JP4496181B2 - インクジェット記録媒体 - Google Patents

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本発明は、インクジェット記録媒体、特に高い光沢を有し、高い印刷濃度が得られるインクジェット記録媒体に関する。
近年、インクジェットプリンターの技術が急速に進歩し、一般的な銀塩写真法によるものと同等以上の画像品質を有する記録物が得られるようになってきた。これに伴い、インクジェット用の記録媒体にも、銀塩写真法に用いられる印画紙と同等の質感を有するものが求められている。
このようなインクジェット記録媒体としては従来、特許文献1および2で提案されているような、アルミナ、アルミナ水和物やシリカなど極性の高い顔料を最表面の塗工層に用いたキャスト塗工紙が用いられている。
キャスト塗工紙の製造においては通常、キャスト工程における離型性、すなわちキャスト装置の加熱鏡面からの塗工紙の剥離性を高めるため、油性物質からなる離型剤を、塗工層に添加、塗工層の表面に塗布、加熱鏡面の表面に塗布するなどの形で用いることが必要である。インクジェット記録以外の用途に用いられるキャスト塗工紙の製造においては、従来公知の離型剤を使用して容易に必要とされる離型性を得ることが可能であった。
しかし、インクジェット記録に用いられるキャスト塗工紙の場合、その表面は水性インクの受理性を考慮して極性の高い材料、例えばシリカやアルミナ水和物等で構成されており、これら材料は金属との接着性が高いため、離型性が著しく悪くなる傾向がある。特に、かかるキャスト塗工紙を連続的に製造しようとする場合、製造開始直後は十分な離型性があっても、すぐに離型性が低下して塗工層が加熱鏡面に転写してしまい、その清掃のために長時間にわたり製造を中断しなければならない等の問題があった。
この問題を、従来から用いられている離型剤を多量に用いることで解決することも可能ではあるが、この場合得られる記録媒体の光沢が低下したり、高い印刷濃度が得られなくなる等の問題があった。
この問題を解決するために、特許文献3では、融点が90〜150℃のステアリン酸アミド誘導体を離型剤(該特許文献中では剥離剤と記載)として用いることが提案されており、また特許文献4では、最も表面側のインクジェット記録層と、それよりも基材側にある少なくとも1層の塗工層の少なくとも2層に離型剤を含有せしめることが提案されており、さらに特許文献5では、ポリエチレンワックスと離型剤を含有せしめることが提案されている。
しかしながら、本発明者の検討によれば、これらの特許文献で提案されている技術は、近年求められている高い光沢と高い印刷濃度を両立させるに十分な水準のものではなかった。
特開平8−332771号公報 特開2000−062314号公報 特許3682887号公報 特開2002−337446号公報 特開2005−22334号公報
本発明の目的は、実現が従来困難であった、特に高い光沢を有し、特に高い印刷濃度が得られるインクジェット記録媒体を提供することにある。
この課題について検討を行った結果、透気性の支持体上に、サブミクロン顔料および架橋されたポリビニルアルコールを含有してなる塗工層を設け、架橋されたポリビニルアルコールが架橋剤を含有する層をあらかじめ下引き層として塗工しておき、下引き層から塗工層中に架橋剤を拡散させて架橋されたポリビニルアルコールであり、水、高級脂肪酸の多価金属塩および酸化パラフィンワックスを含有する再湿潤液を用いてリウエット法によりキャスト処理を行うことにより、従来得られなかった、特に高い光沢を有し、特に高い印刷濃度が得られるインクジェット記録媒体を提供することが可能になった。
さらに、再湿潤液に含有される酸化パラフィンワックスとして、その動的光散乱法により測定される平均粒径が100nm以下であるものを用いることにより、さらに高い光沢を有し、さらに高い印刷濃度が得られるインクジェット記録媒体を提供することが可能になった。
さらに、再湿潤液にコロイダルシリカを含有せしめることで、とりわけ高い印刷濃度が得られるインクジェット記録媒体を提供することが可能になった。
