JP3670183B2 - 化粧料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラジカルの抑制効果に優れた化粧料に関する。
さらに詳しくは、特定のフルーツの抽出物の混合物を配合することでヒドロキシラジカル発生の抑制効果と、肌荒れの減少効果等に優れた化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、種種の抗酸化剤に関する研究が行われており、例えばビタミンC誘導体やプロアントシアニジン類、油溶性甘草エキス、グルタチオンなどに抗酸化活性が高いことが知られている。しかしながら、種々の抗酸化剤の評価方法は異なるため、同一基準での評価方法が必要となってきている。そこで本発明者らはラジカルの評価方法として優れているESRを用い、各種の抗酸化剤や植物抽出液に関して検討を行った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
その検討結果では、一般的に多くの植物抽出物は、ラジカルの抑制効果が弱いか、増感させる効果を有する場合が多く、抑制させるものは少なかった。しかしながら、世の中には植物抽出物がin vivoの条件で有効性を発現している場合があり、ESRのようなin vitro評価系との相関をとることが必要となった。
すなわち、本発明の目的は、ヒドロキシラジカル発生の抑制効果と、肌荒れの減少効果等に優れた化粧料を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者らは、これらの問題に鑑み、種々の検討を行ったところ、単一の植物抽出物ではラジカルの抑制効果を持たないのに対して、異種の特定の植物抽出物と混合すると強いラジカル抑制効果を持ち、肌荒れ等の減少効果があることを見出した。特に、この傾向はリンゴ抽出物、キウイ抽出物、オレンジ抽出物、アセロラ抽出物、プルーン抽出物において認められ、これらを混合して混合抽出物を作成し評価したところ、単独成分と比べて有意に高いラジカルの抑制効果が認められた。この効果は特に無機系の紫外線防御剤等を配合した製剤に起こるラジカルの発生を抑制する効果と、肌荒れの減少効果にも優れていた。
【0005】
すなわち、第1の本発明は、リンゴ抽出物、キウイ抽出物、オレンジ抽出物、アセロラ抽出物、プルーン抽出物から選ばれる2種以上の混合抽出物(リンゴ抽出物とオレンジ抽出物からなる2種の組合せを除く)を含有することを特徴とする化粧料(シート状化粧料を除く)にある。第2の本発明は、前記混合抽出物と共に、有機系紫外線吸収剤及び/又は無機系紫外線防御剤を含有することを特徴とする上記の化粧料にある。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について詳説する。
本発明では、リンゴ抽出物、キウイ抽出物、オレンジ抽出物、アセロラ抽出物、プルーン抽出物を用いるが、各々は次のように果実から得る。
すなわち、本発明は、リンゴ抽出物(果実の抽出物)、キウイ抽出物(果実の抽出物)、オレンジ抽出物(果実の抽出物)、アセロラ抽出物(果実の抽出)、プルーン抽出物(セイヨウスモモの果実の抽出物)から選ばれる2種以上からなる混合抽出物を化粧料に配合する。好ましくは、これら5種の抽出物の混合物である。混合抽出物の配合量(乾燥残分換算)は化粧料の総量に対して0.001〜20質量%が好ましく、さらに好ましくは0.01〜5質量%である。この範囲であれば、ラジカルの抑制効果、肌荒れの減少効果、感触を両立させた製剤が得られる。本発明で用いる各抽出物は、粉砕した果実、または果実の圧搾液を、水、低級アルコール、多価アルコール、およびその混合物で抽出されたものを用いることがラジカル抑制効果に優れた成分が得られ、かつ製剤への配合が容易であることから好ましい。低級アルコール、多価アルコールの好ましい例としては、エチルアルコール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールなどが挙げられる。抽出方法としては、通常実施されている方法が挙げられるが、例えば各植物の実、種、茎、根などを圧搾、破断、抽出(加熱下でも構わない)、ろ過などの工程を経る方法が挙げられる。抽出液はそのままで用いても構わないが、溶媒を除去し、乾燥させたものを用いても構わない。本発明ではハンドリング性に優れる溶液タイプのものが好ましい。抽出物中のエキス分は、固形分換算で0.001〜100質量%(乾燥物)のものが好ましく、溶液では0.1〜40質量%のものが素材の保存安定性と有効性に優れるため好ましい。混合抽出物は各抽出物を予め混合するか、化粧料の製造時に別々に添加し混合してもよいが、予め抽出物を混合したものを用いることが作業性等より好ましい。混合抽出物中の各抽出物の混合割合は、各抽出物(乾燥残分換算)が1〜90質量%にて混合することが好ましい。
