JP4513049B2 - ズームレンズ - Google Patents

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Description

本発明は、回折光学素子を備え、銀塩フィルム、ビデオカメラ、デジタルカメラ等の光学系に好適なズームレンズに関する。
近年、ズームレンズの高性能化に伴い、種々のズームレンズタイプが提案されている。特に、銀塩フィルム、ビデオカメラ、デジタルカメラ等の光学系としてはテレフォトタイプと呼ばれる、バックフォーカスが短く、物体側から順に、正、負、正の屈折力を有する3群構成タイプのズームレンズが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
特開平11−305126号公報
しかしながら、近年における撮像素子の画素ピッチの微細化など撮像技術の進歩に対応した優れた結像性能(特に、色ずれの少ないもの)と、機構簡素化及び小型化等を両立させることは極めて困難であった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、回折光学素子を利用することにより、良好な結像性能を達成でき且つ小型で高性能な、ズームレンズを提供することを目的とする。
このような目的を達成するため、本発明は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とからなり、広角端から望遠端への変倍時に、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔及び前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が変化する構成のズームレンズにおいて、前記第3レンズ群は、この第3レンズ群中で最も大きな空気間隔を挟んで、物体側に位置して正の屈折力を有する前方レンズ群と、像側に位置して負の屈折力を有する後方レンズ群とを有し、前記前方レンズ群は、開口絞りと、回折光学面とを有し、前記回折光学面は、最大像高に至る主光線の入射角度が10度以下であり、前記開口絞りの像側に位置する凸レンズにおける物体側の面の曲率半径をRとし、広角端におけるレンズ系全体の焦点距離をfwとしたとき、次式 0.3<R/fw<5.0 の条件を満足し、前記第3レンズ群は、凸レンズと凹レンズで構成され前記回折光学面を有する接合レンズを有し、前記凸レンズと前記凹レンズのd線に対する屈折率差をΔNとしたとき、次式 0.15<ΔNを満足する。
なお、上記ズームレンズは、前記第3レンズ群において、前記前方レンズ群は接合正レンズを有し、その接合正レンズの最も像側に位置する面に回折光学面を有し、前記回折光学面の回折格子の最小ピッチをPとし、広角端におけるレンズ系全体の焦点距離をfwとしたとき、次式 0.001<P/fw<0.05 の条件を満足することが好ましい。
また、上記目的を達成するため、本発明は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とからなり、広角端から望遠端への変倍時に、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔及び前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が変化する構成のズームレンズにおいて、前記第3レンズ群は、この第3レンズ群中で最も大きな空気間隔を挟んで、物体側に位置して正の屈折力を有する前方レンズ群と、像側に位置して負の屈折力を有する後方レンズ群とを有し、前記前方レンズ群は、開口絞りと、回折光学面とを有し、前記回折光学面は、最大像高に至る主光線の入射角度が10度以下であり、前記開口絞りの像側に位置する凸レンズにおける物体側の面の曲率半径をRとし、広角端におけるレンズ系全体の焦点距離をfwとしたとき、次式 0.3<R/fw<5.0 の条件を満足し、前記第3レンズ群において、前記前方レンズ群は接合正レンズを有し、その接合正レンズの最も像側に位置する面に回折光学面を有し、前記回折光学面の回折格子の最小ピッチをPとし、広角端におけるレンズ系全体の焦点距離をfwとしたとき、次式 0.001<P/fw<0.05 の条件を満足する。
なお、上記ズームレンズは、前記第1レンズ群は、接合レンズを有し、前記第2レンズ群は、最も物体側の位置に、凸メニスカスレンズと両凹レンズとからなる接合凹レンズを有し、前記第3レンズ群は、前記前方レンズ群中に、物体側から順に、両凸レンズ、接合正レンズ、凸メニスカスレンズを有し、前記後方レンズ群中に、物体側から順に凹メニスカスレンズ、両凹レンズを有することが好ましい。
また、上記目的を達成するため、本発明は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とからなり、広角端から望遠端への変倍時に、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔及び前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が変化する構成のズームレンズにおいて、前記第3レンズ群は、この第3レンズ群中で最も大きな空気間隔を挟んで、物体側に位置して正の屈折力を有する前方レンズ群と、像側に位置して負の屈折力を有する後方レンズ群とを有し、前記前方レンズ群は、開口絞りと、回折光学面とを有し、前記回折光学面は、最大像高に至る主光線の入射角度が10度以下であり、前記開口絞りの像側に位置する凸レンズにおける物体側の面の曲率半径をRとし、広角端におけるレンズ系全体の焦点距離をfwとしたとき、次式 0.3<R/fw<5.0 の条件を満足し、前記第1レンズ群は、接合レンズを有し、前記第2レンズ群は、最も物体側の位置に、凸メニスカスレンズと両凹レンズとからなる接合凹レンズを有し、前記第3レンズ群は、前記前方レンズ群中に、物体側から順に、両凸レンズ、接合正レンズ、凸メニスカスレンズを有し、前記後方レンズ群中に、物体側から順に凹メニスカスレンズ、両凹レンズを有する。
なお、上記ズームレンズにおいて、前記前方レンズ群中の空気と接しているいずれかのレンズ面に回折光学面を有し、前記回折光学面を有するレンズ素子の厚さ(但し、接合レンズの場合は合成厚さ)をLとし、前記第3レンズ群の焦点距離をf3としたとき、次式0.05<L/f3<1.0の条件を満足することが好ましい。
また、前記回折光学面の有効径をCとし、広角端におけるレンズ系全体の焦点距離をfwとしたとき、次式0.1 <C/fw<3.0 の条件を満足することが好ましい。
また、第2レンズ群を光軸とほぼ直交する方向に移動させることにより防振され、防振時に移動させた第2レンズ群の最大変位量をΔSとし、広角端におけるレンズ系全体の焦点距離をfwとしたとき、次式 ΔS/fw<0.1 の条件を満足することが好ましい。
また、上記ズームレンズにおいて、前記第3レンズ群は、凸レンズと凹レンズで構成され前記回折光学面を有する接合レンズを有し、前記凸レンズと前記凹レンズのd線に対する屈折率差をΔNとしたとき、式 0.15<ΔN を満足するのが好ましい。
