JPH0999148A - パチンコ機の入賞球処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 入賞球の逆流現象を防止して景品球を余分に
払い出したりエラーとして検出されるような事態を防止
する。 【解決手段】 入賞球が一列で導かれる入賞球通路１４
の終端部分を垂直通路部１４ａとして形成すると共に、
該垂直通路部１４ａに入賞球通路１４の最先端部の入賞
球を検出する入賞球検出器２２とソレノイド２３の作動
によって上下方向に回動するフリッカー部材１６とを設
け、該フリッカー部材１６は、下方に回動されたとき垂
直通路部１４ａの真下に位置して入賞球通路１４の最先
端部の入賞球を上面で受け止める円弧状の球止部１９と
上方に回動されたとき球止部１９から落下する入賞球を
受け入れて保持し、かつ下方に回動されたときその入賞
球を排出通路に排出する球受部２０とを一体に設けてな
ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、入賞球通路の入賞
球を電気的に検出して所定数の景品球を払い出すと共
に、景品球払出終了後に入賞球通路の入賞球を１個ずつ
球切りしながら排出処理するようにしたパチンコ機の入
賞球処理装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種のパチンコ機の入賞球処理
装置としては、例えば図１４（ａ）に示すように入賞球
通路１００の終端に該入賞球通路１００の最先端部の入
賞球を検出する入賞球検出器１０１を設けると共に、ソ
レノイド１０２の作動によって上下方向に回動し、下方
に回動されたとき入賞球の流下を阻止する球止部１０３
と上方に回動されたとき球止部１０３で流下が阻止され
た入賞球を受け入れる球受部１０４とを有するフリッカ
ー部材１０５を設け、入賞球検出器１０１によって入賞
球が検出されるとパチンコ球払出装置を作動して所定数
のパチンコ球を景品球として払い出すと共に、ソレノイ
ド１０２を作動してフリッカー部材１０５を上下に回動
させ、それによって入賞球を１個ずつ排出通路１０６に
排出処理するようにしたものが知られていた（例えば本
出願人による実開平５−１５９８６号公報参照）。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記した従来の入賞球
処理装置は、フリッカー部材１０５が図１４（ｂ）鎖線
のように上方に回動されると入賞球通路１００の最先端
部の入賞球ｂとフリッカー部材１０５の球止部１０３と
の接触摩擦によってその入賞球ｂに入賞球通路１００を
逆流する方向（矢印イ方向）の回転力が加えられること
になり、その結果入賞球ｂが入賞球通路１００を逆流
（矢印ロ方向）するようなことがあった。そして、入賞
球ｂが逆流するとフリッカー部材１０５が上方に回動さ
れている設定時間内に球受部１０４に受け入れられなく
て排出通路１０６に排出されないという事態が発生し、
景品球を余分に払い出したり、エラーとして検出される
という問題点があった。

【０００４】本発明は、上記問題点にかんがみてなされ
たもので、その目的とするところは、入賞球の逆流現象
を防止して迅速かつ正確に入賞球排出処理を行うことが
できるようなパチンコ機の入賞球処理装置を提供しよう
とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るパチンコ機の入賞球処理装置は、入賞
球が一列で導かれる入賞球通路の終端部分を垂直通路部
として形成すると共に、該垂直通路部に入賞球通路の最
先端部の入賞球を検出する入賞球検出器とソレノイドの
作動によって上下方向に回動するフリッカー部材とを設
け、該フリッカー部材は、下方に回動されたとき垂直通
路部の真下に位置して入賞球通路の最先端部の入賞球を
上面で受け止める球止部と上方に回動されたとき球止部
から落下する入賞球を受け入れて保持し、かつ下方に回
動されたときその入賞球を排出通路に排出する球受部と
を一体に設けてなることを特徴とするものである。

【０００６】前記垂直通路部は、フリッカー部材が上方
に回動するとき該フリッカー部材の球止部上面で支持さ
れて待機している入賞球に回転が加えられても、その逆
流現象を確実に阻止するよう機能する。このため、フリ
ッカー部材の球止部上面で受け止められている入賞球は
ソレノイドの励磁によってフリッカー部材が上方に回動
するとき逆流することなく確実に球止部上面から球受部
に落下して保持され、さらにソレノイドの消磁によるフ
リッカー部材の下方への回動によって排出通路へ排出さ
れるもので、入賞球通路を流下する入賞球の検出エラー
を防止して１個ずつ確実に排出処理することが可能とな
る。

