JP4155342B1 - 非可逆回路素子 - Google Patents

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Abstract

挿入損失を増大させることなく、アイソレーション特性を向上させることのできる非可逆回路素子を得る。
永久磁石により直流磁界が印加されるフェライト(32)と、該フェライト(32)に配置された第1中心電極(35)及び第2中心電極(36)を備えた非可逆回路素子。第1中心電極(35)の一端は入力ポート(P1)に接続され、他端は出力ポート(P2)に接続されている。第2中心電極(36)の一端は出力ポート(P2)に接続され、他端はグランドポート(P3)に接続されている。また、入力ポート(P1)と出力ポート(P2)との間には整合用コンデンサ(C1)が接続されるとともに、抵抗(R1)が接続され、かつ、該抵抗(R1)と直列にLC共振回路を構成するインダクタ(L3)とコンデンサ(C3)とが接続されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、非可逆回路素子、特に、マイクロ波帯で使用されるアイソレータやサーキュレータなどの非可逆回路素子に関する。
従来より、アイソレータやサーキュレータなどの非可逆回路素子は、予め定められた特定方向にのみ信号を伝送し、逆方向には伝送しない特性を有している。この特性を利用して、例えば、アイソレータは、自動車電話、携帯電話などの移動体通信機器の送信回路部に使用されている。
この種の非可逆回路素子として2ポート型アイソレータとしては、特許文献1の図6に記載のように、フェライトの表面に第1中心電極及び第2中心電極を互いに絶縁状態で交差して配置し、入力ポートに接続された第1中心電極の一端と、出力ポートに接続された第2中心電極の一端との間に抵抗が接続され、かつ、該抵抗と直列にインダクタを接続したものが知られている。
この2ポート型アイソレータは、第1及び第2中心電極の交差角を40°〜80°に設定することで実用に耐え得る挿入損失帯域幅とアイソレーション帯域幅を実現している。前記インダクタは交差角を90°からずらすことによる位相のずれを補償するために設けられている。しかし、挿入損失帯域幅を広くしようとするとアイソレーション帯域幅が狭くなり、逆に、アイソレーション帯域幅を広くしようとすると挿入損失帯域幅が狭くなるという問題点を有している。
また、特許文献2の図6及び図7に記載のように、フェライトに第1中心電極及び第2中心電極を互いに絶縁状態で交差させて配置し、第1中心電極の一端を入力ポートに接続し、第1中心電極の他端と第2中心電極の一端とを出力ポートに接続し、第2中心電極の他端をグランドポートに接続し、さらに、入力ポートと出力ポートとの間に整合容量及び抵抗を並列に接続したものが知られている。
この2ポート型アイソレータは、挿入損失を大きく低下させる利点を有しているが、アイソレーション帯域幅をより大きくすることが要望されている。
特開2003−046307号公報 国際公開第2007/046229号パンフレット
そこで、本発明の目的は、挿入損失を増大させることなく、アイソレーション特性を向上させることのできる非可逆回路素子を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明に係る非可逆回路素子は、
永久磁石と、
前記永久磁石により直流磁界が印加されるフェライトと、
前記フェライトに互いに絶縁状態で交差して配置された第1及び第2中心電極と、
を備え、
前記第1中心電極は、一端が入力ポートに電気的に接続され、他端が出力ポートに電気的に接続され、
前記第2中心電極は、一端が出力ポートに電気的に接続され、他端がグランドポートに電気的に接続され、
前記入力ポートと前記出力ポートとの間に第1整合容量が電気的に接続され、
前記出力ポートと前記グランドポートとの間に第2整合容量が電気的に接続され、
前記入力ポートと前記出力ポートとの間に抵抗が電気的に接続され、
前記入力ポートと前記出力ポートとの間に、前記第1中心電極と並列かつ前記抵抗と直列に、LC直列共振回路を構成するインダクタとコンデンサとが電気的に接続されていること、
を特徴とする。