【0007】
本発明では、一般的に物質は紫外線照射によってヒドロキシラジカル等のラジカルが発生し易いので、前記混合抽出物と共に、有機系紫外線吸収剤及び/又は無機系紫外線防御剤を配合することが好ましい。本発明では有機系紫外線吸収剤の配合量が化粧料の総量に対して0.01〜10質量%の範囲にあることが好ましい。有機系紫外線吸収剤は1種または2種以上を併用することが好ましい。有機系紫外線吸収剤の例としては、例えばパラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−硫酸、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、p−メトキシハイドロケイ皮酸ジエタノールアミン塩、パラアミノ安息香酸(以後、PABAと略す)、エチルジヒドロキシプロピルPABA、グリセリルPABA、サリチル酸ホモメンチル、メチル−O−アミノベンゾエート、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、オクチルジメチルPABA、サリチル酸オクチル、2−フェニル−ベンズイミダゾール−5−硫酸、サリチル酸トリエタノールアミン、3−(4−メチルベンジリデン)カンフル、2,4−ジヒドロキシベンゾフェニン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−N−オクトキシベンゾフェノン、4−イソプロピル ジベンゾイルメタン、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、4−(3,4−ジメトキシフェニルメチレン)−2,5−ジオキソ−1−イミダゾリジンプロピオン酸 2−エチルヘキシルや、これらの高分子誘導体、シラン誘導体等が挙げられる。さらに、これらの吸収剤、好ましくは4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンをポリマー中に封止したものも用いることができる。
【0008】
無機系紫外線防御剤の配合量としては、化粧料の総量に対して0.1〜40質量%の範囲にあることが好ましい。無機系紫外線防御剤の例としては、二酸化チタン、低次酸化チタン、酸化亜鉛、黒酸化鉄、黄酸化鉄、ベンガラ、炭化珪素、酸化セリウム、ジルコニアセリウム複合酸化物、鉄ドーピング酸化チタンなど従来公知の無機化合物が挙げられる。この内、特に二酸化チタンと酸化亜鉛および酸化セリウムが汎用性と、紫外線防御効果の面から好ましい。本発明では、無機系紫外線防御剤が光触媒活性の抑制処理を受けていることが好ましい。二酸化チタン、酸化亜鉛といった金属酸化物は紫外線の吸収機構により、受け取ったエネルギーの一部を電子などの形で放出し、それがラジカルの生成を引き起こしている。そのため、光触媒活性と呼ばれる活性が発現し、使用後の製剤の安定性に影響を与えている。光触媒活性が強すぎると、本発明の混合抽出物の効果が低下するばかりでなく、製剤の変色など種々の問題が発生する。本発明で言う光触媒活性の抑制処理として最も好ましい方法としては、シリカ、アルミナ、ジルコニアなどの金属酸化物の1種以上で被覆する方法である。この場合、金属酸化物中で電子の移動が妨げられ、ラジカルにならずに熱に変換される確率が高くなる。また、ステアリン酸アルミニウム、ミリスチン酸亜鉛のような金属石鹸を用いた処理、オクチルシランのようなアルキルシラン、パーフルオロアルキルリン酸塩を用いた処理もラジカル伝播物質までの距離がかせげることから有効である。一般的な表面処理であるメチルハイドロジェンポリシロキサンやテトラメチルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサンを用いたシリコーン処理や油剤処理などは効果はあるものの、上記の処理と比べると効果は弱い傾向がある。また、本発明で用いる無機系紫外線防御剤の大きさとしては、一次粒子径が5nm〜100μmが好ましく、さらに好ましくは5nm〜0.4μmの範囲にあればよく、形状としては棒状、球状、フットボール状(紡錘状)、板状、不定形状など、任意の形状のものが使用可能である。
【0009】
