軸線、Z31…第1の歯車の中心軸線、Z32…第2の歯車の中心軸線、Z33…第3の歯車の中心軸線、Z34…第4の歯車の中心軸線。

Claims (4)

  1. 第1の軸線上に中心軸線を有しその中心軸線の回りに回転可能な軸心固定歯車と、
    上記第1の軸線に対して傾斜した状態で揺動する第2の軸線上に中心軸線を有しその中心軸線の回りに回転可能な軸心揺動歯車と、を備え、
    上記軸心固定歯車および上記軸心揺動歯車のうちの一方の歯車は、上記一方の歯車の側面に上記一方の歯車の中心軸線を中心とする放射状に配列された複数の保持溝と、各保持溝にそれぞれ保持され上記一方の歯車の歯を構成するピンと、を含み、
    上記ピンが、上記軸心固定歯車および上記軸心揺動歯車のうちの他方の歯車の側面に上記他方の歯車の中心軸線を中心とする放射状に配列された歯溝に噛み合うようにしてあり、
    互いに噛み合っている上記ピンおよび上記歯溝は、上記ピンの長手方向に関して所定長さの係合領域で係合し、
    上記ピンの中心軸線は、上記係合領域とは上記ピンの径方向に対向する対向領域を含み、
    上記対向領域内の上記ピンの中心軸線上の任意の点と上記第1の軸線との距離をrCOとし、
    上記任意の点と上記第2の軸線との距離をrFOとし、
    上記第1の歯車の上記ピンの数をZC とし、
    上記第2の歯車の上記歯溝の数をZF とするときに、下記式(1) が成立することを特徴とする揺動型歯車装置。
    CO/rFO=ZC /ZF ……(1)
  2. 請求項1において、上記軸心固定歯車が一対設けられ、上記一対の軸心固定歯車のそれぞれが、上記軸心揺動歯車の一対の側面のうちの対応する側面に噛み合わされていることを特徴とする揺動型歯車装置。
  3. 請求項2に記載の揺動型歯車装置を用いた伝達比可変機構であって、上記一対の軸心固定歯車の一方が設けられた入力部材と、上記一対の軸心固定歯車の他方が設けられた出力部材と、上記軸心揺動歯車が設けられ上記入力部材および出力部材の差動回転を許容する中間部材と、上記中間部材を駆動するための電動モータと、を備え、上記入力部材から上記出力部材への伝達比を可変することを特徴とする伝達比可変機構。
  4. 請求項3に記載の伝達比可変機構を用いて操舵部材の操舵角に対する転舵輪の転舵角の比である伝達比を変更可能な車両用操舵装置であって、上記入力部材が上記操舵部材に連結され、上記出力部材が転舵輪側部材に連結されていることを特徴とする車両用操舵装置。
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