JP2004253930A - アイソレータ - Google Patents
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Abstract
【課題】コンデンサを小さくできて、小型に適したアイソレータを提供する。
【解決手段】本発明のアイソレータは、平板状のフェライト部材4と、このフェライト部材4上に位置し、誘電体を挟んで上下方向の異なる面に設けられて、上下方向に一部が交叉する第1,第2,第3の中心導体5,6,7を備え、フェライト部材4は、長辺4aと短辺4bを有した長方形状をなし、中心導体の一つは、長辺4a側に位置し、短辺4bに対して傾斜した状態でフェライト部材4の短面側を横切るように配置されたため、この中心導体の長さが長くなって、インダクタンス成分が大きくなり、このため、共振させるコンデンサを小さくできると共に、小型のものが得られる。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明のアイソレータは、平板状のフェライト部材4と、このフェライト部材4上に位置し、誘電体を挟んで上下方向の異なる面に設けられて、上下方向に一部が交叉する第1,第2,第3の中心導体5,6,7を備え、フェライト部材4は、長辺4aと短辺4bを有した長方形状をなし、中心導体の一つは、長辺4a側に位置し、短辺4bに対して傾斜した状態でフェライト部材4の短面側を横切るように配置されたため、この中心導体の長さが長くなって、インダクタンス成分が大きくなり、このため、共振させるコンデンサを小さくできると共に、小型のものが得られる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はアンテナ共用器等に適用されるアイソレータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のアイソレータの図面を説明すると、図8は従来のアイソレータの分解斜視図、図9は従来のアイソレータの要部の平面図、図10は従来のアイソレータに係る中心導体の展開図である。
【0003】
次に、従来のアイソレータの構成を図8〜図10に基づいて説明すると、従来のアイソレータは、箱形の第1のヨーク51と、この第1のヨーク51内に配置された円板状の磁石52と、この磁石52の下部に配置された平板状のフェライト部材53と、120度の間隔でフェライト部材53に取り付けられ、一部が互いに交叉した状態となった金属板からなる三つの第1,第2,第3の中心導体54、55,56と、フェライト部材53を保持する箱形の樹脂ケース57と、樹脂ケース57の下部に配置されたコ字状の第2のヨーク58を有する。
【0004】
そして、フェライト部材53は、2辺が互いに対向する長辺53aと、2辺が互いに対向する短辺53bとを有した長方形状で構成されている。
【0005】
また、第1,第2,第3の中心導体54,55,56は、図10に示すように、金属板が打ち抜きされて形成され、中央に位置した四角形状のアース部70から外方に延びて形成されている。
【0006】
そして、第1,第2,第3の中心導体54,55,56のそれぞれは、長手方向にスリット54a、55a、56aが設けられて2分割され、互いに平行で同じ幅を有した二条の導体54b、55b、56bと、この導体54b、55b、56bの端部に設けられた第1,第2,第3のポート部54c、55c、56cとを有する。
【0007】
また、これ等の第1,第2,第3の中心導体54,55,56は、先ず、アース部70がフェライト部材53の下面に配置され、この状態で、第1,第2,第3の中心導体54,55,56がフェライト部材53の側面と上面に沿って折り曲げられて配置されている。
【0008】
この時、ここでは図示しないが、フェライト部材53の上面に位置する第1,第2,第3の中心導体54,55,56のそれぞれは、誘電体を介して絶縁された状態で上下方向に配置されている。
そして、第1,第2の中心導体54,55、56がフェライト部材53に取り付けられた際、第1,第2の中心導体54,55は、短辺53b側に位置し、フェライト部材53の長面側を横切るように配置されると共に、第3の中心導体56は、長辺53a側に位置し、短辺53bと平行状態で、フェライト部材53の短面側を横切るように配置されている。
【0009】
また、樹脂ケース57には、孔57aを有する底壁57bが設けられると共に、この底壁57bには、一部が底壁57b面と樹脂ケース57の外部に露出した状態で、入出力端子59、60とアース端子61が埋設されている。
そして、第1,第2,第3の中心導体54,55,56を取り付けたフェライト部材53は、孔57内に配置されて、第1,第2,第3の中心導体54,55,56の一端側であるアース部70が第2のヨーク58に接続されている。
【0010】
チップ型のコンデンサ62,63,64とチップ型の抵抗65は、孔57aの周囲に配置され、コンデンサ62,63,64の下面電極と抵抗65の一端側の電極65aは、それぞれアース端子61に接続されている。
そして、第1、第2の中心導体54、55のポート部54c、55cのそれぞれは、コンデンサ62,63の上面電極に半田付けされると共に、第3の中心導体56のポート部56cは、コンデンサ64の上面電極と抵抗65の他端側の電極65bの上面に半田付して接続されている。
【0011】
そして、第1,第2のヨーク51,58で磁石52,フェライト部材53、及び樹脂ケース57を挟持した状態で、第1,第2のヨーク51,58を結合して、第1,第2のヨーク51,58とで磁気閉回路が形成され、アイソレータが構成されている。(例えば、特許文献1参照)
【0012】