また、本発明の化粧料では、本発明の効果を増強するために、抗酸化剤を併用することが好ましい。抗酸化剤の例としては、例えば、トコフェロール類、SOD、フェノール類、テルペン類、ブチルヒドロキシトルエン、ビタミンC、ビタミンE、カテキン類、グルコース、ヒアルロン酸、β−カロチン、テトラヒドロクルクミン、茶抽出物、ゴマ抽出物、アントシアニン、プロアントシアニン、配糖体などの植物系抗酸化剤など従来公知の物質を用いることができる。
【0010】
本発明の化粧料では、上記成分以外に、通常化粧料に用いられる油剤、粉体(顔料、色素、樹脂)、フッ素化合物、樹脂、界面活性剤、粘剤、防腐剤、香料、保湿剤、生理活性成分、塩類、溶媒、キレート剤、中和剤、pH調整剤などの成分を同時に配合することができる。
【0011】
粉体としては、例えば、赤色104号、赤色201号、黄色4号、青色1号、黒色401号等の色素、黄色4号Alレーキ、黄色203号Baレーキなどのレーキ色素、ナイロンパウダー、シルクパウダー、ウレタンパウダー、テフロンパウダー、シリコーンパウダー、セルロースパウダー、シリコーンエラストマーなどの高分子、カーボンブラック、群青、紺青などの有色顔料、タルク、マイカ、セリサイト、カオリンなどの体質顔料、雲母チタンなどのパール顔料、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウムなどの金属塩、シリカ、アルミナなどの無機粉体、ベントナイト、スメクタイトなどが挙げられる。これらの粉体の形状、大きさに特に制限はない。これらの粉体は、前記同様、従来公知の表面処理、例えばフッ素化合物処理、シリコーン処理、シリコーン樹脂処理、ペンダント処理、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、油剤処理、N−アシル化リジン処理、ポリアクリル酸処理、金属石鹸処理、アミノ酸処理、無機化合物処理、プラズマ処理、メカノケミカル処理等によって事前に表面処理されていてもいなくても構わない。また、シリコーンエラストマー等の粉体中に他の無機粉体を固定化した複合粉末等を使用することができる。
【0012】
油剤の例としては、セチルアルコール、イソステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オクチルドデカノールなどの高級アルコール、イソステアリン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸などの脂肪酸、グリセリン、ソルビトール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなどの多価アルコール、ミリスチン酸ミリスチル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸イソプロピル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、モノステアリン酸グリセリン、フタル酸ジエチル、モノステアリン酸エチレングリコール、オキシステアリン酸オクチルなどのエステル類、流動パラフィン、ワセリン、スクワランなどの炭化水素、ラノリン、還元ラノリン、カルナバロウなどのロウ、ミンク油、カカオ脂、ヤシ油、パーム核油、ツバキ油、ヒマシ油、オリーブ油などの油脂、エチレン・α−オレフィン・コオリゴマーなどが挙げられる。
【0013】
また、別の形態の油剤の例としては、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、フルオロアルキル・ポリオキシアルキレン共変性オルガノポリシロキサン、アルキル変性オルガノポリシロキサン、末端変性オルガノポリシロキサン、フッ素変性オルガノポリシロキサン、アモジメチコーン、アミノ変性オルガノポリシロキサン、シリコーンゲル、アクリルシリコーン、トリメチルシロキシケイ酸、シリコーンRTVゴムなどのシリコーン化合物、パーフルオロポリエーテル、フッ化ピッチ、フルオロカーボン、フルオロアルコール、フッ素化シリコーンレジンなどのフッ素化合物が挙げられる。
【0014】
界面活性剤としては、例えば、アニオン型界面活性剤、カチオン型界面活性剤、ノニオン型界面活性剤、ベタイン型界面活性剤を用いることができる。
【0015】
溶媒としては、精製水、エタノール、軽質流動イソパラフィン、低級アルコール、エーテル類、LPG、フルオロカーボン、N−メチルピロリドン、フルオロアルコール、パーフルオロポリエーテル、代替フロン、揮発性シリコーンなどが挙げられる。
【0016】