本発明に係る非可逆回路素子においては、入力ポートと出力ポートとの間に、第1中心電極と並列かつ抵抗と直列に、LC直列共振回路を構成するインダクタとコンデンサとが電気的に接続されているため、出力ポートに高周波電流が入力されると、抵抗とLC直列共振回路のインピーダンス特性によって広帯域に整合され、アイソレーション特性が向上する。一方、入力ポートから出力ポートへ高周波電流が流れる動作時には、第2中心電極に大きな高周波電流が流れ、第1中心電極及び抵抗にはほとんど高周波電流が流れない。従って、前記LC直列共振回路が追加されていてもそれによる損失は無視でき、挿入損失が増大することはない。
本発明によれば、入力ポートと出力ポートとの間に、第1中心電極と並列かつ抵抗と直列に、LC直列共振回路を構成するインダクタとコンデンサとを電気的に接続したため、挿入損失特性を維持したままアイソレーション特性を向上させることができる。
本発明に係る非可逆回路素子の第1実施例(2ポート型アイソレータ)を示す等価回路図である。 前記第1実施例の他の等価回路図である。 前記第1実施例を示す分解斜視図である。 中心電極付きフェライトを示す斜視図である。 前記フェライトを示す斜視図である。 フェライト・磁石組立体を示す分解斜視図である。 第1例の特性を示すグラフであり、(A)はアイソレーション特性を示し、(B)は挿入損失特性を示す。 第2例の特性を示すグラフであり、(A)はアイソレーション特性を示し、(B)は挿入損失特性を示す。 本発明に係る非可逆回路素子の第2実施例(2ポート型アイソレータ)を示す等価回路図である。 前記第2実施例の特性を示すグラフであり、(A)はアイソレーション特性を示し、(B)は挿入損失特性を示す。
以下、本発明に係る非可逆回路素子の実施例について添付図面を参照して説明する。
(第1実施例、図1〜図8参照)
本発明に係る非可逆回路素子の第1実施例である2ポート型アイソレータの等価回路を図1に示す。この2ポート型アイソレータは、集中定数型アイソレータであり、フェライト32に、インダクタL1を構成する第1中心電極35とインダクタL2を構成する第2中心電極36とを互いに絶縁状態で交差させて配置したものである。
第1中心電極35の一端は整合用コンデンサCS1を介して入力ポートP1に接続されている。第1中心電極35の他端と第2中心電極36の一端は整合用コンデンサCS2を介して出力ポートP2に接続され、第2中心電極36の他端はグランドポートP3に接続されている。
入力ポートP1と出力ポートP2との間には第1中心電極35と並列に整合用コンデンサC1が接続され、出力ポートP2とグランドポートP3との間には第2中心電極36と並列に整合用コンデンサC2が接続されている。入力ポートP1と出力ポートP2との間には、抵抗R1とLC直列共振回路(インダクタL3とコンデンサC3とからなる)とが第1中心電極35と並列に接続されている。さらに、第1中心電極35の一端にはグランドに接続されたインピーダンス調整用コンデンサCAが接続されている。
以上の回路構成からなる2ポート型アイソレータにおいては、入力ポートP1に高周波電流が入力されると、第2中心電極36に大きな高周波電流が流れ、第1中心電極35にはほとんど高周波電流が流れず、挿入損失が小さく、広帯域で動作する。この動作時において、抵抗R1やLC直列共振回路(インダクタL3とコンデンサC3)にも高周波電流はほとんど流れないため、該LC直列共振回路による損失は無視でき、挿入損失が増大することはない。
一方、出力ポートP2に高周波電流が入力されると、抵抗R1とLC直列共振回路のインピーダンス特性によって広帯域に整合され、アイソレーション特性が向上する。なお、このようなアイソレーション及び挿入損失の特性については、後に図7及び図8を参照して説明する。
また、図1に示す2ポート型アイソレータは、図2に示す等価回路で構成することもできる。図2に示す2ポート型アイソレータは、図1に示した等価回路のうち、コンデンサCS1,CS2,CAを省略したものであり、基本的には図1に示した2ポート型アイソレータと同様の動作を行う。
次に、図1及び図2に示した2ポート型アイソレータの具体的な構成について、図3〜図6を参照して説明する。この集中定数型の2ポート型アイソレータは、概略、平板状ヨーク10と、封止樹脂15と、回路基板20と、フェライト32と永久磁石41とからなるフェライト・磁石組立体30とで構成されている。抵抗R1とインダクタL3は回路基板20上に外付けされており、その他のコンデンサC1,C2,CS1,CS2,CAは、多層に構成された回路基板20に内蔵されている。なお、図3において、斜線を付した部分は導電体である。
フェライト32には、図4に示すように、表裏の主面32a,32bに互いに電気的に絶縁された第1中心電極35及び第2中心電極36が形成されている。ここで、フェライト32は互いに対向する平行な第1主面32a及び第2主面32bを有する直方体形状をなしている。