しかし、従来のアイソレータの第3の中心導体56は、長辺53a側に位置し、短辺53bと平行状態で、フェライト部材53の短面側を横切るように配置されているため、インダクタンス成分が少なく、このため、コンデンサ64を大きくする必要が生じると共に、これによって大型になるものであった。
【0013】
【特許文献1】
特開2001−94311号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
従来のアイソレータは、第3の中心導体56が長辺53a側に位置し、短辺53bと平行状態で、フェライト部材53の短面側を横切るように配置されているため、第3の中心導体56の長さが短くなって、インダクタンス成分が少なく、このため、コンデンサ64を大きくする必要が生じると共に、これによって大型になるという問題がある。
【0015】
そこで、本発明はコンデンサを小さくできて、小型に適したアイソレータを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための第1の解決手段として、平板状のフェライト部材と、このフェライト部材上に位置し、誘電体を挟んで上下方向の異なる面に設けられて、上下方向に一部が交叉する第1,第2,第3の中心導体と、この中心導体上に配置された磁石と、この磁石を覆うように配置された第1のヨークと、前記フェライト部材の下面側に配置され、前記第1のヨークとで磁気閉回路を構成する第2のヨークとを備え、前記フェライト部材は、長辺と短辺を有した長方形状をなし、前記中心導体の一つは、前記長辺側に位置し、前記短辺に対して傾斜した状態で前記フェライト部材の短面側を横切るように配置された構成とした。
【0017】
また、第2の解決手段として、前記フェライト部材の短面側を横切るように配置された前記中心導体は、長手方向に2分割された第1,第2の導体で構成された。
また、第3の解決手段として、前記第1,第2の導体は、互いに角度を持って非平行状態に形成された構成とした。
また、第4の解決手段として、前記第1,第2の導体は、前記短辺に対して互いに異なるな角度で傾斜した状態で配置された構成とした。
【0018】
また、第5の解決手段として、前記第1,第2の導体は、互いに異なる幅で形成された構成とした。
また、第6の解決手段として、前記第1,第2の導体の端部にはポート部が設けられ、このポート部に抵抗器とコンデンサが接続された構成とした。
【0019】
また、第7の解決手段として、前記フェライト部材の前記短辺側に位置する前記第1,第2の中心導体と、前記長辺側に位置する前記第3の中心導体を備え、前記第1,第2の中心導体は、前記フェライト部材の長面側を横切るように配置されると共に、前記第3の中心導体が前記短面側を横切るように配置された構成とした。
【0020】
また、第8の解決手段として、前記フェライト部材の角部には、切り落とし部を有すると共に、前記切り落とし部に位置する前記第1,第2の中心導体と、前記長辺側に位置する前記第3の中心導体を備え、前記第1,第2の中心導体は、斜向かいの前記切り落とし部間を横切るように配置されると共に、前記第3の中心導体が前記短面側を横切るように配置された構成とした。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明のアイソレータの図面を説明すると、図1は本発明のアイソレータの第1実施例に係る分解斜視図、図2は本発明のアイソレータの第1実施例に係る要部の平面図、図3は本発明のアイソレータの第1実施例に係る中心導体の展開図である。
【0022】
また、図4は本発明のアイソレータの第2実施例に係る要部の拡大平面図、図5は本発明のアイソレータの第3実施例に係る要部の拡大平面図、図6は本発明のアイソレータの第4実施例に係る要部の拡大平面図、図7は本発明のアイソレータの等価回路図である。
【0023】
次に、本発明のアイソレータの第1実施例の構成を図1〜図3に基づいて説明すると、箱形の磁性板(鉄板等)からなる第1のヨーク1は、正方形の上板1aと、この上板1aの4辺から下方に折り曲げられた側板1bとを有する。
円板状の磁石2は、その上面が上板1aの内面にに接触した状態で、第1のヨーク1に適宜手段によって取り付けられている。
【0024】
コ字状の磁性板(鉄板等)からなる第2のヨーク3は、四角形の底板3aと、この底板3aの対向する辺から上方に折り曲げられた対向する一対の側板3bとを有する。
そして、この第2のヨーク3は、底板3aが上板1aと対向して配置された状態で、その一対の側板3bが第1のヨーク1の一対の側板1bと結合されて、磁気閉回路が形成される。
【0025】
YIG(Yttrium iron garnet)等からなる平板状のフェライト部材4は、2辺が互いに対向する長辺4aと、2辺が互いに対向する短辺4bとを有した長方形状で構成されている。
【0026】
銅等の薄い導電板からなる第1、第2,第3の中心導体5、6,7は、図3に示すように、金属板が打ち抜きされて形成され、中央に位置した四角形状のアース部8から外方に延びて形成されている。
【0027】
そして、第1,第2の中心導体5,6のそれぞれは、長手方向にスリット5a、6aが設けられて2分割され、互いに平行で同じ幅を有した二条の導体54b、55bbと、この導体54b、55bの端部に設けられた第1,第2のポート部54c、55cとを有する。
【0028】
また、第3の中心導体7は、長手方向に略V字状のスリット7aを設けて2分割され、互いに非平行状態で幅の異なる二条の第1,第2の導体7b、7cと、この第1,第2の導体7b、7cの端部に設けられた第3のポート部7dとを有する。
【0029】
