JP2004247920A - 非可逆回路素子 - Google Patents

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JP2004247920A JP2003035047A JP2003035047A JP2004247920A JP 2004247920 A JP2004247920 A JP 2004247920A JP 2003035047 A JP2003035047 A JP 2003035047A JP 2003035047 A JP2003035047 A JP 2003035047A JP 2004247920 A JP2004247920 A JP 2004247920A
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Yoshitaka Inoue
善貴 井上
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Abstract

【課題】抵抗器やコンデンサからの中心導体の剥がれが少なく、小型に適した非可逆回路素子を提供する。
【解決手段】本発明の非可逆回路素子において、コンデンサC1、又は/及び抵抗器Rは、絶縁板24と、この絶縁板24の上面と側面に形成された電極部22,又は25を有し、中心導体5の接続部5fは、平坦部5dと、この平坦部5dから折り曲げられた折り曲げ部5eを有し、平坦部5dが絶縁板24の上面に形成された電極部22,又は25に固着されると共に、折り曲げ部5eが絶縁板24の側面に形成された電極部22,又は25に固着されたため、電極部22,又は25に対する中心導体5の固着度合いが強くなって、落下等の衝撃が加わった場合、中心導体5が電極部から剥がれることが少なくなる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はアンテナ共用器等に適用されるアイソレータやサーキュレータ等の非可逆回路素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の非可逆回路素子の構成を図9、図10に基づいて説明すると、従来の非可逆回路素子は、箱形の第1のヨーク51と、この第1のヨーク51内に配置された円板状の磁石52と、この磁石52の下部に配置されたフェライト部材53と、120度の間隔でフェライト部材53に取り付けられ、一部が互いに交叉した状態となった金属板からなる三つの第1,第2,第3の中心導体54、55,56と、フェライト部材53を保持する箱形の樹脂ケース57と、樹脂ケース57の下部に配置されたコ字状の第2のヨーク58を有する。
【0003】
また、樹脂ケース57には、孔57aを有する底壁57bが設けられると共に、この底壁57bには、一部が底壁57b面と樹脂ケース57の外部に露出した状態で、端子59、60、61が埋設されている。
そして、第1,第2,第3の中心導体54,55,56を取り付けたフェライト部材53は、孔57a内に配置されて、第1,第2,第3の中心導体54,55,56の一端側が第2のヨーク58に接続されている。
【0004】
チップ型のコンデンサ62,63,64とチップ型の抵抗65は、孔57aの周囲に配置され、コンデンサ62,63,64の下面電極と抵抗65の一端側の電極65aは、それぞれアース用の端子61に接続されている。
そして、第1の中心導体54の他端部である先端部54aは、図10に示すように、コンデンサ62の上面電極と抵抗65の他端側の電極65bの上面に半田付して接続されている。
【0005】
また、第2、第3の中心導体55,56の中間部55a、55aは、図10に示すように、コンデンサ63,64の上面電極に半田付けして接続されると共に、第1,第2の中心導体55,56の他端である先端部55b、56bは、底壁57b上に露出した端子59,60に接続されて、樹脂ケース57の外部に露出した端子59,60から取り出すようになっている。
【0006】
そして、第1,第2のヨーク51,58で磁石52,フェライト部材53、及び樹脂ケース57を挟持した状態で、第1,第2のヨーク51,58を結合して、第1,第2のヨーク51,58とで磁気閉回路が形成され、非可逆回路素子であるアイソレータが構成されている。(例えば、特許文献1参照)