この場合に、前記第3レンズ群の前記前方レンズ群の焦点距離をf3Fとし、前記後方レンズ群の焦点距離をf3Rとしたとき、式 −1.0<f3F/f3R<−0.05 を満足するのが好ましい。
さらに、前記第2レンズ群の倍率は、広角端から望遠端への変倍時に、等倍(−1倍)を挟んで変化するのが好ましい。
さらに、前記第3レンズ群は、凸レンズと凹レンズで構成され最も像側の面に前記回折光学面を有する接合レンズを有するのが好ましい。
さらに、近距離物体の合焦は、前記第1レンズ群で行うようにしても、前記3レンズ群の全体または一部で行うようにしても良い
以上説明したように、本発明によれば、銀塩カメラ、ビデオカメラ、ディジタルカメラ等の光学系に好適な、回折光学素子を応用して優れた結像性能を有し且つ防振機能を備えた高性能なズームレンズを実現することができる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。まず、一般論として、多群構成のズームレンズの特徴について説明する。なお、ズームレンズを構成するために少なくとも2つのレンズ群を必要とするため、以下の説明において多群構成とは、3群以上のレンズ群を有するレンズ構成を指すものとする。
多群構成のズームレンズでは、変倍を担うレンズ群の数が増えるため、高倍率化を図ることが可能である。また、各レンズ群の収差補正の負担を均等化し易いため、優れた結像性能を達成することが可能である。しかしながら、光軸に沿って移動可能なレンズ群が増加すると、鏡筒構造が複雑化して、製造コストの増加に繋がるケースも見られる。そこで、本発明に係るズームレンズでは、上記のような多群構成のズームレンズの技術的基盤及び背景に基づき、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群、負の屈折力を有する第2レンズ群、正の屈折力を有する第3レンズ群からなる3群構成を採用することにより、機構の簡素化を図って製造コストを抑え、中程度の倍率を確保するとともに、優れた結像性能を達成することができた。また、本発明に係るズームレンズは、防振時においても良好な結像性能を達成することができるため、例えば電子画像機器等に好適である。
次に、回折光学面及び回折光学素子について説明する。一般に、光線を曲げる方法として、屈折,反射及び回折の3種類が知られている。回折光学面とは、このような光の回折作用を行う光学面である。また、回折光学素子とは、このような回折光学面を備えた光学素子であり、従来より知られた回折格子やフレネルゾーンプレートなどがある。このような回折光学素子は、屈折や反射とは異なる振る舞いを示すことが知られており、その具体例としては、負分散を有することが挙げられる。この性質は、色収差補正に極めて有効であり、高価な特殊低分散ガラスでしか達し得ない(通常のガラスでは達し得ない)良好な色収差補正が可能となる。なお、このような回折光学素子の性質に関しては、「『回折光学素子入門』応用物理学会日本光学会監修平成9年第1版発行」に詳しい。
なお、本発明に係るズームレンズにおいては、第3レンズ群中で最も大きな空気間隔を挟んで、物体側に位置して正の屈折力を有する前方レンズ群に、回折光学面を設け、その作用により良好な光学性能を得ようとする構成となっている。ここで、回折光学面は、ガラスやプラスチック等の光学部材の表面に回折格子を設けたり、フレネルゾーンプレートのように光線を曲げて回折現象を生ずる面を上記光学部材の表面に形成したり等して創製している。なお、図13はフレネルゾーンプレートの一例を示すものであり、図13(A)は光軸方向から見たフレネルゾーンのプレート1の正面図、図13(B)は図13(A)における矢視B−Bから見たフレネルゾーンプレート1の断面図である。この図13に示すフレネルゾーンプレート1は、回折光学面を構成する回折格子溝の1ピッチが連続した曲線であるキノフォーム型であるが、その他に周期構造が階段状のものや三角形状等にすることもできる。
本発明に係るズームレンズにおいては、回折光学面を有する一般の光学系の場合と同様に、回折光学面を通過する光線入射角度は、できるだけ小さい方が好ましい。これは、上記光線入射角度が大きくなると、回折光学面によるフレアが発生し易くなり、画質を損ねてしまうからである。そこで、回折光学面によるフレアがあまり影響を及ぼさずに、良好な画像を得るためには、本光学系の場合、その光線入射角度が10度以下とすることが望ましい。このような条件が満たされるのであれば、回折光学面は、本ズームレンズ中のどこに配置してもよいが、本ズームレンズ中においては、第3レンズ群中の前方レンズ群に配置すると好ましいことを見出した。なお、その効果を十分に得るには、光線入射角度が7度以下であることがより好ましい。さらに好ましくは、望遠端における光線入射角度は5度以下であり、広角端における光線入射角度は6度以下である。
以下、条件式(1)〜(5)に沿って、本発明に係るズームレンズについて詳細に説明する。本発明に係るズームレンズは、第3レンズ群の前方レンズ群中に配置された開口絞りの像側に位置する凸レンズにおける物体側の面の曲率半径をRとし、広角端におけるレンズ系全体の焦点距離をfwとしたとき、次式(1)を満足する。
0.3<R/fw<5.0 (1)
上記条件式(1)は、前方レンズ群中の開口絞りの像側に位置する凸レンズにおける物体側の面の曲率半径Rに関するものである。前方レンズ群は、開口絞りの近傍に配置されることが多く、この前方レンズ群を構成しているレンズの形状は球面収差の補正やコマ収差の補正に大きく関係している。特に、この(前方第3レンズ中の)開口絞りの像側に配置される凸レンズは、収差バランスを良好に保つために重要であり、その凸面は物体側に向けられることが好ましい。そこで、前記凸レンズにおいて良好に収差バランスを保つため、この凸レンズにおける物体側の面の曲率半径をRの適切な範囲を、広角端におけるレンズ系全体の焦点距離をfwとの比で規定した。なお、R>0である。
R/fwの値が条件式(1)の上限値を上回ると、曲率半径Rの値が大きくなり過ぎて球面収差の正側に大きくなってしまい、良好な結像性能が得られなくなるため、不都合である。一方、R/fwの値が条件式(1)の下限値を下回ると、曲率半径Rの値が小さくなり過ぎて球面収差の負側に大きくなってしまい、良好な結像性能が得られなくなるため、不都合である。なお、本発明の効果を十分に発揮するには、条件式(1)の上限値を2.0とすることが好ましい。また、下限値を0.8とすることが好ましい。
また、本発明に係るズームレンズは、前方レンズ群中の空気と接しているいずれかのレンズ面に回折光学面を有し、回折光学面を有するレンズ素子の厚さ(但し、接合レンズの場合は合成厚さ)をLとし、第3レンズ群の焦点距離をf3としたとき、次式(2)を満足することが好ましい。
0.05<L/f3<1.0 (2)
この条件式(2)は、回折光学面を有するレンズ素子の厚さ(但し、接合レンズの場合は合成厚さ)をLと、第3レンズ群の焦点距離をf3との適切なる比を示すものである。回折光学素子は、本光学系中(第3レンズ群中の空気と接しているいずれかのレンズ面)に用いて色消し素子として作用させると、他の色消しのために設けられた接合レンズ等の厚さが薄いものを配置することができ、光学系全体の小型化、薄型化及び軽量化を図ることが可能となる。ここで、条件式(2)は、より効果的に本光学系中に回折光学素子を設置するための条件を示している。