また、これ等の第1,第2,第3の中心導体5,6,7は、先ず、アース部8がフェライト部材4の下面に配置され、この状態で、第1,第2,第3の中心導体5,6,7がフェライト部材4の側面と上面に沿って折り曲げられて配置されている。
【0030】
この時、第1,第2,第3の中心導体5,6,7は、誘電体(図示せず)を挟んで上下方向の異なる面に120度の間隔で設けられて、上下方向に一部が交叉して配置されている。
【0031】
そして、第1,第2の中心導体5,6,7がフェライト部材4に取り付けられた際、第1,第2の中心導体5,6は、短辺4b側に位置し、フェライト部材4の長面側を横切るように配置されると共に、第3の中心導体7は、長辺4a側に位置し、短辺4bに対して傾斜した状態で、フェライト部材4の短面側を横切るように配置されている。
【0032】
即ち、第3の中心導体7の第1,第2の導体7b、7cのそれぞれは、短辺4bに対して傾斜した状態で、フェライト部材4の短面側を横切るように配置されており、このため、フェライト部材4の短面側を横切るように配置された第3の中心導体3は、その長さが長くなって、インダクタンス成分を大きくできる。
【0033】
また、樹脂ケース9には、孔9aを有する底壁9bが設けられると共に、この底壁9bには、一部が底壁9b面と樹脂ケース9の外部に露出した状態で、入出力端子10、11とアース端子12が埋設されている。
そして、第1,第2,第3の中心導体5,6,7を取り付けたフェライト部材4が孔9a内に配置された際、樹脂ケース9の下部に配置された第2のヨーク3の底壁3bには、第1,第2,第3の中心導体5,6,7の一端側であるアース部8が接続された状態となる。
【0034】
チップ型の第1,第2,第3のコンデンサC1,C2,C3とチップ型の抵抗器Rは、孔9aの周囲に配置され、第1,第2,第3のコンデンサC1,C2,C3の下面電極と抵抗器Rの一端側の電極13aは、それぞれアース端子12に接続されている。
そして、第1、第2の中心導体5,6の第1,第2のポート部5c、6cのそれぞれは、第1,第2のコンデンサC1,C2の上面電極に半田付けされると共に、第3の中心導体7の第3のポート部7dは、第3のコンデンサC3の上面電極と抵抗器Rの他端側の電極13bの上面に半田付して接続されている。
【0035】
そして、第1,第2のヨーク1,3で磁石2,フェライト部材4、及び樹脂ケース9を挟持した状態で、第1,第2のヨーク1,3を結合して、第1,第2のヨーク1,3とで磁気閉回路が形成され、アイソレータが構成されている
【0036】
また、図7は、本発明のアイソレータの等価回路図を示し、第1,第2の中心導体5,6の一端側には、接地された第1,第2のコンデンサC1,C2が接続され、入出力端子となる第1,第2のポート部5c、6cが設けられると共に、第3の中心導体7の一端側には、接地された第3のコンデンサC3と抵抗器Rが接続された第3のポート部7dが設けられている。
また、第1,第2,第3の中心導体5,6,7の他端側は、アース部8によって接地された構成となっている。
【0037】
なお、上記実施例においては、第3の中心導体7の第1,第2の導体7b、7cの幅が異なるもので説明したが、同じ幅のものでも良い。
また、第1,第2の導体7b、7cは、互いに非平行状態のもので説明したが、互いに平行状態のもでも良い。
また、上記実施例においては、第3の中心導体7が二条の第1,第2の導体7b、7cで形成されたもので説明したが、第3の中心導体7が一条の帯状のもので構成されたものでも良い。
【0038】
また、図4は本発明のアイソレータの第2実施例に係り、この第2実施例の構成を説明すると、長方形状のフェライト部材4の角部には、切り落とし部4cが設けられ、第1,第2の中心導体5,6は、切り落とし部4cに位置した状態で、斜向かいの切り落とし部4c間を横切るように配置されると共に、第3の中心導体は7は、長辺4a側に位置して、短面側を横切るように配置されたものである。
【0039】
そして、第1,第2の中心導体5,6の導体5b、6bは、屈曲した形状をなすと共に、その端部に設けられた第1,第2のポート部5c、6cは、一方の長辺4a側に配置され、また、第3の中心導体7の第1,第2の導体7b、7cは、両者間の間隔が若干広めに形成されたものとなっている。
【0040】
また、図5は本発明のアイソレータの第3実施例に係り、この第3実施例の構成を説明すると、長方形状のフェライト部材4の角部には、切り落とし部4cが設けられ、第1,第2の中心導体5,6は、切り落とし部4cに位置した状態で、斜向かいの切り落とし部4c間を横切るように配置されると共に、第3の中心導体は7は、長辺4a側に位置して、短面側を横切るように配置されたものである。
【0041】
そして、第1,第2の中心導体5,6の導体5b、6bは、屈曲した形状をなすと共に、その端部に設けられた第1,第2のポート部5c、6cは、一方の長辺4a側に配置され、また、第3の中心導体7の第1,第2の導体7b、7cは、両者間の間隔が若干狭めに形成されたものとなっている。
【0042】
また、図6は本発明のアイソレータの第4実施例に係り、この第4実施例の構成を説明すると、第3の中心導体7の第1,第2の導体7b、7cは、両者間の間隔が若干狭めに形成されると共に、第1,第2の導体7b、7cは、中心線Zに対してそれぞれ傾きが異なる状態に形成されている。
【0043】
従って、第1,第2の導体7b、7cは、フェライト部材4の短辺4bに対して異なる傾きで配置された状態となっている。
その他の構成は、前記第3実施例と同様の構成を有し、同一部品に同一番号を付し、ここではその説明を省略する。
【0044】
そして、第1の中心導体5と第2の中心導体のインピーダンスを決定する要素は、厚み方向におけるフェライト部材4と中心導体までの距離、及び第1の中心導体5、又は、第2の中心導体6のホット側で第3の中心導体7が交叉する角度によって決まる。
