JP4508192B2 - 2ポート型アイソレータ及び通信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、2ポート型アイソレータ及び通信装置、特に、マイクロ波帯で使用される2ポート型アイソレータ及び通信装置に関する。
一般に、アイソレータは、信号を伝送方向のみに通過させ、逆方向への伝送を阻止する機能を有しており、自動車電話、携帯電話などの移動体通信機器の送信回路部に使用されている。
従来、2ポート型アイソレータとして、特許文献1には、略正方形のフェライトに中心電極を絶縁被覆導線を巻回した組立体を、整合回路用の回路素子(コンデンサ、抵抗、インダクタ)を備えかつ端子電極が形成された積層基板上に垂直方向に縦置き配置したものが開示されている。
また、特許文献2には、フェライトの中心電極を電極膜で形成した中心電極組立体を整合回路用の回路素子を備えかつ端子電極が形成された積層基板上に配置したものが開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載のアイソレータでは、中心電極が取り付けられたフェライトは略正方形であり、これを積層基板上に垂直方向に縦置き配置しており、これではアイソレータとしての低背化を損なうという問題点を有している。また、特許文献2に記載のアイソレータでは、フェライトと永久磁石とを積層基板上に垂直方向に積み重ねて配置しているが、この場合も永久磁石にある程度の厚さを必要とすることから、アイソレータとしての低背化を損ねている。
また、アイソレータとしては挿入損失が小さいことが求められているが、特許文献1,2に記載の正方形あるいは円形のフェライトでは挿入損失を広帯域で減少させることが困難である。
特開2002−26615号公報 特開2004−15430号公報
そこで、本発明の目的は、挿入損失を広帯域で減少させることができるとともに、低背化を達成することのできる2ポート型アイソレータ及び通信装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明に係る2ポート型アイソレータは、
永久磁石と、該永久磁石により直流磁界が印加されるフェライトと、該フェライトに配置され、一端が第1入出力ポートに電気的に接続され、他端が第2入出力ポートに電気的に接続された第1中心電極と、該第1中心電極と電気的絶縁状態で交差して前記フェライトに配置され、一端が第2入出力ポートに電気的に接続され、他端が接地用第3ポートに電気的に接続された第2中心電極と、前記第1入出力ポートと前記第2入出力ポートの間に電気的に接続された第1コンデンサと、前記第1入出力ポートと前記第2入出力ポートの間に電気的に接続された終端抵抗と、前記第2入出力ポートと前記第3ポートとの間に電気的に接続された第2コンデンサと、前記第1、第2コンデンサ及び前記終端抵抗を取り付けた回路基板と、を備えた2ポート型アイソレータにおいて、
前記フェライトは互いに平行な第1主面及び第2主面を有する直方体形状をなし、第1主面及び第2主面はその長辺寸法が短辺寸法に対して1.5〜5倍であり、かつ、前記回路基板上に第1及び第2主面が略垂直方向に配置され、
前記永久磁石は前記フェライトの第1及び第2主面に対して磁界を該主面に略垂直方向に印加するように前記回路基板上に配置され、
前記第1及び第2中心電極の接続用電極は前記フェライトの第1及び第2主面の長辺と接する一側面に形成されており、かつ、前記第2中心電極は前記フェライトに〜4ターン巻回されていること、
を特徴とする。
なお、本発明において、中心電極のターン数とは、中心電極が第1又は第2主面を1回横断した状態を0.5ターンとして計算している。
本発明に係る2ポート型アイソレータにあっては、フェライトは互いに平行な第1主面及び第2主面を有する直方体形状をなし、第1主面及び第2主面はその長辺寸法と短辺寸法との比が1.5〜5:1であり、かつ、第2中心電極はフェライトに〜4ターン巻回されているため、以下の実験結果から明らかなように、0.5dB以下の挿入損失を広帯域に渡って得ることができる。即ち、フェライトに第1及び第2中心電極を巻回することにより、両中心電極の交差箇所が増加して第1及び第2中心電極間の結合係数が大きくなり、挿入損失が減少し、通過周波数の広帯域化が図られる。
また、フェライトは回路基板上に第1及び第2主面が略垂直方向に配置され、かつ、永久磁石はフェライトの第1及び第2主面に対して磁界を該主面に略垂直方向に印加するように回路基板上に配置されているため、換言すれば、フェライトと永久磁石は回路基板上に垂直方向に縦置き配置されているため、大きな磁界を得るために永久磁石を厚くしても該厚みに拘わらず背が高くなることはなく、低背化が達成される。
本発明に係る2ポート型アイソレータにおいては、第1中心電極と第1コンデンサとの接続点と第1入出力ポートとの間、及び/又は、第1及び第2中心電極の接続点と第2入出力ポートとの間にいま一つの整合用コンデンサが電気的に接続されていてもよい。中心電極のインダクタンスを大きく設定して広帯域での電気特性を向上させた際でもアイソレータに接続される機器とのインピーダンスを合わせることが可能である。