本発明により、従来得られなかった、特に高い光沢を有し、特に高い印刷濃度が得られるインクジェット記録媒体が得られるようになった。
本発明において、透気性の支持体としては通常紙が用いられるが、必要に応じて不織布など紙以外の支持体を用いることもできる。
本発明の塗工層に用いるサブミクロン顔料とは、その分散液を基板上に散布し、走査型電子顕微鏡で観察したときに、観察野において粒子が占める面積の80%以上を、長辺1μm以下の粒子が占める無機顔料を指す。本発明の上層塗工層に用いるサブミクロン顔料の種類は特に制限されないが、ゲル法シリカ、沈降法シリカ、コロイダルシリカ、気相法シリカ、気相法アルミナ、擬ベーマイト等を例示することができる。これらのうち擬ベーマイトは、特に高い光沢感を与えることから特に好ましく用いられる。
本発明の塗工層に用いるサブミクロン顔料として、その分散液を基板上に散布し、走査型電子顕微鏡で観察したときに観察野において粒子が占める面積の80%以上を、長辺400nm以下の粒子が占める無機顔料を用いることで、特に高い光沢感が得られることから好ましい。また、該観察野において粒子が占める面積の80%以上を、長辺100nm以上の粒子が占める無機顔料を用いると、塗工組成物を塗工後高速に乾燥しても塗工層の裂けなどの欠陥が生じにくいことから好ましい。
本発明の塗工層に用いるポリビニルアルコールには特に制限はないが、そのけん化度が75〜99mol%、その4質量%水溶液の、20℃においてウベローデ型粘度計を用いて測定される粘度が10〜150mPa・secのものを用いることで、塗工に適した粘度の塗工組成物が得られることから好ましく用いられる。
架橋されたポリビニルアルコールを含有する組成物は一般に流動性を有さないため、ポリビニルアルコールは架橋されていない状態で塗工してから架橋する必要がある。本発明においてポリビニルアルコールを塗工後に架橋せしめる方法は、架橋剤を含有する層をあらかじめ下引き層として塗工しておき、下引き層から塗工層中に架橋剤を拡散させて架橋する方法を用いる。
本発明においてポリビニルアルコールの架橋に用いる架橋剤に特に制限はないが、一例を挙げれば、ホウ酸、ホウ酸塩、ホウ酸エステル、ジルコニウム塩等の水酸基と反応ないし相互作用する物質や、また変性されたポリビニルアルコールを用いる場合には、変性基と反応する物質、例えばアセトアセチル変性ポリビニルアルコールに対するヒドラジド化合物、アミノ変性ポリビニルアルコールに対するエポキシ化合物、シリル変性ポリビニルアルコールに対するコロイダルシリカまたはケイ酸塩等を用いることができる。
本発明においてキャスト処理とは、湿潤状態にある塗工層を加熱された鏡面に圧着し、鏡面を塗工層の表面に転写すると共に塗工層から水分を乾燥除去し記録媒体に光沢を付与する処理を言う。キャスト処理に使用する装置(キャスト装置)は通常、外周の表面がクロムめっきされ、鏡面研磨加工された金属製円筒の表面に、ゴムロール等の弾性ロールを用いて連続的に塗工紙を圧着する構造の装置であるが、同様の作用を有する他の構造の装置も本発明において用いることができる。本発明におけるキャスト処理の方式としては、塗工組成物を塗工後、一旦乾燥させてから再湿潤し、その後キャスト装置の鏡面に圧着するいわゆるリウエット法を用いる。本発明において再湿潤液とは、塗工層の再湿潤に用いる水を主体とした液体を言う。
本発明において、離型剤とは、キャスト装置の加熱された鏡面からの記録媒体の剥離を容易ならしめる作用のある物質を言う。本発明は、これら物質の特定の組み合わせを含有する再湿潤液を用いることで高い光沢と印刷濃度を有するインクジェット記録媒体を製造できることを開示するものである。
すなわち本発明においては、離型剤として、高級脂肪酸の多価金属塩と酸化パラフィンワックスを併用し、水と混合して再湿潤液として使用する。本発明においてこれらの物質を併用することは必須であり、そのいずれかを単独で用いても本発明の効果は得られないし、これらの物質を再湿潤液に添加する以外の方法、例えば塗工組成物に添加する等の方法で用いても、やはり本発明の効果を得ることはできない。
