JPH10277226A - パチンコ機の入賞球処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 入賞球検出器のチャタリング現象を確実に防
止して正確な入賞球の排出処理を可能とする。 【解決手段】 入賞球検出器１８と、電気的駆動手段１
７と、フリッカー部材１６とからなるパチンコ機の入賞
球処理装置１５において、前記フリッカー部材１６は、
第１位置のとき入賞球通路１４の先頭の入賞球を受け止
め、かつ電気的駆動手段１７の作動による第１位置から
第２位置への回動によってその入賞球を排出通路に排出
する第１球止部２２と、第２位置に回動したとき後続す
る入賞球を受け止め、かつ第２位置から第１位置への回
動によってその入賞球を第１球止部２２に落下させる第
２球止部２３とを備え、前記入賞球検出器１８は、フリ
ッカー部材１６の第２球止部２３の上方位置に設けら
れ、その検出部３６がフリッカー部材１６の第１球止部
２２で受け止められた入賞球によって支持される後続の
入賞球の中心より下方であり、かつその後続の入賞球が
検出されない位置に設けられていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、入賞球が一列で導
かれる入賞球通路と、該入賞球通路の入賞球を検出して
パチンコ球払出装置に払出信号を送る入賞球検出器と、
パチンコ球払出装置の払出終了信号によって作動する電
気的駆動手段と、該電気的駆動手段の作動によって第１
位置と第２位置とに回動するフリッカー部材とからなる
パチンコ器の入賞球処理装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種のパチンコ機の入賞球処理
装置として、例えば図７に示すように入賞球通路１００
の終端に入賞球検出器１０１を設けると共に、ソレノイ
ド１０２の作動によって上下方向に回動し、同図実線で
示す下向回動時に入賞球通路１００の先頭に位置する入
賞球を受け止める球止部１０３と同図鎖線で示す上向回
動時に球止部１０３で受け止められた入賞球を受け入れ
る球受部１０４とを有するフリッカー部材１０５を設
け、入賞球検出器１０１で入賞球が検出されるとパチン
コ球払出装置を作動して所定数の景品球を払い出すと共
に、ソレノイド１０２を作動してフリッカー部材１０５
を上下に回動させ、それによって入賞球を１個ずつ排出
通路１０６に排出処理するようにしたものが知られてい
た（例えば本出願人による実開平５−１５９８６号公報
参照）。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記した従来の入賞球
処理装置は、入賞球通路１００の先頭の入賞球を常に入
賞球検出器１０１の検出領域内で受け止めるように構成
されているため、フリッカー部材１０５の軸支部分の遊
びやソレノイド１０２のプランジャのストローク等の要
因によって該フリツカー部材１０５が無用に上下回動す
るようなことがあると球止部１０３で受け止められた入
賞球が入賞球検出器１０１内で移動してチャタリング現
象を起こすという問題点があった。

【０００４】本発明は、上記した問題点に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、入賞球の移動によ
る入賞球検出器のチャタリング現象を防止して正確に入
賞球排出処理を行うことができるようなパチンコ機の入
賞球処理装置を提供しようとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、入賞球が一列で導かれる入賞球通路と、
該入賞球通路の入賞球を検出してパチンコ球払出装置に
払出信号を送る入賞球検出器と、パチンコ球払出装置の
払出終了信号によって作動する電気的駆動手段と、該電
気的駆動手段の作動によって第１位置と第２位置とに回
動するフリッカー部材とからなるパチンコ機の入賞球処
理装置において、前記フリッカー部材は、第１位置のと
き入賞球通路の先頭の入賞球を受け止め、かつ第１位置
から第２位置への回動によってその入賞球を排出通路に
排出する第１球止部と、第２位置に回動したとき後続す
る入賞球を受け止め、かつ第２位置から第１位置への回
動によってその入賞球を第１球止部に落下させる第２球
止部とを備え、前記入賞球検出器は、フリッカー部材の
第２球止部の上方位置に設けられ、その検出部がフリッ
カー部材の第１球止部で受け止められた入賞球によって
支持される後続の入賞球の中心より下方であり、かつそ
の後続の入賞球が検出されない位置に設けるようにした
ものである。

