JP4494795B2 - シリコーンオイル配合乳化物化粧料組成物の安定化方法。 - Google Patents

シリコーンオイル配合乳化物化粧料組成物の安定化方法。 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリコーンオイル配合乳化物化粧料組成物において、製品の増粘およびシリコーンオイルの分離を抑制する安定化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ジメチルポリシロキサン等のシリコーンオイルは、化学的に安定で反応性がほとんどなく安全性が高く、無臭でべたつきが少なく、表面張力が低く延びが良く、なめらかな感触があることから一般のクリーム、乳液、ローション、ジェル等の化粧料に配合されている。更に近年、シリコーンオイルの耐水性の薄膜が、皮膚の保護に有効であることを利用して、日焼け止めクリーム(その他、乳液、ジェルなど)などに使用されるようになってきた。
化粧料にシリコーンオイルを配合するためには、シリコーンオイルを水中油型(O/W)エマルションあるいは油中水型(W/O)エマルションにして使用することが多い。通常、水中油型(O/W)エマルションあるいは油中水型(W/O)エマルションにするためには、シリコーンオイルを含む親油性成分あるいは親水性成分を界面活性剤の存在下に親水性成分あるいはシリコーンオイルを含む親油性成分に加えて激しく攪拌してエマルションとするが、シリコーンオイルは疎水性で表面張力が低いためにエマルションとして長期間保持するとエマルション表面にシリコーンオイルが浮いたり、シリコーンオイルと水が分離し、製品の外観を著しく損なうばかりか、化粧料としての効果をも損なうことにもなる。そこで、化粧料の容器内に撹拌用の球を入れて、使用時に球を振って使用する方法を取り入れたり、界面活性剤の増量や特殊な乳化剤を用いてシリコーンエマルションの安定性を上げる方法が行われて来た。しかし、化粧料の容器内に撹拌球を入れる方法では、即座に使用できず、予め容器を十分に振って撹拌球で化粧料を分散させる必要があり、実用上、好ましくない。一方、界面活性剤の使用量を多くしてシリコーンエマルションの安定性を上げる方法も行われているが、界面活性剤の配合量の増加で皮膚への刺激性が高まったり、べたつき感が出たり、さらに化粧料が水落ちしやすく、乗りが悪い等の品質・効果の低下を招くことがある。その他にもシリコーンエマルションの安定性を上げるために次のような種々の提案がされてきた。
【0003】
例えば、シリコーンオイルと三次元網状構造を有する架橋シリコーン粒子を使用する方法(特開平1−165509号公報、特開平1−190757号公報、特開平1−207354号公報、特開平2−243612号公報、特開平5−262987号公報)、シリコーンオイルとシリコーン架橋物および変性シリコーン界面活性剤を使用する方法(特開平3−79669号公報)、低粘度シリコーンオイルと常温で固形のシリコーンオイルを使用する方法(特開平3−271211号公報)、低分子シリコーンオイルと高分子シリコーンオイルあるいはゴム状シリコーンオイルを使用する方法(特表平6−502646号公報、特開平7−330537号公報)などがある。また、シリコーンオイルは、天然あるいは合成の動植物油から得られる脂肪酸エステル類等、一般の化粧料に使用される油剤あるいは油溶性香料との相溶性が悪く、エマルションの安定に劣るため、フルオロアルキル基で置換されたシリコーン化合物をオルガノハイドロジェンポリシロキサンに付加反応させたシリコーン化合物により、他の油剤との相溶性を向上させる方法(特開平7−197055)も提案されている。
【0004】
例えば、これらの発明において使用されるシリコーンオイルとして、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、テトラメチルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサン、ステアロキシシリコーン等の高級アルコキシ変性シリコーン;高級脂肪酸変性シリコーン、シリコーン樹脂、シリコンゴム、シリコーン油等のシリコーン系油剤等がある。
さらに、肌の色や質感を整えるおしろい、ファンデーションなどのベースメークアップ化粧品と、部分的に色彩を強調する口紅、ほお紅、アイライナー、マスカラ、アイシャドー、眉墨等のポイントメイクアップ化粧品、あるいはカーマインローションなどの化粧水や乳液などに微細粉体および/または顔料とシリコーンオイルを配合し、化粧くずれの防止、なめらかな使用感などを付与した化粧料もある、これらのシリコーンオイルと微細粉体および/または顔料を均一に分散させ、長期間維持することができないため、多層からなる製品として市販され、使用の際に製品を振とうして粉体を分散させる必要があった。この改善策として、粘度を高めて粉体の分離を抑制する方法も考案されたが、粘度を高めることでさっぱりとした使用感が得られなくなり、好ましくない。そこで、配合する粉体の粒子径を一定にした顔料を使用した方法(特開平11−199422号公報)、表面処理をした有機粉体を使用し、再分散を良好にする方法(特開平11−292738号公報)、粉体を軟凝集させる作用を持つ水溶性塩類を含有する方法(特開昭58−177910号公報)などが提案されている。しかし、未だにさっぱりとした使用感を有し、均一な分散状態が安定に保たれた粉体配合のシリコーンオイル配合した化粧料は提供されていない。
【0005】
例えば、これらの発明において使用される粉体として、レーキ顔料、有機顔料、着色顔料、白色顔料、体質顔料、真珠光沢顔料、高分子系粉体(顔料)がある。
さらに、アルカリゲネス レータスB−16株細菌培養物である、フコース、グルコース、グルクロン酸、ラムノースを構成単糖として含む多糖類を化粧料に添加することにより、化粧料に配合されている水、油、粉体などの様々な原料を用い、互いに溶け合わない物質同士を分散させ、維持する高い乳化・分散安定性を得る方法が公知になっている(特開2001−226250)。
【0006】
また、前述のシリコーンオイルやパーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカリン、パーフルオロオクタン等のフッ素系油剤を配合した皮膚外用剤において、スキンケア成分として、保湿剤、収れん剤、美白剤、消炎(抗炎症)剤、紫外線防止剤、細胞賦活化剤等の薬効成分を配合した、あるいは、美白成分として、アスコルビン酸類のような化成品から、カンゾウ油のような動植物成分等の成分を配合した皮膚外用剤に、アルカリゲネスレータスB−16株細菌培養物である、フコース、グルコース、グルクロン酸、ラムノースを構成単糖として含む多糖類を添加することにより安定させ、その製品形態が水溶液、乳液、懸濁分散液、クリーム、ペースト、ムース、ジェルであり、具体的には、洗顔クリーム、クレンジングクリーム、化粧水、美容液、パック、マッサージクリーム、クリーム、乳液、リップクリーム等の基礎化粧品、ファンデーション、白粉等のベースメイク化粧品、口紅、ほお紅、アイシャドウ、アイライナー、マスカラ等のポイントメーク化粧品、ネイルエナメル、サンケア、制汗、防臭、脱色、除毛、防虫、浴用等のようなボディ化粧品等の幅広い範囲において、安定化させる方法が公知になっている(特開2002−60314、特開 2002−29929)。
【0007】
また、機能性顔料等を配合した水性化粧料において、化粧料の目的に応じて、メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等の上述のシリコーンオイル、油剤としてオリーブ油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、ヒマシ油等の油脂、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、ホホバ油、ミツロウ、ラノリン等のロウ類、流動パラフィン、パラフィン、ワセリン、セエレシン、スクワラン等の炭化水素、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸等の高級脂肪酸、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール等の高級アルコール類、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸2−オクチルドデシル、2−エチルヘキサン酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル等のエステル類、さらに、乳化剤、保湿剤、収れん剤、美白剤、紫外線防止剤、抗炎症(消炎)剤、皮膚(細胞)賦活化剤などが組み合わせた処方に、アルカリゲネスレータスB−16株細菌培養物である、フコース、グルコース、グルクロン酸、ラムノースを構成単糖として含む多糖類を添加することで、ファンデーションなどのベースメークアップ化粧品、口紅、ほお紅、アイライナー、マスカラ、アイシャドー、眉墨等のポイントメイクアップ化粧品、さらにはカーマインローション、化粧水、乳液等の幅広い範囲において、安定化させる方法が公知になっている(特開2002−53426)。
【0008】
しかし、これらの方法において、シリコーンオイル配合化粧料に粉体を用いた場合に未だに長期間、他の親油性成分や、親水性成分との相溶性がよく、粉体の安定性が損なわれず、シリコーンオイルの分離が無く製品安定性に優れ、しかも使用感の損なわれないシリコーンオイル配合化粧料として、満足できる製品は得られていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記事情に鑑み、本発明の目的は、シリコーンオイル配合化粧料組成物において、長期保存時の製品の増粘およびシリコーンオイルの分離を抑制し、べたつきのない、軽い使用感のあるシリコーンオイル配合乳化物化粧料組成物の安定化方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、シリコーンオイル配合化粧料組成物においてシリコーンオイルの分散安定化について鋭意検討を重ねてきた結果、特定の多糖類を配合させることで、水中でのシリコーンオイルの長期的な分散安定化に効果があり、その特定の多糖類をシリコーンオイルに対して特定の割合で配合することにより、さらに、その効果が飛躍的に高まるとの知見から、本発明を完成するに至った。
すなわち、請求項1に係る発明は、アルカリゲネス レータス B−16株細菌の産生物である、少なくともフコース、グルコース、グルクロン酸、ラムノースを構成単糖として含む多糖類とともに、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、レシチン及びその誘導体から選ばれた1種以上の界面活性剤を含有するシリコーンオイル配合乳化物化粧料組成物の安定化方法であって、
シリコーンオイルを全量に対して0.1〜80重量%含有し、多糖類をシリコーンオイルに対して0.1〜5重量%(乾燥固形分として)含有し、界面活性剤をシリコーンオイルに対して0.1〜20重量%含有することを特徴とするシリコーンオイル配合乳化物化粧料組成物の安定化方法である。
上記多糖類を配合することにより従来の多糖類と比べて少量の配合で長期的に安定した分散状態のシリコーンオイル配合エマルション化粧料組成物を得ることができ、使用状態においてもさっぱり感が得られて好ましい。
界面活性剤を併せて使用することにより、より一層安定した分散状態のシリコーンオイル配合エマルション化粧料組成物を得ることができる。
アルカリゲネス レータス B−16株細菌を用いるとより効率的に産生物である多糖類を得ることができる。