また、第2中心電極と第2コンデンサとの接続点と第3ポートとの間に整合用インダクタが電気的に接続されていてもよい。2倍波又は3倍波など所望の高周波を抑制することができる。あるいは、第1入出力ポートと接地との間又は第2入出力ポートと接地との間に、インダクタとコンデンサとからなる直列回路が電気的に接続されていてもよい。同様に、2倍波又は3倍波など所望の高周波を抑制することができる。
本発明に係る2ポート型アイソレータにおいて、フェライトはその厚さ寸法が高さ寸法の15〜30%であることが好ましい。フェライトの厚さ寸法が高さ寸法の15%以上であれば回路基板上への配置の安定性が確保される。30%以上になると電気特性の狭帯域化と挿入損失の劣化を招いてしまう。
第2中心電極がフェライトの第1及び第2主面と該主面の長辺と接する両側面に渡って巻回されていてもよい。これにて、第2中心電極に流れる電流による磁束が接地面と平行に発生し、フェライト内を通過する高周波磁束の流れが接地面によって妨げられることがなくなる。本発明に係る2ポート型アイソレータでは第1中心電極よりも第2中心電極に流れる高周波電流が大部分を占めるため、このような構成にて第1及び第2中心電極間の結合係数が大きくなり、広帯域な電気特性が得られる。また、第2中心電極のインダクタンスが大きくなってQ値が向上するとともに挿入損失が減少し、さらに、アイソレータの動作帯域幅が広くなる。
一方、フェライトの第1及び第2主面の短辺と接する両端面には第1及び第2中心電極及び接続用電極が存在しないことが最も好ましく、挿入損失の低減やアイソレータの動作帯域幅の改善に効果的である。即ち、フェライトで発生する高周波磁束が両端面に導体が存在しないことから制約を受けることがなく、中心電極特に第2中心電極のインダクタンスが大きくなり、結果的にQ値が大きくなって挿入損失が低下する。高周波磁束の通過を妨げないことで、第1及び第2中心電極間の結合係数を低下させることがなく、動作帯域幅も改善される。
また、本発明に係る2ポート型アイソレータにおいて、第1及び第2中心電極の接続用電極がフェライトの第1及び第2主面の長辺と接する一側面に形成されている。接続用電極は一側面にまとめて形成したほうが製作工程や組立て工程における作業性が良好となり、回路基板との接続性も良好となる。フェライトの第1及び第2主面の長辺と接する一側面に形成された接続用電極の面積がフェライトの主面面積の25%以下であることが好ましい。フェライト内を通過する高周波磁束を妨げることが少なくなり、第1及び第2中心電極間の結合係数を低下させることなく、電気特性が狭帯域化するのを防止することができる。
また、第2中心電極の巻回軸がフェライトの第1及び第2主面の短辺と直交する面に配置されていてもよい。発生する高周波磁界の向きが回路基板面と水平であるため、第1及び第2中心電極間の結合係数が大きくなり、広帯域な電気特性が得られる。また、第2中心電極の巻回軸が永久磁石から印加される磁界に対して直交する方向に配置されていてもよい。同様に、発生する高周波磁界の向きが回路基板面と水平であるため、電気特性が良好なものとなる。
さらに、本発明に係る2ポート型アイソレータにおいて、第1及び第2中心電極は、フェライト上に設けた膜状電極、金属箔電極又は金属板電極であってもよい。あるいは、第1及び第2中心電極は、フェライト上に厚膜、薄膜又は箔を印刷、転写又はフォトリソグラフによって形成したものであってもよい。特に、前記厚膜、薄膜又は箔は、銀、銅、金、ニッケル、白金、パラジウムの少なくとも一つを含むものであることが好ましい。
また、本発明に係る通信装置は前記2ポート型アイソレータを備えたものであり、広帯域において挿入損失の向上が得られ、装置の低背化が達成される。
以下、本発明に係る2ポート型アイソレータ及び通信装置の実施例について添付図面を参照して説明する。
本発明に係る2ポート型アイソレータの一実施例の外観図を図1に示し、平面図を図2に示し、分解斜視図を図3に示す。この2ポート型アイソレータ1は、集中定数型アイソレータであり、概略、金属製ヨーク10と、回路基板20と、フェライト31を含む中心電極組立体30と、フェライト31に直流磁界を印加するための永久磁石41,41とで形成されている。図1はこのアイソレータ1が基板50上に実装されている状態を示している。
ヨーク10は軟鉄などの強磁性体材料からなり、銀めっきが施され、回路基板20上で中心電極組立体30と永久磁石41,41を囲む枠体形状とされている。
中心電極組立体30は、図4に示すように、マイクロ波フェライト31の主面31a,31bに互いに電気的に絶縁された第1中心電極35及び第2中心電極36を形成したものである。ここで、フェライト31は互いに平行な第1主面31a及び第2主面31bを有する直方体形状をなし、第1主面31a及び第2主面31bはその短辺寸法と長辺寸法との比(以下、形状比と称する)が1:1.5〜5であり、かつ、回路基板20上に第1主面31a及び第2主面31bが略垂直方向に配置されている。本明細書では、主面31a,31bの長辺と接する面を側面31c,31d、短辺と接する面を端面31e,31fと称する。
また、永久磁石41,41はフェライト31の主面31a,31bに対して磁界を略垂直方向に印加するように回路基板20上に配置されている。