【０００６】前記電気的駆動手段は、具体的にはソレノ
イドであり、フリッカー部材はソレノイドのプランジャ
に巻装したコイルばねによって常には第１位置に回動付
勢されており、ソレノイドの励磁によって第２位置に回
動されるようになっている。

【０００７】また、フリッカー部材の第１球止部及び第
２球止部の上面は、該フリッカー部材の回動支軸を中心
とした円弧状曲面として形成するのが好ましい。

【０００８】上記のように構成された入賞球処理装置に
おいて、入賞球通路の先頭の入賞球は入賞球検出器の検
出部を通過して該検出部で検出された後フリッカー部材
の第１球止部の上面で受け止められる。そして電気的駆
動手段の作動によってフリッカー部材が第１位置から第
２位置に回動すると第１球止部で受け止められていた先
頭の入賞球が入賞球排出通路に落下して排出処理され
る。また、後続の入賞球はフリッカー部材が第２位置に
回動したとき第２球止部で受け止められ、フリッカー部
材が第１位置に回動すると入賞球検出器の検出部を通過
して該検出部で検出された後第１球止部で受け止められ
る。

【０００９】このように、入賞球検出器の検出部を通過
する入賞球を検出するように構成したものであるから、
従来技術のようにフリッカー部材が無用に回動して第１
球止部又は第２球止部で受け止められている入賞球が移
動するようなことがあっても該入賞球が常に入賞球検出
器の検出領域の外に位置しているためチャタリング現象
を起こすようなことがなく正確に入賞球の排出処理を行
うことが可能となる。

【００１０】

【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。まず本実施の形態の入賞
球処理装置が適用されるパチンコ機について図１を参照
して説明する。図１において、１はパチンコ機の前面
枠、２は前面枠１の裏面に着脱自在に取付けられる遊技
盤、３は遊技盤２の裏面に開閉可能に装着される合成樹
脂製の機構板である。この機構板３の裏面上部には球タ
ンク４が固着されており、該球タンク４の下方にタンク
レール５が設けられている。また、タンクレール５の下
流端はカーブレール６を介してパチンコ球払出装置７に
接続されており、該パチンコ球払出装置７の下方には払
い出された景品球を前面枠１の前面の打球供給皿に導く
排出通路８が設けられている。

【００１１】前記パチンコ球払出装置７は図６に示すよ
うカーブレール６の最先端部のパチンコ球を受ける突条
９を螺旋状に設けたスクリュー部材１０と該スクリュー
部材１０を回転するモータ１１と制御回路基板１２を有
し、スクリュー部材１０の回転によって突条９に受けら
れているパチンコ球を１個ずつ下方の排出通路８に払い
出すものである。

【００１２】また、前記遊技盤２の裏面と相対する機構
板３の内側には入賞球を集合する入賞球集合部１３が形
成されており、図２に示すようにその出口と連通状に入
賞球を一列で導き出す入賞球通路１４が形成されてい
る。この入賞球通路１４の終端部分は球圧を減少するべ
く垂直通路部１４ａとして形成されており、該垂直通路
部１４ａの下方に本実施の形態の入賞球処理装置１５が
設けられている。

【００１３】前記入賞球処理装置１５は、図２ないし図
５に示すようにフリッカー部材１６と該フリッカー部材
１６を回動させる電気的駆動手段としてのソレノイド１
７と入賞球検出器１８とから構成されている。

【００１４】前記フリッカー部材１６は逆三角形状をな
す側板１９を有し、該側板１９の下端に設けられた軸筒
部２０を機構板３の回動支軸２１に挿通することによっ
て回動自在に軸支されている。また、側板１９の上端部
分には第１球止部２２と第２球止部２３が設けられてい
る。この第１球止部２２と第２球止部２３のそれぞれ上
面は回動支軸２１を中心とする円弧状曲面として形成さ
れている。また、第１球止部２２と第２球止部２３は入
賞球の直径とほぼ等しい距離を隔てて上下段差状に設け
られており、かつ垂直通路部１４ａに交互に出入りして
それぞれの上面で入賞球を受け止めることができるよう
に左右に位置を違えて設けられている。