界面活性剤として、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルから選ばれた1種以上を使用するとシリコーンオイルエマルション配合化粧料組成物をより安定化することができる。多糖類をシリコーンオイルに対して0.1〜5重量%(乾燥固形分として)含有することにより、シリコーンオイルエマルションが安定するとともに、使用感の優れた化粧料組成物を得ることができる。
界面活性剤がシリコーンオイルに対して0.1〜20重量%含有することによりシリコーンオイルエマルションがより安定するとともに皮膚への刺激の少ないべたつき感のない化粧料組成物を得ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明のシリコーンオイル配合化粧料組成物は、特定の多糖類の存在下、シリコーンオイルを安定に分散させた化粧料組成物である。当該化粧料組成物中のシリコーンオイル分散の形態は、シリコーンオイルを安定に分散させた化粧料であればその形態は特に限定されるものではなく、分散型、水中油型エマルション(以下、「O/W型」とする)、油中水型(以下、「W/O型」とする)、さらには複合エマルションのW/O/W型あるいはO/W/O型複合エマルション、マイクロカプセル型のシリコーンオイル配合乳化物化粧料がある。
【0012】
当該化粧料組成物の形態は、溶液状、クリーム状、ペースト状、ジェル状等の化粧料であり、具体的には洗顔クリーム、クレンジングクリーム、化粧水、パック、マッサージクリーム、保湿乳液、保湿クリーム、リップクリーム等の基礎化粧品;ファンデーション、アイシャドー、アイライナー、マスカラ、口紅等の仕上化粧品;ヘアジェル、ヘアクリーム、シャンプー、リンス、ヘアトリートメント、ヘアコンディショナー、ヘアリキッド、セットローション等の頭髪用化粧品;香水(パフューム、パルファム)、オードパルファム(パフュームコロン)、オードトワレ(パフュームドトワレ、パルファンドトワレ)、オーデコロン(コロン、フレッシュコロン)などのフレグランス化粧料;サンスクリーンジェル、サンスクリーンクリーム、サンスクリーン乳液等の日焼け止め化粧品などがある。
本発明は、シリコーンオイル配合化粧料組成物に特定の多糖類を配合、さらに好適には界面活性剤併用することに特徴がある。シリコーンオイル配合化粧料組成物は、通常の方法によりシリコーンオイルを含む親油性成分あるいは親水性成分を界面活性剤の存在下に親水性成分あるいはシリコーンオイルを含む親油性成分に加えて攪拌して製造され、本発明の多糖類はそのシリコーンオイル配合化粧料組成物製造過程で加えられる。
本発明で使用されるシリコーンオイルは、一般式(1)で示されるシロキサン結合を主鎖とした重合体である。
【0013】
【化1】
Figure 0004494795
式中、R1、R2、R3、R6、R7、R8はそれぞれ独立に水素原子、水酸基、フッ素基を有していても良い炭素数1〜22のアルキル基、炭素数1〜22のアルコール残基、炭素数1〜22のカルボン酸残基、炭素数6〜24のアリール基を表し、R4、R5はそれぞれ独立に水素原子、水酸基、フッ素基を有していても良い炭素数1〜22のアルキル基、炭素数1〜22のアルコール残基、炭素数1〜22のカルボン酸残基、炭素数6〜24のアリール基、炭素数2〜4のアルキレンオキシド重合体、炭素数2〜4のアルキレンオキシド重合体の末端を炭素数2〜22の脂肪酸でエステル化した当該アルキレンオキシド重合体残基、炭素数2〜22の高級アルコールまたは炭素数6〜24のアリール基でエーテル化した当該アルキレンオキシド重合体残基の1種以上である。
m、nは共に2以上の正の整数である。
【0014】
フッ素基を有していても良い炭素数1〜22のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、ステアリル基、オレイル基、ベヘニル基等があり、これらの1種以上が用いられる。
炭素数1〜22のアルコール残基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペントキシ基、デカノール残基、ドデカノール残基、ヤシアルコール残基、ステアリルアルコール残基、オレイルアルコール残基、ベヘニルアルコール残基等があり、これらの1種以上が用いられる。
炭素数1〜22のアルコール残基、炭素数1〜22のカルボン酸残基としては、アセチル基、プロピオン酸残基、ブタン酸残基、ペンタ酸残基、ヘキサン酸残基、オクタン酸残基、デカン酸残基、ドデカン酸残基、ステアリン酸残基、オレイン酸残基、ベヘニン酸残基等があり、これらの1種以上が用いられる。
炭素数6〜24のアリール基としては、フェニル基、ベンジル基、エチルフェニル基、オクチルフェニル基、ノニルフェニル基、ステアリルフェニル基等があり、これらの1種以上が用いられる。
炭素数2〜4のアルキレンオキシド重合体としては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドの単独あるいはこれらの1種以上の混合物の付加重合体であり、その重合度nは通常1〜100である。
【0015】
シリコーンオイルの具体的な例を挙げると、ジメチルポリシロキサン、エチルメチルポリシロキサン、ジエチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジメチルシロキサン−メチル(ポリオキシエチレン)シロキサン共重合体、ジメチルシロキサン−メチル(ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン)シロキサン共重合体などのようなポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、ジメチルシロキサン−アルコキシ(炭素数4〜12)メチルシロキサン共重合体、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサンなどのような環状ジメチルポリシロキサン、フルオロメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体などのフッ素変性オルガノポリシロキサン、フルオロメチルシロキサン・ポリオキシエチレンメチルシロキサン共重合体やフルオロメチルメチルシロキサン・ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンメチルシロキサン共重合体などのフルオロアルキル・ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、末端に水酸基を導入したジメチルポリシロキサン変性物や側鎖に部分的に水酸基を導入したヒドロキシメチルシロキサン・ジメチルポリシロキサン共重合体等の末端あるいは側鎖変性オルガノポリシロキサン、側鎖にジアルキルアミノアルキル基を持つジメチルアミノブチルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン重合体などの変性アミノオルガノポリシロキサンがあげられる。これらのシリコーンオイルを化粧料組成物に用いるには、通常、当該シリコーンオイルの粘度が100,000(mPa・s:25℃)以下のものが選ばれ、その配合量は0.1〜80重量%(対全量)、好ましくは0.5〜50重量%(以下、「重量%」を「%」とする)である。
【0016】
本発明に用いられる多糖類は、少なくともフコース、グルコース、グルクロン酸、ラムノースを構成単糖として含む多糖類であり、好ましくは下記式(2)に示されるようなグルコース、グルクロン酸、ラムノースからなる繰返し構造の主鎖からなり、主鎖中の1つのグルコースに1つのフコースが分岐した構造からなっている多糖類である。
【化2】
Figure 0004494795
上記式(1)の多糖類は、例えばアルカリゲネス レータスB−16株細菌(FERM BP−2015号)の産生物として得ることができる。アルカリゲネスレータスB−16株細菌は、通常の微生物培養方法で培養され、培養後、該培養液にアセトン、エタノール、イソプロピルアルコールなどの有機溶媒を入れると産出多糖類が不溶解物として析出する。析出物を分離して多糖類を得ることができる。
【0017】
微生物は一般に2種以上の多糖類を産生することが多いが、本発明の効果を妨げるものでなければ、他種の多糖類が含まれていても差し支えない。例えば、アルカリゲネスレータスB−16株細菌の産出多糖類には少なくとも2種の多糖類が含まれていることが確かめられており、培養液から分離した多糖類の構成単糖比率はモル比でフコース:グルコース:グルクロン酸:ラムノース=1:(0.5〜4):(0.5〜2):(0.5〜2)であるが、2種の多糖類を分離すると、一つは、前記一般式(1)に示すようなグルコース、グルクロン酸、ラムノースからなる繰返し構造の主鎖中にある1つのグルコースに1つのフコースが分岐した構造を有する多糖類であり、他はフコースとマンノースを繰り返し単位とする多糖類である。前者は、本発明の多糖類であり、フコース:グルコース:グルクロン酸:ラムノースの単糖構成比は1:2:1:1であり、分子量は10程度の高分子成分である〔1998年度日本農芸化学会大会要旨集、371頁参照〕。後者は、フコースとマンノースが1:1の繰り返し構造の多糖類であり、分子量が10〜10の低分子成分である〔Y.Nohata,J.Azuma,R.Kurane,CarbohydrateResearch 293,(1996)213〜222参照〕。この低分子成分は本発明の多糖類の範囲外であるが、本発明の安定化効果を妨げるようなことはなく、シリコーンオイル配合化粧料組成物中に含まれても何ら差し支えない。
多糖類は、その乾燥固形分としてシリコーンオイルに対して0.1〜5%、好ましくは0.3〜3%、より好ましくは0.5〜2%の割合で配合される。この配合量は、シリコーンオイル配合化粧料組成物の安定化効果の上から決められたものであり、0.1%未満および5%を超えて配合した場合は十分な効果が得られないことがある。
疎水性のシリコーンオイルと親水性成分をより安定なエマルションとして形成させるには、界面活性剤の併用が好適である。これに用いられる界面活性剤は、疎水性のシリコーンオイルには、非イオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤がある。
【0018】
非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステル類、グリセリン脂肪酸エステル類、ポリグリセリン脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレン硬化ヒマシ油類、ショ糖脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレンアルキルアミン類、エチレンオキシド・プロピレンオキシドブロック共重合体類などがあげられる。
【0019】
上記非イオン性界面活性剤におけるポリオキシアルキレンは、ポリオキシエチレン(以下、「POE」とする)、ポリオキシプロピレン(以下、「POP」とする)、ポリオキシブチレン(以下、「POB」とする)の1種以上からなるものであり、POE、POP、POBの重合モル数は目的とする界面活性剤の乳化特性により適宜、決定されるものであるが、通常、3〜200である。また、POE、POP、POBの重合モル比も目的とする界面活性剤の乳化特性により適宜、決定される。好ましくは、ポリオキシアルキレンがPOEとPOPからなり、POEが25モル%以上を占めるものである。