【０００７】

【発明の実施の形態】次に、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。まず、本発明の実施の形態
の入賞球処理装置が適用されるパチンコ機について図１
を参照して説明する。図１において、１はパチンコ機の
前面枠、２は前面枠１の裏面に着脱自在に取付けられる
遊技盤、３は遊技盤２の裏面に開閉可能に装着される合
成樹脂製の機構板である。この機構板３の裏面上部には
球タンク４が固着されており、該球タンク４の下方にタ
ンクレール５が設けられている。また、タンクレール５
の下流端は屈曲レール６を介してパチンコ球払出装置７
に接続されており、該パチンコ球払出装置７の下方には
払い出されたパチンコ球を機前の打球供給皿（図示せ
ず）に導く排出樋８が設けられている。

【０００８】前記パチンコ球払出装置７は図５に示すよ
うに屈曲レール６の最先端部のパチンコ球を受ける突条
９を螺旋状に設けたスクリュー部材１０と該スクリュー
部材１０を回転するモーター１１と制御回路基板１２と
を有し、スクリュー部材１０の回転によって突条９に受
けられているパチンコ球を１個ずつ下方の排出樋８に払
い出すものである。一方、前記遊技盤２の裏面と相対す
る機構板３の前面に入賞球を集合する入賞球集合部１３
が形成されている。そして、その出口と連通状に入賞球
を一列で導き出す入賞球通路１４が形成されている。

【０００９】しかして、本発明によれば、図２ないし図
４に示すように前記入賞球通路１４の終端部分を垂直通
路部１４ａとして形成すると共に、その下方に箱状の通
路枠１５を設け、該通路枠１５の内部にフリッカー部材
１６を設けている。このフリッカー部材１６は、上下ほ
ぼ中間が軸１８によって上下方向に回動自在に支持され
ると共に、下方に回動されたとき垂直通路部１４ａの真
下に位置して入賞球通路１４の最先端部の入賞球を上面
で受け止める球止部１９と上方に回動されたとき球止部
１９から落下する入賞球を受け入れて保持し、かつ下方
に回動されたときその入賞球を入賞球排出通路１７に落
下させる球受部２０とを一体に有し、側面には通路枠１
５の外方へ突出する係合ピン２１を設けている。

【００１０】前記垂直通路部１４ａには、フリツカー部
材１６の球止部１９上面で受け止められる最先端部の入
賞球を検出する入賞球検出器２２が設けてある。また、
垂直通路部１４ａの側方にはソレノイド２３が配設され
ており、該ソレノイド２３のプランジャ２４に固着した
連結部材２５の開口溝２６にフリッカー部材１６の係合
ピン２１を臨ませている。また、ソレノイド２３のプラ
ンジャ２４にはコイルばね２７が巻装されており、該コ
イルばね２７によってフリッカー部材１６を常時下方に
回動付勢するようになっている。２８はフリッカー部材
１６の係合ピン２１に遊装したローラーである。

【００１１】前記入賞球検出器２２は、入賞球を検出す
るとパチンコ球払出装置７に信号を送ってモーター１１
を駆動し所定数のパチンコ球を払い出すように回路設定
されている。また、前記ソレノイド２３はパチンコ球払
出装置７からの払出終了信号によって励磁するようにな
っている。

【００１２】次に上記した構成からなる入賞球処理装置
の作動について説明する。ソレノイド２３が消磁してフ
リッカー部材１６が図４実線のように下方に回動されて
いるとき、入賞球通路１４を流下する入賞球はその終端
から垂直通路部１４ａに導かれ、その最先端部の入賞球
Ｂがフリッカー部材１６の球止部１９上面で受け止めら
れて待機する。同時にその入賞球Ｂが入賞球検出器２２
で検出され、その検出信号がパチンコ球払出装置７の制
御回路に送られてモーター１１を駆動し、スクリュー部
材１０を回転させて所定数のパチンコ球を景品球として
排出樋８に排出する。そして、所定数の景品球が払い出
されて払出終了信号がソレノイド２３に送られると該ソ
レノイド２３が瞬間的に励磁する。

【００１３】一方、ソレノイド２３が励磁するとこれの
プランジャ２４がコイルばね２７の付勢に抗して上方に
吸引され、これによってフリッカー部材１６の係合ピン
２１が連結部材２５によって上動し該フリッカー部材１
６が軸１８を支点として図４鎖線のように上方に回動し
て球止部１９上面で受け止められていた最先端部の入賞
球Ｂを球受部２０に受け入れる。この際に入賞球Ｂとフ
リッカー部材１６の球止部１９上面との接触摩擦によっ
て入賞球Ｂに逆流する方向の回転力が加えられても垂直
通路部１４ａによって逆流現象が確実に防止されること
になる。そして、ソレノイド２３が消磁するとプランジ
ャ２４がコイルばね２７の付勢によって元の状態に復帰
し、これによってフリッカー部材１６も図４実線のよう
に軸１８を支点に下方に回動して球受部２０に受け入れ
た入賞球Ｂを入賞球排出通路１７に落下させる。