図4に示すように、第1中心電極35はフェライト31の第1主面31aにおいて2本に分岐した状態で左下から右上に長辺に対して比較的小さな角度で傾斜して形成され、側面31c上の接続用電極35aを介して第2主面31bに回り込み、第2主面31bにおいて2本に分岐した状態で左下に長辺に対して比較的小さな角度で傾斜して形成されている。
第2中心電極36は、まず、0.5ターン目36aが第1主面31aにおいて右下から左上に長辺に対して比較的大きな角度で傾斜して第1中心電極35と交差した状態で形成され、側面31c上の接続用電極36bを介して第2主面31bに回り込み、この1ターン目36cが第2主面31bにおいて左方に長辺に対して比較的大きな角度で傾斜して第1中心電極35と交差した状態で形成されている。1ターン目36cの下端部は側面31dの接続用電極36dを介して第1主面31aに回り込み、この1.5ターン目36eが第1主面31aにおいて0.5ターン目36aと平行に第1中心電極35と交差した状態で形成され、側面31c上の接続用電極36fを介して第2主面31bに回り込んでいる。この2ターン目36gも第2主面31bにおいて1ターン目36cと平行に第1中心電極35と交差した状態で形成され、側面31dの接続用電極36hに接続されている。
また、第2中心電極36の2ターン目36gは第2主面31bにおいて第1中心電極35の他端と接続されている。
即ち、第2中心電極36はフェライト31に螺旋状に2ターン巻回されていることになる。ここで、ターン数とは、中心電極36が第1又は第2主面31a,31bをそれぞれ1回横断した状態を0.5ターンとして計算している。そして、中心電極35,36の交差角は必要に応じて設定され、入力インピーダンスや挿入損失が調整されることになる。
回路基板20は、複数枚の誘電体シート上に所定の電極を形成して積層し、焼結した積層型基板であり、その内部には、図4に示すように、整合用コンデンサC1,C2,Cs1,Cs2、整合用インダクタL3、終端抵抗Rが内蔵されている。また、上面には端子電極25a〜25fが、下面には外部接続用端子電極26,27,28がそれぞれ形成されている。
これらの整合用回路素子と前記第1及び第2中心電極35,36との接続関係を図4及び図5、図6、図7の等価回路を参照して説明する。なお、図5に示す等価回路は本発明に係る2ポート型アイソレータ1における基本的な第1回路例を示し、図6に示す等価回路は第2回路例、図7に示す等価回路は第3回路例を示す。図4には図7に示す第3回路例の構成が示されている。
即ち、回路基板20の下面に形成された外部接続用端子電極26が入力ポートP1として機能し、この電極26は整合用コンデンサCs1を介して整合用コンデンサC1と終端抵抗Rとの接続点21aに接続されている。また、この接続点21aは回路基板20の上面に形成された端子電極25b及びフェライト31の側面31dに形成された接続用電極35bを介して第1中心電極35の一端に接続されている。
第1中心電極35の他端はフェライト31の側面31dに形成された接続用電極35c及び回路基板20の上面に形成された端子電極25cを介して終端抵抗Rに接続されている。また、第1中心電極35の他端35dはフェライト31の側面31dに形成された接続用電極36h及び回路基板20の上面に形成された端子電極25dを介して整合用コンデンサC1,C2,Cs2の接続点21bに接続されている。
一方、回路基板20の下面に形成された外部接続用端子電極27が出力ポートP2として機能し、この電極27は整合用コンデンサCs2を介して前記接続点21bに接続されている。
第2中心電極36の一端接続用電極36i(フェライト31の側面31dに形成されている)は回路基板20の上面に形成された端子電極25eを介して整合用コンデンサC2及び整合用インダクタL3の接続点21cに接続されている。整合用インダクタL3の他端は回路基板20の下面に形成された外部接続用端子電極28と接続されている。この外部接続用電極28は接地ポートP3として機能するものである。また、この外部接続用電極28は、回路基板20の上面に形成された端子電極25a,25fを介して前記ヨーク10にも接続されている。
回路基板20とヨーク10とは端子電極25a,25fを介してはんだ付けされて一体化され、中心電極組立体30はフェライト31の側面31dの各種接続用電極が回路基板20上の端子電極25b〜25eとはんだ付けされて一体化される。また、永久磁石41,41はヨーク10の内壁に接着剤にて一体化される。
以上の構成からなる2ポート型アイソレータ1において、フェライト31は互いに平行な第1主面31a及び第2主面31bを有する直方体形状をなし、第1主面31a及び第2主面31bはその短辺寸法と長辺寸法との比(形状比)が以下に詳述するように適切な値に設定されており、かつ、第2中心電極36はフェライト31に2ターン巻回されているため、以下に詳述する測定結果から明らかなように、0.5dB以下の挿入損失を広帯域に渡って得ることができる。これは、フェライト31に第1及び第2中心電極35,36を巻回することにより、中心電極35,36の交差箇所が増加して中心電極35,36間の結合係数が大きくなることで、挿入損失が減少し、通過周波数の広帯域化が図られたことを意味する。