【0045】
フェライト部材4上に第1,第2,第3の中心導体5,6,7の順に交叉させた場合、第1の中心導体5が第2の中心導体6に比べて、フェライト部材4との距離が短いため、インダクタンスが大きくなって、インピーダンスが高くなる。
そして、第1の中心導体5と第2の中心導体6がそれぞれ第3の中心導体7との交叉角度が同じ場合は、インピーダンスに差が生じる。
【0046】
そこで、第4実施例のように、第3の中心導体7の第1,第2の導体7b、7cの対向角度を変えて、第1の中心導体5のホット側と第1の中心導体の第1の導体7bが交叉する角度と、第2の中心導体6のホット側と第3の中心導体7の第2の導体7cが交叉する角度を変えることによって、インピーダンスを調整できる。
【0047】
【発明の効果】
本発明のアイソレータは、平板状のフェライト部材と、このフェライト部材上に位置し、誘電体を挟んで上下方向の異なる面に設けられて、上下方向に一部が交叉する第1,第2,第3の中心導体と、この中心導体上に配置された磁石と、この磁石を覆うように配置された第1のヨークと、フェライト部材の下面側に配置され、第1のヨークとで磁気閉回路を構成する第2のヨークとを備え、フェライト部材は、長辺と短辺を有した長方形状をなし、中心導体の一つは、長辺側に位置し、短辺に対して傾斜した状態でフェライト部材の短面側を横切るように配置された構成とした。
このように、中心導体の一つは、長辺側に位置し、短辺に対して傾斜した状態でフェライト部材の短面側を横切るようにしたため、この中心導体の長さが長くなって、インダクタンス成分が大きくなり、このため、共振させるコンデンサを小さくできると共に、これに伴って小型のものが得られる。
【0048】
また、フェライト部材の短面側を横切るように配置された中心導体は、長手方向に2分割された第1,第2の導体で構成されたため、他の2個の中心導体との位置関係のバランスを容易に取ることができる。
【0049】
また、第1,第2の導体は、互いに角度を持って非平行状態に形成されたため、他の2個の中心導体との位置関係のバランスを容易に取ることができる。
【0050】
また、第1,第2の導体は、短辺に対して互いに異なるな角度で傾斜した状態で配置されたため、この中心導体のそれぞれの角度を調整できるので、3個が交叉したことによって発生する長さの差によるインピーダンス差を補正できる。
【0051】
また、第1,第2の導体は、互いに異なる幅で形成されたため、一方の導体の幅を広くできて、中心導体の折り曲げ強度を上げることができる。
【0052】
また、第1,第2の導体の端部にはポート部が設けられ、このポート部に抵抗器とコンデンサが接続されたため、共振させるコンデンサを小さくできて、アイソレータとして好適なものが得られる。
【0053】
また、フェライト部材の短辺側に位置する第1,第2の中心導体と、長辺側に位置する第3の中心導体を備え、第1,第2の中心導体は、フェライト部材の長面側を横切るように配置されると共に、第3の中心導体が短面側を横切るように配置されたため、共振させるコンデンサを小さくできて、小型のアイソレータを提供できる。
【0054】
また、フェライト部材の角部には、切り落とし部を有すると共に、切り落とし部に位置する第1,第2の中心導体と、長辺側に位置する第3の中心導体を備え、第1,第2の中心導体は、斜向かいの切り落とし部間を横切るように配置されると共に、第3の中心導体が短面側を横切るように配置されたため、共振させるコンデンサを小さくできて、小型のアイソレータを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアイソレータの第1実施例に係る分解斜視図。
【図2】本発明のアイソレータの第1実施例に係る要部の平面図。
【図3】本発明のアイソレータの第1実施例に係る中心導体の展開図。
【図4】本発明のアイソレータの第2実施例に係る要部の拡大平面図。
【図5】本発明のアイソレータの第3実施例に係る要部の拡大平面図。
【図6】本発明のアイソレータの第4実施例に係る要部の拡大平面図。
【図7】本発明のアイソレータの等価回路図。
【図8】従来のアイソレータの分解斜視図。
【図9】従来のアイソレータの要部の平面図。
【図10】従来のアイソレータに係る中心導体の展開図。
【符号の説明】
1 第1のヨーク
1a 上板
1b 側板
2 磁石
3 第2のヨーク
3a 底板
3b 側板
4 フェライト部材
4a 長辺
4b 短辺
4c 切り落とし部
5 第1の中心導体
5a スリット
5b 導体
5c 第1のポート部
6 第2の中心導体
6a スリット
6b 導体
6c 第2のポート部
7 第3の中心導体
7a スリット
7b 第1の導体
7c 第2の導体
7d 第3のポート部
8 アース部
9 樹脂ケース
9a 孔
9b 底壁
10 入出力端子
11 入出力端子
12 アース端子
C1 第1のコンデンサ
C2 第2のコンデンサ
C3 第3のコンデンサ
R 抵抗器
13a 電極
13b 電極
Z 中心線
【発明の属する技術分野】
本発明はアンテナ共用器等に適用されるアイソレータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のアイソレータの図面を説明すると、図8は従来のアイソレータの分解斜視図、図9は従来のアイソレータの要部の平面図、図10は従来のアイソレータに係る中心導体の展開図である。
【0003】