【0007】
しかし、このような非可逆回路素子は、近年、小型化されており、縦と横がそれぞれ4〜6mm程度と小型化されたものにあっては、従来のように、第1の中心導体54の先端部54aがコンデンサ62の上面電極の上面、及び抵抗65の電極65bの上面のみに固着されると共に、第2,第3の中心導体55,56の中間部55a、56aがコンデンサ63,64の上面電極の上面のみに固着されているため、落下等の衝撃が加わった場合、第1,第2,第3の中心導体54,55,66がコンデンサ62,63,64や抵抗65から剥がれる事態が生じた。
【0008】
【特許文献1】
特開平10−79607号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来の非可逆回路素子は、第1の中心導体54の先端部54aが抵抗65の電極65bの上面のみに固着されているため、その固着度合いが弱く、落下等の衝撃が加わった場合、先端部54aが電極56bから剥がれるという問題がある。
また、第1の中心導体54の先端部54a、及び第2,第3の中心導体55,56の中間部55a、56aは、それぞれコンデンサ62、63,64の上面電極の上面のみに固着されているため、その固着度合いが弱く、落下等の衝撃が加わった場合、第1,第2,第3の中心導体54,55,56がコンデンサ62,63,64から剥がれるという問題がある。
【0010】
そこで、本発明は抵抗器やコンデンサからの中心導体の剥がれが少なく、小型に適した非可逆回路素子を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための第1の解決手段として、平板状のフェライト部材と、このフェライト部材上に位置し、誘電体を挟んで上下方向の異なる面に設けられて、上下方向に一部が交叉する導体部を有する第1,第2,第3の中心導体と、この中心導体の前記導体部上に配置された磁石と、この磁石を覆うように配置された第1のヨークと、前記フェライト部材の下面側に配置され、前記第1のヨークとで磁気閉回路を構成する第2のヨークと、前記中心導体の接続部に接続されるコンデンサ、又は/及び抵抗器とを備え、前記コンデンサ、又は/及び前記抵抗器は、絶縁板と、この絶縁板の上面と側面に形成された電極部を有し、前記中心導体の前記接続部は、平坦部と、この平坦部から折り曲げられた折り曲げ部を有し、前記平坦部が前記絶縁板の上面に形成された前記電極部に固着されると共に、前記折り曲げ部が前記絶縁板の側面に形成された前記電極部に固着された構成とした。
【0012】
また、第2の解決手段として、前記抵抗器の前記電極部は、前記絶縁板の一端側に形成された第1の電極部と、前記絶縁板の他端側に形成された第2の電極部を有すると共に、前記絶縁板の上面には、前記第1,第2の電極部に接続された抵抗体が設けられて、前記抵抗器が前記第2のヨーク上に配置され、前記第1の電極部は、前記絶縁板の上面と側面に形成されて、前記接続部が固着されると共に、前記第2の電極部は、前記絶縁板の上面から側面、及び下面に跨って形成され、前記第2の電極部が前記第2のヨークに電気的に接続された状態で前記第2のヨークに固着された構成とした。
【0013】
また、第3の解決手段として、前記第1の電極部は、前記絶縁板の上面から側面、及び下面に跨って形成され、前記第1の電極部が絶縁体を介して前記第2のヨークと電気的に絶縁された構成とした。
【0014】
また、第4の解決手段として、前記コンデンサの前記電極部は、前記絶縁板の上面と側面に形成された上部電極部と、前記絶縁板の下面に形成された下部電極部を有し、前記コンデンサが前記第2のヨーク上に配置され、前記接続部が前記上部電極部に固着されると共に、前記下部電極部が前記第2のヨークに電気的に接続された状態で前記第2のヨークに固着された構成とした。
【0015】
また、第5の解決手段として、前記中心導体は、互いに交叉する導体部と、この導体部の端部から下方に折り曲げられた折り曲げ片と、この折り曲げ片の端部から折り曲げられた前記平坦部を有する構成とした。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の非可逆回路素子の図面を説明すると、図1は本発明の非可逆回路素子の要部断面図、図2は本発明の非可逆回路素子に係り、コンデンサ、及び抵抗器の配置を示す平面図、図3は本発明の非可逆回路素子の分解斜視図である。