炭素数2〜4のポリオキシアルキレンアルキルエーテル類は、炭素数8〜30の直鎖あるいは分岐、飽和あるいは不飽和のアルコールにポリアルキレンオキシドを付加したものである。具体的には、POE(3モル)オクチルエーテル、POE(5モル)ドデシルエーテル、POE(10モル)オレイルエーテル、POE(15モル)ステアリルエーテル、POE(20モル)ベヘニルエーテル、POE(10モル)POP(10モル)デシルエーテル、POE(15モル)POP(2モル)イソステリルエーテル、POE(10モル)コレスタノールエーテル、POE(○モル)POP(○モル)水添ラノリン類等がある。
ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル類は、炭素数1〜22の直鎖あるいは分岐のアルキルフェノール、アルケニルフェノールにポリアルキレンオキシドを付加したものであり、具体的にはポリオキシエチレン(3モル)メチルフェニルエーテル、POE(5モル)オクチルフェニルエーテル、POE(10モル)ノニルフェニルエーテル、POE(15モル)ドデシルフェニルエーテル等がある。
【0020】
ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル類は、炭素数8〜22の直鎖あるいは分岐の飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸にポリアルキレンオキシドを付加したものであり、具体的にはPOE(3モル)オクタン酸エステル、POE(5モル)デカン酸エステル、POE(10モル)ドデカン酸エステル、POE(15モル)ステアリン酸エステル、POE(20モル)ベヘニル酸エステル、POE(15モル)イソステアリン酸エステル、POE(15モル)POP(5モル)オレイン酸エステル等がある。
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類は、ソルビトールと炭素数8〜22の直鎖あるいは分岐の飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸とポリアルキレンオキシドを付加したものであり、具体的にはPOE(5モル)ソルビタンモノラウレート、POE(20モル)ソルビタントリラウレート、POE(20モル)ソルビタンモノステアレート、POE(20モル)ソルビタンセスキステアレート、POE(20モル)ソルビタントリステアレート、POE(20モル)ソルビタンモノオレエート等がある。
【0021】
ソルビタン脂肪酸エステル類は、ソルビトールと炭素数8〜22の直鎖あるいは分岐の飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸とのエステルであり、具体的にはソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ−2−エルチヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等がある。
【0022】
ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル類は、グリセリンと炭素数8〜22の直鎖あるいは分岐の飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸およびポリアルキレンオキシドの付加エステルである。具体的には、POE(5モル)グリセリンモノラウリレート、POE(10モル)グリセリンモノステアレート、POE(15モル)グリセリンジステアレート、POE(20モル)POP(5モル)グリセリンジオレエート等がある。
グリセリン脂肪酸エステル類は、グリセリンと炭素数8〜22の直鎖あるいは分岐の飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸のエステルであり、具体的にはモノラウリン酸グリセリン、セスキラウリン酸グリセリン、トリラウリン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、セスキステアリン酸グリセリン、トリステアリン酸グリセリン、モノオレイン酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、トリオレイン酸グリセリン、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、α、α’−オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、炭素数8〜12の飽和脂肪酸混合物とグリセリンのエステル、ステアリン酸とリンゴ酸とグリセリンのエステル等がある。
【0023】
ポリグリセリン脂肪酸エステル類としては、縮合ヒドロキシステアリン酸ポリグリセリンエステル、縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステル等があり、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油類としては、POE(10モル)ヒマシ油、POE(15モル)硬化ヒマシ油、POE(15モル)硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE(20モル)硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE(20モル)硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE(20モル)硬化ヒマシ油マレイン酸等がある。
ショ糖脂肪酸エステル類は、ショ糖と炭素数8〜22の直鎖あるいは分岐の飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸のエステルであり、具体的にはショ糖ベヘニン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ミリスチン酸エステル、ショ糖ラウリン酸エステル、ショ糖エルカ酸エステル、ショ糖オレイン酸エステル等がある。
ポリオキシアルキレンアルキルアミン類は、炭素数3〜22の1級ないし2級アミンとポリアルキレンオキシドを付加したものであり、具体的にはPOE(5モル)ジドデシルアミン、ジPOE(10)POP(3)ドデシルアミン、POE(10モル)ジステアリルアミン、ジPOE(10モル)ステアリルアミン、ジPOE(15モル)オレイルアミン、ジPOE(17モル)ベヘニルアミン等がある。
【0024】
エチレンオキシド・プロピレンオキシド共重合体類は、エチレンオキシドとプロピレンオキシドをモル比で1:9〜9:1の範囲で、分子量約500〜50,000として重合して得られた共重合体である。
また、アニオン性界面活性剤としては、脂肪酸塩類、アルキル硫酸塩類及びアルケニル硫酸塩類、アルキルフェニル硫酸塩類及びアルケニルフェニル硫酸塩類、アルキルフェニルポリオキシアルキレンエーテル硫酸塩類及びアルキルフェニルポリオキシアルキレンエーテル硫酸塩類、(ジ)アルキルスルホコハク酸塩類、N−アシルアミノ酸塩類(アシル−N−メチルタウリン類)、アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、ナフタレンスルホン酸塩のホルマリン重縮合物類等が挙げられる。金属塩はナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩が好ましい。
【0025】
脂肪酸塩類は、炭素数8〜30で直鎖あるいは分岐鎖、更には飽和あるいは不飽和の脂肪酸の金属塩類であり、具体的にはオクチル酸ナトリウム、デカン酸ナトリウム、ドデカン酸ナトリウム、テトラデカン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、イソステアリン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、リノレン酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム等がある。
【0026】
アルキル硫酸塩類及びアルケニル硫酸塩類は、炭素数8〜30で直鎖あるいは分岐鎖、更には飽和あるいは不飽和のアルキル硫酸塩類、アルケニル硫酸塩類であり、具体的にはオクチル硫酸ナトリウム、デシル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ヤシアルキル硫酸ナトリウム、ステアリル硫酸ナトリウム、イソステアリル硫酸カリウム、オレイル硫酸アンモニウム、ベヘニル硫酸アンモニウム等がある。
【0027】
アルキルフェニルポリオキシアルキレンエーテル硫酸塩類及びアルキルフェニルポリオキシアルキレンエーテル硫酸塩類は、炭素数1〜22で直鎖あるいは分岐鎖のアルキル基あるいはアルケニル基を持ったフェニル基と炭素数2〜4のポリオキシアルキレングリコールの付加物との硫酸エステル塩類である。具体的には、トシルPOE(3モル)硫酸ナトリウム、オクチルフェニルPOE(5モル)硫酸ナトリウム、ノニルフェニルPOE(10モル)硫酸カリウム、デシルフェニルPOE(10モル)硫酸ナトリウム、オクタデシルフェニルPOE(15モル)硫酸カリウム、オクタデセニルフェニルPOE(15モル)硫酸カリウム、イソオクタデシルフェニルPOE(15モル)POP(5モル)硫酸カリウム等がある。
【0028】
(ジ)アルキルスルホコハク酸塩類としては、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等がある。
N−アシルアミノ酸塩類は、アシル−N−メチルタウリン類であり、具体的にはラウロイルサルコシンナトリウム、N−ミリストイル−N−メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリッドナトリウム、ラウリルメチルタウリッドナトリウム等の高級脂肪酸アミドスルホン酸塩、N−ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N−ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N−ミリストイル−L−グルタミン酸モノナトリウム等のN−アシルグルタミン酸塩等がある。アルキルベンゼンスルホン酸塩類としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸カリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸アンモニウム等がある。これらの1種あるいは2種以上を組み合わせて用いることもできる。
【0029】
カチオン性界面活性剤としては、アミノ酸類、アルキルアミン塩類、4級アンモニウム塩類、ピリジニウム塩類等が挙げられる。
【0030】
アミノ酸類としては、卵黄あるいは大豆由来のレシチン、あるいはこれを水素添加した水添レシチンや水酸化レシチン等のレシチン誘導体等がある。
アルキルアミン塩類としては、炭素数3〜22の1級ないし2級アミンと炭素数1〜22のカルボン酸の塩、無機鉱酸の塩であり、具体的にはドデシルアミン酢酸塩、ドデシルアミン塩酸塩、ドデシルアミンステアリン酸塩、ジメチルアミンステアリン酸塩等がある。
4級アンモニウム塩類としては、炭素数3〜22の4級アミンと炭素数1〜22のカルボン酸の塩あるいは無機鉱酸の塩であり、具体的には塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、臭化ヤシアルキル(炭素数10〜14)イソキノリニウム塩、塩化ドデシルイミダゾリウム塩等がある。
ピリジニウム塩類としては、塩化ポリ(N,N−ジメチル−3,5−メチレンピペリジニウム)、塩化セチルピリジニウム等がある。
【0031】
