JP2009208557A - 車両用操舵装置 - Google Patents

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陽一朗 山海
Satoru Murao
悟 村尾
Atsushi Yao
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Abstract

【課題】組立性に優れた車両用操舵装置を提供すること。
【解決手段】伝達比可変機構の出力部材17に、中間部材としての外輪の凹部と嵌合する凸部56を設ける。凸部56は、出力部材本体58の動力伝達面54の溝に嵌合するころ部材59により形成される。ころ部材59が外保持器63および内保持器64によって保持され、出力部材本体58に取り付けられる。外保持器63および複数のころ部材59によってサブアセンブリSAを構成する。
【選択図】図4

Description

本発明は、車両用操舵装置に関する。
歯車装置として、いわゆるコリオリ運動をする機構を採用した装置が提案されている(特許文献1の第5−1図を参照)。上記歯車装置では、入力両面傘歯車の歯をころにより形成している。そのころの両端からは段付き状の小径軸が突出しており、その小径軸を受ける保持板が、傘歯車本体の両側面に隣接して配置されている。
特公平7−56324号公報
上記の歯車装置では、複数のころ、2つの保持板を同時に組み付ける必要があり、その作業のときに、ころがばらけ易く作業しづらいという問題があった。上記の歯車装置を車両用操舵装置に適用した場合、同じ問題の発生が予想される。
本発明は、かかる背景のもとでなされたもので、本発明の目的は、組立性に優れた車両用操舵装置を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明は、操舵部材(2)の操舵角(θ1)に対する転舵輪(4L,4R)の転舵角(θ2)の比である伝達比を変更可能な伝達比可変機構(5)を備え、この伝達比可変機構は、操舵部材に連結され第1の軸線(A)の回りに回転可能な入力部材(16)と、転舵輪に連結され第1の軸線の回りに回転可能な出力部材(17)と、入力部材および出力部材の間に介在して両部材の差動回転を許容するように両部材を連結し且つ上記第1の軸線に対して傾斜した第2の軸線(B)の回りに回転可能である中間部材(18)と、中間部材を駆動するための電動モータ(19)とを含み、入力部材および中間部材の互いに対向する動力伝達面(50,51)の何れか一方に設けられた凸部(52)が他方に設けられた凹部(53)に嵌合し、出力部材および中間部材の互いに対向する動力伝達面(54,55)の何れか一方に設けられた凸部(56)が他方に設けられた凹部(57)に嵌合し、上記凸部は、当該凸部に対応する、入力部材、中間部材および出力部材のうちの少なくとも1つの部材の動力伝達面に、保持器(63,64;64)によって保持された状態で取り付けられた複数のころ部材(59)により形成されており、上記保持器および保持器によって保持された複数のころ部材によって、サブアセンブリ(SA)が構成されていることを特徴とするものである。
本発明では、保持器をおよび複数のころ部材によってサブアセンブリが構成されているので、そのサブアセンブリ状態で取付作業を行うことにより、複数のころ部材を取付不良が生じることなく良好に、対応する部材に取り付けることができる。したがって、格段に作業効率が向上する。
また、上記保持器は、各ころ部材をそれぞれ固定するための固定孔(68;75)を有している場合がある(請求項2)。この場合、サブアセンブリ状態で、保持器によって複数のころ部材を強固に保持できるので、サブアセンブリを対応する部材に取り付けるときに、ころ部材がばらけたりせず、組立の作業性がよい。
また、上記ころ部材が取り付けられる上記部材の動力伝達面に、各ころ部材をそれぞれ収容する複数の溝(60)が放射状に形成されており、上記保持器は、上記複数の溝にそれぞれ配置された複数のころ部材の外端(61)を保持する環状の外保持器(63)と、複数のころ部材の内端(62)を保持する環状の内保持器(64)とを含み、外保持器および内保持器の何れか一方と上記複数のころ部材とによって上記サブアセンブリが構成されている場合がある(請求項3)。この場合、外保持器および内保持器の何れか一方と複数のころ部材により構成されるサブアセブリを取り付けた後に、他方の保持器を取り付けることにより、作業性良く、組立が行える。