L/f3の値が条件式(2)の上限値を上回ると、Lが大きくなり過ぎ、回折光学素子が厚く大きくなり過ぎてしまい、製造し難くなるばかりか、コストアップを招いてしまい、不都合である。一方、L/f3の値が条件式(2)の下限値を下回ると、回折光学素子が薄くなり過ぎてしまい、製造中に撓み易くなる等の生産技術上の不都合が生じる。また、光学系に組み込みの際に変形が生じ易くなり、ひいては結像性能劣化の原因となるおそれがある。なお、本発明の効果を十分に発揮するには、条件式(2)の上限値を0.8とすることが好ましい。また、下限値を0.15とすることが好ましい。
また、本発明に係るズームレンズは、回折光学面の有効径をCとし、広角端におけるレンズ系全体の焦点距離をfwとしたとき、次式(3)を満足することが好ましい。
0.1 <C/fw<3.0 (3)
上記条件式(3)は、回折光学面の有効径Cの値を適切な範囲に規制するものである。ここで、C/fwの値が条件式(3)の上限値を上回ると、回折光学面の有効径Cの値が大きくなり過ぎ、回折光学面の製作が困難となってコストアップに繋がる。また、広角端近傍において外部からの有害光が回折光学面に入り易くなり、フレア等による画質低下を招き易くなる。一方、C/fwの値が条件式(3)の下限値を下回ると、回折光学面の有効径Cが小さくなり過ぎて、回折光学面の格子ピッチが小さくなる傾向が強まり、回折光学面の製作が困難となってコストアップに繋がるばかりか、回折光学面の格子によるフレアの発生が大きくなり、画質の低下を招き易くなる。なお、本発明の効果を十分に発揮するには、条件式(3)の上限値を1.0とすることが好ましい。また、条件式(3)の下限値を0.15とすることが好ましい。
また、本発明に係るズームレンズは、第3レンズ群において、前方レンズ群は接合正レンズを有し、その接合正レンズの最も像側に位置する面に回折光学面を有し、回折光学面の回折格子の最小ピッチをPとし、広角端におけるレンズ系全体の焦点距離をfwとしたとき、次式(4)を満足することが好ましい。
0.001<P/fw<0.05 (4)
上記条件式(4)は、回折光学面の回折格子の最小ピッチPを規定するものである。回折光学素子は、格子ピッチを変化させることにより、任意の光線高さでの偏角をコントロールすることができ、いわゆる非球面効果が得られる。また、格子ピッチは局所的な屈折力を示し、細かいほどこの局所的な屈折力が大きくなり、光線の偏角の分散を大きくすることができる。ここで、P/fwの値が条件式(4)の上限値を上回ると、格子ピッチが大きくなり過ぎ、色収差補正の能力が小さくなり、良好な収差補正が困難となる。一方、P/fwの値が条件式(4)の下限値を下回ると、格子ピッチが小さくなり過ぎ、回折光学面の製作が困難となるばかりか、製造誤差によるフレアの発生が大きくなり、画質を損ねるという不都合が生じる。
さて、ズームレンズにおいては、従来より手ブレが起き易く画質を損ねる原因となることが知られている。本発明に係るズームレンズは、上記のように回折光学素子を利用することにより簡単な構成の光学系を実現しており、鏡筒のみならず装着するカメラ全体の小型化、軽量化を可能にしている。その結果、システム構成上、小型化によりできたスペースに防振のための機構を組み込むことができるとともに、軽量化により軽減できた重さの分を防振のための機構に振り分けることもでき、より優れた防振機能を有する光学系を提供することが可能になる。また、本発明のズームレンズでは、第2レンズ群G2、もしくは、当該レンズ群中の一部のレンズを光軸とほぼ直交する方向に変位(シフト)させ、光学系に振動が加わったときの撮影画像のブレを補正する方式を採り、実用的な防振レンズシステムを構成することができる。これは、手ブレ等のズームレンズの振動による全体の光軸からのズレ量を、光学系内部のレンズ群またはレンズを適切な量だけ光軸とほぼ直交する方向に動かすことにより、結像位置を変化させて全体の光軸からのズレ量を補正する方式である。
本発明に係るズームレンズは、防振時に移動させた第2レンズ群中の最大変位量をΔSとし、広角端におけるレンズ系全体の焦点距離をfwとしたとき、次式(5)を満足することが好ましい。
ΔS/fw<0.1 (5)
上記条件式(5)は、防振時に移動させた第2レンズ群中の最大変位量(光軸とほぼ直交する方向に沿った最大変位の大きさ)ΔSと、広角端におけるレンズ系全体の焦点距離fwとの比の適切な範囲を規定している。なお、防振レンズ群としては、第2レンズ群の全体を用いる方式でも、第2レンズ群の一部のレンズ群を用いる方式のどちらでもよいが、特に有効径の小さいレンズで構成されている第2レンズ群の一部のレンズ群を用いる方式とすれば、防振レンズ群の小型化により有効である。また、防振レンズ群Gvの屈折力は、本実施例では負の屈折力を有しているが、正及び負のどちらにも設定することが可能である。
ΔS/fwの値が条件式(5)の上限値を上回ると、防振レンズ群である第2レンズ群の最大変位量ΔSが大きくなり過ぎて、防振時の収差変動量が大きくなり過ぎてしまうので不都合である。特に、像面上の周辺領域において、メリディオナル方向の最良像面とサジタル方向の最良像面との光軸方向の差が広がるとともに、倍率色収差及び偏心コマ収差の発生が甚大となるため不都合である。ここで、防振レンズ群が全く変位しなければ防振の効果は得られないため、当然条件式(5)においては、ΔS>0である。なお、本発明の効果をさらに十分に発揮するには、条件式(5)の上限値を0.05とすることが好ましい。
さらに、本発明のズームレンズは、撮影レンズのブレを検出するブレ検出手段と、ブレ検出手段からの信号とカメラの作動シークエンスの制御を行う制御手段からの信号に基づいて適正なブレ補正量を定めるブレ制御装置と、ブレ補正量に基づいて防振レンズ群(本実施例では第2レンズ群)を移動させる駆動機構とを組みあわせることにより、本発明は、防振レンズシステムを構成することができる。
さらに、光学性能を良好にするため、本発明のズームレンズは、以下の条件式(6),(7)の少なくとも一方を満足することがより好ましい。
本発明において、第3レンズ群に配置された回折光学面を有する接合レンズを構成する凸レンズと凹レンズのd線に対する屈折率差(第3レンズ群中に接合レンズが複数あるときは、最も物体側にあるものとする)をΔNとしたとき、次式(6)を満足することが好ましい。
0.15<ΔN (6)
本発明のようなズームレンズにおいては、開口絞りの近傍のレンズ群を通る軸上光線の位置が光軸から大きく離れがちであり、この軸上光線の収差補正が難しい。本発明では、回折光学面を第3レンズ群の前方レンズ群中に用いた場合に、条件式(6)に示すように、前方レンズ群の接合レンズの屈折率差ΔNの値を適切な範囲に設定することにより、上述の軸上光線の色収差補正を良好に行うことが可能であることを見出した。このとき、前記接合レンズにおいて、正レンズの屈折率が負レンズの屈折率よりも低いことが好ましい。ここで、ΔNの値が条件式(6)の下限値を下回ると、球面収差の補正が困難となって、良好な結像性能を得ることができなくなってしまう。さらに、ペッツバール和が負側に変位し易くなるので好ましくない。