次に、従来のアイソレータの構成を図8〜図10に基づいて説明すると、従来のアイソレータは、箱形の第1のヨーク51と、この第1のヨーク51内に配置された円板状の磁石52と、この磁石52の下部に配置された平板状のフェライト部材53と、120度の間隔でフェライト部材53に取り付けられ、一部が互いに交叉した状態となった金属板からなる三つの第1,第2,第3の中心導体54、55,56と、フェライト部材53を保持する箱形の樹脂ケース57と、樹脂ケース57の下部に配置されたコ字状の第2のヨーク58を有する。
【0004】
そして、フェライト部材53は、2辺が互いに対向する長辺53aと、2辺が互いに対向する短辺53bとを有した長方形状で構成されている。
【0005】
また、第1,第2,第3の中心導体54,55,56は、図10に示すように、金属板が打ち抜きされて形成され、中央に位置した四角形状のアース部70から外方に延びて形成されている。
【0006】
そして、第1,第2,第3の中心導体54,55,56のそれぞれは、長手方向にスリット54a、55a、56aが設けられて2分割され、互いに平行で同じ幅を有した二条の導体54b、55b、56bと、この導体54b、55b、56bの端部に設けられた第1,第2,第3のポート部54c、55c、56cとを有する。
【0007】
また、これ等の第1,第2,第3の中心導体54,55,56は、先ず、アース部70がフェライト部材53の下面に配置され、この状態で、第1,第2,第3の中心導体54,55,56がフェライト部材53の側面と上面に沿って折り曲げられて配置されている。
【0008】
この時、ここでは図示しないが、フェライト部材53の上面に位置する第1,第2,第3の中心導体54,55,56のそれぞれは、誘電体を介して絶縁された状態で上下方向に配置されている。
そして、第1,第2の中心導体54,55、56がフェライト部材53に取り付けられた際、第1,第2の中心導体54,55は、短辺53b側に位置し、フェライト部材53の長面側を横切るように配置されると共に、第3の中心導体56は、長辺53a側に位置し、短辺53bと平行状態で、フェライト部材53の短面側を横切るように配置されている。
【0009】
また、樹脂ケース57には、孔57aを有する底壁57bが設けられると共に、この底壁57bには、一部が底壁57b面と樹脂ケース57の外部に露出した状態で、入出力端子59、60とアース端子61が埋設されている。
そして、第1,第2,第3の中心導体54,55,56を取り付けたフェライト部材53は、孔57内に配置されて、第1,第2,第3の中心導体54,55,56の一端側であるアース部70が第2のヨーク58に接続されている。
【0010】
チップ型のコンデンサ62,63,64とチップ型の抵抗65は、孔57aの周囲に配置され、コンデンサ62,63,64の下面電極と抵抗65の一端側の電極65aは、それぞれアース端子61に接続されている。
そして、第1、第2の中心導体54、55のポート部54c、55cのそれぞれは、コンデンサ62,63の上面電極に半田付けされると共に、第3の中心導体56のポート部56cは、コンデンサ64の上面電極と抵抗65の他端側の電極65bの上面に半田付して接続されている。
【0011】
そして、第1,第2のヨーク51,58で磁石52,フェライト部材53、及び樹脂ケース57を挟持した状態で、第1,第2のヨーク51,58を結合して、第1,第2のヨーク51,58とで磁気閉回路が形成され、アイソレータが構成されている。(例えば、特許文献1参照)
【0012】
しかし、従来のアイソレータの第3の中心導体56は、長辺53a側に位置し、短辺53bと平行状態で、フェライト部材53の短面側を横切るように配置されているため、インダクタンス成分が少なく、このため、コンデンサ64を大きくする必要が生じると共に、これによって大型になるものであった。
【0013】
【特許文献1】
特開2001−94311号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
従来のアイソレータは、第3の中心導体56が長辺53a側に位置し、短辺53bと平行状態で、フェライト部材53の短面側を横切るように配置されているため、第3の中心導体56の長さが短くなって、インダクタンス成分が少なく、このため、コンデンサ64を大きくする必要が生じると共に、これによって大型になるという問題がある。
【0015】
そこで、本発明はコンデンサを小さくできて、小型に適したアイソレータを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための第1の解決手段として、平板状のフェライト部材と、このフェライト部材上に位置し、誘電体を挟んで上下方向の異なる面に設けられて、上下方向に一部が交叉する第1,第2,第3の中心導体と、この中心導体上に配置された磁石と、この磁石を覆うように配置された第1のヨークと、前記フェライト部材の下面側に配置され、前記第1のヨークとで磁気閉回路を構成する第2のヨークとを備え、前記フェライト部材は、長辺と短辺を有した長方形状をなし、前記中心導体の一つは、前記長辺側に位置し、前記短辺に対して傾斜した状態で前記フェライト部材の短面側を横切るように配置された構成とした。
【0017】
また、第2の解決手段として、前記フェライト部材の短面側を横切るように配置された前記中心導体は、長手方向に2分割された第1,第2の導体で構成された。
また、第3の解決手段として、前記第1,第2の導体は、互いに角度を持って非平行状態に形成された構成とした。
また、第4の解決手段として、前記第1,第2の導体は、前記短辺に対して互いに異なるな角度で傾斜した状態で配置された構成とした。
【0018】
また、第5の解決手段として、前記第1,第2の導体は、互いに異なる幅で形成された構成とした。
また、第6の解決手段として、前記第1,第2の導体の端部にはポート部が設けられ、このポート部に抵抗器とコンデンサが接続された構成とした。