【００１５】前記ソレノイド１７は機構板３に形成され
た板状の取付部２４の突起２５，２５に取付板２６の透
孔２７，２７を嵌め合わせてビス止め２８，２８するこ
とにより正しい位置に取付けられる。また、ソレノイド
１７のプランジャ２９下端には連結部材３０が固着され
ており、該連結部材３０の長孔３１にフリッカー部材１
６の軸筒部２０から側方へ突出する腕片３２のピン３３
を臨ませることによってフリッカー部材１６とプランジ
ャ２９とを枢支連結している。

【００１６】前記フリッカー部材１６はソレノイド１７
のプランジャ２９に巻装したコイルばね３４によって図
４実線で示すように第１球止部２２が垂直通路部１４ａ
に突入した第１位置に回動付勢されており、ソレノイド
１７の励磁によって同図鎖線で示すように第２球止部２
３が垂直通路部１４ａに突入する第２位置に回動するよ
うになっている。

【００１７】前記入賞球検出器１８は、フリッカー部材
１６の上方に位置した垂直通路部１４ａに設けられてい
る。この入賞球検出器１８は入賞球が通過する通過孔３
５を有し、入賞球が通過孔３５を通過するとき検出部３
６で検出されるように構成されたいわゆる通過形の近接
スイッチとして例示してある。また、入賞球検出器１８
の検出部３６は図４実線で示すようにフリッカー部材１
６の第１球止部２２で受け止められた先頭の入賞球Ｂの
上面で支持される後続の入賞球Ｂ₁ の中心より下方であ
り、かつその入賞球Ｂ₁ が検出されない位置に設けられ
ている。

【００１８】次に、以上説明した本実施の形態に係る入
賞球処理装置１５の動作について説明すると、ソレノイ
ド１７が消磁してフリッカー部材１６が図４実線で示す
第１位置に回動されているとき、垂直通路部１４ａを流
下する先頭の入賞球Ｂは入賞球検出器１８の通過孔３５
を通過して検出部３６で検出されながらフリッカー部材
１６の第１球止部２２で受け止められる。そして、その
検出信号がパチンコ球払出装置７の制御回路に送られて
モーター１１を駆動し、スクリュー部材１０を回転させ
て所定数のパチンコ球を景品球として排出樋８に排出す
る。なお、フリッカー部材１６が第１位置に回動されて
いるとき、先頭の入賞球Ｂに連なる後続の入賞球Ｂ₁ が
あると、該入賞球Ｂ₁ は図４実線で示すように入賞球検
出器１８の検出部３６で検出されることなく先頭の入賞
球Ｂの上面に支持されて待機することになる。

【００１９】一方、所定数の景品球が払い出されるとそ
の払出終了信号が制御回路からソレノイド１７に送られ
て該ソレノイド１７が瞬間的に励磁し、これのプランジ
ャ２９がコイルばね３４の付勢に抗して上方に吸引され
る。このため、フリッカー部材１６が連結部材３０を介
して回動支軸２１を中心に図４鎖線で示す第２位置に回
動し、第１球止部２２を垂直通路部１４ａから後退させ
て先頭の入賞球Ｂを入賞球排出通路３７に排出する。同
時に図５実線のように第２球止部２３が垂直通路部１４
ａに突入して後続の入賞球Ｂ₁ をその上面で受け止め
る。

【００２０】そして、この状態でソレノイド１７が消磁
すると、これのプランジャ２９がコイルばね３４の付勢
によって図４実線で示す元の状態に復帰し、これによっ
てフリッカー部材１６も図５実線で示す第２位置から同
図鎖線で示す第１位置に回動して第１球止部２２を垂直
通路部１４ａに突入させると同時に第２球止部２３を垂
直通路部１４ａから後退させる。このため、第２球止部
２３の上面で受け止められていた入賞球Ｂ₁ が入賞球検
出器１８の通過孔３５を通過して検出部３６で検出され
ながら第１球止部２２の上面に落下して受け止められる
ものであり、その後はソレノイド１７の励磁動作ごとに
垂直通路部１４ａを連続して流下する入賞球Ｂを１個ず
つ排出処理する。