また、本発明において、第3レンズ群中の前方レンズ群の焦点距離をf3Fとし、後方レンズ群の焦点距離をf3Rとしたとき、
−1.0<f3F/f3R<−0.05 (7)
条件式(7)は、第3レンズ群中の前方レンズ群の焦点距離f3Fと、後方レンズ群f3Rとの大きさの比について適切な範囲を規定している。ここで、f3F/f3Rの値が条件式(7)の下限値を下回ると、後方レンズ群の焦点距離f3Rの大きさが相対的に小さくなり過ぎて、変倍時におけるコマ収差の変動が大きくなり、望遠端における歪曲収差が負側に大きくシフトするので好ましくない。一方、f3F/f3Rの値が条件式(7)の上限値を上回ると、前方レンズ群の焦点距離f3Fの大きさが相対的に小さくなり過ぎて、変倍時における球面収差の変動が大きくなり好ましくない。また、望遠端において球面収差が負側に過大となり、良好な結像性能を得ることができなくなる。また、広角端において負側の下コマ収差が発生し、望遠端において球面収差が負側に補正過剰となり、良好な結像性能を得ることができなくなる。なお、本発明の効果をさらに十分に発揮させるためには、条件式(7)の上限値を−0.2とすることが好ましい。また、下限値を−0.8とすることが好ましい。
また、本発明に係るズームレンズを実際に構成するときは、以下に述べる構成的要件をさらに満たすことが望ましい。
第1レンズ群は、諸収差のうち、特に軸上色収差、球面収差と像面湾曲の補正のために、凹メニスカスレンズと両凸レンズからなる貼り合わせレンズのみか、さらに、その像側の凸メニスカスレンズを有することが好ましい。なお、軽量化のためには貼り合わせレンズのみとすることが好ましい。
第2レンズ群は、良好な色収差補正のため貼り合わせレンズを有することが望ましく、この貼り合わせレンズの構成は物体側から順に、凸メニスカスレンズ、両凹レンズとの貼り合わせレンズとすることが好ましい。さらに、この貼り合わせレンズの像側には、両凹レンズを有することが好ましい。このような構成にすることで、特に、ズーミング中の球面収差、像面湾曲の変動を抑えるのに有効である。さらに、ズーミング中の収差補正上の観点から、第2レンズ群の使用倍率は広角端から望遠端への変倍時に、等倍(−1倍)を挟んで変化させることが好ましい。
また、第2レンズ群は、実際に本発明のズームレンズを構成する場合、変倍時に固定することもできる。このように、光学系を簡素化した構成とすることで、組み立て時における製作誤差の影響を小さくすることができるため、生産技術上好ましい。
第3レンズ群は、回折光学面では補正しきれない2次スペクトルを補正するために、凸レンズと凹レンズとからなる貼り合わせレンズを有することが好ましい。さらに、この貼り合わせレンズの最も像側の面、すなわち空気との界面に回折光学面を有することが好ましい。これは、レンズ接合面に形成すると回折格子の高さが大きくなり、フレアが発生し易くなるからである。そして、この回折光学面は、正の屈折力を有していることが好ましい。さらに、その効果を十分に得るためには、上述したように、回折光学素子を通過する最大像高の主光線の角度が7度以下であることがより好ましい。また、この回折光学面を、開口絞りの近傍に配置することにより、主光線が回折による偏向を受け難くなり、周辺像面における回折光による色ずれを減少させることができるため好ましい。
また、第3レンズ群は、上述のように、物体側に位置して正の屈折力を有する前方レンズ群と、像側に位置して負の屈折力を有する後方レンズ群とから構成されることが好ましい。このような構成により、テレ比を小さくして光学系全長を小型化することができる。なお、前方レンズ群は、物体側から順に、両凸レンズ、接合正レンズ、凸メニスカスレンズを有することが好ましい。また、後方レンズ群は、物体側から順に、凹メニスカスレンズ、両凸レンズ、両凹レンズを有することが好ましい。このような構成により、諸収差のうち特に球面収差、像面湾曲、歪曲収差を良好に補正することができる。さらに、後方レンズ群中の両凸レンズと両凹レンズとの(空気)間隔はなるべく詰める方が光学系全長を短縮するのに効果的である。このとき、空気間隔は両凸レンズの中心厚よりも小さいことが好ましい。
本発明においては、近距離物体のフォーカシング(合焦)を、第1レンズ群を物体側に繰り出す、いわゆるフロントフォーカス方式で行ってもよい。ここで、フォーカシング時に主光線を下げることなく周辺光量を確保するため、第3レンズ群やその一部を光軸方向に移動させてフォーカシングを行う、いわゆるインナーフォーカス方式で行ってもよい。
また、実際に回折光学面をレンズ上に形成する場合、製造を容易にする観点から、フレネルゾーンプレートのように、回折光学面を光軸に対して回転対称な構造(格子構造)にすることが好ましい。この場合、通常の非球面レンズと同じく、精研削でも、ガラスモールドでも製作可能である。さらには、レンズ表面に薄い樹脂層を形成し、この樹脂層に格子構造を設けるようにしてもよい。また、回折格子は、キノフォーム等の単純な単層構造に限らず、複数の格子構造を重ねて複層構造にしてもよい。このように複層構造の回折格子によれば、回折効率の波長特性や画角特性をより一層向上させることができるため、好都合である。なお、格子ピッチは、中心から周辺部に向かって単調に細かくなることが、製造上は好ましい。
また、回折光学面は、アッベ数が65以下の光学ガラスのレンズ面上に形成することが望ましい。これは、回折格子の形成が容易で、しかも良好な光学性能が得られるからである。さらに、本発明に係るズームレンズは、本発明に係るズームレンズを構成する各レンズに加えて、非球面レンズ、屈折率分布型レンズ等を用いることにより、さらに良好な光学性能が得られることはいうまでもない。
なお、本発明において、上記のような回折光学面は凸パワーを有し、前方レンズ群中に配置された両凸レンズと凹レンズからなる貼り合わせレンズにおける、凹レンズの像側の面に配置することが好ましい。このように回折光学面が凸パワーを有することにより、レンズ接合面の曲率半径を大きくすることができるため、接合レンズ全長の短縮化及び薄型化に有効であるとともに、回折光学面の製造も容易となり、好都合である。さらに、高次の色収差が発生し難くなり、収差補正上も好都合である。
以下、本発明の各実施例を添付図面に基づいて説明する。なお、これから説明する3つの実施例では、図1、図5及び図9に示すように、本発明のズームレンズそれぞれが、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3とを備えるとともに、広角端から望遠端への変倍時に第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔及び第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が変化する構成とした。なお、第3レンズ群G3は、この第3レンズ群中で最も大きな空気間隔を挟んで、物体側に位置して正の屈折力を有する前方レンズ群G3Fと、像側に位置して負の屈折力を有する後方レンズ群G3Rとを有して構成されている。また、上記図面では、像面を符号Iで示している。