【0017】
また、図4は本発明の非可逆回路素子に係り、中心導体と抵抗器の固着状態を示す要部の斜視図、図5は本発明の非可逆回路素子に係り、中心導体とコンデンサの固着状態を示す要部の斜視図、図6は本発明の非可逆回路素子の他の実施例に係り、中心導体と抵抗器の固着状態を示す要部の斜視図である。
【0018】
また、図7は本発明の非可逆回路素子をアイソレータに適用した場合の等価回路図、図8は本発明の非可逆回路素子をサーキュレータに適用した等価回路図である。
【0019】
次に、本発明の非可逆回路素子の構成を図1〜図5に基づいて説明すると、コ字状の磁性板(鉄板等)からなる第1のヨーク1は、縦と横がそれぞれ4mmからなる正方形の上板1aと、この上板1aの対向する辺から下方に折り曲げられた対向する一対の側板1bとを有する。
円板状の磁石2は、その上面が上板1aの内面に接触した状態で、第1のヨーク1に適宜手段によって取り付けられている。
【0020】
コ字状の磁性板(鉄板等)からなる第2のヨーク3は、縦と横がそれぞれ4mmからなる正方形の底板3aと、この底板3aの対向する辺から上方に折り曲げられた対向する一対の側板3bとを有する。
そして、この第2のヨーク3は、底板3aが上板1aと対向して配置された状態で、その一対の側板3bが第1のヨーク1の一対の側板1bと結合されて、磁気閉回路が形成される。
【0021】
YIG(Yttrium iron garnet)等からなる平板状のフェライト部材4は、第2のヨーク3の底板3a上に載置された状態で、取り付けられている。
【0022】
また、チップ型の第1,第2,第3のコンデンサC1、C2,C3は、板状のセラミック等からなる絶縁板21と、この絶縁板21の上面と側面に設けられた銀等からなる上部電極部22と、絶縁板21の下面に設けられた下部電極部23とで構成され、そして、互いに対向する上部電極部22と下部電極部23との間で容量が形成されている。
【0023】
そして、直方体状の第1のコンデンサC1は、底板3aの第1の辺3cに沿った状態で、接地用の下部電極部23が第2のヨーク3の底板3aに半田付けによって固着されて、下部電極部23が第2のヨーク3に接地された構成となっている。
【0024】
また、第2、第3のコンデンサC2,C3は、底板3aの第1の辺3cと対向する第2の辺3dに沿った状態で、接地用の下部電極部23が第2のヨーク3の底板3aに半田付けによって固着されて、下部電極部23が第2のヨーク3に接地された構成となっている。
【0025】
チップ型の抵抗器Rは、板状の絶縁板24と、この絶縁板24の一端側で、上面と側面に形成された銀等からなる第1の電極部25と、絶縁板24の他端側で、上面から側面、及び下面に跨って形成された銀等からなる第2の電極部26と、第1,第2の電極部25,26に接続された状態で、絶縁板24の上面に設けられた抵抗体27とで構成されている。
【0026】
そして、直方体状の抵抗器Rは、第1のコンデンサC1に並設され、底板3aの第1の辺3cに沿った状態で、第2の電極部26が第2のヨーク3の底板3aに半田付けによって固着されて、第2の電極部26が第2のヨーク3に接地された構成となっている。
【0027】
この時、第1の電極部26と抵抗体27は、第2のヨーク3と絶縁状態となっている。
なお、第1の電極部25は、上面から側面、及び下面に跨って形成しても良く、この場合、第1の電極部25は、第2のヨーク3と絶縁を図るために、第2のヨーク3上に絶縁膜等の絶縁体を形成するか、或いは第2の電極部25の下面に絶縁膜等の絶縁体を設ける等によって、第2のヨーク3との絶縁を行うようにしても良い。
【0028】
銅等の薄い導電板からなる第1、第2,第3の中心導体5、6,7は、それぞれ導体部5a、6a、7aと、導体部5a、6a、7aの一端部から下方に折り曲げて設けられた接地用の端子部5b、6b、7bと、導体部5a、6a、7aの他端部から下方に折り曲げて設けられた折り曲げ片5c、6c、7cと、この折り曲げ片5c、6c、7cの端部から外側に折り曲げられた平坦部5d、6d、7dと、この平坦部5d、6d、7dから直角状態で下方に折り曲げられた折り曲げ部5e、6e、7eを有し、平坦部5d、6d、7dと折り曲げ部5e、6e、7eとで接続部5f、6f、7fが形成されている。