生理活性成分の例としては、例えばアシタバエキス、アボガドエキス、アルテアエキス、アルニカエキス、アロエエキス、アンズエキス、アンズ核エキス、イチョウエキス、ウイキョウエキス、ウコンエキス、エイジツエキス、エチナシ葉エキス、オウゴンエキス、オウバクエキス、オウレンエキス、オオムギエキス、オトギリソウエキス、オドリコソウエキス、オランダカラシエキス、海水乾燥物、海藻エキス、加水分解エラスチン、加水分解コムギ末、加水分解シルク、カモミラエキス、カワラヨモギエキス、甘草エキス、カルカデエキス、カキョクエキス、キナエキス、キューカンバーエキス、グアノシン、クチナシエキス、クマザサエキス、クララエキス、クルミエキス、グレープフルーツエキス、クレマティスエキス、クロレラエキス、クワエキス、ゲンチアナエキス、酵母エキス、ゴボウエキス、コメヌカ発酵エキス、コメ胚芽油、コンフリーエキス、コラーゲン、コケモモエキス、サイシンエキス、サイコエキス、サイタイ抽出液、サルビアエキス、サボンソウエキス、ササエキス、サンザシエキス、サンショウエキス、シイタケエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエキス、シナノキエキス、シモツケソウエキス、シャクヤクエキス、ショウブ根エキス、シラカバエキス、スギナエキス、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、セージエキス、ゼニアオイエキス、センキュウエキス、センブリエキス、ダイズエキス、タイソウエキス、タイムエキス、チョウジエキス、チガヤエキス、チンピエキス、トウキエキス、トウキンセンカエキス、トウニンエキス、トウヒエキス、ドクダミエキス、トマトエキス、納豆エキス、ニンニクエキス、ノバラエキス、ハイビスカスエキス、バクモンドウエキス、パセリエキス、蜂蜜、ハマメリスエキス、パリエタリアエキス、ヒキオコシエキス、ビサボロール、ビワエキス、フキタンポポエキス、フキノトウエキス、ブクリョウエキス、ブッチャーブルームエキス、ブドウエキス、プロポリス、ヘチマエキス、ベニバナエキス、ペパーミントエキス、ボダイジュエキス、ボタンエキス、ホップエキス、マツエキス、マロニエエキス、ミズバショウエキス、ムクロジエキス、メリッサエキス、モモエキス、ヤグルマギクエキス、ユーカリエキス、ユキノシタエキス、ユズエキス、ヨクイニンエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、レタスエキス、レンゲソウエキス、ローズエキス、ローズマリーエキス、ローマカミツレエキス、ローヤルゼリーエキス等を挙げることができる。
【0017】
また、デオキシリボ核酸、コンドロイチン硫酸ナトリウム、コラーゲン、エラスチン、キチン、キトサン、加水分解卵殻膜などの生体高分子、アミノ酸、ザルコシン、N−メチル−L−セリン等のアミノ酸誘導体、乳酸ナトリウム、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベタイン、ホエイ、ラフィノースなどの保湿成分、スフィンゴ脂質、セラミド、コレステロール、コレステロール誘導体、リン脂質などの油性成分、ε−アミノカプロン酸、グリチルリチン酸、β−グリチルレチン酸、塩化リゾチーム、グアイアズレン、ヒドロコルチゾン等の抗炎症剤、ビタミンA,B2,B6,D,パントテン酸カルシウム、ビオチン、ニコチン酸アミド等のビタミン類、アラントイン、ジイソプロピルアミンジクロロ酢酸、4−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸等の活性成分、α−ヒドロキシ酸、β−ヒドロキシ酸などの細胞賦活剤、γ−オリザノールなどの血行促進剤、レチノール、レチノール誘導体等の創傷治癒剤、アルブチン、コウジ酸、プラセンタエキス、イオウ、エラグ酸、リノール酸、トラネキサム酸、グルタチオン等の美白剤、セファランチン、カンゾウ抽出物、トウガラシチンキ、ヒノキチオール、ヨウ化ニンニクエキス、塩酸ピリドキシン、ニコチン酸、ニオチン酸誘導体、パントテン酸カルシウム、D−パントテニルアルコール、アセチルパントテニルエチルエーテル、ビオチン、アラントイン、イソプロピルメチルフェノール、エストラジオール、エチニルエステラジオール、塩化カプロニウム、塩化ベンザルコニウム、塩酸ジフェンヒドラミン、タカナール、カンフル、サリチル酸、ノニル酸バニリルアミド、ノナン酸バニリルアミド、ピロクトンオラミン、ペンタデカン酸グリセリル、l−メントール、モノニトログアヤコール、レゾルシン、γ−アミノ酪酸などが挙げられる。
【0018】
これらの生理活性成分の本発明の化粧料へ配合することが好ましく、その配合割合は、その活性成分の効果発現濃度によるが、一般的には化粧料の総量に対して0.01〜20質量%が好ましく、さらに好ましくは0.1〜15質量%が好ましい。尚、生理活性成分は1種または2種以上を組み合わせて配合することが好ましい。