また、永久磁石41はフェライト32に対して直流磁界を主面32a,32bに略垂直方向に印加するように主面32a,32bに対向して、例えば、エポキシ系の接着剤42(図6参照)を介して接着され、フェライト・磁石組立体30を形成している。永久磁石41の主面41aは前記フェライト32の主面32a,32bと同一寸法であり、互いの外形が一致するように主面32a,41a、主面32b,41aどうしを対向させて配置されている。
第1中心電極35は導体膜にて形成されている。即ち、図4に示すように、フェライト32の第1主面32aにおいて右下から立ち上がって2本に分岐した状態で左上に長辺に対して比較的小さな角度で傾斜して形成され、左上方に立ち上がり、上面32c上の中継用電極35aを介して第2主面32bに回り込み、第2主面32bにおいて第1主面32aと透視状態で重なるように2本に分岐した状態で形成され、その一端は下面32dに形成された接続用電極35bに接続されている。また、第1中心電極35の他端は下面32dに形成された接続用電極35cに接続されている。このように、第1中心電極35はフェライト32に1ターン巻回されている。そして、第1中心電極35と以下に説明する第2中心電極36とは、間に絶縁膜が形成されて互いに絶縁された状態で交差している。
第2中心電極36は導体膜にて形成されている。まず、0.5ターン目36aが第1主面32aにおいて右下から左上に長辺に対して比較的大きな角度で傾斜して第1中心電極35と交差した状態で形成され、上面32c上の中継用電極36bを介して第2主面32bに回り込み、1ターン目36cが第2主面32bにおいて略垂直に第1中心電極35と交差した状態で形成されている。1ターン目36cの下端部は下面32dの中継用電極36dを介して第1主面32aに回り込み、1.5ターン目36eが第1主面32aにおいて0.5ターン目36aと平行に第1中心電極35と交差した状態で形成され、上面32c上の中継用電極36fを介して第2主面32bに回り込んでいる。以下同様に、2ターン目36g、中継用電極36h、2.5ターン目36i、中継用電極36j、3ターン目36k、中継用電極36l、3.5ターン目36m、中継用電極36n、4ターン目36o、がフェライト32の表面にそれぞれ形成されている。また、第2中心電極36の両端は、それぞれフェライト32の下面32dに形成された接続用電極35c,36pに接続されている。なお、接続用電極35cは第1中心電極35及び第2中心電極36のそれぞれの端部の接続用電極として共用されている。
即ち、第2中心電極36はフェライト32に螺旋状に4ターン巻回されていることになる。ここで、ターン数とは、中心電極36が主面32a,32bをそれぞれ1回横断した状態を0.5ターンとして計算している。そして、中心電極35,36の交差角は必要に応じて設定され、入力インピーダンスや挿入損失が調整されることになる。
また、接続用電極35b,35c,36pや中継用電極35a,36b,36d,36f,36h,36j,36l,36nはフェライト32の上下面32c,32dに形成された凹部37(図5参照)に銀、銀合金、銅、銅合金などの電極用導電材を充填して形成されている。また、上下面32c,32dには各種電極と平行にダミー凹部38も形成され、かつ、ダミー電極39a,39b,39cが形成されている。この種の電極は、マザーフェライト基板に予めスルーホールを形成し、このスルーホールを電極用導電材で充填した後、スルーホールを分断する位置でカットすることによって形成される。なお、各種電極は凹部37,38に導体膜として形成したものであってもよい。
フェライト32としてはYIGフェライトなどが用いられている。第1及び第2中心電極35,36や各種電極は銀や銀合金の厚膜又は薄膜として印刷、転写、フォトリソグラフなどの工法で形成することができる。中心電極35,36の絶縁膜としてはガラスやアルミナなどの誘電体厚膜、ポリイミドなどの樹脂膜などを用いることができる。これらも印刷、転写、フォトリソグラフなどの工法で形成することができる。
なお、フェライト32を絶縁膜及び各種電極を含めて磁性体材料にて一体的に焼成することが可能である。この場合、各種電極を高温焼成に耐えるPd又はPd/Agを用いることになる。
永久磁石41は、通常、ストロンチウム系、バリウム系、ランタン−コバルト系のフェライトマグネットが用いられる。永久磁石41とフェライト32とを接着する接着剤42としては、一液性の熱硬化型エポキシ接着剤を用いることが最適である。