【0029】
そして、この第1,第2,第3の中心導体5、6,7の導体部5a、6a、7aは、互いに120度の間隔を置いて、フェライト部材4の上面に配置されている。
また、フェライト部材4と導体部7c間、及び導体部5a、6a、7a間は、絶縁材からなる誘電体8が配置されて、導体部5a、6a、7a間が互いに絶縁された状態となっている。
【0030】
このような構成を有する第1,第2,第3の中心導体5、6,7は、端子部5b、6b、7bが第2のヨーク3の底板3a上に半田付けによって固着されて、接地状態で電気的に接続される。
【0031】
また、第1の中心導体5の接続部5fは、第1のコンデンサC1の上部電極22と、抵抗器Rの第1の電極部25に半田付によって固着されて、電気的に接続された状態となっている。
即ち、図1,図4に示すように、抵抗器Rに対しては、平坦部5dが第1の電極部25の上面側に固着され、折り曲げ部5eが第1の電極部25の側面側に固着されると共に、第1のコンデンサC1に対しては、平板部5dが上部電極部22の上面に固着されたものとなっている。
【0032】
なお、第1のコンデンサC1に対して接続部5fは、上部電極部22の上面のみに固着されているもので説明したが、上部電極部22が絶縁板21の上面と側面に形成され、平坦部5dを上部電極部22の上面側に固着する共に、折り曲げ部5eを上部電極部22の側面側に固着するようにしても良い。
【0033】
また,第2,第3の中心導体6,7の接続部6f、7fは、第2,第3のコンデンサC2,C3の上部電極部22に半田付けによって固着されて、電気的に接続された構成となっている。
【0034】
即ち、図5に示すように、第2,第3のコンデンサC2,C3の上部電極部22のそれぞれの上面側には、平坦部6d、7dが半田付けによって固着されると共に、上部電極部22のそれぞれの側面側には、折り曲げ部6e、7eが半田付によって固着されている。
【0035】
そして、第3の中心導体7の導体部7a上には、第1のヨーク1に位置決めされた磁石2が配置され、この状態で、第1,第2のヨーク1,3の側板1b、3b同士が結合されると、第1,第2のヨーク1,3間で磁石2,フェライト部材4等を挟持すると、アイソレータからなる非可逆回路素子が形成される。
【0036】
また、このような構成を有する非可逆回路素子は、ここでは図示しないが、導電パターンを有する回路基板上に搭載されて、面実装されるようになっている。
【0037】
また、図7は、本発明の非可逆回路素子をアイソレータに適用した等価回路図を示し、第1の中心導体5の導体部5aの一端側には、接地された第1のコンデンサC1と抵抗器Rが接続され、また、第2,第3の中心導体6,7の導体部6a、7aの一端側に入出力端子となる接続部6f、7fが設けられている。
また、第2,第3の中心導体6,7の導体部6a、7aの一端側には、接地された第2,第3のコンデンサC2,C3が接続されると共に、第1,第2,第3の中心導体5,6,7の導体部5a、6a、7aのそれぞれの他端側の端子部5b、6b、7bが接地された構成となっている。
【0038】
なお、上記実施例においては、非可逆回路素子をアイソレータに適用したもので説明したが、非可逆回路素子をサーキュレータに適用したものでも良い。
そして、図8は、本発明の非可逆回路素子をサーキュレータに適用した等価回路図を示し、第1,第2,第3の中心導体5、6,7の導体部5a、6a、7aの一端側に入出力端子となる接続部5f、6f、7fが設けられ、また、それぞれの他端側の端子部5b、6b、7bが接地されると共に、接続部5f、6f、7fのそれぞれには、接地された第1,第2,第3のコンデンサC1,C2,C3が接続された構成となっている。
【0039】
また、このサーキュレータに使用される第1,第2,第3のコンデンサC1,C2,C3のそれぞれの上部電極部22は、絶縁板21の上面と側面に形成されて、接続部5f、6f、7fの平坦部5d、6d、7dが上部電極部22の上面側に固着されると共に、折り曲げ部5e、6e、7eが上部電極部22の側面側に固着される。
