JP4514981B2 - 遊技機の球払出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はパチンコ機やスロットマシン等の球を遊技媒体として使用する遊技機の球払出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3は従来の遊技機における球払出装置を示し、電磁ソレノイド11に連結体13や駆動レバー18及び爪ばね23等を介して連結された爪21が球払出体6に一緒に回転し得るように設けられた爪車26に係合して球払出体6を停止することによって、球4を球通路1に突出した球払出体6と球通路1の内壁面との共働により球通路1内に留置く。その状態において、電磁ソレノイド11が励磁されてプランジャ12を吸引し、プランジャ12に連結体13及びピン19を介して連結された駆動レバー18がレバー軸17を中心として動作し、レバー軸17を中心として回転し得る爪21が爪ばね23のばね力とレバー受止部24と爪受止部25との共同で駆動レバー18と一緒に動き、爪21と爪車26との係合が解除されることにより、球払出許可の形態となる。そして、球払出体6より解放されて自重落下する球4は球検出器9で検出された後に払出される。その後、電磁ソレノイド11が消磁されると、復帰ばね29によりプランジャ12が下方に突出し、爪21が爪ばね23のばね力で駆動レバー18と一緒に動き、爪21が爪車26に係合する。この時、爪21が爪ばね23の撓みにより駆動レバー18と別の動きをすることで、爪車26に係合する際の爪21のバックラッシュが吸収され、爪21が爪車26の所定位置に瞬時に係合する。これによって、球払出体6が停止し、球4が球払出体6で球通路1内に留置かれた球払出阻止の形態となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来例において、球払出装置に対する不正行為を究明したところ、払出される球4数の精度を良くすることから、爪21と駆動レバー18とがバックラッシュ吸収手段たる爪ばね23のばね力を受けた構造になっており、球払出阻止中において遊技者が球払出装置から払出された球4を受取る上皿装置の球4流入口よりピアノ線のような不正操作体を挿入して爪21を爪車26から解除する方向に操作した場合、球払出装置より上皿装置に球4が不正に払出されてしまうことが判明した。
【0004】
そこで、本発明は、球払出阻止中における爪の爪車からの解除防止が図れる球払出装置を提供するものである。
【0005】
本発明にあっては、駆動レバーに回転可能に連結された爪が爪ばねのばね力で駆動レバーと一緒に動いて球払出体と一緒に回転し得るように設けられた爪車に係合した球払出阻止中においては、ストップ機構が爪と爪車との係合が外れないように爪を押えることにより、不正操作体で爪を上方に回転操作して爪車から解除操作しようとしても、ストップ機構が爪の爪車からの解除を適切に防止することができる一方、爪が爪ばねのばね力で駆動レバーと一緒に動いて爪車より解除する球払出許可に際してはストップ機構が爪より先に外れることより、球払出も適切に行うことができる。また、爪ばねが爪に設けられたレバー受止部と駆動レバーに設けられた爪受止部とに係留され、爪ばねがレバー受止部と爪受止部とを互いに近づける方向のばね力を爪及び駆動レバーに与えることにより、爪車に係合する際の爪のバックラッシュを吸収するので、爪が爪車の所定位置に適切に係合する。
又、本発明にあっては、ストップ機構を駆動レバーの駆動源に連結すれば、ストップ機構を動かすための専用の駆動源が不要で構造が簡単になる。
【0006】
【発明の実施の形態】
図1及び図2は一実施形態であって、図1は球払出装置の球払出阻止形態を示し、図2は球払出装置の球払出許可形態を示す。図1において、球通路1は装置基体2に固定された通路ケース3によって球4を一列状に流下させるように囲み形成されていて多数の球4を一列のような整列状態で上方より下方に蛇行しながら誘導する形態であって、中間部より一側方に膨出する払出体収納部5を備え、払出体収納部5にスプロケットタイプの球払出体6を回転可能に備える。球払出体6は払出体収納部5に脱落防止状態で両支持された払出体軸7を中心として回転する周縁部に半円弧に形成された複数の凹部8を等間隔に備えていて、球通路1より数珠つなぎに流下する上方の球4と下方の球4とを凹部8に取込むことで互いに接触しないように切分けて球検出器9の方向に放出する部材である。
【0007】