各実施例において、回折光学面の位相差は、通常の屈折率と後述する非球面式(8),(9)とを用いて行う超高屈折法により計算した。超高屈折法とは、非球面形状と回折光学面の格子ピッチとの間の一定の等価関係を利用するものであり、本実施例においては回折光学面は超高屈折法のデータとして、すなわち、後述する非球面式(8),(9)及びその係数により示している。なお、本実施例では収差特性の算出対象として、d線、g線を選んでいる。本実施例において用いたこれらd線、g線の波長と、各スペクトル線に対して設定した超高屈折法の計算に用いるための屈折率の値を下の表1に示す。
(表1)
波長 屈折率
d線 587.562nm 10001
g線 435.835nm 7418.6853
各実施例において、非球面は、光軸に垂直な方向の高さをy、非球面の頂点における接平面から高さyにおける非球面上の位置までの光軸に沿った距離(サグ量)をS(y)、基準球面の曲率半径をr、近軸曲率半径をR、円錐係数をκ、n次の非球面係数をCとしたとき、以下の条件式(8),(9)で表される。
S(y)=(y/r)/{1+(1−κ・y/r1/2
+C22+C+C+C+C1010 (8)
R=1/{(1/r)+2C2} (9)
なお、各実施例において、非球面形状に形成されたレンズ面には、表中の面番号の右側に*印を付している。また、各実施例において、回折光学面の位相差は通常の屈折率と上記非球面式(8),(9)とを用いて行う超高屈折率法により計算した。このため、非球面レンズ面及び回折光学面のいずれにも、非球面式(8),(9)が用いられるが、非球面レンズ面に用いられる非球面式(8),(9)はレンズ面の非球面形状そのものを示し、一方、回折光学面に用いられる非球面式(8),(9)は回折光学面の性能の諸元を示す。
(第1実施例)
以下、本発明の第1実施例について図1〜図4を用いて説明する。図1は、第1実施例に係るズームレンズのレンズ構成を示す。第1実施例に用いたズームレンズZL1において、図1に示すように、第1レンズ群G1には、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL1と両凸レンズL2との貼り合わせからなる接合レンズを配置して、正の屈折力を有するレンズ群を構成している。また、第2レンズ群G2には、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL3と両凹レンズL4との貼り合わせからなる接合レンズ、両凹レンズL5を配置して、負の屈折力を有するレンズ群を構成している。また、第3レンズ群G3には、両凸レンズL6、開口絞りS、両凸レンズL7と像側の面が非球面状に形成された両凹レンズL8との貼り合わせからなる接合レンズ、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL9、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL10と両凸レンズL11との貼り合わせからなる接合レンズ、両凹レンズL12を配置して、正の屈折力を有するレンズ群を構成している。
なお、第3レンズ群は、物体側に位置して、上記の両凸レンズL6と開口絞りSと両凸レンズL7と両凹レンズL8との貼り合わせからなる接合レンズと物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL9とを備え、正の屈折力を有する前方レンズ群G3F、及び、像側に位置して、上記の物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL10と両凸レンズL11との貼り合わせからなる接合レンズと両凹レンズL12とを備え、負の屈折力を有する後方レンズ群G3Rを配置して構成されている。
図2は、第1実施例に係るズームレンズZL1を広角端から望遠端まで変倍させたときの各レンズ群の移動軌跡を示す図であり、(W)はズームレンズZL1が広角端にあるときの各レンズ群の位置、(T)はズームレンズZL1が望遠端にあるときの各レンズ群の位置をそれぞれ示している。また、図2では、防振レンズ群Gvである第2レンズ群G2が、防振時において光軸と直交する方向に変位している様子も示している。
次に、この第1実施例における各レンズの諸元を表2に示す(但し、長さの単位は全てmmである)。この諸元の表において、第1欄mは物体側からの各光学面の番号(以下、面番号と称する。なお右の*印は非球面形状に形成されているレンズ面である)、第2欄rは各光学面の曲率半径(非球面の場合には基準球面の曲率半径)、第3欄dは各光学面から次の光学面(または像面)までの光軸上の距離、第4欄ndはd線に対する屈折率、第5欄ngはg線に対する屈折率を、第6欄は各レンズ成分をそれぞれ表している。なお、表中では、fは(光学全系の)焦点距離、FNOはFナンバーを示している。以上の表の説明は、他の実施例においても同様である。
第1実施例では、面番号3に示す面間隔d3(すなわち面番号3と面番号4との面間隔)と、面番号8に示す面間隔d8(すなわち面番号8と面番号9との面間隔)はズーム作動に応じて変化する。また、本実施例では、面番号11が開口絞りSに相当している。さらに、面番号14及び15に相当する面が回折光学面Gfに相当し、この回折光学面Gfの諸元は上記の超高屈折法を用いて示している。
(表2)
m r d nd ng
1 47.76982 1.40000 1.755200 1.791500 L1
2 32.50521 7.04573 1.516330 1.526210 L2
3 -271.12620 d3(可変) 1.000000
4 -157.80021 2.96408 1.846660 1.894190 L3
5 -26.46083 1.20000 1.696800 1.712340 L4
6 64.36653 2.18329 1.000000
7 -31.31715 1.20000 1.772500 1.791970 L5
8 205.51186 d8(可変) 1.000000
9 60.09702 4.70821 1.497000 1.504510 L6
10 -45.92341 0.80000 1.000000
11 開口絞りS 1.00000 1.000000
12 79.82689 5.81750 1.603001 1.614372 L7
13 -23.88946 1.20000 1.803840 1.834635 L8
14 135.00000 0.00000 10001 7418.68530
15* 135.00000 0.10000 1.000000
16 20.17320 4.36498 1.603001 1.614372 L9
17 74.08164 11.31532 1.000000
18 24.52280 2.30769 1.804109 1.825809 L10
19 11.12758 5.45740 1.603420 1.623810 L11
20 -36.77551 1.76134 1.000000
21 -16.78364 2.00000 1.748099 1.765893 L12
22 92.83962 38.63960 1.000000