また、上記ころ部材が取り付けられる上記部材の動力伝達面に、各ころ部材をそれぞれ収容する複数の溝が放射状に形成されており、上記保持器は、上記複数の溝にそれぞれ配置された複数のころ部材の外端を保持する環状の外保持器であり、上記複数の溝(600)の閉塞端(601)によってころ部材の内端側への移動が規制されている場合がある(請求項4)。この場合、保持器が単一でよいので、構造を簡素化することができ、また作業工数の削減により作業効率をより向上することができる。
また、上記ころ部材が取り付けられる上記部材および保持器は、互いに係合する係合部(67,71;74,78)をそれぞれ有している場合がある(請求項5)。この場合、ころ部材を対応する部材の動力伝達面に安定して保持することができる。
なお、上記において、括弧内の参照符号は、後述する実施の形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
本発明の好ましい実施の形態を添付図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施の形態にかかる伝達比可変機構を備える車両用操舵装置1の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、車両用操舵装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2に付与された操舵トルクを、操舵軸としてのステアリングシャフト3等を介して左右の転舵輪4L,4Rのそれぞれに与えて転舵を行う。車両用操舵装置1は、操舵部材2の操舵角θ1に対する転舵輪の転舵角θ2の比としての伝達比θ2/θ1を変更することのできるVGR(Variable Gear Ratio )機能を果たすための伝達比可変機構5を有している。
車両用操舵装置1は、操舵部材2と、操舵部材2に連なるステアリングシャフト3とを有している。ステアリングシャフト3は、互いに同軸上に配置された第1〜第3の軸としての第1〜第3のシャフト31〜33を含んでいる。第1〜第3のシャフト31〜33の中心軸線としての第1の軸線Aは、当該第1〜第3のシャフト31〜33の回転軸線でもある。
第1のシャフト31の一端に操舵部材2が同行回転可能に連結されている。第1のシャフト31と第2のシャフト32との間に、上記伝達比可変機構5が介在しており、その伝達比可変機構5を介して第1および第2のシャフト31,32が差動回転可能に連結されている。第2のシャフト32の他端と第3のシャフト33の一端とは、トーションバー6を介して所定の範囲内で弾性的に相対回転可能且つ動力伝達可能に連結されている。
第3のシャフト33の他端は、自在継手7、中間軸8、自在継手9および転舵機構10等を介して、転舵輪4L,4Rと連なっている。
転舵機構10は、自在継手9に連なるピニオン軸11と、ピニオン軸11の先端のピニオン11aに噛み合うラック12aを有し車両の左右方向に延びる転舵軸としてのラック軸12とを有している。ラック軸12の一対の端部のそれぞれにタイロッド13L,13Rを介してナックルアーム14L,14Rが連結されている。
上記の構成により、操舵部材2の回転は、ステアリングシャフト3、伝達比可変機構5、中間軸8を介して転舵機構10に伝達される。転舵機構10では、ピニオン11aの回転がラック軸12の軸方向の運動に変換される。ラック軸12の軸方向の運動は、各タイロッド13L,13Rを介して対応するナックルアーム14L,14Rに伝えられ、これらのナックルアーム14L,14Rがそれぞれ回動する。これにより、各ナックルアーム14L,14Rに連結された対応する転舵輪4L,4Rがそれぞれ操向する。
伝達比可変機構5は、ステアリングシャフト3の第1および第2のシャフト31,32間の回転伝達比(伝達比θ2/θ1)を変更可能であり、ニューテーションギヤ機構とされている。この伝達比可変機構5は、第1のシャフト31とは同行回転可能に設けられた可動ハウジングとしての筒状のハウジング15と、ハウジング15とは同行回転可能に設けられた環状の入力部材16と、ハウジング15内に収容され、第2のシャフト32の一端に設けられた環状の出力部材17と、入力部材16と出力部材17との間に介在する中間部材18と、中間部材18を駆動する伝達比可変機構用アクチュエータとしての電動モータ19とを含んでいる。伝達比可変機構用の電動モータ19は、ステアリングシャフト3の軸方向に関して、入力部材16に隣接して配置されている。
上記のハウジング15は、車体に支持されたハウジング100(本実施の形態ではステアリングコラムに相当)によって、軸受20を介して回転可能に支持されている。ハウジング15は、筒状部21と、筒状部21の一端を閉塞する端壁22とを有している。第1のシャフト31の一端がハウジング15の端壁22とは同行回転可能に連結されている。出力部材17は筒状部21内において、端壁22に対向する状態に配置されている。出力部材17は、軸受23を介してハウジング15によって回転可能に支持されている。