また、フェライト31は回路基板20上に主面31a,31bが略垂直方向に配置され、かつ、永久磁石41,41はフェライト31の主面31a,31bに対して磁界を該主面31a,31bに略垂直方向に印加するように回路基板20上に配置されているため、換言すれば、フェライト31と永久磁石41,41は回路基板20上に垂直方向に縦置き配置されているため、大きな磁界を得るために永久磁石41,41を厚くしても該厚みに拘わらず背が高くなることはなく、低背化が達成される。
さらに、第2回路例(図6参照)に示したように、第1中心電極35とコンデンサC1との接続点21aと入力ポートP1との間、及び、中心電極35,36の接続点21dと出力ポートP2との間にいま一つの整合用コンデンサCs1,Cs2を挿入したため、中心電極35,36のインダクタンスを大きく設定して広帯域での電気特性を向上させた際でもアイソレータに接続される機器とのインピーダンス(50Ω)を合わせることが可能である。なお、この効果は整合用コンデンサCs1又はCs2のいずれか一方を挿入するだけでも達成することができる。
さらに、第3回路例(図7参照)に示したように、第2中心電極36とコンデンサC2との接続点21eと接地ポートP3との間に整合用インダクタL3を挿入したため、2倍波又は3倍波など所望の高周波を抑制することができる。図8の曲線Aに整合用インダクタL3を直列に挿入した場合の高周波波形を示す。図8において、曲線BはインダクタL3が挿入されていない場合の波形である。
また、図9(A),(B)に示す第4回路例のように、入力ポートP1と接地との間、又は、出力ポートP2と接地との間に、インダクタL4とコンデンサC3とからなるLC直列回路を挿入してもよい。このようなLC直列回路を設けることによっても、2倍波又は3倍波など所望の高周波を抑制することができる。図10の曲線CにこのLC直列回路と前記インダクタL3とを挿入した場合の高周波波形を示す。図10において、曲線Dは前記LC直列回路とインダクタL3とが挿入されていない場合の波形である。
ところで、図11に示すように、直方体形状のフェライト31において、主面31a,31bの長辺寸法をx、高さ寸法をz、厚さ寸法をyとしたとき、x>yであることが必要となる。フェライト31を一方向xに長い形状とすることにより、アイソレータ1の低背化を保持しつつ、中心電極35,36のラインを長く設定することが可能になる。中心電極35,36の交差角を所望の値に保って第1中心電極35のラインを長く設定すると(図12に示すように、第1中心電極35をフェライト31の長辺方向xに形成すると)、図13に示すように、アイソレーションが広帯域化する。図13において、曲線Eは第1中心電極35のラインを長くした場合を示し、曲線Fは第1中心電極35のラインが短い場合を示している。
また、フェライト31はその厚さ寸法yが高さ寸法zの15〜30%であることが好ましい。フェライト31の厚さ寸法yが高さ寸法zの15%を下回ると、側面31dの面積が小さくなり、フェライト31の主面31a,31bを回路基板20に対して垂直に配置したときに非常に不安定になる。15%以上であれば回路基板20上への配置の安定性が確保される。但し、30%を越えるとフェライト31の長辺方向xにおいて両端部と中央付近における直流磁場の均一性が崩れる。それゆえ、電気特性の狭帯域化と挿入損失の劣化を招いてしまう。
図14にフェライト31内に印加される直流磁場を長辺方向xに沿って示す。曲線Gはz:yが100:30以下の場合を示し、曲線Hは100:30を越える場合を示している。
本実施例であるアイソレータ1においては、第1及び第2中心電極35,36を1ターン以上フェライト31に巻回している。これにて、中心電極35,36の交差箇所を増やすことができ、中心電極35,36間の結合係数が大きくなり、さらなる広帯域化を図ることができる。
また、ターン数を増やせば中心電極35,36のライン長を長くできる。第1中心電極35のターン数を増やすと、アイソレーションの広帯域化が可能になり(図13参照)、第2中心電極36のターン数を増やすと、図15に示すように、挿入損失低減の広帯域化が可能になる。図15において、曲線Iは第2中心電極36のラインを長くした場合を示し、曲線Jは第2中心電極36のラインが短い場合を示している。
さらに、第1及び第2中心電極35,36を1ターン以上巻回することにより、フェライト31の主面31a,31bにおいてより広い範囲を中心電極35,36で覆うことができる。そのため、フェライト31内を通過する高周波磁束分布を均一にでき、より広帯域な挿入損失特性が得られる。また、一般に、中心電極35,36のインダクタンスL1,L2は巻数の2乗に比例する。インダクタンスのQ値は、ωL/Rで与えられ、LはN2(Nは巻数)に正比例するので、中心電極35,36を巻回することにより、中心電極35,36のQ値を上げることができる。その結果、アイソレーションの入力損失を小さくすることが可能になる。また、インダクタンスL1,L2が大きいほど、アイソレーションの帯域が広くなる。
一方、中心電極35,36をフェライト31に対して0.5ターン形成した構造であると、フェライト31の側面31dと当接する回路基板20との接合が非常に困難である。中心電極35,36を1ターン以上巻回することにより、この問題は解決される。