(非球面データ)
m κ C
15 1.0000 -3.50000×10-9 -8.42820×10-12 -7.59890×10-14
10
-1.17000×10-15 5.92230×10-18

(変倍における可変間隔)
広角端(W) 望遠端(T)
f 56.10 194.00
FNO 3.77 5.65
d3 2.69845 35.06858
d8 20.72462 1.41745

(条件式対応値)
R=79.82689
fw=56.10000
L= 7.0175
f3=26.75764
C=21.47
P=247μ
ΔS= 0.5
f3F= 30.43673
f3R=-68.79975

(1) R/fw=1.422941
(2) L/f3=0.262262
(3) C/fw=0.382709
(4) P/fw=0.004403
(5)ΔS/fw=0.008913
(6)ΔN=0.200839
(7)f3F/f3R=-0.442396

(回折光学素子面における主光線の入射角度)
広角端(W) 望遠端(T)
5.79° 4.16°
このように第1実施例では、上記条件式(1)〜(7)は全て満たされることが分かる。なお、第1実施例において、防振レンズ群Gvの変位量+0.5に対応する像の移動量は、広角端において−0.98861(d線)、望遠端において−2.11920(d線)であった。なお、防振レンズ群Gvの変位量の符号と像の移動量の符号とが同じ場合は、防振レンズ群Gvの変位方向と像の移動方向とは同じである。また、これらの符号が異なる場合は、防振レンズ群Gvの変位方向と像の移動方向とは逆である。以上の防振レンズ群における符号に関する説明は、他の実施例においても同様である。
図3は広角端における無限遠合焦点状態での諸収差図を示しており、図4は望遠端における無限遠合焦点状態での諸収差図を示している。各収差図において、dはd線、gはg線をそれぞれ示している。なお、球面収差図におけるFNOの値は、最大口径に対応するFナンバーの値である。非点収差図及び歪曲収差図におけるYの値は、像高の最大値である。コマ収差図におけるYの値は、各像高の値である。なお、Y=0の時の球面収差における横収差も併せて示し、(防振補正前及び防振補正時の)「横収差」として図示している。また、非点収差図において、実線はサジタル像面を示し、破線はメリディオナル像面を示している。以上の収差図の説明は、他の実施例においても同様である。
各収差図から明らかなように、第1実施例では、防振時を含め、広角端から望遠端までの各焦点距離状態において諸収差が良好に補正され、優れた結像性能が確保されていることが分かる。
(第2実施例)
次に、本発明の第2実施例について図5〜図8を用いて説明する。図5は、第2実施例に係るズームレンズのレンズ構成を示す。第2実施例に用いたズームレンズZL2において、図5に示すように、第1レンズ群G1には、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL1と両凸レンズL2との貼り合わせからなる接合レンズ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL3を配置して、正の屈折力を有するレンズ群を構成している。また、第2レンズ群G2には、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL4と両凹レンズL5との貼り合わせからなる接合レンズ、両凹レンズL6を配置して、負の屈折力を有するレンズ群を構成している。また、第3レンズ群G3には、両凸レンズL7、開口絞りS、両凸レンズL8と像側の面が非球面状に形成された両凹レンズL9との貼り合わせからなる接合レンズ、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL10、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と両凸レンズL12との貼り合わせからなる接合レンズ、両凹レンズL13を配置して、正の屈折力を有するレンズ群を構成している。
なお、第3レンズ群は、物体側に位置して、上記の両凸レンズL7と開口絞りSと両凸レンズL8と両凹レンズL9との貼り合わせからなる接合レンズと物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL10とを備え、正の屈折力を有する前方レンズ群G3F、及び、像側に位置して、上記の物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と両凸レンズL12との貼り合わせからなる接合レンズと両凹レンズL13とを備え、負の屈折力を有する後方レンズ群G3Rを配置して構成されている。
図6は、第2実施例に係るズームレンズZL2を広角端から望遠端まで変倍させたときの各レンズ群の移動軌跡を示す図であり、(W)はズームレンズZL2が広角端にあるときの各レンズ群の位置、(T)はズームレンズZL2が望遠端にあるときの各レンズ群の位置をそれぞれ示している。また、図6では、防振レンズ群Gvである第2レンズ群G2が、防振時において光軸と直交する方向に変位している様子も示している。
次に、この第2実施例における各レンズの諸元を表3に示す。なお、第2実施例では、面番号5に示す面間隔d5(すなわち面番号5と面番号6との面間隔)と、面番号10に示す面間隔d10(すなわち面番号10と面番号11との面間隔)はズーム作動に応じて変化する。また、本実施例では、面番号13が開口絞りSに相当している。さらに、面番号16及び17に相当する面が回折光学面Gfに相当し、この回折光学面Gfの諸元は上記の超高屈折法を用いて示している。
(表3)
m r d nd ng
1 53.74734 1.40000 1.756920 1.788014 L1
2 32.60723 7.51878 1.516800 1.526703 L2
3 -151.34076 0.10000 1.000000
4 84.50000 2.00000 1.516800 1.526703 L3
5 88.00000 d5(可変) 1.000000
6 -88.81223 2.87459 1.846660 1.894150 L4
7 -25.54935 1.20000 1.696800 1.712319 L5
8 60.20040 2.22689 1.000000
9 -33.85493 1.20000 1.748099 1.765893 L6
10 3205.27995 d10(可変) 1.000000
11 49.62686 4.30672 1.518601 1.527667 L7
12 -74.99845 0.80000 1.000000
13 開口絞りS 1.00000 1.000000
14 65.01156 5.82118 1.603001 1.614372 L8
15 -23.76273 1.20000 1.803840 1.834635 L9
16 149.99989 0.00000 10001 7418.68530
17* 150.00016 0.10000 1.000000
18 20.58525 4.55222 1.603001 1.614372 L10
19 81.42333 12.09084 1.000000
20 27.75124 0.90446 1.804109 1.825809 L11
21 11.81096 5.58386 1.603420 1.623810 L12
22 -37.34213 2.32884 1.000000
23 -15.85966 1.22709 1.748099 1.765893 L13
24 235.22793 38.50002 1.000000

(非球面データ)
m κ C
17 1.0000 0.00000 -9.47020×10-12 2.99610×10-14
10
-3.00200×10-15 1.18910×10-17

(変倍における可変間隔)
広角端(W) 望遠端(T)
f 56.91 194.00
FNO 3.73 5.64
d5 1.47621 33.33560
d10 20.99175 0.71119