その他、カチオン性界面活性剤として、ドデシルジメチルアミンオキシド等のアミンオキシド類、アクリル酸β−N−Nジメチル−N−エチルアンモニオエチル酸ビニルピロリドン共重合体等のカチオン性ポリマーなども使用できる。
両性界面活性剤としてはベタイン類、ホスホベタイン類およびスルホベタイン類、グリシン系ベタイン類、イミダゾリウム系ベタイン類、アミンオキシド類等がある。具体的には、ベタイン類としてはドデシルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチル酢酸ベタイン、ドデカン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン等があり、ホスホベタイン類としては2−(ジメチルドデシルアンモニオ)プロピオホスフェート、2−(ジメチルドデシルアンモニオ)−2−ヒドロキシプロピオホスフェート等があり、スルホベタイン類としてはドデシルジメチルエチルアンモニウムエトサルフェート等があり、グリシン系ベタイン類としてはドデシルジ(アミノエチル)グリシン、イミダゾリウム系ベタイン類としては2−ウンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム、2−ココイル−2−イミタゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩、2−ヘプタデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等がある。
【0032】
これらの中で好ましくは、界面活性剤であるショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、レシチンおよびその誘導体でありより好ましくはショ糖ステアリン酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ミリスチン酸エステル、ショ糖ラウリン酸エステル、ショ糖エルカ酸エステル、ショ糖オレイン酸エステル、モノステアリン酸グリセリル、オレイン酸グリセリル、縮合ヒエドロキシステアリン酸ポリグリセリンエステル、縮合リシノレイン酸ポリグリセリンステル、レシチン、水添レシチン、水酸化レシチンであり、これらの1種類あるいは2種以上を組み合わせて用いることもできる。
【0033】
界面活性剤の量は、化粧料の種類、シリコーンオイルの種類と配合量などにより適宜、選択されるものであり、一律に決定されるものではないが、シリコーンオイルに対して通常0.1〜20重量%であり、好ましくは0.5〜20重量%である。従来のシリコーンオイル配合化粧料では、通常、界面活性剤の配合量はシリコーンオイル配合量の50〜100重量%あるいは全量に対して5〜20%であったが、本発明の多糖類を使用することにより、従来よりも少ない界面活性剤配合量で、しかも従来より高いシリコーンオイル分散安定性を得ることができ、さらにべたつきが無く、軽い、さらっとした使用感の化粧料を得ることができる。
【0034】
本発明に係るシリコーンオイル配合化粧料組成物の製造方法は特に限定されるものではなく、多糖類と界面活性剤を入れた水および親水性成分を激しく攪拌しながらシリコーンオイルを加えていく方法、水に多糖類、界面活性剤、シリコーンオイルを加えてから激しく撹拌する方法、シリコーンオイルに界面活性剤を入れて撹拌しなが活性剤を加えて均一水溶液とし、これを40〜70℃に加温してホモミキサーにて約5,000rpmで攪拌しながらシリコーンオイルを加えてエマルション化する。撹ら多糖類水溶液を加える方法などがあり、これらの方法は適宜選ばれる。
【0035】
代表的なシリコーンオイル配合化粧料組成物の製造方法は、水に多糖類および界面拌を継続しながら、レーザー回折式粒度分布計LP−500(堀場製造所(株)製)などでエマルション粒子の粒径を測定し、平均粒子径が1〜50μm、好ましくは2〜20μmとなるまで撹拌を続ける。温度は、使用するシリコーンオイルの粘度、多糖類、界面活性剤の種類に応じて攪拌混合し易い温度に調整すれば良く、通常20〜70℃である。また、攪拌時間は、エマルション粒径が目的とする値に達すればよく、通常5分〜2時間である。
さらに、本発明のシリコーンオイル配合化粧料として、W/O/W型あるいはO/W/O型の複合エマルション系のシリコーンオイル配合化粧料、または、マイクロカプセル型のシリコーンオイル配合化粧料を得ることもできる。また、本発明のシリコーンオイル配合化粧料は、水滴、油滴あるいは顔料のサイズが、1μm未満のナノエマルション・ナノサスペンションであっても良い。
【0036】
例えば、W/O/W型複合エマルション系は、多価アルコール類などのゲル形成成分と親油性界面活性剤とからゲルを形成し、このゲルと親水性芯成分を含有する親水性成分と親油性成分とからW/O型エマルションを形成した後、このW/O型エマルションを親水性膜形成成分を含有する外水相に分散・乳化させて、W/O/W型複合エマルション型のシリコーンオイル配合化粧料が得られる。
また、内油相と親水性高分子ゲル化剤を予め加熱溶解しておいた水相とから、該ゲル化剤の固化温度以上でO/Wエマルションあるいは、W/Oエマルションを調製した後、O/Wエマルションを該ゲル化剤の固化温度以上で外油相中に分散乳化するO/W/Oエマルション、W/Oエマルションを、該ゲル化剤の固化温度以上で外水相中に分散乳化するW/O/Wエマルションを調製することにより、O/W/OエマルションあるいはW/O/W型のマイクロカプセル型のシリコーンオイル配合化粧料が得られる。
【0037】
本発明のシリコーンオイル配合化粧料のシリコーンオイルあるいは親油性成分を可溶化、あるいは乳化・分散させるために使用される機器としては、羽根型攪拌機、ディゾルバー、ホモミキサー、ボールミル、サンドミル、超音波分散機、ニーダー、ラインミキサー、マウントガウリングホモジナイザーやマイクロフルイダイザー、高圧ホモジナイザー、ナノマイザーなどがあり、適宜選択して用いられる。
【0038】
本発明のシリコーン配合化粧料組成物においては、該化粧料組成物の用途に応じて、精製水、温泉水、深層水、有機溶剤、油剤、増粘剤、色剤、保湿剤、収れん剤、美白剤、紫外線防止剤、抗炎症(消炎)剤、皮膚(細胞)賦活化剤、清涼剤、酸化防止剤、防腐・殺菌剤、キレート剤、褪色防止剤、緩衝剤、香料等を本発明の効果を損なわない範囲で使用することを何ら妨げるものではない。
【0039】
使用できる有機溶剤としては、エタノール、アセトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、1,3−ブチレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ブタノール、プロパノールなどがあげられる。
油剤としては、炭化水素類、ロウ類、脂肪酸類、高級アルコール類、脂肪酸エステル類、有機酸エステル、グリセライド類、フッ化炭化水素類等がある。具体的には、炭化水素としてはスクワラン、スクワレン、セレシン、パラフィン、パラフィンワックス、流動パラフィン、プリスタン、ポリイソブチレン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等があり、ロウ類としてはミツロウ、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、鯨ロウ等があり、動物油類としては牛脂、牛脚脂、牛骨脂、硬化牛脂、硬化油、タートル油、豚脂、馬脂、ミンク油、肝油、卵黄油等があり、ラノリン誘導体としてはラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、ラノリンアルコール、硬質ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル等があり、脂肪酸類としてはラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、アラキドン酸、ドコサヘキサエン酸(DHA)、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等があり、高級アルコール類としてはラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ヘキシルドデカノール、オクチルドデカノール、セトステアリルアルコール、2−デシルテトラデシノール、コレステロール、フィトステロール、シトステロール、ラノステロール、POEコレステロールエーテル、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)等があり、脂肪酸エステル類としてはアジピン酸ジイソブチル、アジピン酸−2−ヘキシルデシル、アジピン酸−ジ−2−ヘプチルウンデシル、モノイソステアリン酸−N−アルキルグリコール、イソステアリン酸イソセチル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、2−エチルヘキサン酸セチル、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸セチル、オクチルドデシルガムエステル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、クエン酸トリエチル、コハク酸−2−エチルヘキシル、酢酸アミル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸−2−エチルヘキシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸−2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル等があり、アミノ酸エステルとしてはN−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル等があり、有機酸エステル類としてはリンゴ酸ジイソステアリル等があり、グリセライド類としてはアセトグリセライド、トリイソオクタン酸グリセライド、トリイソステアリン酸グリセライド、トリイソパルミチン酸グリセライド、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセライド、モノステアリン酸グリセライド、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、トリミリスチン酸グリセライド等があり、フッ素化炭化水素類としてはパーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカリン、パーフルオロオクタン等があげられる。
増粘剤としては、水溶性あるいは水膨潤性の天然高分子類、半合成高分子類、合成高分子類、無機鉱物類がある。具体的には、天然高分子としてはアラビアゴム、グアーガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、フコイダン、クインシードガム、トラントガム、ローカストビーンガム、ガラクトマンナン、キサンタンガム、カードラン、ジェランガム、フコゲル、カゼイン、ゼラチン、デンプン、コラーゲン等があり、半合成高分子類としてはメチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等があり、合成高分子類としてはポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸およびそのナトリウム塩やカリウム塩、ポリエチレンオキシド、エチレンオキシドプロピレンオキシド共重合体等があり、無機鉱物類としてはスメクタイト系のスメクタイト、モンモリロナイト、ベントナイト、ラポナイト、ヘクトライト等があり、これらの1種あるいは2種以上を用いることができる。
【0040】