【0019】
本発明の化粧料としては、ファンデーション、白粉、アイシャドウ、アイライナー、チーク、口紅、ネイルカラーなどのメイクアップ化粧料、乳液、クリーム、ローション、カラミンローション、サンスクリーン剤、サンタン剤、アフターシェーブローション、プレシェーブローション、化粧下地料、パック料、クレンジング料、洗顔料、アクネ対策化粧料などの基礎化粧料、ヘアカラー、ボディパウダー、デオドラント、石鹸、ボディシャンプー、入浴剤、香水などが挙げられる。特に、サンスクリーン剤、サンタン剤、ファンデーション、化粧下地料等が好適である。
【0020】
本発明の化粧料の剤型としては、二層状、油中水型エマルション、水中油型エマルション、ジェル状、スプレー、ムース状、油性、固型状など従来公知の剤型を使用することができる。特に、サンスクリーン剤の用途には、二層状、油中水型エマルション、ジェル状が好ましく、また、ファンデーション用途としては、固型状、固型エマルション状、ジェル状、油中水型エマルション、水中油型エマルション、油性、ムースなどが好ましい。
【0021】
【実施例】
以下、実施例および比較例によって本発明をさらに詳細に説明する。
実施例で用いた評価方法を以下に示す。
【0022】
(1) 光触媒活性評価
基本的にはフェントン試薬系を用いてヒドロキシラジカルを発生させ、添加物がどの程度ヒドロシキラジカルを封鎖するかを調べた。ESRとして、日本電子製JEF−FE2XGを用い、ラジカルトラップ剤として5,5−ジメチル−1−ピロリン−1−オキシド(DMPO)を用いた。各試料0.5mLにエタノール水溶液(274mM,1mL)と硫酸鉄7水和物1mM,ジエチレントリアミン−5酢酸5mM,DMPO108mMを含むリン酸緩衝液(pH7.4,100mM,1mL)を加えて、9mLまで希釈した。ここに過酸化水素水(145mM,1mL)を加え、5分後のスペクトルを測定した。
ESRの条件は以下の通りである。
【0023】
製造例1
果実の抽出物である、リンゴ抽出物、キウイ抽出物、オレンジ抽出物、アセロラ抽出物、プルーン抽出物の抽出溶媒と有効成分量を表1に示す。抽出は全て各植物の実の乾燥物を溶媒にて常温抽出したものをろ過、脱色、フィルターによる菌除去する方法にて実施した。尚、表1中でBGは1,3−ブタンジオールを示し、PGはプロピレングリコールを示す。また、有効成分量はエキス分(乾燥残分)を質量%で示したものである。
【0024】
【0025】
製造例2
混合抽出物の製造
製造例1に示したリンゴ抽出物、キウイ抽出物、オレンジ抽出物、アセロラ抽出物、プルーン抽出物をそれぞれ等量ずつ混合して混合抽出物を得た。
【0026】
製造例1および2で作成した各抽出物のヒドロキシラジカルの捕捉能を調べた結果を表2に示す。尚、表2では無添加時のラジカル発生量を1とした時に、各成分を添加した場合のヒドロキシラジカルの発生量を相対値で示している。従って、値が1よりも小さくなる程、ラジカルの捕捉効果が高いことを示している。尚、混合抽出物の試験では、試験濃度は各抽出物と同濃度である。(混合抽出物では各抽出物の濃度は単体の試験持と比べて1/5となる。)
【0027】
【0028】
実施例1
下記に示す処方に従ってサンスクリーン剤を得た。尚、配合量の単位は質量%である(以下、同様である。)。
【0029】
(表3)
成 分 配合量
---------------------------------------------------------
パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 10.0
オクチルシリル化・シリカ処理微粒子酸化チタン 7.5
シリコーン処理微粒子酸化亜鉛 18.0
フッ素化シリコーン樹脂 2.0
デカメチルシクロペンタシロキサン 35.0
メチルフェニルポリシロキサン 5.0
1,3−ブタンジオール 6.0
防腐剤 適 量
混合抽出物(製造例2) 1.0
精製水 残 量
【0030】
表3の各成分をビーズミルにて混合した後、攪拌ボールと共に容器に充填して製品を得た。
【0031】
比較例1
実施例1の混合抽出物の代わりに精製水を用いた他は全て実施例1と同様にして製品を得た。
【0032】
比較例2
実施例1の混合抽出物の代わりにキウイ抽出物(製造例1)を用いた他は全て実施例1と同様にして製品を得た。
【0033】
表4に実施例及び比較例の評価結果を示す。
【0034】
ヒドロキシラジカルの発生量