また、入力部材16は、端壁22とは反対側において筒状部21の他端の内周とは同行回転可能に連結されている。入力部材16の中心の挿通孔24には、筒軸からなる支軸25が挿通されている。その支軸25は軸受26を介して入力部材16によって回転可能に支持されている。
また、筒軸からなる支軸25内には、第2のシャフト32が同軸的に挿通されている。その第2のシャフト32の一端に、出力部材17が同軸的に同行回転可能に取り付けられている。すなわち、第2のシャフト32が出力部材17の支軸を構成している。第2のシャフト32は、第2のシャフト32の軸方向に離隔する一対の軸受27を介して支軸25によって回転可能に支持されている。
入力部材16は、ハウジング15を介して操舵部材2および第1のシャフト31とは同軸的に且つ同行回転可能に連結されている。出力部材17は、第2のシャフト32とは同軸的に且つ同行回転可能に連結されている。第1の軸線Aは、入力部材16および出力部材17の中心軸線および回転軸線でもある。出力部材17は、第2のシャフト32、第3のシャフト33、中間軸8、転舵機構10を介して転舵輪4L,4Rに連なっている。
上記の中間部材18は、第1の軌道輪としての内輪28と、第2の軌道輪としての外輪29と、内輪28および外輪29間に介在する玉等の転動体30とを含んで軌道輪ユニットとしての4点接触軸受を構成している。転動体30としては、円筒ころ、針状ころ、円錐ころでも良い。また単列または複列でも良い。複列にすると、内輪28の倒れを防止できる。複列のものとして、複列アンギュラ軸受を例示できる。
中間部材18の内輪28および外輪29は、第1の軸線Aに対して傾斜角度γ(図2参照)で傾斜する中心軸線としての第2の軸線Bを有している。再び図1を参照して、外輪29が転動体30を介して内輪28に回転可能に支持されているので、内輪28の回転が規制された状態で、外輪29は第2の軸線Bの回りを回転可能である。また、伝達比可変機構用アクチュエータとしての電動モータ19によって内輪28が駆動されることに伴い、中間部材18の外輪は第1の軸線Aの回りを回転可能である。すなわち、内輪28および外輪29は、第1の軸線A回りにコリオリ運動(首振り運動)可能である。
伝達比可変機構用アクチュエータとしての電動モータ19は、第1の軸線A回りに関する内輪28の回転数を変更することにより、伝達比θ2/θ1を変更する。
電動モータ19は、例えば、ステアリングシャフト3とは同軸的に配置されたブラシレスモータからなり、内輪28および支軸25とは同行回転するように支軸25の外周に取り付けられたロータ34と、このロータ34を取り囲むとともにハウジング100に固定されたステータ35とを含んでいる。ロータ34は、第1の軸線Aの回りを回転するようになっている。
車両用操舵装置1は、ステアリングシャフト3に操舵補助力を付与するための操舵補助力付与機構36を備えている。操舵補助力付与機構36は、操舵補助力発生用のアクチュエータとしての電動モータ37と、電動モータ37の出力回転を減速して第3のシャフト33に伝達する減速機構38とを含む。電動モータ37は、例えばブラシレスモータからなる。
減速機構38は、例えばウォームギヤ機構からなり、電動モータ37の出力軸37aに連結された駆動歯車としてのウォーム軸39と、ウォーム軸39と噛み合い且つ第3のシャフト33に同行回転可能に連結された従動歯車としてのウォームホイール40とを含んでいる。なお、減速機構38は、ウォームギヤ機構に限らず、平歯車やはすば歯車を用いた平行軸歯車機構等の他の歯車機構を用いてもよい。
上記伝達比可変機構5および操舵補助力付与機構36は、ハウジング100に設けられており、このハウジング100内に収容されている。本実施の形態では、ハウジング100は、ステアリングコラムとして、車両の乗員室(キャビン)内に配置されている。なお、ハウジング100を、中間軸8を取り囲むように配置してもよいし、車両のエンジンルーム内に配置してもよい。
上記伝達比可変機構用の電動モータ19および操舵補助用の電動モータ37の駆動は、それぞれ、CPU、RAMおよびROMを含むECU41(Electronic Control Unit)によって制御される。制御部41は、駆動回路42を介して伝達比可変機構用の電動モータ19と接続されているとともに、駆動回路43を介して操舵補助用の電動モータ37と接続されている。
ECU41には、操舵角センサ44、伝達比可変機構用の電動モータ19の回転角を検出するための回転角検出手段としてのモータレゾルバ45、トルク検出手段としてのトルクセンサ46、転舵角センサ47、車速センサ48およびヨーレートセンサ49がそれぞれ接続されている。