色剤としては、有機合成色素、天然色素、顔料等が用いられる。具体的には、有機合成色素としてはアゾ系染料の黄色5号、赤色505号等、キサンテン系染料の赤色213号、赤色230号等、キノリン系染料の黄色204号等、トリフェニルメテン系染料の青色1号等、アンスラキノン系染料の緑色201号等、インジゴ系染料等があり、天然色素としてはカロチン、カルサミン、コチニールなどがあげられる。顔料としては、レーギ顔料、有機顔料、着色顔料、白色顔料、体質顔料、真珠光沢顔料、金属光沢顔料、ガラスフレーク顔料、金属被覆無機顔料、樹脂顔料、高分子粉体、機能性顔料等があげられる。レーキ顔料としては赤色202号、赤色204号、赤色206号、赤色207号、赤色208号、赤色220号、黄色5号、赤色230号などがあげられ、有機顔料としては、アゾ系顔料の赤色228号、インジゴ系顔料の赤色226号、フタロシアニン系顔料の青色404号などがあげられ、着色顔料としては、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄等の色調の異なる酸化鉄、群青、紺青、酸化クロム、水酸化クロム、酸化マグネシウム、酸化コバルト、チタン酸コバルトカーボンブラック、マンガンバイオレット、コバルトバイオレットなどがあり、白色顔料としては二酸化チタン、酸化亜鉛などがあり、体質顔料としては着色よりも製品の形状維持や伸展性、付着性、光沢等の調節、色調の調整(希釈剤)に用いられる雲母系顔料の雲母(マイカ)、白雲母、合成雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、スメクタイト、セリサイト、タルク、カオリン、モンモリロナイト、ベントナイト、ゼオライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、含硫ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、酸化アルミニウム、硫酸バリウムなどがあり、真珠光沢顔料としては真珠光沢、虹彩色、メタリック感を与えるために二酸化チタン被覆雲母、魚鱗箔、オキシ塩化ビヒマス、酸化チタンの代わりに酸化鉄で被覆した顔料、酸化チタンの被覆層の上に透明な異なった色の顔料を被覆させた顔料なども使用される。金属光沢顔料としてはアルミニウム粉、真鍮粉、銅粉、錫粉、金粉、銀粉、金属粉を着色した着色金属粉顔料などがあり、ガラスフレーク顔料としてはフレーク状ガラスで金属を被覆したものであれば、特に限定されない。金属被覆無機顔料としては、金属蒸着で金属および/あるいは金属酸化物を被覆した無機顔料であり、酸化鉄被覆アルミニウム、酸化鉄被覆雲母、アルミニウム−マンガン被覆雲母状酸化鉄などがあげられる。樹脂顔料としては、樹脂フィルムに着色し、裁断された薄片などであり、ポリエステルフィルム末、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層末、ナイロンパウダーなどがあげられ、機能性顔料としては窒化ホウ素、合成フッ素金雲母、フォトクロミック顔料、複合化微粒子粉体などがあげられる。顔料の形態は、特に限定されるものではなく、粒状、板状、棒状等、目的および使用顔料により適宜、選択されれば良い。顔料の大きさは、特に限定されるものではなく、目的および使用顔料により適宜、選択されれば良く、通常、粒状の顔料であれば、平均粒子径が0.01μm〜5000μmのものが使用され、箔片状や棒状の粉体であれば、長径が0.1〜5000μmのものが使用されている。
【0041】
保湿剤としては、多価アルコールのグリセリン、ピロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトールなど、NMF(自然保湿因子)の主成分であるピロリドンカルボン酸塩、乳酸塩など、ムコ多糖類のヒアルロン酸塩、コンドロイチン硫酸、ヘパリンなど、アミノ酸類の尿素、システイン、セリンなど、その他に各種植物抽出物なども使用できる。
【0042】
収れん剤としては、スルホ石炭酸亜鉛、スルホ石炭酸ナトリムが使用でき、さらにはアルニカ、サンザシ、キナ、サルビア、ボダイジュ、オタネニンジン、トショウ、マンネンロウ、オトギリソウ、イチョウ、メリッサ、オノニス、マロニエ、センブリ、ニンニク、カミツレ、サイム、ハッカ、イラクサ、トウガラシ、ショウガ、ホップ、西洋トチノキ、ラベンダー、ニンジン、カラシナ、ケイ、マツ、センキュウ、ニワトコ、ヤマゼリ、ハシリドコロ、ボタン、ヤマモモ、ドクダミ、コウホネ、シブガキ、トウキンセンカ、グビジンソウ、リンドウ、ブドウ、ハマボウフウ、ダイダイ、ユズ、ショウブ、ナツミカン、ハマメリス、メリーロート、ウイキョウ、サンショウ、シャクヤク、ユーカリ、ヨモギ、エンメイソウ、コメ、クララ、ショウキョウ、チョウジ、クルミの葉、オウゴン、セージ、ホップ、ローズマリー、オトギリソウ、ハッカ、カミツレ、何首鳥、黄連、黄柏、黄苓、重薬、陳皮、人参、シャクヤク、トウシン、プロポリス、タクシア、タンニン、ハマメリス、ボタン、樺木タール、ローヤルゼリー、コウボエキスなどの植物抽出物があげられ、これらの1種または2種以上を合わせて使用することができる。その使用量は、通常、化粧料組成物全量の0.001〜5重量%であり、好ましくは0.01〜3重量%である。
美白剤としては、チロシナーゼ阻害薬、エンドセリン拮抗薬、α−MSH阻害薬、グラブリジン、グラブレン、リクイリチン、イソリクイリチン、エラグ酸およびその塩やその誘導体、コウジ酸およびその塩や誘導体、アルブチン等のハイドロキノン、その誘導体及びそれらの塩、システイン、その誘導体及びそれらの塩、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、ステアリン酸アスコルビル、パルミチン酸アスコルビル、ジパルミチン酸アスコルビル、アスコルビン酸リン酸マグネシウムなどのビタミンC類及びそれらの塩や誘導体、グルタチオン、その誘導体及びそれらの塩、レゾルシン、その誘導体及びそれらの塩、ルシノール、ネオアガロビオース、アガロースオリゴサッカライド、さらには植物抽出物であるアスパラガス抽出物、アルテア抽出物、イブキトラノオ抽出物、インチンコウ抽出物、エンドウ豆抽出物、エイジツ抽出物、オウゴン抽出物、オノニス抽出物、海藻抽出物、火棘抽出物、カンゾウ抽出物、キイチゴ抽出物、クジン抽出物、黒砂糖抽出物、ケイケットウ抽出物、ゴカヒ抽出物、小麦胚芽抽出物、サイシン抽出物、サンザシ抽出物、サンペンズ抽出物、シャクヤク抽出物、シラユリ抽出物、センプクカ抽出物、ソウハクヒ抽出物、大豆抽出物、胎盤抽出物、タラノキ抽出物、茶抽出物、トウキ抽出物、糖蜜抽出物、ノイバラ抽出物、ビャクレン抽出物、ブドウ種子抽出物、ブナノキ抽出物、フローデマニータ抽出物、ホップ抽出物、マイカイカ抽出物、モッカ抽出物、ユキノシタ抽出物、ヨクイニン抽出物、羅漢果抽出物などをあげることができ、その1種または2種以上を適宜選択して配合される。美白剤成分の配合量は、通常0.01〜10%である。植物抽出物等を抽出液のまま用いる場合は乾燥固形分換算の量である。
【0043】
紫外線防止剤としては、紫外線吸収剤と紫外線散乱剤がある。紫外線吸収剤としては、パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤、ケイ皮酸系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤などがあげられる。紫外線吸収剤のパラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤には、パラアミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸グリセリル、パラアミノ安息香酸エチルジヒドロプロピル、パラジメチルパラアミノ安息香酸アミル、パラメチルパラアミノ安息香酸オクチル、パラアミノ安息香酸エチル、パラアミノ安息香酸イソブチルなどがあり、ケイ皮酸系紫外線吸収剤としては、パラメトキシケイ皮酸イソプロピル、ジイソプロピルケイ皮酸エステル、メトキシケイ皮酸オクチル、ジパラメトキシケイ皮酸モノ,2−エチルヘキサン酸グリセリルなどがあり、サリチル酸系紫外線吸収剤としては、サリチル酸ホモメンチル、サリチル酸オクチル、サリチル酸フェニル、サリチル酸鳥エタノールアミン、サリチル酸アミル、サリチル酸ベンジル、サリチル酸p−tertブチルフェニル、サリチル酸エチレングリコール、サリチル酸などがあり、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、ジヒドロキシベンゾフェノン、テトラヒドロキシベンゾフェノン、オキシベンゾン、オキシベンゾンスルホン酸、ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸ナトリウム、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシクロロベンゾフェノン、ジオキシベンゾン、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノンジスルホン酸ナトリウム、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’メチルベンゾフェノン、オクタベンゾンなどがあり、その他にもウロカニン酸、ウロカニン酸エチル、4−tert−4’−メトキシジベンゾイルメタン、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、アントラニル酸などがあげられる。
【0044】
抗炎症剤としては、酸化亜鉛、イオウ及びその誘導体、グリチルリチン酸、グリチルリチン酸ジカリウム、グリチルリチン酸モノアンモニウムなどのグリチルリチン酸及びその誘導体並びにそれらの塩、β−グリチルレチン酸、グリチルレチン酸ステアリル、3−サクシニルオキシグリチルレチン酸二ナトリウムなどのグリチルレチン酸及びその誘導体並びにそれらの塩、トラネキサム酸、コンドロイチン硫酸、メフェナム酸、フェニルブタゾン、インドメタシン、イブプロフェン、ケトプロフェン、アラントイン、グアイアズレン及びそれらの誘導体並びにそれらの塩、各種微生物及び動植物の抽出物などがあげられる。
使用できる皮膚(細胞)賦活化剤としては、デオキシリボ核酸及びその塩、アデノシン三リン酸、アデノシン一リン酸などのアデニル酸誘導体及びそれらの塩、リボ核酸及びその塩、サイクリックAMP、サイクリックGMP、フラビンアデニンヌクレオチド、グアニン、アデニン、シトシン、チミン、キサンチン及びそれらの誘導体、カフェイン、テオフェリンおよびその塩、レチノール及びパルミチン酸レチノール、酢酸レチノール等のレチノール誘導体、レチナール及びデヒドロレチナール等のレチナール誘導体、カロチンなどのカロチノイドなどのビタミンA類、チアミンおよびチアミン塩酸塩、チアミン硫酸塩等のチアミン塩類、リボフラビンおよび酢酸リボフラビンなどのリボフラビン塩類、ピリドキシンおよび塩酸ピリドキシン、ピリドキシンジオクタノエート等のピリドキシン塩類、フラビンアデニンヌクレオチド、シアノコバラミン、葉酸類、ニコチン酸およびニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル等のニコチン酸誘導体、コリン類などのビタミンB類、及びγ−リノレン酸、エイコサペンタエン酸及びそれらの誘導体、エストラジオール及びその誘導体並びにそれらの塩、グリコール酸、コハク酸、乳酸、サリチル酸などの有機酸及びそれらの誘導体並びにそれらの塩などがあげられる。
【0045】