中心電極35,36をフェライト31に対して1ターン以上巻回する好ましい形態は図4に示したものであるが、それ以外に考えられる巻回形態を図16(A),(B),(C)のそれぞれに示す。なお、これら以外の巻回形態であってもよいことは勿論である。
また、この2ポート型アイソレータ1にあっては、第2中心電極36がフェライト31の第1及び第2主面31a,31bと両側面31c,31dに渡って巻回されている。このことは、第1主面31a、側面31c、第2主面31b、側面31dの順に、あるいはこれとは逆に、第1主面31a、側面31d、第2主面31b、側面31cの順に巻回する形態を意味する。
図5、図6及び図7に示した第1、第2及び第3回路例において、第1中心電極35よりも第2中心電極36に流れる高周波電流が大部分を占めることが高周波磁束の実測やシミュレーションから確認されている。そのため、第2中心電極36をフェライト31の長辺に平行な4面に沿って巻回したほうが、第2中心電極36に流れる電流によって生じる磁束が接地電極やコンデンサ電極などの電極が形成された実装面51(図17参照、ユーザーが用意する基板50(図1参照)や回路基板20上に形成された接地用端子電極25a,25fを意味する)と平行になるため、フェライト31内を通過する高周波磁束φの流れが接地面51によって妨げられることがなくなる。
このような構成にて中心電極35,36間の結合係数が大きくなり、広帯域な電気特性が得られる。また、実装面51に磁束の流れを妨げられないことにより、第2中心電極36のインダクタンスL2が大きくなってQ値が向上するとともに挿入損失が減少し、さらに、アイソレータの動作帯域幅が広くなる。
図12に示したように、第1中心電極35の接続用電極35'をフェライト31の両端面31e,31fに形成する場合、該接続用電極35'の面積は端面31e,31fのそれぞれの面積の25%以下とすることが好ましい。即ち、フェライト31の端面31e,31fに形成される接続用電極35'の面積が該端面31e,31fの25%を超えると、フェライト31内を通過する高周波磁束の流れが接続用電極35'によって妨げられ、中心電極35,36の結合係数が小さくなる。25%以下とすることで、フェライト31内を通過する高周波磁束を妨げることが少なくなり、中心電極35,36間の結合係数を低下させることなく、電気特性が狭帯域化するのを防止することができる。
最も好ましい形態は、フェライト31の両端面31e,31fには中心電極35,36及びそれらの接続用電極が存在しないことであり、挿入損失の低減やアイソレータの動作帯域幅の改善に効果的である。即ち、フェライト31で発生する高周波磁束が両端面31e,31fに導体が存在しないことから制約を受けることがなく、特に第2中心電極36のインダクタンスが大きくなり、結果的にQ値が大きくなって挿入損失が低下する。高周波磁束の通過を妨げないことで、中心電極35,36間の結合係数を低下させることがなく、動作帯域幅も改善される。
同様の理由で、フェライト31の第1及び第2主面31a,31bの長辺と接する側面31cに形成された接続用電極35a,36b,36fの面積はフェライト31の主面31a,31bのそれぞれの面積の25%以下とされている。
また、この2ポート型アイソレータ1にあっては、中心電極35,36の各種接続用電極がフェライト31の側面31c,31dに形成されている。各種接続用電極を例えば転写法による厚膜電極で形成する場合、またはその他の手法で形成する場合であっても、フェライト31の側面31c,31dにまとめて形成したほうが製作工程や組立て工程における作業性が良好となり、安価に形成することができる。さらに、整合用の回路素子などを内蔵した回路基板20との接続性も良好となる。
また、第2中心電極36の巻回軸がフェライト31の主面31a,31bとの直交面に配置されている。こうすることで、発生する高周波磁界の向きが回路基板20の表面と水平であるため、中心電極35,36間の結合係数が大きくなり、広帯域な電気特性が得られる。
また、第2中心電極36の巻回軸が永久磁石41から印加される磁界に対して直交する方向に配置されている。これにて前記と同様に、発生する高周波磁界の向きが回路基板20の表面と水平であるため、電気特性が良好なものとなる。
さらに、この2ポート型アイソレータ1において、中心電極35,36は、フェライト31上に設けた膜状電極、金属箔電極又は金属板電極であってもよい。あるいは、中心電極35,36は、フェライト31上に厚膜、薄膜又は箔を印刷、転写又はフォトリソグラフによって形成したものであってもよい。特に、前記厚膜、薄膜又は箔は、銀、銅、金、ニッケル、白金、パラジウムの少なくとも一つを含むものであることが好ましい。
特に、中心電極35,36を薄膜法にて形成すれば、交差角やライン幅、ライン間隔などの寸法を精度よく、安定して仕上げることができ、生産性も良好である。その結果、安定した電気特性の製品を大量かつ安価に製造できる。
即ち、中心電極35,36をスクリーン印刷、転写あるいはフォトリソグラフ法などで形成する場合、これらの方法では実現しうる最小の形状単位がある。この最小の形状単位は現状ではライン幅が0.2mm、ライン間隔が0.2mmである。逆に、これより微細な寸法を設計すると、ラインが途切れたり、ライン幅、ライン間隔が一定でなくなり、ライン部分でのインダクタンス値や分布容量値、等価直列抵抗値がばらつく。