【0040】
そして、抵抗器Rが削除された点を除いて、その他の構成は、前記実施例と同様の構成を有したものとなっている。
【0041】
また、図6は本発明の非可逆回路素子の他の実施例に係り、この他の実施例は、抵抗器Rの第1の電極部25が絶縁板24の上面と、絶縁板24の短手方向の側面に設けられ、接続部5fを構成する平坦部5dが上面側に、また、折り曲げ部25eが側面側にそれぞれ固着したものである。
【0042】
その他の構成は、前記実施例と同様の構成を有し、同一部品に同一番号を付し、ここではその説明を省略する。
【0043】
【発明の効果】
本発明の非可逆回路素子は、平板状のフェライト部材と、このフェライト部材上に位置し、誘電体を挟んで上下方向の異なる面に設けられて、上下方向に一部が交叉する導体部を有する第1,第2,第3の中心導体と、この中心導体の導体部上に配置された磁石と、この磁石を覆うように配置された第1のヨークと、フェライト部材の下面側に配置され、第1のヨークとで磁気閉回路を構成する第2のヨークと、中心導体の接続部に接続されるコンデンサ、又は/及び抵抗器とを備え、コンデンサ、又は/及び抵抗器は、絶縁板と、この絶縁板の上面と側面に形成された電極部を有し、中心導体の接続部は、平坦部と、この平坦部から折り曲げられた折り曲げ部を有し、平坦部が絶縁板の上面に形成された電極部に固着されると共に、折り曲げ部が絶縁板の側面に形成された電極部に固着された構成とした。
このような構成によって、コンデンサ、又は/及び抵抗器の絶縁板の上面に形成された電極部には、中心導体の平坦部が固着されると共に、絶縁板の側面に形成された電極部には、中心導体の折り曲げ部が固着されるため、電極部に対する中心導体の固着度合いが強くなって、落下等の衝撃が加わった場合、中心導体が電極部から剥がれることが少なく、長期の使用に適したものが得られる。
特に、非可逆回路素子が小型化された場合に好適である。
【0044】
また、抵抗器の電極部は、絶縁板の一端側に形成された第1の電極部と、絶縁板の他端側に形成された第2の電極部を有すると共に、絶縁板の上面には、第1,第2の電極部に接続された抵抗体が設けられて、抵抗器が第2のヨーク上に配置され、第1の電極部は、絶縁板の上面と側面に形成されて、接続部が固着されると共に、第2の電極部は、絶縁板の上面から側面、及び下面に跨って形成され、第2の電極部が第2のヨークに電気的に接続された状態で第2のヨークに固着された構成とした。
このような構成によって、抵抗器の接地構成が簡単であると共に、抵抗器に対する中心導体の固着度合いが強く、中心導体が電極部から剥がれることが少なく、長期の使用に適したものが得られる。
【0045】
また、第1の電極部は、絶縁板の上面から側面、及び下面に跨って形成され、第1の電極部が絶縁体を介して第2のヨークと電気的に絶縁されたため、絶縁板の側面での第1の電極部の面積を大きくできて、抵抗器に対する中心導体の固着度合いがより強くなり、これによって、中心導体が電極部から剥がれることが少なく、長期の使用に適したものが得られる。
【0046】
また、コンデンサの電極部は、絶縁板の上面と側面に形成された上部電極部と、絶縁板の下面に形成された下部電極部を有し、コンデンサが第2のヨーク上に配置され、接続部が上部電極部に固着されると共に、下部電極部が第2のヨークに電気的に接続された状態で第2のヨークに固着された構成とした。
このような構成によって、コンデンサの接地構成が簡単であると共に、コンデンサに対する中心導体の固着度合いが強く、中心導体が電極部から剥がれることが少なく、長期の使用に適したものが得られる。
【0047】
また、中心導体は、互いに交叉する導体部と、この導体部の端部から下方に折り曲げられた折り曲げ片と、この折り曲げ片の端部から折り曲げられた平坦部を有するため、第2のヨークの底板にコンデンサや抵抗器を固着した状態で、中心導体をコンデンサや抵抗器に固着できて、組立性の良好なものが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の非可逆回路素子の要部断面図。
【図2】本発明の非可逆回路素子に係り、コンデンサ、及び抵抗器の配置を示す平面図。