【0019】
また、第7の解決手段として、前記フェライト部材の前記短辺側に位置する前記第1,第2の中心導体と、前記長辺側に位置する前記第3の中心導体を備え、前記第1,第2の中心導体は、前記フェライト部材の長面側を横切るように配置されると共に、前記第3の中心導体が前記短面側を横切るように配置された構成とした。
【0020】
また、第8の解決手段として、前記フェライト部材の角部には、切り落とし部を有すると共に、前記切り落とし部に位置する前記第1,第2の中心導体と、前記長辺側に位置する前記第3の中心導体を備え、前記第1,第2の中心導体は、斜向かいの前記切り落とし部間を横切るように配置されると共に、前記第3の中心導体が前記短面側を横切るように配置された構成とした。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明のアイソレータの図面を説明すると、図1は本発明のアイソレータの第1実施例に係る分解斜視図、図2は本発明のアイソレータの第1実施例に係る要部の平面図、図3は本発明のアイソレータの第1実施例に係る中心導体の展開図である。
【0022】
また、図4は本発明のアイソレータの第2実施例に係る要部の拡大平面図、図5は本発明のアイソレータの第3実施例に係る要部の拡大平面図、図6は本発明のアイソレータの第4実施例に係る要部の拡大平面図、図7は本発明のアイソレータの等価回路図である。
【0023】
次に、本発明のアイソレータの第1実施例の構成を図1〜図3に基づいて説明すると、箱形の磁性板(鉄板等)からなる第1のヨーク1は、正方形の上板1aと、この上板1aの4辺から下方に折り曲げられた側板1bとを有する。
円板状の磁石2は、その上面が上板1aの内面にに接触した状態で、第1のヨーク1に適宜手段によって取り付けられている。
【0024】
コ字状の磁性板(鉄板等)からなる第2のヨーク3は、四角形の底板3aと、この底板3aの対向する辺から上方に折り曲げられた対向する一対の側板3bとを有する。
そして、この第2のヨーク3は、底板3aが上板1aと対向して配置された状態で、その一対の側板3bが第1のヨーク1の一対の側板1bと結合されて、磁気閉回路が形成される。
【0025】
YIG(Yttrium iron garnet)等からなる平板状のフェライト部材4は、2辺が互いに対向する長辺4aと、2辺が互いに対向する短辺4bとを有した長方形状で構成されている。
【0026】
銅等の薄い導電板からなる第1、第2,第3の中心導体5、6,7は、図3に示すように、金属板が打ち抜きされて形成され、中央に位置した四角形状のアース部8から外方に延びて形成されている。
【0027】
そして、第1,第2の中心導体5,6のそれぞれは、長手方向にスリット5a、6aが設けられて2分割され、互いに平行で同じ幅を有した二条の導体54b、55bbと、この導体54b、55bの端部に設けられた第1,第2のポート部54c、55cとを有する。
【0028】
また、第3の中心導体7は、長手方向に略V字状のスリット7aを設けて2分割され、互いに非平行状態で幅の異なる二条の第1,第2の導体7b、7cと、この第1,第2の導体7b、7cの端部に設けられた第3のポート部7dとを有する。
【0029】
また、これ等の第1,第2,第3の中心導体5,6,7は、先ず、アース部8がフェライト部材4の下面に配置され、この状態で、第1,第2,第3の中心導体5,6,7がフェライト部材4の側面と上面に沿って折り曲げられて配置されている。
【0030】
この時、第1,第2,第3の中心導体5,6,7は、誘電体(図示せず)を挟んで上下方向の異なる面に120度の間隔で設けられて、上下方向に一部が交叉して配置されている。
【0031】
そして、第1,第2の中心導体5,6,7がフェライト部材4に取り付けられた際、第1,第2の中心導体5,6は、短辺4b側に位置し、フェライト部材4の長面側を横切るように配置されると共に、第3の中心導体7は、長辺4a側に位置し、短辺4bに対して傾斜した状態で、フェライト部材4の短面側を横切るように配置されている。
【0032】
即ち、第3の中心導体7の第1,第2の導体7b、7cのそれぞれは、短辺4bに対して傾斜した状態で、フェライト部材4の短面側を横切るように配置されており、このため、フェライト部材4の短面側を横切るように配置された第3の中心導体3は、その長さが長くなって、インダクタンス成分を大きくできる。
【0033】
また、樹脂ケース9には、孔9aを有する底壁9bが設けられると共に、この底壁9bには、一部が底壁9b面と樹脂ケース9の外部に露出した状態で、入出力端子10、11とアース端子12が埋設されている。
そして、第1,第2,第3の中心導体5,6,7を取り付けたフェライト部材4が孔9a内に配置された際、樹脂ケース9の下部に配置された第2のヨーク3の底壁3bには、第1,第2,第3の中心導体5,6,7の一端側であるアース部8が接続された状態となる。
【0034】
チップ型の第1,第2,第3のコンデンサC1,C2,C3とチップ型の抵抗器Rは、孔9aの周囲に配置され、第1,第2,第3のコンデンサC1,C2,C3の下面電極と抵抗器Rの一端側の電極13aは、それぞれアース端子12に接続されている。
そして、第1、第2の中心導体5,6の第1,第2のポート部5c、6cのそれぞれは、第1,第2のコンデンサC1,C2の上面電極に半田付けされると共に、第3の中心導体7の第3のポート部7dは、第3のコンデンサC3の上面電極と抵抗器Rの他端側の電極13bの上面に半田付して接続されている。
【0035】
そして、第1,第2のヨーク1,3で磁石2,フェライト部材4、及び樹脂ケース9を挟持した状態で、第1,第2のヨーク1,3を結合して、第1,第2のヨーク1,3とで磁気閉回路が形成され、アイソレータが構成されている