(条件式対応値)
R=65.01156
fw=56.91133
L= 7.02118
f3=27.26234
C=22.09
P=170μ
ΔS= 0.5
f3F= 29.95863
f3R=-59.46041

(1) R/fw=1.142331
(2) L/f3=0.257541
(3) C/fw=0.388148
(4) P/fw=0.002987
(5)ΔS/fw=0.008786
(6)ΔN=0.200839
(7)f3F/f3R=-0.503842

(回折光学素子面における主光線の入射角度)
広角端(W) 望遠端(T)
5.69° 4.13°
このように第2実施例では、上記条件式(1)〜(7)は全て満たされることが分かる。なお、第2実施例において、防振レンズ群Gvの変位量+0.5に対応する像の移動量は、広角端において−0.97941(d線)、望遠端において−2.08865(d線)であった。
図7は広角端における無限遠合焦点状態での諸収差図を示しており、図8は望遠端における無限遠合焦点状態での諸収差図を示している。各収差図から明らかなように、第2実施例では、防振時を含め、広角端から望遠端までの各焦点距離状態において諸収差が良好に補正され、優れた結像性能が確保されていることが分かる。
(第3実施例)
続いて、本発明の第3実施例について図9〜図12を用いて説明する。図9は、第3実施例に係るズームレンズのレンズ構成を示す。第3実施例に用いたズームレンズZL3において、図9に示すように、第1レンズ群G1には、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL1と両凸レンズL2との貼り合わせからなる接合レンズを配置して、正の屈折力を有するレンズ群を構成している。また、第2レンズ群G2には、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL3と両凹レンズL4との貼り合わせからなる接合レンズ、両凹レンズL5を配置して、負の屈折力を有するレンズ群を構成している。また、第3レンズ群G3には、両凸レンズL6、開口絞りS、両凸レンズL7と像側の面が非球面状に形成された両凹レンズL8との貼り合わせからなる接合レンズ、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL9、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL10と両凸レンズL11との貼り合わせからなる接合レンズ、両凹レンズL12を配置して、正の屈折力を有するレンズ群を構成している。
なお、第3レンズ群は、物体側に位置して、上記の両凸レンズL6と開口絞りSと両凸レンズL7と両凹レンズL8との貼り合わせからなる接合レンズと物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL9とを備え、正の屈折力を有する前方レンズ群G3F、及び、像側に位置して、上記の物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL10と両凸レンズL11との貼り合わせからなる接合レンズと両凹レンズL12とを備え、負の屈折力を有する後方レンズ群G3Rを配置して構成されている。
図10は、第3実施例に係るズームレンズZL3を広角端から望遠端まで変倍させたときの各レンズ群の移動軌跡を示す図であり、(W)はズームレンズZL3が広角端にあるときの各レンズ群の位置、(T)はズームレンズZL3が望遠端にあるときの各レンズ群の位置をそれぞれ示している。また、図10では、防振レンズ群Gvである第2レンズ群G2が、防振時において光軸と直交する方向に変位している様子も示している。
次に、この第3実施例における各レンズの諸元を表4に示す。なお、第3実施例では、面番号3に示す面間隔d3(すなわち面番号3と面番号4との面間隔)と、面番号8に示す面間隔d8(すなわち面番号8と面番号9との面間隔)はズーム作動に応じて変化する。また、本実施例では、面番号11が開口絞りSに相当している。さらに、面番号14及び15に相当する面が回折光学面Gfに相当し、この回折光学面Gfの諸元は上記の超高屈折法を用いて示している。
(表4)
m r d nd ng
1 51.02481 1.40000 1.756920 1.788014 L1
2 31.48045 7.51878 1.516800 1.526703 L2
3 -152.65341 d3(可変) 1.000000
4 -88.08894 2.87459 1.846660 1.894150 L3
5 -24.67927 1.20000 1.696800 1.712319 L4
6 69.33417 2.22689 1.000000
7 -33.77560 1.20000 1.772789 1.792324 L5
8 467.93979 d8(可変) 1.000000
9 49.62686 4.30672 1.518601 1.527667 L6
10 -63.09478 0.80000 1.000000
11 開口絞りS 1.00000 1.000000
12 70.71528 5.82118 1.603001 1.614372 L7
13 -23.46641 1.20000 1.803840 1.834635 L8
14 150.00000 0.00000 10001 7418.68530
15* 150.00000 0.10000 1.000000
16 20.55443 4.36333 1.603001 1.614372 L9
17 77.58508 11.78884 1.000000
18 27.91540 1.20000 1.804109 1.825809 L10
19 11.52770 5.28546 1.603420 1.623810 L11
20 -34.48360 2.21402 1.000000
21 -16.26388 2.00000 1.748099 1.765893 L12
22 153.58420 38.50002 1.000000

(非球面データ)
m κ C
15 1.0000 -6.14910×10-9 -9.47020×10-12 2.99610×10-14
10
-3.00200×10-15 1.18910×10-17

(変倍における可変間隔)
広角端(W) 望遠端(T)
f 55.00 194.00
FNO 3.72 5.65
d5 1.57590 33.55799
d10 21.50538 1.66215

(条件式対応値)
R=70.71528
fw=55.00007
L= 7.02118
f3=27.17713
C=22.00
P=170μ
ΔS= 0.5
f3F= 29.81403
f3R=-60.23696

(1) R/fw=1.285731
(2) L/f3=0.258349
(3) C/fw=0.399999
(4) P/fw=0.003091
(5)ΔS/fw=0.009091
(6)ΔN=0.200839
(7)f3F/f3R=-0.494946

(回折光学素子面における主光線の入射角度)
広角端(W) 望遠端(T)
5.71° 3.99°
このように第3実施例では、上記条件式(1)〜(7)は全て満たされることが分かる。なお、第3実施例において、防振レンズ群の変位量+0.5に対応する像の移動量は、広角端において−0.97787(d線)、望遠端において−2.16346(d線)であった。
図11は広角端における無限遠合焦点状態での諸収差図を示しており、図12は望遠端における無限遠合焦点状態での諸収差図を示している。各収差図から明らかなように、第3実施例では、防振時を含め、広角端から望遠端までの各焦点距離状態において諸収差が良好に補正され、優れた結像性能が確保されていることが分かる。
本発明の第1実施例に係るズームレンズのレンズ構成を示す図である。 上記第1実施例に係るズームレンズを広角端(W)から望遠端(T)まで変倍させたときの各レンズ群の移動軌跡を示す図である。 第1実施例の広角端(W)における諸収差図である。 第1実施例の望遠端(T)における諸収差図である。 本発明の第2実施例に係るズームレンズのレンズ構成を示す図である。 上記第2実施例に係るズームレンズを広角端(W)から望遠端(T)まで変倍させたときの各レンズ群の移動軌跡を示す図である。 第2実施例の広角端(W)における諸収差図である。 第2実例の望遠端(T)における諸収差図である。 本発明の第3実施例に係るズームレンズのレンズ構成を示す図である。 上記第3実施例に係るズームレンズを広角端(W)から望遠端(T)まで変倍させたときの各レンズ群の移動軌跡を示す図である。 第3実施例の広角端(W)における諸収差図である。 第3実施例の望遠端(T)における諸収差図である。 フレネルゾーンプレートの一例を示しており、(A)は平面図、(B)は(A)における矢視B−Bから見た断面図である。
符号の説明
ZL1,ZL2,ZL3 ズームレンズ
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
G3F 前方レンズ群
G3R 後方レンズ群
S 開口絞り
Gf 回折光学面
I 像面

