JPH11290525A - パチンコ機の機構板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 入賞球集合部の空間を有効に活用し、入賞球
の球圧を緩和して確実に入賞球を排出処理できるように
する。 【構成】 遊技盤４の裏面に装着され、かつ下方に入賞
口からの入賞球を集める入賞球集合部２３が設けられ、
該入賞球集合部２３と連通する入賞球通路２４を介して
入賞球を１個ずつ排出処理する入賞球処理装置２５を設
けてなるパチンコ機の機構板１２において、前記入賞球
通路２４は、入賞球処理装置２５と反対方向に向かう通
路部２４ａを有すると共に、途中の少なくとも一箇所に
屈曲通路部２４ｂを形成して蛇行状にしたことを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、パチンコ機の遊技
盤裏面に装着される機構板に関するもので、特に入賞球
集合部の空間を有効に活用し、多量の入賞球を円滑に処
理できるパチンコ機の機構板に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】最近のパチンコ機は、打球を受け入れな
い閉成状態と打球を受け入れ易い開成状態とに変換可能
な変動入賞装置と、電気的に表示を変化させる可変表示
器とを遊技盤上に設け、該可変表示器の図柄の組み合わ
せによって大当たり状態となり、変動入賞装置を開成さ
せて短時間で多量の入賞球を得ることができるものが多
くなっている。

【０００３】ところで図８に示すように従来の機構板１
００はパチンコ機に装着される遊技盤１０１の裏面を覆
うように配設されており、その下方部に入賞球を集合さ
せて入賞球処理装置１０２へ送るための入賞球集合部１
０３が一体に設けられ、該入賞球集合部１０３の底部は
入賞球通路１０４を介して入賞球処理装置１０２に向か
って下傾している。また多量の入賞球を受け入れる変動
入賞装置１０５は遊技盤１０１の下方中央に設けられ、
入賞球集合部１０３の右寄りに位置している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなパチンコ機にあっては、大当たり状態になると遊
技盤１０１の下方中央に設けられた変動入賞装置１０５
に入賞した多量の入賞球が短時間で入賞球集合部１０３
に集められる。このため、これらの入賞球は入賞球集合
部１０３の上流側の空間部には貯留されず中央から下流
側にかけて集積されてしまい、折角の入賞球集合部１０
３の空間が有効に利用されず、結果として入賞球集合部
の貯留量が少なくなり、積み重なった入賞球によって球
づまりを起こしたりしていた。また、入賞球の流れが入
賞球処理装置１０２に向かっているため、球圧が一気に
入賞球処理装置１０２に掛かることになり、その結果景
品球の放出動作がスムーズに行われなくなるという問題
点があった。

【０００５】そこで本発明はこのような課題を解決すべ
くなされたもので、入賞球集合部の空間を有効に活用
し、集められる多量の入賞球の球圧を緩和して、確実に
排出処理できるようなパチンコ機の機構板を提供をする
ことを目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、遊技盤の裏面に装着され、かつ下方に入賞
口からの入賞球を集める入賞球集合部が設けられ、該入
賞球集合部と連通する入賞球通路を介して入賞球を１個
ずつ排出処理する入賞球処理装置を設けてなるパチンコ
機の機構板において、前記入賞球通路は、入賞球処理装
置と反対方向に向かう通路部を有すると共に、途中の少
なくとも１箇所に屈曲通路部を形成して蛇行状にし、入
賞球集合部の空間を有効に利用すると共に、球圧を減少
し円滑に入賞球を処理するようにした。

【０００７】前記入賞球通路に複数の屈曲通路部を設け
ると共に、通路部を長く形成することにより、より球圧
を減少させると共に、入賞球の貯流量を増やすようにす
るのが好ましい。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下に本発明に係わるパチンコ機
の実施の形態を図面と共に説明する。図１はパチンコ機
の正面図、図２はパチンコ機の裏面図である。図におい
て１はパチンコ機の機枠、２は機枠１の前面に開閉自在
に設けられる前面枠である。該前面枠２の裏面には取付
枠３を介して遊技盤４が着脱自在に取り付けられる。該
遊技盤４の前面には、発射レール５から発射されたパチ
ンコ球を誘導するガイドレール６が設けられ、そのガイ
ドレール６で囲まれる遊技領域４ａに複数の入賞口７が
設けられ、下方部中央に変動入賞装置８が設けられてい
る。また前面枠の下方には、打球供給皿９，余剰球受皿
１０，操作ハンドル１１が設けられている。

【０００９】前記遊技盤４の裏面には、合成樹脂製の機
構板１２が開閉可能に装着されている。この機構板１２
の裏面上部には球タンク１３が固着されており、該球タ
ンク１３の下方にはタンクレール１４が設けられてい
る。また、タンクレール１４の下流端は屈曲レール１５
を介してパチンコ球払出装置１６に接続されており、該
パチンコ球払出装置１６の下方には払い出されたパチン
コ球をパチンコ機前面の打球供給皿９に導く排出樋１７
が設けられている。

【００１０】前記パチンコ球払出装置１６は、図６に示
すように屈曲レール１５の先頭に位置するパチンコ球を
受ける突条１８を螺施状に設けたスクリュー部材１９
と、該スクリュー部材１９を回転するモーター２０と、
該モーター２０を駆動制御する制御回路基板２１とから
なり、スクリュー部材１９の回転によって突条１８に受
けられているパチンコ球を１個ずつ下方の排出樋１７に
払出すものである。

【００１１】また機構板１２の遊技盤４裏面と相対する
前面側には球寄せ空間２２が形成され、該球寄せ空間２
２の下方部には上面が開口した入賞球集合部２３が設け
られている。そして、その出口と連通状に入賞球を一列
で導き出す入賞球通路２４を介して入賞球処理装置２５
が設けられている。