【0036】
また、図7は、本発明のアイソレータの等価回路図を示し、第1,第2の中心導体5,6の一端側には、接地された第1,第2のコンデンサC1,C2が接続され、入出力端子となる第1,第2のポート部5c、6cが設けられると共に、第3の中心導体7の一端側には、接地された第3のコンデンサC3と抵抗器Rが接続された第3のポート部7dが設けられている。
また、第1,第2,第3の中心導体5,6,7の他端側は、アース部8によって接地された構成となっている。
【0037】
なお、上記実施例においては、第3の中心導体7の第1,第2の導体7b、7cの幅が異なるもので説明したが、同じ幅のものでも良い。
また、第1,第2の導体7b、7cは、互いに非平行状態のもので説明したが、互いに平行状態のもでも良い。
また、上記実施例においては、第3の中心導体7が二条の第1,第2の導体7b、7cで形成されたもので説明したが、第3の中心導体7が一条の帯状のもので構成されたものでも良い。
【0038】
また、図4は本発明のアイソレータの第2実施例に係り、この第2実施例の構成を説明すると、長方形状のフェライト部材4の角部には、切り落とし部4cが設けられ、第1,第2の中心導体5,6は、切り落とし部4cに位置した状態で、斜向かいの切り落とし部4c間を横切るように配置されると共に、第3の中心導体は7は、長辺4a側に位置して、短面側を横切るように配置されたものである。
【0039】
そして、第1,第2の中心導体5,6の導体5b、6bは、屈曲した形状をなすと共に、その端部に設けられた第1,第2のポート部5c、6cは、一方の長辺4a側に配置され、また、第3の中心導体7の第1,第2の導体7b、7cは、両者間の間隔が若干広めに形成されたものとなっている。
【0040】
また、図5は本発明のアイソレータの第3実施例に係り、この第3実施例の構成を説明すると、長方形状のフェライト部材4の角部には、切り落とし部4cが設けられ、第1,第2の中心導体5,6は、切り落とし部4cに位置した状態で、斜向かいの切り落とし部4c間を横切るように配置されると共に、第3の中心導体は7は、長辺4a側に位置して、短面側を横切るように配置されたものである。
【0041】
そして、第1,第2の中心導体5,6の導体5b、6bは、屈曲した形状をなすと共に、その端部に設けられた第1,第2のポート部5c、6cは、一方の長辺4a側に配置され、また、第3の中心導体7の第1,第2の導体7b、7cは、両者間の間隔が若干狭めに形成されたものとなっている。
【0042】
また、図6は本発明のアイソレータの第4実施例に係り、この第4実施例の構成を説明すると、第3の中心導体7の第1,第2の導体7b、7cは、両者間の間隔が若干狭めに形成されると共に、第1,第2の導体7b、7cは、中心線Zに対してそれぞれ傾きが異なる状態に形成されている。
【0043】
従って、第1,第2の導体7b、7cは、フェライト部材4の短辺4bに対して異なる傾きで配置された状態となっている。
その他の構成は、前記第3実施例と同様の構成を有し、同一部品に同一番号を付し、ここではその説明を省略する。
【0044】
そして、第1の中心導体5と第2の中心導体のインピーダンスを決定する要素は、厚み方向におけるフェライト部材4と中心導体までの距離、及び第1の中心導体5、又は、第2の中心導体6のホット側で第3の中心導体7が交叉する角度によって決まる。
【0045】
フェライト部材4上に第1,第2,第3の中心導体5,6,7の順に交叉させた場合、第1の中心導体5が第2の中心導体6に比べて、フェライト部材4との距離が短いため、インダクタンスが大きくなって、インピーダンスが高くなる。
そして、第1の中心導体5と第2の中心導体6がそれぞれ第3の中心導体7との交叉角度が同じ場合は、インピーダンスに差が生じる。
【0046】
そこで、第4実施例のように、第3の中心導体7の第1,第2の導体7b、7cの対向角度を変えて、第1の中心導体5のホット側と第1の中心導体の第1の導体7bが交叉する角度と、第2の中心導体6のホット側と第3の中心導体7の第2の導体7cが交叉する角度を変えることによって、インピーダンスを調整できる。
【0047】
【発明の効果】
本発明のアイソレータは、平板状のフェライト部材と、このフェライト部材上に位置し、誘電体を挟んで上下方向の異なる面に設けられて、上下方向に一部が交叉する第1,第2,第3の中心導体と、この中心導体上に配置された磁石と、この磁石を覆うように配置された第1のヨークと、フェライト部材の下面側に配置され、第1のヨークとで磁気閉回路を構成する第2のヨークとを備え、フェライト部材は、長辺と短辺を有した長方形状をなし、中心導体の一つは、長辺側に位置し、短辺に対して傾斜した状態でフェライト部材の短面側を横切るように配置された構成とした。
このように、中心導体の一つは、長辺側に位置し、短辺に対して傾斜した状態でフェライト部材の短面側を横切るようにしたため、この中心導体の長さが長くなって、インダクタンス成分が大きくなり、このため、共振させるコンデンサを小さくできると共に、これに伴って小型のものが得られる。
【0048】
また、フェライト部材の短面側を横切るように配置された中心導体は、長手方向に2分割された第1,第2の導体で構成されたため、他の2個の中心導体との位置関係のバランスを容易に取ることができる。
【0049】
また、第1,第2の導体は、互いに角度を持って非平行状態に形成されたため、他の2個の中心導体との位置関係のバランスを容易に取ることができる。
【0050】
また、第1,第2の導体は、短辺に対して互いに異なるな角度で傾斜した状態で配置されたため、この中心導体のそれぞれの角度を調整できるので、3個が交叉したことによって発生する長さの差によるインピーダンス差を補正できる。