本発明において、高級脂肪酸とは、炭素数10〜25のカルボン酸基を有する鎖状有機化合物をいい、具体的にはカプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸等の直鎖飽和脂肪酸、オレイン酸等の直鎖不飽和脂肪酸、イソステアリン酸等の分岐脂肪酸等を例示することができる。なお、本発明における高級脂肪酸としては、動植物性脂肪の加水分解により生成する脂肪酸を用いることもできるし、オキソアルコールの酸化等の方法により合成された合成高級脂肪酸を使用することもできる。またこれらの高級脂肪酸は、炭化水素鎖の途中に水酸基等の官能基を有しても良い。
本発明において用いる高級脂肪酸の多価金属塩としては、高級脂肪酸のカルシウム塩、アルミニウム塩、亜鉛塩、バリウム塩、マグネシウム塩等を用いることができる。これらのうち、高級脂肪酸のカルシウム塩、例えばステアリン酸カルシウム、オレイン酸カルシウムを用いることで、特に高い印刷濃度が得られることから好ましく用いられる。
高級脂肪酸の多価金属塩は水溶性を有さないので、分散液の形態で用いられる。かかる分散液は比較的高濃度のものが市販されており、これらを適宜希釈して用いることもできる。
本発明において、酸化パラフィンワックスとは、パラフィンワックス、ポリエチレン等の鎖状炭化水素を、必要に応じ銅塩、マンガン塩等の触媒の存在下、空気に曝しながら加熱して酸化処理することで水酸基、カルボキシル基、ケトン基、エステル基等の極性基を生成させたり、分子鎖切断、環化等の反応を起こさせて親水性を付与したワックス状の物質をいい、酸化ポリエチレンワックスと呼ばれるものもこれに含まれる。
酸化パラフィンワックスは通常水溶性を有さないので、分散液の形態で用いられる。酸化パラフィンワックスを水中に分散せしめるための方法としては、比較的多くの親水性官能基を有する酸化パラフィンワックスを使用して、特に分散助剤を使用することなく水中に分散せしめる自己分散法、適切な分散助剤を用いて分散する方法等を用いることができる。このような分散液は比較的高濃度のものが市販されており、これらを適宜希釈して用いることができる。
なお、本発明において再湿潤液に含まれる酸化パラフィンワックスとして、その動的光散乱法で測定される平均粒径が100nm以下のものを用いると、特に高い光沢感と印刷濃度が得られることから好ましい。
本発明において、再湿潤液に含まれる離型剤の量は、多過ぎると高い印刷濃度が得られなくなることがあり、少なすぎると連続操業性が不足することがあるから、記録媒体の1mあたり0.002〜0.2gであることが好ましい。
また本発明において、再湿潤液に含まれる高級脂肪酸の多価金属塩/酸化パラフィンワックスの質量比は1/20〜1/2であることが好ましい。酸化パラフィンワックスに対し高級脂肪酸の多価金属塩の量が少なすぎる場合には連続操業性が悪化することがあり、多すぎる場合には高い印刷濃度が得られない場合があるからである。
本発明において、再湿潤液がコロイダルシリカを含むことで、とりわけ高い印刷濃度が得られることから好ましい。本発明においてコロイダルシリカとは、ケイ酸ナトリウム等のケイ酸塩水溶液に、硫酸等の酸を作用させるか、陽イオン交換樹脂により金属イオンを除去した後に、熟成等の工程を経る等の方法で製造されるケイ酸重合体の水性分散物であり、通常BET法による比表面積が15〜700m/gの球状のケイ酸粒子からなる。
本発明に用いるコロイダルシリカとしては、その比表面積が小さすぎるものを用いた場合キャスト処理後の光沢が発現しにくくなることがあり、その比表面積が大きすぎるものを用いた場合はインク吸収性阻害することがあるから、BET法による比表面積が50〜500m/gのものが好ましく用いられ、100〜350m/gのものがより好ましく用いられる。また本発明における再湿潤液に含まれるコロイダルシリカの量は、多過ぎるとインクの吸収を阻害することがあり、少なすぎると印刷濃度を向上させる効果が十分煮えられないことがあるから、記録媒体の1mあたり0.05〜2gであることが好ましい。