各センサ44〜49からの信号が、ECU41に入力される。具体的には、操舵角センサ44からは、操舵部材2の直進位置からの操作量である操舵角θ1に対応する値として、第1のシャフト31の回転角についての信号が入力される。また、モータレゾルバ45からは、伝達比可変機構用の電動モータ19のロータ34の回転角θrについての信号が入力される。
トルクセンサ46から、操舵部材2に作用する操舵トルクTに対応する値として、第2および第3のシャフト32,33間に作用するトルクについての信号がECU41に入力される。転舵角センサ47から、転舵角θ2に対応する値として第3のシャフト33の回転角についての信号がECU41に入力される。車速センサ48から、車速Vについての信号がECU41に入力される。ヨーレートセンサ49から、車両のヨーレートγについての信号がECU41に入力される。
ECU41は、各上記センサ44〜49から入力した信号等に基づいて、伝達比可変機構用の電動モータ19および操舵補助用の電動モータ37の駆動を制御する。
上記の構成により、伝達比可変機構5の出力は、操舵補助力付与機構36を介して転舵機構10に伝達される。より具体的には、操舵部材2に入力された操舵トルクは、第1のシャフト31を介して伝達比可変機構5の入力部材16に入力され、中間部材18を介して出力部材17から第2のシャフト32に伝達される。第2のシャフト32に伝達された操舵トルクは、トーションバー6および第3のシャフト33に伝わり、操舵補助用の電動モータ37からの出力と合わさって中間軸8等を介して転舵機構10に伝達される。
図2を参照して、入力部材16および中間部材18の外輪29の互いに対向する端面に、環状の動力伝達面50,51が形成されている。動力伝達面50,51はステアリングシャフト3の軸方向Sに対向している。入力部材16の動力伝達面50および外輪29の動力伝達面51の何れか一方に設けられた複数の嵌合可能部としての凸部52が、他方に設けられた対応する嵌合可能部としての凹部53に嵌合するようにされている。凸部52および凹部53が互いに噛み合うことにより、入力部材16および外輪29が互いに動力伝達可能に連結されている。本実施の形態では、入力部材16の動力伝達面50に凸部52が設けられ、外輪29の動力伝達面51に凹部53が設けられている例に則して説明する。
また、出力部材17および中間部材18の外輪29の互いに対向する端面に、動力伝達面54,55が形成されている。動力伝達面54,55は軸方向Sに対向している。出力部材17の動力伝達面54および外輪29の動力伝達面55の何れか一方に設けられた嵌合可能部としての凸部56が、他方に設けられた嵌合可能部としての凹部57に嵌合するようにされている。凸部56および凹部57が互いに噛み合うことにより、出力部材17および外輪29が互いに動力伝達可能に連結されている。本実施の形態では、出力部材17の動力伝達面54に凸部56が設けられ、外輪29の動力伝達面55に凹部57が設けられている場合に則して説明する。
動力伝達面50,51の凸部52および凹部53の構造と、動力伝達面54,55の凸部56および凹部57の構造とは同じであるので、後者に則して説明する。
図3を参照して、中間部材18の外輪29の環状の動力伝達面55に形成された複数の凹部57は、動力伝達面55の径方向K1に延び放射状に配列された複数の溝からなる。凹部57は動力伝達面55の周方向S1に等間隔で並べられている。
一方、出力部材17は、出力部材本体58と、複数のころ部材59とにより構成されている。出力部材本体58には、出力部材17の環状の動力伝達面54の径方向K2に延びる複数の溝60が放射状に配列されて、動力伝達面54の周方向S2に等間隔で並べられている。各溝60のそれぞれに、ころ部材59が嵌合されている。ころ部材59は、図示のような円錐状であってもよいし、円柱状であってもよい。各ころ部材59の半部は、対応する溝60から突出しており、その突出する半部によって、凸部56が構成されている。
図4および図5に示すように、各ころ部材59は、外端61と内端62とを有しており、外端61は、環状の動力伝達面54の径方向の相対的に外方に配置され、内端62は、相対的に内方に配置されている。ころ部材59が円錐ころの場合、内端62の径が外端61の径よりも小さくされる。
複数のころ部材59は、複数のころ部材59の外端61を一括して保持する環状の外保持器63と、複数のころ部材59の内端62を一括して保持する環状の内保持器64とによって、出力部材本体58に取り付けられている。外保持器63および内保持器64のそれぞれは、弾性を有する部材、例えば合成樹脂により形成されている。