球払出体6は装置基体2に固定された駆動源としての電磁ソレノイド11によって回転可能及び停止される。電磁ソレノイド11はプランジャ12の下端部に連結体13をカップリング14で連結する。カップリング14よりも下方に突出した連結体13は電磁ソレノイド11のフレーム15より突出したカップリング受止部16を貫通する。カップリング受止部16よりも下方に突出した連結体13の下端部は装置基体2にレバー軸17で回転可能に取付けられた駆動レバー18の中間部にピン19で回転可能に連結される。電磁ソレノイド11の消磁によりプランジャ12が自重落下し得る状態においては、カップリング14がカップリング受止部16で受止められることより、プランジャ12のそれ以降の下降が停止する。連結体13のレバー軸17とは反対側の先端部には爪21が爪軸22で回転可能に連結される。
【0008】
爪軸22周りに嵌め込まれた渦巻きスプリングのような爪ばね23の両端部が爪21に設けられたレバー受止部24と駆動レバー18に設けられた爪受止部25とに外側より襷掛け状に係留され、爪ばね23がレバー受止部24と爪受止部25とを互いに近づける方向のばね力を駆動レバー18と爪21とに与えることにより、爪21が爪車26に係合する際に飛び跳ねを起こすことがないように爪ばね23が機能する。駆動レバー18の中間部と装置基体2とに掛け渡されたコイルスプリングのような復帰ばね29は爪21を球払出体6に一緒に回転するように設けられた爪車26に係合する方向のばね力を駆動レバー18に与える。
【0009】
駆動レバー18とカップリング受止部16との間に位置する連結体13の中間部には装置基体2にストッパ軸31で回転可能に取付けられたストッパ32の中間部にピン33で回転可能に連結される。この実施形態ではストッパ32より突出したピン33が連結体13に形成された横長孔34に挿入されている。ストッパ32のストッパ軸31とは反対側で下方に曲がった先端部は爪軸22に係合した爪21の上縁部に形成された切欠部35に挿入して爪21が爪軸22を中心として爪ばね23のばね力に抗して無理やり上方に回転しないように押える。つまり、ストッパ32やストッパ軸31によりストップ機構30を構成し、ストップ機構30が球払出阻止中における爪21と爪車26との係合が外れないように爪21を押える。この実施形態ではストップ機構30のストッパ32がピン33や横長孔34及び連結体13を介して駆動レバー18の駆動源である電磁ソレノイド11のプランジャ12に連結される。
【0010】
球検出器9は払出体収納部5の下流側における通路ケース3に取付けられた光通過形のような検出器により形成されていて、球払出体6より解放されて通路ケース3の検出用孔36を自重落下で通過する球4を1個ずつ検出する毎に球計数信号としての球検出信号を制御装置に出力する。球検出器9を通過した球4は遊技機の前側に設けられた上皿装置のような球受部品に払出される。
【0011】
この実施形態の構造によれば、球払出装置を備えた図外の遊技機が設置される島設備の球補給装置から球払出装置の球通路1に供給される。その場合、電磁ソレノイド11が消磁されていて、図1に示すように、爪21が爪車26に係合して球払出体6を停止している。この停止中の球払出体6が上記供給された球4を球通路1の段差部41との共働により球通路1内に留置く。この球4を球通路1内に留置く状態が球払出体6における球払出阻止の形態である。この球払出阻止中においては、ストッパ32の先端部が爪軸22に係合した爪21の切欠部35にロックしている。その結果、復帰ばね29のばね力より遥かに小さなばね力を有する爪ばね23に抗して不正操作体で爪21を上方に回転操作して爪車26から解除操作しようとしても、ストッパ32にはストッパ32やプランジャ12及びピン33等の総重量並びに復帰ばね29の大きなばね力が働いており、爪21の爪車26からの解除が適切に防止される。
【0012】
そして、電磁ソレノイド11が遊技機における遊技進行に伴う賞球払出或いは遊技者による球貸操作に伴う貸球払出等の制御処理による制御装置からの球払出開始信号により励磁されてプランジャ12を上方に吸引する。このプランジャ12により、プランジャ12と一緒に上昇する連結体13がストッパ32及び駆動レバー18を持上げる。これによって、図2に示すように、ストッパ32の先端部がストッパ軸31を支点として上昇して爪21の切欠部35より逃げる一方、駆動レバー18がレバー軸17を支点として上昇し、爪21が爪ばね23のばね力で駆動レバー18と一緒に動き、爪21と爪車26との係合が解除されることにより、球払出許可の形態となる。この球払出体6より解放されて自重落下する球4は球検出器9で検出された後に球通路1より上皿装置に払出される。