【００１４】図６及び図７に示す他の実施の形態はフリ
ッカー部材１６Ａをロータリーソレノイド２９によって
上下に回動させるようにしたもので、該ロータリーソレ
ノイド２９の出力軸３０にフリッカー部材１６Ａが直接
に固着されている。また、フリッカー部材１６Ａの側面
には通路枠１５の外方に突出する操作用突起３１が突設
されている。このように操作用突起３１を設けることに
よって例えば、テスト打ちや球噛みが発生した場合にフ
リッカー部材１６Ａをロータリーソレノイド２９を作動
させることなく手で回動して入賞球を排出させることが
できる。

【００１５】図８及び図９に示す実施の形態は通路枠１
５に横方向の傾斜路３２を設け、フリッカー部材１６Ｂ
の球受部２０ａを入賞球が傾斜路３２に向って転がるよ
うに傾斜させたものである。このため、球受部２０ａに
受け入れられた入賞球Ｂはフリッカー部材１６Ｂが下方
に回動したとき、その球受部２０ａの傾斜によって傾斜
路３２に転がり出て入賞球排出通路１７に導かれること
になる。

【００１６】また、図１０及び図１１に示す実施の形態
はフリッカー部材１６Ｃを、これの球受部２０ｂが傾斜
路３２に対向するように軸３３で横向きに軸支したもの
で、通路枠１５から突出する係合ピン３４をソレノイド
２３のプランジャ２４に固着したＬ字形連結部材３５の
透孔３６に遊嵌して上下に回動し得るようにしてある。
このため、ソレノイド２３が励磁するとこれのプランジ
ャ２４が上方に吸引され、これによってフリッカー部材
１６Ｃの係合ピン３４がＬ字形連結部材３５により上動
されて該フリッカー部材１６Ｃが図１１鎖線のように上
方に回動し、球止部１９の入賞球Ｂを球受部２０ｂに受
け入れる。そして、ソレノイド２３の消磁に伴ないフリ
ッカー部材１６Ｃが同図実線位置に復帰して球受部２０
の入賞球を傾斜路３２に落下させる。

【００１７】図１２及び図１３に示す実施の形態はフリ
ッカー部材１６Ｄを軸３７で後向きに軸支したもので、
これの下部にフリッカー部材１６Ｄの上方への回動範囲
を制御するストッパー片３８を設け、該ストッパー片３
８に穿った長孔３９にソレノイド２３のプランジャ２４
に固着した連結部材４０の係合ピン４１を遊嵌してお
り、これによってフリッカー部材１６Ｄを上下に回動し
得るようにしたものである。

【００１８】

【発明の効果】以上、説明したところから明らかなよう
に、本発明に係るパチンコ機の入賞球処理装置によれ
ば、入賞球通路に導かれる入賞球を逆流現象を生じさせ
ることなく１個ずつ確実に排出処理することができるよ
うにしたものであるから、景品球を余分に払い出したり
エラーとして検出されるような事態を確実に防止でき
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明が適用されるパチンコ機の裏面図であ
る。

【図２】入賞球処理装置部分の斜視図である。

【図３】入賞球処理装置部分の断面正面図である。

【図４】入賞球処理装置部分の断面側面図である。

【図５】パチンコ球払出装置の断面正面図である。

【図６】入賞球処理装置の他の実施の形態の断面正面図
である。

【図７】図６の入賞球処理装置の断面側面図である。

【図８】入賞球処理装置の他の実施の形態の断面正面図
である。

【図９】図８の入賞球処理装置の断面側面図である。

【図１０】入賞球処理装置の他の実施の形態の正面図で
ある。

【図１１】図１０の入賞球処理装置の断面正面図であ
る。

【図１２】入賞球処理装置の他の実施の形態の正面図で
ある。

【図１３】図１２の入賞球処理装置の断面側面図であ
る。

【図１４】（ａ），（ｂ）は従来技術の説明図である。

【符号の説明】

１４ 入賞球通路 １４ａ 垂直通路部 １６ フリッカー部材 １９ 球止部 ２０ 球受部 ２２ 入賞球検出器 ２３ ソレノイド

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 入賞球が一列で導かれる入賞球通路の終
   端部分を垂直通路部として形成すると共に、該垂直通路
   部に入賞球通路の最先端部の入賞球を検出する入賞球検
   出器とソレノイドの作動によって上下方向に回動するフ
   リッカー部材とを設け、 該フリッカー部材は、下方に回動されたとき垂直通路部
   の真下に位置して入賞球通路の最先端部の入賞球を上面
   で受け止める円弧状の球止部と上方に回動されたとき球
   止部から落下する入賞球を受け入れて保持し、かつ下方
   に回動されたときその入賞球を排出通路に排出する球受
   部とを一体に設けてなることを特徴とするパチンコ機の
   入賞球処理装置。