----------------------------------------
実施例1 極微量
比較例1 少量
比較例2 少量
【0035】
表2のESRを用いたヒドロキシラジカルの評価結果から判断すると、リンゴ抽出物、キウイ抽出物、オレンジ抽出物、アセロラ抽出物、プルーン抽出物単独でのヒドロキシラジカル抑制効果は少ないことが判る。これに対して混合抽出物では効果的にヒドロキシラジカルを抑制した。その原因は不明であるが、何らかの複合体が形成されている可能性がある。また、混合抽出物の0.4という値は種々の成分の中でもかなり効果が高い部類に属しており、抗酸化剤として知られているアスコルビン酸(0.3)に近い値となっている。
【0036】
表4の結果から、本発明の実施例は比較例と比べて相対的にヒドロキシラジカルの発生量が少ないことが判った。このことから、本発明の化粧料はよりヒドロキシラジカルの発生が抑制され、肌の老化や炎症を起こす危険性が低下できていることが判る。
【0037】
実施例2〜5、比較例3〜8
表5に示す処方に従い、製造例2の混合抽出物、製造例1の各抽出物単独、その混合抽出物を下記表6のように用いて、実施例2〜5、比較例3〜8のサンスクリーン剤を製造した。
【0038】
(表5)
成 分 配合量
--------------------------------------------------------
1,3−ブタンジオール 14.0
エチルアルコール 6.0
抽出物 表6に記載
チタニアゾル(酸化チタン20質量%水系ゾル) 2.0
防腐剤 適 量
精製水 残 量
【0039】
【0040】
上記の実施例2〜5、比較例3〜8のサンスクリーン剤について、下記試験方法にて、肌荒れ発生の減少効果を評価した。
【0041】
被験者5名の背部皮膚に各サンスクリーン剤を塗布し、その上からUV−B領域の紫外線を最小紅班量照射して、7時間後の皮膚の鱗屑の発生程度を下記表7、8の基準でもって肉眼で判断した。
【0042】
(表7)
鱗屑の発生 評価点
--------------------------------
顕著 5
やや顕著 4
中程度 3
軽度 2
なし 1
【0043】
(表8)
評価点の平均 肌荒れの発生減少効果
-----------------------------------------
1〜2未満 ◎
2〜3未満 ○
3〜4未満 △
4〜5 ×
【0044】
(表9)
【0045】
【発明の効果】
以上のことから、本発明は、特定のフルーツ抽出物の混合物を配合することでヒドロキシラジカル発生の抑制効果に優れ、肌荒れの減少効果等に優れた化粧料が得られることは明らかである。
Claims (8)
- リンゴ抽出物、キウイ抽出物、オレンジ抽出物、アセロラ抽出物、プルーン抽出物から選ばれる2種以上の混合抽出物(リンゴ抽出物とオレンジ抽出物からなる2種の組合せを除く)を含有し、二層状、油中水型エマルション、固型エマルション状、水中油型エマルションから選ばれる剤型であることを特徴とする化粧料(シート状化粧料を除く)。
- 上記抽出物が水、低級アルコール、多価アルコール、およびその混合物で抽出されたものから選ばれることを特徴とする請求項1記載の化粧料。
- 混合抽出物の配合量(乾燥残分換算)が化粧料の総量に対して、0.001〜20質量%であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の化粧料。
- 前記混合抽出物と共に、有機系紫外線吸収剤及び/又は無機系紫外線防御剤を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の化粧料。
- 無機系紫外線防御剤が二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウムから選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項4に記載の化粧料。
- 有機系紫外線吸収剤の配合量が化粧量の総量に対して、0.01〜10質量%であることを特徴とする請求項4に記載の化粧料。
- 無機系紫外線防御剤の配合量が化粧料の総量に対して、0.1〜40質量%の範囲にあることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の化粧料。
- 無機系紫外線防御剤が光触媒活性の抑制処理がなされているものであることを特徴とする請求項4、5、7のいずれか1項に記載の化粧料。
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