図5および図6を参照して、外保持器63は、環状の本体65を有している。本体65の軸方向の一端65aには、本体65の径方向内方へ突出する環状突起66が形成されており、本体65の軸方向の他端65bには、本体65の径方向内方へ突出する環状の係合部としての係合突起67が形成されている。
環状突起66には、各ころ部材59の外端61をそれぞれ固定するための複数の固定孔68が形成されている。複数の固定孔68は、本体65の径方向に沿って延び、本体65の周方向に等間隔で配置されている。図6に示すように、各固定孔68は、断面半円状をなし、それぞれ溝69に連通している。各溝69は、本体65の内周70に形成されて、本体65の軸方向に沿って係合突起67まで延びている。
図5を参照して、係合突起67が、出力部材本体58の外周58aに形成された環状凹部からなる係合部71に係合されることにより、外保持器63が出力部材本体58に取り付けられるようになっている。
上記の固定孔68の曲率半径R1(図6参照)は、ころ部材59の外端61の半径r1(図7参照)よりも小さくされている(R1<r1)。これにより、ころ部材59の外端61は、固定孔68に圧入可能となっている。また、固定孔68の内周はころ部材59の外端61の少なくとも半周に接触するようにされている。これにより、外保持器63は、単独で複数のころ部材59を一括して保持可能とされている。すなわち、外保持器63およびこれにより保持された複数のころ部材59によって、サブアセンブリSA(図8参照)が構成されている。サブアセンブリSAでは、ころ部材59の外端61が固定孔68に差し込まれた状態にある。このサブアセンブリSAを一体として扱い、出力部材本体58に取り付けることができるようになっている。
図5および図9を参照して、内保持器64は、環状の本体72を有している。本体72の軸方向の一端72aには、本体72の径方向外方へ突出する環状突起73が形成されており、本体72の軸方向の他端72bには、本体72の径方向外方へ突出する環状の係合部としての係合突起74が形成されている。
環状突起73には、各ころ部材59の内端62をそれぞれ固定するための複数の固定孔75が形成されている。複数の固定孔75は、本体72の径方向に沿って延び、本体72の周方向に等間隔で配置されている。図9に示すように、各固定孔75は、断面半円状をなし、それぞれ溝76に連通している。各溝76は、本体72の外周77に形成されて、本体72の軸方向に沿って係合突起74まで延びている。
図5を参照して、係合突起74が、出力部材本体58の内周58bに形成された環状凹部からなる係合部78に係合されることにより、内保持器64が出力部材本体58に取り付けられるようになっている。上記の固定孔75の曲率半径R2(図9参照)は、ころ部材59の内端62の半径r2(図10参照)よりも小さくされている(R2<r2)。
組立工程としては、まずサブアセンブリSAを出力部材本体58に取り付けて、各ころ部材59を出力部材本体58の溝60に仮保持した後、内保持器64を取り付ける。
これにより、ころ部材59の外端61は、図7に示すように、外保持器63の固定孔68と出力部材本体58の溝60との間に挟持されて保持されることになる。また、ころ部材59の内端62は、図10に示すように、内保持器64の固定孔75と出力部材本体58の溝60との間に挟持されて保持されることになる。
本実施の形態によれば、外保持器63をおよび複数のころ部材59によってサブアセンブリSAが構成されているので、そのサブアセンブリ状態で取付作業を行うことにより、複数のころ部材59を取付不良が生じることなく良好に、対応する部材である出力部材17(または入力部材16)に取り付けることができる。したがって、格段に作業効率が向上する。
また、サブアセンブリSAに含まれる外保持器63が、各ころ部材59をそれぞれ固定するための固定孔68を有しているので、サブアセンブリSAの状態で、外保持器63によって複数のころ部材59を強固に保持することができる。したがって、サブアセンブリSAを対応する部材としての出力部材17(または入力部材16)に取り付けるときに、ころ部材59がばらけたりせず、組立の作業性がよい。
特に、複数のころ部材59の外端61および内端62をそれぞれ保持する外保持器63および内保持器64の何れか一方(本実施の形態では、外保持器63)と上記複数のころ部材59とによって上記サブアセンブリSAを構成しているので、一方の保持器を含むサブアセブリSAを取り付けた後に、他方の保持器(本実施の形態では、内保持器64)を取り付けることができる。したがって、一層、作業性良く、組立が行える。