抗菌剤成分としては、安息香酸、安息香酸ナトリウム、石炭酸、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、パラオキシ安息香酸エステル、パラクロルメタクレゾール、ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウム、塩化クロルヘキシジン、トリクロロカルバニリド、感光素、ビス(2−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛、フェノキシエタノール及びチアントール、イソプロピルメチルフェノールなどがあげられる。
【0046】
酸化防止剤成分としては、レチノール、デヒドロレチノール、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール、レチナール、レチノイン酸、ビタミンA油などのビタミンA類、それらの誘導体及びそれらの塩、α−カロテン、β−カロテン、γ−カロテン、クリプトキサンチン、アスタキサンチン、フコキサンチンなどのカロテノイド類及びその誘導体、ピリドキシン、ピリドキサール、ピリドキサール−5−リン酸エステル、ピリドキサミンなどのビタミンB類、それらの誘導体及びそれらの塩、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、ステアリン酸アスコルビル、パルミチン酸アスコルビル、ジパルミチン酸アスコルビル、アスコルビン酸リン酸マグネシウム等のビタミンC類、それらの誘導体及びそれらの塩、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール、1,2,5−ジヒドロキシ−コレカルシフェロールなどのビタミンD類、それらの誘導体及びそれらの塩、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロール、α−トコトリエノール、β−トコトリエノール、γ−トコトリエノール、δ−トコトリエノール、酢酸トコフェロール、ニコチン酸トコフェロールなどのビタミンE類、それらの誘導体及びそれらの塩、トロロックス、その誘導体及びそれらの塩、ジヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、α−リポ酸、デヒドロリポ酸、グルタチオン、その誘導体及びそれらの塩、尿酸、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウム等のエリソルビン酸、その誘導体及びそれらの塩、没食子酸、没食子酸プロピルなどの没食子酸、その誘導体及びそれらの塩、ルチン、α−グリコシル−ルチンなどのルチン、その誘導体及びそれらの塩、トリプトファン、その誘導体及びそれらの塩、ヒスチジン、その誘導体及びそれらの塩、N−アセチルシステイン、N−アセチルホモシステイン、N−オクタノイルシステイン、N−アセチルシステインメチルエステル等のシステイン誘導体及びそれらの塩、N,N’−ジアセチルシスチンジメチルエステル、N,N’−ジオクタノイルシスチンジメチルエステル、N,N’−ジオクタノイルホモシスチンジメチルエステルなどのシスチン誘導体及びそれらの塩、カルノシン及びその誘導体及びそれらの塩、ホモカルノシン及びその誘導体及びそれらの塩、アンセリン及びその誘導体及びそれらの塩、カルシニン及びその誘導体及びそれらの塩、ヒスチジン及び/又はトリプトファン及び/又はヒスタミンを含むジペプチド又はトリペプチド誘導体及びそれらの塩、フラバノン、フラボン、アントシアニン、アントシアニジン、フラボノール、クエルセチン、ケルシトリン、ミリセチン、フィセチン、ハマメリタンニン、カテキン、エピカテキン、ガロカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレートなどのフラボノイド類、タンニン酸、コーヒー酸、フェルラ酸、プロトカテク酸、カルコン、オリザノール、カルノソール、セサモール、セサミン、セサモリン、ジンゲロン、クルクミン、テトラヒドロクルクミン、クロバミド、デオキシクロバミド、ショウガオール、カプサイシン、バニリルアミド、エラグ酸、ブロムフェノール、フラボグラシン、メラノイジン、リボフラビン、リボフラビン酪酸エステル、フラビンモノヌクレオチド、フラビンアデニンヌクレオチド、ユビキノン、ユビキノール、マンニトール、ビリルビン、コレステロール、エブセレン、セレノメチオニン、セルロプラスミン、トランスフェリン、ラクトフェリン、アルブミン、ビリルビン、スーパーオキシドジスムターゼ、カタラーゼ、グルタチオンペルオキシダーゼ、メタロチオネイン、O−ホスホノ−ピリドキシリデンローダミン、及び米国特許第5,594,012記載のN−(2−ヒドロキシベンジル)アミノ酸、その誘導体及びそれらの塩、及びN−(4−ピリドキシルメチレン)アミノ酸、並びにその誘導体及びそれらの塩などをあげることができ、抗酸化成分の含有量は、抗酸化成分の種類により異なり、一律に決められないが、通常0.01〜10%である。植物抽出物等を抽出液のまま用いる場合は乾燥固形分換算の量である。
【0047】
香料としては、天然香料や合成香料があり、天然植物性香料のバラ油、ジャスミン油、ネロリ油、ラベンダー油、チュベローズ油、イランイラン油、クラリセージ油、クローブ油、ペパーミント油、ゼラニウム油、パッチュリー油、サンダルウッド油、シンナモン油、コリアンダー油、ナツメグ油、パイン油、バニラ油、ペルーバルサム油、バナナ油、アップル油、フェンネル油、トンカビーンズ油、ペパー油、レモン油、オレンジ油、ベルガモット油、オポポナックス油、ベチバー油、オリス油、オークモス油、アニス油、ボアドローズ油など、天然動物性香料のムスク油、シベット油、カストリウム油、アンバーグリス油などがあり、さらに合成香料のリモネン、β−カリオフィリン、シス−3−ヘキセノール、リナロール、ファルネソール、β−フェニルエチルアルコール、ゲラニオール、シトロネロール、ターピネオール、メントール、サンタロール、バクダノール、ブラマノール、リラノール、リリアール、2,6−ノナジェナール、シトラール、α−ヘキシルシンナミックアルデヒド、β−イオノン、1−カルボン、シクロペンタデカノン、ダマスコン、メチルイオノン、イロン、イソイースーパー、アセチルセドレン、ムスコン、ベンジルアセテート、メチルジヒドロジャスモネート、メチルジャスモネート、リナリルアセテート、ベンジルベンゾエート、γ−ウンデカラクトン、ジャスミンラクトン、シクロペンタデカノリッド、エチレンブラシレート、ガラクソリッド、アンブロキサン、ローズオキサイド、オイゲノール、インドール、フェニルアセトアルデヒドジメチルアセタール、オーランチオール(シッフ塩基類)などであり、目的に応じて複数種を組み合わせて用いられる。
【0048】
【実施例】
以下に実施例をあげて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
〔試験に用いた多糖類〕
(A−1:アルカリゲネス レータスB−16株細菌の産出多糖類(粗製品))
グルコース〔和光純薬工業(株)製、試薬〕40.0g、リン酸水素二カリウム〔和光純薬工業(株)製、試薬〕4.0g、リン酸二水素カリウム〔和光純薬工業(株)製、試薬〕2.0g、塩化ナトリウム〔和光純薬工業(株)製、試薬〕0.1g、硫酸マグネシウム〔和光純薬工業(株)製、試薬〕0.2g、硝酸カリウム〔和光純薬工業(株)製、試薬〕1.0g、イーストエキストラクト〔オキソイド(OXOID)社製〕1.5gをイオン交換水に溶解し、水酸化ナトリウムあるいは硫酸を用いpH6.5に調整し、全量を1リットルとした。この水溶液150mLを500mLの三角フラスコに取り、オートクレーブにより加熱滅菌(121℃、15分間)した後、室温まで戻し、アルカリゲネスレータスB−16株(FERMBP−2015号)を1白金耳接種し、30℃にて6日間振とう培養(180rpm)した。培養終了後、培養物に約3倍容量のイソプロピルアルコールを加えて攪拌混合し、析出した凝集物を濾過、回収、減圧下にて乾燥してアルカリゲネスレータスB−16株細菌の産出多糖類(A−1)を得た。この多糖類は、フコース、グルコース、グルクロン酸、ラムノースをモル比1:2:1:1で構成される多糖類を主成分とし、この他フコースとマンノースをモル比1:1で構成される多糖類を含み、その存在比は7:1(重量比)である。尚、構成単糖類は、多糖類を硫酸で加水分解した後高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により分析した。
【0049】
(A−2:上記A−1の精製品)
多糖類:A−1の0.5重量%水溶液を調製し、水酸化ナトリウム水溶液でpHを12とした。この水溶液をイオン交換樹脂「ダイヤイオンHPA−75(OH−)(商品名)」(日本錬水(株)製)のカラムを用いて8Ru以下で処理し、さらに濾過助剤「ラジオライトRL700」と5μmメンブランフィルターで濾過し、タンパク質、核酸、微生物類を除去した。濾液を希塩酸にてpHが7にしてから減圧濃縮し、アセトンを投入して多糖類を沈澱させ、さらに10倍量のアセトンで洗浄し、フコース:グルコース:グルクロン酸:ラムノース=1:2:1:1で構成され、分子量が5,000万の多糖類(A−2)を得た。
〔シリコーンオイル〕
B−1:ジメチルポリシロキサン(粘度50mPa・s、25℃)〔信越化学工業(株)製〕
B−2:ジメチルポリシロキサン(粘度100mPa・s、25℃)〔信越化学工業(株)製〕
B−3:ジメチルポリシロキサン(粘度50,000mPa・s、25℃)〔信越化学工業(株)製〕
B−4:メチルフェニルポリシロキサン(粘度500mPa・s、25℃)〔日本ユニカ(株)製〕
B−:ジメチルポリシロキサン・メチル(ポリオキシエチレン)シロキサン共重合体(粘度1,600cSt)(「SH3775C」(商品名)、東レ・ダウ・コーニング・シリコーン(株)製)
【0050】
〔化粧水1の調製〕
(No.)(配合成分) (重量%)
1.エタノール 5.00
2.グリセリン 3.00
3.1,3−ブチレングリコール 3.00
4.グリチルリチン酸2カリウム 0.20
5.ショ糖ラウリン酸エステル(コスメライクL−160:第1工業製薬株式
会社製) 0.50
6.多糖類(A−1) 0.02
7.メチルフェニルポリシロキサン(B−4) 2.00
8.パラアミノ安息香酸メチル 0.10
9.精製水 残量
配合成分No.1〜3、No.5、No.7を加え、攪拌し混合物1とした。同様に、No.4、No.6、No.8、No.9を撹拌、混合して混合物2とした。ホモミキサーで混合物2を5,000rpmで攪拌しながら、混合物1を加えてエマルションを調製して、化粧水1を得た〔多糖類(A−1)がシリコーンオイルに対して1.0%〕。
【0051】
〔化粧水2の調製〕
化粧水1の配合成分のNo.6:多糖類(A−1)0.02%をポリアクリル酸0.02%に置き換え、それ以外は化粧水1と同様にして調製し、化粧水2を得た。
【0052】
〔化粧水3の調製〕
(No.) (配合成分) (重量%)
1.エタノール 14.00
2.グリセリン 4.00
3.1,3−ブチレングリコール 2.00
4.酸化鉄 0.05
5.酸化亜鉛 0.50
6.カオリン 2.00
7.メチルフェニルポリシロキサン(B−4) 1.00
8.多糖類(A−2) 0.05
9.アスコルビン酸リン酸マグネシウム 3.00
10.クエン酸 1.00
11.水酸化ナトリウム 適量
12.パラアミノ安息香酸メチル 0.10
13.海洋深層水 残量
配合成分No.1〜3にNo.4〜7を撹拌、混合し均一に分散し、混合物3とした。また、No.8〜13を混合溶解し、混合物4とした。混合物4を攪拌下、混合物3を加え、均一にし、化粧水−3を得た〔多糖類(A−2)がシリコーンオイルに対して5.0%〕。
【0053】
〔化粧水4の調製〕
化粧水3の配合成分のNo.8:多糖類(A−2)0.05%をキサンタンガム0.05%に置き換え、それ以外は化粧水3と同様にして調製し、化粧水4を得た。