図18は、0.2mmの最小ライン幅、ライン間隔で、フェライトに中心電極を形成した例を示す。他の電極形成例を図19〜図23に示す。図22及び図23にはそれぞれスルーホールS,S'を介して第1主面31aと第2主面31bに形成した電極を接続したものである。
図18などに示した電極形成例で、第2中心電極36の巻回数を2ターンとした場合に、その電極長は1ターンよりも約2倍になる。従って、第2中心電極36の等価直列抵抗値Rsは1ターンの場合の約2倍となる。一方、インダクタンス値は、自己誘導により、巻数の2乗倍となるので、1ターンの場合の約4倍となる。第2中心電極36のQは、Q=X/Rs=ωL/Rs(X:インダクタのリアクタンス、ω:周波数)であるので、結果として、第2中心電極36のQは1ターンの場合の約2倍となる。第2中心電極36には順方向電力伝達時に共振電流が流れ、そのQは挿入損失を決定する要素であり、Qが大きくなることで挿入損失が減少する。
また、第2中心電極36のインダクタンス値が1ターンの場合の約4倍となっていることで、アイソレータの出力整合が広帯域となり、出力側反射損失や挿入損失の動作周波数帯域幅が広くなる。図18に示した電極形成例では、第1中心電極35の他端接続用電極と第2中心電極36の他端接続用電極とを電極37aで兼用し、実現しうる最小形状のフェライト31に第1及び第2中心電極35,36を形成している。フェライト31の長辺寸法は1.4mm、高さ寸法は0.6mm、厚さ寸法は0.2mmであり、主面31a,31bの長辺と短辺の比は2.333:1である。
好ましい中心電極形状を実現するためには、第2中心電極36を1ターンとするときには、フェライト31の主面31a,31bの長辺方向には最低限ライン3本、スペース2本を確保する必要がある。一方、フェライト31の主面31a,31bの短辺方向には最低限ライン1本、スペース2本を確保する必要がある。このとき、最小形状のフェライト31で好ましい中心電極形状を実現するとき、フェライトの主面の長辺と短辺との比は2〜3:1となる。
また、第2中心電極36を2ターンとするときには、フェライト31の主面31a,31bの長辺方向には最低限ライン4本、スペース3本を確保する必要がある。一方、フェライト31の主面31a,31bの短辺方向には最低限ライン1本、スペース2本を確保する必要がある。このとき、最小形状のフェライト31で好ましい中心電極形状を実現するとき、フェライト31の主面31a,31bの長辺と短辺との比は2.333:1.0となる。
第2中心電極36を3ターン以上とすると、さらに低損失、広帯域なアイソレータを実現でき、または、必要な性能を維持しつつより低容積なフェライトを備えたアイソレータを実現することができる。このとき、フェライト31の主面31a,31bの長辺と短辺との比は、より大きくなる。このとき、中心電極構造が複雑化するため、高精度で安定度のよい電極形成技術が必要となる。
フェライト31の側面31dを回路基板20上に接合させることを前提とすると、フェライト31の高さは低いほうがアイソレータの低背化に好都合である。この点からも、フェライト31の長辺が短辺に比べて1.5倍以上であることが必要となってくる。即ち、フェライト31の長辺寸法を短辺寸法に対して1.5〜5倍とすることは、アイソレータの小型化、低損失化、広帯域化の点で利点が多い。
また、図18の電極形成例では、第1中心電極35を第1主面31aから第2主面31bに渡らせるのに側面31dに形成した接続用電極37bを介し、端面31e,31fには電極を形成していない。端面31e,31fを導体で覆うと、挿入損失が増加する。そのようなデータを図24に示す。このデータは図18に示した電極形成例において、フェライト31の左端面31e中央部分を導体で遮蔽して挿入損失の劣化度を測定したものである。遮蔽面積が25%以下であれば挿入損失の劣化はほとんど見られない。しかし、25%を超える付近から挿入損失が徐々に増加している。なお、第2中心電極36からは遠い右端面31fを導体で遮蔽する場合には、図24に示したデータより影響は少ない。
ここで、フェライトの形状比(短辺寸法:長辺寸法)を種々に変化させ、挿入損失を測定した結果を図25〜図29に示す。フェライトの厚さは0.3mm、主面の短辺寸法は1.0mm、長辺寸法は短辺寸法の1.0mmに対して形状比を乗じた寸法(図25〜図29の横軸)、フェライトの飽和磁価は1000ガウス、中心電極幅と直流バイアス磁界は各条件下で挿入損失を最小にできる任意の最適値とした。また、第1中心電極のターン数は図25〜図29で全て1ターンであり、第2中心電極のターン数は、図25では1ターン、図26では2ターン、図27では3ターン、図28では4ターン、図29では5ターンである。
図25〜図29のそれぞれから明らかなように、フェライトの形状比が1:1.5を下回ると急激に挿入損失が増加している。ターン数が多い場合にその傾向は顕著である。このようになる原因は、第2中心電極のターン数が増加すると、中心電極の隣接するライン間距離が小さくなり、形状比が小さいフェライトにおいては、中心電極の各ラインの接触を避けるためにライン幅が細くなり、等価直列抵抗が増加し、第2中心電極のQが低下して損失が増大していることが挙げられる。