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、例えば、上記の実施の形態では、外保持器63および内保持器64の双方を設けたが、外保持器63および内保持器64の何れか一方を廃止してもよい。例えば、図11に示すように、外保持器63のみとし、動力伝達面54の溝600の閉塞端601によって、ころ部材59の内端62側への移動を規制するようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、嵌合可能部として凸部(または凹部)を中間部材18の外輪29に設けたが、これに代えて、中間部材18の内輪28に設けるようにしてもよい。この場合、伝達比可変機構用の電動モータ19は外輪29を駆動することになる。
また、中間部材の内輪または外輪に、ころ部材による凸部を設け、入力部材および出力部材に凹部を設けるようにしてもよい。
本発明の一実施の形態にかかる車両用操舵装置の概略構成を示す模式図である。 伝達比可変機構の一部を断面で表した側面図である。 出力部材および中間部材の外輪の要部の分解斜視図である。 出力部材の一部破断斜視図である。 出力部材、外保持器および内保持器の要部の断面図である。 外保持器を内側から見た側面図であり、外保持器の内周を示している。 出力部材および外保持器の要部の断面図である。 外保持器および複数のころ部材を含むサブアセンブリの模式的斜視図である。 内保持器を外側から見た側面図であり、内保持器の外周を示している。 出力部材および内保持器の要部の断面図である。 本発明の別の実施の形態における出力部材および外保持器の要部の断面図である。
符号の説明
1…車両用操舵装置、2…操舵部材、4L,4R…転舵輪、5…伝達比可変機構、10…転舵機構、16…入力部材(ころ部材が取り付けられる部材)、17…出力部材(ころ部材が取り付けられる部材)、18…中間部材、19…電動モータ、50,51…動力伝達面、52…凸部、53…凹部、54,55…動力伝達面、56…凸部、57…凹部、59…ころ部材、60,600…溝、601…閉塞端、61…外端、62…内端、63…外保持器、64…内保持器、65,72…本体、66,73…環状突起、67,74…係合突起(係合部)、68,75…固定孔、70…内周、71,78…係合部、77…係合部、A…第1の軸線、B…第2の軸線、θ1…操舵角、θ2…転舵角

Claims (5)

  1. 操舵部材の操舵角に対する転舵輪の転舵角の比である伝達比を変更可能な伝達比可変機構を備え、
    この伝達比可変機構は、操舵部材に連結され第1の軸線の回りに回転可能な入力部材と、転舵輪に連結され第1の軸線の回りに回転可能な出力部材と、入力部材および出力部材の間に介在して両部材の差動回転を許容するように両部材を連結し且つ上記第1の軸線に対して傾斜した第2の軸線の回りに回転可能である中間部材と、中間部材を駆動するための電動モータとを含み、
    入力部材および中間部材の互いに対向する動力伝達面の何れか一方に設けられた凸部が他方に設けられた凹部に嵌合し、
    出力部材および中間部材の互いに対向する動力伝達面の何れか一方に設けられた凸部が他方に設けられた凹部に嵌合し、
    上記凸部は、当該凸部に対応する、入力部材、中間部材および出力部材のうちの少なくとも1つの部材の動力伝達面に、保持器によって保持された状態で取り付けられた複数のころ部材により形成されており、
    上記保持器および保持器によって保持された複数のころ部材によって、サブアセンブリが構成されていることを特徴とする車両用操舵装置。
  2. 請求項1において、上記保持器は、各ころ部材をそれぞれ固定するための固定孔を有していることを特徴とする車両用操舵装置。
  3. 請求項1または2において、上記ころ部材が取り付けられる上記部材の動力伝達面に、各ころ部材をそれぞれ収容する複数の溝が放射状に形成されており、
    上記保持器は、上記複数の溝にそれぞれ配置された複数のころ部材の外端を保持する環状の外保持器と、複数のころ部材の内端を保持する環状の内保持器とを含み、
    外保持器および内保持器の何れか一方と上記複数のころ部材とによって上記サブアセンブリが構成されていることを特徴とする車両用操舵装置。
  4. 請求項1または2において、上記ころ部材が取り付けられる上記部材の動力伝達面に、各ころ部材をそれぞれ収容する複数の溝が放射状に形成されており、
    上記保持器は、上記複数の溝にそれぞれ配置された複数のころ部材の外端を保持する環状の外保持器であり、
    上記複数の溝の閉塞端によってころ部材の内端側への移動が規制されていることを特徴とする車両用操舵装置。
  5. 請求項1または2において、上記ころ部材が取り付けられる上記部材および保持器は、互いに係合する係合部をそれぞれ有していることを特徴とする車両用操舵装置。
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