【0054】
〔化粧水5の調製〕
化粧水3の配合成分のNo.7:メチルフェニルポリシロキサン(B−4)1.00%を精製水1.00%に置き換え、それ以外は化粧水3と同様にして調製し、化粧水5を得た。
【0055】
〔乳液1の調製〕
(No.)(配合成分) (重量%)
1.メチルフェニルポリシロキサン(B−4) 10.00
2.ジメチルポリシロキサン(B−2) 5.00
3.ジメチルポリシロキサン(B−3) 5.00
4.酸化チタン 5.00
5.酸化亜鉛 3.00
6.ステアリン酸ソルビタン 0.50
7.ステアリン酸 0.50
8.ショ糖ミリスチン酸エステル(コスメライクM−160;第1工業製薬株
式会社製) 1.00
9.多糖類(A−1) 0.02
10.グリセリン 3.00
11.1,3−ブチレングリコール 5.00
12.パラオキシ安息香酸メチル 0.10
13.精製水 残量
70℃に加熱、攪拌下、配合成分No.1〜3、6、7を混合し、混合物5とした。また、同様に配合成分No.8〜13を70℃に加熱、混合し、混合物6とした。ホモミキサーで混合物6を5,000rpmで撹拌しながら混合物5を加え、エマルションを調製した。次いで配合成分No.4、No.5を加え、均一に混合し、プロペラ型撹拌機で室温まで撹拌冷却し、乳液1を得た〔多糖類(A−1)がシリコーンオイルに対して0.1%〕。
【0056】
〔乳液2の調製〕
乳液1の配合成分のNo.9:多糖類(A−1)の0.02%をポリアクリル酸0.02%に置き換え、それ以外は乳液1と同様にして調製し、乳液2を得た。
【0057】
〔乳液3の調製〕
乳液1の配合成分のNo.9:多糖類(A−1)の0.02%を0.01%および精製水0.01%に置き換え、それ以外は乳液1と同様にして調製し、乳液3を得た〔多糖類(A−1)がシリコーンオイルに対して0.05%〕。
【0058】
〔乳液4の調製〕
乳液1の配合成分のNo.9:多糖類(A−1)0.02%とNo.14:精製水0.13%をキサンタンガム0.15%に置き換え、さらにNo.6:ステアリン酸ソルビタン0.50%を2.50%に増やし、No.8:ショ糖ミリスチン酸エステル1.00%を7.50%に増やし、それ以外は乳液1と同様にして調製し、乳液4を得た。
【0059】
〔乳液5の調製〕
(No.)(配合成分) (重量%)
1.メチルフェニルポリシロキサン(B−4) 8.00
2.ジメチルポリシロキサン(B−2) 2.00
3.酸化チタン 5.00
4.酸化亜鉛 3.00
5.酸化鉄(ベンガラ) 0.50
6.酸化鉄(黄) 1.50
7.酸化鉄(黒) 0.20
8.ステアリン酸ソルビタン 0.50
9.ステアリン酸 0.50
10.ショ糖ミリスチン酸エステル 1.00
11.多糖類(A−2) 0.10
12.グリセリン 3.00
13.1,3−ブチレングリコール 5.00
14.パラオキシ安息香酸メチル 0.10
15.精製水 残量
配合成分No.1〜2、No.8〜9を混合し、攪拌下、70℃に加熱して混合物7とした。また、同様に配合成分No.10〜15を70℃に加熱、混合し、混合物8とした。ホモミキサーで混合物4を5,000rpmで撹拌しながら混合物7を加え、エマルションを調製した。次いで配合成分No.3〜7を加え、均一に混合し、プロペラ型撹拌機で室温まで撹拌冷却し、乳液5を得た〔多糖類(A−2)がシリコーンオイルに対して1.0%〕。
【0060】
〔乳液6の調製〕
乳液5の配合成分のNo.9:多糖類(A−2)の0.02%を精製水0.02%に置き換え、それ以外は乳液1と同様にして調製し、乳液6を得た。
【0061】
〔乳液7の調製〕
乳液5の配合成分のNo.1:メチルフェニルポリシロキサン(B−4)8.00%、およびNo.2:ジメチルポリシロキサン(B−2)2.00%を精製水10.00%に置き換え、それ以外は乳液4と同様にして調製し、乳液7を得た。
【0062】
〔乳液8の調製〕
(No.) (配合成分) (重量%)
1.ポリオキシエチレン(10モル付加)ソルビタンモノステアレート 1.00
2.ポリオキシエチレン(60モル付加)ソルビタントリオレート 0.50
3.グリセリルモノステアレート 1.00
4.ステアリン酸 0.50
5.ジメチルポリシロキサン(B−2) 5.00
6.スクワラン 4.00
7.パラメトキシケイ皮酸イソプロピル 0.50
8.多糖類(A−2) 0.10
9.アスコルビン酸リン酸マグネシウム塩 5.00
10.クエン酸 1.50
11.二酸化チタン 5.00
12.パラオキシ安息香酸メチル 0.10
13.カルボキシビニルポリマー 0.10
14.水酸化ナトリウム 0.05
15.エタノール 5.00
16.精製水 残量

配合成分No.9〜15及びNo.16の半量を撹拌混合し、70℃に保ち混合物9とした。また、配合成分No.1〜7を加熱混合し、70℃に保ち混合物10とし、混合物9をホモミキサーで5,000rpmで撹拌しながら混合物10を加えてエマルションを調製した。さらにプロペラ型撹拌機で撹拌して室温まで冷却した。次いで、多糖類(A−2)を半量のNo.8に溶解し、攪拌下、調製したエマルションに混合して均一として乳液8を得た〔多糖類(A−2)がシリコーンオイルに対して2.0%〕。
【0063】
〔乳液9の調製〕
乳液8の配合成分のNo.8:多糖類(A−2)の0.10%と精製水0.20%を多糖類(A−2)0.30%に置き換え、それ以外は乳液8と同様にして調製し、乳液9を得た〔多糖類(A−2)がシリコーンオイルに対して6.0%〕。
【0064】
〔乳液10の調製〕
乳液8の配合成分のNo.8:多糖類(A−2)0.10%とNo.14:精製水0.05%をキサンタンガム0.15%に置き換え、それ以外は乳液8と同様にして調製し、乳液10を得た。
【0065】
〔クリーム1の調製〕
(No.)(配合成分) (重量%)
1.ジメチルポリシロキサン(B−2) 5.00
2.モノステアリン酸グリセリン 2.00
3.ステアリン酸 2.00
4.ステアリルアルコール 6.00
5.水添ラノリン 4.00
6.スクワラン 9.00
7.オクチルドデカノール 10.00
8.ジメチルポリシロキサン・メチル(ポリオキシエチレン)シロキサン共重
合体(B−6) 5.00
9.多糖類(A−1) 0.05
10.グリチルリチン酸 0.20
11.アスコルビン酸リン酸マグネシウム塩 6.00
12.クエン酸 3.00
13.水酸化ナトリウム 0.20
14.1,3−ブチレングリコール 4.00
15.パラオキシ安息香酸メチル 0.10
16.精製水 残量
配合成分No.1〜7を混合し攪拌下、70℃に加熱して溶解し、混合物11とした。同様に配合成分No.10〜15及びNo.16の半量を加熱溶解し、混合物12とした。ホモミキサーで混合物11を5,000rpmで撹拌しながら混合物12を加え、エマルションを調製した。更にプロペラ型撹拌機で撹拌冷却しながらNo.16の半量にNo.8及びNo.9を分散・溶解した水溶液を調製したエマルションに混合し、室温まで冷却してクリーム1を得た〔多糖類(A−1)がシリコーンオイルに対して1.0%〕。
【0066】
〔クリーム2の調製〕
クリーム1の配合成分のNo.9:多糖類(A−1)0.05%とNo.16:精製水0.15%をキサンタンガム0.20%に置き換え、それ以外はクリーム1と同様にして調製し、クリーム2を得た。
【0067】
〔ファンデーション1の調製〕
(No.) (配合成分) (重量%)
1.ラノリン 7.00
2.ジメチルポリシロキサン(B−2) 5.00
3.ジメチルポリシロキサン(B−3) 2.00
4.セタノール 1.00
5.パラメトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシル 3.00
6.4−t−ブチル4’−メトキシジベンゾイルメタン 1.00
7.ソルビタン脂肪酸エステル 0.50
8.グリセリン 5.00
9.トリエタノールアミン 1.00
10.カルボキシメチルセルロース
(「CMCダイセル1150」(商品名)ダイセル化学工業(株)製) 0.10
11.マイカ(「MICA Y-3000」(商品名)(株)山口雲母工業所製) 15.00
12.タルク(「ビクトリライトSK-A」(商品名)(株)勝光山研究所製) 6.00
13.酸化鉄 6.50
14.ナイロンパウダー(「アラミン」(商品名)東レ(株)製) 2.00
15.シリカ(「サンスフェアH-31」(商品名)旭硝子(株)製) 0.60
16.多糖類(A−1) 0.05
17.ヨクイニン抽出物(丸善製薬(株)製) 0.50
18.フェノキシエタノール 0.10
19.精製水 残量
配合成分No.1〜7を撹拌混合し、70℃に加熱、溶解し、混合物13とした。同様に70℃に加熱しNo.8〜10及びNo.16、No.18、No.19を溶解し、混合物14とした。ホモミキサーで混合物13を5,000rpmで撹拌しながら混合物14を加え、エマルションを調製した。更にプロペラ型撹拌機で室温まで撹拌冷却しながら、No.11〜15及びNo.17を添加し、ファンデーション1を得た〔多糖類(A−1)がシリコーンオイルに対して0.7%〕。
【0068】
〔ファンデーション2の調製〕
ファンデーション1の配合成分のNo.16:B−16多糖類(A−1)0.05%をキサンタンガム0.05%に置き換え、それ以外はファンデーション1と同様にして調製し、ファンデーション2を得た。
【0069】
〔ファンデーション3の調製〕
ファンデーション1の配合成分のNo.16:B−16多糖類(A−1)0.05%をキサンタンガム0.05%に置き換え、更にNo.7:ソルビタン脂肪酸エステル0.50%を3.00%に増加した。それ以外はファンデーション1と同様にして調製し、ファンデーション3を得た。
【0070】
〔ファンデーション4の調製〕
ファンデーション1の配合成分のNo.2:ジメチルポリシロキサン(B−2)5.00%、およびNo.3:ジメチルポリシロキサン(B−3)2.00%を精製水7.00%に置き換え、それ以外はファンデーション1と同様にして調製し、ファンデーション4を得た。
【0071】
〔ヘアリンス1の調製〕
(No.)(配合成分) (重量%)
1.塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 1.0
2.セタノール 3.0
3.ジメチルポリシロキサン(B−2) 8.0
4.ポリオキシエチレン(12モル付加)ステアリルエーテル 1.0
5.プロピレングリコール 5.0
6.多糖類(A−1) 0.1
7.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
8.塩化カリウム 0.3
9.クエン酸 0.2
10.香料 適量
11.精製水 残量
配合成分No.1〜5を混合して混合物15とし、No.6〜11を混合して混合物16とした。それぞれを75℃に加温した後、この温度を維持しながら4枚羽根のプロペラ型撹拌翼を持った攪拌機で混合物16を攪拌しながら、徐々に混合物15を投入し、エマルションを調製した。さらに、撹拌して室温まで冷却してヘアリンス1を得た〔多糖類(A−1)がシリコーンオイルに対して1.25%〕。
【0072】
〔ヘアリンス2の調製〕
ヘアリンス1の配合成分のNo.6:B−16多糖類(A−1)0.10%とNo.11:精製水0.10%をキサンタンガム0.20%に置き換え、それ以外はヘアリンス1と同様にして調製し、ヘアリンス2を得た。
【0073】
〔おしろい1の調製〕
(No.)(配合成分)
(重量%)
1.グリセリン 4.00
2.1,3−ブチレングリコール 4.00
3.メチルフェニルポリシロキサン(B−4) 5.00
4.香料 0.01
5.ポリオキシエチレン(23モル付加)ラウリルエーテル 0.20