なお、中心電極の隣接するライン間距離が非常に小さくなった場合や、絶縁材を介して隣接する第2中心電極どうしを重ねた構造とした場合は、中心電極の一部分の自己共振周波数が低下するなどして、目的周波数での満足な動作が得られないなどの不具合が発生する場合がある。
フェライトの形状比は、図25〜図29から読み取れるように、概ね、1:3〜1:4程度で挿入損失を最小にできる。また、これ以上大きくしても挿入損失の改善は小さいか、挿入損失はむしろ漸増する。これは、第1中心電極は最適値を超えて長くすると挿入損失が劣化するため、一主面上では長さが3〜4mm程度であり、第2中心電極を広い範囲に分布させて巻回すると、高周波磁界のうち、第1及び第2中心電極に結合しない部分の割合が増えてしまうためと考えられる。そのような不具合を避けて、中心電極どうしの結合が最適になるように設計した場合、フェライトの長辺方向の端部は中心電極どうしの結合、信号の伝達に寄与しなくなるためと考えられる。一方、フェライトの形状比が1:5程度以上になると、形状的にフェライトの折損が生じやすい。
挿入損失の好ましいレベルは0.5dB以下であり、このような挿入損失の改善効果と、フェライトの機械的強度に鑑みると、フェライトの形状比は、1:5以下とするのが最適である。
(通信装置、図30参照)
次に、本発明に係る通信装置として、携帯電話を例にして説明する。
図30は携帯電話220のRF部分の電気回路ブロック図である。図30において、222はアンテナ素子、223はデュプレクサ、231は送信側アイソレータ、232は送信側増幅器、233は送信側段間用帯域通過フィルタ、234は送信側ミキサ、235は受信側増幅器、236は受信側段間用帯域通過フィルタ、237は受信側ミキサ、238は電圧制御発振器(VCO)、239はローカル用帯域通過フィルタである。
ここに、送信側アイソレータ231として、前記2ポート型アイソレータ1を使用することができる。アイソレータ1を実装することにより、挿入損失の小さな電気特性の良好な携帯電話を実現することができる。
(他の実施例)
なお、本発明に係る2ポート型アイソレータ及び通信装置は前記実施例に限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更することができる。
例えば、永久磁石41,41のN極とS極を反転させれば、入力ポートP1と出力ポートP2が入れ替わる。また、前記実施例では、整合用回路素子の全てを回路基板に内蔵したものを示したが、チップタイプのインダクタやコンデンサを回路基板に外付けしてもよい。
また、フェライトは直方体形状のものを示したが、角部をバレル研磨などで研磨したものであってもよい。
以上のように、本発明は、マイクロ波帯で使用される2ポート型アイソレータ及び通信装置に有用であり、特に、挿入損失を広帯域で減少させることができるとともに、低背化を達成できる点で優れている。
本発明に係る2ポート型アイソレータの一実施例を示す斜視図である。 前記2ポート型アイソレータを示す平面図である。 前記2ポート型アイソレータの分解斜視図である。 前記2ポート型アイソレータの要部を示す分解斜視図である。 前記2ポート型アイソレータの第1回路例を示す等価回路図である。 前記2ポート型アイソレータの第2回路例を示す等価回路図である。 前記2ポート型アイソレータの第3回路例を示す等価回路図である。 前記第3回路例による高周波波形を示すグラフである。 前記2ポート型アイソレータの第4回路例を示す等価回路図である。 前記第4回路例による高周波波形を示すグラフである。 フェライトの形状を示す斜視図である。 中心電極の巻回形態の一例を示す斜視図である。 図12の巻回形態におけるアイソレーションを示すグラフである。 フェライトの長辺方向における直流磁場を示すグラフである。 第2中心電極のターン数を増やすことによる挿入損失を示すグラフである。 中心電極の巻回形態の他の例を示す斜視図である。 フェライト内を通過する高周波磁束を示す説明図である。 中心電極の形成例(第1例)を各面において示す説明図。 中心電極の形成例(第2例)を各面において示す説明図。 中心電極の形成例(第3例)を各面において示す説明図。 中心電極の形成例(第4例)を各面において示す説明図。 中心電極の形成例(第5例)を各面において示す説明図。 中心電極の形成例(第6例)を各面において示す説明図。 フェライトの端面を導体で覆った場合の挿入損失を示すグラフである。 第2中心電極が1ターンのとき、フェライトの形状比に対する挿入損失を示すグラフである。 第2中心電極が2ターンのとき、フェライトの形状比に対する挿入損失を示すグラフである。 第2中心電極が3ターンのとき、フェライトの形状比に対する挿入損失を示すグラフである。 第2中心電極が4ターンのとき、フェライトの形状比に対する挿入損失を示すグラフである。 第2中心電極が5ターンのとき、フェライトの形状比に対する挿入損失を示すグラフである。 本発明に係る通信装置の一実施例を示すブロック図である。
1…2ポート型アイソレータ
20…回路基板
30…中心電極組立体
31…フェライト
31a,31b…主面
31c,31d…側面
31e,31f…端面
35…第1中心電極
36…第2中心電極
220…携帯電話
P1…入力ポート