本発明において、サブミクロン顔料とポリビニルアルコールを含有してなる塗工層と支持体の間に1層以上の下引き層を設けることもできる。とりわけシリカ等の吸水性顔料を含有してなる下引き層を設けることで、インク吸収性に優れたインクジェット記録媒体が得られることから好ましい。
以下本発明の実施例を示す。なお、本実施例において「部」は質量部を示す。
[実施例1]
[下引き層塗工組成物の調製]
水395部に四ホウ酸ナトリウム十水和物5部を溶解し、ここに湿式合成シリカ(トクヤマ社製ファインシールX−37B)100部を添加した後ノコギリ型ブレードを有する分散機を用いて十分に分散した。次いで不揮発分50質量%のSBRラテックス(JSR社製0623N)80部(不揮発分40部)を添加混合して下引き層塗工組成物を得た。
[塗工組成物Aの調製]
水299部に酢酸1部を混合し、擬ベーマイト構造を有するアルミナ水和物(サソールジャーマニー社製Disperal HP14)100部を添加し、そのまま2時間攪拌して解膠し、固形分濃度25%のアルミナ水和物ゾルを得た。このアルミナ水和物ゾルの100部(不揮発分25部)に、けん化度88mol%、4質量%水溶液の25℃における粘度95mPa・秒のポリビニルアルコール(クラレ社製クラレポバールPVA−235)の10質量%水溶液20部(不揮発分2部)を添加し、塗工組成物Aを調製した。
[キャスト原反Aの作製]
坪量157g/mの原紙(三菱製紙社製ダイヤフォーム)上に、下引き層塗工組成物を、乾燥後の塗工量が10g/mとなるようにエアナイフコーターを用いて塗工し、熱風型乾燥機を用いて乾燥させた。次いで得られた塗工紙をソフトカレンダーを用いてそのベック平滑度が60秒になるよう処理した後、塗工組成物Aを乾燥後の塗工量が10g/mとなるようにカーテンコーターを用いて塗工し、熱風型乾燥機を用いて乾燥させ、さらに得られた塗工紙をそのベック平滑度が60秒になるようソフトカレンダーを用いて処理し、キャスト原反Aを作成した。
[再湿潤液Aの調製]
市販の不揮発分40質量%の酸化パラフィンワックス水性分散物(動的光散乱法による平均粒子径200nm)0.5部(不揮発分として0.2部)、市販の不揮発分55質量%のステアリン酸カルシウムを主体とした高級脂肪酸多価金属塩の水性分散物0.1部(不揮発分として0.055部)に水を加え100部とし再湿潤液Aを調製した。
[インクジェット記録媒体の作製]
キャスト原反A上の塗工面上に再湿潤液Aを50g/m付与し、周速度10m/minで回転している表面温度95℃のキャストドラム上に、再湿潤された塗工面がキャストドラム側になるように接触させ、硬度70ショアーDのゴムロールを用いて線圧20kN/mで圧着し、20秒後に剥離して実施例1のインクジェット記録媒体を作製した。
[実施例2〜8]
再湿潤液の組成を表1に示したものに変更した以外には、実施例1と同様にして実施例2〜8のインクジェット記録媒体を作製した。
[比較例1]
再湿潤液として離型剤を含有しない水を用いた以外には実施例1と同様にしてインクジェット記録媒体を作製しようとしたが、キャスト原反がキャストドラムの表面に固着してしまい、インクジェット記録媒体を作製することはできなかった。
[比較例2〜5]
再湿潤液の組成を表1に示したものに変更した以外には、実施例1と同様にして比較例2〜5のインクジェット記録媒体を作製することを試みた。うち「キャスト処理の可否」欄に「可」と示したものについては、インクジェット記録媒体を作製することができたが、「不可」と示したものについては、キャスト原反がキャストドラムの表面に固着してしまい、インクジェット記録媒体を作製することはできなかった。
[比較例6]
[塗工組成物Bの調製]
塗工組成物Aの100部に、再湿潤液Aに用いたものと同じ酸化パラフィンワックス水性分散物0.5部(不揮発分として0.2部)、再湿潤液Aに用いたものと同じ不揮発分55質量%のステアリン酸カルシウムを主体とした高級脂肪酸多価金属塩の水性分散物0.1部(不揮発分として0.055部)を加え、塗工組成物Bを調製した。