【００１２】この入賞球処理装置２５は、図７に示すよ
うに球切り用のフリッカー部材２６と該フリッカー部材
２６を回動するソレノイド２７と入賞球検出器２８とか
ら構成されている。

【００１３】前記フリッカー部材２６は、通路部材２９
の内部に設けられており、図７に示すように上下ほぼ中
間が軸３０によって上下方向に回動自在に軸支されてお
り、図７実線で示すように下方（反時計廻り方向）へ回
動された状態のとき入賞球通路２４の先頭に位置する入
賞球を受け止める球止部３１と、同図鎖線で示すように
上方（時計廻り方向）に回動された状態のとき球止部３
１から落下する入賞球を受け入れて保持し、かつ下方に
回動されたときその入賞球を入賞球排出通路３２に排出
する球保持部３３とを一体に備える。また、側面には通
路部材２９から外方に突出する係合ピン３４が一体に設
けられている。

【００１４】前記ソレノイド２７のプランジャ３５の下
端には連結部材３６が固着されており、該連結部材３６
の開口溝３７に前記フリッカー部材２６の係合ピン３４
を係合させている。また、ソレノイド２７のプランジャ
３５にはコイルばね３８が巻装されており、該コイルば
ね３８によってフリッカー部材２６が図７実線のように
常時下方に回動した状態に付勢されている。

【００１５】前記入賞球検出器２８は入賞球通路２４の
流下端に設けられており、フリッカー部材２６の球止部
３１で受け止められる先頭の入賞球を検出してパチンコ
球払出装置１６に信号を送るようになっている。そし
て、入賞球検出器２８からの信号によってパチンコ球払
出装置１６のモーター２０を駆動し、所定数のパチンコ
球を景品球として排出樋１７に払い出すように回路設定
されている。なお、前記ソレノイド２７はパチンコ球払
出装置１６からの払出終了信号によって励磁するように
なっている。

【００１６】前記入賞球集合部２３は図３に示すように
遊技盤４の裏面に当設する鉛直な前側壁３９と、機構板
１２と分離して形成された後側壁４０と入賞球通路２４
に向かって傾斜する底壁４１とにより囲われており、該
後側壁４０は機構板１２の後側で入賞球集合部２３の上
方から落とし込むようにして左右両側縁を嵌挿溝４２，
４２に嵌挿させて取り付けられる。

【００１７】しかして前記入賞球通路２４は、入賞球集
合部２３の球出口と連通して入賞球処理装置２５と反対
方向に向かう通路部２４ａと屈曲通路部２４ｂを介して
入賞球処理装置２５に向かう通路部２４ｃが形成され、
さらに通路部２４ｃの終端部分は屈曲通路部２４ｂを介
して垂直通路部２４ｄが形成されている。このように、
入賞球処理装置２５と反対方向に向かう通路部２４ａを
設けることで、入賞球集合部２３の空間を有効に利用で
き、入賞球通路２４を流下する入賞球は屈曲通路部２４
ｂによってほぼ直角に方向を変えながら流下するため、
入賞球通路２４を連続して流下する入賞球の流下速度を
緩和させると共に、流下する入賞球の球圧を減少させ
る。

【００１８】図５は他の実施の形態を示すもので、この
実施の形態では入賞球通路２４を長く形成しており、入
賞球通路２４を長くする程流下する入賞球の整流をより
効果的に行なうことができると共に、入賞球の貯留量も
多くすることができる。また、さらに屈曲通路部２４ｂ
を多くして、より入賞球通路２４を蛇行状にして効果的
に入賞球の球圧を減少させるようにしてもよい。

【００１９】本発明は上記のような構成であるから、入
賞球集合部２３の空間を有効に活用すると共に、蛇行し
た入賞球通路２４によって入賞球の球圧を緩和させなが
ら一列に整列させて入賞球処理装置２５に負荷をかける
ことなく１個ずつ確実に排出処理される。

【００２０】

【発明の効果】以上に述べたように本発明に係わるパチ
ンコ機の機構板は、入賞球集合部の入賞球を入賞球処理
装置に直接的に導くことなく入賞球通路に屈曲通路部を
設けて蛇行状にすることにより、入賞球集合部の空間を
有効に利用できると共に、入賞球の球圧を緩和して入賞
球処理装置での排出処理が確実でスムーズに行うことが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】パチンコ機の正面図。

【図２】パチンコ機の裏面図。

【図３】後側壁を取り外した状態の機構板の要部斜視
図。

【図４】機構板の要部正面断面図。

【図５】他の実施の形態の機構板の要部正面断面図。

【図６】パチンコ球払出装置の正面断面図。

【図７】入賞球処理装置の側断面図。

【図８】従来の機構板の要部正面断面図。

【符号の説明】

４ 遊技盤 １２ 機構板 ２３ 入賞球集合部 ２４ 入賞球通路 ２４ａ，２４ｃ 通路部 ２４ｂ 屈曲通路部 ２５ 入賞球処理装置

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 遊技盤の裏面に装着され、かつ下方に入
   賞口からの入賞球を集める入賞球集合部が設けられ、該
   入賞球集合部と連通する入賞球通路を介して入賞球を１
   個ずつ排出処理する入賞球処理装置を設けてなるパチン
   コ機の機構板において、 前記入賞球通路は、入賞球処理装置と反対方向に向かう
   通路部を有すると共に、途中の少なくとも一箇所に屈曲
   通路部を形成して蛇行状にしたことを特徴とするパチン
   コ機の機構板。