回路基板20は、複数枚の誘電体シート上に所定の電極を形成して積層し、焼結した積層型基板であり、その内部には、等価回路である図1及び図2に示した整合用コンデンサC1,C2,CS1,CS2,CAが内蔵され、終端抵抗R1とインダクタL3が回路基板20上に外付けされている。また、上面には端子電極25a〜25eが、下面には外部接続用端子電極(図示せず)がそれぞれ形成されている。なお、回路基板20内での多層構造の詳細については省略する。
前記フェライト・磁石組立体30は、回路基板20上に載置され、フェライト32の下面32dの各種電極と抵抗R1、インダクタL3が回路基板20上の端子電極25a〜25eとリフローはんだ付けなどによって一体化されるとともに、永久磁石41の下面が回路基板20上に接着剤にて一体化される。ちなみに、接続用電極36pは端子電極25aに接続され、接続用電極35cは端子電極25bに接続され、接続用電極35bは端子電極25eに接続される。
平板状ヨーク10は、電磁シールド機能を有するもので、前記フェライト・磁石組立体30の上面に封止樹脂15を介して固定されている。平板状ヨーク10の機能は、フェライト・磁石組立体30から磁気の漏れ、高周波電磁界の漏れを抑えること、外部からの磁気の影響を抑えること、本アイソレータをチップマウンタを用いて図示しない基板に搭載する際に、バキュームノズルでピックアップする場所を提供することである。なお、平板状ヨーク10は必ずしも接地されている必要はないが、はんだ付けや導電性接着剤などで接地してもよく、接地すると高周波シールドの効果が向上する。
ここで、前記2ポート型アイソレータのアイソレーション及び挿入損失の特性について図7及び図8を参照して説明する。図7に示す特性は、図1に示した等価回路で図3〜図6の構成からなり、以下のスペックを備えた第1例での測定データである。
コンデンサC1:17.0pF
コンデンサC3:0.40pF
インダクタL3:80.0nH
抵抗R1:30.0Ω
コンデンサC2:1.50pF
コンデンサCA:0.40pF
コンデンサCS1:7.0pF
コンデンサCS2:7.0pF
図7(A)はアイソレーション特性を示し、点線で示す曲線Aは第1例でのデータである。一方、実線で示す曲線A'は、直列共振回路(インダクタL3及びコンデンサC3)を省略し、その他は同じスペックからなる比較例でのデータである。アイソレーション−15dBでの周波数が797.9〜880.4MHz(帯域幅82.5MHz)に拡大されている。また、図7(B)は挿入損失特性を示し、点線で示す曲線Bは第1例でのデータであり、実線で示す曲線B'は前記比較例でのデータである。第1例では比較例と同等の挿入損失特性を維持している。
図8に示す特性は、図1に示した等価回路で図3〜図6の構成からなり、以下のスペックを備えた第2例での測定データである。
コンデンサC1:5.0pF
コンデンサC3:0.10pF
インダクタL3:60.0nH
抵抗R1:35.0Ω
コンデンサC2:0.60pF
コンデンサCA:0.10pF
コンデンサCS1:2.0pF
コンデンサCS2:2.0pF
図8(A)はアイソレーション特性を示し、点線で示す曲線Aは第2例でのデータである。一方、実線で示す曲線A'は、直列共振回路(インダクタL3及びコンデンサC3)を省略し、その他は同じスペックからなる比較例でのデータである。アイソレーション−15dBでの周波数が1833.0〜2044.7MHz(帯域幅211.7MHz)に拡大されている。また、図8(B)は挿入損失特性を示し、点線で示す曲線Bは第2例でのデータであり、実線で示す曲線B'は前記比較例でのデータである。第2例では比較例と同等の挿入損失特性を維持している。
さらに、本第1実施例において、フェライト・磁石組立体30は、フェライト32と一対の永久磁石41が接着剤42で一体化されていることで、構造的に安定となり、振動や衝撃で変形・破損しない堅牢なアイソレータとなる。
また、回路基板20は多層誘電体基板で構成されている。これにて、内部にコンデンサや抵抗などの回路網を内蔵することができ、アイソレータの小型化、薄型化が達成でき、回路素子間の接続が基板内で行われるために信頼性の向上が期待できる。
(第2実施例、図9及び図10参照)
本発明に係る非可逆回路素子の第2実施例である2ポート型アイソレータの等価回路を図9に示す。この2ポート型アイソレータは、基本的には、図1に示した等価回路及び図3〜図6に示した構造を備えたもので、抵抗R2と直列共振回路(インダクタL4とコンデンサC4とからなる)とが第1中心電極35と並列に追加されている。