【0051】
また、第1,第2の導体は、互いに異なる幅で形成されたため、一方の導体の幅を広くできて、中心導体の折り曲げ強度を上げることができる。
【0052】
また、第1,第2の導体の端部にはポート部が設けられ、このポート部に抵抗器とコンデンサが接続されたため、共振させるコンデンサを小さくできて、アイソレータとして好適なものが得られる。
【0053】
また、フェライト部材の短辺側に位置する第1,第2の中心導体と、長辺側に位置する第3の中心導体を備え、第1,第2の中心導体は、フェライト部材の長面側を横切るように配置されると共に、第3の中心導体が短面側を横切るように配置されたため、共振させるコンデンサを小さくできて、小型のアイソレータを提供できる。
【0054】
また、フェライト部材の角部には、切り落とし部を有すると共に、切り落とし部に位置する第1,第2の中心導体と、長辺側に位置する第3の中心導体を備え、第1,第2の中心導体は、斜向かいの切り落とし部間を横切るように配置されると共に、第3の中心導体が短面側を横切るように配置されたため、共振させるコンデンサを小さくできて、小型のアイソレータを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアイソレータの第1実施例に係る分解斜視図。
【図2】本発明のアイソレータの第1実施例に係る要部の平面図。
【図3】本発明のアイソレータの第1実施例に係る中心導体の展開図。
【図4】本発明のアイソレータの第2実施例に係る要部の拡大平面図。
【図5】本発明のアイソレータの第3実施例に係る要部の拡大平面図。
【図6】本発明のアイソレータの第4実施例に係る要部の拡大平面図。
【図7】本発明のアイソレータの等価回路図。
【図8】従来のアイソレータの分解斜視図。
【図9】従来のアイソレータの要部の平面図。
【図10】従来のアイソレータに係る中心導体の展開図。
【符号の説明】
1 第1のヨーク
1a 上板
1b 側板
2 磁石
3 第2のヨーク
3a 底板
3b 側板
4 フェライト部材
4a 長辺
4b 短辺
4c 切り落とし部
5 第1の中心導体
5a スリット
5b 導体
5c 第1のポート部
6 第2の中心導体
6a スリット
6b 導体
6c 第2のポート部
7 第3の中心導体
7a スリット
7b 第1の導体
7c 第2の導体
7d 第3のポート部
8 アース部
9 樹脂ケース
9a 孔
9b 底壁
10 入出力端子
11 入出力端子
12 アース端子
C1 第1のコンデンサ
C2 第2のコンデンサ
C3 第3のコンデンサ
R 抵抗器
13a 電極
13b 電極
Z 中心線
Claims (8)
- 平板状のフェライト部材と、このフェライト部材上に位置し、誘電体を挟んで上下方向の異なる面に設けられて、上下方向に一部が交叉する第1,第2,第3の中心導体と、この中心導体上に配置された磁石と、この磁石を覆うように配置された第1のヨークと、前記フェライト部材の下面側に配置され、前記第1のヨークとで磁気閉回路を構成する第2のヨークとを備え、前記フェライト部材は、長辺と短辺を有した長方形状をなし、前記中心導体の一つは、前記長辺側に位置し、前記短辺に対して傾斜した状態で前記フェライト部材の短面側を横切るように配置されたことを特徴とするアイソレータ。
- 前記フェライト部材の短面側を横切るように配置された前記中心導体は、長手方向に2分割された第1,第2の導体で構成されたことを特徴とする請求項1記載のアイソレータ。
- 前記第1,第2の導体は、互いに角度を持って非平行状態に形成されたことを特徴とする請求項2記載のアイソレータ。
- 前記第1,第2の導体は、前記短辺に対して互いに異なるな角度で傾斜した状態で配置されたことを特徴とする請求項3記載のアイソレータ。
- 前記第1,第2の導体は、互いに異なる幅で形成されたことを特徴とする請求項2から4の何れかに記載のアイソレータ。
- 前記第1,第2の導体の端部にはポート部が設けられ、このポート部に抵抗器とコンデンサが接続されたことを特徴とする請求項2から5の何れかに記載のアイソレータ。
- 前記フェライト部材の前記短辺側に位置する前記第1,第2の中心導体と、前記長辺側に位置する前記第3の中心導体を備え、前記第1,第2の中心導体は、前記フェライト部材の長面側を横切るように配置されると共に、前記第3の中心導体が前記短面側を横切るように配置されたことを特徴とする請求項1から6の何れかに記載のアイソレータ。
- 前記フェライト部材の角部には、切り落とし部を有すると共に、前記切り落とし部に位置する前記第1,第2の中心導体と、前記長辺側に位置する前記第3の中心導体を備え、前記第1,第2の中心導体は、斜向かいの前記切り落とし部間を横切るように配置されると共に、前記第3の中心導体が前記短面側を横切るように配置されたことを特徴とする請求項1から6の何れかに記載のアイソレータ。
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JPWO2006011382A1 (ja) * | 2004-07-30 | 2008-05-01 | 株式会社村田製作所 | 2ポート型アイソレータ及び通信装置 |
JP4508192B2 (ja) * | 2004-07-30 | 2010-07-21 | 株式会社村田製作所 | 2ポート型アイソレータ及び通信装置 |
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Publication number | Publication date |
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