Claims (13)

  1. 物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とからなり
    広角端から望遠端への変倍時に、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔及び前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が変化する構成のズームレンズにおいて、
    前記第3レンズ群は、この第3レンズ群中で最も大きな空気間隔を挟んで、物体側に位置して正の屈折力を有する前方レンズ群と、像側に位置して負の屈折力を有する後方レンズ群とを有し、
    前記前方レンズ群は、開口絞りと、回折光学面とを有し、
    前記回折光学面は、最大像高に至る主光線の入射角度が10度以下であり、
    前記開口絞りの像側に位置する凸レンズにおける物体側の面の曲率半径をRとし、広角端におけるレンズ系全体の焦点距離をfwとしたとき、次式
    0.3 <R/fw<5.0
    の条件を満足し
    前記第3レンズ群は、凸レンズと凹レンズで構成され前記回折光学面を有する接合レンズを有し、前記凸レンズと前記凹レンズのd線に対する屈折率差をΔNとしたとき、次式
    0.15<ΔN
    を満足することを特徴とするズームレンズ。
  2. 前記第3レンズ群において、前記前方レンズ群は接合正レンズを有し、その接合正レンズの最も像側に位置する面に回折光学面を有し、
    前記回折光学面の回折格子の最小ピッチをPとし、広角端におけるレンズ系全体の焦点距離をfwとしたとき、次式
    0.001<P/fw<0.05
    の条件を満足することを特徴とする請求項に記載のズームレンズ。
  3. 物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とからなり、
    広角端から望遠端への変倍時に、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔及び前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が変化する構成のズームレンズにおいて、
    前記第3レンズ群は、この第3レンズ群中で最も大きな空気間隔を挟んで、物体側に位置して正の屈折力を有する前方レンズ群と、像側に位置して負の屈折力を有する後方レンズ群とを有し、
    前記前方レンズ群は、開口絞りと、回折光学面とを有し、
    前記回折光学面は、最大像高に至る主光線の入射角度が10度以下であり、
    前記開口絞りの像側に位置する凸レンズにおける物体側の面の曲率半径をRとし、広角端におけるレンズ系全体の焦点距離をfwとしたとき、次式
    0.3 <R/fw<5.0
    の条件を満足し、
    前記第3レンズ群において、前記前方レンズ群は接合正レンズを有し、その接合正レンズの最も像側に位置する面に回折光学面を有し、
    前記回折光学面の回折格子の最小ピッチをPとし、広角端におけるレンズ系全体の焦点距離をfwとしたとき、次式
    0.001<P/fw<0.05
    の条件を満足することを特徴とするズームレンズ。
  4. 前記第1レンズ群は、接合レンズを有し、
    前記第2レンズ群は、最も物体側の位置に、凸メニスカスレンズと両凹レンズとからなる接合凹レンズを有し、
    前記第3レンズ群は、前記前方レンズ群中に、物体側から順に、両凸レンズ、接合正レンズ、凸メニスカスレンズを有し、
    前記後方レンズ群中に、物体側から順に凹メニスカスレンズ、両凹レンズを有することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のズームレンズ。
  5. 物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とからなり、
    広角端から望遠端への変倍時に、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔及び前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が変化する構成のズームレンズにおいて、
    前記第3レンズ群は、この第3レンズ群中で最も大きな空気間隔を挟んで、物体側に位置して正の屈折力を有する前方レンズ群と、像側に位置して負の屈折力を有する後方レンズ群とを有し、
    前記前方レンズ群は、開口絞りと、回折光学面とを有し、
    前記回折光学面は、最大像高に至る主光線の入射角度が10度以下であり、
    前記開口絞りの像側に位置する凸レンズにおける物体側の面の曲率半径をRとし、広角端におけるレンズ系全体の焦点距離をfwとしたとき、次式
    0.3 <R/fw<5.0
    の条件を満足し、
    前記第1レンズ群は、接合レンズを有し、
    前記第2レンズ群は、最も物体側の位置に、凸メニスカスレンズと両凹レンズとからなる接合凹レンズを有し、
    前記第3レンズ群は、前記前方レンズ群中に、物体側から順に、両凸レンズ、接合正レンズ、凸メニスカスレンズを有し、
    前記後方レンズ群中に、物体側から順に凹メニスカスレンズ、両凹レンズを有することを特徴とするズームレンズ。
  6. 前記前方レンズ群中の空気と接しているいずれかのレンズ面に回折光学面を有し、
    前記回折光学面を有するレンズ素子の厚さ(但し、接合レンズの場合は合成厚さ)をLとし、前記第3レンズ群の焦点距離をf3としたとき、次式
    0.05<L/f3<1.0
    の条件を満足することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のズームレンズ。
  7. 前記回折光学面の有効径をCとし、広角端におけるレンズ系全体の焦点距離をfwとしたとき、次式
    0.1 <C/fw<3.0
    の条件を満足することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のズームレンズ。
  8. 前記第2レンズ群を光軸とほぼ直交する方向に移動させることにより防振され、
    防振時に移動させた前記第2レンズ群の最大変位量をΔSとし、広角端におけるレンズ系全体の焦点距離をfwとしたとき、次式
    ΔS/fw<0.1
    の条件を満足することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のズームレンズ。
  9. 前記第3レンズ群の前記前方レンズ群の焦点距離をf3Fとし、前記後方レンズ群の焦点距離をf3Rとしたとき、次式
    −1.0<f3F/f3R<−0.05
    を満足することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のズームレンズ。
  10. 前記第2レンズ群の倍率は、広角端から望遠端への変倍時に、等倍(−1倍)を挟んで変化することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のズームレンズ。
  11. 前記第3レンズ群は、凸レンズと凹レンズで構成され最も像側の面に前記回折光学面を有する接合レンズを有することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のズームレンズ。
  12. 近距離物体の合焦は、前記第1レンズ群で行うことを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載のズームレンズ。
  13. 近距離物体の合焦は、前記3レンズ群の全体または一部で行うことを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載のズームレンズ。
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