【0013】
その後、制御装置が球検出器9から受信した球検出信号をカウントアップし、その計数値が上記球払出開始に対応する所定数に到達すると、制御装置が球払出停止信号を電磁ソレノイド11に出力し、電磁ソレノイド11が上記制御装置からの球払出停止信号により消磁され、復帰ばね29によりプランジャ12が下方に突出し、爪21が爪ばね23のばね力で駆動レバー18と一緒に動き、爪21が爪車26に係合する。この時、爪21が爪ばね23の撓みにより駆動レバー18と別の動きをすることで、爪車26に係合する際の爪21のバックラッシュが吸収され、爪21が爪車26の所定位置に適切に係合する。これによって、球払出体6が停止し、球4が球払出体6で球通路1内に留置かれた球払出阻止の形態となる。
【0014】
要するに、この実施形態では、ストッパ軸31とピン33との間の距離がレバー軸17とピン19との間の距離よりも小さく設定されていて、プランジャ12の移動量に対してストッパ32の先端部が駆動レバー18と一緒に動く爪21の先端部よりも多く動くようになっており、プランジャ12が下降した場合は爪21の先端部が爪車26に係合して球払出阻止となり、その状態において、ストッパ32の先端部が爪21を追いかけるように切欠部35に位置することにより、爪21の先端部が上昇して爪車26より外れることがないようになる一方、プランジャ12が上昇した場合はストッパ32の先端部が切欠部35より外れた後に、爪21の先端部がストッパ32を追いかけるように爪車26より外れて球払出許可となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態に係る球払出装置の球払出阻止形態を示す模式図。
【図2】 実施形態に係る球払出装置の球払出許可形態を示す模式図。
【図3】 従来例を示す模式図。
【符号の説明】
6 球払出体、11 電磁ソレノイド(駆動源)、12 プランジャ、
13 連結体、17 レバー軸、18 駆動レバー、21 爪、22 爪軸、
23 爪ばね、26 爪車、30 ストップ機構、31 ストッパ軸、
32 ストッパ。
Claims (2)
- 駆動レバーに回転可能に連結された爪が爪ばねのばね力で駆動レバーと一緒に動いて球払出体と一緒に回転し得るように設けられた爪車に係合したり解除することにより、球払出体が球払出阻止と球払出許可との形態となる一方、
前記爪ばねが前記爪に設けられたレバー受止部と前記駆動レバーに設けられた爪受止部とに係留され、前記爪ばねが前記レバー受止部と爪受止部とを互いに近づける方向のばね力を前記爪及び前記駆動レバーに与えることにより、爪車に係合する際の爪のバックラッシュが吸収される遊技機の球払出装置において、
球払出阻止中における爪と爪車との係合が外れないように爪を押えるストップ機構を設けたことを特徴とする遊技機の球払出装置。 - ストップ機構を駆動レバーの駆動源に連結したことを特徴とする請求項1記載の遊技機の球払出装置。
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Citations (4)
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---|---|---|---|---|
JPS58117677U (ja) * | 1982-02-04 | 1983-08-11 | 株式会社ソフイア | パチンコ機の賞球排出旋錠装置 |
JPH0490780A (ja) * | 1990-08-03 | 1992-03-24 | Heiwa Corp | パチンコ機の球排出装置 |
JPH07265520A (ja) * | 1994-03-29 | 1995-10-17 | Omron Corp | 玉払出装置 |
JPH11319286A (ja) * | 1998-05-20 | 1999-11-24 | Omron Corp | 球体供給装置 |
-
2001
- 2001-03-29 JP JP2001095463A patent/JP4514981B2/ja not_active Expired - Fee Related
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