【図3】本発明の非可逆回路素子の分解斜視図。
【図4】本発明の非可逆回路素子に係り、中心導体と抵抗器の固着状態を示す要部の斜視図。
【図5】本発明の非可逆回路素子に係り、中心導体とコンデンサの固着状態を示す要部の斜視図。
【図6】本発明の非可逆回路素子の他の実施例に係り、中心導体と抵抗器の固着状態を示す要部の斜視図。
【図7】本発明の非可逆回路素子をアイソレータに適用した場合の等価回路図。
【図8】本発明の非可逆回路素子をサーキュレータに適用した等価回路図。
【図9】従来の非可逆回路素子の分解斜視図。
【図10】従来の非可逆回路素子に係り、コンデンサと抵抗に対する中心導体の関係を示す平面図。
【符号の説明】
1 第1のヨーク
1a 上板
1b 側板
2 磁石
3 第2のヨーク
3a 底板
3b 側板
3c 第1の辺
3d 第2の辺
4 フェライト部材
5 第1の中心導体
5a 導体部
5b 端子部
5c 折り曲げ片
5d 平坦部
5e 折り曲げ部
5f 接続部
6 第2の中心導体
6a 導体部
6b 端子部
6c 折り曲げ片
6d 平坦部
6e 折り曲げ部
6f 接続部
7 第3の中心導体
7a 導体部
7b 端子部
7c 折り曲げ片
7d 平坦部
7e 折り曲げ部
7f 接続部
8 誘電体
C1 第1のコンデンサ
C2 第2のコンデンサ
C3 第3のコンデンサ
21 絶縁板
22 上部電極部
23 下部電極部
R 抵抗器
24 絶縁板
25 第1の電極部
26 第2の電極部
27 抵抗体

Claims (5)

  1. 平板状のフェライト部材と、このフェライト部材上に位置し、誘電体を挟んで上下方向の異なる面に設けられて、上下方向に一部が交叉する導体部を有する第1,第2,第3の中心導体と、この中心導体の前記導体部上に配置された磁石と、この磁石を覆うように配置された第1のヨークと、前記フェライト部材の下面側に配置され、前記第1のヨークとで磁気閉回路を構成する第2のヨークと、前記中心導体の接続部に接続されるコンデンサ、又は/及び抵抗器とを備え、前記コンデンサ、又は/及び前記抵抗器は、絶縁板と、この絶縁板の上面と側面に形成された電極部を有し、前記中心導体の前記接続部は、平坦部と、この平坦部から折り曲げられた折り曲げ部を有し、前記平坦部が前記絶縁板の上面に形成された前記電極部に固着されると共に、前記折り曲げ部が前記絶縁板の側面に形成された前記電極部に固着されたことを特徴とする非可逆回路素子。
  2. 前記抵抗器の前記電極部は、前記絶縁板の一端側に形成された第1の電極部と、前記絶縁板の他端側に形成された第2の電極部を有すると共に、前記絶縁板の上面には、前記第1,第2の電極部に接続された抵抗体が設けられて、前記抵抗器が前記第2のヨーク上に配置され、前記第1の電極部は、前記絶縁板の上面と側面に形成されて、前記接続部が固着されると共に、前記第2の電極部は、前記絶縁板の上面から側面、及び下面に跨って形成され、前記第2の電極部が前記第2のヨークに電気的に接続された状態で前記第2のヨークに固着されたことを特徴とする請求項1記載の非可逆回路素子。
  3. 前記第1の電極部は、前記絶縁板の上面から側面、及び下面に跨って形成され、前記第1の電極部が絶縁体を介して前記第2のヨークと電気的に絶縁されたことを特徴とする請求項2記載の非可逆回路素子。
  4. 前記コンデンサの前記電極部は、前記絶縁板の上面と側面に形成された上部電極部と、前記絶縁板の下面に形成された下部電極部を有し、前記コンデンサが前記第2のヨーク上に配置され、前記接続部が前記上部電極部に固着されると共に、前記下部電極部が前記第2のヨークに電気的に接続された状態で前記第2のヨークに固着されたことを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の非可逆回路素子。
  5. 前記中心導体は、互いに交叉する導体部と、この導体部の端部から下方に折り曲げられた折り曲げ片と、この折り曲げ片の端部から折り曲げられた前記平坦部を有することを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の非可逆回路素子。
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