6.酸化鉄(赤) 0.50
7.酸化鉄(黄) 1.40
8.酸化鉄(黒) 0.20
9.カオリン 5.00
10.二酸化チタン 5.00
11.パラオキシ安息香酸プロピル 0.10
12.多糖類(A−2) 0.06
13.精製水 残量
配合成分No.1〜10を混合して混合物17とし、No.11〜13を混合して混合物18とした。それぞれを75℃に加温した後、この温度を維持しながら4枚羽根のプロペラ型撹拌翼を持った攪拌機で混合物18を攪拌しながら、徐々に混合物17を投入し、エマルションを調製した。さらに、撹拌して室温まで冷却しておしろい1を得た〔多糖類(A−2)がシリコーンオイルに対して1.2%〕。
【0074】
〔おしろい2の調製〕
おしろい1の配合成分のNo.3:メチルフェニルポリシロキサン(B−4)5.00%を精製水5.00%に置き換え、それ以外はおしろい1と同様にして調製し、おしろい2を得た。
【0075】
〔おしろい3の調製〕
おしろい1の配合成分のNo.12:多糖類(A−2)0.06%、およびNo.3:メチルフェニルポリシロキサン(B−4)5.00%を精製水5.06%に置き換え、それ以外はおしろい1と同様にして調製し、おしろい3を得た。
【0076】
〔アイライナー1の調製〕
(No.)(配合成分) (重量%)
1.酸化鉄(黒) 4.00
2.二酸化チタン 5.00
3.パール顔料 0.20
4.エタノール 4.00
5.グリセリン 6.00
6.ポリオキシエチレン(100モル付加)硬化ひまし油 0.50
7.ジメチルポリシロキサン(B−1) 10.10
8.多糖類(A−1) 0.08
9.フェノキシエタノール 0.15
10.精製水 残量
配合成分No.1〜3をNo.4〜7に均一に分散し、混合物19とした。また、No.8〜9を混合溶解し、混合物20とした。混合物20を攪拌下、混合物19を加え、均一にし、アイライナー1を得た〔多糖類(A−1)がシリコーンオイルに対して0.8%〕。
【0077】
〔アイライナー2の調製〕
アイライナー1の配合成分のNo.7:ジメチルポリシロキサン(B−1)の10.00%を精製水10.00%に置き換え、それ以外はアイライナー1と同様にして調製し、アイライナー2を得た。
【0078】
〔アイライナー3の調製〕
アイライナー1の配合成分のNo.7:ジメチルポリシロキサン(B−1)の10.00%、およびNo.8:多糖類(A−1)の0.08%を精製水10.08%に置き換え、それ以外はアイライナー1と同様にして調製し、アイライナー3を得た。
【0079】
〔ほお紅1の調製〕
(No.)(配合成分) (重量%)
1.カオリン 10.00
2.二酸化チタン 2.00
3.酸化鉄(赤) 0.20
4.赤色202号 0.30
5.エタノール 4.00
6.グリセリン 4.00
7.ポリグリセリン脂肪酸エステル 0.50
8.メチルフェニルポリシロキサン(B−4) 5.00
9.香料 0.02
10.多糖類(A−2) 0.10
11.フェノキシエタノール 0.15
12.精製水 残量
配合成分No.1〜4をNo.5〜9およびNo.12の一部に均一に分散し、混合物21とした。また、No.10〜12を混合溶解し、混合物22とした。混合物22を攪拌下、混合物21を加え、均一にし、ほお紅1を得た〔多糖類(A−2)がシリコーンオイルに対して2.0%〕。
【0080】
〔ほお紅2の調製〕
ほお紅1の配合成分のNo.8:メチルフェニルポリシロキサン(B−4)の5.00%を精製水5.00%に置き換え、それ以外はほお紅1と同様にして調製し、ほお紅2を得た。
【0081】
〔ほお紅3の調製〕
ほお紅1の配合成分のNo.8:メチルフェニルポリシロキサン(B−4)の5.00%、およびNo.10:多糖類(A−2)の0.10%を精製水5.10%に置き換え、それ以外はほお紅1と同様にして調製し、ほお紅3を得た。
〔W/O/W複合エマルション型クリームの調製〕
(No.)(配合成分) (重量%)
1.ポリオキシエチレン(10モル付加)モノステアレート 2.00
2.モノステアリン酸グリセリン 5.00
3.ジメチルポリシロキサン(B−1) 1.50
4.ステアリン酸 5.00
5.スクワラン 15.00
6.イソオクタン酸セチル 5.00
7.パラオキシ安息香酸メチル 0.10
8.1,3−ブチレングリコール 5.00
9.インドメタシン 0.50
10.ヒアルロン酸 0.01
11.ミント系調合香料 0.001
12.多糖類(A−2) 0.05
13.二酸化チタン 2.00
14.精製水 残量
配合成分No.1〜3を加熱混合し、70℃に保ち混合物23とした。また、配合成分No.7〜11、およびNo.14の一部を加熱混合し、70℃に保ち混合物24とし、小型ホモミキサーで混合物23を撹拌しながら混合物24を加え、W/O型エマルションを調製した。さらに、配合成分No.4〜6を加熱混合し、70℃に保ち混合物25とした。配合成分No.12、14を撹拌混合しながら、混合物23、混合物25、および配合成分No.13を順次添加し、均一に混合してW/O/W複合エマルション型クリームクリームを得た〔多糖類(A−2)がシリコーンオイルに対して3.3%〕。
【0082】
〔O/W/O型マイクロカプセルクリームの調製〕
(No.)(配合成分)(重量%)
1.ジメチルポリシロキサン(B−1) 5.00
2.セバシン酸ジオクチル 15.00
3.1,3−ブチレングリコール 10.00
4.ポリオキシエチレン(100モル付加)硬化ヒマシ油 1.00
5.インドメタシン 0.50
6.多糖類(A−1) 0.04
7.寒天 0.80
8.精製水 残量
9.二酸化チタン 2.00
10.ポリオキシエチレンメチルポリシロキサン共重合体 1.00
11.オクタメチルシクロテトラシロキサン 49.00
配合成分No.3〜5を均一になるまで混合し、混合物26とし、配合成分No.1およびNo.2を均一になるまで混合し、混合物27とした。混合物27に混合物26を徐々に添加して、混合物28を調製した。さらに、配合成分No.6、7および8を加熱混合した後、50℃に保ち混合物29し、混合物29を撹拌しながら混合物28を添加し、O/W型マイクロカプセルを調製した。さらに、配合成分No.9〜11を均一になるまで混合し、これに、O/W型マイクロカプセルを添加して、O/W/O型マイクロカプセルクリームを得た〔多糖類(A−1)がシリコーンオイルに対して0.67%〕。
【0083】
〔乳液11(ナノサイズエマルション)の調製〕
(No.)(配合成分) (重量%)
1.ポリオキシエチレン(10EO)ソルビタンモノステアレート 1.00
2.ポリオキシエチレン(60EO)ソルビットテトラオレエート 0.50
3.モノステアリン酸グリセリン 1.00
4.ジメチルポリシロキサン(B−1) 2.00
5.ベヘニルアルコール 0.50
6.スクワラン 8.00
7.パラメトキシケイ皮酸イソプロピル 0.50
8.多糖類(A−1) 0.10
9.アスコルビン酸リン酸マグネシウム塩 5.00
10.クエン酸 1.50
11.二酸化チタン 5.00
12.パラオキシ安息香酸メチル 0.10
13.カルボキシビニルポリマー 0.10
14.水酸化ナトリウム 0.05
15.エタノール 5.00
16.オレンジ油 0.05
17.精製水 残量
配合成分No.9〜15及びNo.17の一部を加熱混合し、70℃に保ち混合物30とした。また、配合成分No.1〜7及びNo.16を加熱混合した後、混合物30に添加し、70℃に保ちターボミキサーホモジナイザーを使用して混合し、次いで、高圧ホモジナイザー「MODEL3MR;APVGAULIN,INC」を使用して、1200バールの圧力で、生成物の温度を約35℃以下に維持しつつ、配合成分No.8:多糖類(A−1)水溶液を加え、均一に混合してナノサイズ乳化の乳液を得た〔多糖類(A−1)がシリコーンオイルに対して5.0%〕。
【0084】
〔シリコーンオイル配合化粧料組成物の安定性試験〕
調製直後のシリコーンオイル配合化粧料組成物を200mlの試料瓶に取り、粘度を測定した後、栓をして45℃の恒温器内に静置し、12周間後に再度粘度を測定した。また、シリコーンオイル配合化粧料組成物を100ml共栓付メスシリンダーに100ml取り、栓をして45℃の恒温器内に静置した。12週間後に100ml共栓付メスシリンダー内のシリコーンオイル配合化粧料組成物の上部に浮上したシリコーンオイル層の体積及び下部の分離した水層の体積を測った。以下の評価基準に従い、結果を表1と2に示した。
(安定性の評価基準)
○:目視により、分離・沈澱が認められない。
×:目視により、分離・沈澱が認められる。
〔使用感の評価〕
表1記載の(A)調製直後のシリコーンオイル配合化粧料組成物及び(B)45℃の恒温器内に12週間連続で静置したシリコーンオイル配合化粧料組成物を10組の外観の同じ容器に小分けし、両者の区別が付かないようにした。次いで、10才代から50才代までの各年代から2人ずつ、合計10人のパネラーを選び、ヘアリンス1,2以外の化粧料を各自、適量の(A)のシリコーンオイル配合化粧料組成物を両手の甲に着けて伸ばし、「べたつき感」および「なめらかさ」の官能評価を行なった。同様に(B)のシリコーンオイル配合化粧料組成物についても評価を行った。また、ヘアリンスの評価は、頭髪に使用した後、手で髪に触れたときの感触で評価した。沈澱・分離の認められたものについては、振盪後、試験を行なった。「べたつき感」および「なめらかさ」の評価基準は、以下のようにした。結果を表3と4に示した。
【0085】
(「べたつき感」の評価基準)
○:10名中8名以上が、べたつきが少なく、さっぱりとした感触があると評価
△:10名中5〜7名が、べたつきが少なく、さっぱりとした感触があると評価
×:10名中4名以下が、べたつきが少なく、さっぱりとした感触があると評価
(「なめらかさ」の評価基準)
○:10名中8名以上が、なめらかな感触があると評価
△:10名中5〜7名が、なめらかな感触があると評価。
×:10名中4名以下が、なめらかな感触があると評価。
本発明の方法を用いたシリコーンオイル配合化粧料組成物は、長期間保存してもシリコーンオイルの分離や浮上、エマルションの分離が認められず、しかも当該化粧料の使用感も優れていることが分った。
【0086】
【産業上の利用可能性】
以上のように本発明の方法は、シリコーンオイル配合化粧料組成物を長期間の保管してもシリコーンオイルの分離や製品の増粘・分離が少なく、エマルジョンの安定性が向上し、製品の品質向上に大きく寄与し、当該化粧料の使用感は、従来品には見られない感触をもたらし、製品品質の向上となるため、化粧料組成物の安定化方法に使用するのに適している。
【表1】
Figure 0004494795
【表2】
Figure 0004494795
【表3】
Figure 0004494795
【表4】
Figure 0004494795

Claims (1)

  1. アルカリゲネス レータス B−16株細菌の産生物である、少なくともフコース、グルコース、グルクロン酸、ラムノースを構成単糖として含む多糖類とともに、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、レシチン及びその誘導体から選ばれた1種以上の界面活性剤を含有するシリコーンオイル乳化物配合化粧料組成物の安定化方法であって、
    上記シリコーンオイルを全量に対して0.1〜20重量%含有し、上記多糖類をシリコーンオイルに対して0.1〜5重量%(乾燥固形分として)含有し、上記界面活性剤を上記シリコーンオイルに対して0.1〜20重量%含有することを特徴とするシリコーンオイル配合乳化物化粧料組成物の安定化方法。
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