ここで、第2実施例である2ポート型アイソレータのアイソレーション及び挿入損失の特性について図10を参照して説明する。図10に示す特性は、図9に示した等価回路で図3〜図6の構成からなり、以下のスペックを備えたものの測定データである。
コンデンサC1:5.0pF
コンデンサC3:0.10pF
インダクタL3:60.0nH
抵抗R1:40.0Ω
コンデンサC4:0.10pF
インダクタL4:60.0nH
抵抗R2:40.0Ω
コンデンサC2:0.60pF
コンデンサCA:0.10pF
コンデンサCS1:2.0pF
コンデンサCS2:2.0pF
図10(A)はアイソレーション特性を示し、点線で示す曲線Aは第2実施例でのデータである。一方、実線で示す曲線A'は、直列共振回路(インダクタL3,L4及びコンデンサC3,C4)を省略し、その他は同じスペックからなる比較例でのデータである。アイソレーション帯域幅が大きく拡大されている。また、図10(B)は挿入損失特性を示し、点線で示す曲線Bは第2実施例でのデータであり、実線で示す曲線B'は前記比較例でのデータである。第2実施例では比較例と同等の挿入損失特性を維持している。
(他の実施例)
なお、本発明に係る非可逆回路素子は前記実施例に限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更することができる。
例えば、永久磁石41のN極とS極を反転させれば、入力ポートP1と出力ポートP2が入れ替わる。また、第1及び第2中心電極35,36の形状は種々に変更することができる。例えば、前記第1実施例では、第1中心電極35はフェライト32の主面32a,32b上で2本に分岐したものを示したが、分岐していなくてもよい。また、第2中心電極36は1ターン以上巻回されていればよい。
以上のように、本発明は、非可逆回路素子に有用であり、特に、挿入損失を増大させることなく、アイソレーション特性を向上させることができる点で優れている。

Claims (6)

  1. 永久磁石と、
    前記永久磁石により直流磁界が印加されるフェライトと、
    前記フェライトに互いに絶縁状態で交差して配置された第1及び第2中心電極と、
    を備え、
    前記第1中心電極は、一端が入力ポートに電気的に接続され、他端が出力ポートに電気的に接続され、
    前記第2中心電極は、一端が出力ポートに電気的に接続され、他端がグランドポートに電気的に接続され、
    前記入力ポートと前記出力ポートとの間に第1整合容量が電気的に接続され、
    前記出力ポートと前記グランドポートとの間に第2整合容量が電気的に接続され、
    前記入力ポートと前記出力ポートとの間に抵抗が電気的に接続され、
    前記入力ポートと前記出力ポートとの間に、前記第1中心電極と並列かつ前記抵抗と直列に、LC直列共振回路を構成するインダクタとコンデンサとが電気的に接続されていること、
    を特徴とする非可逆回路素子。
  2. 前記抵抗、前記インダクタ及び前記コンデンサからなる複数の直列回路が前記第1中心電極と並列に電気的に接続されていることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の非可逆回路素子。
  3. 前記入力ポートと前記第1中心電極の一端との間に第3整合容量が電気的に接続されるとともに、前記出力ポートと前記第1中心電極の他端との間に第4整合容量が接続されていること、を特徴とする請求の範囲第1項又は第2項に記載の非可逆回路素子。
  4. 前記第1及び第2中心電極は前記フェライトの互いに対向する第1及び第2主面に互いに電気的に絶縁状態で交差して配置された導体膜からなることを特徴とする請求の範囲第1項ないし第3項のいずれかに記載の非可逆回路素子。
  5. 前記フェライトと永久磁石は、前記第1及び第2中心電極が配置された第1及び第2主面と平行に両側から一対の永久磁石によって挟着されたフェライト・磁石組立体を構成していることを特徴とする請求の範囲第4項に記載の非可逆回路素子。
  6. 表面に端子電極が形成された回路基板を備え、
    前記フェライト・磁石組立体は、前記回路基板上に、第1及び第2主面が該回路基板の表面に対して垂直方向に配置されていること、
    を特徴とする請求の範囲第5項に記載の非可逆回路素子。
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