塗工組成物Aの代わりに塗工組成物Bを用い、再湿潤液Aの代わりに水を用いた以外には、実施例1と同様にして比較例6のインクジェット記録媒体を作製しようとしたが、キャスト原反がキャストドラムの表面に固着してしまい、インクジェット記録媒体を作製することはできなかった。
[比較例7]
[塗工組成物Cの調製]
塗工組成物Aの100部に、再湿潤液Aに用いたものと同じ酸化パラフィンワックスの水性分散物0.75部(不揮発分として0.3部)、市販の不揮発分55質量%のステアリン酸カルシウムを主体とした高級脂肪酸多価金属塩の水性分散物0.15部(不揮発分として0.082部)を加え、塗工組成物Cを調製した。
塗工組成物Aの代わりに塗工組成物Cを用い、再湿潤液Aの代わりに水を用いた以外には、実施例1と同様にして比較例7のインクジェット記録媒体を作製した。
[光沢感の評価]
光沢感の評価は、視覚的な光沢感との相関性に優れる写像性を測定することによって行った。なお、測定はスガ試験機社製写像性測定器を用い、測定角45°、光学くし幅2.0mmにて行った。本方法による測定においては一般に、60以上の写像性を与える記録媒体は高い光沢感を有し、65以上の写像性を与える記録媒体は非常に高い光沢感を有する。
[印刷濃度の評価]
各実施例、各比較例で得られたインクジェット記録媒体に、キヤノン社製インクジェットプリンターPIXUS950iを用い所定の評価用画像を印刷した。印刷完了24時間後に、グレタグマクベス社製スペクトロアイ反射濃度計を用い、黒色ベタ印刷部分の反射濃度を測定した。
各実施例、各比較例で得られたインクジェット記録媒体の評価結果を表2に示す。
Figure 0004496181
Figure 0004496181
各実施例と各比較例を比較すると明らかなように、本発明により、非常に高い光沢を有し、非常に高い印刷濃度が得られるインクジェット記録媒体を得ることが可能になった。比較例2〜5により明らかなように、本発明において再湿潤液に高級脂肪酸の多価金属塩と酸化パラフィンワックスの双方を添加することは必須であり、これらの一方のみを使用しても本発明の効果は得られない。また比較例6および7により明らかなように、これらの離型剤を再湿潤液に添加して用いることは必須であり、これらの離型剤を塗工液に添加しても本発明の効果は得られない。
また実施例3と実施例5、実施例4と実施例6、実施例7と実施例8を比較すると明らかなように、本発明の再湿潤液に用いる酸化パラフィンワックスとして、平均粒径が100nm以下のものを用いることで、さらに高い光沢感を有し、さらに高い印刷濃度が得られるインクジェット記録媒体が得られるようになった。
また実施例5と実施例7、実施例6と実施例8を比較すると明らかなように、本発明の再湿潤液にコロイダルシリカを含有せしめることで、さらに高い印刷濃度が得られるインクジェット記録媒体が得られるようになった。

Claims (3)

  1. 透気性の支持体上に、サブミクロン顔料および架橋されたポリビニルアルコールを含有してなる塗工層を設け、リウエット法によるキャスト処理を行って製造されるインクジェット記録媒体において、架橋されたポリビニルアルコールが架橋剤を含有する層をあらかじめ下引き層として塗工しておき、下引き層から塗工層中に架橋剤を拡散させて架橋されたポリビニルアルコールであり、水、高級脂肪酸の多価金属塩、酸化パラフィンワックスを含有する再湿潤液を用いてキャスト処理を行うことを特徴とするインクジェット記録媒体。
  2. 再湿潤液に含有される酸化パラフィンワックスの動的光散乱法により測定される平均粒子径が100nm以下であることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録媒体。
  3. 再湿潤液にコロイダルシリカが含有されることを特徴とする請求項1または2記載のインクジェット記録媒体。
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