P2…出力ポート
P3…接地ポート
C1,C2,C3,Cs1,Cs2…コンデンサ
L3,L4…インダクタ
R…終端抵抗

Claims (14)

  1. 永久磁石と、該永久磁石により直流磁界が印加されるフェライトと、該フェライトに配置され、一端が第1入出力ポートに電気的に接続され、他端が第2入出力ポートに電気的に接続された第1中心電極と、該第1中心電極と電気的絶縁状態で交差して前記フェライトに配置され、一端が第2入出力ポートに電気的に接続され、他端が接地用第3ポートに電気的に接続された第2中心電極と、前記第1入出力ポートと前記第2入出力ポートの間に電気的に接続された第1コンデンサと、前記第1入出力ポートと前記第2入出力ポートの間に電気的に接続された終端抵抗と、前記第2入出力ポートと前記第3ポートとの間に電気的に接続された第2コンデンサと、前記第1、第2コンデンサ及び前記終端抵抗を取り付けた回路基板と、を備えた2ポート型アイソレータにおいて、
    前記フェライトは互いに平行な第1主面及び第2主面を有する直方体形状をなし、第1主面及び第2主面はその長辺寸法が短辺寸法に対して1.5〜5倍であり、かつ、前記回路基板上に第1及び第2主面が略垂直方向に配置され、
    前記永久磁石は前記フェライトの第1及び第2主面に対して磁界を該主面に略垂直方向に印加するように前記回路基板上に配置され、
    前記第1及び第2中心電極の接続用電極は前記フェライトの第1及び第2主面の長辺と接する一側面に形成されており、かつ、前記第2中心電極は前記フェライトに〜4ターン巻回されていること、
    を特徴とする2ポート型アイソレータ。
  2. 第1中心電極と第1コンデンサとの接続点と第1入出力ポートとの間、及び/又は、第1及び第2中心電極の接続点と第2入出力ポートとの間にいま一つの整合用コンデンサが電気的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の2ポート型アイソレータ。
  3. 第2中心電極と第2コンデンサとの接続点と第3ポートとの間に整合用インダクタが電気的に接続されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の2ポート型アイソレータ。
  4. 第1入出力ポートと接地との間又は第2入出力ポートと接地との間に、インダクタとコンデンサとからなる直列回路が電気的に接続されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の2ポート型アイソレータ。
  5. 前記フェライトはその厚さ寸法が高さ寸法の15〜30%であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の2ポート型アイソレータ。
  6. 前記第2中心電極が前記フェライトの第1及び第2主面と該主面の長辺と接する両側面に渡って巻回されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の2ポート型アイソレータ。
  7. 前記フェライトの第1及び第2主面の短辺と接する両端面には前記第1及び第2中心電極及び接続用電極が存在しないことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の2ポート型アイソレータ。
  8. 前記フェライトの第1及び第2主面の長辺と接する一側面に形成された接続用電極の面積がフェライトの主面面積の25%以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の2ポート型アイソレータ。
  9. 前記第2中心電極の巻回軸が前記フェライトの第1及び第2主面の短辺と直交する面に配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の2ポート型アイソレータ。
  10. 前記第2中心電極の巻回軸が前記永久磁石から印加される磁界に対して直交する方向に配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の2ポート型アイソレータ。
  11. 前記第1及び第2中心電極は、前記フェライト上に設けた膜状電極、金属箔電極又は金属板電極であることを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の2ポート型アイソレータ。
  12. 前記第1及び第2中心電極は、前記フェライト上に厚膜、薄膜又は箔を印刷、転写又はフォトリソグラフによって形成したものであることを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の2ポート型アイソレータ。
  13. 前記厚膜、薄膜又は箔は、銀、銅、金、ニッケル、白金、パラジウムの少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項12に記載の2ポート型アイソレータ。
  14. 請求項1ないし請求項13のいずれかに記載の2ポート型アイソレータを備えたことを特徴とする通信装置。
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