【００２１】なお、フリッカー部材１６の第１球止部２
２及び第２球止部２３のそれぞれ上面が回動支軸２１を
中心とする円弧状曲面として形成されているため、フリ
ッカー部材１６が第１位置から第２位置又は第２位置か
ら第１位置に回動する際に第１球止部２２又は第２球止
部２３の上面でそれぞれ受け止められている入賞球が上
下動するような現象が起こらずフリッカー部材１６の回
動が円滑に行われるようになる。

【００２２】このように構成された本発明に係るパチン
コ機の入賞球処理装置１５は、入賞球通路１４の先頭の
入賞球を入賞球検出器１８の検出部３６を通過させてそ
の検出部３６で検出された後の入賞球をフリッカー部材
１６の第１球止部２２で受け止めるようにすると共に、
その第１球止部２２で受け止めた先頭の入賞球を排出す
るとき後続する入賞球があるとその後続の入賞球を第２
球止部２３の上面であり、かつ入賞球検出器１８の検出
部３６で検出されない位置で受け止め、さらに第１球止
部２２で受け止めた先頭の入賞球を排出させるのと同時
に第２球止部２３で受け止められた後続の入賞球を入賞
球検出器１８の検出部３６を通過させて検出するように
したものであるから、第１球止部２２又は第２球止部２
３で受け止められた入賞球が上下動してもチャタリング
現象を起すようなことがなくなる。

【００２３】

【発明の効果】以上説明したように本発明に係るパチン
コ機の入賞球処理装置は、フリッカー部材が第１位置又
は第２位置に回動しているとき、そのフリッカー部材の
第１球止部又は第２球止部のいずれかで受け止められる
入賞球を常に入賞球検出器の検出領域の外に位置させる
ようにしたものであるから、フリッカー部材の無用な回
動によって第１球止部又は第２球止部で受け止められて
いる入賞球が上下動してもチャタリング現象が起こら
ず、入賞球検出器の検出エラーを確実に防止することが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明が適用されるパチンコ機の裏面図であ
る。

【図２】本発明に係る入賞球処理装置部分の斜視図であ
る。

【図３】図２の分解斜視図である。

【図４】入賞球処理装置の作用を説明する正面断面図で
ある。

【図５】入賞球処理装置の作用を説明する正面断面図で
ある。

【図６】パチンコ球払出装置の断面図である。

【図７】従来技術の説明図である。

【符号の説明】

１４ 入賞球通路 １５ 入賞球処理装置 １６ フリッカー部材 １７ ソレノイド（電気的駆動手段） １８ 入賞球検出器 ２２ 第１球止部 ２３ 第２球止部 ３６ 検出部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 入賞球が一列で導かれる入賞球通路と、
   該入賞球通路の入賞球を検出してパチンコ球払出装置に
   払出信号を送る入賞球検出器と、パチンコ球払出装置の
   払出終了信号によって作動する電気的駆動手段と、該電
   気的駆動手段の作動によって第１位置と第２位置とに回
   動するフリッカー部材とからなるパチンコ機の入賞球処
   理装置において、 前記フリッカー部材は、第１位置のとき入賞球通路の先
   頭の入賞球を受け止め、かつ第１位置から第２位置への
   回動によってその入賞球を排出通路に排出する第１球止
   部と、第２位置に回動したとき後続する入賞球を受け止
   め、かつ第２位置から第１位置への回動によってその入
   賞球を第１球止部に落下させる第２球止部とを備え、 前記入賞球検出器は、フリッカー部材の第２球止部の上
   方位置に設けられ、その検出部がフリッカー部材の第１
   球止部で受け止められた入賞球によって支持される後続
   の入賞球の中心より下方であり、かつその後続の入賞球
   が検出されない位置に設けられていることを特徴とする
   パチンコ機の入賞球処理装置。